JP2015194232A - 締結構造体及び締結方法 - Google Patents

締結構造体及び締結方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015194232A
JP2015194232A JP2014073121A JP2014073121A JP2015194232A JP 2015194232 A JP2015194232 A JP 2015194232A JP 2014073121 A JP2014073121 A JP 2014073121A JP 2014073121 A JP2014073121 A JP 2014073121A JP 2015194232 A JP2015194232 A JP 2015194232A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stud
bolt
sub
fastening structure
washer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014073121A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6038832B2 (ja
Inventor
晶子 田畑
Akiko Tabata
晶子 田畑
小野 秀一
Shuichi Ono
秀一 小野
松井 繁之
Shigeyuki Matsui
繁之 松井
隆司 山口
Takashi Yamaguchi
隆司 山口
吉田 賢二
Kenji Yoshida
賢二 吉田
敏 馬場
Satoshi Baba
敏 馬場
正頼 吉見
Masayori Yoshimi
正頼 吉見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka University NUC
Osaka City University PUC
Nippon Steel Bolten Co Ltd
Nippon Stud Welding Co Ltd
Kawada Industries Inc
Hanshin Expressway Co Ltd
Japan Construction Machinery and Construction Association JCMA
Original Assignee
Osaka University NUC
Osaka City University PUC
Nippon Stud Welding Co Ltd
Kawada Industries Inc
Hanshin Expressway Co Ltd
Japan Construction Machinery and Construction Association JCMA
Nippon Steel and Sumikin Bolten Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka University NUC, Osaka City University PUC, Nippon Stud Welding Co Ltd, Kawada Industries Inc, Hanshin Expressway Co Ltd, Japan Construction Machinery and Construction Association JCMA, Nippon Steel and Sumikin Bolten Corp filed Critical Osaka University NUC
Priority to JP2014073121A priority Critical patent/JP6038832B2/ja
Publication of JP2015194232A publication Critical patent/JP2015194232A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6038832B2 publication Critical patent/JP6038832B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Connection Of Plates (AREA)

Abstract

【課題】この発明は、スタッドボルトを用いて、構造物を構成する平板状の主部材と副部材とを構造的に一体化することができる締結構造体を提供することを目的とする。【解決手段】構造物を構成する平板状の主板材2に対して、副板材3を固定するとともに、主板材2と副板材3とを一体化するスタッド締結構造体1であって、主板材2の所定箇所に植設したスタッドボルト10を、副板材3に設けたボルト孔3aに貫通させるとともに、貫通したスタッドボルト10に、ワッシャ40,50を介して、固定ナット60を螺合し、固定ナット60の螺合によってスタッドボルト10に軸力を作用させて、主板材2と副板材3とを摩擦接合した。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、スタッドボルトを用いて構造物を構成する主部材に副部材を締結する締結構造体及び締結方法に関する。
例えば、構造物を構成する平板状の主部材に対して、平板状の副部材を固定するとともに、前記主部材と前記副部材とを一体化する締結構造として、一般的に、主部材と副部材とをともに貫通させたボルトとナットとを螺合して、螺合したボルトとナットとで主部材と副部材を挟持して締結する方法によるものが多用されている。
上述のような締結構造の場合、締結対象部材の両側で締結作業が必要となるため、例えば、特許文献1において開示されるように、副部材側の作業のみで締結できるワンサイドボルトを用いることがある。
しかし、ワンサイドボルトによる主部材と副部材との締結であっても、主部材の裏面側でワンサイドボルトの端部に設けられた係止部を係止させる作業が必要であり、例えば、供用中の高架道路の下面に副部材を設置する際は、当該係止のために通行止め等の交通規制や舗装面の除去を行う必要があり、手間やコストの増、及び社会的損失が生じることとなる。
一方で、特許文献2に示すように、スタッドボルトを用いて主部材と副部材とをつなぎ合わせる方法が周知である。
なお、スタッドボルトとは、主部材に対してスタッド軸部をスタッド溶接することにより、スタッド軸部の端部と主部材表面とを溶融してスタッド溶接部を形成して植設される部材である。
しかしながら、特許文献2に示すように、スタッドボルトは、副部材の主部材に対する位置固定、つまり、いわゆるズレ止めとしてしか機能せず、主部材と副部材とを構造的に一体化するような締結構造体を得ることはできなかった。
特開平07−216987号公報 特開平05−214887号公報
そこで、この発明は、スタッドボルトを用いて、構造物を構成する平板状の主部材と副部材とを構造的に一体化することができる締結構造体を提供することを目的とする。
この発明は、構造物を構成する平板状の主部材に対して、副部材を固定するとともに、前記主部材と前記副部材とを一体化する締結構造体であって、前記主部材の所定箇所に植設したスタッドボルトを、前記副部材に設けたボルト孔に貫通させるとともに、貫通した前記スタッドボルトに、ワッシャを介して、ナットを螺合し、該ナットの螺合によって前記スタッドボルトに軸力を作用させて、前記主部材と前記副部材とを摩擦接合することを特徴とする。
上述の構造物を構成する平板状の主部材は、構造物における構造部材となる部材であり、所定の剛性を有する板部材とすることができる。また、該主部材に植設するスタッドボルトは、構造部材である主部材に副部材を締結して構造的に一体化するため、例えば、M16以上の太径のスタッドボルトとする。なお、上述の一体化は、スタッドボルトによって摩擦接合された主部材と副部材とが、一部材として評価できるように摩擦接合された状態であることを含む概念である。
この発明により、構造物を構成する平板状の主部材と副部材とを、摩擦接合により構造的に一体化することができる。
詳述すると、スタッド溶接によって構造物を構成する平板状の主部材に植設したスタッドボルトにナットを螺合して軸力を導入するため、締結された主部材と副部材とが摩擦接合し、構造的に一体化すると評価できる締結構造体を実現することができる。
この発明の態様として、前記スタッドボルトを、ボルト軸部と、該ボルト軸部を前記主部材の所定箇所に植設するスタッド溶接部とで構成し、該スタッド溶接部を、前記ボルト軸部の径及び強度に応じた大きさに設定することができる。
上記ボルト軸部は、いわゆるスタッドやスタッドネジといわれるスタッドボルトを構成する主たる部材であり、スタッド溶接部は、スタッド溶接によってボルト軸部と主部材とが溶融して形成される部分であり、いわゆるフラッシュ、カラーあるいは余盛部といわれる部分である。
上述の「スタッド溶接部を、前記ボルト軸部の径及び強度に応じた大きさに設定する」は、引っ張り力が作用するスタッドボルトにおいて、スタッド溶接部より前記ボルト軸部が先に破断するようにスタッド溶接部の大きさを設定する概念である。
この発明により、前記ボルト軸部の径及び強度に応じた大きさに設定されたスタッド溶接部を備えることで、スタッドボルトに確実に軸力を導入して、主部材と副部材とを摩擦接合し、構造的に一体化すると評価できる締結構造体を実現することができる。
またこの発明の態様として、一体化した主部材及び副部材に対して作用する設定荷重に対して、前記ボルト軸部の径及び強度に応じた大きさに設定された前記スタッド溶接部の強度、及び前記主部材と前記副部材とのすべり係数に応じて、前記スタッドボルトを配置することができる。
この発明により、複数のスタッドボルトを用いる締結構造において、ボルト軸部の径や強度、前記主部材に対する前記スタッド溶接部の取付強度、並びに前記主部材と副部材とのすべり係数に基づいて、スタッドボルトの設置間隔を設定することで、様々な条件下であっても、所定の強度を有するとともに、確実に一体化することができる締結構造体を構成できる。
またこの発明の態様として、少なくとも前記副部材における前記ボルト孔の周辺を板状で構成するとともに、前記スタッド溶接部の高さが、前記副部材における板状部分の厚みより高い場合、前記ワッシャを、前記副部材側に配置され、前記スタッド溶接部の貫通を許容する挿通孔を有する第1ワッシャと、前記ナット側に配置され、前記スタッド溶接部の外径より小さく、前記ボルト軸部の貫通を許容する挿通孔を有する第2ワッシャとを重ねて構成することができる。
この発明により、前記ボルト軸部の径及び強度に応じた大きさに設定したスタッド溶接部の高さが、前記副部材における板状部分の厚みより高い場合であっても、あるいはスタッド溶接部のナット側表面に不陸がある場合であっても、鉛直方向にスタッド溶接部とワッシャとが接しないため、複数枚のワッシャを介して、確実にスタッドボルトに軸力を導入して、所定の摩擦強度が生じ、確実な摩擦接合を実現することができる。なお、スタッド溶接部の高さに応じて、複数枚の第1ワッシャを装着してもよい。
またこの発明の態様として、前記スタッドボルトを、前記主部材の底面において、下向きに植設することができる。
この発明により、構造物を構成する平板状の主部材の底面から下向きに突出するように植設されたスタッドボルトに対してナットを螺合するだけで締結構造体を構成できるため、例えば、供用中の高架道路の下面において、補強板を取り付けて補強する場合であっても、底面側からの施工のみで補強構造を構成でき、通行止め等の交通規制や舗装面を除去する必要がなく、低コストかつ効率的に施工することができる。
この発明によれば、スタッドボルトを用いて、構造物を構成する平板状の主部材と副部材とを構造的に一体化することができる締結構造体を提供することができる。
スタッド締結構造体の拡大図。 スタッド締結構造体の分解斜視図。 スタッド締結構造体の説明図。 複数本のスタッドボルトを用いたスタッド締結構造体の説明図。 片面すべり係数試験についての説明図。 引張疲労試験についての説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1はスタッドボルト10を用いた締結構造体(以下において、スタッド締結構造体1という)の断面図を示し、図2はスタッド締結構造体1の分解斜視図を示し、図3はスタッド締結構造体1の施工順序についての説明図を示している。
スタッド締結構造体1は、スタッドボルト10によって、構造物を構成する平板状の主板材2と副板材3とを締結した締結構造体であり、M16以上の太径のスタッドボルト10、第1ワッシャ40、第2ワッシャ50及び固定ナット60とで構成している。
スタッド締結構造体1を構成するスタッドボルト10は、いわゆるスタッドやスタッドネジといわれるボルト軸部20と、主板材2にボルト軸部20を植設してなる、いわゆるフラッシュ、カラーあるいは余盛部といわれるスタッド溶接部30とで構成している。
ボルト軸部20に形成されるネジ部21は、少なくとも後述する副板材3とワッシャ40,50とを重ねた高さでナット締結できるよう、ネジ山が設けられていればよい。
主板材2及び副板材3は、主に鋼板で構成されるほか、主板材2は鋼製箱桁、鋼床版等の鋼構造物であってもよく、副板材3はFRPやUFC等どのような素材を用いるものであってもよい。
スタッドボルト10を構成するスタッド溶接部30は、主板材2の表面2aとボルト軸部20の端部とが溶融して形成された部分であり、図示省略するフェルールで囲まれた状態で、スタッド溶接機で溶接することによって形成されるが、スタッドボルト10の径及び強度に応じた大きさに形成している。詳しくは、主板材2の表面2aに植設したスタッドボルト10に引っ張り力を作用させた場合、スタッド溶接部30より先にボルト軸部20が破断するような大きさに設定している。
そのため、主板材2に固定する副板材3に設けたボルト孔3aは、スタッド溶接部30の貫通する径で形成している。
第1ワッシャ40、第2ワッシャ50は、高力ボルト用座金で構成する平型ワッシャであるが、径大な第1ワッシャ40の固定ナット60側に径小な第2ワッシャ50を配置している。
詳述すると、第1ワッシャ40は、副板材3のボルト孔3aより径大な外径と、スタッドボルト10のスタッド溶接部30より径大な内径を有するリング状である。
第2ワッシャ50は、第1ワッシャ40の内径より径大な外径と、スタッドボルト10のボルト軸部20より径大で、第1ワッシャ40の外径より径小な内径を有するリング状である。なお、第1ワッシャ40の下面と第2ワッシャの上面は、後述する軸力の伝達を効果的なものとするため、可能な限り接触面積を大きくすることが望ましい。
このように構成することにより、スタッドボルト10のスタッド溶接部30の高さが、副板材3の厚みより高く、スタッド溶接部30の上部が副板材3より露出する場合であっても、露出するスタッド溶接部30の周りに第1ワッシャ40を配置し、さらにその固定ナット60側に第2ワッシャ50を配置することとなる。
そのため、露出するスタッド溶接部30の上部に不陸がある場合であっても、鉛直方向にスタッド溶接部30と第1ワッシャ40及び第2ワッシャ50とが接することなく、固定ナット60による締結力を確実にスタッドボルト10に作用させ、スタッドボルト10に軸力を導入することができる。
なお、スタッド溶接部30の高さが副板材3の厚みより低く、副板材3の表面側にスタッド溶接部30が露出しない場合は、第1ワッシャ40を用いず、第2ワッシャ50のみ用いればよい。また、スタッド溶接部30の高さが高く、副板材3の表面に露出する高さが高い場合、複数の第1ワッシャ40を重ねて配置してから第2ワッシャ50を配置してもよい。
固定ナット60は、ボルト軸部20のネジ部21と螺合するナットである。
このようなスタッド締結構造体1においてスタッドボルト10を主板材2に固定するためには、図3(a)に示すように、まず、主板材2の表面2aにおける所定箇所に、上向きに突出するようにスタッドボルト10を配置し、図3(b)に示すように、スタッド溶接機(図示省略)でボルト軸部20を溶接して植設する。このスタッド溶接機による溶接によって、主板材2の表面2aとボルト軸部20の端部とが溶融してスタッド溶接部30が形成される。
このようにして植設されたスタッドボルト10に対して、図3(c)に示すように、ボルト孔3aを貫通させて副板材3を取付け、第1ワッシャ40及び第2ワッシャ50を装着してから、固定ナット60を螺合して、スタッド締結構造体1を構成する(図1参照)。
なお、このように構成したスタッド締結構造体1の締結強度を評価するために行った片面すべり係数試験について、図5とともに説明する。
すべり試験は、スタッドボルトを用いた片面接合継手の摩擦面のすべり係数を確認することにより、スタッドボルトによる締結構造が摩擦接合され、締結された構造体が一体化されていることを確認する。
具体的には、図5に示すように、板状の母材(主板材)に対して、スタッドボルトを植設し、スタッドボルト及びナットで添接板(副板材)を挟持することにより締結した供試体を引っ張り試験に取り付け、すべりが発生するまで荷重を徐々に増加させ、すべりが生じたときの荷重であるすべり荷重に基づいてすべり係数を算出した。
なお、供試体は、母材としてSM400の12mm材を用い、添接板として、SS400の9mm材を用い、HT570のM22×60のスタッドボルトと、等級がF10でNUT33Cのナットと、等級がF35でS45Cの座金とを用いて構成している。
また、供試体の摩擦面処理として、母材にはRzjis20となるようにスイープブラスト処理を施し、添接板には無機ジンクリッチペイントを75μm塗装したNO.4とNO.5の二つの供試体を試験対象とした。これらの供試体を用いた試験結果を以下の表に示す。
上述の試験結果を示す表1から分かるように、スタッドボルトによって締結された母材と添接板とは、十分なすべり荷重を得ており、摩擦接合として機能していることが確認できた。
次に、スタッドボルトが植設された母材(主板材)の疲労強度、およびスタッドボルトへの軸力導入の有無による母材(主板材)の疲労強度に及ぼす影響を確認するために行った引張疲労試験について図6とともに説明する。
供試体は、厚さ12mmの鋼板で構成する母材(主板材)にM22スタッドボルトを植設し、厚さ16mm、ボルト孔φ32の正方形板(副板材)をスタッドボルト及びナットで締め付けたものを用いている。母材はSM490YA、正方形板はSS400、スタッドボルトにはHT570を用いた。試験ケースは、スタッドボルトに軸力導入をしたものをCase1、導入をしないものをCase2とした。さらに、軸力導入による摩擦の影響を排除し、正方形板が荷重分担しないように、母材と正方形板の間に樹脂およびグリース・鋼球を塗布したものをCase3とした。
図6に示すように、供試体に所定の負荷(100N/mm、125N/mm、155N/mm)を繰り返し与えた結果、全ての試験ケースにおいて概ねE等級を上回る疲労強度を確認することができた。また、軸力が導入され、かつ、摩擦力を軽減しない方が疲労強度は高く、特に軸力を導入したスタッドにより正方形板を固定する場合(Case1)、疲労強度は低下しないことが確認できた。
これらの試験から、主板材2に植設されたスタッドボルト10によって主板材2と副板材3とが締結されたスタッド締結構造体1では、摩擦接合機能を有するとともに、スタッドボルト10を植設したこと、あるいは植設したスタッドボルト10に軸力を導入したことによる主板材2の疲労強度低下が生じず、スタッドボルト10により主板材2と副板材3とを締結したスタッド締結構造体1は構造的に一体化していると評価することができることが確認できた。
なお、このように構成するスタッド締結構造体1において、例えば、図4に示すように複数本のスタッドボルト10を用いて構成する場合、スタッド締結構造体1に作用するものとして設定する設計荷重に対して、ボルト軸部20の径及び強度、及び主板材2に対するスタッドボルト10の取付強度、すなわちスタッド溶接部30の強度、さらには、主板材2と副板材3とのすべり係数に基づいて設置間隔や配置を設定する。
具体的には、ボルト軸部20の材質及び断面径、並びにスタッド溶接部30の大きさに基づいて定まる設計ボルト軸力と、主板材2と副板材3とのすべり係数と、安全率とに基づいて限界摩擦力を算定し、限界摩擦力と設計荷重によるせん断力とに基づいて、図4(a)に示すようにピッチpで配置したり、図4(b)に示すようにピッチp及び間隔wで配置したりするように、スタッドボルト10の設置間隔を設定する。
このように、構造物を構成する平板状の主板材2に対して、副板材3を固定するとともに、主板材2と副板材3とを一体化するスタッド締結構造体1は、主板材2の所定箇所に植設したスタッドボルト10を、副板材3に設けたボルト孔3aに貫通させるとともに、貫通したスタッドボルト10に、ワッシャ40,50を介して、固定ナット60を螺合し、固定ナット60の螺合によってスタッドボルト10に軸力を作用させて、主板材2と副板材3とを摩擦接合している。
また、スタッドボルト10を、ボルト軸部20と、ボルト軸部20を主板材2の所定箇所に植設してなるスタッド溶接部30とで構成し、スタッド溶接部30を、ボルト軸部20の径及び強度に応じた大きさに設定することで、スタッドボルト10に確実に軸力を導入して、主板材2と副板材3とを摩擦接合している。
そのため、スタッド溶接によって主板材2に植設したスタッドボルト10に固定ナット60を螺合して軸力を導入し、締結された主板材2と副板材3とが摩擦接合し、構造的に一体化すると評価できる締結構造体を実現することができる。
なお、スタッドボルト10の径及び強度に応じた大きさに形成したスタッド溶接部30が十分な静的強度と疲労耐久性とを兼ね備えているため、固定ナット60を螺合することによって、スタッドボルト10に軸力を導入して確実な摩擦接合を実現することができる。
また、スタッド溶接部30の高さが、副板材3における板状部分の厚みより高い場合、副板材3側に配置され、スタッド溶接部30の貫通を許容する挿通孔を有する第1ワッシャ40と、固定ナット60側に配置され、スタッド溶接部30の外径より小さく、ボルト軸部20の貫通を許容する挿通孔を有する第2ワッシャ50とを重ねて装着しているため、垂直方向にスタッド溶接部30とワッシャ40,50とが接することなく、仮に、スタッド溶接部30の表面に不陸があった場合であっても、確実にスタッドボルト10に軸力を導入して、所定の摩擦強度を発現できる摩擦接合を実現することができる。なお、スタッド溶接部30の高さに応じて、複数枚の第1ワッシャ40を装着してもよいし、もちろん、スタッド溶接部30の高さが低い場合は第2ワッシャ50のみを装着しても同様の効果を奏する。
また、図4に示すように、一体化したスタッド締結構造体1に対して作用する設計荷重に対して、ボルト軸部20の径及び強度に応じた大きさに設定されたスタッド溶接部30の強度、及び主板材2と副板材3とのすべり係数に応じた設置間隔や配置で、複数本のスタッドボルト10を配置することにより、様々な条件下であっても、所定の強度を有するとともに、確実に一体化することができる締結構造体を構成できる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の締結構造体は、スタッド締結構造体1に対応し、
以下同様に、
ナットは、固定ナット60に対応し、
設定荷重は、設計荷重に対応するも
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
たとえば、スタッドボルト10が下向きに突出するようにボルト軸部20を主板材2の底面にスタッド溶接して植設させてもよく、上向きのスタッド溶接では、フェルールを用いることにより、耐久性のある、確実な強度を有するスタッド溶接部30を形成することができる。
したがって、スタッドボルト10を用いたスタッド締結構造体1では、耐久性のある、確実な強度を有する締結構造を構成することができる。なお、このように下向きに突出するようなスタッドボルト10は、固定ナット60を螺合するだけでスタッド締結構造体1を構成できるため、例えば、供用中の高架道路の下面において、通行止め等の交通規制を行うことなく、また、舗装面を除去することなく、低コストかつ効率的に施工することができる。
1…スタッド締結構造体
2…主板材
3…副板材
3a…ボルト孔
10…スタッドボルト
20…ボルト軸部
30…スタッド溶接部
40…第1ワッシャ
50…第2ワッシャ
60…固定ナット

Claims (6)

  1. 構造物を構成する平板状の主部材に対して、副部材を固定するとともに、前記主部材と前記副部材とを一体化する締結構造体であって、
    前記主部材の所定箇所に植設したスタッドボルトを、前記副部材に設けたボルト孔に貫通させるとともに、貫通した前記スタッドボルトに、ワッシャを介して、ナットを螺合し、該ナットの螺合によって前記スタッドボルトに軸力を作用させて、前記主部材と前記副部材とを摩擦接合した
    締結構造体。
  2. 前記スタッドボルトを、ボルト軸部と、該ボルト軸部を前記主部材の所定箇所に植設するスタッド溶接部とで構成し、
    該スタッド溶接部を、
    前記ボルト軸部の径及び強度に応じた大きさに設定した
    請求項1に記載の締結構造体。
  3. 一体化した前記主部材及び前記副部材に対して作用する設定荷重に対して、
    前記ボルト軸部の径及び強度に応じた大きさに設定された前記スタッド溶接部の強度、及び前記主部材と前記副部材とのすべり係数に応じて、前記スタッドボルトを配置した
    請求項2に記載の締結構造体。
  4. 少なくとも前記副部材における前記ボルト孔の周辺を板状で構成するとともに、
    前記スタッド溶接部の高さが、前記副部材における板状部分の厚みより高い場合、
    前記ワッシャを、
    前記副部材側に配置され、前記スタッド溶接部の貫通を許容する挿通孔を有する第1ワッシャと、
    前記ナット側に配置され、前記スタッド溶接部の外径より小さく、前記ボルト軸部の貫通を許容する挿通孔を有する第2ワッシャとを重ねて構成した
    請求項2又は3に記載の締結構造体。
  5. 前記スタッドボルトを、前記主部材の底面において、下向きに植設した
    請求項1乃至4のうちいずれかに記載の締結構造体。
  6. 構造物を構成する平板状の主部材に対して、副部材を固定するとともに、前記主部材と前記副部材とを一体化する締結方法であって、
    前記主部材の所定箇所に植設したスタッドボルトを、前記副部材に設けたボルト孔に貫通させるとともに、貫通した前記スタッドボルトに、ワッシャを介して、ナットを螺合し、該ナットの螺合によって前記スタッドボルトに軸力を作用させて、前記主部材と前記副部材とを摩擦接合する
    締結方法。
JP2014073121A 2014-03-31 2014-03-31 締結構造体及び締結方法 Active JP6038832B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073121A JP6038832B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 締結構造体及び締結方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073121A JP6038832B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 締結構造体及び締結方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015194232A true JP2015194232A (ja) 2015-11-05
JP6038832B2 JP6038832B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=54433437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014073121A Active JP6038832B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 締結構造体及び締結方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6038832B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110589025A (zh) * 2019-09-29 2019-12-20 中国直升机设计研究所 一种旋翼过渡轴固定装置
JP2020024024A (ja) * 2018-08-08 2020-02-13 ナブテスコ株式会社 締結機構、締結物品および産業機械

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6269612U (ja) * 1985-10-23 1987-05-01
JPH04160215A (ja) * 1990-10-23 1992-06-03 Imasen Denki Seisakusho:Kk 溶接ボルト
JPH08291564A (ja) * 1995-04-21 1996-11-05 Nippon Steel Corp 高力ボルトによる摩擦接合構造
JP2000161332A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Owari Precise Products Co Ltd ボルト
JP2000204672A (ja) * 1999-01-13 2000-07-25 Nippon Steel Corp 異強度材の高力ボルト摩擦接合用スプライスプレ―ト
JP2006274680A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Kawatetsu Kyoryo Tekko Kk 母材と連結材の接合構造
JP2008045726A (ja) * 2006-08-16 2008-02-28 Yoshitaka Aoyama 円形断面部材用プロジェクションボルトとその溶接方法
JP3144679U (ja) * 2008-06-03 2008-09-11 川田工業株式会社 合成床版の継手構造
JP2010261200A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Sakae Suzuki 高力ボルトによる鉄骨等構造材の接合構造体

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6269612U (ja) * 1985-10-23 1987-05-01
JPH04160215A (ja) * 1990-10-23 1992-06-03 Imasen Denki Seisakusho:Kk 溶接ボルト
JPH08291564A (ja) * 1995-04-21 1996-11-05 Nippon Steel Corp 高力ボルトによる摩擦接合構造
JP2000161332A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Owari Precise Products Co Ltd ボルト
JP2000204672A (ja) * 1999-01-13 2000-07-25 Nippon Steel Corp 異強度材の高力ボルト摩擦接合用スプライスプレ―ト
JP2006274680A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Kawatetsu Kyoryo Tekko Kk 母材と連結材の接合構造
JP2008045726A (ja) * 2006-08-16 2008-02-28 Yoshitaka Aoyama 円形断面部材用プロジェクションボルトとその溶接方法
JP3144679U (ja) * 2008-06-03 2008-09-11 川田工業株式会社 合成床版の継手構造
JP2010261200A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Sakae Suzuki 高力ボルトによる鉄骨等構造材の接合構造体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020024024A (ja) * 2018-08-08 2020-02-13 ナブテスコ株式会社 締結機構、締結物品および産業機械
JP7304684B2 (ja) 2018-08-08 2023-07-07 ナブテスコ株式会社 締結機構、締結物品および産業機械
CN110589025A (zh) * 2019-09-29 2019-12-20 中国直升机设计研究所 一种旋翼过渡轴固定装置
CN110589025B (zh) * 2019-09-29 2022-09-06 中国直升机设计研究所 一种旋翼过渡轴固定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6038832B2 (ja) 2016-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10006202B2 (en) Buckling-restrained brace and method of manufacturing buckling-restrained brace
JP2015194047A (ja) 鋼床版及び鋼床版の補強工法
KR101435624B1 (ko) 다방향으로 제조된 탄소섬유판 및 메카니컬 앵커를 이용한 콘크리트 구조물의 휨, 전단, 및 내진성능 향상 보강공법
JP5169995B2 (ja) H形鋼のボルト継手接合部の補強構造および補強方法
JP6457141B1 (ja) 施工時の滑り免震支承構造、及び免震建物の施工方法
JP6038832B2 (ja) 締結構造体及び締結方法
JP2018145786A (ja) 管体結合構造およびユニット建物
JP6818510B2 (ja) 柱梁接合構造
JP2020037774A (ja) 柱梁接合構造及びその柱梁接合構造を備えた建物
JP4365640B2 (ja) 板材接合用ボルトとそれを用いた板材の接合方法
JP6432786B2 (ja) 梁材荷重負担構造および梁材修復方法
KR20200091045A (ko) 일체형 철골이음체를 이용한 무용접 철골보 접합부 및 그 시공방법
JP2011153481A (ja) 構造物の補強方法及び補強構造
JP2014111865A (ja) 柱の補強構造
JP2019027151A (ja) 梁接合構造
JP7194634B2 (ja) 繊維強化プラスチック部材及び繊維強化プラスチック複合構造
JP6038833B2 (ja) 締結構造体及び締結方法
KR101674306B1 (ko) 합성거더 구조체
JP2017053102A (ja) 梁の接合構造及び梁の接合方法
JP6270020B2 (ja) 鉄塔のボルト接合部における補強方法
JP5088624B2 (ja) 柱状体の補強構造および接合構造
JP2006112601A (ja) 板材接合用ボルトとそれを用いた板材の接合方法
JP4885327B1 (ja) 鋼材補修構造及び鋼材補修方法
JP6157675B1 (ja) ケーブルトレイ固定構造
JP6377540B2 (ja) 鋼材接合構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151201

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20151201

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160316

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160810

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6038832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531