JP2015171796A - 成形品のバリ取り方法、成形品のバリ取り台及び成形品のバリ取り装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図5に示すように、このバリ取り台100は、成形品101のパーティングライン(成形金型の分割位置)上に形成されるバリ102を取り去る装置である。バリ取り台100は、基体103と、この基体103上に設けられる載置台105及び3つの押さえ部106a,106b,106cとを備える。これら3つの押さえ部106a,106b,106cは、載置台105の一側から他側にかけて略等間隔に配置される。また、押さえ部106a,106b,106cは、それぞれ、成形品101の製品部107を押さえ付ける押さえ位置と、この押さえ位置から上方に回転した解除位置との間を動作可能である。
(1)本発明の成形品のバリ取り方法は、載置台に成形品を載置する工程(A)と、載置台上の成形品をクランプによって載置台に押さえ付ける工程(B)と、載置台を回転させながら成形品のバリをロボットアーム装置によって剥ぎ取る工程(C)と、を備えることを特徴とする。
バリ取り装置10の構成を図1に基づいて説明する。
図1に示すように、バリ取り装置10は、ロボットアーム装置20及びバリ取り台30を備える。製造対象である成形品11は、合成樹脂を用いてブロー成形などにより成形されたものであり、製品部(この例では、一方向に長い空調用の中空ダクト)12を有する。この製品部12のパーティングライン上には、バリ13が形成される。バリ13の外形は、平面視において製品部12を囲う略長方形状(図2参照)に形成される。
ロボットアーム装置20は、バリ取り台30に隣接して配置される、いわゆる多軸ロボットであって作業用のアーム部21を備える。例えば、ロボットアーム装置20には、アーム部21を上下方向、左右方向及び前後方向に動作させる6軸駆動ロボットを用いることができる。このアーム部21の先端部には、複数種の機能部品が作業の種類に応じて選択的に取付け可能である。例えば、図1では、バリ13を掴むためのバリ掴みバンド22をアーム部21の先端部に装着した例を示すが、このアーム部21の先端部には、この他、載置用治具23(図3(a)参照)やナイフ25(図3(c)参照)などが付け替え可能である。
バリ取り台30は、基体31と、この基体31上に設けられる載置台32と、載置台32を回転させる下側駆動部33とを備える。また、バリ取り台30は、載置台32の上方にあって上下方向に移動可能に設けられるクランプ35と、このクランプ35を上下方向に移動させる上側駆動部36とを備える。
次に、バリ取り方法を図3、図4に基づいて説明する。
このバリ取り方法は、バリ取り装置10(図1参照)を用いて成形品11(図1参照)からバリ13(図1参照)を取り去る方法であって、以下に述べる工程(A)、工程(B)及び工程(C)を含む。
図3(a)に示すように、工程(A)では、アーム部21の先端部に装着した載置用治具23によって、停止した載置台32上に成形品11を載置する(矢印(1))。この際、クランプ35の長手方向に対して成形品11の長手方向を揃えるようにして、クランプ35の直下に製品部12を載置する。
図3(b)に示すように、工程(B)では、上側駆動部36によりクランプ35を下方に移動させ、載置台32上の成形品11の製品部12をクランプ35の押さえ部35aによって載置台32に押さえ付ける(矢印(2))。
工程(C)は、例えば、以下の段階(1)〜(3)により構成される。
図4(a)に示すように、段階(1)では、アーム部21の先端部をバリ掴みバンド22に付け替え、このバリ掴みバンド22を載置台32の一側に移動させる(矢印(3))。そして、バリ13の長手方向の一方の端部13aをバリ掴みバンド22で掴み、アーム部21を移動させることにより、バリ13の一部分(略半分)15Rを切り込み42a,42bに従って取り去る(矢印(4))。ここで、バリ13の一部分15Rは、本発明にいう「バリの最初の部分」に相当する。
図4(b)に示すように、段階(2)では、載置台32を任意の回転角度で回転させ、成形品11のバリ取り位置を変える。この例では、載置台32を180°回転させ、載置台32の他側に位置するバリ13の残りの部分15Lを、載置台32の他側から一側に180°反転させる(矢印(5))。この際、クランプ35の押さえ部35aによって成形品11を載置台32に押さえ付けた状態で、つまり製品部12が押さえ部35aと載置台32の間に挟み込まれたまま、載置台32の回転がなされる。
図4(c)に示すように、段階(3)では、バリ掴みバンド22を載置台32の一側に再度移動させる(矢印(6))。そして、バリ13の長手方向の他方の端部13bをバリ掴みバンド22で掴み、アーム部21を移動させる(矢印(7))。これにより、押さえ部35aによって押さえ付けられた成形品11におけるバリ13の残りの部分(本発明にいう「バリの次ぎの部分」に相当)15Lを取り去る。これで、成形品11からのバリ取りが完了し、バリ13が全て取り去られた製品部12が得られる。
以上、説明した実施形態の効果について述べる。
本実施形態によれば、成形品11からバリ13を部分的に順次取り去ることができるように、載置台32を回転させるので、載置台32の一側の狭い範囲でアーム部21を動作させて、成形品11からバリ13を完全に取り去ることができる。すなわち、従来のようにアーム部を載置台の一側から他側まで広く動作させる必要がなく、アーム部21の可動範囲(作業範囲)が、矢印(3),(4)及び矢印(6),(7)(図4参照)で示される狭い範囲で済む。
前述したバリ取り方法では、工程(C)において、段階(1)〜段階(3)により成形品11からバリ13を部分的に順次取り去る方法を例示したが、本発明の成形品のバリ取り方法では、この他、成形品11からバリ13の全部を一度に取り去ることもできる。
11 成形品
13 バリ
15R 一部分(最初の部分)
15L 残りの部分(次の部分)
20 ロボットアーム装置
30 バリ取り台
31 基体
32 載置台
35 クランプ
35b 回転軸
37 回転軸
Claims (9)
- 成形品のバリ取り方法であって、
載置台に前記成形品を載置する工程(A)と、
前記載置台上の前記成形品をクランプによって前記載置台に押さえ付ける工程(B)と、
前記載置台を回転させながら前記成形品のバリをロボットアーム装置によって剥ぎ取る工程(C)と、を備えることを特徴とする成形品のバリ取り方法。 - 前記工程(C)において、前記成形品を前記クランプによって前記載置台に押さえ付けた状態で、前記載置台の回転がなされることを特徴とする請求項1に記載の成形品のバリ取り方法。
- 前記工程(C)が、前記成形品のバリの最初の部分を前記ロボットアーム装置によって取り去る段階(1)と、
前記載置台を90°以上180°以下の回転角度で回転させ、前記成形品のバリ取り位置を変える段階(2)と、
前記クランプによって前記載置台に押さえ付けた前記成形品のバリの次ぎの部分を前記ロボットアーム装置によって剥ぎ取る段階(3)と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の成形品のバリ取り方法。 - 前記工程(C)において、前記載置台を前記ロボットアーム装置の動作に同調させて連続的に360°回転させ、前記成形品からバリの全部を一度に取り去ることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形品のバリ取り方法。
- 成形品のバリ取り台であって、
基体と、
前記基体上に回転可能に設けられ、前記成形品を載置する載置台と、
前記載置台の上方にあって上下方向に移動可能に設けられたクランプと、を備え、
前記クランプが、前記載置台に載置された前記成形品からバリを取り去るときに、前記成形品を前記載置台に押さえ付け、
前記載置台が、前記成形品からバリを取り去ることができるように、回転することを特徴とする成形品のバリ取り台。 - 前記クランプが、前記載置台の回転軸と同軸の回転軸を有し、前記成形品を前記載置台に押さえ付けた状態で前記載置台の回転にともなって回転し得ることを特徴とする請求項5に記載の成形品のバリ取り台。
- 前記載置台が、前記成形品からバリを部分的に順次取り去ることができるように、90°以上180°以下の回転角度で回転することを特徴とする請求項5又は6に記載の成形品のバリ取り台。
- 前記載置台が、前記成形品からバリの全部を一度に取り去ることができるように、連続的に360°回転することを特徴とする請求項5又は6に記載の成形品のバリ取り台。
- 請求項5ないし8のいずれか1項に記載のバリ取り台と、
前記バリ取り台に隣接して配置され前記成形品のバリを取り去るロボットアーム装置と、を備えることを特徴とする成形品のバリ取り装置。
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