JP2014175930A - アナログデジタル変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模の増大を抑制しつつ、S/N比を向上させることができるアナログデジタル変換器を提供すること。
【解決手段】実施形態に係るアナログデジタル変換器は、全差動型演算増幅器、比較器、第1増幅回路、第2増幅回路を備える。全差動型演算増幅器は、非反転入力、反転入力、反転出力、非反転出力を有する。比較器は、演算増幅器の反転出力および非反転出力から出力されるアナログ信号の電圧を閾値と比較してデジタルデータへ変換する。第1増幅回路は、第1の期間に、比較器の変換対象となる入力信号の逆相信号に応じた電荷を一対のキャパシタのそれぞれに蓄積し、第2の期間に、一対のキャパシタのうち、一方のキャパシタから他方のキャパシタへ演算増幅器を介して電荷を転送することで、逆相信号を2倍に増幅する。第2増幅回路は、第1増幅回路と同様の動作を行うことで、入力信号を2倍に増幅する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、アナログデジタル変換器に関する。
従来、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)エリアセンサは、複数の光電変換素子が行列状に配置される画素部から行単位で読み出されるアナログの画素信号をデジタルデータへ変換する列並列型アナログデジタル変換部を備える。
列並列型アナログデジタル変換部は、光電変換素子の列毎に一つのアナログデジタル変換器(以下、「ADC:Analog to Digital Converter」と記載する)が配置されるADC群を備える。かかるCMOSエリアセンサ用のADCとして、高分解能な巡回型ADCが知られている。
巡回型ADCは、一般に、入力されるアナログの信号をキャパシタによってサンプリングした後、演算増幅器を利用してサンプリングされた信号の大小を比較器によって判定し、2倍増幅を行いつつ一定の値を減算して得られた信号をキャパシタによって再度サンプリングする。さらに、演算増幅器を利用してサンプリングされた信号の大小を比較器によって判定、2倍増幅を行いつつ一定の値を減算、得られた信号をキャパシタによって再度サンプリングするという一連の動作を繰り返す。
ところで、CMOSエリアセンサは、近年、多画素化および小型化に伴う微細画素化が進んでいる。その一方で、CMOSエリアセンサには、撮像画像の画質向上が望まれている。このことから、CMOSエリアセンサ用として、回路規模の増大を抑制しつつ、S/N比(Signal to Noise Ratio)を向上可能なADCが望まれている。
特開2008−141397号公報
本発明の一つの実施形態は、回路規模の増大を抑制しつつ、S/N比を向上させることができるアナログデジタル変換器を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態によれば、アナログデジタル変換器が提供される。アナログデジタル変換器は、全差動型の演算増幅器と、比較器と、第1増幅回路と、第2増幅回路とを備える。全差動型の演算増幅器は、非反転入力、反転入力、反転出力および非反転出力を有する。比較器は、前記演算増幅器の反転出力および非反転出力から出力されるアナログ信号の電圧を所定の閾値と比較してデジタルデータへ変換する。第1増幅回路は、第1の期間に、前記比較器の変換対象となる入力信号の逆相信号に応じた電荷を一対のキャパシタのそれぞれに蓄積し、第2の期間に、該一対のキャパシタのうち、一方のキャパシタから他方のキャパシタへ前記演算増幅器を介して電荷を転送することで、前記逆相信号を2倍に増幅する。第2増幅回路は、前記第1の期間に、前記入力信号に応じた電荷を一対のキャパシタのそれぞれに蓄積し、前記第2の期間に、該一対のキャパシタのうち、一方のキャパシタから他方のキャパシタへ前記演算増幅器を介して電荷を転送することで、前記入力信号を2倍に増幅する。
実施形態に係るADCを備えたCMOSエリアセンサを示す説明図。 実施形態に係るADCの回路構成の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作の一例を示すタイミングチャート。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態に係るADCの動作状態の一例を示す説明図。 実施形態の変形例に係るADCの回路構成の一例を示す説明図。
以下に添付図面を参照して、実施形態に係る巡回型のアナログデジタル変換器(以下、「ADC」と記載する)を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係るADC30を備えたCMOSエリアセンサ1を示す説明図である。なお、図1には、実施形態に係るADC30の説明に必要な構成要素を選択的に図示しており、一般的なCMOSエリアセンサが備える他の構成要素については、図示を省略している。
図1に示すように、CMOSエリアセンサ1は、画素部2と、ADC群3と、スイッチ制御信号発生部4と、バイアス電圧発生部5とを備える。画素部2は、入射光を受光強度に応じた量の電荷へ光電変換して蓄積する複数の光電変換素子20を備える。
これら複数の光電変換素子20は、撮像画像の各画素に対応して行列状に配置される。各光電変換素子20に蓄積される電荷は、画素部2における光電変換素子20の行単位で順次選択され、アナログの画素信号としてADC群3へ出力される。
ADC群3は、画素部2における光電変換素子20の列毎に一つずつ配置される複数のADC30を備える列並列型のアナログデジタル変換器である。かかるADC群3は、画素部2から光電変換素子20の行単位で入力されるアナログの画素信号を順次デジタルデータへ変換する。
つまり、各ADC30は、対応する列の光電変換素子20から入力されるアナログの画素信号(以下、「入力信号」と記載する)を並行してデジタルデータへ変換する。かかるADC30の具体的な回路構成の一例については、図2を参照して後述する。
スイッチ制御信号発生部4は、各ADC30が備える複数のスイッチに対してONとOFFとを切り替える制御信号を出力する処理部である。また、バイアス電圧発生部5は、ADC30で入力信号がデジタルデータへ変換される際に参照される参照電圧を各ADC30へ印加する処理部である。
次に、図2を参照し、実施形態に係るADC30の具体的な回路構成の一例について説明する。図2は、実施形態に係るADC30の回路構成の一例を示す説明図である。図2に示すように、ADC30は、画素部2から入力信号が入力される入力部Iaと、増幅減算部31と、一対の差動比較器Cmpx、Cmpyと、一対のラッチLtx、Ltyと、データ保持スイッチ制御部32とを備える。
増幅減算部31は、入力信号を増幅して所定の値を減算した信号を差動比較器Cmpx、Cmpyへ出力する処理部である。かかる増幅減算部31は、差動型の演算増幅器OTAと、第1増幅回路Xと、第2増幅回路Yとを備える。
演算増幅器OTAは、非反転入力Inx、反転入力Iny、反転出力Outx、非反転出力Outyを備え、非反転入力Inxおよび反転入力Inyの差分に応じた信号を反転出力Outx、非反転出力Outyを出力する。
第1増幅回路Xおよび第2増幅回路Yは、演算増幅器OTAを挟んで対称な全差動構造となるように設けられる。かかる第1増幅回路は、第1の期間に第1のキャパシタC1x、第2のキャパシタC2xに入力信号の逆相信号で決まる電荷を充電する。次いで第2の期間に演算増幅器OTAを利用して第1のキャパシタC1xの電荷を第2のキャパシタC2xに転送する。ここで、第1のキャパシタC1xおよび第2のキャパシタC2xの容量値と充電電圧とは同等のため、第1のキャパシタC1xと第2のキャパシタC2xに蓄積された電荷は同等である。従って、第1のキャパシタC1xの電荷を第2のキャパシタC2xに転送すると、第2のキャパシタC2xに蓄積された電荷は2倍になる。
一方、第2増幅回路Yは、第1の期間に第3のキャパシタC1y、第4のキャパシタC2yに入力信号で決まる電荷を充電する。次いで第2の期間に演算増幅器OTAを利用して第3のキャパシタC1yの電荷を第4のキャパシタC2yに転送する。ここで、第3のキャパシタC1yおよび第4のキャパシタC2yの容量値と充電電圧とは同等のため、第3のキャパシタC1yと第4のキャパシタC2yに蓄積された電荷は同等である。従って、第3のキャパシタC1yの電荷を第4のキャパシタC2yに転送すると、第4のキャパシタC2yに蓄積された電荷は2倍になる。
かかる増幅減算部31によれば、第1の期間に4つのキャパシタC1x、C2x、C1y、C2yに入力信号で決まる電荷を充電し、第2の期間に演算増幅器OTAを利用して第1のキャパシタC1x、第3のキャパシタC1yの電荷を第2のキャパシタC2x、第4のキャパシタC2yに転送すると、第2のキャパシタC2x、第4のキャパシタC2yに蓄積される電荷はそれぞれ2倍になる。
したがって、演算増幅器OTAの反転出力Outxから出力される信号と非反転出力Outyから出力される信号との差分の振幅は、入力信号の振幅の4倍となる。つまり、増幅減算部31によれば、第2の期間に、入力信号を4倍に増幅することができる。
その後、増幅減算部31は、演算増幅器OTAの反転出力Outxおよび非反転出力Outyから出力される信号をそれぞれ逐次2倍に増幅する一方、演算増幅器OTAの非反転入力Inxおよび反転入力Inyに信号の大きさに応じた電荷をそれぞれ入力させて増幅減算処理を行う。なお、かかる増幅減算部31の動作の具体的一例については、図4〜図14を参照して後述する。
このように、ADC30では、入力信号を最初に第1の期間で増幅する際、従来のように2倍に増幅するのではなく、4倍に増幅する。これにより、ADC30では、第1の期間に行う初回の増幅後に発生する雑音(ノイズ)の量が、第2の期間以降変化しないと仮定すると、S/N比におけるS(信号量)が従来の2倍ではなく4倍になるので、S/N比を向上させることができる。
以下、ADC30の回路構成の一例について、より具体的に説明する。増幅減算部31が備える第1増幅回路Xは、第1のキャパシタC1xおよび第2のキャパシタC2xを備え、第2増幅回路Yは、第3のキャパシタC1yおよび第4のキャパシタC2yを備える。これら、第1のキャパシタC1x、第2のキャパシタC2x、第3のキャパシタC1yおよび第4のキャパシタC2yは、信号のサンプリングおよび増幅に用いられる。
ここで、第1のキャパシタC1xの上部電極T1xと第2のキャパシタC2xの上部電極T2xとは、スイッチSmxを介して接続される。また、スイッチSmxと第2のキャパシタC2xの上部電極T2xとを接続する接続線には、スイッチSc2を介してバイアス電圧発生部5(図1参照)から所定の参照電圧Vspが印加される。
さらに、スイッチSmxと第2のキャパシタC2xの上部電極T2xとを接続する接続線は、スイッチSinxを介して演算増幅器OTAの非反転入力Inxと接続される。かかる非反転入力Inxには、スイッチSarxを介してバイアス電圧発生部5から所定の参照電圧Vcmが印加される。この参照電圧Vcmは、スイッチScmxを介して第1のキャパシタC1xの上部電極T1xにも印加される。
また、演算増幅器OTAの反転出力Outxは、スイッチSbaxを介して第1のキャパシタC1xの下部電極B1xにも接続され、スイッチSfbxを介して第2のキャパシタC2xの下部電極B2xにも接続される。
また、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xは、スイッチSp1を介して入力部Iaと接続される。さらに、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xには、演算増幅器OTAの反転出力Outxから出力される信号の電圧を所定の範囲内に抑える制御用電圧Vdach、Vdaclが、それぞれ対応するスイッチShx、スイッチSlxを介して印加される。ここでの所定の範囲とは、演算増幅器OTAが性能を保持できるような反転出力Outx、非反転出力Outyの電圧範囲である。
これらの制御用電圧Vdach、Vdaclは、データ保持スイッチ制御部32が保持したデジタルデータに応じて、スイッチShx、Slxを利用して選択され、第1のキャパシタC1x、第2のキャパシタC2xに印可される。なお、制御用電圧VdachおよびVdaclの電圧は常に一定である。
さらに、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xは、スイッチSbax、Sfbxを介して第2のキャパシタC2xの下部電極B2xと接続される。かかる第2のキャパシタC2xの下部電極B2xは、スイッチSp3を介して入力部Iaとも接続される。
一方、第3のキャパシタC1yの上部電極T1yと第4のキャパシタC2yの上部電極T2yとは、スイッチSmyを介して接続される。また、スイッチSmyと第4のキャパシタC2yの上部電極T2yとを接続する接続線には、スイッチSp2を介して入力部Iaから入力信号が入力される。
さらに、スイッチSmyと第4のキャパシタC2yの上部電極T2yとを接続する接続線は、スイッチSinyを介して演算増幅器OTAの反転入力Inyと接続される。かかる反転入力Inyには、スイッチSaryを介してバイアス電圧発生部5(図1参照)から所定の参照電圧Vcmが印加される。この参照電圧Vcmは、スイッチScmyを介して第3のキャパシタC1yの上部電極T1yにも印加される。
また、演算増幅器OTAの非反転出力Outyは、スイッチSbayを介して第3のキャパシタC1yの下部電極B1yにも接続され、スイッチSfbyを介して第4のキャパシタC2yの下部電極B2yにも接続される。
また、第3のキャパシタC1yの下部電極B1yには、スイッチSc1を介してバイアス電圧発生部5(図1参照)から所定の参照電圧Vspが印加される。また、第3のキャパシタC1yの下部電極B1yには、演算増幅器OTAの非反転出力Outyから出力される信号の電圧を所定の範囲内に抑える制御用電圧Vdach、Vdaclが、それぞれ対応するスイッチShy、スイッチSlyを介して印加される。ここでの所定の範囲とは、演算増幅器OTAが性能を保持できるような反転出力Outx、非反転出力Outyの電圧範囲である。
さらに、第3のキャパシタC1yの下部電極B1yは、スイッチSbay、Sfbyを介して第4のキャパシタC2yの下部電極B2yと接続される。かかる第4のキャパシタC2yの下部電極B2yには、スイッチSc3を介してバイアス電圧発生部5(図1参照)から所定の参照電圧Vspが印加される。
このように、増幅減算部31は、全差動構造を備える。これにより、増幅減算部31は、入力信号へ混入する外的ノイズを同相除去することができる。かかる増幅減算部31の動作については、図3〜図14を参照して後述する。
差動比較器Cmpxは、演算増幅器OTAの反転出力Outxおよび非反転出力Outyから入力される信号の差分と、バイアス電圧発生部5から入力される所定の参照電圧VrefpからVrefmを差し引いた差分(所定の閾値)とを比較する。
また、差動比較器Cmpyは、演算増幅器OTAの反転出力Outxおよび非反転出力Outyから入力される信号の差分と、バイアス電圧発生部5から入力される参照電圧VrefmからVrefpを差し引いた差分(所定の閾値)とを比較する。
そして、これらの各差動比較器Cmpx、Cmpyは、比較結果を示すデジタルデータであるHighレベルまたはLowレベルの信号へ変換して、対応するフリップフロップLtx、Ltyへそれぞれ出力する。つまり、各差動比較器Cmpx、Cmpyは、変換対象が所定の閾値よりも大きい場合にHighレベルの信号を出力し、所定の閾値よりも小さい場合にLowレベルの信号を出力する。
ラッチLtxは、所定の制御部(図示略)から入力される制御信号NgltがHighレベルからLowレベルへ切り替ってから次にHighレベルへ切り替わるまで、差動比較器Cmpxの出力Ncxを保持する。そして、ラッチLtxは、保持した出力NcxをデータNdxとしてデータ保持スイッチ制御部32へ出力する。
一方、ラッチLtyは、所定の制御部(図示略)から入力される制御信号NgltがHighレベルからLowレベルへ切り替ってから次にHighレベルへ切り替わるまで、差動比較器Cmpyの出力Ncyを保持する。そして、ラッチLtyは、保持した出力NcyをデータNdyとしてデータ保持スイッチ制御部32へ出力する。
データ保持スイッチ制御部32は、差動比較器Cmpx、Cmpyによって変換されたデジタルデータに基づき、演算増幅器OTAの反転出力Outxおよび非反転出力Outyから出力される信号の電圧を所定範囲内に抑える制御用電圧Vdach、Vdaclを第1増幅回路Xおよび第2増幅回路Yに選択印可するためにスイッチShx、Slx、Shy,Slyを制御するように機能する。
データ保持スイッチ制御部32は、ラッチLtx、Ltyから入力されるデータNdx、Ndyを保持し、保持したデータに基づき、演算増幅器OTAの出力信号の電圧値を所定電圧未満に抑えるための制御用電圧Vdach、Vdaclの何れを印可するかのスイッチShx、Slx、Shy、Slyを制御する回路である。
そして、データ保持スイッチ制御部32は、制御用電圧をスイッチShx、Shyの電圧制御端子およびスイッチSlx、Slyの電圧制御端子へ印加する。さらに、データ保持スイッチ制御部32は、次に保持するデータNdx、Ndyが生成される際、差動比較器Cmpx、Cmpyによって直近に変換されたデータNdx、Ndyに応じて、スイッチShx、Slx、Shy、SlyへONとOFFとを切り替える制御信号を出力する。
なお、スイッチShx、Slx、Shy、Sly以外のスイッチSp1、Sp2、Sp3、Sc1、Sc2、Sc3、Smx、Smy、Sarx、Sary、Sinx、Siny、Sfbx、Sfby、Sbax、Sbay、Scmx、Scmyは、スイッチ制御信号発生部4から入力される制御信号に基づいてONとOFFとが切り替えられる。
かかるADC30は、入力信号を巡回アナログデジタル変換(以下、「巡回A/D変換」と記載する)する場合、初回の巡回A/D変換では入力信号を4倍に増幅しつつ一定の値を減算し、減算によって得られた信号を2回目以降の巡回A/D変換で2倍に増幅しつつ一定値を減算してデジタルデータへ変換する。
これにより、ADC30では、初回の信号増幅後に発生するノイズに変化がないと仮定すると、入力信号を毎回2倍に増幅する従来の一般的な巡回型のADCに比べて、変換対象の信号が2倍になる。したがって、ADC30によれば、従来の一般的な巡回型のADCに比べて、S/N比を向上させることができる。
また、ADC30は、前述したように、全差動構造を備えることができるので、入力信号へ混入する外的ノイズを同相除去することができる。しかも、ADC30が備えるキャパシタの個数は、第1のキャパシタC1x、第2のキャパシタC2x、第3のキャパシタC1y、第4のキャパシタC2yの4個である。
かかるキャパシタの個数は、初回の増幅で入力信号を4倍に増幅しない場合であっても、信号を2倍に増幅しつつ全差動で動作させる場合には最低限必要となるキャパシタの個数である。
具体的には、信号を2倍に増幅しつつ全差動で動作させる場合、例えば、信号を2倍に増幅する2つの回路を設ける必要がある。かかる場合、信号を2倍に増幅する回路は、一方のキャパシタによって信号の信号電荷を保持したまま、保持した信号電荷を他方のキャパシタへ複製し、両キャパシタによって保持された電荷を加算することで入力信号を2倍に増幅する。
このため、かかる回路には、最低2個のキャパシタが必要である。そして、全差動で動作させるには、かかる回路を2つ設ける必要がある。したがって、合計で最低限4個のキャパシタが必要となる。このように、初回の増幅で入力信号を4倍に増幅しない場合であっても、信号を2倍に増幅しつつ全差動で動作させる場合には最低限必要となる。
これに対して、ADC30では、入力信号を4倍にするためのキャパシタを別途増設することなく、上述した4個のキャパシタを用い、入力信号を4倍に増幅させた後、信号を2倍に増幅しつつ全差動で動作させて入力信号から外的ノイズを除去することができる。したがって、ADC30によれば、回路規模の増大を抑制しつつS/N比を向上させることができる。
次に、図3〜図14を参照し、実施形態に係るADC30の動作について説明する。図3は、実施形態に係るADC30の動作の一例を示すタイミングチャートであり、図4〜図14は、実施形態に係るADC30の動作状態の一例を示す説明図である。
なお、図4〜図14には、図2に示す増幅減算部31部分の等価回路を示している。以下では、図4〜図14に示す構成要素のうち、図2に示す構成と同一の構成要素については、図2に示す符号と同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
また、図3に示すNdx、Ndyに対応するタイミングチャートは、データ保持スイッチ制御部32によってデジタルデータが保持されるタイミングを示しており、制御信号Ngltに対応するタイミングチャートは、制御信号Ngltの信号レベルを示している。
また、Ndx、Ndyに対応するタイミングチャート以外のタイミングチャートは、対応する各スイッチSp1、Sp2、Sp3、Sc1、Sc2、Sc3、Smx、Smy、Sarx、Sary、Sinx、Siny、Sfbx、Sfby、Sbax、Sbay、Scmx、Scmy、Shx、Slx、Shy、SlyのONとOFFとを切り替える制御信号の信号レベルを示している。
図3に示すように、時刻T1より前の時点では、全てのスイッチSp1、Sp2、Sp3、Sc1、Sc2、Sc3、Smx、Smy、Sarx、Sary、Sinx、Siny、Sfbx、Sfby、Sbax、Sbay、Shx、Slx、Shy、Slyの制御信号がLowレベルである。
かかる期間において、増幅減算部31では、図4に示すように、全てのスイッチSp1、Sp2、Sp3、Sc1、Sc2、Sc3、Smx、Smy、Sarx、Sary、Sinx、Siny、Sfbx、Sfby、Sbax、Sbay、Scmx、Scmy、Shx、Slx、Shy、SlyがOFFである。
その後、図3に示すように、増幅減算部31では、時刻T1で制御信号NgltをHighレベルにし、スイッチSp1、Sp2、Sp3、Sc1、Sc2、Sc3、Smx、Smy、Sarx、Saryの制御信号をHighレベルにする。これにより、図5に示すように、スイッチSp1、Sp2、Sp3、Sc1、Sc2、Sc3、Smx、Smy、Sarx、SaryがONとなる。
この状態では、第1のキャパシタC1xおよび第2のキャパシタC2xの各上部電極T1x、T2xに参照電圧Vspが印加され、各下部電極B1x、B2xには画素出力、即ち入力信号の電圧(以下、「入力電圧Vin」と記載する)が印加される。一方、第3のキャパシタC1yおよび第4のキャパシタC2yの各上部電極T1y、T2yには入力電圧Vinが印加され、各下部電極B1y、B2yには参照電圧Vspが印加される。
ここで、第1のキャパシタC1x、第2のキャパシタC2x、第3のキャパシタC1y、第4のキャパシタC2yの各容量が全てCであるとすると、第1のキャパシタC1xおよび第2のキャパシタC2xにはC(Vsp−Vin)の電荷が蓄積される。一方、第3のキャパシタC1yおよび第4のキャパシタC2yにはC(Vin−Vsp)の電荷が蓄積される。
また、演算増幅器OTAの非反転入力Inx、反転入力Inyには参照電圧Vcmが印加される。ここで、演算増幅器OTAは反転出力Outx、非反転出力Outyの平均値が参照電圧Vcm近傍となるように制御される。なお、かかる演算増幅器OTAの増幅率および入力抵抗は非常に大きいとみなす。
次に、図3に示すように、増幅減算部31では、時刻T2でスイッチSc1、Sc2、Sc3、Sarx、Saryの制御信号をLowレベルにすると、スイッチSc1、Sc2、Sc3、Sarx、SaryがOffとなる。
これにより、図6に示すように、第1のキャパシタC1xおよび第2のキャパシタC2xには、C(Vsp−Vin)の電荷が保持(サンプリング)される。このように、入力信号の信号電荷を第1のキャパシタC1xおよび第2のキャパシタC2xに保持させることで、入力信号の逆相信号が2つのキャパシタユニットに保持される。
一方、第3のキャパシタC1yおよび第4のキャパシタC2yには、C(Vin−Vsp)の電荷が保持(サンプリング)される。このように、入力信号の逆相信号の信号電荷を第3のキャパシタC1yおよび第4のキャパシタC2yに保持させることで、入力信号が2つのキャパシタユニットに保持される。また、演算増幅器OTAの非反転入力Inxおよび反転入力Inyには参照Vcmの電圧が保持される。
このように、参照電圧Vsp、Vcm側のスイッチSc1、Sc2、Sc3、Sarx、Saryを先にOFFとする所謂ボトムサンプリングを行うことで、スイッチングの際に発生するノイズの発生を抑制している。
次に、図3に示すように、増幅減算部31では、スイッチSp1、Sp2、Sp3の制御信号をLowレベルにすると、図7に示すように、スイッチSp1、Sp2、Sp3がOFFになる。さらに、時刻T3でスイッチShx、Shy、Sinx、Siny、Sfbx、Sfbyの制御信号をHighレベルにすると、図8に示すように、スイッチShx、Shy、Sinx、Siny、Sfbx、SfbyがONとなる。
これにより、第1のキャパシタC1xに保持された入力信号の逆相信号が演算増幅器OTAの非反転入力Inxへ入力される。また、第3のキャパシタC1yに保持された入力信号が演算増幅器OTAの反転入力Inyへ入力される。
このとき、演算増幅器OTAの非反転入力Inxおよび反転入力Inyには負帰還がかかり、一定時間後の時刻T4では、非反転入力Inxおよび反転入力Inyの電圧がほぼ同じ電圧となる。この電圧をVa1と表す。
このとき、第1のキャパシタC1xの上部電極T1xおよび第3のキャパシタC1yの上部電極T1yには電圧Va1が印加され、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xおよび第3のキャパシタC1yの下部電極B1yには制御用Vdachが印加される。これにより、第1のキャパシタC1xおよび第3のキャパシタC1yに保持される電荷は、C(Va1−Vdach)となる。
一方、第2のキャパシタC2xの上部電極T2xおよび第4のキャパシタC2yの上部電極T2yには電圧Va1が印加される。ここで、第2のキャパシタC2xの下部電極B2xの電圧をV2x1とすると、第2のキャパシタC2xに蓄積される電荷はC(Va1−V2x1)となる。一方、第4のキャパシタC2yの下部電極B2yの電圧をV2y1とすると、第4のキャパシタC2yに蓄積される電荷はC(Va1−V2y1)となる。
ここで、電荷保存則より、時刻T2と時刻T4とでは、第1のキャパシタC1x、第2のキャパシタC2x、第3のキャパシタC1y、第4のキャパシタC2yの電荷の総和が保持されるため、以下の式が成り立つ。
C(Vsp−Vin)+C(Vsp−Vin)=C(Va1−Vdach)+C(Va1−V2x1)・・・式(1)
C(Vin−Vsp)+C(Vin−Vsp)=C(Va1−Vdach)+C(Va1−V2y1)・・・式(2)
そして、式(1)と式(2)との差分を取ると、
4C(Vsp−Vin)=C(−V2x1+V2y1)・・・式(3)
となり、この式(3)を変形すると、
V2x1−V2y1=4(Vin−Vsp)・・・式(4)
となる。
かかる式(4)から、V2x1とV2y1の差分は入力電圧Vinと参照電圧Vspの差の4倍となっていることがわかる。
このように、第1増幅回路Xが入力信号を2倍に増幅して演算増幅器OTAの非反転入力Inxへ出力し、第2増幅回路Yが入力信号の逆相信号を2倍に増幅して演算増幅器OTAの反転入力Inyへ出力することで、入力信号が4倍に増幅される。
さらに、演算増幅器OTAは、V2x1、V2y1の平均がVcmになるように制御されるので、
(V2x1+V2y1)/2=Vcm・・・式(5)
が成り立ち、式(4)と合わせると、
V2x1=Vcm+2(Vin−Vsp)・・・式(6)
V2y1=Vcm−2(Vin−Vsp)・・・式(7)
となる。
ここで、差動比較器Cmpx、Cmpyの参照電圧Vrefp、Vrefmの電圧をVcm+Vref/8、Vcm−Vref/8とする。すると、差動比較器Cmpxは、V2x1とV2y1との差分がVref/4より大きい場合に、Highレベルの出力Ncxを出力し、小さい場合にLowレベルの出力Ncxを出力する。一方、差動比較器Cmpyは、V2x1、V2y1の差分が−Vref/4より大きい場合に、Highレベルの出力Ncyを出力し、小さい場合にLowレベルの出力Ncyを出力する。
また、時刻T4で制御信号NgltをHighレベルからLowレベルにすると、差動比較器Cmpx、Cmpyの出力Ncx、Ncyの出力レベルがデータNdx、NdyとしてラッチLtx、Ltyに保持される。
ここで、データNdxがHighならば今回の変換結果の論理データD1を1、データNdxがLowかつデータNdyがHighならば論理データD1を0、データNdyがLowならば論理データD1を−1とする。かかる論理データD1は、データ保持スイッチ制御部32にも蓄積された後、時刻T5で制御信号NgltがHighレベルに戻される。
次に、図3に示すように、スイッチSmx、Smyの制御信号をLowレベルにすると、図9に示すように、スイッチSmx、SmyがOFFとなり、スイッチShx、Shyの制御信号をLowレベルにすると、図10に示すように、スイッチShx、ShyがOFFとなる。
その後、図3に示すように、スイッチSbax、Sbay、Scmx、Scmyの制御信号をHighレベルにすると、図11に示すように、スイッチSbax、Sbay、Scmx、ScmyがONとなる。
このとき、第1のキャパシタC1xには、C(Vcm−V2x1)の電荷が複製されて蓄積され、第3のキャパシタC1yには、C(Vcm−V2y1)の電荷が蓄積される。
また、第2のキャパシタC2xには、C(Va1−V2x1)の電荷が蓄積され、第4のキャパシタC2yには、C(Va1−V2y1)の電荷が蓄積される。
その後、図3に示すように、時刻T6でスイッチScmx、Scmyの制御信号をLowレベルにすると、図12に示すように、スイッチScmx、ScmyがOFFとなり、第1のキャパシタC1x、第3のキャパシタC1yの電荷が保持される。
ここで、式(6)、式(7)より、第1のキャパシタC1x、第3のキャパシタC1y、第2のキャパシタC2x、第4のキャパシタC2yの電荷は、それぞれC[−2(Vin−Vsp)]、C[2(Vin−Vsp)]、C[Va1−Vcm−2(Vin−Vsp)]、C[Va1−Vcm+2(Vin−Vsp)]となる。
その後、図3に示すように、スイッチSbax、Sbayの制御信号をLowレベルにして、図13に示すように、スイッチSbax、SbayをOFFにした後、先の論理データD1に依存したスイッチングを行う。
このスイッチングは、データ保持スイッチ制御部32によって行われ、論理データD1が1であれば、スイッチShx、SlyをONにして、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xに制御用電圧Vdachを印加し、第3のキャパシタC1yの下部電極B1yへ制御用電圧Vdaclを印加する。
また、論理データD1が0ならば、図14に示すように、スイッチShx、ShyをONにして、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xに制御用電圧Vdachを印加し、第3のキャパシタC1yの下部電極B1yへ制御用電圧Vdachを印加する。
また、論理データD1が−1ならば、スイッチSlx、ShyをONにして、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xに制御用電圧Vdaclを印加し、第3のキャパシタC1yの下部電極B1yへ制御用電圧Vdachを印加する。
また、かかる論理データD1に依存するスイッチングを行う期間には、図3に示すように、スイッチSmx、Smyの制御信号をHighレベルにして、図14に示すように、スイッチSmx、SmyもONする。
これにより、第1のキャパシタC1xに蓄積された電荷が第2のキャパシタC2xに転送され、第3のキャパシタC1yに蓄積された電荷が第4のキャパシタC2yに転送される。
ここで、制御用電圧VdachをVcm+Vref/2、制御用電圧VdaclをVcm−Vref/2と表す。そして、第1のキャパシタC1xの下部電極B1xの電圧をV1x2、第3のキャパシタC1yの下部電極B1yの電圧をV1y2、第2のキャパシタC2xの下部電極B2xの電圧をV2x2とし、第4のキャパシタC2yの下部電極B2yの電圧をV2y2と表す。さらに、演算増幅器OTAの非反転入力Inx、反転入力Inyの電圧をVa2と表す。
すると、図3に示す時刻T7で、第1のキャパシタC1xには、C(Va2−V1x2)の電荷が蓄積され、第3のキャパシタC1yには、C(Va2−V1y2)の電荷が蓄積される。また、第2のキャパシタC2xには、C(Va2−V2x2)の電荷が蓄積され、第4のキャパシタC2yには、C(Va2−V2y2)の電荷が蓄積される。
ここで、電荷保存則より、時刻T6と時刻T7とで第1のキャパシタC1x、第2のキャパシタC2xの電荷の総和が保持され、第3のキャパシタC1y、第4のキャパシタC2yの電荷の総和が保持されるため、以下の式が成り立つ。
C[−2(Vin−Vsp)]+C[Va1−Vcm−2(Vin−Vsp)]=C(Va2−V1x2)+C(Va2−V2x2)・・・式(8)
C[2(Vin−Vsp)]+C[Va1−Vcm+2(Vin−Vsp)]=C(Va2−V1y2)+C(Va2−V2y2)・・・式(9)
これら式(8)と式(9)との差分を取ると、
8C(Vsp−Vin)=C(V1x2−V1y2)+C(V2x2−V2y2)・・・式(10)となる。
この式(10)を変形すると、
V2x2−V2y2=8(Vin−Vsp)−(V1x2−V1y2)・・・式(11)となる。
かかる式(11)から、このスイッチングにより、電圧V2x2と電圧V2y2の差分は入力電圧Vinと参照電圧Vpsとの差の8倍から、電圧V1x2と電圧V1y2との差分を引いているのがわかる。
このように、反転出力Outx、非反転出力Outyの差分電圧は、入力電圧の差分(Vin−Vsp)の8倍にオフセットを加減算したものになる。
ここで、(V1x2−V1y2)は、論理データD1がHighであれば(Vdach−Vdacl)=Vref、論理データD1が0ならば(Vdach−Vdach)=0、論理データD1が−1ならば、(Vdacl−Vdach)=−Vrefとなる。
従って、式(11)は次のように書き換えられる。
V2x2−V2y2=8(Vin−Vsp)−D1*Vref・・・式(12)
さらに、演算増幅器OTAは、電圧V2x2と電圧V2y2との平均がVcmになるよう制御されるので、
(V2x2+V2y2)/2=Vcm・・・式(13)
が成り立つ。
このため、かかる式(13)と先に記載した式(12)とを合わせると、
V2x2=Vcm+0.5[8(Vin−Vsp)−2*D1*Vref]・・・式(14)
V2y2=Vcm−0.5[8(Vin−Vsp)−2*D1*Vref]・・・式(15)
となる。
ここで、差動比較器Cmpxは、電圧V2x2と電圧V2y2との差分がVref/4より大きい場合に、Highレベルの出力Ncxを出力し、小さい場合に、Lowレベルの出力Ncxを出力する。
また、差動比較器Cmpyは、電圧V2x2と電圧V2y2との差分が−Vref/4より大きい場合に、Highレベルの出力Ncyを出力し、小さい場合に、Lowレベルの出力Ncyを出力する。そして、図3に示すように、時刻T7で制御信号NgltをHighレベルからLowレベルにすると、差動比較器Cmpx、Cmpyの出力Ncx、Ncyの出力レベルがデータNdx、NdyとしてラッチLtx、Ltyに保持される。
ここで、データNdxがHighならば今回の変換結果の論理データD2を1、データNdxがLowかつデータNdyがHighならば論理データD2を0、データNdyがLowならば論理データD2を−1とする。かかる論理データD2は、データ保持スイッチ制御部32にも蓄積された後、時刻T8で制御信号NgltがHighレベルに戻される。
さらに、時刻T5、時刻T6、時刻T7、時刻T8で行ったスイッチングを繰り返すことにより、入力信号の再サンプリング及び比較を繰り返すことで得られる論理データをこれまでの論理データD1、D2に続けて論理データD3、D4、D5、・・・Dnと得ることにより、n−bitの巡回A/D変換を行うことができる。
なお、論理データD1〜Dnは一般のPipeline型ADCおよびCyclic型ADCと同様の下記式(16)で組み合わせることで、入力アナログ値に対応したデジタル値Doutが得られる。
Figure 2014175930
上述したように、実施形態に係るADC30によれば、初回の巡回A/D変換の際に入力信号を4倍に増幅し、増幅された入力信号を2回目以降の巡回A/Dで逐次2倍に増幅する。かかるADC30は、初回も2回目以降も入力信号を毎回2倍に増幅して巡回A/D変換を行う従来の一般的なADCと比べた場合、時刻T2で行うサンプリング時のS/N比は同じである。しかし、従来の構成では、時刻T5の時点で信号量が元の信号量の2倍なのに対し、実施形態に係るADC30では4倍になっているため、時刻T5以降のS/N比が従来の構成より高くなる。
しかも、実施形態に係るADCが備えるキャパシタの個数は、入力信号を逐次2倍に増幅しつつ全差動で動作させるために最低限必要な4個である。したがって、実施形態に係るADCによれば、回路規模の増大を抑制しつつ、S/N比の向上を図ることができる。
なお、図2に示すADC30の回路構成は一例である。ここで、図15を参照し、実施形態の変形例に係るADC30aの回路構成の一例について説明する。図15は、実施形態の変形例に係るADC30aの回路構成の一例を示す説明図である。
ここでは、図15に示すADC30aの構成要素のうち、図2に示す構成要素と同一の構成要素については、図2に示す符号と同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
図15に示すように、変形例に係るADC30aは、増幅減算部31aが備える第1のキャパシタC1xおよび第3のキャパシタC1yの各下部電極B1x、B1yへ制御用電圧Ndachh、Ndach、Ndacl、Ndacllという4種類の制御用電圧を印加可能に構成される。
かかる4種類の制御用電圧Ndachh、Ndach、Ndacl、Ndacllは、データ保持スイッチ制御部32aによって生成される。そして、データ保持スイッチ制御部32aによるスイッチshhx、shx、slx、sllx、shhy、shy、sly、sllyの切り替え制御によって第1のキャパシタC1xおよび第3のキャパシタC1yの各下部電極B1x、B1yへ印加される。また、差動比較器Cmpx、CmpyのNcmppinにはVin、NcmpminにはNsplrefの電圧Vsplrefがそれぞれ印加される。
さらに、ADC30aは、差動比較器Cmpx、Cmpyへ入力される参照電圧を制御する制御論理部33を備える。かかる制御論理部33は、NcmpupとNcmpumとの電位差がVref/4となるような電圧をNcmpupとNcmpumとへ印加し、NcmplpとNcmplmとの電位差が−Vref/4となるような電圧をNcmplpとNcmplmへ印加することが可能であり、更に細かい電位差を印可する事も可能とする。
かかるADC30aは、入力信号を増幅する際、1回目の増幅を行う前に、差動比較器Cmpx、Cmpyによる入力信号の比較を逐次2回行うことで、入力信号を2bitの分解能で測定する。
そして、ADC30aは、1回目の増幅で入力信号を4倍に増幅するとともに、増幅前に差動比較器Cmpx、Cmpyによって行われた2回の比較結果のデータに基づいて生成された所定の値を入力信号から減算する。なお、1回目の増幅および減算処理を行った後は、前述した時刻T5、時刻T6、時刻T7、時刻T8で行ったスイッチングを繰り返す。
このように、ADC30aでは、第1のキャパシタC1xおよび第3のキャパシタC1yの各下部電極B1x、B1yへ印加可能な電圧を4種類とした。これにより、ADC30aでは、増幅後の入力信号に対して7通りの減算処理を行うことが可能となるので、演算増幅器OTAが出力する信号の電圧範囲をより低く抑えることができる。したがって、ADC30aによれば、演算増幅器OTAの出力電圧保証範囲は小さくて済む。
なお、第1のキャパシタC1xおよび第3のキャパシタC1yの各下部電極B1x、B1yへ減算処理用の電圧を印加する信号線を3本とし、そのうちの1本の信号線に印加する電圧を時間的に変化させてもよい。かかる場合、前述した事前に行う2回の比較で得られた2bitのデータに基づき、1本の信号線に印加する電圧を時間的に変化させる。なお、これら3本の信号線の電圧を印加するスイッチ以外の各スイッチのスイッチング動作は、ADC30aと同様である。かかる構成によっても、図15に示すADC30aと同様に、演算増幅器OTAが出力する信号の電圧範囲をより低く抑えることができる。
なお、実施形態に記載した各ADC30、30aへ減算処理のために印加するバイアスは、抵抗DAC(Digital to Analog Converter)とバッファアンプとを組み合わせた構成の回路によって生成することが可能であるが、こちらは一例である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 CMOSエリアセンサ、 2 画素部、 3 ADC群、 4 スイッチ制御信号発生部、 5 バイアス電圧発生部、 20 光電変換素子、 30、30a ADC、 31、31a 増幅減算部、 32、32a データ保持スイッチ制御部、 33制御論理部、 C1x 第1のキャパシタ、 C2x 第2のキャパシタ、 C1y 第3のキャパシタ、 C2y 第4のキャパシタ、 OTA 演算増幅器、 Cmpx、Cmpy 差動比較器、 Ltx、Lty ラッチ

Claims (5)

  1. 非反転入力、反転入力、反転出力および非反転出力を有する全差動型の演算増幅器と、
    前記演算増幅器の反転出力および非反転出力から出力されるアナログ信号の電圧を所定の閾値と比較してデジタルデータへ変換する比較器と、
    第1の期間に、前記比較器の変換対象となる入力信号の逆相信号に応じた電荷を一対のキャパシタのそれぞれに蓄積し、第2の期間に、該一対のキャパシタのうち、一方のキャパシタから他方のキャパシタへ前記演算増幅器を介して電荷を転送することで、前記逆相信号を2倍に増幅する第1増幅回路と、
    前記第1の期間に、前記入力信号に応じた電荷を一対のキャパシタのそれぞれに蓄積し、前記第2の期間に、該一対のキャパシタのうち、一方のキャパシタから他方のキャパシタへ前記演算増幅器を介して電荷を転送することで、前記入力信号を2倍に増幅する第2増幅回路と
    を備えることを特徴とするアナログデジタル変換器。
  2. 前記デジタルデータに基づき、前記反転出力および前記非反転出力から出力される信号の電圧を所定範囲内に抑える制御用電圧を前記第1増幅回路と前記第2増幅回路とへ供給する供給部
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のアナログデジタル変換器。
  3. 前記供給部は、
    前記比較器による直近の1回の変換結果を示す前記デジタルデータに基づき、2種類の前記制御用電圧の組み合わせによって生成される3種類の電圧のうち、いずれかの電圧を前記第1増幅回路と前記第2増幅回路とへ選択して供給する
    ことを特徴とする請求項2に記載のアナログデジタル変換器。
  4. 前記供給部は、
    前記比較器による直近の2回の変換結果を示す前記デジタルデータに基づき、4種類の前記制御用電圧を組み合わせて生成される7種類の電圧のうち、いずれかの電圧を前記第1増幅回路と前記第2増幅回路とへ選択して供給する
    ことを特徴とする請求項2に記載のアナログデジタル変換器。
  5. 前記供給部は、
    前記比較器による直近の2回の変換結果を示す前記デジタルデータに基づき、2種類の前記制御用電圧と、電圧値を変更可能な1種類の前記制御用電圧とを組み合わせて生成される7種類の電圧のうち、いずれかの電圧を前記第1増幅回路と前記第2増幅回路とへ選択して供給する
    ことを特徴とする請求項2に記載のアナログデジタル変換器。
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