JP2015204335A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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一也 長谷川
岡 徹
Toru Oka
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Shigeaki Tanaka
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Abstract

【課題】電極層と半導体層とのバリア高さを向上できる技術を提供する。
【解決手段】この半導体装置の製造方法は、半導体層と少なくとも一部においてショットキー接合する電極層であり、主にニッケルから形成される第1の電極層を形成する工程と、前記第1の電極層を形成後、熱処理を行なう工程と、前記熱処理の後、主に、パラジウム、白金、およびイリジウムから選ばれる少なくとも1つの金属から形成される第2の電極層を、前記第1の電極層の上に形成する工程と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置に関する。
半導体装置(半導体デバイス、半導体素子)として、窒化ガリウム(GaN)から主に形成される1つ以上の半導体層を備えるGaN系の半導体装置が知られている。GaN系の半導体装置には、ショットキーバリアダイオード(Schottky Barrier Diode:SBD)として機能するものがある(例えば、特許文献1)。
GaN系のショットキーバリアダイオードにおいて、高電圧動作を可能とするために、ショットキー電極と半導体層とのバリア高さを向上させる技術が望まれている。バリア高さは、ショットキー電極に用いる金属の仕事関数が大きいほど高くすることができる。しかしながら、仕事関数の大きい白金(Pt)やパラジウム(Pd)などの金属は、GaNとの密着性が悪いという課題があった。
特許文献1では、GaNとショットキー電極とのバリア高さを高くするため、かつ、GaNとショットキー電極との密着性を向上させるため、以下の製造方法が開示されている。
図9は、特許文献1に記載の製造方法により製造された半導体装置を示す模式図である。特許文献1の製造方法は、(i)窒化物半導体3の上に電極を形成する工程を備え、電極を形成する工程が、窒化物半導体の上に第1の元素を含む第1の物質6を積層する工程と、第1の物質6の層の上に第1の元素よりも仕事関数の大きい第2の元素7aを含む第2の物質7を積層する工程と、(ii)第2の元素7aを、窒化物半導体と第1の物質との界面付近に、熱処理によって拡散させる工程とを含む。
特開2004−87587号公報
しかし、発明者らが、この方法で半導体装置を作製したところ、バリア高さがむしろ低下することが判明した。つまり、第2の元素7aを窒化物半導体と第1の物質との界面付近に拡散させると、バリア高さが低下することを、発明者らは発見した。バリア高さが低下することは、半導体装置のリーク電流が増えることを意味し、半導体装置の耐圧が低下することを意味する。
このため、半導体とショットキー電極とのバリア高さを向上させる方法であって、上記の方法とは異なった方法が望まれていた。そのほか、半導体装置においては、微細化、製造の容易化、省資源化、使い勝手の向上、耐久性の向上などが望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、半導体装置の製造方法が提供される。この半導体装置の製造方法は、半導体層と少なくとも一部においてショットキー接合する電極層であり、主にニッケルから形成される第1の電極層を形成する工程と、前記第1の電極層を形成後、熱処理を行なう工程と、前記熱処理の後、主に、パラジウム、白金、およびイリジウムから選ばれる少なくとも1つの金属から形成される第2の電極層を、前記第1の電極層の上に形成する工程と、を含む。この形態の半導体装置によれば、電極層と半導体層とのバリア高さを向上できる。
(2)上述の半導体装置の製造方法において、前記第1の電極層は、膜厚が10nm以上200nm以下であるとしてもよい。
(3)上述の半導体装置の製造方法において、前記半導体層は、主に窒化ガリウムから形成されるとしてもよい。
(4)上述の半導体装置の製造方法において、前記第2の電極層の膜厚は、前記第1の電極層の膜厚以上であるとしてもよい。
(5)本発明の他の形態によれば、半導体装置が提供される。半導体装置は、上述の半導体装置の製造方法により製造される。
本発明は、半導体装置およびその製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、上述の半導体装置を備える電気機器、上述の半導体装置を製造する製造装置などの形態で実現することができる。
本願発明によれば、電極層と半導体層とのバリア高さを向上できる。
第1実施形態における半導体装置10の構成を模式的に示す断面図である。 半導体装置10の製造方法を示す工程図である。 基板110の上に半導体層120が形成された構成を示す模式図である。 半導体層120上に絶縁層180が形成された構成を示す模式図である。 開口部185が形成された構成を示す模式図である。 ショットキー電極192が形成された構成を示す模式図である。 バリアメタル層170と配線層160が形成された構成を示す模式図である。 半導体層とショットキー電極とのバリア高さの評価結果を示すグラフである。 特許文献1に記載の製造方法により製造された半導体装置を示す模式図である。
A.第1実施形態
A−1.半導体装置の構成
図1は、第1実施形態における半導体装置10の構成を模式的に示す断面図である。図1には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。
図1のXYZ軸のうち、X軸は、図1の紙面左から紙面右に向かう軸であり、+X軸方向は、紙面右に向かう方向であり、−X軸方向は、紙面左に向かう方向である。図1のXYZ軸のうち、Y軸は、図1の紙面手前から紙面奥に向かう軸であり、+Y軸方向は、紙面奥に向かう方向であり、−Y軸方向は、紙面手前に向かう方向である。図1のXYZ軸のうち、Z軸は、図1の紙面下から紙面上に向かう軸であり、+Z軸方向は、紙面上に向かう方向であり、−Z軸方向は、紙面下に向かう方向である。
半導体装置10は、窒化ガリウム(GaN)を用いて形成されたGaN系の半導体装置である。本実施形態では、半導体装置10は、縦型ショットキーバリアダイオードである。半導体装置10は、基板110と、半導体層120と、配線層160と、バリアメタル層170と、絶縁層180と、ショットキー電極192と、裏面電極198とを備える。
半導体装置10の基板110は、X軸およびY軸に沿って広がる板状を成す半導体層である。本実施形態では、基板110は、窒化ガリウム(GaN)から主に形成され、ケイ素(Si)をドナーとして含有するn型半導体層である。窒化ガリウム(GaN)から主に形成されるとは、モル分率において、窒化ガリウム(GaN)を90%以上含有することを示す。
半導体装置10の半導体層120は、X軸およびY軸に沿って広がるn型半導体層である。本実施形態では、半導体層120は、窒化ガリウム(GaN)から主に形成され、ケイ素(Si)をドナーとして含有する。半導体層120は、基板110の+Z軸方向側に積層されている。半導体層120は、界面121を有する。界面121は、半導体層120が広がるXY平面に沿うとともに+Z軸方向を向いた面である。界面121の少なくとも一部は、曲面であってもよいし、起伏を有してもよい。本実施形態において、半導体層120の膜厚は10μmであり、ドナー濃度は1×1016cm−3である。
半導体装置10の絶縁層180は、電気絶縁性を有し、半導体層120の界面121を被覆する。絶縁層180は、第1の絶縁層181と、第2の絶縁層182とを備える。
絶縁層180における第1の絶縁層181は、酸化アルミニウム(Al23)から形成され、半導体層120の界面121に接する層である。本実施形態では、第1の絶縁層181の厚みは、100nmである。絶縁層180における第2の絶縁層182は、二酸化ケイ素(SiO2)から形成される。本実施形態では、第2の絶縁層182の厚みは、500nmである。
絶縁層180には、第1の絶縁層181および第2の絶縁層182を貫通する開口部185が形成されている。開口部185は、ウエットエッチングにより形成される。
半導体装置10のショットキー電極192は、導電性を有し、半導体層120の界面121にショットキー接合された電極である。本実施形態では、ショットキー電極192は、半導体層120側から順に、ニッケル(Ni)から主に形成されるニッケル層193と、パラジウム(Pd)から主に形成されるパラジウム層194とを備える。
本実施形態において、ニッケル層193の膜厚は50nmであり、パラジウム層194の膜厚は100nmである。本明細書において、ショットキー電極とは、半導体層120の電子親和力とショットキー電極として用いられる金属の仕事関数との差が、0.5eV以上の電極をいう。主にニッケル(Ni)から形成されるとは、モル分率において、ニッケル(Ni)を90%以上含有することを示し、主にパラジウム(Pd)から形成されるとは、モル分率において、パラジウム(Pd)を90%以上含有することを示す。
なお、「ニッケル層193」が、発明が解決しようとする課題における「第1の電極層」に相当する。同様に、「パラジウム層194」が、「第2の電極層」に相当する。
ニッケル層193の膜厚は、薄くしすぎると均一な膜質の層が形成できず、安定したバリア高さを得ることが困難となるため、5nm以上が望ましく、10nm以上がより望ましい。また、ニッケル層193の膜厚は、厚くしすぎるとバリア高さ向上の効果が得られなくなるため、500nm以下が望ましく、200nm以下がより望ましい。本実施形態において、ニッケル層193の膜厚は、50nmとする。パラジウム層とニッケル層との膜厚の関係に関しては、バリア高さ向上の効果を十分得るためにはパラジウム層の膜厚がニッケル層の膜厚以上であることが望ましい。また、製造コストを抑える観点、および、製造時間を短縮する観点から、Pd/Ni膜厚比は100以下が望ましい。本実施形態において、パラジウム層194は、これに代えて、白金(Pt)から主に形成される白金層でもよく、イリジウム(Ir)から主に形成されるイリジウム層でもよい。主に白金(Pt)から形成されるとは、モル分率において、白金(Pt)を90%以上含有することを示し、主にイリジウム(Ir)から形成されるとは、モル分率において、イリジウム(Ir)を90%以上含有することを示す。
本実施形態では、ショットキー電極192は、開口部185の一部分を占める半導体層120の界面121と、開口部185の一部分を占める絶縁層180の側面と、絶縁層180の+Z軸方向側の面の一部とを覆う導体層である。このようにすることにより、ショットキー電極192は、半導体層120との間に絶縁層180を挟むフィールドプレート構造を形成する。なお、フィールドプレート構造とは、一つないしは複数の電極が接続され、半導体層の表面から半導体層上に設けられた絶縁層の表面にかけて配置されることで、電極と半導体層とが接触する部分の端部における電界を緩和するために設けられた構造をいう。本実施形態では、ショットキー電極が、半導体層に形成され、絶縁層の表面まで延伸することにより、フィールドプレート電極として機能するフィールドプレート構造となっている。
半導体装置10のバリアメタル層170は、金属の拡散を抑制するために設けられた層である。バリアメタル層170は、ショットキー電極192の上に形成される。
バリアメタル層170は、主にモリブデン(Mo)から形成される。なお、主にモリブデン(Mo)から形成されるとは、モル分率において、モリブデン(Mo)を90%以上含有することを示す。本実施形態において、バリアメタル層170の膜厚は、100nmである。
半導体装置10の配線層160は、ショットキーバリアダイオードをプリント基板などに実装したり、回路部品として用いる場合などにおいて、ボンディング用ワイヤを形成するためのパッド電極や引き出し配線用の電極としてショットキー電極の上に設けられた電極層であり、ショットキー電極層よりも抵抗が小さくなるよう、Al、Au、Cuなどの比較的抵抗率の低い金属材料を含み厚く設けることが多い。半導体装置10の配線層160は、バリアメタル層170の上に形成される。配線層160は、半導体装置10を他の半導体装置と接続する配線と接続するための層である。配線層160は、主にアルミニウム(Al)から形成される層である。主にアルミニウム(Al)から形成されるとは、モル分率において、アルミニウム(Al)を90%以上含有することを示す。本実施形態において、配線層160は、アルミニウム(Al)にケイ素(Si)が1%添加されたアルミニウムシリコン(AlSi)から形成される。本実施形態において、配線層160の膜厚は、4μmである。配線層160、バリアメタル層170、およびショットキー電極192が、ショットキーバリアダイオードのアノード電極となる。
半導体装置10の裏面電極198は、基板110の−Z軸方向側にオーミック接合された電極である。本実施形態では、裏面電極198は、チタン(Ti)から成る層にアルミニウムシリコン(AlSi)から成る層を積層(Tiが基板側)した後に熱処理によって合金化した電極である。
A−2.半導体装置の製造方法
図2は、半導体装置10の製造方法を示す工程図である。半導体装置10を製造する際には、製造者は、工程P110において、エピタキシャル成長によって基板110の上に半導体層120を形成する。
図3は、基板110の上に半導体層120が形成された構成を示す模式図である。本実施形態では、製造者は、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)を実現するMOCVD装置を用いたエピタキシャル成長によって、基板110上に半導体層120を形成する。
半導体層120を形成した後(工程P110)、製造者は、工程P120において、半導体層120の界面121の上に、絶縁層180を形成する。
図4は、半導体層120上に絶縁層180が形成された構成を示す模式図である。
製造者は、半導体層120の界面121の上に、まず、絶縁層180として酸化アルミニウム(Al23)から形成される第1の絶縁層181を形成する。本実施形態では、製造者は、ALD(Atomic Layer Deposition)法によって第1の絶縁層181を形成する。
次に、製造者は、第2の絶縁層182を形成する。第2の絶縁層182は、二酸化ケイ素(SiO2)から形成される。本実施形態では、製造者は、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法によって第2の絶縁層182を形成する。
絶縁層180を形成した後(工程P120)、製造者は、工程P125において、基板110の−Z軸方向側に裏面電極198を形成する。本実施形態では、製造者は、基板110の−Z軸方向側にチタン(Ti)から成る層を蒸着によって形成し、その上にアルミニウムシリコン(AlSi)から成る層を蒸着によってさらに形成し、これらの層を熱処理によって合金化することによって、裏面電極198を形成する。熱処理により、裏面電極198のコンタクト抵抗を低減できる。本実施形態において、熱処理は、窒素雰囲気において400℃30分行なわれる。なお、裏面電極の形成はスパッタ法を用いても良い。
裏面電極198を形成した後(工程P125)、製造者は、工程P130において、絶縁層180に、ウエットエッチングを用いて開口部185を形成する。本実施形態では、製造者は、フォトリソグラフィによって絶縁層180の上にマスクを形成した後、ウエットエッチングによって絶縁層180の一部を除去することによって、開口部185を形成する。
図5は、開口部185が形成された構成を示す模式図である。本実施形態において、開口部185の側面である絶縁層180の側壁Lは、電界緩和の観点から、半導体層120に対して角度θ(90°<θ<180°)となるように傾斜しており、角度θは、100°以上170°以下が好ましい。なお、絶縁層180の側壁Lは、半導体層120に対して垂直(θ=90°)であってもよい。
開口部185を形成した後(工程P130)、製造者は、工程P140において、絶縁層180の開口部185から露出した半導体層120の界面121に、ショットキー電極192として、まずニッケル層193を形成する。具体的には、製造者は、フォトリソグラフィによってニッケル層193が形成されるべき部分以外の絶縁層180の上にマスクを形成した後、絶縁層180および開口部185の上にニッケル層193をEB(Electron Beam)蒸着する。その後、製造者は、ニッケル層193が形成される部分を残して、絶縁層180からマスクを除去する。
その後、工程P145において、ショットキー電極192と半導体層120との界面を安定化させるため、製造者は窒素雰囲気において400℃30分の熱処理を行なう。この熱処理により、ショットキー電極192と半導体層120との界面を安定化させることができる。
熱処理(工程P145)後、工程P147において、製造者はニッケル層193の上にパラジウム層194を形成する。具体的には、製造者は、フォトリソグラフィによってパラジウム層194が形成されるべき部分以外の絶縁層180の上にマスクを形成した後、ニッケル層193の上にパラジウム層194をEB蒸着する。その後、製造者は、パラジウム層194が形成される部分を残して、絶縁層180からマスクを除去する。パラジウム層194を形成する前に熱処理を行なうことにより、熱処理によるパラジウム層194のパラジウムのニッケル層193への拡散を抑制できる。
図6は、ショットキー電極192が形成された構成を示す模式図である。本実施形態では、開口部185の一部分を占める半導体層120の界面121と、開口部185の一部分を占める絶縁層180の側壁Lと、絶縁層180の+Z軸方向側の面の一部とを覆うように、ショットキー電極192が形成される。
ショットキー電極192の端部と開口部185の開口端部との距離rを、図6に示す。フィールドプレート構造による電界の緩和効果を十分に得る観点、および、後に形成するバリアメタル層170および配線層160の半導体層120への拡散による半導体装置10の素子としての特性が劣化することを抑制する観点から、距離rの下限は、好ましくは2μm以上であり、より好ましくは5μm以上であり、さらに好ましくは10μm以上である。一方、距離rが長すぎる場合、半導体装置10のサイズが大きくなり、製造コストが増大する。このため、距離rの上限は、1mm以下が好ましい。本実施形態において、距離rは10μmとする。
パラジウム層194の形成後(工程P147)、製造者は、工程P150において、ショットキー電極192の上に、バリアメタル層170をスパッタ法により積層する。バリアメタル層170は、モリブデン(Mo)から形成される。なお、バリアメタル層はモリブデン(Mo)に限らず、バナジウム(V)やチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)など、他の材料であってもよい。つまり、バリアメタル層は、モリブデン、バナジウム、チタンおよび窒化チタンからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属またはその合金を含むとしてもよい。また、バリアメタル層は単層ではなく、例えば、窒化チタン(TiN)/チタン(Ti)(分母側がショットキー電極側。以下、この段落において同じ)やチタン(Ti)/窒化チタン(TiN)、モリブデン(Mo)/バナジウム(V)、バナジウム(V)/モリブデン(Mo)、チタン(Ti)/窒化チタン(TiN)/チタン(Ti)などの積層構造としてもよい。
バリアメタル層170を積層した後(工程P150)、製造者は、工程P160において、配線層160を積層する。配線層160についても、スパッタ法により積層する。本実施形態において、配線層160は、アルミニウムシリコン(AlSi)から形成される。なお、配線層の材質は、アルミニウムシリコン(AlSi)に限らず、アルミニウム(Al)や、主にアルミニウム(Al)から形成されるアルミニウム銅(AlCu)やアルミニウムシリコン銅(AlSiCu)、または金(Au)や銅(Cu)などアルミニウム(Al)以外の材料であってもよい。また、配線層は、単層ではなく、積層構造としてもよい。
本実施の形態において、配線層160はバリアメタル層170の形成後に連続して形成されている。すなわち、スパッタ法を用いてモリブデン(Mo)の層と、アルミニウムシリコン(AlSi)の層が連続して形成されている。
スパッタ法により、バリアメタル層170と配線層160とを積層した後、フォトレジストによりマスクパタンを形成する。このとき、マスクパタンは、工程P140において形成されたショットキー電極192全体を覆うように形成される。その後、フォトレジストで覆われた部分以外の部分を塩素系のドライエッチングにより除去し、バリアメタル層170と配線層160とを形成する。なお、バリアメタル層170および配線層160の形成方法として、例えば、スパッタ法の代わりにEB蒸着法を用いる方法や、エッチングは用いずに、フォトレジストによりマスクパタンを形成した後に電極材料を積層しリフトオフ法を用いて形成する方法など、他の方法を採用してもよい。
図7は、バリアメタル層170と配線層160が形成された構成を示す模式図である。
ショットキー電極192の端部と配線層160の端部との距離sを、図7に示す。ショットキー電極192の絶縁層180からの剥離を十分に抑制する観点から、距離sの下限は、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。一方、距離sが長すぎる場合、半導体装置10のサイズが大きくなり、製造コストが増大する。このため、距離sの上限は、1mm以下が好ましい。本実施形態において、距離sは10μmとする。
これらの工程を経て、半導体装置10が完成する。
A−3.半導体層とショットキー電極とのバリア高さの評価
図8は、半導体層とショットキー電極とのバリア高さの評価結果を示すグラフである。図8の評価試験では、半導体装置として複数の試作例を用意し、半導体層とショットキー電極とのバリア高さを測定した。
試作例1は、半導体層120の上にニッケル層を50nm積層した後、550℃10分の熱処理を行い、その後、パラジウム層を100nm積層した半導体装置である。試作例2は、半導体層120の上にニッケル層を50nm積層した後、パラジウム層を100nm積層し、その後、550℃10分の熱処理を行なった半導体装置である。
図8の結果から、試作例2と比較して、試作例1のバリア高さが高いことが分かる。この理由としては、以下の理由が考えられる。パラジウム層を積層した後に熱処理を実施しないため、パラジウムがニッケル層に拡散することがない。このため、ニッケル層の膜厚を薄くしても、パラジウムのニッケル層への拡散によるバリア高さの低下が生じることはない。この結果、ニッケル層193の膜厚を薄くすることが可能となり、パラジウムを積層することによるバリア高さ向上の効果をより得ることができる。このように本発明を用いることでバリア高さを向上することができた。
B.その他の実施形態
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上述の実施形態において、裏面電極形成工程(工程P125)は絶縁膜形成工程(工程P120)の後に実施したが、エピタキシャル成長工程(工程P110)とパラジウム層形成工程(工程P147)の間であればいつ実施してもよく、例えば、ニッケル層形成工程(工程P140)の後や、熱処理工程(工程P145)の後でもよい。
また、裏面電極形成工程(工程P125)の熱処理と、熱処理工程(工程P145)の熱処理は同時に実施してもよい。このように熱処理を同時に実施することで、製造コストを抑制し、かつ、製造時間を短縮することができる。
上述の実施形態において、半導体装置としてショットキーバリアダイオードを用いたが、これに限らず、MESFET(Metal-Semiconductor Field Effect Transistor)やHFET(hetero-FET)などショットキー電極を用いた半導体装置に用いてもよい。つまり、本発明は、半導体層とショットキー電極とを備えた半導体装置に用いることができる。
上述の実施形態において、絶縁層の各層を形成する手法は、ALD法やCVD法に限らず、スパッタ法や塗布法などであってもよい。
上述の実施形態において、ショットキー電極、バリアメタル層、配線層の形成は、ショットキー電極を形成した後に、バリアメタル層、配線層を連続して形成する方法や、ショットキー電極とバリアメタル層を連続して形成した後に配線層、または、更なるバリアメタル層と配線層を形成する方法について説明したが、この方法に限られず、例えば、ショットキー電極、バリアメタル層、配線層を個別に形成してもよい。
上述の実施形態において、半導体装置は、バリアメタル層を備えているが、バリアメタル層を備えていなくてもよい。また、配線層は、アルミニウム(Al)や金(Au)などの単層でもよく、バリアメタル層を含む積層構造でもよい。
上述の実施形態において、絶縁層は酸化シリコン(SiO)/酸化アルミニウム(Al)を用いたが、これに限られず、単層や上記以外の積層構造であってもよい。絶縁層としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(Al)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸窒化ジルコニウム(ZrON)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化ハフニウム(HfO)などが挙げられる。
上述の実施形態において、基板の材質は、窒化ガリウム(GaN)に限らず、ケイ素(Si)、サファイア(Al23)、炭化ケイ素(SiC)などであってもよい。
上述の実施形態において、n型半導体層に含まれるドナーは、ケイ素(Si)に限らず、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)などであってもよい。
上述の実施形態において、裏面電極の材質は、チタン(Ti)およびアルミニウムシリコン(AlSi)の合金に限らず、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)などの他の金属であってもよい。
10…半導体装置
110…基板
120…半導体層
121…界面
160…配線層
170…バリアメタル層
180…絶縁層
181…第1の絶縁層
182…第2の絶縁層
185…開口部
192…ショットキー電極
193…ニッケル層
194…パラジウム層
198…裏面電極
L…側壁
r…距離
s…距離

Claims (5)

  1. 半導体装置の製造方法であって、
    半導体層と少なくとも一部においてショットキー接合する電極層であり、主にニッケルから形成される第1の電極層を形成する工程と、
    前記第1の電極層を形成後、熱処理を行なう工程と、
    前記熱処理の後、主に、パラジウム、白金、およびイリジウムから選ばれる少なくとも1つの金属から形成される第2の電極層を、前記第1の電極層の上に形成する工程と、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の電極層は、膜厚が10nm以上200nm以下である、半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1に記載の製造方法であって、
    前記半導体層は、主に窒化ガリウムから形成される、半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記第2の電極層の膜厚は、前記第1の電極層の膜厚以上である、半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法により製造された半導体装置。
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