JP5711715B2 - シリンダヘッドの冷却液通路構造 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載されるエンジンに設けられたシリンダヘッドの冷却液通路構造に関する。
従来、燃費向上及びCO削減の要請からエンジン等の内燃機関の小型化が望まれているが、このような内燃機関は小型化によるトルク不足を解消するために過給機を備えていることが多い。一方、内燃機関の小型化・軽量化を図るために、複数の燃焼室から伸びる複数の排気ポートを集合させる排気集合部をシリンダヘッド内に一体に形成した内燃機関が開発されている。排気集合部は高温になり易く、特に、排気集合部の直ぐ下流側に過給機を配置した場合には、過給機の熱害防止のために排気集合部を十分に冷却することが重要になる。そのため、このようなシリンダヘッドでは、燃焼室を冷却する燃焼室用ウォータージャケットの他に、排気ポート及び排気集合部を冷却する排気用ウォータージャケットが設けられている。
例えば、特許文献1には、排気集合部の上側と下側にそれぞれ排気用ウォータージャケットを設け、排気集合部の出口開口部が設けられたシリンダヘッドの側面と当該排気集合部との間に、上側と下側の排気用ウォータージャケットを連通する連通部を設けたシリンダヘッドの冷却液通路構造が開示されている。
その他、冷却液の流量を増加させることなく、シリンダヘッドの冷却効率を向上させたウォータージャケットとしては、エキゾーストマニホールドが一体形成されたシリンダヘッドにおいて、エキゾーストマニホールドの排気側側面の冷却を可能にするために、シリンダヘッドの鋳造時のウォータージャケット中子と排気ポート中子の設置方法を改良したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2010−209749号公報 独国特許出願公開第102008059832号明細書
しかし、特許文献1に記載のシリンダヘッドの冷却通路構造では、排気集合部の上側と下側の排気用ウォータージャケットを連通する連通部を有しているため、排気用ウォータージャケットにおける冷却液の流れが複雑になる。そのため、排気用ウォータージャケットの内部の流速が低下したり冷却液が滞留する箇所(淀み部)が発生することがあり、排気用ウォータージャケットの冷却効率が低下するおそれがある。一方、これを解消するためにウォータージャケットの容量を大きくして冷却液の流量を多くすると、シリンダヘッド及びウォーターポンプの小型化が阻害されてしまう。
また、特許文献2に記載のエキゾーストマニホールドが一体のシリンダヘッドでは、上側排気用ウォータージャケットと下側排気用ウォータージャケットを連通路で接続して冷却液を循環させることにより、排気ポート間等の冷却効率の向上を図ったり、空気溜まりの発生を防止している。しかし、連通路を設けたことによって、ウォータージャケット内部で冷却液の滞溜が発生し易いため、冷却効率を向上させたり、冷却不足になるのを解消したりするためには、さらに、冷却液の流量を増加させるなどして対策を施さねばならないという問題がある。
本発明は、これらの問題に鑑みて成されたものであり、シリンダヘッドのウォータージャケットの冷却液の流れを良好にして冷却効率を向上させたシリンダヘッドの冷却液通路構造を提供することを課題とする。
本発明に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造は、シリンダヘッドの底面に形成された複数の燃焼室頂部と、前記複数の燃焼室頂部にそれぞれ連通する複数の吸気ポート及び複数の排気ポートと、前記シリンダヘッドの内部に形成され、前記複数の排気ポートが連通された排気集合部と、前記排気集合部を冷却する排気用ウォータージャケットと、を有するシリンダヘッドの冷却液通路構造であって、前記排気用ウォータージャケットは、前記排気集合部に対してシリンダ軸線方向の上側に配置され、冷却液がシリンダの配列方向に流れる上側排気用ウォータージャケットと、前記排気集合部に対してシリンダ軸線方向の下側に配置され、冷却液がシリンダの配列方向に流れる下側排気用ウォータージャケットと、を有すると共に、前記シリンダヘッドの底面には、ブロック側ウォータージャケットから前記上側排気用ウォータージャケットに冷却液を流入させるための前記上側排気用ウォータージャケットの冷却液入口と、前記ブロック側ウォータージャケットから前記下側排気用ウォータージャケットに冷却液を流入させるための前記下側排気用ウォータージャケットの冷却液入口と、がそれぞれ複数形成され、前記上側排気用ウォータージャケットの前記複数の冷却液入口、及び前記下側排気用ウォータージャケットの前記複数の冷却液入口の少なくとも1つが、シリンダヘッドの少なくともシリンダ列方向一端側に設けられ、前記上側排気用ウォータージャケットの冷却液出口と、前記下側排気用ウォータージャケットの冷却液出口とが、それぞれ前記シリンダヘッドのシリンダ列方向他端側に別個に設けられて、前記上側排気用ウォータージャケットと前記下側排気用ウォータージャケットとが、前記シリンダヘッドの内部でそれぞれ独立した冷却液通路で形成されており、前記下側排気用ウォータージャケットあるいは前記上側排気用ウォータージャケットは、前記ブロック側ウォータージャケットから流入される冷却液が、前記複数の吸気ポートを冷却する吸気用ウォータージャケットよりも先行して流入されるように形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、シリンダヘッドの冷却液通路構造は、上側排気用ウォータージャケットの冷却液出口と、下側排気用ウォータージャケットの冷却液出口とがそれぞれシリンダヘッドのシリンダ列方向他端側に別個に設けられて、上側排気用ウォータージャケットと下側排気用ウォータージャケットとがそれぞれ独立した冷却液通路で形成されていることによって、各ウォータージャケット内部の冷却液の流速の調整が行い易く、冷却液を滞溜させることなく流すことが可能となる。このため、シリンダヘッドのウォータージャケットの冷却液の流れを良好にして冷却効率を向上させることができる。また、シリンダヘッドの冷却液通路構造は、共通の冷却液入口から分岐された冷却液通路構造のものと比較して、リブ等の分岐手段を設けることなく、各ウォータージャケットに最適な流路設定を容易に行うことができる。さらに、2つのウォータージャケットがそれぞれ独立した冷却液通路となっていることによって、各ウォータージャケット内での淀みの発生を最小限に抑制することができる。
また、シリンダヘッドの冷却液通路構造の冷却液の流れは、吸気用ウォータージャケットよりも先行して下側排気用ウォータージャケットあるいは上側排気用ウォータージャケットに冷却液が流入する排気先行型の流れになっている。これにより、排気ポート及び排気集合部を効率的に冷却することができる。
なお、「シリンダ軸線方向の上下」とは、シリンダ軸線に直交する平面であるシリンダ直交平面に対して、上方となる側を上側とし、下方となる側を下側とする。
また、本発明に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造は、前記上側排気用ウォータージャケットと前記下側排気用ウォータージャケットとは、前記下側排気用ウォータージャケットを流れる冷却液の流速が、前記上側排気用ウォータージャケットを流れる冷却液の流速よりも速くなるように形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、上側排気用ウォータージャケットと下側排気用ウォータージャケットとは、シリンダヘッドの内部で互いに独立した流路を形成しているので、シリンダヘッド内部で冷却水を無理に偏向させて分岐させる必要がなく、冷却液の流れを互いに分離して流速の低下や冷却液の滞留箇所(淀み部)の発生を抑制することができる。そして、排気用ウォータージャケットは、下側排気用ウォータージャケットを流れる冷却液の流速が、上側排気用ウォータージャケットを流れる冷却液の流速よりも速くなるように形成されていることによって、燃焼室に近くて、より高温になるシリンダヘッドのエキゾーストマニホールドの下方を流れる下側排気用ウォータージャケットの流速を速くすることで、全体の冷却液の流量を増加させることなく冷却効率を向上させることができる。また、流速の速い冷却液でシリンダヘッドを冷却することにより、流速が速くなった分だけ、同じ容積の冷却液通路のものと比較して、シリンダヘッドを低温に冷却することができ、冷却能力及び冷却効率が向上されて、ひいてはシリンダヘッドの小型軽量化することが可能となる。
また、前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットは、前記複数の吸気ポートの周囲を流れる吸気用ウォータージャケットと接続されると共に、前記燃焼室頂部を冷却する燃焼室用ウォータージャケットに連結され、前記燃焼室用ウォータージャケットの冷却液の流量が、前記シリンダヘッドの内部を流れる冷却液の流量の最大比率を占めるように形成されると共に、この次に、前記下側排気用ウォータージャケットの冷却液の流量の比率が高くなるように形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、ウォータージャケットの冷却液通路は、燃焼室用ウォータージャケットの冷却液の流量が、シリンダヘッドの内部を流れる冷却液の流量の最大比率を占めるように形成されて、その次に下側排気用ウォータージャケットの冷却液の流量の比率が高くなるように形成されていることにより、燃焼室頂部の近傍で高温になるエキゾーストマニホールドの下方のシリンダヘッドの合わせ面部をより効率的に冷却することができる。
また、前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットには、前記燃焼室用ウォータージャケットが連結され、前記燃焼室用ウォータージャケットは、前記シリンダの配列方向に冷却液が流れるように形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、燃焼室用ウォータージャケットは、シリンダの配列方向に冷却液が流れるように形成されていることにより、形状が複雑で、高温となる燃焼室の上部の冷却液の流れがシリンダの配列方向に規制されるため、冷却液の流速及び冷却効率を良好に維持することができる。さらに、上側排気用ウォータージャケットまたは下側排気用ウォータージャケットは、独立した冷却液通路とすることによって、排気集合部側に流出しようとする冷却液の流量を軽減することができるため、最も高温となる点火プラグの周囲を効果的に冷却することができる。
また、前記上側排気用ウォータージャケット、若しくは、前記下側排気用ウォータージャケットは、シリンダの配列方向の一方側に大径の冷却液入口を有し、前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットは、前記複数の排気ポートの下方に配置されて、前記大径の冷却液入口よりも小径の複数の冷却液入口を備えると共に、前記複数の冷却液入口から流入した冷却液が、前記複数の排気ポートの周辺を通って前記排気集合部が配置されている側面部の内壁面側に流れた後、当該内壁面に案内されて前記排気集合部を冷却しながら前記冷却液出口に向けて前記シリンダの配列方向に流れるように形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、例えば、高温となる燃焼室の上部を覆う燃焼室用ウォータージャケットは、シリンダの配列方向の一方側に大径の冷却液入口を有している場合、比較的構造が複雑であっても、冷却液をシリンダ列方向である縦流しで流速を落とさずに流すことができるので、冷却効率を向上させることができる。独立した冷却液通路に形成された上側排気用ウォータージャケット、若しくは、下側排気用ウォータージャケットは、複数の排気ポートの下方に配置されて、大径の冷却液入口よりも小径の複数の冷却液入口を備えていることによって、分割面である燃焼室側部を確実に冷却することができるため、高温となる燃焼室側を確実に冷却しつつ、エキゾーストマニホールドの冷却効率を向上させることができる。
また、複数の冷却液入口から流入した冷却液は、複数の排気ポートの周辺を通って排気集合部側の内壁面側に流れた後、この内壁面に案内され排気集合部を冷却しながら冷却液出口に向けて流れる。このため、排気集合部、及び排気集合部側の内壁面を効率よく冷却することができる。
また、ウォータージャケットは、シリンダブロックから直接分割側の上側排気用ウォータージャケット、若しくは、下側排気用ウォータージャケットに冷却液を導いているので、排気ポート間にも冷却液を流すことができるため、シリンダヘッドを効率よく冷却することができる。
また、前記上側排気用ウォータージャケット、若しくは、前記下側排気用ウォータージャケットは、シリンダの配列方向の一方側に大径の冷却液入口を有し、前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットは、前記気筒間に配置されて、前記大径の冷却液入口よりも小径の複数の冷却液入口を備えると共に、前記複数の冷却液入口から流入した冷却液が、前記複数の気筒の周辺を通って前記排気集合部が配置されている側面部の内壁面側に流れた後、当該内壁面に案内されて前記排気集合部を冷却しながら前記冷却液出口に向けて前記シリンダの配列方向に流れるように形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、独立した冷却液通路に形成された上側排気用ウォータージャケット、若しくは、下側排気用ウォータージャケットは、シリンダの配列方向の一方側に大径の冷却液入口を有し、上側排気用ウォータージャケットまたは下側排気用ウォータージャケットは、気筒間に配置されて、大径の冷却液入口よりも小径の複数の冷却液入口を有していることによって、分割面である燃焼室側部を確実に冷却することができるため、高温となる燃焼室側を確実に冷却しつつ、エキゾーストマニホールドの集合部の冷却効率を向上させることができる。
また、複数の冷却液入口から流入した冷却液は、複数の気筒の周辺を通って排気集合部が配置されている側面部の内壁面側に流れた後、この内壁面に案内されて排気集合部を冷却しながら冷却液出口に向けて流れる。このため、排気集合部、及び排気集合部側の内壁面を効率よく冷却することができる。
また、前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットのうち、前記燃焼室用ウォータージャケットが連結されていない方の排気用ウォータージャケットは、冷却液入口が前記燃焼室頂部側に複数形成され、前記シリンダヘッドの排気側側面に沿って流れて集合した後、シリンダの配列方向に冷却液が流れるように形成されると共に、前記上側排気用ウォータージャケットの前記排気集合部が配置されている側の前記側面部と、前記下側排気用ウォータージャケットの前記排気集合部が配置されている側の前記側面部とが、前記排気集合部を介在してシリンダ軸線方向に重ねるように配置され、互いに前記排気集合部が配置された周辺からそれぞれの前記冷却液出口の方向に向けて延びていることが好ましい。
かかる構成によれば、上側排気用ウォータージャケットまたは下側排気用ウォータージャケットは、冷却液入口が、シリンダの配列方向の端部ではなく燃焼室部側に複数形成されていることによって、シリンダブロック側の冷却液通路から導入される冷却液が高温となる燃焼室頂部側の冷却効率を向上させることができると共に、シリンダの配列方向での冷却ムラを軽減して、均一な冷却を行うことができる。また、ウォータージャケットは、専用の冷却液入口を備えていることによって、冷却液の流速の設定が容易で、かつ、精度よく設定することができる。
また、かかる構成によれば、上側排気用ウォータージャケットの排気集合部が配置されている側の側面部と、下側排気用ウォータージャケットの排気集合部が配置されている側の側面部とが、排気集合部を介在してシリンダ軸線方向に重ねるように配置されていることによって、排気集合部を効率よく冷却することができる。
また、前記上側排気用ウォータージャケットの前記冷却液入口と、前記下側排気用ウォータージャケットの前記冷却液入口と、前記燃焼室用ウォータージャケットの前記冷却液入口は、ヘッドガスケットにそれぞれ別個に形成されたガスケット冷却液流入孔に連通されていることが好ましい。
かかる構成によれば、各ウォータージャケットの冷却液入口は、ヘッドガスケットの口径を調整するだけで流路設定を容易に行うことができ、かつ、上側排気用ウォータージャケットと下側排気用ウォータージャケットとの一方を独立した流路とすることにより、冷却液入口での分岐を不要とすることができるので、冷却液が滞溜するのを抑制させることができる。
また、前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットのうち、前記燃焼室用ウォータージャケットが連結されていない方の排気用ウォータージャケットは、当該排気用ウォータージャケットの冷却液出口から最も離れた気筒の排気ポート間に追加冷却液入口が形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、燃焼室用ウォータージャケットが連結されていない排気用ウォータージャケットは、排気用ウォータージャケットの冷却液出口から最も離れた気筒の排気ポート間に追加冷却液入口が形成されていることによって、冷却液の流量及び流速を上げることができる。このため、他の気筒の冷却液との合流部で、冷却液の淀みが生じるのを効果的に防止することができる。
本発明によれば、シリンダヘッドのウォータージャケットの冷却液の流れを良好にして冷却効率を向上させたシリンダヘッドの冷却液通路構造を提供することができる。
本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造を有する内燃機関の断面図である。 シリンダヘッドの斜視図である。 シリンダヘッドの内部の排気集合部及びヘッド側ウォータージャケットを透視して描いた斜視図である。 ヘッド側ウォータージャケットと排気集合部とを上下に分解して示した斜視図である。 吸気用ウォータージャケット、燃焼室用ウォータージャケット及び上側排気用ウォータージャケットの底面図である。 下側排気用ウォータージャケットの底面図である。 ヘッド側ウォータージャケットと排気集合部を前方から見た正面図である。 ブロック側ウォータージャケットから吸気用ウォータージャケットへの冷却液の流れを説明するための分解斜視図である。 ブロック側ウォータージャケットから下側排気用ウォータージャケットへの冷却液の流れを説明するための分解斜視図である。 ガスケットにヘッド側ウォータージャケットとブロック側ウォータージャケットとを重ねて描いた底面図である。 吸気用ウォータージャケット、燃焼室用ウォータージャケット及び上側排気用ウォータージャケットの冷却液の流れを説明するための底面図である。 下側排気用ウォータージャケットの冷却液の流れを説明するための底面図である。 本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造の第1変形例を示す分解斜視図である。 吸気用ウォータージャケット、燃焼室用ウォータージャケット及び上側排気用ウォータージャケットの第1変形例を示す平面図である。 下側排気用ウォータージャケット、吸気用ウォータージャケット及び燃焼室用ウォータージャケットの第1変形例を示す底面図である。 本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造の第2変形例を示す分解斜視図である。 下側排気用ウォータージャケット、吸気用ウォータージャケット及び燃焼室用ウォータージャケットの第2変形例を示す底面図である。
本発明の実施形態について、図1乃至図12を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。また、方向を説明する場合は、各図に示すように、内燃機関Eが車両に設置された状態における前後左右上下に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造を有する内燃機関の断面図である。
図1に示すように、本発明が適用された内燃機関Eは、例えば、4つのシリンダ1a(図1では1つのみ図示)が直列に配列されて一体に設けられたシリンダブロック1と、シリンダブロック1の上側端部に結合されるシリンダヘッド2と、シリンダブロック1とシリンダヘッド2の間に設置されるガスケット3と、シリンダヘッド2の上側端部に結合されるヘッドカバー(図示省略)とを有する機関本体を備える。
内燃機関Eは、4つのシリンダ1aと、各シリンダ1a内に往復運動可能に嵌合するピストン4と、各ピストン4にコンロッド5を介して連結されるクランク軸6とを備える多気筒内燃機関であり、搭載対象としての車両に、クランク軸6の回転中心線が左右方向に指向する横置き配置で搭載される。また、内燃機関Eは、吸気側を車両後方に向けて配置されると共に、排気側を車両前方に向けて配置されている。
シリンダ1a毎に、このシリンダ1aのシリンダ軸線Lcに平行な方向であるシリンダ軸線方向でピストン4とシリンダヘッド2との間には、シリンダ1aとピストン4とシリンダヘッド2とにより燃焼室7が形成される。
なお、本実施形態では、シリンダ軸線Lcと鉛直軸方向(すなわち上下方向)とが一致するように内燃機関Eが設置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばシリンダ軸線Lcが鉛直軸方向に対して傾斜するように内燃機関Eを設置してもよい。
シリンダブロック1は、前記したシリンダ1aやクランクケース(図示省略)の他、シリンダ1aを冷却する冷却液の流路となるブロック側ウォータージャケット10を有している。ブロック側ウォータージャケット10は、4つのシリンダ1aの全体を連続的に囲う凹溝状の空間であり、シリンダブロック1の上面に開口している(図8、図9参照)。ブロック側ウォータージャケット10の一端側には、図示しないラジエータで冷却された冷却液が供給されている。また、ブロック側ウォータージャケット10は、ガスケット3の貫通孔32,35等を介して、後記するシリンダヘッド2の吸気用ウォータージャケット50及び下側排気用ウォータージャケット90に連通しており、両者に冷却液を供給している。ブロック側ウォータージャケット10及びガスケット3については後に詳しく説明する。
図2は、シリンダヘッドの斜視図である。図3は、シリンダヘッドの内部の排気集合部及びヘッド側ウォータージャケットを透視して描いた斜視図である。なお、図3では、シリンダヘッド2の外形を仮想線(二点鎖線)で描いている。
シリンダヘッド2は、中子を用いた鋳造成形で製造される金属製部材である。シリンダヘッド2は、図1乃至図3(主に図1)に示すように、燃焼室7の頂部を構成する4つの燃焼室頂部21(図1では1つのみ図示)と、各燃焼室7にエアを導入する吸気ポート22と、各燃焼室7から燃焼ガスを排出する排気ポート23と、シリンダヘッド2の内部において複数の排気ポート23を集合させる排気集合部24と、これらを冷却するためのヘッド側ウォータージャケット40と、を主に有している。また、シリンダヘッド2は、その上部に動弁機構の一部(図示省略)を収容する動弁室25を有している。
燃焼室頂部21は、シリンダヘッド2の底面2aに形成された複数の略円錐形状の凹部である。吸気ポート22は、各燃焼室頂部21とシリンダヘッド2の後面2bとを連通している。排気ポート23は、各燃焼室頂部21と排気集合部24とを連通している。吸気ポート22及び排気ポート23は、1つの燃焼室頂部21に対して2つずつ設けられて、燃焼室頂部21内にそれぞれ連通している。なお、吸気ポート22及び排気ポート23には、図示しない吸気バルブ及び排気バルブが設置されている。
図2に示すように、排気集合部24は、シリンダヘッド2の前面2cの左右方向の略中央部に開口する1つの開口部24aを有している。排気集合部24は、シリンダヘッド2の内部に形成され、シリンダブロック1よりも前方に張り出した部位に設けられて、排気ポート23に連通されている(図1参照)。
動弁室25は、シリンダヘッド2の上面2dに形成された凹状の空間である。動弁室25には、図示しないカムシャフトやロッカアームやバルブ等の動弁機構の一部が収容される。また、シリンダヘッド2の左側面2e(排気側側面)には、後記するヘッド側ウォータージャケット40の冷却液の出口となる出口開口部63,83,93(排気側出口部2g)が形成されている。シリンダヘッド2の左側面2eには、出口開口部63,83,93から排出される冷却液をヒータやラジエータに分配するウォーターアウトレット(図示省略)が取り付けられる。
なお、シリンダヘッド2の前面2cには、鋳造成形時にキャビティ内に設置される中子と型枠に支持される巾木とを連結する連結部によって形成される2つの支持孔2fが存在するが、この支持孔2fは後付けのキャップ等で閉塞される。
図1及び図3に示すように、ヘッド側ウォータージャケット40は、シリンダヘッド2において、冷却液の流路となる空間であり、吸気ポート22を冷却するための吸気用ウォータージャケット50と、燃焼室頂部21を冷却するための燃焼室用ウォータージャケット60と、排気ポート23及び排気集合部24を冷却するための排気用ウォータージャケット70と、を備えている。
図1に示すように、吸気用ウォータージャケット50は、吸気ポート22の下方に設けられている。燃焼室用ウォータージャケット60は、燃焼室頂部21の直上であって吸気ポート22と排気ポート23の間に設けられている。排気用ウォータージャケット70は、排気ポート23及び排気集合部24に対してシリンダ軸線Lc方向の上側に配置されて冷却液がシリンダ1aの配列方向Lbに流れる上側排気用ウォータージャケット80と、排気ポート23及び排気集合部24に対してシリンダ軸線Lc方向の下側に配置されて冷却液がシリンダ1aの配列方向Lbに流れる下側排気用ウォータージャケット90と、を有している。
吸気用ウォータージャケット50は、ブロック側ウォータージャケット10に連通すると共に、燃焼室用ウォータージャケット60に連通している(図1の破線を参照)。燃焼室用ウォータージャケット60は、ブロック側ウォータージャケット10に連通すると共に、上側排気用ウォータージャケット80に連通している。下側排気用ウォータージャケット90は、ブロック側ウォータージャケット10に連通している。そして、下側排気用ウォータージャケット90は、吸気用ウォータージャケット50、燃焼室用ウォータージャケット60及び下側排気用ウォータージャケット90に連通していない。すなわち、排気用ウォータージャケット70は、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とが、シリンダヘッド2の内部においてそれぞれ独立した冷却液通路を形成している。その排気用ウォータージャケット70は、下側排気用ウォータージャケット90を流れる冷却液の流速が、上側排気用ウォータージャケット80を流れる冷却液の流速よりも速くなるように形成されている。
次に、排気集合部24及びヘッド側ウォータージャケット40(すなわち、吸気用ウォータージャケット50、燃焼室用ウォータージャケット60、上側排気用ウォータージャケット80及び下側排気用ウォータージャケット90)の詳細な構造について、図4乃至図7を参照して説明する。
図4は、ヘッド側ウォータージャケットと排気集合部とを上下に分解して示した斜視図である。図5は、吸気用ウォータージャケット、燃焼室用ウォータージャケット及び上側排気用ウォータージャケットの底面図である。図6は、下側排気用ウォータージャケットの底面図である。図7は、ヘッド側ウォータージャケットと排気集合部を前方から見た正面図である。
ここで、図4乃至図7では、説明の便宜のため、空間である排気集合部24及びヘッド側ウォータージャケット40を実体があるもの(すなわちこれらに対応する中子)のように描いている。
図4に示すように、排気集合部24は、各燃焼室7に連通する2本の排気ポート23を1本に集合させる第1集合部24bと、4本の第1集合部24bを開口部24aの直前で1か所に集合させる第2集合部24cと、を有している。第2集合部24c及び開口部24aは、シリンダヘッド2の左右方向の略中央部に設けられている。4本の第1集合部24bのうち、右側及び左側の第1集合部24bは、両者の中間の2つの第1集合部24bよりも長い。この右側及び左側の第1集合部24bの前側の側面が、後記する上側排気用ウォータージャケット80の突出部81及び下側排気用ウォータージャケット90の突出部91(図1,図4乃至図6参照)による冷却対象となる排気集合部24の下流側側部24dを構成している。下流側側部24dは、平面視で、左右両端の排気ポート23から中央の開口部24aに近づくほど前側に位置するように傾斜している。
図4、図5(主に図5)に示すように、吸気用ウォータージャケット50は、吸気ポート22(図1参照)を冷却する冷却液が流れる流路部位であり、各吸気ポート22の下側を左右方向に横断するように蛇行しながら延設されている。吸気用ウォータージャケット50は、各吸気ポート22の下方に、シリンダヘッド2の底面2a(図2参照)に開口する8つの吸気側流入部51を有している。また、吸気用ウォータージャケット50は、隣り合うシリンダ1a同士の間(以下、「シリンダ軸間」という場合がある。)及び左右のシリンダ1aの外側に対応する位置に、燃焼室用ウォータージャケット60と連通する連通部52を有している。3つのシリンダ軸間の連通部52の下方には、シリンダヘッド2の底面2aに開口する軸間流入部53がそれぞれ設けられている。
燃焼室用ウォータージャケット60は、燃焼室頂部21(図1参照)を冷却する冷却液が流れる流路部位であり、各燃焼室頂部21の上方を左右方向に横断するように延設されている。燃焼室用ウォータージャケット60は、吸気用ウォータージャケット50よりも前後方向に幅広に形成されており、図示しない点火プラグの周囲を囲っている。燃焼室用ウォータージャケット60は、右側の端部に、シリンダヘッド2の底面2aに開口する2つの冷却液の流入口となる燃焼室側流入部61(冷却液入口)を有している(図7参照)。また、燃焼室用ウォータージャケット60は、排気ポート23(図1参照)同士の間に対応する位置に、上側排気用ウォータージャケット80と連通する連通部62を有している。さらに、燃焼室用ウォータージャケット60は、左側の端部に、シリンダヘッド2の左側面2eに開口して冷却液の出口となる出口開口部63を有している(図2参照)。出口開口部63は、燃焼室用ウォータージャケット60よりも前後方向に幅広に形成されており、前側に延設されている。
図4、図5、図7(主に図5)に示すように、上側排気用ウォータージャケット80は、各排気ポート23及び排気集合部24の上側を被覆するように設けられている。上側排気用ウォータージャケット80は、吸気用ウォータージャケット50及び燃焼室用ウォータージャケット60に比較して、前後方向の幅寸法が広く、かつ、上下方向の厚さ寸法が薄く形成されている(図1参照)。上側排気用ウォータージャケット80は、前側の端部から下向きに突出する突出部81を有している(図1参照)。突出部81は、排気集合部24の下流側側部24dに対向するように配置されている。なお、上側排気用ウォータージャケット80の前側の端部のうち、排気集合部24の開口部24aに対応する部分82には突出部81が設けられていない。上側排気用ウォータージャケット80は、左側の端部に、シリンダヘッド2の左側面2eに開口して冷却液の出口となる出口開口部83(冷却液出口)を有している(図2参照)。
ちなみに、図5を参照して説明すると、吸気用ウォータージャケット50と燃焼室用ウォータージャケット60の間の部位55には、吸気ポート22(図示省略)が設置される。また、燃焼室用ウォータージャケット60のうち、シリンダ1aの中心位置に対応する部位65には、点火プラグ(図示省略)が設置される。また、燃焼室用ウォータージャケット60と上側排気用ウォータージャケット80の間の部位67には、排気弁(図示省略)が設置される。
図4、図6、図7(主に図6)に示すように、下側排気用ウォータージャケット90は、各排気ポート23及び排気集合部24の下側を被覆するように設けられている(図1参照)。下側排気用ウォータージャケット90は、上側排気用ウォータージャケット80と厚さ寸法が同程度となるように扁平に形成されている(図1参照)。下側排気用ウォータージャケット90は、前側の端部から上向きに突出する突出部91を有している(図1参照)。突出部91は、排気集合部24の下流側側部24dに対向するように配置されている。なお、下側排気用ウォータージャケット90の前側の端部のうち、排気集合部24の開口部24aに対応する部分92には突出部91が設けられていない。下側排気用ウォータージャケット90は、左側の端部に、シリンダヘッド2の左側面2eに開口して冷却液の出口となる出口開口部93(冷却液出口)を有している(図2参照)。下側排気用ウォータージャケット90は、後側の端部であって各排気ポート23の下方に対応する位置に、シリンダヘッド2の底面2aに開口する8つの排気側流入部94(冷却液入口)を有している。このように、排気ポート23の直下に排気側流入部94が設けられているので、排気ポート23を効率よく冷却することができる(図4参照)。
なお、出口開口部93から最も遠い側(すなわち上流側)の2つの排気側流入部94の間には、追加流入部95(追加冷却液入口)が設けられている。換言すると、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とのうち、燃焼室用ウォータージャケット60が連結されていない側の下側排気用ウォータージャケット90(排気用ウォータージャケット70)は、この排気用ウォータージャケット70の出口開口部93(冷却液出口)から最も離れた気筒の排気ポート23間に追加流入部95(追加冷却液入口)が形成されている。
また、燃焼室用ウォータージャケット60は、シリンダ1aの配列方向Lbの右側に燃焼室側流入部61(冷却液入口)を有し、その配列方向Lbに冷却液が流れるように形成されている。燃焼室用ウォータージャケット60以外の上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とのうち、下側排気用ウォータージャケット90は、排気ポート23の真下に複数の排気側流入部94(冷却液入口)が形成されている。
なお、図3に示すように、排気集合部24及びヘッド側ウォータージャケット40は、図4に示すような形状の砂型である第2ウォータージャケット用中子200、排気用中子300及び第1ウォータージャケット用中子100を、シリンダヘッド2の鋳造用金型(図示省略)のキャビティに下からこの順序で設置することによって形成される。つまり、3つの中子を下から順に積み重ねるように配置するだけで中子の設置が完了するので、中子の設置作業の煩雑化が抑制される。
図8は、ブロック側ウォータージャケットから吸気用ウォータージャケットへの冷却液の流れを説明するための分解斜視図である。図9は、ブロック側ウォータージャケットから下側排気用ウォータージャケットへの冷却液の流れを説明するための分解斜視図である。図10は、ガスケットの底面図にヘッド側ウォータージャケットとブロック側ウォータージャケットとを重ねて描いた底面図である。
なお、図8、図9では、説明の便宜のため、ヘッド側ウォータージャケット40のうち、流入部以外の部分を仮想線(二点鎖線)で描いている。また、図10では、ガスケット3にドットのハッチングを付すと共にブロック側ウォータージャケット10の開口部を仮想線(太破線)で描き込んでいる。
図8、図9、図10に示すように、ブロック側ウォータージャケット10は、4つのシリンダ1aの周囲を全体的に囲むように形成されている。ブロック側ウォータージャケット10は、最も右側のシリンダ1aの前側に、他の部位よりも幅広となる冷却液の導入部11を有している。導入部11には、仕切部材11aが挿入されており、冷却液の流れる方向を規制している。本実施形態では、導入部11の仕切部材11aよりも左側に冷却液配管Pが接続されている。また、ブロック側ウォータージャケット10は、シリンダ1a同士の間(シリンダ軸間)に対応する部位にくびれ部12を有している。また、シリンダ軸間には、前側と後側のくびれ部12同士を連通する凹溝状の軸間スリット13が形成されている。
図8、図9、図10(主に図10)に示すように、ガスケット3は、シリンダブロック1とシリンダヘッド2の結合部をシールする金属製の板状部材である。ガスケット3は、シリンダブロック1の4つのシリンダ1aに対応する4つのシリンダ開口部31を有している。
また、ガスケット3は、吸気用ウォータージャケット50の吸気側流入部51及び軸間流入部53に対応する位置に形成された吸気側貫通孔32及び軸間貫通孔33と、燃焼室用ウォータージャケット60の燃焼室側流入部61に対応する位置に形成された燃焼室側貫通孔34と、下側排気用ウォータージャケット90の排気側流入部94及び追加流入部95に対応する位置に形成された排気側貫通孔35及び追加貫通孔36と、を有している。これらの吸気側貫通孔32、軸間貫通孔33、燃焼室側貫通孔34、排気側貫通孔35及び追加貫通孔36は、すべてブロック側ウォータージャケット10の開口部に対応する位置に形成されている。吸気側貫通孔32(32a〜32h)及び排気側貫通孔35(35a〜35h)は、一部に例外はあるが、右側に位置する孔の方(出口開口部63,83,93から遠い孔の方)が概ね大径に形成されて、左側に位置する孔の方(出口開口部63,83,93から近い孔の方)が小径に形成されているので、出口開口部63,83,93の近傍を流れる冷却液の流速が速くなるように形成されている。
なお、下側排気用ウォータージャケット90の排気側流入部94(冷却液入口)と、燃焼室用ウォータージャケット60の燃焼室側流入部61(冷却液入口)とは、ガスケット3(ヘッドガスケット)にそれぞれ別個に形成されたガスケット冷却液流入孔(32〜36)及びシリンダブロック1のブロック側ウォータージャケット10を介して連通されている。また、上側排気用ウォータージャケット80は、冷却液が燃焼室用ウォータージャケット60の連通部62(冷却液入口)を通って上側排気用ウォータージャケット80内に流入するように形成されている。
吸気側貫通孔32において、例えば、出口開口部63(排気側出口部2g)から一番遠い位置に配置された吸気側貫通孔32aは、直径が3mmより大きな孔に形成されている。吸気側貫通孔32aの出口開口部63側に隣設された吸気側貫通孔32bは、直径3mmより大きな長孔で形成されている。吸気側貫通孔32のうち、最も出口開口部(排気側出口部2g)側寄りの位置に配置された吸気側貫通孔32(32c〜32h)は、直径3mmで小さい孔からなる。
排気側貫通孔35において、例えば、出口開口部93(排気側出口部2g)から最も遠い位置側に配置された排気側貫通孔35a〜35dは、直径が6mmに形成されている。排気側貫通孔35dの出口開口部93(冷却液出口)側寄りに隣設された排気側貫通孔35e,35fは、直径5mmの孔に形成されている。排気側貫通孔35fの最も出口開口部93(排気側出口部2g)側寄りの位置に配置された排気側貫通孔35g,35hは、直径4mmで小さい孔からなる。
このように吸気側貫通孔32及び排気側貫通孔35は、出口開口部63,93側寄りに配置されたガスケット冷却液流入孔の口径が小さく、ガスケット冷却液流入孔が出口開口部63,93から遠くに離れた位置に応じて適宜に大きな口径に形成されている。
特に、燃焼室側貫通孔34は、他の貫通孔32,33,35,36よりも大きな径に形成されている。これにより、後記する縦流れが形成され易くなる。
前記したように、上側排気用ウォータージャケット80は、吸気ポート22の周囲を冷却液が流れる吸気用ウォータージャケット50と連通されると共に、燃焼室頂部21を冷却する燃焼室用ウォータージャケット60に連結されている。そして、燃焼室用ウォータージャケット60の冷却液の流量が、シリンダヘッド2の内部を流れる冷却液の流量の最大比率を占めるように燃焼室用ウォータージャケット60の流路断面積が広く形成されて、この次に、下側排気用ウォータージャケット90の冷却液の流量の比率が高くなるように下側排気用ウォータージャケット90の流路断面積が形成されている。
≪作用≫
次に、ブロック側ウォータージャケット10及びヘッド側ウォータージャケット40における冷却液の流れについて、図8乃至図12を参照して説明する。
図11は、吸気用ウォータージャケット、燃焼室用ウォータージャケット及び上側排気用ウォータージャケットの冷却液の流れを説明するための底面図である。図12は、下側排気用ウォータージャケットの冷却液の流れを説明するための底面図である。
図8、図9に示すように、冷却液配管Pから導入部11に流入した冷却液(矢印Y1)は、ブロック側ウォータージャケット10に沿ってシリンダ1aの前側を左方向に流れ(矢印Y2)、左端部でUターンしたのち(矢印Y3)、ブロック側ウォータージャケット10に沿ってシリンダ1aの後側を右方向に流れ(矢印Y4)、右端部に到達する(矢印Y5)。また、冷却液は、軸間スリット13を通って、前側のくびれ部12から後側のくびれ部12に向かって流れる(矢印Y6)。
図9に示すように、ブロック側ウォータージャケット10に沿ってシリンダ1aの前側を左方向に流れる冷却液(矢印Y2)の一部は、ガスケット3に形成された排気側貫通孔35及び追加貫通孔36を通って、排気側流入部94及び追加流入部95から下側排気用ウォータージャケット90の内部に流入する(矢印Y7)。すなわち、本実施形態における冷却液の流れは、吸気用ウォータージャケット50に先行して下側排気用ウォータージャケット90に冷却液が流入するいわゆる排気先行型の流れになっている。これにより、排気ポート23及び排気集合部24を効率的に冷却することができる。
また、図8に示すように、ブロック側ウォータージャケット10に沿ってシリンダ1aの後側を右方向に流れる冷却液(矢印Y4)の一部は、ガスケット3に形成された吸気側貫通孔32(32a〜32h)を通って、吸気側流入部51から吸気用ウォータージャケット50の内部に流入する(矢印Y8a)。このとき、出口開口部63(排気側出口部2g)側寄りに配置されている吸気側貫通孔32c〜32hは、口径が、出口開口部63(排気側出口部2g)から遠い位置に配置された吸気側貫通孔32a,32bよりも小さく形成されているので、出口開口部63(排気側出口部2g)側寄りに配置された吸気側流入部51に流れ込む冷却液(矢印Y8a)の流速が速くなる。冷却液(矢印Y8a)の流速が速くなれば、流速に応じて所定時間内に吸気側流入部51に流れる冷却液の流量が多くなり、冷却液通路の断面積を小さくすることを可能にすると共に、ウォータージャケットの冷却能力及び冷却効率を向上させることができる。
また、軸間スリット13を通る冷却液(矢印Y6)は、後側のくびれ部12に合流したところで、ガスケット3に形成された軸間貫通孔33を通って、軸間流入部53から吸気用ウォータージャケット50の内部に流入する(矢印Y8b)。軸間スリット13から流れ出る軸間流入部53へ流れる冷却液(矢印Y6)は、各くびれ部12の位置に合わせて、ガスケット3に軸間貫通孔33を形成したことによって、流動抵抗が低減されて、スムーズに流れるようになっている。
また、ブロック側ウォータージャケット10の右端部に到達した冷却液(矢印Y5)は、ガスケット3に形成された燃焼室側貫通孔34を通って、燃焼室側流入部61から燃焼室用ウォータージャケット60の右端部に流入する(矢印Y9)。出口開口部63(排気側出口部2g)から遠い位置に配置されている燃焼室側貫通孔34は、これよりも出口開口部63(排気側出口部2g)から近い位置に配置された吸気側貫通孔32及び軸間貫通孔33の口径よりも大きく形成されて、冷却液(Y9)がゆっくりと流れるようになっている。
図11に示すように、燃焼室側流入部61から燃焼室用ウォータージャケット60の右端部に流入した冷却液は、左端部の出口開口部63に向かって右から左に略真っすぐに流れる(矢印Y10)ので、流動抵抗が少ないため、冷却液の流れがスムーズである。この流れ(矢印Y10)が、燃焼室用ウォータージャケット60においてシリンダ1a(すなわち燃焼室頂部21)の配列方向Lb(図8、図9参照)に沿う流れ(いわゆる縦流れ)を形成する。
また、吸気側流入部51及び軸間流入部53から吸気用ウォータージャケット50の内部に流入した冷却液は、連通部52を通って燃焼室用ウォータージャケット60に流入し(矢印Y11)、前記した縦流れに合流する。燃焼室用ウォータージャケット60の内部を右から左へ流れた冷却液(矢印Y10)は、出口開口部63からシリンダヘッド2の外部へ流出する。
燃焼室用ウォータージャケット60を流れる冷却液の一部は、連通部62を通って上側排気用ウォータージャケット80に流入する。各連通部62から流入した流れ(矢印Y12)は、上側排気用ウォータージャケット80の前端側で合流し、シリンダ1a(すなわち燃焼室頂部21)の配列方向Lb(図8、図9参照)に沿う流れ(いわゆる縦流れ)を
形成する(矢印Y13)。
なお、上側排気用ウォータージャケット80の右前部80aは、出口開口部83に近づくほど前側に位置するように傾斜しているので、右側の連通部62から前方に向かって流入した冷却液は、上側排気用ウォータージャケット80の右前部80aに案内されて出口開口部83へ向かうように流れ易くなっている。このため、冷却液が滞溜することなくスムーズに流れ、圧力損失が少ない。上側排気用ウォータージャケット80の内部を右から左へ流れた冷却液は、出口開口部83からシリンダヘッド2の外部へ流出する。
図12に示すように、排気側流入部94から下側排気用ウォータージャケット90に流入した冷却液(矢印Y14)は、前方に向かって流れて下側排気用ウォータージャケット90の前端側で合流し、シリンダ1a(すなわち燃焼室頂部21)の配列方向Lb(図8、図9参照)に沿う流れ(いわゆる縦流れ)を形成する(矢印Y15)。なお、下側排気用ウォータージャケット90の右前部90aは、出口開口部93に近づくほど前側に位置するように傾斜しているので、右側の排気側流入部94及び追加流入部95から前方に向かって流入した冷却液は、下側排気用ウォータージャケット90の右前部90aに案内され他の箇所と比較して速い流速で出口開口部93へ向かうように流れ易くなっている。下側排気用ウォータージャケット90の内部を右から左へ流れた冷却液(矢印Y15)は、出口開口部93からシリンダヘッド2の外部へ流出する。
なお、下側排気用ウォータージャケット90と上側排気用ウォータージャケット80とを比較すると、単独の独立した形状の下側排気用ウォータージャケット90の方が、多数の排気側流入部94及び追加流入部95から流入した冷却液が、出口開口部93へ向かって抵抗なくスムーズに流れるように流路が形成されているため、下側排気用ウォータージャケット90内を流れる冷却液の流速が、上側排気用ウォータージャケット80の流速よりも速くなるように形成されている。
以上のように、本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造によれば、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とは、シリンダヘッド2の内部において互いに独立した流路を形成しているので、冷却液の流れを互いに分離して流速の低下や冷却液の滞留箇所(淀み部)の発生を抑制することができる。そして、流速の低下や冷却液の滞留箇所(淀み部)の発生を極力少なくすることができるので、排気用ウォータージャケット70の内部を流れる冷却液の流速を上昇させることができるため、小さな流路断面積の冷却通路であっても、時間単位当たりの冷却液の供給流量を増加させて、効率よく排気集合部24等を冷却することが可能となる。これにより、排気用ウォータージャケット70の容量を小さくすることができ、ひいてはシリンダヘッド2の小型化やウォーターポンプの小型化を図ることができる。
また、上側排気用ウォータージャケット80及び下側排気用ウォータージャケット90は、互いに他方側に向かって突出して排気集合部24の下流側側部24dに対向するように配置された突出部81,91を有するので、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とを互いに独立した流路としながら、排気集合部24の下流側側部24dを突出部81,91で被覆することができるので、排気集合部24の全体を排気用ウォータージャケット70で覆い冷却効率を向上させることができる。
また、吸気用ウォータージャケット50は燃焼室用ウォータージャケット60に連通し、燃焼室用ウォータージャケット60は、上側排気用ウォータージャケット80に連通しているので、シリンダヘッド2の鋳造時に用いる複数の中子のうち、吸気用ウォータージャケット50、燃焼室用ウォータージャケット60及び上側排気用ウォータージャケット80に対応する中子(すなわち、図4に示す第1ウォータージャケット用中子100)を一体に形成することができる。
また、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とが互いに分離しているので、特許文献1のように連通路を形成するための中子を別途用意する必要がない。これにより、中子の増加が抑制され、また、中子同士の位置合わせが不要のため、製造工程(中子の設置作業や中子同士の位置決め等)の煩雑化を抑制することができる。
また、燃焼室用ウォータージャケット60に連通している上側排気用ウォータージャケット80は、燃焼室頂部21の配列方向Lbに冷却液が流れるように形成されているので、流路面積が大きくても流速調整が容易になる。そのため、少ない冷却液量でも流速を速めて冷却効率を向上させることが容易になる。また、ブロック側ウォータージャケット10から冷却液が直接流入する下側排気用ウォータージャケット90も、燃焼室頂部21の配列方向Lbに冷却液が流れるように形成されているので、上記と同様の効果を奏する。
また、燃焼室用ウォータージャケット60と上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とは、互いに出口開口部63,83,93(冷却液出口)が別個に形成されていることにより、冷却液の流速を速くして冷却性のよい冷却液通路を設計する場合、燃焼室側流入部61(冷却液入口)、排気側流入部94(冷却液入口)及び追加流入部95(追加冷却液入口)の口径に対する出口開口部63,83,93の口径との関係から流速を調整することができるため、冷却液通路内の冷却液の流速を所望通りに設定し易く、冷却液の流速管理も行い易い。
≪第1変形例≫
以上、本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。以下、前記実施形態の変形例を説明する。なお、既に説明した構成は同じ符号を付してその説明を省略する。図13は、本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造の第1変形例を示す分解斜視図である。図14は、吸気用ウォータージャケット、燃焼室用ウォータージャケット及び上側排気用ウォータージャケットの第1変形例を示す平面図である。図15は、下側排気用ウォータージャケット、吸気用ウォータージャケット及び燃焼室用ウォータージャケットの第1変形例を示す底面図である。
前記実施形態では、図3及び図4に示すように、上側排気用ウォータージャケット80に吸気用ウォータージャケット50と燃焼室用ウォータージャケット60とを一体形成して下側排気用ウォータージャケット90の上側に設けたヘッド側ウォータージャケット40を説明したが、これに限定されるものではない。本発明に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造は、例えば、図13〜図15に示すように、上側に上側排気用ウォータージャケット80Aを設け、この下側に下側排気用ウォータージャケット90Aと吸気用ウォータージャケット50Aと燃焼室用ウォータージャケット60Aとを一体形成したウォータージャケットを分離して配置したヘッド側ウォータージャケット40Aであっても構わない。
この場合、図14に示すように、上側排気用ウォータージャケット80Aは、各気筒間に配置された複数の冷却液入口84Aを備えているので、冷却液(矢印Y20)が、各冷却液入口84Aから気筒の周辺と通って上側排気用ウォータージャケット80Aの前側側面部80Abに向けて流れた後、その冷却液(矢印Y21)が、各冷却液入口84Aから流れ出た冷却液(矢印Y20)と前側側面部80Ab内で合流しながら流速を上げて出口開口部83A(冷却液出口)に向けて真っすぐに流れるように形成されている。
換言すると、上側排気用ウォータージャケット80Aまたは下側排気用ウォータージャケット90Aで、燃焼室用ウォータージャケット60Aが連結されていない側の排気用ウォータージャケット70A(上側排気用ウォータージャケット80A)は、冷却液入口84Aが気筒間にそれぞれ形成され、各冷却液入口84Aから流れ出た冷却液が、シリンダヘッド2の左側面2e(排気側側面)に沿って流れた後、シリンダ1aの配列方向Lbの出口開口部83Aに向けて合流しながら流れるように形成されている。
上側排気用ウォータージャケット80Aは、このように形成されていることにより、気筒の周辺部位、及び、上側排気用ウォータージャケット80Aの前側側面部80Ab(排気側)を効率よく冷却できるように形成されているので、従来の一体型のウォータージャケットでは不可能であった前側側面部80Abの冷却を可能にした。
このため、排気集合部24の開口部24a周辺の第1ウォータージャケット用中子100Aと第2ウォータージャケット用中子200Aとの合わせ面の裏側(内部側)には、上側排気用ウォータージャケット80Aと下側排気用ウォータージャケット90A(図15の矢印Y22参照)が設けられる。このため、その合わせ面を接合するための雌ねじ部N及びガスケットビード部(図示省略)の設置部位の温度を低減させることが可能となる。
なお、鋳造の際に、第1ウォータージャケット用中子100Aと第2ウォータージャケット用中子200Aとの合わせ面に溶湯が回り込んで、薄膜が形成されるのを防止するために、上下のウォータージャケット間を肉厚に形成することが好ましい。
また、冷却液入口84Aは、シリンダ軸間部から出口開口部83A(冷却液出口)に向かって流れる縦流れを形成するので、排気ポート23の上面を広範囲に亘って冷却することが可能となる。冷却液入口84Aは、気筒間に配置されていることによって、シリンダ軸間部から冷却液を供給することができるので、上側排気用ウォータージャケット80Aに冷却液を供給するための別回路やバイパス回路が不要である。また、冷却液入口84Aは、上側の第1ウォータージャケット用中子100Aをセットする際に、位置決めの役目を果たす脚部となるので、中子を所定位置に正確に組み付けることができると共に、中子の組付作業を簡素化を図ることができる。
上側排気用ウォータージャケット80Aと下側排気用ウォータージャケット90Aとは、上側排気用ウォータージャケット80Aにシリンダブロック1側の冷却液を供給する冷却液入口84Aが設けられると共に、下側排気用ウォータージャケット90Aにシリンダブロック1側の冷却液を供給する燃焼室側流入部61A(冷却液入口)が設けられ、上側排気用ウォータージャケット80Aの出口開口部83A(冷却液出口)と、下側排気用ウォータージャケット90Aの出口開口部93A(冷却液出口)とがそれぞれシリンダヘッド2に別個に設けられて、それぞれ独立した冷却液通路で形成されている。
また、図15に示すように、下側排気用ウォータージャケット90Aは、複数の吸気ポート22(図1参照)の周囲を流れる吸気用ウォータージャケット50Aと接続されると共に、燃焼室頂部21(図1参照)を覆う燃焼室用ウォータージャケット60Aに連結されている。このため、上下のウォータージャケットは、燃焼室頂部21付近で分割面されているので、高温となる燃焼室頂部21や、エキゾーストマニホールドの集合部付近を効率よく確実に冷却することができる。
下側排気用ウォータージャケット90Aと、燃焼室頂部21を覆う配置されて燃焼室周りを冷却する燃焼室用ウォータージャケット60Aとは、左右端部の2箇所にそれぞれ配置された連結部96A,96Aによって連結されて一体形成されている。左右の連結部96A,96A間の軸間部において、下側排気用ウォータージャケット90Aと燃焼室用ウォータージャケット60Aの燃焼室周りとの間の部位67Aは、離間されている。
図15に示すように、燃焼室用ウォータージャケット60A及び下側排気用ウォータージャケット90Aは、シリンダ1aの配列方向Lbの右側に燃焼室側流入部61A(冷却液入口)を有し、同位置に燃焼室側貫通孔34A(ガスケット冷却液流入孔)が配置されて、燃焼室側流入部61Aから流入した冷却液(矢印Y22,Y23,Y24)が、吸気用ウォータージャケット50A、燃焼室用ウォータージャケット60A及び下側排気用ウォータージャケット90Aの右端から左端の出口開口部93A(冷却液出口)に向かって冷却液通路をシリンダ1aの配列方向Lbに流れるように形成されている。
なお、図14に示すように、プラグ配置部周辺部68Aは、効率よく冷却するために、下側に配置される燃焼室用ウォータージャケット60Aによってその全周を分割せずに冷却するように形成されている。
また、排気軸間部69Aは、上側排気用ウォータージャケット80Aを流れる冷却液の流線(矢印Y20)から外れる箇所に形成されているので、上側排気用ウォータージャケット80Aで効率よく冷却し難いため、下側の燃焼室用ウォータージャケット60Aに形成されている。
以上、本発明は第1変形例のように構成しても、ウォータージャケットが、上側に配置される上側排気用ウォータージャケット80Aと、下側に配置される下側排気用ウォータージャケット90A等とに分離することにより、複数の独立した冷却液通路を形成することができるので、各ウォータージャケット内部の冷却液の流速の調整が行い易く、冷却液を滞溜させることなく流すことが可能となる。
特に、上側排気用ウォータージャケット80Aと下側排気用ウォータージャケット90Aとは、図14及び図15に示すように、冷却液(矢印Y21,20)が、右端部から前側側面部80Ab,90Ab内を内壁面に沿って出口開口部83A,93A(冷却液出口)に向かって流速を上昇させながら流れるので、流速に比例して流れる冷却液の流量が増加するため、シリンダヘッド2(図1参照)の排気ポート23や排気集合部24を効率よく冷却することができる。
これにより、特許文献1に記載の従来の一体型のウォータージャケットでは不可能であった前側側面部80Abの冷却を可能にすると共に、冷却液の流速が速くなった分だけ冷却能力及び冷却効率も向上されるので、冷却液通路の断面積を小さくできるため、排気用ウォータージャケット70A(上側排気用ウォータージャケット80A及び下側排気用ウォータージャケット90A)の容量を小さくすることによって、シリンダヘッド2の小型軽量化を図ることが可能となる。
また、上側排気用ウォータージャケット80Aによって気筒周辺を冷却液(矢印Y20)で冷却すると共に、燃焼室用ウォータージャケット60Aの冷却液(矢印Y23)によって右端部から左端部の出口開口部93A(冷却液出口)に向かって流れて燃焼室頂部21を効率よく冷却することができる。さらに、吸気用ウォータージャケット50Aを流れる冷却液(矢印Y24)は、後側側面部90Ab内を内側面に沿って出口開口部93A(冷却液出口)に向けてスムーズに流れるので、効率よく冷却することができる。
このように、上側排気用ウォータージャケット80Aと下側排気用ウォータージャケット90Aとは、互いに独立した流路、及び、別個の出口開口部83A,93A(冷却液出口)を形成しているので、冷却液の流速や、冷却液の滞留箇所(淀み部)を解消するための冷却液通路の設計が行い易い。
≪第2変形例≫
図16は、本実施形態に係るシリンダヘッドの冷却液通路構造の第2変形例を示す分解斜視図である。図17は、下側排気用ウォータージャケット、吸気用ウォータージャケット及び燃焼室用ウォータージャケットの第2変形例を示す底面図である。
本実施形態では、排気集合部24の開口部24aを、シリンダヘッド2の左右方向の略中央となる位置に形成したが、図16及び図17に示すように、左右のいずれかに片寄った位置に排気集合部24の開口部24aを形成してもよい。
また、図16及び図17に示すように、左右の連結部62B,62B間の軸間部において、上側排気用ウォータージャケット80Bと燃焼室用ウォータージャケット60Bの燃焼室周りとの間は、連結部62B,62Bよりも左右方向に幅の長い連結部67Bを設けてしっかりと繋いでもよい。このようにすれば、上側排気用ウォータージャケット80B及び燃焼室用ウォータージャケット60Bを形成するための中子の剛性を向上させることができるので、ウォータージャケットの鋳造作業の際に連結部67Bが壊れるのを防止することができる。
なお、図16及び図17に示す各ウォータージャケットの冷却液の流れは、前記実施形態と略同一であるが、簡単に説明する。各ウォータージャケット(燃焼室用ウォータージャケット60B、上側排気用ウォータージャケット80B及び下側排気用ウォータージャケット90B)において、冷却液は、冷却液の流入口であるガスケット3のガスケット冷却液流入孔33B,34B,35Bから左端部の出口開口部63B,83B,93B方向に向かって蛇行することなくスムーズに流れて(矢印Y30,Y31,Y32,Y33)、出口開口部63B,83B,93Bに近づくに連れて流速が上がるようになっている。各ウォータージャケットの冷却液通路は、そのように形成してあれば、ガスケット冷却液流入孔33B,34B,35Bの設置位置を適宜変更しても構わない。このため、本実施形態で説明した図12に示す追加貫通孔36及び追加流入部95は、図17に示すように、なくても構わない。
また、下側排気用ウォータージャケット90Bは、各気筒の周辺の左右にそれぞれ排気側貫通孔35Bが形成されているので、気筒の周辺を効率よく冷却することができる。各排気側貫通孔35Bから流れ出た冷却液(矢印Y30,Y31)は、前側側面部90Bb内を内壁面に沿って前側側面部90Bbに流れた後、合流して流速を上昇させて前側側面部90Bb及び排気集合部24を冷却しながら出口開口部93Bに向かって流れる。このため、下側排気用ウォータージャケット90Bは、前側側面及び排気集合部24周辺を効果的に冷却することができる。
また、図16に示すように、下側排気用ウォータージャケット90Bの出口開口部93B寄りの位置には、切欠部93Ba設けて、出口開口部63B,83B,93B以外に、さらに別個の出口開口部(図示省略)を配置しても構わない。
≪その他の変形例≫
例えば、本実施形態では、燃焼室用ウォータージャケット60を、上側排気用ウォータージャケット80に連通するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とが互いに独立した流路に成りさえすれば、燃焼室用ウォータージャケット60を、下側排気用ウォータージャケット90に連通するように構成してもよい。ちなみに、燃焼室用ウォータージャケット60を、上側排気用ウォータージャケット80に連通するように構成した方が、連通部62の上下方向の幅寸法を大きくすることができるので、図4に示す第1ウォータージャケット用中子100の剛性を大きくすることができる。
また、本実施形態では、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90の両方に、突出部81,91を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、上側排気用ウォータージャケット80及び下側排気用ウォータージャケット90のいずれか一方のみに突出部を設けるようにしてもよい。このような構成でも、上側排気用ウォータージャケット80と下側排気用ウォータージャケット90とを分離しながら、排気集合部24の下流側側部24dを冷却することができる。
また、本発明は直列4気筒形式の内燃機関Eを例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、2気筒、3気筒等の他の気筒数の内燃機関Eにも適用可能であり、また、V型形式の内燃機関E等にも適用可能である。また、本発明は、自動車の内燃機関Eに限定されるものではなく、船舶や汎用機械などの他の内燃機関Eにも適用可能であることはいうまでもない。
1 シリンダブロック
1a シリンダ
2 シリンダヘッド
2a 底面
2e 排気側側面
2g 排気側出口部
3 ガスケット(ヘッドガスケット)
10 ブロック側ウォータージャケット
21 燃焼室頂部
22 吸気ポート
23 排気ポート
24 排気集合部
32 吸気側貫通孔(ガスケット冷却液流入孔)
33 軸間貫通孔(ガスケット冷却液流入孔)
34,34A 燃焼室側貫通孔(ガスケット冷却液流入孔)
35,35B 排気側貫通孔(ガスケット冷却液流入孔)
36 追加貫通孔(ガスケット冷却液流入孔)
40,40A,40B ヘッド側ウォータージャケット
50,50A,50B 吸気用ウォータージャケット
60,60A,60B 燃焼室用ウォータージャケット
61,61A 冷却液入口
62 連結部(冷却液入口)
63,63B,83,83A,83B,93,93A,93B 出口開口部(冷却液出口)
70,70A,70B 排気用ウォータージャケット
80,80A,80B 上側排気用ウォータージャケット
84,94 排気側流入部94(冷却液入口)
90,90A,90B 下側排気用ウォータージャケット
95 追加流入部(追加冷却液入口)
E 内燃機関
Lb シリンダの配列方向
Lc シリンダ軸線

Claims (9)

  1. シリンダヘッドの底面に形成された複数の燃焼室頂部と、
    前記複数の燃焼室頂部にそれぞれ連通する複数の吸気ポート及び複数の排気ポートと、
    前記シリンダヘッドの内部に形成され、前記複数の排気ポートが連通された排気集合部と、
    前記排気集合部を冷却する排気用ウォータージャケットと、を有するシリンダヘッドの冷却液通路構造であって、
    前記排気用ウォータージャケットは、前記排気集合部に対してシリンダ軸線方向の上側に配置され、冷却液がシリンダの配列方向に流れる上側排気用ウォータージャケットと、
    前記排気集合部に対してシリンダ軸線方向の下側に配置され、冷却液がシリンダの配列方向に流れる下側排気用ウォータージャケットと、を有すると共に、
    前記シリンダヘッドの底面には、ブロック側ウォータージャケットから前記上側排気用ウォータージャケットに冷却液を流入させるための前記上側排気用ウォータージャケットの冷却液入口と、前記ブロック側ウォータージャケットから前記下側排気用ウォータージャケットに冷却液を流入させるための前記下側排気用ウォータージャケットの冷却液入口と、がそれぞれ複数形成され、
    前記上側排気用ウォータージャケットの前記複数の冷却液入口、及び前記下側排気用ウォータージャケットの前記複数の冷却液入口の少なくとも1つが、シリンダヘッドの少なくともシリンダ列方向一端側に設けられ、
    前記上側排気用ウォータージャケットの冷却液出口と、前記下側排気用ウォータージャケットの冷却液出口とが、それぞれ前記シリンダヘッドのシリンダ列方向他端側に別個に設けられて、
    前記上側排気用ウォータージャケットと前記下側排気用ウォータージャケットとが、前記シリンダヘッドの内部でそれぞれ独立した冷却液通路で形成されており、
    前記下側排気用ウォータージャケットあるいは前記上側排気用ウォータージャケットは、前記ブロック側ウォータージャケットから流入される冷却液が、前記複数の吸気ポートを冷却する吸気用ウォータージャケットよりも先行して流入されるように形成されていることを特徴とするシリンダへッドの冷却液通路構造。
  2. 前記上側排気用ウォータージャケットと前記下側排気用ウォータージャケットとは、前記下側排気用ウォータージャケットを流れる冷却液の流速が、前記上側排気用ウォータージャケットを流れる冷却液の流速よりも速くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
  3. 前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットは、前記複数の吸気ポートの周囲を流れる吸気用ウォータージャケットと接続されると共に、前記燃焼室頂部を冷却する燃焼室用ウォータージャケットに連結され、
    前記燃焼室用ウォータージャケットの冷却液の流量が、前記シリンダヘッドの内部を流れる冷却液の流量の最大比率を占めるように形成されると共に、この次に、前記下側排気用ウォータージャケットの冷却液の流量の比率が高くなるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
  4. 前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットには、前記燃焼室用ウォータージャケットが連結され、
    前記燃焼室用ウォータージャケットは、前記シリンダの配列方向に冷却液が流れるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
  5. 前記上側排気用ウォータージャケット、若しくは、前記下側排気用ウォータージャケットは、シリンダの配列方向の一方側に大径の冷却液入口を有し、
    前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットは、前記複数の排気ポートの下方に配置されて、前記大径の冷却液入口よりも小径の複数の冷却液入口を備えると共に、前記複数の冷却液入口から流入した冷却液が、前記複数の排気ポートの周辺を通って前記排気集合部が配置されている側面部の内壁面側に流れた後、当該内壁面に案内されて前記排気集合部を冷却しながら前記冷却液出口に向けて前記シリンダの配列方向に流れるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
  6. 前記上側排気用ウォータージャケット、若しくは、前記下側排気用ウォータージャケットは、シリンダの配列方向の一方側に大径の冷却液入口を有し、
    前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットは、前記気筒間に配置されて、前記大径の冷却液入口よりも小径の複数の冷却液入口を備えると共に、前記複数の冷却液入口から流入した冷却液が、前記複数の気筒の周辺を通って前記排気集合部が配置されている側面部の内壁面側に流れた後、当該内壁面に案内されて前記排気集合部を冷却しながら前記冷却液出口に向けて前記シリンダの配列方向に流れるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
  7. 前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットのうち、前記燃焼室用ウォータージャケットが連結されていない方の排気用ウォータージャケットは、冷却液入口が前記燃焼室頂部側に複数形成され、前記シリンダヘッドの排気側側面に沿って流れて集合した後、シリンダの配列方向に冷却液が流れるように形成されると共に、
    前記上側排気用ウォータージャケットの前記排気集合部が配置されている側の前記側面部と、前記下側排気用ウォータージャケットの前記排気集合部が配置されている側の前記側面部とが、前記排気集合部を介在してシリンダ軸線方向に重ねるように配置され、互いに前記排気集合部が配置された周辺からそれぞれの前記冷却液出口の方向に向けて延びていることを特徴とする請求項5または請求項6記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
  8. 前記上側排気用ウォータージャケットの前記冷却液入口と、前記下側排気用ウォータージャケットの前記冷却液入口と、前記燃焼室用ウォータージャケットの前記冷却液入口は、ヘッドガスケットにそれぞれ別個に形成されたガスケット冷却液流入孔に連通されていることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
  9. 前記上側排気用ウォータージャケットまたは前記下側排気用ウォータージャケットのうち、前記燃焼室用ウォータージャケットが連結されていない方の排気用ウォータージャケットは、当該排気用ウォータージャケットの冷却液出口から最も離れた気筒の排気ポート間に追加冷却液入口が形成されていることを特徴とする請求項8に記載のシリンダヘッドの冷却液通路構造。
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