JP2015189870A - 樹脂組成物およびゴムローラー - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明の樹脂組成物は、特定のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部と、特定の液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜150重量部とを含有する組成物であって、共重合体(A)中のエチレンから導かれる構造単位の含有率が40〜90モル%、共重合体(B)中のエチレンから導かれる構造単位の含有率が30〜90モル%である。【効果】本発明によれば、高い摩擦係数を有し、紙の搬送力に優れるとともに、軟化剤の滲み出しが抑制されたゴムローラー、ならびに、紙の搬送力に優れるとともに軟化剤の滲み出しが抑制されたゴムローラーの製造に好適で、成形性に優れた樹脂組成物を提供することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体を主成分とする樹脂組成物、ならびに、該樹脂組成物を用いてなるゴムローラーに関する。
電子写真方式を利用した複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等のOA機器や、自動預金支払機などの紙送りローラーに使用されるゴム組成物は、高い摩擦係数を有することが要求されている。これは、繰り返しの使用によってローラー表面が摩耗して摩擦係数が低下すると、これによってスリップが起こり、紙の搬送力が低下するためである。このため、従来より、機械的強度に優れるエチレン−プロピレン−ポリエン共重合体、中でもエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)を主成分とするゴム組成物が使用されている。EPDMは耐オゾン性に優れ、電子写真方式を用いた複写機やレーザープリンタ等の機内でオゾンを発生する画像形成装置の紙送りローラーに好適である。EPDMを主成分とするゴム組成物を紙送りローラーとして使用する場合、紙との間により高い摩擦力を得るために、ゴム組成物中にプロセスオイルを配合してゴム組成物を軟化させている。
また、電子写真装置(複写機・光プリンター等)の画像形成装置において、感光体等の像担持体面を帯電処理する手段機器としては、近年では接触帯電方式のものが用いられるようになっている。接触帯電方式は電圧を印加した導電性ローラーを感光体面に接触させて感光体面を帯電処理する方式であり、従来のコロナ放電式に対して、オゾン等のコロナ生成物の発生が少なく、構造が簡単で低コスト化・装置の小型化が図れる等の利点がある。接触帯電方式で用いられる導電性ローラーとしては、被帯電体の均一性、感光体等の被帯電体表面のピンホール・傷等により生じるリーク防止するために適度な導電性及び感光体への均一な接触の確保のため、低硬度であることが要求されている。低硬度化の要求に対して、導電性ローラーには、弾性体層のゴム組成物中にプロセスオイルが多量配合された、比較的低硬度な弾性層を有する導電性ゴムが使用されている。
しかしながら、上記プロセスオイルを配合したEPDMのゴム組成物からなる紙送りローラーを使用した場合、紙送りを繰り返し行うと、ゴムローラーの表面にプロセスオイルが析出(ブリード)して紙粉等が付着しやすくなり、紙とローラーとの摩擦力が低下して給紙搬送性が次第に低下してしまうという問題点があった。また、ゴム組成物中にプロセスオイルを多量配合した導電性ローラーを使用した場合、帯電部材から滲み出したプロセスオイルが感光体へ移行し、感光体が汚染されることがあった。
特許文献1には、EPDMポリマーを主成分とするゴム組成物であって、上記EPDMポリマー100重量部に対して炭化水素系合成油を10〜50重量部配合してなることを特徴とするゴム組成物を用いることにより、軟化剤をはじめとする添加剤を表面に析出しにくくする方法が記載されている。
また、特許文献2には、ブリード等による汚染を防止するために、次のような導電性ロールを用いる方法が提案されている。すなわち、芯金の外周面上に1層以上の導電性弾性層を有する導電性ゴムローラーにおいて、該導電性弾性層が、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴムを主ゴム成分として含有し、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.20dl/g以上0.80dl/g以下である液状エチレン−プロピレン共重合体、硫黄及びカーボンブラックを含有するゴム組成物を架橋してなることを特徴とする導電性ゴムローラーである。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の技術によっても、プロセスオイルの滲み出しによる汚染防止効果は不十分であり、より高い滲み出し防止効果が求められていた。
特開平10−279750号公報 特開2009−128781号公報
本発明の課題は上記問題点を解決するものであり、樹脂組成物から形成されたゴムローラーのゴム層が、軟化剤の滲み出しを生じにくいものとなるような樹脂組成物を提供すること、ならびに、軟化剤の滲み出しが抑制されたゴム層を有するゴムローラーを提供することを課題としている。
本発明は、次の〔1〕〜〔11〕の事項に関する。
〔1〕下記の要件(a−1)〜(a−5)を満たすエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部と、
下記の要件(b−1)〜(b−4)を満たす液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜150重量部と
を含有することを特徴とする樹脂組成物。
(a−1)エチレンから導かれる構造単位と、炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位と、非共役ポリエンから導かれる構造単位とを有する。
(a−2)エチレンから導かれる構造単位と、α−オレフィンから導かれる構造単位との合計100モル%中において、エチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)が40〜90モル%である。
(a−3)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.6〜5.0dl/gである。
(a−4)ヨウ素価が2〜50である。
(a−5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜50である。
(b−1)エチレンから導かれる構造単位と、炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位とを有する。
(b−2)エチレンから導かれる構造単位の含有率が30〜90モル%(ただし、エチレンから導かれる構造単位の含有率とα−オレフィンから導かれる構造単位の含有率との合計を100モル%とする)である。
(b−3)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.10〜0.50dl/gである。
(b−4)100℃における動粘度が300〜5000mm2/sである。
(b−5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0〜3.0である。
〔2〕前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)と、
前記液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Ebモル%)(ただし、エチレンから導かれる構造単位とα−オレフィンから導かれる構造単位との合計を100モル%とする)とが、下記式(1)を満たすことを特徴とする前記〔1〕に記載の樹脂組成物。
−10≦Ea−Eb≦10 …(1)
〔3〕前記液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の100℃における動粘度が、500〜3500mm2/sであることを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の樹脂組成物。
〔4〕前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)が、エチレンから導かれる構造単位と炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位との合計100モル%中、40〜65モル%であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔5〕前記液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)がさらに下記要件(b−6)を満たすことを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
(b−6)13C−NMRスペクトルおよび下記一般式(1)から求められるB値が1.06以上である。
B値=[POE]/(2・[PE][PO]) …(1)
(式中、[PE]は共重合体中のエチレンから導かれる構造単位の含有モル分率であり、[PO]は共重合体中のα−オレフィンから導かれる構造単位の含有モル分率であり、[POE]は共重合体中の全ダイアド(dyad)連鎖に対するエチレン・α−オレフィン連鎖数の割合である。)
〔6〕架橋剤(C)および/または導電性付与剤(D)をさらに含むことを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔7〕導電性付与剤(D)が、カーボンブラックを含むことを特徴とする前記〔6〕に記載の樹脂組成物。
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかにいずれかに記載の樹脂組成物を架橋して得られる成形体。
〔9〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の樹脂組成物から形成されたゴム層を有することを特徴とするゴムローラー。
〔10〕前記ゴム層と芯金とを有することを特徴とする前記〔9〕に記載のゴムローラー。
〔11〕画像形成装置の紙送り用途に用いられることを特徴とする前記〔9〕または〔10〕に記載のゴムローラー。
本発明によれば、高い摩擦係数を有し、紙の搬送力に優れるとともに、軟化剤の滲み出しが抑制されたゴムローラー、ならびに、紙の搬送力に優れるとともに軟化剤の滲み出しが抑制されたゴムローラーの製造に好適で、成形性に優れた樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
なお、以下の説明において、N1以上N2以下(N1およびN2は、それぞれ数値範囲の下限値および上限値を示す)を、単に「N1〜N2」と記載することもある。例えば、炭素数3以上20以下のα−オレフィンを、「炭素数3〜20のα−オレフィン」と記載することもある。
本発明に係る樹脂組成物は、特定の物性を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部と、特定の物性を有する液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜80重量部とを含有する。
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)は、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンとからなるオレフィン系の共重合体である。
炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、9-メチルデセン-1、11-メチルドデセン-1、12-エチルテトラデセン-1などが挙げられる。中でも、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-オクテンが好ましく、とりわけプロピレンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独で、または2種以上組み合わせて用いられる。
非共役ポリエンとしては、具体的には、1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、4,5-ジメチル-1,4-ヘキサジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、8-メチル-4-エチリデン-1,7-ノナジエン、4-エチリデン-1,7-ウンデカジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロインデン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、5-ビニリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-イソプロペニル-2-ノルボルネン、5-イソブテニル-2-ノルボルネン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ナノジエン等のトリエンなどが挙げられる。中でも、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネン、シクロペンタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ナノジエンが好ましい。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)は、エチレンから導かれる構造単位と、炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位との合計100モル%中において、エチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)が40〜90モル%、好ましくは40〜80モル%、より好ましくは45〜70モル%であり、さらに好ましくは50〜60モル%であり、炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位の含有率が60〜10モル%、好ましくは60〜20モル%、より好ましくは55〜30モル%、さらに好ましくは50〜40モル%である。
エチレンから導かれる構造単位の含有率と、炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位の含有率とが上記範囲にあると、耐熱老化性、強度特性、ゴム弾性、耐寒性及び加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物を得られるという点で優れている。エチレンから導かれる構造単位の含有率が90モル%以下、炭素数が3〜20のαオレフィンから導かれる構造単位の含有率が10モル%以上であると、柔軟性に優れるため特に好ましい。エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のエチレン構造単位含有率、およびα−オレフィン構造単位含有率は、13C−NMR法で測定することができ、例えば後述する方法および「高分子分析ハンドブック」(朝倉書店 発行 P163〜170)に記載の方法に従ってピークの同定と定量とを行うことができる。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が、通常0.6〜5.0dl/g、好ましくは0.8〜4.0dl/g、より好ましくは0.9〜3.5dl/gであることが望ましい。135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]がこの範囲にあると、強度特性、耐圧縮永久歪性及び加工性のバランス優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られるという点で優れている。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のヨウ素価は、通常2〜50g/100g、好ましくは5〜40g/100g、より好ましくは7〜30g/100gであることが望ましい。ヨウ素価がこの範囲を下回ると、架橋効率が低下し、ゴム弾性、強度特性、耐圧縮永久歪が低下し、かつコスト的にも不利となる。ヨウ素価がこの範囲を上回ると、架橋密度が高くなりすぎて耐熱性・伸びが低下し、物性バランスが悪化する場合がある。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)は、GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)が、通常1.5〜50であり、好ましくは1.8〜30であり、より好ましくは2.0〜6である。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のムーニー粘度[ML1+4(100℃)]は、好ましくは15〜150である。ムーニー粘度がこの範囲にあると、製造加工性の容易なゴムが得られやすい。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)は、DSCで測定した融解熱量が、60J/g以下であることが好ましく、40J/g以下であることがより好ましく、20J/g以下であることが特に好ましい。
上記のようなエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)は、「ポリマー製造プロセス((株)工業調査会、発行p.309〜330)」もしくは本願出願人の出願に係る特開平9−71617号公報、特開平9−71618号公報、特開平9−208615号公報、特開平10−67823号公報、特開平10−67824号公報、特開平10−110054号公報、WO2009/081792号パンフレット、WO2009/081794号パンフレットなどに記載されているような従来公知の方法により製造することができる。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)の製造の際に好ましく用いられるオレフィン重合用触媒としては、たとえば、
バナジウム(V)、ジルコニウム(Zr)、チタニウム(Ti)等の遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物(有機アルミニウムオキシ化合物)とからなる公知のチーグラー触媒;
元素の周期律表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物またはイオン化イオン性化合物とからなる公知のメタロセン触媒、例えば特開平9−40586号公報に記載されているメタロセン触媒;
特定の遷移金属化合物と、ホウ素化合物等の共触媒とからなる公知のメタロセン触媒、例えばWO2009/072553号パンフレットに記載されているメタロセン触媒;
特定の遷移金属化合物と、有機金属化合物、有機アルミニウムオキシ化合物または該遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物とからなる遷移金属化合物触媒、例えば特開2011−52231号公報に記載されている遷移金属化合物触媒;
が挙げられる。特にメタロセン触媒を用いると、ジエンの分布が均一となってジエンの導入が少なくても高い架橋効率を得ることができ、また触媒活性が高いために触媒由来の塩素含量を低減できるため特に好ましい。
液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)
本発明で用いられる液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなる共重合体であって、共重合成分にポリエンを含まない。ここで、「液状」とは、常温(25℃)で液体であることを意味する。液状であるためには、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレンから導かれる構造単位の含有率、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]、および100℃における動粘度が後述する好ましい範囲内であるとよい。
炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、9-メチルデセン-1、11- メチルドデセン-1、12- エチルテトラデセン-1などが挙げられる。中でも、低温での流動性、耐熱安定性のバランスの点で、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-オクテンが好ましく、特にプロピレンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独で、または2種以上組み合わせて用いられる。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、エチレンから導かれる構造単位の含有率が30〜90モル%、好ましくは40〜80モル%、より好ましくは45〜75モル%であり、α−オレフィンから導かれる構造単位の含有率が10〜70モル%、好ましくは50〜20モル%、より好ましくは55〜25モル%である。ただし、エチレンから導かれる構造単位の含有率とα−オレフィンから導かれる構造単位の含有率の合計を100モル%とする。エチレン含量が上記の範囲より多すぎる、または少なすぎると結晶性が高くなり、低温特性が顕著に悪化する場合があるほか、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と混合した際の柔軟化効果も低下する場合があるため好ましくない。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレンから導かれる構造単位の含有率およびα−オレフィンから導かれる構造単位の含有率は、13C−NMR法で測定することができ、例えば後述する方法および「高分子分析ハンドブック」(朝倉書店 発行 P163〜170)に記載の方法に従ってピークの同定と定量とを行うことができる。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.10〜0.50dl/g、好ましくは0.15〜0.50dl/g、より好ましくは0.15〜0.30dl/gである。液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.10dl/g未満では、一般的に用いられるプロセスオイル等の軟化剤と同様に流動性の高い低分子量成分の含有量が多くなり、ゴムローラーを形成した場合に滲み出しが生じやすくなる。また、極限粘度[η]が0.10dl/g以上であると、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)との絡み合いが生じやすくなり、樹脂組成物を押出成形する際の外観を改善する効果が得られる。さらに、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.50dl/gを超えると、高分子量成分の含有量が多くなり流動性が悪化するため、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と混合した際の柔軟化効果、および加工性改良効果が低下する場合があるため好ましくない。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、100℃における動粘度が300〜5000mm2/sであり、好ましくは500〜4000mm2/s、より好ましくは800〜3500mm2/s、さらに好ましくは1000〜2500mm2/sである。液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の100℃における動粘度が500mm2/s未満では、一般的に用いられるプロセスオイル等の軟化剤と同様に流動性の高い低分子量成分の含有量が多くなり、滲み出しが生じやすくなる。また、100℃における動粘度が500mm2/s以上であると、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)との絡み合いが生じやすくなり、樹脂組成物を押出成形する際の外観を改善する効果が得られる。さらに、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の100℃における動粘度が5000mm2/sを超えると高分子量成分の含有量が多くなり流動性が悪化するため、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と混合した際の柔軟化効果、および加工性改良効果が低下する場合があるため好ましくない。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の分子量分布(Mw/Mn)は、通常1.0〜3.0、好ましくは1.4〜2.5である。分子量分布が広く(Mw/Mnが大きく)なると、滲み出しの起こりやすい低分子量成分や、柔軟化効果および加工性改良効果を低下させる場合のある高分子量成分を多く含むことになるため好ましくない。なお、分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比として求められる。
また本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、特に限定されるものではないが、13C−NMRスペクトルおよび下記一般式(1)から求められるB値が通常1.06以上、好ましくは1.06〜1.50、より好ましくは1.10〜1.40、さらに好ましくは1.15〜1.30である。
B値=[POE]/(2・[PE][PO]) …(1)
(式中、[PE]は共重合体中のエチレンから導かれる構造単位の含有モル分率であり、[PO]は共重合体中のα−オレフィンから導かれる構造単位の含有モル分率であり、[POE]は共重合体中の全ダイアド(dyad)連鎖に対するエチレン・α−オレフィン連鎖数の割合である。)
このB値は、エチレン・α−オレフィン共重合体中のエチレンとα−オレフィンとの分布状態を表す指標であり、J.C.Randall (Macromolecules, 15, 353(1982)) 、J.Ray (Macromolecules, 10, 773(1977)) らの報告に基づいて求めることができる。
上記B値が大きいほど、エチレンまたはα−オレフィンのブロック的連鎖が短くなり、エチレンおよびα−オレフィンの分布が一様であり、共重合体の組成分布が狭いことを示している。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のB値が1.06よりも小さくなると、結晶性が高くなり、低温特性が顕著に悪化するほか、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と混合した際の柔軟化効果も低下するため好ましくない。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、公知の方法を制限なく用いて製造することができる。例えば、バナジウム、ジルコニウム、チタニウムなどの遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物(有機アルミニウムオキシ化合物)および/またはイオン化イオン性化合物とからなる触媒の存在下に、エチレンとα−オレフィンとを共重合させる方法が挙げられる。このような方法は、例えば国際公開00/34420号パンフレット、特開昭62−121710号公報に記載されている。
本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)全体として、エチレンから導かれる構造単位の含有率が30〜90モル%であり、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.10〜0.50dl/gであり、100℃における動粘度が300〜5000mm2/sであり、かつ、分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜3.0を満たす範囲内において、性状が異なる2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を併用して調製してもよい。
従来、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを用いて、ゴムローラーなどの原料となる樹脂組成物を調製する場合には、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムに、鉱物油や高級α−オレフィンポリマーなどを軟化剤として添加することが一般的であったが、これらの軟化剤は通常100℃における動粘度が200以下であることが多く、流動性の高い低分子量成分が多く含まれているため、ゴムローラーなどとして用いた場合には滲み出しが起こりやすくなる。本発明では、これらの軟化剤のすべて、または一部に替えて、100℃における動粘度が300〜5000mm2/sであり、かつ、エチレンから導かれる構造単位の含有率が30〜90モル%である特定の液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)を含有することにより、得られる樹脂組成物およびこれを用いたゴムローラーが、滲み出しがを生じにくくなり好ましい。
樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、上述したエチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)と液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)とを必須成分として含有する組成物であって、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)を1〜150重量部含むことが好ましく、1〜100重量部含むことがより好ましく、1〜80重量部含有することがより好ましく、5〜60重量部含有することがさらに好ましく、10〜50重量部含有することが特に好ましい。液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量が1重量部未満の場合、樹脂組成物が軟化せず、混練や押出し等の加工性が充分に向上しない。また、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量が100重量部を越えると、樹脂組成物中において、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)に対する液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の割合が大きくなり過ぎ、可塑化効果が大きくなりべたつきが大きくなるほか、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)が樹脂組成物あるいは樹脂組成物を用いて得たゴムローラーなどの成形体の表面へ析出(ブリード)し、滲み出してしまう場合がある。
本発明の樹脂組成物においては、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)(ただし、エチレンから導かれる構造単位の含有率と、α−オレフィンから導かれる構造単位の含有率の合計を100モル%とした場合の値である)が40〜90モル%であり、軟化剤として作用する液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Ebモル%)が30〜90モル%であって、その組成が近接していることにより、樹脂組成物あるいはゴムローラーからの、共重合体(B)の滲み出しが顕著に抑制される。
本発明の樹脂組成物においては、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のエチレンから導かれる構造単位の含有率Eaモル%(ただし、エチレンから導かれる構造単位の含有率と、α−オレフィンから導かれる構造単位の含有率の合計を100モル%とした場合の値である)と、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレンから導かれる構造単位の含有率Ebモル%とが、次の関係式を満たすことが好ましい。
−10≦Ea−Eb≦10
次の関係式を満たすことがさらに好ましい。
−5≦Ea−Eb≦5
EaとEbが上記の関係を満たすと、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)と、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)とが特に高い親和性を示すため、樹脂組成物から液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)成分が滲み出すブリードアウト等がより発生しにくくなるため好ましい。
従来の知見によれば、軟化剤として液状エチレン・α−オレフィン共重合体を用いるならば、エチレンから導かれる構造単位の含有率が30〜90モル%の範囲外であり、かつ50モル%から遠いほうが、結晶性が高まって流動しにくくなり、滲み出しが起こりやすいことが予測された。しかしながら本発明者の検討の結果、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレン含量とエチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)のエチレン含量が近い場合には、比較的結晶性が低く、分子間力がより弱いエチレン含量50%付近である液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)を用いた場合にも、滲み出しが抑制されることを見出した。これは、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレン含量とエチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)のエチレン含量が近くなることにより相溶性が高まり、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)がエチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)の内部で均一分散しやすくなるためと考えられる。
なお一般的に、高級α−オレフィンをオリゴメリゼーションしたものが合成潤滑油基材として工業的に使用されており、ゴム組成物の低硬度化への適用も考えられるが、このような高級ポリ−α−オレフィンは連続したメチレン鎖を持たないため、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)とは構造が類似していない。このため高級ポリ−α−オレフィンは、本発明に係る液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)よりもエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)との親和性が低く、樹脂組成物の成分として用いた場合にはブリードアウト等の滲み出しがより発生し易いと考えられる。上記のような高級ポリ−α−オレフィンは、米国特許第3,780,128号公報、米国特許第4,032,591号公報、特開平1−163136号公報に記載のように酸触媒によるオリゴメリゼーションにより得ることがきる。また、メタロセン化合物を含む触媒系を用いる方法等によっても得ることができる。かかる高級ポリ−α−オレフィンは市販されており、エクソンモービルケミカル社「Spectrasyn」「Spectrasyn Plus」「Spectrasyn Elite」「Spectrasyn Ultra」、Ineos社「Durasyn」、Chemtura社「Synton」などがある。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、架橋剤(C)、導電性付与剤(D)、およびその他の成分を本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
架橋剤(C)
本発明のゴムローラーは架橋(加硫)の工程を経て製造されることも好ましく、本発明の樹脂組成物には架橋剤(C)が配合されていることも好ましい。架橋剤(C)としては、有機過酸化物や、イオウおよびイオウ化合物を用いることができる。
・有機過酸化物
有機過酸化物としては、通常ゴムの過酸化物架橋に使用される化合物を特に制限なく用いることができる。
具体的には、たとえば、ジクミルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-アミルパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシン)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-モノ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサン、α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド類;
t-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシビバレート、t-ブチルパーオキシマレイン酸、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジ-t-ブチルパーオキシフタレート等のパーオキシエステル類;
ジシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、およびこれらの混合物などが挙げられる。
これらの中でも、半減期1分を与える温度が130℃〜200℃の範囲にある有機過酸化物が好ましく、特に、ジクミルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-アミルパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサイドなどの有機過酸化物が好ましい。これらの有機過酸化物は、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
本発明の樹脂組成物中において、有機過酸化物は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100gに対して、通常0.0003〜0.05mol、好ましくは0.001〜0.03molの割合で使用されるが、要求される物性に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
架橋剤として有機過酸化物を使用するときは、架橋助剤を併用することが好ましい。架橋助剤としては、具体的には、イオウ;p−キノンジオキシム等のキノンジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタクリレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;その他マレイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙げられる。このような架橋助剤は、使用する有機過酸化物1モルに対して、0.5〜2モル、好ましくは、およそ等モルの量で用いられる。
・イオウおよびイオウ化合物
イオウとしては、具体的には、粉末イオウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ等が挙げられる。イオウ化合物としては、具体的には、塩化イオウ、二塩化イオウ、高分子多硫化物、及び架橋温度で活性イオウを放出して架橋するイオウ化合物、例えばモルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレン等が挙げられる。これらの中ではイオウが好ましい。
これらのイオウまたはイオウ化合物は、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
本発明の樹脂組成物中において、イオウまたはイオウ化合物は、前記エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で用いられるが、要求される物性に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
イオウまたはイオウ化合物は、有機過酸化物と比較して、酸素雰囲気下でも架橋工程を実施することができるため、設備面で加工が容易であり好ましい。
また、架橋剤(C)としてイオウまたはイオウ化合物を使用するときは、架橋(加硫)促進剤を併用することが好ましい。イオウまたはイオウ化合物とともに用いる架橋促進剤としては、具体的には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(OBS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系化合物;2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(4−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系化合物;ジフェニルグアニジン(DPG)、トリフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン(DOTG)、オルソトリルバイグアナイド、ジフェニルグアニジンフタレ−ト等のグアニジン系化合物;アセトアルデヒド−アニリン縮合物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン(H)、アセトアルデヒドアンモニア等のアルデヒドアミン又はアルデヒド−アンモニア系化合物;2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエチルチオウレア(EUR)、ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア、ジオルソトリルチオウレア等のチオウレア系化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等のチウラム系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン酸塩;亜鉛華(酸化亜鉛)等の化合物が挙げられる。これらの架橋促進剤は、前記エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部の割合で用いられる。
導電性付与剤(D)
本発明の樹脂組成物は、導電性付与剤(D)を含有していることも好ましい。
導電性付与剤(D)としては、従来公知の導電性付与剤を用いることができ、具体的には、カーボンブラック、カーボン繊維、金属粉、金属繊維などが挙げられる。これらの導電性付与剤は単独でまたは組み合わせて用いられる。本発明においては、異なる各種グレードがあり、滲み出し抑制効果が大きい点で、カーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックとしては、SRF(Semi Reinforcing Furnace)、GPF(General Purpose Furnace)、FEF(Fast Extruding Furance)、MAF(Medium Abrasion Furance)、HAF(High Abrasion Furance)、ISAF(Intermediate Super Abrasion Furance)、SAF(Super Abrasion Furnace)、FT(Fine Thermal)、MT(Medium Thermal)等のカーボンブラックを用いることができる。市販されているカーボンブラックとしては、「旭#50」、「旭#55」、「旭#60」、「旭#60H」、「旭#70」、「旭#80」、「旭#90」、「旭#15」、(商品名;旭カーボン株式会社製)、「シーストSO」、「シースト116」、「シースト3」、「シースト6」、「シースト7HM」」、「シースト9」(商品名;東海カーボン株式会社製)などを挙げることができる。このようなカーボンブラックの平均粒径は、20〜50μmであることが好ましく、さらに好ましくは20〜40μm、特に好ましくは25〜35μmである。この範囲の粒径のカーボンブラックを使用することは補強性および加工性の点から好ましい。
カーボンブラックの添加量は、選択したカーボンブラックの品種による導電性付与性を考慮して必要な導電性を付与するように添加量を決定すればよい。
本発明の樹脂組成物においては、前記エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)100重量部あたり、通常100重量部以下、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは20〜100重量部、さらに好ましくは60〜100重量部の導電性付与剤(D)を含むことができる。この範囲内でカーボンブラックなどの導電性付与剤(D)を用いると、必要な導電性を付与することが容易であり、樹脂組成物が成形性、加工性および硬度に優れ、該組成物を用いると、十分な導電性を有し、成型体の硬度と加工性のバランスに優れたゴムローラーが得られるため好ましい。
その他の成分
本発明の樹脂組成物は、所望の性能等に応じて、一般のゴム組成物に配合される公知の各種配合剤などのその他の成分を、本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。配合剤としては、例えば、軟化剤、架橋助剤、老化防止剤、加工助剤、アルコキシシラン化合物、架橋剤、架橋助剤、活性剤、反応抑制剤、着色剤、分散剤、難燃剤、可塑剤、酸化防止剤、スコーチ防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、防カビ剤、素練促進剤、粘着付与剤、分散染料や酸性染料を代表例とする各種染料、無機・有機顔料、界面活性剤、および塗料などの配合剤、また必要に応じて、発泡剤、発泡助剤などの発泡のための化合物、脱泡剤を挙げることができ、これらを本発明の目的を損なわない範囲で適宜選定し、適切な配合量で配合することができる。
・軟化剤
軟化剤としては、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)に加えて、滲み出し抑制効果が損なわれない範囲で通常ゴムに使用される軟化剤を併用することができる。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等の脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質などを挙げることができる。中でも石油系軟化剤が好ましく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。これらの軟化剤の種類および配合量は、樹脂組成物から製造されるゴムローラーの所望の性能等により適宜選択できるが、その配合量は通常、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、150重量部以下、好ましくは最大130重量部以下である。
・老化防止剤
老化防止剤を使用すれば、さらに材料寿命を長くすることが可能である。このことは、通常のゴムの場合と同様である。
本発明の樹脂組成物に含まれてもよい老化防止剤としては、具体的には、フェニルナフチルアミン、4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N'−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等の芳香族第二アミン系安定剤;2,6−ジ−t− ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス− [メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のフェノール系安定剤;ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド等のチオエーテル系安定剤;2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール系安定剤;ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩系安定剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系安定剤などが挙げられる。これらの老化防止剤は、単独あるいは2種以上が併用して用いられる。このような老化防止剤は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、通常5重量部以下、好ましくは3重量部以下の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
・加工助剤
加工助剤としては、一般のゴム組成物に配合される化合物を特に問題なく使用することができる。具体的には、リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸塩、リシノール酸エステル、ステアリン酸エステル、パルミチン酸エステル、ラウリン酸エステル等の高級脂肪酸エステル類などが挙げられる。本発明のゴムローラー用樹脂組成物において、このような加工助剤は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、通常10重量部以下、好ましくは5重量部以下の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
・発泡剤および発泡助剤
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、通常ゴムに使用される発泡剤および発泡助剤が配合されていていてもよく、本発明に係るゴムローラーは、発泡剤および発泡助剤を含有する樹脂組成物を用いて、成形、発泡、架橋を行うことで得ることもできる。
発泡剤としては、具体的には、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N'−ジメチル−N,N'−ジニトロソテレフタルアミド、N,N'− ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3'−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホルニルアジド等のアジド化合物などが挙げられる。これらの発泡剤は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、0.5〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の割合で用いられる。
必要に応じて、発泡剤と併用される発泡助剤は、発泡剤の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの作用をする。このような発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、しゅう酸などの有機酸、尿素またはその誘導体などが挙げられる。これらの発泡助剤は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
・脱泡剤
樹脂組成物を架橋する場合、内包する水分により気泡ができたり、発泡度が異なったりすることがある。本発明の樹脂組成物には、これらを防止するために、酸化カルシウム等の脱泡剤が添加されていてもよい。脱泡剤は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、通常20重量部以下、好ましくは10重量部以下の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
樹脂組成物の調製
本発明の樹脂組成物は、上述したエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、および必要に応じてその他の成分を、公知の方法で配合することにより調製することができる。
本発明の樹脂組成物の調製と、本発明のゴムローラーの製造は、連続して行ってもよく、また、樹脂組成物を調製した後、該樹脂組成物を用いて別途ゴムローラー製造を行ってもよい。
本発明に係る樹脂組成物から架橋物を製造する場合には、通常一般のゴムを架橋するときと同様に、未架橋の樹脂組成物(配合ゴム)を一度調製し、次いで、この配合ゴムを意図する形状に成形した後に架橋を行なえばよい。
本発明に係る樹脂組成物は、たとえば次のような方法で調製することができる。すなわち、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー(密閉式混合機)類により、上述したエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)と、必要に応じて導電性付与剤(D)と、軟化剤などの配合剤を、80〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、オープンロールのようなロール類、あるいはニーダーを使用して、所望により架橋剤(C)、さらに必要に応じて架橋促進剤または架橋助剤、発泡剤を追加混合し、ロール温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより調製することができる。
また、インターナルミキサー類での混練温度が低い場合には、上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)、液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、必要に応じて導電性付与剤(D)、軟化剤などの配合剤、架橋剤(C)、必要に応じて架橋促進剤または架橋助剤、発泡剤、着色剤、分散剤、難燃剤などを同時に混練してもよい。
上記のようにして調製された架橋可能な本発明に係る樹脂組成物は、押出成形機、カレンダーロール、プレス、インジェクション成形機、トランスファー成形機など種々の成形法より、意図する形状に成形され、成形と同時にまたは成型物を架橋槽内に導入し、架橋することができる。通常、120〜270℃の温度で1〜30分間加熱することにより架橋物が得られる。
また、架橋可能な本発明に係る樹脂組成物は、押出成形機、カレンダーロール、プレス、インジェクション成形機、トランスファー成形機など種々の成形法より、必要に応じて意図する形状に成形した後、放射線を所定量照射して架橋を行うこともできる。放射線としてはα線、β線、γ線、電子線、中性子線、X線などが用いられる。このうちコバルト-60のγ線、電子線が好ましく用いられる。架橋を電子線などの放射線の照射により行う場合には、樹脂組成物は架橋剤(C)を必ずしも含有していなくてもよい。
この架橋の段階は金型を用いてもよいし、また金型を用いないで架橋を実施してもよい。金型を用いない場合は成形、架橋の工程は通常連続的に実施される。架橋槽における加熱方法としては、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁波)、スチーム、LCM(熱溶融塩槽)などの加熱槽を用いることができる。
ゴムローラー
本発明のゴムローラーは、前述の本発明の樹脂組成物から形成されたゴム層を有する。
本発明のゴムローラーは、好ましい態様においてはゴム層と芯金とを有し、具体的には、芯金の外周部に本発明の樹脂組成物から形成されたゴム層を有する。
本発明のゴムローラーにおいて、ゴム層は、最外層に設けられていてもよく、ゴム層のさらに外側に、保護層、導電性機能層などの外層を有していてもよい。
・芯金
本発明のゴムローラーを構成する芯金には、ローラーの芯材として用いられるものを制限なく適用することができ、材質も金属に限定されない。芯金としては、たとえば、ニッケルメッキやクロムメッキしたSUM材等の鋼材を含むステンレススチール棒、リン青銅棒、アルミニウム棒、耐熱樹脂棒等が好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。芯金の形状は、筒状であっても、また棒状であってもよい。
・ゴム層
本発明のゴムローラーのゴム層は、前述の樹脂組成物から形成され、好ましくは、芯金の外周に、直接にまたは他の樹脂層などの層を介して形成される。ゴム層は、前述の樹脂組成物を用いて公知の方法により形成される。たとえば、芯金に接着剤を塗布して樹脂組成物を芯金の外周面上に配置して成形した後、架橋工程を経ることにより製造できる。成形方法としては、樹脂組成物を成形し得る方法を制限なく採用することができるが、押出し機を用いて樹脂組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を押出し機のクロスヘッドダイを貫通させ、芯金の外周面上に樹脂組成物を配置せしめた後、無加圧下でゴム組成物を架橋する架橋工程を経て製造されることが好ましい。架橋工程において、加熱によって架橋を行うことができる。その加熱方法は、特に限定するものではなく、電気ヒーターを用いた加熱、燃焼ガスによる加熱等が挙げられる。架橋温度や架橋時間も特に限定するものではないが、たとえば、100℃から250℃程度の温度で2分から120分程度で架橋することができる。
本発明に係るゴムローラーは導電性を有していることも好ましく、ゴム層が導電性を有していることが好ましい。この様な態様のゴムローラーは、導電性付与剤(D)を含有する樹脂組成物を用いてゴム層を製造することに得ることができる。
また、本発明に係るゴムローラーは、表面平滑性の向上や帯電性制御のための抵抗調整や保護を目的として、ゴム層の外周面上に1層以上の機能層を有していてもよい。機能層が導電性機能層である場合には、体積固有抵抗104から1010Ω・cm程度の導電性を付与したゴムや樹脂または熱可塑性エラストマー等の材料をゴム層上に塗工して形成するか、これらの材料を用いて製造したチューブをゴム層に被覆することによって形成することができる。導電性機能層は、導電性を有さないゴム層状に設けられてもよく、導電性を有するゴム層(導電性弾性層)の上に設けられてもよい。
本発明のゴムローラーは、上述した本発明の樹脂組成物から形成されたゴム層を有することにより、ゴム層からの液状成分の滲み出しが顕著に抑制され、ゴムローラー使用時の汚染を効果的に防止することができる。たとえば、ゴムローラーを画像形成装置などの紙送りを伴う用途に用いた場合には、紙への液状成分の付着などを好適に防止することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、各物性は、以下の方法により測定あるいは評価した。
[エチレン含量、プロピレン含量、ブロックネス(B値)]
製造例で得たエチレン・プロピレン共重合体中のエチレンから導かれる構造単位の含有率(エチレン含量)、プロピレンから導かれる構造単位の含有率(プロピレン含量)およびブロックネス(B値)は、13C−NMRにより以下の装置および条件により測定した。
日本電子(株)製ECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒,試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。
B値は、共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータであり、下式により算出することができる。
B値=POE/(2PO・PE)
(式中、PEおよびPOは、それぞれエチレン・α−オレフィンランダム共重合体中に含有される、エチレン成分のモル分率およびα−オレフィン成分のモル分率であり、POEは、全ダイアド(dyad)連鎖数に対するエチレン・α−オレフィン交互連鎖数の割合である。)
エチレン含量、プロピレン含量、PE、POおよびPOE値は、上記のようにして測定された13C−NMRスペクトルから、G.J.Ray(Macromolecules,10,773(1977))、J.C.Randall(Macro−molecules,15,353(1982))、K.Kimura(Polymer,25,4418(1984))らの報告に基づいて求めることができる。
[動粘度]
ASTM D 445に基づき、キャノン社製全自動粘度計CAV−4を用いて測定を行った。
[分子量(Mw、Mn)および分子量分布(Mw/Mn)]
(A法):エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)における測定
分子量は、液体クロマトグラフ:Waters製ALC/GPC150−C plus型(示唆屈折計検出器一体型)を用い、カラムとして東ソー株式会社製GMH6−HT×2本およびGMH6−HTL×2本を直列接続し、移動相媒体としてo−ジクロロベンゼンを用い、流速1.0ml/分、140℃で測定した。
得られたクロマトグラムを、公知の方法によって、標準ポリスチレンサンプルを使用した検量線を用いて解析することで、Mw/Mn値を算出した。1サンプル当たりの測定時間は60分であった。
(B法):液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)における測定
下記の液体クロマトグラフィー用ポンプ、サンプリング装置、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)用カラム、示差屈折率検出器(RI検出器)を連結し、GPC測定を行い決定した。
液体クロマトグラフィー装置:Waters社製515 HPLC Pump
サンプリング装置:Waters社製717plus Autosampler装置
移動相:THF(安定剤含有、液体クロマトグラフィー用グレード)
カラム:PL社製MIXED-D 1本とPL社製500Å 1本とを直列連結した。
サンプル濃度:5mg/mL
移動相流速:1.0mL/分
測定温度:常温
検量線用標準サンプル:PL社製EasiCal PS-1
[ヨウ素価]
ヨウ素価はJIS K0070に準じて測定した。
[135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]]
極限粘度[η]〔dl/g〕は、離合社製の全自動極限粘度計を用いて、温度:135℃、測定溶媒:デカリンにて測定した。
[融解熱量]
Perkin Elmer社製のDSC測定装置を用い、試料をアルミパンに詰め、100℃/分で200℃まで昇温して200℃で5分間保持したのち、10℃/分で-150℃まで降温し次いで10℃/分で昇温する際の発熱・吸熱曲線より求めた。
〔ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]〕
ムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、JIS K6300に準拠して、100℃の条件下、ムーニー粘度計((株)島津製作所製SMV202型)を用いて測定した。
[押出成形性]
ゴム組成物を用いて、φ50mm押出機、およびガーベダイ(ASTM D2230)を使用して、成形性を評価した(押出温度:80℃、引き取り速度:5m/分)。評価レベルは以下の通りである。
○:成形品表面が平滑で有り、エッジ形状も安定している。
×:成形品表面が荒れており、エッジ形状に欠損が見られる。
[汚染性]
厚さ12.5mmt、直径30mmφの円柱状の架橋ブロックの上下を濾紙(Whatman社製無灰定量ろ紙グレード40)で挟み、25%圧縮して、23℃および40℃の一定温度でそれぞれ3日間保持した場合の、架橋ブロックの重量減少率、および軟化剤が移行した紙の枚数を評価した。
[表面硬度]
JIS K6253に準拠し、2mmtの架橋シートを2枚重ねあわせ、表面硬度(タイプA)を測定した。
以下の実施例および比較例において、樹脂成分としては次のものを用いた。
<エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)>
[製造例1](エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a−1)の製造)
容積300LのSUS製攪拌機つき反応器を用いて、温度を80℃に保ち、液レベルを100Lとして、ヘキサンを26.8kg/h、エチレン(C2)を3.9kg/h、プロピレン(C3)を5.4kg/h、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を1.1kg/hの速度で、水素を44NL/hの速度で、主触媒として[N−(1,1−ジメチルエチル)−1,1−ジメチル−1−[(1,2,3,3A,8A−η)−1,5,6,7−テトラヒドロ−2−メチル−S−インダセン−1−yl]シランアミネート(2−)−κN][(1,2,3,4−η)−1,3−ペンタジエン]−チタニウムを0.07mmol/h、共触媒として(C653CB(C654を0.28mmol/h、有機アルミニウム化合物としてTIBAを1.8mmol/hの速度で連続的に反応器へ供給し、エチレンとプロピレンと5−エチリデン−2−ノルボルネンとの三元共重合体(a−1)の重合液を得た。
重合圧力は2.1MPa(ゲージ圧)とした。
得られた重合液をフラッシュ乾燥により脱溶媒し、(a−1)を得た。得られたポリマーの物性は以下の物性を示した。エチレン由来の構造単位の含有率57モル%、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=1.6dl/g、ヨウ素価=16、Mw/Mn=2.4、ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]=45。
[製造例2](エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a−2)の製造)
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a―1)と同様の方法で、エチレン、プロピレン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、水素の流量を適宜調整することで、(a−2)を得た。得られたポリマーの物性は以下の物性を示した。エチレン由来の構造単位の含有率75モル%、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]=3.2dl/g、ヨウ素価=25、Mw/Mn=2.6、ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]=20。
<液状エチレン−プロピレン共重合体(B)>
[製造例3](液状エチレン・プロピレン共重合体(b−1)の製造)
充分窒素置換した容量2リットルの攪拌翼付連続重合反応器に、脱水精製したヘキサン1リットルを張り、96mmol/Lに調整した、エチルアルミニウムセスキクロリド(Al(C251.5・Cl1.5)のヘキサン溶液を500ml/hの量で連続的に1時間供給した後、更に触媒として16mmol/lに調整したVO(OC25)Cl2のヘキサン溶液を500ml/hの量で、ヘキサンを500ml/hの量で連続的に供給した。一方重合器上部から、重合液器内の重合液が常に1リットルになるように重合液を連続的に抜き出した。次にバブリング管を用いてエチレンガスを47L/hの量で、プロピレンガスを47L/hの量で、水素ガスを20L/hの量で供給した。共重合反応は、重合器外部に取り付けられたジャケットに冷媒を循環させることにより35℃で行った。
これにより、エチレン・プロピレン共重合体を含む重合溶液が得られた。得られた重合溶液は、塩酸で脱灰した後に、大量のメタノールに投入して、エチレン・プロピレン共重合体を析出させた後、130℃で24時間減圧乾燥を行い、液状エチレン・プロピレン共重合体(b−1)を得た。得られた液状エチレン・プロピレン共重合体(b−1)の分析結果を表1に示す。
[製造例4〜7](液状エチレン・プロピレン共重合体(b−2)、(b−3)、(b−4)および(b−5)の製造)
製造例3において、エチレンガスの供給量、プロピレンガスの供給量、水素ガスの供給量を適宜調整することにより、表1に記載のエチレン・プロピレン共重合体を得た。得られた各エチレン・プロピレン共重合体の分析結果を表1に示す。
Figure 2015189870
<高級ポリα−オレフィン>
高級ポリα−オレフィン(PAO)として、エクソンモービルケミカル製、Spectra Syn(商標)100(100℃における動粘度=100mm2/s)を用いた。
[実施例1]
MIXTRON BB MIXER(神戸製鋼所社製、BB−4型、容積2.95L、ローター4WH)を用いて、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a−1)100重量部に対して、軟化剤として液状エチレン・プロピレン共重合体(b−1)を40重量部、架橋助剤として亜鉛華「META−Z102」(商品名;井上石灰工業株式会社製)を5重量部、加工助剤としてステアリン酸を1重量部、補強剤としてカーボンブラック「旭#70」(商品名;旭カーボン株式会社製)50重量部添加し、混練した。混練条件は、ローター回転数が50rpm、フローティングウェイト圧力が3kg/cm2、混練時間が5分間で行った。得られた組成物を用いて押出成形性の評価を行った。
得られた組成物に、架橋促進剤として2-メルカプトベンゾチアゾール「サンセラーTT」(商品名;三新化学工業(株)製)を1重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド「サンセラーTT」(商品名;三新化学工業(株)製)を1重量部、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド「サンセラーTRA」(商品名;三新化学工業(株)製)を1重量部、架橋剤として硫黄を1重量部添加し、6インチオープンロール(前ロールの表面温度50℃、後ロールの表面温度50℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)で混練しシート状に分出し後、加熱プレスを用い170℃で10分間加熱し架橋することで、厚さ12.5mmt、直径30mmφの円柱状の架橋ブロック、および厚さ2.0mmtの架橋シートを得た。
この組成物および架橋ブロックに対し上記の通り汚染性評価、架橋シートを用いて表面硬度の測定を実施した。結果を表2に示す。
[実施例2・3、比較例1・2]
表2に示すとおりに軟化剤の種類を変更し、それ以外は実施例1と同条件で樹脂組成物およびそれを用いた架橋ブロック、および架橋シートを調製し、実施例1と同様に評価した。評価結果を表2に示す。
[比較例3]
表2に示すとおりに軟化剤を高級ポリα−オレフィン(PAO)に変更し、それ以外は実施例1と同条件で樹脂組成物およびそれを用いた架橋ブロック、および架橋シートを調製し、実施例1と同様に評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 2015189870
[実施例4]
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a−2)を用いた以外は、実施例1と同様に表3に示すとおりに軟化剤の種類を変更し、それ以外は実施例1と同条件で樹脂組成物
およびそれを用いた架橋ブロック、および架橋シートを調製し、実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
[実施例5・6、比較例4・5]
表3に示すとおりに軟化剤の種類を変更し、それ以外は実施例4と同条件で樹脂組成物およびそれを用いた架橋ブロック、および架橋シートを調製し、実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
[比較例6]
表3に示すとおりに軟化剤を高級ポリα−オレフィン(PAO)に変更し、それ以外は実施例4と同条件で樹脂組成物およびそれを用いた架橋ブロックを調製し、実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 2015189870
本発明に係る樹脂組成物から得られるゴムローラー、ならびに本発明に係るゴムローラーは、各種ゴムローラー用途に用いることができ、電子写真方式を利用した複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等のOA機器や、自動預金支払機などの紙送りローラーに好適に用いることができる。

Claims (11)

  1. 下記の要件(a−1)〜(a−5)を満たすエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100重量部と、
    下記の要件(b−1)〜(b−5)を満たす液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜150重量部と
    を含有することを特徴とする樹脂組成物。
    (a−1)エチレンから導かれる構造単位と、炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位と、非共役ポリエンから導かれる構造単位とを有する。
    (a−2)エチレンから導かれる構造単位と、α−オレフィンから導かれる構造単位との合計100モル%中において、エチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)が40〜90モル%である。
    (a−3)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.6〜5.0dl/gである。
    (a−4)ヨウ素価が2〜50である。
    (a−5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜50である。
    (b−1)エチレンから導かれる構造単位と、炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位とを有する。
    (b−2)エチレンから導かれる構造単位の含有率が30〜90モル%(ただし、エチレンから導かれる構造単位の含有率とα−オレフィンから導かれる構造単位の含有率との合計を100モル%とする)である。
    (b−3)135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.10〜0.50dl/gである。
    (b−4)100℃における動粘度が300〜5000mm2/sである。
    (b−5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0〜3.0である。
  2. 前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)と、
    前記液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Ebモル%)(ただし、エチレンから導かれる構造単位とα−オレフィンから導かれる構造単位との合計を100モル%とする)とが、下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
    −10≦Ea−Eb≦10 …(1)
  3. 前記液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の100℃における動粘度が、500〜3500mm2/sであることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)のエチレンから導かれる構造単位の含有率(Eaモル%)が、エチレンから導かれる構造単位と炭素数が3〜20のα−オレフィンから導かれる構造単位との合計100モル%中、40〜65モル%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記液状エチレン・α−オレフィン共重合体(B)がさらに下記要件(b−6)を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
    (b−6)13C−NMRスペクトルおよび下記一般式(1)から求められるB値が1.06以上である。
    B値=[POE]/(2・[PE][PO]) …(1)
    (式中、[PE]は共重合体中のエチレンから導かれる構造単位の含有モル分率であり、[PO]は共重合体中のα−オレフィンから導かれる構造単位の含有モル分率であり、[POE]は共重合体中の全ダイアド(dyad)連鎖に対するエチレン・α−オレフィン連鎖数の割合である。)
  6. 架橋剤(C)および/または導電性付与剤(D)をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 導電性付与剤(D)が、カーボンブラックを含むことを特徴とする請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7にいずれかに記載の樹脂組成物を架橋して得られる成形体。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物から形成されたゴム層を有することを特徴とするゴムローラー。
  10. 前記ゴム層と芯金とを有することを特徴とする請求項9に記載のゴムローラー。
  11. 画像形成装置の紙送り用途に用いられることを特徴とする請求項9または10に記載のゴムローラー。
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