JP2015167435A - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い回転数領域にわたって電流フィードバック制御の制御性能を向上させる交流電動機の制御装置を提供する。【解決手段】ハイブリッド自動車において駆動力を発生するモータの駆動を制御するMG制御装置は、d軸、q軸電流偏差ΔId、ΔIqに基づくPI制御演算によって、d軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を演算する。MG制御装置は、モータの回転数が所定の切替回転数A未満(S10:NO)の領域では干渉フィードバック方式を適用し(S11)、モータの回転数が所定の切替回転数A以上(S10:YES)の領域では非干渉フィードバック方式を適用する(S12)ように制御方式を切り替える。電圧方程式を利用した非干渉フィードバック方式では、フィードバックゲインを適正に設定すれば、理論上、実電流を指令電流に一致させることができる。よって、高回転領域で非干渉フィードバック方式を適用することにより、制御性能が向上する。【選択図】図4

Description

本発明は、電流フィードバック制御によって通電を制御する交流電動機の制御装置に関する。
交流電動機の制御において、相電流検出値をdq変換したd軸、q軸電流Id、Iqとd軸、q軸電流指令値Id*、Iq*との電流偏差ΔId、ΔIqをゼロにするように、d軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*をPI制御演算する電流フィードバック制御が知られている。従来のPI制御演算では、一般に、d軸、q軸電流偏差ΔId、ΔIqに、それぞれ比例制御ゲイン及び積分制御ゲインを乗じた項を足し合わせて、d軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を算出する。
ところで、下記の電圧方程式において、d軸電圧指令値Vd*にはd軸電流Idの成分とq軸電流Iqの成分とが含まれ、q軸電圧指令値Vq*にもd軸電流Idの成分とq軸電流Iqの成分とが含まれる。つまり、dq軸間での相互干渉が生じる。
Vd*=R×Id−ω×Lq×Iq
Vq*=R×Iq+ω×Ld×Id+ω×φ
(Rは電機子抵抗、ωは電気角速度、Ld、Lqは、d軸、q軸インダクタンス、φは永久磁石の電機子鎖交磁束を示す。)
本明細書では、上述の「従来のPI制御演算」の方式を「干渉フィードバック方式」という。例えば特許文献1に開示されたモータの駆動装置は、干渉フィードバック方式のPI制御演算により算出されたd軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*から、それぞれd軸電圧指令補正値Vd0(=ω×Lq×Iq*)、q軸電圧指令補正値Vq0(=−ω×Ld×Id*−ω×φ)を減算することにより、応答性向上を図っている。
特許文献1に開示された応答性向上を図った制御は、電圧方程式のωを含む項(d軸電圧方程式の第2項、q軸電圧方程式の第2項及び第3項)の演算において、実電流Id、Iqの値を指令電流Id*、Iq*で代用して演算しようとするものであり、フィードフォワード制御に近い思想である。このフィードフォワードと上記干渉フィードバック方式を組み合わせた制御が一般的に知られている。
特開2004−40861号公報
干渉フィードバック方式について考察すると、電気角速度ωが比較的小さく、電圧方程式におけるRを含む項(第1項)の比率が支配的となる低回転領域では制御性は良好と考えられる。しかし、電気角速度ωが比較的大きい高回転領域では、実電流Id、Iqと指令電流Id*、Iq*との乖離によりωを含む項の誤差が大きくなり、制御性能が低下するおそれがある。
また、そもそも従来の干渉フィードバック方式では、d軸、q軸の実電流Id、Iqが指令電流Id*、Iq*と一致し続けることは電圧方程式から考えて理論上困難である。
したがって、例えば、ハイブリッド自動車において車両の駆動力を発生する交流電動機のように、低回転領域から高回転領域まで広い回転数領域にわたって使用される交流電動機の制御に対し特許文献1の従来技術を適用すると、制御性確保が困難になるおそれがある。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、広い回転数領域にわたって電流フィードバック制御の制御性能を向上させる交流電動機の制御装置を提供することにある。
本発明は、電流フィードバック制御によってインバータの駆動を制御することで交流電動機への印加電圧を制御する「交流電動機の制御装置」に係る発明である。
この制御装置は、d軸電流指令値(Id*)及びq軸電流指令値(Iq*)を演算する電流指令演算部、交流電動機の相電流検出値をdq変換し、d軸電流検出値(Id)及びq軸電流検出値(Iq)を算出するdq変換部、d軸電流偏差(ΔId)及びq軸電流偏差(ΔIq)に基づくPI制御演算によってd軸電圧指令値(Vd*)及びq軸電圧指令値(Vq*)を演算する電圧指令演算部、及び、交流電動機の回転数に基づいて、電圧指令演算部の制御方式について、以下に定義する「非干渉フィードバック方式」と、「干渉フィードバック方式」とを切り替える切替判定部を有することを特徴とする。
「非干渉フィードバック方式」とは、「d軸電圧指令値をq軸電流偏差から演算し、q軸電圧指令値をd軸電流偏差から演算する方式」と定義する。すなわち、以下の数式1で表される。
Figure 2015167435
(但し、Kpd/Kpq:非干渉フィードバック方式のP(比例)制御項のゲイン、
Kid/Kiq:非干渉フィードバック方式のI(積分)制御項のゲイン、
ΔId:d軸電流偏差(ΔId=Id*−Id)、
ΔIq:q軸電流偏差(ΔIq=Iq*−Iq))
「干渉フィードバック方式」とは、「d軸電圧指令値をd軸電流偏差から演算し、q軸電圧指令値をq軸電流偏差から演算する方式」と定義する。すなわち、以下の数式2で表される。
Figure 2015167435
(但し、K’pd/K’pq:干渉フィードバック方式のP(比例)制御項のゲイン、
K’id/K’iq:干渉フィードバック方式のI(積分)制御項のゲイン)
切替判定部は、交流電動機の回転数が所定の切替回転数(A)未満の領域では干渉フィードバック方式を適用し、交流電動機の回転数が切替回転数以上の領域では非干渉フィードバック方式を適用するように、電圧指令演算部の制御方式を切り替える。
「非干渉フィードバック方式」の一例では、以下の数式3で示される電圧方程式を用いた以下の数式4に基づいて、d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を演算する。
Figure 2015167435
Figure 2015167435
(但し、R:電機子抵抗、Ld/Lq:d軸インダクタンス/q軸インダクタンス、
ω:電気角速度、φ:永久磁石の電機子鎖交磁束)
ここで、数式4は、数式1に対しR項を含む。d軸電圧指令値のR項にはd軸電流偏差が含まれ、q軸電圧指令値のR項にはq軸電流偏差が含まれるという意味で、数式4は、厳密に数式1の通りではないように思われる。しかし、数式4においてRが相対的に極めて小さく、0に近いことを前提とすれば、数式4は、現実的な意味で、「非干渉フィードバック方式」の拡張された一例として扱うことができる。
本発明によると、例えば切替回転数は、電圧方程式におけるRを含む項の値が全体値に占める比率である「R項比率」が非干渉フィードバック方式を適用する回転数領域で所定値(α)以下となるように設定される。
高回転領域では、電圧指令を演算する過程でR項比率の影響が略ゼロになる。従って、高回転域において、非干渉フィードバック方式ではフィードバックゲインを適正に設定すれば、理論上、実電流Id、Iqを指令電流Id*、Iq*に一致させることができるため、干渉フィードバック方式に比べて制御性能が向上する。したがって、電流フィードバック制御において、切替回転数よりも高回転領域で非干渉フィードバック方式を適用することにより、高回転領域での制御性能を向上させることができる。
一方、電圧方程式のR項比率が支配的である低回転領域では、干渉フィードバック方式を適用しても良い制御性能が得られるため、あえて非干渉フィードバック方式を適用するメリットが少ない。したがって、交流電動機の回転数に応じて電圧指令演算部の制御方式を切り替えることにより、広い回転数領域にわたって電流フィードバック制御の制御性能を向上させることができる。
このような利点により、本発明は、例えば、ハイブリッド自動車において駆動力を発生する交流電動機の制御に適用されると特に有益である。
本発明の実施形態による交流電動機の制御装置が適用されるハイブリッド自動車の駆動システムの概略構成図である。 本発明の実施形態による交流電動機の制御装置の制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態による制御方式切替処理を説明する回転数−トルク特性図である。 本発明の第1実施形態による制御方式切替処理のフローチャートである。 dq座標で干渉フィードバック方式と非干渉フィードバック方式とを比較する説明図であり、Δid=0、Δiq<0の場合を示す。 同上の説明図であり、Δid=0、Δiq>0の場合を示す。 同上の説明図であり、Δid<0、Δiq=0の場合を示す。 同上の説明図であり、Δid>0、Δiq=0の場合を示す。 同上の説明図であり、干渉フィードバック方式において、実電流が指令電流に一致しないことを説明する図である。 本発明の第2実施形態による制御方式切替処理を説明する回転数−トルク特性図である。 本発明の第2実施形態による制御方式切替処理のフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の交流電動機の制御装置について、図1〜図4を参照して説明する。本実施形態の交流電動機の制御装置は、ハイブリッド自動車に適用される。
図1に示すハイブリッド自動車は、いわゆるシリーズパラレルハイブリッド自動車であり、車両の駆動力源として、エンジン6及び2つのモータジェネレータを備える。
モータジェネレータ(以下「MG」と記す。)は、トルクを受けて回生電力を発生する発電機としての機能、及び、力行動作により電力を消費してトルクを発生する電動機としての機能を兼ね備える。本実施形態では、第1MG3は主に発電機として機能し、第2MG4は主に電動機として機能する。第1MG3及び第2MG4は、例えば永久磁石式同期型の三相交流電動機である。
本実施形態において第1MG3及び第2MG4の通電を制御するMG制御装置20が、本発明の「交流電動機の制御装置」に相当する。詳しくは後述するように、MG制御装置20は、主に電動機として機能する第2MG4の制御において、特に、本発明の特徴的な構成を有し、それによる特有の作用効果を奏するものである。
エンジン6、第1MG3及び第2MG4は、動力分割機構16により接続されている。エンジン6は、例えば4気筒のガソリンエンジンである。エンジン6の動力は、クランク軸15に連結された動力分割機構16で二系統に分割され、その一方の動力でデファレンシャルギア機構19、車軸13を介して車輪14を駆動し、もう一方の動力で第1MG3に発電させる。
エンジン制御装置60は、図示しないクランク角センサから入力されるクランク角信号等に基づいてクランク軸15のクランク角やエンジン回転速度等の情報を取得し、エンジン6の運転を制御する。
バッテリ31は、例えばニッケル水素、リチウムイオン電池等の充放電可能な蓄電装置である。昇圧コンバータ32は、バッテリ31の直流電圧を昇圧し、インバータ33、34に出力する。インバータ33、インバータ34は、ブリッジ接続された複数のスイッチング素子から構成され、直流電力と三相交流電力とを相互に変換する。
第1MG3が発電した三相交流電力は、インバータ33で直流電力に変換され、昇圧コンバータ33を経由してバッテリ31に回生される。
第2MG4は、インバータ34が変換した三相交流電力を用いて、力行動作によりトルクを出力する。第2MG4による駆動力は、プロペラ軸17、デファレンシャルギア機構19、車軸13を介して車輪14に伝達される。
回転角センサ51、52は、例えばレゾルバであり、それぞれ、第1MG3及び第2MG4のロータ近傍に設けられ、第1MG3及び第2MG4の電気角を検出する。
車両制御回路10は、MG制御装置20及びエンジン制御装置60と相互に通信可能に設けられている。車両制御回路10は、アクセル信号、ブレーキ信号、シフト信号、車速信号等が入力され、取得した情報に基づいて車両の運転状態を検出する。そして、運転状態に応じたトルク指令値をMG制御装置20に出力し、また、エンジン制御装置60に対して、エンジン6の運転を指令する。
MG制御装置20は、車両制御回路10からのトルク指令値、電流センサ(図2参照)による電流検出値、及び、回転角センサ51、52による電気角信号等に基づいて、昇圧コンバータ32及びインバータ33、34のスイッチング動作を制御することで、第1MG3及び第2MG4の通電を制御する。
以下の説明では第2MG4を「モータ4」と言い替え、専ら、MG制御装置20が実行するモータ4の制御に関して詳しく説明する。
次に、MG制御装置20の構成及び動作について、図2〜図4を参照して説明する。以下の図中、フィードバックを「FB」と略記する。
ここで、例えば特開2010−88205号公報等に開示されるように、MG制御装置20は、モータ4の出力に要求される回転数及びトルクに応じて、正弦波PWM制御モード、過変調PWM制御モード及び矩形波制御モードを切り替え可能である。すなわち、図3に示すように、低回転、低トルク領域の出力が要求されるときは、電流フィードバック制御方式の正弦波PWM制御モードが用いられる。高回転、高トルク領域の出力が要求されるときは、トルクフィードバック制御方式の矩形波制御モードが用いられる。その中間の領域では、電流フィードバック制御方式の過変調PWM制御モードが用いられる。
そのうち電流フィードバック制御方式の正弦波PWM制御モード及び過変調PWM制御モードにおいて、MG制御装置20は、以下に説明する特徴的な制御を実行する。
図2に示す制御ブロックは正弦波PWM制御モードに対応する。MG制御装置20は、電流指令演算部21、減算器22、電圧指令演算部23、逆dq変換部24、PWM信号生成部25、dq変換部26、回転数変換部27、及び、切替判定部28を有する。
なお、過変調PWM制御モードでは、電圧指令演算部23と逆dq変換部24との間に電圧振幅補正部を設け、三相電圧指令の振幅を正弦波波形から歪ませるように補正する。
電流指令演算部21は、車両制御回路10から取得したトルク指令値Trq*に基づき、マップや数式等を用いてd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を演算する。
減算器22は、d軸電流減算器221及びq軸電流減算器222からなる。d軸電流減算器221は、dq変換部26からフィードバックされるd軸電流検出値Idをd軸電流指令値Id*から減算してd軸電流偏差ΔIdを算出する。q軸電流減算器222は、dq変換部26からフィードバックされるq軸電流検出値Iqをq軸電流指令値Iq*から減算してq軸電流偏差ΔIqを算出する。
電圧指令演算部23は、d軸、q軸電流検出値Id、Iqを、それぞれd軸、q軸電流指令値Id*、Iq*に追従させるべく、d軸、q軸電流偏差ΔId、ΔIqがゼロに収束するように、PI制御演算によってd軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を算出する。
電圧指令演算部23は、PI制御演算において、「干渉フィードバック方式」と「非干渉フィードバック方式」との2つの制御方式を使い分ける。この2つの制御方式の意味、及び、制御方式の切り替え方法については後述する。
逆dq変換部24は、回転角センサ52から取得した電気角θに基づき、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を、U相電圧指令値Vu*、V相電圧指令値Vv*、及びW相電圧指令値Vw*に変換する。
PWM信号生成部25は、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*、及び、インバータ34に印加されるシステム電圧VHに基づいて、インバータ34のスイッチング素子のオン/オフの切替えに係るPWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLを算出する。
PWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLに基づいてインバータ34のスイッチング素子のオン/オフが制御され、所望の三相交流電圧Vu、Vv、Vwが生成される。この三相交流電圧Vu、Vv、Vwがモータ4に印加されることにより、トルク指令値Trq*に応じたトルクが出力されるように、モータ4の駆動が制御される。
dq変換部26は、インバータ34からモータ4へ接続される電力線に設けられた電流センサ35、36から相電流検出値が入力される。本実施形態では、V相、W相に設けられた電流センサ35、36からV相電流Iv及びW相電流Iwの検出値が入力され、残るU相の電流Iuをキルヒホッフの法則に基づいて推定している。他の実施形態では、どの二相の電流を検出してもよく、三相の電流を検出してもよい。或いは、一相の電流検出値に基づいて他の二相の電流を推定する技術を採用してもよい。
dq変換部26は、回転角センサ52から取得した電気角θに基づき、三相電流検出値Iu、Iv、Iwをd軸、q軸電流検出値Id、Iqにdq変換し、減算器22にフィードバックする。
次に、「干渉フィードバック方式」及び「非干渉フィードバック方式」の意味を説明する。なお、過去の文献において、「干渉」や「非干渉」の用語は種々の異なる意味で使用されている。本明細書では、過去の文献の用語に拘束されることなく、以下に説明する定義によって、「干渉フィードバック」及び「非干渉フィードバック」の用語を使用する。
実施形態の説明では、数式の見出し番号ではなく、式(1)のように式番号を記述し、「課題を解決するための手段」の数式と重複する式にもあらためて付番する。また、d軸電圧に関する式とq軸電圧に関する式とを1セットにして、式(1)等と表す。
まず、モータの電圧方程式は、式(1)で表される。
Figure 2015167435
記号は、以下のとおりである。
R:電機子抵抗
Ld/Lq:d軸インダクタンス/q軸インダクタンス
ω:電気角速度
φ:永久磁石の電機子鎖交磁束
続いて、従来の電流フィードバック制御で一般的に用いられる干渉フィードバック方式の電圧指令演算式は、次式(2)で定義される。
Figure 2015167435
ここで、K’pd、K’pqはP(比例)制御項のゲイン、K’id、K’iqはI(積分)制御項のゲインである。添え字dはd軸電圧指令値Vd*の演算式に用いられるゲイン、添え字qはq軸電圧指令値Vq*の演算式に用いられるゲインであることを示す。また、「K’」の「’」は、干渉フィードバック方式でのゲインであることを示す。干渉フィードバック方式では、d軸電圧指令値Vd*をd軸電流偏差ΔIdから演算し、q軸電圧指令値Vq*をq軸電流偏差ΔIqから演算する。
次に、非干渉フィードバック方式の電圧指令演算式は、式(3)で定義される。
Figure 2015167435
「’」を付けないKpd、Kpqは、非干渉フィードバック方式のP(比例)制御項のゲインであり、Kid、Kiqは、非干渉フィードバック方式のI(積分)制御項のゲインである。非干渉フィードバック方式では、d軸電圧指令値Vd*をq軸電流偏差ΔIqから演算し、q軸電圧指令値Vq*をd軸電流偏差ΔIdから演算する。
非干渉フィードバック方式は、明細書の最後で述べるようにフィードフォワード項と組み合わせてもよい。本実施形態では、簡略化のため言及する対象をフィードバック方式に限定し、非干渉フィードバック方式の一例として電圧方程式を利用する式(4)を示す。
Figure 2015167435
式(4)の非干渉フィードバック方式では、d軸、q軸電圧推定偏差ΔVd、ΔVqに、それぞれ比例制御ゲイン及び積分制御ゲインを乗じた項を足し合わせて、d軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を算出する。
ここで、式(4)の導出について説明する。
式(1)の電圧方程式において、d軸電圧Vdにはd軸電流Idの成分とq軸電流Iqの成分とが含まれ、q軸電圧Vqにもd軸電流Idの成分とq軸電流Iqの成分とが含まれる。つまり、dq軸間での相互干渉が生じる。
式(1)のd軸電流Id及びq軸電流Iqに、それぞれd軸電流偏差ΔId(=Id*−Id)及びq軸電流偏差ΔIq(=Iq*−Iq)を代入し、ω・φ項を消去すると式(5)が得られる。
Figure 2015167435
このΔVd、ΔVqは、「電圧方程式(1)に基づいて推定した、電流偏差ΔId、ΔIqに対応する電圧の差分量」である。なお、ΔVd、ΔVqを「電圧偏差」というと、あたかも実電圧と目標電圧とを直接比較したように誤解されるおそれがあるため、「電圧推定偏差」ということにする。
式(5)を用いて式(4)を展開すると式(6)が得られる。さらに、式(6)を展開すると、式(6’)のように表される。
Figure 2015167435
Figure 2015167435
式(6)(又は式(6’))の右辺において、抵抗Rを含む項を「R項」といい、電気角速度ωとインダクタンスLとの積(ω・L)を含む項を「ω・L項」という。
また、式(6)の右辺全体の値に占めるR項の値の比率を「R項比率」という。抵抗R及びインダクタンスLは、温度変化や経時劣化が無いとすれば一定であり、電気角速度ωが大きくなるほど、すなわち、回転数が大きくなるほどR項比率は小さくなる。
式(6)において「R<<ω・L」のとき、「R=0」とみなしてR項を無視すると、d軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*は、式(7)により、ω・L項のみで表される。
Figure 2015167435
以上が「干渉フィードバック方式」及び「非干渉フィードバック方式」の意味である。次に、これら2つの制御方式の切り替えに関する構成を説明する。
回転数変換部27は、回転角センサ52から取得した電気角θを時間微分してモータ4の電気角速度ω[deg/s]を算出し、さらに、電気角速度ωに比例定数を乗じることによりモータ4の回転数N[rpm]を算出する。
切替判定部28は、回転数変換部27から取得した回転数Nを切替回転数Aと比較し、電圧指令演算部23が適用する制御方式を判定する。切替回転数Aは、R項比率が所定値αとなる回転数に設定される。
図3に示すように、切替判定部28は、モータ4の回転数Nが切替回転数A未満(R項比率>α)の領域では干渉フィードバック方式を適用し、モータ4の回転数Nが切替回転数A以上(R項比率≦α)の領域では非干渉フィードバック方式を適用するように、電圧指令演算部23の制御方式を切り替える。
なお、切替回転数Aを電気角速度ωの単位で定義することにより、回転数変換部27で電気角速度ωから回転数Nへの換算を行わず、切替判定部28が、電気角速度ωを回転数Nとして扱って切替判定を行うようにしてもよい。
本実施形態のフィードバック制御方式切替処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。以下のフローチャートの説明で記号「S」はステップを意味する。
S10では、モータ4の回転数が所定の切替回転数A以上であるか否か判定する。
モータ4の回転数Nが切替回転数A未満のとき(S10:NO)、S11に移行し、干渉フィードバック方式でd軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を演算する。一方、モータ4の回転数Nが切替回転数A以上のとき(S10:YES)、S12に移行し、非干渉フィードバック方式でd軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を演算する。
S12に続くS13では、モータ4の回転数Nが切替回転数Aより大きい単純化回転数B以上であるか否か判定する。モータ4の回転数Nが単純化回転数B以上のとき(S13:YES)、電圧指令演算部23は、非干渉フィードバック方式の演算式(6)でR=0とした式(7)を用いて、d軸、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を演算する。単純化回転数Bは、例えば、R項比率が数%以下となる回転数に設定される。
(効果)
本実施形態のMG制御装置20の効果として、電圧方程式を利用した非干渉フィードバック方式では、フィードバックゲインを適正に設定すれば、理論上、実電流を指令電流に一致させることができるため、干渉フィードバック方式に比べて制御性能が向上する。
これについて、dq座標上で電流及び電圧を示す図5〜図9を参照して説明する。
この部分の説明では、文脈に応じて、適宜、上記の「電流指令値」を「指令電流」、「電流検出値」を「実電流」と言い替える。また、終点の座標が(Id*、Iq*)である指令電流ベクトルを「指令電流Id*、Iq*」と表し、終点の座標が(Id、Iq)である実電流ベクトルを「実電流Id、Iq」と表す。
図5〜図9において、dq座標における実電流Id、Iqを傾斜45°のハッチングを付した丸で示し、指令電流Id*、Iq*を破線の丸で示す。指令電流Id*、Iq*は、例えば、電流ベクトルの絶対値に対して最大トルクが得られる最大効率特性線ME上に設定されている。図5〜図8は、指令値Id*、Iq*に対して実電流Id、Iqがdq座標上のどちら側にあるか、すなわち、電流偏差ΔId、ΔIqの符号によって場合分けしたものである。
電流フィードバック制御では、基本的に実電流Id、Iqを指令電流Id*、Iq*に一致させるように電圧指令値Vd*、Vq*を制御する。しかし、干渉フィードバック方式と非干渉フィードバック方式とでは、電圧指令値Vd*、Vq*を動かしたときの実電流Id、Iqの変化の仕方が異なる。
現在の電圧指令値、すなわち、電圧指令ベクトルV*の終点の座標Vd*、Vq*を傾斜45°のハッチングを付した丸で示す。そして、干渉フィードバック方式の制御により電圧指令値Vd*、Vq*が動く先を白丸で示し、非干渉フィードバック方式の制御により電圧指令値Vd*、Vq*が動く先を傾斜−45°のハッチングを付した丸で示す。
また、干渉フィードバック方式による制御の結果、実電流Id、Iqが動く先を白三角で示し、非干渉フィードバック方式による制御の結果、実電流Id、Iqが動く先を傾斜−45°のハッチングを付した三角で示す。
図5に示すように、ΔId=0、ΔIq<0の場合、q軸電流Iqをマイナス方向(図の下向き)に動かしたい。このとき、干渉フィードバック方式では、式(2)に基づき、q軸電圧指令値Vq*をマイナス方向に動かす。一方、非干渉フィードバック方式では、「R=0」とみなした式(7)に基づき、d軸電圧指令値Vd*をプラス方向に動かす。式中の注目する箇所に○印を付けて示すと下記のようになる。
Figure 2015167435
Figure 2015167435
次に電圧方程式(1)の第2項に注目すると、干渉フィードバック方式では、q軸電圧指令値Vq*をマイナス方向に動かしたことにより、Vq*がマイナス→ω・Ld・Id項がマイナスとなり、d軸電流Idがマイナス方向に動く。つまり、q軸電流Iqをマイナス方向に動かしたいという要求とは異なる方向に実電流Id、Iqが変化する。
それに対し、非干渉フィードバック方式では、d軸電圧指令値Vd*をプラス方向に動かしたことにより、Vd*がプラス→ω・Lq・Iq項がマイナスとなり、q軸電流Iqがマイナス方向に動く。つまり、q軸電流Iqをマイナス方向に動かしたいという要求どおりに実電流Id、Iqを変化させ、実電流Id、Iqを指令電流Id*、Iq*に一致させることができる。
図6に示すように、ΔId=0、ΔIq>0の場合、q軸電流Iqをプラス方向(図の上向き)に動かしたい。図5の例と同様に考えると、干渉フィードバック方式では、q軸電圧指令値Vq*をプラス方向に動かすことにより、d軸電流Idがプラス方向に動く。つまり、要求とは異なる方向に実電流Id、Iqが変化する。
一方、非干渉フィードバック方式では、d軸電圧指令値Vd*をマイナス方向に動かすことにより、q軸電流Iqがプラス方向に動く。つまり、要求どおりに実電流Id、Iqを変化させ、実電流Id、Iqを指令電流Id*、Iq*に一致させることができる。
図7に示すように、ΔId<0、ΔIq=0の場合、d軸電流Idをマイナス方向(図の左向き)に動かしたい。このとき、干渉フィードバック方式では、式(2)に基づき、d軸電圧指令値Vd*をマイナス方向に動かす。一方、非干渉フィードバック方式では、「R=0」とみなした式(7)に基づき、q軸電圧指令値Vq*をマイナス方向に動かす。式中の注目する箇所に○印を付けて示すと下記のようになる。
Figure 2015167435
Figure 2015167435
次に電圧方程式(1)の第2項に注目すると、干渉フィードバック方式では、d軸電圧指令値Vd*をマイナス方向に動かしたことにより、Vd*がマイナス→ω・Lq・Iq項がプラスとなり、q軸電流Iqがプラス方向に動く。つまり、d軸電流Idをマイナス方向に動かしたいという要求とは異なる方向に実電流Id、Iqが変化する。
それに対し、非干渉フィードバック方式では、q軸電圧指令値Vq*をマイナス方向に動かしたことにより、Vq*がマイナス→ω・Ld・Id項がマイナスとなり、d軸電流Idがマイナス方向に動く。つまり、d軸電流Idをマイナス方向に動かしたいという要求どおりに実電流Id、Iqを変化させ、実電流Id、Iqを指令電流Id*、Iq*に一致させることができる。
図8に示すように、ΔId>0、ΔIq=0の場合、d軸電流Iqをプラス方向(図の右向き)に動かしたい。図7の例と同様に考えると、干渉フィードバック方式では、d軸電圧指令値Vd*をプラス方向に動かすことにより、q軸電流Iqがマイナス方向に動く。つまり、要求とは異なる方向に実電流Id、Iqが変化する。
一方、非干渉フィードバック方式では、q軸電圧指令値Vq*をプラス方向に動かすことにより、d軸電流Idがプラス方向に動く。つまり、要求どおりに実電流Id、Iqを変化させ、実電流Id、Iqを指令電流Id*、Iq*に一致させることができる。
要するに、干渉フィードバック方式の制御では、動かしたい方向と90°ずれた方向に実電流Id、Iqが動くこととなる。図9を参照すると、例えば図5に示すΔId=0、ΔIq<0の状態をスタートとして、制御を繰り返す度に、実電流Id、Iqは、図5→図8→図6→図7の状態を順に移行しながら、太線矢印で示すように指令電流Id*、Iq*の周りを回ることとなる。制御周期が速ければ、実電流Id、Iqが描く円軌跡の半径は小さくなり、同期数が少ないと制御性は悪くなる。
それに対し、非干渉フィードバック方式では、フィードバックゲインを適正に設定すれば、理論上、実電流Id、Iqを指令値Id*、Iq*に一致させることができる。したがって、本実施形態では、切替回転数Aよりも高回転領域で非干渉フィードバック方式を適用することにより、高回転領域での制御性能を向上させることができる。
一方、電圧方程式のR項比率が支配的である低回転領域では、干渉フィードバック方式を適用しても良い制御性能が得られるため、あえて非干渉フィードバック方式を適用するメリットが少ない。したがって、モータ4の回転数に応じて電圧指令演算部の制御方式を切り替えることにより、広い回転数領域にわたって電流フィードバック制御の制御性能を向上させることができる。よって、ハイブリッド自動車の駆動力を発生するモータ4の制御装置として、特に効果が有効に発揮される。
また、図3を参照して補足すると、仮に、正弦波PWM制御モード領域で干渉フィードバック方式を適用し、過変調PWM制御モード領域で非干渉フィードバック方式を適用するというように切り替えた場合、正弦波PWM制御モード領域では非干渉フィードバック方式の効果が得られない。したがって、切替回転数Aを基準とし、それより高回転領域で非干渉フィードバック方式を適用することにより、図3に破線ハッチングで示した領域での制御性を向上させることができる。
さらに本実施形態では、非干渉フィードバック方式を適用する領域において回転数Nが単純化回転数B以上となったとき、「R=0」とみなして単純化した式(7)を用いることで、演算負荷を低減することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の交流電動機の制御装置について、図10、図11を参照して説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対し、干渉フィードバック方式と非干渉フィードバック方式との切替において、ヒステリシス特性を用いる点が異なる。
図10に示すように、第2実施形態では、モータ4の回転数Nが上昇し、干渉フィードバック方式から非干渉フィードバック方式へ切り替えるときに用いられる第1切替回転数A1、及び、モータ4の回転数Nが下降し、非干渉フィードバック方式から干渉フィードバック方式へ切り替えるときに用いられる第2切替回転数A2が別々に設定される。第1切替回転数A1(例えば3000rpm)は、第2切替回転数A2(例えば2000rpm)より大きい値に設定される。
第2実施形態のフィードバック制御方式切替処理について、図11のフローチャートを参照して説明する。最初にS20で、現在、干渉フィードバック方式を適用中であるか、非干渉フィードバック方式を適用中であるかを判別する。
干渉フィードバック方式を適用中に(S20:YES)、回転数Nが上昇しながら(S21:YES)、第1切替回転数A1以上となったとき(S22:YES)、非干渉フィードバック方式に切り替える(S23)。
一方、非干渉フィードバック方式を適用中に(S20:NO)、回転数Nが下降しながら(S24:YES)、第2切替回転数A2以下となったとき(S25:YES)、干渉フィードバック方式に切り替える(S26)。
第2実施形態では、モータ4の回転数Nが一つの切替回転数Aを跨いで増減を繰り返しているとき、フィードバック方式が頻繁に切り替わり、制御が不安定となるおそれがあるハンチング現象を回避することができる。
なお、第1実施形態と同様、非干渉フィードバック方式を適用中に回転数Nが単純化回転数B以上となったとき、R=0とみなして単純化した式(7)を用いて演算するようにしてもよい。
(その他の実施形態)
本発明の交流電動機の制御装置は、上記実施形態の図1で例示した2つのモータジェネレータを備えるハイブリッド自動車に限らず、それ以外のハイブリッド自動車や電気自動車、又は車両以外の各種装置において、電流フィードバック制御を行うどのような交流電動機の制御装置として適用されてもよい。
また、非干渉フィードバック方式の定義式である式(3)に対し、特許文献1と同様にフィードフォワード項(Vdff、Vqff)と組み合わせた以下の式(8)を用いてもよい。
Figure 2015167435
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
20・・・MG制御装置(交流電動機の制御装置)、
21・・・電流指令演算部、
23・・・電圧指令演算部、
26・・・dq変換部、
28・・・切替判定部、
34・・・第2インバータ(インバータ)、
4 ・・・第2MG、モータ(交流電動機)。

Claims (5)

  1. 電流フィードバック制御によってインバータ(34)の駆動を制御することで交流電動機(4)への印加電圧を制御する交流電動機の制御装置(20)であって、
    d軸電流指令値(Id*)及びq軸電流指令値(Iq*)を演算する電流指令演算部(21)と、
    前記交流電動機の相電流検出値をdq変換し、d軸電流検出値(Id)及びq軸電流検出値(Iq)を算出するdq変換部(26)と、
    d軸電流指令値(Id*)とd軸電流検出値(Id)との偏差であるd軸電流偏差(ΔId)、及び、q軸電流指令値(Iq*)とq軸電流検出値(Iq)との偏差であるq軸電流偏差(ΔIq)に基づくPI制御演算によって、d軸電圧指令値(Vd*)及びq軸電圧指令値(Vq*)を演算する電圧指令演算部(23)と、
    前記交流電動機の回転数に基づいて、前記電圧指令演算部の制御方式を切り替える切替判定部(28)と、を有し、
    前記切替判定部は、
    以下の数式1により、前記d軸電圧指令値を前記q軸電流偏差から演算し、前記q軸電圧指令値を前記d軸電流偏差から演算する非干渉フィードバック方式、
    Figure 2015167435
    (但し、Kpd/Kpq:非干渉フィードバック方式のP(比例)制御項のゲイン、
    Kid/Kiq:非干渉フィードバック方式のI(積分)制御項のゲイン、
    ΔId:d軸電流偏差(ΔId=Id*−Id)、
    ΔIq:q軸電流偏差(ΔIq=Iq*−Iq))
    及び、
    以下の数式2により、前記d軸電圧指令値を前記d軸電流偏差から演算し、前記q軸電圧指令値を前記q軸電流偏差から演算する干渉フィードバック方式について、
    Figure 2015167435
    (但し、K’pd/K’pq:干渉フィードバック方式のP(比例)制御項のゲイン、
    K’id/K’iq:干渉フィードバック方式のI(積分)制御項のゲイン)
    前記交流電動機の回転数が所定の切替回転数(A)未満の領域では前記干渉フィードバック方式を適用し、前記交流電動機の回転数が前記切替回転数以上の領域では前記非干渉フィードバック方式を適用するように、前記電圧指令演算部の制御方式を切り替えることを特徴とする交流電動機の制御装置。
  2. 前記非干渉フィードバック方式は、以下の数式3で示される電圧方程式を用いた以下の数式4に基づいて、前記d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を演算するものであることを特徴とする請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
    Figure 2015167435
    Figure 2015167435
    (但し、R:電機子抵抗、Ld/Lq:d軸インダクタンス/q軸インダクタンス、
    ω:電気角速度、φ:永久磁石の電機子鎖交磁束)
  3. 前記切替回転数は、前記電圧方程式におけるRを含む項の値が全体値に占める比率であるR項比率が前記非干渉フィードバック方式を適用する回転数領域で所定値(α)以下となるように設定されることを特徴とする請求項2に記載の交流電動機の制御装置。
  4. 前記切替回転数より大きい所定の単純化回転数(B)以上の回転数領域において、
    前記非干渉フィードバック方式の演算式中のRの値を0として電圧指令値を演算することを特徴とする請求項2または3に記載の交流電動機の制御装置。
  5. 前記切替回転数は、前記交流電動機の回転数が上昇し、前記干渉フィードバック方式から前記非干渉フィードバック方式へ切り替えるときに用いられる第1切替回転数(A1)、及び、前記交流電動機の回転数が下降し、前記非干渉フィードバック方式から前記干渉フィードバック方式へ切り替えるときに用いられる第2切替回転数(A2)からなり、
    前記第1切替回転数は、前記第2切替回転数より大きい値に設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の交流電動機の制御装置。
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