JP6591670B2 - 半芳香族ポリアミドの製造方法及び半芳香族ポリアミド - Google Patents

半芳香族ポリアミドの製造方法及び半芳香族ポリアミド Download PDF

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Description

本発明は半芳香族ポリアミドの製造方法及び半芳香族ポリアミドに関し、特に低ゲル半芳香族ポリアミドの連続製造方法に関する。
半芳香族ポリアミドは通常、芳香族二塩基酸、脂肪族の二塩基酸と脂肪族ジアミンの重縮合反応により得られた、ベンゼン環構造を有するポリアミドである。主鎖に芳香族環構造が導入されているため、半芳香族ポリアミドは耐熱性及び力学的特性に優れ、吸水率が低く、且つ適切なコストパフォーマンスを有することから、一般的なエンジニアリングプラスチックナイロンと耐高温エンジニアリングプラスチックPEEKとの間の空白を埋めたものとして、エレクトロニクス、電気製品、自動車、衣類・繊維等の分野に適用できる。
半芳香族ポリアミドの製造は通常、予備重合−後重縮合反応法により行われる。予備重合は、一般に水を反応溶媒として用い、まず二塩基酸とジアミンを造塩器内で中和反応させて塩溶液とし、その後、特定の温度に昇温して脱水、予備重合させ、これにより得られたプレポリマー水溶液を、減圧下でフラッシュ蒸留することで、プレポリマーの固体又は溶融物が得られる。プレポリマーをさらに、固相または溶融状態で重縮合反応させると、一定の分子量を有する半芳香族ポリアミド製品が得られる。製品の品質を安定させるためには、連続生産を採用することが一般に望ましい。
US4603166、US4603193、US4617342には、芳香族二塩基酸、脂肪族二塩基酸、脂肪族ジアミン、触媒、分子量調整剤を一括してバッチで造塩してから、予備重合反応、フラッシュ蒸留、溶融重縮合反応を連続的に行って半芳香族ポリアミドを合成する方法が記載されている。この方法は予備重合反応時に高温、短い滞留時間を採用し、フラッシュ蒸留後の材料を直接溶融重縮合させることにより、生産効率を改善した。
CN105377948Aには、異なる比率のテレフタル酸及びイソフタル酸、脂肪族ジアミン、触媒、分子量調整剤を一括してバッチで造塩してから、予備重合反応、フラッシュ蒸留及び溶融重縮合反応を連続的に行って半芳香族ポリアミドを合成する方法が記載されている。この方法では、予備重合反応後の材料を直接フラッシュ蒸留し、これにより得られるプレポリマーを直接溶融重縮合させて半芳香族ポリアミドを得る。この方法では、フラッシュ蒸留時のジアミンの損失を補償するために、造塩工程において高いアミン:酸比を必要とする。
CN1678660Aには、ポリアミドの連続製造方法に関する記載があり、半芳香族ポリアミドを製造する際に、芳香族二塩基酸、脂肪族二塩基酸、脂肪族ジアミン、触媒、分子量調整剤を一括してバッチで造塩してから、パイプラインの予備重合反応、ケトルの脱水予備重合反応、溶融重縮合反応を連続的に行って生成物を得るとの記載がある。この方法では、予備重合後の材料を直接溶融重縮合させながら、溶融重縮合反応器の出口粘度に基づいてブロッキング剤の量を調整することにより、ポリアミドの粘度を安定させる目的を達成した。
CN1166844Aには、ポリアミドの連続製造方法に関する記載があり、主として脂肪族二塩基酸からなる酸リッチな溶融成分を垂直多段反応器の上部に、脂肪族ジアミン蒸気を垂直多段反応器の下部に導入し、反応器内で逆流連続重縮合反応を行ってポリアミドを製造する方法が記載されている。この方法では、反応器出口の近くに近赤外線分析器を設け、末端アミン基と末端カルボキシル基の比をインラインで分析し、それに応じて材料の配合比率を調整することができる。材料の供給は溶融状態で行わなければならないので、この方法は主にナイロン6,6の製造に用いられ、芳香族二塩基酸の含有量が50%を超える半芳香族ポリアミドには適さない。
以上により、従来の半芳香族ポリアミドの製造方法には以下の課題がある。
(1)芳香族二塩基酸は融点が分解温度より高いため、先行文献に記載の製法ではいずれも、造塩反応がバッチ方式で行われ、各バッチの塩溶液における二塩基酸とジアミンの比率はサンプリングして測定し、測定結果に応じて調整する必要がある。そのため、予備重合反応は実質の連続化が不可能である。
(2)従来のインライン測定方法は末端カルボキシル基及び末端アミン基の含有量の定量分析しかできず、原料の組成は分析できないため、材料供給の自動制御は不可能である。
(3)脱水中に損失したアミン、酸は連続的に定量ができないため、脱水材料の実際のアミン:酸比に従って自動的に調整を行い、予備重合反応を安定させることができない。
(4)予備重合又は重縮合反応の出口の末端基の含有量に基づく調整はラグタイムが長く、調整中にアミン:酸の比が変動しやすい。アミン:酸の比が高すぎると、副反応であるゲル化が発生しやすく、製品の品質が低下してしまう。
上述した問題を解決するために、本発明はポリアミドの製造方法及び低ゲル含有量のポリアミドを提供し、特に低ゲル含有量の半芳香族ポリアミドの連続製造方法を提供する。
本発明の第1の側面は下記の工程を含む半芳香族ポリアミドの製造方法を提供する。
工程1 ジアミンと二塩基酸を、アミン:酸のモル比が1.0未満となるように初期供給し、水及び触媒を加えてスラリーとし、スラリーを昇温、溶解させて塩溶液とする。
工程2 前記塩溶液の組成を測定した後、前記塩溶液を脱水させ、脱水装置から出た蒸気凝縮水中のジアミンの含有量を測定し、ジアミンと、分子量調整剤である一塩基酸とにより、アミン:酸のモル比を1.0より大きくなるように調整し、予備重合反応を行う。
工程3 予備重合反応液を減圧させてフラッシュ蒸留した後、後重縮合反応を行う。
上述した方法において、前記工程1における初期供給のアミン:酸のモル比は0.90〜0.99、好ましくは0.92〜0.98である。
上述した方法において、前記二塩基酸は芳香族二塩基酸、脂肪族二塩基酸を含み、前記芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸のモル比は100:0〜40:60、好ましくは100:0〜50:50である。
上述した方法において、前記脂肪族二塩基酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸から選ばれる1種以上であり、前記芳香族二塩基酸はイソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸から選ばれる1種以上である。
上述した方法において、前記ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、キシリレンジアミンから選ばれる1種以上であり、好ましくは、前記ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミンから選ばれる1種以上である。
上述した方法において、前記分子量調整剤であるモノカルボン酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、セチル酸、ステアリン酸、安息香酸又はフェニル酢酸から選ばれる1種以上である。
上述した方法において、前記分子量調整剤である一塩基酸のモル数は、初期供給の二塩基酸の総モル数に対して0.1〜5%であり、好ましくは0.5〜3%である。
上述した方法において、前記触媒の質量は、初期供給の二塩基酸の総質量に対して0.01〜2.5%である。
上述した方法において、前記工程1はさらに、前記塩溶液における二塩基酸の組成を測定し、芳香族二塩基酸及び/又は脂肪族二塩基酸を添加することにより二塩基酸の組成を一定に維持する工程を含む。
上述した方法において、前記工程1における測定はインラインラマン分光法により行われる。
上述した方法において、前記工程2における測定はインラインラマン分光法により行われる。
上述した方法において、前記工程2におけるアミン:酸のモル比は1.005〜1.05、好ましくは1.01〜1.04である。
上述した方法において、脱水の温度は170〜260℃、圧力は0.7〜2.0MPa、脱水時間は10〜40minである。
上述した方法において、前記予備重合反応の温度は250〜350℃、圧力は10〜30MPa、反応時間は1〜15minである。
上述した方法において、前記後重縮合反応の反応温度は300〜350℃、反応時間は0.5〜5minである。
上述した方法において、前記工程2における脱水工程で発生した水蒸気は熱源としてスラリーの昇温、溶解に使用でき、残りの水蒸気は凝縮後、昇温工程で発生した凝縮水と合流して補充水としてスラリー調製工程に使用できる。
本発明の第2の側面は、上述した方法により製造された、ゲル含有量が1.0%以下であり、好ましくは0.8%以下である半芳香族ポリアミドを提供する。
本発明の第3の側面は、芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸を100:0〜40:60、好ましくは100:0〜50:50のモル比で含む二塩基酸と、脂肪族ジアミンとの重縮合反応により得られた、ゲル含有量が1.0%以下であり、好ましくは0.8%以下である半芳香族ポリアミドを提供する。
上述した半芳香族ポリアミドにおいて、前記脂肪族二塩基酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸から選ばれる1種以上であり、前記芳香族二塩基酸はイソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸から選ばれる1種以上である。
上述した半芳香族ポリアミドにおいて、前記ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、キシリレンジアミンから選ばれる1種以上であり、好ましくは、前記ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミンから選ばれる1種以上である。
上述した半芳香族ポリアミドにおいて、前記半芳香族ポリアミドの固有粘度は0.7〜1.0dl/gである。
本発明者らは鋭意検討した結果、半芳香族ポリアミドの製造方法において、スラリー調製、溶解造塩、脱水工程中に、系におけるアミン:酸のモル比が1.0未満であることを確保するとともに、脱水、予備重合、後重縮合反応の時間を適宜に制御することによって、ゲル化率を低減できることを見出した。本発明のある具体的な実施形態によれば、得られた半芳香族ポリアミドはゲル量が低く、流動性が良好で、機械的強度が高く、様々な後加工処理の要求に適合できる。
本発明の具体的な実施形態において、脱水工程で発生した蒸気を、溶解造塩時の加熱に用いることにより、プロセスのエネルギー消費を減少させることができ、残りの水蒸気は凝縮後、昇温工程で発生した凝縮水と合流して補充水としてスラリー調製工程に使用でき、プロセスの廃水排出を減少させることができる。
本発明の具体的な実施形態において、脱水前の塩溶液中の組成(アミン:酸のモル比を含む)及び脱水装置から出た蒸気凝縮水中のジアミンの含有量をインラインで測定することにより、実情に応じて製造中に各原料の比率を調整できる。例えば、ラマン分光測定の結果に基づいて、溶融脂肪族二塩基酸及び芳香族二塩基酸スラリーと溶融ジアミンを用いて反応物質の組成を連続的に微調整することにより、製造工程の完全な連続化を実現できる。分子量調整剤を脱水後に添加することによって、脱水による損失を防止し、配合比率を精確に制御することができる。本発明のある具体的な実施形態によれば、多チャンネルインラインラマン分光法により、各原料の特徴的なラマン吸収ピークに基づき、アミン:酸の比が1.0未満である場合の各成分の含有量を連続的、定量的に測定することにより、原料の比率を製造中に連続的に調整し、製造工程を安定させることができる。
本発明の具体的な実施形態において、製造工程は完全な連続化が可能になり、エネルギー消費が低く、得られた製品はゲル含有量が低く、性能に優れ、広い分野に適用できる。
図1は各種ナイロン塩の標準化ラマンスペクトル(600〜1200cm−1)を示すものである。 図2は各種ナイロン塩の標準化ラマンスペクトル(1200〜1800cm−1)を示すものである。 図3は本発明の実施例のプロセスフローチャートを示すものである。 図4は比較例1〜6のプロセスフローチャートを示すものである。
本発明の第1の側面は、下記の工程を含む半芳香族ポリアミドの製造方法を提供する。
工程1 ジアミンと二塩基酸を、アミン:酸のモル比が1.0未満となるように初期供給し、水及び触媒を加えてスラリーとし、スラリーを昇温、溶解させて塩溶液とする。
工程2 前記塩溶液の組成を測定した後、前記塩溶液を脱水させ、脱水装置から出た蒸気凝縮水中のジアミンの含有量を測定し、溶融ジアミンと、分子量調整剤である一塩基酸とにより、アミン:酸のモル比を1.0より大きくなるように調整し、予備重合反応を行う。
工程3 予備重合反応液を減圧させてフラッシュ蒸留した後、後重縮合反応を行う。
前記二塩基酸は芳香族二塩基酸、脂肪族二塩基酸を含み、両者のモル比は100:0〜40:60、好ましくは100:0〜50:50である。
前記脂肪族二塩基酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸から選ばれる1種以上であり、好ましくはアジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸から選ばれる1種以上である。前記芳香族二塩基酸は、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸から選ばれる1種以上であり、好ましくはイソフタル酸、テレフタル酸から選ばれる1種以上である。
前記ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、キシリレンジアミンから選ばれる1種以上であり、好ましくは、前記ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミンから選ばれる1種以上である。
前記分子量調整剤である一塩基酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、セチル酸、ステアリン酸、安息香酸又はフェニル酢酸から選ばれる1種以上である。添加する分子量調整剤のモル量は、原料であるジカルボン酸の総モル量に対して0.1〜5%、好ましくは0.5〜3%である。
前記初期供給のアミン:酸のモル比は1.0未満であり、好ましくは初期供給時のアミン:酸のモル比は0.90〜0.99であり、より好ましくは初期供給のアミン:酸のモル比は0.92〜0.98である。
前記半芳香族ポリアミドの製造方法において、触媒としてリン系化合物を使用できる。リン系化合物としては、例えば、リン酸、亜リン酸或いは次亜リン酸、又はリン酸、亜リン酸或いは次亜リン酸のナトリウム、カリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、スズ、タングステン、ゲルマニウム、チタン又はアンチモンといった金属の塩などのリン酸、亜リン酸、次亜リン酸及びその塩又はエステル誘導体;リン酸アンモニウム、亜リン酸アンモニウム及び二リン酸アンモニウム;リン酸、亜リン酸又は次亜リン酸のエチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、オクタデカノイルエステル又はフェニルエステルが挙げられる。
前記触媒は、好ましくはリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウムから選ばれる1種以上である。前記触媒の質量は、初期供給の二塩基酸の総質量に対して0.01〜2.5%、好ましくは0.05〜1%である。
本発明の具体的な一実施形態によれば、前記工程1はさらに、前記塩溶液における二塩基酸の組成を測定し、芳香族二塩基酸及び/又は脂肪族二塩基酸を添加することにより二塩基酸の組成を一定に維持する工程を含む。例えば、インラインラマン分光法により塩溶液中の二塩基酸の組成を測定し、測定結果に応じて、溶融脂肪族二塩基酸及び/又は芳香族二塩基酸スラリーを用いて塩溶液中の二塩基酸の組成を調整して一定に維持する。
本発明の具体的な一実施形態によれば、インラインラマン分光法により脱水前の塩溶液におけるアミン:酸のモル比及び脱水装置から出た蒸気凝縮水中のジアミンの含有量を測定し、測定結果に応じて、ジアミン及び分子量調整剤である一塩基酸により、アミン:酸のモル比を1.0より大きくなるように調整する。上述の「ジアミン及び分子量調整剤である一塩基酸により、アミン:酸のモル比を1.0より大きくなるように調整する」とは、調整後の脂肪族ジアミンと、脂肪族二塩基酸、芳香族二塩基酸及び分子量調整剤である一塩基酸の合計とのアミン:酸のモル比は、1.0より大きく、好ましくは1.005〜1.05、より好ましくは1.01〜1.04に制御することをいう。
本発明の具体的な一実施形態によれば、半芳香族ポリアミドの製造方法、更に半芳香族ポリアミドの連続製造方法を提供する。例えば、インラインラマン分光法により得たれた塩溶液における二塩基酸の組成を測定し、測定結果に応じて、溶融脂肪族二塩基酸及び/又は芳香族二塩基酸スラリーにより塩溶液中の二塩基酸の組成を調整して一定に維持する。そして、インラインラマン分光法により、脱水前の物質におけるアミン:酸のモル比及び脱水装置から出た蒸気凝縮水中のジアミンの含有量を測定し、測定結果に応じて、ジアミン及び分子量調整剤である一塩基酸により、アミン:酸のモル比を1.0より大きくなるように調整する。
脱水段階で排出された水蒸気は熱源として、スラリーの昇温溶解工程に使用でき、残りの水蒸気は凝縮後、昇温工程で発生した凝縮水と合流して補充水としてスラリー調製工程に使用できる。
本発明の具体的な一実施形態によれば、スラリー調製工程において、系の含水量は10〜50%であってもよく、好ましくは15〜30%であり、温度は50〜95℃であってもよく、好ましくは60〜90℃である。溶解造塩の温度は120〜170℃であってもよく、好ましくは130〜160℃である。脱水工程において、脱水の温度は170〜260℃であってもよく、好ましくは190〜240℃であり、圧力は0.7〜2.0MPaであってもよく、好ましくは1.0〜1.8MPaである。脱水時間は10〜40minであってもよく、好ましくは15〜30minであり、脱水後の含水量は5〜20%であってもよく、好ましくは7〜15%である。
本発明の具体的な一実施形態によれば、予備重合反応温度は250〜350℃であってもよく、好ましくは280〜340℃であり、圧力は10〜30MPaであってもよく、好ましくは15〜25MPaであり、反応時間は1〜15minであってもよく、好ましくは2〜10minである。予備重合反応後、減圧フラッシュ蒸留の圧力は0.15〜0.9MPaであってもよく、好ましくは0.2〜0.6MPaであり、温度は予備重合反応の温度と同じであってもよい。フラッシュ蒸留後、予備重合体は溶融状態で二軸押出機に投入し、後重縮合反応を行う。反応温度は300〜350℃であってもよく、好ましくは310〜340℃である。反応時間は0.5〜5minであってもよく、好ましくは1〜3minである。
本発明の具体的な一実施形態によれば、アミン:酸のモル比が1.0未満である初期供給のジアミン及び脂肪族二塩基酸、芳香族二塩基酸と、水及び触媒とを混合し、連続的に撹拌してスラリーとし、スラリーを、予備加熱装置を介して、脱水工程で生じた蒸気により加熱し、昇温、溶解させて造塩する。塩溶液を脱水装置により昇温、脱水させ、脱水前の物質をインラインラマン分光法により測定し、脱水工程における蒸気凝縮水中のジアミンのインラインラマン分光分析結果を加味して、溶融ジアミン及び分子量調整剤である一塩基酸により、アミン:酸のモル比を1.005〜1.05に調整し、その後、予備重合反応器に投入して昇温させ、予備重合反応を行う。予備重合反応液を減圧させてフラッシュ蒸留した後、二軸押出機に投入して後重縮合反応を行い、水中造粒、乾燥することで、低ゲル半芳香族ポリアミド製品とする。
本発明の第2の側面は、ゲル含有量が1.0%以下、好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.5%以下、最も好ましくは0.3%以下である半芳香族ポリアミドを提供する。前記半芳香族ポリアミドは本発明の第1の側面に係る製造方法により製造されるものである。
本発明の第3の側面は、芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸を100:0〜40:60、好ましくは100:0〜50:50のモル比で含む二塩基酸と、脂肪族ジアミンとの重縮合反応により得られた、ゲル含有量が1.0%以下、好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.5%以下、最も好ましくは0.3%以下である半芳香族ポリアミドを提供する。
半芳香族ポリアミドの固有粘度[η]は、好ましくは0.7〜1.0dL/gである。固有粘度[η]が上述の範囲内である場合、上記半芳香族ポリアミドを含む樹脂組成物の成形時の流動性が改善され、得られる成形体の機械的特性も良くなる。一方、半芳香族ポリアミドの固有粘度[η]が低すぎると、これを含む樹脂組成物の溶融張力は所望の範囲より低くなりやすい。
実施例
当業者に本発明の構成をより良く理解してもらうために、以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、下記実施例は本発明の具体的な形態にすぎず、本発明を限定するものではない。実施例における百分率は、特段の規定がなければ、質量百分率を指す。実施例及び比較例における各特性はいずれも、以下の方法により測定する。
1.固有粘度(Intrinsic Viscosity)
試料をフェノール - テトラクロロエタン(質量比3:2)の混合溶媒に溶解して濃度0.1、0.5、1.0g/dLの溶液とし、30℃の恒温水槽中で、ウベローデ粘度計を用いて試料溶液の対数粘度ηlnを測定する。
ηln=[ln(t/t)]/C(dL/g)
式中、tは溶媒の流下時間(秒)、tは溶液の流下時間(秒)、Cは試料溶液の濃度(g/dL)である。
試料の固有粘度[η]は、濃度がゼロとなるようにηlnのデータを外挿することで求められる。
2.ゲル含有量の測定
ポリマー0.25gを量って25mlの容量フラスコに投入し、98%濃硫酸を約20ml加えた後、容量フラスコをシェーカーに置いて50℃の水浴中で1時間溶解を行う。容量フラスコを取り出し、溶液をG2型フィルター漏斗によりビーカー内へ濾過し、得られた濾液を徐々に水中に入れ、撹拌しながらポリマーを析出させる。ポリマーを濾別し、水で洗浄し、乾燥させ、秤量する。
ゲル含有量=(処理前のポリマー重量−処理後のポリマー重量)/処理前ポリマー重量×100%
3.ラマン分光測定
テレフタル酸(TA)、イソフタル酸(IA)、アジピン酸(AA)、ヘキサメチレンジアミン(HDA)の混合造塩後のラマンスペクトル(図1、2)を分析した上、本発明は以下のラマン分光情報により各成分の含有量を判定する。
(1)イソフタル酸(IA)及びその塩(6I)の含有量は、1005cm−1及び762cm−1の特徴ピークにより判定する。
(2)テレフタル酸(TA)及びその塩(6T)の含有量は、1128cm−1及び854cm−1の特徴ピークにより判定する。
(3)アジピン酸(AA)及びその塩(66)の含有量は、920cm−1及び936cm−1の特徴ピークにより判定する。
(4)ヘキサメチレンジアミン(HDA)の含有量は1485cm−1の特徴ピークにより判定する。
実施例1〜6はいずれも図3の流れで実施し、比較例はいずれも図4の流れで実施した。製造工程において、すべての物質はいずれも高純度の窒素ガスで脱酸素処理し、製造工程におけるすべての装置は高純度の窒素ガスにより置換して保護する。
実施例1
初期供給のアミン:酸のモル比が0.95の比率となるように、4.15Kg/h(25mol/h)のテレフタル酸、3.65Kg/h(25mol/h)のアジピン酸、5.51Kg/h(47.5Kmol/h)のヘキサメチレンジアミン、0.04Kg/hの20%次亜リン酸ナトリウム水溶液を3.2Kg/hの水とともに撹拌機9に投入し、60℃で連続的に撹拌してスラリーとした。スラリーはポンプ10を介して多段撹拌溶解釜14内へ搬送し、脱水段階で生じた蒸気により150℃に加熱して溶解造塩を行った。インラインラマン分光装置18により塩溶液中の二塩基酸の組成を測定し、計量ポンプ23により溶融アジピン酸を用いて脂肪族二塩基酸の量を調整し、溶解造塩器19における芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸の比率を一定に維持した。上記塩溶液はインラインラマン分光装置20により組成を測定した後、ポンプ24により1.2MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)27に送る前に、循環ポンプ28により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置29内で、脱水温度を190℃に制御して、水分含有量が15%になるように30min脱水した。脱水装置から出た蒸気は、多段撹拌溶解釜14の熱源として、熱交換装置15で冷却した後、インラインラマン分光装置16によりアミン含有量を測定した。ラマン分光装置16及び20の測定結果を加味して、制御装置21によりポンプ32の前に補充すべき溶融ヘキサメチレンジアミンの量を決定した。脱水済の物質は、それぞれポンプ17、ポンプ30から搬送される溶融ヘキサメチレンジアミン及び0.06Kg/h(1mol/h)の分子量調整剤としての酢酸によりアミン:酸のモル比が1.01になるように調整した。その後、ポンプ32により10MPaまで増圧させ、物質を予熱器(熱交換装置)33内に搬送して、280℃となるように予熱し、予備重合反応器34内で280℃に維持して5min反応した。予備重合反応液は減圧弁35により0.2MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器36に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は減圧弁37により大気圧まで減圧した後、二軸押出機38に投入して後重縮合反応を行い、300〜310℃の反応温度で5min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー39で造粒し、そして乾燥機40で乾燥することで、約11.8Kg/hの速度で低ゲル半芳香族ポリアミド製品を得た。製品の固有粘度IVは0.92dL/gであり、ゲル量は0.21%である。
実施例2
初期供給のアミン:酸のモル比が0.92の比率となるように、3.32Kg/h(20mol/h)のテレフタル酸、6.06Kg/h(30mol/h)のセバシン酸、7.91Kg/h(46mol/h)のデカメチレンジアミン、0.47Kg/hの20%次亜リン酸カリウム水溶液を5.46Kg/hの水とともに撹拌機9に投入し、70℃で連続的に撹拌してスラリーとした。スラリーはポンプ10を介して多段撹拌溶解釜14内へ搬送し、脱水段階で生じた蒸気により160℃に加熱して溶解造塩を行った。インラインラマン分光装置18により塩溶液中の二塩基酸の組成を測定した。計量ポンプ23により溶融セバシン酸を用いて脂肪族二塩基酸の量を調整し、溶解造塩器19における芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸の比率を一定に維持した。上記塩溶液はインラインラマン分光装置20により組成を測定した後、ポンプ24により1.8MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)27に送る前に、循環ポンプ28により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置29内で、脱水温度を240℃に制御して、水分含有量が7%になるように15min脱水した。脱水装置から出た蒸気は、多段撹拌溶解釜14の熱源として、熱交換装置15で冷却した後、インラインラマン分光装置16によりアミン含有量を測定した。ラマン分光装置16及び20の測定結果を加味して、制御装置21によりポンプ32の前に補充すべき溶融デカメチレンジアミンの量を決定した。脱水済の物質は、それぞれポンプ17、ポンプ30から搬送される溶融デカメチレンジアミン及び0.34Kg/h(2mol/h)の分子量調整剤としてのカプリン酸によってアミン:酸のモル比が1.02になるように調整した。その後、ポンプ32により25MPaまで増圧させ、物質を予熱器(熱交換装置)33内に搬送して、340℃となるように予熱し、予備重合反応器34内で340℃に維持して2min反応した。予備重合反応液は減圧弁35により0.6MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器36に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は減圧弁37により大気圧まで減圧した後、二軸押出機38に投入して後重縮合反応を行い、320〜330℃の反応温度で3min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー39で造粒し、そして乾燥機40で乾燥することで、約16.7Kg/hの速度で低ゲル半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.78dL/gであり、ゲル量は0.23%である。
実施例3
初期供給のアミン:酸のモル比が0.98の比率となるように、6.64Kg/h(40mol/h)のテレフタル酸、2.30Kg/h(10mol/h)のドデカン二酸、5.68Kg/h(49mol/h)のヘキサメチレンジアミン、0.2Kg/hの20%亜リン酸ナトリウム水溶液を2.42Kg/hの水とともに撹拌機9に投入し、60℃で連続的に撹拌してスラリーとした。スラリーはポンプ10を介して多段撹拌溶解釜14内へ搬送し、脱水段階で生じた蒸気により160℃に加熱して溶解造塩を行った。インラインラマン分光装置18により塩溶液中の二塩基酸の組成を測定し、計量ポンプ23により溶融ドデカン二酸を用いて脂肪族二塩基酸の量を調整し、溶解造塩器19における芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸の比率を一定に維持した。上記塩溶液はインラインラマン分光装置20により組成を測定した後、ポンプ24により1.5MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)27に送る前に、循環ポンプ28により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置29内で、脱水温度を220℃に制御して20min脱水した。脱水装置から出た蒸気は多段撹拌溶解釜14の熱源として、熱交換装置15で冷却した後、インラインラマン分光装置16によりアミン含有量を測定した。ラマン分光装置16及び20の測定結果を加味して、制御装置21によりポンプ32の前に補充すべき溶融ヘキサメチレンジアミンの量を決定した。脱水済の物質は、それぞれポンプ17、ポンプ30から搬送される溶融ヘキサメチレンジアミン及び0.27Kg/h(2mol/h)の分子量調整剤としてのフェニル酢酸によりアミン:酸のモル比が1.04になるように調整した。その後、ポンプ32により20MPaまで増圧させ、物質を予熱器(熱交換装置)33内に搬送して、320℃となるように予熱し、予備重合反応器34内で320℃に維持して3min反応した。予備重合反応液は減圧弁35により0.4MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器36に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は減圧弁37により大気圧まで減圧した後、二軸押出機38に投入して後重縮合反応を行い、310〜320℃の反応温度で4min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー39で造粒し、そして乾燥機40で乾燥することで、約13.2Kg/hの速度で低ゲル半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.72dL/gであり、ゲル量は0.20%である。
実施例4
初期供給のアミン:酸のモル比が0.90の比率となるように、4.98Kg/h(30mol/h)のイソフタル酸、3.48Kg/h(20mol/h)のスベリン酸、9.0Kg/h(45mol/h)のドデカメチレンジアミン、0.15Kg/hの20%次亜リン酸カリウム水溶液を7.64Kg/hの水とともに撹拌機9に投入し、50℃で連続的に撹拌してスラリーとした。スラリーはポンプ10を介して多段撹拌溶解釜14内へ搬送し、脱水段階で生じた蒸気により130℃に加熱して溶解造塩を行った。インラインラマン分光装置18により塩溶液中の二塩基酸の組成を測定した。計量ポンプ23により溶融スベリン酸を用いて脂肪族二塩基酸の量を調整し、溶解造塩器19における芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸の比率を一定に維持した。上記塩溶液はインラインラマン分光装置20により組成を測定した後、ポンプ24により0.7MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)27に送る前に、循環ポンプ28により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置29内で、脱水温度を170℃に制御して、水分含有量が20%になるように30min脱水した。脱水装置から出た蒸気は多段撹拌溶解釜14の熱源として、熱交換装置15で冷却した後、インラインラマン分光装置16によりアミン含有量を測定した。ラマン分光装置16及び20の測定結果を加味して、制御装置21によりポンプ32の前に補充すべき溶融ドデカメチレンジアミンの量を決定した。脱水済の物質は、それぞれポンプ17、ポンプ30から搬送される溶融ドデカメチレンジアミン及び0.05Kg/h(0.25mol/h)の分子量調整剤としてのラウリン酸によりアミン:酸のモル比が1.005になるように調整した。その後、ポンプ32により30MPaまで増圧させ、物質を予熱器(熱交換装置)33内に搬送して、330℃となるように予熱し、予備重合反応器34内で330℃に維持して3min反応した。予備重合反応液は減圧弁35により0.15MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器36に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は減圧弁37により大気圧まで減圧した後、二軸押出機38に投入して後重縮合反応を行い、340〜350℃の反応温度で0.5min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー39で造粒し、そして乾燥機40で乾燥することで、約16.7Kg/hの速度で低ゲル半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.98dL/gであり、ゲル量は0.27%である。
実施例5
初期供給のアミン:酸のモル比が0.99の比率となるように、5.40Kg/h(25mol/h)のナフタレンジカルボン酸、2.95Kg/h(25mol/h)のコハク酸、5.74Kg/h(49.5mol/h)の2−メチルペンタメチレンジアミン、0.25Kg/hの10%次亜リン酸ナトリウムと10%リン酸ナトリウムとの混合水溶液を13.9Kg/hの水とともに撹拌機9に投入し、95℃で連続的に撹拌してスラリーとした。スラリーはポンプ10を介して多段撹拌溶解釜14内へ搬送し、脱水段階で生じた蒸気により170℃に加熱して溶解造塩を行った。インラインラマン分光装置18により塩溶液中の二塩基酸の組成を測定した。計量ポンプ23により溶融コハク酸を用いて脂肪族二塩基酸の量を調整し、溶解造塩器19における芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸の比率を一定に維持した。上記塩溶液はインラインラマン分光装置20により組成を測定した後、ポンプ24により2.0MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)27に送る前に、循環ポンプ28により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置29内で、脱水温度を260℃に制御して、水分含有量が5%になるように10min脱水した。脱水装置から出た蒸気は多段撹拌溶解釜14の熱源として、熱交換装置15で冷却した後、インラインラマン分光装置16によりアミン含有量を測定した。ラマン分光装置16及び20の測定結果を加味して、制御装置21によりポンプ32の前に補充すべき溶融2−メチルペンタメチレンジアミンの量を決定した。脱水済の物質は、それぞれポンプ17、ポンプ30から搬送された溶融2−メチルペンタメチレンジアミン及び0.22Kg/h(2.5mol/h)の分子量調整剤としての酪酸によりアミン:酸のモル比が1.05になるように調整した。その後、ポンプ32により27MPaまで増圧させ、物質を予熱器(熱交換装置)33内に搬送して、320℃となるように予熱し、予備重合反応器34内で320℃に維持して3min反応した。予備重合反応液は減圧弁35により0.9MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器36に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は減圧弁37により大気圧まで減圧した後、二軸押出機38に投入して後重縮合反応を行い、320〜330℃の反応温度で3min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー39で造粒し、そして乾燥機40で乾燥することで、約12.5Kg/hの速度で低ゲル半芳香族ポリアミド製品とした。製品のIVは0.72dL/gであり、ゲル量は0.25%である。
実施例6
初期供給のアミン:酸のモル比が0.96の比率となるように、予め均一に混合した5.81Kg/h(35mol/h)のテレフタル酸、2.49Kg/h(15mol/h)のイソフタル酸、5.57Kg/h(48mol/h)のヘキサメチレンジアミン、0.15Kg/hの20%次亜リン酸ナトリウム水溶液を6.5Kg/hの水とともに撹拌機9に投入し、70℃で連続的に撹拌してスラリーとした。スラリーはポンプ10を介して多段撹拌溶解釜14内へ搬送し、脱水段階で生じた蒸気により165℃に加熱して溶解造塩を行った。インラインラマン分光装置18により塩溶液中の二塩基酸の組成を測定した。計量ポンプ26により50%イソフタル酸スラリーを用いてイソフタル酸の量を調整することで、溶解造塩器19におけるテレフタル酸とイソフタル酸の比率を一定に維持した。上記塩溶液はインラインラマン分光装置20により組成を測定した後、ポンプ24により1.8MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)27に送る前に、循環ポンプ28により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置29内で、脱水温度を235℃に制御して、水分含有量が8%になるように15min脱水した。脱水装置から出た蒸気は多段撹拌溶解釜14の熱源として、熱交換装置15で冷却した後、インラインラマン分光装置16によりアミン含有量を測定した。ラマン分光装置16及び20の測定結果を加味して、制御装置21によりポンプ32の前に補充すべき溶融ヘキサメチレンジアミンの量を決定した。脱水済の物質は、それぞれポンプ17、ポンプ30から搬送された溶融ヘキサメチレンジアミン及び0.11Kg/h(1.5mol/h)の分子量調整剤としてのプロピオン酸によりアミン:酸のモル比が1.025になるように調整した。その後、ポンプ32により25MPaまで増圧させ、物質を予熱器(熱交換装置)33内に搬送して、330℃となるように予熱し、予備重合反応器34内で330℃に維持して2.5min反応した。予備重合反応液は減圧弁35により0.3MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器36に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は減圧弁37により大気圧まで減圧した後、二軸押出機38に投入して後重縮合反応を行い、330〜340℃の反応温度で2min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー39で造粒し、そして乾燥機40で乾燥することで、約12.4Kg/hの速度で低ゲル半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.77dL/gであり、ゲル量は0.20%である。
比較例1
初期供給のアミン:酸のモル比が1.01の比率となるように、33.2Kg(200mol)のテレフタル酸、29.2Kg(200mol)のアジピン酸、44.1Kg(408mol)のヘキサメチレンジアミン、0.31Kgの20%次亜リン酸ナトリウム水溶液、0.48Kg(8mol)の分子量調整剤としての酢酸を25.6Kgの水とともに造塩器41又は42(8時間毎に切り替える)に投入し、150℃に加熱して溶解造塩を行った。上記塩溶液を16.6Kg/hの流量でポンプ43により1.2MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)44に送る前に、循環ポンプ45により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置46内で、脱水温度を190℃に制御して、水分含有量が15%になるように30min脱水した。脱水済の物質をポンプ48により10MPaまで増圧させ、予熱器(熱交換装置)49内に搬送して、280℃となるように予熱し、予備重合反応器50内で280℃に維持して5min反応した。予備重合反応液は減圧弁51により0.2MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器52に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は大気圧まで減圧した後、二軸押出機54に投入して後重縮合反応を行い、300〜310℃の反応温度で5min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー55で造粒し、そして乾燥機56で乾燥することで、約11.6Kg/hの速度で半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.98dL/gであり、ゲル量は1.03%である。
比較例2
初期供給のアミン:酸のモル比が1.02の比率となるように、26.6Kg(160mol)のテレフタル酸、48.5Kg(240mol)のセバシン酸、71.6Kg(416mol)のデカメチレンジアミン、3.75Kgの20%次亜リン酸カリウム水溶液、2.75Kg(16mol)の分子量調整剤としてのカプリン酸を43.7Kgの水とともに造塩器41又は42(8時間毎に切り替える)に投入し、160℃に加熱して溶解造塩を行った。上記塩溶液を24.0Kg/hの流量でポンプ43により1.8MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)44に送る前に、循環ポンプ45により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置46内で、脱水温度を240℃に制御して、水分含有量が7%になるように15min脱水した。脱水済の物質をポンプ48により25MPaまで増圧させ、予熱器(熱交換装置)49内に搬送して、340℃となるように予熱し、予備重合反応器50内で340℃に維持して2min反応した。予備重合反応液は減圧弁51により0.6MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器52に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は大気圧まで減圧した後、二軸押出機54に投入して後重縮合反応を行い、320〜330℃の反応温度で3min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー55で造粒し、そして乾燥機56で乾燥することで、約16.6Kg/hの速度で半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.81dL/gであり、ゲル量は1.12%である。
比較例3
初期供給のアミン:酸のモル比が1.04の比率となるように、53.1Kg(320mol)のテレフタル酸、18.4Kg(80mol)のドデカン二酸、49.2Kg(424mol)のヘキサメチレンジアミン、1.6Kgの20%亜リン酸ナトリウム水溶液、2.18Kg(16mol)の分子量調整剤としてのフェニル酢酸を19.4Kgの水とともに造塩器41又は42(8時間毎に切り替える)に投入し、160℃に加熱して溶解造塩を行った。上記塩溶液を18.0Kg/hの流量でポンプ43により1.5MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)44に送る前に、循環ポンプ45により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置46内で、脱水温度を220℃になるように20min脱水した。脱水済の物質をポンプ48により20MPaまで増圧させ、予熱器(熱交換装置)49内に搬送して、320℃となるように予熱し、予備重合反応器50内で320℃に維持して3min反応した。予備重合反応液は減圧弁51により0.4MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器52に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は大気圧まで減圧した後、二軸押出機54に投入して後重縮合反応を行い、310〜320℃の反応温度で4min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー55で造粒し、そして乾燥機56で乾燥することで、約13.0Kg/hの速度で半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.78dL/gであり、ゲル量は2.51%である。
比較例4
初期供給のアミン:酸のモル比が1.005の比率となるように、39.8Kg(240mol)のイソフタル酸、27.8Kg(160mol)のスベリン酸、80.6Kg(403mol)のドデカメチレンジアミン、1.2Kgの20%次亜リン酸カリウム水溶液、0.4Kg(2mol)の分子量調整剤としてのラウリン酸を61.1Kgの水とともに造塩器41又は42(8時間毎に切り替える)に投入し、130℃に加熱して溶解造塩を行った。上記塩溶液を26.4Kg/hの流量でポンプ43により0.7MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)44に送る前に、循環ポンプ45により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置46内で、脱水温度を170℃に制御して、水分含有量が20%になるように30min脱水した。脱水済の物質をポンプ48により30MPaまで増圧させ、予熱器(熱交換装置)49内に搬送して、330℃となるように予熱し、予備重合反応器50内で330℃に維持して3min反応した。予備重合反応液は減圧弁51により0.15MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器52に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は大気圧まで減圧した後、二軸押出機54に投入して後重縮合反応を行い、340〜350℃の反応温度で0.5min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー55で造粒し、そして乾燥機56で乾燥することで、約16.6Kg/hの速度で半芳香族ポリアミド製品とした。製品のIVは1.02dL/gであり、ゲル量は0.97%である。
比較例5
初期供給のアミン:酸のモル比が1.05の比率となるように、43.2Kg(200mol)のナフタレンジカルボン酸、23.6Kg(200mol)のコハク酸、49.9Kg(430mol)の2−メチルペンタメチレンジアミン、2Kgの10%次亜リン酸ナトリウムと10%リン酸ナトリウムとの混合水溶液、1.76Kg(20mol)の分子量調整剤としての酪酸を111.1Kgの水とともに造塩器41又は42(8時間毎に切り替える)に投入し、170℃に加熱して溶解造塩を行った。上記塩溶液を28.9Kg/hの流量でポンプ43により2.0MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)44に送る前に、循環ポンプ45により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置46内で、脱水温度を260℃に制御して、水分含有量が5%になるように10min脱水した。脱水済の物質をポンプ48により27MPaまで増圧させ、予熱器(熱交換装置)49内に搬送して、320℃となるように予熱し、予備重合反応器50内で320℃に維持して3min反応した。予備重合反応液は減圧弁51により0.9MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器52に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は大気圧まで減圧した後、二軸押出機54に投入して後重縮合反応を行い、320〜330℃の反応温度で3min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー55で造粒し、そして乾燥機56で乾燥することで、約12.4Kg/hの速度で半芳香族ポリアミド製品を得た。製品のIVは0.79 dL/gであり、ゲル量は2.35%である。
比較例6
初期供給のアミン:酸のモル比が1.025の比率となるように、予め均一に混合した46.5Kg(280mol)のテレフタル酸、19.9Kg(120mol)のイソフタル酸、48.3Kg(416mol)のヘキサメチレンジアミン、1.2Kgの20%次亜リン酸ナトリウム水溶液、0.89Kg(12mol)の分子量調整剤としてのプロピオン酸を52Kgの水とともに造塩器41又は42(8時間毎に切り替える)に投入し、165℃に加熱して溶解造塩を行った。上記塩溶液を19.3Kg/hの流量でポンプ43により1.8MPaまで増圧させ、その後、脱水装置の予熱器(熱交換装置)44に送る前に、循環ポンプ45により搬送される物質と混合して昇温し、脱水装置46内で、脱水温度を235℃に制御して、水分含有量が8%になるように15min脱水した。脱水済の物質をポンプ48により25MPaまで増圧させ、予熱器(熱交換装置)49内に搬送して、330℃となるように予熱し、予備重合反応器50内で330℃に維持して2.5min反応した。予備重合反応液は減圧弁51により0.3MPaまで減圧してからフラッシュ蒸留器52に投入した。フラッシュ蒸留した溶融液体物質は大気圧まで減圧した後、二軸押出機54に投入して後重縮合反応を行い、330〜340℃の反応温度で2min反応した。後重縮合反応した物質を水中ペレタイザー55で造粒し、そして乾燥機56で乾燥することで、約12.2Kg/hの速度で半芳香族ポリアミド製品とした。製品のIVは0.83dL/gであり、ゲル量は1.60%である。
本発明の実施例と比較例を比較すれば、本発明の方法により、低いゲル含有量を有する半芳香族ポリアミドが得られることが分かった。また、本発明は、脱水工程で発生した蒸気を溶解造塩工程の加熱に使用することにより、プロセスのエネルギー消費を削減でき、残りの水蒸気は凝縮後、昇温工程で発生した凝縮水と合流して補充水としてスラリー調製工程に使用できるため、プロセスの廃水排出を減少させることができる。さらに、本発明は多チャンネルインラインラマン分光法を採用し、各原料の特徴的なラマン吸収ピークに基づいて、アミン:酸比が1.0未満である場合の各成分の含有量を連続的かつ定量的に測定することにより、製造中に原料の比率を連続的に調整し、連続製造を行うことが可能である。
1 脂肪酸二塩基酸ホッパー
2、4、6 フィードスクリュー搬送装置
3 テレフタル酸ホッパー
5 イソフタル酸(又は他の二塩基酸)ホッパー
7 触媒水溶液ボンベ
8、10、12、13、17、23、24、26、28、30、32 ポンプ
9 撹拌機
11 溶融ジアミンボンベ
14 多段撹拌溶解釜
15、27、33、44、49 熱交換装置
16、18、20 インラインラマン分光測定装置
19 溶解造塩器
21 制御装置
22 溶融脂肪族二塩基酸ボンベ
25 イソフタル酸(又は他の二塩基酸)スラリーボンベ
29、46 脱水装置
31 溶融一塩基酸ボンベ
34、50 予備重合反応器
35、37、51、53 減圧弁
36、52 フラッシュ蒸留器
38、54 後重縮合反応器(二軸押出機)
39、55 ペレタイザー
40、56 乾燥機
41、42 造塩器
43 塩溶液搬送ポンプ
45 循環ポンプ
47 コンデンサー
48 脱水物質フィードポンプ

Claims (14)

  1. ジアミンと二塩基酸を、アミン:酸のモル比が1.0未満となるように初期供給し、水及び触媒を加えてスラリーとし、スラリーを昇温、溶解させて塩溶液とする工程1と、
    前記塩溶液の組成を測定した後、前記塩溶液を脱水させ、脱水装置から出た蒸気凝縮水中のジアミンの含有量を測定し、ジアミンと、分子量調整剤である一塩基酸とにより、アミン:酸のモル比を1.0より大きくなるように調整し、予備重合反応を行う工程2と、
    予備重合反応液を減圧させてフラッシュ蒸留した後、後重縮合反応を行う工程3とを含むことを特徴とする半芳香族ポリアミドの製造方法。
  2. 前記工程1における初期供給のアミン:酸のモル比は0.90〜0.99であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記二塩基酸は芳香族二塩基酸、脂肪族二塩基酸を含み、前記芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸のモル比は100:0〜40:60であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記脂肪族二塩基酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸から選ばれる1種以上であり、前記芳香族二塩基酸は、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記ジアミンは、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、キシリレンジアミンから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記分子量調整剤であるモノカルボン酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、セチル酸、ステアリン酸、安息香酸又はフェニル酢酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記分子量調整剤である一元酸のモル数は、初期供給の二塩基酸の総モル数に対して0.1〜5%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記触媒の質量は、初期供給の二塩基酸の総質量に対して0.01〜2.5%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記工程1はさらに、前記塩溶液中の二塩基酸の組成を測定し、芳香族二塩基酸及び/又は脂肪族二塩基酸を添加することにより、二塩基酸の組成を一定に維持する工程を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記工程1における測定は、インラインラマン分光法により行われることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記工程2における測定は、インラインラマン分光法により行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記工程2におけるアミン:酸のモル比は1.005〜1.05であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 脱水の温度は170〜260℃、圧力は0.7〜2.0MPa、脱水時間は10〜40minであり、前記予備重合反応の温度は250〜350℃、圧力は10〜30MPa、反応時間は1〜15minであり、前記後重縮合反応の反応温度は300〜350℃、反応時間は0.5〜5minであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記工程2における脱水工程で発生した水蒸気は熱源としてスラリーの昇温、溶解に使用でき、残りの水蒸気は凝縮後、昇温工程で発生した凝縮水と合流して補充水としてスラリー調製工程に使用できることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
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