JP2015206947A - 走査光学装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の内部温度の変化に基づいて、正確な予測補正制御を行うことができる走査光学装置を提供する。
【解決手段】走査光学装置は、光ビームを出射する光源デバイス202と、出射された光ビームを偏向させるポリゴンミラー402と、ポリゴンミラー402によって偏向された光ビームを感光ドラムに走査させて静電潜像を形成させる光学部材404,405等と、これらを収容する光学箱401と、光学箱401の内部温度を検知するサーミスタ450と、サーミスタ450の検知温度と基準温度との差に基づいて感光ドラムを走査させる際の露光タイミングを補正する色ずれ補正手段と、を有し、ポリゴンミラー402の回転開始に伴って内部温度が一時的に低下した場合、ポリゴンミラー402の回転開始前の内部温度と基準温度とを用いて補正手段による補正を実行させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、色ずれ等を補正する補正手段を備えた走査光学装置及び走査光学装置を有する画像形成装置に関する。
従来から、走査光学装置(レーザスキャナ)から出射されたレーザ光を用いて感光体上に静電潜像を形成し、これを現像したトナー像を用いてカラー画像を形成する電子写真方式の複写機、プリンタ等の画像形成装置が広く知られている。
電子写真方式のカラー画像形成装置においては、処理の高速化のために複数の画像形成部を設け、搬送ベルト上又は記録材上に順次異なる色の像を転写する方式の装置が各種提案されている。この種の画像形成装置の問題点として、例えば、レーザスキャナから出射されたレーザ光(光ビーム)を偏向する回転多面鏡の回転に伴う発熱によって、レンズ、ミラーをはじめとする光学部材が熱膨張して変形又は位置若しくは姿勢が変化することが挙げられる。光学部材が熱膨張によって変形又は位置若しくは姿勢が変化すると、感光体上における光ビームの照射位置が変動し、各色のトナー画像を重ね合わせたときの位置が一致せず、色ずれの原因となる。この問題に対して、所定のタイミングで転写ベルト上に色ずれ検出パターンを形成し、センサでパターンを読取ることによって色ずれ量を検出し、検出量に応じて画像書き出しタイミングを制御して色ずれを補正する技術が知られている。
ところが、このような色ずれ補正技術は、適当な時間間隔又はプリント枚数毎に色ずれ検出パターンを用いて色ずれ量を検出し、補正する必要があるため、ダウンタイムの増加を招いていた。この問題に対して、レーザスキャナの機内温度と色ずれ量の対応関係を予め求めておき、機内温度に基づいて色ずれ量を予測することで、色ずれパターンを形成せずに色ずれを補正する技術が提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1及び2に記載された技術は、レーザスキャナの筐体内の温度を検出し、検出温度に応じて各光ビームがそれぞれ対応する感光体を走査する副走査方向の色ずれ量を予測し、予測色ずれ量に基づいて1ラインを走査する走査タイミングを補正している。
特開2006−11289号公報 特開2011−154129号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、温度センサが、熱源であるポリゴンモータから離れた位置に配置されているために、熱源近傍に配置した場合に比べて昇温量が低くなる傾向がある。このため、色ずれ補正を予測制御する際の敏感度が低下し、制御誤差が発生し易くなる。また、レーザスキャナの構成次第では、温度センサが、光学部材から離れた位置に配置されることがあり、かかる場合、光学部材の昇温挙動を正確に検知することができず、予測制御の精度が確保できないという問題がある。
また、特許文献2の技術は、回転多面鏡近傍の温度に加え画像形成装置内の他の位置の温度も用いて補正を行うことによって補正の高精度化を図っているが、回転多面鏡近傍の温度を検知する場合に、気流の影響を受け易いので誤った予測制御を実行する虞がある。
本発明は、装置の内部温度の変化に基づいて、正確な予測補正制御を実行することができる走査光学装置及び走査光学装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る走査光学装置は、光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームを偏向させる回転多面鏡と、前記回転多面鏡によって偏向された光ビームを感光体表面に走査させて静電潜像を形成させる光学部材と、前記回転多面鏡及び前記光学部材を収容する筐体と、前記筐体内の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段の検知温度と基準温度との温度差に基づいて前記光ビームによって前記感光体表面を走査させる際の露光タイミングを補正する補正手段と、前記補正手段を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記回転多面鏡の回転開始に伴って前記検知温度が一時的に低下した場合、前記回転多面鏡の回転開始前に前記温度検知手段が検知した温度と前記基準温度とを用いて前記補正手段による補正を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、回転多面鏡の回転開始に伴って内部温度が一時的に低下した場合、回転多面鏡の回転開始前に温度検知手段が検知した温度と基準温度とを用いて補正手段による補正を実行させる。これによって、装置の内部温度の見かけ上の温度変化に基づく誤った補正を回避し、内部温度の変化に基づいて、正確な予測補正制御を実行することができる。
実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 図1の画像形成装置に適用される走査光学装置における蓋部材を取り除いた状態の斜視図である。 走査光学装置における蓋部材を取り除いた状態の平面図である。 図2BにおけるA−A’線に沿った断面図である。 図2Aの走査光学装置の主要な構成を示す斜視図である。 図2A〜図2Dの走査光学装置を備えた画像形成装置の制御系統を示すブロック図である。 図2A〜図2Dの走査光学装置を適用した画像形成装置による画像形成処理の手順を示すフローチャートである。 ポリゴンミラーの回転開始に伴うレーザスキャナの内部温度の変化を示す図である。 図4のステップ106の色ずれの予測補正制御処理の手順を示すフローチャートである。 図2の走査光学装置における内部温度の昇温量と色ずれ変化量との関係を示す図である。 光学ユニットの発光デバイスにおける同期信号と駆動信号との信号タイミングを示す図である。 マルチビーム方式の光源を搭載した走査光学装置を説明するための図であって、図9(a)は、主要な構成を示す斜視図、図9(b)は、ビーム光路及び昇温前の結像位置を示す図、図9(c)は、ビーム光路及び昇温後の結像位置を示す図である。 走査光学装置の温度の変化量とビーム間の相対的なドット位置の変化量との相関を示す図である。
以下、実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。この画像形成装置は、複数色のトナーを用いて画像を形成するデジタルフルカラープリンター(カラー画像形成装置)である。
図1において、画像形成装置100は、イエロー画像を形成する画像形成部101Y、マゼンタ画像を形成する画像形成部101M、シアン画像を形成する画像形成部101C、及びブラック画像を形成する画像形成部101Bkを備えている。ここで、Y、M、C、Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応する部材であることを表している。画像形成部101Y〜101Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて対応する色のトナー画像を形成する。
画像形成部101Y〜101Bkは、それぞれ感光体としての感光ドラム102Y、102M、102C、102Bkを備えている。感光ドラム102Y〜102Bkの周りには、それぞれ帯電装置103Y、103M、103C、103Bk、走査光学装置(レーザスキャナ)104Y、104M、104C、104Bkが設けられている。また、感光ドラム102Y〜102Bkに対応して、それぞれ現像装置105Y、105M、105C、105Bk及びドラムクリーニング装置106Y、106M、106C、106Bkが配置されている。
画像形成部101Y〜101Bkの下方には、中間転写体として無端状の中間転写ベルト107が配置されている。中間転写ベルト107は、駆動ローラ108と、従動ローラ109及び110とに張架されており、画像形成中は図中の矢印B方向に回転する。中間転写ベルト107を介して感光ドラム102Y〜102Bkに対向する位置に、それぞれ一次転写装置111Y、111M、111C、111Bkが設けられている。また、中間転写ベルト107を介して従動ローラ110に対向するように2次転写ローラ112が設けられている。二次転写ローラ112は、転写バイアスを印加して中間転写ベルト107上のトナー像を記録媒体としてのシートSに転写する。中間転写ベルト107の下方には、シートSを収容する給紙カセット115及び手差し給送カセット114が配置されている。給紙カセット115及び手差し給送カセット114に収容されたシートSは、搬送路Rを経て従動ローラ110と2次転写ローラ112が当接する二次転写部に供給される。搬送路Rにおける二次転写部の下流側には、定着装置113が設けられている。定着装置113は、シートSに転写されたトナー像を当該シートSに定着させる。
図2Aは、図1の画像形成装置に適用される走査光学装置(レーザスキャナ)における蓋部材を取り除いた状態の斜視図、図2Bは、走査光学装置における蓋部材を取り除いた状態の平面図である。また、図2Cは、図2BにおけるA−A’線に沿った断面図、図2Dは、図2Aの走査光学装置の主要な構成を示す斜視図である。
図2A〜図2Dにおいて、レーザスキャナ104は、筐体としての光学箱401と、該光学箱104に付設された光源ユニット200を備えている。光源ユニット200は、光源デバイスとしての垂直共振器型面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)202及びこれを駆動するためのレーザドライバ203を備えている(後述する図3参照)。筐体内、すなわち光学箱401の内部には、光源ユニット200の光源デバイス202から出射されたレーザ光(光ビーム)を、図示省略した感光ドラム上を所定方向に走査するように偏向する回転多面鏡としてのポリゴンミラー402が収容されている。ポリゴンミラー402には、該ポリゴンミラー402の駆動源であるポリゴンモータ403が一体に設けられている。ポリゴンモータ403は、ポリゴンミラー402を駆動する。光源デバイス202とポリゴンミラー402との間の光路上には、ビームスプリッター410が配置されている。
ビームスプリッター410を透過しポリゴンミラー402で偏向された第1の光ビームの光路には、第1のfθレンズ404、反射ミラー405、反射ミラー406、第2のfθレンズ407、反射ミラー408及び防塵ガラス409が配置されている。第1のfθレンズ404は、第2のfθレンズ407よりもポリゴンミラー402の近傍に設けられている。反射ミラー408で反射した光ビームは、防塵ガラス409を透過して図示省略した感光ドラム上に照射される。一方、ビームスプリッター410で反射した第2の光ビームの光路には、集光レンズ415及び光電変換素子(受光部)としてのフォトダイオード(PD)411が配置されている。
光学箱401内には、また、画像データに基づいて光ビームの出射タイミングを決定するための同期信号を生成するBeam Detector(以下、「BDセンサ」という。)412及びBDセンサ412に付設されたBDレンズ413を備えている。また、ポリゴンモータ403の駆動回路基板上、より詳しくは、光学箱401の壁面、リブ416、fθレンズ404とで囲まれた領域に、温度検知手段としてのサーミスタ450が配置されている。サーミスタ450は光学箱401の内部温度を検知する。密閉部材としての蓋417を装着することによって、光学箱401が密閉される。
このような構成において、光源ユニット200の光源デバイス202から出射された光ビームは、ビームスプリッター410に入射する。ビームスプリッター410に入射した光ビームは透過光である第1の光ビームと反射光である第2の光ビームとに分離する。第1の光ビームは、ポリゴンミラー402によって偏向され、第1のfθレンズ404、反射ミラー405、射ミラー406、第2のfθレンズ407、反射ミラー408及び防塵ガラス409を経て図示省略した感光ドラム上に等角速度で照射される。すなわち、ポリゴンミラー402によって等角速度で走査された光ビームが第1のfθレンズ404と第2のfθレンズ407を経て感光ドラム上を等速度で走査し、結像して感光ドラム表面に静電潜像を形成する。このとき、第1の光ビームの一部は、第1のfθレンズ404を通過し、反射ミラー405、BDミラー414(図2D参照)によって反射し、複数のレンズから成る光学系であるBDレンズ413を通過してBDセンサ412に入射する。BDセンサ412は、検出手段として機能し、入射した光ビームに基づいて光ビームの走査タイミングを検出し、作像を開始するための基準タイミングを示すBD信号を出力する。
一方、第2のレーザ光は、集光レンズ415を通過した後、フォトダイオード(PD)411に入射する。PD411は、受光光量に応じた検知信号を出力し、出力された検知信号に基づいて自動光量制御(Automatic Power Control:APC)を行う。
図3は、図2A〜図2Dの走査光学装置104を備えた画像形成装置の制御系統を示すブロック図である。
図3において、制御装置としてのCPU501は、画像形成部101Y、101M、101C、101B、及び二次転写ローラ112、定着装置113、並びにメモリ502と通信可能に接続されている。なお、各画像形成部における制御系統の要素は同一であるため、ここでは、画像形成部101Yの制御系統について例示的に説明する。
CPU501は、同期信号よりも高周波数のクロック信号を生成する水晶発振器などのクロック信号生成部とクロック信号をカウントするカウンタを内蔵している。CPU501は、画像形成部101YのBDセンサ412、PD411、サーミスタ450及びプロセスユニットとそれぞれ通信可能に接続されている。また、CPU501は、レーザドライバ203を介して光学ユニット200の光源デバイス202と通信能に接続されている。
CPU501は、メモリ502に記憶された制御プログラムに基づいて各要素を制御する。また、CPU501は、2次転写ローラ112、定着装置113を制御する。CPU501には、BDセンサ412から出力される同期信号、PD411から出力される検知信号、サーミスタ450から出力される検知信号が入力される。CPU501は、同期信号に基づいてレーザドライバ203に制御信号を送信し、レーザドライバ203は制御信号に基づいて光源デバイス202に駆動信号を送信する。その際、CPU501は、サーミスタ450からの検知信号に基づいて色ずれを予測し、駆動信号を補正して色ずれを補正する。
プロセスユニットは、感光ドラム102Yを駆動する駆動部、帯電装置103Y、現像装置105Y、ドラムクリーニング装置106Y、駆動ローラ108、一次転写装置111Yを包含する。メモリ502は、制御プログラムの他、各発光素子の出射タイミングを規定するタイミングデータ、及び色ずれの補正データを記憶している。
次に、図2A〜図2Dのレーザスキャナ104を備えた図1の画像形成装置100を用いた画像形成プロセスについて説明する。各画像形成部101Y〜101Bkにおける画像形成プロセスは同一であるため、以下、画像形成部101Yにおける画像形成プロセスを中心に説明する。
まず、画像形成部101Yにおける帯電装置103Yが、回転駆動する感光体表面、すなわち感光ドラム102Yの表面を一様に帯電する。次いで、レーザスキャナ104Yが画像信号に基づいて光ビームを出射し、帯電された感光ドラム102Yの表面を走査、露光して静電潜像を形成する。次いで、現像装置105Yが、感光ドラム102Y表面に形成された静電潜像にトナーを供給して可視化し、イエローのトナー像を形成する。画像形成部101M、101C及び101Bkにおいても同様にして対応する色のトナー像が形成される。各感光ドラム102Y〜102Bkに形成されたトナー像は、それぞれ一次転写装置111Y〜111Bkが中間転写ベルト107に転写バイアスを印加することによって中間転写ベルト107に転写され、重畳されてカラー画像を形成する。
中間転写ベルト107に形成されたカラー画像は、従動ローラ110と二次転写ローラ112とのニップ部である二次転写部に搬送され、ここで、手差し給送カセット114又は給紙カセット115から搬送路Rを経て搬送されてきたシートSに転写される。カラー画像が転写されたシートSは、定着装置113に搬送され、ここで、カラー画像がシートSに加熱定着される。カラー画像が定着されたシートSは、排紙ローラ116によって排紙部117上に排紙される。中間転写ベルト107にトナー像を転写した後の感光ドラム102Y〜102Bkに残留する残留トナーは、それぞれ対応するドラムクリーニング装置106Y〜106Bkによって除去され、以下、同様の画像形成プロセスが実行される。
次に、図2A〜図2Dの走査光学装置(レーザスキャナ)104を備えた画像形成装置100による画像形成処理について説明する。
図4は、図2A〜図2Dの走査光学装置(レーザスキャナ)を備えた画像形成装置による画像形成処理の手順を示すフローチャートである。この画像形成処理は、制御装置としてのCPU501が、メモリ502に格納された画像形成処理プログラムの画像形成処理手順に従って実行する。
図4において、画像形成処理が開始されると、CPU501は、先ず、画像形成装置100に電源が投入された直後であるか否かを判別する(ステップS100)。ステップS100の判別の結果、電源投入直後である(ステップS100で「YES」の)場合、CPU501は、ウォームアップ処理を実行し(ステップS101)、良好な画像を形成するための準備を整える。ウォームアップ処理には色ずれ補正処理をはじめとする種々の補正処理が含まれており、ウォームアップ処理の実行に伴って複数の画像形成部相互間における光ビーム照射位置のずれを是正(レジストレーション補正)して色ずれのない初期状態が形成される。また、この時、定着装置113の温度調整等が行われる。なお、画像形成装置100に電源が投入されると同時に、該画像形成装置100に適用されるレーザスキャナ104にも電源が投入されるものとする。
一連のウォームアップ処理(ステップS101)が終了した後、CPU501は、ポリゴンモータ403を停止してポリゴンミラー402の回転を停止させる(ステップS109)。このとき、ポリゴンミラー402の停止に伴って、レーザスキャナ104の内部気流が停止し、サーミスタ450の検知温度、すなわちレーザスキャナ104の内部温度が上昇する。
図5は、ポリゴンミラーの回転開始に伴うレーザスキャナの内部温度の変化を示す図である。横軸は経過時間を示し、縦軸はサーミスタ450の検知温度であるレーザスキャナ104の内部温度を示す。
図5において、ウォームアップ処理(ステップS101)の実行中は、ポリゴンミラー402の起動停止が繰り返され、ポリゴンミラー402が回転を開始した直後にサーミスタ450の検知温度(内部温度)が低下していることが分かる。内部温度の低下は、ポリゴンミラー402が回転を開始すると、光学箱401内に、図2Cに示したように気流451が発生し、該気流451がサーミスタ450に衝突して熱を奪うことに起因している。
図4に戻り、ポリゴンミラー402の回転を停止させた(ステップS109)後、CPU501は、内部温度が安定したか否かを判別する(ステップS110)。ステップS110の判別の結果、内部温度が安定した(ステップS110において「YES」の)場合、CPU501は、安定した時の内部温度を取得して記憶する(ステップS111)。ステップS111において取得した温度は、図5中のT0に相当し、基準温度となる。ステップS110における温度が安定したか否かの判別は以下のように行う。すなわち、単位時間当たりの内部温度の温度変化量が所定の閾値以下となった場合に安定したとみなす。また、単位時間当たりの内部温度の温度変化量が所定の閾値以下となるまでの所定の時間を設計段階で予め計測しておき、ポリゴンミラー402の停止(ステップS109)後、上記所定の時間を経過した際に、内部温度が安定したとみなしてもよい。
次いで、CPU501は、ユーザによって電源が停止されたか否かを判別し(ステップ112)、電源が停止されたことを条件に(ステップS112で、「YES」)本処理を終了する。一方、ユーザによって電源が停止されず、電源ONの状態が維持された(ステップS112で、「NO」の)場合、CPU501は、処理を、処理開始直後の電源投入直後か否かの判定ステップ(ステップS100)の次のステップであるステップS102まで戻す。
次に、ステップS100の判別の結果、電源投入直後でない(ステップS100で「NO」の)場合、CPU501は、処理をスタンバイ状態に移行する(ステップS102)。スタンバイ状態は、ポリゴンミラー402の回転が停止した印刷ジョブの入力を待つ待機状態である。次いで、CPU501は、印刷ジョブが入力されたことを確認した(ステップS103)後、サーミスタ450が検知する内部温度を取得して、ポリゴンミラー402の回転開始前の現在の内部温度として記憶する(ステップS104)。この現在の内部温度は、図5中のT(NOW)に相当する。図5において、ステップS102の区間ではポリゴンモータ403は停止しているが、ポリゴンモータ403のドライバの発熱や、定着装置113などの他のユニットの影響で、内部温度は、例えば0.5(deg)上昇し、色ずれが生じる状態となっている。
現在の内部温度を取得した(ステップS104)後、CPU501は、ポリゴンモータ403の回転を開始してポリゴンミラー402を回転させる(ステップS105)。このとき、図5に示したように、内部温度は、ポリゴンミラー402の回転に伴う気流の発生に伴って見かけ上、低下するが、光学部材の温度は、ほとんど低下しない。従って、本実施の形態においては、このような見かけ上、低下した内部温度を適用することによる曖昧な制御を回避するために、以下のように処理する。
すなわち、CPU501は画像形成処理(ステップS107)を開始する前に、ステップS104で記憶した現在の内部温度と、ステップS111で取得した基準温度との差に基づいて色ずれの予測補正制御処理を実行する(ステップS106)。これによって、ポリゴンミラー402の回転開始に伴って不安定になった見かけ上の内部温度でなく、停止状態の安定な光学部材温度に基づいた色ずれ予測補正制御が可能となる。色ずれの予測補正制御処理については、後述する。
色ずれの予測補正制御処理を実行したCPU501は、次いで、画像形成処理を実行し(ステップS107)、印刷ジョブが終了するまで画像形成処理を継続する(ステップS108)。次いで、CPU501は、印刷ジョブが終了した(ステップS108で「YES」の)後、ポリゴンモータ403を停止してポリゴンミラー402の回転を停止させる(ステップS109)。ポリゴンミラー402の回転を停止させた後、CPU501は、処理をステップS110に移行させて内部温度が安定したか否かを判別し、その後、ウォームアップ処理の終了後と同様のシーケンスを実行する。
ステップS110の判別の結果、内部温度が安定していない(ステップS110で「NO」の)場合、CPU501は、印刷ジョブが入力されても色ずれ補正の予測補正制御を実行しない。すなわち、内部温度が安定する前に印刷ジョブが入力された場合(ステップS113で「YES」)、CPU501はポリゴンミラー402を回転させて(ステップS114)、色ずれの予測補正制御を行うことなく画像形成処理を実行する(ステップS107)。なお、温度が安定する前にジョブが入力されなかった場合(ステップS113で「NO」)、CPU501は、内部温度が安定するまで待機する(ステップS110)。
図4の処理によれば、画像形成装置100に電源を投入し、ウォームアップ処理を実行した後、ポリゴンミラー402の回転を停止させ、その後、内部温度が安定する以前に印刷ジョブが入力された場合、色ずれ補正の予測制御を実行しない。これによって、変動中の内部温度に基づく不確定な予測補正制御の実行を防止することができる。
次に、図4のステップS106の色ずれの予測補正制御処理について詳細に説明する。
図4のステップS105におけるポリゴンミラー402の回転開始に伴って内部温度は、急速に低下する(図5参照)。しかしながらこの内部温度の低下は、ポリゴンミラー402の回転に伴う気流の発生に起因するものであり、レンズ、ミラー等の光学部材の現実温度は気流の影響を受けず、変動しないので変形や姿勢変化を生じることはない。従って、ポリゴンミラー402の回転開始直後のサーミスタ450の検知温度に基づいて、色ずれの予測補正制御を実行すると誤制御の原因となる。このため、本実施の形態では、印刷ジョブが入力された後の最初の予測補正制御においては、ポリゴンミラー402の回転開始後の内部温度でなく、回転開始前の停止状態における内部温度に基づいて予測補正制御を実行する。これによって、予測補正制御における誤制御の発生を防止している。
図6は、図4のステップ106の色ずれの予測補正制御処理の手順を示すフローチャートである。
図6において、色ずれの予測補正制御処理が開始されると、CPU501は、まず、ステップS104で取得したポリゴンミラー402の回転開始前の内部温度(T(NOW))とステップS111で取得した基準温度とを比較する(ステップS201)。次いで、CPU501は、メモリ502に記憶されている補正係数を呼び出し、これと、内部温度(T(NOW))と基準温度との温度差に基づいて予測される色ずれ変化量を算出する(ステップS202)。
図7は、図2のレーザスキャナ(走査光学装置)における内部温度の昇温量と色ずれ変化量との関係を示す図である。
図7において、直線の傾きが補正係数である。補正係数は、設計段階において連続プリント動作やスタンバイ状態で放置した後のプリント動作を行い、画像上の色ずれ量と検知温度を測定することで求められる。複数の機体について同様の測定を行い、データを平均化することで製品に固有の係数を得ることができる。
ここで、色ずれ変化量の予測値Δは下記のようにあらわされる。
Δ=(T(NOW)−T0)×28.4・・・・・(式1)
ここで、T(NOW)は現在の内部温度、T0は基準温度、28.4は補正係数である。
図1の画像形成装置は、例えば、2400dpiであるので1ラインは10.8μmに相当する。例えば、昇温量が0.5d(deg)であり、副走査方向の色ずれ変化量が14.2μmであった場合、1ライン分露光タイミングを補正する。なお、本実施の形態においては、マルチビームのレーザスキャナを用いるので、補正前と比較して露光するビームを1ライン分ずらすことでドラムへの照射タイミングを補正する。
図6に戻り、色ずれ変化量を算出した後、CPU501は、求めた色ずれ変化量に従って、発光デバイス202の同期信号と駆動信号との信号タイミングを補正して(ステップS203)色ずれの予測補正制御を実行し、本処理を終了する。
図6の処理によれば、ポリゴンミラー402の回転開始に伴って内部温度が一時的に変動、すなわち低下した場合、最初の補正制御においては、ポリゴンミラー402の回転開始前の内部温度と基準温度との温度差に基づいて予測補正制御を実行する。これによって、ポリゴンミラー402の回転開始に伴って発生する気流に起因する内部温度の見かけ上の低下に基づく誤った補正制御を抑制して補正制御処理の精度を向上させることができる。
ここで、レーザ光が1走査される1走査周期内に行われる制御について説明する。
図8は、光学ユニット200の発光デバイス202における同期信号と駆動信号との信号タイミングを示す図である。
図8において、(1)は、BDセンサ412からの出力信号を示し、(2)は、発光デバイス202の複数の発光素子のうちのレーザドライバ203から発光素子Aに送信される駆動信号を示す。また、(3)は、発光デバイス202の複数の発光素子のうちのレーザドライバ203から発光素子Bに送信される駆動信号を示している。なお、説明を簡易にするために、発光素子A及びBのみを示しているが、発光素子数は3つ以上であっても良い。
図8の(2)に示すように、レーザドライバ203は、同期信号を生成するために発光素子Aに、BDセンサ412に入射するタイミングに合わせて駆動信号を送信する。その駆動信号に応じて発光素子Aからはレーザ光が出射され、そのレーザ光を受光したBD412はBD信号を生成する。
CPU501は、同期信号の生成タイミングに基づいて主走査方向の露光開始位置(画像形成開始位置)を決定する。CPU501は同期信号が生成されたことに応じてカウントされるカウント値が各発光素子に対応して設定された第1の所定値(上記タイミングデータのうちのひとつ)になったことに応じて画像データに基づくレーザ光の出射をレーザドライバ203に開始させる。即ち、図4の(2)、(3)に示すように、CPU501は、同期信号が生成されてから第1の所定値に対応する所定時間T21、T22後に感光ドラム上にトナー像を形成するためのレーザ光の出射をレーザドライバ203に開始させる。その後、図8の(2)、(3)の潜像形成期間において画像データに基づくレーザ光が発光素子A及びBからそれぞれ出射される。
また、CPU501は、同期信号が生成されたことに応じてカウンタのカウント値をリセットし、かつカウントを開始する。そして、CPU501は、カウンタのカウント値が各発光素子に対応して設定された第2の所定値(上記タイミングデータのうちのひとつ)になったことに応じて、光学デバイス202の各発光素子を個別に点灯させる。また、CPU501は、各発光素子から出射されたレーザ光を受光した受光結果に基づいて各発光素子のAPCを実行する。即ち、図8に示すように、CPU501は、同期信号が生成されてから第2の所定値に対応する所定時間T11、T12後にAPCを実行する。APCは、図8に示すAPC実行期間中に実行される。
なお、上記の各発光素子に対応して設定された第1の所定値及び第2の所定値は、回転多面鏡の回転速度を考慮して回転多面鏡に走査されたレーザ光がBD412、PD411に入射するタイミングに基づいて設定される。また、本実施の形態では、第1の所定値及び第2の所定値を各発光素子に対応して設定された所定値として説明したが、第1の所定値及び第2の所定値は各発光素子に共通して設定された所定値であっても良い。
また、CPU501は、PD411から出力される検知信号の電圧と目標光量に対応する参照電圧(メモリ502に記憶された参照データに相当)とを比較し、電圧の差分に基づいて各発光素子に供給する駆動信号である駆動電流値を制御する。即ち、PD411から出力される検知信号の電圧が目標光量に対応する電圧よりも低い場合、発光素子に供給する駆動電流を増加させてレーザ光の光量を増大させる。一方、PD411から出力される検知信号の電圧が目標光量に対応する電圧よりも高い場合、レーザドライバ203から発光素子に供給する電流を減少させてレーザ光の光量を低下させる。
図6の処理によれば、印刷ジョブが入力された後の最初の予測補正制御においては、ポリゴンミラー回転開始後ではなく、回転開始前の内部温度を基準に実行する。これによって、予測補正制御における誤制御の発生を防止し、正確な予測補正制御を行うことができる。
本実施の形態において、サーミスタ450は、ポリゴンミラー402を駆動させるポリグンモータ403の駆動回路基板上に配置されることが好ましい。また、サーミスタ450は、ポリゴンミラー402の周囲の光学箱401の壁面とポリゴンミラー402に対して最も近い位置に配置された結像レンズ(fθレンズ404)とで囲まれた領域内に配置されていることがより好ましい。この領域は、レーザスキャナ104内で最も温度変化(昇温)量大きいので、制御上の敏感度を低減してS/Nを良好に保つことができる。
本実施の形態において、カラー画像形成装置及びこれに適用されるレーザスキャナを例に説明したが、画像形成装置等は、これらに限定されるものではない。すなわち、画像形成装置等は、単色のトナー、例えば、ブラックによって画像を形成する画像形成装置及びそれに適用されるレーザスキャナであっても良い。
本実施の形態において、色ずれ補正を実行するために、副走査方向の露光タイミングを補正する場合について説明したが、補正制御対象は、これに限定するものではない。すなわち、例えば、色ずれ補正を実行するために、主走査方向について補正を行う制御であってもよい。主走査方向については、図8に示す光ビームが1走査される1走査周期内に行われる制御において、同期信号から露光を実施するまでの時間を変化させることによって補正することができる。
また、マルチビーム方式のレーザスキャナにおいて主走査方向のビーム間隔がレンズの昇温により変化し、周期的な濃度ムラや、スクリーンとの干渉によってモアレが生じる場合がるが、かかる場合の画像不良を解消するために、本発明を適用することもできる。この場合、設計時に温度変化と主走査間隔の補正係数を求めておき、この補正係数に基づいて補正制御を実行して主走査方向の露光タイミングを補正することもできる。
図9は、マルチビーム方式の光源を搭載した走査光学装置を説明するための図であって、図9(a)は、主要な構成を示す斜視図、図9(b)は、ビーム光路及び昇温前の結像位置を示す図、図9(c)は、ビーム光路及び昇温後の結像位置を示す図である。
図9(a)において、レーザスキャナ104の主要な構成は、図2Dに示したレーザスキャナ104と同様であるため、説明を省略する。
複数の発光部を有する光源デバイス202から照射された光ビームは、ビームスプリッター410を経て、ポリゴンミラー402に入射し、ポリゴンミラー402によって偏向される。ポリゴンミラー402によって偏向された光ビームは、第1のfθレンズ404、反射ミラー405、反射ミラー406、第2のfθレンズ407、反射ミラー408を経て、図示省略した感光ドラム上に走査され、該感光ドラム表面を露光して静電潜像を形成する。
感光ドラム表面を走査する光ビームの複数の光路が示された図9(b)及び(c)において、主走査方向に光学的なピントずれが無いと仮定すると、m番目のレーザLDmとn番目のレーザLDnはそれぞれ異なる光路を辿って感光ドラム表面に到達する。このため、マルチビーム方式の光源を搭載したレーザスキャナは、一般的に、工場出荷時に各ビームの通過時間差を予め測定しておき、その時間差に基づいて各ビームの発光タイミングを制御することで、各ビームのドット位置が整列するように制御される。各ビームの照射タイミングは、構成部材が昇温していない工場出荷時に測定される。従って、レーザスキャナが昇温する前であれば、あらかじめ測定された発行タイミングに基づいて発光させることによって、図9(b)に示したように、感光ドラム表面の各画像位置でドットが整列する。
一方、ポリゴンモータの回転や画像形成装置内の各熱源によって装置の内部温度が昇温すると、各部材の熱膨張や光学部品における屈折率の変化等に起因して走査光学装置のピント位置が変化する。工場で予め測定した発光タイミングは、昇温前のピントずれがない状態で測定したものであり、この発行タイミングに従って発光させてもピントずれが発生した後は、図9(c)に示したように、ピントがずれたところでドットが揃ってしまう。各ビームでの相対的なドット位置はドラム面で垂直方向に整列していること、すなわち主走査方向にずれていないことが望ましいが、昇温によりピントずれが発生すると、感光ドラム表面では主走査方向に各ビーム間の相対的なドット位置ずれが発生する。ドット位置ずれは、周期的な露光位置の変動を引き起こすために、使用するスクリーンとの間で干渉が発生し易くなって画像モアレが発生する原因となる。
図10は、レーザスキャナ104の内部温度の変化量とビーム間の主走査方向における相対的なドット位置の変化量との相関を示す図である。図10において、測定用画像であるドットの主走査方向の位置情報の変化量(μm)は、内部温度の変化量(deg)に対して線形の相関を有している。従って、色ずれ補正の場合と同様、サーミスタを用いて内部温度の変化に基づいて予測制御できることが分かる。
しかしながら、ポリゴンミラー402が回転状態に移行した直後は、気流の発生に基づいて内部温度が一時的に低下するので、ポリゴンミラー402の回転開始直後の検知温度に基づいて色ずれ補正を実行すると制御誤差が生じる。そこで、本実施の形態では、ポリゴンミラー402の回転開始直後の検知結果である検知温度に基づいた制御誤差を防止するため、回転開始直後に、内部温度が一時的に低下した場合、ポリゴンミラー402の回転開始前の測定結果に基づいて予測補正制御を行う。これによって、見かけ上変化した内部温度に基づく予測制御を制限して制御誤差の発生を防止することができる。ドット位置ずれ補正制限処理は、図4における色ずれ補正制限処理と同様のシーケンスに従って実行される。
本実施の形態において、内部温度検出用センサとして、ポリゴンモータの駆動回路基板上に実装したサーミスタ450を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、ポリゴンモータの周囲やfθレンズ等に貼りつけた熱電対を適用することもできる。また、本実施の形態において、レーザスキャナにおける光学的部材の配置は、特に限定されるものではなく、ポリゴンミラー402等の回転部材が適用される構成であれば、各部材の光学的な配置はどのような構成であても良い。
また、本実施の形態において、制限の対象となる制御は、色ずれ補正又はビーム間のドット位置ずれ補正に限定されず、昇温により変化し、レーザスキャナの露光タイミングを変更して補正される特性値であれば、どのような特性値を補正する制御であっても良い。また、制御対象の特性値と温度との相関は、上述したような線形である必要はなく、曲線状の相関やそれ以外の相関であっても、昇温量に対して補正量が1つに定まるのであればどのような相関であっても良い。
100 画像形成装置
101Y〜101Bk 画像形成部
102Y〜102Bk 感光ドラム
103Y〜103Bk 帯電装置
104Y〜104Bk 走査光学装置(レーザスキャナ)
105Y〜105Bk 現像装置
106Y〜106Bk ドラムクリーニング装置
107 中間転写ベルト
108 駆動ローラ
401 光学箱
402 ポリゴンミラー(回転多面鏡)
404、407 fθレンズ
412 BDセンサ
414 BDミラー
416 壁面
450 サーミスタ
501 CPU


Claims (21)

  1. 光ビームを出射する光源と、
    前記光源から出射された光ビームを偏向させる回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡によって偏向された光ビームを感光体表面に走査させて静電潜像を形成させる光学部材と、
    前記回転多面鏡及び前記光学部材を収容する筐体と、
    前記筐体内の温度を検知する温度検知手段と、
    前記温度検知手段の検知温度と基準温度との温度差に基づいて前記光ビームによって前記感光体表面を走査させる際の露光タイミングを補正する補正手段と、
    前記補正手段を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記回転多面鏡の回転開始に伴って前記検知温度が一時的に低下した場合、前記回転多面鏡の回転開始前に前記温度検知手段が検知した温度と前記基準温度とを用いて前記補正手段による補正を実行させることを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記制御手段は、前記検知温度が一時的に低下した後、前記補正手段を最初に制御する際、前記回転多面鏡の回転開始前に前記温度検知手段が検知した前記温度と前記基準温度とを用いて前記補正手段による補正を実行させることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  3. 前記基準温度は、前記走査光学装置に電源が投入され、ウォームアップ処理が終了した後の安定した前記筐体の内部温度であることを特徴とする請求項1又は2記載の走査光学装置。
  4. 前記筐体の内部温度は、前記ウォームアップ処理が終了した後、単位時間当たりの温度変化量が所定の閾値以下となった場合に安定したとみなされることを特徴とする請求項3記載の走査光学装置。
  5. 前記筐体の内部温度は、前記ウォームアップ処理が終了した後、前記筐体の内部温度が安定するまでの所定の時間を予め求めておき、前記ウォームアップ処理が終了した後、前記所定の時間が経過した場合に、安定したとみなされることを特徴とする請求項3記載の走査光学装置。
  6. 前記温度検知手段は、前記回転多面鏡の駆動回路基板上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  7. 前記光学部材は、前記回転多面鏡の近傍に配置された第1の結像レンズと、前記回転多面鏡に対して前記第1の結像レンズよりも離れた位置に配置された第2の結像レンズとを含み、
    前記温度検知手段は、前記回転多面鏡の周囲の前記筐体の壁面と前記第1の結像レンズとで囲まれた領域内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  8. 複数の感光体及び複数の画像形成部を備えた画像形成装置に適用され、
    前記補正手段は、前記検知温度と前記基準温度との温度差を用いてレジストレーション補正を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  9. 前記光源は、複数の発光部を有する光源であり、
    前記補正手段は、前記検知温度と前記基準温度との温度差を用いて前記複数の発光部から出射された複数の光ビームによって前記感光体表面を走査する際の相対的なドット位置ずれを補正することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  10. 前記補正手段は、前記感光体の主走査方向における前記光ビームの露光タイミングを補正することを特徴とする請求項9記載の走査光学装置。
  11. 走査光学装置を有する画像形成装置であって、前記走査光学装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の走査光学装置であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記画像形成装置は、複数の感光体及び複数の画像形成部を備え、カラー画像を形成することを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
  13. 前記走査光学装置の制御手段は、ウォームアップ処理を実行した後、前記走査光学装置の内部温度が安定する前に印刷ジョブが入力された場合、前記走査光学装置が備える補正手段による補正制御を実行しないで画像形成処理を実行することを特徴とする請求項11又は12記載の画像形成装置。
  14. 光源と、回転駆動する回転多面鏡と、前記回転多面鏡を収容する筐体とを備え、前記光源から照射された画像データに基づく光ビームを用いて画像を形成する画像形成手段と、
    前記筐体内の温度を検知する温度検知手段と、
    前記画像形成手段により形成された測定用画像を測定する測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいて前記測定用画像の位置情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記位置情報に基づいて、前記光源から照射される前記光ビームの照射タイミングを決定する決定手段と、
    前記温度検知手段の検知結果に基づいて前記決定手段により決定された前記照射タイミングを補正する補正手段と、を有し、
    前記補正手段は、前記回転多面鏡が停止状態から回転状態に変化した場合、前記回転多面鏡の前記停止状態における前記温度検知手段の検知結果を用いて前記照射タイミングを補正することを特徴とする画像形成装置。
  15. 前記補正手段は、前記温度検知手段の検知温度と前記画像形成装置に電源が投入され、ウォームアップ処理が終了した後の前記筐体内の安定した基準温度との温度差に基づいて前記決定手段により決定された前記照射タイミングを補正することを特徴とする請求項14記載の画像形成装置。
  16. 前記筐体内の温度は、前記ウォームアップ処理が終了した後、単位時間当たりの温度変化量が所定の閾値以下となった場合に安定したとみなされることを特徴とする請求項15記載の画像形成装置。
  17. 前記温度検知手段は、前記回転多面鏡の駆動回路基板上に配置されていることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記補正手段は、前記検知温度と前記基準温度との温度差を用いてレジストレーション補正を行うことを特徴とする請求項14乃至17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記光源は、複数の発光部を有する光源であり、
    前記補正手段は、前記検知温度と前記基準温度との温度差を用いて前記複数の発光部から出射された複数の光ビームによって前記感光体表面を走査する際の相対的なドット位置ずれを補正することを特徴とする請求項14乃至18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  20. 前記補正手段は、前記感光体の主走査方向における前記光ビームの露光タイミングを補正することを特徴とする請求項14乃至19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 複数の感光体及び複数の画像形成部を備え、カラー画像を形成することを特徴とする請求項14乃至20のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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