JP2019027378A - 内燃機関のシリンダヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドの冷却水ジャケットが、吸気側ヘッドジャケットと排気側ヘッドジャケットとを有する形態になっているシリンダヘッドにおいて、冷却水の圧損を低減して冷却性能を向上させる。【解決手段】吸気側ヘッドジャケット10aは、気筒列を囲うような形態になっており、吸気側ボルト用ボス部39の箇所において隘路になっている。吸気側ヘッドジャケット10aのうち少なくとも吸気側ボルト用ボス部39の箇所に、シリンダブロックに向けて開口した(又は深さを深くした)長溝穴43を形成している。隘路の箇所で吸気側ヘッドジャケット10aの断面積が増大するため、冷却水の圧損を低減して冷却性能を向上できると共に、ウォーターポンプの負荷を低減して燃費向上にも貢献できる。【選択図】図7

Description

本願発明は、内燃機関(多気筒内燃機関)のシリンダヘッドに関するものである。
内燃機関のシリンダブロックとシリンダヘッドとは冷却水で冷却されており、そこで、シリンダブロックには、気筒列を囲うように冷却水通路(ブロックジャケット)が形成されて、シリンダヘッドには面的な広がりを持つ冷却水通路(ヘッドジャケット)が形成されている。シリンダブロックの冷却水通路とシリンダヘッドの冷却水通路とは多数の連通穴を介して連通していることが多く、この場合は、冷却水はブロックジャケットからヘッドジャケットに流れている。
シリンダヘッドには、吸気弁や排気弁の弁軸、或いは点火プラグや燃料噴射ノズルが取り付けられている。これら弁軸や点火プラグ、燃料噴射ノズルはシリンダヘッドの肉部に取り付けられている。従って、多気筒内燃機関では、シリンダヘッドには、弁軸や点火プラグ、燃料噴射ノズルを取り付けるためのアイランド部(肉部)が各気筒ごとに配置されている。冷却水はこれらアイランド部も冷却しながら流れる。また、アイランド部はシリンダヘッドの強度メンバーとしても機能している。
そして、特許文献1には、シリンダヘッドのヘッドジャケットを、排気側に位置した縦流れ冷却水通路と、吸気側においてシリンダブロックのヘッドジャケットから冷却水を取り込む冷却水入口と、冷却水で取り込んだ冷却水を縦流れ冷却水通路に流す横流れ冷却水通路とからなる構成として、更に、縦流れ冷却水通路の下流部に、気泡の排出を促す隆起部を形成することが開示されている。
特開2015−124762号公報
特許文献1のように、シリンダヘッドの内部のヘッドジャケットにおいて冷却水を吸気側から排気側に流すと、シリンダヘッドの均等の冷却に貢献できるが、ボア間に対応した部位と気筒列の端部に対応した部位とにヘッドボルトを挿通させるためのボス部(肉部)が存在していることから、このヘッドボルト用ボス部の箇所で吸気側冷却水通路の断面積が狭くなって、吸気側冷却水通路での冷却水の縦方向の流れについて圧損が増大するおそれが懸念される。
また、シリンダブロックのウォータジャケットへの通水とシリンダヘッドのウォータジャケットへの通水を制御する2系統冷却方式の場合、暖機運転時においてシリンダブロックのヘッドジャケットへの通水を止めていても、シリンダヘッドにおける吸気側冷却水通路の水圧が高くなると、冷却水がシリンダブロックのヘッドジャケットに流れ込んでしまって、暖機促進の効果が低下してしまうおそれもあった。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
本願発明は、長手一側面を吸気側として長手他側面を排気側として、内部には冷却水が流れるヘッドジャケットを形成しているシリンダヘッドに関する。
このシリンダヘッドにおいて、前記ヘッドジャケットは、気筒列に対応した部分を挟んで吸気側に位置した吸気側ヘッドジャケットと、気筒列に対応した部分を挟んで排気側に位置した排気側ヘッドジャケットとを有しており、かつ、ボア間部及び気筒列の端部に位置した部位に、ヘッドボルトが挿通される吸気側ボルト用ボス部か、前記吸気側ヘッドジャケットに向けて入り込むように形成されている、という基本構成である。
そして、上記基本構成において、前記吸気側ヘッドジャケットのうち、少なくとも前記吸気側ボルト用ボス部と対応した部位(吸気側ボルト用ボス部を囲う隘路の部位)に、当該吸気側ヘッドジャケットに連通してシリンダブロックに向いて長溝穴を形成している。
本願発明において、長溝穴は、シリンダブロックに向けて開口した(貫通した)形態でもよいし、底を有する溝の形態であってもよい。また、シリンダブロックに向けて開口した形態である場合、その全体をシリンダブロックのヘッドジャケットと連通させることも可能であるが、ガスケットで塞ぐのが好ましい(長溝穴が吸気側ヘッドジャケットの略全長にわたって一連に延びている場合は、シリンダブロックのヘッドジャケットとシリンダヘッドの長溝穴とは、ガスケットに空けた連通穴を介して適宜連通させたらよい。)。
本願発明では、ヘッドボルト用のボス部を設けたことによって吸気側ヘッドジャケットに隘路が存在しても、深さを深くするとによって隘路の箇所の断面積を大きくすることができる。その結果、吸気側ヘッドジャケットを縦方向(クランク軸線方向)に流れる冷却水の抵抗を低減して、ウォータポンプを大型化することなく、シリンダヘッドの均等な冷却を促進できる。
また、吸気側ヘッドジャケットと排気側ヘッドジャケットとを繋ぐ横流れジャケットを形成した場合は、長溝穴は少なくとも横流れジャケットの箇所に位置しているため、吸気側ヘッドジャケットから横流れジャケットへの冷却水の流れ込みを促進できる。その結果、シリンダヘッドの均等な冷却を一層促進できる。2系統冷却方式に適用すると、暖機運転状態で吸気側ヘッドジャケットの冷却水がシリンダブロックに逆流することを防止できるため、冷却水の早期昇温を確実化して暖機運転時間の短縮という目的を的確に果たすことができる。
シリンダヘッドを鋳造するにおいて、吸気側ヘッドジャケットの部分は砂の中子になり、この中子を安定的に保持するための足部が設けられているが、長溝穴をシリンダブロックに向けて開口させると、長溝穴は中子の足部になるため、中子の安定性を格段に向上できる。従って、寸法精度や歩留りを向上できる。
吸気側ヘッドジャケットにおいて冷却水の流れをスムース化することは、シリンダヘッドの吸気側部分の冷却性を向上できることを意味しており、これにより、吸気の温度上昇を抑制して充填効率の向上に貢献できる利点もある。
更に、長溝穴を形成することによってシリンダヘッドの肉部の体積を削減できるため、シリンダヘッドの軽量化を通じて燃費の向上にも貢献できる。なお、長溝穴の長さが長いと、シリンダヘッドの幅方向(カム軸と直交した方向)の剛性が低下するおそれがあるが、この場合は、長溝穴を断続的に形成するなどして対処したらよい。
実施形態に係る冷却系統を示す模式的な概略側面図であり、(A)は吸気側から見た図、(B)は排気側から見た図である。 シリンダヘッドを吸排気ポートの箇所で切断した縦断正面図で、図5のII-II 視断面図である。 ヘッドジャケットとブロックジャケットと送水系統とを上から見た斜視図である。 ヘッドジャケットとブロックジャケットと送水系統とを下から見た斜視図である。 メインジャケット下層部を示す平断面図である。 メインジャケット上層部を示す平断面図である。 (A)はメインジャケット下層部における吸気側ヘッドジャケットを示す平断面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。 (A)は他の実施形態における吸気側ヘッドジャケットを示す平断面図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は変形例を示す断面図、(D)は更に他の実施形態における吸気側ヘッドジャケットを示す平断面図、(E)は(D)のE−E視断面図である。
(1).内燃機関の概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、車両用内燃機関に適用している。まず、内燃機関の概要を、主として図1,2に基づいて説明する。
本願では、図面に関して正面視(正面図)・側面視(側面図)の文言を使用するが、正面視はクランク軸線方向から見た状態であり、側面視は、クランク軸線方向及び気筒軸線と直交した方向から見た状態である。前後方向はクランク軸線方向(シリンダヘッドの長手方向)であり、左右方向は、クランク軸線及び気筒軸線と直交した方向(シリンダヘッドの短手方向)である。上下に関しては、シリンダブロックからシリンダヘッドを向いた方向を上として定義している(従って、スラント型内燃機関の場合は、上下方向が必ずしも鉛直方向でない場合がある。)。
内燃機関は、機関本体の中核としてシリンダブロック1とその上面に固定されたシリンダヘッド2とを備えており、シリンダヘッド2の上面にはシリンダヘッドカバー3が固定されて、シリンダブロック1の下面にはオイルパン4が固定されている。シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の一端面1a,2aには、タイミングチェーン(図示せず)を覆うフロントカバー(チェーンカバー、チェーンケース)5がボルトで固定されている。なお、タイミングチェーンは動力伝達手段と同義であり、タイミングギアやタイミングベルトも含んでいる。
シリンダブロック1には、シリンダヘッド2に向けて上向き開口したブロックジャケット6が形成されており、シリンダヘッド2の内部にもヘッドジャケット7が形成されている。本実施形態の特徴として、ヘッドジャケット7は、フロントカバー5に近接して設けた先行ジャケット8と、概ねブロックジャケット6の上に位置したメインジャケット9とに分離構成されており、更に、メインジャケット9は、メインジャケット下層部10とメインジャケット上層部11とに分離されている。
先行ジャケット8は、メインジャケット下層部10と1つの第1連通路12で連通しており、メインジャケット下層部10とメインジャケット上層部11とは複数の第2連通路13で連通しており、メインジャケット下層部10の排気側とブロックジャケット6とは複数の第3連通路14で連通している。メインジャケット下層部10の吸気側には、シリンダブロック1に向かって開口した長溝穴15が形成されている。従って、本実施形態では、本願発明は、メインジャケット下層部10に具体化されている。
そして、シリンダブロック1のうち一端面1a寄りの部位には、先行ジャケット8に連通した上下長手のヘッド行き送水路16が上向きに開口するように形成されている。また、ヘッド行き送水路16を挟んでフロントカバー5と反対側の部位には、ブロックジャケット6に連通したブロック行き送水口17が形成されている。
ヘッド行き送水路16及びブロック行き送水口17には、ウォータポンプ19から冷却水が圧送される。ウォータポンプ19は、クランク軸20に設けたクランクプーリ21でベルト22を介して駆動される。ヘッド行き送水路16には第1制御弁23を設け、ブロック行き送水口17とウォータポンプ19との間には第2制御弁24を設けている。
シリンダヘッド2の周囲のうち、例えばフロントカバー5と反対側の他端面2bの近くの箇所に、サーモ弁を備えた分配ユニット(図示せず)が配置されるが、本願との関連はないので説明は省略する。分配装置を経由した冷却水は、ポンプ戻り管25を介してウォータポンプ19に戻る。
本実施形態において、コールドスタート時のように冷却水の温度が所定以上に昇温していない状態では、第1制御弁23が開いて第2制御弁24が閉じていることにより、冷却水はブロックジャケット6には流れずに、ヘッドジャケット7の先行ジャケット8に流れる。
冷却水が先行ジャケット8に流入している状態では、冷却水は、先行ジャケット8から第1連通路12を経由してメインジャケット下層部10に至り、メインジャケット下層部10をまんべんなく流れてからメインジャケット上層部11に流入する。従って、暖機運転中は冷却水がヘッドジャケット7を素早く循環する。これにより、冷却水を早期昇温させてヒータコアに送水できると共に、機関の過冷却を防止して早期暖機を実現できる。
冷却水の温度が所定温度(例えば、ラジェータを循環するほどの温度)以上に昇温すると、第1制御弁23は閉じて第2制御弁24が開く。従って、冷却水はブロックジャケット6を流れてから、第3連通路14を経由してヘッドジャケット7のメインジャケット下層部10に流入し、メインジャケット下層部10をまんべんなく巡ってから、第2連通路13を経由してメインジャケット上層部11に至り、メインジャケット上層部11を巡ってから分配ユニットに排出される。
図2に示すように、シリンダブロック1には、シリンダボア27の群を囲う(気筒列を囲う)ブロックジャケット6が形成されている(図5も参照)。また、シリンダヘッドには、各シリンダボアに対応して2つずつの吸気ポート29と排気ポート30とが形成されている。排気ポート30の群は、シリンダヘッド2の内部に形成した集合排気通路31に集まっている。集合排気通路31は長手他側面2dに開口しており、集合排気通路31には排気管32が接続されている。
(2).冷却系統の具体的な構造
次に、冷却系統の具体的な構造を、図3以下の図面も参照して説明する。本実施形態の内燃機関は3気筒であり、そこで、図3〜5から理解できるように、ブロックジャケット6は3つの気筒を囲う形態になっており、シリンダブロック1の一端面1aの側において隣り合った2つの吸気ポートの間の部位に、ブロック行き送水口17を設けている。図3のとおり、ブロック行き送水口17は上下に長い形態になっており、図1に示した第2制御弁24は、例えばブロック行き送水口17の始端に設けている。
例えば図4に示すように(図5,6も参照)、ブロックジャケット6のうち、ヘッド行き送水路16及びブロック行き送水口17と反対側の部位に第3連通路14を設けている。図3及び図5とから理解できるように、ヘッド行き送水路16は、シリンダブロック1のうち、ブロック行き送水口17よりもフロントカバー5に寄った位置に設けており、上下長手の形態を成している。図1に示した第1制御弁23は、シリンダブロック1に埋め込むことが可能である。
図3から理解できるように、ヘッド行き送水路16はブロックジャケット6の外側に位置しており、シリンダブロック1のコーナー寄りに配置している(従って、端のシリンダボアから遠のいた位置に設けている。)。なお、図3ではウォータポンプは省略しており、水路のみを表示している。
図3や図5等に明示するように、ヘッドジャケット7を構成する先行ジャケット8は、フロントカバー5に近接した部位に位置して、クランク軸線33と直交した横方向に細長い形態になっており、先行ジャケット8のうち、シリンダヘッド2の長手一側面2cの側の冷却水入口8aに、ヘッド行き送水路16を連通させている。
図6に示すように、シリンダヘッド2の長手一側面2cには、既述のとおり、1つの気筒に対応して2つずつの吸気ポート29が開口していると共に、吸気マニホールド(図示せず)が固定されている。なお、図6では、吸気ポート29とメインジャケット上層部11とを連通した状態に描いているが、これは両者の重なり関係を表示するための便宜的な措置であり、実際には、両者は壁で区切られている。
図6に示すように、シリンダヘッド2に設けたアイランド部には、各シリンダボア27に対応した2ずつの吸気弁軸34と排気弁軸35とが摺動自在に配置されている。また、シリンダヘッド2のうちシリンダボア27の中心線箇所には、アイランド部で囲われた点火プラク(又は燃料噴射弁)36を設けている。図5のとおり、メインジャケット下層部10の箇所では、吸気弁軸34と点火プラク36とは共通したアイランド部に配置されている。
シリンダヘッド2は、気筒列を挟んだ両側において、左右4本ずつのヘッドボルト37でシリンダブロック1に締結されている。ヘッドボルト37は、ボア間部と気筒列の端部とに位置している。
(3).メインジャケット下層部の構造
図5に示すように、メインジャケット下層部10は、吸気側ヘッドジャケット10aと排気側ヘッドジャケット10bとを有しており、両者は、横流れジャケット10cで連通しているが、メインジャケット上層部11の箇所には、吸気弁軸34、排気弁軸35、点火プラグ36を配置するためのアイランド部38が存在しており、また、ヘッドボルト37を配置するための吸気側ボルト用ボス部39と、排気側ボルト用アイランド部40と、排気側ボルト用ボス部41とが存在しているため、横流れジャケット10cは、多数に分断されて隘路の状態になっている。
また、吸気側ヘッドジャケット10aには、各気筒に対応して長手一側面2cの側に(外側に)膨れた円弧状のチャンバー部42を形成しているが、吸気側ボルト用ボス部39がボア間の箇所に位置していることにより、チャッンバー部42は円弧状なっていて、隣り合ったチャンバー部42の間は間隔が狭まった隘路になっている。
そして、吸気側ヘッドジャケット10aに、ブロックジャケット6と重なる形状の長溝穴43が、ほぼ全長にわたって形成されている。本実施形態では、長溝穴43は、シリンダブロック1に向けて開口(貫通)している。但し、全長に亙ってブロックジャケット6と連通させる必要はないのであり、ガスケットに飛び飛びで連通穴を空けて連通させてもよいし、全く連通させないことも可能である(既述のとおり、メインジャケット下層部10には第1連通路12から送水されるので、ブロックジャケット6と連通させる必要はない。
吸気側ヘッドジャケット10aは、吸気側ボルト用ボス部39の存在により、ボア間部及び気筒列端部において隘路になっており、チャンバー部42が一連に形成することができない。このため吸気側ボルト用ボス部39の箇所において隘路になるが、本実施形態では、メインジャケット下層部10は、吸気側ボルト用ボス部39の箇所が(隘路の部分が)長溝穴43の存在によって断面積が大きくなっているため、冷却水が縦方向に流れるにおいて圧損を著しく低減できるのであり、これにより、シリンダヘッド2の均等な冷却を促進できる。また、吸気側の冷却を促進できるため、吸気の昇温を抑制して充填効率を向上させることもできる。
また、吸気側ヘッドジャケット10aは、横流れジャケット10cとの連通部の箇所で断面積が大きくなっているため、冷却水を吸気側ヘッドジャケット10aから横流れジャケット10cに流すように方向付けすることができる。すなわち、冷却水が隘路の箇所で方向変換するにおいて、横流れジャケット10cに向かうため、横流れジャケット10cの流入を促進できる。従って、吸気側ヘッドジャケット10aから排気側ヘッドジャケット10bへの通水を促進して、シリンダヘッド2の温度の均一化を促進できる。
図7(B)では、シリンダヘッド2の鋳造工程を部分的に表示している。すなわち、シリンダヘッド2は、上下複数の外型44と、それらの間に挟まった中子型45とを使用して製造されており、長溝穴43は中子型45の存在によって空間に形成されるが、長溝穴43は中子型45の足になっている。このため、中子型45を外型44で安定的に支持できる。従って、鋳型の堅牢性を高めて、寸法精度及び歩留りを向上できる。
(4).他の実施形態
図8では、他の実施形態(変形例)を示している。このうち(A)(B)に示す例では、長溝穴43を各チャンバー部42の中間部においてブリッジ部46で分断させている。これは、シリンダヘッド2が吸気側の箇所において幅方向の強度が低下することを防止するためである。ブリッジ部46の幅寸法(紙面の上下方向の幅寸法)は、任意に設定できる。
(A)(B)では長溝穴43をブリッジ部46で完全に分断したが、(C)に示す変形例では、長溝穴43の下端部のみをブリッジ部46で分断して、ブリッジ部46の箇所でも深さを浅くした状態で長溝穴43を残している。いずれにしても、ブリッジ部46の数は任意に設定できる(例えば、1つのシリンダボアに対応して2箇所ずつ形成することも可能である。
図8(D)(E)に示す例では、長溝穴43を跨いだ状態でブリッジ部46を形成している。この場合は、冷却水は、ブリッジ部46の上下両側を通って縦方向に流れることになる。2つの吸気ポートの間では、吸気側ヘッドジャケット10aを上方に拡張することは可能であるので、ブリッジ部46が長溝穴43を跨ぐ形状であっても、長溝穴43の断面積を増大させることができる。
本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、図8(C)の態様で長溝穴を全長に亙って形成することも可能である。また、場所によって溝幅を変えることも可能である(例えば、吸気側ボルト用ボス部39の箇所で広幅にする。)。チャンバー部42は無くてもよい。実施形態は2層式のヘッドジャケットに適用したが、単層式にも適用できることは勿論である。
本願発明は、内燃機関のシリンダヘッドに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
6 ブロックジャケット
7 ヘッドジャケット
8 先行ジャケット
9 メインジャケット
10 本願発明を適用したメインジャケット下層部
10a メインジャケット下層部を構成する吸気側ヘッドジャケット
10b メインジャケット下層部を構成する排気側ヘッドジャケット
10c メインジャケット下層部を構成する横流れジャケット
11 メインジャケット上層部
42 チャンバー部
43 長溝穴
46 ブリッジ部

Claims (1)

  1. 長手一側面を吸気側として長手他側面を排気側として、内部には冷却水が流れるヘッドジャケットを形成しており、
    前記ヘッドジャケットは、気筒列に対応した部分を挟んで吸気側に位置した吸気側ヘッドジャケットと、気筒列に対応した部分を挟んで排気側に位置した排気側ヘッドジャケットとを有しており、
    かつ、ボア間部及び気筒列の端部に位置した部位に、ヘッドボルトが挿通される吸気側ボルト用ボス部か、前記吸気側ヘッドジャケットに向けて入り込むように形成されている構成であって、
    前記吸気側ヘッドジャケットのうち、少なくとも前記吸気側ボルト用ボス部と対応した部位に、当該吸気側ヘッドジャケットに連通してシリンダブロックに向いて長溝穴を形成している、
    内燃機関のシリンダヘッド。
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