JP2004046052A - 導電性ローラ - Google Patents

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Tsutomu Yamada
山田 力
Toshiyuki Osaki
大崎 俊行
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Abstract

【目的】発泡セルが細かく、かつセル壁が薄く、低硬度な導電性発泡ゴム層を有する高性能な導電性ローラを提供することを目的とする。
【解決手段】下記A〜H成分を含有し、かつA成分100質量部に対してB成分が4〜12質量部配合され、かつこのB成分10質量部に対してC成分が0.5〜5質量部配合された発泡ゴムにより、導電性発泡ゴム層を形成した導電性ローラを提供する。
A成分:エチレン・プロピレン・ジエンゴム
B成分:アゾジカルボンアミド系発泡剤
C成分:尿素系発泡助剤
D成分:チアゾール系加硫促進剤
E成分:ジチオカルバメート系加硫促進剤
F成分:チオウレア系加硫促進剤
G成分:硫黄
H成分:カーボンブラック
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置に用いられる帯電ローラ、転写ローラ、バイアスローラ、バックアップローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ等として好適に用いられる導電性ローラに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
複写機やプリンター等の電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置においては、帯電ローラ、転写ローラ、バイアスローラ、バックアップローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ等として、中抵抗の弾性ローラが用いられている。
【0003】
従来、これら帯電ローラ、転写ローラ、バイアスローラ、バックアップローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ等として用いられる導電性ローラとして、金属製の軸体の外周に、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)にカーボンブラック等の導電剤を配合した導電性発泡ゴム層を形成したローラが知られている(特開2001−191349号公報、特開2001−192491号公報など)。
【0004】
EPDMからなる発泡ゴムは、オゾン,NOや熱等に対して安定であり、耐久性に優れるため、上記導電性ローラのゴム層として好適なものである。
【0005】
上記画像形成装置に用いられる各種ローラは、いずれも低硬度で相手部材に対し均一かつ良好に密接することが求められ、その導電性発泡ゴム層は、発泡セルが細かく均一で、かつセルとセルとの間の壁厚の薄い、低硬度なゴム層であることが求められる。特に、感光ドラムに密接してこれを帯電させる帯電ローラや、感光ドラムとの間の電位差によって該感光ドラムの表面に形成されたトナー像を紙等の記録媒体に転写させる転写ローラでは、ローラの硬度や上記発泡セルの性状が性能に大きく影響する。
【0006】
しかしながら、EPDMからなる従来の導電性発泡ゴム層は、必ずしもこれらの条件を十分に満足するものではなく、発泡セルの細かさ、セル壁の薄さ、低硬度化にはいまだ改善の余地が残されている。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、発泡セルが細かく、かつセル壁が薄く、低硬度な導電性発泡ゴム層を有する高性能な導電性ローラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)を用い導電性発泡ゴム層を形成して、導電性ローラを得る場合に、ベースポリマー(A成分)のEPDM100質量部に対して、アゾジカルボンアミド系発泡剤(B成分)を4〜12質量部添加すると共に、このB成分10質量部に対して尿素系発泡助剤(C成分)を0.5〜5質量部添加し、更に下記D〜Hの各成分を配合したゴム組成物を用いて、上記導電性発泡ゴム層を形成することにより、セル径が小さく均一で、セル壁も薄く、低硬度な導電性発泡ゴム層を確実に得ることができ、高性能な導電性ローラが得られることを見出し、本発明を完成したものである。
D成分:チアゾール系加硫促進剤
E成分:ジチオカルバメート系加硫促進剤
F成分:チオウレア系加硫促進剤
G成分:硫黄
H成分:カーボンブラック
【0009】
従って、本発明は、軸体の外周に導電性発泡ゴム層を形成してなる導電性ローラにおいて、上記導電性発泡ゴム層が、エチレン・プロピレン・ジエンゴムをベースポリマー(A成分)とし、このベースポリマー100質量部に対して、アゾジカルボンアミド系発泡剤(B成分)4〜12質量部を添加すると共に、このアゾジカルボンアミド系発泡剤10質量部に対して尿素系発泡助剤(C成分)0.5〜5質量部を添加し、更に上記D〜Hの各成分を配合してなる発泡ゴムからなることを特徴とする導電性ローラを提供する。
【0010】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の導電性ローラは、例えば図1に示されているように、軸体1の外周に導電性発泡ゴム層2を形成したもので、この導電性発泡ゴム層2をEPDMを主成分とする上記特定組成の発泡ゴム組成物で形成したものである。
【0011】
上記軸体1は、良好な導電性を有し、軸芯として十分な強度を有するものであればよく、特に制限されるものではないが、通常は中実又は中空の金属製軸体、又は導電性樹脂からなる樹脂製軸体が用いられる。
【0012】
上記導電性発泡ゴム層2を形成する発泡ゴム組成物は、上述のように、ベースポリマー(A成分)としてエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)を用い、これに下記B〜H成分を所定量配合したものである。
B成分:アゾジカルボンアミド系発泡剤
C成分:尿素系発泡助剤
D成分:チアゾール系加硫促進剤
E成分:ジチオカルバメート系加硫促進剤
F成分:チオウレア系加硫促進剤
G成分:硫黄
H成分:カーボンブラック
【0013】
ベースポリマーとして用いられる上記A成分のエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)としては、ヨウ素価が26〜45、特に30〜40で、100℃におけるムーニー粘度ML1+4が20〜50、特に25〜40のものが好ましく用いられる。この場合、ヨウ素価が26未満であると、架橋が不十分となりやすく、圧縮永久歪が悪化する傾向があり、逆にヨウ素価が45を超えると耐オゾン性が悪くなる場合がある。また、100℃におけるムーニー粘度ML1+4が20未満であると押出成形時にタレが生じる場合があり、一方50を超えると発泡ゴムの発泡が不十分になりやすく高硬度となる場合がある。
【0014】
上記B成分のアゾジカルボンアミド(ADCA)系発泡剤としては、永和化成工業社製のビニホールAC#LQ、ビニホールAC#2F、三協化成社製のセルマイクC−1、セルマイクCE等が例示される。この場合、特に制限されるものではないが、レーザー回折/散乱法による平均粒子径d(0.5)が6〜12μm、特に6〜10μmで、かつ粒子径分布Span=d(0.9)−d(0.1)/d(0.5)が2以下、特に1.8以下であるADCA系発泡剤が特に好ましく用いられる。なお、上記d(0.5)とは、粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒径をμmで表した数値、上記d(0.1)とは、これ以下の粒子の比率が10%である粒径をμmで表した数値、上記d(0.9)とは、これ以下の粒子が90%である粒径をμmで表した数値である。
【0015】
このADCA系発泡剤は、上記A成分のEPDM100質量部に対して4〜12質量部とされ、4質量部未満では発泡ゴムの発泡が不十分となって高硬度となり、一方12質量部を超えると架橋が阻害され、発泡ゴムのガス抜けが生じてしまう。なお、より好ましい配合量は6〜12質量部、更には6〜10質量部である。
【0016】
上記C成分の尿素系発泡助剤としては、永和化成工業社製のセルペースト101、セルペーストK5、三協化成社製のセルトンNP等が例示される。この尿素系発泡助剤の配合量は、上記B成分のADCA系発泡剤10質量部に対して0.5〜5質量部とされ、0.5質量部未満では発泡ゴムの発泡が不十分となって高硬度となり、一方5質量部を超えると発泡が過度に起こってセル径が粗大になってしまう。なお、より好ましい配合量は0.5〜3質量部、更には1〜2質量部である。
【0017】
上記D成分のチアゾール系加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。このチアゾール系加硫促進剤の配合量は、加硫条件などに応じて適宜選定され、特に制限されるものではないが、通常は上記A成分のEPDM100質量部に対して0.5〜2質量部、特に1〜1.5質量部とすることが好ましく、0.5質量部未満であると架橋が不十分となって圧縮永久歪が悪化する場合があり、一方2質量部を超えると発泡ゴムにブルームが生じる場合がある。
【0018】
上記E成分のジチオカルバメート系加硫促進剤としては、ジメチルジチオカルバメート、ジブチルジチオカルバメート、ジエチルジチオカルバメート、ジメチルジチオカルバメート第二鉄、ジメチルジチオカルバメートテルル等が例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0019】
このジチオカルバメート系加硫促進剤(E成分)の配合量は、特に制限されるものではないが、通常は上記A成分のEPDM100質量部に対して0.5〜4質量部、特に1〜3質量部とすることが好ましく、0.5質量部未満であると架橋が不十分となって圧縮永久歪が悪化する場合があり、一方4質量部を超えると発泡ゴムにブルームが生じる場合がある。
【0020】
上記F成分のチオウレア系加硫促進剤としては、N,N’−ジエチルチオウレア、ジブチルチオウレア、ジラウリルチオウレア、トリメチルチオウレアなどが例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0021】
このチオウレア系加硫促進剤(F成分)の配合量は、特に制限されるものではないが、通常は上記A成分のEPDM100質量部に対して0.5〜2質量部、特に1〜1.5質量部とすることが好ましく、0.5質量部未満であると架橋が不十分となって圧縮永久歪が悪化する場合があり、一方2質量部を超えると発泡ゴムにブルームが生じる場合がある。
【0022】
ここで、上記D成分、E成分及びF成分の配合量は、上述の範囲とすることが好ましいが、更にこれらD、E及びF成分の合計配合量と上記B成分のADCA系発泡剤との比(D+E+F/B)が重量比で1/10〜8/10、特に2/10〜6/10であることが好ましい。
【0023】
G成分の硫黄は、特に制限されるものではないが、通常上記A成分のEPDM100質量部に対して0.5〜2質量部、特に1〜1.5質量部添加される。
【0024】
上記、H成分のカーボンブラックとしては、ケッチェンブラック,アセチレンブラック等の導電性カーボンブラック;SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボンブラック;酸化カーボンブラック等のインク用カーボンブラック;熱分解カーボンブラック等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用することができる。
【0025】
このカーボンブラックの配合量は、ローラの用途等により求められるローラの抵抗値に応じて適宜増減され、特に制限されるものではないが、通常は上記A成分のEPDM100質量部に対して10〜80質量部、特に20〜60質量部とされ、これによりローラの電気抵抗を10〜1010Ω、特に10〜10Ω程度に調整することが一般的である。
【0026】
本発明導電性ローラの上記導電性発泡ゴム層2を形成する発泡ゴム組成物は、上記A〜H成分を含有するものであるが、これらの成分以外にも種々のゴム用添加剤を配合することができ、例えば各種プロセスオイル、充填材、上記以外の加硫促進剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、吸湿剤などを適宜添加することができる。
【0027】
この場合、上記プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどが挙げられ、中でもパラフィンオイルは、感光ドラム等の他の部材を汚染することがないことから特に好適に用いられる。プロセスオイルの添加量は、上記A成分のEPDM100質量部に対して、20〜70質量部、特に40〜70質量部とすることが好ましく、添加量が20質量部未満では、ゴム組成物の粘度が高くなって加工性が低下し、また発泡が不十分になりやすくなって発泡密度が大きくなってしまう場合がある。
一方70質量部を超えると、未加硫時のゴム組成物の粘度が小さくなりすぎて発泡が過度に起こりやすくなりセルが粗大になりやすくなる。
【0028】
また、充填材としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、珪酸マグネシウム、クレー等が挙げられ、これらの中では炭酸カルシウムが、発泡セルの安定化の観点から特に好ましく用いられる。充填材の添加量は、A成分のEPDM100質量部に対して、10〜60質量部、特に20〜50質量部とすることが好ましく、10質量部未満では、発泡セルが安定せずに不均一になりやすくなり、一方60質量部を超えると、得られる発泡ゴム層の圧縮永久歪が大きくなってしまう場合がある。
【0029】
更に、上記D〜F成分以外の加硫促進剤としては亜鉛華,ステアリン酸等が挙げられ、スコーチ防止剤としては無水フタル酸、安息香酸など、粘着付与剤としてはクマロン樹脂、フェノールテルペン樹脂など、吸湿剤としては酸化カルシウムなどが挙げられる。これらは必要に応じて適量添加することができる。
【0030】
上記発泡ゴム組成物は、上記A〜H成分を含有し、更に必要に応じて用いられるその他の添加剤を配合したものであり、これを発泡架橋させることにより、上記電性発泡ゴム層2を形成するものである。この場合、特に制限されるものではないが、この発泡ゴム組成物は、未発泡状態での180℃におけるキュラストメーターのトルク上昇速度が0.5〜10kgf・cm/分、特に0.7〜8kgf・cm/分であることが好ましく、また同条件での最高トルク値が4〜10kgf・cm、特に5〜8kgf・cmであることが好ましく、更に100℃におけるスコーチ時間tsxが3〜30分、特に5〜20分であることが好ましい。このようなトルク上昇速度、最高トルク及びスコーチ時間tsxが達成されるように、未発泡状態の上記発泡ゴム組成物を混練調製することにより、セル径が小さく、セル壁も薄く、かつ低硬度で均一な導電性発泡ゴム層2をより確実に得ることができる。
【0031】
また、上記導電性発泡ゴム層2を形成する発泡後の上記発泡ゴム組成物は、特に制限されるものではないが、見掛け密度が、0.05〜0.6g/cm、特に0.1〜0.5g/cmであることが好ましく、また硬度はアスカーC硬度で40°以下、特に5〜35°であることが好ましく、更にセル径は400μm以下、特に50〜300μm、更には70〜200μmであることが好ましく、また更にセル壁の厚さは50〜200μm、特に50〜150μmであることが好ましい。
【0032】
本発明の導電性ローラは、図1に例示されているように、軸体1の外周に上記発泡ゴム組成物で導電性発泡ゴム層2を形成することにより得ることができ、この場合導電性発泡ゴム層2の形成方法に特に制限はなく、公知の方法により形成すればよい。形成方法の一例を示せば、次の通りである。
【0033】
まず、上記A〜H成分及び必要に応じてその他の添加剤を混合混練して上記発泡ゴム組成物を調製し、この未発泡の発泡ゴム組成物を所定の大きさのリボンに加工する。
【0034】
次いで、この未発泡ゴム組成物を押出機を用いて所望の円筒形状に押し出し、マイクロ波加熱装置、熱風加熱装置の中を連続的に通過させることにより架橋発泡を行う。この場合、上記マイクロ波加熱装置及び熱風加熱装置の併用は、特に制限されるものではないが、未発泡ゴム組成物の均一加熱,均一発泡を行うためには、熱風加熱装置だけではなく、マイクロ波加熱装置を併用することが好ましい。また、この連続押出発泡法などの常圧発泡法において均一な微細セルを得るためには、使用する発泡剤の選定が重要であり、用いられる発泡剤の粒子径や粒子径分布が得られる発泡セルの性状に少なからず影響する。本発明では、発泡剤としてADCA系発泡剤が用いられるが、上述のように、このADCA系発泡剤の平均粒子径d(0.5)は、凝集が起きにくく、架橋反応が速やかに行われる中〜大粒子径6〜12μm、特に6〜10μmで、かつ粒子径分布Span=d(0.9)−d(0.1)/d(0.5)が2以下、特に1.8以下であることが好ましい。
【0035】
そして、得られた上記発泡ゴム組成物からなる円筒状発泡体に、予めホットメルトタイプの接着剤を巻き付けた軸体を挿入し、熱風等で加熱することにより発泡体と軸体とを接着させると共にアニール処理を行う。この場合、加熱温度及び時間は、通常120〜130℃で30〜120分とされる。その後、発泡体の外周を砥石による研削、ブレードによるピーリング等により、所望の外径に調整して本発明の導電性ローラを得ることができる。
【0036】
なお、上記方法の他にも、例えばダミーシャフトをセットした金型に直接未発泡の上記発泡ゴム組成物を注入して加熱発泡させることにより、円筒状の導電性発泡ゴム層を成形し、ダミーシャフトを除去した後これに軸体を挿入接着して導電性ローラを得る方法を採用することもできる。
【0037】
本発明の導電性ローラは、複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置に用いられる帯電ローラ、転写ローラ、バイアスローラ、バックアップローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ等として好適に用いられ、特に帯電ローラ又は転写ローラとして好適である。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、発泡セルが細かく、かつセル壁が薄く、低硬度な導電性発泡ゴム層を有する高性能な導電性ローラを確実に得ることができる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例,比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例,比較例]
表1に示した各成分を混合混練し、同表に示したトルク上昇速度、最高トルク、スコーチ時間tsxを有する発泡ゴム組成物を調製し、この未発泡のゴム組成物を8mm×20mm程度のリボン状に加工した。
【0040】
このリボン状の未発泡ゴム組成物を中田エンヂニアリング社製90M/M押出機を用いて、外径13mm/内径3mmの円筒状に押し出し、次いでミクロ電子社製の6KWマイクロ波加熱装置及び熱風加熱装置の中を連続的に通過させることにより架橋発泡を行い、13〜15m/分の速度で巻き取って、外径19〜20mm/内径5〜5.5mmの円筒状発泡ゴムを得た。
【0041】
次に、この円筒状発泡ゴムに、予めホットメルトタイプの接着剤を巻き付けた軸体を挿入し、熱風で125℃、60分加熱することにより発泡体と軸体とを接着させると共に発泡体にアニール処理を施した後、発泡体の外周を砥石により研削して外径を18mmに調整し、図1に示された構造の導電性ローラを得た。
【0042】
得られたローラの電気抵抗、導電性発泡ゴム層の性状及び諸物性を調べた。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 2004046052
*1:ヨウ素価26〜45、100℃のムーニー粘度ML1+425〜50
*2:東海カーボン社製「トーカブラック #5500」
*3:日東粉化工業社製「ノーベライト A」
*4:出光興産社製「プロセスオイル PW380」
*5:井上石灰工業社製「ベスタ 18」
*6:2−メルカプトベンゾチアゾール
*7:ジメチルジチオカルバメート
*8:ジブチルジチオカルバメート
*9:N,N’−ジエチルチオウレア
*10:d(0.5)が7μm、Spanが1.5のADCA系発泡剤「永和化成工業社製:ビニホールAC#2F」
*11:d(0.5)が7μm、Spanが2.4のADCA系発泡剤「三協化成社製:セルマイクCE」
*12:尿素系発泡助剤「永和化成工業社製:セルペースト101」
*13:オリエンテック社製「キュラストメーターV型」を用いて180℃で測定した0〜1分間のトルク上昇速度
*14:オリエンテック社製「キュラストメーターV型」を用いて180℃で測定した最高トルク値
*15:オリエンテック社製「キュラストメーターV型」を用いて100℃で測定したスコーチ時間 tex(分)
*16:CCDカメラを用いて70倍で撮影した写真から直接測定したセルの直径
*17:CCDカメラを用いて70倍で撮影した写真から直接測定したセルとセルの間の壁の厚さ
*18:図2に示したように、ローラ10と金属ドラム20とを、両端に各4.9Nの荷重をかけて圧接させ、図中矢印方向にローラ10と金属ドラム20を所定速度で回転させた状態で、両者間に電圧印加手段30により100Vの電圧を印加し、ローラ30の電気抵抗を72箇所で測定して、その平均値をローラの電気抵抗とした。
【0044】
表1に示されているように、本発明にかかる実施例1の導電性ローラは、セル径が小さく、かつセルとセルとの間のセル壁も薄く、低硬度で均一な導電性発泡ゴム層を有するものであり、また実施例2の導電性ローラは、用いられたADCA系発泡剤のSpanが2を超えるものであるため、実施例1と比べるとセル径がやや大きく、セル壁もやや厚いものの、比較例のローラに比べ十分に細かいセルを有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる導電性ローラの一例を示す概略断面図である。
【図2】実施例,比較例で行った電気抵抗の測定方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 軸体
2 導電性発泡ゴム層
10 ローラ
20 金属ドラム
30 電圧印加手段

Claims (10)

  1. 軸体の外周に導電性発泡ゴム層を形成してなる導電性ローラにおいて、上記導電性発泡ゴム層が、エチレン・プロピレン・ジエンゴムをベースポリマー(A成分)とし、このベースポリマー100質量部に対して、アゾジカルボンアミド系発泡剤(B成分)4〜12質量部を添加すると共に、このアゾジカルボンアミド系発泡剤10質量部に対して尿素系発泡助剤(C成分)0.5〜5質量部を添加し、更に下記D〜Hの各成分を配合してなる発泡ゴムからなることを特徴とする導電性ローラ。
    D成分:チアゾール系加硫促進剤
    E成分:ジチオカルバメート系加硫促進剤
    F成分:チオウレア系加硫促進剤
    G成分:硫黄
    H成分:カーボンブラック
  2. 上記カーボンブラック(H成分)の配合量が、上記ベースポリマー(A成分)100質量部に対して10〜80質量部である請求項1記載の導電性ローラ。
  3. 上記A成分100質量部に対して、D成分の配合量が0.5〜2質量部、E成分の配合量が0.5〜4質量部、F成分の配合量が0.5〜2質量部、G成分の配合量が0.5〜2質量部で、かつD成分、E成分及びF成分の合計量とB成分との重量比が1/10〜8/10である請求項1又は2記載の導電性ローラ。
  4. 上記B成分のアゾジカルボンアミド系発泡剤が、レーザー回折/散乱法による平均粒子径d(0.5)が6〜12μmで、かつ粒子径分布Span=d(0.9)−d(0.1)/d(0.5)が2以下のものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  5. 上記A〜H成分を含有する未発泡状態の上記発泡ゴム組成物が、180℃におけるキュラストメーターのトルク上昇速度が0.5〜10kgf・cm/分で、最高トルク値が4〜10kgf・cmで、かつ100℃におけるスコーチ時間tsxが3〜30分である請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  6. ベースポリマー(A成分)が、ヨウ素価26〜45で、かつ100℃におけるムーニー粘度ML1+420〜50のエチレン・プロピレン・ジエンゴムである請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  7. 加硫発泡後の上記導電性発泡ゴムの見掛け密度が、0.05〜0.6g/cmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  8. 加硫発泡後の上記導電性発泡ゴムの硬度が、アスカーC硬度で40°以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  9. 加硫発泡後の上記導電性発泡ゴムのセル径が、400μm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  10. 電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置に用いられる帯電ローラ又は転写ローラである請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
JP2002262604A 2002-05-13 2002-09-09 導電性ローラ Pending JP2004046052A (ja)

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