JP4925192B2 - パイプライン型a/d変換器およびそれを内蔵した半導体集積回路 - Google Patents

パイプライン型a/d変換器およびそれを内蔵した半導体集積回路 Download PDF

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Description

本発明は、アナログ信号をディジタル信号に変換するパイプライン型A/D変換器およびそれを使用した半導体集積回路に関し、特に、アナログ入力信号が過大となった際のサンプリング誤差を低減するに有効な技術に関するものである。
近年、コンピュータ技術の急速な発展に伴い、種々の機器にコンピュータが搭載され、種々のディジタル処理が進んでいる。このためには、現実の情報をコンピュータに入力することが不可欠である。現実の情報、例えば、温度、人間が目にする光の色・強度、無線通信に利用する電波などはアナログの情報である。一方、コンピュータが処理できるのは時間的に離散化され、量子化された値のディジタル信号である。従って、現実の情報をコンピュータに入力するためには、アナログ信号をディジタル信号に変換する機能、すなわちアナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器と略称する)が必須となる。
A/D変換器の回路構成として種々の型が知られているが、その一の型として、パイプライン型A/D変換器が知られている。下記非特許文献1によれば、パイプライン型A/D変換器のアーキテクチャーは高速と中間的な解像度に良好な選択であるとしている。このアーキテクチャーは、スイッチドキャパシタ技術を採用することにより、ディジタルCMOSプロセスと良好にコンパチブルとなる。一般的なパイプラインアーキテクチャーは、それぞれBビットの解像度を持ち近隣の段で一般的に1ビットのオーバーラップを持つN段により構成される。複数段で数ビットのオーバーラップによる冗長の使用は、コンパレータのオフセット条件を緩和するものである。1段当たり1.5ビットのパイプライン型A/D変換器の各段は、サンプルホールド回路、サブA/D変換器、サブD/A変換器、加算器、増幅器により構成される。各段のアナログ入力信号はサブA/D変換器により粗く量子化され、サブA/D変換器のディジタル信号からサブD/A変換器により量子化アナログ電圧が生成される。加算器によって原アナログ入力信号から量子化アナログ電圧が減算されることにより、量子化誤差が生成される。段間剰余信号を生成するため量子化誤差は増幅器により増幅されて、量子化誤差はフルスケール範囲に回復される。
また、下記特許文献1には、上記のようなパイプライン型A/D変換器のサブD/A変換器、加算器(減算器)、サンプルホールド増幅器の機能を複数の容量と複数のスイッチと完全差動演算増幅器とで構成されたDAC減算機能内蔵型サンプルホールド回路で実現することが記載されている。このサンプルホールド回路には、正負のアナログ入力電圧と、正負の基準電圧と、1.5ビットの入力ディジタル信号に対応する3レベル指示信号と、サンプリングパルスと、ホールドパルスとが供給される。サンプル期間にアナログ入力電圧がサンプリングされ、ホールド期間にD/A変換、減算、増幅ホールドの動作が行われる。尚、減算では、サンプリングされたアナログ入力電圧から1.5ビットの入力ディジタル信号で指示される3レベルの電圧のいずれかに比例したDAC入力電圧が減算される。
一方、下記特許文献2には、上記のようなパイプライン型A/D変換器において、初段以外の後段として2つのサンプルホールド回路を増幅器に接続して、この2つのサンプルホールド回路をインターリーブ動作させることにより高精度化と低消費電力化とを実現することが記載されている。インターリーブ動作する2つのサンプルホールド回路で、完全差動演算増幅器とDAC入力の3レベル指示信号が供給されるスイッチ部とは共有され、複数の容量とサンプル動作とホールド動作に使用される複数のスイッチとは二組設けられている。
特開2002−314420号 公報 特開2006−74433号 公報 Babak Nejati et al, "A 10−BIT, 2.5−V, 40MSAMPLE/S, PIPELINE ANALOG−TO−DIGTAL CONVERTER IN 0.6−μm CMOS", The 2001 IEEE International Symposium on Circuits and Systems, Volume 1, 6−9 May 2001, PP.576−579.
前記特許文献2に記載されているように、パイプライン型A/D変換器において、初段以外の後段として2つ以上のサンプルホールド回路を増幅器に接続して、この2つ以上のサンプルホールド回路をインターリーブ動作させることにより高精度化と低消費電力化とを実現することができる。
一方、本発明者等は本発明に先立ってカメラ用アナログフロントエンド(AFE)LSIの開発に従事した。このLSIでは、カメラからのアナログ映像入力信号は、インターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器によって高精度化と低消費電力でディジタル映像信号に変換される。この開発の間に、サンプル期間でサンプリングされたアナログ入力信号が過大となると、次のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングに誤差が生じると言う問題が本発明者等の検討によって明らかとされた。あるパイプライン期間中のサンプル期間でアナログ入力信号が過大となると、このパイプライン期間中のホールド期間のディジタル変換信号がオーバーフロー信号またはアンダーフロー信号となる。しかし、次のパイプライン期間中のサンプル期間でアナログ入力信号が適正なレベルであれば、次のパイプライン期間のホールド期間では正確なディジタル出力信号がインターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器から生成されなければならない。しかしながら、アナログ過大入力信号が次のパイプライン期間のサンプル動作とホールド動作とに影響して、次のパイプライン期間のホールド期間では正確なディジタル出力信号が得られないと言うものである。
図1は、本発明に先立って本発明者等により開発されたカメラ用AFELSIに搭載されたインターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器でインターリーブ動作するサンプルホールド回路を示す図である。このサンプルホールド回路は、完全差動演算増幅器により構成された差動増幅器AMPと、DAC入力スイッチ部DACInSwと、第1と第2のスイッチドキャパシタ回路SCod、SCevとから構成されている。
DAC入力スイッチ部DACInSwは、サブA/D変換器から供給されるディジタル信号d0、d1、d2に応答する。更に、DAC入力スイッチ部DACInSwとスイッチドキャパシタ回路SCod、SCevと差動増幅器AMPとは、サブD/A変換器と、サンプルホールド回路と、原アナログ入力信号からサブD/A変換器からの量子化アナログ電圧を減算する減算器と、剰余信号を増幅する増幅器との機能を実現する。
第1スイッチドキャパシタ回路SCodは、奇数番目のパイプライン期間のサンプル動作と偶数番目のパイプライン期間のホールド動作のためのスイッチドキャパシタである。この第1スイッチドキャパシタ回路SCodには、正負のアナログ入力電圧Vi+、Vi−、サンプルパルスφsod、ホールドパルスφhod、正の基準電圧VRT、差動増幅器AMPの正負の出力電圧Vo+、Vo−が供給される。DAC入力スイッチ部DACInSwには、正負の基準電圧VRT、VRBと、3レベル指示信号d0、d1、d2とが供給される。第2スイッチドキャパシタ回路SCevは、偶数番目のパイプライン期間のサンプル動作と奇数番目のパイプライン期間のホールド動作のためのスイッチドキャパシタである。この第2スイッチドキャパシタ回路SCevには、正負のアナログ入力電圧Vi+、Vi−、サンプルパルスφsev、ホールドパルスφhev、正の基準電圧VRT、差動増幅器AMPの正負の出力電圧Vo+、Vo−が供給される。
図2には、図1に示したインターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器の回路動作を説明するための波形図が示されている。システムクロックCLKに応答して、第1スイッチドキャパシタ回路SCodのためのサンプルパルスφsod、ホールドパルスφhodと第2スイッチドキャパシタ回路SCevのためのサンプルパルスφsev、ホールドパルスφhevとが生成される。
一番目のパイプライン期間T1の第1スイッチドキャパシタ回路SCodのサンプル期間では、サンプルパルスφsod=“1”、ホールドパルスφhod=“0”、サンプルパルスφsev=“0”、ホールドパルスφhev=“1”となる。この期間では、第1スイッチドキャパシタ回路SCodの容量C1、C3の一端には正の基準電圧VRTが供給され、容量C1、C3の他端には正のアナログ入力電圧Vi+が供給される。また、容量C2、C4の一端には正の基準電圧VRTが供給され、容量C2、C4の他端には負のアナログ入力電圧Vi−が供給される。一番目のパイプライン期間T1の第1スイッチドキャパシタ回路SCodのサンプル期間は、第2スイッチドキャパシタ回路SCevのホールド期間でもある。この期間では、第2スイッチドキャパシタ回路SCevの容量C5、C6の他端には、DAC入力スイッチ部DACInSwからのDAC入力電圧が供給される。レベル指示信号d0、d1、d2が“1、0、0”の時には、容量C5の他端のDAC入力電圧と容量C6の他端のDAC入力電圧とはそれぞれ負の基準電圧VRBと正の基準電圧VRTとなる。レベル指示信号d0、d1、d2が“0、1、0”の時には、容量C5の他端のDAC入力電圧と容量C6の他端のDAC入力電圧とは短絡により生成された共通電圧となる。レベル指示信号d0、d1、d2が“0、0、1”の時には、容量C5の他端のDAC入力電圧と容量C6の他端のDAC入力電圧とはそれぞれ正の基準電圧VRTと負の基準電圧VRBとなる。更にこの期間では、第2スイッチドキャパシタ回路SCevの容量C7の他端とC8の他端とには、差動増幅器AMPの正の出力電圧Vo+と負の出力電圧Vo−とがそれぞれ供給される。
二番目のパイプライン期間T2の第2スイッチドキャパシタ回路SCevのサンプル期間では、サンプルパルスφsod=“0”、ホールドパルスφhod=“1”、サンプルパルスφsev=“1”、ホールドパルスφhev=“0” となる。この期間では、第2スイッチドキャパシタ回路SCevの容量C5、C7の一端には正の基準電圧VRTが供給され、容量C5、C7の他端には正のアナログ入力電圧Vi+が供給される。また、容量C6、C8の一端には正の基準電圧VRTが供給され、容量C6、C8の他端には負のアナログ入力電圧Vi−が供給される。二番目のパイプライン期間T2の第2スイッチドキャパシタ回路SCevのサンプル期間は、第1スイッチドキャパシタ回路SCodのホールド期間でもある。この期間では、第1スイッチドキャパシタ回路SCodの容量C1、C2の他端には、DAC入力スイッチ部DACInSwからのDAC入力電圧が供給される。レベル指示信号d0、d1、d2が“1、0、0”の時には、容量C1の他端のDAC入力電圧と容量C2の他端のDAC入力電圧とはそれぞれ負の基準電圧VRBと正の基準電圧VRTとなる。レベル指示信号d0、d1、d2が“0、1、0”の時には、容量C1の他端のDAC入力電圧と容量C2の他端のDAC入力電圧とは短絡により生成された共通電圧となる。レベル指示信号d0、d1、d2が“0、0、1”の時には、容量C1の他端のDAC入力電圧と容量C2の他端のDAC入力電圧とはそれぞれ正の基準電圧VRTと負の基準電圧VRBとなる。更にこの期間では、第1スイッチドキャパシタ回路SCodの容量C3の他端とC4の他端とには、差動増幅器AMPの正の出力電圧Vo+と負の出力電圧Vo−とがそれぞれ供給される。
一番目のパイプライン期間T1の第1スイッチドキャパシタ回路SCodのサンプル期間に容量C1、C2に蓄積された電荷は、二番目のパイプライン期間T2の第1スイッチドキャパシタ回路SCodのホールド期間に差動増幅器AMPの入出力間に接続された容量C3、C4に転送される。容量C1、C2と容量C3、C4との容量値の比により、ホールド期間での電荷転送による増幅が可能となる。二番目のパイプライン期間T2の第2スイッチドキャパシタ回路SCevのサンプル期間に容量C5、C6に蓄積された電荷は、三番目のパイプライン期間T3の第2スイッチドキャパシタ回路SCevのホールド期間に差動増幅器AMPの入出力間に接続された容量C7、C8転送される。容量C5、C6と容量C7、C8との容量値の比により、ホールド期間での電荷転送による増幅が可能となる。
このように第1スイッチドキャパシタ回路SCodと第2スイッチドキャパシタ回路SCevの一方がサンプル動作を行っている間に他方が差動増幅器AMPを使用するホールド動作を行い、次は他方がサンプル動作を行っている間に一方がホールド動作を行うと言うインターリーブ動作が行われる。それによって、差動増幅器AMPの速度が緩和され、低消費電力化が実現される。
ところで、原アナログ信号として供給される正のアナログ入力電圧Vi+、負のアナログ入力電圧Vi−の振幅レベルが増大すると、ホールド期間での差動増幅器AMPの正の出力電圧Vo+、負の出力電圧Vo−も増大する。しかし、ホールド期間での差動増幅器AMPの正の出力電圧Vo+、負の出力電圧Vo−の最大値と最小値とは、電源電圧と接地電圧とで制限される。このような過大アナログ信号による差動増幅器AMPの出力飽和が生じると、差動増幅器AMPの出力駆動能力の不足が生じる。差動増幅器AMPの非反転入力端子+と反転入力端子−とには、寄生容量も存在している。差動増幅器AMPの出力が非飽和である場合には、ホールド期間で容量C3、C4または容量C7、C8を介しての差動増幅器AMPの反転/非反転出力端子から非反転/反転入力端子の駆動能力も十分高い状態となる。差動増幅器AMPの非反転/反転入力端子の間の入力オフセット電圧が無視できるほど小さいならば、差動増幅器AMPの出力から入力の負帰還によって、差動増幅器AMPの非反転入力端子の電圧と反転入力端子の電圧とは等しくなる。しかし、過大アナログ信号による差動増幅器AMPの出力飽和が生じると、差動増幅器AMPの出力駆動能力の不足により、ホールド期間で差動増幅器AMPの非反転入力端子の電圧と反転入力端子の電圧とは等しくならなくなる。一番目のパイプライン期間T1の第1スイッチドキャパシタ回路SCodのサンプル期間で、過大アナログ信号がサンプルされると仮定する。すると、二番目のパイプライン期間T2の第1スイッチドキャパシタ回路SCodのホールド期間に、差動増幅器AMPの非反転入力端子と反転入力端子との間に、誤差入力電圧Vherrが生じる。この誤差入力電圧Vherrは、非反転入力端子と反転入力端子に存在する寄生容量に蓄えられる。二番目のパイプライン期間T2の第2スイッチドキャパシタ回路SCevのサンプル期間から三番目のパイプライン期間T3の第2スイッチドキャパシタ回路SCevのホールド期間に切り替わった際に、寄生容量に蓄えられた寄生電荷が容量C5、C6、C7、C8に蓄えられたサンプリング電荷に加えられて、誤差サンプリング電圧Vserrの原因となる。
このようにして、インターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器では、サンプル期間でサンプリングされたアナログ入力信号が過大となると、次のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングに誤差が生じるものである。
本発明は、以上のように本発明者等により本発明に先立って検討された検討結果を基にしてなされたものである。従って、本発明の目的とするところは、インターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器において、サンプル期間でサンプリングされたアナログ入力信号が過大となっても、次のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングの誤差を低減することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴とは、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものについて簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本発明の代表的なインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器は、従属接続された複数のA/D変換ステージを含む。各A/D変換ステージは、アナログ信号のサンプル動作とホールド動作とをインターリーブ動作により交互に実行する。パイプライン型A/D変換器は、更にアナログ入力信号の信号レベルを監視するアナログ入力信号レベル検出器と、ホールド動作をリセットするリセットスイッチを含む。アナログ入力信号がA/D変換の入力ダイナミックレンジを超えると、アナログ入力信号レベル検出器から生成される異常検出信号によりリセットスイッチがオンに制御される。それにより、前記ホールド動作がリセットされる。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、本発明によれば、インターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器において、サンプル期間でサンプリングされたアナログ入力信号が過大となっても、次のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングの誤差を低減することができる。
《代表的な実施の形態》
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕本発明の代表的な実施の形態によるパイプライン型A/D変換器は、従属接続された複数のA/D変換ステージ(1、2、j、…、j+1)を含む。前記複数のA/D変換ステージの各ステージは、サブA/D変換器(10、20…)と、サブD/A変換器(11、21…)と、スイッチドキャパシタ回路(12、22…)と、差動増幅器(13、23…)とを含む。
前記複数のA/D変換ステージの各ステージの前記サブA/D変換器は、供給されるアナログ信号に応答して量子化ディジタル信号を生成する。前記複数のA/D変換ステージの各ステージの前記サブD/A変換器は、供給される量子化ディジタル信号に応答して量子化アナログ信号を生成する。前記複数のA/D変換ステージの各ステージの前記スイッチドキャパシタ回路と前記差動増幅器とは、量子化アナログ誤差の生成と剰余信号(Vres)の生成とを行う。前記各ステージの前記量子化アナログ誤差は、前記各ステージに供給される前記アナログ信号と前記量子化アナログ信号との前記スイッチドキャパシタ回路と前記差動増幅器とによる減算により生成される。前記各ステージの前記剰余信号は、前記量子化アナログ誤差の前記差動増幅器よる増幅により生成される。
前記各ステージの前記スイッチドキャパシタ回路は、前記各ステージに供給される前記アナログ信号のサンプル動作とホールド動作とをインターリーブ動作により交互に実行する第1スイッチドキャパシタ回路(12a)と第2スイッチドキャパシタ回路(12b)とを含む。
前記パイプライン型A/D変換器は、アナログ入力信号(Vi)の信号レベルを監視するアナログ入力信号レベル検出器14と前記ホールド動作をリセットするためのリセットスイッチ(SW_Rst1、2、3)とを更に具備する。
前記アナログ入力信号の前記信号レベルがA/D変換の入力ダイナミックレンジを超えると、アナログ入力信号レベル検出器(14)から生成される異常検出信号(Ex_In_Det)により前記リセットスイッチ(SW_Rst1、2、3)がオンに制御される。それにより、前記ホールド動作がリセットされる(図3、図4参照)。
従って、前記実施の形態によれば、次のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングの誤差が解消されることができる。
好適な実施の形態として、前記各ステージに供給される前記アナログ信号は相補アナログ信号(Vi+、Vi−)であり、前記各ステージから生成される剰余信号(Vres)は相補剰余信号である。
従って、前記好適な実施の形態によれば、コモンモード雑音に対する耐性を向上することができる。
より好適な実施の形態として、前記インターリーブ動作を実行する前記複数のA/D変換ステージの第1段目のA/D変換ステージ(1)が、前記アナログ入力信号レベル検出器と、前記リセットスイッチとを含む。前記リセットスイッチは前記第1段目のA/D変換ステージの前記差動増幅器に接続され、前記アナログ入力信号レベル検出器から生成される前記異常検出信号により前記リセットスイッチがオンに制御される。それにより、前記第1段目のA/D変換ステージの前記差動増幅器の前記ホールド動作がリセットされる
より好適な実施の形態として、前記リセットスイッチは、前記異常検出信号に応答して前記差動増幅器の非反転入力端子(+)の非反転入力電圧と反転入力端子(−)の反転入力電圧とを略等しくする入力リセットスイッチ(SW_Rst1、2)を含む。
他のより好適な実施の形態として、前記リセットスイッチは、前記異常検出信号に応答して前記差動増幅器の非反転出力端子(+)の非反転出力電圧と反転出力端子(−)の反転出力電圧とを略等しくする出力リセットスイッチ(SW_Rst3)を含む。
具体的な実施の形態として、前記インターリーブ動作を実行する前記複数のA/D変換ステージの前記第1段目のA/D変換ステージ以外の他のA/D変換ステージの前記サブD/A変換器は1.5ビットのサブD/A変換器である。
より具体的な実施の形態として、前記第1段目のA/D変換ステージ(f)の前記サブA/D変換器の入力には非インターリーブ動作の従属接続された他の複数のA/D変換ステージ(1、2…)が接続される(図13参照)。
〔2〕本発明の他の実施の形態による半導体集積回路は、前記〔1〕に記載のインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器(202)を内蔵する。
前記半導体集積回路は、サンプルホールドアンプ(205)と、サンプリング回路(200)と、クランプ回路(203)と、フィードバック用D/A変換器(204)とを更に内蔵する。
前記サンプルホールドアンプの一方の入力端子には撮像デバイスから形成された映像アナログ入力信号が供給可能であり、前記サンプルホールドアンプの出力信号は前記サンプリング回路の一方の入力端子に供給される。前記サンプリング回路の出力信号は、前記パイプライン型A/D変換器の入力端子に供給される。前記パイプライン型A/D変換器の出力信号は、前記クランプ回路の入力端子に供給される。前記クランプ回路の出力信号は、前記フィードバック用D/A変換器の入力端子に供給される。前記フィードバック用D/A変換器の出力信号は、前記サンプルホールドアンプの他方の入力端子に供給される。前記サンプルホールドアンプの出力信号は、前記サンプリング回路の他方の入力端子に供給される(図14参照)。
好適な実施の形態として、前記半導体集積回路は、カメラ用アナログフロントエンド半導体集積回路である(図14参照)。
《実施の形態の説明》
次に、実施の形態について更に詳述する。
《インターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器》
図3は、本発明の1つの実施の形態によるインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器を示す図である。このパイプライン型A/D変換器は、従属接続された複数のA/D変換ステージ1、2、…、j、(j+1)と、エンコーダENCとにより構成されている。初段のA/D変換ステージ1と最終段のA/D変換ステージ(j+1)とは3ビットの分解能を持ち、他の中間段のA/D変換ステージ2、…、jは1.5ビットの分解能を持っている。また、初段のA/D変換ステージ1は、アナログ入力信号Viが供給されるサブA/D変換器10と、サブA/D変換器10からの信号do、d1、d2が供給されるサブD/A変換器11と、スイッチドキャパシタ回路12(Scod、Scev)と、差動増幅器13(AMP)とを含む。それにより、差動増幅器13(AMP)から次段のA/D変換ステージ2への剰余信号Vresが形成される。更に、初段のA/D変換ステージ1は、アナログ入力信号Viが供給されるアナログ入力信号レベル検出器14(Det_CKT)を含んでいる。
図3に示したインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器では、初段のA/D変換ステージ1の入力信号レベル検出器14(Det_CKT)がアナログ入力信号Viの信号レベルを監視する。アナログ入力信号ViがA/D変換の入力ダイナミックレンジのプラス側の最大値を超過する過大信号レベルとなると、入力信号レベル検出器14(Det_CKT)は、レベル過大を示す異常検出信号Ex_In_Detを形成してエンコーダ100(ENC)に供給する。すると、エンコーダ100(ENC)からは、最大コードである16ビット出力信号が生成される。アナログ入力信号ViがA/D変換の入力ダイナミックレンジのマイナス側の最大値を超過する過小信号レベルとなると、入力信号レベル検出器14(Det_CKT)は、レベル過小を示す異常検出信号Ex_In_Detを形成してエンコーダ100(ENC)に供給する。すると、エンコーダ100(ENC)からは、最小コードである16ビット出力信号が生成される。
図3には、初段のA/D変換ステージ1と2段のA/D変換ステージ2の構成も示されている。
初段のA/D変換ステージ1は、上述の入力信号レベル検出器14(Det_CKT)を含む。初段のA/D変換ステージ1は、更に3ビットサブA/D変換器10と、1.5ビットサブD/A変換器11と、加算器を内蔵するスイッチドキャパシタ回路12と、増幅器13(AMP)とを含んでいる。初段のステージ1のアナログ入力信号ViはサブA/D変換器10により粗く量子化され、サブA/D変換器10のディジタル信号からサブD/A変換器D11により量子化アナログ電圧が生成される。スイッチドキャパシタ回路12の加算器によって原アナログ入力信号Viから量子化アナログ電圧が減算されることにより、量子化アナログ誤差が生成される。アナログ信号の段間剰余信号Vresを生成するため量子化アナログ誤差は増幅器13(AMP)により増幅されて、量子化アナログ誤差はフルスケール範囲に回復される。特に、初段のA/D変換ステージ1のスイッチドキャパシタ回路12は、第1スイッチドキャパシタ回路Scodと第2スイッチドキャパシタ回路Scevとを含んでいる。従って、第1スイッチドキャパシタ回路Scodはパイプラインの奇数番目のパイプライン期間のサンプル動作と偶数番目のパイプライン期間のホールド動作とを行い、第2スイッチドキャパシタ回路Scevはパイプラインの偶数番目のパイプライン期間のサンプル動作とパイプライン期間の奇数番目のホールド動作とを行う。それにより、初段のA/D変換の高精度化と低消費電力化とが実現できる。
第2段のA/D変換ステージ2は、1.5ビットサブA/D変換器20と、1.5ビットサブD/A変換器21と、加算器を内蔵するスイッチドキャパシタ回路22と、増幅器23(AMP)とを含んでいる。1.5ビットサブA/D変換器20には初段のA/D変換ステージ1からのアナログ信号の段間剰余信号Vresが供給されることにより、エンコーダ100(ENC)と次段とに供給される1.5ビットのディジタル信号が生成される。1.5ビットサブD/A変換器21には初段のA/D変換ステージ1からの1.5ビットのディジタル信号が供給されることにより量子化アナログ電圧を生成する。スイッチドキャパシタ回路22の加算器によって初段のステージ1からのアナログ信号の段間剰余信号Vresから量子化アナログ電圧が減算されることにより、量子化アナログ誤差が生成される。アナログ信号の段間剰余信号Vresを生成するため量子化アナログ誤差は増幅器23(AMP)により増幅されて、量子化アナログ誤差はフルスケール範囲に回復される。第2段のA/D変換ステージ2の1.5ビットサブA/D変換器20からの1.5ビットのディジタル信号と増幅器23(AMP)からのアナログ信号の段間剰余信号Vresとは、第3段のA/D変換ステージ3に供給される。同様にして、最終段のA/D変換ステージ(j+1)まで、1.5ビットのディジタル信号と段間剰余信号Vresとが前段から後段に伝達される。また、第2段のA/D変換ステージ2のスイッチドキャパシタ回路22も、第1スイッチドキャパシタ回路Scodと第2スイッチドキャパシタ回路Scevとを含んでいる。従って、第1スイッチドキャパシタ回路Scodはパイプラインの奇数番目のパイプライン期間のサンプル動作と偶数番目のパイプライン期間のホールド動作とを行い、第2スイッチドキャパシタ回路Scevはパイプラインの偶数番目のパイプライン期間のサンプル動作とパイプライン期間の奇数番目のホールド動作とを行う。それにより、第2段のA/D変換の高精度化と低消費電力化とが実現できる。
また、特に初段のA/D変換ステージ1は、入力信号レベル検出器14(Det_CKT)の出力からのレベル過大またはレベル過小を示す異常検出信号Ex_In_Detから形成されるリセット信号Resetに応答して増幅器AMPのホールド動作をリセットするためリセットスイッチを含んでいる。パイプライン動作のホールド期間の前のサンプル期間でアナログ入力信号Viが過大信号レベルまたは過小信号レベルとなると、入力信号レベル検出器14の出力から異常検出信号Ex_In_Detとハイレベルのリセット信号Resetとが形成される。ハイレベルのリセット信号Resetに応答してリセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2、SW_Rst3がオンとなり、増幅器AMPのホールド動作がリセットされる。それにより、次のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングの誤差が解消されることができる。第1スイッチドキャパシタ回路Scodによるパイプラインの奇数番目のパイプライン期間のサンプル動作でアナログ入力信号Viの過大または過小が入力信号レベル検出器14によって検出されると、次の偶数番目のパイプライン期間のホールド動作がリセットスイッチによりリセットされる。その後、第2スイッチドキャパシタ回路Scevによるパイプラインの偶数番目のパイプライン期間のサンプル動作でアナログ入力信号Viが適正な信号レベルであれば、次のパイプライン期間の奇数番目のホールド動作はリセットされることなく、A/D変換が正常に実行されるものとなる。
《インターリーブ動作するサンプルホールド回路》
図4は、図3に示した初段のA/D変換ステージ1の1.5ビットサブD/A変換器11と、加算器を内蔵するスイッチドキャパシタ回路12と、増幅器13(AMP)とを更に詳細に示す図である。同図に示すように、差動増幅器13(AMP)の非反転入力端子と正の基準電圧VRTとの間にリセットスイッチSW_Rst1が接続され、差動増幅器13の反転入力端子と正の基準電圧VRTとの間にリセットスイッチSW_Rst2が接続されている。サンプル期間でのアナログ入力信号Viの過大信号レベルまたは過小信号レベルにより差動増幅器13の非反転入力端子と反転入力端子との間に誤差入力電圧が生じても、リセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2のオンによって、誤差入力電圧は無視できるレベルに減少される。また、差動増幅器13の正相出力端子と逆相出力端子との間に、リセットスイッチSW_Rst3が接続されている。サンプル期間でのアナログ入力信号Viの過大信号レベルまたは過小信号レベルにより差動増幅器13の正相出力端子と逆相出力端子との間に誤差出力電圧が生じても、リセットスイッチSW_Rst3のオンによって、誤差出力電圧は無視できるレベルに減少される。
更に、図4には図3に示した初段のA/D変換ステージ1のサブD/A変換器11、加算器を内蔵するスイッチドキャパシタ回路12と、増幅器13(AMP)を実現するインターリーブ動作するサンプルホールド回路も示されている。図4のサンプルホールド回路は、図1と同様に完全差動演算増幅器により構成された差動増幅器13(AMP)と、DAC入力スイッチ部11(DACInSw)と、第1と第2のスイッチドキャパシタ回路12a(SCod)、12b(SCev)とから構成されている。DAC入力スイッチ部11(DACInSw)は、サブA/D変換器10から供給されるディジタル信号d0、d1、d2に応答する。従って、図4のDAC入力スイッチ部11(DACInSw)は、図3のサブD/A変換器11を実現している。また、図4の第1と第2のスイッチドキャパシタ回路12a(SCod)、12b(SCev)と差動増幅器13(AMP)とは、図3で原アナログ入力信号ViからサブD/A変換器11からの量子化アナログ電圧を減算する減算器と、剰余信号を増幅する増幅器13との機能を実現している。
第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)は、奇数番目のパイプライン期間のサンプル動作と偶数番目のパイプライン期間のホールド動作のためのスイッチドキャパシタである。この第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)には、正負のアナログ入力電圧Vi+、Vi−、サンプルパルスφsod、ホールドパルスφhod、正の基準電圧VRT、差動増幅器13の正負の出力電Vo+、Vo−が供給される。DAC入力スイッチ部11(DACInSw)には、正負の基準電圧VRT、VRBと、3レベル指示信号d0、d1、d2とが供給される。第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)は、偶数番目のパイプライン期間のサンプル動作と奇数番目のパイプライン期間のホールド動作のためのスイッチドキャパシタである。この第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)には、正負のアナログ入力電圧Vi+、Vi−、サンプルパルスφsev、ホールドパルスφhev、正の基準電圧VRT、差動増幅器AMPの正負の出力電Vo+、Vo−が供給される。図3に示した差動増幅器AMPの非反転入力端子と反転入力端子とに接続されたリセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2は、図4では、非反転入力端子と反転入力端子との間に接続されたリセットスイッチSW_Rst3に置換されている。しかし、リセットスイッチSW_Rst3のオンにより、差動増幅器13の非反転入力端子と反転入力端子との間の誤差入力電圧は無視できるレベルに減少される。
また、2段のA/D変換ステージ2以降の中間段のA/D変換ステージ2、…、jでも、差動増幅器23の第1スイッチドキャパシタ回路22a(SCod)と第2スイッチドキャパシタ回路22b(SCev)とは1つのパイプライン動作期間で一方がサンプル期間で他方がホールド期間と言うインターリーブ動作が行われる。
《初段のA/D変換ステージ1の分解能が大きなパイプライン型A/D変換器》
図5は、本発明の他の1つの実施の形態によるインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器を示す図である。図3のパイプライン型A/D変換器と比較すると、図5のパイプライン型A/D変換器は初段のA/D変換ステージ1と最終段のA/D変換ステージ(j+1)とは3ビットの分解能ではなく4ビットの分解能を持っていることである。図5のパイプライン型A/D変換器でも、初段のA/D変換ステージ1は、上述の入力信号レベル検出器14(Det_CKT)を含んでいる。
アナログ入力信号ViがA/D変換の入力ダイナミックレンジのプラス側の最大値を超過する過大信号レベルとなると、入力信号レベル検出器14は、レベル過大を示す異常検出信号Ex_In_Detを形成してエンコーダENCに供給する。すると、エンコーダ100(ENC)からは、最大コードである16ビット出力信号が生成される。アナログ入力信号ViがA/D変換の入力ダイナミックレンジのマイナス側の最大値を超過する過小信号レベルとなると、入力信号レベル検出器14は、レベル過小を示す異常検出信号Ex_In_Detを形成してエンコーダ100に供給する。すると、エンコーダ100からは、最小コードである16ビット出力信号が生成される。
また、図5に示すように、初段のA/D変換ステージ1は、入力信号レベル検出器14の出力からの異常検出信号Ex_In_Detから形成されるリセット信号Resetに応答して増幅器13(AMP)のホールド動作をリセットするためリセットスイッチを含んでいる。パイプライン動作のリセット期間の前のサンプル期間でアナログ入力信号Viが過大信号レベルまたは過小信号レベルとなると、入力信号レベル検出器14の出力から異常検出信号Ex_In_Detとハイレベルのリセット信号Resetとが形成される。ハイレベルのリセット信号Resetに応答してリセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2、SW_Rst3がオンとなり、増幅器13のホールド動作がリセットされる。それにより、次のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングの誤差が解消されることができる。
すなわち、差動増幅器13の非反転入力端子と負の基準電圧VRBとの間にリセットスイッチSW_Rst1が接続され、差動増幅器13の反転入力端子と負の基準電圧VRBとの間にリセットスイッチSW_Rst2が接続されている。サンプル期間でのアナログ入力信号Viの過大信号レベルまたは過小信号レベルにより差動増幅器13の非反転入力端子と反転入力端子との間に誤差入力電圧が生じても、リセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2のオンによって、誤差入力電圧は無視できるレベルに減少される。また、差動増幅器13の正相出力端子と逆相出力端子との間に、リセットスイッチSW_Rst3が接続されている。サンプル期間でのアナログ入力信号Viの過大信号レベルまたは過小信号レベルにより差動増幅器13の正相出力端子と逆相出力端子との間に誤差出力電圧が生じても、リセットスイッチSW_Rst3のオンによって、誤差出力電圧は無視できるレベルに減少される。
更に、図5には図3の初段のA/D変換ステージ1と第2段のA/D変換ステージ2以降の中間段のA/D変換ステージ2、…、jとがそれぞれ第1と第2のスイッチドキャパシタ回路12a、22a(SCod)、12b、22b(SCev)を持つことでインターリーブ動作が可能なことを示している。
《分解能の大きなサブDACを内蔵したサンプルホールド回路》
図6は、図5に示した初段のA/D変換ステージ1の2個のサブD/A変換器DAC、2個の加算器、増幅器AMPを実現するインターリーブ動作するサンプルホールド回路の詳細を示す図である。図6のサンプルホールド回路は、図1と同様に完全差動演算増幅器により構成された1個の差動増幅器13と、第1と第2のスイッチドキャパシタ回路12a(SCod)、12b(SCev)とから構成されている。
図6の回路図の下には、インターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器の回路動作を説明するための波形図が示されている。システムクロックCLKに応答して、第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)のためのサンプルパルスφsod、ホールドパルスφhodと第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)のためのサンプルパルスφsev、ホールドパルスφhevとが生成される。
第1のスイッチドキャパシタ回路12a(SCod)の8個の容量C1には、3ビットサブD/A変換器としてのDAC入力スイッチ部DACInSw11a1が接続されている。一番目のパイプライン期間T1の第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)のサンプル期間では、正のアナログ入力電圧Vi+と8個の容量C1との間に接続された8個のスイッチがハイレベルのサンプルパルスφsodによりオンに制御される。次に、二番目のパイプライン期間T2の第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)のホールド期間では、容量C1にはDAC入力電圧が供給される。すなわち、3ビット信号から生成される8個の正相データD0…D7より制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11a1の8個のスイッチが、正の基準電圧VRTと8個の容量C1との間に接続されている。また、3ビット信号から生成される8個の逆相D0b…D7bにより制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11a1の8個のスイッチが、負の基準電圧VRBと8個の容量C1との間に接続されている。尚、容量C1へのDAC入力電圧の供給は、ホールドパルスφhodとサブD/A変換出力制御信号Sub_ADC_Outとが印加されたAND回路AND11の出力により制御される。
第1のスイッチドキャパシタ回路12a(SCod)の8個の容量C2には、3ビットサブD/A変換器としてのDAC入力スイッチ部DACInSw11a2が接続されている。一番目のパイプライン期間T1の第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)のサンプル期間では、負のアナログ入力電圧Vi−と8個の容量C2との間に接続された8個のスイッチがハイレベルのサンプルパルスφsodによりオンに制御される。次に、二番目のパイプライン期間T2の第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)のホールド期間では、容量C2にはDAC入力電圧が供給される。すなわち、3ビット信号から生成される8個の正相データD0…D7より制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11a2の8個のスイッチが、負の基準電圧VRBと8個の容量C2との間に接続されている。また、3ビット信号から生成される8個の逆相D0b…D7bにより制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11a2の8個のスイッチが、正の基準電圧VRTと8個の容量C2との間に接続されている。尚、容量C2へのDAC入力電圧の供給は、ホールドパルスφhodとサブD/A変換出力制御信号Sub_ADC_Outとが印加されたAND回路AND11の出力により制御される。
また、二番目のパイプライン期間T2の第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)のホールド期間では、差動増幅器13の正の出力電圧Vo+は容量C3(容量C1の2倍の容量値)を介して差動増幅器13の非反転入力端子+に接続される。同様に、差動増幅器13の負の出力電圧Vo−は容量C4(容量C2の2倍の容量値)を介して差動増幅器13の反転入力端子−に接続される。このようにして、一番目のパイプライン期間T1のサンプル期間に第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)の容量C1、C2に蓄積された電荷は、二番目のパイプライン期間T2のホールド期間に容量C3、C4に転送されることができる。一番目のパイプライン期間T1のサンプル期間でアナログ入力信号Viが過大信号レベルまたは過小信号レベルとなると、図5の初段のA/D変換ステージ1の入力信号レベル検出器14の出力から異常検出信号Ex_In_Detとハイレベルのリセット信号Resetとが形成される。ハイレベルのリセット信号Resetに応答して、図6の第1スイッチドキャパシタ回路12a(SCod)のリセットスイッチSW_Rst11、SW_Rst12、SW_Rst3がオンとなる。それによって、二番目のパイプライン期間T2のホールド期間での増幅器13のホールド動作がリセットされる。それにより、次の三番目のパイプライン期間T3のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングの誤差が解消されることができる。
第2のスイッチドキャパシタ回路12b(SCev)の8個の容量C5には、3ビットサブD/A変換器としてのDAC入力スイッチ部DACInSw11b1が接続されている。二番目のパイプライン期間T2の第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)のサンプル期間では、正のアナログ入力電圧Vi+と8個の容量C5との間に接続された8個のスイッチがハイレベルのサンプルパルスφsevによりオンに制御される。次に、三番目のパイプライン期間T3の第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)のホールド期間では、容量C5にはDAC入力電圧が供給される。すなわち、3ビット信号から生成される8個の正相データD0…D7より制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11b1の8個のスイッチが、正の基準電圧VRTと8個の容量C5との間に接続されている。また、3ビット信号から生成される8個の逆相D0b…D7bにより制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11b1の8個のスイッチが、負の基準電圧VRBと8個の容量C5との間に接続されている。尚、容量C5へのDAC入力電圧の供給は、ホールドパルスφhevとサブD/A変換出力制御信号Sub_ADC_Outとが印加されたAND回路AND21の出力により制御される。
第2のスイッチドキャパシタ回路12b(SCev)の8個の容量C6には、3ビットサブD/A変換器としてのDAC入力スイッチ部DACInSw11b2が接続されている。二番目のパイプライン期間T2の第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)のサンプル期間では、負のアナログ入力電圧Vi−と8個の容量C6との間に接続された8個のスイッチがハイレベルのサンプルパルスφsevによりオンに制御される。次に、三番目のパイプライン期間T3の第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)のホールド期間では、容量C6にはDAC入力電圧が供給される。すなわち、3ビット信号から生成される8個の正相データD0…D7より制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11b2の8個のスイッチが、負の基準電圧VRBと8個の容量C6との間に接続されている。また、3ビット信号から生成される8個の逆相D0b…D7bにより制御されるDAC入力スイッチ部DACInSw11b2の8個のスイッチが、正の基準電圧VRTと8個の容量C6との間に接続されている。尚、容量C6へのDAC入力電圧の供給は、ホールドパルスφhevとサブD/A変換出力制御信号Sub_ADC_Outとが印加されたAND回路AND21の出力により制御される。
また、三番目のパイプライン期間T3の第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)のホールド期間では、差動増幅器13の正の出力電圧Vo+は容量C7(容量C5の2倍の容量値)を介して差動増幅器13の非反転入力端子+に接続される。同様に、差動増幅器13の負の出力電圧Vo−は容量C8(容量C6の2倍の容量値)を介して差動増幅器13の反転入力端子−に接続される。このようにして、二番目のパイプライン期間T2のサンプル期間に第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)の容量C5、C6に蓄積された電荷は、三番目のパイプライン期間T3のホールド期間に容量C7、C8に転送されることができる。二番目のパイプライン期間T2のサンプル期間でアナログ入力信号Viが過大信号レベルまたは過小信号レベルとなると、図5の初段のA/D変換ステージ1の入力信号レベル検出器14の出力から異常検出信号Ex_In_Detとハイレベルのリセット信号Resetとが形成される。ハイレベルのリセット信号Resetに応答して、図6の第2スイッチドキャパシタ回路12b(SCev)のリセットスイッチSW_Rst21、SW_Rst22、SW_Rst3がオンとなる。それによって、三番目のパイプライン期間T3のホールド期間での増幅器13のホールド動作がリセットされる。それにより、次の四番目のパイプライン期間T4のサンプル期間でのアナログ入力信号のサンプリングの誤差が解消されることができる。
《初段のA/D変換ステージの入出力特性》
図7、図8、図9は、図5に示したインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器の初段のA/D変換ステージ1の入出力特性を示す図である。同図の横軸は、初段のA/D変換ステージ1に供給されるアナログ信号Viのレベルを示している。
図5に示したインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器が正常なA/D変換を実行できる範囲であるダイナミックレンジDR_Sub_DACは、図7に示すように正の基準電圧ΔVrefから負の基準電圧−ΔVrefとなっている。このダイナミックレンジDR_Sub_DACの範囲で、初段のA/D変換ステージ1の3ビットの2個のサブD/A変換器11a、11bは4ビットのサブA/D変換器1よりの4ビットディジタル信号に応答して図8に示すように9階調の量子化アナログ電圧を生成する。スイッチドキャパシタ回路12a、12bの加算器で原アナログ信号Viから量子化アナログ電圧の減算が行われて、8個の大きなピークを持った鋸波形を有する量子化誤差信号が図7に示すように生成される。この量子化誤差信号は差動増幅器13により4倍増幅されることにより、第2段目のA/D変換ステージ2に供給される段間剰余信号Vresが形成される。
初段のA/D変換ステージ1に供給されるアナログ信号Viのレベルが正の基準電圧ΔVrefよりも高い過大信号レベルΔVref・17/16となると、図9に示すように入力信号レベル検出器14の異常検出信号Ex_In_Detは高レベル“1”となる。また、このアナログ信号Viのレベルが負の基準電圧−ΔVrefよりも低い過小信号レベル−ΔVref・17/16となると、入力信号レベル検出器14の異常検出信号Ex_In_Detは高レベル“1”となる。しかし、アナログ信号Viのレベルが高い過大信号レベルと過小信号レベルとの間であれば、入力信号レベル検出器14の異常検出信号Ex_In_Detは低レベル“0”となる。
《入力信号レベル検出器の構成》
図10は、図5に示した本発明の他の1つの実施の形態によるインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器の初段のA/D変換ステージ1の入力信号レベル検出器14の構成を示す図である。
図10に示した入力信号レベル検出器14は、第1コンパレータCOM1、第2コンパレータCOM2と抵抗R1、R2、R3、R4とから構成されている。正の基準電圧VRTと負の基準電圧VRBとの間に抵抗R1、R2、R3、R4が接続され、抵抗R1と抵抗R2との間から第1基準電圧Vref1が生成され、抵抗R3と抵抗R4との間から第2基準電圧Vref2が生成される。図5のインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器の初段のA/D変換ステージ1のアナログ入力信号Viの正のアナログ入力信号Vi+と負のアナログ入力信号Vi−とは、第1コンパレータCOM1の非反転入力端子+と反転入力端子−とにそれぞれ供給される。第1基準電圧Vref1と中間の基準電圧VRMと第2基準電圧Vref2とは、第1コンパレータCOM1の他の反転入力端子−と中間入力端子と他の非反転入力端子+とそれぞれ供給される。アナログ入力信号Viの正のアナログ入力信号Vi+と負のアナログ入力信号Vi−とは、同様に第2コンパレータCOM2の非反転入力端子+と反転入力端子−とにそれぞれ供給される。第1基準電圧Vref1と中間の基準電圧VRMと第2基準電圧Vref2とは、同様に第2コンパレータCOM2の他の反転入力端子−と中間入力端子と他の非反転入力端子+とそれぞれ供給される。奇数番目のパイプライン期間で、第1コンパレータCOM1は正のアナログ入力信号Vi+と負のアナログ入力信号Vi−とのサンプリングを行う。偶数番目のパイプライン期間で、第1コンパレータCOM1はアナログ入力信号と基準電圧との比較を行い、第2コンパレータCOM2は正のアナログ入力信号Vi+と負のアナログ入力信号Vi−とのサンプリングを行う。次の奇数番目のパイプライン期間で、第1コンパレータCOM1はアナログ入力信号と基準電圧との比較結果のラッチを行う。第1コンパレータCOM1の出力と第2コンパレータCOM2の出力とは、エンコーダENC(100)とNOR回路に供給される。NOR回路の出力は、図5の増幅器13に接続されたリセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2、SW_Rst3に供給される。アナログ入力信号Viの正のアナログ入力信号Vi+が第1基準電圧Vref1よりも高レベルとなるか、負のアナログ入力信号Vi−が第2基準電圧Vref2よりも低レベルとなると、初段のA/D変換ステージ1の入力信号レベル検出器14はアナログ入力信号Viが過大と判定される。すると、NOR回路の出力によってリセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2、SW_Rst3がオン状態に制御される。
図11は、図10に示した第1コンパレータCOM1、第2コンパレータCOM2の構成を示す図である。第1コンパレータCOM1、第2コンパレータCOM2のそれぞれは、複数のスイッチと、複数の容量C1、C2、C3、C4と、従属接続された2つのオペアンプOP_AMP1、OP_AMP2と、ラッチLatchとから構成されている。複数のスイッチの一部は、正のアナログ入力信号Vi+、負のアナログ入力信号Vi−、第1基準電圧Vref1、第2基準電圧Vref2、正の基準電圧VRT、中間の基準電圧VRM、負の基準電圧VRBと、複数の容量C1、C2、C3、C4の一端との間に接続されている。複数のスイッチの他の一部は、オペアンプOP_AMP1の入出力間に接続されている。複数のスイッチは、アナログ入力信号供給信号φin、基準信号供給信号φref、オートゼロ制御信号φazにより制御される。
図12は、図11に示したコンパレータCOMのパイプライン動作を説明する図である。第1番目のパイプライン期間T11では、オートゼロ制御信号φaz、アナログ入力信号供給信号φin、ラッチ制御信号φltがハイレベルとなる。従って、オペアンプOP_AMP1の入出力は中間の基準電圧VRMにバイアスされ、容量C1、C3にはアナログ入力信号Viがサンプリングされ、容量C2、C4には中間の基準電圧VRMがサンプリングされる。第2番目のパイプライン期間T12では、基準信号供給信号φrefがハイレベルとなる。従って、容量C1、C3には第1基準電圧Vref1、第2基準電圧Vref2がそれぞれ供給され、容量C2、C4にも第1基準電圧Vref1、第2基準電圧Vref2がそれぞれ供給される。従って、第2番目のパイプライン期間T12では、オペアンプOP_AMP1、OP_AMP2によるアナログ入力信号Viと基準電圧Vrefとの比較が行われる。第3番目のパイプライン期間T13では、ラッチ制御信号φltがハイレベルとなり、OP_AMP2のアナログ入力信号Viと基準電圧Vrefとの比較結果がラッチ回路Latchにラッチされる。
《非インターリーブ動作のA/D変換ステージと非インターリーブ動作のA/D変換ステージとを含むパイプラインA/D変換器》
図13は、上位ビットを形成する高精度の前段のA/D変換ステージが非インターリーブ動作を行い、下位ビットを形成する低精度の後段のA/D変換ステージがインターリーブ動作を行う本発明の更に他の1つの実施の形態によるパイプラインA/D変換器を示す図である。
エンコーダ100(ENC)に供給される上位ビットのディジタル信号を形成する高精度の前段のA/D変換ステージは、初段のA/D変換ステージ1、第2段目のA/D変換ステージ2、第(f−1)段目のA/D変換ステージ(f−1)で構成されると伴に非インターリーブ動作のA/D変換を行う。非インターリーブ動作のA/D変換を行う前段のA/D変換ステージ1、2…(f−1)では、アナログ入力信号が過大となっても、次のサンプル期間でのアナログ信号のサンプリング誤差が問題となることは無い。エンコーダ100(ENC)に供給される下位ビットのディジタル信号を形成する低精度の後段のA/D変換ステージは、第f段目のA/D変換ステージf、第g段目のA/D変換ステージg…最終段のA/D変換ステージ(j+1)で構成される。これらの後段のA/D変換ステージf、g…(j+1)は、インターリーブ動作のA/D変換を行う。インターリーブ動作のA/D変換を行う後段のA/D変換ステージf、g…(j+1)では、アナログ入力信号が過大となると、次のサンプル期間でのアナログ信号のサンプリング誤差が問題となるものである。従って、後段のA/D変換ステージf、g…(j+1)の中の最初の第f段目のA/D変換ステージfは、入力信号レベル検出器14とリセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2、SW_Rst3とを含むものである。
《インターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器を内蔵したLSI》
図14は、図3、図5、図13のいずれかのパイプライン型A/D変換器を内蔵したカメラ用アナログフロントエンド(AFE)LSIを示す図である。
CCD(チャージカップルドデバイス)等の撮像デバイスから形成された映像アナログ入力信号Video_Analog_Inは、LSIのチップの入力端子に供給される。映像アナログ入力信号は、スイッチSW1を介してサンプルホールドアンプ205の一方の入力端子に供給される。映像信号の基準となる黒レベル信号が、クランプ回路203と黒レベルネガティブフィードバック用D/A変換器204とを介してサンプルホールドアンプ205の他方の入力端子に供給される。クランプ回路203は、水平と垂直の帰線期間の間の16ビット出力のパイプライン型A/D変換器202の黒レベルディジタル出力信号をサンプリングする。黒レベルネガティブフィードバック用D/A変換器204は、クランプ回路203からの黒レベルディジタル出力信号をアナログ信号に変換してサンプルホールドアンプ205の他方の入力端子に供給する。また、映像アナログ入力信号は他のスイッチSW2を介して相関二重サンプリング回路200の一方の入力端子に供給され、サンプルホールドアンプ205の出力信号は相関二重サンプリング回路200の他方の入力端子に供給される。
相関二重サンプリング回路200の出力端子から得られるサンプリング信号はプログラマブルゲインアンプ201で増幅された後、図3、図5、図13のいずれかのインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器202に供給される。16ビット出力のパイプライン型A/D変換器202からのディジタル信号はディジタルプログラマブルゲインアンプ206で増幅された後、映像ディジタル出力端子Video_Digital_Outに伝達される。映像ディジタル出力は、図示されていないディジタルシグナルプロセッサLSIの入力に供給される。ディジタルシグナルプロセッサLSIからの映像ディジタル出力は、不揮発性メモリやハードディスク、DVDディスク等の記録媒体に記録されることができる。図14に示したカメラ用AFE・LSIによれば、映像信号処理の高精度化と低消費電力化とが可能となると伴に、撮影環境の変化により映像アナログ入力信号が過大となった際のリカバリーを高速化することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、図13に示した本発明の更に他の1つの実施の形態によるパイプラインA/D変換器において、アナログ信号の過大を検出回路14は初段のA/D変換ステージ1から第(f−1)段目のA/D変換ステージ(f−1)までのいずれかのステージに配置することができる。しかし、リセットスイッチSW_Rst1、SW_Rst2、SW_Rst3は、後段のA/D変換ステージfの増幅器13に接続する必要が有る。
図1は、本発明に先立って本発明者等により開発されたカメラ用AFELSIに搭載されたインターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器でインターリーブ動作するサンプルホールド回路を示す図である。 図2には、図1に示したインターリーブ動作のパイプライン型A/D変換器の回路動作を説明するための波形図が示されている。 図3は、本発明の1つの実施の形態によるインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器を示す図である。 図4は、図3に示した初段のA/D変換ステージの1.5ビットサブD/A変換器と、加算器を内蔵するスイッチドキャパシタ回路と、増幅器とを更に詳細に示す図である。 図5は、本発明の他の1つの実施の形態によるインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器を示す図である。 図6は、図5に示した初段のA/D変換ステージの2個のサブD/A変換器、2個の加算器、増幅器を実現するインターリーブ動作するサンプルホールド回路の詳細を示す図である。 図7は、図5に示したインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器の初段のA/D変換ステージ1の入出力特性を示す図である。 図8は、図5に示したインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器の初段のA/D変換ステージ1の入出力特性を示す図である。 図9は、図5に示したインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器の初段のA/D変換ステージ1の入出力特性を示す図である。 図10は、図5に示した本発明の他の1つの実施の形態によるインターリーブ動作可能なパイプライン型A/D変換器の初段のA/D変換ステージの入力信号レベル検出器の構成を示す図である。 図11は、図10に示した第1コンパレータ、第2コンパレータの構成を示す図である。 図12は、図11に示したコンパレータのパイプライン動作を説明する図である。 図13は、上位ビットを形成する高精度の前段のA/D変換ステージが非インターリーブ動作を行い、下位ビットを形成する低精度の後段のA/D変換ステージがインターリーブ動作を行う本発明の更に他の1つの実施の形態によるパイプラインA/D変換器を示す図である。 図14は、図3、図5、図13のいずれかのパイプライン型A/D変換器を内蔵したカメラ用アナログフロントエンドLSIを示す図である。
符号の説明
1 初段のA/D変換ステージ
2 第2段目のA/D変換ステージ
j 第j段目のA/D変換ステージ
(j+1) 最終段のA/D変換ステージ
100 エンコーダ
10 サブA/D変換器
11 サブD/A変換器11
12 スイッチドキャパシタ回路
13 差動増幅器
14 アナログ入力信号レベル検出器
SW_Rst1、2、3 リセットスイッチ

Claims (9)

  1. 従属接続された複数のA/D変換ステージを含み、前記複数のA/D変換ステージの各ステージは、サブA/D変換器と、サブD/A変換器と、スイッチドキャパシタ回路と、差動増幅器とを含むパイプライン型A/D変換器であって、
    前記複数のA/D変換ステージの各ステージの前記サブA/D変換器は、供給されるアナログ信号に応答して量子化ディジタル信号を生成して、
    前記複数のA/D変換ステージの各ステージの前記サブD/A変換器は、供給される量子化ディジタル信号に応答して量子化アナログ信号を生成して、
    前記複数のA/D変換ステージの各ステージの前記スイッチドキャパシタ回路と前記差動増幅器とは、量子化アナログ誤差の生成と剰余信号の生成とを行い、前記各ステージの前記量子化アナログ誤差は前記各ステージに供給される前記アナログ信号と前記量子化アナログ信号との前記スイッチドキャパシタ回路と前記差動増幅器とによる減算により生成され、前記各ステージの前記剰余信号は前記量子化アナログ誤差の前記差動増幅器よる増幅により生成され、
    前記各ステージの前記スイッチドキャパシタ回路は、前記各ステージに供給される前記アナログ信号のサンプル動作とホールド動作とをインターリーブ動作により交互に実行する第1スイッチドキャパシタ回路と第2スイッチドキャパシタ回路とを含み、
    アナログ入力信号の信号レベルを監視するアナログ入力信号レベル検出器と前記ホールド動作をリセットするためのリセットスイッチとを更に具備して、
    前記アナログ入力信号の前記信号レベルがA/D変換の入力ダイナミックレンジを超えると、アナログ入力信号レベル検出器から生成される異常検出信号により前記リセットスイッチがオンに制御され、前記ホールド動作がリセットされるパイプライン型A/D変換器。
  2. 前記各ステージに供給される前記アナログ信号は相補アナログ信号であり、前記各ステージから生成される剰余信号は相補剰余信号である請求項1に記載のパイプライン型A/D変換器。
  3. 前記インターリーブ動作を実行する前記複数のA/D変換ステージの第1段目のA/D変換ステージが前記アナログ入力信号レベル検出器と前記リセットスイッチとを含み、前記リセットスイッチは前記第1段目のA/D変換ステージの前記差動増幅器に接続され、前記アナログ入力信号レベル検出器から生成される前記異常検出信号により前記リセットスイッチがオンに制御され、前記第1段目のA/D変換ステージの前記差動増幅器の前記ホールド動作がリセットされる請求項1に記載のパイプライン型A/D変換器。
  4. 前記リセットスイッチは、前記異常検出信号に応答して前記差動増幅器の非反転入力端子の非反転入力電圧と反転入力端子の反転入力電圧とを略等しくする入力リセットスイッチを含む請求項3に記載のパイプライン型A/D変換器。
  5. 前記リセットスイッチは、前記異常検出信号に応答して前記差動増幅器の非反転出力端子の非反転出力電圧と反転出力端子の反転出力電圧とを略等しくする出力リセットスイッチを含む請求項3に記載のパイプライン型A/D変換器。
  6. 前記インターリーブ動作を実行する前記複数のA/D変換ステージの前記第1段目のA/D変換ステージ以外の他のA/D変換ステージの前記サブD/A変換器は1.5ビットのサブD/A変換器である請求項3に記載のパイプライン型A/D変換器。
  7. 前記第1段目のA/D変換ステージの前記サブA/D変換器の入力には非インターリーブ動作の従属接続された他の複数のA/D変換ステージが接続された請求項3に記載のパイプライン型A/D変換器。
  8. サンプルホールドアンプと、サンプリング回路と、パイプライン型A/D変換器と、クランプ回路と、フィードバック用D/A変換器とを内蔵する半導体集積回路であって、
    前記サンプルホールドアンプの一方の入力端子には撮像デバイスから形成された映像アナログ入力信号が供給可能であり、
    前記サンプルホールドアンプの出力信号は前記サンプリング回路の一方の入力端子に供給され、
    前記サンプリング回路の出力信号は、前記パイプライン型A/D変換器の入力端子に供給され、
    前記パイプライン型A/D変換器の出力信号は、前記クランプ回路の入力端子に供給され、
    前記クランプ回路の出力信号は、前記フィードバック用D/A変換器の入力端子に供給され、
    前記フィードバック用D/A変換器の出力信号は、前記サンプルホールドアンプの他方の入力端子に供給され、
    前記サンプルホールドアンプの出力信号は、前記サンプリング回路の他方の入力端子に供給され、
    前記パイプライン型A/D変換器は請求項1に記載のパイプライン型A/D変換器である半導体集積回路。
  9. 前記半導体集積回路は、カメラ用アナログフロントエンド半導体集積回路である請求項8に記載の半導体集積回路。
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