JP2015179241A - トナーバインダー、その製造方法及びトナー - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年、複写機、プリンターに対する環境負荷低減(省エネ)のニーズが強くなっていて、そのようなニーズを満たすトナーとしては、低温定着性と耐熱保存安定性の両立が可能なトナーの開発が求められている。
低温定着性と耐熱保存安定性の両立が可能なトナー組成物として、例えば、フラン環を有する原料モノマーを含有してアルコール成分がグリセリンを含有してなるトナー用結着樹脂が提案されている(特許文献1参照)。
また、芳香族モノカルボン酸を使用した方法(特許文献2、3)、脂肪族モノオールおよび脂肪族モノカルボン酸から選ばれる1種以上を含有するトナーバインダー(特許文献4)、ポリエステル樹脂をイソシアネート化合物と反応させたトナーバインダー(特許文献5、6)、水酸基や水酸基の30%以上をマスキング化剤で封鎖したポリエステル(特許文献7)等が提案されている。
しかしこれらのトナー組成物やトナーバインダーはいずれも、ある程度の効果は見られたものの、その低温定着性と耐熱保存安定性の両立のレベルは十分満足できるものではなかったり、耐湿熱保存安定性、帯電安定性、耐久性のいずれかが満足できないレベルであったりする。
すなわち本発明は、ポリエステル樹脂(X)及びエステル化合物(A)を含有してなるトナーバインダーであって、ポリエステル樹脂(X)がモノカルボン酸(B)、ポリカルボン酸(C)及び多価アルコール(D)を構成単位として有し、エステル化合物(A)が下記一般式(1)で表されるモノエステル化合物(A1)及び/または下記一般式(2)で表されるジエステル化合物(A2)であって、(A)と(X)の合計重量に基づく(A)の含有率が0.01〜3.0重量%であることを特徴とするトナーバインダー;このトナーバインダーの製造方法;並びにこのトナーバインダーを含有するトナーである。
本発明のポリエステル樹脂(X)の構成単位となるモノカルボン酸(B)としては、脂肪族モノカルボン酸(B1)、脂環式モノカルボン酸(B2)、芳香族モノカルボン酸(B3)及びこれらの変性体が挙げられる。なお、(B)は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
脂肪族飽和モノカルボン酸(B11)としては、炭素数2〜30の直鎖又は分岐の飽和モノカルボン酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−エチルヘキサン酸、カプロン酸 、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸及びリグノセリン酸等)等が挙げられる。
モノカルボン酸(B)のうち、低温定着性及び耐湿熱保存安定性の観点から好ましいのは、芳香族モノカルボン酸であり、更に好ましいのは、安息香酸、t−ブチル安息香酸及びナフトエ酸である。
(B1)〜(B3)の低級アルキルエステルとしては、メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等が挙げられる。
変性体として(B1)〜(B3)の低級アルキルエステルを用いた場合、これは反応系中でエステル交換反応により、モノカルボン酸部分が主鎖に組み込まれ、低級アルキル部分がアルコールとして遊離する。
これらのうち好ましいのは、アルケンジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸であり、更に好ましいのは芳香族ジカルボン酸である。
(C1)又は(C2)の酸無水物としては、フタル酸無水物、マレイン酸無水物、トリメリット酸無水物及びピロメリット酸無水物等が挙げられる。
(C1)又は(C2)の低級アルキルエステルとしては、メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等が挙げられる。
これらのジオール(D1)のうち好ましいのは、炭素数2〜30のアルキレングリコール、芳香環を有するジオール(D12)、及びこれらの併用である。
芳香環を有するジオール(D12)としては、炭素数(ビスフェノール類の炭素を含む。)15〜30のビスフェノール類のAO付加物が好ましい。
これらのジオール(D1)としては、炭素数2〜6のアルキレングリコール(D11)とビスフェノールAのAO付加物の併用、及び炭素数2〜6のアルキレングリコール(D11)単独がより好ましく、炭素数2〜6のアルキレングリコール(D11)とビスフェノールAのAO付加物の併用が更に好ましく、1,2−プロパンジオールとビスフェノールAのAO付加物の併用が特に好ましい。
なお、3価以上のポリオールのうち、例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどをジオール(D1)と併用してもよい。
その際、モノカルボン酸成分とジオール成分のモル比を調整することで、反応生成物の主成分を一般式(1)で表されるモノエステル化合物(A1)としたり、一般式(2)で表されるジエステル化合物(A2)とすることができるが、得られる生成物はモノエステル、ジエステル、及びこの原料の混合物である。
モノエステル化合物またはジエステル化合物を高純度としたい場合は、例えば、蒸留操作等を用いることができる。
好ましくは 1〜30:25〜60:30〜95であり、更に好ましくは1〜20:30〜55:35〜85、特に好ましくは1〜15:35〜50:40〜80である。
なお、(X)のTgは、「DSC20、SSC/580」[セイコーインスツル(株)製]を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC)で測定することができる。
装置(一例) :「HLC−8120」[東ソー(株)製]
カラム(一例):「TSK GEL GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液(不溶解分をグラスフィルターでろ別したもの)
溶液注入量 :100μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、
18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、
1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
なお、(X)の水酸基価は、JIS K0070−1992の方法で測定することができる。
なお、(X)の酸価は、JIS K0070−1992の方法で測定することができる。
このような目的で併用する樹脂(H)としては、その目的に応じて、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ビニル樹脂及びエポキシ樹脂等が挙げられる。
更に、樹脂(H)は線形樹脂であっても非線形樹脂でもよく、結晶性樹脂であっても非晶性樹脂であってもよい。
なお、(A)の含有率は、LC/MSで測定することができる。LC/MSの測定条件としては、例えば下記の条件が挙げられる。
LC/MS測定装置:「LCMS−8030」[(株)島津製作所製]
カラム:「InertSustain C18」(粒子径2.0μm、内径2.1mm、
長さ100mm)[ジーエルサイエンス(株)製]
検出器:「PDA検出器」[(株)島津製作所製]
検出波長:230nm
溶離液:酢酸アンモニウム水溶液/メタノール=24/76(体積%)
注入量:2μl
流速:1.0ml/min
(A)を除去する工程を含むことにより、得られたトナーバインダーの低温定着性、耐熱保存安定性及び耐湿熱保存安定性が向上する。
また、本発明のトナーバインダーの製造方法において、ポリエステル樹脂(X)を得る方法としては、以下の[1]〜[3]が挙げられ、これらの方法を適宜選択することができる。
[1]ポリカルボン酸(C)、多価アルコール(D)を重縮合させてポリエステル樹脂を合成して、そこに更にエステル化合物(A)を加えて反応させることで本発明のポリエステル樹脂(X)を合成する方法
[2](A)、(C)、(D)を重縮合させて(X)を合成する方法。
[3](B)、(C)、(D)を重縮合させて(X)を合成する方法。
これらの内、耐熱保存性の観点から[1]の方法がより好ましい。
(A)を除去する工程としては、減圧により除去する方法が挙げられる。
(A)を減圧により除去する際の圧力は、好ましくは0.001〜0.050MPaであり、更に好ましくは0.002〜0.040MPa、特に好ましくは0.003〜0.020MPaである。
(A)を減圧により除去する際には、加熱下に除去してもよく、好ましくは100〜270℃、更に好ましくは150〜260℃、特に好ましくは170〜250℃である。
なお、除去された(A)の量は、回収された留出液の1H−NMR及びLC/MSで測定することができる。
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸金属塩、ベンジル酸のホウ素錯体、スルホン酸基含有ポリマー、含フッ素系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマー、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、セチルトリメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
本発明のトナーバインダー(R)の含有率は、トナーの重量に基づき、好ましくは30〜97重量%であり、更に好ましくは40〜95重量%、特に好ましくは45〜92重量%である。
なお、トナーの体積平均粒径は、コールターカウンター「マルチサイザーIII」(ベックマンコールター社製)を用いて測定することができる。
例えば、混練粉砕法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練し、その後粗粉砕し、最終的にジェットミル粉砕機等を用いて微粒化して、更に分級することにより、体積平均粒径が好ましくは1〜15μmの微粒子とした後、流動化剤を混合して製造することができる。乳化転相法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を有機溶剤に溶解又は分散した後、水を添加する等によりエマルジョン化し、次いで分離、分級して製造することができる。また、特開2002−284881号公報に記載の有機微粒子を用いる方法や、特開2007−277511号公報に記載の超臨界状態の二酸化炭素中で分散する方法により製造してもよい。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)166重量部、安息香酸(B3−1)133重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)[一般式(1)において、R1がプロピレン基。R2がフェニル基]を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)567重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物(D12−2)578重量部、安息香酸(B3−1)137重量部、テレフタル酸(C1−1)586重量部、アジピン酸(C1−2)91重量部、及び重合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート3.7重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水と1,2−プロピレングリコール(D11−1)を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまでエステル化反応、及びエステル交換反応させた後、0.007〜0.026MPaの減圧下で水、1,2−プロピレングリコール(D11−1)及び(A1−1)、(A2−1)を除去しながらエステル化反応及びエステル交換反応させた。次いで、無水トリメリット酸(C3−1)44重量部を加え、180℃で1時間保持し、ポリエステル樹脂(X−2)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)573重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物(D12−1)606重量部、p−t−ブチル安息香酸(B3−2)174重量部、テレフタル酸(C1−1)625重量部、及び重合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート3.7重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水と1,2−プロピレングリコール(D11−1)を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまでエステル化反応、及びエステル交換反応させた後、0.007〜0.026MPaの減圧下で水、1,2−プロピレングリコール(D11−1)及び(A1−2)[一般式(1)において、R1がプロピレン基。R2がt−Buフェニル基]、(A2−2)[一般式(2)において、R4がプロピレン基。R3、R5がt−Buフェニル基]を除去しながらエステル化反応、及びエステル交換反応させた。次いで、無水トリメリット酸(C3−1)41重量部を加え、180℃で1時間保持し、ポリエステル樹脂(X−3)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)50重量部、安息香酸(B3−1)40重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)93重量部、安息香酸(B3−1)75重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、エチレングリコール(D11−2)123重量部、安息香酸(B3−1)121重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−3)[一般式(1)において、R1がエチレン基。R2がフェニル基]を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)636重量部、ビスフェノールA・エチレンオキサイド2モル付加物(D12−3)547重量部、安息香酸(B3−1)150重量部、テレフタル酸(C1−1)695重量部、及び重合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート3.7重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水と1,2−プロピレングリコール(D11−1)を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.007〜0.026MPaの減圧下で水、1,2−プロピレングリコール(D11−1)及び(A1−1)、(A2−1)を除去しながらエステル化反応、及びエステル交換反応させた。次いで、無水トリメリット酸(C3−1)41重量部を加え、180℃で1時間保持し、ポリエステル樹脂(X−7)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)34重量部、1,6−ヘキサンジオール(D11−3)60重量部、安息香酸(B3−1)90重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)、および(A1−4)[一般式(1)において、R1がヘキシレン基。R2がフェニル基]を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)488重量部、1,6−ヘキサンジオール(D11−3)56重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物(D12−1)300重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物(D12−2)296重量部、安息香酸(B3−1)80重量部、テレフタル酸(C1−1)705重量部、及び重合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート3.7重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水と1,2−プロピレングリコール(D11−1)を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.007〜0.026MPaの減圧下で水、1,2−プロピレングリコール(D11−1)及び(A1−1)、(A2−1)、(A1−4)、(A2−4)を除去しながらエステル化反応、及びエステル交換反応させた。次いで、無水トリメリット酸(C3−1)46重量部を加え、180℃で1時間保持し、ポリエステル樹脂(X−9)を得た
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)62重量部、安息香酸(B3−1)50重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)626重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物(D12−1)662重量部、安息香酸(B3−1)55重量部、テレフタル酸(C1−1)581重量部、アジピン酸(C1−2)90重量部、及び重合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート3.7重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水と1,2−プロピレングリコール(D11−1)を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.007〜0.026MPaの減圧下で水、1,2−プロピレングリコール(D11−1)及び(A1−1)、(A2−1)を除去しながらエステル化反応、及びエステル交換反応させた。次いで、無水トリメリット酸(C3−1)43重量部を加え、180℃で1時間保持し、ポリエステル樹脂(X−11)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)157重量部、安息香酸(B3−1)126重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)118重量部、安息香酸(B3−1)95重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)64重量部、安息香酸(B3−1)51重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)50重量部、安息香酸(B3−1)40重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)230重量部、安息香酸(B3−1)185重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)44重量部、安息香酸(B3−1)35重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)14重量部、安息香酸(B3−1)11重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)83重量部、安息香酸(B3−1)133重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、ジエステル化合物(A2−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)50重量部、無水酢酸(B11−1)17重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−5)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)220重量部、安息香酸(B3−1)177重量部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート1重量部を入れ、225℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が1mgKOH/g以下になるまでエステル化反応させ、その後蒸留操作を行なうことにより、モノエステル化合物(A1−1)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)630重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物(D12−1)667重量部、テレフタル酸(C1−1)618重量部、アジピン酸(C1−2)78重量部、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3.7重量部を入れ、215℃で窒素気流下に生成する水と1,2−プロピレングリコール(D11−1)を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.007〜0.026MPaの減圧下で水、1,2−プロピレングリコール(D11−1)を除去しながらエステル化反応、及びエステル交換反応させた。次いで、無水トリメリット酸(C3−1)44重量部を加え、180℃で1時間保持し、ポリエステル樹脂(X’−2)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計を備えた反応容器にメタノール200重量部を投入し20℃に温調した。この反応容器に、実施例10で得られたポリエステル樹脂(X−10)50重量部をTHF50重量部に溶解した溶解液を投入し、析出してきたポリエステル樹脂をろ別し、乾燥後にLC/MSを用いてエステル化合物(A)の含有率を算出した。
この操作をエステル化合物(A)が検出されなくなるまで繰り返すことで、比較用ポリエステル樹脂(X’−3)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)565重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物(D12−1)449重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物(D12−2)388重量部、テレフタル酸(C1−1)494重量部、無水トリメリット酸(C3−1)143重量部、縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3.7重量部を入れ、230℃で窒素気流下に、生成する水、1,2−プロピレングリコール(D11−1)を留去しながら5時間反応させた。次いで0.007〜0.026MPaの減圧下に反応させ、軟化点が145℃になった時点で取り出し、非線形ポリエステル樹脂(H1−1)を得た。(H1−1)のTgは65℃、Mwは13,000、酸価は1、水酸基価は15であった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、ビスフェノールA・エチレンオキサイド2モル付加物(D12−3)681重量部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物(D12−2)81重量部、テレフタル酸(C1−1)275重量部、アジピン酸(C1−2)7重量部、無水トリメリット酸(C3−1)22重量部、縮合触媒としてジブチルチンオキサイド2重量部を投入し、常圧、230℃で5時間脱水反応を行った後、0.01〜0.03MPaの減圧下で5時間脱水反応を行い、ポリエステル樹脂を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、水690.0重量部、ポリオキシエチレンモノメタクリレート硫酸エステルのナトリウム塩「エレミノールRS−30」[三洋化成工業(株)製]9.0重量部、スチレン90.0重量部、メタクリル酸90.0重量部、アクリル酸ブチル110.0重量部及び過硫酸アンモニウム1.0重量部を投入し、350回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。次いで75℃まで昇温し、同温度で5時間反応させた。更に、1重量%過硫酸アンモニウム水溶液30重量部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]に分散されている粒子の体積平均粒径を、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置「LA−920」[(株)堀場製作所製]を用いて測定したところ、0.1μmであった。[微粒子分散液1]の一部を取り出し、Tg及びMwを測定したところ、Tgは65℃であり、Mwは150,000であった。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール(D11−1)557重量部(17.5モル部)、テレフタル酸ジメチルエステル569重量部(7.0モル部)、アジピン酸(C1−2)184重量部(3.0モル部)及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する1,2−プロピレングリコール(D11−1)及び水を留去しながら4時間反応させ、更に0.007〜0.026MPaの減圧下に1時間反応させた。回収された1,2−プロピレングリコール(D11−1)は175重量部(5.5モル部)であった。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸(C3−1)121重量部(1.5モル部)を加え、常圧密閉下で2時間反応後、220℃、常圧で軟化点が180℃になるまで反応させ、ポリエステル樹脂(Mn=8,500)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、キシレン454重量部、低分子量ポリエチレン「サンワックスLEL−400」[軟化点:128℃、三洋化成工業(株)製]150重量部を投入し、窒素置換後撹拌下170℃に昇温し、同温度でスチレン595重量部、メタクリル酸メチル255重量部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート34重量部及びキシレン119重量部の混合溶液を3時間かけて滴下し、更に同温度で30分間保持した。次いで0.039MPaの減圧下でキシレンを留去し、[変性ワックス1]を得た。[変性ワックス1]のグラフト鎖のSP値は10.35(cal/cm3)1/2、Mnは1,900、Mwは5,200、Tgは56.9℃であった。
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、パラフィンワックス「HNP−9」[融解熱最大ピーク温度:73℃、日本精鑞(株)製]10重量部、製造例5で得られた[変性ワックス1]1重量部及び酢酸エチル33重量部を投入し、撹拌下78℃に昇温し、同温度で30分間撹拌後、1時間かけて30℃まで冷却してパラフィンワックスを微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、[離型剤分散液1]を得た。体積平均粒径は0.25μmであった。
実施例1〜3で得られたポリエステル樹脂(X−1)〜(X−3)、比較例1で得られたポリエステル樹脂(X’−1)を用いて下記の方法で樹脂溶液を作成した。
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、イソホロンジアミン50重量部とメチルエチルケトン300重量部を投入し、50℃で5時間反応を行った後、脱溶剤してケチミン[硬化剤(β−1)]を得た。[硬化剤(β−1)]の全アミン価は415であった。
実施例1〜20で得られたポリエステル樹脂(X−1)〜(X−20)、比較例1〜3で得られたポリエステル樹脂(X’−1)〜(X’−3)を用いて、製造例1で得られた非線形ポリエステル樹脂(H1−1)を表2の配合比(重量部)に従い配合し、本発明のトナーバインダー(R−1)〜(R−20)、および比較のトナーバインダー(R’−1)〜(R’−3)を得た後、以下の方法でトナーを作製した。
製造例7〜10で得られた樹脂溶液(J−1)〜(J−3)、(J’−1)を用いて、以下の方法でトナーを作製した。
ビーカーに、イオン交換水170.2重量部、[微粒子分散液1]0.3重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1重量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5重量%水溶液「エレミノールMON−7」[三洋化成工業(株)製]36重量部及び酢酸エチル15.3重量部を投入し、撹拌して均一に溶解した。次いで50℃に昇温し、同温度でTKオートホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、製造例2で得られた前駆体(H0−1)溶液11.2重量部、[硬化剤(β−1)]5.5重量部及び、樹脂溶液(J−1)〜(J−3)、(J’−1)をそれぞれ63.8重量部投入し2分間撹拌した。次いでこの混合液を撹拌機及び温度計を備えた反応容器に移し、30℃で濃度が0.5重量%以下となるまで酢酸エチルを留去し、トナー粒子の水性樹脂分散体を得た。次いで洗浄、濾別し、40℃で18時間乾燥を行い、揮発分を0.5重量%以下として、本発明のトナー(T−21)〜(T−23)、及び比較用のトナー(T’−4)を得た。
製造例7〜10で得られた樹脂溶液(J−1)〜(J−2)、(J’−1)を用いて以下の方法でトナーを作製した。
ビーカーに、デカン108重量部、[微粒子分散液1]2.1重量部を投入し、撹拌して均一に溶解した。次いで50℃に昇温し、同温度でTKオートホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、前駆体(H0−1)溶液11.2重量部、[硬化剤(β−1)]5.5重量部及び、樹脂溶液(J−1)〜(J−2)、(J’−1)をそれぞれ63.8重量部投入し2分間撹拌した。
次いでこの混合液を、撹拌機及び温度計を備えた反応容器に移し、50℃で濃度が0.5重量%以下となるまで酢酸エチルを留去し、次いで洗浄、濾別し、40℃で18時間乾燥を行い、揮発分を0.5重量%以下として、本発明のトナー(T−24)、(T−25)、及び比較用のトナー(T’−5)を得た。
図1の実験装置において、まずバルブV1、V2を閉じ、ボンベB2から、ポンプP4を用いて粒子回収槽T4に二酸化炭素(純度99.99%)を導入し、14MPa、40℃に調整した。また樹脂溶液タンクT1に樹脂溶液(J−1)と着色剤分散液1と離型剤分散液1を混合したものを、微粒子分散液タンクT2には微粒子分散液1を投入した。
次に、液状の二酸化炭素のボンベB1から、ポンプP3を用いて液状の二酸化炭素を分散槽T3に投入し、超臨界状態(9MPa、40℃)に調整し、更にタンクT2から、ポンプP2を用いて微粒子分散液1を導入した。
次に、分散槽T3の内部を2,000rpmで攪拌しながら、タンクT1から、ポンプP1を用いて樹脂溶液(J−1)、着色剤分散液1、および離型剤分散液1の混合液を分散槽T3内に導入した。導入後T3の内部の圧力は14MPaとなった。
樹脂溶液(J−1) 270重量部
着色剤分散液1 60重量部
離型剤分散液1 160重量部
微粒子分散液1 45重量部
二酸化炭素 550重量部
文献:Journal of Physical and Chemical Refarence data、vol.25、P.1509〜1596
次に、バルブV1を開き、B1からP3を用いてT3及びT4内に超臨界状態の二酸化炭素を導入することで、分散体(L−1)をT3からT4内に移送した。分散体(L−1)をT3からT4に移送する間、圧力が一定に保たれるように、V2の開度を調節した。この操作を30秒間行い、V1を閉めた。この操作によりT4内に移送された樹脂分散体(L−1)からの溶剤の抽出を行った。さらにT4を60℃に加熱し、15分間保持した。この操作により、微粒子分散液1中の微粒子を樹脂溶液(J−1)から形成された樹脂粒子(K−1)の表面に固着させ、樹脂粒子(K−1−2)を生成した。
この操作により、溶剤を含む二酸化炭素を溶剤トラップ槽T5に排出すると共に、樹脂粒子(K−1−2)をフィルターF1に捕捉した。圧力ボンベB2から、ポンプP4を用いて粒子回収槽T4に二酸化炭素を導入する操作は、上記の分散槽T3に導入した二酸化炭素重量の5倍量を粒子回収槽T4に導入した時点で停止した。この停止の時点で、溶剤を含む二酸化炭素を、溶剤を含まない二酸化炭素で置換すると共に樹脂粒子(K−1−2)をフィルターF1に捕捉する操作は完了した。さらに、圧力調整バルブV2を少しずつ開き、粒子回収槽内を大気圧まで減圧することで、フィルターF1に捕捉されている、樹脂粒子(K−1−2)の表面に微粒子分散液1中の微粒子由来の皮膜が形成され、(K−1−2)中に着色剤とワックスが微細に均一分散された本発明のトナー(T−26)を得た。
樹脂溶液(J−1)を樹脂溶液(J−2)に変更する以外は実施例46と同様にして、本発明のトナー(T−27)を得た。
樹脂溶液(J−1)を樹脂溶液(J’−1)に変更する以外は実施例45と同様にして、比較用のトナー(T’−6)を得た。
トナー(T−1)〜(T−27)、(T’−1)〜(T’−6)を水に分散してコールターカウンター「マルチサイザーIII」(ベックマンコールター社製)で体積平均粒径、個数平均粒径を測定した。
トナー(T−1)〜(T−27)、(T’−1)〜(T’−6)に、「アエロジルR972」[日本アエロジル(株)製]を1.0重量%添加し、よく混ぜて均一にした後、この粉体を紙面上に0.6mg/cm2となるよう均一に載せる(このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる。上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい)。この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cm2の条件で通した時のコールドオフセットの発生温度を測定した。コールドオフセットの発生温度が低いほど、低温定着性に優れることを意味する。
50ccの共栓付ガラス瓶に、トナー(T−1)〜(T−27)、(T’−1)〜(T’−6)を1.0重量部「アエロジルR972」[日本アエロジル(株)製]を0.1重量部、鉄粉「F−150」[日本鉄粉(株)製]10gを精秤し、共栓をして23℃、50%RHの雰囲気下で、15Hzで5時間振動を加えたのち、目開き106μmのふるいでふるった後、ふるい上に残ったトナーを目視で判断し、下記基準で耐久性を評価した。
[評価基準]
◎:ふるい上にトナーが残らない。
○:ふるい上にブロッキングしたトナーが残るが、力を加えると容易に分散する。
×:ふるい上にブロッキングしたトナーが残り、力を加えても分散しない。
トナー(T−1)〜(T−27)、(T’−1)〜(T’−6)を40℃の雰囲気下で1日間静置し、ブロッキングの程度を目視で判断し、下記の基準で耐熱保存安定性を評価した。
[評価基準]
○:ブロッキングが発生していない。
×:ブロッキングが発生している。
トナー(T−1)〜(T−27)、(T’−1)〜(T’−6)を40℃、相対湿度80%の雰囲気下で20時間静置し、ブロッキングの程度を目視で判断し、下記の基準で耐湿熱保存安定性を評価した。
[評価基準]
◎:ブロッキングが発生しない。
○:ブロッキングが発生するが、力を加えると容易に分散する。
×:ブロッキングが発生し、力を加えても分散しない。
トナー(T−1)〜(T−27)、(T’−1)〜(T’−6)それぞれ1重量部と電子写真用キャリア鉄粉(パウダーテック社製、ASR−10)24重量部を、23℃、相対湿度50%で8時間以上調湿した後、ターブラーシェーカーミキサーにて50rpm×1、3、7、20、60及び120分間摩擦撹拌し、それぞれの時間毎に帯電量を測定した。測定にはブローオフ帯電量測定装置[京セラケミカル(株)製]を用いた。帯電量の増加がなくなった摩擦時間の帯電量をもって飽和帯電量とした。
T2:微粒子分散液タンク
T3:分散槽(最高使用圧力:20MPa、最高使用温度:100℃、撹拌機つき)
T4:粒子回収槽(最高使用圧力:20MPa、最高使用温度:100℃)
F1:セラミックフィルター(メッシュ:0.5μm)
T5:溶剤トラップ
B1、B2:二酸化炭素ボンベ
P1、P2:溶液ポンプ
P3、P4:二酸化炭素ポンプ
V1、V3、V4、V5、V6、V7、V8:バルブ
V2:圧力調整バルブ
Claims (12)
- ポリエステル樹脂(X)及びエステル化合物(A)を含有してなるトナーバインダーであって、ポリエステル樹脂(X)がモノカルボン酸(B)、ポリカルボン酸(C)及び多価アルコール(D)を構成単位として有し、エステル化合物(A)が下記一般式(1)で表されるモノエステル化合物(A1)及び/または下記一般式(2)で表されるジエステル化合物(A2)であって、(A)と(X)の合計重量に基づく(A)の含有率が0.01〜3.0重量%であることを特徴とするトナーバインダー。
- 一般式(1)中のR1が、炭素数2〜6の直鎖アルキレン基又は炭素数3〜10の分岐アルキレン基である請求項1に記載のトナーバインダー。
- 一般式(2)中のR4が、炭素数2〜6の直鎖アルキレン基又は炭素数3〜10の分岐アルキレン基である請求項1または2に記載のトナーバインダー。
- 一般式(1)中のR2が、フェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基を有するフェニル基である請求項1〜3いずれかに記載のトナーバインダー。
- 一般式(2)中のR3とR5が、それぞれ独立にフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基を有するフェニル基である請求項1〜4いずれかに記載のトナーバインダー。
- モノカルボン酸(B)が芳香族モノカルボン酸である請求項1〜5のいずれかに記載のトナーバインダー
- 多価アルコール(D)が、炭素数2〜6のアルキレングリコール(D11)及び芳香環を有するジオール(D12)を含有する請求項1〜6のいずれかに記載のトナーバインダー。
- ポリエステル樹脂(X)のガラス転移温度が40〜80℃であり、(X)の数平均分子量が1,000〜6,000である項請求項1〜7のいずれかに記載のトナーバインダー。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のトナーバインダーを製造する方法であって、エステル化合物(A)、ポリカルボン酸(C)、及び多価アルコール(D)とを重縮合させてポリエステル樹脂(X)を得ることを特徴とするトナーバインダーの製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のトナーバインダーを製造する方法であって、ポリカルボン酸(C)と多価アルコール(D)とを重縮合させ、この重縮合物に、エステル化合物(A)を反応させることでポリエステル樹脂(X)を得ることを特徴とするトナーバインダーの製造方法。
- ポリエステル樹脂(X)を得た後に、さらに、(X)中に含有するエステル化合物(A)を除去する工程を含む請求項9又は10に記載のトナーバインダーの製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のトナーバインダー、着色剤及び離型剤を含有してなるトナー。
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