JP2015164715A - 濾過フィルタ、濾過方法、セルロースアシレートフィルム及びその製造方法 - Google Patents

濾過フィルタ、濾過方法、セルロースアシレートフィルム及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ドープから、不溶解異物である未反応セルロースを効率よく除去する濾過フィルタ、濾過方法、輝点異物の少ないセルロースアシレートフィルム及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明では、ドープを濾過する濾過フィルタを構成する繊維本体65の表面に、カチオンポリマー67を含むカチオンポリマー層66を設ける。これにより、濾過フィルタの表面が正に帯電する。ドープ中の負に帯電した不溶解異物である未反応セルロースは、正に帯電した濾過フィルタ62の表面付近に固定され、ドープから除去される。
【選択図】図5

Description

本発明は、濾過フィルタ、濾過方法、セルロースアシレートフィルム及びその製造方法に関する。
近年普及している液晶表示装置には、偏光板の保護フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルムなど複数の光学フィルムが用いられている。これらの光学フィルムとしてはポリマーフィルムが用いられる。特に、製造時の取り扱いに優れ、かつ、良好な光学特性を示す点でセルロースアシレートフィルムが広く用いられている。
セルロースアシレートフィルムの製造方法としては、溶融製膜法や溶液製膜法が知られている。溶融製膜法は、溶融したセルロースアシレートをフィルム状に押し出してセルロースアシレートフィルムを得る方法である。溶液製膜法は、セルロースアシレートを溶剤に溶かした溶液(以下、ドープ、と称する)を、金属製のドラムやバンドなどといった支持体上に流延し、乾燥させることによってセルロースアシレートフィルムを得る方法である。溶融製膜法で製造するよりも溶液製膜法で製造する方が、セルロースアシレートが熱ダメージを受けるおそれが少ないので、透明度が高く、平面性や光学特性に優れたフィルムを安定して製造することができる。
ドープに用いるセルロースアシレートは、リンターやパルプなどの天然物から得たセルロースをアシル化することで合成される。そのため、セルロースアシレートには、ヘミセルロースや、アシル化されなかったセルロース(以下、未反応セルロース、と称する)などが、溶剤に対して溶解しない異物(以下、不溶解異物と称する)として含まれる。未反応セルロースは、フィルム中で異物となり、このフィルムを表示装置に用いると、表示画面において異物のある箇所が白く抜けて輝点として見えてしまう。以下では、このような輝点の原因になる異物を、輝点異物と称する。
透明度が高く、平面性や光学特性に優れたフィルムを安定して製造するためには、ヘミセルロースや未反応セルロースなどの不溶解異物をドープから除去する必要がある。不溶解異物は、主に濾過により除去される。濾過には、ポリプロピレンなどの合成繊維やステンレスなどの金属繊維などから作られた疎水性の濾過フィルタや、セルロース繊維などから作られた親水性の濾過フィルタなどが用いられる。例えば、特許文献1では、濾過フィルタの表面に疎水化処理を施して、不溶解異物と濾過フィルタとの間に水素結合が生じないようにした濾過フィルタが提案されている。
特開2004−292570号公報
しかしながら、特許文献1の濾過フィルタでは、未反応セルロースを効率よく除去するのは難しいという問題がある。また、特許文献1の濾過フィルタに代えて、未反応セルロースを除去するのに金属フィルタを用いると、濾過を開始してから徐々に濾圧(濾過圧力)が上昇してしまい、濾圧が一定以上になると濾過を止めて金属フィルタを頻繁に交換する必要が生じてしまう。そのため、コストがかかるという問題がある。
そこで、本発明は、不溶解異物である未反応セルロースを効率よく除去する濾過フィルタ、濾過方法、輝点異物の少ないセルロースアシレートフィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の濾過フィルタは、カチオンポリマーを含むカチオンポリマー層が表面に設けられている複数の繊維から構成される。
カチオンポリマーは、下記式(1)に示す化合物であることが好ましい。また、カチオンポリマー層が表面に設けられている繊維の質量からカチオンポリマー層の質量を減じた質量100に対する化合物の量は1質量部以上15質量部以下の範囲内であることが好ましい。また、セルロースアシレートを溶剤に溶解した溶液中の未反応セルロースを除去する濾過工程に用いられることが好ましい。
Figure 2015164715
本発明の濾過方法は、セルロースアシレートを溶剤に溶解した溶液を、上記のいずれかの濾過フィルタを用いて濾過して、溶液中の未反応セルロースを除去するものである。
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造方法は、連続走行する支持体の上にセルロースアシレート及び溶剤を含むドープを流延して流延膜を形成し、流延膜を支持体から剥ぎ取ってフィルムとし、剥ぎ取ったフィルムを搬送しながら乾燥手段により乾燥するセルロースアシレートフィルムの製造方法において、ドープは、上記の濾過方法を用いて濾過したものである。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、クロスニコルに配置された2枚の偏光板の間に配して一方から光を照射し、他方から観察した際に、サイズが10μm以上で、輝度が少なくとも80cd以上の輝点異物が1cm当たりに4個以下である。
本発明の濾過フィルタ及び濾過方法は、不溶解異物である未反応セルロースを効率よく除去することができる。そのため、輝点異物の少ないセルロースアシレートフィルムを製造することができる。また、濾圧上昇も抑えられるので、本発明の濾過フィルタ及び濾過方法を用いると、濾過フィルタを頻繁に交換することを要しない。また、本発明のセルロースアシレートフィルム及びその製造方法は、表示装置における輝点を抑制する。
ドープ製造設備の概略を示す説明図である。 濾過装置の一例を示す概略断面図である。 濾過フィルタを示す概略拡大図である。 濾過フィルタを構成するカチオン性繊維を示す概略断面図である。 カチオン性繊維におけるカチオン性発現機構の説明図である。 濾過フィルタにおける未反応セルロース吸着機構の説明図である。 第1及び第2輝点異物の説明図である。 フィルム製造設備の概略を示す説明図である。
本発明に係る濾過フィルタ、濾過方法、輝点異物の少ないセルロースアシレートフィルム及びその製造方法について、実施形態を示しながら説明する。なお、ここに示す形態は本発明に係る一例であり、本発明を限定するものではない。
図1に示すように、ドープ製造設備10は、溶剤タンク11と、添加剤タンク12と、ホッパ13と、混合タンク15とを有する。溶剤タンク11には、ドープの原料とされる溶剤が貯留され、添加剤タンク12には、予め添加剤を溶剤と混合した添加剤溶液が貯留される。また、ホッパ13には、セルロースアシレートが供給される。これらのタンク11,12及びホッパ13は、いずれも混合タンク15に接続されており、適宜適量の各種ドープ原料が混合タンク15に送り込まれる仕組みとなっている。溶剤タンク11及び添加剤タンク12からの原料の供給及び停止は、バルブV1、V2の開閉により調整される。
各種ドープ原料を混合タンク15に送る順番、送り込む形態等は特に限定されるものではなく、例えば、送る順番は、各種ドープ原料を同時に送っても良いし、溶剤とポリマーとを混合させた混合物に添加剤を添加する形態でも良い。また、添加剤は必ずしも溶液とする必要はなく、使用する添加剤の形態に応じて適宜変更すれば良い。例えば、添加剤が常温で液体の場合には、そのままの状態で添加すれば良いし、添加剤が固体の場合には、ホッパ等を用いて添加してもよい。添加剤としては、例えば、マット剤、紫外線吸収剤等がある。
ステンレス製である混合タンク15には、ジャケット17が装着されている。ジャケット17の加熱及び保温効果により、混合タンク15内のドープ27の温度は−10〜55℃の範囲内で略一定に保持される。また、混合タンク15には、モータ18、19によりそれぞれ駆動する第1攪拌機20及び第2攪拌機22が取り付けられている。第1攪拌機20及び第2攪拌機22を連続的に回転させて各種ドープ原料を攪拌混合させることによりドープ27が調製される。
混合タンク15で調製されたドープ27は、ポンプP1により加熱装置26へ送られる。ドープ27は、加熱装置26で0〜97℃の範囲内の略一定の温度となるように加熱されることで、溶剤に対するセルロースアシレート等の溶解度が高められる。ドープ27の溶解度を高める方法はこれに限ることはなく、他には、ドープ27を加圧手段により加圧する方法や、ドープ27を冷却手段により冷却する方法などが用いられる。
溶解度が高められたドープ27は温調装置29へ送られ、略室温とされる。温調装置で略室温とされたドープ27は、配管31を通って第1濾過装置30に送られる。なお、ドープ27は、含有する固形分の全てが溶剤に溶解している必要はなく、溶剤に固形分が分散している形態でも良い。以下では、ドープ27中において溶剤に溶解又は分散している固形分の濃度を、固形分濃度と称する。
第1濾過装置30は、ドープ27に含まれるヘミセルロースや未反応セルロース、未溶解ゲルなどの不溶解異物を捕捉する(濾過工程)。配管32に設けられたバルブV3は、第1濾過装置30の接続先をストックタンク33又はフラッシュ装置40に切り替える。これにより、第1濾過装置30を通過したドープ27は、切替可能なバルブV3により、ストックタンク33又はフラッシュ装置40に送られる。第1濾過装置30の詳細については後述する。
濾過したドープ27の固形分濃度が所望の値を満たす場合、ドープ27は、予め開度が調整されたバルブV3を経てストックタンク33へ送られ、ここに貯留される。ストックタンク33には、混合タンク15と同様に、加熱・保温効果を有するジャケット34と、モータ35により回転される攪拌機36が取り付けられており、所定の温度に調整されたストックタンク33の内部でドープ27は常時攪拌される。これにより、流延に供されるまで、ドープ27は固形分等が凝集して異物が生成するのを抑制されながら均一な状態で保持される。
また、目的とする固形分濃度よりも低い濃度のドープ27を調製した後、これを濃縮することで固形分濃度を高め、所望の固形分濃度のドープ27を調製してもよい。この場合には、第1濾過装置30で濾過した後のドープ27は、予め開度が調整されたバルブV3を経てフラッシュ装置40に送られる。フラッシュ装置40は、ドープ27に含まれる溶剤の一部を蒸発させて、ドープ27を濃縮する。濃縮に伴い、フラッシュ装置40内に生成した溶剤ガスは、凝縮器(図示しない)で凝縮液化された後に回収装置41で回収される。この後、凝縮液化された溶剤に含まれる水分などの不純物が再生装置42で除去される。この不純物が除去された溶剤は、再びドープ原料として用いられる。
濃縮されたドープ27は、ポンプP2によりフラッシュ装置40から抜き出された後、第2濾過装置44へ送られる。第2濾過装置44には、平均孔径が100μm以下の多孔質の濾過フィルタが備えられている。この濾過フィルタの材質は特に限定されるものではなく、例えば、ステンレス等の金属フィルタや、セルロース系等の有機フィルタが好適に用いられる。この濾過フィルタの孔径は一定の量のドープ27を濾過処理するための時間(濾過時間)等の濾過効率を考慮した上で、適宜選択される。第2濾過装置44で濾過されたドープ27はストックタンク33へ送られ、流延に供されるまで貯留される。
ストックタンク33で貯留されたドープ27は、ポンプP3により送り出し量が調整されながら、配管45内に送られる。流量計46によって流量が確認されながら、ドープ27はさらに下流に配される第3濾過装置49に送られる。第3濾過装置49は、第2濾過装置44と同様のものが好適に用いられる。第3濾過装置49により濾過されたドープ27は、フィルム製造設備50に送られて、流延に供される。
図2を用いて、第1濾過装置30の詳細について説明する。第1濾過装置30は、マルチフィルタ方式の濾過装置である。第1濾過装置30の外郭は、円筒状の胴部30aと、胴部30aの両端のそれぞれを覆うように設けられた一対の略円盤状の蓋部30bとにより形成される。ドープ27の流れ方向における上流側の蓋部30bの略中央部分に設けられた貫通穴に配管31が、下流側の蓋部30bの略中央部分に設けられた貫通穴に配管32が、それぞれ蓋部30bに対して略垂直に接続される。
胴部30aの内側には、略円形の貫通孔を複数備えた円盤状の板30cが蓋部30bに対して略平行に設けられている。各貫通孔にはいずれも濾過フィルタ62が設けられている。各濾過フィルタ62はいずれも中空円筒状に形成されており、板30cに対して略垂直に起立した姿勢で、板30cの上流側に固定されている。これにより、各濾過フィルタ62は胴部30aの内側で固定されている。各濾過フィルタ62は、下流側の端が板30cの対応する貫通孔の周囲に配される。各濾過フィルタ62の上流側の端には中空部を塞ぐ蓋部材30dが設けられている。ドープ27は、上流側の配管31から第1濾過装置30に導入され、濾過フィルタ62,板30cの貫通孔の順に通過することで濾過されて、下流側の配管32へ送られる。
このように、中空円筒状に形成された濾過フィルタ62を複数並列に並べるような構造は、濾過装置30の外郭の大きさを変えることなく、ドープ27が濾過フィルタ62に接する面積(以下、濾過面積、と称する)を大きくするため、好ましい。なお、図2では、板30cには3箇所の貫通孔が設けられ、それらのそれぞれに濾過フィルタ62が設けられているが、本発明はこれに限ることなく、第1濾過装置30内に濾過フィルタ62が何箇所設けられていても構わない。また、第1濾過装置30の構成はこれに限ることは無く、内部に濾過フィルタ62が配されているものであればどのような構成であっても構わない。
図3に示すように、濾過フィルタ62は、複数のカチオン性繊維63が不規則に絡み合って形成されている。各カチオン性繊維63は、図4に示すように、繊維本体65と、繊維本体65の表面を覆うカチオンポリマー層66とにより形成されている。カチオンポリマー層66は図5に示すように、カチオンポリマー67から構成される。カチオンポリマー67には、下記式(1)に示したポリアミドエピクロロヒドリンが用いられている。ここで、ポリアミドエピクロロヒドリンの平均分子量は、5000以上80000以下の範囲内であることが好ましい。
Figure 2015164715
式(1)のポリアミドエピクロロヒドリンには、例えば、下記式(2)〜式(5)に示した化合物が好適に用いられる。ここで、式(2)の化合物は、式(1)においてm=2であり、―A―,―A―,―A―のいずれもが―CH―である化合物である。式(3)の化合物は、式(1)においてm=4であり、―A―,―A―,―A―のいずれもが―CH―である化合物である。式(4)の化合物は、式(1)においてm=2であり、―A―,―A―がともに―CH―であり、―A―が―NH―である化合物である。式(5)の化合物は、式(1)においてm=2であり、―A―,―A―,―A―のいずれもが―NH―である化合物である。
Figure 2015164715
Figure 2015164715
Figure 2015164715
Figure 2015164715
繊維本体65には、例えば、パルプやリンターを原料とした有機天然高分子のセルロース系等の繊維が好適に用いられる。なお、パルプ及びリンターを混ぜたものに関しては、その配合比は特に限定されない。
濾過フィルタ62は、各繊維本体65を形成して得られる濾紙の表面にカチオンポリマー67をコーティングして得られる。カチオンポリマー67のコーティングによる濾過フィルタ62の製造方法としては、例えば、濾紙の原料となるセルロース繊維を繊維本体65とし、この繊維本体65にカチオンポリマー67を含む塗布液をコーティングし、コーティングされた繊維本体65を用いて製紙し、得られた塗布紙を乾燥させる方法が用いられる。なお、この方法に代えて、繊維本体65で濾紙をつくり、この濾紙をカチオンポリマー67の溶液に浸して乾燥するなど、その他の公知のいかなる方法でもよい。これらの方法により、各繊維本体65の表面にカチオンポリマー層66を備える各カチオン性繊維63の濾過フィルタ62が形成される。
濾過フィルタ62の平均孔径は特に限定されるものではなく、例えば100μm以下のものが好ましい。濾過フィルタ62の平均孔径を小さくするほど微細な不溶解異物を捕捉することができるため好ましいが、小さすぎると濾過時間が長くなる上に濾圧が上昇し、濾過効率が低下しやすくなる。一方で、平均孔径が100μmを超えて大きすぎるとドープ27に含まれる微細な不溶解異物を捕捉しにくいことがある。そのため、濾過フィルタの孔径は濾過時間や濾圧等の濾過効率を考慮した上で、適宜選択される。
発明者らは、濾過フィルタ62を構成するカチオン性繊維63が不溶解異物を効率よく捕捉する機構について、次のように推定している。
ドープ27中では、カチオンポリマー67は、分子内に持つ第4級アミンを構成する窒素原子のところで正に帯電することによりカチオン化している。上で式(1)〜式(5)に示した状態は、それぞれのカチオンポリマー67がカチオン化している際の極限状態である。これにより、図5に示すように、カチオン性繊維63の表面は正に帯電する。
カチオン性繊維63の表面が正に帯電することにより、図6に示すように、濾過フィルタ62の表面は正に帯電する。一方、ドープ27中では、不溶解異物である未反応セルロース70は、負に帯電している。このため、未反応セルロース70は、濾過フィルタ62の表面付近に吸着される。
このように、正電荷を帯びた濾過フィルタ62は、負電荷を帯びた未反応セルロース70を化学的に吸着する。加えて、濾過フィルタ62は、その他の負電荷に帯電した異物も化学的に吸着する。それゆえ、濾過フィルタ62は、ドープ27から、未反応セルロース70を含む負電荷を帯びた異物を効率よく捕捉し、除去する。この結果、輝点異物の少ない後述のセルロースアシレートフィルム(以下、フィルムと称する)90(図8参照)が製造される。
ところで、輝点異物には、フィルムにおいて存在が確認され、実害性がない第1輝点異物と、フィルムを液晶表示装置などの表示装置に組み込んだ際の表示装置において存在が確認され、実害性がある第2輝点異物とがある。第2輝点異物は、表示装置においても視認できるため、視認性異物と呼ばれることがある。また、第2輝点異物は、表示装置において実害性があるため、実害性異物と呼ばれることもある。フィルムに存在する輝点異物が少ない方が当然に望ましいが、中でも第2輝点異物が少ないことが液晶表示装置などに用いられる場合には特に要求される。
ここで、輝点異物は、本実施形態では以下のように確認している。まず、クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間にシート状にしたフィルム90を配する。片側から光を照射し、反対側から光学顕微鏡(50倍)で観察する。そして、輝点のうち、輝度Lが30cd以上255cd以下の範囲内にあるものを検出し、検出した輝点をもってフィルムにおける輝点異物とする。なお、輝度Lは、0cd以上255cd以下の整数の256段階に規格化されている。また、このフィルムを用いて液晶表示装置をつくり、この液晶表示装置において認められた輝点異物をもって第2輝点異物とする。一方、この液晶表示装置において認められなかった輝点異物をもって第1輝点異物とする。なお、個々の第1,第2輝点異物は、フィルムで観察した輝点異物のいずれかと対応している。
図7に示すようなグラフは、次のようにして得られる。まず、グラフの横軸に輝点のサイズS(単位;μm)を取り、縦軸に輝度L(単位;cd)を取る。ここで、輝点のサイズは、輝点の直径を指す。次に、このグラフに対し、第1輝点異物についてダイヤ型のマーク(◇を縦長にしたもの)でプロットし、第2輝点異物について星型(☆)のマークでプロットする。これにより、第2輝点異物は、サイズSと輝度Lとに設けられる基準に基づいて特定されることがわかる。図7に示す例では、第2輝点異物は、サイズSが10μm以上であり、輝度が80cd以上であり、グラフにおいて所定の曲線U1よりも上の領域にプロットされている。なお、第2輝点異物を特定する基準(曲線U1)は表示装置に応じて変わることがある。
濾過フィルタ62は、輝点異物を効率よく除去し、中でも第2輝点異物を効果的に除去する。したがって、表示装置において輝点が抑えられたフィルム90が製造される。
カチオンポリマー67の量は、繊維本体65の質量を100質量部としたとき、1質量部以上15質量部以下の範囲内であることが好ましい。ここで、繊維本体65の質量は、カチオン性繊維63の質量M1からカチオンポリマー層66の質量M2を減じて算出される。100質量部の繊維本体65に対してカチオンポリマー67の量が1質量部以上である場合には、1質量部未満である場合に比べて、濾過フィルタ62は不溶解異物をより多く吸着する。一方、100質量部の繊維本体65に対してカチオンポリマー67を15質量部より大きくしても、15質量部以下の場合と、化学的に吸着する不溶解異物の量はあまり変わらないため、濾過フィルタ62のコストの増加を招いてしまう。
なお、ドープ製造設備10を構成する各種装置及び部材は、耐食性や耐熱性に優れる等の利点からステンレス製の配管で接続されている。また、ドープ製造設備10に設置されるポンプやバルブの数や設置箇所は特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更される。
<セルロースアシレート>
本発明に使用されるセルロースアシレートは、セルロースの水酸基をカルボン酸でエステル化している割合、つまりアシル基の置換度(以下、アシル基置換度と称する)が下記式(1)〜(3)の全ての条件を満足するものが特に好ましい。なお、(1)〜(3)において、A及びBはともにアシル基置換度であり、Aにおけるアシル基はアセチル基であり、Bにおけるアシル基は炭素原子数が3〜22のものである。
2.4≦A+B≦3.0・・・(1)
0≦A≦3.0・・・(2)
0≦B≦2.9・・・(3)
セルロースを構成し、β−1,4結合しているグルコース単位は、2位、3位及び6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレート20は、このようなセルロースの水酸基の一部または全部がエステル化されて、水酸基の水素が炭素数2以上のアシル基に置換されたポリマーである。なお、グルコース単位中のひとつの水酸基のエステル化が100%されていると置換度は1であるので、セルロースアシレートの場合には、2位、3位及び6位の水酸基がそれぞれ100%エステル化されていると置換度は3となる。
ここで、グルコース単位で2位のアシル基置換度をDS2、3位のアシル基置換度をDS3、6位のアシル基置換度をDS6として「DS2+DS3+DS6」で求められる全アシル基置換度は2.00〜3.00であることが好ましく、2.22〜2.90であることがより好ましく、2.40〜2.88であることがさらに好ましい。さらに、「DS6/(DS2+DS3+DS6)」は0.32以上であることが好ましく、0.322以上であることがより好ましく、0.324〜0.340であることがさらに好ましい。
アシル基は1種類だけでもよいし、2種類以上であってもよい。アシル基が2種類以上であるときには、そのひとつがアセチル基であることが好ましい。2位、3位、及び6位の水酸基の水素のアセチル基による置換度の総和をDSAとし、2位、3位、及び6位におけるアセチル基以外のアシル基による置換度の総和をDSBとするとき、「DSA+DSB」の値は、2.2〜2.86であることが好ましく、2.40〜2.80であることが特に好ましい。DSBは1.50以上であることが好ましく、1.7以上であることが特に好ましい。そして、DSBは、その28%以上が6位水酸基の置換であることが好ましいが、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは31%以上、特に好ましくは32%以上が6位水酸基の置換であることが好ましい。また、セルロースアシレート20の6位の「DSA+DSB」の値が0.75以上であることが好ましく、0.80以上であることがより好ましく、0.85以上であることが特に好ましい。以上のようなセルロースアシレートを用いることにより、溶液製膜に用いられるポリマー溶液をつくるために好ましい溶解性が得られる。
炭素数が2以上であるアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でもよく、特に限定されない。例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどがあり、これらは、それぞれさらに置換された基を有していてもよい。プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、iso−ブタノイル基、t−ブタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などを挙げることが出来る。これらの中でも、プロピオニル基、ブタノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、t−ブタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などがより好ましく、プロピオニル基、ブタノイル基が特に好ましい。
ドープ27の原料となる溶剤としては、セルロースアシレートフィルムを溶液製膜で製造する場合のドープの溶剤として公知のものを用いることができる。例えば、ジクロロメタン、各種アルコール、各種ケトン等である。また、溶剤を複数の溶剤成分からなる混合物としてもよい。
本発明に係るポリマーフィルムの製造方法について、実施形態を示しながら具体的に説明する。なお、本実施形態はあくまで本発明に係る一例であり、本発明を限定するものではない。
<フィルム製造設備>
図8に示すように、ドープ製造設備10で調製されたドープ27は、配管を通じて、フィルム製造設備50における流延室71内のフィードブロック73へ送られる。フィードブロック73の内部には、形成させる流延膜75の層構造に応じたドープ27の流路が設けられており、これでドープ27の配置が決定される。
次に、ドープ27は流延ダイ76に送られる。流延ダイ76にはドープ27の流出口が形成されており、この流出口が流延ドラム77のほぼ真上にくるように流延ダイ76は設置されている。材質は、耐久性、耐熱性、等の観点から、析出硬化型のステンレス鋼を用いることが好ましい。電解質水溶液での強制腐食試験でSUS316製と略同等の耐腐食性を有するものも好適に用いることができる。
支持体として作用する流延ドラム77は、連続走行が可能な機能を有する。流延ドラム77の内部には冷却媒体の流路が形成されている。冷却媒体供給装置78は、流延ドラム77との間で冷却媒体を循環させることで、流延ドラム77の流路に冷却媒体を連続的に供給する。これにより、流延ドラム77の表面温度は−40℃以上30℃以下の範囲内で略一定とされる。流延ダイ76の流出口から、所定の温度のドープ27を、回転させた流延ドラム77の上に流出させる。ここで、ドープ27の温度はフィードブロック73や流延ダイ76の内部温度を調整する等して−10〜55℃の範囲内で略一定とされる。本実施形態のドープ27の温度は−5℃とされる。これにより、流延ドラム77の表面に流延されたドープ27が効率良くかつ効果的に冷却されて、ゲル状の流延膜75が短時間のうちに形成される。
本実施形態では支持体として流延ドラム77が使用されているが、支持体の形態は特に限定されるものではない。例えば、支持体は、1機の駆動ローラを含む1対のローラに巻き掛けられ、無端で走行する流延バンドでもよい。また、支持体は、耐腐食性や高強度を有する等の点からステンレス製であることが好ましい。更に、平滑性に優れた流延膜75を形成するため、その表面ができる限り研磨されていることが好ましい。
流延ダイ76の流延ドラム77側に設置した減圧チャンバ79により、流延するドープ27の背面、すなわち流延ドラム77の上流側の圧力は(大気圧−2000Pa)以上(大気圧−10Pa)以下の範囲内で略一定とされる。これにより、ドープ27は減圧状態である流延ドラム77の方へ引き寄せられるので、流延膜75と流延ドラム77との間へエアが巻き込まれることが抑制される。流延室71の内部温度は温調装置80により−10〜57℃の範囲内で略一定に調整される。ドープ27や流延膜75から蒸発した溶剤ガスは、凝縮器(コンデンサ)82により凝縮液化された後に回収装置83で回収される。この後、溶剤ガスは回収装置83に接続される再生装置(図示しない)に送られて不純物が取り除かれ、再生溶剤とされる。この再生溶剤はドープ調製用の溶剤として再使用される。
流延ドラム77の上で流延膜75の冷却がよりいっそう進行することで、ゲル化は一段と進行する。自己支持性を持つまでゲル化が進行した流延膜75は、剥取ローラ85で支持されながら搬送方向に張力が付与されて流延ドラム77から剥ぎ取られる。剥ぎ取られた直後の流延膜75は、その残留溶剤量が10〜200質量%の範囲内であることが好ましい。流延膜75は複数のパスローラが配置された渡り部86に送られる。渡り部86では、流延膜75は各パスローラで支持し搬送される間に、乾燥手段の1種である乾燥装置87から所望の温度の乾燥風が吹き付けられて、流延膜75の乾燥が促進される。
流延膜75はテンタ88に送られる。テンタ88では、その入口付近において流延膜75の両側端部に複数のピンが突き刺される。テンタ88は、予め、乾燥手段の別の1種である温調装置(図示しない)により内部温度が調整されることにより、120℃以上180℃以下の範囲内で略一定とされる。そのため、両側端部が固定された流延膜75がテンタ88を搬送される間に、流延膜75の乾燥が促進される。テンタ88の入口から出口に向かうに従い、テンタ88に設置されているレール間の幅が拡がっている。そのため、流延膜75はレールに従い搬送される間に幅方向に徐々に拡げられる。これにより、流延膜75は、幅方向の分子配向が制御され、かつ乾燥が促進されてフィルム90となる。なお、レールによる拡張延伸を行なわずに収縮機で幅方向を延伸させても良い。テンタ88の出口付近では、ピンによるフィルム90の固定が解放される。また、本実施形態では、固定手段としてピンを有するピン型テンタを示したが、特に限定されるものではなく、例えば、固定手段として流延膜75の両側端部を把持するクリップを複数備えたクリップ型テンタを用いても良い。
耳切装置92により、テンタ88でピンによる突き刺し傷が生じたフィルム90の両側端部が切除される。切断されたフィルム90の両側端部は、クラッシャ94に送り込まれチップとして粉砕される。なお、当該切除工程は省略することもできるが、欠陥の少ないフィルム90を得るためにも、流延室71から巻取室95までのいずれかで行うことが好ましい。
フィルム90は多数のローラ96が配置されている乾燥室97に送られ、各ローラ96で支持し搬送される。この間、乾燥手段のまた別の1種である温調機(図示しない)によりフィルム90の膜面温度が60〜145℃の範囲内で略一定となるように調整される。これにより、熱ダメージを受けることなくフィルム90の乾燥が促進される。また、乾燥室97では、フィルム90から揮発した溶剤ガスが吸着回収装置99で回収された後、溶剤成分が除去され、再度、乾燥室97に乾燥風として供給される。
流延膜75やフィルム90の乾燥具合は、その残留溶剤量を目安として把握することができる。残留溶剤量は、残留溶剤量を測定したい対象物をサンプルとし、このサンプルの質量をx、サンプルを完全に乾燥した後の質量をyとするとき、{(x−y)/y}×100(単位;%)で算出される乾量基準での値とする。
フィルム90は冷却室100に送られ略室温となるまで冷却される。冷却方法は特に限定されるものではなく、例えば、略室温とした冷却室100にフィルム90を放置して自然冷却させる方法でも良いし、冷却室100に送風機を取り付けて冷風を供給する方法でも良い。
次に、強制除電装置103によりフィルム90の帯電圧が調整される。フィルム90の帯電圧は特に限定されるものではないが、−3kV以上+3kV以下の範囲内で略一定とすることが好ましい。この後、ナーリング付与ローラ104によりフィルム90の両側端部にはエンボス加工によりナーリングが付与される。最後に、フィルム90は巻取室95に送られ、プレスローラ107で押し圧が付与され平面性が整えられながら巻取ローラ108で巻き取られる。
以上により、未反応セルロース70に起因する輝点異物が少ないフィルム90が製造される。フィルム90は、輝点異物が少なく、特に第2輝点異物が少ないので、液晶表示装置などに好適に用いられる。この方法によると、搬送方向の長さが少なくとも100m以上であり、幅方向の長さが1400〜1800mmの範囲内であるフィルム90を特に好適に連続的に製造することが可能である。ただし、本発明は、幅方向の長さが1800mmよりも大きいフィルム90にも、幅方向の長さが1400mmよりも小さいフィルム90にも、当然に効果を発揮する。完成したフィルム90の膜厚は特に限定されるものではないが、20〜500μmの範囲内であることが好ましい。より好ましくは30〜300μmの範囲内であり、特に好ましくは35〜200μmの範囲内であるが、膜厚が15〜100μmの範囲内にあるような薄いフィルム90の場合にも、本発明の効果が得られる。
なお、本実施形態では、第1濾過装置30にはマルチフィルタ方式の濾過装置を用いているが、これに限ることはなく、濾過フィルタ62ないしカチオン性繊維63を用いる形態であればどのような形態であってもよい。また、本実施形態では、濾過フィルタ62は、各繊維本体65を形成して得られる濾紙の表面に、カチオンポリマー67をコーティングして得られるものを用いているが、これに限ることはない。各繊維本体65の表面にカチオンポリマー67をコーティングしてから、濾過フィルタ状に形成して得られるものを用いてもよい。いずれの濾過フィルタであっても、上述するカチオンポリマー層66の作用により、第1輝点異物や第2輝点異物の要因となる未反応セルロース70がドープから好適に除去される。
以下、本発明の効果を確認するための実験の例を示し、本発明を具体的に説明する。ただし、ここに示す例はあくまで本発明に係る一例であり、本発明を限定するものではない。
〔実験1〕〜〔実験8〕
本発明は、第1濾過装置30に設けられた濾過フィルタ62を形成する各繊維本体65の表面にカチオンポリマー層66を設けることにより、負に帯電している不溶解物である未反応セルロース70をドープ27から効率よく除去するものである。本発明の効果を以下のように評価した。
下記の原料を用いて、図1に示すドープ製造設備10によりドープ27を調製した。
〔ドープ原料〕
セルローストリアセテート 100質量部ジクロロメタン 483質量部メタノール 106質量部1−ブタノール 4.7質量部可塑剤A 7.0質量部可塑剤B 5.0質量部レタデーション制御剤 1.8質量部微粒子 0.05質量部
上記のセルローストリアセテートは、置換度2.84、粘度平均重合度306、含水率0.2質量%、ジクロロメタン溶液中の6質量%の粘度315mPa・s、平均粒子径1.5mm、標準偏差0.5mmの粉体であり、可塑剤Aは、トリフェニルフォスフェートであり、可塑剤Bは、ビフェニルフォスフェートであり、微粒子は平均粒径が15nm、モース硬度が約7の二酸化ケイ素である。また、ドープの調製時には、レタデーション制御剤(N−N−ジ−m−トルイル−N−P−メトキシフェニル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン)を全固形分に対して1.8質量%となるように添加した。
〔ドープの製造〕
溶剤タンク11及び添加剤タンク12から、バルブV1、V2をそれぞれ開けて、適量の溶剤及び添加剤溶液を混合タンク15へ送ると共に、ホッパ13からは適量のセルロースアシレートを混合タンク15へ送った。混合タンク15では、モータ18、19により、アンカー翼を備えた第1攪拌機20及びディゾルバータイプの第2攪拌機22を回転させて各種ドープ原料を混合し、ドープ27を調製した。このとき、混合タンク15の内部温度は、−10〜55℃の範囲内で略一定とした。混合タンク15の温度は、温度を調整した伝熱媒体をジャケット17に送った後、循環させることで調整,保持した。混合タンク15からポンプP1によりドープ27を抜き出して加熱装置26に送り、溶剤に対する固形分の溶解度を高めた後、温調装置29で略室温として、第1濾過装置30による濾過前のドープ27(濾過前ドープ)を得た。
この濾過前ドープを、濾過フィルタ62を備える第1濾過装置30に送り、第1濾過装置30で濾過をして、第1濾過装置30による濾過後のドープ27(第1濾過後ドープ)を得た。バルブV3を調節して第1濾過後ドープをフラッシュ装置40へ送り、溶剤を蒸発させて濃縮し、濃縮後ドープを得た。そして、濃縮後ドープ27をポンプP2によりフラッシュ装置40から抜き出した後、第2濾過装置44でさらに濾過することで、第2濾過装置44による濾過後のドープ27(第2濾過後ドープ)を得た。第2濾過後ドープは、流延に供されるまでの間、ストックタンク33の中で攪拌しながら貯留された。ストックタンク33に貯留する適量の第2濾過後ドープは、配管45に送られた後、第3濾過装置49で濾過されて、フィルム製造設備50に送られた。
それぞれの実験において、第1濾過装置30に用いた濾過フィルタ62には、それぞれ表1の「非塗布フィルタ」に示す型番のフィルタ(東洋濾紙株式会社製)に、表1の「化合物」の欄に示す化合物を塗布してコーティングしたものを用いた。ここで、型番が「63LB」,「63LS」,「63」のフィルタは、いずれも、リンター及びパルプを原料としたセルロース繊維によって作られた有機フィルタであり、平均孔径はそれぞれ、約21μm,約20μm,約12μmである。
塗布した化合物には、実験1及び実験4では式(2)の化合物を、実験2では式(3)の化合物を、実験3では式(4)の化合物を、実験5では式(5)の化合物を、それぞれ用いた。実験6,実験7,及び実験8では、化合物を塗布しなかった。化合物を塗布したものは、濾紙中繊維100質量部に対して10質量部添加した。表1の「化合物」の欄の「m」及び「n」の欄には、それぞれ、式(1)における「mの値」及び「化合物の繰り返し単位中にあるNH基の数」を数字で示した。また、非塗布フィルタに化合物を塗布しなかった実験(実験6,7,8)については、化合物の「m」及び「n」の欄には、「−」,「−」と示した。また、全ての実験において、第2濾過装置44及び第3濾過装置49には、ステンレス繊維によって作られた平均孔径が10μmの金属フィルタを用いた。また、第1〜第3濾過装置30,44,49のいずれにおいても、濾過面積を30mとした。
Figure 2015164715
Figure 2015164715
Figure 2015164715
Figure 2015164715
〔フィルム製造〕
図8に示すフィルム製造設備50を用いて、上記の方法によりドープ製造設備10によって作られたドープ27から、フィルム90を製造した。先ず、ドープ製造設備10からフィードブロック73を介して流延ダイ76に適量のドープ27を送った後、連続して回転させた流延ドラム77の上に、流延ダイ76の流延口からドープ27を流出して流延膜75を形成した。流延時には、減圧チャンバ79により流延するドープ27の流延ドラム77側を減圧すると共に、ドープ27の流出量は乾燥後のフィルム90の厚みが60μmとなるように調整した。
流延ドラム77には駆動装置(図示しない)により回転数を制御することができるステンレス製のドラムを用い、伝熱媒体供給装置(図示しない)から冷媒を供給することにより表面温度を−10℃とし、製膜時の回転速度を100r/min.(単位;r/min.は、単位;回転数/分のことである。)とした。また、流延ダイ76には、幅が1.8mのスリットからなる流出口と内部温度を調整するためのジャケット(図示しない)とを有する形態を用い、流延するドープ27の温度を30℃とした。フィードブロック73やドープ27の流路となる配管等には温度調整機能を有する形態を用い、その内部温度を全て30℃に保温した。
自己支持性を持つまで冷却ゲル化を進行させた流延膜75を剥取ローラ85で支持しながら流延ドラム77から剥ぎ取った。次に、流延膜75を渡り部86に送り、複数のパスローラで支持しながら搬送する間に、乾燥装置87から40℃に調整した乾燥風を供給して流延膜75の乾燥を促進させた。続けて、流延膜75を複数のピンを有するテンタ88に搬入し、複数のピンで流延膜75の両側端部を固定した後、流延膜75を幅方向に延伸しながら搬送する間に、乾燥装置(図示しない)から100℃の乾燥風を20分間供給し乾燥させてフィルム90とした。
テンタ88の出口から30秒以内に配するNT型カッタを備える耳切装置92を用いてフィルム90の両側端部から内側に向かって50mmの位置を切断した。切断したフィルム90の両側端部は、カッターブロワ(図示しない)によりクラッシャ94に送って平均80mm程度のチップに粉砕した。
耳切装置92と乾燥室97との間に予備乾燥室(図示しない)を設けて100℃の乾燥風を供給することによりフィルム90を予備加熱した後、乾燥室97へ搬入した。乾燥室97では、フィルム90の膜面温度が140℃となるように温度調整装置(図示しない)で内部温度を調整した乾燥室97内を、複数のローラ96に巻き掛けながらフィルム90を搬送して、その間にフィルム90を乾燥させた。乾燥室97でのフィルム90の乾燥時間は10分とした。ここで、フィルム90の膜面温度は、フィルム90の搬送路の真上かつ表面近傍に設けた温度計(図示しない)を用いて測定した。乾燥室97では、活性炭からなる吸着剤と乾燥窒素からなる脱着剤とを有する吸着回収装置99を用いて、フィルム90から揮発した溶剤ガスを回収した後、水分量が0.3質量%以下になるまで溶剤ガスの水分を除去した。
乾燥室97と冷却室100との間に調湿室(図示しない)を設けて、フィルム90に対して、温度50℃、露点20℃のエアを供給した後、直接的に90℃、湿度70%のエアを吹き付けて調湿し、フィルム90に発生しているカールを矯正した。次に、フィルム90を冷却室100に送り、30℃以下になるまでフィルム90を徐々に冷却した後、強制除電装置103を用いてフィルム90の帯電圧を−3kv以上+3kV以下の範囲内とした。そして、ナーリング付与ローラ104を用いてフィルム90の両側端部にナーリングの付与を行い表面に生じている凹凸を矯正した。なお、フィルム90にナーリングを付与する幅を10mmとし、凹凸の高さがフィルム90の平均厚みよりも平均して12μm高くなるようにナーリング付与ローラ104による押し圧を調整して、フィルム90にエンボス加工を行った。
フィルム90を巻取室95に送り、プレスローラ107によりフィルム90に対して50N/mの押し圧を付与しながらφ169mmの巻取ローラ108で巻き取った。巻取り時には、フィルム90の巻き始めの張力を300N/mとし、巻き終わりの張力を200N/mとした。以上より、ロール状のフィルム90を得た。完成したフィルム90は膜厚が60μmであった。なお、全製膜工程を通じて、流延膜75やフィルム90の平均乾燥速度を20質量%/分とした。
それぞれの実験において第1濾過装置30にて用いた濾過フィルタの濾過効率を以下のように求めた。濾過効率は、JIS8種粉体(粘度鉱物含、関東ローム層の土)を水に分散させた分散水を定流量で濾過し、濾過前後の粒子数により算出した。分散水中のJIS8種粉体の濃度は、5ppmとした。定流量で濾過した時の流量は、6.6ml/min.・cmとした。なお、「ml/min.・cm」とは、1分間に、1cmあたりに分散水が流れる体積(ml)を表す流量の単位である。濾過効率は、{(濾過前の粒子数)−(濾過後の粒子数)}÷(濾過前の粒子数)×100(単位;%)で算出される。この濾過効率の結果を表1の「JIS粉体 濾過効率」の欄に示す。
原料の中に含まれる未反応セルロースの量を直接測定することができないので、未反応セルロースに対する濾過効率を直接算出することは難しい。そのため、ここでは、まず、上述のように、濾過フィルタ仕様としてJIS8種粉体の分散水に対する濾過効率を評価した。加えて、後述のように、本発明の濾過フィルタ62を用いた時のドープ27から作られたフィルム90に対して輝点異物数及び第2輝点異物数の評価を行うことで、「輝点異物、特に第2輝点異物の要因となり、不溶解異物である未反応セルロースを効率よく除去することができる」という本発明の効果を確認した。
それぞれの実験において、フィルム90中の輝点異物の数を次のようにして求めた。まず、クロスニコルで配置した2枚の偏光板の間にシート状にしたフィルム90を配する。一方から光を照射し、他方から顕微鏡で観察する。そして、輝点のうち、輝度Lが30cd以上255cd以下の範囲内にあるものを検出し、検出した輝点をもってフィルム90における輝点異物として、1cm当たりの輝点異物の数を求めた。この時の顕微鏡の条件は倍率50倍で透過光源であった。そして、この数を以下の基準に当てはめて、A〜Dの4段階で評価した。評価結果を表1のそれぞれの「輝点異物」の欄に示す。
A:10個未満
B:10個以上20個未満
C:20個以上50個未満
D:50個以上
また、このフィルム90を用いて上述と同じ型の液晶表示装置をつくり、この液晶表示装置において認められた輝点をもってフィルム90における第2輝点異物として、1cm当たりの第2輝点異物の数を求めた。この数を以下の基準に当てはめて、A〜Dの4段階で評価した。評価結果を表1のそれぞれの「第2輝点異物」の欄に示す。
A:3個以下
B:3個より多く4個以下
C:4個より多く5個以下
D:5個より多い
また、上述の方法で視認された第2輝点異物について、上述の輝点異物の測定条件下でサイズS及び輝度Lを測定したところ、いずれも、サイズSが10μm以上であり、輝度が80cd以上であり、グラフにおいて所定の曲線U1よりも上の領域にある輝点異物であることを確認した。
また、それぞれの実験において、第1濾過装置30の内部圧力(濾圧)の上昇の度合い(以下、濾圧上昇、と称する。)を次のようにして評価した。加熱装置26の設定温度を90℃となるように調整し、第1濾過装置30内の最大濾圧(濾過圧力)値を測定した。この最大濾圧値を用いて、濾圧上昇を以下基準で評価した。評価結果を表1のそれぞれの「濾圧上昇」の欄に示す。
A:最大濾圧値が0.3MPa未満
B:最大濾圧値が0.3MPa以上0.5MPa未満
C:最大濾圧値が0.5MPa以上
Figure 2015164715
以上の結果から、各繊維本体65の表面にカチオンポリマー層66が設けられている濾過フィルタ62は、カチオンポリマー層66のないものに比べて、JIS8種粉体の分散水に対する濾過効率がよいことが確認できた。
加えて、各繊維本体65の表面にカチオンポリマー層66が設けられている濾過フィルタ62を用いて濾過したドープ27を用いて製造すると、カチオンポリマー層66のないものを用いた場合と比較して、セルロースアシレートフィルム90中の輝点異物が少なく抑えられ、特に第2輝点異物が少なく抑えられることが確認できた。これにより、各繊維本体65の表面にカチオンポリマー層66が設けられている濾過フィルタ62は、ドープ27から負に帯電した不溶解物である未反応セルロース70を効率よく捕捉し除去することが確認できた。
また、各繊維本体65の表面にカチオンポリマー層66が設けられている濾過フィルタ62を第1濾過装置30に用いても、カチオンポリマー層66のないものを用いた場合と同様に、第1濾過装置30内の濾圧が上昇し過ぎないことも確認できた。
10 ドープ製造設備
27 ドープ
30 第1濾過装置
50 フィルム製造設備
62 濾過フィルタ
63 カチオン性繊維
65 繊維本体
66 カチオンポリマー層
67 カチオンポリマー
70 未反応セルロース
75 流延膜
77 流延ドラム
90 フィルム

Claims (7)

  1. カチオンポリマーを含むカチオンポリマー層が表面に設けられている複数の繊維から構成されることを特徴とする濾過フィルタ。
  2. 前記カチオンポリマーは、下記式(1)に示す化合物であることを特徴とする請求項1記載の濾過フィルタ。
    Figure 2015164715
  3. 前記カチオンポリマー層が表面に設けられている繊維の質量から前記カチオンポリマー層の質量を減じた質量100に対する前記化合物の量は1質量部以上15質量部以下の範囲内であることを特徴とする請求項2記載の濾過フィルタ。
  4. セルロースアシレートを溶剤に溶解した溶液中の未反応セルロースを除去する濾過工程に用いられることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の濾過フィルタ。
  5. セルロースアシレートを溶剤に溶解した溶液を、請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の濾過フィルタを用いて濾過して、前記溶液中の未反応セルロースを除去することを特徴とする濾過方法。
  6. 連続走行する支持体の上にセルロースアシレート及び溶剤を含むドープを流延して流延膜を形成し、前記流延膜を前記支持体から剥ぎ取ってフィルムとし、剥ぎ取った前記フィルムを搬送しながら乾燥手段により乾燥するセルロースアシレートフィルムの製造方法において、
    前記ドープは、請求項5に記載の濾過方法を用いて濾過したものであることを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法。
  7. クロスニコルに配置された2枚の偏光板の間に配して一方から光を照射し、他方から観察した際に、サイズが10μm以上で、輝度が少なくとも80cd以上の輝点異物が1cm当たりに4個以下であることを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
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