JP2015500360A - ポリアミドの調製方法 - Google Patents

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Abstract

本明細書における開示は、化学量論的に不均衡な混合物からポリアミドを製造する方法に関する。この方法は、二塩基酸とジアミンとの混合物を含む、固化した化学量論的に不均衡な成分の製造およびその後の使用を含む。この化学量論的不均衡は、ジアミン単位のモルで除したジカルボン酸単位のモルに等しい成分モル比によって定義され;ここで、このモル比は、1と異なる。この方法は、少なくともジカルボン酸を少なくともジアミンと1:1を超えるモル比で接触させることによって、固化した酸豊富な第1の成分を乾燥または水分含有状態で形成するステップと;少なくともジカルボン酸を少なくともジアミンと1:1未満のモル比で接触させることによって、固化したアミン豊富な第2の成分を乾燥または水分含有状態で形成するステップと;酸豊富な第1の成分をアミン豊富な第2の成分と溶融状態または溶液状態で接触させ、前記第1の成分および第2の成分により供給される、全ジカルボン酸含有量と全ジアミン含有量とが、約0.95〜約1.05であるような組成モル比を有する第1の組成物を形成するステップと;第1の組成物を溶融状態でおよび加圧下に撹拌とともに、ポリアミド化反応にとって十分に高い温度に加熱して、その後に、ポリアミドを含む第2の組成物を形成するステップとを含む。

Description

本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年12月5日に出願された仮出願第61/566,886号に対する利益を主張する。
本明細書における開示は、より低いエネルギー要求、より低い熱分解、およびより大きい組成適応性の利点を有するポリアミドの製造方法に関する。より詳細には、これらの開示は、ジカルボン酸をジアミンと混合しおよび段階的に行う方法、ならびに最終的には高分子量ポリアミドの調製に関する。さらに、これらの開示は、貯蔵およびその後の後日におけるポリアミド化に適合させた、ジアミンと二塩基酸とのブレンドの固体中間生成物の調製に関する。
ナイロン塩水溶液の使用にはいくつかの不利な点がある。第一に、塩溶液を安定化させるために必要な温度および圧力が、濃度とともに指数的に増加することである。したがって、水の量を減少させることは、より高い温度および圧力の貯蔵工程を管理するコストと不安定性との取捨選択となる。別の不利な点は、大量の水を取り扱うことに伴うコストである。水の量が増加するにつれて、貯蔵容器はより大きくなければならず、反応器バッチ収量は少量にならざるを得ない。アミド化それ自体は、エネルギーが反応中に生成した水を除去するために吸収されるので吸熱性であり、初期の塩溶液を作成するために水を添加することは、内在するエネルギー要求を増加させるだけである。貯蔵および濃縮中に高温で溶液を保持することも、熱分解の危険を増加させる。最後に、用いられるジアミンは、ジアミンの一部が水の除去の間に蒸発により失われるような蒸気圧を有することが多い。研究者は、ポリアミド化の前または間の均衡段階(balancing stage)に先立って、意図的に不均衡な(imbalanced)混合物の特性を利用することによって、このような不利点を軽減しようとしてきた。
その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,131,712号の開示は、脂肪族ジアミンおよび脂肪族二塩基酸の融点が、化学量論的均衡においてピークを示し、一部のブレンドについて共融点が存在することを教示する。その特性に基づいて、2つの不均衡なストリームを用いる方法が開示されている。全二塩基酸と全ジアミンとのモル比が約1.5:1〜約9:1である二塩基酸豊富混合物が調製される。全ジアミンと全二塩基酸とのモル比が、1.5:1を超えるジアミン豊富混合物も調製され、また純粋なジアミンであってもよい。次いで、溶融ジアミン豊富原料は、十分な撹拌下に溶融二塩基酸豊富混合物に添加される。温度を上昇させて、水を蒸留除去し、ポリアミド化を促進し、一方で結晶化も防止し、この方法は、最終的に全二塩基酸と全ジアミンとのモル比が0.95〜1.05の範囲内である均衡のとれた(balanced)ポリマーをもたらし得る。出発原料の水分に依存して、この方法は、ほとんど無水として表現され、したがって、前に記載された不利点の一部を回避し得る。しかしながら、この方法は、ジアミン揮発性の問題に対処していない。固化を防止するために、ジアミン豊富混合物の供給の間に温度はこの工程を通して上昇し、ジアミンの沸点に接近しまたはそれを超えるとき、これは、ますます速いジアミン蒸発をもたらす。したがって、目標範囲内の最終モル均衡の制御の際に生じる困難性に対処する方法が必要とされる。
その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,438,257号の開示は、温度が2つのステップで上昇するにつれて、ジアミンが溶融二塩基酸に添加される無水ポリアミド化手法を教示する。この方法は、ジアミン損失を2つの仕方で取り扱う。第一は、ジアミン成分が少なくとも70モル%m−キシレンジアミンでなければならないことを規定することである。m−キシレンジアミンは、大気条件下に265℃で沸騰するが、ヘキサメチレンジアミンは205℃で沸騰し、この差は、この方法下で比較的低いジアミン損失をもたらす。第二の軽減は、分縮器を用いて、水の除去を可能にしながら、回収ジアミンを反応器に再循環させる。組成物をm−キシレンジアミンなどの比較的高い沸騰ジアミンに制限することは、費用がそれほど高くないが、より揮発性のジアミンと比べて、この方法を非経済的にする。より大量のヘキサメチレンジアミンなどのより揮発性のジアミンをベースとする系に必要とされる還流容量を満たすのに十分大きな凝縮器を構築することも非経済的である。温度が合成の間に上昇するにつれて、液相中の遊離ジアミンの滞留時間は、連続的により短くなり、これは、不利なことにポリアミド化を完了するための長いサイクル時間をもたらす。この方法への移行は、それらの全体が参照により組み込まれる、米国特許第6,489,435B2号;米国特許第6,559,273B2号;米国特許第6,657,037B2号および米国特許第7,138,482B2号に見られる開示で精巧に工夫されている。しかしながら、これらの精巧な工夫にわたって、高沸騰ジアミンの使用およびジアミン還流カラムの使用への制限が存続している。したがって、これらの様々な欠点を回避し、経済的な組成物および工程に基づく均衡のとれたポリアミドを提供する方法が必要とされる。
その全体が参照により組み込まれる、米国特許第5,674,974号は、ジアミン蒸気が、高度に酸豊富な混合物中に、比較的低い温度で完全かつ急速に吸収されることを教示する。次いで、それは、それが特許請求する連続式向流ポリアミド化反応器システムが、この特性を利用することによってジアミン損失を最小にすることを開示する。溶融アジピン酸または溶融酸豊富原料が、蒸留塔の最上段に供給される。ヘキサメチレンジアミンは塔の下段に蒸気として供給される。ジアミンが塔を通って上昇するにつれて、それはそれぞれのより高い段で漸進的に吸収される。最も酸豊富な最上段に至るシステムの向流のために、それぞれのより高い段は、より酸豊富であり、それは、100ppm未満のジアミンがその工程から逃散されるように残存ジアミン蒸気を洗い落とすと記載されている。開示された方法は、大部分は無水であり、したがって、費用がかかる水の除去を回避する。酸豊富原料調製槽の均衡と、ポリアミド化反応器の均衡との両方を制御するための主要な技術として、近赤外が開示されている。この方法は、酸豊富供給原料と反応器の両方について完全な設備の構築を必要とする。したがって、溶媒和水を回避する利点を達成しながら、より低い設備投資を必要とする方法が必要とされる。
その全体が参照により組み込まれる、米国特許第5,731,403号は、脱水の中間程度の混合物が、それらの完全に脱水された等価物よりも有用により低い融点を有することを教示する。脱水の中間程度において、溶融二塩基酸豊富成分とジアミン豊富成分とは、均衡のとれた塩の溶融温度(例えば、ナイロン6,6塩について195℃)未満の温度で、化学量論的均衡に混合され得ることが報告されている。脱水は、これらの比較的低い温度で実質的に回避され、したがって、混合物はそれらの溶融状態と脱水の中間程度との両方において有用に長期間安定であることが教示される。比較的低い温度が、蒸発によるジアミン損失を減少させる手段として望ましい。それにより、最初に固体または溶融酸豊富成分を溶融ジアミン成分と、完全に脱水された混合物の溶融温度未満の温度で混合し、次いで、−化学量論的均衡が達成された後に−、その混合物を加熱してポリアミド化を促進することによって、ジアミン蒸発を実質的に回避することを報告する方法が開示されている。特許請求された二塩基酸豊富混合物は、1を超えるモル比のアジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる。この方法の安定性は、すべての段において混合物の脱水の程度を制御する能力に依存しており、これは、原料の滞留時間および脱水の程度を選択することによって管理されることが特許請求されている。このようなシステムで定常状態を維持する際の工程不調および困難性の可能性は、この方法の一般的な有用性への制限を示唆する。化学量論的均衡の制御は、未解決のままである。さらに、溶融加工のみが開示されており、すなわち、固体酸豊富混合物で出発する問題は対処されていない。これらの制限は、モル均衡を容易に制御でき、本質的に安定であり、かつ固体取扱いを包含する強固な方法に対する必要性を示唆する。
PCT特許文献、国際公開第03/006529A1号は、基本的に米国特許第5,731,403号のものと類似するが、3つの主な差異を有する方法を開示する。このPCT文献の開示は、その不連続な性質を強調する一方で、米国特許第5,731,403号の特許請求の範囲は、より一般的である。米国特許第5,731,403号で検討されていない化学量論的制御が、ここでは米国特許第5,674,974号の方式で近赤外を用いて開示されている。最後に、中間の均衡をとる段の間の脱水の程度は、検討されていないが、その代わりに液体状態で内容物を維持し、固化を回避するように選択されている。特許請求の範囲は、溶融の温度を20℃超える温度の選択を検討している。したがって、この方法の均衡工程は、米国特許第5,731,403号のものよりも高い温度で行われる。したがって、この方法は、ジアミン蒸気損失が最小化される方法に対する必要性をやはり提示する。
先の開示は、ポリアミド化工程を包含する方法を記載している。しかしながら、従来の方法のエネルギーコストの多くは、初期の塩溶液が反応器投入前に濃縮されるので、最終反応器の前に生じる。したがって、他の研究者らは、不均衡な混合物を用いて、より効率的な方法で濃縮塩およびプレポリマーを調製しようとしてきた。
それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,213,884号および米国特許第4,251,653号は、系に添加される溶液水の量を減少させようとする方法を開示する。それは、40〜65重量%の均衡のとれた塩を含有する水溶液で始まり、次いで、それに、過剰なアルカンジカルボン酸を溶解させる。中和がpH測定により決定して得られるまで、この混合物に溶融ジアミンが、撹拌および2〜15バールの圧力下に添加される。中和の間に、温度は160〜200℃に上昇する。この方法は、70〜90重量%の濃度で塩およびプレポリマーを含有する水溶液を生成する。この方法におけるジアミン損失は、最大で1モル%までの過剰のジアミンを供給すること、およびまた系を圧力下に保持することの両方によって管理される。この方法は、添加される水の量をたしかに減少させるが、依然としてかなりの量の水を除去する必要がある。この方法は、取扱いを容易にするために通常用いられるジアミン水溶液に代えて中和に溶融ジアミンを用いる。この方法はまた、既存のポリアミド化操作に複雑なに2つの層も加える。出発塩を供給し続けなければならない通常の塩ストライク(salt strike)に加えて、別の二塩基酸添加システムおよび別個の追加の中和ジアミン系が、導入および制御されなければならない。したがって、この手法に固有のいくつかの不利点がある。不必要なコストを避け、通常の工程検討を組み入れる経済的な方法が必要とされる。
その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,442,260号は、二塩基酸豊富混合物が、均衡のとれた混合物よりも高い水溶解度を有することを教示する。55〜60℃で、均衡のとれた塩混合物は、59濃度重量%を超えて沈殿し始めるが、二塩基酸豊富混合物は、最大で69%まで安定であることが報告されている。それにより、60〜69濃度重量%の塩の二塩基酸豊富塩水溶液が、73.5〜77.5重量%のアジピン酸と22.5〜26.5%のヘキサメチレンジアミンとの混合物をベースとして調製される。次いで、これらの溶液は、水を蒸発させることによって89〜96重量%に濃縮される。次いで、混合物がほぼ化学量論的均衡になるまで、ヘキサメチレンジアミンが添加される。この方法は、比較的高い出発塩濃度を達成するが、約24.5〜35.6重量%の含水量になお制限されている。さらに、最終ポリマーの化学量論的均衡を制御する方法はまったく提案されていない。したがって、系中の水をさらに減少させ、モル均衡の制御を向上させる方法が必要とされる。
その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2010/0168375A1号は、前の2つの例の特徴を組み合わせる方法を開示する。それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,213,884号および米国特許第4,251,653号は、均衡のとれた塩の溶液から開始するが、この開示は、米国特許第4,442,260号に類似であるが、40〜75重量%のより広い濃度範囲を有する。次いで、米国特許第4,442,260号は、反応器において均衡をとることに先立って水を蒸発させることによって溶液を濃縮するが、この開示は、均衡をとるジアミンを溶液に添加することによって濃縮する。任意の蒸発性ジアミンを戻すために凝縮器が用いられる。濃度およびpHは、得られた塩溶液を貯蔵中に入れる前に仕上げ工程で調整される。この方法の溶液は、50重量%を超える塩を含有すると特許請求されている。したがって、系において水を減少させる一方で、モル均衡の適切な制御を与える方法が、依然として必要とされている。
その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,696,544B1号は、二塩基酸とジアミンとの二塩基酸豊富共融混合物で出発するナイロンプレポリマーを調製する実質的に無水の連続方法を開示している。二塩基酸豊富混合物およびジアミン豊富混合物は両方とも、適当量のジアミンの添加によって共融混合物から調製される。縮合による水は、アミド化が進行するにつれて、両方の中間混合物から除去される。ジアミン豊富混合物の二塩基酸/ジアミンモル比は、0.8〜0.995である。二塩基酸豊富混合物の二塩基酸/ジアミンモル比は、1.005〜1.2である。この開示は、それ自体を米国特許第4,131,712号の方法で記載されたストリームのより不均衡なモル比(>1.5)から対比させる。そこでは、これらの2種のあまり均衡のとれていない混合物のブレンドは、化学量論的な均衡の制御を改善し、ジアミン損失を減少させると報告されている。米国特許第5,674,974号の方法において、この方法は、近赤外を用いて、様々な工程ステップのモル比を制御する。その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,995,233B2号は、この方法の開始手順について精巧に工夫しており、均衡のとれた塩の62重量%溶液から開始することを必要とする。この方法は、精巧な制御方法論でいくつかのNIR制御点を有する撹拌容器の縦列に基づく。結果として、開始時での均衡のとれた塩の必要性は不利である。より簡単な方法、およびこの不利点に対する解決策は、そのように多くの容器の設置および複雑な制御を回避し、均衡のとれた塩に基づく開始を必要としない。
米国特許第4,131,712号 米国特許第4,438,257号 米国特許第6,489,435B2号 米国特許第6,559,273B2号 米国特許第6,657,037B2号 米国特許第7,138,482B2号 米国特許第5,674,974号 米国特許第5,731,403号 国際公開第03/006529A1号 米国特許第4,213,884号 米国特許第4,442,260号 米国特許出願公開第2010/0168375A1号 米国特許第4,213,884号 米国特許第4,251,653号 米国特許第6,696,544B1号 米国特許第6,995,233B2号
本明細書での開示は、二塩基酸とジアミンとの混合物を含む1種または複数の固化した化学量論的に不均衡な成分を接触させるステップを含む、ポリアミドの製造方法に関する。
本明細書において、化学量論的に不均衡な、という用語は、ジアミン単位のモルで除したジカルボン酸単位のモルと定義される、1(unity)と異なるモル比を有する成分を指す。
第1の態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、以下の工程ステップ:
少なくともジカルボン酸を少なくともジアミンと1:1を超えるモル比で接触させることによって、
固化した酸豊富な第1の成分を乾燥または水分含有状態で形成するステップと;
少なくともジカルボン酸を少なくともジアミンと1:1未満のモル比で接触させることによって、
固化したアミン豊富な第2の成分を乾燥または水分含有状態で形成するステップと;
酸豊富な第1の成分をアミン豊富な第2の成分と溶融状態または溶液状態で接触させ、
前記第1の成分および第2の成分により供給される、全ジカルボン酸含有量と全ジアミン含有量とが、約0.95〜約1.05であるような
組成モル比を有する第1の組成物を形成するステップと;
第1の組成物を溶融状態でおよび加圧下に撹拌とともに、ポリアミド化反応にとって十分に高い温度に加熱して、その後に、
ポリアミドを含む第2の組成物を形成するステップと
を含む。
別の態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、酸豊富成分中の二塩基酸とジアミンとのモル比が、遊離しているかまたは化学結合されているかにかかわらず、少なくとも1.5:1である。
別の態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、ジカルボン酸がアジピン酸であり、ジアミンがヘキサメチレンジアミンである。
別の態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、ジカルボン酸が、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、マレイン酸、グルタコン酸、トラウマト酸、およびムコン酸、1,2−または1,3−シクロヘキサンドジカルボン酸、1,2−または1,3−フェニレン二酢酸、1,2−または1,3−シクロヘキサン二酢酸、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−オキシビス安息香酸、4,4−ベンゾフェノンジカルボン酸、2,6−ナプタレンジカルボン酸、p−t−ブチルイソフタル酸および2,5−フランジカルボン酸からなる群から選択される1種または複数の二塩基酸を含む。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、ジアミンが、
エタノルジアミン、トリメチレンジアミン、プトレシン、カダベリン、ヘキサメチエレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2−メチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルヘキサメチレンジアミン、2,2−ジメチルペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミネス、デカメチレンジアミン、5−メチルノナンジアミン、イソホロンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,7,7−テトラメチルオクタメチレンジアミン、メタ−キシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビキス(アミノメチル)ノルボルナン、1種または複数のC1〜C4アルキル基で場合によって置換されている任意のC2〜C16脂肪族ジアミン、脂肪族ポリエーテルジアミンおよび2,5−ビス(アミノメチル)フランなどのフランジアミン(furanic diamine)からなる群から選択される。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、固化した酸豊富成分が、大気圧にて155℃未満で溶融することを含む。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、固化した酸豊富成分の顆粒形態が、貯蔵の間または場合によって出荷の間に融合しない。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、固化した酸豊富成分の顆粒形態が、自由に流動する。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、固化した酸豊富成分のバルク形態が、分解または変色なしには溶融する。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、固化したアミン豊富成分が、それがバルクまたは顆粒形態に固化しているかどうかにかかわらず、分解または変色なしに溶融する。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、固化したアミン豊富成分の顆粒形態が自由に流動する。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、固化したアミン豊富成分の顆粒形態が、貯蔵または場合によって出荷の間に融合しない。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、アミン豊富成分が、溶融形態または水溶液のヘキサメチレンジアミンである。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、追加の水が、溶融した不均衡な混合物のブレンドを希釈するために添加される。
なおさらなる態様において、固化した化学量論的に不均衡な1種または複数の、二塩基酸とジアミンとの混合物からポリアミド組成物を製造する方法は、アミン豊富な第2の成分が、希釈水溶液の状態で接触されることを含む。
その後の固化のための酸豊富混合物の調製および乾燥のための方法を示す図である。 その後の固化のためのアミン豊富混合物の調製および乾燥のための方法を示す図である。 酸豊富固体の溶融およびその後のナイロン塩水溶液の調製のための方法を示す図である。 酸豊富固体の溶融およびその後のナイロン塩水溶液の調製のための連続方法を示す図である。 酸豊富固体の溶融およびその後のナイロン塩水溶液の調製のための連続方法を示す図である。 アミン豊富固体の溶融およびその後のナイロン塩水溶液の調製のための方法を示す図である。 アミン豊富固体の溶融およびその後のナイロン塩水溶液の調製のための半連続方法を示す図である。 酸豊富固体とアミン豊富固体との溶融ブレンドおよびその後の塩水溶液の調製からの半連続方法を示す図である。 ポリアミドの連続調製を示す図である。 ポリアミドコポリマーの連続調製を示す図である。
本明細書における方法の実施形態は、化学量論的に不均衡な二酸塩基−ジアミンブレンドの溶融特性を利用して、ポリアミドをより効率的に製造する。ここで、および以後、化学量論的に不均衡な、という用語は、ジアミン単位のモルで除したジカルボン酸単位のモルと定義される、1とは異なるモル比を有する成分を指す。成分の不均衡なブレンドは、出荷および貯蔵のために意図的に固化される。固体は、その後塩およびプレポリマーに均衡をとるためにメルトアウトされ、続いて、貯蔵されるか、またはその後に従来のバッチ式、半バッチ式、または連続式反応器で重合される。代替として、固体は、溶融し、均衡をとり、重合を促進する単一操作において直接用いられてもよい。
アジピン酸などのジカルボン酸粉末が、ケーキ化しやすいことは周知であり、これは、そのバルク輸送を挑戦的に、およびしばしば困難にする。これにより、二塩基酸製造者が荷積み前にその製品を完全に乾燥させる時間およびエネルギーの望ましくない量を費やすことになる。その開示がそれらの全体で参照により含まれる、米国特許第3,459,798号の方法などによって、ケーキ化防止剤を添加することが公知である。しかしながら、このような添加剤の使用は、得られるポリマーの川下使用での問題の一因となることもあり得、したがって、厄介なレベルの試験および承認がその手法の実施前に必要となる。本発明は、このような面倒な事態なしにケーキ化問題に対する解決策を提供する。
ジアミンの多くが、周囲条件で固化する。例えば、ヘキサメチレンジアミンは、約42℃で固化する。この溶融温度を低下させ、取扱いを容易にするために水が一般に添加される。したがって、単に荷下ろしを円滑にするために添加された5重量パーセントより多くの水を含有するバルク出荷をみかけることは一般的である。この実施は、輸送コストを上昇させ、ポリアミド化の間に除去されなければならない水を増加させる。溶融させるための蒸熱軌道車も、ジアミンの分解の可能性を増加させる。本発明は、これらの問題をなくす。
二塩基酸豊富混合物は、二塩基酸の製造の場所またはそれがバルク容器から積荷を降ろされる場所で製造される。二塩基酸豊富な、によって、二塩基酸/ジアミンモル比が、1(1:1)を超えることが意味される。このような混合物は、均衡のとれた塩、もしくは出発二塩基酸、または時に両方のものより有用に低い溶融温度を示し得る。これは、二塩基酸成分の変色または分解なしに二塩基酸豊富混合物の溶融を可能にする。
ジアミン豊富混合物も、ジアミン製造または二塩基酸製造のいずれかの場所、またはそれがバルク格納容器から利用可能な場所で製造される。ジアミン豊富な、によって、二塩基酸/ジアミンモル比が、1(1:1)未満であることが意味される。同様に、このような混合物は、均衡のとれた塩のものより低く、かつ分解を避けるのに十分低い溶融温度を示し得る。
縮合水がまったく除去されない場合、不均衡な混合物は、脱水ゼロにあると言われる。水分および縮合水がすべて除去される場合、混合物は、完全脱水の状態にあると言われる。脱水の程度は、本発明の有用性を低下させないことがわかる。低い脱水の程度は、より大きな融点降下を示し、したがって、有利であり得る。代わりに、出荷前に混合物を完全に脱水すること、または中間の脱水の程度を選択することは、別の理由でより有用でありこともある。選択される脱水の程度は、必要とされる輸送の手段に依存して、または他の要因を考慮して変わることがあるが、任意の脱水の程度が、本発明から逸脱することなく用いられ得る。選択基準は、不均衡な混合物の使用に最も適する輸送の方式で決定される。
二塩基酸もジアミンも、不均衡な混合物の調製のために乾燥状態である必要はない。得られた混合物中の比較的低い水分の量が、より効率的に輸送および貯蔵されるが;しかしながら、利用可能な様々な脱水工程のいずれも、不均衡な混合物が調製された後に適用され得る。これらは、その溶融混合物を加工することによって、または固化後にその混合物を処理することによって適用されてもよい。このような工程としては、槽排出などのバッチ方法または蒸留、フラッシュ槽、様々な温度および圧力の槽の縦列、ワイプド膜蒸発器、または箱形乾燥機などの連続方式を挙げることができる。
不均衡な混合物は、1種または複数のジカルボン酸を用いて調製され得る。適切な二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、マレイン酸、グルタコン酸、トラウマト酸、ムコン酸、1,2−または1,3−シクロヘキサンドジカルボン酸、1,2−または1,3−フェニレン二酢酸、1,2−または1,3−シクロヘキサン二酢酸、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4−オキシビス(安息香酸)、4,4−ベンゾフェノンジカルボン酸、2,6−ナプタレンジカルボン酸およびp−t−ブチルイソフタル酸が挙げられる。2,5−フランジカルボン酸などのフラン二塩基酸も適切である。
不均衡な混合物は、1種または複数のジアミンを用いることによっても調製され得る。適切なジアミンとしては、エタノルジアミン、トリメチレンジアミン、プトレシン、カダベリン、ヘキサメチエレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2−メチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルヘキサメチレンジアミン、2,2−ジメチルペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミネス、デカメチレンジアミン、5−メチルノナンジアミン、イソホロンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,7,7−テトラメチルオクタメチレンジアミン、メタ−キシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビキス(アミノメチル)ノルボルナン、および1種または複数のC1〜C4アルキル基で場合によって置換されている任意のC2〜C16脂肪族ジアミンが挙げられる。脂肪族ポリエーテルジアミンも適切である。2,5−ビス(アミノメチル)フランなどのフランジアミンも適切である。
二塩基酸およびジアミンをもっぱらベースとするポリアミドに加えて、他の反応物質を取り込むことが時に有利である。20重量%未満の比率で添加される場合、これらは本発明から逸脱することなしに溶融した不均衡な混合物中に固化前に添加されてもよい。このような反応物質としては、単官能カルボン酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、安息香酸、カプロン酸、エナント酸、オクタン酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、エルカ酸などを挙げることができる。これらとしては、ラクタム、例えば、α−アセトラクタム、α−プロピオラクタム、β−プロピオラクタム、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−バレロラクタム、カプロラクタムなども挙げることができる。これらとしては、ラクトン、例えば、α−アセトラクトン、α−プロピオラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、カプロラクトンなども挙げることができる。これらとしては、二官能性アルコール、例えば、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エトヘキサジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、および1,8−オクタンジオールが挙げられ得る。より高い官能性分子、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミンなども有用であり得る。適切なヒドロキシルアミン、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、3−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−1−ブタノール、4−アミノ−2−ブタノール、ペンタノールアミン、ヘキサナオールアミン、などが選択されてもよい。これらの反応物質のいずれかのブレンドも、本発明から逸脱することなしに用いることができる。
他の添加剤を溶融した不均衡な混合物中に固化前に取り込むことも時に有利である。これらの添加剤としては、熱安定剤(例えば、銅塩、ヨウ化カリウムなど)、または当技術分野で知られた他の酸化防止剤のいずれも挙げることができる。このような添加剤としては、重合触媒、例えば、金属酸化物、酸性化合物、酸素化リン化合物の金属塩、または当技術分野で知られた他のものも挙げることができえる。このような添加剤はまた、つや消し剤および着色剤、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、または当技術分野で知られた他の顔料、染料、および着色剤であってもよい。用いられる添加剤としては、消泡剤、例えば、シリカ分散液、シリコーンコポリマー、または当技術分野で知られた他の消泡剤も挙げることができる。潤滑剤、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリルエルクアミド、ステアリルアルコール、ジステアリン酸アルミニウム、エチレンビスステルアミド、または当技術分野で知られた他のポリマー潤滑剤が用いられてもよい。核形成剤、例えば、ヒュームドシリカまたはアルミナ、二硫化モリブデン、タルク、グラファイト、フッ化カルシウム、フェニルホスフィン酸または当技術分野で知られた他の酸の塩が挙げられてもよい。当技術分野で知られた他の一般的な添加剤、例えば、難燃剤、可塑剤、衝撃改質剤、および一部の種類のフィラーも、溶融した不均衡な混合物中に固化前に添加されてもよい。これらの反応物質のいずれかのブレンドも、本明細書で開示される実施形態の基本から逸脱することなしに用いられてもよいことが理解される。
溶融した不均衡な混合物は、それらの次の使用の様式に最も適した形態に固化される。その形態は、固体について必要とされる特性を決定する。これらの特性は、二塩基酸/ジアミンモル比および脱水の程度を変えることによって制御される。これらは、溶融温度および表面の粘着性を直接決定する。
一部の場合、メルトアウトさせ、次いで、不均衡な混合物を次の工程にポンプで送り込むことが有益であることがあり、このような用途では、溶融した不均衡な混合物は、輸送可能な容器中に充填され、固化させてもよい。このような容器は、蒸気処理可能な軌道車のように大きくても、またはドラムもしくは缶のように比較的小さくてもよい。その文脈において、粘着性は、メルトアウトおよび変色なしの使用を容易にする低融点に比べて、あまり重要でない。
他の場合、次の工程に、フレークまたはペレットのいずれかで形成された顆粒を投入することが有益であることがある。このような顆粒のオフロードおよび取扱いは、それらが自由に流動する場合、しばしば改善する。その文脈において、溶融温度は、容易に流動し、かつ融合しない顆粒の製造に比べてあまり重要に成り得ない。フレークまたはペレットの大きさ、形状および平滑度は、許容できる流動の達成に重要である。
この工程は有利には、不均衡な中間体を都合のよい固体形態に固化させることによって、ポリアミドの塩、プレポリマーおよびポリマーの製造のために不均衡な混合物の溶融特性を使用する。本発明は、以下を含み得るいくつかの利点を提供する、すなわち、
1)企図された実施形態は、工程における単位操作の数を減少させることによって従来の開示よりも簡単な設計を提供する。これは、プラントの設置面積および資本コストを減少させる。
2)より小さい作業容量は、処理の中間段階のより少ない在庫をもたらし、工程不調および操業停止に関連したコストを減少させる。
3)工程は、約50重量パーセント未満の水分を含有する実質的に無水の原料から直接供給されてもよく、それにより、エネルギーコストを減少させる。
4)熱履歴がより低く、変色および分解を減少させるのに役立つ。
5)中間赤外、近赤外またはラマン分光法によるインラインモニタリングは、化学量論の一点制御を提供し得る。
6)工程設計における複数の供給ポートを利用して、複数の二塩基酸またはジアミンのコポリマーを効率的に製造し得る。
7)既存の操作を混乱させる、または実質的なリエンジニアリングを必要とすることなく、既存の重合装置に供給し得る仕方で塩およびプレポリマーが調製され得る。
これらの利点は、一部の非限定的な例証となる実施例の文脈でよりよく理解される。検討において、塩という用語は、完全にイオンされた状態、オリゴマー状態、またはそれらの任意の組合せであるかどうかにかかわらず、ポリアミド化への前駆体を包含する一般的意味で使用されることが理解される。
ペレット化酸豊富固体の調製
この実施例の説明は、図1を参照してよりよく理解することができる。不活性雰囲気下および酸素の存在なしに、湿潤アジピン酸(図1中100)を一次混合容器として使用される連続撹拌槽反応器(140)に100kg/分で供給する。このアジピン酸原料(100)は、10重量%の水を含むが、その含水量は変えることができる。入ってくる含水量の実際の制限は、混合容器および蒸留塔を経済的に所定の大きさに作ることであると理解される。無水アジピン酸も十分に機能する。一次混合容器(140)を十分に撹拌し、無水ヘキサメチレンジアミン(120)を22.5kg/分の流量で撹拌下に容器(140)に供給する。ヘキサメチレンジアミンの水溶液も用いることができる。二塩基酸とジアミンとのモル比は、他の工程条件が適切な溶融物を得るように選択される限り、本発明から逸脱することなく1を超えて変え得ることが理解される。
1.5立方メートルの一次(140)および二次(180)の混合物容器は、ジャケット付きの316ステンレススチール容器であり、10分の滞留時間を与える大きさに作られている。両方の容器は、十分に撹拌され、加熱および冷却用の内部コイルを備えている。その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,674,974号の仕方で、NIR(160)分光学的制御(例えば、UOP/Guided Wave Model300P近赤外分光計または当技術分野で知られた類似の手段を用いて)を適用する。それは、二次混合容器および蒸留塔(182)後に追加的に用いることができるが、一次混合容器(140)後の一点でのモニタリングが定常状態で適切であることがわかる。このシステムは、NIRデータに基づく微調整補正としてより少ないヘキサメチレンジアミン原料(120)を二次混合容器(180)に添加するように設定したが、これはまれにしか必要でないことがわかる。
一次および二次混合容器を、窒素ブランケット下に125℃および大気圧で操作する。二次混合容器からの溶融物を、大気圧で操作するチタン蒸留塔(182)の10のトレイの6番目トレイに投入する。この配置は、上昇蒸気からアジピン酸およびヘキサメチレンジアミンを洗い落とすための4つの上側トレイを備える。この配置は、落下する溶融物から水を追い出すための6つの下側トレイも備える。塔内の温度勾配の最適化によって(最上部トレイは約95℃であり、底部トレイは約180℃である)、この配置は、溶融物中0.5重量%未満の水分および逃散蒸気中重量で100パーツパーミリオン未満のヘキサメチレンジアンを維持するために適切であることがわかる。3未満の二塩基酸/ジアミンモル比を得るために種々の供給速度および工程条件を用いる代替の実施形態において、二次混合容器(180)と蒸留塔(182)の間のイコライザコイルが有用であることがわかる。示さない別の実施形態において、必要量の混合を得るために配置された押出機が、混合容器のいずれかまたは両方の代わりに用いられてもよいこともわかる。
次いで、蒸留塔からの大部分脱水された溶融物は、当技術分野で一般的に用いられるとおりに、冷却を備えたステンレスチールベルト(186)の上に分配される。この分配は、直径で約1.0〜2.0mmの液滴が形成されるほどのものである。固体の流動または貯蔵安定性が妨害されない限り、他の粒径が選択されてもよい。ベルトの冷却は、ペレットが搬送ベルトの終端部までに固化し、輸送および貯蔵のためにホッパー(190)中に収集されるように調整される。入ってくる原料の含水量ならびにその後の貯蔵の要求および固体の使用に依存して、蒸留塔内の脱水ステップは、場合によって省くかまたは迂回してもよい。代替の実施形態において、酸豊富溶融物は、ペレット化することなしにドラムに直接充填され、貯蔵および輸送のために密封されて、その後に使用前にメルトアウトさせる。このような他の容器の大きさおよび配置は、本発明の範囲から逸脱することなしに変えることができる。別の代替の実施形態において、酸豊富溶融物は、乾燥されずにむしろ、密封および移送ためにドラムまたは他の適切な容器に直接充填される。示されない別の実施形態において、必要量の混合を得るために配置された押出機が、混合容器のいずれかまたは両方に代えて用いられてもよい。
ペレット化アミン豊富固体の調製
この実施例の説明は、図2を参照してよりよく理解することができる。実施例1の方法において、湿潤アジピン酸(200)を一次混合容器(240)に26.8kg/分で供給する。無水ヘキサメチレンジアミン(220)を6.1kg/分の流量で撹拌下に添加する。この工程は、オンラインNIR装置(260)からのフィードバックを介して制御する。容器(240)を、窒素ブランケット下に125℃および大気圧で維持して、不活性雰囲気を維持する。二塩基酸とジアミンとのモル比は、他の工程条件が適切な溶融物を得るように選択される限り、本発明から逸脱することなしに1未満で変えることができることが理解される。二塩基酸およびジアミン原料の他の含水量は、本発明から逸脱することなく選択することができる。
溶融した酸豊富混合物を、第2混合容器(280)に供給し、これに無水ヘキサメチレンジアミン(225)を、89.6kg/分の流量で撹拌下に添加する。この工程は、オンラインNIR装置(265)からのフィードバックを介して制御される。代替の実施形態において、オンラインNIR装置は代わりに、蒸留塔の溶融生成物上に位置する。この容器は、約116psigで窒素下に175℃で維持される。
実施例1におけるように、二次混合容器(280)の溶融生成物を、大気圧で操作するチタン蒸留塔(282)の10のトレイの6番目トレイに減圧フラッシャを介して供給する。この配置は、上昇蒸気からアジピン酸およびヘキサメチレンジアミンを洗い落とすための4つの上側トレイを備える。この配置は、落下する溶融物から水を追い出すための6つの下側トレイも備える。塔内の温度勾配の最適化によって(最上部トレイは約95℃であり、底部トレイは約185℃である)、この配置は、溶融物中0.5重量%未満の水分および逃散蒸気中重量で100パーツパーミリオン未満のヘキサメチレンジアンを維持するために適切であることがわかる。3未満の二塩基酸/ジアミンモル比を得るために種々の供給流量および比較的高い温度を用いる代替の実施形態において、二次混合容器と蒸留塔の間のイコライザコイルが有用であることがわかる。
実施例1の方法において、蒸留塔(282)からの大部分脱水された溶融物は、図2中286で、直径約1.0〜2.0mmの顆粒が形成されるようにペレット化される。他の粒径を用いることができる。これらの顆粒(290)は、貯蔵および輸送に適切な容器に収集される。入ってくる原料の含水量ならびにその後の貯蔵の要求および固体の使用に依存して、蒸留塔内の脱水ステップは、場合によって省くかまたは迂回してもよい。代替の実施形態において、アミン豊富溶融物は、ペレット化することなしにドラムに直接充填され、貯蔵および輸送のために密封されて、その後使用前にメルトアウトされる。このような他の容器の大きさおよび配置は、本発明の範囲から逸脱することなしに変えることができることが理解される。別の代替の実施形態において、アミン豊富溶融物は、乾燥されずにむしろ、密封および輸送ためにドラムまたは他の適切な容器に直接充填される。示されない別の実施形態において、必要量の混合を得るために配置された押出機が、混合容器のいずれかまたは両方に代えて用いられてもよいことがわかる。
ペレット化酸豊富固体からの塩溶液の調製
この実施例の説明は、図3を参照してよりよく理解することができる。この装置は、添加剤が必要に応じてバレルにそって注入され得るように混合を促進するように設計されているスクリューを用いて耐食性合金から構成された単軸押出機(340)を含む。それは、実施例1のものと同様である3つの混合容器(355、355’、355”)も含む。二軸押出機もこの使用に適している。容器(355、355’、355”)は、3段階を通して配列されて、途切れのない投入および産出を維持する。容器(355、355’、355”)は、不活性雰囲気下に140℃および約43psig以上で撹拌下に維持される。
実施例1の酸豊富ペレット(300)を、不活性雰囲気下に単軸押出機(340)に20.0kg/分の流量で公知の手段によって搬送する。押出機は、125℃でペレットを円滑に溶融させるように操作する。この実施例において、水(320)を、約68.4重量%の酸豊富混合物における水溶液が混合容器(355、355’、355”)に連続的に供給されるように9.1kg/分の流量で注入する。本発明から逸脱することなしに、この配置における水供給(320)は、より大きい貯蔵安定性のためのより希薄な塩溶液、またはより直接のポリアミド化のためのより濃厚な溶液を供給するために変えることができることが理解される。
充填段階の間、押出機からの酸豊富水溶液を容器(355、355’、355”)に投入する。ヘキサメチレンジアミン(350)を、90重量%のヘキサメチレンジアミンを含有する水溶液として10.25〜10.3kg/分の流量で同時に添加する。充填段階は、レベルが1,250kgに達するときに終了する。これは、混合容器上のロードセルにより測定されるが、それは、代替として原料での計量または液体レベルの較正によって測定することができる。
段階2は、pH調整についてのものである。試料を収集し、pHを公知の手段により決定する。近赤外およびラマン分光技術によるオンライン評価も有用である。均衡が所望の範囲内で得られるまで、追加の水性ヘキサメチレンジアミンを添加する。0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル均衡を得る。一旦均衡が得られると、段階2は終了し、槽を撹拌および不活性雰囲気下に温度および圧力で維持する。この工程は、イオン化アジピン酸、イオン化ヘキサメチレンジアミンおよびこの2種のモノマーの様々なオリゴマーの74重量%の混合物を含有する水溶液(360)を生成させる。
段階3で、次の工程における使用または貯蔵のために約39.4kg/分で容器を空にする。この実施例における次の工程は、蒸発による濃縮、続いて、連続的に用いるバッチ式オートクレーブ中望ましくは高い分子量へのポリアミド化である。代替として、この配置は、連続ポリアミド化反応器を提供するために用いることができる。混合容器の数および組合せは、本発明から逸脱することなしに、不連続製造に用いられる単一容器を含めて、変えることができる。示さない実施形態において、酸豊富固体原料は、バルク固化から溶融した酸豊富混合物の液体原料で置き換えられる。
ペレット化酸豊富固体からの塩溶液の調製
この実施例の説明は、図4を参照してよりよく理解することができる。実施例1の酸豊富ペレット(400)は、不活性雰囲気下に単軸押出機(440)に20.0kg/分で公知手段により搬送する。押出機(440)を操作して、125℃でペレットを円滑に溶融させる。押出機は、耐食性合金から構成され、スクリューは、添加剤が必要に応じてバレルにそって注入され得るように混合を促進するように設計されている。二軸押出機もこの用途に適切である。この実施例では、約68.4重量%の酸豊富混合物における水溶液が一次混合容器(455)に供給されるように、水(420)を9.1kg/分の流量で注入する。本発明から逸脱することなしに、この配置における水供給は、より大きな貯蔵安定性のためのより希薄な塩溶液またはより直接のポリアミド化のためのより濃厚な溶液を供給するために変えることができることが理解される。
混合容器(455、455’)は、実施例1のものと同様である。容器(455、455’)は、不活性雰囲気下に140℃および少なくとも20psigで撹拌下に維持する。ヘキサメチレンジアミン(450)を、90重量%のヘキサメチレンジアミンを含有する水溶液として10.25〜10.3kg/分の流量で添加する。無水ヘキサメチレンジアミンを含む他の濃度を用いてもよい。公知の手段(460、465)によるpHの評価のためにそれぞれの混合容器(455、455’)の流出液から試料を採取し、化学量論的均衡を評価および調整する;しかしながら、オンラインラマン分光法からのフィードバックも有用であることがわかる。一旦定常状態が得られると、水性ヘキサメチレンジアミンを一次混合容器に添加することだけが必要であることがわかり、二次容器への微調整(trim)供給は停止する。この工程は、イオン化アジピン酸、イオン化ヘキサメチレンジアミンおよびこれらの様々なオリゴマーの74重量%の混合物を含有する水溶液(480)を生成させる。0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル均衡が、定常状態で得られる。得られた溶液は、次の工程における使用、または貯蔵のために約39.4kg/分で供給する。この実施例における次の工程は、蒸発による濃縮、続いて、連続的に用いられるバッチ式オートクレーブ中での望ましく高い分子量へのポリアミド化である。代替として、この配置を用いて、連続式ポリアミド化反応器を提供することができる。示さないある実施形態において、酸豊富固体原料は、溶融した酸豊富混合物の液体原料で置き換えられる。示さない別の実施形態において、単一混合容器が、定常状態で適切な逆混合を与えて、化学量論的均衡の範囲内の塩水溶液を生成させることがわかる。
ペレット化酸豊富固体からの塩溶液の調製
この実施例の説明は、図5を参照してよりよく理解することができる。実施例1の酸豊富ペレット(500)を、不活性雰囲気下に単軸押出機(540)に公知手段によって搬送する。押出機(540)を操作して、ペレットを円滑に溶融させ、その結果、125℃で透明溶融物を20.0kg/分の流量で一次混合容器に供給する。押出機は、耐食合金から構成され、そのスクリューは、混合を促進するように設計し、その結果、添加剤は必要に応じてバレルに沿って注入することができる。
混合容器(560、560’)は、実施例1のものと同様である。容器(560、560’)を、不活性雰囲気下に165℃および少なくとも45psigで撹拌下に維持する。ヘキサメチレンジアミン(550)を、90重量%のヘキサメチレンジアミンを含有する水溶液として10.25〜10.3kg/分の流量で添加する。水(545)を4.0kg/分の流量で添加する。本発明から逸脱することなしに、この配置における水供給は、より大きな貯蔵安定性のための希薄な塩溶液、またはより直接のポリアミド化のためのより濃厚な溶液を供給するために変えることができることが理解される。
公知の手段(570、575)によるpHの評価のために、それぞれの混合容器の流出液から試料を採取して、化学量論的均衡を評価および調整する;しかしながら、オンラインNIRまたはラマン技術は両方とも有用なフィードバック技術であることがわかる。一旦定常状態が得られると、一次混合容器(560)に水性ヘキサメチレンジアミン(550)を添加することだけが必要であることがわかり、二次容器(560’)への微調整供給は停止する。この工程は、イオン化アジピン酸、イオン化ヘキサメチレンジアミンおよびこれらの様々なオリゴマーの85重量%の混合物を含有する水溶液(580)を生成させる。0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル均衡が、定常状態で達成される。得られた溶液をバッチ式オートクレーブまたは連続式反応器に圧力下におよび温度で投入し、次いで、高分子量に重合される。代替として、溶液は貯蔵されてもよい。示さないある実施形態において、水が二次混合容器に添加されてもよい。示さない代替の実施形態において、適切に所定の大きさに作られた移送ラインを用いて、二次混合容器とポリアミド化システムとの間の滞留時間を増加させる。示さない別の実施形態において、混合容器の一方または両方を、インライン混合器および適切な長さの移送ラインで置き換えてもよいことがわかる。別の実施形態において、水性ヘキサメチレンジアミンが用いられてもよい。酸豊富固体供給原料は、バルク固化から溶融した液体酸豊富原料で置き換えられてもよい。このような変形のすべては、本発明から逸脱することなく企図され得ることが理解される。
ペレット化アミン豊富固体からの塩溶液の調製
この実施例の説明は、図6を参照してよりよく理解することができる。装置は、実施例3のものと同様であるが、2つの例外がある。減量フィードバックによって制御されるスクリューコンベヤ(630)が、混合容器(650)に加圧ロックホッパーを通して実質的に乾燥したアジピン酸粉末を計量するために含まれる。この実施例における第2の変形は、アミン豊富水溶液をアジピン酸とブレンドするために追加される、実施例1のものと同様のタイプの追加の混合容器(650)の変形である。実施例3の方法において、他の3つの混合溶液(655、655’、655”)を3つの段階を通して配列して、途切れのない投入および産出を維持する。第1の混合容器(650)は、不活性雰囲気下に140℃超および少なくとも4psigで維持する。他の混合容器(655、655’、655”)は、不活性雰囲気下に115℃超および少なくとも4psigで撹拌下に維持する。
実施例2のアミン豊富ペレットを不活性雰囲気下に単軸押出機(640)に20.0kg/分の流量で公知の手段により搬送する。押出機(640)を操作して、170℃でペレットを円滑に溶融させる。水(620)をこの実施例において19.7kg/分の流量で注入し、その結果、約49.9重量%のアミン豊富混合物における水溶液を第1の混合容器に供給する。本発明から逸脱することなしに、この配置における水供給(620)は、より大きい貯蔵安定性のためのより希薄な塩溶液、またはより直接のポリアミド化のためのより濃厚な溶液を供給するために変えることができることが理解される。実質的に乾燥して、酸素を含まないアジピン酸粉末(630)を第1の混合容器(650)に16.9kg/分の流量で供給する。次いで、このわずかに酸豊富なブレンドを、均衡をとるために次の混合容器(655,655’、655”)に約56.6kg/分の流量で連続的に充填する。
充填段階の間、第1の混合容器(650)からの酸豊富水溶液を他の3つの混合容器(655,655’、655”)の1つに投入する。レベルが1,250kgに達すると充填段階は終了する。これは、混合容器上のロードセルにより測定するが、代替として、移送ラインで計量することによって、または液体レベルの較正によって測定することができる。
段階2は、pH調整のためのものである。試料を収集し、pHを公知の手段により決定するが、オンライン近赤外またはラマン分光法も有用である。均衡が所望の範囲内で得られるまで水性ヘキサメチレンジアミンを添加するが、無水ヘキサメチレンジアミンも用いられる。実施例2からのアミン豊富固体も、この目的に固体の添加によって、溶融形態で、または水溶液としてのいずれかで用いることができることが理解される。0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル均衡が得られる。一旦均衡が得られると、段階2は終了し、槽は、撹拌および不活性雰囲気下に温度および圧力で保持される。この工程は、イオン化アジピン酸、イオン化ヘキサメチレンジアミンおよびこの2種のモノマーの様々なオリゴマーの、約65.1重量%の混合物を含有する水溶液(660)を生成させる。
段階3では、次の工程における使用、または貯蔵のために、容器を約56.7kg/分で空にする。この実施例における次の工程は、蒸発による濃縮、続いて、一連の連続的に用いられるバッチ式オートクレーブ中望ましく高い分子量へのポリアミド化である。代替として、この配置を用いて、適切な濃縮段階を有する連続式ポリアミド化反応器を提供することができる。この実施例における混合容器の数および組合せは、本発明から逸脱することなしに、不連続な製造のために用いられる単一容器を含めて、変えることができることが理解される。示さないある実施形態において、アミン豊富固体原料は、バルク固化から溶融したアミン豊富混合物の液体原料で置き換えられる。
アミン豊富固体からの塩溶液の半連続調製
この実施例の説明は、図7を参照してよりよく理解することができる。実施例2のアミン豊富ペレット(700)を、不活性雰囲気下に単軸押出機(740)に20.0kg/分の流量で公知の手段により搬送する。押出機(740)を操作して、170℃で透明な溶融物にペレット(700)を円滑に溶融させる。押出機(740)は、耐食性合金から構成され、スクリューは、混合を促進するように設計され、その結果、添加剤は、必要に応じてバレルに沿って注入することができる。代替の実施形態において、二軸押出機も、この実施例の要件を満たすように配置することができることがわかる。
この実施例では、計量スクリューコンベヤ(720)を用いて、アジピン酸を押出機バレルに沿ったサイドフィーダに投入する。アジピン酸を16.9kg/分で投入する。液体ポートを用いて、水(710)を4kg/分で投入する。スクリューの適切な設計によって、透明な塩水溶液を生成させるために適切な混合を得る。本発明から逸脱することなしに、この配置における水供給(710)は、より大きな貯蔵安定性のためのより希薄な塩溶液、またはより直接のポリアミド化のためのより濃厚な溶液を供給するために変えることができることが理解される。この塩溶液を混合容器(750、750’)に40.9kg/分の流量で投入する。混合容器(750、750’)は、充填段階と使用段階の間で交互に代わって、均衡のとれた塩の途切れのない供給を与える。混合容器(750、750’)は、不活性雰囲気下に170℃超および少なくとも30psigで維持する。
この実施例では、混合容器(750、750’)を用いて、pHをモニターおよび調整する。約41.0kg/分の流量で一方の混合容器を徐々に排出させる一方で、他方の容器は、充填および調整段階にある。容器を充填後、試料を収集し、pHを従来の手段により決定するが、オンラインNIRまたはラマン分光法も有用な代替手段であることがわかる。均衡が所望の範囲内で得られるまで、水性ヘキサメチレンジアミン(730)を添加する。実施例2からのアミン豊富固体も、固体添加によって、溶融形態で、または水溶液としてのいずれかでこの目的に用いることができることも理解される。0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル比が得られる。一旦均衡が得られると、槽は必要とされるまで、撹拌および不活性雰囲気下に温度および圧力で保持される。
この工程は、イオン化アジピン酸、イオン化ヘキサメチレンジアミンおよびこれら2種のモノマーの様々なオリゴマーの、約90.0重量%の混合物を含有する水溶液(760)を生成させる。次いで、この生成物を、一連の連続的に用いられるバッチ式オートクレーブで望ましく高い分子量にポリアミド化する。代替として、この配置は、連続式ポリアミド化反応器を提供するために用いることができる。
この実施例における配管の変形ならびに混合容器の数および組合せは、本発明から逸脱することなしに変えることができることが理解される。提示しない代替の実施形態は、連続式撹拌槽反応器としての押出機後に1つだけの混合容器を用いる。これは、押出機からの40.9kg/分の塩水溶液とともに、水性ヘキサメチレンジアミンを約0.5〜0.7kg/分で連続的に共供給することによって行う。水性ヘキサメチレンジアミンの流量は、オンラインNIRを用いて混合容器流出物をモニターすることによって制御する。オンラインラマンもモル均衡をモニターする有効手段である。これは、0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル比を与えることがわかる。この実施形態の別の変形において、適切な大きさに作られた移送ラインが、押出機と混合容器との間に設置される場合、有用であることがわかる。さらなる変形において、混合容器は、インライン静的ミキサーおよび適切な長さの移送ラインで完全に置き換えられる。示さないある実施形態において、アミン豊富固体原料は、バルク固化から溶融したアミン豊富混合物の液体原料で置き換えられる。
アミン豊富固体および酸豊富固体からの塩溶液の連続調製
この実施例の説明は、図8を参照してよりよく理解することができる。実施例1の酸豊富ペレット(800)を、不活性雰囲気下に単軸押出機(840)に29.5kg/の流量で公知手段により搬送する。押出機の第1段階を操作して、ペレットを円滑に溶解させて、125℃で透明な溶融物を生成させる。加圧液体ポートを用いて、水(810)を2.3kg/分で投入する。実施例2のアミン豊富ペレット(820)をサイドフィーダを介して20.0kg/分の流量で溶融物として公知手段によって搬送し、この段階で温度は180℃に上昇する。代替の実施形態において、純粋または水性のヘキサメチレンジアミンを、アミン豊富ペレットに代えて適切に配置された液体フィーダを介して供給してもよいことがわかり、その場合、流量は、所望の化学量論的均衡を得るために低下させる。温度をその後の段階によってさらに上昇させ、200℃の出口温度をもたらす。バレル、スクリューおよびダイを、30psigを超える最終圧力をもたらすように設計する。押出機(840)は、耐食性合金から構成され、スクリューは、混合を促進するように設計されており、その結果、添加剤を必要に応じてバレルに沿って注入することができる。代替の実施形態において、二軸押出機も、この実施例の要件を満たすように配置することができることがわかる。
この実施例では、移送ライン(845)を用いて、混合容器に先立って20分の滞留時間を加える。スクリューの適当な設計によって、適切な混合を得て、透明な塩水溶液を生成させる。本発明から逸脱することなしに、この配置における水供給は、より大きな貯蔵安定性のためのより希薄な塩溶液、またはより直接のポリアミド化のためのより濃厚な溶液を供給するように変えることができることが理解される。この塩溶液を、混合容器(850、850’)に51.8kg/分の流量で投入する。混合容器(850、850’)は、充填段階と使用段階との間で交互に代わって、均衡のとれた塩の途切れのない供給を与える。混合容器は、不活性雰囲気下に180℃超および少なくとも30psigで維持する。
この実施例では、混合容器(850、850’)を用いて、pHをモニターおよび調整する。一方の混合容器を約51.8kg/分の流量で徐々に排出させる間、他方の容器は充填および調整段階にある。容器を充填後、試料を収集し、pHを慣用手段によって決定するが、オンラインNIRまたはラマン分光法も有用な代替手段であることがわかる。均衡が所望の範囲内で得られるまで水性ヘキサメチレンジアミン(830)を添加する。実施例2からのアミン豊富固体(820)も、固体添加によって、溶融形態で、または水溶液としてのいずれかでこの目的に用いることができることが理解される。0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル均衡が得られる。一旦均衡が得られると、槽は必要とされるまで、撹拌および不活性雰囲気下に温度および圧力で保持される。
この工程は、イオン化アジピン酸、イオン化ヘキサメチレンジアミンおよびそれら2種のモノマーの様々なオリゴマーの、約95.0重量%の混合物を含有する水溶液(860)を生成させる。次いで、この生成物は、一連の連続して用いられるバッチ式オートクレーブ中で望ましく高い分子量にポリアミド化する。代替として、この配置を用いて、連続式ポリアミド化反応器を提供することができる。
この実施例における配管ならびに混合容器の数および組合せは、本発明から逸脱することなしに変えることができることが理解される。提示されない代替の実施形態は、連続式撹拌槽反応器として、移送ライン後に単一の混合容器だけを用いる。これは、押出機からの51.8kg/分の塩水溶液とともに、水性または無水ヘキサメチレンジアミンを約0.2〜0.4kg/分で連続的に共供給することによって行う。ヘキサメチレンジアミンの流量は、オンラインNIRを用いて混合容器流出物をモニターすることによって制御する。オンラインラマンも、モル均衡のモニタリングの有効手段である。これは、0.995〜1.005の二塩基酸とジアミンとの全体モル比を与えることがわかる。この実施形態の別の変形において、混合容器は、インライン静的ミキサーおよび適切な長さの追加の移送ラインによって完全に置き換えられる。示さないある実施形態において、酸豊富固体およびアミン豊富固体の原料の一方または両方が、バルク固化から溶融した酸豊富およびアミン豊富の混合物の液体原料で置き換えられる。
酸豊富固体からのポリアミドの連続調製
この実施例の説明は、図9を参照してよりよく理解することができる。実施例1の酸豊富ペレット(900)を、不活性雰囲気下に単軸押出機(920)に29.5kg/分の流量で公知の手段によって搬送する。押出機の第1の段階を操作して、ペレットを円滑に溶融させて、約125〜140℃で透明な溶融物を生成させる。水(910)を、加工および混合への補助として場合によって添加してもよい。一部の場合に、つや消し剤などの添加剤が望ましく、これらも、このストリームの一部としてまたは別個に押出機に供給されてもよい。この実施例では、水を0.76kg/分の流量で連続的に供給するが、一部の条件下で水がまったく必要でないこともわかる。温度はスクリューに沿って上昇し、その結果、溶融物は、溶融ジアミン豊富ストリーム(915)が加えられる点で180℃を超える。これは、優先的には単軸押出機の混合ゾーンに近接して行われる。この実施例では、90%の水性ヘキサメチレンジアミンが、15.1kg/分で供給される。円滑に混合する仕方で供給される限り、正味のジアミンを含めて、他の濃度が用いられてもよい。代替の実施形態において、実施例2のアミン豊富固体の溶融物が用いられ、さらに別の実施形態において、アミン豊富混合物が事前の固化なしに直接供給される。
押出機は、混合を促進するように設計されたスクリューを用い、それは、耐食性合金から構成されている。他の設計および配置の押出機が、本発明から逸脱することなしに用いられてもよいことが理解される。提示しない代替の実施形態において、酸豊富混合物は固化またはペレット化されないが、代わりに押出機に直接溶融物として供給され、その配置におけるさらなる代替として、押出機は、当技術分野で周知のものなどのインライン混合器で置き換えられてもよい。提示しない別の実施形態において、酸豊富固体およびアミン豊富固体は、連続的に計量され、押出機のホッパー中に共供給され、より高い温度で同時に溶融される。
押出機は、安定組成物の透明溶融物を生成させる条件下で操作する。この実施例では、約200℃以上の温度および約200PSIA以上の自然発生圧(autogenic pressure)が、満足であることがわかった。押出機の流出物は、イコライザコイル(925)として当技術分野で知られる一定直径のパイプコイルに供給する。これは、伝熱流体に浸漬させて、少なくとも225℃を超える温度を維持し、この実施例では、275〜280℃を用いた。管は、蒸発があまりまたはまったく認められないように圧力を維持するように設計する。イコライザは、混合物が熱力学的平衡に近づくように、十分な滞留時間を得るように設計し、この実施例では、それは、20分の滞留時間を与えるように所定の大きさに作られる。当技術分野で周知のものなどの他の設計および配置の容器も、平衡への適切な接近を得るために用いられてもよく、これらのいずれも、本発明から逸脱することなしに用いられる代替物であってもよいことが理解される。
イコライザコイルの流出物は、固化または沈着の蓄積またはゲルなしに大気近くに圧力を下げるように設計されるフラッシャ(930)に供給する。当技術分野で周知である設計のいずれも、本発明から逸脱することなしに用いてもよく、この実施例では、それは、連続的に直径を増加させる管の曲げおよび長さから構成される。この実施例では、それは、平均液体ホールドアップタイム(hold−up time)が約20分であるように所定の大きさに作られるが、フラッシャ中の固化が認められず、所望の圧力降下が得られる限り、他の寸法を用いることができる。フラッシャは、255℃を超えて維持されるように伝熱流体に浸漬し、この実施例では、それを275〜280℃に加熱維持する。
フラッシャの流出物は、仕上げ工程に供給する。当技術分野で周知の設計のいずれも、本発明から逸脱することなしに仕上げに用いてもよい。適切な条件下で、フラッシャ流出物は、分離およびペレット化され、次いで、使用されるかまたは固相重合によってより高い分子量に構築される、のいずれであってもよい。この実施例では、溶融物は、機械的撹拌(940)用に、ならびに制御弁によってスチームおよび蒸気(945)の放出を可能にするように設計された容器(935)に供給する。この場合に、255℃を超えて溶融物仕上げ機(melt finisher)を維持する場合、安定な操作が得られることがわかり、それは、約280〜285℃および40〜50PSIAで維持する。仕上げ機での滞留時間を約100〜110分で維持することにより、相対粘度(RV)48〜55(ここで、相対粘度は、90パーセントギ酸中ポリアミドの8.4重量パーセント溶液の25℃での粘度と、90パーセントのギ酸単独の25℃の粘度との比である)を示すポリマーが生成される。
溶融物仕上げ機流出物のモニタリングおよび調整によって、酸基とアミン基とのモル均衡がこの実施例で得られ、維持される。溶融物ストリーム中のNIRプローブ(950)を用いて、末端基の均衡を決定する。ラマンなどの他の種類の分光法が、本発明から逸脱することなしに用いられてもよい。モル均衡の調整は、当技術分野で周知のものなどのプロセス制御器における分光学的データを用いることにより行って、ヘキサメチレンジアミン(955)の微調整供給を変える。溶液水が工程定義で説明される場合、水性ヘキサメチレンジアミンを用いてもよいが、この場合は、無水ヘキサメチレンジアミンを用いる。この実施例では、微調整フローは、約0.1〜0.15kg/分で変える。この実施例では、溶融物を静的インラインミキサー(960)を用いて混合するが、他の混合器設計が当技術分野で公知であり、本発明から逸脱することなしに、用いられてもよい。0.995〜1.005の最終の酸−アミンモル均衡を、最初のものと同様の追加の適切な分光測定(965)によって確認する。既存の管は、所望のレベルに粘度を構築するために適切な長さであるように設計し、次いで、高分子量ポリアミドをペレット化する。
アミン豊富固体および酸豊富固体からのポリアミドコポリマーの連続調製
この実施例の説明は、図10を参照してよりよく理解することができる。この実施例は、追加のサイドフィーダが、追加の二塩基酸粉末の計量のために押出機に加えられた以外は、実施例9の装置および方法を用いる。この場合、セバシン酸(1005)を5.5kg/分で計量する。追加の二塩基酸を補償するために、ジアミン豊富ストリームの供給を増加させる。この場合、18.6kg/分の供給流量での90%水性ヘキサメチレンジアミン(1015)の連続的計量を用いる。それら2つの例外とともに、実施例9に記載したとおりの他の条件の使用は、有用に高い分子量の均衡のとれたポリアミドコポリマーを与えることがわかる。
代替の実施形態において、他の二塩基酸、ジアミン、触媒、および添加剤を押出機またはその後のストリームで供給してもよい。酸豊富ペレットまたはアミン豊富ペレットのいずれかの使用は、場合によって、混合物をある地方で調製し、固化を回避することによって、またはバルク容器からの溶融によって置き換えてもよい。配管、混合器および反応器の温度および圧力を制御して、固化のない透明な溶融物を維持する。追加の滞留時間を、適切に所定の大きさに作られた移送ラインの使用によって得てもよく、場合によって、他の公知の仕上げ技術を用いて、分子量の構築をさらに高めてもよい。場合によって組成および分子量の製品変化を得るために、示さない他の実施形態が用いられる。
上記の説明は、例証的であるが、制限的でないことが意図されることが理解される。多くの他の実施形態が、上記の説明を検討後に当業者に明らかである。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、このような特許請求の範囲が受ける権利がある均等物の完全な範囲とともに、決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含んでいる(including)」および「ここで(in which)」という用語は、それぞれ、「含んでいる(comprising)」および「ここで(wherein)」というそれぞれの用語の平易な英語の均等物として使用される。さらに、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、単に標識として使用され、それらの対象に数値要件を課すことは意図されない。

Claims (15)

  1. 固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための方法であって、
    少なくともジカルボン酸を少なくともジアミンと1:1を超えるモル比で接触させることによって、
    固化した酸豊富な第1の成分を乾燥または水分含有状態で形成するステップと;
    少なくともジカルボン酸を少なくともジアミンと1:1未満のモル比で接触させることによって、
    固化したアミン豊富な第2の成分を乾燥または水分含有状態で形成するステップと;
    酸豊富な第1の成分をアミン豊富な第2の成分と溶融状態または溶液状態で接触させ、
    前記第1の成分および第2の成分により供給される、全ジカルボン酸含有量と全ジアミン含有量とが、0.95〜1.05であるような、
    組成モル比を有する第1の組成物を形成するステップと;
    第1の組成物を溶融状態でおよび加圧下に撹拌とともに、ポリアミド化反応にとって十分に高い温度に加熱して、その後に、
    ポリアミドを含む第2の組成物を形成するステップと;
    を含む方法。
  2. 遊離であるかまたは化学結合されているかにかかわらず、酸豊富成分中の二塩基酸とジアミンとのモル比が、少なくとも1.5:1である、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  3. ジカルボン酸がアジピン酸を含み、ジアミンがヘキサメチレンジアミンを含む、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  4. ジカルボン酸が、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、マレイン酸、グルタコン酸、トラウマト酸、およびムコン酸、1,2−または1,3−シクロヘキサンドジカルボン酸、1,2−または1,3−フェニレン二酢酸、1,2−または1,3−シクロヘキサン二酢酸、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−オキシビス安息香酸、4,4−ベンゾフェノンジカルボン酸、2,6−ナプタレンジカルボン酸、p−t−ブチルイソフタル酸および2,5−フランジカルボン酸からなる群から選択される1種または複数の二塩基酸を含む、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  5. ジアミンが、エタノルジアミン、トリメチレンジアミン、プトレシン、カダベリン、ヘキサメチエレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2−メチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルヘキサメチレンジアミン、2,2−ジメチルペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミネス、デカメチレンジアミン、5−メチルノナンジアミン、イソホロンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,7,7−テトラメチルオクタメチレンジアミン、メタ−キシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビキス(アミノメチル)ノルボルナン、1種または複数のC1〜C4アルキル基で場合によって置換されている任意のC2〜C16脂肪族ジアミン、脂肪族ポリエーテルジアミンおよび、2,5−ビス(アミノメチル)フランを含むフランジアミンからなる群から選択される、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  6. 固化した酸豊富成分が、大気圧にて155℃未満で溶融する、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  7. 固化した酸豊富成分の顆粒形態が、貯蔵の間または場合によって輸送の間に融合しない、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  8. 固化した酸豊富成分の顆粒形態が、自由に流動する、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  9. 固化した酸豊富成分のバルク形態が、分解または変色なしに溶融する、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  10. バルクまたは顆粒形態に固化しているかどうかにかかわらず、固化したアミン豊富成分が、分解または変色なしに溶融する、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  11. 固化したアミン豊富成分の顆粒形態が、自由に流動する、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  12. 固化したアミン豊富成分の顆粒形態が、貯蔵の間または場合によって輸送の間に融合しない、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  13. アミン豊富成分が、溶融形態または水溶液のヘキサメチレンジアミンである、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  14. 追加の水が、溶融した不均衡な混合物のブレンドを希釈するために添加される、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
  15. アミン豊富な第2の成分が、希釈水溶液の状態で接触される、固化した化学量論的に不均衡な、二塩基酸とジアミンとの1種または複数の混合物からポリアミド組成物を製造するための請求項1に記載の方法。
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