JP7153188B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7153188B2
JP7153188B2 JP2018210561A JP2018210561A JP7153188B2 JP 7153188 B2 JP7153188 B2 JP 7153188B2 JP 2018210561 A JP2018210561 A JP 2018210561A JP 2018210561 A JP2018210561 A JP 2018210561A JP 7153188 B2 JP7153188 B2 JP 7153188B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
base material
paper
recording medium
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018210561A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020076881A (ja
Inventor
悟志 久野
隆一 民部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2018210561A priority Critical patent/JP7153188B2/ja
Publication of JP2020076881A publication Critical patent/JP2020076881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7153188B2 publication Critical patent/JP7153188B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、定着装置、及びこれを備える画像形成装置に関する。
複写機やプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置においては、用紙などの記録媒体に形成された未定着画像を定着するため、互いに接触するローラやベルトなどの部材の間(ニップ部)に記録媒体を搬送して加熱する定着装置が搭載されている。
未定着画像が形成された記録媒体が定着装置のニップ部に搬送されると、記録媒体がニップ部を通過する際に記録媒体に熱が与えられることで、未定着画像が記録媒体に定着される。一方、記録媒体が通過しない非通過領域では、熱があまり消費されないため、記録媒体が通過する通過領域に比べて温度が高くなる傾向にある。このため、定着処理が連続して行われた場合は、非通過領域における温度が過度に上昇するといった問題がある。
斯かる問題を解決するため、特許文献1(特開2015-64560号公報)には、ニップ部を形成するニップ形成部材の熱伝導率を記録媒体の幅方向に渡って異ならせた定着装置が提案されている。
図7に示すように、この定着装置では、ニップ形成部材が、第1熱伝導層100と、第2熱伝導層200と、これらの間に設けられた中間層300と、を積層して構成されている。そして、中間層300に、最小幅サイズW1の記録媒体P1を搬送した際に温度上昇が生じ得る箇所(非通過領域)Uに対応して、中間層300の基材400よりも熱伝導率の高い熱伝導部材500を配置し、熱伝導部材500によって非通過領域におけるニップ部の熱を吸収することで、その温度上昇を抑制するようにしている。
上記のように、最小の幅サイズW1の記録媒体P1を搬送する場合は、熱伝導部材500によって非通過領域におけるニップ部の熱を吸収することで、非通過領域の温度上昇を抑制することが可能である。しかしながら、最小の幅サイズW1よりも大きい幅サイズW2の記録媒体P2を搬送する場合は、熱伝導部材500が配置されている領域Uが記録媒体通過領域となるため、記録媒体P2に付与されるべき熱の一部が熱伝導部材500によって吸収されることになる。これにより、記録媒体通過領域におけるニップ部の温度が所定の温度より低下すると、コールドオフセットなどの定着不良が発生する虞があった。
また、このような記録媒体通過領域における温度低下を抑制する方法としては、ヒータの発熱量を上げる方法が考えられる。しかしながら、この方法では熱エネルギーの消費量が多くなるため、エネルギー効率の観点からは好ましい方法ではなかった。
上記課題を解決するため、本発明は、筒状の定着部材と、前記定着部材の外周側に対向するように配置された対向部材と、前記定着部材を加熱する加熱部材と、前記定着部材の内周側に配置され前記対向部材との間で前記定着部材を挟んでニップ部を形成するニップ形成部材と、を備える定着装置であって、前記ニップ形成部材は、前記ニップ部側から順に積層された、第1熱伝導層と、中間層と、第2熱伝導層と、を有し、前記中間層には、空気層と、前記空気層よりも熱伝導率が大きく前記第1熱伝導層及び前記第2熱伝導層よりも熱伝導率の小さい基材層とが、前記ニップ部を通過する記録媒体の幅方向に渡って交互に配置され、前記中間層に、記録媒体の幅方向に渡って凹凸部を有する基材が設けられ、前記基材層は、前記基材の凸部で構成され、前記空気層は、前記基材の凹部で構成され、複数の前記基材層が、一部材の前記基材によって一体に構成されていることを特徴とする。
本発明では、ニップ形成部材の中間層が空気層と基材層とを有することで、中間層に基材と熱伝導部材とが配置された従来例に比べて、ニップ形成部材の熱伝導率が低くなる。これにより、定着部材からニップ形成部材への熱伝達が抑制されるので、記録媒体が通過する通過領域における定着部材の温度低下を抑制でき、コールドオフセットなどの定着不良の発生を回避しやすくなる。
本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 定着装置の概略構成図である。 ニップ形成部材の断面図である。 ニップ形成部材の分解斜視図である。 ニップ形成部材の他の例を示す断面図である。 本発明を端部搬送基準方式の画像形成装置に適用した例を示す図である。 従来のニップ形成部材の断面図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。まず、図1を参照して、画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、電子写真方式のカラーレーザプリンタである。なお、本発明は、プリンタのほか、複写機、ファクシミリ、あるいは、これらのいずれか2つ又は3つの機能を備える複合機であってもよい。また、カラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置であってもよい。
図1に示すように、画像形成装置1には、画像を形成する画像形成部2と、記録媒体としての用紙Pを供給する記録媒体供給部3と、供給された用紙Pに画像を転写する転写部4と、用紙Pに転写された画像を定着する定着装置5と、画像が定着された用紙Pを装置外に排出する排出部6と、が設けられている。
画像形成部2には、画像形成装置本体に対して着脱可能な4つの作像ユニット7Y,7M,7C,7Kが設けられている。各作像ユニット7Y,7M,7C,7Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外、同様に構成されている。具体的に、各作像ユニット7Y,7M,7C,7Kは、ドラム状の感光体8と、感光体8の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ9と、感光体8の表面にトナー(現像剤)を供給して潜像を可視画像化する現像手段としての現像ローラ10と、感光体8の表面をクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニングブレード11と、を備えている。なお、図1では、イエローの画像を形成する作像ユニット7Yが備える、感光体8、帯電ローラ9、現像ローラ10及びクリーニングブレード11のみに符号を付しており、その他の作像ユニット7M,7C,7Kにおいては符号を省略している。また、画像形成部2には、各作像ユニット7Y,7M,7C,7Kの感光体8の表面を露光して潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置12が設けられている。
記録媒体供給部3には、用紙Pを収容する給紙トレイ13と、給紙トレイ13から用紙Pを1枚ずつ送り出す給紙ローラ14と、が設けられている。給紙トレイ13に収容される用紙Pとしては、普通紙のほか、厚紙、薄紙、はがき、封筒、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等が含まれる。また、記録媒体供給部3は、用紙P以外の記録媒体として、OHPシートやOHPフィルム等を供給するものであってもよい。
転写部4には、複数のローラによって張架された中間転写体としての無端状の中間転写ベルト15と、各感光体8上の画像を中間転写ベルト15へ転写する一次転写部材としての4つの一次転写ローラ16と、中間転写ベルト15上に転写された画像を用紙Pへ転写する二次転写部材としての二次転写ローラ17と、が設けられている。各一次転写ローラ16は、それぞれ、中間転写ベルト15を介して感光体8に接触している。これにより、中間転写ベルト15と各感光体8とが互いに接触し、これらの間に一次転写ニップが形成されている。一方、二次転写ローラ17は、中間転写ベルト15を介して中間転写ベルト15を張架するローラの1つに接触している。これにより、二次転写ローラ17と中間転写ベルト15との間には二次転写ニップが形成されている。
定着装置5は、無端状の定着ベルト21と、定着ベルト21の外周面に接触する加圧ローラ22と、を備えている。なお、定着装置5の詳しい構成については、後述する。
排出部6には、一対の排紙ローラ18が設けられている。
続いて、図1を参照して画像形成装置の印刷動作について説明する。
印刷動作開始の指示があると、各作像ユニット7Y,7M,7C,7Kにおいて、感光体8が回転を開始し、帯電ローラ9によって感光体8の表面が均一な高電位に帯電される。次いで、原稿読取装置によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント情報に基づいて、露光装置12が各感光体8の表面を露光することで、露光された部分の電位が低下して静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に対して現像ローラ10からトナーが供給され、各感光体8上にトナー画像が形成される。
各感光体8上に形成されたトナー画像は、各感光体8の回転に伴って一次転写ニップ(一次転写ローラ16の位置)に達すると、回転駆動する中間転写ベルト15に順次重なり合うように転写される。そして、中間転写ベルト15上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写ニップ(二次転写ローラ17の位置)へ搬送され、二次転写ニップにおいて搬送されてきた用紙Pに転写される。
この用紙Pは、記録媒体供給部3から供給されたものである。記録媒体供給部3では、印刷動作開始の指示があった後、給紙ローラ14が回転することで、給紙トレイ13から用紙Pが1枚ずつ送り出される。そして、送り出された用紙Pは、タイミングローラ19によって一旦停止された後、中間転写ベルト15上のトナー画像が二次転写ニップに至るタイミングに合わせて二次転写ニップへ搬送される。かくして、用紙P上にフルカラーのトナー画像が担持される。また、トナー画像が転写された後、各感光体8上に残留するトナーは各クリーニングブレード11によって除去される。
トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置5へと搬送される。そして、用紙Pは、定着ベルト21と加圧ローラ22との間に搬送され、これらの間で加熱及び加圧されることで用紙Pにトナー画像が定着される。その後、用紙Pは、排出部6に搬送され、排紙ローラ18によって装置外に排出されて、一連の印刷動作が完了する。
次に、図2に基づき、定着装置5の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置5は、定着ベルト21と、加圧ローラ22と、ハロゲンヒータ23と、ニップ形成部材24と、ステー25と、反射部材26と、分離部材27と、温度センサ28と、を備えている。
定着ベルト21は、用紙Pに未定着画像Tを定着させる筒状の定着部材であり、用紙Pの未定着画像担持面側に配置される。本実施形態では、定着ベルト21が、複数のローラによって張架されておらず、非回転状態では基本的に周方向の張力が付与されない状態、いわゆるフリーベルト方式で支持されている。また、本実施形態では、定着ベルト21が、ニッケルやSUS等の金属材料やポリイミドなどの樹脂材料で形成された内周側の基材と、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などで形成された外周側の離型層と、を有する無端状のベルト(フィルムも含む。)で構成されている。さらに、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、あるいはフッ素ゴムなどのゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
加圧ローラ22は、定着ベルト21の外周側に対向するように配置された対向部材である。本実施形態では、加圧ローラ22が、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴムやフッ素ゴムなどから成る弾性層22bと、弾性層の表面に設けられたPFAやPTFEなどから成る離型層22cと、で構成されている。弾性層22bの厚さを100μm以上にすることで、弾性層22bの弾性変形により、ベルト表面の微小な凹凸を吸収でき、画像の光沢ムラの発生を回避することが可能である。
本実施形態では、加圧ローラ22を中実ローラとしているが、中空ローラであってもよい。中空ローラの場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータなどの加熱部材を配置することも可能である。また、加圧ローラ22の弾性層22bは、ソリッドゴムでもよいが、内部に加熱部材が配置されていない場合は、弾性層22bにスポンジゴムを用いて加圧ローラ22の断熱性を高めることが望ましい。これにより、定着ベルト21の熱が加圧ローラ22に奪われにくくなり、定着ベルト21の熱効率が向上する。
また、加圧ローラ22は、画像形成装置本体に設けられた駆動源によって図2中の矢印Aで示す方向に回転駆動するように構成されている。一方、定着ベルト21は、加圧ローラ22が回転駆動することにより、これに伴って図2中の矢印B方向に従動回転する。定着ベルト21と加圧ローラ22との間(ニップ部N)に未定着画像Tが転写された用紙Pが搬送されると、回転する定着ベルト21と加圧ローラ22とによって用紙Pが搬送されニップ部Nを通過する。このとき、用紙Pに対して熱と圧力が付与されることで、未定着画像Tが用紙Pに定着される。
また、加圧ローラ22と定着ベルト21は、互いに接近離間するように構成されている。万が一、ニップ部Nに用紙が詰まった場合は、加圧ローラ22と定着ベルト21を互いに離間させ、ニップ部Nを開放することで、詰まった用紙のジャム処理などのメンテナンス作業を行うことが可能である。加圧ローラ22と定着ベルト21とは、いずれか一方に対して他方を動かして接近離間させるように構成されていてもよいし、両方を動かすことで接近離間させる構成であってもよい。
ハロゲンヒータ23は、定着ベルト21の内周側に配置され、赤外線光を放射することで、定着ベルト21を輻射熱により内周側から加熱する加熱部材である。加熱部材としては、ハロゲンヒータ23以外に、カーボンヒータやセラミックヒータ、あるいは電磁誘導加熱方式のものなどを用いることが可能である。本実施形態では、定着ベルト21内にハロゲンヒータ23が1本だけ配置されているが、用紙の幅サイズに応じて異なる発熱領域を有する複数のハロゲンヒータ23を用いてもよい。
また、本実施形態では、ハロゲンヒータ23が、定着ベルト21の内周面に対してニップ部Nとは反対側で直接対向している。このため、定着ベルト21は、ハロゲンヒータ23から直接照射される赤外線光によって加熱される。このように、ハロゲンヒータ23から発せられる赤外線光を定着ベルト21に直接照射する方式(直接加熱方式)を採用することで、定着ベルト21を効率良く加熱することができ、省エネ性の向上とファーストプリントタイムの短縮化を図ることが可能である。
ニップ形成部材24は、加圧ローラ22との間で定着ベルト21を挟んでニップ部Nを形成するものである。ニップ形成部材24は、定着ベルト21の内周側でベルト幅方向に渡って長手状に配置されている。加圧ローラ22がバネなどの加圧手段によってニップ形成部材24側に加圧されることで、定着ベルト21を介して加圧ローラ22とニップ形成部材24とが圧接する。これにより、加圧ローラ22と定着ベルト21との間にニップ部Nが形成される。
ニップ形成部材24は、熱による変形を防止するため、耐熱温度200℃以上の材料で構成されていることが好ましい。例えば、ニップ形成部材24の材料として、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
また、ニップ形成部材24のニップ部N側の面に、低摩擦材料で構成された摺動シートを設けてもよい。その場合、摺動シートに対し定着ベルト21が摺動することで、定着ベルト21への摩擦負荷が軽減される。また、摺動シートを設けず、ニップ形成部材24自体を低摩擦材料で構成してもよい。
ステー25は、加圧ローラ22の加圧力に抗してニップ形成部材24を支持する支持部材である。ステー25は、ニップ形成部材24と同様、定着ベルト21の内周側でベルト幅方向に渡って長手状に配置されている。ステー25によってニップ形成部材24が支持されていることで、加圧ローラ22の加圧力によるニップ形成部材24の撓みが抑制され、長手方向に渡って均一な幅のニップ部Nが得られる。ステー25は、その剛性を確保するため、SUSやSECCなどの鉄系金属材料によって形成されることが好ましい。
反射部材26は、定着ベルト21の内周側でハロゲンヒータ23と対向するように配置されており、ハロゲンヒータ23から発せられる赤外線光(輻射熱)を定着ベルト21へ反射するものである。赤外線光に対する反射部材26の反射率は、90%以上であることが望ましい。このような反射部材26を設けることで、定着ベルト21は、ハロゲンヒータ23から直接照射される赤外線光に加えて、反射部材26によって反射される赤外線光も照射されるため、より効果的に加熱される。また、反射部材26は、ハロゲンヒータ23とステー25との間に介在していることで、ハロゲンヒータ23からステー25への赤外線光の照射を遮断する機能も兼ねる。これにより、ステー25が加熱されることによる無駄な熱エネルギーの消費が抑制される。また、本実施形態のように、ステー25と反射部材26との間に空気層(隙間)が介在していることで、この空気層の断熱効果によってステー25への熱伝達がより一層抑制される。
また、ステー25の内面(ハロゲンヒータ23側の面)に鏡面処理を施すことにより、ステー25に反射部材26としての機能を持たせてもよい。その場合、ステー25とは別体の反射部材26を省略することが可能である。
分離部材27は、定着ベルト21から用紙を分離するものである。分離部材27は、ニップ部Nよりも用紙搬送方向下流側で定着ベルト21に対して近接するように(非接触に)配置されている。用紙Pがニップ部Nを通過すると、用紙Pの先端部が分離部材27に接触することで、用紙Pが定着ベルト21から分離される。
温度センサ28は、定着ベルト21の外周側に配置され、定着ベルト21の温度を検知するものである。温度センサ28の検知結果に基づいてハロゲンヒータ23の出力制御が行われることで、定着ベルト21の温度が所望の温度(定着温度)に維持される。温度センサ28は、接触型又は非接触型のいずれでもよい。温度センサ28としては、例えばサーモパイル、サーモスタット、サーミスタ、NCセンサなど、公知の温度センサを適用可能である。
以下、図3及び図4に基づき、ニップ形成部材24の構成についてさらに詳しく説明する。
図3は、ニップ形成部材24の断面図、図4は、ニップ形成部材24の分解斜視図である。また、図3では、ニップ形成部材24の断面形状を示すほか、ニップ形成部材24と、ハロゲンヒータ23の発熱長Lと、各種用紙P1~P4の通紙領域(記録媒体通過領域)W1~W4との位置関係も示している。
図3及び図4に示すように、ニップ形成部材24は、ニップ部N側(図3及び図4にお ける下側)から順に積層された、第1熱伝導層31と、中間層33と、第2熱伝導層3 2と、を有している。中間層33には、樹脂製の基材40が配置され、第1熱伝導層3 1及び第2熱伝導層32には、中間層33の基材40に比べて熱伝導率の高い熱伝導部 材51,52が配置されている。このような熱伝導率の高い熱伝導部材51,52が第 1熱伝導層31と第2熱伝導層32とに配置されていることで、ニップ形成部材24に おける長手方向(記録媒体幅方向)の熱伝達が行われやすくなり、非通紙領域における 定着ベルトの局部的な温度上昇の抑制を図れる。なお、第1熱伝導層31と第2熱伝導 層32に配置される各熱伝導部材51,52は、同じ熱伝導率の部材であってもよいし 、互いに異なる熱伝導率の部材であってもよい。
各熱伝導部材51,52は、ハロゲンヒータ23の発熱長L全体に渡って均一な厚さの平板状に形成されている。一方、基材40は、その長手方向(記録媒体の幅方向)に渡って凹凸部が形成され、長手方向に渡って厚さが異なっている。このような凹凸部が形成された基材40と平板状の各熱伝導部材51,52とが積層されることで、基材40の凹部に対応する箇所に空気層41が構成される。よって、中間層33には、基材40の凹部により構成される空気層41と、基材40の凸部により構成される基材層42とが、長手方向に渡って交互に配置されている。
本実施形態では、中間層33が、その長手方向中央部に配置された第1空気層41Aと、第1空気層41Aから長手方向両端部側に向かって順に配置された、第1基材層42Aと、第2空気層41Bと、第2基材層42Bと、を有している。
図3に示すように、第1空気層41Aは、最小通紙領域W1(例えば、A6縦サイズの用紙幅)に対応して配置されている。すなわち、第1空気層41Aは、最小通紙領域W1の一方の端部に対応する位置から他方の端部に対応する位置まで連続して配置されている。これに対して、第1基材層42Aは、第1空気層41Aが配置されている領域よりも幅方向外側の、最小幅の用紙P1が通過しない非通紙領域に対応して配置されている。具体的に、第1基材層42Aは、最小通紙領域W1の端部に対応する位置から、最小通紙領域W1よりも1つ大きい通紙領域W2の端部に対応する位置まで連続して配置されている。なお、上記「通紙領域の端部に対応する位置」には、用紙が位置ずれすることなく理想的に搬送される場合の正規の通紙領域の端部に対応する位置のほか、用紙が正規の通紙領域から僅かに位置ずれして搬送される場合の通紙領域の端部も含まれる。すなわち、第1空気層41Aの端部、及び、第1基材層42Aの端部は、用紙が理想的に搬送される際の通紙領域の端部、あるいは用紙が許容される程度に位置ずれして搬送される際の通紙領域の端部、のいずれかに対応して配置されている。
ところで、非通紙領域において定着ベルトの温度が局部的に高くなる現象は、ヒータ発熱長と通紙領域の差分である非通紙領域が大きいほど、定着ベルトに多くの熱が蓄積されるので、顕著となる傾向にある。従って、非通紙領域における温度上昇は、一般的に最小幅の用紙を通紙する場合に最も生じやすい。
斯かる事情を考慮し、本実施形態においては、定着ベルトの局部的な温度上昇が最も生じやすい、最小幅通紙時の非通紙領域に対応して、第1基材層42Aを配置している。第1基材層42A(及び第2基材層42B)は、各空気層41A,41Bに比べて熱伝導率が高い。このため、第1基材層42Aが配置されている領域では、各空気層41A,41Bが配置されている領域に比べてニップ形成部材の厚さ方向(図3における上下方向)の熱伝達が行われやすくなる。その結果、最小幅通紙時の非通紙領域においては、定着ベルトからニップ形成部材への熱伝達が促進され、定着ベルトの局部的な温度上昇が抑制される。
一方、第1空気層41A及び第2空気層41Bが配置されている領域では、各基材層42A,42Bが配置されている領域に比べて熱伝達が行われにくいので、ニップ形成部材24による吸熱が抑制される。従って、中間層33がこのような空気層41A,41Bを有することで、各サイズの用紙P1~P4が給紙される際の通紙領域W1~W4における温度低下を抑制することが可能である。
また、本実施形態では、図7に示す従来例と比べて、中間層33が空気層41と基材層42とで構成されていることで、通紙領域における温度低下をより高度に抑制することが可能である。すなわち、本実施形態に係る中間層33は、従来の熱伝導部材500よりも熱伝導率の低い基材層42と、従来例の基材400よりも熱伝導率の低い空気層41と、で構成されているので、従来例よりも全体的に熱伝導率が低くなるように構成されている。特に、空気層41は基材400に比べて断熱効果が高いので、空気層41が配置されている領域では、定着ベルトからニップ形成部材への熱伝達が抑制される。これにより、本実施形態においては、通紙領域(特に、空気層41が配置されている領域)における温度低下を高度に抑制することができ、コールドオフセットなどの定着不良の発生を回避しやすくなる。
また、本実施形態によれば、中間層33の熱伝導率が従来例に比べて全体的に低いことで、ハロゲンヒータの発熱量を全体的に下げても、通紙領域の温度低下を抑制し、定着ベルトの温度を適正な温度(定着温度)に維持することができるようになる。従って、熱エネルギーの消費を低減することができるようになり、省エネ効果が期待できる。
なお、本実施形態において、最小幅の用紙P1を通紙する際は、非通紙領域に従来例の熱伝導部材500よりも熱伝導率の低い第1基材層42Aが配置されているので、非通紙領域における温度上昇を抑制するための熱伝達は従来例に比べて行われにくくなる。しかしながら、本実施形態においては、上述のようにハロゲンヒータの発熱量を全体的に下げることができるので、従来例よりも熱伝導率の低い第1基材層42Aが配置されていても、非通紙領域における熱の蓄積がされにくく、過度な温度上昇を回避することが可能である。
また、従来例では、基材400と熱伝導部材500の2種類の部材で中間層300が構成されているが、本実施形態では、中間層33が実質的に基材40だけで構成されているので、部品点数を少なくすることができ、製造コストの点で有利となる。特に、図3及び図4に示すように、複数の基材層42が一部材の基材40によって一体に構成されている場合は、組立工数を削減し、組立作業性の向上を図れる。
また、本実施形態における複数の基材層42のうち、中間層の長手方向両端部に設けられた第2基材層42Bは、主にニップ形成部材24の強度を確保するために設けられている。すなわち、第2基材層42Bを構成するための基材40の凸部が無いと、中間層33の長手方向端部側で基材40や各熱伝導部材51,52が支持されないので、ニップ部Nの圧力が低下したり、基材40や各熱伝導部材51,52に変形が生じたりする虞がある。そのため、本実施形態では、第1基材層42Aを構成する凸部のほかに、第2基材層42Bを構成する凸部を設け、これらの凸部(第1基材層42A及び第2基材層42B)の先端部を第2熱伝導層32の熱伝導部材52に接触させることで、基材40及び各熱伝導部材51,52を厚さ方向に支持し、ニップ部Nの圧力低下や基材40及び各熱伝導層31,32の変形が生じないようにしている。
また、本実施形態とは反対に、図5に示す例のように、基材40の各凸部を、基材40の第1熱伝導層31側の面に形成し、各凸部の先端面を、第1熱伝導層31の熱伝導部材51に接触させてもよい。この場合も、基材40及び各熱伝導部材51,52が厚さ方向に支持されるので、ニップ部Nの圧力低下や基材40及び各熱伝導層51,52の変形を回避することができる。ただし、ニップ圧の均一化の観点からすれば、図5に示す例よりも、図3に示すような第1熱伝導層31を凹凸部の無い平坦な面で支持する構成の方が、長手方向に渡ってニップ圧をより高度に均一化できるので好ましい。
上述の実施形態では、各サイズの用紙P1~P4がそれぞれの幅方向中央位置M(図3参照)を揃えて搬送される、いわゆる中央搬送基準方式の画像形成装置を例に説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、図6に示すような、各サイズの用紙がそれぞれの幅方向一端部Eを揃えて搬送される、いわゆる端部搬送基準方式の画像形成装置にも適用可能である。
図6に示す例では、各サイズの用紙の搬送基準位置(幅方向一端部E)に近い側から遠い側に向かって、上述の実施形態と同様の機能を有する、第1空気層41A、第1基材層42A、第2空気層41B、第2基材層42Bが順に配置されている。さらに、図6に示す例では、第1空気層41A側の端部を補強するため、第3基材層42Cが配置されている。
この例においても、特に最小幅の用紙P1を通紙する際、第1基材層42Aが非通紙領域(温度上昇が顕著となり得る箇所)に対応して配置されていることで、非通紙領域における局部的な温度上昇を抑制することが可能である。また、各サイズの用紙P1~P4の通紙領域においては、断熱性の高い空気層41A,41Bが配置されていることで、温度低下を抑制でき、コールドオフセットなどの定着不良を防止することが可能である。
なお、本発明における空気層41及び基材層42のぞれぞれの個数や配置は、上述の実施形態に限らず、用紙の幅や温度上昇しやすい領域などとの関係で適宜変更可能である。上述の実施形態では、第1空気層41Aが、最小通紙領域W1に対応して配置されているが、第1空気層41Aは、例えば最小通紙領域W1よりも1つ大きい通紙領域W2など、他の特定サイズの用紙幅に対応して配置されていてもよい。そのほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
1 画像形成装置
2 画像形成部
5 定着装置
21 定着ベルト(定着部材)
22 加圧ローラ(対向部材)
23 ハロゲンヒータ(加熱部材)
24 ニップ形成部材
31 第1熱伝導層
32 第2熱伝導層
33 中間層
40 基材
41 空気層
41A 第1空気層
41B 第2空気層
42 基材層
42A 第1基材層
42B 第2基材層
42C 第3基材層
51 熱伝導部材
52 熱伝導部材
N ニップ部
P 用紙(記録媒体)
特開2015-64560号公報

Claims (5)

  1. 筒状の定着部材と、
    前記定着部材の外周側に対向するように配置された対向部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱部材と、
    前記定着部材の内周側に配置され前記対向部材との間で前記定着部材を挟んでニップ部を形成するニップ形成部材と、
    を備える定着装置であって、
    前記ニップ形成部材は、前記ニップ部側から順に積層された、第1熱伝導層と、中間層と、第2熱伝導層と、を有し、
    前記中間層には、空気層と、前記空気層よりも熱伝導率が大きく前記第1熱伝導層及び前記第2熱伝導層よりも熱伝導率の小さい基材層とが、前記ニップ部を通過する記録媒体の幅方向に渡って交互に配置され
    前記中間層に、記録媒体の幅方向に渡って凹凸部を有する基材が設けられ、
    前記基材層は、前記基材の凸部で構成され、
    前記空気層は、前記基材の凹部で構成され、
    複数の前記基材層が、一部材の前記基材によって一体に構成されている ことを特徴とする定着装置。
  2. 特定サイズの記録媒体が前記ニップ部を通過する際の通過領域の一方の端部に対応する位置から他方の端部に対応する位置まで連続して前記空気層が配置され、前記通過領域の端部に対応する位置から幅方向外側の領域に前記基材層が配置されている請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記特定サイズの記録媒体は、最小の幅サイズの記録媒体である請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記基材の凸部は、前記第1熱伝導層又は前記第2熱伝導層に対して接触している請求項1から3のいずれか1項に記載の 定着装置。
  5. 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部によって形成された画像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、
    を備える画像形成装置において、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
JP2018210561A 2018-11-08 2018-11-08 定着装置及び画像形成装置 Active JP7153188B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018210561A JP7153188B2 (ja) 2018-11-08 2018-11-08 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018210561A JP7153188B2 (ja) 2018-11-08 2018-11-08 定着装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020076881A JP2020076881A (ja) 2020-05-21
JP7153188B2 true JP7153188B2 (ja) 2022-10-14

Family

ID=70724432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018210561A Active JP7153188B2 (ja) 2018-11-08 2018-11-08 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7153188B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015064561A (ja) 2013-08-26 2015-04-09 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2015064560A (ja) 2013-08-26 2015-04-09 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2017116922A (ja) 2015-12-18 2017-06-29 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2018120196A (ja) 2016-03-11 2018-08-02 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015064561A (ja) 2013-08-26 2015-04-09 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2015064560A (ja) 2013-08-26 2015-04-09 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2017116922A (ja) 2015-12-18 2017-06-29 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2018120196A (ja) 2016-03-11 2018-08-02 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020076881A (ja) 2020-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10281850B2 (en) Fixing device with nip formation pad having an abutment region and opening portions
JP6201312B2 (ja) 画像形成装置
JP6361269B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5515906B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6347163B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6176437B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2011064767A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2014032389A (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP2016142987A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6638530B2 (ja) 定着装置、画像形成装置
JP2014056146A (ja) 定着装置と画像形成装置
JP6462204B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2013164442A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2013024895A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7151829B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP6766545B2 (ja) 定着装置、画像形成装置
JP6032541B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6737129B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7153188B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7293734B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2014178533A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP7115092B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7115105B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6826774B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7225940B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220914

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7153188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151