JP2015190450A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2015190450A
JP2015190450A JP2014070392A JP2014070392A JP2015190450A JP 2015190450 A JP2015190450 A JP 2015190450A JP 2014070392 A JP2014070392 A JP 2014070392A JP 2014070392 A JP2014070392 A JP 2014070392A JP 2015190450 A JP2015190450 A JP 2015190450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jacket
head
block
cylinder
cylinder head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014070392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6440238B2 (ja
Inventor
真人 澤下
Masato Sawashita
真人 澤下
順平 森
Junpei Mori
順平 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2014070392A priority Critical patent/JP6440238B2/ja
Publication of JP2015190450A publication Critical patent/JP2015190450A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6440238B2 publication Critical patent/JP6440238B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】シリンダブロックとシリンダヘッドとを別々に冷却可能な2系統冷却方式において、冷却性能の向上等を図る。【解決手段】シリンダブロック1にはブロックジャケット6と、シリンダヘッド2のヘッドジャケット7は第2連通路14で繋がっている。制御弁23,24を開閉操作することで、冷却水がヘッドジャケット7のみに流れる状態(暖機時の状態)と、冷却水の全量がブロックジャケット6を経由してヘッドジャケット7に流れる状態(暖機終了後の状態)とに切り換えられる。2系統方式でありながら、冷却水の全量をヘッドジャケット7に通水できるため、シリンダヘッド2の冷却性能が高い。また、ブロックジャケット6を流れて昇温した冷却水でシリンダヘッド2が冷却されるため、シリンダヘッド2の熱ひずみも抑制できる。【選択図】図1

Description

本願発明は、シリンダブロックとシリンダヘッドとを別々に冷却できる2系統冷却方式の水冷式(液冷式)内燃機関に関するものである。
内燃機関のシリンダブロックとシリンダヘッドとは冷却水で冷却されており、そこで、シリンダブロックに気筒列を囲うように冷却水通路(ブロックジャケット)が形成されて、シリンダヘッドには面的な広がりを持つ冷却水通路(ヘッドジャケット)が形成されている。シリンダブロックの冷却水通路とシリンダヘッドの冷却水通路とは多数の連通穴を介して連通していることが多く、冷却水はブロックジャケットからヘッドジャケット流れている。
しかし、冷却水が常にブロックジャケットからヘッドジャケットに流れていると、コールドスタートした場合のように暖機運転が必要な状態でもシリンダブロックが冷却されるため、シリンダブロックが過冷却されて暖機運転時間が長くなる等の問題がある。
そこで、シリンダブロックとシリンダヘッドとを別々に冷却することが考えされており、その例として特許文献1には、ブロックジャケットとヘッドジャケットとに別々の冷却水通路を接続すると共に、ブロックジャケットから排出された戻り管路に流量制御弁を設けることで、暖機運転時にはブロックジャケットへの通水を停止する構成が開示されている。
特開平5−256131号公報
さて、シリンダブロックとシリンダヘッドとの受熱量を比べると、シリンダヘッドの方が受熱量が大きく、このため、シリンダヘッドはシリンダブロックよりも高温になる。従って、シリンダブロックとシリンダヘッドとをともに冷却する場合、シリンダヘッドをよ強く冷却する必要がある。
しかるに、特許文献1では、冷却水がヘッドジャケットのみに流れている暖機運転状態では特許文献1はさほどの問題はないが、暖機運転終了後においては、ブロックジャケットに流れた冷却水はそのままラジェータにリターンするため、ヘッドジャケットを流れる冷却水の量が少なくなって、冷却効率が悪くなるおそれが懸念される。
また、ブロックジャケットから排出される冷却水はまだ冷却性能があるにもかかわらずラジェーターに戻されるため、冷却水の冷却性能を十分に使用しているとはいい難く、この面でも冷却効率がよくないと云える。
更に、シリンダブロックとシリンダヘッドとの熱膨張はできるだけ均等化するのが好ましく、そのためには、燃焼室においてシリンダブロックとシリンダヘッドとの温度差をできるだけ小さくするのが好ましいが、特許文献1ではシリンダブロックとシリンダヘッドとが別々に冷却されるため、シリンダブロックとシリンダヘッドとの温度差が大きくなってシリンダブロックやシリンダヘッドがいびつに熱変形するおそれも懸念される。
本願発明は、このような現状を改善した2系統冷却方式内燃機関を提供することを目的とするものである。
本願発明の内燃機関は、シリンダブロックに設けたブロックジャケットと、シリンダヘッドに設けたヘッドジャケットと、冷却水が前記ヘッドジャケットのみに流れる状態とブロックジャケットを経由してヘッドジャケットに流れる状態とに切り換えできる切り換え手段を設けている。
ブロックジャケットからヘッドジャケットに通水させる方法としては、ブロックジャケットとヘッドジャケットとを1つ又は複数の連通路でダイレクトに繋いでもよいし、ブロックジャケットの排出口とヘッドジャケットの流入口とを専用の通路で繋いでもよい。
また、切り換え手段としては、ブロックジャケットへの送水通路とヘッドジャケット7への送水通路を別々に設けて、それらに別々の制御弁を設けたり、三方弁を介してブロックジャケットへの流れとヘッドジャケットへの流れを切り替えたりすることも可能である。
また、実施形態のように、ヘッドジャケットを複層方式にして、シリンダブロックがブロックジャケットに流れている状態と流れていない状態とでヘッドジャケットでの冷却水の流れ態様を異ならせることも可能である。つまり、ヘッドジャケットも複数系統冷却方式として、機関全体の流れ系統とヘッドジャケットの流れ系統との制御を組み合わせることも可能であり、かかる制御により、きめ細かな冷却を実現できる。
本願発明によると、暖機運転終了後は冷却水を全量をブロックジャケットからシリンダヘッドに流すことができる。このため、機関の冷却水をシリンダヘッドの冷却にフルに活用して、シリンダヘッドの適切な冷却が可能になる。また、冷却水はその全量がフルに冷却の仕事をしてからラジェーターに戻るため、機関全体としての冷却効率もアップすることができる。
また、ブロックジャケットを流れた冷却水がヘッドジャケットに流れるため、燃焼室を構成するシリンダブロックとシリンダヘッドとの温度差をできるだけ小さくして、シリンダブロック及びシリンダヘッドがいびつに熱膨張することも防止できる。特に、実施形態のように、連通路をブロックジャケットのうち入口と反対側に寄せて設けると、ブロックジャケットをまんべんなく巡った冷却水をヘッドジャケットに通水できるため、ブロックジャケットからヘッドジャケットに向かう冷却水の温度を均一化できて好適である。
また、上記のように、ヘッドジャケットを複数方式にして2系統冷却と組み合わせると、きめ細かい冷却を実現できる。
実施形態に係る冷却系統を示す模式的な概略側面図である。 要部の模式的な平断面図である。 ヘッドジャケットとブロックジャケットと送水系統とを上から見た斜視図である。 ヘッドジャケットとブロックジャケットと送水系統とを下から見た斜視図である。 シリンダヘッド及びフロントカバーを一点鎖線で示してヘッドジャケットと送水系統とを実線で示した平面図である。 シリンダヘッド及びフロントカバー並びにシリンダブロックを一点鎖線で示してヘッドジャケット及びブロックジャケット並びに通水系統を実線で示した側面図である。 シリンダヘッド及びシリンダブロックを一点鎖線で示してヘッドジャケット及びブロックジャケット並びに送水系統を実線で示した正面図である。 メインジャケット下層部を示す平断面図である。 メインジャケット上層部を示す平断面図である。
(1).内燃機関の概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、車両用内燃機関に適用している。まず、内燃機関の概要を図1の模式図に基づいて説明する。なお、図5と図9とは高さを変えて表示しているため、少し違いがある。
本願では、図面に関して正面視(正面図)・側面視(側面図)の文言を使用するが、正面視はクランク軸線方向から見た状態であり、側面視は、クランク軸線方向及び気筒軸線と直交した方向から見た状態である。前後方向はクランク軸線方向(シリンダヘッドの長手方向)であり、左右方向は、クランク軸線及び気筒軸線と直交した方向(シリンダヘッドの短手方向)である。上下に関しては、シリンダブロックからシリンダヘッドを向いた方向を上として定義している(従って、スラント型内燃機関の場合は、上下方向が必ずしも鉛直方向でない場合がある。)。
内燃機関は、機関本体の中核としてシリンダブロック1とその上面に固定されたシリンダヘッド2とを備えており、シリンダヘッド1の上面にはシリンダヘッドカバー3が固定されて、シリンダブロック1の下面にはオイルパン4が固定されている。シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の一端面1a,2aには、タイミングチェーン(図示せず)を覆うフロントカバー(チェーンカバー、チェーンケース)5がボルトで固定されている。なお、タイミングチェーンは動力伝達手段と同義であり、タイミングギアやタイミングベルトも含んでいる。
シリンダブロック1には、シリンダヘッド2に向けて上向き開口したとブロックジャケット6が形成されており、シリンダヘッド2の内部にもヘッドジャケット7が形成されている。本実施形態の特徴として、ヘッドジャケット7は、フロントカバー5に近接して設けた先行ジャケット8と、概ねブロックジャケット6の上に位置したメインジャケット9とに分離構成されており、更に、メインジャケット9は、メインジャケット下層部10とメインジャケット上層部11とに分離されている。
先行ジャケット8は、メインジャケット下層部10と1つの第1通路12で連通しており、メインジャケット下層部10とメインジャケット上層部11とは複数の第2通路13で連通しており、メインジャケット下層部10とブロックジャケット6とは複数の第3通路14で連通している。第3連通路14は、請求項に記載した切り換え手段の一部を構成している。
そして、シリンダブロック1のうち一端面1a寄りの部位には、先行ジャケット8に連通した上下長手のヘッド行き送水路16が上向きに開口するように形成されている。また、ヘッド行き送水路16を挟んでフロントカバー5と反対側の部位には、ブロックジャケット6に連通したブロック行き送水口17が形成されている。
ヘッド行き送水路16及びブロック行き送水口17には、ウォータポンプ19から冷却
水が圧送される。ウォータポンプ19は、ハウジングの内部にインペラーを設けた構成であり、クランク軸20に設けたクランクプーリ21でベルト22を介して駆動される。ヘッド行き送水路16には第1制御弁23を設け、ブロック行き送水口17とウォータポンプ19との間には第2制御弁24を設けている。
両制御弁23,24は請求項に記載した切り換え手段の中核を成すものであり、その制御態様としては、通水と非通水状態とを単純に切り換えてるだけでもよいし、水温に応じて通水量を調節してもよい。他方の制御弁は流量制御方式として、他方の制御弁は単純な開閉方式とすることも可能である。
シリンダヘッド2の周囲のうち、例えばフロントカバー5と反対側の他端面2bの近くの箇所に、サーモ弁を備えた分配装置25が配置されている(分配装置25は、シリンダヘッド2に一体化(内蔵)してもよい。)。メインジャケット上層部11の終端に出口管26が接続されており、出口管26から、ヒータ行き管27とラジェーター行き管28とポンプ戻り管29が分岐している。
ヒータ行き管27は、EGRクーラ30を経由して車内暖房用ヒータコア31に接続されており、ヒータコア31の出口ポートに接続されたヒータ戻り管32は、オイルクーラ33を経由して分配装置25に接続されている。他方、ラジェーター行き管28はラジェーター34に接続されており、ラジェーター34の出口ポートに接続されたラジェーター戻り管35は分配装置25に接続されている。更に、ポンプ戻り管29は、EGRバルブ36を経由して分配装置25に接続され、更に、ポンプ戻り管29は分配装置25を経由してウォータポンプ19の吸水口に接続されている。
本実施形態の冷却系統は、シリンダヘッド2のみの冷却とシリンダヘッド2及びシリンダブロック1の冷却とを切り換えできる2系統冷却方式であり、コールドスタート時のように冷却水の温度が所定以上に昇温していない状態では、第1制御弁23が開いて第2制御弁24が閉じていることにより、冷却水はブロックジャケット6には流れずに、ヘッドジャケット7の先行ジャケット8に流れる。
図2に示すように、冷却水が先行ジャケット8に流入している状態では、冷却水は、先行ジャケット8から第1連路12を経由してメインジャケット下層部10に至り、メインジャケット下層部10をまんべんなく流れてからメインジャケット上層部11に至る。
従って、暖機運転中は少ない量の冷却水が機関を素早く循環する。これにより、冷却水を早く循環させて早期昇温した冷却水をヒータコア31に送水できると共に、機関の過冷却を防止して早期暖機を実現できる。なお、敢えて述べるまでもないが、低温状態では冷却水はラジェーター32にも流れず、ヒータコア31等を経由してポンプ戻り管35よりウォータポンプ19にリターンする。
両制御弁23,24は、例えば分配装置25の近くに設けている水温センサからの信号に基づき、制御装置の一例としてのECU(エンジン・コントロール・ユニット)によって開閉が制御される(分配装置25に設けた感温部で作動するセンサ(リミットスイッチ)を設けて、このセンサによって制御弁23,24をON・OFFさせることも可能である。)。
冷却水の温度が所定温度以上に昇温すると、第1制御弁23は閉じて第2制御弁24が開く。従って、冷却水はブロックジャケット6を流れてから、第3連通路14を経由してヘッドジャケット7のメインジャケット下層部10に流入し、メインジャケット下層部10をまんべんなく巡ってから、第2連通路13を経由してメインジャケット上層部11に
至り、メインジャケット上層部11を巡ってから出口管26に排出される。
従って、暖機運転終了後のように機関温度が高い状態では、冷却水は先行ジャケット8には流れず、ブロックジャケット6から、ヘッドジャケット7のメインジャケット9に流れて出口管26に排出される。敢えて述べるまでもないが、冷却水がブロックジャケット6に流れている状態では、冷却水はラジェーター34にも流れている。
なお、暖機運転終了後も冷却水を先行ジャケット8に流すことは可能であるが、先行ジャケット8に通水させるとメインジャケット下層部10の冷却能力が低下するため、シリンダヘッド2の冷却性の点からあまり好ましくない。水温に応じて、先行ジャケット8への通水とブロックジャケット6への通水を同時に行うことは可能である。
(2).冷却系統の具体的な構造
次に、冷却系統(特にヘッドジャケット7)の具体的な構造を、図3以下の図面も参照して説明する。本実施形態の内燃機関は3気筒であり、そこで、図4から理解できるように、ブロックジャケット6は3つの気筒を囲う形態になっており、シリンダブロック1の一端面1aの側において隣り合った2つの吸気ポートの間の部位に、ブロック行き送水口17を設けている。図3のとおり、ブロック行き送水口17は上下に長い形態になっており、図1に示した第2制御弁24は、例えばブロック行き送水口17の始端に設けている。
例えば図4に示すように(図5,8も参照)、ブロックジャケット6のうち、ヘッド行き送水路16及びブロック行き送水口17と反対側の部位に、5つの第3連通路14を設けている。図3及び図5とから理解できるように、ヘッド行き送水路16は、シリンダブロック1のうち、ブロック行き送水口17よりもフロントカバー5に寄った位置に設けており、上下長手の形態を成している。図1に示した第1制御弁23は、シリンダブロック1に埋め込むことが可能である。
図3から理解できるように、ヘッド行き送水路16はブロックジャケット6の外側に位置しており、シリンダブロック1のコーナー寄りに配置している(従って、気筒列の端に位置したシリンダボアから遠のいた位置に設けている。)。
図3,4,6では、ポンプ戻り管29に接続されてヘッド行き送水路16及びブロック行き送水口17に連通した流路38を表示しているが、この流路38はウォータポンプ19の内部に形成されている。従って、流路38はウォータポンプ19の一部を成すものである。そして、流路38は、クランク軸線39の方向に長い上水平部38aを有しており、上水平部38aに設けた2つの吐出穴が、それぞれヘッド行き送水路16とブロック行き送水口17とに連通している。従って、ヘッド行き送水路16とブロック行き送水口17とは、シリンダブロック1の一側面と上面とに開口している。
ウォータポンプ19に1本の吐出口を設けて、3方弁の2つの出口ポートに、ヘッド行き送水路16とブロック行き送水口17とを接続してもよい。この場合は、制御弁は1つになるので構造が簡単になる。
図3や図5等に明示するように、ヘッドジャケット7を構成する先行ジャケット8は、フロントカバー5に近接した部位に位置して、クランク軸線39と直交した短手方向40に細長い形態になっており、先行ジャケット8のうち、シリンダヘッド2の長手一側面2bの側の冷却水入口8aに、ヘッド行き送水路16を連通させている。
図9に示すように、シリンダヘッド2の長手一側面2bには、1つの気筒に対応して2
つずつの吸気ポート41が開口していると共に、吸気マニホールド36(図8参照)が固定されている(図8の符号36′はサージタンクである。)。更に、シリンダヘッド2には、吸気ポート41の開口端を開閉する吸気弁の弁軸42が摺動自在に装着されている。また、シリンダヘッド2には、排気ポートの開口端を開閉する吸気弁の弁軸43が摺動自在に装着されている。なお、図9では、便宜的に吸気ポート41がメインジャケット上層部11と連通するように描いているが、実際には両者は壁で仕切られている。
本実施形態の吸気ポート41は、吸気を弁軸42の軸心回りに旋回させて燃焼室にスワール流を発生させるヘリカルポートになっている。そこで、吸気ポート41の終端部は巻き構造になっていると共に、平断面視で、クランク軸線39と直交した線に対して傾斜させている。
また、本実施形態では、図8に模式的に線のみで示すように、排気ポート44はシリンダヘッド2の内部において1つの排気集合通路45に集合しており、従って、シリンダヘッド2の長手他側面2cには1つの排気穴が空いているだけである。また、内部に集合通路45を設けているため、シリンダヘッド2は長手他側面2cの側が厚くなっている。
図9に示すように、メインジャケット上層部11の箇所には、吸気弁の弁軸42が嵌まっている第1アイランド部46と、排気弁の弁軸43が嵌まっている第2アイランド部47とが、メインジャケット9を上下に貫通した状態に形成されている。なお、実際には弁軸42,43はガイド筒にスライド自在に嵌まっているが、ガイド筒は省略している。
更に、シリンダヘッド2には、燃料噴射弁(又は点火プラク)48を取り付けるためのセンターアイランド部49がメインジャケット7を上下に貫通する状態(柱状の状態)で形成されており、一対の第1アイランド部46のうち出口56の側の第1アイランド部46とセンターアイランド49とは、一体に繋がっている。他方、第2アイランド部45はそれぞれ独立している。
シリンダヘッド2は、気筒列を挟んだ両側において、左右4本ずつのヘッドボルト50でシリンダブロック1に締結されている。8本のヘッドボルト50のうち吸気側の4本は、シリンダヘッド2の長手一側面2bを構成する長手一側肉部51に貫通しており、排気側の4本のヘッドボルト50は、先行ジャケット8と反対側の端の1本を除いて、ヘッドジャケット7を貫通した第3アイランド部52に貫通している。
メインジャケット上層部11では、先行ジャケット8とメインジャケット上層部11とは、端に位置した第3アイランド部52と長手一側肉部51とを繋ぐ壁部53で仕切られている。また、先行ジャケット8から離れた2つの第3アイランド部52の間には、第1補助アイランド部54が形成されている。
図8に示すように、メインジャケット下層部10では、一対の吸気弁軸42に対応した2つの第1アイランド部46とセンターアイランド部49とが集合アイランド部55に一体化している。また、メインジャケット下層部10では、前後中央部の第3アイランド部52と出口56の側に位置した1つの第3アイランド部52とに、吸気側に向けて延びる横向き延長部52aと、先行ジャケット8の側に延びる縦向き延長部52bとを一体に設けている。このため、メインジャケット下層部10では、2つの第3アイランド部52が略L形の形態をなしている。
図8では、第2連通路13は網かけ表示で位置を明示している。他方、第3連通路14はドット表示で位置を明示している。この図8に示すように、第3連通路14は排気側に寄せて、第2連通路13は吸気側に寄せている。従って、ブロックジャケット6からメイ
ンジャケット下層部10に上がってきた冷却水は、基本的には第2連通路13に向かう横向きの流れになっている。先行ジャケット8と反対側に位置した2つの第3連通路14の間には、第2補助アイランド部57を設けている。
メインジャケット下層部10では、排気側は障害物がない縦長の大きな空洞になっている。これは、シリンダヘッド2に排気集合通路45を設けたことで排気側の部分が非常な高温になることから、冷却性を高めるための措置である。他方、メインジャケット下層部10のうち吸気側には、集合アイランド部55に対応したバッファ部58を設けている。これは、冷却水の流れを良くするためのものである。
図9においても、第2連通路13は網かけ表示している。そして、第2連通路13は吸気側に寄っているので、メインジャケット上層部11に上がった冷却水は、基本的には排気側に向けて横向きに流れ、それから縦向きに流れを変えて出口56に向かうことになる。
そして、メインジャケット上層部11では、第1アイランド部46とセンターアイランド部49とからなるアイランド部と長手一側肉部51とにより、長手一側面2bの側に入り込んだ湾状部59が形成されている。このため、冷却水の一部は、いったん湾状部59に入り込んでからリターンして排気側に向かう。図5及び図8に示すように、先行ジャケット8は、フロントカバー5の側に位置した2本のヘッドボルト50よりも外側(フロントカバー5の側)に位置している。
(3).実施形態の利点・その他
本実施形態は、ヘッドジャケット7も2層式の2系統方式にしており、暖機運転時には冷却水の全量が先行ジャケット8を先に通るため、シリンダヘッド2の一端部2a′の冷却性を向上できる。このこめ、シリンダブロック1とシリンダヘッド2とフロントカバー5との三者の合わせ面の当たりからオイルが滲み出る現象を抑制できる。
つまり、シリンダヘッド2の一端部2a′の熱膨張量がシリンダブロック1及びフロントカバー5よりも大きいことに起因して、シリンダブロック1とシリンダヘッド2とフロントカバー5との三者の合わせ面の当たりにごく僅かながら隙間ができて、長期にわたって機関の運転・停止を繰り返していると、三者の合わせ面の当たりからオイルが滲み出ることがあるが、本実施形態では、シリンダヘッド2の一端部2a′を集中的に冷却できることで、当該シリンダヘッド2の一端部2a′を抑制できるため、隙間の発生を防止又は著しく抑制して、オイルが滲み出る現象を効果的に抑制できのである。
更に、実施形態のように、第3連通路14と第2連通路13とを左右に振り分けて配置すると、メインジャケット下層部10及びメインジャケット上層部11で冷却水は基本的に横向きの流れになって、それぞれのジャケットをまんべんなく流れるため、シリンダヘッド2をできるだけ均一に冷却できる利点である。
また、メインジャケット上層部11において、第2連通路13から上がってきた冷却水を排気側に導く構成を採用すると、最も温度が高い排気側の部分が昇温した冷却水でまんべんなく冷却されるため、シリンダヘッド2の左右方向の熱膨張の違いをなだらかにして、シリンダヘッド2の熱ひずみを抑制できる利点がある。
本願発明は、上記の他にも様々に具体化できる。例えば先行ジャケットやメインジャケットの形態は様々に具体化できる。3気筒のみならず、2気筒又は4気筒以上の内燃機関にもは適用できることはいうまでもない。ブロックジャケットに冷却水が流れていない状態で、ヘッドジャケットでは下層のみに冷却水が流れる態様とすることも可能である。或
いは、上層と下層とへの流れを制御弁で切り換えることも可能である。
本願発明は、内燃機関のシリンダヘッドに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
6 ブロックジャケット
7 ヘッドジャケット
8 先行ジャケット
8a 先行ジャケットの冷却水入口
9 メインジャケット
10 メインジャケット下層部
11 メインジャケット上層部
12 第1連通路
13 切り換え手段の一部を構成する第2連通路
14 切り換え手段の一部を構成する第3連通路
16 ヘッド行き送水路
17 ブロック行き送水口
19 ウォータポンプ
23 切り換え手段を構成する第1制御弁
24 切り換え手段を構成する第2制御弁
34 ラジェーター

Claims (1)

  1. シリンダブロックに設けたブロックジャケットと、シリンダヘッドに設けたヘッドジャケットと、冷却水が前記ヘッドジャケットのみに流れる状態とブロックジャケットを経由してヘッドジャケットに流れる状態とに切り換えできる切り換え手段を設けている、
    内燃機関。
JP2014070392A 2014-03-28 2014-03-28 内燃機関 Active JP6440238B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014070392A JP6440238B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014070392A JP6440238B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 内燃機関

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015190450A true JP2015190450A (ja) 2015-11-02
JP6440238B2 JP6440238B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=54425138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014070392A Active JP6440238B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6440238B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018123742A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 ダイハツ工業株式会社 内燃機関
JP2019027378A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 ダイハツ工業株式会社 内燃機関のシリンダヘッド
KR20190127931A (ko) 2017-03-28 2019-11-13 엔오케이 가부시키가이샤 밀봉장치

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02149752A (ja) * 1988-11-30 1990-06-08 Fuji Heavy Ind Ltd シリンダヘッドの冷却装置
JPH0526108A (ja) * 1991-07-18 1993-02-02 Mazda Motor Corp 内燃機関のシリンダヘツド冷却装置
JPH10110654A (ja) * 1996-10-07 1998-04-28 Toyota Motor Corp 2系統冷却装置付き内燃機関の排気再循環制御装置
JP2008133772A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Toyota Motor Corp エンジンの冷却装置
JP2009052439A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Toyota Motor Corp ウォータジャケット使用方法
JP2013124546A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Toyota Motor Corp 車両の冷却装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02149752A (ja) * 1988-11-30 1990-06-08 Fuji Heavy Ind Ltd シリンダヘッドの冷却装置
JPH0526108A (ja) * 1991-07-18 1993-02-02 Mazda Motor Corp 内燃機関のシリンダヘツド冷却装置
JPH10110654A (ja) * 1996-10-07 1998-04-28 Toyota Motor Corp 2系統冷却装置付き内燃機関の排気再循環制御装置
JP2008133772A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Toyota Motor Corp エンジンの冷却装置
JP2009052439A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Toyota Motor Corp ウォータジャケット使用方法
JP2013124546A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Toyota Motor Corp 車両の冷却装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018123742A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 ダイハツ工業株式会社 内燃機関
KR20190127931A (ko) 2017-03-28 2019-11-13 엔오케이 가부시키가이샤 밀봉장치
JP2019027378A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 ダイハツ工業株式会社 内燃機関のシリンダヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP6440238B2 (ja) 2018-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5974926B2 (ja) 多気筒エンジンの冷却構造
JP6036668B2 (ja) 多気筒エンジンの冷却構造
JP5846135B2 (ja) 内燃機関
US20150159540A1 (en) Cooling device of multi-cylinder engine
JP6079594B2 (ja) 多気筒エンジンの冷却構造
KR102552019B1 (ko) 엔진의 냉각장치
US10858980B2 (en) Cooling system for an internal combustion engine
JP6440238B2 (ja) 内燃機関
KR100865608B1 (ko) 세로형 다기통 엔진의 수냉장치
JP2009257227A (ja) 内燃機関
JP2015194101A (ja) 多気筒内燃機関のシリンダヘッド
JP4239623B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP7172629B2 (ja) エンジンの冷却構造
JP6156304B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP6347479B2 (ja) 内燃機関及びそのシリンダヘッド
JP6898168B2 (ja) 内燃機関のシリンダヘッド
KR20200049982A (ko) 엔진의 냉각장치
JP2015190352A (ja) 多気筒内燃機関のシリンダヘッド
KR101371460B1 (ko) 차량용 엔진 냉각 시스템
JP2015113705A (ja) エンジンの冷却構造
KR102216237B1 (ko) 내연 기관 본체
JP7172631B2 (ja) エンジンの冷却構造
JP2017044137A (ja) エンジンの冷却装置
JP2015078674A (ja) エンジンの冷却装置
JP2014088808A (ja) 内燃機関のウォータジャケット用スペーサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180516

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6440238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250