JP2015160525A - 車両用バックドア - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、当該ロア部に大きな穴が開くことを防止する。
【解決手段】アウターロアパネル(9b)の靱性をインナーパネル(7)の靱性よりも高くし、ドア本体(3)のロア部(3b)における内部空間(S)に延伸性を有する補強シート状物(81)をアウターロアパネル(9b)に接着して広げた状態に設けると共に、インナーパネル(7)のうち車体本体(101)に設けられたストライカ(113)と係合するラッチ(111)が取り付けられたラッチ取付部(61)の上側でラッチ(111)を収容するラッチ収容部(62)の周囲に立ち壁(64)を設け、補強シート状物(81)を立ち壁(64)の先端部とアウターロアパネル(9b)とに挟んで接着する。
【選択図】図5

Description

本開示は、車両用バックドアの改良に関する。詳しくは、本開示は、樹脂製パネルからなるドア本体を備えた車両用バックドアの車両衝突時におけるパネルの飛散対策に関する。
特許文献1には、樹脂製インナーパネルと樹脂製アウターパネルとを接合してなるドア本体を備え、このドア本体の上半部分に窓部が設けられた車両用バックドアが開示されている。このバックドアは、インナーパネルのうち、上半部分から下半部分の一部にかけて左右の両側端部に当該インナーパネルを補強する金属製のサイド補強ブラケット(リインフォース)が取り付けられ、下端中央に車体本体に設けられたストライカに係合するラッチを取り付けるための金属製のラッチ取付ブラケット(ロックリインフォース)が取り付けられた構造を有する。
そして、このバックドアでは、車両の後面衝突時の破損によってドア本体を構成するパネルが飛散することを防止すべく、ドア本体のうち窓部よりも下側に位置するロア部の内部空間にワイヤーが設けられている。このワイヤーは、上端部をサイド補強ブラケットに連結する一方、下端部をラッチ取付ブラケットに連結させて、インナーパネルの外周縁部に沿って架設されている。
特開2010−159037号公報
特許文献1のバックドアでは、ワイヤーは、その両端部がサイド補強ブラケット及びラッチ取付ブラケットを介して車体に連結されているものの、これら両端部を除いてはインナーパネルにもアウターパネルにも留まっていないし、しかも、インナーパネルの外周縁部に沿って架設されている。このため、ドア本体のロア部における中央部分には、車両の後面衝突時に同部分を構成するパネルが飛散してドア本体に大きな穴が開くおそれがあることから、パネルの飛散対策を施すことが望まれる。
そこで、パネルの飛散対策として、アウターパネルをインナーパネルよりも靱性の高いものとし、ドア本体のロア部における内部空間に、延伸性を有する補強シート状物をアウターパネルに接着して広げた状態に設けることで、当該ロア部における中央部分を構成するパネルが飛散しても、パネルの飛散部分に対応する箇所に補強シート状物を残すようにすることが考えられる。
しかし、車両の後面衝突の具合やその激しさの程度によっては、インナーパネルのうちドア本体のロア部における下縁部でアウターパネルとの接着部に沿う部分が破損し、そのことに起因して補強シート状物がアウターパネルと共にインナーパネルから離間するおそれがある。そうなると、ドア本体の内部空間が車外に開放されてしまい、せっかくアウターパネルに補強シート状物を設けていても、インナーパネルが大破した場合には、ドア本体のロア部に大きな穴が開いてしまい兼ねない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、当該ロア部に大きな穴が開くことを防止できる車両用バックドアを提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、アウターパネルの靱性をインナーパネルの靱性よりも高くし、ドア本体のロア部における内部空間に延伸性を有する補強シート状物をアウターパネルに接着して広げた状態に設けると共に、インナーパネルのうち車体本体と係合する係合装置が取り付けられた部分の上側で係合装置を収容する部分の周囲に立ち壁を設け、補強シート状物を立ち壁とアウターパネルとに両者の間に挟んで接着するようにした。
具体的には、本発明は、樹脂製インナーパネルと樹脂製アウターパネルとを互いに対向させた状態に接着してなるドア本体を備えた、いわゆるハッチバック車に用いられる上下開閉式の車両用バックドアを対象とする。インナーパネルは、バックドアが車体本体に取り付けられた状態で車内側に位置するパネルである。他方、アウターパネルは、バックドアが車体本体に取り付けられた状態で車外側に位置するパネルである。
この車両用バックドアにおいて、ドア本体を構成するインナーパネルとアウターパネルとの間には内部空間が設けられている。このドア本体は、上側部分を構成し窓部が設けられたアッパー部と、窓部よりも下側に位置するロア部とを有する。ドア本体のうちロア部の下縁部に沿った部分におけるインナーパネルの内部空間側には、車体本体の後端に設けられた開口(以下、バックドア開口と称する)の下縁部と着脱可能に係合する係合装置を取り付けるための金属製のブラケットが取り付けられている。係合装置は、例えば、バックドアを車体本体にロックするロック装置を構成するラッチ又はストライカである。また、ドア本体のアッパー部のうち窓部よりも上側に位置する部分には、車体本体のうちバックドア開口の上縁部に固定されるヒンジが取り付けられている。本発明が対象とする車両用バックドアは、このヒンジを中心として上下方向に回転することで、バックドア開口を開閉可能なドアである。
そして、本発明は、上記構成の車両用バックドアにおいて、以下の解決手段を講じたものである。
すなわち、第1の発明は、アウターパネルの靱性がインナーパネルの靱性よりも高い構成を有する。さらに、ドア本体のロア部における内部空間には、車幅方向に広げられた状態で、少なくとも当該ロア部の上縁及び下縁に沿った両部分にてアウターパネルに接着された延伸性を有する第1補強シート状物が設けられている。また、インナーパネルのうち係合装置取付け用のブラケットが取り付けられた部分である係合装置取付部は、車体本体の前後方向に延びている。インナーパネルのうちこの係合装置取付部の上側で係合装置を収容する部分である係合装置収容部は、車体本体の後方に突出させて設けられた立ち壁に囲まれている。そして、第1の発明は、第1補強シート状物が、この立ち壁の先端部とアウターパネルとの間に接着剤と共に挟み込まれて、これら立ち壁とアウターパネルとに接着されていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明の車両用バックドアにおいて、第1補強シート状物が多数の網目を有するネット状の部材である構成を有する。そして、第2の発明は、第1補強シート状物のうちロア部の上縁及び下縁に沿った両部分をアウターパネルに接着する接着剤が、インナーパネル側から当該第1補強シート状物の接着部分を包み込み、当該第1補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着していることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明の車両用バックドアにおいて、ドア本体のロア部における下縁部が、インナーパネルとアウターパネルとが接着剤で接着された下縁接着部である構成を有する。そして、第3の発明は、第1補強シート状物のうちロア部の下縁に沿った接着部分が、ロア部の下縁接着部及びその下縁接着部に隣接した箇所のうち少なくともいずれか一方でアウターパネルに接着されていることを特徴とする。
第4の発明は、第1の発明の車両用バックドアにおいて、ドア本体のロア部における内部空間に、係合装置取付け用のブラケットとインナーパネルとの間に挟んで固定された延伸性を有する第2補強シート状物がさらに設けられた構成を有する。そして、第4の発明は、この第2補強シート状物が、立ち壁の先端部とアウターパネルとの間で第1補強シート状物と接着されると共に、その第1補強シート状物もろとも立ち壁及びアウターパネルに接着されていることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明の車両用バックドアにおいて、第1補強シート状物及び第2補強シート状物が多数の網目を有するネット状の部材である構成を有する。そして、第5の発明は、第1補強シート状物と第2補強シート状物とを接着する接着剤が、これら第1補強シート状物と第2補強シート状物との間から当該両補強シート状物の接着部分を包み込み、当該第1補強シート状物の網目を通して前記アウターパネルに付着すると共に、当該第2補強シート状物の網目を通して前記立ち壁の先端部に付着していることを特徴とする。
第6の発明は、第4又は第5の発明の車両用バックドアにおいて、ドア本体のロア部における下縁部が、インナーパネルとアウターパネルとが接着剤で接着された下縁接着部である構成を有する。そして、第6の発明は、第1補強シート状物と第2補強シート状物とが、ロア部の下縁接着部でインナーパネルとアウターパネルとの間に接着剤と共に挟み込まれて、互いに接着されると共に、インナーパネル及びアウターパネルに接着されていることを特徴とする。
第7の発明は、第3又は第6の発明の車両用バックドアにおいて、ロア部の下縁接着部が、インナーパネルとアウターパネルとが接着剤のみを挟み込んで接着された部分を有していることを特徴とする。
第1の発明によれば、ドア本体のロア部における内部空間に、第1補強シート状物を、当該ロア部の上縁及び下縁に沿った両部分にてインナーパネルよりも靱性の高いアウターパネルに接着することで、車幅方向に広げた状態で設けると共に、インナーパネルのうち車体本体と係合する係合装置を収容する係合装置収容部の周囲に立ち壁を設け、この立ち壁の先端部とアウターパネルとに両者の間に挟んで第1補強シート状物を接着するようにしたから、係合装置収容部は、その強度が立ち壁で高められる上に、立ち壁とアウターパネルとが第1補強シート状物を挟んで接着された構造により補強される。そのことで、車両の後面衝突時に、係合装置収容部を破損し難くすることができ、たとえドア本体のロア部における下縁部でインナーパネルのうちアウターパネルとの接着部に沿う部分が破損しても、第1補強シート状物は、係合装置収容部の立ち壁に繋ぎ止められる。これによって、第1補強シート状物がアウターパネルもとろもインナーパネルから離間しないようにし、ロア部の内部空間が第1補強シート状物なしに完全に車外に開放されることを防止できる。しかも、第1補強シート状物は、延伸性を有するので、ドア本体のロア部が大きく変形してもその変形に応じて延伸し、車両の後面衝突時の衝撃にも耐え得て裂開し難い。したがって、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成する両パネルが飛散しても、このロア部のパネル飛散部分に対応する箇所には第1補強シート状物を残すことができるので、当該ロア部に大きな穴が開くことを防止できる。
第2の発明によれば、ネット状の部材である第1補強シート状物の接着部分をインナーパネル側から接着剤で包み込み、この接着剤を第1補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着させることによって同パネルに接着させるようにしたから、第1補強シート状物の接着部分をアウターパネルに先に塗布した接着剤に重ねて接着する場合に比べて、アウターパネルに対する第1補強シート状物の接着強度を高めることができる。
第3の発明によれば、ドア本体のうちインナーパネルとアウターパネルとが接着された剛性の比較的高い下縁接着部及びその下縁接着部に隣接する箇所のうち少なくとも一方で、第1補強シート状物をアウターパネルに接着するようにしたから、車両の後面衝突時において、第1補強シート状物のアウターパネルへの接着部分をドア本体におけるロア部の下縁接着部と共に残すことができる。これによって、第1補強シート状物を車幅方向に広げた状態に維持し、その状態でロア部に残すことができる。
第4の発明によれば、ドア本体の内部空間に第1補強シート状物とは別に第2補強シート状物を設け、この第2補強シート状物を、係合装置収容部の立ち壁の先端部とアウターパネルとに両者の間に第1補強シート状物と共に挟んで接着し、立ち壁及びアウターパネルに第1補強シート状物に加えて第2補強シート状物が接着された構造により係合装置収容部を補強するようにしたので、車両の後面衝突時に、この係合装置収容部をさらに破損し難くすることができる。しかも、第2補強シート状物は、係合装置取付け用のブラケットとインナーパネルのうちこのブラケットが取り付けられる係合装置取付部との間に挟んで固定されているので、たとえ車両の後面衝突によって係合装置収容部が破損したとしても、第1補強シート状物は、インナーパネルにおける係合装置の取付け箇所に第2補強シート状物で繋ぎ止められる。これにより、車両の後面衝突時において、ドア本体におけるロア部のパネル飛散部分に対応する箇所に第1補強シート状物をより確実に残すことができる。
第5の発明によれば、各々ネット状の部材である第1補強シート状物と第2補強シート状物との接着部分を、これら両補強シート状物の間から接着剤で包み込み、この接着剤をこれら両補強シート状物の網目を通して係合装置収容部の立ち壁とアウターパネルとに付着させることによって、ドア本体に接着するようにしたから、第1補強シート状物及び第2補強シート状物の少なくとも一方の補強シート状物が接着剤を通す網目などの隙間や孔のない織物や編物であって、その補強シート状物の接着部分における両面を別々に塗布した接着剤で係合装置収容部の立ち壁及びアウターパネルにそれぞれ接着する場合に比べて、これら立ち壁及びアウターパネルに対する第1補強シート状物及び第2補強シート状物の接着強度を高めることができる。その上、第1補強シート状物と第2補強シート状物との接着作業に必要な接着剤の塗布処理が1回で済む分だけこれら両補強シート状物の接着作業を簡素化することができる。
第6の発明によれば、ドア本体のうちインナーパネルとアウターパネルとが接着された剛性の比較的高い下縁接着部で、第1補強シート状物と第2補強シート状物とを、互いに接着すると共にインナーパネル及びアウターパネルに接着するようにしたから、第1補強シート状物と第2補強シート状物との接着強度を高めることができる。これにより、車両の後面衝突時において、ドア本体におけるロア部のパネル飛散部分に対応する箇所に第1補強シート状物をよりいっそう確実に残すことができる。
第7の発明によれば、ロア部の下縁接着部に第1補強シート状物や第2補強シート状物を挟み込まないパネル専用の接着部分を設けるようにしたから、インナーパネルとアウターパネルとのシール性を損なうことなく、第1補強シート状物を強固にアウターパネルに接着することができる。さらに、第2補強シート状物が設けられている構成では、インナーパネルとアウターパネルとのシール性を損なうことなく、第1補強シート状物と第2補強シート状物とを互いに強固に接着することができる。また、インナーパネルとアウターパネルとの下縁接着部での接着強度を、上記パネル専用の接着部分がない場合に比べて高めることができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る車両用バックドアが取り付けられた車体後部を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る車両用バックドアの分解斜視図である。 図3は、本発明の実施形態1に係るインナーパネルのアウターパネル対向側の面を補強シート状物(二点鎖線)と共に示す内面図である。 図4は、図3のIV−IV線相当におけるバックドアの断面図である。 図5(a)は、図3のVa−Va線相当におけるバックドアの断面図である。図5(b)は、図3のVb−Vb線相当におけるバックドアの断面図である。 図6(a),(b)は、本発明の実施形態1に係るアウターロアパネルに対する補強シート状物の接着工程を示す工程図である。 図7(a),(b)は、本発明の実施形態1に係る車両用バックドアのドア本体の組立て作業を示す工程図である。 図8は、本発明の実施形態2に係る車両用バックドアのラッチ取付部及びその周辺の分解斜視図である。 図9は、本発明の実施形態2に係る第2補強シート状物の展開図である。 図10(a)は、本発明の実施形態2に係る車両用バックドアの図5(a)相当図である。図10(b)は、本発明の実施形態2に係る車両用バックドアの図5(b)相当図である。 図11(a),(b)は、本発明の実施形態2に係る車両用バックドアのドア本体の組立て作業を示す工程図である。 図12は、本発明の実施形態2に係る車両用バックドアの後面衝突時におけるロア部の様子について一例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。なお、各実施形態では、説明の便宜上、車両前後方向における前側を「前」、後側を「後」と称し、車両前方に向いて車幅方向における左側を「左」、右側を「右」と称し、車高方向における上側を「上」、下側を「下」と称する。
《発明の実施形態1》
図1は、この実施形態1に係る車両用バックドア1が取り付けられた車体後部を示す斜視図である。このバックドア1は、図1に示すように、ハッチバック車の車体本体101の後端に設けられたバックドア開口103を開閉する上下開閉式のバックドアである。車両のバックドア開口103における左右両側の下半部分に対応する位置には、ストップランプやウインカ等のリヤランプ105が設けられている。本実施形態のバックドア1は、これら両リヤランプ105を車体後方に露出させるために、その下半部分の左右方向における幅が下方に向かうに従って狭くなっている。
図2は、バックドア1の分解斜視図である。なお、この図2では、後述する一対のサイド補強ブラケット45について、右側にあるサイド補強ブラケット45だけを示し、左側にあるサイド補強ブラケット45の図示を省略している。バックドア1は、図2に示すように、樹脂製パネル7,9からなるドア本体3と、このドア本体3の上半部分に保持された樹脂製又はガラス製の窓パネル5とを備え、ドア本体3のうち窓パネル5の対応箇所に窓部6(図1参照)が設けられた構造を有する。
ドア本体3は、図1に示すように、上側部分を構成し窓部6が設けられたアッパー部3aと、窓部6よりも下側に位置するロア部3bとを有している。このドア本体3は、図2に示すように、車内側(前側)に位置する樹脂製インナーパネル7と、車外側(後側)に位置する樹脂製アウターパネル9とを互いに対向させた状態に接着してなる。これらインナーパネル7とアウターパネル9との間には、内部空間S,s1(後に参照する図4及び図5に示す)が設けられている。
インナーパネル7は、一枚物のパネルであって、例えば、ガラス繊維入りポリプロピレン(PP−GF:Polypropylene Glass Fiber)や炭素繊維入りポリプロピレン(PP−CF:Polypropylene Carbon Fiber)などの繊維補強材を含有する熱可塑性樹脂からなる。他方、アウターパネル9は、上下に分割され、上側に位置するアウターアッパーパネル9aと下側に位置するアウターロアパネル9bとで構成されている。窓パネル5は、これらアウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとの間に取り付けられている。
アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bは、例えば、タルク入りポリプロピレン(PP−T:Polypropylene Talc)やこれにエチレンプロピレンジエンメチレンゴム(EPDM:Ethylene Propylene Diene Monomer)を混合した樹脂からなる。そのことで、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bの靱性はインナーパネル7の靱性よりも高くなっている。その一方で、インナーパネル7の剛性は、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bの剛性よりも高くなっている。
図3は、インナーパネル7におけるアウターパネル9対向側の面、つまり車両後方側の面を後述する第1補強シート状物81(二点鎖線)と共に示す内面図である。図4は、図3のIV−IV線相当におけるバックドア1の断面図である。また、図5(a)は、図3のVa−Va線相当におけるバックドア1の断面図である。図5(b)は、図3のVb−Vb線相当におけるバックドア1の断面図である。
インナーパネル7は、図3、図4及び図5(a),(b)に示すように、アウターパネル9と前後方向において対向し同パネル7の主体をなす本体部11を有する。この本体部11のうち、上半部分は、下半部分に向かって左右方向における幅が広くなる略台形状に形成され、下半部分は、左右両側のリヤランプ105の外形に沿い下方に向かうに従って左右方向の幅が狭くなる形状に形成されている。
インナーパネル7の本体部11における上半部分には、車幅方向(左右方向)に延びる窓用開口13が形成されている。窓用開口13は、インナーパネル7の本体部11における上半部分と相似形の略台形状に形成されている。インナーパネル7のうち、この窓用開口13を含む上半部分はドア本体3のアッパー部3aを構成し、この窓用開口13よりも下側に位置する部分はドア本体3のロア部3bを構成している。
インナーパネル7のうち本体部11の外周縁には、アウターパネル9側(車両後方)に立ち上がる外側立ち壁15が全周に亘って環状に設けられている。この外側立ち壁15の後端全体には、接合用の外側フランジ17が外側方に張り出すように設けられている。さらに、インナーパネル7のうち本体部11の窓用開口13周りには、アウターパネル9側(車両後方)に立ち上がる内側立ち壁19が全周に亘って環状に設けられている。この内側立ち壁19の後端全体には、接合用の内側フランジ21が窓用開口13の内方に張り出すように設けられている。
また、インナーパネル7のうち窓用開口13の下端寄りの左右両側に位置する部分には、アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付ける際にアウターロアパネル9bの上下左右方向の位置決めに用いられる位置決め凸部23が設けられている。これら各位置決め凸部23の下側には、アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付ける際に、当該アウターロアパネル9bの前後方向の位置決めとなり、且つ当該アウターロアパネル9bをインナーパネル7から僅かに浮かせるための段差を形成する段差形成片25が設けられている。
アウターパネル9のうちアウターアッパーパネル9aは、図2に示すように、車幅方向(左右方向)に細長い帯板状に形成されている。このアウターアッパーパネル9aは、インナーパネル7のうち窓用開口13よりも上側の部分に対向し、ドア本体3のアッパー部3aを構成している。アウターアッパーパネル9aの外周縁部は、インナーパネル7の外周縁部、つまり外側フランジ17のうち左右両側の側辺部における上端部分及び上辺部と、窓用開口13の上縁部、つまり内側フランジ21の上辺部とに接着剤で接着されている。アウターアッパーパネル9aの下縁部には、前方に凹む段差部27が車幅方向における全体に亘って設けられている。
他方、アウターロアパネル9bは、インナーパネル7の下半部分の形状に対応して下方に向かうに従って左右の幅が狭くなる形状に形成されている。このアウターロアパネル9bは、インナーパネル7のうち窓用開口13よりも下側の部分に対向し、ドア本体3のロア部3bを構成している。アウターロアパネル9bの外周縁部は、図4及び図5(a)に示すように、インナーパネル7の外周縁部、つまり外側フランジ17のうち左右両側の側辺部における下半部分及び下辺部と、窓用開口13の下縁部、つまり内側フランジ21の下辺部とに接着剤29で接着されている。
すなわち、ドア本体3のロア部3bにおける上縁部は、インナーパネル7の内側フランジ21とアウターロアパネル9bとが接着剤29で接着された上縁接着部30aであり、ロア部3bの下縁部は、これらインナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとが接着剤29で接着された下縁接着部30bである。さらに、ロア部3bにおける左右両側の側縁部は、インナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとが接着剤29で接着された側縁接着部30c(図1参照)である。
また、アウターロアパネル9bの上縁部には、図2に示すように、前方に凹む段差部31が車幅方向における全体に亘って設けられている。この段差部31の左右両端部分には、上方に突出する突出片33がそれぞれ設けられている。これら各突出片33には、インナーパネル7の位置決め凸部23が挿入される位置決め孔35が形成されている。また、アウターロアパネル9bの中央部には、ナンバープレート(不図示)が取り付けられるナンバープレート取付部37が設けられている。このナンバープレート取付部37は、その周囲よりも前方に向かって凹んでいて、上方に向かって前側に傾斜している。
窓パネル5は、インナーパネル7の上半部分のうちアウターパネル9対応箇所を除いた部分と同様な略台形状に形成されている。窓パネル5のうち窓用開口13に対応する領域は透明な窓領域5aであって、その外側領域は黒色のセラミックスなどからなる隠蔽層によって隠蔽された隠蔽領域5bとなっている。窓パネル5のうち窓領域5aは、インナーパネル7に形成された窓用開口13と共に窓部6を構成している。
この窓パネル5は、アウターアッパーパネル9aの下縁部にある段差部27とアウターロアパネル9bの上縁部にある段差部31との間に嵌め込まれている。そして、窓パネル5の上縁部及び下縁部は、これら両段差部27,31に後方から接着剤39で接着されている。また、窓パネル5の左右両側の側縁部は、インナーパネル7の左右両側の側縁部、つまり外側フランジ17の側辺部に接着剤39で接着されている。
アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7とを接着する接着剤29は、ゴム弾性を有する接着剤、いわゆる弾性接着剤である。弾性接着剤29は、硬化するとゴム状弾性体となって、熱歪みなどの内部応力を分散し、振動や衝撃などの外部応力を吸収するものである。そのことで、ドア本体3のうちロア部3bの上縁接着部30a、下縁接着部30b及び側縁接着部30cを含めてアウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7とが接着された部分は、折損し難くなっている。
すなわち、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7との接着部分は、これら両パネル7,9a,9bが接着剤29を介して重ねられている分だけドア本体3の中でも他の部分と比べて相対的に厚いことから比較的強度が高く、その上、車両の後面衝突時において、その衝撃でドア本体3に生じる応力を部分的に吸収する。これによって、これら両パネル7,9a,9bが接着された部分は、車両の後面衝突時においても、完全に折損することが抑制されるようになっている。
また、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bと窓パネル5とを接着する接着剤39も弾性接着剤であり、これら両パネル5,9a,9bの接着部分もドア本体3に生じる応力を部分的に吸収するようになっている。これら弾性接着剤29,39としては、例えばウレタン系接着剤を採用することができる。
インナーパネル7のうち窓用開口13よりも上側に位置する部分、具体的にはインナーパネル7の上縁部における本体部11と外側立ち壁15との間の部分には、図2に示すように、前側が凹んで後方に突出した一対のヒンジ取付部41が車幅方向における左右両側に互いに間隔をあけて設けられている。これら一対のヒンジ取付部41には、バックドア開口103の上縁部に回転軸を車幅方向に沿わせて固定される開閉用ヒンジ(不図示)がボルト等の締結具で前方から取り付けられて固定されている。
また、インナーパネル7の外側立ち壁15における左右両側の側辺部のうち上下方向中程には、当該外側立ち壁15を貫通するダンパー取付孔43がそれぞれ形成されている。さらに、インナーパネル7の本体部11における上半部分のうち、左側のヒンジ取付部41から左側のダンパー取付孔43対応箇所にかけての部分と、右側のヒンジ取付部41から右側のダンパー取付孔43対応箇所にかけての部分とには、複数のブラケット取付ボス44が互いに間隔をあけて後方に突出させて設けられている。そして、金属製の板材からなる略L字状のサイド補強ブラケット45が、これら複数のブラケット取付ボス44にボルトやリベットなどの締結具で後方から留めることにより、インナーパネル7に取り付けられている。
サイド補強ブラケット45の上端部においてインナーパネル7のヒンジ取付部41に対応する部分には、当該ヒンジ取付部41の外形に対応するように前側が凹んで後方へ突出した取付補強部47が設けられている。この取付補強部47には、上記開閉用ヒンジがインナーパネル7のヒンジ取付部41を挟んでこのヒンジ取付部41への固定に用いた締結具で取り付けられている。すなわち、開閉用ヒンジは、インナーパネル7のヒンジ取付部41とサイド補強ブラケット45の取付補強部47との両方にボルトで締結されている。
他方、サイド補強ブラケット45の下端側部分においてインナーパネル7の各ダンパー取付孔43に対応する箇所には、ダンパー取付孔49が形成されている。そして、インナーパネル7のうち各ダンパー取付孔43が形成された部分には、バックドア1開閉用のダンパー(不図示)の下端が、インナーパネル7及びサイド補強ブラケット45の両ダンパー取付孔43,49にボルト等の締結具を挿入することで、側方から取り付けられている。これら一対のダンパーの上端は、車体本体101のバックドア開口103における左右両側の上部寄りの位置に固定されている。こうして、サイド補強ブラケット45は、ダンパーの下端と連結されていて、ダンパーを介して車体本体101と繋がっている。
ダンパーは、例えばガスを封入したシリンダ式のステーであり、その長手方向に伸縮自在となっていて、ガスの圧力により常時伸長するように付勢されている。バックドア1は、開閉用ヒンジを中心として上下方向に回転することで、車体本体101のバックドア開口103を開閉可能になっており、ダンパーの伸長作動により開動作が補助され、ダンパーの伸縮摺動抵抗で急激な開閉動作が防止されるように車体本体101に取り付けられる。
また、インナーパネル7の本体部11のうち内側立ち壁19の下側には、窓パネル5の外面を払拭するワイパー装置とナンバープレート照明用のランプ(共に不図示)とが前方から取り付けられる内装部品取付部51と、ナンバープレートを取り付けるための左右一対のプレート取付ボス52を有するプレート取付部53とが、インナーパネル7の前側を後方に凹ませて設けられている。
ワイパー装置は、内装部品取付部51に金属製の板状部材である取付ブラケット50を用いて取り付けられ、これら内装部品取付部51の上部及び取付ブラケット50に設けられた孔50a,51aから当該ワイパー装置のモータ部の出力軸を内部空間Sに差し入れ、その出力軸をアウターロアパネル9bに設けたワイパー挿通孔58から後方に突出させて設けられる。ナンバープレート照明用のランプは、内装部品取付部51の下側部分に設けられた孔54から下方を照明するように取り付けられる。
さらに、インナーパネル7の本体部11には、プレート取付部53の左右両端部から外側立ち壁15の下辺部にまで上下方向に延びる一対の補強リブ59が後方に突出させて設けられている。また、インナーパネル7のうちロア部3bの下縁部に沿った部分、具体的には、インナーパネル7の外側立ち壁15の下辺部で一対の補強リブ59の間には、ラッチ111が取り付けられる部分である係合装置取付部としてのラッチ取付部61が設けられている。
ラッチ111は、バックドア開口103の下縁部に設けられたストライカ113(図5(a)参照)に着脱可能に係合する係合装置であって、ストライカ113と協働してバックドア1を閉状態で車体本体101にロックするロック装置115を構成するものである。そして、インナーパネル7のうちラッチ取付部61の上側には、このラッチ111を収容する部分である係合装置収容部としてのラッチ収容部62が設けられている。
ラッチ取付部61は、前後方向に延びていて、その車幅方向における中程には、ラッチ111を外部に臨ませるためのラッチ用開口63が形成されている。外側立ち壁15の下辺部のうちこのラッチ用開口63の左右両側に位置する部分には、ボルト65が挿通されるボルト挿通孔67が1つずつ形成されている。また、ボルト挿通孔67の前後両側には、図5(a)に示すように、ブラインドリベット76が挿通されるリベット挿通孔69が形成されている。
このラッチ取付部61の内部空間S側の上面には、ラッチ111をインナーパネル7に取り付けるための金属製のラッチ取付ブラケット71が、ラッチ用開口63の周縁部分、つまりは当該ラッチ取付部61を補強する剛性部材として取り付けられている。ラッチ111は、このラッチ取付ブラケット71を介してラッチ取付部61に取り付けられる。
ラッチ取付ブラケット71は、例えば矩形状の金属板の対辺をなす一対の縁部を上方に曲げ起こした形状を有する。ラッチ取付ブラケット71のうちインナーパネル7のラッチ用開口63に対応する部分には、図2に示すように、インナーパネル7のラッチ用開口63と同程度の大きさのラッチ用開口73が形成されている。また、図5(a)に示すように、ラッチ取付ブラケット71のうち、インナーパネル7のボルト挿通孔67に対応する部分にはボルト挿通孔75が、同パネル7の各リベット挿通孔69に対応する部分にはリベット挿通孔79がそれぞれ設けられている。
さらに、ラッチ取付ブラケット71のうちボルト挿通孔75の周縁部には、インナーパネル7のボルト挿通孔67に嵌入される環状の嵌入部77が下方に突出させて設けられている。そして、ラッチ取付ブラケット71は、この嵌入部77をインナーパネル7のボルト挿通孔75に嵌入させた状態で、インナーパネル7のリベット挿通孔69と当該ラッチ取付ブラケット71のリベット挿通孔79とにインナーパネル7の下方からブラインドリベット76を挿通させ、そのリベット76の先端側をラッチ取付ブラケット71に留めることで、インナーパネル7に取り付けられている。
ラッチ111は、側方に突出したブラケット112を有し、このブラケット112をラッチ取付ブラケット71にボルト65で留めてラッチ取付部61に取り付けられている。具体的には、ラッチ111は、インナーパネル7のボルト挿通孔67とラッチ取付ブラケット71のボルト挿通孔75とにインナーパネル7の下方からボルト65を挿通させ、そのボルト65を当該ラッチ111のブラケット112に形成されたボルト締結孔112aに締結させることで、ラッチ取付ブラケット71に取り付けられてインナーパネル7のラッチ取付部61に固定されている。
このラッチ111を収容するラッチ収容部62は、図2に示すように、後方に突出させて設けられた立ち壁64に囲まれていて、前方に凹んだ矩形凹型のボックス形状に形成されている。立ち壁64は、外側立ち壁15のうちラッチ取付部61を構成する部分である下側立ち壁64aと、一対の補強リブ59の間でラッチ取付部61の左右両側部分からプレート取付部53にまで上下方向に延びる一対のサイド立ち壁64bと、プレート取付部53の下側壁53aのうちこれら一対のサイド立ち壁64bの間の部分で構成された上側立ち壁64cとを備えている。
下側立ち壁64aのうち後端に位置する部分、つまりこの下側立ち壁64aの先端部は、図5(a)に示すように、外側フランジ17を構成している。上側立ち壁64cの先端部には、プレート取付部53の後側壁52bを後方に向けて部分的に膨出させてなる受け面部64eが設けられている。各サイド立ち壁64bの先端部には、図5(b)に示すように、車幅方向においてラッチ収容部62の外側へ延びる庇状の受け面部64dが設けられている。また、各サイド立ち壁64bのうちラッチ収容部62の内側に臨む面には、当該ラッチ収容部62の前側に位置する底壁62aと一体に連結された補強リブ66が上下方向に間隔をあけて複数設けられている。
これら下側立ち壁64aの外側フランジ17、各サイド立ち壁64bの受け面部64d及び上側立ち壁64bの受け面部64eは、全体に亘ってアウターロアパネル9bと接着剤29で接着されている。そのことで、ラッチ収容部62は、ドア本体3の内部空間Sにおいて独立した空間s1を有している。このラッチ収容部62には、上側立ち壁64cからその下側に連続する底壁62aの一部にかけてラッチ111を設置する作業を行うための作業用開口55が形成されている。この作業用開口55を含めて内装部品取付部51及びプレート取付部53とによるインナーパネル7の前側に形成された凹みは、カバーパネル57(図5(a)参照)で塞がれている。
そして、ドア本体3のロア部3bにおける内部空間Sには、図2及び図3に示すように、矩形状の第1補強シート状物81が車幅方向に広げられた状態で設けられている。第1補強シート状物81は、矩形や菱形、六角形などの多数の網目83を有する無結節網からなるネット状の部材である。上記網目83の目合いは、例えば1.0mm〜20.0mm程度であって、補強シート状物81の接着に使用される接着剤29,85の流れ性と硬化後の接着保持強度とによって適切な大きさのものが選定される。また、第1補強シート状物81は、ポリエステル、ポリエチレン、ゴム又はナイロンなどの延伸性を有する繊維からなる撚糸81aを編網して形成されており、上下左右などの多方向に延伸性を有する。
この第1補強シート状物81は、ドア本体3のロア部3bにおける略全域、具体的にはロア部3bのうち左右両側の側端部分を除く中央部分全体に配置されるように、ロア部3bの上縁及び下縁に沿った両部分にてアウターロアパネル9bに接着され、ロア部3bの内部空間Sにおいて上下方向に掛け渡されている。
第1補強シート状物81のうちロア部3bの上縁に沿った部分である上縁部は、図4に示すように、アウターロアパネル9bのうちロア部3bの上縁接着部30aに沿った部分にウレタン系接着剤などの弾性接着剤85で接着されている。この第1補強シート状物81の上縁部を接着する接着剤85は、インナーパネル7側から当該第1補強シート状物81の接着部分を包み込み、当該第1補強シート状物81の網目83を通してアウターロアパネル9bに付着している。これによって、アウターロアパネル9bに対する第1補強シート状物81の上縁部の接着強度が、第1補強シート状物81の接着部分をアウターロアパネル9bに先に塗布した接着剤に重ねて接着する場合に比べて高められている。
第1補強シート状物81のうちロア部3bの下縁に沿った部分である下縁部は、図4及び図5(a)に示すように、ラッチ取付部61の後方に位置する部分とその他の部分とでドア本体3に対する接着のされ方が異なっている。このことは、ロア部3bの下縁接着部30bの構成によるものである。ロア部3bの下縁接着部30bは、ラッチ取付部61の後方に位置する部分とその他の部分とで、インナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとの上下方向における接着幅を異ならせた構造を有する。
インナーパネル7の外側フランジ17における下縁接着部30bを構成する部分のうちラッチ取付部61の後方に対応していない部分、つまりラッチ取付部61の左右両側の後方に位置する部分において、インナーパネル7の外側に位置する下側部分はアウターロアパネル9bと正対する一方で、インナーパネル7の内側に位置する上側部分は上方に向かって前側へ傾斜しアウターロアパネル9bから離間するように延びていて、上記下側部分だけがアウターロアパネル9bと相対的に狭い幅で接着されている。
他方、インナーパネル7の外側フランジ17における下縁接着部30bを構成する部分のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分は、その全体がアウターロアパネル9bと正対するように同パネル9bに沿って延びていて、アウターロアパネル9bと相対的に広い幅で接着されている。外側フランジ17のうちこの幅広の接着部分の前側には、車幅方向に間隔をあけて複数の図5(a)に示す補強リブ86が下方に突出させて設けられている。
そして、第1補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の左右両側の後方に位置する部分は、アウターロアパネル9bのうちロア部3bの下縁接着部30bに隣接した部分にウレタン系接着剤などの弾性接着剤85で接着されている。この第1補強シート状物81の接着部分も、インナーパネル7側から接着剤85で包み込まれ、当該第1補強シート状物81の上縁部と同様な接着状態でアウターロアパネル9bに接着されている。
他方、第1補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分は、ロア部3bの下縁接着部30bでインナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとの間に弾性接着剤29と共に挟み込まれて、その接着剤29でこれら外側フランジ17及びアウターロアパネル9bに接着されている。この第1補強シート状物81の接着部分は、インナーパネル7側から接着剤29で包み込まれ、その接着剤29が外側フランジ17に付着すると共に、当該第1補強シート状物81の網目83を通してアウターロアパネル9bに付着することで、これら外側フランジ17及びアウターロアパネル9bに接着されている。
そのことで、第1補強シート状物81が接着剤29を通す網目83などの隙間や孔のない織物や編物であって、その第1補強シート状物81の接着部分における両面を別々に塗布した接着剤でインナーパネル7の外側フランジ17及びアウターロアパネル9bにそれぞれ接着する場合に比べて、これら外側フランジ17及びアウターロアパネル9bに対する第1補強シート状物81の接着強度が高められている。この第1補強シート状物81は、ロア部3bの下縁接着部30bのうち上側部分だけでインナーパネル7の外側フランジ17及びアウターロアパネル9bに接着されている。
ロア部3bの下縁接着部30bは、インナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとが第1補強シート状物81を挟み込んで接着される兼用接着部30dと、これら外側フランジ17とアウターロアパネル9bとが接着剤29のみを挟み込んで接着された専用接着部30eとを有している。これによって、インナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとのシール性を損なうことなく、第1補強シート状物81がアウターロアパネル9bに強固に接着されている。また、インナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとの下縁接着部30bでの接着強度が専用接着部30eを有しない場合に比べて高められている。
上述の如く、第1補強シート状物81の下縁部は、ドア本体3のうちインナーパネル7とアウターロアパネル9bとが接着された剛性の比較的高い下縁接着部30bでこれら両パネル7,9に、この下縁接着部30bに隣接する箇所でアウターロアパネル9bにそれぞれ接着されている。そのことで、車両の後面衝突時において、この第1補強シート状物81の接着部分をロア部3bの下縁接着部30bと共に残し、第1補強シート状物81を車幅方向に広げた状態に維持することができるようになっている。
さらに、第1補強シート状物81は、図5(a),(b)に示すように、ラッチ収容部62の立ち壁64の先端部、つまり下側立ち壁64aの外側フランジ17、各サイド立ち壁64bの受け面部64d及び上側立ち壁64cの受け面部64eと、アウターロアパネル9bとの間に、接着剤29と共に挟み込まれて、これら外側フランジ17及び各受け面部64d,64eとアウターロアパネル9bとに接着されている。この第1補強シート状物81の立ち壁64との接着部分は、インナーパネル7側から接着剤85で包み込まれ、当該第1補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分と同様な接着状態で、外側フランジ17及び各受け面部64d,64eとアウターロアパネル9bとに接着されている。
第1補強シート状物81の上縁部を接着する接着剤85と、第1補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の左右両側の後方に位置する部分を接着する接着剤85とにおいて、被着体であるアウターロアパネル9bと反対側の面には、図4に示すように、当該第1補強シート状物81を接着する際に用いたマスキングシート97が付着したままの状態で残存している。また、第1補強シート状物81には、図2及び図3に示すように、ナンバープレート照明用のランプへの給電等を行う配線(不図示)を通すための開口87やワイパー装置の出力軸を通すための孔89が形成されている。
上記構成のバックドア1を組み立てるには、インナーパネル7にアウターアッパーパネル9aを組み付ける前に、インナーパネル7に一対のサイド補強ブラケット45を取り付けておく必要がある。また、インナーパネル7にアウターロアパネル9bを組み付ける前には、インナーパネル7にラッチ取付ブラケット71を取り付け、アウターロアパネル9bに第1補強シート状物81を取り付けておく必要がある。
以下に、アウターロアパネル9bに対する第1補強シート状物81の取付け作業について、図6(a),(b)を参照しながら説明する。図6(a)は、接着剤85の塗布工程を示す断面図である。図6(b)は、接着剤85の押圧工程を示す断面図である。
アウターロアパネル9bに第1補強シート状物81を取り付けるには、まず、アウターロアパネル9bのインナーパネル7対向側の面上に第1補強シート状物81を載置し、この第1補強シート状物81をアウターロアパネル9b上において所定の位置に位置合わせする。このとき、第1補強シート状物81の上縁部を、アウターロアパネル9bのうち同パネル9bの上縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿った位置に配置させる。また、第1補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の左右両側の後方に位置する部分を、アウターロアパネル9bのうち同パネル9bの下縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿って同部分に隣接した位置に配置させると共に、第1補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分を、アウターロアパネル9bの下縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に配置させる。
次いで、アウターロアパネル9bのうち上下両縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿った部分のうち第1補強シート状物81の上下両縁部が配置された箇所に対し、図6(a)に示すように、接着装置のノズル201を走査させながらこのノズル201から接着剤85を吐出させることで、当該第1補強シート状物81の上下両縁部のうち接着部分を覆うように接着剤を塗布する。このとき、アウターロアパネル9bのうちラッチ取付部61の後方に位置する部分には接着剤85を塗布しないでおく。
続いて、この接着剤85を、図6(b)に示すように、マスキングシート97を介して押圧ローラ203で第1補強シート状物81側、つまりはアウターロアパネル9b側に押圧する。これによって、第1補強シート状物81のうち接着剤85が塗布された部分では、接着剤85が網目83に充填されると共にこの網目83を通してアウターロアパネル9bにまで行き渡り、第1補強シート状物81の上下両縁部の接着部分を構成する撚糸81aが接着剤85に埋没される。
しかる後、接着剤85を硬化(乾燥)させることにより、第1補強シート状物81の上下両縁部がアウターロアパネル9bに接着される。この段階では、第1補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分を含め、立ち壁64の先端部(下側立ち壁64aの外側フランジ17、各サイド立ち壁64bの受け面部64d及び上側立ち壁64cの受け面部64e)に対応する部分は、何処にも接着されていない状態である。
次に、アウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとをインナーパネル7に組み付けてバックドア1を組み立てる作業を行う。以下に、アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付ける作業について、図7(a),(b)を参照しながら説明する。図7(a)は、接着剤29の塗布工程を示す断面図である。図7(b)は、インナーパネル7とアウターロアパネル9bとの接着工程を示す断面図である。
アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付けるには、まず、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうちアウターロアパネル9bとの接着予定部分に、図7(a)に示すように、接着装置のノズル201を走査させながらこのノズル201から接着剤29を吐出させることで、接着剤29を塗布する。このとき、立ち壁64の先端部にも同様にして接着剤29を塗布しておく。
次いで、アウターロアパネル9bを、突出片33の位置決め孔35への位置決め凸部23の挿入によりインナーパネル7の下半部分に位置決めして重ね合わせ、図7(b)に示すように、インナーパネル7の外側フランジ17、内側フランジ21及び立ち壁64のうち接着剤29を塗布した部分に押圧治具205で押圧する。このとき、立ち壁64の先端部に接着剤85を介して第1補強シート状物81が重なり、押圧治具205による押圧で接着剤29が第1補強シート状物81の網目83に充填されると共に、この網目83を通してアウターロアパネル9bにまで行き渡り、第1補強シート状物81のうち立ち壁64に対応する部分が接着剤29に埋没される。
しかる後、接着剤29を硬化(乾燥)させることにより、インナーパネル7の外側フランジ17、内側フランジ21及び立ち壁64とアウターロアパネル9bとが接着される。このようにして、アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付けることができる。上記のようにすれば、インナーパネル7及びアウターロアパネル9bと第1補強シート状物81との接着作業に必要な接着剤29の塗布処理が1回で済み、補強シート状物81の接着作業を簡素化することができる。
また、アウターアッパーパネル9aを、アウターロアパネル9bと同様な手順でインナーパネル7に組み付ける。すなわち、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうちアウターアッパーパネル9aとの接着予定部分に接着剤を塗布し、その後に、アウターアッパーパネル9aをインナーパネル7の上端側の部分に重ね合わせ、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうち接着剤を塗布した部分にアウターアッパーパネル9aを押圧することで接着する。
その後、インナーパネル7に接着されたアウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bの各段差部27,31と、インナーパネル7の外側フランジ17のうち窓パネル5との接着予定部分とに、接着剤39を塗布する。そして、窓パネル5を、これら両段差部27,31の間に嵌め込んで、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bと窓パネル5とを接着剤39で接着する。
最後に、インナーパネル7の作業用開口55からドア本体3の内部空間Sにラッチ111を差し入れ、ラッチ取付ブラケット71にラッチ111をボルト65で固定する。また、ワイパー装置及びナンバープレート照明用のランプをドア本体3の内装部品取付部51に取り付けた後に、ドア本体3の前側にカバーパネル57を取り付ける。
上記の作業を経て、図1に示すバックドア1を組み立てることができる。なお、上記窓パネル5の接着作業は、予め窓パネル5側に接着剤39を塗布しておき、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7との接着作業と併せて行うこともできる。
−実施形態1の効果−
この実施形態1では、ドア本体3のロア部3bにおける内部空間Sに、第1補強シート状物81を、当該ロア部3bの上縁及び下縁に沿った両部分にてインナーパネル7よりも靱性の高いアウターロアパネル9bに接着することで、車幅方向に広げた状態で設けると共に、インナーパネル7のうちラッチ111を収容するラッチ収容部62の周囲に立ち壁64を設け、この立ち壁64の先端部とアウターロアパネル9bとに両者の間に挟んで第1補強シート状物81を接着するようにしたから、ラッチ収容部62は、その強度が立ち壁64で高められる上に、立ち壁64とアウターロアパネル9bとが第1補強シート状物81を挟んで接着された構造により補強される。そのことで、車両の後面衝突時に、ラッチ収容部62を破損し難くすることができ、たとえインナーパネル7のうちロア部3bの下縁接着部30bに沿う部分が破損しても、第1補強シート状物81は、ラッチ収容部62の立ち壁64に繋ぎ止められる。これによって、第1補強シート状物81がアウターロアパネル9bもとろもインナーパネル7から離間しないようにし、ロア部3bの内部空間Sが第1補強シート状物81なしに完全に車外に開放されることを防止できる。しかも、第1補強シート状物81は、延伸性を有するので、ドア本体3のロア部3bが大きく変形してもその変形に応じて延伸し、車両の後面衝突時の衝撃にも耐え得て裂開し難い。したがって、車両の後面衝突時においてドア本体3のロア部3bを構成する両パネル7,9bが飛散しても、このロア部3bのパネル飛散部分に対応する箇所には第1補強シート状物81を残すことができるので、当該ロア部3bに大きな穴が開くことを防止できる。
《発明の実施形態2》
この実施形態2に係る車両用バックドア1は、第1補強シート状物81を、ラッチ取付ブラケット71のインナーパネル7への取付け構造を利用して同パネル7に固定した第2補強シート状物91と繋げるようにした点で、上記実施形態1と異なる。なお、この実施形態2では、構成の異なる第2補強シート状物91及びその第2補強シート状物91と第1補強シート状物81との関係についてのみ説明し、同一の構成箇所は図1〜図7に基づく上記実施形態1の説明に譲ることにして、その詳細な説明を省略する。
図8は、この実施形態2に係るバックドア1のラッチ取付部61及びその周辺の分解斜視図である。図9は、この実施形態2に係る第2補強シート状物91の展開図である。図10(a)は、この実施形態2に係るバックドア1の図5(a)相当図である。図10(b)は、この実施形態2に係るバックドア1の図5(b)相当図である。なお、図9において、破線で示す折り線は谷折り線であり、一点鎖線で示す折り線は山折り線である。
本実施形態では、ドア本体3におけるロア部3bの内部空間Sに、図8に示す第2補強シート状物91が、図10(a),(b)に示すように、ラッチ取付ブラケット71とラッチ取付部61との間に挟んで固定された状態に設けられている。第2補強シート状物91は、第1補強シート状物81と同様な多数の網目93を有するネット状の部材であって、延伸性を有する繊維からなる撚糸91aを網編して形成されていて、多方向に延伸性を有する。
第2補強シート状物91は、図9に示すように展開状態でT字状に形成されていて、ラッチ収容部62の形状に沿わせてラッチ収容部62内に折り込んだ状態に配置されている。この第2補強シート状物91は、ラッチ収容部62の底壁62aに対応する前面部92aと、この前面部92aの下端から後方に折れてラッチ取付部61に対応する下面部92bと、この下面部92bの後端から下方に折れて外側フランジ17と対応する下側接着面部92cと、前面部92aの左右両端から後方に折れてサイド立ち壁64bに対応する一対の側面部92bと、これら各側面部92bの後端から車幅方向における外側に折れてサイド立ち壁64bの受け面部64dに対応するサイド接着面部92eとで構成されている。
第2補強シート状物91の前面部92aのうち上縁部及び両側端部(図9で斜線を付した部分)は、図10(a),(b)に示すように、アウターロアパネル9b側から接着剤95で包み込まれ、この接着剤95により第1補強シート状物81の上縁部と同様な接着状態でラッチ収容部62の底壁62aに接着されている。第2補強シート状物91のうち下側接着面部92c(図9で斜線を付した部分)は下側立ち壁64aの外側フランジ17とアウターロアパネル9bとの間で、各サイド接着面部92e(図9で斜線を付した部分)はサイド立ち壁64bの受け面部64dとアウターロアパネル9bとの間で、それぞれ接着剤29によって第1補強シート状物81と接着されると共に、この第1補強シート状物81もとろも立ち壁64及びアウターロアパネル9bに接着されている。
すなわち、第1補強シート状物81と第2補強シート状物91とは、ロア部3bの下縁接着部30bでインナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとの間に挟み込まれて、互いに接着されると共に、これら外側フランジ17とアウターロアパネル9bとに接着されている。また、これら両補強シート状物81,91は、各サイド立ち壁64bの受け面部64d及び上側立ち壁64cの受け面部64eとアウターロアパネル9bとの間に挟み込まれて、互いに接着されると共に、これら受け面部64d,64eとアウターロアパネル9bとに接着されている。
第1補強シート状物81と第2補強シート状物91とを接着する接着剤29は、これら第1補強シート状物81と第2補強シート状物91との間から当該両補強シート状物81,91の接着部分を包み込み、当該第1補強シート状物81の網目83を通してアウターロアパネル9bに付着すると共に、当該第2補強シート状物91の網目93を通して立ち壁64の先端部に付着している。そのことで、第1補強シート状物81及び第2補強シート状物91が接着剤29を通す網目83,93などの隙間や孔のない織物や編物であって、これら両補強シート状物81,91の接着部分における両面を別々に塗布した接着剤でラッチ収容部62の立ち壁64及びアウターロアパネル9bにそれぞれ接着する場合に比べて、これら立ち壁64及びアウターロアパネル9bに対する第1補強シート状物81及び第2補強シート状物91の接着強度が高められている。
図11(a)は、本実施形態におけるアウターロアパネル9bのインナーパネル7に対する組付け作業での接着剤29の塗布工程を示す断面図である。また、図11(b)は、同作業でのインナーパネル7とアウターロアパネル9bとの接着工程を示す断面図である。この実施形態2のバックドア1を組み立てるには、インナーパネル7にアウターロアパネル9bを組み付ける前に、インナーパネル7に対し、第2補強シート状物91をラッチ取付ブラケット71と共に取り付けておく必要がある。
インナーパネル7に第2補強シート状物91を取り付けるには、第2補強シート状物91の前面部92aを、第1補強シート状物81のアウターロアパネル9bへの接着方法と同じ方法でインナーパネル7におけるラッチ収容部62の底壁62aに接着剤95で接着する。その後、インナーパネル7のラッチ取付部61にラッチ取付ブラケット71を取り付けると共に、このラッチ取付ブラケット71とラッチ取付部61との間に第2補強シート状物91の下面部92bを挟んで固定する。そして、第2補強シート状物91のうち下側接着面部92cを外側フランジ17に、各サイド接着面部92eをサイド立ち壁64bの受け面部64dにそれぞれ重ねておく。
次に、上記実施形態1と同様にして、図11(a)に示すように、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうちアウターロアパネル9bとの接着予定部分に接着剤29を塗布する。また、立ち壁64の先端部にも同様にして接着剤29を塗布する。このとき、インナーパネル7の外側フランジ17には第2補強シート状物91の下側接着面部92cを覆うように、各サイド立ち壁64bの受け面部64dには第2補強シート状物91のサイド接着面部92eを覆うようにそれぞれ接着剤29を塗布する。
そして、アウターロアパネル9bを、インナーパネル7の下半部分に位置決めして重ね合わせ、図11(b)に示すように、インナーパネル7の外側フランジ17、内側フランジ21及び立ち壁64のうち接着剤29を塗布した部分に押圧治具205で押圧する。このとき、下側立ち壁64の外側フランジ17及び各サイド立ち壁64bの受け面部64dに第2補強シート状物91及び接着剤29を介して第1補強シート状物81が重なり、押圧治具205による押圧で第1補強シート状物81と第2補強シート状物91との間から接着剤29がこれら両補強シート状物81,91の網目83,93に充填されると共に、この網目83,93を通して外側フランジ17及び各サイド立ち壁64bの受け面部64dとアウターロアパネル9bとにまで行き渡り、第1補強シート状物81及び第2補強シート状物91のうち立ち壁64に対応する部分が接着剤29に埋没される。
しかる後、接着剤29を硬化(乾燥)させることにより、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21とアウターロアパネル9bとが接着される。また同時に、第1補強シート状物81と第2補強シート状物91とが互いに接着されると共に、これら両補強シート状物81,91がインナーパネル7の立ち壁64の先端部とアウターロアパネル9bとに接着される。このようにすれば、第1補強シート状物81及び第2補強シート状物91とインナーパネル7及びアウターロアパネル9bとの接着作業に必要な接着剤29の塗布処理が1回で済み、これら両補強シート状物81,19の接着作業を簡素化することができる。
−実施形態2の効果−
図12は、バックドア1の後面衝突時におけるロア部3bの様子について一例を示す断面図である。この実施形態2によると、ドア本体3におけるロア部3bの内部空間Sに第1補強シート状物81とは別に第2補強シート状物91を設け、この第2補強シート状物91を、ラッチ収容部111の立ち壁64の先端部とアウターロアパネル9bとに両者の間に第1補強シート状物81と共に挟んで接着するようにしたから、立ち壁64とアウターロアパネル9bとが第1補強シート状物81に加えて第2補強シート状物91を挟んで接着された構造によりラッチ収容部62が補強される。これによって、車両の後面衝突時に、このラッチ収容部62をさらに破損し難くすることができる。
しかも、第2補強シート状物91は、ラッチ取付ブラケット71とインナーパネル7のうちこのラッチ取付ブラケット71が取り付けられたラッチ取付部61との間に挟んで固定されているので、図12に示すように、たとえ車両の後面衝突によってラッチ収容部62が破損したとしても、第1補強シート状物81は、インナーパネル7におけるラッチ111の取付け箇所に第2補強シート状物91で繋ぎ止められる。これにより、車両の後面衝突時において、ドア本体3におけるロア部3bのパネル飛散部分に対応する箇所に第1補強シート状物81を残すことができる。
なお、上記実施形態1及び2では、第1補強シート状物81が立ち壁64の先端部の全周に亘って当該立ち壁64の先端部とアウターロアパネル9bとの間に挟まれて接着されている態様を例示したが、これに限定されない。例えば、第1補強シート状物81は、立ち壁64のうち下側立ち壁64aの外側フランジ17及び上側立ち壁64cの受け面部64eとアウターロアパネル9bとに接着される一方、各サイド立ち壁64bの受け面部64dとアウターロアパネル9bとには接着されていなくてもよい。
また、第1補強シート状物81は、立ち壁64のうち下側立ち壁64aの外側フランジ17及び各サイド立ち壁64bの受け面部64dとアウターロアパネル9bとに接着される一方、上側立ち壁64cの受け面部64eとアウターロアパネル9bとには接着されていなくても構わない。その他、第1補強シート状物81は、立ち壁64の先端部のうち少なくとも一部とアウターロアパネル9bとの間に挟んで両者に接着されていればよい。
また、上記実施形態1及び2では、第1補強シート状物81の下縁部のうち、ラッチ取付部61の後方に位置する部分がロア部3bの下縁接着部30bでインナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとに接着され、ラッチ取付部61の左右両側の後方に位置する部分がロア部3bの下縁接着部30bに隣接した箇所でアウターロアパネル9bに接着されているとしたが、これに限定されず、第1補強シート状物81の下縁部全体が、下縁接着部30bで外側フランジ17とアウターロアパネル9bとに接着されていてもよいし、下縁接着部30bに隣接する箇所でアウターロアパネル9bに接着されていても構わない。これらの場合であっても、上記実施形態1と同様に、車両の後面衝突時において、第1補強シート状物81のアウターロアパネル9bへの接着部分をロア部3bの下縁接着部30bと共に残すことができ、第1補強シート状物81を車幅方向に広げた状態でロア部3bに残すことができる。
また、上記実施形態1では、第1補強シート状物81が矩形状の無結節網からなるネット状の部材であるとしたが、これに限定されず、第1補強シート状物81は、有結節網からなっていても構わない。また、第1補強シート状物81は、延伸性を有する繊維からなる編物や織物であってもよく、台形状などの他の形状に形成されていても構わない。この第1補強シート状物81としては、多方向に延伸性を有することが望ましいが、少なくとも一方向に延伸性を有するものであれば採用することが可能である。これらのことは、上記実施形態2の第2補強シート状物91についても同様である。
また、上記実施形態1及び2では、インナーパネル7とアウターパネル9とを接着する接着剤29、つまり補強シート状物81の上下両縁部をインナーパネル7及びアウターロアパネル9bに接着する接着剤29が弾性接着剤であるとしたが、これに限定されず、当該接着剤29には、エポキシ系接着剤などの弾性接着剤以外の接着剤を採用することもできる。このことは、インナーパネル7及びアウターパネル9に窓パネル5を接着する接着剤39についても同様である。
また、上記実施形態1及び2では、ドア本体3のインナーパネル7にラッチ111が取り付けられ、車体本体101にこのラッチ111と係合するストライカ113が設けられた形態を例に挙げて説明したが、これに限定されず、ドア本体3のインナーパネル7に係合装置としてストライカ113が取り付けられ、車体本体101にこのストライカ113と係合するラッチ111が設けられていてもよい。
上記の場合、インナーパネル7のうちストライカ115が取り付けられる部分であるストライカ取付部(係合装置取付部)の上側でストライカ115を収容するストライカ収容部(係合装置収容部)の周囲に後方に突出した立ち壁64が設けられ、第1補強シート状物81が、この立ち壁64の先端部とアウターロアパネル9bとに挟んで接着されていればよい。また、このような態様を上記実施形態2で採用する場合、第2補強シート状物91は、第1補強シート状物81と共にこの立ち壁64の先端部とアウターロアパネル9bとに挟んで接着されると共に、インナーパネル7にストライカ113を取り付けるためのブラケットとインナーパネル7のストライカ取付部との間に挟まれて固定されていればよい。
また、上記実施形態1及び2では、アウターパネル9がアウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとの2つの分割体で構成されている形態を例示したが、これに限定されず、アウターパネル9は、一枚物のパネルで構成されていてもよい。この場合、アウターパネル9は、例えば、アウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとの間に窓用開口が形成されたミドルパネルを設けた構成を有し、これら3者を一体的に成形することで製造される。
以上説明したように、本発明は、車両用バックドアについて有用であり、特に、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、当該ロア部に大きな穴が開くのを防止することが要望される車両用バックドアに適している。
S 内部空間
1 バックドア
3 ドア本体
3a アッパー部
3b ロア部
5 窓パネル
6 窓部
7 インナーパネル
9 アウターパネル
29 接着剤
30a 上縁接着部
30b 下縁接着部
30e 専用接着部
61 ラッチ取付部(係合装置取付部)
62 ラッチ収容部(係合装置収容部)
64 立ち壁
71 ラッチ取付ブラケット
81 第1補強シート状物
83 網目
91 第2補強シート状物
93 網目
101 車体本体
103 バックドア開口
111 ラッチ(係合装置)

Claims (7)

  1. 樹脂製インナーパネル(7)と樹脂製アウターパネル(9)とを互いに対向させた状態に接着してなり、これら両パネル(7, 9)の間に内部空間(S)が設けられ、上側部分を構成し窓部(6)が設けられたアッパー部(3a)と、前記窓部(6)よりも下側に位置するロア部(3b)とを有するドア本体(3)を備え、
    前記ロア部(3b)の下縁部に沿った部分における前記インナーパネル(7)の内部空間(S)側に、車体本体(101)の後端に設けられた開口(103)の下縁部と着脱可能に係合する係合装置(111)を取り付けるための金属製のブラケット(71)が取り付けられ、
    前記アッパー部(3a)のうち前記窓部(6)よりも上側に位置する部分に前記車体本体(101)の開口(103)の上縁部に固定されるヒンジが取り付けられ、該ヒンジを中心として上下方向に回転することで、前記車体本体(101)の開口(103)を開閉可能な車両用バックドアであって、
    前記アウターパネル(9)の靱性は、前記インナーパネル(7)の靱性よりも高く、
    前記ドア本体(3)のロア部(3b)における内部空間(S)には、車幅方向に広げられた状態で、少なくとも当該ロア部(3b)の上縁及び下縁に沿った両部分にて前記アウターパネル(9)に接着された延伸性を有する第1補強シート状物(81)が設けられ、
    前記インナーパネル(7)のうち、前記ブラケット(71)が取り付けられた部分である係合装置取付部(61)は前記車体本体(101)の前後方向に延び、該係合装置取付部(61)の上側で前記係合装置(111)を収容する係合装置収容部(62)は、前記車体本体(101)の後方に突出させて設けられた立ち壁(64)に囲まれており、
    前記第1補強シート状物(81)は、前記立ち壁(64)の先端部と前記アウターパネル(9)との間に接着剤(29)と共に挟み込まれて、これら立ち壁(64)とアウターパネル(9)とに接着されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  2. 請求項1に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記第1補強シート状物(81)は、多数の網目(83)を有するネット状の部材であり、
    前記第1補強シート状物(81)のうち前記ロア部(3b)の上縁及び下縁に沿った両部分を前記アウターパネル(9)に接着する接着剤(85)は、前記インナーパネル(7)側から当該第1補強シート状物(81)の接着部分を包み込み、当該第1補強シート状物(81)の網目(83)を通して前記アウターパネル(9)に付着している
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  3. 請求項1又は2に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記ドア本体(3)のロア部(3b)における下縁部は、前記インナーパネル(7)と前記アウターパネル(9)とが接着剤(29)で接着された下縁接着部(30b)であり、
    前記第1補強シート状物(81)のうち前記ロア部(3b)の下縁に沿った接着部分は、前記下縁接着部(30b)及び該下縁接着部(30b)に隣接した箇所のうち少なくともいずれか一方で前記アウターパネル(9)に接着されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  4. 請求項1に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記ドア本体(3)のロア部(3b)における内部空間(S)には、前記ブラケット(71)と前記インナーパネル(7)との間に挟んで固定された延伸性を有する第2補強シート状物(91)がさらに設けられ、
    前記第2補強シート状物(91)は、前記立ち壁(64)の先端部と前記アウターパネル(9)との間で前記第1補強シート状物(81)と接着されると共に、該第1補強シート状物(81)もろとも前記立ち壁(64)及びアウターパネル(9)に接着されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  5. 請求項4に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記第1補強シート状物(81)及び第2補強シート状物(91)は、多数の網目(83, 93)を有するネット状の部材であり、
    前記第1補強シート状物(81)と前記第2補強シート状物(91)とを接着する接着剤(29)は、これら第1補強シート状物(81)と第2補強シート状物(91)との間から当該両補強シート状物(81, 91)の接着部分を包み込み、当該第1補強シート状物(81)の網目(83)を通して前記アウターパネル(9)に付着すると共に、当該第2補強シート状物(91)の網目(93)を通して前記立ち壁(64)の先端部に付着している
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  6. 請求項4又は5に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記ドア本体(3)のロア部(3b)における下縁部は、前記インナーパネル(7)と前記アウターパネル(9)とが接着剤(29)で接着された下縁接着部(30b)であり、
    前記第1補強シート状物(81)と前記第2補強シート状物(91)とは、前記下縁接着部(30b)で前記インナーパネル(7)と前記アウターパネル(9)との間に前記接着剤(29)と共に挟み込まれて、互いに接着されると共に、前記インナーパネル(7)及びアウターパネル(9)に接着されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  7. 請求項3又は6に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記下縁接着部(30b)は、前記インナーパネル(7)と前記アウターパネル(9)とが前記接着剤(29)のみを挟み込んで接着された部分(30e)を有している
    ことを特徴とする車両用バックドア。
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