JP2015224578A - エンジン及び車両 - Google Patents

エンジン及び車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2015224578A
JP2015224578A JP2014108986A JP2014108986A JP2015224578A JP 2015224578 A JP2015224578 A JP 2015224578A JP 2014108986 A JP2014108986 A JP 2014108986A JP 2014108986 A JP2014108986 A JP 2014108986A JP 2015224578 A JP2015224578 A JP 2015224578A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
weight
flange
cam shaft
decompression
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014108986A
Other languages
English (en)
Inventor
橋本 秀明
Hideaki Hashimoto
秀明 橋本
千尋 原
Chihiro Hara
千尋 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=52997235&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2015224578(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2014108986A priority Critical patent/JP2015224578A/ja
Priority to EP15163608.1A priority patent/EP2949888B1/en
Priority to TW104116118A priority patent/TWI605188B/zh
Priority to CN201510276226.9A priority patent/CN105317500B/zh
Publication of JP2015224578A publication Critical patent/JP2015224578A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L13/00Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations
    • F01L13/08Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for decompression, e.g. during starting; for changing compression ratio

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】本発明の課題は、デコンプ機構がカム軸の両端部の間の位置に配置されているエンジンにおいて、ピボットピンの配置の自由度を向上させると共に、エンジンのコンパクト化を図ることにある。【解決手段】デコンプ機構は、フランジと、ピボットピンと、ウェイトと、デコンプカムと、を含む。フランジは、カム軸と別体であり、カム軸に圧入される。ピボットピンは、フランジに取り付けられる。ウェイトは、ピボットピンを介してフランジに対して閉状態と開状態との間で回転可能に支持される。デコンプカムは、ウェイトの回転に応じて、動弁機構に接触する状態と、動弁機構と接触しない状態とに切り換わる。【選択図】図6

Description

本発明は、デコンプレション機構(以下、「デコンプ機構」と呼ぶ)を備えるエンジン及び車両に関する。
エンジンを始動させる際、始動が完了するまではエンジンを外力によって回転させる必要がある。例えば、セルモーターで回転させるものや、キックスターターで回転させるものがある。一方、エンジンの圧縮工程においては、シリンダ内の空気が圧縮されるため、回転の抵抗が増加する。このような抵抗を低減するため、外力によってエンジンを回転させているときの圧縮工程においてシリンダ内の圧力を低減させるためのデコンプ機構が知られている。
例えば、特許文献1に開示されているエンジンのデコンプ機構は、ウェイトの回転により作動状態と解除状態とに切り替わるデコンプカムを有している。このデコンプ機構は、カムチェーンのスプロケットに支持されている。このため、デコンプ機構を含むカム軸が軸方向に大きくなるという問題がある。
特許文献2に開示されているエンジンでは、デコンプ機構がカム軸の両端部の間の位置に配置されている。デコンプ機構はウェイトとデコンプカムとを有しており、ウェイトは、支持軸によってカム軸に対して回転可能に支持されている。デコンプカムとウェイトとはピンによって接続されており、ウェイトが支持軸を中心に回転することで、ピンがデコンプカムを回転させる。
特許文献2のデコンプ機構では、カム軸の両端の間のスペースを有効利用することができる。このため、カム軸の外にデコンプ機構が配置される場合に比べて、デコンプ機構を含むカム軸を軸方向にコンパクトにできる場合がある。
特開2008−128171号 特開2008−64083号
特許文献2のデコンプ機構では、ウェイトの支持軸がカム軸の排気カムに取り付けられている。この場合、排気カムにおいて支持軸が取り付けられる部分は、取付強度の観点から、排気カムの外周面と内周面とのそれぞれから、ある程度の距離をおいて配置することが好ましい。しかし、排気カムの基礎円部は径方向の寸法が小さいため、支持軸の取付位置が制約される。
これに対して、排気カムのカム山部は、基礎円部と比べて径方向の寸法が大きいため、径方向においては支持軸の取付位置の自由度が高い。しかし、一般的に、排気カムの周方向において、カム山部の範囲は、基礎円部の範囲と比べて小さい。このため、排気カムの周方向においては支持軸の取付位置が制約される。
上述のような支持軸の配置の制約は、排気カムを大きくすることで解消することができる。しかし、排気カムが大きくなると、カム軸及び動弁機構が大きくなる。また、カム軸及び動弁機構が大きくなることにより、それらの動作範囲も大きくなる。その結果、デコンプ機構がカム軸の両端部の間の位置に配置されても、エンジンが大型化してしまう。
本発明の課題は、デコンプ機構がカム軸の両端部の間の位置に配置されているエンジンにおいて、ピボットピンの配置の自由度を向上させると共に、エンジンのコンパクト化を図ることにある。
本発明の一態様に係るエンジンは、シリンダヘッドと、排気弁と、動弁機構と、カム軸と、ベアリングと、デコンプ機構と、を備える。排気弁は、シリンダヘッドに収容される。動弁機構は、排気弁を開閉する。カム軸は、動弁機構に接触することで、動弁機構を駆動する。ベアリングは、カム軸を回転可能にシリンダヘッドに支持する。デコンプ機構は、カム軸の軸線方向における両端部の間に配置される。デコンプ機構は、フランジと、ピボットピンと、ウェイトと、デコンプカムと、を含む。フランジは、カム軸と別体であり、カム軸に圧入される。ピボットピンは、フランジに取り付けられる。ウェイトは、ピボットピンを介してフランジに対して閉状態と開状態との間で回転可能に支持される。デコンプカムは、ウェイトの回転に応じて、動弁機構に接触する状態と、動弁機構と接触しない状態とに切り換わる。
本態様に係るエンジンでは、フランジがカム軸に圧入されるので、圧入時にカム軸に対するフランジの周方向の位置を自由に設定することができる。また、フランジはカム軸と別体であるので、フランジが大きくなっても、カム軸、動弁機構、及びこれらの動作範囲が大きくなることを抑えることができる。そのため、エンジンをコンパクト化しながら、ピボットピンの配置の自由度を向上させることができる。
好ましくは、デコンプカムは、フランジに支持されている。この場合、ウェイトとデコンプカムとの両方がフランジに支持されるため、カム軸に対してフランジの位置を変更するだけで、ウェイトとデコンプカムとの相対位置を変えずに、カム軸に対するウェイト及びデコンプカムの位置を変更することができる。
好ましくは、カム軸の径方向から見て、ウェイトの一部がフランジと重なる。この場合、デコンプ機構を含むカム軸を軸線方向にコンパクトにできる。
好ましくは、ウェイトの重心は、カム軸の軸線方向から見て、第1領域に配置される。カム軸の軸線方向から見て、カム軸の回転中心とウェイトの回転中心とを通る直線を縦軸とする。縦軸と直交しカム軸の回転中心を通る直線を横軸とする。縦軸に平行な方向のうちカム軸の回転中心からウェイトの回転中心に向かう方向を第1縦方向とする。横軸に平行な方向のうちの一方を第1横方向とする。第1領域は、横軸に対して第1縦方向、且つ、縦軸に対して第1横方向に位置する。ウェイトは、カム軸の軸線方向から見て、第1領域に配置される第1部分を含む。カム軸の径方向から見て、第1部分の少なくとも一部は、フランジと重なる。
この場合、ウェイトの重心をカム軸の回転中心から離すことができる。従って、カム軸の回転速度が同じであればウェイトにかかる遠心力が大きくなる。これによりバネ力を大きくすることができるので、設定回転数を上昇させること無く重力によるウェイトの開きを抑制することができる。
好ましくは、デコンプ機構は、ウェイトを開状態から閉状態に戻るように付勢する戻しバネをさらに含む。ウェイト又はフランジは、戻しバネを収容する収容部を含む。この場合、収容部をウェイト又はフランジの外に設ける場合と比べて、デコンプ機構を含むカム軸をコンパクトにできる。
好ましくは、収容部は、ウェイト又はフランジの表面からカム軸の軸線方向に凹んだ形状を有する。この場合、デコンプ機構を含むカム軸を軸線方向にコンパクトにすることができる。
好ましくは、フランジは、戻しバネの端部に係止する係止部を含む。係止部は、フランジに一体的に成型される。この場合、戻しバネの端部を係止するための形状をフランジに加工するよりも、デコンプ機構の製造を容易にすることができる。
好ましくは、カム軸の軸線方向から見て、フランジの外形は、ベアリングの外形よりも大きい。この場合、フランジが大きいので、ピボットピンの配置の自由度を向上することができる。
好ましくは、カム軸は、動弁機構に接触する排気カムを含む。排気カムは、基礎円よりも外方に突出するカム山部を含む。ピボットピンの少なくとも一部は、カム軸の軸線方向から見て、カム山部と重ならない。この場合、排気カムと別体のフランジにピボットピンが取り付けられるので、カム山部と重ならないような位置にピボットピンを配置することができる。
本発明の他の態様に係る車両は、上述のエンジンを備える。
本発明によれば、デコンプ機構がカム軸の両端部の間の位置に配置されているエンジンにおいて、ピボットピンの配置の自由度を向上させると共に、エンジンのコンパクト化を図ることができる。
車両の側面図である。 エンジンの一部の断面図である。 カム軸に垂直な平面におけるシリンダヘッドの断面図。 カム軸組立体の拡大断面図である。 カム軸組立体の斜視図である。 カム軸組立体の分解図である。 閉状態のウェイトを示す図である。 開状態のウェイトを示す図である。 排気カムの拡大図である。 カム軸組立体の側面図である。 カム軸線方向から見たカム軸組立体を示す図である。 カム軸線方向から見たウェイトを示す図。 ウェイトの斜視図である。 図10の矢印XIVの方向から見たカム軸組立体の側面図である。 カム軸線方向から見たフランジとウェイトと戻しバネとを示す図である。 ヘッドカバーが取り外された状態のシリンダヘッドを示す図である。
以下、実施形態に係る車両1について図面を参照して説明する。図1は、車両1の側面図である。車両1は、スクーター型のモーターサイクルである。車両1は、車両本体2と、前輪3と、後輪4と、ハンドル5と、シート6と、を含む。車両本体2は、フラットフートボード2aを含む。車両本体2は、前輪3と後輪4とを支持している。ハンドル5とシート6とは、車両本体2に取り付けられている。フラットフートボード2aは、シート6の前方且つ下方に配置されている。
車両1は、実施形態にかかるエンジン7を含む。図2は、エンジン7の一部の断面図である。図2に示すように、エンジン7は、クランク軸11と、クランクケース12と、シリンダボディ13と、シリンダヘッド14と、ヘッドカバー19とを含む。シリンダボディ13は、クランクケース12に接続されている。シリンダボディ13は、クランクケース12と一体であってもよく、或いは別体であってもよい。シリンダボディ13はピストン15を収容している。ピストン15は、コンロッド16を介してクランク軸11に連結されている。クランク軸11は、トランスミッション8に接続されている。
シリンダヘッド14は、シリンダボディ13に接続されている。シリンダヘッド14は、燃焼室17を含む。シリンダヘッド14には、点火プラグ18が取り付けられている。点火プラグ18の先端部は、燃焼室17に臨んで配置されている。ヘッドカバー19は、シリンダヘッド14に取り付けられている。
エンジン7は、動弁機構25とカム軸26とを含む。動弁機構25とカム軸26とは、シリンダヘッド14に収容されている。カム軸26は、動弁機構25に接触することで、動弁機構25を駆動する。
カム軸26は、シリンダヘッド14に支持されている。シリンダヘッド14は、第1支持壁141と第2支持壁142とを含む。第1支持壁141と第2支持壁142とは、カム軸26の軸線方向(以下、「カム軸線方向」と呼ぶ)に並んで配置されている。第1支持壁141は、カム軸26を支持している。第1支持壁141は、第1ベアリング27を介してカム軸26を支持している。第2支持壁142は、カム軸26を支持している。第2支持壁142は、第2ベアリング28を介してカム軸26を支持している。第1ベアリング27と第2ベアリング28とは、カム軸26を回転可能にシリンダヘッド14に支持している。第1ベアリング27の外径は、第2ベアリング28の外径よりも大きい。なお、第1支持壁141は、第1ベアリング27を介さずにカム軸26を支持してもよい。第2支持壁142は、第2ベアリング28を介さずにカム軸26を支持してもよい。
カム軸26は、第1カム軸端部261と第2カム軸端部262とを含む。第1ベアリング27は、カム軸線方向において第2カム軸端部262よりも第1カム軸端部261の近くに配置される。第2ベアリング28は、カム軸線方向において第1カム軸端部261よりも第2カム軸端部262の近くに配置される。
カム軸26とクランク軸11とには、カムチェーン29が巻回されている。詳細には、カム軸26には、第1スプロケット31が取り付けられている。第1スプロケット31は、第1カム軸端部261に取り付けられている。クランク軸11には、第2スプロケット32が取り付けられている。カムチェーン29は、第1スプロケット31と第2スプロケット32とに巻回されている。
クランク軸11の回転が、カムチェーン29を介してカム軸26に伝達されることにより、カム軸26が回転する。カム軸26は、吸気カム263と排気カム264とを含む。吸気カム263と排気カム264とは、カム軸線方向に並んで配置されている。カム軸26が回転することにより、吸気カム263と排気カム264とが回転する。吸気カム263と排気カム264とは、動弁機構25に接触しており、吸気カム263と排気カム264とが回転することによって、動弁機構25が駆動される。
図3は、カム軸26に垂直な平面におけるシリンダヘッド14の断面図である。図3に示すように、エンジン7は、排気弁23と吸気弁24とを含む。シリンダヘッド14は、燃焼室17に連通する吸気ポート21と排気ポート22とを含む。排気弁23と吸気弁24とは、シリンダヘッド14に収容されている。吸気弁24は、吸気ポート21を開閉する。排気弁23は、排気ポート22を開閉する。動弁機構25は、吸気弁24と排気弁23とを開閉する。
吸気弁24には、吸気弁スプリング241が取り付けられている。吸気弁スプリング241は、吸気弁24が吸気ポート21を閉じる方向に吸気弁24を付勢している。排気弁23には、排気弁スプリング231が取り付けられている。排気弁スプリング231は、排気弁23が排気ポート22を閉じる方向に排気弁23を付勢している。
動弁機構25は、排気ロッカー軸33と排気ロッカーアーム34とを含む。排気ロッカー軸33は、カム軸26と平行に配置されている。排気ロッカー軸33は、シリンダヘッド14に支持されている。排気ロッカーアーム34は、排気ロッカー軸33を中心に揺動可能に排気ロッカー軸33に支持されている。排気ロッカーアーム34は、排気弁23を動作可能に設けられる。排気ロッカーアーム34は、アーム本体341と、排気ローラー342と、排気弁押圧部343とを含む。
アーム本体341は排気ロッカー軸33に揺動可能に支持されている。アーム本体341の一端は、排気ローラー342を回転可能に支持している。アーム本体341の他端は、排気弁押圧部343を支持している。排気ローラー342は、排気カム264に接触しており、排気カム264の回転によって回転する。排気弁押圧部343の先端は、排気弁23のステムエンド232に対向している。
排気カム264によって排気ローラー342が押し上げられると、排気ロッカーアーム34が揺動することにより、排気弁押圧部343が排気弁23のステムエンド232を押し下げる。これにより、排気弁23が押し下げられて排気ポート22を開く。排気カム264によって排気ローラー342が押し上げられていないときには、排気弁スプリング231によって排気弁23が押し上げられて排気ポート22を閉じる。
動弁機構25は、吸気ロッカー軸35と吸気ロッカーアーム36とを含む。吸気ロッカー軸35は、カム軸26と平行に配置されている。吸気ロッカー軸35は、シリンダヘッド14に支持されている。吸気ロッカーアーム36は、吸気ロッカー軸35を中心に揺動可能に吸気ロッカー軸35に支持されている。吸気ロッカーアーム36は、吸気弁24を動作可能に設けられる。吸気ロッカーアーム36は、アーム本体361と、吸気ローラー362と、吸気弁押圧部363と、を含む。
アーム本体361は、吸気ロッカー軸35に揺動可能に支持されている。アーム本体361の一端は、吸気ローラー362を回転可能に支持している。アーム本体361の他端は、吸気弁押圧部363を支持している。吸気ローラー362は、吸気カム263に接触しており、吸気カム263の回転によって回転する。吸気弁押圧部363の先端は、吸気弁24のステムエンド242に対向している。
吸気カム263によって吸気ローラー362が押し上げられると、吸気ロッカーアーム36が揺動することにより、吸気弁押圧部363が吸気弁24のステムエンドを押し下げる。これにより、吸気弁24が押し下げられて吸気ポート21を開く。吸気カム263によって吸気ローラー362が押し上げられていないときには、吸気弁スプリング241によって吸気弁24が押し上げられて吸気ポート21を閉じる。
図2に示すように、エンジン7は、デコンプ機構40を含む。図4は、カム軸26とデコンプ機構40と第1ベアリング27との組立体(以下、「カム軸組立体」と呼ぶ)の拡大図である。デコンプ機構40は、カム軸線方向において第1カム軸端部261と第2カム軸端部262との間に配置される。デコンプ機構40は、シリンダヘッド14の第1支持壁141と第2支持壁142との間に配置される。
図5は、カム軸組立体の斜視図である。図6は、カム軸組立体の分解図である。図5及び図6に示すように、デコンプ機構40は、フランジ41と、ウェイト42と、デコンプカム43と、デコンプピン44と、戻しバネ45と、を含む。
図6に示すように、フランジ41は、カム軸26と別体であり、カム軸26に固定されている。詳細には、フランジ41は、孔411を含む。フランジ41の孔411にはカム軸26が挿入されており、フランジ41はカム軸26に圧入により固定されている。フランジ41は、カム軸線方向において、ウェイト42と排気カム264との間に配置される。
フランジ41は、第1凸部412と第2凸部413とを含む。第1凸部412には、ピボットピン46が取り付けられている。第2凸部413には孔414が設けられている。第2凸部413の孔414には、デコンプカム43が挿入される。
ウェイト42は、カム軸線方向において、第1ベアリング27とフランジ41との間に配置される。ウェイト42は、カム軸26に対して閉状態と開状態との間で回転可能に支持されている。
図7及び図8は、図4におけるA−A断面図である。図7は、閉状態のウェイト42を示している。図8は、開状態のウェイト42を示している。
デコンプカム43は、フランジ41に回転可能に支持されている。詳細には、ウェイト42は、ピボットピン46を介してフランジ41に回転可能に支持されている。ウェイト42は、ピボットピン46を中心に回転することにより、閉状態と開状態とに切り換わる。
デコンプカム43は、デコンプピン44を介してウェイト42と接続されている。これにより、デコンプカム43は、ウェイト42の回転に応じて回転する。
詳細には、図4及び図6に示すように、デコンプカム43は、ヘッド部431と軸部432とを含む。軸部432は、フランジ41の孔414に挿入されている。ヘッド部431は、フランジ41とウェイト42との間に配置される。ヘッド部431の外径は、フランジ41の孔414の内径よりも大きい。ヘッド部431は、溝部433を含む。溝部433は、ヘッド部431の端面から凹んだ形状を有する。溝部433は、ヘッド部431の外周面からヘッド部431の内方に向けて延びている。デコンプピン44の端部は、溝部433内に配置されている。なお、本実施形態において、内方とは、径方向における内方を意味するものとする。また、外方とは、径方向における外方を意味するものとする。
軸部432は、カム部434を含む。排気カム264は、凹部265を含む、凹部265は、排気カム264の外周面から排気カム264の内方に凹んだ形状を有する。図9は、排気カム264の拡大図である。図10は、カム軸組立体の側面図である。
カム部434は、排気カム264の凹部265内に配置される。カム部434の断面は、一部が切り欠かれた円形の形状を有する。上述したように、デコンプカム43は、ウェイト42の回転に応じて回転する。図9(A)は、ウェイト42が開状態であるときのデコンプカム43を示している。図9(B)は、ウェイト42が閉状態であるときのデコンプカム43を示している。デコンプカム43は、ウェイト42の回転に応じて、動弁機構25の排気ローラー342に接触する状態と、排気ローラー342と接触しない状態とに切り換わる。
詳細には、ウェイト42が開状態であるときには、図9(A)に示すように、デコンプカム43のカム部434の全体が凹部265内に配置される。すなわち、ウェイト42が開状態であるときには、カム部434は、排気カム264の外周面から外方に突出しない状態となる。これにより、ウェイト42が開状態であるときには、デコンプカム43は、排気ローラー342に接触しない。
ウェイト42が閉状態であるときには、図9(B)に示すように、デコンプカム43のカム部434の一部が凹部265外に配置される。すなわち、ウェイト42が閉状態であるときには、カム部434の一部が、排気カム264の外周面から外方に突出した状態となる。これにより、ウェイト42が閉状態であるときには、デコンプカム43は、排気ローラー342に接触する。
戻しバネ45は、ウェイト42を開状態から閉状態に戻るように付勢する。本実施形態において、戻しバネ45はコイルバネである。ただし、戻しバネ45は他の種類のバネであってもよい。図6に示すように、戻しバネ45は、第1バネ端部451と第2バネ端部452とを含む。第1バネ端部451は、カム軸線方向に延びている。第2バネ端部452は、カム軸線方向と交差する方向に延びている。第2バネ端部452は、戻しバネ45の周方向に延びている。第1バネ端部451は、フランジ41に係止する。第2バネ端部452は、ウェイト42に係止する。
次にウェイト42の構造について詳細に説明する。図7に示すように、カム軸線方向から見て、カム軸26の回転中心c1とウェイト42の回転中心c2とを通る直線を縦軸Yとする。縦軸Yと直交しカム軸26の回転中心c1を通る直線を横軸Xとする。縦軸Yに平行な方向のうちカム軸26の回転中心c1からウェイト42の回転中心c2に向かう方向を第1縦方向y1とする。第1縦方向y1と反対の方向を第2縦方向y2とする。横軸Xに平行な方向のうちの一方を第1横方向x1とする。第1横方向x1と反対の方向を第2横方向x2とする。
また、横軸Xに対して第1縦方向y1、且つ、縦軸Yに対して第1横方向x1に位置する領域を第1領域A1とする。横軸Xに対して第2縦方向y2、且つ、縦軸Yに対して第1横方向x1に位置する領域を第2領域A2とする。カム軸線方向から見て、横軸Xに対して第2縦方向y2、且つ、縦軸Yに対して第2横方向x2に位置する領域を第3領域A3とする。横軸Xに対して第1縦方向y1、且つ、縦軸Yに対して第2横方向x2に位置する領域を第4領域A4とする。
なお、図7は、カム軸線方向において第1カム軸端部261側から見たウェイト42を示している。従って、上記の方向x1、x2、y1、y2及び領域A1−A4は、カム軸線方向において第1カム軸端部261側から見た場合において定義されているが、カム軸線方向において第2カム軸端部262側から見た場合において上記の方向x1、x2、y1、y2及び領域A1−A4が定義されてもよい。
図7に示すように、ウェイト42は、カム軸26の周方向に沿って延びた形状を有する。ウェイト42は、第1領域A1と第2領域A2と第4領域A4とにおいてカム軸26の周囲に配置される。ウェイト42は、カム軸26の周方向において、第1〜第4領域A1−A4のうち複数の領域に跨る形状を有する。ウェイト42は、カム軸線方向から見て、第3領域A3に配置される部分を有さない。
詳細には、ウェイト42は、第1ウェイト部47と第2ウェイト部48とを含む。第1ウェイト部47は、ウェイト42の回転中心c2からカム軸26の周方向に且つ第1横方向x1に延びている。第1ウェイト部47の周方向における端部471は、縦軸Yに対して第1横方向x1に位置する。すなわち、第1ウェイト部47の全体が、縦軸Yに対して第1横方向x1に位置する。第1ウェイト部47の端部471は、カム軸線方向から見て、第2領域A2に配置される。
第2ウェイト部48は、ウェイト42の回転中心c2からカム軸26の周方向に且つ第2横方向x2に延びている。第2ウェイト部48の周方向における端部481は、縦軸Yに対して第2横方向x2に位置する。すなわち、第2ウェイト部48の全体が、縦軸Yに対して第2横方向x2に位置する。第2ウェイト部48の端部481は、カム軸線方向から見て、第4領域A4に配置される。
カム軸26の周方向において、第1ウェイト部47は、第2ウェイト部48よりも長い。すなわち、カム軸26の回転中心c1周りのウェイト42の回転中心c2から第1ウェイト部47の端部471までの角度が、ウェイト42の回転中心c2から第2ウェイト部48の端部481までの角度よりも大きい。
第1ウェイト部47は、第1部分421と第2部分422とを含む。第1部分421は、カム軸線方向から見て、第1領域A1に配置される。第2部分422は、カム軸線方向から見て、第2領域A2に配置される。第2ウェイト部48は、第4領域A4に配置される。
ウェイト42は、ピボットピン支持部423を含む。ピボットピン支持部423は、第1部分421と第2部分422とに亘って配置される。ピボットピン46は、ピボットピン支持部423に取り付けられる。
排気カム264は、基礎円266よりも外方に突出するカム山部267(cam lobe)を含む。ピボットピン46の一部は、カム軸線方向から見て、カム山部267と重ならない。すなわち、ピボットピン46の一部は、カム軸線方向から見て、排気カム264の外周面よりも外方に位置する。また、ピボットピン46は、カム軸線方向から見て、基礎円266よりも内方に位置する部分を含む。
デコンプピン44は、第1ウェイト部47に接続される。詳細には、デコンプピン44は、第2部分422に接続される。デコンプピン44は、カム軸線方向から見て、第2領域A2に配置される。カム軸線方向から見て、ウェイト42の回転中心c2とデコンプピン44との間の距離は、ウェイト42の回転中心c2とカム軸26の回転中心c1との間の距離以上である。
図11は、カム軸線方向から見たカム軸組立体を示す図である。図11に示すように、カム軸線方向から見て、フランジ41の外形は、第1ベアリング27の外形よりも大きい部分を含む。詳細には、第1凸部412は、第1ベアリング27の外周面よりも外方に突出している。
閉状態において、ウェイト42の第1部分421は、第1突出部424を含む。第1突出部424は、カム軸線方向から見て、第1ベアリング27の外周面よりも外方に突出している。第2部分422の外周面は、カム軸線方向から見て、第1ベアリング27の外周面よりも内方に位置する。第2ウェイト部48の外周面は、カム軸線方向から見て、第1ベアリング27の外周面よりも内方に位置する。
ピボットピン支持部423は、カム軸線方向から見て、第1ベアリング27の外周面よりも外方に突出している突出部425を含む。突出部425の突出長さの最大値は、第1突出部424の突出長さの最大値よりも大きい。すなわち、突出部425は、第1突出部424よりも大きく第1ベアリング27の径方向に突出している。なお、突出長さとは、第1ベアリング27の径方向における第1ベアリング27の外周面からの突出長さを意味する。
図11に示すように、第1ベアリング27は、内輪271と外輪272とを含む。内輪271は、カム軸26に接触している。外輪272は、シリンダヘッド14の第1支持壁141に接触している。図7に示すように、ウェイト42は、内輪接触部426を含む。内輪接触部426は、カム軸線方向において内輪271と並んで配置される。内輪接触部426は、第1ベアリング27に隣接するウェイト42の表面から、内輪271に向かって突出している。
図11に示すように、内輪接触部426は、外輪272の内周面よりも内方に位置する。なお、ウェイト42が閉状態及び開状態のいずれの状態であっても、内輪接触部426は、外輪272の内周面よりも内方に位置する。カム軸線方向から見て、内輪接触部426の少なくとも一部は、カム軸26の回転中心c1よりもウェイト42の回転中心c2の近くに配置される。カム軸線方向から見て、内輪接触部426は、ウェイト42の回転中心c2とカム軸26との間に位置する。図4に示すように、内輪接触部426が内輪271に接触している状態では、ウェイト42の他の部分は、外輪272に接触しない。
詳細には、ウェイト42が閉状態で、内輪接触部426は、第4領域A4と第1領域A1と第2領域A2とに亘って配置される。内輪接触部426は、第1接触部426aと第2接触部426bと第3接触部426cとを含む。ウェイト42が閉状態で、第1接触部426aは、第1領域A1に配置される。ウェイト42が閉状態で、第2接触部426bは、第2領域A2に配置される。ウェイト42が閉状態で、第3接触部426cは、第4領域A4に配置される。カム軸線方向から見て、第1接触部426aの面積は、第2接触部426bの面積よりも大きい。カム軸線方向から見て、第1接触部426aの面積は、第3接触部426cの面積よりも大きい。
図12においてG1は、ウェイト42の重心の位置を示している。G2は、第1突出部424が無い場合のウェイト42の重心の位置を示している。なお、図12においては、第1突出部424にハッチングが付されている。「第1突出部424が無い場合」とは、図12においてハッチングを付した部分が除去された状態を意味する。また、図12では、第1ベアリング27の外周面を二点鎖線で示している。図12に示すように、ウェイト42の重心G1は、カム軸線方向から見て、第1領域A1に配置される。ウェイト42の重心G1とカム軸26の回転中心c1との間の距離は、ウェイト42の重心G1とウェイト42の回転中心c2との間の距離よりも大きい。カム軸線方向から見て、第1突出部424は、第1突出部424が無いときのウェイト42の重心G2の位置よりも第1ベアリング27の周方向においてウェイト42の回転中心c2に近い部分424aと遠い部分424bとを含む。第1ベアリング27の外周面から外方への突出量について、近い部分424aの方が、遠い部分424bよりも大きい。
また、カム軸線方向から見て、内輪接触部426においてウェイト42の重心G1よりもウェイト42の回転中心c2に近い部分は、内輪接触部426においてウェイト42の重心G1よりもウェイト42の回転中心c2から遠い部分よりも大きい。例えば、カム軸26の径方向における第1接触部426aの最大幅は、カム軸26の径方向における第2接触部426bの最大幅よりも大きい。
図13は、ウェイト42の第2カム軸端部262側の表面を示す斜視図である。図14は、図10において矢印XIVの方向から見たカム軸組立体の側面図である。図13に示すように、カム軸線方向における第1部分421の最大厚さは、カム軸線方向における第2部分422の最大厚さよりも大きい。カム軸線方向における第2ウェイト部48の最大厚さは、カム軸線方向における第2部分422の最大厚さよりも大きい。
図13に示すように、第1部分421は、内径部421aと外径部421bとを含む。内径部421aは、外径部421bの内方に位置する。カム軸線方向における外径部421bの厚さは、カム軸線方向における内径部421aの厚さよりも大きい。外径部421bは、上述した第1突出部424を含む。従って、カム軸線方向における第1突出部424の最大厚さは、カム軸線方向における第2部分422の最大厚さよりも大きい。カム軸線方向における第1突出部424の最大厚さは、カム軸線方向における第2ウェイト部48の最大厚さよりも大きい。カム軸線方向における第1突出部424の厚さは、カム軸線方向におけるピボットピン支持部423の厚さよりも大きい。
図10に示すように、カム軸26の径方向から見て、ウェイト42の一部がフランジ41と重なっている。詳細には、カム軸26の径方向から見て、第1部分421の外径部421bが、フランジ41と重なっている。第2カム軸端部262側における第2ウェイト部48の表面と内径部421aの表面とは、第1カム軸端部261側におけるフランジ41の表面に対向している。第2部分422とフランジ41との間には、上述したデコンプカム43のヘッド部431が配置される。
図13に示すように、ピボットピン支持部423は、収容部423aとボス部423bとを含む。ボス部423bは、収容部423aからカム軸線方向に突出している。カム軸線方向における収容部423aの厚さは、カム軸線方向における第1部分421及び第2ウェイト部48の厚さよりも小さい。従って、収容部423aは、ウェイト42の表面からカム軸線方向に凹んだ形状を有する。
図15は、フランジ41とウェイト42と戻しバネ45とを第2カム軸端部262側から見た図である。図15に示すように、収容部423aは、戻しバネ45を収容する。ボス部423bは、上述した戻しバネ45に挿入される。ボス部423bには孔423cが設けられている。ボス部423bの孔423cには、ピボットピン46が挿入される。
図13及び図15に示すように、ウェイト42は、第2係止部42bを含む。第2係止部42bは、戻しバネ45の第2バネ端部452に係止している。第2係止部42bは、第1部分421に含まれる。詳細には、第2係止部42bは、第1部分421においてピボットピン支持部423に対して形成される段部である。
図14及び図15に示すように、フランジ41は、第1係止部42aを含む。第1係止部42aは、戻しバネ45の第1バネ端部451に係止する。詳細には、第1係止部42aは、第1凸部412の一部である。第1係止部42aは、フランジ41に一体的に成型されている。例えば、フランジ41は、第1係止部42aを含めて、焼結、鍛造、或いは鋳造などの製法で、一体に成形される。
図16は、ヘッドカバー19が取り外された状態のシリンダヘッド14を示す図である。図16に示すように、シリンダヘッド14は、第1ベアリング支持孔143を含む。第1ベアリング支持孔143は、第1ベアリング27を支持する。第1ベアリング支持孔143は、第1支持壁141に設けられている。第1ベアリング支持孔143は、第1凹部144と第2凹部145と第3凹部146とを含む。第1凹部144と第2凹部145と第3凹部146とは、第1ベアリング支持孔143の中心に対してクランク軸11と反対側に位置する。第1凹部144は、第1突出部424及び吸気カム263が通過可能な形状を有する。第2凹部145は、排気カム264が通過可能な形状を有する。第3凹部146は、ピボットピン支持部423が通過可能な形状を有する。なお、第1凹部144の一部が第1ベアリング支持孔143の中心に対してクランク軸11と反対側に位置し、他の部分が第1ベアリング支持孔143の中心に対してクランク軸11と同じ側に位置してもよい。或いは、第2凹部145の一部が第1ベアリング支持孔143の中心に対してクランク軸11と反対側に位置し、他の部分が第1ベアリング支持孔143の中心に対してクランク軸11と同じ側に位置してもよい。
本実施形態に係るエンジン7では、フランジ41がカム軸26に圧入されるので、圧入時にカム軸26に対するフランジ41の周方向の位置を自由に設定することができる。また、フランジ41はカム軸26と別体であるので、フランジ41が大きくなっても、カム軸26、動弁機構25、及びこれらの動作範囲が大きくなることを抑えることができる。そのため、エンジン7をコンパクト化しながら、ピボットピン46の配置の自由度を向上させることができる。
デコンプカム43は、フランジ41に支持されている。このため、ウェイト42とデコンプカム43との両方がフランジ41に支持されるため、カム軸26に対してフランジ41の位置を変更するだけで、ウェイト42とデコンプカム43との相対位置を変えずに、カム軸26に対するウェイト42及びデコンプカム43の位置を変更することができる。
カム軸26の径方向から見て、ウェイト42の一部がフランジ41と重なる。このため、デコンプ機構40を含むカム軸26をカム軸線方向にコンパクトにできる。
ウェイト42の重心G1は、カム軸線方向から見て、第1領域A1に配置される。ウェイト42は、カム軸線方向から見て、第1領域A1に配置される第1部分421を含む。カム軸26の径方向から見て、第1部分421の一部は、フランジ41と重なる。
このため、ウェイト42の重心G1をカム軸26の回転中心c1から離すことができる。従って、カム軸26の回転速度が同じであればウェイト42にかかる遠心力が大きくなる。これにより戻しバネ45のバネ力を大きくすることができるので、設定回転数を上昇させること無く重力によるウェイト42の開きを抑制することができる。
ウェイト42は、戻しバネ45を収容する収容部423aを含む。このため、収容部423aをウェイト42の外に設ける場合と比べて、デコンプ機構40を含むカム軸26をコンパクトにできる。
収容部423aは、ウェイト42の表面からカム軸線方向に凹んだ形状を有する。このため、デコンプ機構40を含むカム軸26をカム軸線方向にコンパクトにすることができる。
フランジ41は、戻しバネ45の第1バネ端部451に係止する第1係止部42aを含む。第1係止部42aは、フランジ41に一体的に成型される。このため、戻しバネ45の第1係止部42aを係止するための形状をフランジ41に加工するよりも、デコンプ機構40の製造を容易にすることができる。
カム軸線方向から見て、フランジ41の外形は、第1ベアリング27の外形よりも大きい部分を有する。すなわち、フランジ41の第1凸部412は、第1ベアリング27の外周面よりも外方に突出している。このため、ピボットピン46の配置の自由度を向上することができる。
排気カム264と別体のフランジ41にピボットピン46が取り付けられる。このため、カム山部267と重ならないような位置にピボットピン46を配置することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
ウェイト42の形状は上記の実施形態の形状に限らず、変更されてもよい。ウェイトの周方向長さが上記の実施形態のウェイト42よりも短くてもよい。例えば、第1ウェイト部47の周方向端部471が、第1領域A1に配置されてもよい。或いは、ウェイトの周方向長さが上記の実施形態のウェイト42よりも長くてもよい。例えば、第1ウェイト部47の周方向端部471が、第3領域A3に配置されてもよい。
ウェイト42の第1突出部424が省略されてもよい。すなわち、第1部分421が、カム軸線方向から見て、第1ベアリング27の外周面よりも内方に位置してもよい。
ウェイト42の重心G1は、第1領域A1に限らず、他の領域に配置されてもよい。例えば、ウェイト42の重心G1は、第2領域A2に配置されてもよい。
ピボットピン46の位置は、上記の実施形態の位置に限られず、変更されてもよい。例えば、ピボットピン46の全体がカム山部267と重ならないような位置に配置されてもよい。すなわち、ピボットピン46の全体がカム山部267の外周面の外方に配置されてもよい。
内輪接触部の形状は上記の実施形態の形状に限らず、変更されてもよい。或いは、内輪接触部が省略されてもよい。
戻しバネを収容する収容部は、ウェイトではなく、フランジに設けられもよい。この場合、収容部は、フランジの表面からカム軸の軸線方向に凹んだ形状を有することが好ましい。
上記の実施形態では、スクーター型のモーターサイクルが車両の例として挙げられているが、本発明にかかる車両は、スクーターに限らず、スポーツ型、オフロード型、モペットなど他の種類のモーターサイクルであってもよい。ここで、モーターサイクルは、二輪に限らず、三輪の車両を含む。また、本発明にかかる車両は、モーターサイクル、不整地走行用車両(ALL-TERRAIN VEHICLE)、或いはスノーモービルなどの鞍乗型車両であることが好ましいが、鞍乗型車両以外の車両であってもよい。
ここに用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/又は図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、実施形態がここに記載されている。ここに記載した実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。
本発明によれば、デコンプ機構がカム軸の両端部の間の位置に配置されているエンジンにおいて、ピボットピンの配置の自由度を向上させると共に、エンジンのコンパクト化を図ることができる。
7 エンジン
14 シリンダヘッド
23 排気弁
25 動弁機構
26 カム軸
27 第1ベアリング
40 デコンプ機構
41 フランジと、
46 ピボットピン
42 ウェイト
43 デコンプカム
A1 第1領域
421 第1部分
45 戻しバネ
423a 収容部
42a 第1係止部
264 排気カム

Claims (10)

  1. シリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドに収容される排気弁と、
    前記排気弁を開閉する動弁機構と、
    前記動弁機構に接触することで、前記動弁機構を駆動するカム軸と、
    前記カム軸を回転可能に前記シリンダヘッドに支持するベアリングと、
    前記カム軸の軸線方向における両端部の間に配置されるデコンプ機構と、
    を備え、
    前記デコンプ機構は、
    前記カム軸と別体であり、前記カム軸に圧入されるフランジと、
    前記フランジに取り付けられるピボットピンと、
    前記ピボットピンを介して前記フランジに対して閉状態と開状態との間で回転可能に支持されるウェイトと、
    前記ウェイトの回転に応じて、前記動弁機構に接触する状態と、前記動弁機構と接触しない状態とに切り換わるデコンプカムと、
    を含む、
    エンジン。
  2. 前記デコンプカムは、前記フランジに支持されている、
    請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記カム軸の径方向から見て、前記ウェイトの一部が前記フランジと重なる、
    請求項1又は2に記載のエンジン。
  4. 前記カム軸の軸線方向から見て、前記カム軸の回転中心と前記ウェイトの回転中心とを通る直線を縦軸とし、前記縦軸と直交し前記カム軸の回転中心を通る直線を横軸とし、前記縦軸に平行な方向のうち前記カム軸の回転中心から前記ウェイトの回転中心に向かう方向を第1縦方向とし、前記横軸に平行な方向のうちの一方を第1横方向として、
    前記ウェイトの重心は、前記カム軸の軸線方向から見て、前記横軸に対して前記第1縦方向、且つ、前記縦軸に対して前記第1横方向に位置する第1領域に配置され、
    前記ウェイトは、前記カム軸の軸線方向から見て、前記第1領域に配置される第1部分を含み、
    前記カム軸の径方向から見て、前記第1部分の少なくとも一部は、前記フランジと重なる、
    請求項1から3のいずれかに記載のエンジン。
  5. 前記デコンプ機構は、前記ウェイトを前記開状態から前記閉状態に戻るように付勢する戻しバネをさらに含み、
    前記ウェイト又は前記フランジは、前記戻しバネを収容する収容部を含む、
    請求項1から4のいずれかに記載のエンジン。
  6. 前記収容部は、前記ウェイト又は前記フランジの表面から前記カム軸の軸線方向に凹んだ形状を有する、
    請求項5に記載のエンジン。
  7. 前記フランジは、前記戻しバネの端部に係止する係止部を含み、
    前記係止部は、前記フランジに一体的に成型される、
    請求項5又は6に記載のエンジン。
  8. 前記カム軸の軸線方向から見て、前記フランジの外形は、前記ベアリングの外形よりも大きい、
    請求項1から7のいずれかに記載のエンジン。
  9. 前記カム軸は、前記動弁機構に接触する排気カムを含み、
    前記排気カムは、基礎円よりも外方に突出するカム山部(cam lobe)を含み、
    前記ピボットピンの少なくとも一部は、前記カム軸の軸線方向から見て、前記カム山部と重ならない、
    請求項1から8のいずれかに記載のエンジン。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のエンジンを備える車両。
JP2014108986A 2014-05-27 2014-05-27 エンジン及び車両 Pending JP2015224578A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014108986A JP2015224578A (ja) 2014-05-27 2014-05-27 エンジン及び車両
EP15163608.1A EP2949888B1 (en) 2014-05-27 2015-04-15 Engine and vehicle
TW104116118A TWI605188B (zh) 2014-05-27 2015-05-20 引擎及車輛
CN201510276226.9A CN105317500B (zh) 2014-05-27 2015-05-26 发动机以及车辆

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014108986A JP2015224578A (ja) 2014-05-27 2014-05-27 エンジン及び車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015224578A true JP2015224578A (ja) 2015-12-14

Family

ID=52997235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014108986A Pending JP2015224578A (ja) 2014-05-27 2014-05-27 エンジン及び車両

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP2949888B1 (ja)
JP (1) JP2015224578A (ja)
CN (1) CN105317500B (ja)
TW (1) TWI605188B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI655360B (zh) * 2017-06-29 2019-04-01 三陽工業股份有限公司 具減壓裝置之引擎
CN108442989B (zh) * 2018-03-15 2019-07-12 罗守磊 一种引擎开发用可调凸轮轴
AU2018431113A1 (en) 2018-07-05 2021-01-21 Honda Motor Co., Ltd. Engine decompression device and engine
TWM580123U (zh) * 2018-11-30 2019-07-01 光陽工業股份有限公司 內燃機的減壓裝置
TWI675147B (zh) * 2019-04-23 2019-10-21 宏佳騰動力科技股份有限公司 減壓裝置
WO2023161950A1 (en) * 2022-02-28 2023-08-31 Tvs Motor Company Limited Camshaft assembly for an internal combustion engine and the internal combustion engine thereof
TWI816429B (zh) * 2022-06-09 2023-09-21 光陽工業股份有限公司 內燃機的減壓裝置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3362390A (en) * 1966-02-09 1968-01-09 Wisconsin Motor Corp Automatic compression release
JP3705726B2 (ja) * 1999-12-15 2005-10-12 川崎重工業株式会社 自動デコンプ装置
US20040003791A1 (en) * 2002-07-08 2004-01-08 Giuseppe Ghelfi Compression release mechanism
JP4234653B2 (ja) * 2004-09-03 2009-03-04 ヤマハ発動機株式会社 エンジンのデコンプ装置
JP2006291778A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Yamaha Motor Co Ltd デコンプ装置及び車両
JP4887200B2 (ja) 2006-08-08 2012-02-29 本田技研工業株式会社 デコンプ装置を備えたエンジン
JP4540655B2 (ja) 2006-11-24 2010-09-08 本田技研工業株式会社 デコンプ装置を備える内燃機関
JP5171521B2 (ja) * 2008-09-30 2013-03-27 本田技研工業株式会社 エンジンの可変動弁装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2949888A3 (en) 2016-01-27
CN105317500B (zh) 2017-11-03
TW201604384A (zh) 2016-02-01
CN105317500A (zh) 2016-02-10
TWI605188B (zh) 2017-11-11
EP2949888B1 (en) 2017-03-01
EP2949888A2 (en) 2015-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015224578A (ja) エンジン及び車両
JP5014181B2 (ja) エンジンのデコンプ装置
TWI611094B (zh) 引擎及車輛
TWI611095B (zh) 引擎及車輛
JP2017110604A (ja) 内燃機関、それを備えた車両、および内燃機関の製造方法
JP2015224577A (ja) エンジン及び車両
JP6068424B2 (ja) デコンプ装置
JP2008183925A (ja) 自動二輪車
JP6887001B2 (ja) デコンプ装置を備えたエンジン
JP7073749B2 (ja) ウォーターポンプの固定構造
WO2019187116A1 (ja) エンジン
JP6368375B2 (ja) 内燃機関の動弁機構
JP7225667B2 (ja) デコンプ装置
JP2013087676A (ja) エンジンの動弁装置
US11591939B2 (en) Compression release mechanism and internal combustion engine including the same
JP2011202577A (ja) エンジンの可変動弁装置
JP6564817B2 (ja) 内燃機関および車両
JP2018035693A (ja) エンジンの頭上弁作動機構
WO2016147916A1 (ja) 内燃機関のデコンプ機構