JP2015176061A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】互いに当接した当接状態でニップ部を形成する2つの回転体22,22のうちの少なくとも一方22に対向して配置された保温カバー2003と、2つの回転体のうち保温カバー203が対向した対向回転体22の移動を行うことで対向回転体22をもう一方の回転体21に接離させる接離機構204と、を有し、接離機構204は、移動を行うとき保温カバー203と対向回転体22との対向間隔を維持したまま保温カバー203を移動させる。
【選択図】図5
Description
この方式では、記録紙の搬送路を挟んで対向当接する定着ローラおよび加圧ローラを用い、定着ローラ内に設けられている熱源からの熱と加圧ローラとの挟持作用により圧力を作用させてトナー像が定着される。
熱ローラ定着方式ではローラの熱容量が大きいことが起因して定着温度までの立ち上がりに時間を要する。
ベルト定着方式を用いる定着装置の一例として、図9に示す構成がある。
図9において定着装置Aは、記録紙Sの搬送路を挟んで一方に定着ローラBが、他方に加圧ローラCが備えられている。
定着ローラBには、これと別の位置に配置されている加熱ローラDとの間に捲装された定着ベルトEが掛け回されている。定着ベルトEは、テンションローラFによる張力付加されることにより定着ローラBの回転に連動して移動する。
これら各ローラは、定着装置Aの筐体A1,A2内に配置され、定着ローラBと加圧ローラCとが互いに当接する位置に形成される定着ニップを通過する際に記録紙Sが、熱・圧力を受けてトナー像を定着される。
定着後の記録紙Sは、定着ニップ部後方に配置されている分離爪Hにより排出方向を規定されて排出される。
図10は、上記技術を用いる定着装置の構成を模式的に示しており、定着装置A’は、ホルダMを備えたステーNにより支持されている発熱体Jと、加圧部材としての加圧ローラCとの間にベルト状の耐熱性フィルムKを挟ませて定着ニップ部を形成している。
この構成では、定着ニップ部で加熱される耐熱性フィルムKからの熱と加圧ローラCからの圧力を利用して定着ニップ部を通過する記録紙上のトナーが融解・浸透作用により定着される。
この技術では、表面が弾性変形可能で内部に熱源を備えた加熱定着ローラと、加熱定着ローラの周方向に沿って接触可能なベルトと、ベルトを加熱定着ローラの周面に向けて押圧するパッドとが用いられている。
この構成では、ベルトが加熱定着ローラの周方向に沿って加圧接触されるので、加熱定着ローラの周面の弾性変形と併せてベルトと加熱定着ローラとの間を通過する記録紙と加熱定着ローラとの接触面積を広げて熱伝導効率が大幅に向上する。
現像装置では、定着装置からの熱により現像剤の固化が促進されて現像不良を起こす原因となる。
また、消費電力低減のために、不用意な熱放散を防ぐ点からも定着に用いられる定着ローラや加圧ローラからの放熱を抑制するために、各ローラ周囲に保温効果を高めるカバーを設けることがある(例えば、特許文献8)。
ニップ圧を解除する際には、加圧ローラをニップ部から離すことでジャムを起こした記録紙をニップ部から引き出すことができる。
加圧ローラに対向した保温カバーを備えている場合(例えば、特許文献8)に、保温カバーと加圧ローラとの間に所定間隔を設定した状態で加圧ローラの位置のみが変化すると、加圧ローラと保温カバーとの対向間隔が変化する。
加圧ローラと保温カバーとの対向間隔が変化すると、対向間隔の容積変化により温度変化を生じ、過昇温や温度低下により所定の保温効果を得ることができなくなる虞がある。
特に、加圧ローラとの対向間隔は、ニップ部からの熱の放散を抑制するために、なるべく
小さくすることが望まれる。このような狭い対向間隔を設定した場合には、加圧ローラがニップ部から離れる際に保温カバーに接触し、加圧ローラの表面状態が変化する等の弊害が出る。
図1に示す画像形成装置は、複数色の画像形成が可能なカラープリンタである。なお、本発明は、画像形成装置としてプリンタに限らず、複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機さらにはこれら各機能を複合させた装置を含むものである。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム120Y、120C、120M、120Bkを並設したタンデム構造が採用されている。
その後、重畳転写画像が、記録シートなどが用いられる記録紙Pに対して2次転写行程を実行することで一括転写されるようになっている。
感光体ドラム120Bkの回転方向に沿って画像形成処理を行う帯電装置30Bk,現像装置40Bk、1次転写ローラ12Bkおよびクリーニング装置50Bkが配置されている。帯電後に行われる書き込みは、後述する光走査装置8が用いられる。
各感光体ドラム120Y、120C、120M、120Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションに備えられている。
光走査装置8は、各感光体ドラム120Y,120C,120M,120Bkに対して色毎に対応した書き込み光Lb(図1では、便宜上、ブラック画像の画像ステーションのみを対象として符号が付けてあるが、その他の画像ステーションも同様である)を出射する。これにより、感光体ドラム120Y,120C,120M,120Bkに静電潜像が形成される。
2次転写において重畳転写された画像を一括転写される記録紙Pを給送するシート給送装置61と、シート給送装置61から繰り出された転写紙Pのレジストタイミングを設定して2次転写位置に繰り出すレジストローラ対4である。さらに加えて、転写紙Pの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサが設けられている。
定着装置20は、記録紙Pに担持された転写後のトナー像を熱と圧力により融解・浸透させて定着するために用いられ、加熱されながら回転可能な可撓性を有する定着ベルト21を備えている。
定着装置20には、定着ベルト21に加えて、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた回転体である加圧ローラ22と、ニップ部N以外の箇所で定着ベルト21を加熱する複数のハロゲンランプ23a、23bを備えたヒータ23を備えている。
ニップ形成用のベース部材であるニップ形成部材24は、詳細を図示しないが、ベースパッドを巻いている摺動シート(低摩擦シート)を有する。
図に示すニップ形成部材24は、ニップ部Nの形状が平坦状であるが、この形状に限らない。例えば、加圧ローラ22の周面に沿って凹状に形成した場合には、ニップ部Nを通過する記録紙Pの先端が加圧ローラ22側に寄るので、定着ベルト21からの分離性が向上する利点がある。
定着ベルト21の温度は、記録紙Pがニップ部に進入する側に設けられた温度センサ27によって検出され、ヒータ23のフィードバック処理に用いられる。なお、図2において矢印Fは、記録紙Pの搬送方向を示している。
基材には、ニッケルもしくASUS等の金属材料またはポリイミドなどの樹脂材が用いられる。また離型層には、トナーに対する離型性を有するテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが用いられる。
この加圧ローラ22と定着ベルト21とが当接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押し潰されることで、定着ベルト21との間に圧力を受けてニップ形成部材24が所定の幅のニップ部Nを確保するようになっている。
分離搬送機構200は、ニップ部から移動する記録紙Pの移動方向下流側で定着ベルト21側に近接する先端を有したベルト側分離搬送部材201と、加圧ローラ22側に近接する先端(後述する剥離爪202A)を有した加圧側分離搬送部材202とを備えている。
加圧側分離搬送部材202には、加圧ローラ22に対向して配置されて加圧ローラ22を対向回転体とし、加圧ローラ22との間で所定の対向間隔を持たせた保温カバー203が一体化されている。保温カバー203の一部が加圧側分離搬送部材202を形成している。
保温カバー203は、加圧ローラ22の周方向でニップ部Nに対向する側と反対側の周面を覆うことができる面を有した金属製あるいは樹脂製部材である。
保温カバー203における加圧ローラ22と対向する面は、金属の場合には鏡面仕上げ、樹脂の場合には蒸着などによって反射面を形成することによりニップ部Nへの反射熱を供与できるようにして熱源への消費電力の低減できるようにしてもよい。
加圧機構204は、基板204Aと基板204に対して揺動可能に支持されている加圧ローラ付勢板204Bとを備えている。
加圧ローラ付勢板204Bは、図3において基板204Aの下端側を揺動支点として支持されており、揺動端は基板204Aとの間に配置されたバネ205により通常、定着ベルト21に向けた揺動習性が与えられている。
基板204Aおよび加圧ローラ付勢板204Bは、入力ギヤ206の支軸206Aを揺動支点として図3において矢印で示すように揺動することができる。揺動方向は、定着ベルト21に加圧ローラ22を押圧してニップ部に圧力を作用させる方向とニップ部から圧力を解除する方向に相当している。
すなわち、偏心カム210の回転位相の大径部によって軸受け211が押し動かされると定着ベルト21に向けて加圧ローラ22が移動する。軸受け211に対する偏心カム210の対面位置が大径部から小径部に変化するとニップ圧が解除される向きに加圧ローラ22が移動する。
これにより、加圧機構204側で定着ベルト21に対する加圧ローラ22の接離状態が選択されると、加圧機構204側のスタッド212を介して保温カバー203が加圧ローラ22の接離方向と同じ方向に移動することができる。
従って、保温カバー203は、加圧ローラ22の接離動作に併せて加圧ローラ22との対向間隔を保ったまま接離方向に移動する。
よって、加圧ローラ22のみが移動する場合と違って、保温カバー203も加圧ローラ22と同じ方向および同じ量を以て連動できるので、定着動作時と同じ対向間隔を保つ。これにより、加圧ローラ22が移動した場合に保温カバー203に接触することを防止でき、さらには、対向間隔の変化による温度変化の発生も防ぐことができる。
図5および図6に示すように、保温カバー203の上部には、スタッド挿入部203A(図5参照)と同じ面にガイド支点部203C(図5参照)が形成されている。
ガイド支点部203Cは、図6に示すように、保温カバー203の上位に配置される搬送ガイド214に形成されている嵌合部214A(図6参照)を挿入され、挿入後の回転を可能にするために断面小判型に形成されている。
搬送ガイド214は、保温カバー203に支持されて一体化されていることにより、保温カバー203が加圧ローラ22をニップ部Nでの圧力を解除する方向に揺動した場合、保温カバー203と共に加圧機構204に連動する。
よって、搬送ガイド部材214は、保温カバー203側のガイド支点部203Cを支点として揺動する。例えば、搬送ガイド部材214は、ニップ部Nでの圧力を解除された状態では、ニップ部Nから記録紙Pを取り出す際の取り出し空間を広げるように揺動する。このように、搬送ガイド部材214は、かかる空間を開閉する方向に揺動する。
図7に示すように、加圧ローラ22の近傍には、加圧ローラ22の表面に当接して加圧ローラ22の温度を検知する検知部材としての加圧サーミスタTHを設置するための支持部材215が一体化されている。よって、保温カバー203には、定着に影響を与える加圧ローラ22のパラメータとして加圧ローラ22の温度を検知する加圧サーミスタTHが一体化されている。加圧サーミスタTHは、定着状況を監視する際に加圧ローラ22の温度を検知可能な部材であるが、この部材に限らず、加圧部材である加圧ローラ22に対して接触方式による温度検知が可能な部材に代用することも可能である。
この構成により、加圧ローラ22の接離動作の際に加圧機構204に連動して保温カバー203が移動するとこれに連動して加圧ローラ22との対向関係を維持しながら移動する。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
21 回転体
22 回転体、対向回転体
100 画像形成装置
202A 分離搬送部材
203 保温カバー
204 接離機構
214 搬送ガイド
TH 検知部材、サーミスタ
DB 除電部材
N ニップ部
P 記録紙
Claims (8)
- 互いに当接した当接状態でニップ部を形成する2つの回転体のうちの少なくとも一方に対向して配置された保温カバーと、
前記2つの回転体のうち前記保温カバーが対向した対向回転体の移動を行うことで該対向回転体をもう一方の回転体に接離させる接離機構と、を有し、
前記接離機構は、前記移動を行うとき前記保温カバーと前記対向回転体との対向間隔を維持したまま該保温カバーを移動させる定着装置。 - 前記保温カバーは、前記接離機構に連結されて前記移動に連動することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記保温カバーの一部が、前記ニップ部を通過する記録紙の搬送をガイドする搬送ガイドを形成していることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 前記保温カバーには、定着に影響を与える前記対向回転体のパラメータを検知するための検知部材が一体化されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載の定着装置。
- 前記検知部材は、前記対向回転体の温度を検知するサーミスタであることを特徴とする請求項4記載の定着装置。
- 前記保温カバーと、前記対向回転体に当接して除電する除電部材とが一体化されていることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載の定着装置。
- 前記保温カバーと、前記ニップ部を通過する記録紙を前記対向回転体から分離して排出する分離搬送部材とが一体化されていることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか一つに記載の定着装置。
- 記録紙上に担持されたトナー像を該記録紙に定着させる際に請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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