JP2015177787A - 被養殖生物の養殖方法およびその養殖施設 - Google Patents

被養殖生物の養殖方法およびその養殖施設 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、貝類等の被養殖生物の生残と成長に最適な水位を提供することにより、養殖期間の短縮化と高水温期の減耗の抑制を可能とすることを課題とする。【解決手段】本発明は、水位が調整できる養殖領域3に、底面から所定高さを有するように設置された養殖棚10に、貝類等の被養殖生物8を設け、前記養殖領域3の水位を調整することにより、前記養殖棚10の被養殖生物8を水面から露出させる干出状態と、前記被養殖生物8を水中に水没させた水中状態とに水位を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、二枚貝等の貝類の養殖に最適な被養殖生物の養殖方法およびその養殖施設に関する。
例えば、マガキ(カキ類)等の二枚貝の養殖方法は、潮間帯と非潮間帯とにおける養殖方法が広く採用されている。ここで、潮間帯とは、海岸における高潮線と低潮線との間の帯状の部分をいう。
潮間帯を利用した養殖方法としては、例えば、カキ類を養殖カゴやプラスチック製のバッグに収容して海岸(地面)に据え付ける方法が公知である。そして、かかる養殖方法は、自然な潮の干満による干潟域を利用してカキ類を養殖するものである。
非潮間帯を利用したカキ養殖方法としては、筏や延縄等の養殖施設から垂下した養殖ロープに、カキ稚貝を付着した採苗器を間隔を有して取り付ける垂下式養殖方法が公知である。また、沿岸の外洋域に重力式漁礁部とその上側の浮体式養殖施設部とからなる養殖施設を海中に沈設する養殖方法も公知である(例えば、特許文献1参照)。
また、海中に沈めて使用する貝類の養殖施設であって、沈設型筐体内に貝類養殖基質を含む養殖手段を着脱可能に設けることにより、前記養殖手段を取替可能とした養殖施設も公知である(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−222650号 特開2004−166523号
前記バッグにカキ類を収容して海岸に据え付ける、潮間帯を利用した養殖方法は、掃除等のメンテナンス作業可能な時間の長さや時間帯が、自然の潮汐により束縛される問題があった。また、潮間帯を利用した養殖方法は、自然の潮汐に任せるため、1年中潮間帯で育成すると、殻の成長が遅く、一般的な商品サイズに成長するまで、長期間を要しているのが現状である。
特許文献1に記載等の非潮間帯を利用した養殖方法は、常時カキ類を海水に水没させているため、ホヤ類、フジツボ類等の付着生物がカキ類の殻に付着し易い。
また、夏場を主とする高水温期の減耗が問題となっている。すなわち、例えば、25℃以上の高水温により、カキ類が大量に斃死する傾向にある。これが特に、西日本での垂下養殖における最も大きな課題である。カキ類は、海中に垂下して、常時摂餌できる環境で育てられる。その際に、必然的に夏場の高水温期を迎えるが、ここで代謝量が大幅に高まるのに伴い、大量の餌料を要求するようになり、十分な量の餌料を摂餌できない個体は、次第に疲弊し死亡する。
さらに、高水温期は、ホヤ類、フジツボ類等の他の生物の活性も高まってくる時期となるため、かかる餌料競合生物がカキ類の殻に大量に付着しやすく、カキ類の生育に悪影響を及ぼす問題がある。
また、カキの身は、殻から分離された状態と殻付きの状態とで消費者に流通する場合がある。特に、殻付きカキの場合は、商品価値を向上させるのに最適であるため、外観がきれいな殻付きカキの養殖が望まれている。
そこで、本発明は、カキ類の貝類の生残と成長に最適な水位を提供することにより、養殖期間の短縮化と高水温期の減耗の抑制を可能とする被養殖生物の養殖方法およびその養殖施設を提供することを目的としている。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、被養殖生物の養殖方法は、水位が調整できる養殖領域に、底面から所定高さを有するように設置された養殖床面に、貝類等の被養殖生物を設け、前記養殖領域の水位を調整することにより、前記養殖床面の被養殖生物を水面から露出させる干出状態と、前記被養殖生物を水中に水没させた水中状態とに水位を制御することを特徴とする。
かかる被養殖生物の養殖方法は、養殖領域の水位を調整することにより、前記養殖床面の被養殖生物を水面から露出させる干出状態と、前記被養殖生物を水中に水没させた水中状態とに水位を制御するため、水温変動に合わせて、被養殖生物の生残と成長に最適な水位を提供することができる。この結果、養殖領域の養殖期間の短縮化と高水温期の減耗の抑制が可能になった。
また、被養殖生物を水面から露出させる干出状態をコントロールできることから、干出状態を利用して露出する被養殖生物を乾燥できることとなり、被養殖生物に餌料競合生物が付着するのを抑制することができる。
前記被養殖生物の養殖方法において、外海と養殖領域とを築堤により区画し、前記築堤の一部に設けた水門装置の開閉により、自然の潮汐を利用して水面高さを制御することを特徴とする。
前記被養殖生物の養殖方法において、前記養殖床面を、外海の満潮時の潮位と干潮時の潮位との間の高さに設けることを特徴とする。
前記被養殖生物の養殖方法において、前記養殖棚周りの水温が所定温度以上のときは、水温が所定温度より低いときに比し、前記干出時間が長くなるように制御することを特徴とする。
前記被養殖生物の養殖方法において、前記養殖床面を通水性のある網とし、養殖領域の底からの高さを500mm以上離間させることを特徴とする。
前記被養殖生物の養殖方法において、前記被養殖生物はカキ類であることを特徴とする。
前記被養殖生物の養殖方法において、前記養殖床面の被養殖生物を育成する育成密度は、所定の個体密度を保つように、被養殖生物の成長に合わせて育成面積を変化させることを特徴とする。かかる場合には、被養殖生物を水面から露出させる干出状態をコントロールできるため、干出状態において、前記養殖床面の被養殖生物の密度コントロールの作業が簡素化され、外海の潮汐に左右されていた作業時間を人為的にコントロールすることができるようになった。
前記被養殖生物の養殖方法において、前記養殖床面は、長尺状の網板を棚状に形成した養殖棚の床面であることを特徴とする。
前記被養殖生物の養殖方法において、前記養殖床面は、網板を筒状に形成した養殖かごの底面であることを特徴とする。
前記被養殖生物の養殖方法を実施する被養殖生物の養殖施設であって、外海と養殖領域とを連通または遮断できる水門装置と、前記水門装置を駆動する作動手段と、前記作動手段を制御する水門制御部とを備え、前記水門制御部は、前記被養殖生物が水面から露出する干出状態と、前記被養殖生物が前記水中に水没させた水中状態とに水位が変化するように、前記水門装置を開閉制御することを特徴とする。
かかる被養殖生物の養殖施設は、例えば、自然の潮汐を利用したカキ類の養殖の自動化が可能となる。
前記被養殖生物の養殖施設において、前記養殖領域の水温を検出する温度検出手段を設け、前記温度検出手段の検知信号に基づいて、前記水門制御部は、干出状態の時間が基本設定時間よりも長くなるか、または短くなるように、前記水門装置を開閉制御することを特徴とする。
本発明は、水温変動に合わせて、貝類の被養殖生物の生残と成長に最適な水位を提供することで、養殖期間の短縮化と高水温期の減耗の抑制が可能になった。被養殖生物を水面から露出させる干出状態をコントロールできることから、露出する被養殖生物を乾燥できることとなり、被養殖生物に餌料競合生物が付着するのを抑制することができ、商品価値を向上することも可能である。
本発明の一実施形態に係る養殖施設の概略を示す平面図である。 上部被覆網および養殖床を除いた状態の養殖棚の一部を示す斜視図である。 養殖棚の一部を示す斜視図である。 水門制御装置を示すブロック図である。 水門装置における干満のコントロールを示し、(a)は水門を開放している状態を示す断面概略図、(b)は外海の潮位が高い時に水門を閉塞した後の状態を示す断面概略図、(c)は外海の潮位が低い時に水門を閉塞した後の状態を示す断面概略図である。 水位制御によるカキ類育成方法の概念を示す図である。 養殖棚の一部に、養殖初期のカキ類を撒き付けた状態を示す斜視図である。 養殖棚の略全面にカキ類を撒き付けた状態を示す斜視図である。 養殖時間と潮位との関係を示し、(a)は干出時間を基本設定時間よりも短くする制御を行う場合を示す図、(b)は干出時間を基本設定時間よりも長くする制御を行う場合を示す図である。 干出時間を基本設定時間よりも短くする制御を行う場合を示すフロ−チャートである。 干出時間を基本設定時間よりも長くする制御を行う場合を示すフロ−チャートである。 本発明の養殖施設で育成したカキ類の斜視図である。 養殖かごの一部を示す斜視図である。 養殖かごで用いられるかご部材の形状を示す図であり、(a)は展開図、(b)は斜視図である。 (a)〜(c)は本発明の養殖方法を用いた養殖工程の例を示す図である。
〔実施の形態1〕
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1〜図12は、本発明の実施の形態1に係るカキ類の養殖施設1を示す。図1は養殖施設1の概略を示す平面図、図2は上部被覆網19および養殖床16を除いた状態の養殖棚10の一部を示す斜視図、図3は養殖棚10の一部を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る養殖施設1は、外海2と区画して築堤池(養殖領域)3を形成する盛土等の築堤5と、外海2と養殖領域3とを連通または遮断できるように、築堤5の一部に設けられた水門装置6と、築堤5内部の養殖領域3に適宜配置された複数の養殖棚10と、水門装置6の扉体からなる水門6aを開閉制御する水門制御装置20とを備えている。
養殖棚10は、図2および図3に示すように、地面(底面)に立設された垂直支持支柱11と、水平方向に平行な一対の支持部材13と、水平支持支柱14と、支持ロープ15と、養殖床16とを備えている。
垂直支持支柱11は、養殖棚10の左右方向(長手方向と直角の幅方向)に所定間隔をおいて地面に立設されている。また、垂直支持支柱11は、養殖床16の長手方向に沿って所定間隔を有して地面に立設されている。養殖床16の幅方向の両側に設けられた垂直支持支柱11間には、水平支持支柱14が連結部材18を介して水平方向に架設されている。また、養殖棚10の長手方向の垂直支持支柱11間には、一対の支持ロープ15が交差して架設されている。支持部材13および支持ロープ15により、養殖棚10の補強が図られており、養殖床16を強固に保持することがでるようになっている。
養殖床16は、通水性のある高密度ポリエチレン製の目開き2〜8mm程度の長尺状の網板から形成され、支持部材13の上方に敷設されている。また、養殖床16の周壁部16aは、上方に屈曲されており、カキ類8が撒き付けられる養殖床面16bと、カキ類8が不用意に落下するのを防止すべく養殖床面16bの周囲に上向きに形成された10cm程度の周壁部16aとから構成されている。なお、養殖床16は、少なくとも養殖床面16bが通水性を有しておればよい。
養殖床16の上方は、カバーシート(可撓性の高い目開き2mm以上のポリエチレン製の網生地から形成された上部被覆網)19で被覆されている。このカバーシート19は、縁部の適宜部分を紐等の結束具(図示省略)を介して、養殖床16に着脱自在に取り付けられる。このように、カキ類8をカバーシート19で被覆しておくことにより、カキ類8の逸散防止、防鳥効果、遮光効果、付着物の防除等の効果がある。
養殖床16の高さは、以下のように設定される。養殖領域3の水位である潮位を外海2の潮位変化に連動させた場合に、養殖床16の養殖床面16b(養殖床面16b上のカキ類8)が海面から露出する干出時間が、基本設定時間となるように設定されている。具体的には、干出時間は、一日の干出時間が月平均で7時間以上となるように養殖床16の高さを設定する。例えば、各地の潮汐の予想数値を時間の経過とともに記載した潮汐表に基づいて、日間干出時間の平均値が7時間以上となる潮位に養殖床面16bがくるように、養殖床16を設置する。また、養殖棚10は、泥や砂の舞い上がりによるストレスを軽減するために、養殖領域3の底からの高さを500mm以上離間させている。
次に、水門制御装置20について説明する。図4は、水門制御装置20を示すブロック図である。水門制御装置20は、水門装置6の水門6aを昇降駆動する作動手段としてのモータ21と、モータ21を制御する水門制御部22と、養殖領域3の水面(潮位)を検知するための超音波センサやレベルセンサ等の養殖領域水面検知手段25と、養殖領域3の水温を検知する温度検出手段(温度センサ)26とを備えている。水門制御部22は、潮汐表に基づく潮汐タイムスケージュールを記憶する記憶部22aと、タイマー部22bとを備えている。
水門装置6を開閉作動させて養殖領域3の潮位をコントロールする場合について説明する。
外海2の潮位が養殖領域3の潮位よりも高い場合に、水門装置6の水門6aを開放すると、開放された水門装置6を介して外海2の海水が養殖領域3に流入する。また、外海2の潮位が養殖領域3の潮位よりも低い場合に、養殖領域3の海水が外海2に流出する。従って、水門開放状態において、外海2の潮汐と連動して養殖領域3内の潮位が変動する潮位連動状態とすることができる(図5(a)参照)。
外海2の潮位が高い時(例えば、満潮時)に水門装置6を閉じると、変動する外海2の潮汐とは無関係に、養殖領域3は、養殖床面16bよりも高い潮位を維持することが可能である(図5(b)参照)。このとき、養殖床面16b上に撒き付けられたカキ類8を完全に海水内に水没させる水中状態を維持させることができる。
外海2の潮位が低い時(例えば、干潮時)に水門装置6を閉じると、変動する外海2の潮汐とは無関係に、養殖床面16bよりも低い潮位を維持することが可能である(図5(c)参照)。このとき、養殖領域3の潮位は養殖床16よりも下方に下がるので、養殖床面16b上のカキ類8を海水から露出する干出状態を維持させることができる。
本実施の形態1の養殖施設1は以上の構成からなり、かかる養殖施設1を使用したカキ類8の養殖方法について説明する。図6は、水位制御によるカキ類育成方法の概念を示す図、図7は、養殖棚10の一部に、養殖初期のカキ類8を撒き付けた状態を示す斜視図、図8は、養殖棚10の略全面にカキ類8を撒き付けた状態を示す斜視図、図9(a)および(b)は、養殖時間と潮位との関係を示す図である。
カキ類8は、予め別の施設(例えば、周知の陸上種苗生産(種苗生産工程)および中間育成(FLUPSYによる中間育成工程))により、卵から殻高20mm程度の稚貝まで育成する。ここで、FLUPSYとは、二枚貝種苗(稚貝)の海上中間育成施設(Floating Up-weller system)のことで、フロートタイプのイカダと飼育器で構成されており、天然植物プランクトンを効率良く給餌しながら、二枚貝種苗を高密度に飼育することができる施設をいう。
本実施の形態1は、図6に示すように、例えば、6月から9月程度までは、高水温期となるため、カキ類8の干出状態を長くする。また、9月から6月程度までは、適水温期となるため、カキ類8の干出時間および頻度を少なくする。
カキ類8の養殖初期は、各養殖棚10の養殖床16の一部を使用する。すなわち、養殖開始時は、殻高20mm程度のカキ類8を養殖床16の養殖床面16bの一部に撒き付け、養殖最終密度を200〜400個体/m2にすることを念頭において、所定スペースを残しておく。具体的には、図7に示すように、カキ類8を養殖床16の所定部分に間隔を有して撒き付ける。
外海2の任意の時間における潮位は、図9に示すように、潮汐表により推測することができる。例えば、潮汐表に基づいて一年分の潮汐タイムスケージュールのデータが記憶部22aに記憶されている。養殖領域水面検知手段25は、養殖領域3の水面高さを検知し、その信号が水門制御部22に送信される。温度センサ26は、水温を検知しその信号が水門制御部22に送信される。
通常、6月〜9月においては、気温と共に海水温度も上昇する。このため、水温は設定温度(例えば25℃)以上となると考えられる。温度センサ26は、水温が設定温度以上であると温度センサ26が検知すると、水門制御装置20は、水門装置6を開いた潮位変動状態を維持する。すなわち、水門装置6を開放状態にすると、外海2の潮汐と連動して養殖領域3内の潮位も変動する。外海2の潮位が養殖領域3の潮位よりも高い場合に、水門装置6を介して外海2の海水が養殖領域3に流入するため、養殖領域3の潮位は、養殖床16の養殖床面16bよりも高くなり、カキ類8は海水内に水没する水中状態となる。
さらに、干潮にともなって外海2の潮位が低くなると、養殖領域の海水は、水門装置6を介して外海2に流出するため、養殖領域3内の潮位は低下し、養殖床面16b上のカキ類8が露出する干出状態となる。さらに、満潮に移行すると、再度外海2の海水が養殖領域3内に流入するため、養殖領域3の潮位は上昇するため、水中状態と干出状態とを繰り返す。
本実施の形態1は、干出時間が平均7時間以上となるように、養殖棚10の養殖床面16bの高さを設定しているため、カキ類8を平均7時間以上露出させることが可能となる。この結果、カキ類8を毎日所定時間干出させることにより、殻の表面を乾燥させることができる。
次に、干出時間を基本設定時間よりも短くする制御を行う場合について、図9(a)および図10を参照しながら説明する。かかる制御は、例えば、9月から翌年6月までの間の期間の海水温度が比較的低下する場合のように、海水温度が所定温度以下になった場合に行う。
図9(a)に示すように、潮汐タイムスケージュールにより、外海2の潮位が養殖床面16bより低くなる第1時刻t1と、養殖床面16bよりも高くなる第2時刻t2とを推定する。さらに、第2時刻t2よりも遡った時刻であって、且つ第1時刻t1以降の時刻を開放時刻t3として設定する。なお、第1時刻t1から第2時刻t2との間の時刻が基本設定時間に相当する。
図10に示すように、水門装置6の水門開放状態において(S1)、外海2の潮位が養殖棚10の養殖床面16bの潮位よりも高い場合に水門閉塞条件を満たすと判断し(S2)、水門装置6の水門6aを閉じる(S3)。この状態において、養殖領域3の高い潮位(水中状態)を維持することができるので、養殖棚10上のカキ類8を育成することができる。時間の経過とともに外海2の潮位が次第に低くなるが、水門装置6を水門閉塞状態としているため、外海2の潮位とは無関係に養殖領域3内の潮位を所定高さに維持することができる。
このように水門装置6を閉じるタイミングは、第1時刻t1よりも早い閉塞時刻(例えば、満潮時)t4に行う。そして、開放時刻t3が到来した場合に、水門開放条件を満たすと判断し(S4)、水門装置6を開放する。開放時刻t3においては、外海2の潮位は、養殖床面16bの潮位よりも低いので、養殖領域3内の海水は、外海2に流出する。これにより、第1時刻t1から開放時刻t3までの間で水中状態とすることができ、第1時刻t1から開放時刻t3までの間の時刻分だけ、基本設定時間よりも干出時間を短くすることができる。さらに、水門装置6は開放状態であるため、満ち潮になれば、外海2の潮位に連動して養殖領域3内の潮位も上昇する。これにより、カキ類8は、再び海水内に維持されることとなる。
なお、水門制御部22は、潮汐タイムスケージュールにより、水門装置6を制御することが可能であるが、養殖領域水面検知手段25の検知信号に基づいて、水門制御部22は水門装置6を制御することも可能である。養殖領域水面検知手段25による検知は、養殖領域水面を確認する補助的に採用している。
次に、干出時間を基本設定時間よりも長くする制御を行う場合について、図9(b)および図11を参照しながら説明する。このように、干出時間を基本設定時間よりも長くする場合は、外海2の潮位が低い時に、水門装置6を所定時間だけ閉じる。図9(b)および図11に示すように、水門装置6の開放状態において(S10)、作業時間帯よりも遡った時間t5において外海2の潮位が養殖床面16bよりも低いと判断した場合(例えば、干潮時)に水門閉塞条件を満たすと判断し(S11)、水門装置6を閉じる(S12)。このように、潮位が低いときに水門装置6を閉じることにより、外海2の海水が養殖領域3内に流入するのを防止できるので、干出状態を所望時間だけ確保することが可能となり、カキ類を露出させることができる。好ましくは、干出時間を7時間〜15時間の範囲で制御する。
さらに、所定時間経過した場合に(S13)、水門装置6を開放する。例えば、t2よりも後で外海2の潮位が養殖床16の高さよりも高い時刻(例えば、満潮時刻)t6に水門を開放すると、外海2の潮汐と連動して潮位が変動するため、適宜養殖領域3内に外海2から海水が流入する。
このように、第1時刻t1から満潮時刻t6までの時間において、干出時間を設定することが可能となる。上記養殖方法を採用することにより、カキ類8は成長することとなる。従って、かかる時間帯を利用してカキ類8の成長に応じて、養殖床16の空いているスペースに広げていく。このように、カキ類8を育成する育成密度は所定の個体密度を保つように、カキ類8の成長に合わせて育成面積を変化させる。
以上のように、カキ類8は、所定の養殖密度で育成することが望ましい。養殖開始時は、カキ類8の種苗を養殖床の一部に撒き付け、養殖最終密度を200〜400個体/m2にすることを念頭にスペースを残しておくため、カキ類8の成長に応じて、空いているスペースに広げていくことで、養殖現場で、簡単に、成長段階に応じた密度コントロールが可能になった。これにより、本実施の形態1は、カキ類8の成長段階に応じた密度コントロール作業の煩雑性を改善することができる。
本実施の形態1は、養殖期間の短縮化を図ることができる。すなわち、本実施の形態1は、外海2の潮位変化に応じて、水門装置6の開閉により、築堤池内部を一定の潮位に保つことが可能であるため、作業時間や作業環境が外海の潮汐に影響されることが大幅に減少する。また、外海2の潮位が高いときに水門装置6を閉じることにより、本養殖施設1を常時海中におくことが可能になるため、殻の成長が促進される。また、水温が所定温度(25℃)以下の期間は斃死のリスクが低くなるため、このような処置をすることにより、全体の養殖期間を8ヶ月〜1年半程度に短期化することができる。
本養殖施設1を使用してカキ類8(被養殖生物)の養殖を開始する時期は、特に限定されるものではなく、カキ類8の種類に応じて適宜設定可能である。
本実施の形態1は、作業時間の選択性の向上を図ることが可能となる。外海2の潮位が低いときに、水門装置6を閉じることにより、本養殖施設1が干出状態を保つことが可能になるため、作業時間を十分に確保できるだけでなく、干潮時が夜間の際も、簡単に日中の作業環境を確保することができる。日本では、通常、晩秋〜春先にかけて、夜間に干潮を迎える日が大幅に増えることから、非常に有効な作業効率化手段である。
本実施の形態1は、高水温期の減耗を抑制することができる。水温25℃以上の期間は、水門装置6の開閉により、日間平均干出時間を7時間以上に設定し、カキ類8の摂餌を制限することにより、過度な代謝による疲弊が避けられ、カキ類本来の生理状態を保つことができる。このため、高水温期の減耗を低減することができる。干出時の気温が30℃を超える時期においては、目開き2mm程度のカバーシート19を被覆させることにより、遮光効果が高まることから殻表面の過度な高温化が低減される。
しかも、カキ類8の干出状態をコントロールできることから、干出状態を利用して露出するカキ類8を十分に乾燥できることとなり、図12に示すように、カキ類8に餌料競合生物が付着するのを抑制することができる。この結果、図12に示すような餌料競合生物の付着が非常に少なく、所定サイズの殻高(カキ類8の長手方向の寸法H)で殻形状もきれいなカキ類8を養殖することが可能となり、特に、殻付きカキの場合は、商品価値を向上させる。
〔実施の形態2〕
以下、本発明の他の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施の形態2に係る養殖施設は、実施の形態1で説明した養殖施設1において、養殖棚10に代えて養殖かごを用いたことを特徴としている。図13は、本実施の形態2に係る養殖かご30の一部を示す斜視図である。図14は、養殖かご30で用いられるかご部材34の形状を示す斜視図である。本実施の形態2において、養殖かご30以外の構成(築堤5や水門装置6)および養殖方法(水門装置6の開閉制御等)は実施の形態1と同じであるため、以下では実施の形態1と同様の構成および方法に関しては説明を省略し、養殖かご30の具体的構成についてのみ説明する。
養殖かご30は、図13に示すように、地面(底面)に立設された垂直支持支柱31と、水平支持支柱32と、吊下げ用ワイヤ33と、かご部材34とを備えている。
垂直支持支柱31は、養殖かご30の左右方向(長手方向と直角の幅方向)に所定間隔をおいて地面に複数(ここでは3本)立設されている。また、垂直支持支柱31は、養殖かご30の長手方向に沿って所定間隔を有して地面に立設されている。養殖かご30の幅方向に沿って立設された垂直支持支柱31間には、水平支持支柱32が連結部材18を介して水平方向に架設されている。また、養殖かご30の長手方向の水平支持支柱32間には、複数(ここでは4本)の吊下げ用ワイヤ33が平行に架設されている。また、吊下げ用ワイヤ33の端部は、アンカーポスト35にて固定されている。
かご部材34は、内部にカキ類8を入れて養殖を行うためのものであり、吊下げ用ワイヤ33に吊下げて配置される。本実施の形態2では、養殖かご30の長手方向に隣接する2本の水平支持支柱32間で、1本の吊下げ用ワイヤ33当たりに4個のかご部材34が吊下げられている。
かご部材34は、通水性のある高密度ポリエチレン製の目開き2〜15mm程度の網板から形成され、断面が略三角形の筒状に形成されている。具体例としては、図14(a)に示すような形状に裁断された網板を折り曲げ、紐や結束バンド等を用いて閉じることで、図14(b)に示すようなかご部材34を形成することができる。かご部材34に対するカキ類8の出し入れは、前記紐または結束バンドの少なくとも一部を解き、生じた隙間から行えばよい。
尚、かご部材34の構成は上記例に限定されるものではなく、例えば、フレーム部材に網板を貼り付けて断面が略三角形の筒状に形成したものであっても良い。このようなフレーム部材を用いたかご部材34では、側面の少なくとも一方を開閉可能とすることで、カキ類8の出し入れを行えるようにすれば良い。
また、かご部材34は、ロープ36を用いて吊下げ用ワイヤ33に吊下げられており、吊下げ用ワイヤ33から容易に取り外し可能となっている。かご部材34に対してカキ類8を出し入れする際やかご部材34の洗浄を行う際には、かご部材34を吊下げ用ワイヤ33から取り外して行うことができ、その作業が容易となる。
吊下げ用ワイヤ33に吊下げられた状態のかご部材34は、断面の三角形を構成する3面のうちの1面を水平な底面とするように配置され、この底面がカキ類8を撒き付けるための養殖床面34aとなる。また、残りの2面である面34b・34cは、実施の形態1におけるカバーシート19と同様の作用を有する。すなわち、かご部材34の面34b・34cは、養殖床面34aに撒き付けられたカキ類8を被覆し、カキ類8の逸散防止、防鳥効果、遮光効果、付着物の防除等の効果がある。
養殖かご30におけるかご部材34の高さは、以下のように設定される。養殖領域3の水位である潮位を外海2の潮位変化に連動させた場合に、かご部材34の養殖床面34a(養殖床面34a上のカキ類8)が海面から露出する干出時間が、基本設定時間となるように設定されている。具体的には、干出時間は、一日の干出時間が月平均で7時間以上となるように養殖かご30の高さを設定する。例えば、各地の潮汐の予想数値を時間の経過とともに記載した潮汐表に基づいて、日間干出時間の平均値が7時間以上となる潮位に養殖床面34aがくるように、養殖かご30を設置する。また、養殖かご30は、泥や砂の舞い上がりによるストレスを軽減するために、養殖領域3の底からの高さを500mm以上離間させている。
養殖かご30の一つ当たりに撒き付けるカキ類8の個体数は、養殖床面34aにおける養殖最終密度を200〜400個体/m2にすることを念頭において、養殖初期における固体数が設定される。
本発明は、前記実施の形態1または2に限定されるものではない。カキ類8とは、マガキ、シカメガキ、スミノエガキ、イタボガキおよびヨーロッパヒラガキの複数種を挙げることができる。その他の貝類としては、アサリ、ハマグリ、バカガイ等を挙げることができる。
また、図1および図4に仮想線で示すように、外海2の潮位を検知する外海潮位検知手段27を設けることも可能である。かかる場合には、潮汐タイムスケージュール以外に、外海2の潮位を常時検知することが可能である。また、潮汐タイムスケージュールおよび外海潮位検知手段27の両方により、外海2の潮位を求めることも可能である。
また、水門装置の開閉作業は、作業者が人為的に行うことも可能である。また、実施の形態1または2は、水門装置において干満をコントロールする養殖施設1について例示したが、水槽においてカキ類8等を養殖する場合であってよい。例えば、水槽にポンプで海水を貯留し、その海水の水位を上下できるようにポンプを制御することも可能である。
上記実施の形態1または2に係る養殖方法では、種苗生産工程、およびFLUPSYによる中間育成工程の後に、上述したような潮位コントロールする干潟抑制飼育工程を設けている(図14(a)参照)。これにより、水温変動に合わせて、カキ類8の生残と成長に最適な水位を提供することで、養殖期間の短縮化と高水温期の減耗の抑制が可能となる。
また、種苗生産工程、およびFLUPSYによる中間育成工程の後に、垂下式養殖工程を採用する従来の養殖工程の場合、垂下式養殖においては、カキ類8の身の入りが不良の場合が多かった。これに対し、種苗生産工程、およびFLUPSYによる中間育成工程および本実施の形態の養殖施設1による干潟抑制飼育工程を経た後に、従来の垂下式養殖工程に移行させることも可能である(図15(b)参照)。かかる場合は、全体の育成期間の短縮化を図り、しかも、従来の種苗生産工程、FLUPSYによる中間育成工程および垂下式養殖工程においてかかえていた、身の入りの問題点を改善できる。
さらには、図15(b)に示す養殖工程に加えて、最終工程として干潟飼育工程を行うことも可能である(図15(c)参照)。最終工程の干潟飼育工程は、潮位を人為的に調整する人工干潟で行ってもよく、あるいは自然潮位による天然干潟で行ってもよい。この場合、最終工程でカキ本来の生息潮位で飼育できる干潟養殖にすることにより、さらなる身の充実が得られる。また、殻付きカキとして出荷する際の干出や輸送に耐えられる抵抗力を持たせることができる。
1 養殖施設
2 外海
3 養殖領域
5 築堤
6 水門装置
6a 水門
8 カキ類(被養殖生物)
10 養殖棚
11 垂直支持支柱
12 連結部材
13 支持部材
14 水平支持支柱
15 支持ロープ
16 養殖床
16a 周壁部
16b 養殖床面
18 連結部材
19 カバーシート(上部被覆網)
20 水門制御装置
21 モータ
22 水門制御部
25 養殖領域水面検知手段
26 温度センサ(温度検出手段)
27 外海潮位検知手段
30 養殖かご
31 垂直支持支柱
32 水平支持支柱
33 吊下げ用ワイヤ
34 かご部材
34a 養殖床面

Claims (11)

  1. 水位が調整できる養殖領域に、底面から所定高さを有するように設置された養殖床面に、貝類等の被養殖生物を設け、
    前記養殖領域の水位を調整することにより、前記養殖床面の被養殖生物を水面から露出させる干出状態と、前記被養殖生物を水中に水没させた水中状態とに水位を制御することを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  2. 請求項1に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    外海と養殖領域とを築堤により区画し、前記築堤の一部に設けた水門装置の開閉により、自然の潮汐を利用して水面高さを制御することを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  3. 請求項2に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    前記養殖床面を、外海の満潮時の潮位と干潮時の潮位との間の高さに設けることを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  4. 請求項3に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    前記養殖棚周りの水温が所定温度以上のときは、水温が所定温度より低いときに比し、前記干出時間が長くなるように制御することを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    前記養殖床面は、通水性のある網とし、養殖領域の底からの高さを500mm以上離間させることを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    前記被養殖生物はカキ類であることを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  7. 請求項6に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    前記養殖床面の被養殖生物を育成する育成密度は、所定の個体密度を保つように、被養殖生物の成長に合わせて育成面積を変化させることを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  8. 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    前記養殖床面は、長尺状の網板を棚状に形成した養殖棚の床面であることを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  9. 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の被養殖生物の養殖方法において、
    前記養殖床面は、網板を筒状に形成した養殖かごの底面であることを特徴とする被養殖生物の養殖方法。
  10. 請求項2に記載の被養殖生物の養殖方法を実施する被養殖生物の養殖施設であって、
    外海と養殖領域とを連通または遮断できる水門装置と、前記水門装置を駆動する作動手段と、前記作動手段を制御する水門制御部とを備え、
    前記水門制御部は、前記被養殖生物が水面から露出する干出状態と、前記被養殖生物が前記水中に水没させた水中状態とに水位が変化するように、前記水門装置を開閉制御することを特徴とする被養殖生物の養殖施設。
  11. 請求項10に記載の被養殖生物の養殖施設において、
    前記養殖領域の水温を検出する温度検出手段を設け、前記温度検出手段の検知信号に基づいて、前記水門制御部は、干出状態の時間が基本設定時間よりも長くなるか、または短くなるように、前記水門装置を開閉制御することを特徴とする被養殖生物の養殖施設。
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