JP2018019539A - 駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの制御性の低下を抑制する。
【解決手段】パルスパターンの切替時には、以下のようにd軸,q軸の電圧指令を設定する。まず、パルスパターンの切替前および切替後の、複数のスイッチング素子のスイッチングの際のデッドタイムによる誤差電圧の振幅と、d軸,q軸の電流指令に基づく電流位相と誤差電圧の位相との位相差と、をそれぞれ演算する。続いて、パルスパターンの切替前および切替後の振幅および位相差に基づいてd軸,q軸の電圧補正値を設定する。そして、d軸,q軸の電流指令とd軸,q軸の電流とに基づくd軸,q軸のベース電圧指令をd軸,q軸の電圧補正値を用いて補正してd軸,q軸の電圧指令を設定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、駆動装置に関し、詳しくは、モータおよびインバータを備える駆動装置に関する。
従来、この種の駆動装置としては、電動機と、複数のスイッチング素子のスイッチングによって電動機を駆動するインバータ回路を有する電力変換装置と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この駆動装置では、電力変換装置のインバータ回路を以下のように制御する。まず、電動機のトルク指令に基づいてd軸電流指令値およびq軸電流指令値を設定する。続いて、d軸電流指令値およびq軸電流指令値とd軸電流値およびq軸電流値とに基づいてd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を設定する。そして、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値に基づく電圧の変調率および位相角と、電動機の電気1周期のパルス数と、に基づいて複数のスイッチング素子のパルス信号を生成して複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう。この際に、変調率と位相角とパルス数とに基づいて電力変換装置および電動機の電力損失が最小となるようにパルス信号を生成することにより、電力変換装置および電動機を有する駆動システム全体の損失の低減を図っている。
特開2013−162660号公報
こうした駆動装置では、インバータ回路の複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう際には、デッドタイムによる誤差電圧(モータの供給電圧の不足分)が生じる。そして、上述のように、変調率と位相角とパルス数を含むパルスパターンとに基づいてパルス信号を生成してインバータ回路を制御する場合、パルスパターンの切替時に、デッドタイムによる誤差電圧の振幅や位相が変化する。しかし、このようにインバータ回路を制御する場合において、パルスパターンの切替時の誤差電圧の変化を補償する手法が確立されていなかったことから、パルスパターンの切替時に、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値が適切な値とならずに、電動機の制御性の低下を招く可能性があった。
本発明の駆動装置は、モータの制御性の低下を抑制することを主目的とする。
本発明の駆動装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の駆動装置は、
モータと、
複数のスイッチング素子のスイッチングによって前記モータを駆動するインバータと、
前記モータのトルク指令に基づいてd軸,q軸の電流指令を設定し、前記d軸,q軸の電流指令とd軸,q軸の電流とに基づいてd軸,q軸の電圧指令を設定し、前記d軸,q軸の電圧指令に基づく電圧の変調率および電圧位相と、前記モータの電気角の所定周期のパルス数を含むパルスパターンと、に基づいて前記複数のスイッチング素子のPWM信号を生成して前記複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう制御装置と、
を備える駆動装置であって、
前記制御装置は、前記パルスパターンの切替時には、
前記パルスパターンの切替前および切替後の、前記複数のスイッチング素子のスイッチングの際のデッドタイムによる誤差電圧の振幅と、前記d軸,q軸の電流指令に基づく電流位相と前記誤差電圧の位相との位相差と、をそれぞれ演算し、
前記パルスパターンの切替前および切替後の前記振幅および前記位相差に基づいてd軸,q軸の電圧補正値を設定し、
前記d軸,q軸の電流指令と前記d軸,q軸の電流とに基づくd軸,q軸のベース電圧指令を、前記d軸,q軸の電圧補正値を用いて補正して前記d軸,q軸の電圧指令を設定する、
ことを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、パルスパターンの切替時には、以下のようにd軸,q軸の電圧指令を設定する。まず、パルスパターンの切替前および切替後の、複数のスイッチング素子のスイッチングの際のデッドタイムによる誤差電圧の振幅と、d軸,q軸の電流指令に基づく電流位相と誤差電圧の位相との位相差と、をそれぞれ演算する。続いて、パルスパターンの切替前および切替後の振幅および位相差に基づいてd軸,q軸の電圧補正値を設定する。そして、d軸,q軸の電流指令とd軸,q軸の電流とに基づくd軸,q軸のベース電圧指令を、d軸,q軸の電圧補正値を用いて補正してd軸,q軸の電圧指令を設定する。即ち、パルスパターンの切替前後のそれぞれのデッドタイムによる誤差電圧の振幅と、パルスパターンの切替前後のそれぞれの電流位相とデッドタイムによる誤差電圧の位相との位相差と、に基づくd軸,q軸の電圧補正値を用いてd軸,q軸のベース電圧指令を補正してd軸,q軸の電圧指令を設定するのである。これにより、パルスパターンの切替前後のデッドタイムによる誤差電圧の変化をより適切に補償することができ、d軸,q軸の電圧指令をより適切な値とすることができる。この結果、パルスパターンの切替時にモータの制御性が低下するのを抑制することができる。なお、パルスパターンの切替時以外のときには、d軸,q軸のベース電圧指令をd軸,q軸の電圧指令として設定すればよい。
こうした本発明の駆動装置において、前記パルスパターンは、前記パルス数に加えてパルスタイプも含み、前記パルスタイプは、前記モータの鉄損を低減するように前記PWM信号を生成するタイプと高調波を低減するように前記PWM信号を生成するタイプとを含む、ものとしてもよい。この場合、パルス数やパルスタイプの切替時に、切替前後のデッドタイムによる誤差電圧の変化をより適切に補償することができ、d軸,q軸の電圧指令をより適切な値とすることができる。
本発明の一実施例としての駆動装置を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。 、実施例の電子制御ユニット50により実行される第2PWM信号生成ルーチンの一例を示すフローチャートである。 モータ32のU相の上アーム(トランジスタT11)のPWM信号の一例を示す説明図である。 電圧補正値設定処理の一例を示す説明図である。 前回のパルスパターン(前回PP)と前回の位相差(前回Δθiv)とパルスパターンPPの切替前の位相差Δθoldとの関係の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての駆動装置を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、モータ32と、インバータ34と、バッテリ36と、昇圧コンバータ40と、電子制御ユニット50と、を備える。
モータ32は、同期発電電動機として構成されており、永久磁石が埋め込まれた回転子と、三相コイルが巻回された固定子と、を備える。このモータ32の回転子は、駆動輪22a,22bにデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸26に接続されている。
インバータ34は、モータ32に接続されると共に高電圧側電力ライン42を介して昇圧コンバータ40に接続されている。このインバータ34は、6つのトランジスタT11〜T16と、6つのダイオードD11〜D16と、を有する。トランジスタT11〜T16は、それぞれ、高電圧側電力ライン42の正極母線と負極母線とに対して、ソース側とシンク側になるように、2個ずつペアで配置されている。6つのダイオードD11〜D16は、それぞれ、トランジスタT11〜T16に逆方向に並列接続されている。トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータ32の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、インバータ34に電圧が作用しているときに、電子制御ユニット50によって、対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータ32が回転駆動される。以下、トランジスタT11〜T13を「上アーム」,トランジスタT14〜T16を「下アーム」ということがある。高電圧側電力ライン42の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ46が取り付けられている。
バッテリ36は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、低電圧側電力ライン44を介して昇圧コンバータ40に接続されている。低電圧側電力ライン44の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ48が取り付けられている。
昇圧コンバータ40は、高電圧側電力ライン42と低電圧側電力ライン44とに接続されている。この昇圧コンバータ40は、2つのトランジスタT31,T32と、2つのダイオードD31,D32と、リアクトルLと、を有する。トランジスタT31は、高電圧側電力ライン42の正極母線に接続されている。トランジスタT32は、トランジスタT31と、高電圧側電力ライン42および低電圧側電力ライン44の負極母線と、に接続されている。2つのダイオードD31,D32は、それぞれ、トランジスタT31,T32に逆方向に並列接続されている。リアクトルLは、トランジスタT31,T32同士の接続点と、低電圧側電力ライン44の正極母線と、に接続されている。昇圧コンバータ40は、電子制御ユニット50によって、トランジスタT31,T32のオン時間の割合が調節されることにより、低電圧側電力ライン44の電力を電圧の昇圧を伴って高電圧側電力ライン42に供給したり、高電圧側電力ライン42の電力を電圧の降圧を伴って低電圧側電力ライン44に供給したりする。
電子制御ユニット50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52の他に、処理プログラムを記憶するROM54やデータを一時的に記憶するRAM56,入出力ポートを備える。
電子制御ユニット50には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット50に入力される信号としては、例えば、モータ32の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ(例えばレゾルバ)32aからの回転位置θm,モータ32の各相に流れる電流を検出する電流センサ32u,32vからの相電流Iu,Ivを挙げることができる。また、バッテリ36の端子間に取り付けられた電圧センサ36aからの電圧VB,バッテリ36の出力端子に取り付けられた電流センサ36bからの電流IBも挙げることができる。さらに、コンデンサ46の端子間に取り付けられた電圧センサ46aからのコンデンサ46(高電圧側電力ライン42)の電圧VH,コンデンサ48の端子間に取り付けられた電圧センサ48aからのコンデンサ48(低電圧側電力ライン44)の電圧VLも挙げることができる。加えて、イグニッションスイッチ60からのイグニッション信号,シフトレバー61の操作位置を検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションSP,アクセルペダル63の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル65の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキペダルポジションBPも挙げることができる。また、車速センサ68からの車速VSも挙げることができる。
電子制御ユニット50からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。電子制御ユニット50から出力される信号としては、例えば、インバータ34のトランジスタT11〜T16へのスイッチング制御信号,昇圧コンバータ40のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号を挙げることができる。
電子制御ユニット50は、回転位置検出センサ32aからのモータ32の回転子の回転位置θmに基づいてモータ32の電気角θeや角速度ωm,回転数Nmを演算している。また、電子制御ユニット50は、電流センサ36bからのバッテリ36の電流IBの積算値に基づいてバッテリ36の蓄電割合SOCを演算している。ここで、蓄電割合SOCは、バッテリ36の全容量に対するバッテリ36から放電可能な電力の容量の割合である。
こうして構成された実施例の電気自動車20では、電子制御ユニット50は、以下の走行制御を行なう。走行制御では、アクセル開度Accと車速VSとに基づいて駆動軸26に要求される要求トルクTd*を設定し、設定した要求トルクTd*をモータ32のトルク指令Tm*に設定し、モータ32がトルク指令Tm*で駆動されるようにインバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチング制御を行なう。また、モータ32をトルク指令Tm*で駆動できるように高電圧側電力ライン42の目標電圧VH*を設定し、高電圧側電力ライン42の電圧VHが目標電圧VH*となるように昇圧コンバータ40のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。
ここで、インバータ34の制御について説明する。実施例では、インバータ34の制御として、正弦波PWM(パルス幅変調)制御,過変調PWM制御,矩形波制御の何れかを実行する。正弦波PWM制御は、擬似的な三相交流電圧がモータ32に印加(供給)されるようにインバータ34を制御する制御であり、過変調PWM制御は、過変調電圧がモータ32に印加されるようにインバータ34を制御する制御であり、矩形波制御は、矩形波電圧がモータ32に印加されるようにインバータ34を制御する制御である。正弦波PWM制御を実行する場合、正弦波電圧に基づくパルス幅変調電圧を擬似的な三相交流電圧とするときには、変調率Rmは値0〜略0.61となり、正弦波電圧に3n次(例えば3次)高調波電圧を重畳して得られる重畳後電圧に基づくパルス幅変調電圧を擬似的な三相交流電圧とするときには、変調率Rmは値0〜略0.71となる。変調率Rmは、インバータ34の入力電圧(高電圧側電力ライン42の電圧VH)に対する出力電圧(モータ32の印加電圧)の実効値の割合である。実施例では、正弦波PWM制御を実行できる変調率Rmの領域を大きくするために、重畳後電圧に基づくパルス幅変調電圧を擬似的な三相交流電圧とするものとした。また、矩形波制御を実行する場合、変調率Rmは略0.78となる。実施例では、これらを踏まえて、変調率Rmに基づいて、正弦波PWM制御,過変調PWM制御,矩形波制御の何れかを実行するものとした。以下、正弦波PWM制御について説明する。過変調PWM制御や矩形波制御については本発明の中核をなさないことから、詳細な説明は省略する。
正弦波PWM制御として、実施例では、第1PWM制御または第2PWM制御を実行する。第1PWM制御は、モータ32の各相の電圧指令Vu*,Vv*,Vw*と搬送波電圧(三角波電圧)との比較によってトランジスタT11〜T16の第1PWM信号を生成してトランジスタT11〜T16のスイッチングを行なう制御である。第2PWM制御は、電圧の変調率Rmおよび電圧位相θvと所定周期(例えば、モータ32の電気角θeの半周期や1周期など)のパルスパターンPPに基づいてトランジスタT11〜T16の第2PWM信号を生成してトランジスタT11〜T16のスイッチングを行なう制御である。ここで、パルスパターンPPは、PWM制御におけるパルスタイプPTとパルス数Npとの組み合わせである。実施例では、パルスタイプPTとして、モータ32の鉄損を低減する(例えば最小にする)ようにPWM信号を生成するタイプPTaと、電圧や電流の高調波(特に、低次高調波)を低減する(例えば最小にする)ようにPWM信号を生成するタイプPTbと、を用いるものとした。パルスパターンPPは、実施例では、モータ32の目標動作点(回転数Nmおよびトルク指令Tm*)とパルスパターンPPとの関係を予め定めてマップとしてROM54に記憶しておき、モータ32の目標動作点が与えられると、このマップに適用して、パルスパターンPPを設定するものとした。
第1PWM制御を実行する場合、第2PWM制御を実行する場合に比して、PWM信号の生成周期を短くすることができるから、モータ32の応答性(目標動作点が変化したときの動作点の追従性)を高くすることができる。また、第2PWM制御を実行する場合、モータ32の鉄損を低減する(例えば最小にする)ように第2PWM信号を生成したり電圧や電流の高調波(特に、モータ32の回転6次や回転12次などの低次高調波)を低減する(例えば最小にする)ように第2PWM信号を生成したりすることにより、第1PWM制御を実行する場合に比して、モータ32の鉄損を低減したり高調波を低減したりすることができる。
次に、こうして構成された実施例の電気自動車20の動作、特に、第2PWM制御に用いる第2PWM信号を生成する際の動作について説明する。図2は、実施例の電子制御ユニット50により実行される第2PWM信号生成ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、繰り返し実行される。
第2PWM信号生成ルーチンが実行されると、電子制御ユニット50のCPU52は、まず、モータ32の相電流Iu,Ivや電気角θe,回転数Nm,トルク指令Tm*,高電圧側電力ライン42の電圧VH,パルスパターンPP,スイッチング周波数fsなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、モータ32の相電流Iu,Ivは、電流センサ32u,32vによって検出された値を入力するものとした。モータ32の電気角θeや回転数Nmは、回転位置検出センサ32aによって検出されたモータ32の回転子の回転位置θmに基づいて演算された値を入力するものとした。モータ32のトルク指令Tm*は、上述の駆動制御によって設定された値を入力するものとした。高電圧側電力ライン42の電圧VHは、電圧センサ46aによって検出されたものを入力するものとした。パルスパターンPP(パルスタイプPTおよびパルス数Np)は、上述のようにモータ32の目標動作点に基づいて設定されたものを入力するものとした。スイッチング周波数fsは、モータ32の電気角θeの1周期の時間Teをパルス数Npで除した値の逆数(Np/Te)を入力するものとした。なお、時間Teは、モータ32の回転数Nmとモータ32の極対数とに基づいて求めることができる。
こうしてデータを入力すると、モータ32のトルク指令Tm*に基づいてd軸,q軸の電流指令Id*,Iq*を設定する(ステップS110)。続いて、モータ32の各相(U相,V相,W相)に流れる電流の総和が値0であるとして、モータ32の電気角θeを用いて、U相,V相の相電流Iu,Ivをd軸,q軸の電流Id,Iqに座標変換(3相−2相変換)する(ステップS120)。そして、d軸,q軸の電流指令Id*,Iq*とd軸,q軸の電流Id,Iqとの差分ΔId,ΔIqに基づくフィードバック項と、d軸,q軸の各軸相互に干渉する項をキャンセルするためのフィードフォワード項と、の和によって、d軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*の仮の値としてのベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpを設定する(ステップS130)。
次に、パルスパターンPP(パルスタイプPTおよびパルス数Np)が切り替わったか否かを判定する(ステップS140)。この処理は、本ルーチンの今回の実行時に入力したパルスパターン(今回PP)と前回の実行時に入力したパルスパターン(前回PP)とを比較することによって行なうことができる。
ステップS140でパルスパターンPPが切り替わっていないと判定されたときには、d軸,q軸のベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpを補正するための電圧補正値ΔVd,ΔVqに共に値0を設定する(ステップS150)。そして、d軸,q軸のベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpに電圧補正値ΔVd,ΔVqを加えて、d軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定する(ステップS170)。
こうしてd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定すると、設定したd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を用いて電圧の変調率Rmおよび電圧位相θvを設定する(ステップS180)。ここで、変調率Rmは、d軸の電圧指令Vd*の二乗とq軸の電圧指令Vq*の二乗との和の平方根として計算される電圧指令絶対値Vdqを高電圧側電力ライン42の電圧VHで除して得ることができる。電圧位相θvは、d軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を成分とする電圧ベクトルのq軸に対する角度として得ることができる。
続いて、d軸,q軸の電流指令Id*,Iq*を用いて電流位相θiを設定し(ステップS190)、電流位相θiと電圧位相θvとの位相差Δθiv(=θi−θv)を計算する(ステップS200)。ここで、電流位相θiは、d軸,q軸の電流指令Id*,Iq*を成分とする電流ベクトルのq軸に対する角度として得ることができる。位相差Δθivは、後述の電圧補正値設定処理で用いられる。
続いて、パルスパターンPPと変調率Rmと電圧位相θvとに基づいてスイッチング角θsとスイッチングパターンVとを設定し(ステップS210)、設定したスイッチング角θsとスイッチングパターンVとに基づいて第2PWM信号を生成して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。
ここで、スイッチング角θsは、モータ32の各相の相電圧(トランジスタT11〜T16のうち対応する相のトランジスタのオンオフ、例えばU相についてはトランジスタT11,T14のオンオフ)を切り替える角度である。
また、スイッチングパターンVは、トランジスタT11〜T13のオンオフの組み合わせを示すパターンであり、パターンV0〜V7を用いるものとした。なお、トランジスタT11〜T16のオンオフの組み合わせでなくトランジスタT11〜T13のオンオフの組み合わせを用いるのは、通常、トランジスタT11〜T16のうち対応する上アームと下アームとを同時にオンとすることはなく、トランジスタT14〜T16のオンオフの組み合わせを省略しても差し支えないためである。パターンV0〜V7は以下の通りである。
パターンV0:トランジスタT11〜T13の全てがオフ
パターンV1:トランジスタT11,T12がオフでトランジスタT13がオン
パターンV2:トランジスタT11,T13がオフでトランジスタT12がオン
パターンV3:トランジスタT11がオフでトランジスタT12,T13がオン
パターンV4:トランジスタT11がオンでトランジスタT12,T13がオフ
パターンV5:トランジスタT11,T13がオンでトランジスタT12がオフ
パターンV6:トランジスタT11,T12がオンでトランジスタT13がオフ
パターンV7:トランジスタT11〜T13が全てオン
さらに、モータ32のU相の上アーム(トランジスタT11)のPWM信号の一例を図3に示す。こうしてPWM信号を生成すると、生成したPWM信号を用いてインバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチングを行なう。即ち、モータ32のスイッチング角θsで、スイッチング角θsに対応するスイッチングパターンVとなるようにトランジスタT11〜T16のスイッチングを行なう。こうした制御により、パルスタイプPT(タイプPTaまたはタイプPTb)およびパルス数NpからなるパルスパターンPPに応じて、モータ32の鉄損を低減したり電圧や電流の高調波を低減したりすることができる。
ステップS140でパルスパターンPPが切り替わったと判定されたときには、図4の電圧補正値設定処理によってd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを設定し(ステップS160)、ステップS170〜S220の処理を実行して、本ルーチンを終了する。
次に、図4の電圧補正値設定処理について説明する。電圧補正値設定処理では、電子制御ユニット50のCPU52は、まず、前回に第2PWM信号生成ルーチンを実行したときの(以下、単に「前回の」という)パルスパターン(前回PP)に基づいて、パルスパターンPPの切替前の、インバータ34のトランジスタT11〜T16のスイッチングの際のデッドタイムによる誤差電圧(モータ32の供給電圧の不足分)の基本振幅Vpoldtmpを設定する(ステップS300)。ここで、パルスパターンPPの切替前のデッドタイムによる誤差電圧の基本振幅Vpoldtmpは、実施例では、パルスパターンPPとデッドタイムによる誤差電圧の基本振幅Vpoldtmpとの予め定めた関係に、前回のパルスパターン(前回PP)を適用して設定するものとした。なお、この関係における基本振幅Vpoldtmpは、パルスパターンPPについての誤差電圧の波形を周波数解析して得られた基本波の振幅(モータ32の電気角θeの1次成分)を用いるものとした。
こうしてパルスパターンPPの切替前のデッドタイムによる誤差電圧の基本振幅Vpoldtmpを設定すると、式(1)に示すように、この基本振幅Vpoldtmpと、前回の高電圧側電力ライン42の電圧(前回VH)と、前回のスイッチング周波数(前回fs)と、の積をパルスパターンPPの切替前のデッドタイムによる誤差電圧の振幅Vpoldとして設定する(ステップS310)。
Vpold=Vpoldtmp・前回VH・前回fs (1)
続いて、前回のパルスパターン(前回PP)と、前回の電流位相(前回θi)と前回の電圧位相(前回θv)との位相差(前回Δθiv)と、に基づいてパルスパターンPPの切替前の電流位相とデッドタイムによる誤差電圧の位相との位相差Δθoldを設定する(ステップS320)。ここで、パルスパターンPPの切替前の位相差Δθoldは、パルスパターンPPの切替前のデッドタイムによる誤差電圧の位相に対するパルスパターンPPの切替前の電流位相に相当し、実施例では、前回のパルスパターン(前回PP)と前回の位相差(前回Δθiv)とパルスパターンPPの切替前の位相差Δθoldとの予め定めた関係に、前回のパルスパターン(前回PP)と前回の位相差(前回Δθiv)とを適用して設定するものとした。前回のパルスパターン(前回PP)と前回の位相差(前回Δθiv)とパルスパターンPPの切替前の位相差Δθoldとの関係の一例を図5に示す。図5の例では、前回のパルスパターン(前回PP)がパターンA〜Dの何れかであるかによって異なるように、且つ、前回の位相差(前回Δθiv)が大きいときには小さいときに比して大きくなるように、位相差Δθoldを設定するものとした。
そして、パルスパターンPPの切替前のデッドタイムによる誤差電圧の振幅Vpoldと、パルスパターンPPの切替前の電流ベクトルとデッドタイムによる誤差電圧との位相差Δθoldと、に基づいてパルスパターンPPの切替前のデッドタイムによる誤差電圧のd軸,q軸の成分ΔVdold,ΔVqoldを設定する(ステップS330)。
次に、今回に第2PWM信号生成ルーチンを実行したときの(以下、単に「今回の」という)パルスパターン(今回PP)に基づいて、パルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧の基本振幅Vpnewtmpを設定する(ステップS340)。ここで、パルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧の基本振幅Vpnewtmpは、実施例では、上述のパルスパターンPPとデッドタイムによる誤差電圧の基本振幅Vpoldtmpとの予め定めた関係における「基本振幅Vpoldtmp」を「基本振幅Vpnewtmp」に置き換えたものに、今回のパルスパターン(今回PP)を適用して設定するものとした。
こうしてパルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧の基本振幅Vpnewtmpを設定すると、式(2)に示すように、この基本振幅Vpnewtmpと、今回の高電圧側電力ライン42の電圧(今回VH)と、今回のスイッチング周波数(今回fs)と、の積をパルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧の振幅Vpnewとして設定する(ステップS350)。
Vpnew=Vpnewtmp・今回VH・今回fs (2)
続いて、今回のパルスパターン(今回PP)と、前回の電流位相(前回θi)と前回の電圧位相(前回θv)との位相差(前回Δθiv)と、に基づいてパルスパターンPPの切替後の電流ベクトルとデッドタイムによる誤差電圧との位相差Δθnewを設定(推定)する(ステップS360)。ここで、パルスパターンPPの切替後の位相差Δθnewは、パルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧の位相に対するパルスパターンPPの切替後の電流位相に相当し、実施例では、上述の前回のパルスパターン(前回PP)と前回の位相差(前回Δθiv)とパルスパターンPPの切替前の位相差Δθoldとの予め定めた関係(図5参照)における「前回のパルスパターン(前回PP)」および「パルスパターンPPの切替前の位相差Δθold」を「今回のパルスパターン(今回PP)」および「パルスパターンPPの切替後の位相差Δθnew」に置き換えたものに、今回のパルスパターン(今回PP)と前回の位相差(前回Δθiv)とを適用して設定するものとした。なお、パルスパターンPPの切替後の位相差Δθnewを設定する際には、本来であれば、前回の位相差(前回Δθiv)でなく今回の位相差(今回Δθiv)を用いるべきであると考えられる。しかし、上述したように、d軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを用いて電圧指令Vd*,Vq*を設定してから電圧位相θv,位相差Δθivを設定することから、ステップS360の処理では、今回の位相差(今回Δθiv)を用いることができない。したがって、実施例では、今回の位相差(今回Δθiv)に代えて、前回の位相差(前回Δθiv)を用いるものとした。
そして、パルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧の振幅Vpnewと、パルスパターンPPの切替後の電流ベクトルとデッドタイムによる誤差電圧との位相差Δθnewと、に基づいてパルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧のd軸,q軸の成分ΔVdnew,ΔVqnewを設定する(ステップS370)。
パルスパターンPPの切替前のデッドタイムによる誤差電圧のd軸,q軸の成分ΔVdold,ΔVqoldおよびパルスパターンPPの切替後のデッドタイムによる誤差電圧のd軸,q軸の成分ΔVdnew,ΔVqnewを設定すると、式(3)および式(4)に示すように、d軸,q軸の成分ΔVdold,ΔVqoldからd軸,q軸の成分ΔVdnew,ΔVqnewを減じてd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを設定して(ステップS380)、本ルーチンを終了する。こうしてd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを設定すると、上述したように、図2の第2PWM信号生成ルーチンで、d軸,q軸のベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpに電圧補正値ΔVd,ΔVqを加えてd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定し(ステップS170)、このd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を用いて第2PWM信号を生成する(ステップS180〜S220)。
ΔVd=ΔVdold-ΔVdnew (3)
ΔVq=ΔVqold-ΔVqnew (4)
第1PWM制御を実行する場合、デッドタイムによる誤差電圧をモータ32の電気角θeの1周期の平均値で表わせる(方形波近似可能である)ことと、電流位相とデッドタイムによる誤差電圧の位相との位相差がπになることと、を踏まえて搬送波電圧の周波数とデッドタイムの時間と高電圧側電力ライン42の電圧VHとに基づいてデッドタイムによる誤差電圧を演算する手法が知られている。したがって、搬送波電圧の周波数が変化したときには、この手法を用いてデッドタイムによる誤差電圧(電圧不足分)を補償することができる。しかしながら、第2PWM制御を実行する場合、第1PWM制御を実行する場合に比してスイッチング角θsおよびスイッチングパターンVの自由度が高いことから、デッドタイムによる誤差電圧をモータ32の電気角θeの1周期の平均値で表わすことができないと共に電流位相とデッドタイムによる誤差電圧の位相との位相差がπになるとは限らない。このため、第1PWM制御と同様の手法では、パルスパターンPPの切替前後のデッドタイムによる誤差電圧の変化を適切に補償できない可能性があった。また、パルスパターンPPの切替前後のデッドタイムによる誤差電圧の変化を補償するための他の手法も確立されていなかった。こうした課題に対して、実施例では、パルスパターンPPの切替前後のそれぞれのデッドタイムによる誤差電圧の振幅Vpold,Vpnewと、パルスパターンPPの切替前後のそれぞれの電流ベクトルの位相とデッドタイムによる誤差電圧との位相差Δθold,Δθnewと、に基づくd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを用いてd軸,q軸のベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpを補正してd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定する。これにより、パルスパターンPPの切替前後のデッドタイムによる誤差電圧の変化をより適切に補償することができ、d軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*をより適切な値とすることができる。この結果、パルスパターンPPの切替時にモータ32の制御性が低下するのを抑制することができる。
以上説明した実施例の電気自動車20に搭載される駆動装置では、パルスパターンPPの切替時には、以下のようにd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定する。まず、パルスパターンPPの切替前について、デッドタイムによる誤差電圧の振幅Vpoldと、電流ベクトルとデッドタイムによる誤差電圧との位相差Δθoldと、に基づいてデッドタイムによる誤差電圧のd軸,q軸の成分ΔVdold,ΔVqoldを設定する。続いて、パルスパターンPPの切替後について、デッドタイムによる誤差電圧の振幅Vpnewと、電流ベクトルとデッドタイムによる誤差電圧との位相差Δθnewと、に基づいてデッドタイムによる誤差電圧のd軸,q軸の成分ΔVdnew,ΔVqnewを設定する。そして、d軸,q軸の成分ΔVdold,ΔVqoldからd軸,q軸の成分ΔVdnew,ΔVqnewを減じてd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを設定する。このd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqをd軸,q軸のベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpに加えてd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定する。このようにd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定することにより、パルスパターンPPの切替前後のデッドタイムによる誤差電圧の変化をより適切に補償することができ、d軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*をより適切な値とすることができる。この結果、パルスパターンPPの切替時にモータ32の制御性が低下するのを抑制することができる。
実施例の電気自動車20に搭載される駆動装置では、パルスパターンPPの切替時に、図4の電圧補正値設定処理によってd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを設定し、このd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqをd軸,q軸のベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpに加えてd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定するものとした。しかし、第1PWM制御と第2PWM制御との切替時にも、図4の電圧補正値設定処理によってd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqを設定し、このd軸,q軸の電圧補正値ΔVd,ΔVqをd軸,q軸のベース電圧指令Vdtmp,Vqtmpに加えてd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定するものとしてもよい。
実施例の電気自動車20に搭載される駆動装置では、第2PWM信号を生成する際に用いるパルスパターンPPのパルスタイプPTとして、モータ32の鉄損を低減するようにPWM信号を生成するタイプPTaと、電圧や電流の高調波を低減するようにPWM信号を生成するタイプPTbと、の2つのタイプを用いるものとした。しかし、パルスタイプPTとして、3つ以上のパルスタイプPTを用いるものとしてもよい。この場合、例えば、モータ32の鉄損を低減するようにPWM信号を生成するタイプ,モータ32の銅損を低減するようにPWM信号を生成するタイプ,モータ32のトルクリプルを低減するようにPWM信号を生成するタイプ,インバータ34の損失を低減するようにPWM信号を生成するタイプ,モータ32およびインバータ34のトータル損失を低減するようにPWM信号を生成するタイプ,電圧の高調波を低減するようにPWM信号を生成するタイプ,電流の高調波を低減するようにPWM信号を生成するタイプなどを用いるものとしてもよい。
実施例の電気自動車20に搭載される駆動装置では、PWM信号を生成する際に用いるパルスパターンPPのパルスタイプPTとして、1つのタイプだけを用いるものとしてもよい。この場合、パルスパターンPPとしては、パルス数Npだけに応じたパターンを設定すればよい。
実施例の電気自動車20に搭載される駆動装置では、インバータ34とバッテリ36との間に昇圧コンバータ40を設けるものとしたが、昇圧コンバータを設けないものとしてもよい。
実施例では、電気自動車20に搭載される駆動装置の構成とした。しかし、モータとインバータとを備える駆動装置の構成であればよいから、電気自動車以外の自動車、例えば、ハイブリッド自動車や燃料電池車に搭載される駆動装置の構成としてもよいし、建設設備などの移動しない設備に搭載される駆動装置の構成としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータ32が「モータ」に相当し、インバータ34が「インバータ」に相当し、電子制御ユニット50が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、駆動装置の製造産業などに利用可能である。
20 電気自動車、22a,22b 駆動輪、24 デファレンシャルギヤ、26 駆動軸、32 モータ、32a 回転位置検出センサ、32u,32v,36b 電流センサ、34 インバータ、36 バッテリ、36a,46a,48a 電圧センサ、40 昇圧コンバータ、42 高電圧側電力ライン、44 低電圧側電力ライン、46,48 コンデンサ、50 電子制御ユニット、52 CPU、54 ROM、56 RAM、60 イグニッションスイッチ、61 シフトレバー、62 シフトポジションセンサ、63 アクセルペダル、64 アクセルペダルポジションセンサ、65 ブレーキペダル、66 ブレーキペダルポジションセンサ、68 車速センサ、D11〜D16,D31,D32 ダイオード、L リアクトル、T11〜T16,T31,T32 トランジスタ。

Claims (1)

  1. モータと、
    複数のスイッチング素子のスイッチングによって前記モータを駆動するインバータと、
    前記モータのトルク指令に基づいてd軸,q軸の電流指令を設定し、前記d軸,q軸の電流指令とd軸,q軸の電流とに基づいてd軸,q軸の電圧指令を設定し、前記d軸,q軸の電圧指令に基づく電圧の変調率および電圧位相と、前記モータの電気角の所定周期のパルス数を含むパルスパターンと、に基づいて前記複数のスイッチング素子のPWM信号を生成して前記複数のスイッチング素子のスイッチングを行なう制御装置と、
    を備える駆動装置であって、
    前記制御装置は、前記パルスパターンの切替時には、
    前記パルスパターンの切替前および切替後の、前記複数のスイッチング素子のスイッチングの際のデッドタイムによる誤差電圧の振幅と、前記d軸,q軸の電流指令に基づく電流位相と前記誤差電圧の位相との位相差と、をそれぞれ演算し、
    前記パルスパターンの切替前および切替後の前記振幅および前記位相差に基づいてd軸,q軸の電圧補正値を設定し、
    前記d軸,q軸の電流指令と前記d軸,q軸の電流とに基づくd軸,q軸のベース電圧指令を、前記d軸,q軸の電圧補正値を用いて補正して前記d軸,q軸の電圧指令を設定する、
    駆動装置。
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