JP5088624B2 - 柱状体の補強構造および接合構造 - Google Patents
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Description
これに対して、ほかの柱梁の材料に例えばアラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維などの高強度繊維材料から形成される部材や、それら高強度繊維材料をコンクリートに混入させた高強度繊維補強コンクリートを使用し、柱梁の断面を増大させることなく強度の向上を図ることができ、或いは柱の断面を縮小することで軽量化させて生産性の向上を図るようにした構造のものがある。
また、高強度繊維材料からなる部材に対して溶接をすることができないといった欠点があり、好適な接合方法がないことから、その点で改良の余地があった。
また、本発明のほかの目的は、高強度繊維材料を使用した柱状体の接合を確実に行える柱状体の補強構造および接合構造を提供することである。
また、柱状体の端部のみに硬化材を充填させた構造とすることが可能であるので、柱状体の重量を軽くすることができ、運搬が容易となることから、例えば工場などで製作した柱状体を現場に運び込んで組み立てるといった簡略化された作業のとなり、施工の効率化が図れるとともに、工期の短縮を図ることができる。
本発明では、柱状体が中空形状であり、その筒状端部の内側にのみ硬化材を充填し、その端部周囲に充填材を介して外周リングを設けることで、柱状体の軸方向に作用する圧縮力に対応することができる。そして、柱状体が中空であるので、その部材量を減少することができ、高強度繊維材料の使用量を削減することが可能となるので、材料コストの低減を図ることができる。また、柱状体の重量を軽くすることが可能となることから、工場などで製作した柱状体を現場に運び込んで組み立てるといった簡略化された作業となり、施工の効率化が図れるとともに、工期の短縮を図ることができる。
本発明では、柱状体と充填材を介して取り付けられる外周リングとをより強固に一体化させることができ、剛性を高めることが可能となるので、柱状体の軸方向に作用する圧縮力に対してより一層確実に対応することができる。
また、外周リングに鋼材などを使用し、その外周リングを利用してボルトや溶接等の固定手段によって高強度繊維材料を使用した柱状体どうし、或いは高強度繊維材料を使用した柱状体と他の部材とを確実に接合することができるので、例えば梁どうし間の柱状体を複数に分割した長さ寸法の短い部材を使用することができ、運搬や施工がし易くなり生産性の向上を図ることができる。
図1は本発明の実施の形態による柱の補強構造を示す立面図、図2は図1に示すA−A線断面図、図3は図1に示す補強構造の立断面図、図4は試験例1による高強度繊維材からなる柱の圧縮強度試験結果を示す図、図5は試験例2による高強度繊維材からなる柱の圧縮強度試験結果を示す図である。
梁2、2は、鉄筋コンクリート製の部材が採用されている。そして、柱1A、1Bは、接合される梁2、2から軸方向に圧縮力が作用する状態となっている。
充填材5は、例えば石膏、モルタル、エポキシ樹脂などの材料が採用され、柱1の端部1aと外周リング4との付着力を高めるためのものである。
補強板7は、円盤形状の鉄板からなり、その外径寸法が端部補強部材3(外周リング4)の外径寸法とほぼ一致する大きさをなし、柱1に設けられた端部補強部材3、3の上下外側面に配置されて外周リング4に溶接などで固定されている。なお、補強板7には、上述した固定片41、41、…に対応する位置にボルト孔(図示省略)が形成されている。
次に、上述した端部補強部材3、硬化材6、および補強板7(これらを補強構造という)によって補強された高強度繊維部材からなる柱1の剛性(圧縮強度)を確認するために、次のような試験を行った。
本試験では、上述した図1に示す補強構造を備えた柱状体(これを第1試験体A(実施例)とする)と、補強構造を備えていない柱状体(これを第2試験体B(比較例)とする)とのそれぞれに対して圧縮強度試験を実施した。
次に、試験例2について説明する。試験例2は、上述した試験例1で使用した補強構造を備えた第1試験体A(実施例)と、補強構造を備えない第2試験体B(比較例)のそれぞれにおいて部材の繊維配向を変えて、それぞれに対して試験例1と同様に圧縮強度試験を実施した。繊維配向は、9:1、2:1、1:1の3種類とした。各試験体A、Bの寸法、試験方法は、試験例1と同様である。図5および表1は、計測結果を示したグラフであり、繊維配向に対する最大圧縮応力(N/mm2)を示したものである。
また、外周リング4に鋼材などを使用し、その外周リング4を利用してボルト8による固定手段によって高強度繊維材料を使用した柱1、1どうし、或いは高強度繊維材料を使用した柱1と梁2とを確実に接合することができるので、梁2、2どうし間の柱1A、1Bを複数に分割した長さ寸法の短い部材を使用することができ、運搬や施工がし易くなり生産性の向上を図ることができる。
例えば、端部補強部材3の形状、大きさ、厚さ寸法などはとくに制限されることはなく、柱1の大きさなどの条件に応じて任意に設定することができる。例えば、本実施の形態では外周形状が円形をなす外周リング4を採用しているが、この形状に限定されることはなく、例えば外周形状が四角形等の多角形状であってもよい。
そして、本実施の形態では梁2、2どうしの間に配置される柱1A、1Bを2本としているが、この数量に制限されることはなく、1本、或いは3本を連結させることができる。
また、本実施の形態では柱1の端面1bに補強板7を設けた構造となっているが、補強板7を設けない構造であってもかまわない。
さらに、本実施の形態では柱1A、1Bどうしの接合をボルト8で締結する構造としているが、これに限定されることはなく、例えば図7に示すように補強板7、7どうしの側面に切欠部7aを形成して溶接(溶接部W)することにより柱1A、1Bどうしを接合する構造であってもかまわない。また、外周リング4、4どうしを溶接するようにしてもよい。
1a 端部
1c 中空部
1d 軸方向中央部
2 梁
3 端部補強部材
4 外周リング
5 充填材
6 硬化材
7 補強板
8 ボルト
Claims (4)
- 高強度繊維材料を使用した柱状体の補強構造であって、
前記柱状体における圧縮力が作用する軸方向の端部には、
前記端部の外周側に間隔をあけて取り囲むようにして配置される外周リングと、
該外周リングおよび前記端部の間の隙間を埋める充填材と、
前記柱状体の端部内側に充填された硬化材と、
から構成されていることを特徴とする柱状体の補強構造。 - 前記柱状体は、中空筒状体であることを特徴とする請求項1に記載の柱状体の補強構造。
- 前記柱状体の端面には、前記軸方向に直交する平面を有する補強板が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の柱状体の補強構造。
- 高強度繊維材料を使用した柱状体の接合構造であって、
前記柱状体における圧縮力が作用する軸方向の端部には、前記端部の外周側に間隔をあけて取り囲むようにして配置される外周リングと、該外周リングおよび前記端部の間の隙間を埋める充填材と、前記柱状体の端部内側に充填された硬化材とが備えられ、
前記軸方向に隣接する前記柱状体どうしは、それぞれの前記外周リングどうしを固定させて接合されていることを特徴とする柱状体の接合構造。
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