JP3796224B2 - 養殖施設 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沿岸域の比較的浅い海域で設置する養殖施設およびその養殖方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イワガキは青森県陸奥湾以南の日本海、太平洋の両沿岸域に広く分布しているが、漁獲物として水揚げされて地域としては、秋田県、山形県、鳥取県などの日本海沿岸に限られている。その漁獲量は3県合わせて300〜600トン程度(昭和61年〜平成8年)であるとされている。その他の府県では、イワガキとして統計上の数字が上がっていない。
【0003】
イワガキの棲息域は内湾から外洋にかけての岩礁域であり、内湾域にのみ分布するマガキとは異なる。従って、生活できる海水の塩分濃度もマガキとイワガキでは異なり、狭い範囲でしか生活できないことが知られている。また、イワガキの分布水深は約20mまでであること知られている。
【0004】
従来のイワガキ養殖施設は、図9に示すように、マガキ養殖と同じく、筏や延縄等の養殖施設100から垂下した養殖ロープ101に、イワガキ稚貝を付着した採苗器102をある間隔で取り付け、ロープ下端部に「おもり」103を吊るし安定させる垂下式養殖方法が採用されている。図9において、104は固定アンカー、105は係留ロープである。
【0005】
一方、養殖事業とは別に、水産基盤整備事業(旧沿整事業)は、沿岸漁業の安定的な発展と供給の増大に寄与することを目的に、昭和51年度から公共事業として実施されているが、その主要なものとして人工魚礁等の魚礁設置事業が挙げられる。
【0006】
人工魚礁は、大きく分けて「重力式」と「浮体式」の2つに分類でき、その機能や構造特性は大きく異なる。「重力式」は、主に、中・底性魚の蝟集に効果があり、「浮体式」は回遊性の魚類に効果がある事が知られている。また、特許文献1に示すように、浮体式と重力式とを組合わせ、海面の波動運動によって動揺する浮体によってプランクトンの発生を促し、魚類の良好な棲息環境をつくる人工魚礁についても提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開昭56-23824号公報(第1図参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図9に示す垂下式イワガキ養殖方法においては、養殖期間中にムラサキイガイ、ホヤ類、フジツボ類、海綿類等の多くの付着生物が採苗器やロープに付着していた。これらの付着生物は、イワガキの餌となる植物プランクトンを横取りする事からイワガキの成長生残に悪影響を及ぼしている。したがって、生産者は、養殖期間中に、これら悪影響を及ぼす付着生物の除去(清掃)などのメンテナンスが必要となり、その費用が大きな負担となっていた。
【0009】
また、従来の筏や延縄等の養殖方法では、出荷時の引き揚げ作業の際、成長したイワガキの重量に、前記「付着生物」と「おもり」の重量が加わり、その引き揚げ作業が重労働になっている。
【0010】
さらに、従来の筏や延縄等の養殖施設では、施設の耐久性上、波の影響が少ない内湾域で行なうことが多いが、イワガキの場合には、その生態上、外洋域であっても養殖が可能である。外洋域での養殖を実現させるためには、重力式消波堤や浮消波堤等を設置し、養殖場所を造成する必要がある。しかし、このような施設の造成にかかる費用を考えると、イワガキ養殖としてはコストがかかり過ぎ、産業上成り立たない。
【0011】
また、イワガキの養殖域として、外洋域であっても養殖が可能であるが、従来の筏や延縄等の養殖施設をそのまま外洋域に設置すると、施設が海面上にあるため、漁場を占有することになり、漁船や作業船等の走行を制限させ、船舶の航行安全上からも支障をきたすことになる。
【0012】
そこで、本発明は、主にイワガキ等の貝類の養殖に最適で、設置海域を外洋域まで広げつつ引き揚げ作業も比較的容易に行い得、かつ低コスト化も図り得る養殖施設およびその養殖方法の提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、特許文献1に示すような浮体式と重力式とを組合わせ、かつ浮体部分については、特許文献1とは異なる養殖施設部とすることにより、イワガキ等の水産生物の養殖施設とすることを発案したものである。
【0014】
すなわち、本発明においては、重力式魚礁部と、これに連結された上側の浮体式養殖施設部とからなることを特徴とする養殖施設を提供するものである。
【0015】
上記構成によると、重力式魚礁部において中・底性魚の蝟集効果があり、また、浮体式養殖施設部においては、浮体部分の揺動運動によって魚貝類などの水産生物の餌となるプランクトンの発生を促進させ、養殖魚介類の成長を促進できる養殖環境を提供することができる。加えて、浮体式養殖施設部には回遊性魚類の蝟集効果が付加され、魚介類の良好な棲息環境を作り出すことができる。
【0016】
本出願人の試験結果によると、浮体式イワガキ養殖施設ではイワガキ自身にワレカラ等の小型甲殻類や多毛類が棲み着くとの知見が得られたが、これは浮体養殖施設部が魚貝類などの水産生物の餌料場となり、餌料培養機能の役目を果たしていると考えられる。また、浮体式養殖施設部は浮魚礁機能も有すると考えられ、回遊性魚類の増集も期待できる。従って、本養殖施設の設置により、高価な餌料培養施設を付加することなく多機能な養殖施設が造成されるものと考えられる。
【0017】
ここで、浮体式養殖施設部は、重力式魚礁部に固定された形式であってもよいが、浮体式養殖施設部と重力式魚礁部とを着脱自在に連結する連結手段が設けられた養殖施設とすれば、イワガキなどの貝類を回収する際に、浮体式養殖施設のみを引き揚げて回収することができ、養殖作業が容易に行える。
【0018】
連結手段は、浮体式養殖施設部の下端に形成された係止部と、該係止部を着脱自在に連結するよう前記重力式魚礁部に形成された係止受部とから構成されたものを例示できる。
【0019】
また、浮体式養殖施設部としては、養殖ロープと、これに間隔をおいて取り付けられた複数の採苗器と、前記ロープの上端に取り付けられた浮力体と、前記ロープの下端に形成され前記連結手段の一部を構成する係止部とから構成されたものを例示できる。これにより、イワガキなどの貝類の養殖に適した養殖施設部を提供できる。なお、採苗器は、天然採苗および人工採苗のいずれにおいても使用されるものである。また、採苗器は、本来、種苗生産機能を備えたものをいうが、本発明では、本来の種苗生産機能を有するものに限るものではなく、これを成長させる飼育機能を有する養殖基質をも含むものである。
【0020】
この浮体式養殖施設部は中層域の水深に設置するのが最適である。従来の「垂下式」養殖施設では、養殖期間中に多くの付着生物が付着するが、本出願人の試験結果によると、水面下5m以深になると、その付着量が大きく減少するとの知見が得られている。水深を5m以深の中層域に設置する場合、ロープ垂下式では難しいので、海底面から簡易な浮体を用いてロープを立ち上げ最適水深にイワガキ採苗器を配置できる浮体式養殖施設部が最適である。これにより、イワガキの餌料である植物プランクトンを安定して供給することができ、付着生物も減少して重量の軽減が可能となるため、回収時の引き揚げ作業も比較的容易となる。さらに、浮体式養殖施設部が中層域に設置され、海面上に無いことから、漁船や作業船等の走行に支障をきたすこともなく、海面を有効に利用できる上、景観上も優れている。
【0021】
また、重力式魚礁部を含む養殖施設は沿岸の外洋域に沈設されるのが望ましい。従来の「垂下式」養殖方法では外洋域での養殖が困難であったが、浮体式養殖施設部を重力式魚礁部と連結することで安定した養殖施設となり、海面利用範囲が広がることになる。この重力式魚礁部としては、加工性に優れている鋼製の人工魚礁を利用することが好ましいが、これに限定されるものではなく、例えばコンクリートブロック魚礁や廃船を利用した重力式魚礁であってもよい。
【0022】
また、浮体式養殖施設における養殖対象生物は、水産生物であれば、特に限定されるものではないが、イワガキ等の貝類が好適であり、特に、棲息域が外洋側の岩礁域であるイワガキの養殖に最適である。
【0023】
また、本発明においては、沿岸の外洋域に重力式魚礁部とその上側の浮体式養殖施設部とからなる養殖施設を沈設し、浮体式養殖施設部を中層域の水深に設置して対象水産生物を養殖することを特徴とする養殖方法を提供することができる。
【0024】
また、沿岸の外洋域に重力式魚礁部とその上側の浮体式養殖施設部とからなる養殖施設を沈設し、浮体式養殖施設部を重力式魚礁部に対して着脱自在に連結し、浮体式養殖施設部で水産生物を養殖後に、該浮体式養殖施設部を回収する養殖方法も提供できる。
【0025】
上記養殖方法において、養殖対象生物をイワガキ等の貝類とし、浮体式養殖施設部に複数の採苗器と浮力体とを備え、採苗器に付着させた稚貝を飼育し、稚貝の成長後に浮体式養殖施設部の係止部を重力式魚礁部の係止受部から取り外し、浮力体の浮力により浮体式養殖施設部を海面に浮き上がらせて回収する養殖方法を採用すれば、収穫時の引き揚げ作業が容易に行える。
【0026】
イワガキ養殖を例にとると、イワガキの出荷はその成長を確認して行なうが、2年〜4年程度で出荷できるようになる。この養殖施設での出荷時の引揚げ作業は、特殊な作業船でなく小型漁船等で作業でき、浮体式養殖施設部を取り外す「潜水作業者」とそれを回収する「船上作業者」の最低2名で操業が可能となる。ここでは、潜水作業者が人工魚礁との連結部を切り離す事で、自動的に養殖施設部が海面上に浮き上がり、それを船上作業者が回収することになる。この際、従来の養殖方法と比べて、付着生物が軽減されていることや安定用のおもりが無いことから、その引き揚げ作業も容易となる。
【0027】
さらに、重力式魚礁部と接続することで、人工魚礁に蝟集した魚類が採苗器やロープ等に付着する生物を捕食すると考えられ、これにより、イワガキ養殖施設の重量軽減を手助けするものと考えられる。
【0028】
このような浮体式養殖施設部と重力式魚礁部との連結は陸上のみならず海中で行うこともできる。特に、浮体式養殖施設部を回収後に養殖貝類を収穫し、収穫後に採苗器に稚貝を付着させた浮体養殖施設部を海中に沈めて再び重力式魚礁部に連結することができる。
【0029】
なお、浮体式養殖施設部を海中で重力式魚礁部に連結する際に、下端に浮力調整用の重りを取り付けて作業を行えば、養殖施設部を浮力体の浮力に抗して重力式魚礁部まで容易に沈めることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は浅海域に設置された人工魚礁機能を有するイワガキ養殖施設の概要を示す正面図、図2は同じくイワガキ養殖施設の概要斜視図、図3は重力式魚礁部の平面図、図4は同じくその正面図である。
【0031】
図に示すように、養殖施設1は、重力式魚礁部2と、その上側に連結手段3を介して着脱自在に接続される浮体式養殖施設部4とから構成されている。
【0032】
本施設1は、設置水域の拡大利用を図るため、沿岸の外洋域に沈設されるものであるが、重力式魚礁部2と浮体式養殖施設部4との接続部分の水深位置が重要である。つまり、潜水作業者が長時間潜水可能な水深帯を考慮し、接続部の水深が約10mになるように設定するのが好ましい。
【0033】
また、浮体式養殖施設部4は、ムラサキイガイ、ホヤ類、フジツボ類、海綿類等の多くの付着生物が減少する水深であって、大型漁船や作業船の走行に支障はない水域に設置するのが好ましい。
【0034】
さらに、浮体式養殖施設部4は、試験研究等で出荷時の採苗器1枚当りの空中重量が確認されており、引揚げる際に重労働にならない重量を想定し、5枚程度(引き揚げ重量で約25kgf)が良いとされる。また、本出願人の試験結果から、イワガキの棲息域としては水深が5m〜10m(好ましくは6〜8m)の中層域がよいことも知られている。本実施形態では、これらの知見に基づいて重力式魚礁部2と浮体式養殖施設部4の寸法が設定されている。
【0035】
重力式魚礁部2は、H型鋼、I型鋼あるいはL型鋼2aを四角枠状にブロック化し、これら複数のブロックを溶接固定して全体として直方体状に成形した鋼製の人工魚礁であって、その上面側の型鋼には連結手段3の一部を構成する複数の係止受部6が間隔をおいて溶接固定されている。
【0036】
この重力式魚礁部2は、工場から運搬する際に比較的地元で調達しやすい10tonトラックで運搬可能な寸法(例えば、4.8m×2.4m)から決められており、その高さは後述する設置水域の水深(約12m程度、図1参照)を考慮して、2.4m程度に設定されている。但し、生産効率などの観点から広くニーズに対応できるように、最寄岸壁でブロックを連結し、大型化できるようにしている。また、魚礁部2の高さは2.4mに限定されるものではなく、設置水域の水深に応じて、潜水作業者20の作業性などを考慮して適宜選定すればよい。
【0037】
浮体式養殖施設部4は、直径10mm程度の養殖ロープ10と、これに間隔をおいて取り付けられた複数の採苗器11と、前記ロープ10の上端に取り付けられた浮力体12と、前記ロープ10の下端に形成され前記連結手段3の一部を構成する係止部7とから構成され、これらが魚礁部2に間隔をおいて多数係留されている。
【0038】
養殖ロープ10の長さは、本施設1を水深12mの海底に設置するものとすりと、ロープ上端に取り付ける浮力体12の位置(水深5m以深)と魚礁部2の高さから計算して、4〜5m程度のものを選定する。但し、養殖ロープ10の長さは、特に限定されるものではなく、設置水深に応じて適宜選定すればよい。
【0039】
採苗器11は、図9に示す従来の垂下式ロープに取り付ける場合と同様なものを用いて養殖ロープに取り付ける。一つのロープに取り付ける複数の採苗器11同士の間隔は30cm〜1m程度(本実施形態では50cm)が適当である。30cmよりも小さいと稚貝の成長に伴い、養殖貝同士が接触して大きな塊となり、引き揚げ作業時に支障を来たす。また、1mよりも大きいと、棲息域(5〜10m、好ましくは6〜8m)の関係で採苗器11の枚数が減少することになり、生産性が低下することになる。採苗器11は、上記棲息域の関係および引き揚げ時の作業性を考慮して一つのロープ当たり5枚程度が適当である。
【0040】
浮力体12は、水深の中層域に設置するため耐圧ブイから構成される。浮力体12の浮力は、収穫時のロープ1本当りのイワガキ重量(空中重量で約25kgf、海中での重量約8kgf)を想定して、その重量から設計する。浮力体12の設置水深は、船舶の航行安全上および付着生物の低減化を図る観点から、海面下5m以深に設定するのが好ましい。
【0041】
図5は連結手段の概要説明図、図6は連結手段の側面図、図7は同じくその正面図である。これらの図に示すように、連結手段3は、ロープの下端に形成されたリング状の係止部7と、該係止部7を着脱自在に連結可能に魚礁部2に形成されたフック上の係止受部6とから構成されている。
【0042】
リング状の係止部7は、ロープの下端をU字上に折り返し、折り返し端部とロープ本体とをビニールホース等の合成樹脂製の保護外皮8で覆って同時に止め、また、折り返し部にできたリング状の係止部7にもビニールホース等の合成樹脂製保護外皮8aを嵌め込み、係止受部6との摩耗による損傷を防止できるようになっている。
【0043】
係止受部6は、図6および図7に示すように、魚礁部2に溶接された鋼材を逆U字状に折曲げ、さらにその先端を上方にU字状に折曲げて形成される。そして、基端の逆U字部6aの折曲方向と先端のU字部6bの折曲方向を互いに直交させることで、リング状の係止部7が養殖中に潮流などの影響で係止受部6から外れるのを防止できるようになっている。
【0044】
浮体式養殖施設部4の連結個数は、回収時の作業性を考慮して互いに80cm程度の間隔で連結されるが、隣り合ったロープ同士が絡まないように浮体上部と中間部に同様のロープ10aで着脱自在に連結するようにしてもよい。このようにすれば、万一、一つの浮体施設部が外れても、その流失を防止することができる。
【0045】
図8は養殖施設1を利用した浮体式養殖施設部4の回収・再設置状況を示す概略図であり、同図(a)は回収時の状況を、同図(b)は再設置時の状況を示している。図に示すように、本施設1は、沿岸の外洋域の水深約12mの海底に設置したもので、重力式魚礁部2には、中・底性魚が蝟集し、浮体式イワガキ養殖施設部4では、潮流などにより海底から上昇する養分により植物プランクトンが発生しやすく、これを餌とするイワガキの成育が促進される。
【0046】
浮体式養殖施設部4の設置水深が5m以下であるため、採苗器11に付着しやすいムラサキイガイ、ホヤ類、フジツボ類、海綿類等の付着生物が低減し、また、下層の魚礁部2に棲息する魚類が採苗器11に付着する付着生物を餌として除去するので、イワガキの成長が促進するものと考えられる。したがって、イワガキの清掃などのメンテナンスも不要となり、養殖コストの低減に繋がる。また、浮魚礁機能も有すると考えられ、回遊性魚類の増集も期待できる。
【0047】
イワガキの回収は、図8(a)に示すように、潜水作業者20が養殖ロープ10の下端にあるリング状の係止部7をフック状の係止受部6から取り外す。養殖ロープ10同士を係留ロープ10aで連結している場合は、係留ロープ10aを取り外してから、係止部7を取り外す。そうすると、浮力体12の浮力により、浮体養殖施設部4が海面上まで浮き上がり、回収船21に容易に回収することができる。したがって、イワガキの回収にあたっては、回収船21上の作業者23と潜水作業者20の最低2名で作業が行える。
【0048】
浮体式養殖施設部4は回収後に養殖イワガキを収穫し、収穫後の採苗器11にイワガキ稚貝を付着させた浮体養殖施設部4を再び重力式魚礁部2に再設置することができる。この際、図8(b)に示すように、潜水作業者20が作業船21から潜り、養殖施設部4の係止部7を重力式魚礁部2の係止受部6に係止する。この浮体式養殖施設部4を海中で重力式魚礁部2に連結する際に、ロープ下端に浮力調整用の重り24を取り付けて作業を行うと、浮力体12の浮力に抗して、養殖ロープ10を容易に重力式魚礁部2まで沈ませることができ、作業性が向上する。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、上記実施形態ではイワガキの養殖施設について説明したが、イワガキに限らず、イタヤガイ、ホタテガイ、マガキなど、他の二枚貝類やマボヤ、海藻類など、他の水産生物の養殖においても本発明を適用できる。また、浮体式養殖施設部は、上記実施形態に限定されるものではなく、少なくとも浮力体が存在するものであればよい。また、連結手段の係止部および係止受部の構成も上記実施形態に限定されるものではない。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、沿岸の外洋域に重力式魚礁部とその上側の浮体式養殖施設部とからなる養殖施設を沈設することにより、設置海域の利用範囲を広げることができ、また、重力式魚礁部による蝟集効果と、浮体式養殖施設部による本来の養殖効果のみならず回遊性魚類の蝟集効果も期待でき、これらの相乗効果により効果的な養殖・増殖施設を提供することができる。
【0051】
また、浮体式養殖施設部を水深の中層域に設置したので、付着生物が低減でき、イワガキ等の養殖対象水産生物の餌料である植物プランクトンを安定して供給することができると共に、回収時の引き揚げ作業も比較的容易に行える。さらに、浮体式養殖施設部を中層域に設置したので、漁船や作業船等の走行に支障をきたすこともなく、海面を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるイワガキ養殖施設の正面図
【図2】同じくイワガキ養殖施設の概要斜視図
【図3】重力式魚礁部の平面図
【図4】図3の正面図
【図5】連結手段の概要説明図
【図6】連結手段の側面図
【図7】連結手段の正面図
【図8】(a)は養殖施設を利用した回収時の概要図、(b)は同じく再設置時の概要図
【図9】従来のイワガキ養殖施設の概要図
【符号の説明】
1 養殖施設
2 重力式魚礁部
3 連結手段
4 浮体式養殖施設部
6 係止受部
7 係止部
10 養殖ロープ
11 採苗器
12 浮力体
20 潜水作業者
21 作業船(回収船)
23 作業者
24 重り

Claims (6)

  1. 重力式魚礁部と、中層域の水深に設置され海面上での船舶の走行を許容する多数の浮体式養殖施設部とが着脱自在に連結され
    各浮体式養殖施設部は、養殖ロープに間隔をおいて取り付けられた複数の貝類の採苗器又は複数の貝類の養殖基質と、養殖ロープの上端に取り付けられた浮力体と、養殖ロープの下端に形成された係止部とから構成され、該係止部が重力式魚礁部に形成された係止受部に着脱自在に係止されたことを特徴とする養殖施設。
  2. 浮力体の浮力は、係止部の係止受部から取り外したときに浮体式養殖施設部を海面に浮き上がらせることができるように設定されたことを特徴とする請求項1に記載の養殖施設。
  3. 前記重力式魚礁部は、沿岸の外洋域に沈設されることを特徴とする請求項1に記載の養殖施設。
  4. 養殖ロープに間隔をおいて取り付けられた複数の採苗器又は複数の貝類の養殖基質と、養殖ロープの上端に取り付けられた浮力体と、養殖ロープの下端に形成された係止部とを備えた多数の浮体式養殖施設部について採苗器又は養殖基質に予め稚貝を付着させ、これら浮体式養殖施設部を重力式魚礁部の係止受部に着脱自在に連結すると共に、これらの養殖施設を沿岸の外洋域で浮体式養殖施設部が中層域の水深になるように設置して、その上方を走行する船舶に支障のないようにし、また、前記浮力体により各浮体式養殖施設部を浮遊させ、対象貝類を養殖し、養殖後に浮体式養殖施設部の係止部を重力式魚礁部の係止受部から取り外して浮体式養殖施設部を回収することを特徴とする養殖方法。
  5. 採苗器又は養殖基質に付着させた稚貝の成長後に浮体式養殖施設部の係止部を重力式魚礁部の係止受部から取り外し、浮力体の浮力により浮体式養殖施設部を海面に浮き上がらせて回収することを特徴とする請求項4に記載の養殖方法。
  6. 浮体式養殖施設部を回収後に養殖貝類を収穫し、収穫後に採苗器又は養殖基質に稚貝を付着させた浮体式養殖施設部を海中に沈めて再び重力式魚礁部に連結することを特徴とする請求項4又は5に記載の養殖方法。
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