JP2015503769A - 多焦点光学レンズ - Google Patents

多焦点光学レンズ Download PDF

Info

Publication number
JP2015503769A
JP2015503769A JP2014549003A JP2014549003A JP2015503769A JP 2015503769 A JP2015503769 A JP 2015503769A JP 2014549003 A JP2014549003 A JP 2014549003A JP 2014549003 A JP2014549003 A JP 2014549003A JP 2015503769 A JP2015503769 A JP 2015503769A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
zone
optical zone
curvature
peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014549003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6726929B2 (ja
JP2015503769A5 (ja
Inventor
シャオ−チン トゥン,
シャオ−チン トゥン,
Original Assignee
グローバル−オーケー ヴィジョン, インコーポレーテッド
グローバル−オーケー ヴィジョン, インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by グローバル−オーケー ヴィジョン, インコーポレーテッド, グローバル−オーケー ヴィジョン, インコーポレーテッド filed Critical グローバル−オーケー ヴィジョン, インコーポレーテッド
Publication of JP2015503769A publication Critical patent/JP2015503769A/ja
Publication of JP2015503769A5 publication Critical patent/JP2015503769A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6726929B2 publication Critical patent/JP6726929B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes
    • G02C7/041Contact lenses for the eyes bifocal; multifocal
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes
    • G02C7/041Contact lenses for the eyes bifocal; multifocal
    • G02C7/044Annular configuration, e.g. pupil tuned
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes
    • G02C7/047Contact lens fitting; Contact lenses for orthokeratology; Contact lenses for specially shaped corneae
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/06Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses bifocal; multifocal ; progressive

Abstract

光軸の2?の範囲内に第1の焦点を形成するための中心光学ゾーンと、中心光学ゾーンに隣接し、光軸の2?〜10?の範囲内に第2の焦点を形成するための周辺光学ゾーンであって、中心光学ゾーンより少なくとも2ディオプタ強い矯正度数を有する周辺光学ゾーンとを有する多焦点レンズ。

Description

多くの可能性のある疾患のために視力に問題を感じる人は多い。最も一般的な視力問題は、近視として周知の疾患である。近視は、眼の角膜のカーブが急勾配すぎる(すなわち、角膜の曲率半径が正常に比べて小さい)ために眼の網膜上で適切に焦点を結ぶことができないので、眼が遠くの物体に焦点を合わせることができないという一般的な疾患である。別の疾患は、遠視として周知である。遠視の場合、眼の角膜の曲率が平坦すぎる(すなわち、角膜の曲率半径が正常に比べて大きい)ために眼の網膜上で適切に焦点を結ぶことができないので、眼が遠くの物体にも近くの物体にも焦点を合わせることができない。遠視は、幼児によく見られる。重度の遠視は、小児期に弱視を引き起こすことになる。別の一般的な視力問題としては、乱視がある。乱視は、角膜の1つまたは複数の屈折面の曲率が同じでないために、光線が網膜上の一点でぴったりと焦点を合わすことができずに、ぼけて見えてしまう。
老視は、40才以上の大人に最もよく見られる視力問題である。40才以上の中年の人は、遠方視力が正視であるか、近視であるか、遠視であるかに関係なく、眼の水晶体の柔軟性が失われることにより、近くの物体に焦点を合わせにくいと感じ始める。老視は、遠視、近視、または乱視のような他の屈折性の問題を引き起こして悪化させる場合がある。
老視は、十分に適した永久的な治療がまだ開発されていない疾患である。最も一般的な従来の方法は、眼鏡を装着することである。眼鏡は、一方は近用、他方は遠用の2組の単焦点眼鏡を備えることができる。この眼鏡は、遠用ゾーンと近用ゾーンとの間で視軸または光軸を交代させることで眼鏡の異なるゾーンに2つ以上の焦点を有する1組の多焦点眼鏡に組み込まれてもよい。老視の矯正方法の1つは、レーザによる角膜の外科的再形成方法である。しかし、この外科手術は、全く安全であるとは言えず、老視の手術では、近視の手術に比べて得られる視力はあまり満足できるものではない。また、老視は、白内障手術を受ける患者の場合、多焦点設計眼内レンズ(IOL)を埋め込んで被験者の元の水晶体と入れ替えることによっても矯正できる。
老視を矯正する別の方法は、多焦点設計のコンタクトレンズを装着することである。老視を矯正する多焦点コンタクトレンズには、平行移動型設計と同時視型設計の2つの主なタイプがある。前者のタイプ(平行移動型多焦点コンタクトレンズ)は、遠用および近用それぞれの少なくとも2つの別個の領域またはゾーンを有する。読書用セグメントは、効果的な読書のために、さらには遠方視力を妨げないように適切に位置決めされなければならない。使用者は、平行移動二重焦点を認識するためには、通常、頭を傾けた姿勢、または下方を見る姿勢で読書しなければならない。
同時視型コンタクトレンズは、二重焦点または多焦点設計にすることができる。いずれの設計の場合も、レンズの中心部は遠用(CDもしくは中心遠用)屈折力または近用(CNもしくは中心近用)屈折力とすることができる。多焦点設計は、一般に、2つの異なる度数を有する少なくとも2つの異なるゾーンを有する。多焦点コンタクトレンズのほとんどは、非球面であり、レンズ中心から外側の一定の偏心値に伴って変化する累進度数を有する。同時多焦点レンズは、遠用焦点および近用焦点の両方を像のさまざまな焦点部分および非焦点部分と組み合わせた像を形成する。同時視型レンズは、弱いADDの軽い老視の患者にとっては使いやすいが、もっと進んだ老視の場合、満足度ははるかに劣る。
別の老視の治療方法は、角膜の選択した位置に絶えず圧力を加えて徐々に角膜を所望の正常な角膜曲率にする、または成形するように設計されたコンタクトレンズを装着して角膜の形状を変えるというものである。この治療方法は、通常、オルソケラトロジーと呼ばれる(本明細書では、「オルソーK」とする)。例えば、オルソーKレンズを使用した老視治療は、米国特許第6,652,095号明細書および米国特許第7,070,275号明細書(Tung)に開示されている。
米国特許第6652095号明細書 米国特許第7070275号明細書 米国特許第6543897号明細書
ADVANCED CL FITTING,PART SEVEN, TRENDS IN MODERN ORTHOKERATOLOGY」,光学技術者著、No,5645、第215巻、1996年4月3日、2024頁
老視に対して最新の眼鏡、コンタクトレンズ、眼内レンズ、屈折矯正手術、オルソケラトロジーを使用することで老視を改善することはできても、老視に対してもっと優れた多焦点矯正を実現する光学装置がさらに必要である。
眼の中心窩における軸上像の結像を示した概略図である。 眼の周中心窩または傍中心窩における近軸像の結像を示した概略図である。 本発明の装置のコンタクトレンズの実施形態である図4のライン3−3に沿った断面図である。 PVSコンタクトレンズの正面図である。 本発明の装置のオルソケラトロジーコンタクトレンズの実施形態である図6のライン5−5に沿った断面図である。 本発明の装置のオルソケラトロジーコンタクトレンズの実施形態の正面図である。
本発明は、読書用選択的視覚性スパンを有する優れた多焦点老視矯正を行う光学装置、特に、レンズを提供する。同じ原理で設計されたオルソーKコンタクトレンズは、読書用選択的視覚性スパンで多焦点老視矯正を行うために角膜表面を成形する構造にすることができる。本発明のレンズは、遠用の中心度数(CD)と読書用選択的視覚性スパン(PVS)を有する近用の周辺度数とを有する。本発明の光学装置は、1.5mmの中心窩領域に相当する約5°の視角に対する中心光学ゾーンを有する。光学装置の隣接外側部分はさらに、近方視力の矯正を行うために短い焦点距離またはADD度数を有し、中心の5°より大きいが、読書用傍中心窩(中心窩の周囲0.5mm)および周中心窩(傍中心窩の周囲1.5mm)に相当する視軸または光軸の10°〜20°の範囲内の視角に対する近用光学ゾーンを有する。異なる焦点距離に対する遠用光学ゾーンと近用光学ゾーンとのコントラストは、脳が知覚するための軸外の傍中心窩および/または周中心窩の像を自動的に選択して読書用選択的視覚性スパン(PVS)を認識することができるように十分に明確でなければならない。
本発明は、視力補助または視力矯正、特に、老視矯正のための多焦点レンズを備える。本発明の多焦点レンズは、レンズの中心部に中心光学ゾーンと、中心光学ゾーンに隣接して中心光学ゾーンから半径方向外側にある周辺光学ゾーンとを含む。中心光学ゾーンは、レンズの光軸にほぼ平行な方向にレンズの前面から入射する光を集束して、光軸の2.5°の範囲内に第1の焦点を形成し、周辺光学ゾーンは、光軸に平行でない方向に光を集束して、光軸に対して2°〜10°の範囲内に重ならない第2の焦点を形成する。さらに、レンズの周辺光学ゾーンの前面または後面のいずれかの曲率は、中心光学ゾーンの前面または後面のいずれかの曲率より、少なくとも2ディオプタ急勾配であり、より好ましくは、少なくとも4ディオプタ急勾配である。好ましくは、中心光学ゾーンの前面の曲率は、周辺光学ゾーンの前面の曲率より少なくとも2ディオプタ急勾配である。好適な実施形態では、周辺光学ゾーンの前面の曲率は、半径方向内側ゾーンから半径方向外側ゾーンへと半径方向外側に向かって徐々に急勾配になり、半径方向内側ゾーンの前面の曲率は中心光学ゾーンの前面の曲率より少なくとも4ディオプタ急勾配であり、半径方向外側ゾーンの前面の曲率は中心光学ゾーンの前面の曲率より最大で10ディオプタ急勾配である。さらに好ましくは、中心光学ゾーンの前面の曲率は、所定のe値、例えば、−0.7〜−3.0eのe値を有する非球面もしくは反転非球面カーブを有する周辺光学ゾーンの前面の曲率と合成され、合成曲率は半径方向外側に向かって徐々に急勾配になる。
本発明のレンズは、例えば、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、または眼内レンズとすることができる。レンズがコンタクトレンズである場合、中心光学ゾーンの直径は、0.4mm〜0.6mmであるのが好ましく、周辺光学ゾーンは、レンズの中心から、好ましくは0.75mm〜2.0mmの環状直径であり、さらに好ましくは0.85〜1.8mmの環状直径で半径方向外側に延在する。該コンタクトレンズはさらに、周辺光学ゾーンに結合され周辺光学ゾーンから半径方向外側に延在する内側中間ゾーンであって、遠用の屈折力を有する内側中間ゾーンと、内側中間ゾーンに結合され内側中間ゾーンから半径方向外側に延在する外側中間ゾーンとを含むことができる。外側中間ゾーンは、内側中間ゾーンの前面の曲率より1〜30ディオプタ急勾配である曲率を有する前面を有することができ、そのことにより老視進行抑制のためのオルソーK治療ゾーンをシミュレートするための急傾斜リッジを形成する。
別の実施形態では、本発明のレンズは、オルソケラトロジー用コンタクトレンズとすることができる。この場合、レンズの後面は、被験者の角膜の前面を成形するように設計され、角膜表面は、被験者の角膜の中心部にある中心光学ゾーンであって、光軸にほぼ平行な方向に光を集束して光軸の2.5°の範囲内に第1の焦点を形成する中心光学ゾーンと、中心光学ゾーンに隣接し中心光学ゾーンから半径方向外側に位置する周辺光学ゾーンであって、光軸に平行でない方向に光を集束して光軸に対して2°〜10°の範囲内に重ならない第2の焦点を形成する周辺光学ゾーンとを含む。この実施形態では、中心光学ゾーンの直径は0.4mm〜0.6mmであるのが好ましく、周辺光学ゾーンはレンズの中心から3mm〜5mmの環状直径で半径方向外側に延在するのが好ましい。さらに好ましくは、中心光学ゾーンの後面の曲率は、−0.8〜−3.5eのe値を有する非球面もしくは反転非球面カーブを有する周辺光学ゾーンの後面の曲率と合成され、曲率は半径方向外側に向かって徐々に急勾配になる。また、オルソーKレンズの後面は、周辺光学ゾーンに結合され周辺光学ゾーンから半径方向外側に延在する内側接続ゾーンであって、周辺光学ゾーンよりも1〜10ディオプタ平坦である曲率を有する内側接続ゾーンと、コンタクトレンズを角膜上に押し付けるために、内側接続ゾーンに結合され内側接続ゾーンから半径方向外側に延在する外側接続ゾーンとを含むのが好ましい。
本発明のレンズが眼鏡レンズである場合、中心光学ゾーンの直径は、1.35mm〜1.75mmであるのが好ましく、周辺光学ゾーンは、レンズの中心から2.3mm〜6mmの環状直径で半径方向外側に延在するのが好ましい。さらに、本発明のレンズは、老視および近視の進行の治療に使用できるが、老視の被験者または近視の進行のリスクがある被験者に本発明のレンズの1つを提供することができる。
別の実施形態では、本発明のレンズは、オルソケラトロジーを実施するための多焦点ハードコンタクトレンズとすることができる。この場合のレンズは、レンズの中心部に、0.4mm〜0.6mmの直径を有する中心光学ゾーンを有することができ、中心光学ゾーンの後面は中心ベースカーブを有する。レンズはさらに、中心光学ゾーンに隣接し中心光学ゾーンから半径方向外側に位置する周辺光学ゾーンであって、レンズの中心から3mm〜5mmの環状直径を有する周辺光学ゾーンを含む。周辺光学ゾーンの後面は、中心ベースカーブより2〜10ディオプタ急勾配である周辺ベースカーブをさらに含む。好ましくは、このレンズの中心ベースカーブは、−0.8〜−3.5eのe値を有する非球面もしくは反転非球面カーブを有する周辺ベースカーブと合成され、合成曲率は半径方向外側に向かって徐々に急勾配になる。この実施形態のレンズは、任意で、本明細書で説明するように、中心光学ゾーンおよび周辺光学ゾーンに、老視を矯正するための前面曲率を含むことができる。
図3および図4は、本発明の一実施形態のPVSコンタクトレンズ10を示した図である。図3に示されているように、コンタクトレンズ10は、患者の眼14の角膜12上に装着できるように設計されたコンタクトレンズである。コンタクトレンズ10は、レンズ10の中心から外側周囲に向かって、2つの前面光学ゾーン201fおよび202fと、任意で中間ゾーン24と、前面レンチキュラーゾーン203fとを有する。
図5および図6は、本発明の一実施形態のPVSオルソーKレンズ11を示した図である。図5に示されているように、コンタクトレンズ11は、患者の眼14の角膜10上に装着できるように設計されたオルソーKコンタクトレンズである。コンタクトレンズ11は、レンズ11の中心から外側周囲に向かって、2つの後面光学ゾーン201bおよび202bと、接続ゾーン複合部22〜26と、周辺ゾーン28とを有する。
定義
本明細書で使用される場合、以下の用語およびその変形は、その用語が使用される文脈において明らかに異なる意味で使用する場合を除いて、以下に示した意味を有するものとする。
「加入度数(ADD)」は、レンズの遠方視屈折力と近方視屈折力との屈折力差のことである。眼鏡の場合、ADDは、角膜前部表面の前12mmにある平面で測定される。角膜前部表面により近いまたは角膜前部表面からより遠い軌跡を有する任意の他の装置の場合、ADDは、バーテックス補正式Fc=F/(1−xF)を使用して、距離に対してそれぞれ増加または減少する。この場合、Fcは頂点距離に対して矯正される度数であり、Fは元のレンズの度数であり、xは頂点距離メートルの変化である。
レンズの「後面」とは、通常の用途で光がレンズから出る面のことである。例えば、コンタクトレンズの場合、後面とは、被験者によって装着された時に被験者の眼と接触する面のことである。
「コンタクトレンズ」とは、被験者の眼の外面に配置されるレンズである。
「曲率」または「曲率半径」とは、通常、ミリメートル(mm)で測定され、ディオプタまたはmmで表される。ディオプタで表される場合、曲率は、適切な屈折率を使用して決定される。例えば、コンタクトレンズでは、ディオプタで表される場合、曲率を決定する時にレンズ材料の屈折率と共に空気および涙の屈折率も考慮に入れられるが、眼鏡の場合は、空気およびレンズ材料の屈折率のみを使用する必要がある。それよりも厚いレンズまたは眼内レンズのような他のレンズの場合、当業者に周知のように、適切な式と屈折率を使用することができる。曲率は、トポグラフィー装置または適切な屈折情報を使用した半径範囲によって決定することができる。
「ディオプタ」(D)とは、屈折力の単位のことであり、所与のレンズまたはレンズの一部の焦点距離(メートル)の逆数に等しい。
「偏心度」は、非球面輪郭を定義する尺度であり、レンズ表面の平坦化速度を指し、表面の偏心度(e値)が高いほど周囲に向かってより急速に平坦になる。球面レンズのe値は0であり、最大でe値は1である。マイナスまたは負のe値は、反転非球面輪郭を定義し、レンズ表面の急勾配化速度を指し、表面の偏心度(e値)のマイナスが大きくなるほど、周囲に向かってより急速に急勾配になる。
「焦点」は、物体または目標からの光線が屈折などによって集束する点のことである。
「中心窩」とは、網膜の黄斑部位の中心に位置する眼の一部のことである。中心窩は、はっきりした中心視力を担う部分であり、中心視力は、人間には、読書、テレビや映画の観賞、運転、および細部が見えることが最重要である任意の活動に必要な部分である。人間の中心窩の直径は、約1.2mm〜1.5mmであり、約4〜5°(光軸または視軸の両側に対して2〜2.5°)の視覚に対応する。最良矯正視力(BCVA)は、約20/20である。
レンズの「前面」とは、通常の用途で光がレンズに入射する面のことである。例えば、コンタクトレンズの場合、前面とは、被験者の眼に装着された時に空気と接触する外側に面した面のことである。
「眼内レンズ」(IOL)は、眼に埋め込まれるレンズのことであり、眼の水晶体と置き換えられてもよいし、水晶体を残して埋め込まれてもよい。
「レンズ」は、光を収束または発散する光学要素のことであり、特に、被験者の組織または器官でない装置のことである。
「レンズメータ」(lensometerもしくはfocimeterとして周知である)とは、眼鏡、コンタクトレンズ、または他の光学レンズの屈折力を測定するための装置のことである。手動式レンズメータおよび自動式レンズメータの両方が周知である。
「LogMAR」とは、個々の視力を評価するのに使用される標準的なチャートによって決定される最小分離閾角度の対数のことである。LogMARチャートは、一列になった文字間の目盛りは等しく、列と列との間にスペースを有する。各列には、所定数の文字(通常は5文字)がある。
レンズを通過する光について説明する場合、「軸上」とは、レンズの光軸にほぼ平行な方向を指す。物体からの光がほぼ光軸上または光軸にほぼ平行な方向からレンズに入射する場合、物体は中心物体と呼ばれ、レンズによって形成された像は中心像と呼ばれる。接眼レンズ視覚システムでは、軸上像は網膜の中心窩部分と共役である(図1参照)。
レンズを通過する光について説明する場合、「軸外」とは、レンズの光軸に実質的に平行でない方向を指すので、レンズに入射する入射光は光軸から0より大きい角度で発散する。接眼レンズ視覚システムでは、軸外像は網膜の中心窩部分外側の網膜領域、特に、傍中心窩領域または周中心窩領域と共役である(図2参照)。さらに軸外は、入射光が2°〜10°の角度で視覚システムの光軸から発散して光学装置に入射する場合、「近軸」として定義することができる。
レンズのような光学装置の「光軸」とは、ある程度の回転対称性の中心となる線のことであり、装置はこの線を中心として半径方向に対称となる。
「傍中心窩」とは、中心窩の周囲に0.5mm半径方向外側に離間した中間領域のことであり、神経節細胞層は5列を超える数の列の細胞と最高密度の錐体視細胞とから成る。傍中心窩の最も外側のゾーンは、約8〜10°(光軸または視軸の両側に対して4〜5°)の視角に対応する。このゾーンにおける最良矯正視力(BCVA)は、20/50(0.4logMAR)〜20/20(0logMAR)とすることができる。
「周中心窩」とは、傍中心窩の周囲に1.5mmで見られる黄斑の最も外側の領域のことであり、神経節細胞層は2〜4列の細胞を含み、視力が最適視力未満である場所である。最も外側の周中心窩ゾーンは、約18〜20°(光軸または視軸の両側に対して9〜10°)の視角に対応する。このゾーンにおける最良矯正視力(BCVA)は、20/50(0.4logMAR)〜20/100(0.7logMAR)である。
「選択的視覚性スパン」(PVS)は、知覚される符号(例えば、文字や数字)が視覚性スパンの他の軌跡に比べて、比較的鮮明で、より解釈しやすい視覚性スパン内の軌跡のことである。
「主面」とは、光軸に垂直な屈折面のことである。略式模型眼では、主面は、通常、前面角膜頂点の後方約5.6mmの位置または中心網膜の前方17mmの位置にある。
「ハードコンタクトレンズ」とは、表面が角膜表面の輪郭になるように変形しないコンタクトレンズのことである。ハードレンズは、一般的には、PMMA(ポリメチル・メタクリレート)、またはアクリル酸シリコン、アクリル酸フルオロシリコン、および酢酸酪酸セルロースなどのガス透過性材料で製造され、これらの主となる高分子は通常、水分を吸収しない、または引き付けない。
標準的な人間の眼の「略式模型眼」は、人間の眼の光学的特性を概念化するのに役立つ模型眼のことである。略式模型眼は、眼を屈折率1.00および屈折率1.33の2つの媒質を分離する理想的な球面から成る1つの屈折要素として捉えたものである。略式模型眼では、角膜表面の眼の度数が+60.00D(Gullstrand模型眼の実際の度数は+58.60Dである)とされる。前焦点は角膜の前方約17mmにあり、眼は、角膜の後方5.6mmにある主面に対する長さは22.6mmにある。
「屈折率」とは、レンズが光を収束(または発散)する程度のことである。
「ソフトコンタクトレンズ」とは、通常、表面が角膜上に配置された時に角膜表面の輪郭になるような材料で形成されたコンタクトレンズのことである。ソフトコンタクトレンズは、一般的には、HEMA(ヒドロキシエチルメタクリラート)またはシリコンハイドロゲルポリマーのような、約20〜70%の水分を含む材料で製造される。
「眼鏡」は、レンズを保持し、眼の前に装着されるフレームのことである。フレームは、通常、鼻梁上で、耳にかけたアームによって支持される。
「球面収差」とは、装置または装置の一部において、光軸上の一点で全ての入射光線を集束する完璧なレンズの焦点からのずれを指す。
「平行移動型」二重焦点または多焦点コンタクトレンズとは、遠方視用および近方視用の少なくとも2つの別個の領域もしくはゾーンをそれぞれ有するレンズのことである。
「視力」とは、特定の光学系(例えば、レンズおよび/または眼の角膜)によって得られる焦点の鮮明さのことである。
「視角」とは、光線が視軸または光軸と成す角度で、好ましくは、主面から測定される角度のことである。
「視軸」とは、被験者の瞳孔中心を通して見える物体から人間の眼の網膜の中心窩領域まで伸びる直線のことである。
読書用「視覚性スパン」とは、文章として表現された文字の範囲のことであり、眼を動かさなくても被験者が認識できる範囲のことである。
用語「備える(comprise)」および「comprising」「comprises」のような用語の変形形態は、他の追加物、部品、整数またはステップを除外するものではない。用語「1つの」、「その」および本明細書で使用される同様の指示語は、文脈においてその他の意味で使用されている場合を除いて、単数および複数の両方を含めるものと解釈すべきである。
老視矯正
先行技術の老視用多焦点装置は、平行移動型多焦点装置または同時視型多焦点装置に分類することができる。平行移動型多焦点装置は、1つの遠方用光学ゾーンと、普通は遠方用光学ゾーンの外側領域に位置する1つまたは複数の近用光学ゾーンとを有する眼鏡またはコンタクトレンズの形態の装置にすることができる。平行移動型多焦点装置で遠くの物体を見るためには、視軸は、網膜の中心窩領域で遠方像を結像する遠用光学ゾーンの光軸と一致しなければならない。一方、近方視の場合、使用者は、同様に網膜の中心窩領域で近方像を結像するために、視軸または光軸を装置の遠用光学ゾーンから軸外近用光学ゾーンに位置を再調整しなければならない。遠方像および近方像は、焦点を組み合わせるのではなく、異なる事例において中心窩領域で鮮明に結像される。
通常、コンタクトレンズの形態である同時視型多焦点装置は、レンズの遠方視用中心(CDまたは遠用中心)または近方視用中心(CNまたは近用中心)の屈折力で設計してもよい。多焦点設計は、通常、2つの異なる度数の少なくとも2つの異なるゾーンを有する。しかし、レンズの軸上光学的中心と共役である非球面光学ゾーンを有する同時視型多焦点レンズは、レンズの遠方視用屈折力と近方視用屈折力の両方によって得られた焦点を組み合わせて中心窩で軸上像を結像し、そのことにより、遠方の物体および近方の物体に対して異なる屈折率の異なる屈折力の焦点の合った像および焦点の合っていない像を組み合わせることで軸上像のぼけ勾配を形成することができる。すなわち、同時視型多焦点装置の光軸は、眼の視覚系の視軸と一致すると同時に、遠用焦点と近用焦点とを組み合わせることによりぼけ勾配を使用して網膜の中心窩領域で軸上像を結像する。同時視型レンズは、弱いADDの弱い老視の患者にとってより便利であるが、より進行した老視の場合の満足度ははるかに劣り、CD設計の周辺ADDゾーンによる平行移動型の効果を得るためには、CN設計の中心近用ゾーンに対してさらに強いADDが必要である、または使用者が頭を傾けて下方を見る必要がある場合がある。CNコンタクトレンズのADDをより強くすることで、遠方視力が過度にぼけて、遠方の物体の焦点ぼけがより強くなる場合がある。
同時視型コンタクトレンズは、近用焦点と遠用焦点とを組み合わせることによって多焦点効果をもたらし、遠方像および近方像の両方を融合してぼけ勾配を形成し、網膜の軸上中心窩領域を通してのみ解釈用の符号を知覚することができる。一方、選択的視覚性スパン装置を使用する本発明の方法は、視覚性スパンの範囲内にあって、読書のために脳によって知覚できる眼の網膜の傍中心窩または周中心窩に位置する軸外、特に、近軸の単語を解読する脳の能力を利用する。従来の同時視型二重焦点または多焦点装置では、軸上像と近軸(傍中心窩および周中心窩)像とのコントラストは、近軸像を選択的に知覚する、または解読するのに十分とは言えない。軸上像および近軸像は、全ての距離において知覚するには、ほぼ同じ鮮明さまたはぼけを有するためである。
本発明の方法によれば、コンタクトレンズ、眼鏡レンズ、または眼内レンズのような光学装置は、遠方視力を矯正するための屈折力を有する中心光学ゾーンを備え、このゾーンは人間の眼の角膜面の後方約22.6mmに位置する1.5mmの中心窩領域に相当する約中心角4〜5°の視角に対応する。光学装置の隣接する外側部分はさらに、中心光学ゾーンによって結像される像よりもずっと鮮明な近方像を得るために、かなり短い焦点距離またはより強いADDを有する近用光学ゾーンを備え、そのことにより近くの物体が網膜の近軸領域から読書用選択的視覚性スパン(PVS)を機能させる。光学装置の周辺近用ゾーンは、中心窩遠用ゾーンの4〜5°を超えるが、読書用視覚性スパンの範囲内の傍中心窩(10°以下)領域および周中心窩(20°以下)領域に相当する中心角18〜20°(または光軸または視軸の両側に対して9〜10°)の視角に対応する。遠用光学ゾーンと近用光学ゾーンのコントラストは、人間の脳が装置の近用光学ゾーンからの網膜の傍中心窩部分または周中心窩部分で知覚される近軸像(単語)をよりはっきりと解釈すると同時に、装置の遠用光学ゾーンに相当する中心窩によって知覚される軸上のぼけた像(単語)を無視するのに十分鮮明でなければならない。本発明の新規な方法を使用して、PVS多焦点装置を設計することができる。
BCVAは、中心窩の20/20から周中心窩の最も外側部分の20/100に低下する。最良矯正視力(BCVA)は、プリントサイズ1Mの一般的な新聞を40cm離して楽に読むためには、スネレン視力表20/50(または0.4logMar)以上でなければならない。より近い距離で読む場合、または1Mより大きいプリントサイズを読む場合、BCVAはさらに、機能的に読むためには20/50未満になる場合がある。1Mの近方視は、30〜40cmの距離で読むための最大ADDを有する光学装置の近方視ゾーンと共役である網膜の傍中心窩領域および周中心窩領域で知覚可能な視覚性スパンで可能になる。視角で定義する場合、近用ゾーンの最大近用ADDは、軸外であるが視軸または光軸の両側に対して、または視覚中心に対して2〜10°ずれた範囲内(近軸としても定義される)に十分ある。
本発明のPVS装置は、網膜の軸上中心窩から知覚される遠方像をはっきりと認識するために遠用中心(CD)とする必要がある。通常、正常以下の分解能である最小20/50BCVAが精密作業するのに十分であるので、近用中心を近軸ゾーンに移動させてもよい。反対に、装置の中心を近用(CN)にして近軸を遠用にする場合、4〜5°の中心近用光学ゾーンは近用焦点距離にあり、遠方の物体は網膜の軸上中心窩領域で焦点の合っていないぼけた像を形成することになる。一方、近軸遠用ゾーンは網膜の近軸領域で鮮明な遠方像を形成することができる遠用焦点距離にあるが、網膜の傍中心窩ゾーンおよび周中心窩ゾーンのBCVA(分解能)は、鮮明に焦点を合わせても20/50〜20/100まで大幅に低下する。したがって、CN同時視装置では、中心のぼけた遠方像または網膜の近軸領域から知覚される低分解能像のいずれも、一般の人が日常生活で必要な視力を満足させるものではない。
さらに、本発明の装置の近軸ゾーンに組み込まれる累進ADDは、所望の球面収差を引き起こすのに十分な強さであり、より鮮明な近軸像から像を解読し、近軸網膜像の低分解能を無視して、PVS読書用のぼけた中心の網膜像より優先させる必要がある。
レンズのADDを決定する熟練者に周知の従来の方法は、残存調節力および個々の所望の作業距離から導き出される最小のプラス視力を補う方法である。作業距離は、通常、残存調整力がほとんどない高齢者用では最大ADD+2.50Dで、眼から40cmの距離で設定されるが、若年者の場合、最大ADDは、残存調整力に応じて+2.50D未満になる。老視矯正について上述した最小ADDの従来の概念は、平行移動型装置または同時視型装置を使用して中心窩から軸上の読み取りまたは知覚のための度数であるとされる。本発明のPVS装置を使用して読み取る時に、中心窩に焦点を合わせる遠用光学ゾーンを通過する軸上像は比較的ぼけた像になる。「軸上がぼける」の現象は、年齢と共に大きくなり、調整力の低下を伴う。PVS装置の読書のための知覚を向上させるために、PVS装置の近用光学ゾーンからの近軸像は、軸上のぼけた像よりはるかに鮮明でなければならない。近軸PVS像は、近軸ゾーンの焦点距離が軸上ゾーンの焦点距離より少なくとも+2.00〜+4.0D短い(強い)場合のみ、読み取るための軸上中心窩像より優先する働きをすることができる。軸外近用光学ゾーンに組み込まれた過度ADDは残存調整力を緩め、かなりぼける場合には、老視のために網膜の後方にある中心軸上近方像をさらに後方に移動させ、像が鮮明である場合には、近軸近方像を近軸網膜上へと前方に移動させて、近軸網膜領域を通して有意味な知覚または解読ができるようにして、近軸領域の悪くなった分解能を無視することができる。
さらに、PVS多焦点視覚を実行するためには、入射光が適切な網膜領域で結像する方法を判断するために、視角、視野サイズ、像サイズを知ることが重要である。主面と共役である視角または光角は、周知の式:θ=2*arctan(S/2D)によって計算することができる。この場合、θは視角、Sは物体の線形サイズ、Dは物体から眼の主面までの距離である。角度が小さい場合、人の眼の主面と共役である像サイズまたは網膜ゾーン幅は、式:像サイズI=[(2*π*d)*θ]/360で表すことができる。この場合、dは主面から網膜までの距離であり、θは物体に対する視角である。あるいは、像サイズI=[2*(arctan(θ/2))*d]で評価することもできる。像視野または入射面視野は、22.6mmの標準的な人の眼の場合、角膜頂点の前面の後方約5.6mmまたは中心網膜の前方17mmの位置にある理論上の主面から前方または後方に共役でなければならない。軸方向長さは、−3D近視が進むごとに1mm長くなってもよく、さらに像サイズもわずかに大きくなってよいが、装置の設計では、普通、重要でない。
さらに、本発明の光学装置がコンタクトレンズである場合、網膜領域の視角は、コンタクトレンズまたは角膜面上のゾーン幅、つまり中心窩の前方22.6mmまたは主面の前方5.6mmに位置するゾーン幅と共役にすることができる。光学装置が眼鏡の場合、視角は、眼鏡上のゾーン幅、つまり角膜の前方12mm、主面の前方17.6mm、または網膜の前方34.6mmに位置するゾーン幅と共役にすることができる。ゾーン幅を視角と共役にするには、1°は円の1/360であり、1メートルの距離の17.5mmゾーン、または40cmの読書距離の7mmゾーン、または主面の前方17.6mmである眼鏡距離の0.31mmゾーン、また主面の前方5.6mmである角膜またはコンタクトレンズ表面の0.1mmゾーンと共役になる。
したがって、数学上、中心窩の4〜5°のスパンは、コンタクトレンズ面上の0.5±0.1mmゾーンまたは眼鏡面上の1.55±0.2mmゾーンと共役である。傍中心窩の9〜10°のスパンは、コンタクトレンズ上の0.85±0.1mmの環状ゾーンまたは眼鏡面上の2.6±0.3mmの環状ゾーンと共役である。周中心窩の18〜20°のスパンは、コンタクトレンズ面上の1.8±0.2mmの環状ゾーンまたは眼鏡面上の5.5±0.5mmの環状ゾーンと共役である。中心窩領域と共役であるゾーンは遠用光学ゾーンを形成するが、網膜の傍中心窩領域および周中心窩領域と共役である環状ゾーンはPVS装置の近用光学ゾーンを形成する。環状ゾーンは、円形とは限らない。PVS機能を有する所望の視角に対して視軸または光軸の両側と共役である任意の形状にしてもよい。共役ゾーン幅、近方視用および遠方視用の屈折力、およびそれぞれのBCVAに基づいて、読書用選択的視覚性スパンを使用できるように光学装置を設計するのは、非常に直接的な方法である。
図3および図4を参照すると、遠方視力を矯正する球面度数を有するPVS多焦点システムの軸上部分もしくは中心光学ゾーンは、コンタクトレンズ10のゾーン201fの部分であり、眼14の視覚系の視軸または光軸と一致し、眼14の網膜の中心窩領域で軸上遠方像を結像する。近方視に十分なADDを有するPVS多焦点システムの近軸領域は、コンタクトレンズ10のゾーン202fの部分であり、眼14の視覚系の近軸入射面視野と一致し、眼14の網膜の近軸(傍中心窩および周中心窩)領域で近軸近方像を結像する。遠方像および近方像は、PVS多焦点装置の中の隣接した別個の部分と共役であり、さらに、眼14の視覚系の個々の入射面視野と共役であり、それと同時にさらに眼14の隣接した別々の網膜領域の遠方像および近方像を形成する。PVS多焦点装置の遠用光学ゾーンと近用光学ゾーンの軌跡、視野幅、および大きな度数差により、同時視型レンズと同じように、ぼけ勾配に対して焦点を組み合わせるのではなく、眼14の隣接した異なる網膜領域で知覚するために遠方像と近方像を分離することができる。同時に、PVS多焦点装置の隣接した異なる領域の像を分離するという概念は、平行移動型多焦点装置での遠用光学ゾーンと近用光学ゾーンとを通る視軸を繰り返し再調整するという不便さを改善するものである。
3つの網膜の部位、中心窩、傍中心窩、および周中心窩の網膜領域は、PVS多焦点装置にとって重要な部位である。以下の表1は、3つの網膜の部位に対して数個の軸上の例示的な軌跡を眼の主面と共役な対応ゾーン幅で示したものである。示されているそれぞれの軌跡のゾーン幅は、軸方向長さが22.6mmである標準的な人の眼の中心窩領域(4〜5°または1.5mm)、傍中心窩領域(9〜10°または2.5mm)、および周中心窩領域(18〜20°または5.5mm)それぞれに対して、眼の主面と共役である視角から算出されたものである。視角、ゾーン幅もしくは視野幅、および軌跡は、人の眼の任意の可能な軸方向長さによってわずかに変化する場合があり、これは熟練者に周知のことである。PVS多焦点装置の別の用途、例えば、IOLでは、装置の光学ゾーン幅は、中心窩領域、傍中心窩領域、および周中心窩領域それぞれに対する軌跡の位置および視角から算出することができる。
Figure 2015503769
近方視用および遠方視用の焦点および人の眼で生じるPVS多焦点装置の球面収差の段階的変化は、焦点を接眼光学装置の所望の軸上および軸外の視角にマッピングさせる市販の自動屈折計(例えば、新日本産業株式会社製自動屈折計、Nidek−OPDIII)を使用して客観的に検出することができる。
融像検査のために2つの他眼間の像を分離することができる両眼検査機器を使用して、PVS装置が近軸(傍中心窩または周中心窩)ゾーンで主観的に読み取るのに有効であるか否かを明確に示すことができる。これらの装置の1つは、Keystone view検眼器(Mast Concepts(ネバダ州リノ)から市販されている)である。この検眼器は、一部融像除去斜位(associated phoria)または融像除去斜位(dissociated phoria)および有効視力を検査するために、無限遠隔膜を使用して両眼視力を区別するものである。装置は、PVS装置を装着している使用者の片方の眼の軸上中心窩の視力がいかに使用者の他方の眼の視力と同等であるかを示すことができるが、本明細書に記載されるように、近軸ゾーンでの読み取りは、読書用PVS装置で期待される読み取りよりも鮮明である。
両眼に眼位ずれのある一部の患者が本発明のPVS装置に対してあまり効果が得られないということはめったにない。例えば、外斜位(外側に斜視)の患者では、眼位ずれが重症であるために両眼の中心窩が一致せずに外部固視ずれ状態になった場合、すなわち、軸上中心窩の中心が鼻の方に変位した場合、錐体視細胞が非常に少ない網膜部分にさらに変位され、読み取るための分解能が十分でなくなった網膜部分にさらに変位した軸外ゾーンでは、患者は読書用PVS装置セットを認識することができなくなる。両眼の機能不全症状は、PVS装置を装着する前に、市販の両眼視検査装置または試験器を使用して、既存の固視ずれまたは一部融像除去斜位の角度に対して検査されることが強く求められる。
上述したように像軸および眼の視軸が互いに共役関係にある必要があることから、本発明のPVS装置は、眼と一緒に移動して像の視軸に対する一定のアライメントまたはずれを維持しなければならない。したがって、好適なPVS装置は、眼内レンズ(IOL)、角膜内レンズ(ICL)、コンタクトレンズ(ソフトまたはハード)、およびオルソーK成形レンズ(CRTまたはOKレンズ)、さらに角膜の輪郭をPVS用の異なる漸進的な遠方ゾーンおよび近方ゾーンに再形成するためのソフトウェアプログラムを備えた角膜屈折外科的装置である。
近視進行の抑制(MR)
多焦点装置は、近視の進行を遅らせる、すなわち、近視進行の抑制に有効であると言える。大脳皮質によって解釈される前に錐体視細胞の像をLGB(外側膝状体)に伝達する2つの平行な視覚路、すなわち、P経路とM経路とがある。小細胞性または持続性のP経路は、主として、細部および色の情報を伝達する。大細胞性または過渡運動のM経路は、視野の同じ領域の運動情報を伝達する。動きのある像を伝達するM経路は、大脳皮質によって解釈される動かない色中心の像を伝達するための持続性P経路の覚醒に関与している。被験者がターゲットを見る時に眼を全く動かない状態を維持することができる場合、すなわち、見ている物から眼を離さずに維持することができれば、像は消えていく。この生理現象は、トロクスラー消失(Troxler’s fading)と呼ばれる。さらに、トロクスラー消失が検出され、調節力が完全に緩んだ状態になる。消失した像は、M経路の運動または活性化によって瞬時に再び現れ、調節力も同じ瞬間に完全に再開される。トロクスラー消失の平均的な長さは、推定で3〜6秒である。
病的な状態では、「片方の眼または両眼が不随意に一時的に見えなくなる」と定義されるICS(間欠性中心抑制)は、失読症と密接に関連しているとされている。トロクスラー消失の1つの病的な症状であるICSは、斜視または弱視でもなく、視覚の中心領域の反復的な視覚喪失として認められる。ICSは、動かない検査ターゲット内で細部(視力)の喪失として検出することができる。中心視力は、平均で2〜5秒間、10秒につき2回以上抑制される。像の消失−再現のサイクルは、片方の眼のみで発生する場合もあれば(一定ICS)、両眼で交互に発生する場合もある(交互ICS)。
一般的には、一定ICSを患っている幼児または若者の患者がさらに難治性不同視(2〜5D以上)を発症し、その結果、近視は単独でかなりの速さで進行する。近視が進むのは常にICSによる影響を受けていない眼(ICSでない眼)であり、ICSの眼はICSでない眼より遠くがよく見える正視、遠視、または弱い近視のままである。一定ICSの子供の場合、ICSでない眼は近視が進行する傾向があり、その後、通常のペースで悪化するが、ICSを患っている眼は、通常、近視が進行しにくい。これは、調節力が頻繁に緩められた、および/またはICSの眼のM経路の活性が低下した結果であると考えられている。それは、ICSの眼は、一時的に調節力を完全に緩めて一時的に像を消失させ、その結果、M経路活性低下により眼にかかるストレスが軽減され、および/または眼球の膨張が抑えられるためである。
M経路および/またはM経路の活性は、中心窩領域で最も活発であり、網膜の周囲部分へと外側に向かって急速に消失する。この点に関して、本発明の装置(PVS多焦点コンタクトレンズが好ましいが、これに限定されない)を使用して、ICSを引き起こさずにM経路活性を低下させ、および/または調節力を緩めるという目的を達成するために、読み取り中心を傍中心窩領域または周中心窩領域に移動させることによって近視の進行を遅らせることができる。このように、近軸PVS像は、近軸ゾーンの焦点距離が軸上ゾーンの焦点距離より少なくとも+2.00〜+4.00短い(強い)場合のみ、読み取るための軸上中心窩像より優先する。軸外近用光学ゾーンに組み込まれた過度のADDは調節力を緩め、そのことで中心の軸上近方像を大幅にぼかして後方に移動させ、それと同時に、近軸近方像を近軸網膜領域に向かって前方に引き寄せて、より鮮明な像になることにより近軸網膜領域で有意味な知覚または解読が行われてもよい。さらに、本発明の装置は、近視進行を抑制するための長時間作用型毛様筋調節薬(例えば、アトロピン)と一緒に使用することができ、さらに長期にわたってアトロピンを使用することによって著しく損なわれた近方視力を改善することもできる。
多焦点レンズ
図3および図4は、本発明に従って設計されたコンタクトレンズ10を示しており、標準的なコンタクトレンズの材料で形成されたソフトまたはハードのコンタクトレンズとすることができる。図1〜図2に示されているように、コンタクトレンズ10は、患者の眼14の角膜12上で装着されるように設計されている。図3に示されているように、コンタクトレンズ10は、コンタクトレンズ10の前凸面13上に少なくとも3つの矯正ゾーン、つまり、レンズ10の中心から外周に向かって、中心(遠用)光学ゾーン201f、周辺(近用)光学ゾーン202f、および中間ゾーン24(レンチキュラーゾーンとすることができる)を有する。PVSコンタクトレンズの凹状後面は、従来の球面レンズ、非球面レンズ、または米国特許第6,652,095号明細書、米国特許第7,070,275号明細書、および米国特許第6,543,897号明細書に教示されているようなオルソーK RGP(ハードガス透過性)レンズ用の二段階形状および反転形状設計のレンズとすることができる。
光学ゾーン20は、ベースカーブ30で形成された後面と、前面光学カーブ301fおよび302fで形成された前面とを有する。本発明では、前面光学ゾーン20は、少なくとも2つの同心状ゾーンに分割される。光学ゾーン20の内側部分は、前面光学カーブ301fを有する中心または遠用光学ゾーン201fであり、遠方視力を矯正するための屈折力で設計されている。光学ゾーン20の外側部分は、前面光学カーブ302fを有する周辺または近用光学ゾーン202fであり、近方視力を矯正するための屈折力で設計されている。遠方視屈折力と近方視屈折力との差が、読書用の加入度数(ADD)である。
遠用度数および近用度数のための2つの隣接する環状ゾーンをそれぞれ形成することも可能であるが、ADD度数差が大きく接合部が急勾配である異なる小さいゾーンが、像飛び、不明瞭さ、または複視を引き起こす場合がある。したがって、好適な実施形態では、2つのゾーン201fおよび202fは、球面収差がより滑らかに移行するために、連続反転非球面の曲率と合成される。読書用の本発明のレンズを実現するためには、近用光学ゾーン202fは軸外にあり、レンズの中心から直径が3〜5mmの範囲内または視軸もしくは光軸の周囲に1.5〜2.5mmの範囲内のコンタクトレンズの最大ADD度数領域に合成されなければならない。より好ましくは、近用光学ゾーン202fは、4mmの直径または視軸もしくは光軸の周囲2mmの範囲内で合成される。
近用光学ゾーン202fは、通常、PVS読書用の近軸網膜像を結像するのに必要な角膜12の1.8±0.2mm近軸角膜ゾーンの2倍のサイズまたは近軸角膜ゾーンの周囲に対して1mm大きいサイズに設定される。したがって、ゾーン201fおよび202fを含む前面光学ゾーン20は、好ましくは約3〜5mmのゾーン幅であり、さらに好ましくは4mmのゾーン幅である、または幾何学的中心の周囲2mmのゾーンであり、コンタクトレンズ10の幾何学的中心から半径方向外側に向かって徐々に急勾配になった反転非球面前面光学曲率301f、302fを有する。近用光学ゾーン202fの最も外側の(最外)縁部の最大ADD度数(好ましくは、約+4〜+8D)も、PVS読み取りに必要なADD度数(約+2〜+4D、例えば+3D)の2倍の強さに設定されるのが好ましい。その結果、前面遠用光学ソーン201fと前面近用光学ゾーン202fは、反転非球面前面光学カーブ301f〜302fを有する連続的前面光学ゾーン201f〜202fになるように滑らかに合成され、眼14の中心窩領域で鮮明な中心遠方像を結像することができ、隣接する近方像はPVS読み取りのために眼14の近軸(傍中心窩および周中心窩)領域で結像されるので、2つの異なるゾーンによる像飛びまたは焦点の重なりを除去することができる。
媒質の屈折率の差、つまり、涙(n=1.3375)に対して空気(n=1.0)であることを考えると、後面非球面コンタクトレンズで得られるADD度数は、コンタクトレンズ10の前面が反転非球面設計である場合に比べてはるかに劣るので、ほとんどの場合、近用ゾーンの屈折は本発明のレンズの後面曲率のみで達成されない。本発明のコンタクトレンズ10の場合、加入度数の大半は、ほとんどの場合、前面光学カーブ、すなわち、遠用ゾーンのカーブ301fおよび近用ゾーンのカーブ302fに組み込まれる。カーブ302fはカーブ301fより急勾配であり(すなわち、より小さいベースカーブを有する)、それらのカーブを有する2つのゾーンは合成されて半径方向に向かって勾配がきつくなった連続カーブとすることができ、反転非球面カーブとして定義される。反転非球面前面カーブは、さらに、数学的には、同じe値に対して正のe値を有する非球面後面カーブのミラーカーブであるマイナスもしくは負のe値を有するとして定義することができる。
読書用PVSを容易にするには、近軸近用光学ゾーン202fの範囲内の球面収差が大きい場合、反転非球面カーブのADD度数もしくは負のe値は従来の二重焦点もしくは多焦点装置で期待されるADD度数よりもはるかに強い度数にするべきである。従来の二重焦点もしくは多焦点コンタクトレンズは、通常、屈折検査で得られた、または年齢から推定されたADD度数に対して近用光学ゾーンを形成する。読書距離が40cmである場合、最大ADDは、一般に、残存調整力のない高齢者の場合+2.50である。有用な残存調整力を有する若年者の場合、必要なADD度数は+2.50D未満となる。
本発明のコンタクトレンズ10を使用して読む時、遠用光学ゾーン201fを通り、中心窩上に結像された軸上像は、比較的ぼけて見える。読書用PVS知覚を向上させるために、コンタクトレンズ10の近用光学ゾーン202fからの近軸像は、軸上のぼけた像よりもはるかに鮮明でなければならない。近軸PVS像は、通常、上述したように、1.8±0.2mmの近軸近用光学ゾーンの焦点距離が角膜面の軸上遠用光学ゾーン201fの焦点距離よりも少なくとも+2.00D短い(強い)場合、読書用の軸上像より優先することになる。好ましくは、滑らかに移行するためにより大きく設定される近用光学ゾーン202fの最も外側(最外)縁部のADDは、患者の年齢は無視して、少なくとも+3Dであり、より好ましくは+4Dであるが、さらに好ましくは、精密作業がきつい高齢者の場合、+5D〜+6Dとすることができる。一部の極端な設計では、特に、柔らかくて曲げやすい材料、例えば、小さな動きに合わせて非常にうまく芯取りすることができるハイドロゲル(HEMA)またはシリコンハイドロゲルで作られたPVSコンタクトレンズ10の場合、近用光学ゾーン202fの最も外側の縁部に対して+8D〜+10DのADDも許容範囲である。
像飛びは、2つのゾーンの曲率301fと302fとの差が+4D〜+6Dである前面光学カーブ30f上の2つの異なる環状ゾーンを形成する際に生じる問題である。像飛びは、半径方向外側に向かって徐々に急勾配になる反転非球面前面光学ゾーンカーブ301f〜302fを有する2つのゾーンを合成することで解消することができる。2つのゾーンを合成するための負のe値を算出する式は、e=−SQRT((RA∧2−RB∧2))/(ゾーンA+ゾーンB)である。この場合、RAは遠用度数に対する曲率半径であり、RBは近用度数に対する曲率半径である。(ゾーンA+ゾーンB)は、遠用光学ゾーン201fと近用光学ゾーン202fの2つの環状ゾーンの半値ゾーン幅である。近用光学ゾーン202fの最外縁部に割り当てられた強いADDは、遠用光学ゾーン201fを近用光学ゾーン202fに合成して、近軸網膜領域(例えば、傍中心窩および周中心窩)で読み取るPVS多焦点効果を実現するための連続的かつ漸進的な反転非球面の遠用−近用光学ゾーン201f〜202fを形成する負のe値を定義する。
度数差が+4〜+6Dである2つの前面光学ゾーン201fと202fを合成するための負のe値は、屈折率が約1.4〜1.6であるコンタクトレンズ材料を使用すると、通常、−0.7〜−3.0eであり、このe値は、遠くの物体に過度の正の球面収差を引き起こし、ぼけまたは瞳孔が開いた時に薄暗がりでゴースト像を発生させる可能性がある。過度の球面収差を引き起こすのを防ぐためには、コンタクトレンズ10は、球面収差の小さい場合のみ遠用光学ゾーン201fからの光線を知覚するために中心窩に対して正確に芯取りしなければならない。臨床試験では、後面曲率については、米国特許第6,652,095号明細書、米国特許第7,070,275号明細書に教示されているRGP用の二段階形状設計がレンズの芯取りに最も有効である。さらに、ADD度数に寄与すると同時に正の球面収差を小さくすることができるような非球面の後面光学ゾーン曲率(BOZR)を有するコンタクトレンズ10を設計するのも有益である。前面の近用光学ゾーン202fの外側に位置する中間ゾーン24のレンチキュラーカーブ203fは、周辺光が中心窩から入射するのを防ぐのに役立つので、球面収差を小さくすることができる。レンチキュラーカーブ203fの曲率は、適切なエッジの厚さに対して設定され、通常、強い近視用PVSコンタクトレンズ10では、前面光学ゾーン201fおよび202fより急勾配であり、弱い近視用、正視用、または老視用PVSコンタクトレンズ10では光学ゾーン201fおよび202fより平坦である。曲率は、熟練のコンタクトレンズ設計者に周知であるエッジ厚さに対するサジタルデプス計算によって決定することができる。
近視用コンタクトレンズは、周辺エッジに向かって度数が強くなるのに伴って次第に厚くなる傾向がある。本発明のPVSコンタクトレンズの周辺エッジの厚さを減らすために、ゾーン201fまたは202fのカーブより急勾配であるレンチキュラーカーブ203fを前面近用光学ゾーン202fの半径方向外側に組み込むことができる。近視用コンタクトレンズとは違って、正視用、弱い近視用または遠視用のPVSコンタクトレンズ10は、エッジが薄くなりすぎるので、望ましいレンズより割れやすい、または砕けやすいので、PVSコンタクトレンズ10の周辺エッジの厚さを増すために、カーブ301fまたは302fより平坦なレンチキュラーカーブ203fを前面近用光学ゾーン202fの半径方向外側に組み込むことができる。
さらに、光学的な理由または治療目的で、前面近用光学ゾーン202fとレンチキュラーカーブ203fとの間に、半径方向外側が2.0〜5.0mmの半値ゾーン幅を有するゾーン24内の1つまたは複数の中間光学ゾーンを追加することもできる。例えば、中間ゾーン24は、夜間の遠方視力をよくするために周辺遠用入射光をさらに強くすることができる遠用ゾーン201fと同じ矯正度数に対して追加することもできる。また、中間ゾーン24は、前面近用光学ゾーン202fよりも1〜30D急勾配である急傾斜リッジを形成する非常に急勾配のゾーンとしてもよい。
さらに、本発明のコンタクトレンズ10は、近視オルソケラトロジー成形後の角膜の治療ゾーンをシミュレートすることもできる。近視オルソケラトロジー後の角膜の治療ゾーンのようなアブレーションは、近視進行抑制を可能にする方法としては周知であり、この方法を本発明のレンズの近視進行抑制と組み合わせることができる。コンタクトレンズ10は、成形の経過を待たずに、すぐに近視進行を抑制するために、オルソケラトロジー成形をシミュレートすることができる。オルソーK治療ゾーンをシミュレートするコンタクトレンズ10は、ハードまたはソフトコンタクトレンズ用材料で作ることができる。しかし、小さな動きに合わせて十分に芯取りされることで安定したPVS多焦点視覚が確実に得られるように、曲げやすく、角膜10の全面を覆って、縁を越えて眼14の隣接する強膜領域まで伸びるソフトコンタクトレンズ用材料で作られるのがより好ましい。ソフトコンタクトレンズ用材料(好ましいが、これに限らない)を使用して、近視進行抑制のために角膜を成形せずにオルソーK治療ゾーンをシミュレートするためのコンタクトレンズ10を設計することが新規な発明である。
この実施形態では、オルソケラトロジー成形後の角膜12の治療ゾーンをシミュレートする近視用PVSコンタクトレンズ10の前面は、老視矯正および近視進行抑制を助けるために、次の3〜4個の前面光学ゾーンを有することができる。レンズ10の中心から外周に向かって挙げると、遠方視力を矯正するための平坦な遠用光学ゾーン201f、PVS視覚用に遠用光学ゾーン201fより+2〜+4D急勾配である近用光学ゾーン202f、急傾斜リッジを形成するために近用光学ゾーン202fより急勾配である前面曲率204fを有する選択的中間ゾーン24、および当業者に周知のサジタル計算によってエッジ厚さを調整するための選択的レンチキュラーカーブ203fである。遠用光学ゾーン201fおよび近用光学ゾーン202fは、好ましくは、滑らかな移行のために反転非球面カーブと合成される。近用光学ゾーン202fの最外縁部に割り当てられるADDは、+4〜+8Dで示されているが、これに限定されない。近用光学ゾーン202fが精密作業で必要性が高いケースで使用される場合、最大で+10DのADDが可能である。
さらに、本発明のPVSコンタクトレンズ10の遠方視屈折力および近方視屈折力がコンタクトレンズ10の前面に組み込まれて、前面遠用光学ゾーン201fおよび近用光学ゾーン202fを負のe値を有する反転非球面曲率と合成するのが好ましい。コンタクトレンズ10の後面輪郭は、従来のコンタクトレンズの設計の非球面コンタクトレンズの輪郭、より好ましくは、眼14の上で十分に芯取りするために、米国特許第6,652,095号明細書、米国特許第7,070,275号明細書、および米国特許第6,543,897号明細書で開示されているような二段階形状または反転形状設計の輪郭を組み込んだ輪郭のいずれかにしてもよい。
オルソケラトロジーコンタクトレンズ
図5および図6は、本発明に従って設計されたPVSオルソーKコンタクトレンズ11を示している。図5に示されているように、コンタクトレンズ11は、患者の眼14の角膜12上に装着して角膜を読書用のPVS形状角膜12になるように再形成するように設計されたオルソーKコンタクトレンズである。図5に示されているように、コンタクトレンズ11は、好ましくは、コンタクトレンズ11の裏面もしくは後面15に少なくとも3〜4個の矯正ゾーンを有する。レンズ11の中心から外周に向かって挙げると、曲率301bの遠用光学ゾーン201b、曲率302bの近用光学ゾーン202b、曲率32、24、および36それぞれの接続ゾーン複合部22、24、および26、そして曲率42の周辺ゾーン28のゾーンとすることができる。近用光学ゾーン202bと周辺ゾーン28との間に複数の接続22〜26があってもよい。PVSオルソーKコンタクトレンズ11の後面は、米国特許第6,652,095号明細書、米国特許第7,070,275号明細書、および米国特許第6,543,897号明細書に教示されているようなオルソケラトロジー用の二段階形状および反転形状の設計にしてもよい。
本発明のオルソーKコンタクトレンズ11の後面は、角膜にPVS形状を形成する力を加えなければならない。したがって、PVSオルソケラトロジーもしくはオルソーKコンタクトレンズ11の後面光学ゾーン(BOZ)は、被験者の角膜を、PVS多焦点コンタクトレンズ10の前面について上述したように隣接する遠用光学ゾーンおよび近用光学ゾーンを有する形状または構造にするように設計される。中心(遠用または遠方視用)光学ゾーン201bは、屈折異常(例えば、近視、乱視、および老視があるが、これに限定されない)を矯正するために、中心遠用角膜ゾーン用の角膜12の前面角膜表面を再形成する際に、対象度数に対する角膜12の角膜曲率より平坦または急勾配である遠用ベースカーブ301bを有するオルソケラトロジー用コンタクトレンズ11の中心部に配置される。好ましくは、ベースカーブ301bは、被験者の視力がコンタクトレンズなしで被験者の角膜の中心部において−0.3〜0.3LogMARになるように設計される。さらに、コンタクトレンズ11の遠用光学ゾーン201bから半径方向外側に、角膜12上の近軸近用角膜ゾーンを急勾配にしてPVS読書用の近軸網膜像を結像するのに必要な輪郭にするために、遠用ベースカーブ301bより急勾配である(半径が小さい)近用ベースカーブ302bを有する環状周辺(近方視用)光学ゾーン202bがある。
しかし、角膜成形とは、ミラー像のために角膜12上に後面光学ゾーンのカーブの形を形成するだけではない。コンタクトレンズ11後面輪郭の他の部分は、コンタクトレンズ11を芯取りすると同時に、組織を成形するための適切な力を加えて角膜12の中心部に多焦点PVSゾーンを形成するのを助けるように、角膜12上に正確に装着されなければならない。例えば、米国特許第6,652,095号明細書、米国特許第7,070,275号明細書は、角膜12上に、近用中心(CN)同時視型多焦点用の中心ボタンを成形することを教示している。読書用PVSの新しい概念がわかれば、上述した形態ではなく、読書用の近軸PVS近用光学ゾーンを有する遠用中心(CD)になるように角膜12を成形するためにこのオルソーKコンタクトレンズ11を適応させることができる。CD成形は、CN成形の際の中心近用ボタンによって遮られない遠方視力の点で優れている。近視用または遠視用多焦点オルソーKレンズ11用に、変更がなされてもよい。
読書用PVSを実現できるように角膜12を再形成するためには、近用光学ゾーン202bは、直径3〜5mmの範囲内または視軸もしくは光軸の周囲1.5〜2.5mmの範囲内にある領域で最大ADD度数にするために、軸外にあって合成されなければならない。より好ましくは、近用光学ゾーン202bは、直径4mmまたは視軸もしくは光軸の周囲2mmの範囲内にするべきである。遠用度数および近用度数それぞれのための2つの隣接する環状ゾーンを形成することができるが、より優れた代替形態は、PVSオルソケラトロジーコンタクトレンズ11の遠用光学ゾーン201bと近用光学ゾーン202bとの間の大きな変化をなくして滑らかにするために、2つのゾーンを負のe値を有する201b〜202bの連続反転非球面曲率と合成することである。
オルソケラトロジーレンズを設計するための周知のサジタル計算は、成形する力を加えてレンズ芯取りをするようにPVSオルソーKコンタクトレンズ11を設計するのに適用できる(参考:「ADVANCED CL FITTING,PART SEVEN, TRENDS IN MODERN ORTHOKERATOLOGY」,光学技術者著、No,5645、第215巻、1996年4月3日、2024頁)。近視を成形するためのオルソケラトロジーレンズは、通常、角膜の光学ゾーンの中心部を水圧マッサージするように押圧するために中心角膜曲率よりもかなり平坦なベースカーブを有する。PVS成形の際に、中心遠用光学ゾーン201bは、遠方視用(遠用)角膜ゾーンを形成する角膜の中心を適切に押圧すると同時に、半径方向外側に持ち上げて近方視用角膜ゾーンを形成する角膜12の近軸部分を次第に押圧しなくなるようにすることができる。中心遠用光学ゾーン201bよりも約+2〜+8Dも急勾配である近軸近用光学ゾーン202bを、角膜の近軸部分を所望のPVS輪郭にするために角膜12の近軸部分で適切に近用光学ゾーン202bを押圧するように環状近軸サジタル高さを低減するために、好ましくは、反転非球面輪郭で形成することが新規な発明である。度数差が+2〜+8Dの2つの後面光学ゾーン201bと202bを合成するための負のe値は、通常、平均屈折率が1.336〜1.3375である角膜12を押圧するために反転非球面形状を形成する−0.8〜−3.5eである。近用光学ゾーン202bに追加されるADDは、コンタクトレンズ10の近用光学ゾーン202fと同じような光学的目的の度数ではなく、近用光学ゾーン202bの環状サジタル高さを低減し、コンタクトレンズ11を外した後にPVSで読み取るための角膜12の近用角膜ゾーンを再形成するために角膜12の近軸部分で環状近用光学ゾーン202bを押圧するための度数である。より急勾配の近用ベースカーブ302bに対してコンタクトレンズ11の近軸近用光学ゾーン202bに組み込まれたADDにより、逆に、近用光学ゾーン202bの屈折力を遠用光学ゾーン201bの屈折力より小さい正数または大きい負数にする。このような逆説的現象は、空気、涙、およびレンズ材料の異なる界面における屈折率で周知である。起きている時にコンタクトレンズ11を装着した状態で視力をよくするために、コンタクトレンズ10のゾーン201f〜202fの場合と同じように、視力をよくするための前面に前面反転非球面ゾーンを組み込むことにより逆説的マイナスADDを補正することが重要である。
PVSオルソーKコンタクトレンズ11の後面の非常に急勾配の近用光学ゾーン202bは、特に、弱い近視または遠視用のレンズでは、近用光学ゾーン202bの下の近軸角膜ゾーンの押圧が強すぎる場合があり、これは、近用光学ゾーン202bに隣接し近用光学ゾーン202bから半径方向外側にある非常に平坦な接続ゾーン22を使用して補正されなければならない。通常は、近用光学ゾーンがより平坦である内側接続ゾーン22は、PVS読み取りのために近用角膜ゾーンをより急勾配にするために角膜12の近軸角膜ゾーンの急勾配を強調する働きをすることもできる。したがって、PVSオルソーKコンタクトレンズ11は、より平坦な遠用光学ゾーン201b、徐々に急勾配になる近用光学ゾーン202b(最も外側の接合部のADDが+2〜+8D)、そして半径方向外側で平坦な第1の接続ゾーン22に接続し、その後、残りの接続ゾーン24および26に接続し、さらに外側で周辺ゾーン28に接続する形に対して、平坦〜急勾配〜平坦〜急勾配の輪郭の典型的な特徴に簡略化することができる。
近用光学ゾーン202bは、通常、角膜12の2mmの近軸角膜ゾーンの周囲に、PVS読書用の近軸網膜像を結像するのに必要な幅より1mm広く設定される。したがって、光学ゾーン201b〜202bのゾーン幅は、約4mmである、または幾何学的中心の周囲2mmであり、コンタクトレンズ11の幾何学的中心から半径方向外側に、徐々に急勾配になる反転非球面光学ゾーン曲率301b〜302bを有する。また、近用光学ゾーン202bの最も外側の縁部の最大ADD度数(約+2〜+8D)は、PVS読み取りに必要な度数(約+2〜+4D)より強く、好ましくは2倍に設定される。次に、遠用光学ゾーン201bおよび近用光学ゾーン202bは、眼14の中心窩領域と共役である中心遠用ゾーン、および像飛びまたは重なりがない状態でPVS読み取りをするための眼14の近軸(傍中心窩および周中心窩)領域と共役である隣接近用ゾーンになるように角膜12の中心領域を再形成するために、反転非球面曲率301b〜302bを有する連続光学ゾーン201b〜202bになるように滑らかに合成することができる。
図5および図6を参照すると、接続ゾーン複合部22、24、および26は、近用光学ゾーン202bに隣接し近用光学ゾーン202bから半径方向外側に位置決められる。最も内側の接続ゾーン22は、米国特許第6,652,095号明細書に開示されているように、好ましくは、近用光学ゾーン202bより1〜10D平坦であり、プラトーゾーンと見なすことができる。プラトーゾーン22は光学ゾーン20のベースカーブに関連する曲率半径より長い(すなわち、平坦である)所定のプラトーカーブで定義される曲率半径を有することができる。平坦なプラトーゾーン22は、平坦な外側光学ゾーン20と合成するのが好ましく、正のe値を有する連続的かつ徐々に平坦になるカーブと見なすことができる。
プラトーゾーン22のこの長い曲率半径は、角膜12の中心部の測定曲率および角膜12の中心部を囲む角膜12の一部分の測定曲率より平坦である(半径が長い)プラトー曲率32となる。プラトーゾーン22は、本発明のオルソーK形態のレンズ11の光学ゾーン20とフィッティングゾーン24との間の実質的に角膜の頂点中心を囲む中間周辺角膜領域に対する主な圧迫力としての働きをする。プラトーゾーン22は、中間周辺角膜を平坦化するための圧迫ゾーンとしての機能を果たすことができるように、できる限り狭い状態で維持されるのが好ましい。平坦化された中間周辺角膜は、中心角膜12をさらに急勾配にするために中心角膜12を強く圧迫する。この成形技術は、「二段階成形」と呼ばれ、中心角膜を急勾配にするポジティブ型成形と、中間周辺角膜を平坦化するネガティブ成形とを含む。このレンズ設計は、「二段階形状レンズ」とも呼ばれ、急勾配の光学ゾーン用のポジティブ形状ゾーンと平坦なプラトーゾーン用のネガティブ形状ゾーンとを含む。広い急勾配の中心角膜領域および中心近くの角膜領域と合わされた狭く平坦な中間周辺角膜領域により、被験者は遠方視の際にゴースト像に悩まされることはなくなる。
プラトーゾーン22は、好ましくは、3つの主な機能を果たす。第一に、プラトーゾーン22は、中間周辺角膜を効果的に圧迫して角膜組織を内側に押圧することで、角膜12の中心部の角膜曲率を急勾配にすることができる。これは、「二段階成形」のポジティブ型成形の要素である。平坦なプラトーゾーン22によって中間周辺角膜部分にかけられる圧迫力は、組織成形するためには、一連の急勾配の標準的なRGPの従来方法による圧迫力に比べてはるかに効果的である。急勾配の標準的なRGPによる圧迫力は、さらに離れた周辺の角膜にかかり、圧迫領域に対してより接線方向となるので、成形される組織のほとんどは中心領域でなく中間周辺領域で積み重なって悪影響をもたらすことになる。
第二に、プラトーゾーン22は、急勾配の中心角膜領域12を囲む中間周辺領域を効果的に平坦化するための圧迫ゾーンとしての機能を果たす。プラトーゾーン22の圧迫力によって角膜12の中間周辺領域をプラトー形状にすることで、中心角膜領域を急勾配にする効果を高めることになる。「二段階成形」のネガティブ成形要素は、中間周辺角膜12を平坦化し、角膜12の中心部および中心近くの部分を急勾配にするポジティブ成形の効果を高める。さらに、平坦なプラトーゾーンは、(後述の)アライメントゾーン26によって内側に押し込まれた角膜組織が中間周辺領域で積み重ならないようにする。中間周辺領域で角膜組織が積み重なると、逆に中心角膜曲率を平坦化してしまい、遠視を抑えるのではなく、進行させてしまう。これは、従来のオルソケラトロジー方法によく見られる問題の1つである。
第三に、プラトーゾーン22の後面の平坦なプラトーカーブは、フィッティングカーブをプラトーカーブ32よりもかなり急勾配にすることができるようにフィッティングゾーン24の垂直方向の高さ用に大きな空間を確保する。このことにより、フィッティングカーブは、適切な涙循環のためのスペースおよびアライメントゾーン26に接続する前に組織を成形するための空間が形成される。本発明の一実施形態では、プラトーゾーン22の直径は、0.1mm〜2.0mmである。プラトーカーブ32の曲率半径は、中心ベースカーブ301bまたは周辺ベースカーブ302bより3〜60ディオプタ平坦であり(半径が長い)、通常、8〜25ディオプタである。
さらに、コンタクトレンズ11の接続ゾーン24および26は、米国特許第6,543,897号明細書および米国特許第6,652,095号明細書に開示されているフィッティングゾーン、誘導ゾーン、およびアライメントゾーンの組み合わせと見なすことができる。しかし、本発明によれば、接続ゾーン複合部22、24、および26のサジタルデプスは、成形の前後に角膜12の周辺部分でコンタクトレンズ11を適切に押圧するように決定される。レンズ10のフィッティングゾーン24は、フィッティングカーブ34によって定義された曲率半径を有し、プラトーカーブ32に関する曲率半径より小さい(すなわち、半径が短い)。このようにフィッティングゾーン24の曲率半径を短くすることで、プラトーカーブ32よりかなり急勾配のフィッティング曲率36が得られる。フィッティングカーブ34はプラトーカーブ34よりかなり急勾配である(半径が小さい)が、曲率34は必ずしも角膜12の中心部の測定曲率より急勾配であるとは限らない。
フィッティングゾーン24は、プラトーゾーン22とアライメントゾーン26との間の移行領域の役目をする。フィッティングゾーン24は、角膜12を二段階成形するために、コンタクトレンズ10の後面をプラトーゾーン22の下の角膜12の中間周辺部分上で押圧させてプラトーゾーン22上に圧迫力を加えることにより、角膜12の中間周辺部分を圧迫する。本発明の一実施形態では、フィッティングゾーン24の幅は、0.1mm〜2.0mmであり、フィッティングカーブ34の曲率半径は、プラトーカーブ32より5〜30ディオプタ急勾配であり、ベースカーブより15ディオプタ平坦から15ディオプタ急勾配の範囲である。
アライメントゾーン26は、角膜12の中心の曲率半径と同じであるか、またはわずかに長い曲率半径を有する(すなわち、角膜周辺部に一致させる)ことにより、レンズ10を芯取りしてその状態を維持するように設計される。所定のアライメントカーブ36は、角膜12の中心部を囲む角膜12の一部分の測定曲率とほぼ同じであるアライメントゾーン26の曲率を定義する。アライメントゾーン26は、角膜12のほぼ頂点中心で光学ゾーン20を維持する芯取り力が形成される角膜12の部分と一致する領域に大きな押圧領域を形成する。一実施形態では、アライメントゾーン26の幅は、(望ましいフィッティング特性および角膜12の特定の形状係数に応じて)0.1mm〜5.0mmであり、アライメントカーブ36の曲率半径は、プラトーカーブ34より1〜30ディオプタ急勾配であり、アライメントカーブ36は、フィッティングカーブ36より約1〜25ディオプタ勾配が緩い(すなわち、平坦である)。
図5に示されているレンズ11は、遠方視力を矯正するように構成された球状前面を有し、オルソーKリテーナレンズとしての使用に適している。しかし、本発明のオルソーKレンズによってPVS視力を得るためには、レンズ10に関して上述したように、さらに2つの前面光学ゾーン、すなわち、コンタクトレンズ10の前面光学ゾーン201fおよび202fと同様に、中心遠用光学ゾーンと、PVS読書用ADDを有する周辺近用光学ゾーンとを設けることができる。2つの前面光学ゾーンは、像飛びもなく滑らかに移行するために負の偏心度を有する反転非球面曲率と合成することができる。このような二重機能コンタクトレンズ11は、起きている時に装着された場合にPVS読書用に効果的であるが、コンタクトレンズを装着せずにPVS多焦点視力を作り出すオルソケラトロジー治療のために寝ている時に角膜12を再形成するのにも有効である。コンタクトレンズ10に関して上述したような中間ゾーン24およびレンチキュラーカーブ203fの使用は、二重機能コンタクトレンズ11にも適用可能である。
図3〜図6を参照すると、周辺ゾーン28は、角膜12の曲率半径よりも長い曲率半径で設計され、角膜12の中心部を囲む角膜12の一部分(レンズ11の接続ゾーン26に相当する)の測定曲率より小さい曲率になる。周辺ゾーン28は、その下にある角膜12の部分にほぼ平行であるが、角膜12より平坦である曲率を有する所定の周辺カーブ42によって画定される表面輪郭を有する。
さらに、周辺ゾーン28は、人がまばたきをする時に生じる涙のポンプ作用を利用して、コンタクトレンズ10および11の下で涙の流れを促すために、エッジリフトを備えるのが好ましい。この涙の流れにより、レンズと角膜との界面が常に潤滑され、酸素が供給されるので、快適性および装着性に優れたレンズ10および11になる。さらに、好ましくは、エッジリフトにより、角膜12からコンタクトレンズを外しやすくなる。
本発明の一実施形態では、周辺ゾーン28の幅は、1mm〜6.0mmであり、周辺カーブ42の曲率半径は、ベースカーブ30より0〜15ディオプタ長い(平坦である)。
コンタクトレンズ10のベースカーブ30ならびにコンタクトレンズ11の後面光学ゾーンカーブ301bおよび302b、接続ゾーン複合部22〜26、および周辺カーブ42を定義するのに使用される異なる半径およびこれらの相対厚さは、患者の眼および関連する眼組織を慎重に検査した後に計算される。角膜曲率を測定し、適切なコンタクトレンズの度数を定め、コンタクトレンズ10および11に対する予想される生理反応を判断しなければならない。視覚系の検査技術の熟練者は、これらのタスクを実行することができる。
実施例1:近視の制御および調節を補助するためのRGP
本発明の1組のハードガス透過性PVSコンタクトレンズが、21才の強い近視の患者(AA790522)に日中に装着するために提供された。被験者は、成人であるにもかかわらず、近視が進行していると感じていた。彼は、幼い時から調節力が正常以下である両眼視機能不良も患っており、正常以下の調節力を補正するのにADDが+2.00Dの眼鏡が必要であった。我々は、彼のために、近視の進行を遅くすると同時に、PVS読み取りのために正常以下の調節力を補助するオルソーK治療をシミュレートするPVS多焦点RGPを設計した。コンタクトレンズは、以下の寸法にした。
KM:OD:43.00/44.50@90°
OS:43.25/44.50@90°
屈折率:OD:−10.00〜1.50×180°(近視10D、マイナスシリンダ1.50D)
OS:−10.00〜1.25×175°(近視10D、マイナスシリンダ1.25D)
ADD=40cmで+2.00D(OU)、クロスシリンダ法
OD:MRレンズ/43.75/−9.50/10.4mm/HDS
OS:MRレンズ/43.75/−9.50/10.4mm/HDS
前面輪郭:
中心(遠用)光学ゾーン201f:曲率半径9.42mm
周辺(近用)光学ゾーン202f:曲率半径8.58mm;201fには、−1.08e値の反転非球面カーブ(ADD+5.00D)で接続
前面中間ゾーン24:曲率半径7.88mm、急傾斜リッジ用
後面輪郭:
非球面光学ゾーン20:幅5.2mm、曲率半径8.04mm;e=0.78
接続ゾーン(22〜24):幅1.0mm、曲率半径7.51mm
アライメントゾーン26:幅1.2mm、曲率半径7.89mm;e=0.40
周辺ゾーン28:幅0.4mm、曲率半径11.80mm
レンズ度数:−7.75
中心厚さ:0.14mm
患者は、1組のPVS・RGPレンズを装着した。像飛びまたはグレア現象もなく、遠方視力20/25+、近用視力J3になった。コンタクトレンズを使用したトポグラフィーは、PVS輪郭によるオルソーK治療後のゾーンに非常に近い。
実施例2:老視用ソフトコンタクトレンズ
以下の寸法を有する1組のPVSソフトコンタクトレンズが、51才の近視老視の患者(AA500816)に遠方視力および近方視力の矯正用に日中に装着するために提供された。
KM:OD:47.25/47.50@90°
OS:47.0/47.50@90°
屈折率:OD:−5.00(近視5D)
OS:−4.75(近視4.75D)
近方視力:J15(OU)
ADD=40cmで+2.00D(OU)
OD:SMRレンズ/44.0/−4.75/14.0mm/methfilcon A含水率55%
前面輪郭(右レンズ):
中心(遠用)光学ゾーン201f:曲率半径10.60mm
周辺(近用)光学ゾーン202f:曲率半径8.76mm;201fには、−1.39e値の反転非球面カーブ(ADD+8.00D)で接続
中間(レンチキュラー)ゾーン24/カーブ203f:幅8.61mm/曲率半径8.32mm
後面輪郭(右レンズ):
光学ゾーン(201f、202f、24);幅8.61mm、曲率半径9.37mm
アライメントゾーン26:幅1.7mm、曲率半径7.34mm;e=0.40
周辺ゾーン28:幅1.0mm、曲率半径10.13mm
レンズ度数:−4.75
中心厚さ:0.19mm
OS:SMRレンズ/44.0/−4.50/14.0mm/methfilcon A含水率55%
前面輪郭(左レンズ):
中心(遠用)光学ゾーン201f:曲率半径10.53mm
周辺(近用)光学ゾーン202f:曲率半径8.72mm;201fには、−1.37e値の反転非球面カーブ(ADD+8.00D)で接続
中間(レンチキュラー)ゾーン24/カーブ203f:幅8.61mm/曲率半径8.30mm
後面輪郭(左レンズ):
光学ゾーン(201f、202f、24);幅8.61mm、曲率半径9.37mm
アライメントゾーン(26):幅1.7mm、曲率半径7.34mm;e=0.40
周辺ゾーン28:幅1.0mm、曲率半径10.13mm
レンズ度数:−4.50
中心厚さ:0.20mm
患者は、1組のPVSソフトコンタクトレンズを装着した。像飛びまたはグレア現象もなく、遠方視力20/20、近用視力J3になった。コンタクトレンズを使用したトポグラフィーは、PVS輪郭によるオルソーK治療後のゾーンに非常に近い。
実施例3:遠方視力および老視矯正用オルソーKRGPコンタクトレンズ
以下の寸法を有する1組のPVS二重機能オルソーKコンタクトレンズが、50才の近視老視の患者(AA521002)に、遠方視力および近方視力の矯正用に、夜間に装着して日中は眼鏡やコンタクトレンズを装着しないために提供された。
KM:OD:43.00/44.50@90°
OS:43.00/44.00@90°
屈折率:OD:−6.00(近視6D)
OS:−6.50(近視6.50D)
近方視力:J15(OU)
ADD=40cmで+2.00D(OU)
OD:MP2レンズ/43.50/−6.00/10.8mm/HDS100/ADD+2.50
前面輪郭(右レンズ):
中心(遠用)光学ゾーン201f:曲率半径9.05mm
周辺(近用)光学ゾーン202f:曲率半径8.45mm;201fには、−0.95e値の反転非球面カーブ(ADD+2.50D)で接続
中間(レンチキュラー)ゾーン24/カーブ203f:幅7.0mm/曲率半径7.88mm
後面輪郭(右レンズ):
遠用および近用光学ゾーン201b〜202b;幅3.8mm、曲率半径9.21mm;e=−1.88、最外縁部のADD=+2.5D
接続ゾーン1(22):幅1.2mm、曲率半径9.54mm(遠方視用の平坦な周辺光学ゾーンを成形するため)
接続ゾーン2(24):幅0.3mm、曲率半径5.28mm(急傾斜リッジを成形するため)
アライメントゾーン26:幅1.6mm、曲率半径7.92mm;e=0.40
周辺ゾーン28:幅0.4mm、曲率半径11.5mm
レンズ度数:+1.25D
中心厚さ:0.24mm
OS:MP2レンズ/43.50/−6.50/10.8mm/HDS100/ADD+2.50
前面輪郭(左レンズ):
中心(遠用)光学ゾーン201f:曲率半径9.15mm
周辺(近用)光学ゾーン202f:曲率半径8.54mm;201fには、−0.97e値の反転非球面カーブ(ADD+2.50D)で接続
中間(レンチキュラー)ゾーン24/カーブ203f:幅7.0mm/曲率半径7.82mm
後面輪郭(左レンズ):
遠用および近用光学ゾーン201b〜202b;幅3.8mm、曲率半径9.32mm;e=−1.92、最外縁部のADD=+2.5D
接続ゾーン1(22):幅1.2mm、曲率半径9.65mm(遠方視用の平坦な周辺光学ゾーンを成形するため)
接続ゾーン2(24):幅0.3mm、曲率半径5.19mm(急傾斜リッジを成形するため)
アライメントゾーン(26):幅1.6mm、曲率半径7.92mm;e=0.40
周辺ゾーン28:幅0.4mm、曲率半径11.5mm
レンズ度数:+1.25D
中心厚さ:0.24mm
患者は、1組の二重機能PVSオルソーKコンタクトレンズを装着した。像飛びまたは軽いグレア現象もなく、遠方視力20/20、近用視力J3になった。7日間連続して夜間にレンズを装着した後、レンズを外した後の遠方視力は20/20(OU)であり、近方視力はJ3と良かった。多焦点視覚は鮮明で、ひどいグレア現象もなく遠方および近方いずれも快適に見えた。PVS輪郭である治療ゾーンのトポグラフィーは、中心遠用光学ゾーンを近軸角膜領域の2〜3mmの範囲内の最大ADDの近用光学ゾーンに合成する。
本発明を特定の好適な実施形態に関してかなり詳細に説明したが、他の実施形態も可能である。例えば、本発明の方法で開示されているステップは、限定的でなく、また各ステップが本発明の方法にとって必ず必要であることを示すものでもなく、単なるステップの例にすぎない。したがって、添付の請求項の範囲は、本開示物に含まれている好適な実施形態の説明に限定すべきでない。
本明細書内の値の範囲の記述は、範囲内にあるそれぞれ別個の値を個々に言及する簡潔な方法として示したものにすぎない。本明細書内で特に明記しない限り、個々の値は本明細書内で個々に示されているように仕様書に組み込まれる。本明細書内に示されている全ての参考文献は、内容全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。

Claims (20)

  1. 前面、後面、および光軸を有する多焦点レンズであり、
    前記レンズの中心部にある中心光学ゾーンであって、前記レンズの前記前面から前記光軸にほぼ平行な方向に入射する光を集束して、前記光軸の2.5°の範囲内に第1の焦点を形成する中心光学ゾーンと、
    前記中心光学ゾーンに隣接し前記中心光学ゾーンから半径方向外側に位置する周辺光学ゾーンであって、前記レンズの前記前面から前記光軸に平行でない方向に入射する光を集束して、前記光軸に対して2°〜10°の範囲内に第2の焦点を形成する周辺光学ゾーンと
    を備えた多焦点レンズであって、
    前記周辺光学ゾーンの前記レンズの前記前面または前記後面のいずれかの曲率は、前記中心光学ゾーンの前記レンズの前記前面または前記後面のいずれかの曲率よりそれぞれ少なくとも2ディオプタ急勾配であり、
    前記第1の焦点と前記第2の焦点は重ならない、多焦点レンズ。
  2. 前記中心光学ゾーンの前記前面の曲率は、前記周辺光学ゾーンの前記前面の曲率より少なくとも2ディオプタ急勾配である、請求項1に記載のレンズ。
  3. 前記周辺光学ゾーンの前面の曲率は、半径方向内側ゾーンから半径方向外側ゾーンへと半径方向外側に向かって徐々に急勾配になり、前記半径方向内側ゾーンの前面の曲率は前記中心光学ゾーンの前記前面の曲率より少なくとも4ディオプタ急勾配であり、前記半径方向外側ゾーンの前記前面の曲率は前記中心光学ゾーンの前記前面の曲率より最大で10ディオプタ急勾配である、請求項1または2に記載のレンズ。
  4. 前記中心光学ゾーンの前記前面の曲率は、所定のe値の非球面もしくは反転非球面カーブを有する前記周辺光学ゾーンの前記前面の曲率と合成する、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のレンズ。
  5. 前記中心光学ゾーンの前記前面の曲率は、e値が−0.7〜−3.0eである非球面もしくは反転非球面カーブを有する前記周辺光学ゾーンの前記前面の曲率と合成し、前記曲率は半径方向外側に向かって徐々に急勾配になる、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のレンズ。
  6. 前記レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、および眼内レンズから成る群から選択される、請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項に記載のレンズ。
  7. 前記レンズはコンタクトレンズである、請求項6に記載のレンズ。
  8. 前記中心光学ゾーンの直径は、0.4mm〜0.6mmである、請求項7に記載のレンズ。
  9. 前記周辺光学ゾーンは、0.75mm〜2.0mmの環状直径で半径方向外側に延在する、請求項7又は8に記載のレンズ。
  10. 前記周辺光学ゾーンは、前記レンズの中心から0.85mm〜1.8mmの環状直径で半径方向外側に延在する、請求項7〜9のうちのいずれか一項に記載のレンズ。
  11. 前記レンズはソフトコンタクトレンズである、請求項7〜10のうちのいずれか一項に記載のレンズ。
  12. 前記内側中間ゾーンに結合され前記内側中間ゾーンから半径方向外側に延在する外側中間ゾーンをさらに備え、前記外側中間ゾーンの前面の曲率は前記内側中間ゾーンの前面の曲率より1〜30ディオプタ急勾配であるために、近視進行抑制のためのオルソーK治療ゾーンをシミュレートする急傾斜リッジを形成する、請求項7〜10のうちのいずれか一項に記載のレンズ。
  13. 前記レンズは、オルソケラトロジー用のコンタクトレンズであり、
    前記レンズの0.4mm〜0.6mmの直径を有する前記中心光学ゾーンの前記後面の中心ベースカーブと、
    前記レンズの中心から3mm〜5mmの環状直径を有する前記周辺光学ゾーンの前記後面の周辺ベースカーブであって、前記中心ベースカーブより2〜10ディオプタ急勾配である周辺ベースカーブと
    を含む、請求項1に記載のレンズ。
  14. 前記中心ベースカーブは、e値が−0.8〜−3.5eである非球面もしくは反転非球面カーブを有する前記周辺ベースカーブと合成され、前記合成曲率は半径方向外側に向かって徐々に急勾配になる、請求項13に記載のレンズ。
  15. 前記後面は、前記周辺光学ゾーンに結合され前記周辺光学ゾーンから半径方向外側に延在する内側接続ゾーンであり、前記周辺光学ゾーンより1〜10ディオプタ平坦である曲率を有する内側接続ゾーンをさらに備える、請求項14に記載のレンズ。
  16. 前記後面は、前記コンタクトレンズを角膜に押し付けるために、前記内側接続ゾーンに結合され前記内側接続ゾーンから半径方向外側に延在する外側接続ゾーンをさらに備える、請求項15に記載のレンズ。
  17. 前記レンズは眼鏡レンズであって、前記中心光学ゾーンの直径は、1.35mm〜1.75mmであり、前記周辺光学ゾーンは、前記レンズの中心から2.3mm〜6mmの環状直径で半径方向外側に延在する、請求項6に記載のレンズ。
  18. 間欠性中心抑制を含む老視または近視の進行を治療するための請求項1のレンズの使用。
  19. 前面、後面、および光軸を有するオルソケラトロジー用多焦点ハードコンタクトレンズであり、
    前記レンズの中心部にある中心光学ゾーンであって、前記後面が中心ベースカーブを有し、0.4mm〜0.6mmの直径を有する中心光学ゾーンと、
    前記中心光学ゾーンに隣接し前記中心光学ゾーンから半径方向外側にある周辺光学ゾーンであって、前記レンズの中心から3mm〜5mmの環状直径を有し、前記後面が前記中心ベースカーブより2〜10ディオプタ急勾配である周辺ベースカーブを有する周辺光学ゾーンと
    を備えたコンタクトレンズ。
  20. 前記中心ベースカーブは、e値が−0.8〜−3.5eである非球面もしくは反転非球面カーブを有する前記周辺ベースカーブと合成され、前記合成曲率は、半径方向外側に向かって徐々に急勾配になる、請求項24に記載のコンタクトレンズ。
JP2014549003A 2011-12-25 2012-12-25 多焦点光学レンズ Active JP6726929B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161580226P 2011-12-25 2011-12-25
US61/580,226 2011-12-25
US201261726868P 2012-11-15 2012-11-15
US61/726,868 2012-11-15
PCT/US2012/071595 WO2013101793A1 (en) 2011-12-25 2012-12-25 Multi-focal optical lenses

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020045010A Division JP2020115212A (ja) 2011-12-25 2020-03-16 多焦点光学レンズ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015503769A true JP2015503769A (ja) 2015-02-02
JP2015503769A5 JP2015503769A5 (ja) 2016-02-18
JP6726929B2 JP6726929B2 (ja) 2020-07-22

Family

ID=48698584

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014549003A Active JP6726929B2 (ja) 2011-12-25 2012-12-25 多焦点光学レンズ
JP2020045010A Withdrawn JP2020115212A (ja) 2011-12-25 2020-03-16 多焦点光学レンズ

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020045010A Withdrawn JP2020115212A (ja) 2011-12-25 2020-03-16 多焦点光学レンズ

Country Status (8)

Country Link
US (1) US8950859B2 (ja)
EP (1) EP2795395B1 (ja)
JP (2) JP6726929B2 (ja)
KR (1) KR20140120893A (ja)
CN (1) CN104136964B (ja)
AU (1) AU2012362545B2 (ja)
ES (1) ES2733681T3 (ja)
WO (1) WO2013101793A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6161093B1 (ja) * 2016-06-30 2017-07-12 石根 三井 オルソケラトロジーレンズの決定方法及び決定システム
JP6296584B1 (ja) * 2017-06-29 2018-03-20 石根 三井 オルソケラトロジーレンズの決定供給方法及び決定供給システム
JP2018523171A (ja) * 2015-07-24 2018-08-16 愛博諾徳(北京)医療科技有限公司 視力矯正用レンズおよび視力矯正用レンズの作成方法
JPWO2018079072A1 (ja) * 2016-10-31 2018-11-15 東レ株式会社 角膜矯正コンタクトレンズ
JP2019128599A (ja) * 2018-01-22 2019-08-01 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッドJohnson & Johnson Vision Care, Inc. 近視制御のための光学的非同軸ゾーンを有する眼用レンズ
WO2020067028A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 曲面形状評価方法、眼鏡レンズの製造方法および眼鏡レンズ
US10908433B2 (en) 2016-06-30 2021-02-02 Mitsui Medical Commerce Co, Ltd. Orthokeratology lens designating method, designating system, designating and supplying method, and designating and supplying system

Families Citing this family (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7628810B2 (en) 2003-05-28 2009-12-08 Acufocus, Inc. Mask configured to maintain nutrient transport without producing visible diffraction patterns
US8974526B2 (en) 2007-08-27 2015-03-10 Amo Groningen B.V. Multizonal lens with extended depth of focus
CN102483526B (zh) * 2009-06-25 2013-11-13 庄臣及庄臣视力保护公司 近视控制镜片的设计
US10004593B2 (en) 2009-08-13 2018-06-26 Acufocus, Inc. Intraocular lens with elastic mask
CA2770732C (en) 2009-08-13 2017-04-25 Acufocus, Inc. Corneal inlay with nutrient transport structures
IN2012DN02154A (ja) 2009-08-13 2015-08-07 Acufocus Inc
WO2012073112A1 (en) 2010-12-01 2012-06-07 Amo Groningen B.V. A multifocal lens having an optical add power progression, and a system and method of providing same
WO2013082545A1 (en) 2011-12-02 2013-06-06 Acufocus, Inc. Ocular mask having selective spectral transmission
CA2861061A1 (en) * 2012-01-10 2013-07-18 Digitalvision, Llc Intra-ocular lens optimizer
TWI588560B (zh) 2012-04-05 2017-06-21 布萊恩荷登視覺協會 用於屈光不正之鏡片、裝置、方法及系統
US9201250B2 (en) 2012-10-17 2015-12-01 Brien Holden Vision Institute Lenses, devices, methods and systems for refractive error
CA2887655C (en) * 2012-10-17 2021-11-02 Brien Holden Vision Institute Lenses, devices, methods and systems for refractive error
US9427922B2 (en) 2013-03-14 2016-08-30 Acufocus, Inc. Process for manufacturing an intraocular lens with an embedded mask
EP3102977A4 (en) * 2014-02-04 2017-09-27 CRT Technology, Inc. Multifunction contact lens
US9638936B2 (en) 2014-08-20 2017-05-02 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. High plus treatment zone lens design for preventing and/or slowing myopia progression
EP3220859B8 (en) 2014-11-19 2020-06-10 AcuFocus, Inc. Fracturable mask for treating presbyopia
US9709822B2 (en) 2015-03-11 2017-07-18 Vance M. Thompson Orthokeratology lens with displaced shaping zone
TWI594724B (zh) * 2015-03-17 2017-08-11 國立臺灣大學 眼角膜動態模型演算方法及使用其之量測系統
TWI569061B (zh) * 2015-08-21 2017-02-01 Hsiao Ching Tung Anti-glare correction lenses
US10371964B2 (en) 2015-09-15 2019-08-06 Largan Medical Co., Ltd. Contact lens product
US10845622B2 (en) 2015-09-15 2020-11-24 Largan Medical Co., Ltd. Multifocal contact lens and contact lens product
CN106526888B (zh) * 2015-09-15 2019-08-06 星欧光学股份有限公司 隐形眼镜产品
EP3359987B1 (en) 2015-10-05 2024-02-28 AcuFocus, Inc. Methods of molding intraocular lenses
EP3384342B1 (en) 2015-11-24 2021-08-25 AcuFocus, Inc. Toric small aperture intraocular lens with extended depth of focus
TWI587034B (zh) 2016-02-04 2017-06-11 星歐光學股份有限公司 隱形眼鏡產品
WO2017137840A1 (en) 2016-02-09 2017-08-17 Amo Groningen B.V. Progressive power intraocular lens, and methods of use and manufacture
CN105866978B (zh) * 2016-06-21 2019-05-03 温州众视福眼镜镜片厂(普通合伙) 一种近视太阳镜片及加工该镜片的模具
US10274750B2 (en) 2016-07-21 2019-04-30 National Taiwan University Of Science And Technology Progressive multifocal contact lens and producing method thereof
TWI641892B (zh) * 2016-09-30 2018-11-21 星歐光學股份有限公司 隱形眼鏡及隱形眼鏡產品
CN106773121A (zh) * 2017-03-17 2017-05-31 施伯彦 一种硬性角膜接触镜
JP7002413B2 (ja) 2017-06-23 2022-01-20 星歐光學股▲ふん▼有限公司 コンタクトレンズ及びその製品
TWM556863U (zh) * 2017-11-17 2018-03-11 Brighten Optix Corp 以非球面構成周邊離焦的近視控制鏡片
JP7028987B2 (ja) 2017-12-06 2022-03-02 アイブライト メディカル テクノロジー (ペキン) カンパニー リミテッド オルソケラトロジーレンズおよびその製造方法
CN108008544B (zh) * 2017-12-06 2020-05-12 爱博诺德(北京)医疗科技股份有限公司 用于制造角膜塑形镜的方法
US11789292B2 (en) 2018-01-22 2023-10-17 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Ophthalmic lens with an optically non-coaxial zone for myopia control
US11768386B2 (en) 2018-01-22 2023-09-26 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Ophthalmic lens with an optically non-coaxial zone for myopia control
US10921612B2 (en) 2018-03-29 2021-02-16 Reopia Optics, Llc. Spectacles and associated methods for presbyopia treatment and myopia progression control
US11681161B2 (en) 2018-03-29 2023-06-20 Reopia Optics, Inc. Anti-myopia-progression spectacles and associated methods
US11947197B2 (en) 2018-03-29 2024-04-02 Reopia Optics, Inc. Spectacles for presbyopia treatment and myopia progression control and associated methods
EP3790508A4 (en) 2018-05-09 2022-02-09 AcuFocus, Inc. INTRAOCULAR IMPLANT WITH REMOVABLE OPTICS
US11513267B2 (en) * 2018-06-10 2022-11-29 Apple Inc. Patterned mirror edge for stray beam and interference mitigation
CN109124825A (zh) * 2018-07-16 2019-01-04 武汉科技大学 一种基于透明聚氨酯的个性化角膜内植入物
CN109407341B (zh) * 2018-11-21 2023-09-08 欧普康视科技股份有限公司 一种减少旁中心远视离焦的硬性接触镜片及其制造方法
US11886046B2 (en) 2019-12-30 2024-01-30 Amo Groningen B.V. Multi-region refractive lenses for vision treatment
US11723763B2 (en) 2020-05-22 2023-08-15 Innovega Inc. Article of manufacture including occlusion ring having inner/outer regions with orthogonal polarizations
CN213423626U (zh) * 2020-12-03 2021-06-11 睛彩国际股份有限公司 一种新型隐形眼镜
CN117280269A (zh) * 2021-01-20 2023-12-22 董晓青 周边抗散焦光学装置
US20240085725A1 (en) * 2021-07-07 2024-03-14 Shenyang Kangende Medical Science And Technology Co., Ltd Systems, apparatus, and methods for regulating refractive error development through the modulation of peripheral distortion
CN114563880A (zh) * 2022-03-03 2022-05-31 上海艾康特医疗科技有限公司 角膜接触镜及其设计方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4869587A (en) * 1987-12-16 1989-09-26 Breger Joseph L Presbyopic contact lens
JPH02240625A (ja) * 1989-02-03 1990-09-25 Essilor Internatl (Cie Gen Opt) 老視を矯正するための同時視野光学レンズ
JP2004526982A (ja) * 2000-09-08 2004-09-02 フロリダ・オプティカル・エンジニアリング・インコーポレーテッド 誘起絞りを備えた多焦点眼用レンズ
JP2005534994A (ja) * 2002-08-07 2005-11-17 トゥン、シアオ・チン 角膜矯正用2焦点コンタクトレンズ
JP2009061289A (ja) * 2001-05-31 2009-03-26 Visionix Ltd 眼の収差矯正方法
JP2009540373A (ja) * 2006-06-08 2009-11-19 ヴィジョン・シーアールシー・リミテッド 近視の進行をコントロールするための手段
JP4411358B2 (ja) * 1998-02-26 2010-02-10 株式会社ワールドマンセル 色覚補正コンタクトレンズの製造方法
JP2011518355A (ja) * 2008-04-18 2011-06-23 ノバルティス アーゲー 近視制御手段
JP2011523097A (ja) * 2008-06-06 2011-08-04 グローバル−オーケー ヴィジョン インコーポレーテッド 屈折異常処置用ソフトコンタクトレンズ

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU7130391A (en) * 1990-03-08 1991-09-12 Breger, Joseph Laurence Multifocal simultaneous vision lenses
US6139145A (en) * 1998-11-13 2000-10-31 Israel; Henry M. Ophthalmic optical element incorporating a holographic element and use of same in cases of central field loss
US6325509B1 (en) * 1999-08-20 2001-12-04 Art Optical Contact Lens, Inc. Low-mass ophthalmic lens
US6543897B1 (en) * 2000-11-17 2003-04-08 Hsiao-Ching Tung Orthokeratology contact lens
US6709102B2 (en) * 2001-01-16 2004-03-23 Arthur G. Duppstadt Multifocal contact lens and method of making the same
US6874887B2 (en) * 2003-04-09 2005-04-05 Bausch & Lomb Incorporated Multifocal contact lens
US20070270947A1 (en) * 2003-06-06 2007-11-22 Minu Telesystems Llc Method and system for modifying an intraocular telescope
US7101042B2 (en) * 2003-08-12 2006-09-05 S.I.B. Investments Llc Multifocal contact lens
NZ547952A (en) * 2003-11-19 2010-07-30 Vision Crc Ltd Methods and apparatuses for altering relative curvature of field and positions of peripheral, off-axis focal positions
TW200907458A (en) * 2007-08-03 2009-02-16 Prodisc Technology Inc Contact lens
US8786520B2 (en) * 2008-09-04 2014-07-22 Innovega, Inc. System and apparatus for display panels
FR2936879B1 (fr) * 2008-10-07 2011-03-11 Essilor Int Verre ophtalmique corrigeant la vision foveale et la vision peripherique.
US8388130B2 (en) * 2008-11-03 2013-03-05 Vicoh, Llc Non-deforming contact lens

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4869587A (en) * 1987-12-16 1989-09-26 Breger Joseph L Presbyopic contact lens
JPH02240625A (ja) * 1989-02-03 1990-09-25 Essilor Internatl (Cie Gen Opt) 老視を矯正するための同時視野光学レンズ
JP4411358B2 (ja) * 1998-02-26 2010-02-10 株式会社ワールドマンセル 色覚補正コンタクトレンズの製造方法
JP2004526982A (ja) * 2000-09-08 2004-09-02 フロリダ・オプティカル・エンジニアリング・インコーポレーテッド 誘起絞りを備えた多焦点眼用レンズ
JP2009061289A (ja) * 2001-05-31 2009-03-26 Visionix Ltd 眼の収差矯正方法
JP2005534994A (ja) * 2002-08-07 2005-11-17 トゥン、シアオ・チン 角膜矯正用2焦点コンタクトレンズ
JP2009540373A (ja) * 2006-06-08 2009-11-19 ヴィジョン・シーアールシー・リミテッド 近視の進行をコントロールするための手段
JP2011518355A (ja) * 2008-04-18 2011-06-23 ノバルティス アーゲー 近視制御手段
JP2011523097A (ja) * 2008-06-06 2011-08-04 グローバル−オーケー ヴィジョン インコーポレーテッド 屈折異常処置用ソフトコンタクトレンズ

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018523171A (ja) * 2015-07-24 2018-08-16 愛博諾徳(北京)医療科技有限公司 視力矯正用レンズおよび視力矯正用レンズの作成方法
US10908433B2 (en) 2016-06-30 2021-02-02 Mitsui Medical Commerce Co, Ltd. Orthokeratology lens designating method, designating system, designating and supplying method, and designating and supplying system
JP2018000440A (ja) * 2016-06-30 2018-01-11 石根 三井 オルソケラトロジーレンズの決定方法及び決定システム
JP6161093B1 (ja) * 2016-06-30 2017-07-12 石根 三井 オルソケラトロジーレンズの決定方法及び決定システム
JPWO2018079072A1 (ja) * 2016-10-31 2018-11-15 東レ株式会社 角膜矯正コンタクトレンズ
JP6296584B1 (ja) * 2017-06-29 2018-03-20 石根 三井 オルソケラトロジーレンズの決定供給方法及び決定供給システム
JP2019010192A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 石根 三井 オルソケラトロジーレンズの決定供給方法及び決定供給システム
JP2019128599A (ja) * 2018-01-22 2019-08-01 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッドJohnson & Johnson Vision Care, Inc. 近視制御のための光学的非同軸ゾーンを有する眼用レンズ
JP7451082B2 (ja) 2018-01-22 2024-03-18 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド 近視制御のための光学的非同軸ゾーンを有する眼用レンズ
WO2020067028A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 曲面形状評価方法、眼鏡レンズの製造方法および眼鏡レンズ
JPWO2020067028A1 (ja) * 2018-09-28 2021-08-30 ホヤ レンズ タイランド リミテッドHOYA Lens Thailand Ltd 曲面形状評価方法、眼鏡レンズの製造方法および眼鏡レンズ
JP7181306B2 (ja) 2018-09-28 2022-11-30 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 曲面形状評価方法、眼鏡レンズの製造方法
US11934042B2 (en) 2018-09-28 2024-03-19 Hoya Lens Thailand Ltd. Curved face shape evaluation method, eyeglass lens manufacturing method, and eyeglass lens

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020115212A (ja) 2020-07-30
CN104136964A (zh) 2014-11-05
EP2795395A4 (en) 2016-01-27
KR20140120893A (ko) 2014-10-14
ES2733681T3 (es) 2019-12-02
AU2012362545A8 (en) 2014-07-31
EP2795395A1 (en) 2014-10-29
US20130182215A1 (en) 2013-07-18
US8950859B2 (en) 2015-02-10
AU2012362545A1 (en) 2014-07-10
JP6726929B2 (ja) 2020-07-22
EP2795395B1 (en) 2019-05-08
AU2012362545B2 (en) 2015-07-02
WO2013101793A1 (en) 2013-07-04
CN104136964B (zh) 2016-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020115212A (ja) 多焦点光学レンズ
TWI484249B (zh) 隱形眼鏡
JP4618596B2 (ja) 角膜矯正用2焦点コンタクトレンズ
JP6845804B2 (ja) 不要な非点収差を有する眼鏡レンズを決定する方法
US20090303434A1 (en) Soft contact lenses for treating ametropia
RU2664161C2 (ru) Контактные линзы со стабилизацией против трения
KR20060021331A (ko) 성형된 외주부를 구비하는 콘택트 렌즈
RU2452433C2 (ru) Имплантат роговицы и методы коррекции аметропии человеческого глаза
KR102546475B1 (ko) 콘택트 렌즈의 상측 부분에 렌티큘러를 포함하는 콘택트 렌즈
US20110153012A1 (en) Systems and methods for the regulation of emerging myopia
KR102145171B1 (ko) 개선된 피팅 특성을 가진 콘택트 렌즈
TW201333579A (zh) 多焦點光學鏡片
CN205157909U (zh) 软性角膜接触镜
JP2019045859A (ja) 乱視の矯正のためのコンタクトレンズにおける2次非点収差を最小化する非トーリック面
KR102522801B1 (ko) 근시 진행 억제용 콘택트 렌즈 및 그 설계 방법 및 제조 방법
TWI797958B (zh) 周邊反離焦光學器材及利用該光學器材改善視覺效能與近視管控之方法
JP2024503104A (ja) 周辺部アンチデフォーカス光学デバイス
Strauss et al. Determination of Refractive Error and Prescription of Spectacles

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151224

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161004

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170711

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171211

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181004

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20181114

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20181122

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191213

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200115

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6726929

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250