JP2015171046A - Ad変換装置及びad変換方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速化と多ビット化とを両立できるAD変換装置及びAD変換方法を提供する。【解決手段】AD変換装置1は、アナログデータが入力され、デジタルデータの高位ビット側のデジタル変調信号を生成する2次以上のΔΣ型AD変換器10と、ΔΣ型AD変換器10によりΔΣ処理された残りのアナログ信号が入力され、デジタルデータの低位ビット側の多ビットデジタル値を生成するサイクリック型AD変換器20とを備え、高位ビット側の多ビットデジタル値と低位側の多ビットデジタル値とを合成してデジタル出力を得る。【選択図】図1

Description

本発明は、AD変換装置及びAD変換方法に関する。
高解像度の動画及び静止画を生成する撮像装置として、デジタル出力型イメージセンサが注目されている。デジタル出力型イメージセンサは、行列状に配置された画素を有する撮像領域、行選択回路、水平走査回路、及び撮像領域から出力されるアナログ画素信号をデジタル出力信号へAD変換するAD変換回路等で構成される。デジタル出力型イメージセンサでは、例えば、AD変換器が画素列ごとに配置された列並列AD変換方式が採用される。つまり、列並列AD変換方式では、画素列分のAD変換器が配置される。よって、高解像度及び多画素化が進むほど、AD変換器が多くなるので、個々のAD変換器には,
より高速かつ高精度なデジタル出力信号を生成することが要求される。
特許文献1には、デジタル出力型イメージセンサの高速化を目的として、サイクリック型AD変換器が2段直列接続されたAD変換回路を含む固体撮像装置の構成が開示されている。これによれば、デジタル出力信号の上位ビットのデジタル値を一方のサイクリック型AD変換器が生成し、下位ビットのデジタル値を他方のサイクリック型AD変換器が生成する。よって、アナログ画素信号の読み出し処理とAD変換処理とを並行して実行できるので、高速化が可能となる。
特開2012−114641号公報
本開示は、高速化と多ビット化とを両立できるAD変換装置及びAD変換方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係るAD変換装置は、アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するAD変換装置であって、アナログ入力信号が入力され、デジタル出力信号の高位ビット側のデジタル変調信号を生成する2次以上のΔΣ型AD変換器と、当該ΔΣ型AD変換器によりΔΣ処理された残りのアナログ信号が入力され、デジタル出力信号の低位ビット側の多ビットデジタル値を生成するサイクリック型AD変換器とを備える。
本開示のAD変換装置及びAD変換方法によれば、高速化と多ビット化とが両立されたAD変換動作が可能となる。
実施の形態1に係るAD変換装置のブロック構成図である。 実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器を構成する反転増幅器の動作周波数とゲインとの関係を表すグラフである。 実施の形態1に係るサイクリックAD変換器を構成する反転増幅器の動作周波数とゲインとの関係を表すグラフである。 実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器の回路構成の一例を示す図である。 実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器の動作タイミングチャートである。 実施の形態1に係るサイクリックAD変換器の回路構成の一例を示す図である。 実施の形態1に係るサイクリックAD変換器の動作タイミングチャートである。 反転増幅器の回路構成の一例を示す図である。 実施の形態1に係るAD変換方法を説明する動作タイミングチャートである。 AD変換動作のクロックサイクルを説明する図である。 2次ΔΣAD変換処理及びサイクリックAD変換処理のビット配分とクロックサイクル数との関係を表す図である。 実施の形態2に係るAD変換装置の回路構成の一例を示す図である。 実施の形態2に係るAD変換装置の高次ΔΣAD変換を実行する場合の回路構成図である。 実施の形態2に係るAD変換装置のサイクリックAD変換を実行する場合の回路構成図である。 AD変換器を構成する反転増幅器の動作周波数とゲインとの関係を表すグラフである。
(発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載したAD変換回路に関し、以下の問題が生じることを見出した。
図12は、AD変換器を構成する反転増幅器の動作周波数とゲインとの関係を表すグラフである。同図に示すように、AD変換器を構成する反転増幅器は、低周波数域において最大ゲイン(反転増幅器のゲイン性能限界)を有し、動作周波数が高くなるほどゲインが低下する。つまり、高ゲインを確保すれば動作周波数は低くなり高速化は困難となる。
反転増幅器を有するAD変換器において、アナログ入力電圧を多ビットのデジタル信号に変換する場合、1bitのデジタル値を生成するには、反転増幅器のゲインとして6dBが必要である。例えば、AD変換器が12bit(212=4096階調)のデジタル信号を出力するには、反転増幅器のゲインとしては、72dB(6dB×12bit:4096倍)が必要となる。
特許文献1に開示された固体撮像装置のAD変換回路において、高精度化に伴いデジタル出力信号を多ビット化しようとすると、サイクリック型AD変換器を構成するアンプのゲインを大きくする必要がある。サイクリック型AD変換器において、上記例のように12bitのデジタル信号を出力させるには、72dBのゲインを有するアンプが必要となる。しかしながら、72dBのゲインを有するアンプ単体を使用した場合、図12に表された反転増幅器の特性に従い、アンプの動作周波数は大きく低下するため、高速化が達成されない。また、アンプ単体で72dBを実現するためにはコスト増加などのデメリットもある。反対に、高速化を優先してアンプのゲイン性能を落とすと、多ビット化が達成されない。つまり、特許文献1に開示された固体撮像装置では、高速化及び多ビット化を両立させることは困難である。
そこで、本開示のAD変換装置は、上記問題を解決するものであり、高速化と多ビット化とを両立できるAD変換装置及びAD変換方法を提供するものである。
本開示の一形態に係るAD変換装置は、アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するAD変換装置であって、アナログ入力信号が入力され、デジタル出力信号の高位ビット側のデジタル変調信号を生成する2次以上のΔΣ型AD変換器と、当該ΔΣ型AD変換器によりΔΣ処理された残りのアナログ信号が入力され、デジタル出力信号の低位ビット側の多ビットデジタル値を生成するサイクリック型AD変換器とを備える。
発明者らは、ΔΣ型AD変換器において、反転増幅器を多段に接続することにより、ΔΣ型AD変換器全体のゲインを反転増幅器の数だけ加算されたゲインとできることを見い出した。一方、ΔΣ型AD変換器全体を、1つの反転増幅器のゲインに対応した動作周波数で高速に動作させることが可能であることを見い出した。
よって、上記構成によれば、高位ビット側のデジタル変調信号は2次以上のΔΣ型AD変換器で信号処理されるので、増幅器の数だけ加算されたゲインに対応した多ビット化が可能となる。また、増幅器の動作周波数は、増幅器単体のゲインにより規定されるので高位ビット側のAD変換処理においても高速動作が確保される。一方、低位ビット側のデジタル値はサイクリック型AD変換器で信号処理されるので、より低位ビットになるにつれ必要精度が低下し、これに伴い増幅器の必要ゲインを小さくできる。つまり、低位ビット側のAD変換処理では、より低位ビットになるにつれ動作周波数を高く設定でき高速化できる。よって、高位ビット側の高次ΔΣ型AD変換処理と低位ビット側サイクリックAD変換処理とで構成されたハイブリッド型のAD変換処理により、高速化と多ビット化とが両立されたAD変換動作が可能となる。
また、ΔΣ型AD変換器は、第1反転増幅器と第2反転増幅器とを備え、サイクリック型AD変換器は、ΔΣ型AD変換器と共用される上記第1反転増幅器及び上記第2反転増幅器の少なくともいずれかを備える。
これにより、AD変換装置を省面積化及びコストの低減化が可能となる。
また、さらに、ΔΣ型AD変換器で生成されたデジタル変調信号を、高位ビット側の多ビットデジタル値に復調する2進化処理部と、低位ビット側の多ビットデジタル値と高位ビット側の多ビットデジタル値とを合成してデジタル出力信号を出力するデジタル出力部とを備える。
この構成により、ΔΣ型AD変換器で生成されたデジタル変調信号を2進化処理部で高位ビット側のデジタル値に復調している間に、サイクリック型AD変換器で低位ビット側のデジタル値を生成できる。これより、デジタル出力部にて高位ビット側のデジタル値と低位ビット側のデジタル値との出力タイミングを合わせることができ、時間ロスなく合成できる。よって、多ビット化の高速処理が可能となる。
また、さらに、ΔΣ型AD変換器及びサイクリック型AD変換器におけるAD変換の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルを制御するクロック制御部を備え、当該クロック制御部は、サイクリック型AD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの少なくとも1つのクロックサイクルを、ΔΣ型AD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの最も短いクロックサイクルよりも長く設定する。
また、クロック制御部は、サイクリック型AD変換器において、より低位ビットのデジタル値を生成するクロックサイクルほど短く設定する。
これにより、サイクリック型AD変換器における最上位ビットの処理において最も増幅器のゲインが高くなりクロックサイクルは最低速となるが、低位ビットに進行するにつれ増幅器のゲインを落とすことができるので低位ビット処理の高速化が可能となる。一方、ΔΣ型AD変換器では、サイクリック型AD変換器における最上位ビットのクロックサイクルよりも高速動作できる。よって、多ビット化の高速処理が可能となる。
また、サイクリック型AD変換器により生成されるデジタル値のビット数は、当該デジタル出力信号の総ビット数の半分以上である。
サイクリック型AD変換器では、より低位ビットに進むにつれクロックサイクルを短縮化できる。一方、ΔΣ型AD変換器では入力アナログ信号をAD変換するのに、単体で必要とされるゲインの半分のゲインに対応した動作周波数で高速動作する。よって、総ビット数の半分の低位ビット数をサイクリック型AD変換器で処理すれば、低位ビット側の最上位ビットの必要ゲインは、ΔΣ型AD変換器の必要ゲインとほぼ等しくなる。これに対して、サイクリック型AD変換器の処理ビット数を、総ビット数の半分以上とすることにより、低位ビット側の最上位ビットの必要ゲインはΔΣ型AD変換器の必要ゲインよりも大きくなる。しかし、サイクリック型AD変換器の処理ビット数が多くなるほど、総クロックサイクル時間は短縮でき、より高速化が達成される。
また、本開示の一形態に係るAD変換装置は、複数のクロックサイクルを用い、デジタル出力信号の高位ビット側のデジタル値を生成する第1のAD変換器と、複数のクロックサイクルを用い、デジタル出力信号の低位ビット側のデジタル値を生成する第2のAD変換器と、第1のAD変換器及び第2のAD変換器におけるAD変換の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルを制御するクロック制御部を備え、当該クロック制御部は、第2のAD変換器において、より低位ビットのデジタル値を生成するクロックサイクルほど短く設定し、かつ、第2のAD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの少なくとも1つのクロックサイクルを、第1のAD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの最も短いクロックサイクルよりも長く設定する。
この構成によれば、低位ビット側のデジタル値を生成する第2のAD変換器で用いられる最長のクロックサイクルが、第1のAD変換器で用いられるクロックサイクルよりも長く設定されるので、総ビット数の半数以上のビットを第2のAD変換器で処理できる。これとともに、第2のAD変換器において低位ビットへ進行するにつれ増幅器のゲインを落としてクロックサイクルが短縮化される。よって、高ゲインが必要となる高位ビット側のAD変換処理と、高速化が可能な低位ビット側のAD変換処理とで構成されたハイブリッド化AD変換処理により、高速化と多ビット化とが両立されたAD変換動作が可能となる。
なお、上記のような特徴的な手段を備えるAD変換装置として実現することができるだけでなく、AD変換装置に含まれる特徴的な手段をステップとするAD変換方法として実現することができる。
以下、本実施の形態を、図面を参照して詳しく説明する。なお、図中の同一又は相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
(実施の形態1)
[AD変換装置の構成]
図1は、実施の形態1に係るAD変換装置のブロック構成図である。同図に示されたAD変換装置1は、高次ΔΣAD変換器10と、サイクリックAD変換器20と、出力部30と、クロック制御部40と、デシメーションフィルタ50とを備え、アナログデータをデジタルデータに変換する。
高次ΔΣAD変換器10は、アナログデータが入力され、デジタルデータの高位ビット側のデジタル変調信号を生成する2次以上のΔΣ型AD変換器である。ここで、2次以上のΔΣ型AD変換器とは、2以上の増幅器を有し、当該2以上の増幅器のそれぞれにおいて信号増幅処理がなされるΔΣ型AD変換器のことである。
本実施の形態に係る高次ΔΣAD変換器10は、入力信号であるアナログデータの電圧値と固定電圧値との差を求めるΔ(減算)回路と、その減算された結果を次々に加えていくΣ(加算)回路と、加算結果を閾値比較して「1」または「0」を立てる量子化回路と、量子化回路の出力に応じて動作する帰還回路とで構成される。さらに、本実施の形態の高次ΔΣAD変換器10は、2つの増幅器が直列に接続された構成を有しているが、具体的構成例については後述する。
サイクリックAD変換器20は、高次ΔΣAD変換器10によりΔΣ処理された残りのアナログデータが入力され、デジタルデータの低位ビット側の多ビットデジタル値を生成するサイクリック型AD変換器である。本実施の形態のサイクリックAD変換器20は、入力されるアナログ信号の閾値判定により、低位ビット側の最上位ビット(MSB)から最下位ビット(LSB)へ向けて、順次二分岐探索し、ビットごとに「1」または「0」を立てる。
クロック制御部40は、高次ΔΣAD変換器10及びサイクリックAD変換器20におけるAD変換の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルを制御する。より具体的には、高次ΔΣAD変換器10及びサイクリックAD変換器20を構成するスイッチの導通及び非導通を切り換えるタイミングを制御する。
デシメーションフィルタ50は、例えば低域通過フィルタであり、高次ΔΣAD変換器10で生成されたデジタル変調信号を、高位ビット側の多ビットデジタル値に復調する2進化処理部である。
出力部30は、サイクリックAD変換器20で生成された低位ビット側の多ビットデジタル値と、デシメーションフィルタ50で生成された高位ビット側の多ビットデジタル値とを合成して多ビットのデジタルデータを出力するデジタル出力部である。
上記構成により、高次ΔΣAD変換器10で生成されたデジタル変調信号を、デシメーションフィルタ50で高位ビット側のデジタル値に復調している間に、サイクリックAD変換器20で低位ビット側のデジタル値を生成できる。そして、高位ビット側のデジタル値及び低位ビット側のデジタル値の出力タイミングを合わせて、出力部30にて高位ビット側のデジタル値と低位ビット側のデジタル値とを時間ロスなく合成できる。よって、多ビット化の高速処理が可能となる。
[AD変換器のゲイン−動作周波数特性]
以下、本実施の形態に係る高次ΔΣAD変換器10及びサイクリックAD変換器20の特徴を説明し、それらの具体的構成を例示する。
図2Aは、実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器を構成する反転増幅器の動作周波数とゲインとの関係を表すグラフである。また、図2Bは、実施の形態1に係るサイクリックAD変換器を構成する反転増幅器の動作周波数とゲインとの関係を表すグラフである。図2A及び図2Bには、AD変換器を構成する反転増幅器の特性が表されている。AD変換器を構成する反転増幅器は、低周波数域において最大ゲイン(反転増幅器のゲイン性能限界)を有し、動作周波数が高くなるほどゲインが低下する。つまり、高ゲインを確保すれば、動作周波数は低くなり高速化は困難となる。
図2Aのグラフには、高次ΔΣAD変換器10を構成する1つの反転増幅器(アンプ単体)の特性と、2つの反転増幅器が直列接続された場合の特性とが示されている。アンプ単体では、例えば、低周波域において最大42dBゲインとなり、動作周波数が高くなるほどゲインが低下していく。この特性を有する単体の反転増幅器でΔΣ型AD変換器を構成した場合には、1bitのデジタル値を生成するのに6dBのゲインが必要であることから、最大7bitのデジタル信号しか生成できない。
これに対して、本実施の形態に係るAD変換装置1では、高位ビット側のデジタル値を生成するAD変換器として、2つの反転増幅器が直列接続された高次ΔΣAD変換器10を用いている。発明者らは、ΔΣ型AD変換器において、反転増幅器を多段に接続することにより、ΔΣ型AD変換器全体のゲインを反転増幅器の数だけ加算されたゲインとでき、一方、ΔΣ型AD変換器全体を1つの反転増幅器のゲインに対応した動作周波数で高速動作させることが可能であることを見いだした。この構成により、高次ΔΣAD変換器10全体のゲインは最大(低周波数域)で84dB(42dB×2)となる。一方、12bit出力の場合、高次ΔΣAD変換器10は、必要ゲインはアンプ単体で36dBである。つまり最大ゲイン42dBよりも6dB分低下しても、12bit出力を実現することができる。アンプゲインの6dB低下分は、周波数の高速化に使うことができる。つまり、多ビット化を確保しつつ、アンプ単体のゲインを落とす領域で動作させ、高速(時間短縮)を優先している。
図2Bのグラフには、サイクリックAD変換器20を構成する反転増幅器の特性が示されている。サイクリック型AD変換器では、上述したΔΣ型AD変換器のように、複数の反転増幅器を直列接続した構成をとることはできない。よって、サイクリック型AD変換器を高位ビット側に配置すると、増幅動作用の反転増幅器を1つしか配置できず、1つの反転増幅器で高ゲインを得ようとすると、動作周波数が低くなる。これより、本実施の形態に係るAD変換装置1では、サイクリック型AD変換器を高位ビット側に配置していない。よって、本実施の形態に係るAD変換装置1では、サイクリック型AD変換器を低位ビット側に配置し、1つの反転増幅器により、最上位ビット(MSB)から最下位ビット(LSB)へ向けて、順次二分岐探索し、ビットごとのデジタル値を生成する。
本実施の形態に係るサイクリックAD変換器20では、低位ビットへと進行するにつれ、ゲインの必要精度は半減する。よって、図2Bに示すように、MSBでは動作周波数16MHzで動作させてゲインを42dBとし、低位ビットへと進行するにつれ、動作周波数を高くしてゲインを6dBずつ下げていく。より具体的には、MSB(第7bit)では、128階調(2階調)の中で閾値以上か否かを判断してHi(1)かLo(0)かを立てるので、反転増幅器のゲインとしては最低128倍(42dB)が必要となる。次に、第6bitでは、64階調(2階調)の中で閾値以上か否かを判断してHi(1)かLo(0)かを立てるので、反転増幅器のゲインとしては最低64倍(36dB)が必要となる。次に、第5bitでは、32階調(2階調)の中で閾値以上か否かを判断してHi(1)かLo(0)かを立てるので、反転増幅器のゲインとしては最低32倍(30dB)が必要となる。以下、順に同様の処理がなされる。そして、最後に、第1bitでは、2階調(2階調)の中で閾値以上か否かを判断してHi(1)かLo(0)かを立てるので、反転増幅器のゲインとしては最低2倍(6dB)が必要となる。
[高次ΔΣAD変換器の構成及び動作]
図3Aは、実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器の回路構成の一例を示す図である。同図に示された高次ΔΣAD変換器10は、反転増幅器11及び12と、コンデンサ13−18と、スイッチ111、121、131、132、141、161、171、172、181及び182と、コンパレータ101と、DA変換器(DAC)102とを備える。図3Aに示すように、高次ΔΣAD変換器10は、第1反転増幅器である反転増幅器11と反転増幅器11に直列接続された第2反転増幅器である反転増幅器12とを備え、反転増幅器11及び12がコンデンサを介して直列接続されている。
図3Aに示された回路構成において、Δ(減算)処理及びΣ(加算)処理からなる前段の単位処理は、反転増幅器11、コンデンサ13、14及び17、ならびにスイッチ111、131、132、141、171及び172で構成される前段回路で行われる。また、Δ(減算)処理及びΣ(加算)処理からなる後段の単位処理は、反転増幅器12、コンデンサ15、16及び18、ならびにスイッチ121、161、181及び182で構成される後段回路で行われる。また、コンパレータ101は、後段回路からの出力信号を閾値比較して「1」または「0」を立てる量子化回路であり、DAC102は、コンパレータ101の出力に応じて動作する帰還回路である。
以下、高次ΔΣAD変換器10の回路動作を説明する。
図3Bは、実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器の動作タイミングチャートである。図3Bに示されたタイミングチャートは、高次ΔΣAD変換器10が有する各スイッチの導通状態または非導通状態を表しており、ハイレベルの期間では導通状態でありローレベルの期間では非導通状態であることを示している。また、上述した各スイッチの制御は、クロック制御部40が実行する。
まず、期間t1において、クロック制御部40は、スイッチ131を導通状態とする。これにより、アナログ入力電圧Vinがコンデンサ13の第1電極に印加される。同時に、クロック制御部40は、スイッチ111を導通状態とする。これにより、反転増幅器の短絡電圧Vxがコンデンサ13の第2電極に印加される。よって、コンデンサ13の蓄積電荷Qs1はCs1(Vin−Vx)となる。
次に、期間t2において、クロック制御部40は、スイッチ141及び132を導通状態とする。これにより、コンデンサ13の蓄積電荷Qs1が、コンデンサ14に転送される。同時に、クロック制御部40は、スイッチ172を導通状態とする。これにより、DAC102からの出力電圧がコンデンサ17の第1電極に印加される。
ここで、DAC102は、例えば、コンパレータ101の出力Doutが1のときは電源電圧VDD(V)を出力し、コンパレータ101の出力Doutが0のときはGND(0V)を出力する。これより、コンデンサ17の蓄積電荷Qfb1は、出力Doutが1のときCfb1×VDDとなり、出力Doutが0のとき0となる。そして、コンデンサ13の蓄積電荷Qs1とコンデンサ17の蓄積電荷Qfb1とが、Δ(減算)処理され、コンデンサ14の蓄積電荷Qi1は、(Qs1−Qfb1+Q0)となる。また、コンデンサ14の電圧Vi1は、(Qs1−Qfb1+Q0)/Ci1となる。なお、Q0は初期値である。
さらに、期間t2において、クロック制御部40は、スイッチ121を導通状態とする。これにより、反転増幅器の短絡電圧Vxがコンデンサ15の第2電極に印加される。これにより、コンデンサ15にはVs2=Vi1が印加される。コンデンサ15の蓄積電荷は、(Qs1−Qfb1+Q0)Cs2/Ci1となる。
次に、期間t3において、クロック制御部40は、スイッチ161を導通状態とする。これにより、コンデンサ15の蓄積電荷Qs2が、コンデンサ16に転送される。同時に、クロック制御部40は、スイッチ182を導通状態とする。これにより、DAC102からの出力電圧がコンデンサ18の第1電極に印加される。よって、コンデンサ18の蓄積電荷Qfb2は、出力Doutが1のときCfb2×VDDとなり、出力Doutが0のとき0となる。そして、コンデンサ15の蓄積電荷Qs2とコンデンサ18の蓄積電荷Qfb2とが、Δ(減算)処理され、コンデンサ16の蓄積電荷Qi2は、(Qs2−Qfb2+Q0)となる。このとき、反転増幅器12の出力端子(コンパレータ101の入力端子)には、コンパレータ入力電圧Vs3=Vx+(Qs2−Qfb2+Q0)/Ci2の電圧が印加される。
また、期間t3では、期間t1と同様の動作が前段回路において行われる。
次に、期間t4において、コンパレータ101は、コンパレータ入力電圧Vs3の判定を行う。具体的には、コンパレータ101は、コンパレータ入力電圧Vs3が参照比較電圧Vref以上の場合、「1」(VDD)を出力し、コンパレータ入力電圧Vs3が参照比較電圧Vrefより小さい場合、「0」(GND)を出力する。
期間t4以降の期間において、高次ΔΣAD変換器10は、上記期間t3−期間t4の動作を繰り返す。
以上、クロック制御部40は、上述した高次ΔΣAD変換器10の動作を行う。なお、上記期間1及び期間2を合わせた期間は、高次ΔΣAD変換器10の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルである。高次ΔΣAD変換器10におけるAD変換動作では、各クロックサイクルにおいて、常に、アナログ入力電圧Vinが入力されることから動作周波数は一定となる。よって、クロックサイクルの長さは一定に設定される。
なお、高次ΔΣAD変換器10において、初期電圧によりコンパレータ動作が長くなる場合がある。これにより、初回のクロックサイクルが長くなる場合があり、本実施の形態に係るΔΣAD変換動作は、クロックサイクルの長さが一定であることに限定されない。
また、2次のΔΣ型AD変換器では、nクロックサイクルで[n(n+1)/2]階調を処理することが可能である。例えば、9クロックサイクルでは45階調の処理が可能であり、最大5bit(2=32階調)のデジタル値を生成することが可能である。
[サイクリックAD変換器の構成及び動作]
図4Aは、実施の形態1に係るサイクリックAD変換器の回路構成の一例を示す図である。同図に示されたサイクリックAD変換器20は、反転増幅器21及び22と、コンデンサ23−25と、スイッチ211、212、231、232、241、251及び252と、コンパレータ201と、DA変換器(DAC)202とを備える。図4Aに示す回路構成のように、本実施の形態に係るサイクリックAD変換器20は、アナログ電圧を増幅処理する反転増幅器21と、反転増幅器21のオフセット電圧を相殺するための短絡電圧Vxを発生する参照用の反転増幅器22とが配置されている。
以下、サイクリックAD変換器20の回路動作を説明する。
図4Bは、実施の形態1に係るサイクリックAD変換器の動作タイミングチャートである。図4Bに示されたタイミングチャートは、サイクリックAD変換器20が有する各スイッチの導通状態または非導通状態を表しており、ハイレベルの期間では導通状態でありローレベルの期間では非導通状態であることを示している。また、上述した各スイッチの制御は、クロック制御部40が実行する。
まず、期間t11において、クロック制御部40は、スイッチ231及び211を導通状態とする。これにより、高位ビット側のAD変換処理が終了したときの高次ΔΣAD変換器10の出力電圧Vs3がコンデンサ23の第1電極及びコンデンサ24の第2電極に印加される。また、クロック制御部40は、同時に、スイッチ212を導通状態とする。これにより、反転増幅器21の短絡電圧Vxがコンデンサ23の第2電極及びコンデンサ24の第1電極に印加される。よって、コンデンサ23の蓄積電荷Qs4はCs4(Vs3−Vx)となり、コンデンサ24の蓄積電荷Qi4はCi4(Vs3−Vx)となる。
次に、期間t12において、クロック制御部40は、スイッチ232及び251を導通状態とする。スイッチ232が導通状態となることにより、オフセット電圧を相殺するための反転増幅器22の短絡電圧Vxが、コンデンサ23の第1電極及びコンデンサ24の第2電極に印加される。これにより、コンデンサ23の蓄積電荷Qs4とコンデンサ25の蓄積電荷Qfb4とがコンデンサ24に転送される。
次に、期間t13において、クロック制御部40は、スイッチ211を導通状態とする。これにより、コンデンサ24の電圧Vi2がコンデンサ23にも印加され、コンデンサ23の蓄積容量Qs4はCs4×Vi4となる。
また、期間t13では、コンパレータ201は、コンパレータ入力電圧Vi4の判定を行う。具体的には、コンパレータ201は、コンパレータ入力電圧Vi4が参照比較電圧Vref以上の場合、「1」を出力し、コンパレータ入力電圧Vi4が参照比較電圧Vrefより小さい場合、「0」を出力する。ここで、DAC202は、例えば、コンパレータ201の出力Doutが1のときは電源電圧VDD(V)を出力し、コンパレータ201の出力Doutが0のときは0(V)を出力する。これより、コンデンサ25の蓄積電荷Qfb2は、出力Doutが1のときCfb4×VDDとなり、出力Doutが0のとき0となる。
次に、期間t14において、クロック制御部40は、スイッチ232及び251を導通状態とする。これにより、コンデンサ23の蓄積電荷Qs4及びコンデンサ25の蓄積電荷Qfb4がコンデンサ24に転送される。
期間t14以降の期間において、サイクリックAD変換器20は、上記期間t13及び期間t14の動作を繰り返す。
以上、クロック制御部40は、上述したサイクリックAD変換器20の動作を行う。なお、上記期間13及び期間14を合わせた期間は、サイクリックAD変換器20の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルであり、サイクリックAD変換器20では、1クロックサイクルの間に、1bitのデジタル値を生成する。つまり、サイクリックAD変換器20では、nクロックサイクルで2階調を処理することが可能である。例えば、5クロックサイクルでは32階調の処理が可能であり、5bit(2=32階調)のデジタル値を生成することが可能である。また、サイクリックAD変換器20におけるAD変換動作では、クロックサイクルが進行するほど必要精度は減少する。よって、より低位ビットへと進むにつれ動作周波数を高く設定できるのでクロックサイクルを短縮化することが可能となる。
図5は、反転増幅器の回路構成の一例を示す図である。同図には、高次ΔΣAD変換器10及びサイクリックAD変換器20が有する反転増幅器の回路構成が例示されている。本実施の形態に係る反転増幅器は、例えば、インバータ回路で構成される。例えば、反転増幅器11は、PMOSトランジスタ112とNMOSトランジスタ113とが、電源電圧VDDを有する電源端子と接地電圧GNDを有する接地端子との間に直列接続されている。反転増幅器11の入力端子はPMOSトランジスタ112及びNMOSトランジスタ113のゲート端子に接続され、出力端子はPMOSトランジスタ112及びNMOSトランジスタ113のドレイン端子に接続されている。上記接続構成により、例えば、正の電圧値を有する入力電圧Vinが入力された場合、NMOSトランジスタ113が導通状態かつPMOSトランジスタ112が非導通状態となって0V(GND)を出力する。一方、0Vの入力電圧Vinが入力された場合、NMOSトランジスタ113が非導通状態かつPMOSトランジスタ112が導通状態となって電源電圧(VDD)を出力する。
[AD変換方法]
次に、上述した高次ΔΣAD変換器10及びサイクリックAD変換器20を備えるAD変換装置1のAD変換動作を実現するAD変換方法について説明する。
図6は、実施の形態1に係るAD変換方法を説明する動作タイミングチャートである。
まず、AD変換される対象のアナログ入力データを、高位ビット側のデジタル値を生成するのに必要なクロックサイクル数(k1回)だけ2次以上のΔΣAD変換処理を繰り返す(S10及びS20)。これにより、デジタルデータの高位ビット側のデジタル値が生成される。具体的には、高次ΔΣAD変換器10は、入力されたアナログデータをデジタルデータの高位ビット側のデジタル変調信号を生成し、当該デジタル変調信号をデシメーションフィルタ50へ出力する。そして、デシメーションフィルタ50は、デジタル変調信号を、高位ビット側の多ビットデジタル値に復調し、当該復調された高位ビット側の多ビットデジタル値を出力部30へ出力する。
次に、高次ΔΣ処理された残りのアナログデータを、低位ビット側のデジタル値を生成するのに必要なクロックサイクル数(k2回)だけサイクリックAD変換処理を繰り返す(S30及びS40)。これにより、デジタルデータの低位ビット側の多ビットデジタル値が生成される。
最後に、上記低位ビット側の多ビットデジタル値と上記高位ビット側の多ビットデジタル値とを合成してデジタル出力データを出力する(S50)。
本実施の形態に係るAD変換方法によれば、高位ビット側のデジタル変調信号は2次以上のΔΣ型AD変換処理により生成されるので、増幅器の数だけ加算されたゲインに対応した多ビット化が可能となる。また、増幅器の動作周波数は、増幅器単体のゲインにより規定されるので高位ビット側のAD変換処理においても高速動作が確保される。一方、低位ビット側のデジタル値はサイクリック型AD変換処理により生成されるので、より低位ビットになるにつれ必要精度が低下し、これに伴い増幅器の必要ゲインを小さくできる。つまり、低位ビット側のAD変換処理では、より低位ビットになるにつれ動作周波数を高く設定でき高速化できる。よって、高位ビット側において高次ΔΣ型AD変換処理を実行し、低位ビット側においてサイクリックAD変換処理を実行するので、高速化と多ビット化とが両立されたAD変換動作が可能となる。
[クロックサイクルの制御]
図7は、AD変換動作のクロックサイクルを説明する図である。同図には、各単位処理において同じクロックサイクルを使用する場合(上段)と、必要ゲインに合わせてクロックサイクルを変化させた場合(下段)とのタイムテーブルの比較が表されている。図7では、12bitのデジタルデータを出力する場合を例示している。12bitのデジタルデータを出力する場合、反転増幅器のゲインとしては、12bit×6dB=72dBのゲインが必要となる。
これに対して、本実施の形態に係るAD変換装置1では、高位ビット側のデジタル値を生成するものとして、2段の反転増幅器で構成された高次ΔΣAD変換器10を用いている。これにより、クロック制御部40は、高次ΔΣAD変換器10の反転増幅器として36dB(72dB/2)のゲインとなるよう、高次ΔΣAD変換器10のクロックサイクルを設定する。
図8は、2次ΔΣAD変換処理及びサイクリックAD変換処理のビット配分とクロックサイクル数との関係を表す図である。同図には、12bitのデジタルデータを出力する場合の、高次ΔΣAD変換器10及びサイクリックAD変換器20が処理するビット数、必要ゲイン及びクロックサイクル数、ならびに合計クロックサイクル数が示されている。また、同図では、5つのビット配分(ΔΣ12bit、ΔΣ7bit−サイクリック5bit、ΔΣ6bit−サイクリック6bit、ΔΣ5bit−サイクリック7bit、サイクリック12bit)が上から順に示されている。
図8に示すように、サイクリックAD変換器20の処理ビット数が増加するほど、合計クロックサイクル数が減少し、高速化に有利となることが解る。但し、サイクリックAD変換器20の処理ビット数が増加するほど、サイクリックAD変換器20におけるMSBのゲインを高く設定する必要がある。
サイクリックAD変換器20の処理ビット数を増加させるほど、高速化に有利であるという図8の結果に加え、低位ビット側のデジタル値を生成するサイクリックAD変換器20では、低位ビットへと処理が進行するにつれクロックサイクルを短縮化できる。これより、サイクリックAD変換器20のクロックサイクルを高次ΔΣAD変換器10のクロックサイクルよりも多くした方が、高速化に有利となる。
以上より、(1)多ビット化のためには、高次ΔΣAD変換器10の反転増幅器として36dBを確保し、(2)高速化のためには、サイクリックAD変換器20のクロックサイクル数をできる限り多くする、という設計指針が挙げられる。
この観点から、高次ΔΣAD変換器10で処理されるビット数を5ビット(ゲイン36dB対応のサイクルタイム×9)とし、サイクリックAD変換器20で処理されるビット数を7ビット(ビット進行に応じたゲイン対応のサイクルタイム×7)とすることが好ましい。ここで、サイクリックAD変換器20で処理されるビット数を7ビットと設定したことにより、サイクリックAD変換器20におけるMSBのゲインは42dB(7bit×6dB)が必要となる。言い換えれば、総ビット数の半分より多い低位ビット数をサイクリックAD変換器20で処理させる場合、サイクリックAD変換器20におけるMSBの必要ゲインは、高次ΔΣAD変換器10の必要ゲインよりも大きくなる。つまり、クロック制御部40は、サイクリックAD変換器20で用いられる複数のクロックサイクルの少なくとも1つのクロックサイクルを、高次ΔΣAD変換器10で用いられる複数のクロックサイクルの最も短いクロックサイクルよりも長く設定する。
本実施の形態では、クロック制御部40は、クロックサイクル時間の上記配分(図7の下段)に従って、各スイッチを制御する。図7に示すように、全てのクロックサイクルを最長のクロックサイクルに合わせた上段のタイムテーブルと比較して、処理時間が大幅に短縮化されることが解る。よって、多ビット化と高速化とを両立させることが可能となる。
以上、本実施の形態に係るAD変換装置1によれば、高位ビット側のデジタル変調信号は2次以上の高次ΔΣAD変換器10で信号処理されるので、反転増幅器の数だけ加算されたゲインに対応した多ビット化が可能となる。また、反転増幅器の動作周波数は、反転増幅器単体のゲインにより規定されるので高位ビット側のAD変換処理においても高速動作が確保される。一方、低位ビット側のデジタル値はサイクリックAD変換器20で信号処理されるので、より低位ビットになるにつれ処理されるアナログ信号電圧が低下し、これに伴い反転増幅器の必要ゲインを小さくできる。つまり、低位ビット側のAD変換処理では、より低位ビットになるにつれ動作周波数を高く設定でき高速化できる。よって、高位ビット側の高次ΔΣAD変換処理と低位ビット側サイクリックAD変換処理とで構成されたハイブリッド型のAD変換処理により、高速化と多ビット化とが両立されたAD変換動作が可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係るAD変換装置は、実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器10の後段の増幅処理を担う反転増幅器12と、サイクリックAD変換器20の増幅処理を担う反転増幅器21とが共用化された構成を有する。これにより、AD変換装置1が有する多ビット化及び高速化を確保しつつ装置の省面積化及びコスト低減を図ることが可能となる。
[AD変換装置の回路構成]
図9は、実施の形態2に係るAD変換装置の回路構成の一例を示す図である。同図に示されたAD変換装置60は、反転増幅器11、22及び61と、コンデンサ13、14、17及び62−64と、スイッチ601、111、131、132、141、171、172、232、611、612、621、622、641及び642と、コンパレータ部65と、DA変換器(DAC)66とを備える。
図9に示された回路は、高次ΔΣAD変換器及びサイクリックAD変換器の双方を備え、実施の形態1に係る高次ΔΣAD変換器10のAD変換処理及びサイクリックAD変換器20のAD変換処理の双方を実行できるものである。ここで、AD変換装置60は、高次ΔΣAD変換器における高次の増幅処理を行う反転増幅器及びその周辺回路と、サイクリックAD変換器における増幅処理を行う反転増幅器及びその周辺回路とが共用化されている。言い換えれば、サイクリックAD変換器は、高次ΔΣAD変換器と共用される反転増幅器61を備える。これは、高次ΔΣAD変換器とサイクリックAD変換器との回路構成が類似していることによるものである。共用化された反転増幅器及びその周辺回路は、反転増幅器61及びコンデンサ62−64である。以下、図9に示された回路における高次ΔΣAD変換動作及びサイクリックAD変換動作を説明する。
[高次ΔΣAD変換動作]
図10は、実施の形態2に係るAD変換装置の高次ΔΣAD変換を実行する場合の回路構成図である。図10において、AD変換装置60の回路構成要素であるが高次ΔΣAD変換器として機能させない回路構成要素を破線で示している。
本実施の形態における高次ΔΣAD変換動作を実行するにあたり、まずクロック制御部は、スイッチ601を導通状態にし、スイッチ611及び232を非導通状態にする。これにより、高次ΔΣAD変換器としての回路接続状態が実現される。
その後の回路動作は、実施の形態1の図3Bに記載された動作タイミングチャートに従い実行される。
まず、期間t1において、クロック制御部40は、スイッチ131を導通状態とする。同時に、クロック制御部40は、スイッチ111を導通状態とする。これにより、コンデンサ13の蓄積電荷Qs1はCs1(Vin−Vx)となる。
次に、期間t2において、クロック制御部40は、スイッチ141及び132を導通状態とする。これにより、コンデンサ13の蓄積電荷Qs1が、コンデンサ14に転送される。同時に、クロック制御部40は、スイッチ172を導通状態とする。これにより、コンデンサ13の蓄積電荷Qs1とコンデンサ17の蓄積電荷Qfb1とが、Δ(減算)処理され、コンデンサ14の蓄積電荷Qi1は、(Qs1−Qfb1+Q0)となる。また、コンデンサ14の電圧Vi1は、(Qs1−Qfb1+Q0)/Ci1となる。
さらに、期間t2において、クロック制御部40は、スイッチ612を導通状態とする。これにより、反転増幅器の短絡電圧Vxがコンデンサ63の第2電極に印加される。また、コンデンサ63にはVs2=Vi1が印加され、コンデンサ63の蓄積電荷は、(Qs1−Qfb1+Q0)Cs2/Ci1となる。
次に、期間t3において、クロック制御部40は、スイッチ621を導通状態とする。これにより、コンデンサ63の蓄積電荷Qs2が、コンデンサ62に転送される。同時に、クロック制御部40は、スイッチ642を導通状態とする。これにより、コンデンサ64の蓄積電荷Qfb2は、出力Doが1のときCfb2×VDDとなり、出力Doが0のとき0となる。そして、コンデンサ63の蓄積電荷Qs2とコンデンサ64の蓄積電荷Qfb2とが、Δ(減算)処理され、コンデンサ62の蓄積電荷Qi2は、(Qs2−Qfb2+Q0)となる。このとき、反転増幅器61の出力端子(コンパレータ部65の入力端子)には、コンパレータ入力電圧Vs3=Vx+(Qs2−Qfb2+Q0)/Ci2の電圧が印加される。
また、期間t3では、期間t1と同様の動作が前段回路において行われる。
次に、期間t4において、コンパレータ部65は、コンパレータ入力電圧Vs3の判定を行う。具体的には、コンパレータ部65は、コンパレータ入力電圧Vs3が参照比較電圧VrefM以上の場合、「1」(VDD)を出力し、コンパレータ入力電圧Vs3が参照比較電圧VrefMより小さい場合、「0」(GND)を出力する。
期間t4以降の期間において、AD変換装置60は、上記期間t3−期間t4の動作を繰り返す。
以上、クロック制御部40は、上述した高次ΔΣAD変換動作を行う。なお、上記期間1及び期間2を合わせた期間は、高次ΔΣAD変換の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルである。高次ΔΣAD変換動作では、各クロックサイクルにおいて、常に、アナログ入力電圧Vinが入力されるので動作周波数は一定でありクロックサイクルの長さは一定である。
[サイクリックAD変換動作]
図11は、実施の形態2に係るAD変換装置のサイクリックAD変換を実行する場合の回路構成図である。図11において、AD変換装置60の回路構成要素であるがサイクリックAD変換器として機能させない回路構成要素を破線で示している。
サイクリックAD変換の回路動作は、実施の形態1の図4Bに記載された動作タイミングチャートに従い実行される。
まず、期間t11において、クロック制御部40は、スイッチ611を導通状態とする。また、クロック制御部40は、同時に、スイッチ612を導通状態とする。これにより、高位ビット側のAD変換処理が終了したときの高次ΔΣAD変換器10の出力電圧Vs3がコンデンサ63の第1電極及びコンデンサ62の第2電極に印加される。コンデンサ62の蓄積電荷Qi4はCi2(Vs3−Vx)となり、コンデンサ63の蓄積電荷Qs4はCs2(Vs3−Vx)となる。
次に、期間t12において、クロック制御部40は、スイッチ232及び641を導通状態とする。これにより、コンデンサ63の蓄積電荷Qs4とコンデンサ64の蓄積電荷Qfb4とがコンデンサ62に転送される。
次に、期間t13において、クロック制御部40は、スイッチ611を導通状態とする。これにより、コンデンサ63の蓄積容量Qs4はCs2×Vi4となる。
また、期間t13では、コンパレータ部65は、コンパレータ入力電圧Vi4の判定を行う。具体的には、コンパレータ651及び653は、コンパレータ入力電圧Vi4が参照比較電圧VrefH及びVrefLより大きいか小さいかにより、3値(1.5bit)のデジタル値(00、01、10)を出力する。なお、本実施の形態では、サイクリックAD変換動作の精度確保のため、2つのコンパレータ651及び653を用いる構成を例示した。
次に、期間t14において、クロック制御部40は、スイッチ232及び641を導通状態とする。これにより、コンデンサ63の蓄積電荷Qs4及びコンデンサ64の蓄積電荷Qfb4がコンデンサ24に転送される。
期間t14以降の期間において、AD変換装置60は、上記期間t13及び期間t14の動作を繰り返す。
以上、クロック制御部40は、上述したサイクリックAD変換動作を行う。なお、上記期間13及び期間14を合わせた期間は、サイクリックAD変換動作の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルである。サイクリックAD変換動作では、1クロックサイクルの間に、1bitのデジタル値を生成する。また、サイクリックAD変換動作では、クロックサイクルが進行するほど必要精度は減少する。よって、より低位ビットへと進むにつれ動作周波数を高く設定できるのでクロックサイクルを短縮化することが可能となる。
本実施の形態によれば、高次ΔΣAD変換回路として使用される反転増幅器及びその周辺回路と、サイクリックAD変換回路として使用される反転増幅器及びその周辺回路とが共用化される。これにより、AD変換装置を省面積化及び低コスト化できる。
なお、実施の形態2に係るAD変換装置60において、サイクリックAD変換動作時に使用される反転増幅器22を、高次ΔΣAD変換動作時に使用される反転増幅器11と共用化することも可能である。これにより、さらなる省面積化及び低コスト化が達成される。
また、本実施の形態では、サイクリックAD変換出力の精度確保のため、高次ΔΣAD変換動作時ではコンパレータ652を用い、サイクリックAD変換動作時ではコンパレータ651及び653を用いた。しかしながら、ΔΣAD変換動作時に、VrefMの電圧をVrefHまたはVrefLの電圧と共用化しても問題ない場合、高次ΔΣAD変換動作時及びサイクリックAD変換動作時において同じコンパレータを用いてもよい。
(その他の実施の形態)
以上、上記実施の形態1及び2に係るAD変換装置及びAD変換方法について説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本発明に係るAD変換装置では、高位ビット側のデジタル変調信号を高次のΔΣ型AD変換器で処理し低位ビット側の多ビットデジタル値をサイクリック型のAD変換器で処理することに限定されない。例えば、本発明に係るAD変換装置は、複数のクロックサイクルを用いデジタル出力信号の高位ビット側のデジタル値を生成する第1のAD変換器と、複数のクロックサイクルを用いデジタル出力信号の低位ビット側のデジタル値を生成する第2のAD変換器と、第1のAD変換器及び第2のAD変換器におけるAD変換の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルを制御するクロック制御部を備える。そして、上記クロック制御部は、第2のAD変換器において、より低位ビットのデジタル値を生成するクロックサイクルほど短く設定し、かつ、第2のAD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの少なくとも1つのクロックサイクルを、第1のAD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの最も短いクロックサイクルよりも長く設定する。
上記構成により、低位ビット側のデジタル値を生成する第2のAD変換器で用いられる最長のクロックサイクルが、第1のAD変換器で用いられるクロックサイクルよりも長く設定されるので、総ビット数の半数以上のビットを第2のAD変換器で処理できる。これとともに、第2のAD変換器において低位ビットへ進行するにつれ増幅器のゲインを落としてクロックサイクルが短縮化される。よって、高ゲインが必要となる高位ビット側のAD変換処理と、高速化が可能な低位ビット側のAD変換処理とで構成されたハイブリッド化AD変換処理により、高速化と多ビット化とが両立されたAD変換動作が可能となる。
また、実施の形態1及び2に係るAD変換装置に含まれるクロック制御部は典型的には集積回路であるシステムLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイレベルまたはローレベルにより表されるスイッチング状態は、本開示を具体的に説明するために例示するものであり、例示されたスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。また、トランジスタ等のn型及びp型等は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、これらを反転させることで、同等の結果を得ることも可能である。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、上記説明では、MOSトランジスタを用いた例を示したが、他の種類のトランジスタを用いてもよい。
また、上記回路図に示された回路構成は一例であり、本発明は上記回路構成に限定されない。つまり、上記回路構成と同様に、本発明の特徴的な機能を実現できる回路も本発明に含まれる。例えば、上記回路構成と同様の機能を実現できる範囲で、ある素子に対して、直列又は並列に、スイッチング素子(トランジスタ)、抵抗素子、又は容量素子等の素子を接続したものも本発明に含まれる。言い換えると、上記実施の形態における「接続される」とは、2つの端子(ノード)が直接接続される場合に限定されるものではなく、同様の機能が実現できる範囲において、当該2つの端子(ノード)が、素子を介して接続される場合も含む。
更に、本発明の主旨を逸脱しない限り、実施の形態1及び2に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
本発明は、多ビット化かつ高速化が要求されるAD変換器を内蔵した温度センサ、撮像素子、デジタルカメラ、及び電池等に有用である。
1、60 AD変換装置
10 高次ΔΣAD変換器
11、12、21、22、61 反転増幅器
13、14、15、16、17、18、23、24、25、62、63、64 コンデンサ
20 サイクリックAD変換器
30 出力部
40 クロック制御部
50 デシメーションフィルタ
65 コンパレータ部
66、102、202 DA変換器(DAC)
101、201、651、652、653 コンパレータ
111、121、131、132、141、161、171、172、181、182、211、212、231、232、241、251、252、601、611、612、621、622、641、642 スイッチ

Claims (10)

  1. アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するAD変換装置であって、
    前記アナログ入力信号が入力され、前記デジタル出力信号の高位ビット側のデジタル変調信号を生成する2次以上のΔΣ型AD変換器と、
    前記ΔΣ型AD変換器によりΔΣ処理された残りのアナログ信号が入力され、前記デジタル出力信号の低位ビット側の多ビットデジタル値を生成するサイクリック型AD変換器とを備える
    AD変換装置。
  2. 前記ΔΣ型AD変換器は、第1反転増幅器と第2反転増幅器とを備え、
    前記サイクリック型AD変換器は、前記ΔΣ型AD変換器と共用される前記第1反転増幅器及び前記第2反転増幅器の少なくともいずれかを備える
    請求項1に記載のAD変換装置。
  3. さらに、
    前記ΔΣ型AD変換器で生成された前記デジタル変調信号を、高位ビット側の多ビットデジタル値に復調する2進化処理部と、
    前記低位ビット側の多ビットデジタル値と前記高位ビット側の多ビットデジタル値とを合成して前記デジタル出力信号を出力するデジタル出力部とを備える
    請求項1または2に記載のAD変換装置。
  4. さらに、
    前記ΔΣ型AD変換器及び前記サイクリック型AD変換器におけるAD変換の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルを制御するクロック制御部を備え、
    前記クロック制御部は、前記サイクリック型AD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの少なくとも1つのクロックサイクルを、前記ΔΣ型AD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの最も短いクロックサイクルよりも長く設定する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のAD変換装置。
  5. 前記クロック制御部は、前記サイクリック型AD変換器において、より低位ビットのデジタル値を生成するクロックサイクルほど短く設定する
    請求項4に記載のAD変換装置。
  6. 前記サイクリック型AD変換器により生成されるデジタル値のビット数は、当該デジタル出力信号の総ビット数の半分以上である
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のAD変換装置。
  7. 複数のクロックサイクルを用い、デジタル出力信号の高位ビット側のデジタル値を生成する第1のAD変換器と、
    複数のクロックサイクルを用い、前記デジタル出力信号の低位ビット側のデジタル値を生成する第2のAD変換器と、
    前記第1のAD変換器及び前記第2のAD変換器におけるAD変換の単位処理を実行する期間であるクロックサイクルを制御するクロック制御部を備え、
    前記クロック制御部は、前記第2のAD変換器において、より低位ビットのデジタル値を生成するクロックサイクルほど短く設定し、かつ、前記第2のAD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの少なくとも1つのクロックサイクルを、前記第1のAD変換器で用いられる複数のクロックサイクルの最も短いクロックサイクルよりも長く設定する
    AD変換装置。
  8. アナログ入力信号をデジタル出力信号へと変換するAD変換方法であって、
    2次以上のΔΣ型AD変換処理により、前記デジタル出力信号の高位ビット側のデジタル値を生成するΔΣ型変換ステップと、
    サイクリック型AD変換処理により、前記デジタル出力信号の低位ビット側のデジタル値を生成するサイクリック型変換ステップとを備える
    AD変換方法。
  9. 前記ΔΣ型変換ステップでは、
    複数のクロックサイクルを用いて前記デジタル出力信号の高位ビット側のデジタル値を生成し、
    前記サイクリック型変換ステップでは、前記デジタル出力信号の低位ビット側のうち少なくとも最も高位ビット側のデジタル値を生成するクロックサイクルを、前記ΔΣ型変換ステップで用いられる前記複数のクロックサイクルのうち最も短いクロックサイクルよりも長く設定する
    請求項8に記載のAD変換方法。
  10. 前記サイクリック型変換ステップでは、より低位ビットのデジタル値を生成するクロックサイクルほど短く設定する
    請求項9に記載のAD変換方法。
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