JP6253630B2 - 合成セグメント、リング及び沈設構造物 - Google Patents

Description

本発明は、沈設構造物を構成し、鋼材と中詰材とを備える合成セグメント、及び当該合成セグメントを複数連結して形成したリングに関する。

立坑や橋脚補強等の沈設構造物を地中に構築するために、複数のセグメントを連結してリング体を構築し、リング体をその軸線方向に重ねて複数連結した、地中に沈設される沈設体が知られている。

沈設体を地中に沈設する際には、施工場所の地表面上に刃口リングを設け、刃口リングの内側の地盤を掘削した後、刃口リングの上端を沈設装置によって地盤に向けて押圧し、刃口リングを地中に沈設していく。ある程度の深さまで刃口リングを沈設させた後、刃口リングの上端に別のリング体を連結し、リング体の内側を掘削し、リング体の上端を沈設装置によって地盤に向けて押圧し、リング体を地中に沈設していく。このように、複数のリング体の連結による沈設体の組み立てと、地盤の掘削及び沈設体の押圧とを順に繰り返すことで、沈設体を地中に沈設することができる。

リング体を構成するセグメントとしては、沈設構造物の壁面となる湾曲形成されたプレートと、プレートの上端部及び下端部に設けられた主桁と、プレートの左端部及び右端部に設けられた継手とを備えるリング体を構築するセグメントが公知になっている。プレート、主桁及び継手は、全て板状に形成されている（例えば、特許文献１参照）。

また、リング体として、内側から内枠として圧入型枠、鉄筋、外枠としてスチール構造体が配置されたリング体が公知になっている。圧入型枠、スチール構造体の二重枠の間の鉄筋が配置されている空間には、コンクリートが打ち込まれている。スチール構造体が、鉄筋及びコンクリートと一体になっている（例えば、特許文献２参照）。

特許第３９６７４９４号公報 特許第４３１３８７１号公報

近年、大断面での沈設構造物の施工の需要が増加している。大断面の施工になると、沈設構造物を構成するセグメントも必要な断面性能を確保するために大きくする必要がある。

しかし、トラックやトレーラー等の輸送機器には、積載可能な大きさに制限があるため、従来の構造のセグメントを単に大きくするだけでは、セグメントを作成した後に施工現場まで運搬することが困難である。また、施工現場で一から沈設構造物を作成することは施工効率の低下を招き、好ましくない。

そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、大断面での施工に対応することができ、施工効率の低下を抑制することができる合成セグメント及び複数の合成セグメントを連結したリングを提供することを目的とする。

上記課題を解決するため、本発明は、地中に埋設される沈設構造物を構成する合成セグメントであって、前記沈設構造物の外壁を形成する外側ピースと、前記沈設構造物の内壁を形成する内側ピースと、前記外側ピースと前記内側ピースとの間に設けられた中詰材と、を備えることを特徴とする。

また、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する連結ピースを備えることが好ましい。

また、前記連結ピースは、前記外側ピースの長手方向における少なくとも一方の端部と、前記内側ピースの長手方向における少なくとも一方の端部とを互いに連結する端部連結部材を有することが好ましい。

また、前記端部連結部材は、前記外側ピース及び前記内側ピースの両端部に設けられていることが好ましい。

また、前記端部連結部材は、少なくとも厚さ１６ｍｍのプレートであり、前記端部連結部材は、互いに最大１８ｍの間隔をおいて設けられていることが好ましい。

また、前記端部連結部材は、前記外側ピースと前記内側ピースとの間の空間を短手方向に仕切る板状部材であることが好ましい。

また、前記連結ピースは、前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材を有することが好ましい。

また、前記中間連結部材は、断面積が少なくとも１９．０５ｍｍ^２の棒材であり、前記中間連結部材は複数設けられており、隣接する中間連結部材に対して、前記外側ピース及び前記内側ピースの長手方向及び短手方向に、最大１．０ｍの間隔をおいて設けられていることが好ましい。

また、前記外側ピース及び前記内側ピースの少なくとも一方は、前記中詰材と接触する面に、前記中詰材に係止する係止部材を有することが好ましい。

また、前記外側ピース及び前記内側ピースはそれぞれ、壁面を形成するプレートと、該プレートの上端部及び下端部に立設された主桁と、これらの主桁間に設けられた補剛材とを備えていることが好ましい。

また、前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材は、前記補剛材に固定されていることが好ましい。

また、前記中詰材はコンクリート、ソイルセメント、モルタル又はスラグであることが好ましい。

さらに、本発明は、地中に沈設される沈設構造物の外壁を形成する外側ピースと、前記沈設構造物の内壁を形成する内側ピースと、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する複数の連結ピースと、前記外側ピースと前記内側ピースの間に設けられている中詰材と、を備える合成セグメントを複数連結して構成するリングであって、前記連結ピースは、プレート状の連結部材を複数有し、前記プレート状の連結部材は、隣接する前記プレート状の連結部材と、前記沈設構造物の全周において互いに最大１８ｍの間隔をおいて設けられている。

本発明によれば、大断面での施工に対応することができ、施工効率の低下を抑制することができる。

地中に沈設された沈設構造物の一部を断面視した概略正面図である。 セグメントの斜視図である。 中詰材がないセグメントの平面図である。 図３に示すセグメントの斜視図である。 図２のＶ−Ｖ線上におけるセグメントの断面図である。 セグメントの載荷試験を説明するための概略図である。 ４点曲げ載荷試験における載荷荷重と、試験体における中央部の鉛直方向での変位との関係を示すグラフである。 ４点曲げ載荷試験後の試験体の中詰材におけるひび割れを示す図である。

本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一つの例示であり、本発明の範囲において、種々の形態をとりうる。

図１は、地中に沈設された沈設構造物１００の一部を断面視した概略正面図であり、沈設構造物１００を立坑に適用した例を示している。図２は、二重リング４４を形成するセグメント５の斜視図である。図３は、セグメント５の平面図であり、中詰材４を充填する前の状態を示す。図４は、図３に示すセグメント５の斜視図であり、一部を透視可能に描いた。図５は、図２に示すセグメント５のＶ−Ｖ線上における断面図である。

［沈設構造物の構成］
図１に示すように、沈設構造物１００は、シールド工法等によって地中に構築されるトンネルＴの掘削開始地点や中間地点等に設けられ、沈設構造物１００の内側の空間Ｓがシールドマシンの搬送路や換気口となる。
沈設構造物１００は、地中に沈設された沈設体１と、沈設体１の内側の底部に設けられた底盤部２と、を備えている。

＜沈設体＞
図１に示すように、沈設体１は、円筒状に構築されており、その軸線が鉛直方向に沿うように地中に沈設される。沈設体１は、平面視円環状のリング体４をその軸線方向に複数連結して組み立てたものである。沈設体１を構成するリング体４は、刃口リング４１と、ガイドリング４２と、作業台リング４３と、二重リング４４とが上下方向に積み上げられて構成されている。

刃口リング４１は、沈設体１の最下端に設けられるリング体であり、その下端に刃口を有している。刃口リング４１は、その歯先（先端）を外側に有している。ガイドリング４２は、刃口リング４１の上端に複数連結されて、沈設体１の沈設をガイドする。作業台リング４３は、ガイドリング４２の上端に連結されている。作業台リング４３は、上端面が下端面よりも大きくなるように形成されており、上端面が作業台リング４３の内側に張り出すように形成されている。作業台リング４３の上端面は、少なくとも二重リング４４が載置できる程度の大きさに形成されている。二重リング４４は、作業台リング４３の上端に連結されている。作業台リング４３の上方には、二重リング４４が複数段に亘って設けられている。

なお、刃口リング４１と作業台リング４３との間に設けられているガイドリング４２は、刃口リング４１から作業台リング４３に向かうにつれて徐々に軸線方向の端面の幅が広がるように形成されているとより好ましい。すなわち、上方のガイドリング４２になるほどその上端面の幅が作業台リング４３の幅に近づくように形成されていることが好ましい。

上下に隣接するリング４１，４２において、上方のリング４２の各セグメントと下方のリング４１の各セグメントとは、互いにリング４１，４２の周方向にずれて千鳥状に配置されている。なお、この配置は、リング４２とリング４３、リング４３とリング４４、及びリング４４，４４においても同様である。リング体４は、セグメント５をその壁面方向に沿って連結して組み立てることにより形成される。

＜二重リングのセグメント＞
リング体４のうち二重リング４４は、複数のセグメント５を連結して、最終的に環状に形成したものである。各セグメント５は、連結して二重リング４４を形成した場合に、二重リング４４の外径が、例えば３０ｍになるような曲率半径をもって周方向に湾曲して構成されていることが好ましい。また、セグメント５の、二重リング４４の径方向に見た幅は、例えば０．９ｍ〜３．０ｍであることが好ましく、特に２．５ｍであるとよい。
図２から図５に示すように、二重リング４４のセグメント５は、沈設構造物１００の外壁を形成する外側ピース５１と、沈設構造物１００の内壁を形成する内側ピース５２と、外側ピース５１及び内側ピース５２を連結する連結ピース５３と、外側ピース５１と内側ピース５２との間の空間を埋める中詰材５４とを備える、合成セグメントである。
また、外側ピース５１及び内側ピース５２の、セグメント５の厚さ方向での高さは、例えば０．５ｍ〜２．５ｍ、より具体的には、０．９ｍ〜１．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよく、両ピース５１，５２の間隔は、例えば０．４ｍ〜２．５ｍ、より具体的には、１．０ｍ〜２．０ｍであることが好ましく、特に１．９ｍであるとよい。

（外側ピース）
外側ピース５１は、二重リング４４の外壁面をなす円弧状に湾曲形成された矩形状のプレート６１と、プレート６１の湾曲に沿った外縁に立設された２つの主桁６２と、２つの主桁６２の両端部間を結ぶように主桁６２の長手方向（延在方向）における両端に立設された継手６３と、２つの主桁６２間を結ぶように継手６３に略平行にプレート６１の内面側に設けられた補剛材６４と、プレート６１の周方向における両端に設けられた連結具６５と、中詰材５４と外側ピース５１との固定を図るための係止部材６６とを備えている。
図１に示すように、外側ピース５１は、刃口リング４１の上方に設置されている。具体的には、刃口リング４１及び外側ピース５１の外周面は、沈設体１の同一径上にある。これにより、リング体４を地中に沈設する際に、外側ピース５１の上方に力を加えるので、リング体４を沈設させようとする押圧力を、外側ピース５１を介して刃口リング４１に効率よく伝達することができる。
外側ピース５１の材質は、地中への埋設時の荷重に対する耐性を備えていればよく、特に鋼製であることが好ましい。

プレート６１は鋼板であって、例えばスキンプレートとも呼ばれ、二重リング４４の外壁面をなし、２つの主桁６２の間を結ぶように、かつ二重リング４４の径方向外側の、主桁６２の端面に接合されている。プレート６１の、板厚は、例えば３ｍｍ〜２６ｍｍであることが好ましく、特に９ｍｍであるとよく、また、プレート６１の、セグメント５の厚さ方向で見た幅は、例えば０．５ｍ〜２．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよい。

主桁６２は、鋼製の板材として形成されており、プレート６１の上端部及び下端部に立設されている。主桁６２の、板厚は、例えば６ｍｍ〜２５ｍｍであることが好ましく、特に１７．４ｍｍであるとよく、また、主桁６２の、セグメント５の幅方向で見た幅は、例えば０．１ｍ〜０．５ｍであるとよく、特に０．３ｍであるとよい。
各主桁６２には、その長手方向（延在方向）に沿って所定の間隔をあけて、複数の継手６２ａが設けられている。
継手６２ａは、上下の二重リング４４を互いに連結して、相対的にずれないようにするためのものである。継手６２ａは、具体的には、雄継手と、この雄継手が挿入されて係止される雌継手とを備える。雄継手は、セグメント５の厚さ方向において上端部側の主桁６２の外面に設けられており、例えば、くさび状に形成されている。雌継手は、下端部側の主桁６２の内面に設けられていて、両継手は相対して互いに同心に位置している。雄継手は、くさび状に形成された部分が弾性変形した状態で雌継手に挿入され、雄継手の復元力によって雌継手内に保持される。
なお、継手６２ａは公知のものを使用することができ、上記の構成には限定されない。

継手６３は、鋼製の板材として形成されており、２つの主桁６２の両端部の間において主桁６２の左右の両端に立設されている。継手６３の板厚は、例えば４ｍｍ〜２５ｍｍであることが好ましく、特に９．５ｍｍであるとよく、また、継手６３のセグメント５の幅方向で見た幅は、例えば０．１ｍ〜０．５ｍであることが好ましく、特に０．３ｍであるとよい。さらに、継手６３のセグメント５の厚さ方向で見た長さは、０．５ｍ〜２．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよい。

補剛材６４は、横断面形状がＬ字形の鋼製の板材として形成されている。補剛材６４の板厚は、例えば３ｍｍ〜２５ｍｍであることが好ましく、特に１６ｍｍであるとよく、また、補剛材６４のセグメント５の幅方向で見た幅は、例えば０．１ｍ〜０．５ｍであることが好ましく、特に０．３ｍであるとよい。さらに、補剛材６４のセグメント５の厚さ方向で見た長さは、例えば０．５ｍ〜２．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよい。
補剛材６４は、外側ピース５１の剛性を高める機能、及び後述する連結ピース５３を取り付ける機能の２つの機能を兼ね備えている。補剛材６４は、プレート６１の湾曲方向（長手方向）に沿って所定の間隔をあけて、継手６３に対して略平行にプレート６１の内周面に立設されている。補剛材６４は、プレート６１の内周面に溶接等により連結されている。
なお、補剛材６４の横断面形状は、セグメント５の剛性を高め、連結ピース５３との連結を可能にするのであれば、例えば矩形であってもよく、その形状については限定されない。
補剛材６４には、連結ピース５３との連結を可能にする締結具用の貫通孔が形成されている。補剛材６４側の貫通孔と、連結ピース５３側の締結具用の貫通孔とにボルトが挿通されて、挿通されたボルトにナットを締め付けることにより、連結ピース５３と補剛材６４とが相対的に不動に締結される。

なお、主桁６２及び補剛材６４は、いずれもプレート６１に溶接によって接合されていてもよいし、一部がプレート６１と一体に形成されていてもよい。また、継手６３は、主桁６２に溶接によって接合されていてもよいし、一部が主桁６２と一体に形成されていてもよい。

連結具６５は、周方向に隣接するセグメント５同士を連結するためのものであり、プレート６１の周方向における両端に設けられていて、プレート６１の幅方向に亘って延在している。連結具６５の一端はプレート６１に溶接等によって接合されており、他端は鉤状に形成されている。セグメント５同士の連結は、隣接するセグメント５のプレート６１における連結具６５と先端部同士を噛み合わせて行う。つまりセグメント５は、連結具６５を鉤状の他端において、周方向に隣接するセグメント５の連結具６５の鉤状の他端と連結させることで、周方向に隣接するセグメント５に連結することができる。
なお、連結具６５は別部材としてプレート６１に溶接によって接合されていてもよいし、プレート６１に一体に形成されていてもよい。

図５に示す係止部材６６は鋼製の部材として形成されており、中詰材５４と外側ピース５１との一体化ずれ止め効果（ジベル効果）を奏するものである。係止部材６６は、例えば鋼板ジベルであり、ジベルの厚さ方向に貫通している複数の孔６６ａを有する。
係止部材６６は、外側ピース５１の中詰材５４と接触する面に取り付けられている。具体的には、係止部材６６は、プレート６１の内周面、主桁６２の内面、継手６３の内面及び補剛材６４の主面の少なくとも一つに、溶接又は締結具等で取り付けられていればよい。例えば図５においては、係止部材６６は、プレート６１の内周面において、隣接する補剛材６４の間に取り付けられている。

（内側ピース）
図２から図５に示すように、内側ピース５２は、二重リング４４の内壁面をなす円弧状に湾曲形成された矩形状のプレート７１と、プレート７１の湾曲に沿った外縁に立設された２つの主桁７２と、２つの主桁７２の両端部間を結ぶように主桁７２の長手方向（延在方向）における両端に立設された継手７３と、２つの主桁７２間を結ぶように継手７３に略平行にプレート７１の内面側に設けられた補剛材７４と、プレート７１の周方向における両端に設けられた連結具７５と、中詰材５４と内側ピース５２との固定を図るための係止部材７６とを備えている。
内側ピース５２の材質は、地中への埋設時の荷重に対する耐性を備えていればよく、特に鋼製であることが好ましい。

プレート７１は鋼板であって、例えばスキンプレートとも呼ばれ、二重リング４４の内壁面をなし、２つの主桁７２の間を結ぶように、かつ二重リング４４の径方向内側の、主桁７２の端面に接合されている。プレート７１の、板厚は、例えば３ｍｍ〜３６ｍｍであることが好ましく、特に９ｍｍであるとよく、また、プレート７１の、セグメント５の厚さ方向で見た幅は、例えば０．５ｍ〜２．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよい。

主桁７２は、鋼製の板材として形成されており、プレート７１の上端部及び下端部に立設されている。主桁７２の、板厚は、例えば６ｍｍ〜２５ｍｍであることが好ましく、特に１７．４ｍｍであるとよく、また、主桁７２の、セグメント５の幅方向で見た幅は、例えば０．１ｍ〜０．５ｍであるとよく、特に０．３ｍであるとよい。
各主桁７２には、その長手方向（延在方向）に沿って所定の間隔をあけて、複数の継手７２ａが設けられている。
継手７２ａは、上下の二重リング４４を互いに連結して、相対的にずれないようにするためのものである。継手７２ａは、具体的には、雄継手と、この雄継手が挿入されて係止される雌継手とを備える。雄継手は、セグメント５の厚さ方向において上端部側の主桁７２の外面に設けられており、例えば、くさび状に形成されている。雌継手は、下端部側の主桁７２の内面に設けられていて、両継手は相対して互いに同心に位置している。雄継手は、くさび状に形成された部分が弾性変形した状態で雌継手に挿入され、雄継手の復元力によって雌継手内に保持される。
上下に隣接する二重リング４４は、二重リング４４を構成する各セグメント５の主桁６２，７２同士を突き合わせて連結する。具体的には、各主桁６２，７２に設けられている上端部側の継手６２ａ，７２ａの雄継手を、連結する側の二重リング４４を構成する各主桁６２，７２に設けられている下端部側の雌継手内に挿入するようにして二重リング４４を重ね合わせることで、隣接する二重リング４４は互いに連結される。
なお、継手７２ａは公知のものを使用することができ、上記の構成には限定されない。

継手７３は、鋼製の板材として形成されており、２つの主桁７２の両端部の間において主桁７２の左右の両端に立設されている。継手７３の板厚は、例えば４ｍｍ〜２５ｍｍであることが好ましく、特に９．５ｍｍであるとよく、また、継手７３のセグメント５の幅方向で見た幅は、例えば０．１ｍ〜０．５ｍであることが好ましく、特に０．３ｍであるとよい。さらに、継手７３のセグメント５の厚さ方向で見た長さは、０．５ｍ〜２．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよい。

補剛材７４は、横断面形状が矩形の鋼製の板材として形成されている。補剛材７４の板厚は、例えば３ｍｍ〜２５ｍｍであることが好ましく、特に１６ｍｍであるとよく、また、補剛材７４のセグメント５の幅方向で見た幅は、例えば０．１ｍ〜０．５ｍであることが好ましく、特に０．３ｍであるとよい。さらに、補剛材７４のセグメント５の厚さ方向で見た長さは、例えば０．５ｍ〜２．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよい。
補剛材７４は、内側ピース６１の剛性を高める機能、及び後述する連結ピース５３を取り付ける機能の２つの機能を兼ね備えている。補剛材７４は、プレート７１の湾曲方向（長手方向）に沿って所定の間隔をあけて、継手７３に対して略平行にプレート７１の内周面に立設されている。補剛材７４は、プレート７１の内周面に溶接等により連結されている。
なお、補剛材７４の横断面形状は、セグメント５の剛性を高め、連結ピース５３との連結を可能にするのであれば、例えばＬ字形状であってもよく、その形状については限定されない。
補剛材７４には、連結ピース５３との連結を可能にする締結具用の貫通孔が形成されている。補剛材７４側の貫通孔と、連結ピース５３側の締結具用の貫通孔とにボルトが挿通されて、挿通されたボルトにナットを締め付けることにより、連結ピース５３と補剛材７４とが相対的に不動に締結される。

なお、主桁７２及び補剛材７４は、いずれもプレート７１に溶接によって接合されていてもよいし、一部がプレート７１と一体に形成されていてもよい。また、継手７３は、主桁７２に溶接によって接合されていてもよいし、一部が主桁７２と一体に形成されていてもよい。

連結具７５は、周方向に隣接するセグメント５同士を連結するためのものであり、プレート７１の周方向における両端に設けられていて、プレート７１の幅方向に亘って延在している。連結具７５の一端はプレート７１に溶接等によって接合されており、他端は鉤状に形成されている。セグメント５同士の連結は、隣接するセグメント５のプレート７１における連結具７５と先端部同士を噛み合わせて行う。つまりセグメント５は、連結具７５を鉤状の他端において、周方向に隣接するセグメント５の連結具７５の鉤状の他端と連結させることで、周方向に隣接するセグメント５に連結することができる。
なお、連結具７５は別部材としてプレート７１に溶接によって接合されていてもよいし、プレート７１に一体に形成されていてもよい。

図５に示す係止部材７６は鋼製の部材として形成されており、中詰材５４と内側ピース５２との一体化ずれ止め効果（ジベル効果）を奏するものである。係止部材７６は、例えば鋼板ジベルであり、ジベルの厚さ方向に貫通している複数の孔７６ａを有する。
係止部材７６は、内側ピース６１の中詰材５４と接触する面に取り付けられている。具体的には、係止部材７６は、プレート７１の内周面、主桁７２の内面、継手７３の内面及び補剛材７４の主面の少なくとも一つに、溶接又は締結具等で取り付けられていればよい。例えば図５においては、係止部材７６は、プレート７１の内周面において、隣接する補剛材７４の間に取り付けられている。

（連結ピース）
連結ピース５３は、図３から図５に示すように、外側ピース５１と内側ピース５２との間に複数設けられて、セグメント５のせん断強度を高めるものである。さらに、連結ピース５３は、中詰材５４と接合することで、外側ピース５１及び内側ピース５２と、中詰材５４との一体性を高める。
連結ピース５３は、外側ピース５１及び内側ピース５２の長手方向における少なくとも一方の端部同士を連結する端部連結部材５３ａと、外側及び内側ピース５１，５２の両端部の間で両ピース５１，５２を連結する中間連結部材５３ｂとを有する。

端部連結部材５３ａは、鋼製の板材として形成されており、例えば直線鋼矢板である。図３から図５においては、端部連結部材５３ａは、外側及び内側ピース５１，５２の両端部に、セグメント５の高さ方向に亘って設けられている。端部連結部材５３ａは、外側ピース５１の継手６３と内側ピース５２の継手７３との間に設けられていて、両継手６２，７３に、例えば溶接により接合されている。端部連結部材５３ａの板厚は、例えば１６ｍｍ〜５０ｍｍであることが好ましく、特に４０ｍｍであるとよく、また、端部連結部材５３ａの、セグメント５の厚さ方向で見た幅は、例えば０．５ｍ〜２．５ｍであることが好ましく、特に１．０ｍであるとよい。さらに、隣接する端部連結部材５３ａ間の間隔は、例えば３ｍ〜１８ｍであることが好ましく、特に４ｍであるとよい。
ここで「隣接する端部連結部材５３ａとの間隔」とは、セグメント５の延在方向に沿った、外側ピース５１と内側ピース５２との間の中間位置において測定する間隔であり、つまり、セグメント５の長手方向両端部間における中立線（面）の長さから測定した間隔である。
なお、端部連結部材５３ａと中詰材５４との一体性をより強固にするために、係止部材６６，７６を端部連結部材５３ａの中詰材５４と接触する面に設置してもよい。

中間連結部材５３ｂは、外側及び内側ピース５１，５２それぞれの補剛材６４，７４に架け渡されて設けられている。具体的には、中間連結部材５３ｂは、図４及び図５に示すように、セグメント５の厚さ方向において、外側ピース５１の補剛材６４及び内側ピース５２の補剛材７４の上側端部と、外側ピース５１の補剛材６４及び内側ピース５２の補剛材７４の下側端部とにそれぞれ固定されている。隣接する中間連結部材５３ｂは、外側及び内側ピース５１，５２の湾曲方向（長手方向）及びセグメント５の厚さ方向（短手方向）沿って、互いに所定の間隔をあけて設けられている。具体的には、隣接する中間連結部材５３ｂは互いに、上記の各方向に、例えば０．１ｍ〜１．０ｍの間隔をあけて設けられていることが好ましく、特に０．６ｍの間隔をあけて設けられているとよい。
中間連結部材５３ｂは、例えば鋼製の棒状の鉄筋（棒材）として形成されている。この中間連結部材５３ｂの両端には、鋼製の矩形状の板材５３ｃが設けられている。中間連結部材５３ｂの断面積は、例えば１９．０５ｍｍ^２〜５０．８ｍｍ^２であることが好ましく、特に３１．８ｍｍ^２であってよい。
板材５３ｃには、中間連結部材５３ｂと補剛材６４，７４との連結時に、補剛材６４，７４に形成された貫通孔と同心となる貫通孔が形成されている。セグメント５の組立て時に、板材５３ｃ、補剛材６４，７４は、それぞれ同心に整合した貫通孔にボルトが挿入されて、挿入側とは反対側に突き出たボルトにナットを締め付けることによって互いに連結されている。つまり、中間連結部材５３ｂはその板材５３ｃを、ボルト及びナットを介して、外側ピース５１及び内側ピース５２それぞれの補剛材６４，７４に連結させることにより、外側ピース５１と内側ピース５２とを連結している。

（中詰材）
図２及び図５に示すように、中詰材５４は、セグメント５の外側ピース５１と内側ピース５２との間に充填されるものであり、例えば、コンクリートが用いられる。
中詰材５４は、外側ピース５１と内側ピース５２との間に設けられており、より具体的には、外側及び内側ピース５１，５２と、端部連結部材５３ａとにより画成された空間内に充填されている。したがって、中詰材５４内に中間連結部材５３ｂ、補剛材６４，７４及び係止部材６６，７６は埋没していることになり、中詰材５４の固化後には、中間連結部材５３ｂ、補剛材６４，７４及び係止部材６６，７６は中詰材５４と接合する。これにより、外側ピース５１及び内側ピース５２と中詰材５４とは一体に結合されて、外側及び内側ピース５１，５２と中詰材５４との相対的なずれが抑制される。
なお、図５において、中間連結部材５３ｂ、補剛材６４，７４及び係止部材６６，７６はこれらを見やすくするために、中詰材５４に埋もれていないように描いた。

＜底盤部＞
図１に示すように、底盤部２は、沈設構造物１００の基礎になるとともに、地中の地下水が沈設体１の内側に湧き出すことを防止する。
底盤部２は、例えば、水中コンクリートによって構築されている。底盤部２は、その上面がほぼ水平面に沿うように構築されている。

［本発明に係るセグメントの載荷試験］
次に、セグメント５の強度を評価するための試験体として擬似セグメント８を用いた４点曲げ載荷試験について説明する。図６は、載荷試験を説明するための擬似セグメント８を平面視した概略図である。図７は、載荷荷重と、擬似セグメント８における中央部の鉛直方向での変位との関係を示すグラフである。図８は、試験後の擬似セグメント８の中詰材８４におけるひび割れを示す図である。
擬似セグメント８は、２つのピース８１，８２（セグメント５の外側及び内側ピース５１，５２のいずれかに相当）と、両ピース８１，８２を連結する連結ピース８３と、両ピース８１，８２の間に設けられている中詰材８４とを備えている。
なお、擬似セグメント８の各構成要素の寸法は、以下に示すように、セグメント５の実際の寸法の１／３を想定し、上記の数値範囲以下のスケールで構成したものである。
両ピース８１，８２に関しては、湾曲しておらず直線状に延びており、連結ピース８３のうち端部連結部材８３ａは、擬似セグメント８の長手方向両端部に設けられている。端部連結部材８３ａの間に中間連結部材８３ｂが設けられている。
ここで「４点曲げ載荷試験」とは、図６に示すように、擬似セグメント８のピース８１側に２つの支点Ｐを設け、ピース８２側の２箇所で荷重を段階的に擬似セグメント８に加えた際の、擬似セグメント８の曲げ耐荷力を測定する試験である。

試験に用いた擬似セグメント８の具体的な構成は以下の通りである。
擬似セグメントの長さ：６０８０ｍｍ
擬似セグメントの幅：８３３ｍｍ
擬似セグメントの高さ：３３３ｍｍ
ピースのプレートの板厚：３ｍｍ
両ピースの間隔：６３３ｍｍ
主桁の幅：１００ｍｍ
主桁の板厚：５．８ｍｍ
内側ピースの補剛材の板厚：３ｍｍ
外側ピースの補剛材の板厚：６ｍｍ
端部連結部材の長さ：７３３ｍｍ
端部連結部材の幅：３１９ｍｍ
端部連結部材の板厚：６ｍｍ
中間連結部材の断面積：１９．０５ｍｍ^２
中間連結部材の、擬似セグメント８の長さ方向での設置間隔：２００ｍｍ
中間連結部材の、擬似セグメント８の高さ方向での設置間隔：２３３ｍｍ
中詰材の圧縮強度：２４Ｎ／ｍｍ^２
主桁の降伏強度：４０５Ｎ／ｍｍ^２
ピースのプレートの降伏強度：４０５Ｎ／ｍｍ^２

上記の擬似セグメント８のプレート８１の長手方向の各端部から１１０ｍｍの位置に支点部材Ｐを設け、ピース８２の長手方向の各端部から２２４０ｍｍの２つの位置で、段階的に擬似セグメント８に荷重を加えて（太矢印で示す）、擬似セグメント８の曲げ耐荷力を測定した。
その結果、図７に示すように、擬似セグメント８は、完全合成のセグメントにおける理論的な曲げ耐荷力以上の曲げ耐荷力を有していることが分かった。
ここで「完全合成のセグメント」とは、当該セグメントに荷重を加えた場合に、２つのピース８１，８２及び中詰材８４が一体に曲がる（それぞれのヤング率を１つのヤング率に換算できる）理想的な構成のセグメントのことである。
また、図８に示すように、擬似セグメント８の中詰材８４の曲げひび割れは、１箇所に集中せず十分に分散することを確認した。さらに、試験後に擬似セグメント８の端部連結部材８３ａを外し、擬似セグメント８の長手方向での中詰材８４の端面位置を観察したところ、中詰材８４の上記端面位置は、両ピース８１，８２の端部から長手方向外側に飛び出していないことを確認した。つまり、端部連結部材８３ａが、中詰材８４を擬似セグメント８の長手方向に十分に拘束していることが分かった。

＜作用、効果＞
以上のような、地中に埋設される沈設構造物１００を構成するセグメント５によれば、外側ピース５１と内側ピース５２とを備える構成となっているので、大断面での施工に際しても、外側ピース５１と内側ピース５２とを別個に作成して施工現場に搬送し、施工現場で、中詰材５４を供給して大きなセグメント５を形成することができる。これにより、大断面での施工に対応することができ、施工効率の低下を抑制することができる。

また、外側ピース５１と内側ピース５２との間に両ピース５１，５２を互いに連結する連結ピース５３が設けられているので、セグメント５の耐せん断性を高めることができるとともに、外側ピース５１及び内側ピース５２の相互のずれや傾きを防止することができる。
連結ピース５３として外側ピース５１の長手方向における少なくとも一方の端部と、内側ピース５２の長手方向における少なくとも一方の端部とを互いに連結する、特にプレート状の端部連結部材５３ａが設けられているので、端部連結部材５３ａと中詰材５４との、セグメント５の径方向での結合を達成することができる。
さらに、少なくとも厚さ１６ｍｍの端部連結部材５３ａが、外側ピース５１及び内側ピース５２それぞれの両端部に設けられていて、互いに最大１８ｍの間隔をおいて設けられていることにより、中詰材５４と外側ピース５１との分離、及び中詰材５４と内側ピース５２との分離を防ぐとともに、中詰材５４のひび割れ分散性を向上させることができる。

また、連結ピース５３として、外側ピース５１及び内側ピース５２の延在方向での両端部の間に、外側及び内側ピース５１，５２を連結する中間連結部材５３ｂが設けられているので、外側及び内側ピース５１，５２の相対的な移動を抑制することができ、両ピース５１，５２を常に初期の位置関係に維持することができるとともに、中間連結部材５３ｂが中詰材５４中に埋没することで、外側及び内側ピース５１，５２と、中詰材５４との結合性を向上させ、互いの分離を防止することができる。この効果を奏するために、中間連結部材５３ｂとして断面積が少なくとも１９．０５ｍｍ^２の鉄筋を用い、中間連結部材５３ｂを、外側及び内側ピース５１，５２の延在方向及び高さ方向それぞれにおいて、隣接する中間連結部材５３ｂに対して最大０．６ｍの間隔をあけて設けることが有利である。
さらに、中間連結部材５３ｂが鉄筋であるので、外側ピース５１と内側ピース５２との間の空間が、セグメント５の高さ方向において完全に仕切られることがなく、中詰材５４の供給時に一箇所から中詰材５４を供給するだけで、外側ピース５１と内側ピース５２との間の空間全域にコンクリートを行き渡らせることができるとともに、セグメント５の軽量化を図ることもできる。

また、外側ピース５１及び内側ピース５２の、中詰材５４と接触する面に、中詰材５４に係止する係止部材６６，７６を設けることにより、外側及び内側ピース５１，５２と中詰材５４との結合が得られるので、セグメント５の強固な一体性を得ることができる。特に、係止部材６６，７６をプレート６１，７１の内周面に設けることにより、プレート６１，７１と中詰材５４との、セグメント５の周方向に沿った結合が得られる。また、中詰材５４が供給された際に、係止部材６６，７６の孔６６ａ，７６ａが中詰材５４で塞がれるので、外側ピース５１及び内側ピース５２と、中詰材５４との一体性をより強固にすることができる。

また、特に外側及び内側ピース５１，５２の高さ及び間隔を、上に例示した数値範囲から労働安全衛生規則第５５２条第１項第４号イ及び第５７０，５７１条の規定に基づいて、適宜選択すれば、二重リング４４の組み立て作業はその安全性を維持しつつ、作業の負担は大幅に軽減される。具体的には、作業員が外側及び内側ピース５１，５２の間に入って二重リング４４の組み立て作業を行えるため、別途組み立て作業用の足場を設ける必要がなくなる。つまり、外側及び内側ピース５１，５２を二重リング４４の組み立て作業時の足場として用いることができる。さらに、作業員が誤って外側及び内側ピース５１，５２の間から外側に転落することも確実に防止することができ、作業の安全性も向上する。

＜その他＞
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではない。例えば、二重リング４４は、平面視円形状に限らず、平面視長円形状（小判形状）、平面視多角形状に形成してもよい。
また、連結ピース５３の中間連結部材５３ｂは、上記のような鉄筋に限られることはなく、中詰材５４の供給の妨げにならなければ、セグメント５の高さ方向に沿って延在する鋼板等であってもよい。
また、連結ピース５３の中間連結部材５３ｂと補剛材６４，７４との連結については、互いが不動に連結されていればよく、ボルト及びナットによる連結方法には限られず、溶接等も考えられる。
また、端部連結部材５３ａは、外側及び内側ピース５１，５２の継手６３，７３に、例えばボルト及びナットを有する締結具等により機械的に連結されていてもよい。
また、端部連結部材５３ａは、セグメント５に必要なせん断強度を確保できていれば、プレート６１，７１の延在方向において一方の端部にのみ設けられているだけでもよい。また、二重リング４４全体として必要なせん断強度を確保できれば、端部連結部材５３ａを備えていないセグメント５があってもよい。
また、中間連結部材５３ｂは、全ての補剛材６４に固定されていなくてもよく、例えば１つおきの補剛材６４に接合されていてもよい。
また、補剛材６４，７４は、セグメント５の厚さ方向で、連結ピース５３が設けられている位置に対応する箇所にのみ設けられていてもよい。

また、中詰材５４としては、上で例示したコンクリート以外に、沈設構造物１００を構築する現場で発生した現場発生土を用いたソイルセメント、モルタルやスラグ等が用いられてもよい。これにより、沈設体１を沈設する現場の地盤の浮力に応じて、中詰材５４に適した材料を選択することができる。

また、係止部材６６，７６は、端部連結部材５３ａの中詰材５４と接触する面に取り付けられていてもよい。
また、係止部材６６，７６は、ジベル効果を奏するものであれば、上記の鋼板ジベルに限られず、例えばロッドジベル、スタッドジベルであってもよい。

５ セグメント
４４ 二重リング
５１ 外側ピース
５２ 内側ピース
５３ 連結ピース
５３ａ 端部連結部材
５３ｂ 中間連結部材
５４ 中詰材
６１ プレート
６２ 主桁
６３ 継手
６４ 補剛材
６６ 係止部材
７１ プレート
７２ 主桁
７３ 継手
７４ 補剛材
７６ 係止部材
１００ 沈設構造物

Claims (16)

1. 地中に埋設される沈設構造物を構成する合成セグメントであって、
   前記沈設構造物の外壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える外側ピースと、
   前記沈設構造物の内壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える内側ピースと、
   前記外側ピースと前記内側ピースとを互いに離間した状態において連結する連結ピースと、
   前記外側ピースと前記内側ピースとの間に設けられた中詰材と、
   を備え、
   前記外側ピースは、該外側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備え、
   前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材は、前記補剛材に固定されている、
   ことを特徴とする合成セグメント。
2. 地中に埋設される沈設構造物を構成する合成セグメントであって、
   前記沈設構造物の外壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える外側ピースと、
   前記沈設構造物の内壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える内側ピースと、
   前記外側ピースと前記内側ピースとを互いに離間した状態において連結する連結ピースと、
   前記外側ピースと前記内側ピースとの間に設けられた中詰材と、
   を備え、
   前記内側ピースは、該内側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備え、
   前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材は、前記補剛材に固定されている、
   ことを特徴とする合成セグメント。
3. 前記内側ピースは、該内側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備えることを特徴とする請求項１に記載の合成セグメント。
4. 前記連結ピースは、前記外側ピースの長手方向における少なくとも一方の端部と、前記内側ピースの長手方向における少なくとも一方の端部とを互いに連結する端部連結部材を有することを特徴とする請求項１から３までのいずれか一項に記載の合成セグメント。
5. 前記端部連結部材は、前記外側ピース及び前記内側ピースの両端部に設けられていることを特徴とする請求項４に記載の合成セグメント。
6. 前記端部連結部材は、少なくとも厚さ１６ｍｍのプレートであり、
   前記端部連結部材は、互いに最大１８ｍの間隔をおいて設けられていることを特徴とする請求項４又は５に記載の合成セグメント。
7. 前記端部連結部材は、前記外側ピースと前記内側ピースとの間の空間を短手方向に仕切る板状部材であることを特徴とする請求項４から６までのいずれか一項に記載の合成セグメント。
8. 前記中間連結部材は、断面積が少なくとも１９．０５ｍｍ^２の棒材であり、
   前記中間連結部材は複数設けられており、隣接する中間連結部材に対して、前記外側ピース及び前記内側ピースの長手方向及び短手方向に、最大１．０ｍの間隔をおいて設けられていることを特徴とする請求項１から７までのいずれか一項に記載の合成セグメント。
9. 前記外側ピース及び前記内側ピースの少なくとも一方は、前記中詰材と接触する面に、前記中詰材に係止する係止部材を有することを特徴とする請求項１から８までのいずれか一項に記載の合成セグメント。
10. 前記中詰材はコンクリート、ソイルセメント、モルタル又はスラグであることを特徴とする請求項１から９までのいずれか一項に記載の合成セグメント。
11. 地中に沈設される沈設構造物を構成する合成セグメントを複数連結してなるリングであって、
    前記合成セグメントは、
    前記沈設構造物の外壁を形成するプレート、及び前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁を備える外側ピースと、
    前記沈設構造物の内壁を形成するプレート、及び前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁を備える内側ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースとを互いに離間した状態において連結する複数の連結ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースの間に設けられている中詰材と、
    を備え、
    前記外側ピースは、該外側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備え、
    前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材は、前記補剛材に固定されている、
    ことを特徴とするリング。
12. 地中に沈設される沈設構造物を構成する合成セグメントを複数連結してなるリングであって、
    前記合成セグメントは、
    前記沈設構造物の外壁を形成するプレート、及び前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁を備える外側ピースと、
    前記沈設構造物の内壁を形成するプレート、及び前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁を備える内側ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースとを互いに離間した状態において連結する複数の連結ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースの間に設けられている中詰材と、
    を備え、
    前記内側ピースは、該内側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備え、
    前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材は、前記補剛材に固定されている、
    ことを特徴とするリング。
13. 前記内側ピースは、該内側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備えることを特徴とする請求項１１に記載のリング。
14. 合成セグメントを複数連結してなるリングが軸線方向に複数連結される沈設構造物であって、
    前記合成セグメントは、
    前記沈設構造物の外壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える外側ピースと、
    前記沈設構造物の内壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える内側ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースとを互いに離間した状態において連結する連結ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースとの間に設けられた中詰材と、
    を備え、
    前記外側ピースは、該外側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備え、
    前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材は、前記補剛材に固定されている、
    ことを特徴とする沈設構造物。
15. 合成セグメントを複数連結してなるリングが軸線方向に複数連結される沈設構造物であって、
    前記合成セグメントは、
    前記沈設構造物の外壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える外側ピースと、
    前記沈設構造物の内壁を形成するプレートと、前記沈設構造物の軸線方向における前記プレートの両端部に立設された主桁とを備える内側ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースとを互いに離間した状態において連結する連結ピースと、
    前記外側ピースと前記内側ピースとの間に設けられた中詰材と、
    を備え、
    前記内側ピースは、該内側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備え、
    前記外側ピース及び前記内側ピースそれぞれの長手方向における両端部間において、前記外側ピース及び前記内側ピースを連結する中間連結部材は、前記補剛材に固定されている、
    ことを特徴とする沈設構造物。
16. 前記内側ピースは、該内側ピースの前記主桁間に設けられた補剛材を備えることを特徴とする請求項１４に記載の沈設構造物。

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