JP4211405B2 - エンジンの冷却構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンの冷却装置、特に、水冷式エンジンのシリンダヘッドに軸線方向に沿って形成された冷却水通路を有する冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の水冷式内燃機関の冷却装置においては、エンジン本体であるシリンダブロックやシリンダヘッド内にウォータージャケットを形成し、これらウォータージャケットにウォーターポンプを用いて冷却水を循環させ、更に、ウォータージャケットの冷却水出口と冷却水入り口の間を連結する外部の循環路にラジエータを配備して冷却水の冷却を行なっている。
【0003】
ところで、エンジン本体の一部を成すシリンダヘッドは、その低壁がシリンダブロック側のシリンダライナーの上方開口を閉鎖することで、燃焼室を形成することより、この燃焼室対向部は高温化し易く、この部位を効果的に冷却することが必要である。そこで、シリンダヘッド側のウォータージャケットは燃焼室対向部と対向するように配設され、冷却水で燃焼室対向部を積極的に冷却するようにしている。
【0004】
特に、 燃焼室対向部には点火プラグの取り付けボス部、吸排気弁の弁座、およびそれより延出する吸排気ポートが一体的に鋳造されており、これらとの干渉を避けたうえで、ウォータージャケットが形成されることとなり、冷却水の流路であるウォータージャケットの形状は比較的複雑な形状を成す。
【0005】
例えば、直列複数気筒のシリンダヘッドの場合、その軸線方向に沿って吸排気ポートが順次配備され、それら吸排気ポートの中間部に点火プラグの取り付け筒状部が配備されており、冷却水の流路には多数の突状部材が突設され、冷却水の流れを規制することとなる。
特に、図6に示すように、1気筒の動弁系が吸気2弁排気2弁式であるとすると、シリンダヘッドにはその軸線方向Xに沿って吸気ポート110、排気ポート120が1対づつ並列状に配備され、それら4つの吸排気ポート110、120の中央に点火プラグの取り付け筒部130が配備される。
【0006】
このようなレイアウトの場合、各突起部材との干渉を避けて設けられるウォータージャケット140はシリンダヘッド中央部をその軸線方向Xに直列状に延びる中央流路n1と吸排気ポートの下側に位置する吸排側流路n2とからなる。ここで、中央流路n1は点火プラグ用の取り付け筒部130が突出するものの比較的冷却水の流動量を確保して軸線方向Xに流すことができる。更に、中央流路n1を挟んで左右に位置する吸排側流路n2は比較的流路断面が狭くなるが、中央流路と同様に、軸線方向Xに略直列状に延びることより、冷却水の流動量を所定量確保して軸線方向Xに流すことができる。
【0007】
これらに対し、軸線方向Xに沿って1対づつ並列状に配備される給気ポート110や排気ポート120のポート間の隙間160には、中央流路n1と吸排気側流路n2とを連通する連通路が形成されて、吸排気側n2を流通した冷却水がポート間の隙間160を通って中央流路n1へ合流されるように構成されている。しかし、中央流路n1の冷却水の流れが強いと、この中央流路n1の冷却水の流れが連通路での冷却水の流動を抑えるように影響を与えてしまい、ポート間の隙間160に冷却水が滞留して、ポート間の冷却が良好に行なえない。
【0008】
そこで、ポート間の冷却水の滞留を排除する上で、例えば、シリンダヘッドのウォータージャケットにおける冷却水の流量を十分に確保したり、あるいは、燃焼室対向部のポート間部位の触火面温度の上昇を抑制すべく、シリンダヘッドの軸線方向の縦流れの強化を図ることが行なわれている。
【0009】
なお、実公平7−34197号公報(特許文献1)には強制空冷式シリンダヘッドが開示され、ここには冷却風入口側通路からの冷却風を、排気ポートの上流側に突出し形成された突起部で左右に分割し、左右の冷却風出口側通路に冷却風を確実に流下させ、排気ポートやその近傍の液冷室の加熱を防止するという構成が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
実公平7−34197号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、シリンダヘッドの下壁の燃焼室対向部は高温化する傾向にあり、このうち、冷却水の流動方向における吸排気ポートの下流部位、特に、ポート間隙間には冷却水が滞留する傾向が高い。従来、この冷却水滞留排除のため、シリンダヘッドの軸線方向の縦流れの強化を図っていたが、十分な滞留防止機能が得られず、ポンプ吐出量の増加を招くこともあった。更に、特許文献1に開示される様に、冷却媒体を冷却目標部位側に分岐して流入させる等の対策が成された場合、本来、十分な流量を保持していた主要流路の流量が減ることとなり、この場合、次の様な問題がある。
【0012】
即ち、主要流路上には点火プラグ用筒部等が突出し、そのボス部は比較高温化し易く、また、そのボス部の近傍には吸排気弁の弁座の中央対向壁側が位置する。このため、これら部位の触火面温度を気筒間格差を排除するように十分に冷却する必要があり、主要流路の冷却水量を低減することは好ましくないという要請がある。
【0013】
本発明は、以上のような課題に基づきなされたもので、シリンダヘッドのウォータージャケット内の主要流路の流量を低減させることなく、吸排気ポートのポート間隙間に冷却水を流し、ポート間隙間と対向する燃焼室対向部の触火面温度の過度な上昇を防止するようにしたエンジンの冷却構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明は、クランク軸と平行な軸線を挟んで一方に同軸線方向に2つ吸気弁が並設され他方に同軸線方向に2つ排気弁が並設されるとともに、各気筒の燃焼室対向部の中央である気筒中心部に中心壁部が形成されるエンジンであって、上記エンジンのシリンダヘッドは、上記吸気弁及び排気弁を介して燃焼室とシリンダヘッド外とを連通する吸気ポート及び排気ポートをそれぞれ形成するポート壁部を有し、上記シリンダヘッド内に形成されて、冷却水を上記軸線方向に流通させる冷却水路エンジンの冷却構造において上記冷却水路は、上記軸線上で上記冷却水を軸線方向一端側から他端側へ流通させると共に上記燃焼室対向部の中央部と上記吸排気ポートの中央側ポート壁部と上記中心壁部とに沿って上記冷却水を軸線方向一端側から他端側へ流通させる中央水路と、上記ポート壁部の下方で上記中央水路の左右端側に並列状に形成され上記冷却水を上記軸線方向一端側から上記他端側へ流通させる吸排気側水路と、上記軸線方向に並設される2つの吸気弁間あるいは2つの排気弁間を通って上記中央水路と上記吸排気側水路とを連通する連通路とを有し、上記ポート壁部のうち上記軸線方向一端側に位置するポート壁部は、上記軸方向他端側の壁面に、上記軸方向他端側に向かって突出すると共に上記中心壁部の形状に沿うように突出部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
このように、吸気弁又は上記排気弁、即ち、吸排気ポートの少なくとも一方が軸線方向に2つ並設され、冷却水が軸線方向に流通されているもので、吸排気ポートの少なくとも一方の上流側のポート壁部より他方の下流側のポート壁部の壁面に向かって突出部が突出形成されることより、中央水路を流通する冷却水の一部がポート間の隙間に流れ込んで連通路の冷却水の流動に影響を与えることが抑制されて、この下流側のポート壁部の壁面と突出部の先端部との隙間の冷却水が、中央水路を軸線方向に流動する冷却水の流速による吸い込み作用を受け、中央水路側に吸い込み流動し、ポート間隙間に冷却水の流を生成でき、ポート間、即ち、弁間隙間の冷却を確実に促進でき、この際、中央水路側の流量に大きな変動を来すことも無い。
【0016】
更に、気筒中心部の中心壁部に対して突出部の対向壁面である軸線側側面が中心壁部の形状に沿うように形成されるので、中央水路における冷却水の流動に大きな影響を与えることが無い。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1乃至4に示すエンジンの冷却装置は、図示しない車両のエンジン1に搭載され、エンジン本体を強制水冷する。このエンジン1はシリンダブロック2の上下にシリンダヘッド3、オイルパン4を一体結合してエンジン本体を構成し、エンジン本体の前方にラジエータ5を配置し、シリンダブロック2にウォーターポンプ8を一体的に取り付ける。
シリンダブロック2は、図3、4に示すように、4つのシリンダライナ11をその軸線Lsを縦向きにした状態でシリンダブロック2の長手方向に順次直列状に配備している。
【0018】
シリンダブロック2はその下部に不図示のクランク軸を配備している。図1、図2にはこの不図示のクランク軸と平行な軸線L0をシリンダブロック2の上側のシリンダヘッド3とともに開示した。
このシリンダヘッド3の平面視において、クランク軸と平行な軸線L0を挟んで一方(図1、2で上側)に不図示の吸気弁に開閉される1対の吸気ポート22が配置され、他方(図1、2で下側)に不図示の排気弁に開閉される排気ポート23が配置される。
【0019】
なお、シリンダブロック2は外壁9と4つのシリンダライナ11との間に環状にシリンダブロック側ウォータジャケット12(以後単に下ジャケットと記す)を形成している。下ジャケット12の上壁13には複数の冷却水導入穴14が形成され、前端側の外壁9に排出口15が形成される。なお、場合により、上壁13はシリンダブロック2に形成されることなく、冷却水導入穴14はガスケット16によって配置された構成を採っても良い。
【0020】
この下ジャケット12は冷却水回路Aに接続されている。排出口15は下パイプ7を介しラジエータ5に連通する。
図3に示すように、シリンダヘッド3はシリンダブロック2の上壁13にガスケット16を介して重ねられる下壁17を有し、その周縁より縦向きに延出する環状の外壁18と、外壁18の上端側に一体結合するヘッド上壁19とを備える。シリンダヘッド3の下壁17はシリンダブロック2側の各シリンダライナ11に対向する燃焼室Cと対向する燃焼室対向部Bが上向き凸状に形成される。
【0021】
シリンダヘッド3の下壁17の上には不図示の動弁系、点火系の部材と干渉しない状態でシリンダヘッド側ウォータージャケット21(以後単に上ジャケットと記す)が形成され、同上ジャケット21は冷却水回路Aに接続されている。 図2に示すように、シリンダヘッド3の下壁17はクランク軸と平行な軸線L0の方向である軸線方向Xに、各シリンダライナ11と対向する燃焼室対向部Bを順次配設している。
【0022】
各燃焼室対向部Bには各1対の吸気ポート22及び排気ポート23の基端側が一体的に取り付けられ、それらの中央である気筒中心部に不図示の点火プラグを嵌着するための筒部材26を嵌着する中心壁部24が形成される。
ここで、図3に示すように、各吸排気ポート22、23の基端の内側下面には不図示の各吸排気弁が接離する環状弁座221、231が形成され、これら各環状弁座221、231の近傍の下向き面が触火面fを形成する。各吸排気ポート22、23は略筒状のポート壁部で形成され、同ポート壁部は湾曲した上でその延出端が外壁18に一体的に結合されるよう形成され、その連結部外側には不図示の吸排多岐管が連結される。ここで、湾曲した各ポート壁部はその下方である下向き面dfの下側に後述の第2水路としての吸排気側水路r2、r3を配置している。
【0023】
更に、図3に示すように、各燃焼室対向部Bに対して所定量上方側に離れてジャケット上壁20が配備され、このジャケット上壁20は吸排気ポート22、23および中心壁部24との当接部位で相互に一体的に結合されるように鋳造されている。
このため、シリンダヘッドの下壁17とジャケット上壁20間に、上ジャケット21を形成しており、ジャケット上壁20とヘッド上壁19との間の空間に不図示の動弁系や点火プラグ用筒部材26の上部が収容されている。
【0024】
ここで、シリンダヘッド3の下壁17とジャケット上壁20間の上ジャケット21にはクランク軸と平行な軸線L0の方向である軸線方向Xに向けて、中央水路r1と、その左右端側の吸排気側水路r2、r3とが並列状に形成される。 この内、上ジャケット21の中央水路r1は燃焼室対向部Bの中央部と、吸排気ポートの中央側壁部と、中心壁部24とに沿って順次冷却水を流下させる水路であり、比較的流路抵抗が小さく、比較大きな流量を確保でき、冷却水速度を大きく確保できる。
【0025】
吸排気側水路r2、r3は燃焼室対向部Bの側部と、吸排気ポート22、23の下向き面dfと、縦向きの外壁18とに沿って順次冷却水を流下させる水路であり、比較的流路断面積が小さいが、冷却水速度を比較的大きく確保できる。 図1に示すように、吸排気ポート22、23はそれぞれ、上ジャケット21内において、その中央側壁部が軸線方向Xである中央水路r1の軸線方向Xに沿って上流側と下流側とに並列に順次配備されている。
【0026】
ここで、上流排気ポート23uと下流排気ポート23dは対向壁面間に隙間eを有し、同隙間eは中央水路r1、排気側流路r3に連通する。同様に、上流吸気ポート22uと下流吸気ポート22dは対向壁面間に隙間eを有し、同隙間eは中央水路r1、吸気側流路r2に連通する。
ここで、上流排気ポート23uと上流吸気ポート22uとの各中央側壁部の近傍で軸線方向Xで他端側ポート(下流排気ポート22d、下流排気ポート23d)の壁面に向かって突出部27がそれぞれ突出形成される。
【0027】
各突出部27は縦向き片状体で上流排気、吸気ポート23u、22uの各中央側壁部との結合部において比較的肉厚状態を確保し、突出し端に向けてその肉厚を薄厚化して形成される。特に、各先端部分は下流排気ポート23dと下流吸気ポート22dの各中央側壁部に対して所定幅を保って対向するように形成され、同部に吸い出し口mが形成される。
【0028】
ここで、上流排気ポート23uと上流吸気ポート22uの各突出部27は各軸線側側面である中央縦面faが中央水路r1の冷却水の流線に沿う形状に形成され、各隙間縦面fbが下流排気ポート23d或いは下流吸気ポート22dの各対向壁面f1に沿う形状に形成される。
ここで、各突出部27の軸線側側面である中央縦面faは中央水路r1の流線に沿うと共に、燃焼室対向部Bの中心壁部24の形状に沿うように形成されるので、同部によってこの部位を通過する冷却水に流動抵抗を与え、流量に大きな影響を与えるということを確実に防止できる。
【0029】
さらに、各突出部27の各隙間縦面fbは下流排気ポート23d或いは下流吸気ポート22dの各対向壁面に所定間隔を保って沿う形状に形成される。ここで、各隙間縦面fbは吸気側流路r2、排気側流路r3の冷却水を吸い出し口mに容易に導くことが可能な吸い出し路rsとしての形状を採る。
ここで、各吸い出し口mは中央水路r1と対向し、特に、冷却水の流線に対し鋭角状を保つように形成される。このため、中央水路r1に所定量以上の流速の冷却水が流れると、中央水路r1の冷却水流れに吸い出し路rsの冷却水が吸い出し口mより吸い出され、噴流ポンプ機能を発揮できる。
【0030】
このような構成のエンジン冷却装置の作動を説明する。
エンジン1の駆動と共にウォーターポンプ8が駆動し、主パイプ34から吸入した冷却水を上ジャケット21に吐出する。
この場合、エンジン1が冷態時にあると、上ジャケット21の出口側のサーモスタット10はラジエータ側の第1入口31を閉じ、上ジャケット21側の第2入口32を開き、上ジャケット21の冷却水を出口33、主パイプ34、ウォーターポンプ8と暖気サイクルR1で流し、暖気促進が図られる。
【0031】
冷却水の温度が所定の高温域に達すると、サーモスタット10は第2入口32を閉じ、第1入口31を開き、主パイプ34にラジエータ側の冷却水を流す。 即ち、冷却水の温度が所定の高温域にあると、上ジャケット21の冷却水は複数の冷却水導入穴14よりシリンダ列回りの下ジャケット12に流入し、シリンダ列の冷却の後、外壁9の排出口15に達する。排出口15の冷却水は下パイプ7、ラジエータ5を経て、サーモスタット10の第2入口31、主パイプ34、ウォーターポンプ8へと流動し、冷却サイクルR2に沿って冷却水を流する。
【0032】
このようにエンジン1の上下ジャケット21、12に冷却水が流動するにあたり、特に、上ジャケット21には常に軸線方向Xに冷却水が流動し、即ち、中央水路r1および吸排気側水路r2、r3に沿って冷却水が流動する。
【0033】
このような上ジャケット21内に複数配備される給排気ポートのうちの各上流排気ポート23uと上流吸気ポート22uには突出部27がそれぞれ形成され、これにより吸い出し口mおよび吸い出し路rsが形成されている。このため、軸線方向である中央水路r1に所定量の流速で冷却水が流動すると、吸い出し口mの働きで、噴流ポンプの吸い込み作用が働き、吸気側流路r2、排気側流路r3の冷却水をポート間の吸い出し路rsより吸い出し口mを介し、要部流路である中央水路r1側に吸い出しでき、ポート間隙間に冷却水の流を生成できる。また、この突出部27によって、中央水路r1を流通する冷却水の一部がポート間の隙間に流れ込むのを防止でき、中央水路r1を流動する冷却水が吸い出し路rsでの冷却水の流動に悪影響を与えることはない。この際、不図示の各吸排気弁が接離する環状弁座221、231等の近傍の触火面fで生じる熱を吸い出し路rsを流動する冷却水により確実に冷却でき、ポート間、即ち、弁間隙間の冷却を確実に促進でき、信頼性向上と抗ノック性の向上を図れ、この際、要部流路である中央水路r1側の流量に大きな変動を来すことも無い。
【0034】
上述のところにおいて、燃焼室対向部Bの中央には点火プラグ用の中心壁部24が形成されていたが、これに代えて燃料噴射弁用の中心壁部が形成されるように形成されていても良く、この場合も図1のエンジンの冷却構造と同様の作用効果が得られる。
上述のところにおいて、図1のエンジンの冷却構造では、上ジャケット21内に複数配備される各上流排気ポート23uと上流吸気ポート22uに突出部27がそれぞれ形成されていたが、場合により、触火面温度が特に上昇し易い上流排気ポート23u側にのみ突起部27を設け、構成の簡素化を図っても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、吸気弁又は上記排気弁、即ち、吸排気ポートの少なくとも一方が軸線方向に2つ並設され、冷却水が軸線方向に流通されているもので、吸排気ポートの少なくとも一方の上流側のポート壁部より他方の下流側のポート壁部の壁面に向かって突出部が突出形成されることより、この下流側のポート壁部の壁面と突出部の先端部との隙間の冷却水が、吸排気弁間の要部流路を軸線方向に流動する冷却水の流速による吸い込み作用を受け、要部流路側に吸い込み流動し、ポート間隙間に冷却水の流を生成でき、ポート間、即ち、弁間隙間の冷却を確実に促進でき、この際、 要部流路の流量に大きな変動を来すことも無い。
【0036】
請求項2の発明は、気筒中心部の中心壁部に対して突出部の対向壁面である軸線側側面が中心壁部の形状に沿うように形成されるので、同部の冷却水流量に大きな影響を与えることが無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンの冷却構造を適用したエンジンのシリンダヘッドよりジャケット上壁を排除した状態での要部切欠平面図である。
【図2】図1のシリンダヘッドよりジャケット上壁を排除した状態でのシリンダヘッドの全体平面図である。
【図3】図1のシリンダヘッドおよびシリンダブロックの要部切欠断面図である。
【図4】図1のシリンダヘッドを備えたエンジンの全体概略側面図である。
【図5】図1のシリンダヘッドよりジャケット上壁を排除した状態での斜視図であり、(a)は流路上流側よりの要部切欠概略斜視図、(b)は流路下流側よりの要部切欠概略斜視図である。
【図6】従来のエンジンの冷却構造を備えたシリンダヘッドよりジャケット上壁を排除した状態での要部切欠平面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
3 シリンダヘッド
20 ジャケット上壁
21 上ジャケット
22 吸気ポート
23 排気ポート
27 突出部
L0 中心線(クランク軸と平行な軸線)
X 軸線方向(クランク軸線方向)
c 燃焼室
m 吸い出し口
r1 中央水路(第1水路)
r2、r3 吸排気側水路(第2水路)
rs 吸い出し路(連通路)

Claims (1)

  1. クランク軸と平行な軸線を挟んで一方に同軸線方向に2つ吸気弁が並設され他方に同軸線方向に2つ排気弁が並設されるとともに、各気筒の燃焼室対向部の中央である気筒中心部に中心壁部が形成されるエンジンであって、上記エンジンのシリンダヘッドは、上記吸気弁及び排気弁を介して燃焼室とシリンダヘッド外とを連通する吸気ポート及び排気ポートをそれぞれ形成するポート壁部を有し、上記シリンダヘッド内に形成されて、冷却水を上記軸線方向に流通させる冷却水路エンジンの冷却構造において
    上記冷却水路は、上記軸線上で上記冷却水を軸線方向一端側から他端側へ流通させると共に上記燃焼室対向部の中央部と上記吸排気ポートの中央側ポート壁部と上記中心壁部とに沿って上記冷却水を軸線方向一端側から他端側へ流通させる中央水路と、上記ポート壁部の下方で上記中央水路の左右端側に並列状に形成され上記冷却水を上記軸線方向一端側から上記他端側へ流通させる吸排気側水路と、上記軸線方向に並設される2つの吸気弁間あるいは2つの排気弁間を通って上記中央水路と上記吸排気側水路とを連通する連通路とを有し、
    上記ポート壁部のうち上記軸線方向一端側に位置するポート壁部は、上記軸方向他端側の壁面に、上記軸方向他端側に向かって突出すると共に上記中心壁部の形状に沿うように突出部が形成されていることを特徴とするエンジンの冷却構造。
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