JP2018145786A - 管体結合構造およびユニット建物 - Google Patents

管体結合構造およびユニット建物 Download PDF

Info

Publication number
JP2018145786A
JP2018145786A JP2018037828A JP2018037828A JP2018145786A JP 2018145786 A JP2018145786 A JP 2018145786A JP 2018037828 A JP2018037828 A JP 2018037828A JP 2018037828 A JP2018037828 A JP 2018037828A JP 2018145786 A JP2018145786 A JP 2018145786A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide member
end plate
head
bolt
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018037828A
Other languages
English (en)
Inventor
高太郎 永井
Kotaro Nagai
高太郎 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Publication of JP2018145786A publication Critical patent/JP2018145786A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

【課題】位置決め作業性に優れ、かつ、変形、破損などの発生も抑制できながらも必要な締結力を確保可能な管体結合構造を提供する。【解決手段】柱11(a)の端部の下側端部プレート15(a)と、柱11(b)の端部の上側端部プレート15(b)とを対面させて結合した管体結合構造であって、下側端部プレート15(a)に、雌螺子が形成されたプレート側締結穴21aと、このプレート側締結穴21aに雄螺子部が螺合されて下側端部プレート15(a)の表面側に頭部が突出されたガイド部材22と、が設けられ、ガイド部材22の頭部に、内周に雌螺子が形成されたガイド部材側締結穴22eが形成され、上側端部プレート15(b)に設けられた締結用ボルト23が、ガイド部材側締結穴22eに螺合されて、下側端部プレート15(a)と上側端部プレート15(b)とが結合された管体結合構造とした。【選択図】図2

Description

本開示は、管体結合構造およびユニット建物に関するものである。
従来、管体結合構造として、上下に設置された建物ユニットの上下の柱どうしを結合するのに用いた結合構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の管体結合構造は、下側に配置された柱の上端の上部プレートに設けられた雌螺子部と、上側に配置された柱の下端の下部プレートに設けられ、上部プレートの雌螺子部に螺合するボルトと、を備える。そして、ボルトは、下部プレートに対してボルト支持金物により上下方向に移動可能および回転可能に支持されている。
そして、上側の柱を、そのボルトの中心軸が下側の柱の雌螺子部の中心軸と一致するように下側の柱の上に設置し、この設置時に、下側の柱の上部プレートに押し上げられたボルトを回転させて雌螺子部に締結した構造となっている。
また、他の従来技術としては、下側の建物ユニットの柱の上部プレートにボルトが立設され、上側の建物ユニットの柱の下部プレートに、ボルトを挿通させる挿通穴が開口された構造も周知である。この従来技術では、上側の建物ユニットの柱の挿通穴に、下側の柱のボルトが挿通されるように、上側の建物ユニットを設置した後、ボルトに対しナットを締結して、両柱の両プレートを締結する。
特開平6−299611号公報
しかしながら、特許文献1に記載の管体結合構造では、下側の柱の上部プレートには位置の基準となる突起物が無いため、下側の柱に対して上側の柱を、軸心位置を一致させるように配置するのが難しい。このため、位置決め作業性に劣る。
一方、後者の周知技術のように、下側の柱の上部プレートからボルトを立設した構成では、ボルトを基準として上側の柱を設置することができ、位置決め作業性に優れる。しかしながら、上部プレートからボルトが上方に突出しており、かつ、このボルトの長さはナットとの締結に必要な長さよりも長く形成する必要がある。
このため、上側の建物ユニットの設置の際に、ボルトと上側の建物ユニットとが干渉しやすく、その際に、ボルトが変形したり、破損したりするおそれがある。
本開示は、位置決め作業性に優れ、かつ、変形、破損などの発生も抑制できながらも必要な締結力を確保可能な管体結合構造およびユニット建物を提供することを目的とする。
本開示の管体結合構造は、第1の管体の端部に設けられた第1の端部プレートと、第2の管体の端部に設けられた第2の端部プレートとを対面させて結合した管体結合構造であって、
前記第1の端部プレートに、雌螺子が形成されたプレート側締結穴と、このプレート側締結穴に雄螺子部が螺合されて前記第1の端部プレートの表面側にガイド部材頭部が突出されたガイド部材と、が設けられ、
前記ガイド部材頭部に、内周に雌螺子が形成されたガイド部材側締結穴が形成され、
前記第2の端部プレートに設けられた締結用ボルトの雄螺子部が、前記ガイド部材側締結穴の前記雌螺子に螺合されて、前記第1の端部プレートと前記第2の端部プレートとが結合されていることを特徴とする管体結合構造とした。
なお、前記第2の端部プレートに、前記ガイド部材頭部と嵌り合うことで両管体の位置決めを可能な凹部を備えるとともに、前記締結用ボルトの前記雄螺子部を挿通可能なボルト挿通穴を備える頭部収容部が設けられ、前記締結用ボルトが、前記雄螺子部を前記ボルト挿通穴に挿通させて前記ボルト挿通穴の周囲にボルト頭部を係合させて前記ガイド部材側締結穴に螺合されている構造とするのが好ましい。
また、前記第2の端部プレートに、前記ガイド部材頭部を挿通可能な頭部挿通穴が開口され、前記第2の端部プレートの裏面側に、前記頭部挿通穴と同軸に、前記頭部収容部および前記ボルト挿通穴を備えた前記頭部収容部としての座金部材が設けられている構造とするのが好ましい。
さらに、前記第1の端部プレートに、前記ガイド部材の前記雄螺子部を挿通可能なガイド部材挿通穴が開口され、前記第1の端部プレートの裏面側に、前記ガイド部材挿通穴と同軸に、雌螺子部分を前記プレート側締結穴とするナットが設けられている構造とするのが好ましい。
そして、前記ガイド部材の前記ガイド部材側締結穴の軸方向寸法が、前記頭部の前記第1の端部プレートからの突出代よりも大きい構造とするのが好ましい。
さらに、前記ガイド部材の前記雄螺子部と前記プレート側締結穴の前記雌螺子とを接着剤により接着するのが好ましい。
また、前記締結用ボルトの前記雄螺子部と、前記ガイド部材側締結穴の前記雌螺子とを接着剤により接着するのが好ましい。あるいは、前記締結用ボルトの頭部と、前記第2の端部プレートとの間に、座金を介在するのが好ましい。
また、前記接着剤は、前記雄螺子部の締め付け力が与えられて硬化を開始する接着剤を用いるのが好ましい。
また、複数の柱を、梁によりボックス状に連結した建物ユニットが、前記柱どうしが上下方向に連続するように上下方向に重ねて設置されたユニット建物であって、
下側の前記建物ユニットの前記柱と上側の前記建物ユニットの前記柱とが、その一方を前記第1の管体とするとともに、もう一方を前記第2の管体として上記の管体結合構造により結合されているユニット建物としてもよい。
本開示の管体結合構造では、第1の管体と第2の管体とを結合する際には、第1の管体の第1の端部プレートから突出しているガイド部材頭部を基準として第2の管体を設置可能であり、このような突出物が無いものと比較して、位置決め作業性に優れる。また、第1の端部プレートからガイド部材の頭部のみを突出させるため、第2の管体の設置時に、この第2の管体とガイド部材頭部とが干渉しにくいとともに、干渉した際でも、変形、破損が生じにくい。
さらに、第1の管体と第2の管体との締結力は、ガイド部材とプレート側締結穴との螺合と、締結用ボルトとガイド部材側締結穴との螺合により得られ、ガイド部材頭部の突出代は小さいものの、螺合寸法を長く確保して、必要な締結力を得ることが可能である。
したがって、位置決め作業性に優れ、かつ、変形、破損などの発生も抑制できながらも必要な締結力を確保可能な管体結合構造およびこの管体結合構造を備えたユニット建物を提供することができる。
なお、第2の端部プレートに頭部収容部を設けたものでは、頭部収容部の凹部をガイド部材頭部に嵌め合わせることで、第2の管体の位置決めを行うことができ、作業性に優れる。また、頭部収容部のボルト挿通穴を通して、締結用ボルトを第2の端部プレート側からガイド部材頭部のガイド部材側締結穴に螺合させることができる。
また、第2の端部プレートの裏面側に座金部材を設けたものでは、座金部材を第2の端部プレートに結合することにより、凹部およびボルト挿通穴を第2の端部プレートに設けることができる。したがって、第2の端部プレートを加工して凹部およびボルト挿通穴を設けるものと比較して、製造が容易である。
さらに、ナットの雌螺子部分をプレート側締結穴としたものでは、既存のナットを利用して、第1の端部プレートにガイド部材の雄螺子部と螺合可能なプレート側締結穴を設けることができ、製造が容易である。
そして、ガイド部材のガイド部材側締結穴の軸方向寸法を、ガイド部材頭部の突出代よりも大きくしたものでは、ガイド部材頭部の突出代を小さく抑えつつ、締結用ボルトとの螺合代を確保することができる。
さらに、ガイド部材の雄螺子部とプレート側締結穴の雌螺子とを接着剤により接着したものでは、長期間使用しても、ガイド部材の雄螺子部とプレート側締結穴の雌螺子との間に緩みが生じるのを抑制できる。
また、締結用ボルトの雄螺子とガイド部材側締結穴の雌螺子とを接着剤により接着したものでは、長期間使用しても、締結用ボルトの雄螺子とガイド部材側締結穴の雌螺子との間に緩みが生じるのを抑制できる。
同様に、締結用ボルトの頭部と、第2の端部プレートとの間に、座金を介在したものでも、長期間使用しても、締結用ボルトの雄螺子とガイド部材側締結穴の雌螺子との間に緩みが生じるのを抑制できる。
また、接着剤として、雄螺子部の締め付け力が与えられて硬化を開始する接着剤を用いた場合は、ガイド部材や締結用ボルトの締結を行うまでは、接着剤が硬化しない。このため、ガイド部材の雄螺子部、プレート側締結穴の雌螺子、締結用ボルトの雄螺子、ガイド部材側締結穴の雌螺子などに予め接着剤を塗布しておくことができる。したがって、接着剤として仕様時点で硬化が始まるものを用いた場合と比較して、作業性に優れる。
本発明の実施の形態1の管体結合構造を用いて結合してユニット建物を構築する建物ユニットを示す斜視図である。 実施の形態1の管体結合構造を示す断面図である。 実施の形態1の管体結合構造の構成要素の分解状態を示す説明図である。 実施の形態1の管体結合構造による結合手順の説明図であり、結合前の下側の建物ユニットの柱を示す。 実施の形態1の管体結合構造による結合手順の説明図であり、結合前の下側の建物ユニットの柱にガイド部材を螺合させた状態を示す。 実施の形態1の管体結合構造による結合手順の説明図であり、結合前の下側の建物ユニットの柱に上側の建物ユニットの柱を重ねる状態を示す。 実施の形態1の管体結合構造による結合手順の説明図であり、上下の建物ユニットの柱を重ね締結用ボルトを締結する状態を示す。 実施の形態1の管体結合構造による結合手順の説明図であり、結合作業の終了状態を示す。 実施の形態1の管体結合構造において下側の柱に対して上側の柱が傾いて設置された場合の結合手順の説明図であり、上側の柱が傾いた状態を示す。 実施の形態1の管体結合構造において下側の柱に対して上側の柱が傾いて設置された場合の結合手順の説明図であり、上側の柱が傾いた状態で締結ボルトを螺合する途中過程を示す。 実施の形態1の管体結合構造において下側の柱に対して上側の柱が傾いて設置された場合の結合手順の説明図であり、締結作業の終了状態を示す。 実施の形態2の管体結合構造を示す断面図である。 実施の形態2の管体結合構造の耐久性テストの入力方向の説明図である。 実施の形態3の管体結合構造を示す断面図である。
以下、本開示の管体結合構造を実施するための形態を、図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
以下に、図面に基づいて実施の形態1の管体結合構造について説明する。
[全体構成]
まず、実施の形態1の管体結合構造の全体構成について説明する。
この実施の形態1の管体の結合構造は、図1に示す建物ユニット10(a),10(b)を、上下に結合してユニット建物Aを構築するのにあたり、その柱11(a),11(b)を第1の管体および第2の管体として、上下に重ねて結合するのに用いるものである。
なお、建物ユニット10は、角形鋼管からなる4本の柱11の間に、溝形鋼等からなる天井梁12と床梁13とを溶接などで結合してボックス状に骨組みし、これに壁面材,天井材,床材等の各面材を張り付けて構成される。
図1において、上下の建物ユニット10,10のうちの特定の一方を指す場合には、下側の建物ユニット10を指す符号「10」の後ろに(a)を付加して表記する。また、上側の建物ユニット10については符号「10」の後ろに(b)を付加して表記する。同様に、柱11についても、下側の柱11には(a)を付加して表記し、上側の柱11には(b)を付加して表記する。また、特定のものを指さない場合には、(a)(b)の表記は省略する。
(柱の構成)
次に、柱11の構成について説明する。
図2は、下側の建物ユニット10(a)の柱11(a)と、上側の建物ユニット10の柱11(b)との結合部を示す拡大断面図である。
この図に示すように、柱11(a),11(b)は、四角筒状の管本体14(a),14(b)を備える。そして、管本体14(a),14(b)の上下両端部に、管本体14(a),14(b)の上下両端部の開口を塞いで溶接などにより結合された下側端部プレート15(a)および上側端部プレート15(b)、を備える。なお、両端部プレート15(a),15(b)の一方が第1の端部プレートに相当し、もう一方が第2の端部プレートに相当する。ここでは、便宜上、柱11(a)および下側端部プレート15(a)を、第1の管体および第1の端部プレートとする。同様に、柱11(b)および上側端部プレイと15(b)を、第2の管体および第2の端部プレートとする。
下側端部プレート15(a)の中央には、下側端部プレート15(a)を貫通してガイド部材挿通穴16(a)が開口されている(図4A、図4B参照)。このガイド部材挿通穴16(a)は、後述するガイド部材22の雄螺子部22bを挿通可能な内径寸法に形成されている。
また、上側端部プレート15(b)の中央には、上側端部プレート15(b)を貫通して頭部挿通穴16(b)が開口されている(図4C参照)。なお、この頭部挿通穴16(b)は、後述するガイド部材22の頭部(ガイド部材頭部)22aを挿通可能な内径寸法に形成されている。
(結合部材の構成)
次に、柱11(a)と柱11(b)とを結合するのに用いる結合部材20の構成について説明する。
図3は結合部材20を示す側面図である。
結合部材20は、ナット21とガイド部材22と締結用ボルト23および図2に示す座金部材24とを備える。
ナット21は、六角ナットであり、図2に示すように、柱11(a)の下側端部プレート15(a)の裏面(下側面)に、ガイド部材挿通穴16(a)と同軸に配置され、溶接などにより固定されている。そして、このナット21には、内周に雌螺子(図示省略)が形成されたプレート側締結穴21aが形成されている。
座金部材24は、柱11(b)の上側端部プレート15(b)の裏面(上側面)に、頭部挿通穴16(b)と同軸に配置され、溶接などにより固定されている。この座金部材24には、上下方向で頭部挿通穴16(b)と隣接する側に、後述するガイド部材22の頭部22aが嵌り合い可能な凹部24aが形成され、かつ、頭部挿通穴16(b)と同軸に、上下方向に貫通してボルト挿通穴24bが形成されている。なお、凹部24aの内径寸法および軸方向に沿う方向の寸法は、ガイド部材22の頭部22aと嵌り合って位置決め可能なように、頭部22aの外径寸法および軸方向寸法よりも僅かに大きなクリアランス寸法(2,3mm程度の寸法)を有して形成されている。また、頭部挿通穴16(b)の内径についても、頭部22aの外径に対して同様のクリアランスが設けられている。
ガイド部材22は、図3に示すように、略円柱状に形成されており、下部にナット21のプレート側締結穴21aの雌螺子と螺合可能な雄螺子が形成された雄螺子部22bが設けられている。また、ガイド部材22の上端部の頭部22aは、係合部22cと、ガイド斜面部22dとガイド部材側締結穴22eとを備える。
係合部22cは、頭部22aの外周に形成され、ねじ込み作業時に治具を周方向に係合可能に上方から見て六角形などの多角形状に形成されている。
ガイド斜面部22dは、係合部22cの上側に設けられ、外周面が円錐状の斜面形状に形成されている。
ガイド部材側締結穴22eは、頭部22aの上面から下方に向けて穿設され、その内周に図示は省略するが、雌螺子が形成されている。また、このガイド部材側締結穴22eの軸方向寸法(軸方向に沿う方向の寸法)は、頭部22aの軸方向寸法よりも大きく形成されている。
締結用ボルト23は、雄螺子部23aと頭部23bとを備える。
雄螺子部23aは、ガイド部材22のガイド部材側締結穴22eに形成された雌螺子に締結可能な雄螺子が形成されている。
頭部23bは、後述する締結工具40と係合する係合穴23cが、頭部23bの上面に開口して形成されたもので、係合穴23cは、上方から見て四角や六角の多角形形状に形成されている。
(実施の形態1の作用)
次に、実施の形態1の管体結合構造による柱11(a),11(b)の結合の手順を図4A〜図4Eに基づいて順を追って説明する。
建物ユニット10(a)では、工場製造時に、図4Aに示すように、柱11(a)の上端の下側端部プレート15(a)の裏面(下面)に、ナット21を予め溶接などにより固定する。さらに、ガイド部材22の雄螺子部22bを、ナット21に対して上方からねじ込み、図4Bに示すように、下側端部プレート15(a)の上面から頭部22aのみが突出した状態とする。
一方、建物ユニット10(b)では、工場製造時に、図4Cに示すように、柱11(b)の下端の上側端部プレート15(b)の裏面(上面)に、座金部材24を予め溶接などにより固定しておく。
次に、建築現場では、図1に示すように、建物ユニット10(a)の上に、建物ユニット10(b)を載置し、柱11(a)と柱11(b)とを上下に重ねた後、結合部材20を用いて結合する。
この結合時に、まず、図4C、図4Dに示すように、柱11(a)の下側端部プレート15(a)に対して、柱11(b)の上側端部プレート15(b)を対面させて、両者が当接するように、両柱11(a),11b)を重ねるように設置する。
この際に、ガイド部材22の頭部22aは、座金部材24の凹部24aに嵌り合い、これにより、柱11(a)に対して柱11(b)の水平方向の位置決めが成される。
そして、この時、下側の柱11(a)の下側端部プレート15(a)から上方に突出しているのは、ガイド部材22の頭部22aのみであり、上方の部材と締結するための螺子部分を突出させない構造としている。このため、下側端部プレート15(a)から上方に突出する頭部22aの寸法が小さく、柱11(a)の上に柱11(b)を設置する際に、その頭部22aと柱11(b)とが干渉しにくく、頭部22aに変形や破損が生じにくい。
次に、図4Dに示すように、柱11(a),11(b)どうしを上下に重ね、ガイド部材22の頭部22aを、座金部材24の凹部24aに嵌め合わせたら、柱11(b)の上方から締結用ボルト23を差し込み、その雄螺子部23aをガイド部材22のガイド部材側締結穴22eの雌螺子に締結させる。
この場合、締結用ボルト23の頭部23bの係合穴23cに、締結工具40の係合部41を係合させた状態で、締結工具40を柱11(b)の上方から差し込み、締結工具40を締結方向に回転させて、雄螺子部23aをガイド部材側締結穴22eの雌螺子に螺合させる。なお、締結工具40の係合部41は、係合穴23cの多角形形状に周方向に係合する多角形形状に形成されている。
このように締結用ボルト23の雄螺子部23aをガイド部材22のガイド部材側締結穴22eの雌螺子に螺合させることにより、ガイド部材22と締結用ボルト23の頭部23bとの間隔が狭まり、柱11(a)と柱11(b)とが、図4Eに示すように締結される。
この場合、ナット21、ガイド部材22、締結用ボルト23は、それぞれ、軸方向に沿う方向の全長が短いため、例えば、1本のボルトに対してナットを締結するものと比較して、軸心位置のずれを抑え、寸法精度を高く保つことができる。
したがって、軸心位置にずれが大きなものと比較して、上記の締結作業を容易に行うことができ、作業性に優れる。すなわち、下側の柱11aから1本のボルトを立設した場合、その基端部と先端部との軸心位置にずれが生じやすい。この場合、ボルトが傾くため、このボルトにナットを締結する作業が、位置ずれが小さいものと比較して、その作業性が悪くなる。それに対して、本実施の形態では、必要な螺合代を、ガイド部材22と締結用ボルト23との2部材で得ることとして、1部材あたりの軸方向寸法を抑えることができるため、同じ寸法精度であっても両端の軸心位置のずれを抑えることができる。よって、作業性を高めることができる。
次に、図5A〜図5Cに基づいて、上側の建物ユニット10(a)の設置時に、下側の柱11(a)に対して上側の柱11(b)が傾いて設置された場合について説明する。
図5Aは、上側の柱11(b)の設置時に、下側の柱11(a)に対して上側の柱11(b)が傾いて上側端部プレート15(b)の頭部挿通穴16(b)の縁部がガイド部材22の頭部22aに引っ掛かった状態となった場合を示している。なお、このような柱11(a)に対する柱11(b)の相対的な傾きは、設置作業の精度により生じる場合の他に、柱11(a)(b)の製造時の誤差により生じる場合もある。
この状態で、図5A、図5Bに示すように、ガイド部材22のガイド部材側締結穴22eに対し締結用ボルト23を締結した場合、締結用ボルト23の水平方向の位置を規制するボルト挿通穴24bと、締結用ボルト23を締結するガイド部材側締結穴22eと、が軸方向に離れている。このため、ガイド部材側締結穴22eに対する締結用ボルト23の傾きを小さく抑えることができる。
したがって、締結用ボルト23をガイド部材側締結穴22eに締結することができる。そして、この締結作業を行うと、その締結力によりガイド部材22の頭部22aと締結用ボルト23の頭部23bとが相対的に軸方向に近付く。これにより、上側端部プレート15(b)の頭部挿通穴16(b)の縁部がガイド部材22の頭部22aのガイド斜面部22dの傾斜に沿って移動し、図5Cに示すように、両柱11(a),11(b)が、軸心位置を一致させて、正規の位置に配置される。
このように、上側の柱11(b)の設置時に位置ずれが生じていても、ガイド部材22の頭部22aの突出代が小さいとともに、ガイド斜面部22dを備えているため、ガイド部材22の破損は生じにくく、また、多少のずれがあっても、柱11(a),11(b)の位置決めを行うことができる。加えて、ガイド部材22の頭部22aと、頭部挿通穴16(b)および座金部材24の凹部24aの内径との間にクリアランスが確保されていることによっても、上記の位置決めをスムーズに行うことができる。
ここで説明を加えると、ボルトが下側の柱11(a)から突出している構造の場合、それを挿通する柱11(b)側の穴との寸法精度を高く形成しなければ、両者を円滑に挿通するのが難しくなる。本実施の形態1のように、柱11(a),11(b)が建物ユニット10(a),10(b)を構成するものである場合、手摺などの短い柱と比較してその寸法が長く、その寸法精度を高く形成するのに高い技術を必要とし、通常の寸法管理精度よりも高精度の寸法管理精度が必要になる。それに対して、本実施の形態1のように、頭部挿通穴16(b)および座金部材24の凹部24aに対してガイド部材22の頭部22aのみを挿通する場合、ボルトなどの寸法の長いものを挿通する場合よりも、寸法精度が低くても上記の位置決めが容易となり、通常の寸法管理精度の範囲内で製造した柱11(a),11(b)であっても位置決め作業を容易に実行可能となる。
しかも、ガイド部材22は、突出代よりも軸方向の寸法が長いガイド部材側締結穴22eを有しているため、突出代が小さくても、締結用ボルト23との必要な締結力を得ることができる。
ここで、上述のように、締結用ボルト23の傾きが小さいことで締結が容易であることの説明を加える。
例えば、柱11(a)のナット21に直接ボルトにより締結する構造の場合、ボルトの水平方向の位置は、上側端部プレート15(b)に開口された穴により規制されることになる。この場合、柱11(b)の位置が、図5Aと同程度に水平方向にずれていると、上側端部プレート15(b)による規制位置と、ナット21との軸方向の距離が短く、その分ボルトの傾きが大きくなり、プレート側締結穴21aにボルトを締結することが困難である。
それに対して、本実施の形態1では、柱11(a)に対して軸方向に離れた位置のボルト挿通穴24bにより締結用ボルト23の水平方向の位置が規制されるため、ガイド部材側締結穴22eの軸心に対する締結用ボルト23の傾き角度を小さく抑えることができ、締結が容易となる。
そして、これにより必要な締結力を得て、柱11(b)の水平方向への位置の矯正が可能となる。
(実施の形態1の効果)
以下に、実施の形態1の管体結合構造の効果を列挙する。
1)実施の形態1の管体結合構造は、
第1の管体としての柱11(a)の端部に設けられた第1の端部プレートとしての下側端部プレート15(a)と、第2の管体としての柱11(b)の端部に設けられた第2の端部プレートとしての上側端部プレート15(b)とを対面させて結合した管体結合構造であって、
下側端部プレート15(a)に、雌螺子が形成されたプレート側締結穴21aと、このプレート側締結穴21aに雄螺子部22bが螺合されて下側端部プレート15(a)の表面側にガイド部材頭部としての頭部22aが突出されたガイド部材22と、が設けられ、
ガイド部材22の頭部22aに、内周に雌螺子が形成されたガイド部材側締結穴22eが形成され、
上側端部プレート15(b)に設けられた締結用ボルト23の雄螺子部23aが、ガイド部材側締結穴22eの雌螺子に螺合されて、下側端部プレート15(a)と上側端部プレート15(b)とが結合されていることを特徴とする。
したがって、柱11(a)の下側端部プレート15(a)から突出しているガイド部材22の頭部22aを基準として柱11(b)を設置可能であり、このような突出物が無いものと比較して、位置決め作業性に優れる。また、下側端部プレート15(a)からガイド部材22の頭部22aのみを突出させるため、柱11(b)の設置時に、この柱11(b)とガイド部材22の頭部22aとが干渉しにくいとともに、干渉した際でも、変形、破損が生じにくい。加えて、柱11(a)からボルトを突出させた場合と比較して、柱11(a),11(b)の寸法精度が相対的に低い場合でも、位置決めが可能となり、通常の寸法管理精度の範囲内で製造した柱11(a),11(b)であっても位置決め作業を容易に実行可能となる。
さらに、両柱11(a),11(b)および両端部プレート15(a)、15(b)の締結力は、ガイド部材22とプレート側締結穴21aとの螺合と、締結用ボルト23とガイド部材側締結穴22eとの螺合により得られ、ガイド部材22の頭部22aの突出代は小さいものの、螺合寸法を長く確保して、必要な締結力を得ることが可能である。
したがって、位置決め作業性に優れ、かつ、変形、破損などの発生も抑制できながらも必要な締結力を確保可能な管体結合構造を提供することができる。
2)実施の形態1の管体結合構造は、
上側端部プレート15(b)に、ガイド部材22の頭部22aと嵌り合うことで両柱11(a)、11(b)の位置決めを可能な凹部24aを備えるとともに、締結用ボルト23の雄螺子部23aを挿通可能なボルト挿通穴24bを備える頭部収容部(座金部材24)が設けられ、
締結用ボルト23が、雄螺子部23aをボルト挿通穴24bに挿通させてボルト挿通穴24bの周囲にボルト頭部(頭部23b)を係合させてガイド部材側締結穴22eの雌螺子に螺合されていることを特徴とする。
したがって、頭部収容部(座金部材24)の凹部24aをガイド部材22の頭部22aに嵌め合わせることで、柱11(a)に対する柱11(b)の位置決めを行うことができ、締結作業性に優れる。また、頭部収容部(座金部材24)のボルト挿通穴24bを通して、締結用ボルト23を上側端部プレート15(b)側からガイド部材22の頭部22aのガイド部材側締結穴22eに螺合させることを可能とし、締結作業性に優れる。
3)実施の形態1の管体結合構造は、
上側端部プレート15(b)に、ガイド部材22の頭部22aを挿通可能な頭部挿通穴16(b)が開口され、
上側端部プレート15(b)の裏面側に、頭部挿通穴16(b)と同軸に、凹部24aおよびボルト挿通穴24bを備えた座金部材24が設けられていることを特徴とする。
したがって、座金部材24を上側端部プレート15(b)に溶接して結合することにより、凹部24aおよびボルト挿通穴24bを上側端部プレート15(b)に設けることができる。したがって、上側端部プレート15(b)を加工して凹部24aおよびボルト挿通穴14bを設けるものと比較して、製造が容易である。
4)実施の形態1の管体結合構造は、
下側端部プレート15(a)に、ガイド部材22の雄螺子部22bを挿通可能なガイド部材挿通穴16(a)が開口され、
下側端部プレート15(a)の裏面側に、ガイド部材挿通穴16(a)と同軸に、雌螺子部分をプレート側締結穴21aとするナット21が設けられていることを特徴とする。
したがって、既存のナット21を利用して、下側端部プレート15(a)にガイド部材22の雄螺子部22bと螺合可能なプレート側締結穴21aを設けることができ、製造が容易である。
5)実施の形態1の管体結合構造は、
ガイド部材22のガイド部材側締結穴22eの軸方向寸法が、頭部22aの下側端部プレート15(a)からの突出代よりも大きいことを特徴とする。
したがって、ガイド部材22の頭部22aの突出代を小さく抑えつつ、締結用ボルトとの螺合代を確保することができる。
6)実施の形態1のユニット建物Aは、
複数の柱11を、天井梁12および床梁13によりボックス状に連結した建物ユニット10を、柱11(a),11(b)どうしが上下方向に連続するように上下方向に重ねて設置されたユニット建物であって、
下側の建物ユニット10(a)の柱11(a)と上側の建物ユニット10(b)の柱11(b)が、上記の実施の形態の1管体結合構造により結合されていることを特徴とする。
したがって、位置決め作業性に優れ、かつ、変形、破損などの発生も抑制できながらも必要な締結力を確保可能な管体結合構造を備えたユニット建物を提供することができる。
(他の実施の形態)
以下に、他の実施の形態の管体結合構造について説明する。なお、他の実施の形態の管体結合構造について説明するのにあたり、各実施の形態において共通する構成には共通する符号を付けて説明を省略する。
(実施の形態2)
図6に基づいて実施の形態2の管体結合構造について説明する。この実施の形態2の管体結合構造は、ガイド部材22および締結用ボルト23の緩み止め性能の向上を図ったものである。また、実施の形態2では、下側の柱211(a)の下側端部プレート215(a)および上側の柱211(b)の上側端部プレート215(b)についても変形例を示している。
まず、両柱211(a)、211(b)の下側端部プレート215(a)および上側端部プレート215(b)について実施の形態1との相違点を説明する。
下側端部プレート215(a)は、実施の形態1の下側端部プレート15(a)とナット21とを一体としたものに相当する。
すなわち、下側端部プレート215(a)として、実施の形態1で示した下側端部プレート15(a)よりも板厚が厚いものが用いられている。そして、この下側端部プレート215(a)に、プレート側締結穴221aが形成されている。なお、プレート側締結穴221aの内周には雌螺子(不図示)が形成されたている。
上側端部プレート215(b)は、実施の形態1の下側端部プレート15(b)と座金部材24とを一体としたものに相当する。
すなわち、上側端部プレート215(b)として、実施の形態1で示した上側端部プレート15(b)よりも板厚が厚いものが用いられている。そして、この上側端部プレート215(b)の中心に、上下方向の下側に、凹部224aが形成され、上下方向の上側にボルト挿通穴224bが同軸に形成されている。なお、凹部224aは、ガイド部材22の頭部22aを収容可能な大きさに形成されている。
次に、ガイド部材22および締結用ボルト23の緩み止めについて説明する。
図11に示すように、ガイド部材22の雄螺子部22bの外周と、下側端部プレート215(a)のプレート側締結穴221aの内周との間に、接着剤201が充填され、雄螺子部22bと雄螺子部23aとが接着剤201により接着されている。
さらに、締結用ボルト23の雄螺子部23aの外周と、ガイド部材22の頭部22aのガイド部材側締結穴22eの内周との間にも接着剤202が充填され、雄螺子部23aとガイド部材側締結穴22eとが接着されている。
接着剤201,202として、本実施の形態2では、水性エポキシ樹脂を用いており、具体的には、株式会社スリーボンド社製のThreeeBond2448B(商品名)を使用している(なお、「スリーボンド」「ThreeeBond」は登録商標である)。
これら接着剤201,202は、マイクロカプセル型の螺子固着剤と称されるものであり、螺子の締め込み時に、マイクロカプセル(不図示)が破壊されることにより、エポキシ樹脂と硬化剤とが反応して硬化する。
したがって、本実施の形態2では、ガイド部材22の雄螺子部22bの外周と、締結用ボルト23の雄螺子部23aの外周と、に予め接着剤201,202を塗布しておく。この塗布時点では、接着剤201,202は硬化しない。
そして、ガイド部材22の雄螺子部22bを、下側端部プレート215(a)のプレート側締結穴221aに締結すると、接着剤201に締め付け力が与えられてマイクロカプセル(不図示)が破壊され、接着剤201が硬化する。接着剤201が硬化した後は、雄螺子部22bとプレート側締結穴221aとが接着され、かつ、両者の隙間も埋められ、ガイド部材22の緩み止めが成される。
同様に、締結用ボルト23の雄螺子部23aを、ガイド部材22の頭部22aのガイド部材側締結穴22eに締結すると、その締め付け力で接着剤202のマイクロカプセル(不図示)が破壊されて、接着剤202が硬化する。そして、接着剤202が硬化した後は、接着剤202により、雄螺子部23aとガイド部材側締結穴22eとが接着され、かつ、両者の隙間も埋められ、締結用ボルト23の緩み止めが成される。
すなわち、ユニット建物Aの建築後、ユニット建物Aには、風雨や、地震その他の地面からの揺れなどが入力され、柱11(a),11(b)に対し、引張力やせん断力が長期間に亘って入力される。このため、ガイド部材22の雄螺子部22bと下側端部プレート215(a)のプレート側締結穴221aとの間や、締結用ボルト23の雄螺子部23aとガイド部材22のガイド部材側締結穴22eとの間に緩みが生じるおそれがある。さらには、ガイド部材22や締結用ボルト23の強度が不足すると、これらが破壊するおそれがある。
そこで、柱11(a),11(b)に引張力やせん断力を繰り返し入力し、必要な緩み防止性能や強度を有しているかを確認する実験を行った。図7は、この実験における引張力の入力方向およびせん断力の入力方向を示す。
その結果、数十年の性能要求年数の間、ガイド部材22および締結用ボルト23に緩みが生じないとともに、破壊も生じないことを確認した。
また、接着剤についても、経年劣化をアレニウス式に基づいて演算した結果、性能要求年数の経過では劣化しないことが分かった。
さらに、実施の形態2では、締結時の締め付け力が作用して硬化する接着剤201,202を、ガイド部材22の雄螺子部23aの外周、および締結用ボルト23の雄螺子部23aの外周に塗布するようにした。
したがって、締結作業を行うまでは、接着剤201,202は硬化しないため、予め塗布しておくことができる。よって、塗布時点から硬化を開始する接着剤を用い、締結作業時に、ガイド部材22の雄螺子部23aの外周、および締結用ボルト23の雄螺子部23aの外周に、接着剤を塗布する場合と比較して、作業性に優れる。
以下に、実施の形態2の管体結合構造の効果を列挙する。
2-1)実施の形態2の管体結合構造は、
ガイド部材22の雄螺子部22bとプレート側締結穴221aの雌螺子(不図示)とが接着剤201により接着されていることを特徴とする。
したがって、長期間(例えば、数十年)使用しても、ガイド部材22とプレート側締結穴221aとの締結に緩みが生じるのを抑制できる。
2-2)実施の形態2の管体結合構造は、
締結用ボルト23の雄螺子部23aと、ガイド部材側締結穴22eの雌螺子(不図示)とが接着剤202により接着されていることを特徴とする。
したがって、長期間(例えば、数十年)使用しても、締結用ボルト23とプレート側締結穴221aとの締結に緩みが生じるのを抑制できる。
2-3)実施の形態2の管体結合構造は、
接着剤201,202は、雄螺子部22b,23aの締め付け力が与えられて硬化を開始する接着剤であることを特徴とする。
したがって、接着剤201,202を予め雄螺子部22b,23aや、プレート側締結穴221a、ガイド部材側締結穴22eに塗布しておくことができ、作業性に優れる。
(実施の形態3)
次に、図13に示す実施の形態3の管体結合構造について説明する。
この実施の形態3の管体結合構造は、実施の形態2の変形例であり、締結用ボルト23の緩み止めを、接着剤202に代えて座金301により行うようにした例である。なお、ガイド部材22の緩み止めについては、実施の形態2と同様に接着剤201を用いている。
すなわち、締結用ボルト23の頭部23bと、上側端部プレート15(b)の座金部材24の上面との間に、座金301が介在されている。したがって、締結用ボルト23の締結時に生じる座金301の弾性反力により、締結用ボルト23の雄螺子部23aとガイド部材22のガイド部材側締結穴22eの雌螺子とが噛み合い、両者の締結の緩みが抑制される。
したがって、この実施の形態3にあっても、実施の形態2と同様に、締結用ボルト23の緩み止め性能を得ることができた。
3-1)実施の形態3の管体結合構造は、
締結用ボルト23の頭部23bと、上側端部プレート15(b)の座金部材24の上面との間に、座金301が介在されていることを特徴とする。
したがって、長期間(例えば、数十年)使用しても、締結用ボルト23とガイド部材22のガイド部材側締結穴22eとの締結に緩みが生じるのを抑制できる。
以上、本開示の管体結合構造を実施の形態に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施の形態では、管体として、建物ユニットの柱を示したが、管体としてはこれに限定されず、建物ユニット以外の管どうしの結合に用いることも可能である。また、建物ユニットに用いる場合も、柱どうし以外の管体どうしの結合に用いることができる。
また、実施の形態では、ナットおよびガイド部材を設ける第1の管体を下側の柱とし、座金部材、結合用ボルト(ジョイントボルト)を設ける第2の管体を上側の柱とした例を示したが、その上下関係は、これに限定されるものではない。例えば、上側の柱にナットおよびガイド部材を設け、下側の柱に座金部材、締結ボルト(ジョイントボルト)を設けるようにしてもよい。さらに、実施の形態では、管体を上下に重ねて結合した例を示したが、その方向としてこれに限定されず、例えば、管体を横方向に連結する場合にも適用することができる。
また、実施の形態では、ガイド部材を締結するプレート側締結穴を第1の端部プレートに固着したナットに設けた例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、第1の端部プレートに直接プレート側締結穴を形成してもよいし、また、ナットを用いることなく、単にプレート側締結穴を形成した金属部材を、用いるようにしてもよい。
また、第2の端部プレートに、位置決め用の凹部を形成するのにあたり、座金部材を用いた例を示したが、これに限定されず、例えば、端部プレートを直接加工して凹部を形成し、この凹部に直接締結用ボルトを挿通する穴を形成してもよい。
また、実施の形態では、接着剤を、ガイド部材の雄螺子部および締結用ボルトの雄螺子に予め塗布した例を示したが、これに限定されず、プレート側締結穴の雌螺子やガイド部材側締結穴の雌螺子に塗布してもよい。
さらに、実施の形態では、接着剤として、締結力が加わることで硬化を開始するものを示したが、これに限定されるものではなく、ガイド部材や締結用ボルトの締結作業を行う際に、塗布するようにしてもよい。
A ユニット建物
10(a)建物ユニット
10(b)建物ユニット
11(a)柱(第1の管体)
11(b) 柱(第2の管体)
15(a) 下側端部プレート(第1の端部プレート)
15(b) 上側端部プレート(第2の端部プレート)
16(a) ガイド部材挿通穴
16(b) 頭部挿通穴
21 ナット
21a プレート側締結穴
22 ガイド部材
22a 頭部(ガイド部材頭部)
22b 雄螺子部
22e ガイド部材側締結穴
23 締結用ボルト
23a 雄螺子部
23b 頭部
24 座金部材
24a 凹部
24b ボルト挿通穴
201 接着剤
202 接着剤
301 座金

Claims (10)

  1. 第1の管体の端部に設けられた第1の端部プレートと、第2の管体の端部に設けられた第2の端部プレートとを対面させて結合した管体結合構造であって、
    前記第1の端部プレートに、雌螺子が形成されたプレート側締結穴と、このプレート側締結穴に雄螺子部が螺合されて前記第1の端部プレートの表面側にガイド部材頭部が突出されたガイド部材と、が設けられ、
    前記ガイド部材頭部に、内周に雌螺子が形成されたガイド部材側締結穴が形成され、
    前記第2の端部プレートに設けられた締結用ボルトの雄螺子部が、前記ガイド部材側締結穴の前記雌螺子に螺合されて、前記第1の端部プレートと前記第2の端部プレートとが結合されていることを特徴とする管体結合構造。
  2. 請求項1に記載の管体結合構造において、
    前記第2の端部プレートに、前記ガイド部材頭部と嵌り合うことで両管体の位置決めを可能な凹部を備えるとともに、前記締結用ボルトの前記雄螺子部を挿通可能なボルト挿通穴を備える頭部収容部が設けられ、
    前記締結用ボルトが、前記雄螺子部を前記ボルト挿通穴に挿通させて前記ボルト挿通穴の周囲にボルト頭部を係合させて前記ガイド部材側締結穴に螺合されていることを特徴とする管体結合構造。
  3. 請求項2に記載の管体結合構造において、
    前記第2の端部プレートに、前記ガイド部材頭部を挿通可能な頭部挿通穴が開口され、
    前記第2の端部プレートの裏面側に、前記頭部挿通穴と同軸に、前記凹部および前記ボルト挿通穴を備えた前記頭部収容部としての座金部材が設けられていることを特徴とする管体結合構造。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の管体結合構造において、
    前記第1の端部プレートに、前記ガイド部材の前記雄螺子部を挿通可能なガイド部材挿通穴が開口され、
    前記第1の端部プレートの裏面側に、前記ガイド部材挿通穴と同軸に、雌螺子部分を前記プレート側締結穴とするナットが設けられていることを特徴とする管体結合構造。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の管体結合構造において、
    前記ガイド部材の前記ガイド部材側締結穴の軸方向寸法が、前記ガイド部材頭部の前記第1の端部プレートからの突出代よりも大きいことを特徴とする管体結合構造。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の管体結合構造において、
    前記ガイド部材の前記雄螺子部と前記プレート側締結穴の前記雌螺子とが接着剤により接着されていることを特徴とする管体結合構造。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の管体結合構造において、
    前記締結用ボルトの前記雄螺子部と、前記ガイド部材側締結穴の前記雌螺子とが接着剤により接着されていることを特徴とする管体結合構造。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の管体結合構造において、
    前記締結用ボルトの頭部と、前記第2の端部プレートとの間に、座金が介在されていることを特徴とする管体結合構造。
  9. 請求項6または請求項7に記載の管体結合構造において、
    前記接着剤は、前記雄螺子部の締め付け力が与えられて硬化を開始する接着剤であることを特徴とする管体結合構造。
  10. 複数の柱を、梁によりボックス状に連結した建物ユニットが、前記柱どうしが上下方向に連続するように上下方向に重ねて設置されたユニット建物であって、
    下側の前記建物ユニットの前記柱と上側の前記建物ユニットの前記柱とが、その一方を前記第1の管体とするとともに、もう一方を前記第2の管体として請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の管体結合構造により結合されていることを特徴とするユニット建物。
JP2018037828A 2017-03-08 2018-03-02 管体結合構造およびユニット建物 Pending JP2018145786A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017044149 2017-03-08
JP2017044149 2017-03-08

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018145786A true JP2018145786A (ja) 2018-09-20

Family

ID=63590878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018037828A Pending JP2018145786A (ja) 2017-03-08 2018-03-02 管体結合構造およびユニット建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018145786A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110284732A (zh) * 2019-06-13 2019-09-27 中国矿业大学 一种模块化集装箱建筑连接节点
KR102207399B1 (ko) * 2020-07-24 2021-01-26 엘티삼보 주식회사 지중연속벽 형성을 위한 워터스탑 시공시 이용되는 지수블록 구조체 및 이를 연결하는 방법
WO2021087396A1 (en) * 2019-11-01 2021-05-06 Blokable, Llc Connector and method of use of same
KR20210115227A (ko) * 2020-03-12 2021-09-27 삼성물산 주식회사 지수판 고정구조가 일체화된 다이아프램 월의 스탑엔드
KR102307901B1 (ko) * 2021-05-10 2021-10-05 스타우스 주식회사 코너캐스터를 적용한 철골 모듈러 장치
KR102493589B1 (ko) * 2022-07-07 2023-01-31 김영주 선박용 엔진 고정구조

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08284257A (ja) * 1995-02-13 1996-10-29 Sekisui Chem Co Ltd ユニット建物接続構造
JPH1018422A (ja) * 1996-06-28 1998-01-20 Sekisui Chem Co Ltd 柱連結構造
JP2002004420A (ja) * 2000-06-27 2002-01-09 Hironobu Kuroda 鋼管柱の接合構造物、および同接合構造物の施工方法
JP3120952U (ja) * 2006-02-10 2006-04-20 株式会社佐野庄製作所 取付用固定具

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08284257A (ja) * 1995-02-13 1996-10-29 Sekisui Chem Co Ltd ユニット建物接続構造
JPH1018422A (ja) * 1996-06-28 1998-01-20 Sekisui Chem Co Ltd 柱連結構造
JP2002004420A (ja) * 2000-06-27 2002-01-09 Hironobu Kuroda 鋼管柱の接合構造物、および同接合構造物の施工方法
JP3120952U (ja) * 2006-02-10 2006-04-20 株式会社佐野庄製作所 取付用固定具

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110284732A (zh) * 2019-06-13 2019-09-27 中国矿业大学 一种模块化集装箱建筑连接节点
CN110284732B (zh) * 2019-06-13 2024-02-27 中国矿业大学 一种模块化集装箱建筑连接节点
WO2021087396A1 (en) * 2019-11-01 2021-05-06 Blokable, Llc Connector and method of use of same
US11639602B2 (en) 2019-11-01 2023-05-02 Blokable, Llc Connector and method of use of same
KR20210115227A (ko) * 2020-03-12 2021-09-27 삼성물산 주식회사 지수판 고정구조가 일체화된 다이아프램 월의 스탑엔드
KR102376908B1 (ko) * 2020-03-12 2022-03-23 삼성물산(주) 지수판 고정구조가 일체화된 다이아프램 월의 스탑엔드
KR102207399B1 (ko) * 2020-07-24 2021-01-26 엘티삼보 주식회사 지중연속벽 형성을 위한 워터스탑 시공시 이용되는 지수블록 구조체 및 이를 연결하는 방법
KR102307901B1 (ko) * 2021-05-10 2021-10-05 스타우스 주식회사 코너캐스터를 적용한 철골 모듈러 장치
KR102493589B1 (ko) * 2022-07-07 2023-01-31 김영주 선박용 엔진 고정구조

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018145786A (ja) 管体結合構造およびユニット建物
JP2013204228A (ja) 木部材接合構造
US20150315788A1 (en) Sleeve connector
JP4683579B1 (ja) 木造建築物の補強構造
JP6164646B2 (ja) 柱脚部接合構造
JP4494129B2 (ja) 木質構造材による柱梁架構の接合工法及び接合構造
JP4741386B2 (ja) 木質構造材の接合工法および接合構造
EP3530828B1 (en) Joint fitting
JP2008111290A (ja) プレキャスト鉄筋コンクリート造柱及び鉄骨梁の接合構造
WO2017170671A1 (ja) 杭基礎構造
JP2015134984A (ja) 鉄筋コンクリート梁とコンクリート充填鋼管柱との接合構造及び方法
JP4115463B2 (ja) 継手装置
JP7243007B2 (ja) 木質梁接合構造
KR20180007292A (ko) Phc 말뚝 연결장치
JP5864900B2 (ja) 既設基礎補強方法および既設基礎補強構造
JP6528276B2 (ja) 構造物補強用部材
JP2007077612A (ja) 木質柱の柱脚部接合構造及びその柱脚部接合用具
JP5991622B2 (ja) 杭の無溶接継手
JP2012241391A (ja) 既設基礎補強方法および既設基礎補強構造
JP4921071B2 (ja) 柱梁接合金具及び柱梁接合構造
JP5123687B2 (ja) 梁・梁接合構造及び柱・梁接合構造
JP2009275356A (ja) 建物補強金物
JP6474575B2 (ja) 既存建物のブレース耐震補強構造および耐震補強方法
JP3161023U (ja) 鉄骨柱及び鉄骨梁の接合構造
JP6045202B2 (ja) 鋼材の接合部構造および鋼構造物の耐力パネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220614