JP6410738B2 - 車両用バックドア - Google Patents

車両用バックドア Download PDF

Info

Publication number
JP6410738B2
JP6410738B2 JP2015559797A JP2015559797A JP6410738B2 JP 6410738 B2 JP6410738 B2 JP 6410738B2 JP 2015559797 A JP2015559797 A JP 2015559797A JP 2015559797 A JP2015559797 A JP 2015559797A JP 6410738 B2 JP6410738 B2 JP 6410738B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
adhesive
reinforcing sheet
vehicle
inner panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015559797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015115040A1 (ja
Inventor
貴史 田部
貴史 田部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikyo Nishikawa Corp
Original Assignee
Daikyo Nishikawa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikyo Nishikawa Corp filed Critical Daikyo Nishikawa Corp
Publication of JPWO2015115040A1 publication Critical patent/JPWO2015115040A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6410738B2 publication Critical patent/JP6410738B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J5/00Doors
    • B60J5/10Doors arranged at the vehicle rear
    • B60J5/101Doors arranged at the vehicle rear for non-load transporting vehicles, i.e. family cars including vans

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

本開示は、車両用バックドアの改良に関する。詳しくは、本開示は、樹脂製パネルからなるドア本体を備えた車両用バックドアの車両衝突時におけるパネルの飛散対策に関する。
特許文献1には、樹脂製インナーパネルと樹脂製アウターパネルとを接合してなるドア本体を備え、このドア本体の上半部分に窓部が設けられた車両用バックドアが開示されている。このバックドアでは、インナーパネルのうち上半部分から下半部分の一部にかけて左右の両側端部に、当該インナーパネルを補強する金属製のサイド補強ブラケット(リインフォース)が取り付けられている。また、インナパネルの下端中央には、車体本体に設けられたストライカに係合するラッチを取り付けるための金属製のラッチ取付ブラケット(ロックリインフォース)が取り付けられている。
そして、このバックドアでは、車両の後面衝突時の破損によってドア本体を構成するパネルの飛散を防止すべく、ドア本体のうち窓部よりも下側に位置するロア部の内部空間にワイヤーが設けられている。このワイヤーは、上端部をサイド補強ブラケットに連結する一方、下端部をラッチ取付ブラケットに連結させて、インナーパネルの外周縁部に沿って架設されている。
特開2010−159037号公報
特許文献1のバックドアでは、ワイヤーは、その両端部がサイド補強ブラケット及びラッチ取付ブラケットを介して車体本体に連結されているものの、これら両端部を除いてはインナーパネルにもアウターパネルにも留まっていないし、しかも、インナーパネルの外周縁部に沿って架設されている。このため、ドア本体のロア部における中央部分には、車両の後面衝突時に同部分を構成するパネルが飛散してドア本体に大きな穴が開くおそれがあることから、パネルの飛散対策を施すことが望まれる。
そこで、パネルの飛散対策として、アウターパネルをインナーパネルよりも靱性の高いものとし、ドア本体のロア部における内部空間に、延伸性を有する補強シート状物をアウターパネルに接着して広げた状態に設けることで、当該ロア部における中央部分を構成するパネルが飛散しても、パネルの飛散部分に対応する箇所に補強シート状物を残すようにすることが考えられる。
しかし、車両の後面衝突の具合やその激しさの程度によっては、インナーパネルのうちドア本体のロア部における下縁部でアウターパネルとの接着部に沿う部分が破損し、そのことに起因して補強シート状物がアウターパネルと共にインナーパネルから離間するおそれがある。そうなると、ドア本体の内部空間が車外に開放されてしまい、せっかくアウターパネルに補強シート状物を設けていても、インナーパネルが大破した場合には、ドア本体のロア部に大きな穴が開いてしまい兼ねない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、当該ロア部に大きな穴が開くことを防止できる車両用バックドアを提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、アウターパネルの靱性をインナーパネルの靱性よりも高くし、ドア本体のロア部における内部空間に延伸性を有する補強シート状物をアウターパネルに接着して広げた状態に設け、この補強シート状物を、車体本体と係合する係合装置のインナーパネルへの取付けに用いられるにブラケットにも接着するようにした。
具体的には、本発明は、樹脂製インナーパネルと樹脂製アウターパネルとを互いに対向させた状態に接着してなるドア本体を備えた、いわゆるハッチバック車に用いられる上下開閉式の車両用バックドアを対象とする。インナーパネルは、バックドアが車体本体に取り付けられた状態で車内側に位置するパネルである。他方、アウターパネルは、バックドアが車体本体に取り付けられた状態で車外側に位置するパネルである。
この車両用バックドアにおいて、ドア本体を構成するインナーパネルとアウターパネルとの間には内部空間が設けられている。このドア本体の上半部分には、窓用開口が形成されている。インナーパネルのうちドア本体の下縁に沿った部分の内部空間側には、車体本体と着脱可能に係合する係合装置を取り付けるための金属製ブラケットが取り付けられている。係合装置は、例えば、バックドアを車体本体にロックするロック装置を構成するラッチ又はストライカである。
そして、本発明は、上記構成の車両用バックドアにおいて、以下の解決手段を講じたものである。
すなわち、第1の発明は、アウターパネルの靱性がインナーパネルの靱性よりも高い構成を有する。さらに、ドア本体のうち窓用開口よりも下側に位置するロア部の内部空間には、車幅方向に広げられた状態で、少なくとも当該ロア部の上縁及び下縁に沿った両部分にてアウターパネルに接着された延伸性を有する補強シート状物が設けられている。そして、第1の発明は、係合装置取付け用のブラケットが、補強シート状物のうちロア部の下縁に沿った接着部分をアウターパネルとの間に接着剤と共に挟み込んでその補強シート状物もろともアウターパネルに接着された接着片を有していることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明の車両用バックドアにおいて、係合装置取付け用のブラケットの接着片に、当該接着片をアウターパネルに接着剤を介して押し付けたときに、接着剤を内部に進入させる複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明の車両用バックドアにおいて、ドア本体のロア部における下縁部が、インナーパネルとアウターパネルとが接着された下縁接着部である構成を有する。そして、第3の発明は、補強シート状物のうちロア部の下縁に沿った接着部分が、ロア部の下縁接着部に隣接する箇所で係合装置取付け用のブラケットの接着片と共にアウターパネルに接着されていることを特徴とする。
第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれか1つの車両用バックドアにおいて、補強シート状物が多数の網目を有するネット状の部材である構成を有する。そして、第4の発明は、係合装置取付け用のブラケットの接着片を接着する接着剤が、補強シート状物のうちロア部の下縁に沿った接着部分を当該接着片側から包み込み、その接着片に付着すると共に、補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着していることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明の車両用バックドアにおいて、補強シート状物のうちロア部の上縁に沿った接着部分を接着する接着剤が、インナーパネル側から当該補強シート状物の接着部分を包み込み、その補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着していることを特徴とする。
第1の発明によれば、ドア本体のロア部の内部空間に、補強シート状物を車幅方向に広げた状態で設け、この補強シート状物を、当該ロア部の上縁及び下縁に沿った両部分にてインナーパネルよりも靱性の高いアウターパネルに接着した上に、車体本体と係合する係合装置のインナーパネルへの取付けに用いられるブラケットにも接着するようにしたから、車両の後面衝突によって、ドア本体のロア部における下縁部でインナーパネルのうちアウターパネルとの接着部に沿う部分が破損しても、補強シート状物は、係合装置取付け用のブラケットで繋ぎ止められる。これによって、補強シート状物がアウターパネルもとろもインナーパネルから離間しないようにし、ロア部の内部空間が補強シート状物なしに完全に車外に開放されることを防止できる。しかも、補強シート状物は、延伸性を有するので、ドア本体のロア部が大きく変形してもその変形に応じて延伸し、車両の後面衝突時の衝撃にも耐え得て裂開し難い。したがって、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成する両パネルが飛散しても、このロア部のパネル飛散部分に対応する箇所には補強シート状物を残すことができるので、当該ロア部に大きな穴が開くことを防止できる。
第2の発明によれば、係合装置取付け用のブラケットの接着片に接着剤を進入させる複数の貫通孔を設けるようにしたから、これら貫通孔に接着剤が入り込んで硬化することでアンカー効果が得られ、アウターパネルに対する当該接着片の接着強度を高めることができる。また、このブラケットの接着片に設けられた複数の貫通孔は、当該接着片をアウターパネルに接着剤を介して押し付けたときに、接着剤を逃がす役割も果たすので、接着片の接着時における押付け力が少なくて済み、アウターパネルに対する接着片の接着作業を安定して行うことができる。
第3の発明によれば、ドア本体のうちインナーパネルとアウターパネルとが接着された剛性の比較的高い下縁接着部に隣接する箇所で、補強シート状物のうちロア部の下縁に沿った接着部分をアウターパネルに接着するようにしたから、車両の後面衝突時において、補強シート状物とアウターパネルとの接着部分をロア部の下縁接着部と共に残すことができる。これによって、補強シート状物を大面積に広げた状態でドア本体のロア部に残すことができる。
第4の発明によれば、ネット状の部材である補強シート状物のうちロア部の下縁に沿った接着部分を、係合装置取付け用のブラケットの接着片側から接着剤で包み込み、この接着剤を、接着片に付着させると共に補強シート状物の網目を通してアウターパネルに接着するようにしたから、補強シート状物が接着剤を通す網目などの隙間や孔のない織物や編物であって、その補強シート状物の接着部分における両面を別々に塗布した接着剤でブラケットの接着片及びアウターパネルにそれぞれ接着する場合に比べて、ブラケットの接着片及びアウターパネルに対する補強シート状物の接着強度を高めることができる。その上、これらブラケットの接着片及びアウターパネルと補強シート状物との接着作業に必要な接着剤の塗布処理が1回で済む分だけ補強シート状物の接着作業を簡素化することができる。
第5の発明によれば、ネット状の部材である補強シート状物のうちロア部の上縁に沿った接着部分を、インナーパネル側から接着剤で包み込み、この接着剤を補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着させることによって、アウターパネルに接着させるようにしたから、補強シート状物の接着部分をアウターパネルに先に塗布した接着剤に重ねて接着する場合に比べて、アウターパネルに対する補強シート状物の接着強度を高めることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用バックドアが取り付けられた車体後部を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る車両用バックドアの分解斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係るインナーパネルのアウターパネル対向側の面を示す内面図である。 図4は、図3のIV−IV線相当におけるバックドアの断面図である。 図5は、図3のV−V線相当におけるバックドアの断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係るラッチ取付ブラケットの斜視図である。 図7(a),(b)は、本発明の実施形態に係るアウターパネルに対する補強シート状物の接着作業を示す工程図である。 図8(a),(b)は、本発明の実施形態に係る車両用バックドアのドア本体の組立て作業を示す工程図である。 図9は、本発明の実施形態に係る車両用バックドアの後面衝突時におけるロア部の様子について一例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下の実施形態では、説明の便宜上、車両前後方向における前側を「前」、後側を「後」と称し、車両前方に向いて車幅方向における左側を「左」、右側を「右」と称し、車高方向における上側を「上」、下側を「下」と称する。
図1は、この実施形態に係る車両用バックドア1が取り付けられた車体後部を示す斜視図である。このバックドア1は、図1に示すように、ハッチバック車の車体本体101の後端に設けられたバックドア開口103を開閉する上下開閉式のバックドアである。車両のバックドア開口103における左右両側の下半部分に対応する位置には、ストップランプやウインカ等のリヤランプ105が設けられている。本実施形態のバックドア1は、これら両リヤランプ105を車体後方に露出させるために、その下半部分の左右方向における幅が下方に向かうに従って狭くなっている。
図2は、バックドア1の分解斜視図である。なお、この図2では、後述する一対のサイド補強ブラケット45について、右側にあるサイド補強ブラケット45だけを示し、左側にあるサイド補強ブラケット45の図示を省略している。バックドア1は、図2に示すように、樹脂製パネル7,9からなるドア本体3と、このドア本体3の上半部分に保持された樹脂製又はガラス製の窓パネル5とを備え、ドア本体3のうち窓パネル5の対応箇所に窓部6(図1参照)が設けられた構造を有する。
ドア本体3は、図1に示すように、上半部分を構成するアッパー部3aと、窓パネル5よりも下側に位置するロア部3bとを有している。このドア本体3は、図2に示すように、車内側(前側)に位置する樹脂製インナーパネル7と、車外側(後側)に位置する樹脂製アウターパネル9とを互いに対向させた状態に接着してなる。これらインナーパネル7とアウターパネル9との間には、内部空間S(後に参照する図4及び図5に示す)が設けられている。
インナーパネル7は、一枚物のパネルであって、例えば、ガラス繊維入りポリプロピレン(PP−GF:Polypropylene Glass Fiber)や炭素繊維入りポリプロピレン(PP−CF:Polypropylene Carbon Fiber)などの繊維補強材を含有する熱可塑性樹脂からなる。他方、アウターパネル9は、上下に分割され、上側に位置するアウターアッパーパネル9aと下側に位置するアウターロアパネル9bとで構成されている。窓パネル5は、これらアウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとの間に取り付けられている。
アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bは、例えば、タルク入りポリプロピレン(PP−T:Polypropylene Talc)やこれにエチレンプロピレンジエンメチレンゴム(EPDM:Ethylene Propylene Diene Monomer)を混合した樹脂からなる。そのことで、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bの靱性はインナーパネル7の靱性よりも高くなっている。その一方で、インナーパネル7の剛性は、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bの剛性よりも高くなっている。
図3は、インナーパネル7におけるアウターパネル9対向側の面、つまり車両後方側の面を示す内面図である。図4は、図3のIV−IV線相当におけるバックドア1の断面図である。また、図5は、図3のV−V線相当におけるバックドア1の断面図である。インナーパネル7は、図3〜図5に示すように、アウターパネル9と前後方向において対向し同パネル7の主体をなす本体部11を有する。この本体部11のうち、上半部分は、下半部分に向かって左右方向における幅が広くなる略台形状に形成され、下半部分は、左右両側のリヤランプ105の外形に沿い下方に向かうに従って左右方向の幅が狭くなる形状に形成されている。
インナーパネル7の本体部11における上半部分には、車幅方向(左右方向)に延びる窓用開口13が形成されている。窓用開口13は、インナーパネル7の本体部11における上半部分と相似形の略台形状に形成されている。インナーパネル7のうち、この窓用開口13を含む上半部分はドア本体3のアッパー部3aを構成し、この窓用開口13よりも下側に位置する部分はドア本体3のロア部3bを構成している。
インナーパネル7のうち本体部11の外周縁には、アウターパネル9側(車両後方)に立ち上がる外側立ち壁15が全周に亘って設けられている。この外側立ち壁15の後端全体には、接合用の外側フランジ17が外側方に張り出すように設けられている。さらに、インナーパネル7のうち本体部11の窓用開口13周りには、アウターパネル9側(車両後方)に立ち上がる内側立ち壁19が全周に亘って設けられている。この内側立ち壁19の後端全体には、接合用の内側フランジ21が窓用開口13の内方に張り出すように設けられている。
また、インナーパネル7のうち窓用開口13の下端寄りの左右両側に位置する部分には、アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付ける際にアウターロアパネル9bの上下左右方向の位置決めに用いられる位置決め凸部23が設けられている。これら各位置決め凸部23の下側には、アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付ける際に、当該アウターロアパネル9bの前後方向の位置決めとなり、且つ当該アウターロアパネル9bをインナーパネル7から僅かに浮かせるための段差を形成する段差形成片25が設けられている。
アウターパネル9のうちアウターアッパーパネル9aは、図2に示すように、車幅方向(左右方向)に細長い帯板状に形成されている。このアウターアッパーパネル9aは、インナーパネル7のうち窓用開口13よりも上側の部分に対向し、ドア本体3のアッパー部3aを構成している。アウターアッパーパネル9aの外周縁部は、インナーパネル7の外周縁部、つまり外側フランジ17のうち左右両側の側辺部における上端部分及び上辺部と、窓用開口13の上縁部、つまり内側フランジ21の上辺部とに接着剤で接着されている。アウターアッパーパネル9aの下縁部には、前方に凹む段差部27が車幅方向における全体に亘って設けられている。
他方、アウターロアパネル9bは、インナーパネル7の下半部分の形状に対応して下方に向かうに従って左右の幅が狭くなる形状に形成されている。このアウターロアパネル9bは、インナーパネル7のうち窓用開口13よりも下側の部分に対向し、ドア本体3のロア部3bを構成している。アウターロアパネル9bの外周縁部は、図4及び図5に示すように、インナーパネル7の外周縁部、つまり外側フランジ17のうち左右両側の側辺部における下半部分及び下辺部と、窓用開口13の下縁部、つまり内側フランジ21の下辺部とに接着剤29で接着されている。
ドア本体3のロア部3bにおける上縁部は、インナーパネル7の内側フランジ21とアウターロアパネル9bとが接着剤29で接着された上縁接着部30aであり、ロア部3bにおける下縁部は、これらインナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとが接着剤29で接着された下縁接着部30bである。また、ロア部3bにおける左右両側の側縁部は、これらインナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとが接着剤29で接着された側縁接着部30c(図1参照)である。
また、アウターロアパネル9bの上縁部には、図2に示すように、前方に凹む段差部31が車幅方向における全体に亘って設けられている。この段差部31の左右両端部分には、上方に突出する突出片33がそれぞれ設けられている。これら各突出片33には、インナーパネル7の位置決め凸部23が挿入される位置決め孔35が形成されている。また、アウターロアパネル9bの中央部には、ナンバープレート(不図示)が取り付けられるナンバープレート取付部37が設けられている。ナンバープレート取付部37は、その周囲よりも前方に向かって凹んでいて、上方に向かって前側に傾斜している。
窓パネル5は、インナーパネル7の上半部分のうちアウターパネル9対応箇所を除いた部分と同様な略台形状に形成されている。窓パネル5のうち窓用開口13に対応する領域は透明な窓領域5aであって、その外側領域は黒色のセラミックスなどからなる隠蔽層によって隠蔽された隠蔽領域5bとなっている。窓パネル5のうち窓領域5aは、インナーパネル7に形成された窓用開口13と共に窓部6を構成している。
この窓パネル5は、アウターアッパーパネル9aの下縁部にある段差部27とアウターロアパネル9bの上縁部にある段差部31との間に嵌め込まれている。そして、窓パネル5の上縁部及び下縁部は、これら両段差部27,31に後方から接着剤39で接着されている。また、窓パネル5の左右両側の側縁部は、インナーパネル7の左右両側の側縁部、つまり外側フランジ17の側辺部に接着剤39で接着されている。
アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7とを接着する接着剤29は、ゴム弾性を有する接着剤、いわゆる弾性接着剤である。弾性接着剤29は、硬化するとゴム状弾性体となって、熱歪みなどの内部応力を分散し、振動や衝撃などの外部応力を吸収するものである。
ドア本体3のうちロア部3bの上縁接着部30a、下縁接着部30b及び側縁接着部30cを含む、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7との接着部分は、これら両パネル7,9a,9bが接着剤29を介して重ねられている分だけドア本体3の中でも他の部分と比べて相対的に厚く強度が比較的高くなっており、その上、車両の後面衝突時において、その衝撃でドア本体3に生じる応力を接着剤29で部分的に吸収する。そのことで、これらアウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7との接着部分は、車両の後面衝突時においても折損し難くなっている。
また、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bと窓パネル5とを接着する接着剤39も弾性接着剤であり、これら両パネル5,9a,9bの接着部分もドア本体3に生じる応力を部分的に吸収するようになっている。弾性接着剤29,39としては、例えばウレタン系接着剤を採用することができる。
インナーパネル7のうち窓用開口13よりも上側に位置する部分、具体的にはインナーパネル7の上縁部における本体部11と外側立ち壁15との間の部分には、図2に示すように、前側が凹んで後方に突出した一対のヒンジ取付部41が車幅方向における左右両側に互いに間隔をあけて設けられている。これら一対のヒンジ取付部41には、バックドア開口103の上縁部に回転軸を車幅方向に沿わせて固定される開閉用ヒンジ(不図示)がボルト等の締結具で前方から取り付けられて固定されている。
また、インナーパネル7の外側立ち壁15における左右両側の側辺部のうち上下方向中程には、当該外側立ち壁15を貫通するダンパー取付孔43がそれぞれ形成されている。さらに、インナーパネル7の本体部11における上半部分のうち、左側のヒンジ取付部41から左側のダンパー取付孔43対応箇所にかけての部分と、右側のヒンジ取付部41から右側のダンパー取付孔43対応箇所にかけての部分とには、複数のブラケット取付ボス44が互いに間隔をあけて後方に突出させて設けられていて、金属製の板材からなる略L字状のサイド補強ブラケット45がこれら複数のブラケット取付ボス44にボルトやリベットなどの締結具で後方から留めることにより取り付けられている。
サイド補強ブラケット45の上端部においてインナーパネル7のヒンジ取付部41に対応する箇所には、当該ヒンジ取付部41の外形に対応するように前側が凹んで後方へ突出した取付補強部47が設けられている。この取付補強部47には、上記開閉用ヒンジがインナーパネル7のヒンジ取付部41を挟んでこのヒンジ取付部41への固定に用いた締結具で取り付けられている。すなわち、開閉用ヒンジは、インナーパネル7のヒンジ取付部41とサイド補強ブラケット45の取付補強部47との両方にボルトで締結されている。
他方、サイド補強ブラケット45の下端側部分においてインナーパネル7のダンパー取付孔43に対応する箇所には、ダンパー取付孔49が形成されている。そして、インナーパネル7のうちダンパー取付孔43が形成された部分には、バックドア1開閉用のダンパー(不図示)の下端が、インナーパネル7及びサイド補強ブラケット45の両ダンパー取付孔43,49にボルト等の締結具を挿入することで、側方から取り付けられている。このダンパーの上端は、車体本体101のバックドア開口103における左右両側の上部寄りの位置に固定されている。こうして、サイド補強ブラケット45は、ダンパーの下端と連結されていて、ダンパーを介して車体本体101と繋がっている。
ダンパーは、例えばガスを封入したシリンダ式のステーであり、その長手方向に伸縮自在となっていて、ガスの圧力により常時伸長するように付勢されている。バックドア1は、開閉用ヒンジを中心として上下方向に回転することで、車体本体101のバックドア開口103を開閉可能になっており、ダンパーの伸長作動により開動作が補助され、ダンパーの伸縮摺動抵抗で急激な開閉動作が防止されるように車体本体101に取り付けられる。
また、インナーパネル7のうち内側立ち壁19の下側には、窓パネル5の外面を払拭するワイパー装置とナンバープレート照明用のランプ(共に不図示)とが前方から取り付けられる内装部品取付部51と、ナンバープレートを取り付けるための左右一対のプレート取付ボス52を有するプレート取付部53とが、インナーパネル7の前側を凹ませて設けられている。
ワイパー装置は、内装部品取付部51に金属製の板状部材である取付ブラケット50を用いて取り付けられ、これら内装部品取付部51の上部及び取付ブラケット50に設けられた孔50a,51aから当該ワイパー装置のモータ部の出力軸を内部空間Sに差し入れ、アウターロアパネル9bに設けたワイパー挿通孔58から後方に突出させて設けられる。ナンバープレート照明用のランプは、内装部品取付部51の下側部分に設けられた孔54から下方を照明するように取り付けられる。
さらに、インナーパネル7のうちプレート取付部53の下側には、後述するラッチ111を設置する作業を行うための作業用開口55が形成されている。これら内装部品取付部51及びプレート取付部53と作業用開口55とによるインナーパネル7の前側に形成された凹みはカバーパネル57(図5参照)で塞がれている。
また、インナーパネル7のうち作業用開口55の左右両側には、上下方向に外側立ち壁17の下辺部にまで延びる一対の補強リブ59が後方に突出させて設けられている。また、インナーパネル7のうち作業用開口55の下方に位置するロア部3bの下縁に沿った部分、具体的には外側立ち壁15の下辺部で一対の補強リブ59の間には、ラッチ111が取り付けられるラッチ取付部61が設けられている。ラッチ111は、バックドア開口103の下縁部に設けられたストライカ113(図5参照)に着脱可能に係合する係合装置であって、ストライカ113と協働してバックドア1を閉状態で車体本体101にロックするロック装置115を構成するものである。
ラッチ取付部61の車幅方向における中程には、ラッチ111を外部に臨ませるためのラッチ用開口63が形成されている。外側立ち壁15の下辺部のうちこのラッチ用開口63の左右両側に位置する部分には、ボルト65が挿通されるボルト挿通孔67が1つずつ形成されている。また、ボルト挿通孔67の前後両側には、図5に示すように、ブラインドリベット76が挿通されるリベット挿通孔69が形成されている。
このラッチ取付部61の内部空間S側の面には、ラッチ111をインナーパネル7に取り付けるための金属製のラッチ取付ブラケット71が、ラッチ用開口63の周縁部分、つまりは当該ラッチ取付部61を補強する剛性部材として取り付けられている。ラッチ111は、このラッチ取付ブラケット71を介してラッチ取付部61に固定されている。
図6は、ラッチ取付ブラケット71を上側から見た斜視図である。ラッチ取付ブラケット71は、図6に示すように、前端部が上方に曲げ起こされると共に後端側の部分が下方に折り曲げられた縦断面クランク形状を有する板状部材であって、ラッチ取付部61に据え付けられる矩形平板状の座部71aと、この座部71aの前端部から上方に突出する突片71bと、座部71aの後端部から下方に延びる接着片71cとを備えている。
ラッチ取付ブラケット71の座部71aのうち、インナーパネル7のラッチ用開口63に対応する部分には、図2及び図6に示すように、インナーパネル7のラッチ用開口63と同程度の大きさのラッチ用開口73が形成されている。また、図5及び図6に示すように、ラッチ取付ブラケット71の座部71aのうち、インナーパネル7のボルト挿通孔67に対応する部分にはボルト挿通孔75が、同パネル7のリベット挿通孔69に対応する部分にはリベット挿通孔79がそれぞれ設けられている。
さらに、ラッチ取付ブラケット71のうちボルト挿通孔75の周縁部には、インナーパネル7のボルト挿通孔67に嵌入される環状の嵌入部77が下方に突出させて設けられている。そして、ラッチ取付ブラケット71は、この嵌入部77をインナーパネル7のボルト挿通孔75に嵌入させた状態で、インナーパネル7のリベット挿通孔69と当該ラッチ取付ブラケット71のリベット挿通孔79とにインナーパネル7の下方からブラインドリベット76を挿通させ、そのリベット76の先端側をラッチ取付ブラケット71に留めることで、インナーパネル7に取り付けられている。
このラッチ取付ブラケット71の接着片71cは、図5に示すように、アウターロアパネル9bと対向し、ロア部3bのうち下縁接着部30bに隣接する箇所でアウターロアパネル9bにウレタン系接着剤などの弾性接着剤29で接着されている。このラッチ取付ブラケット71の接着片71cには、当該接着片71cをアウターロアパネル9bに接着剤29を介して押し付けたときに、接着剤29を内部に侵入させる複数の貫通孔74が形成されている。これら複数の貫通孔74は、接着片71cの全体に亘って例えば千鳥状に配置させて設けられている。ラッチ取付ブラケット71の接着片71cをアウターロアパネル9bに接着する接着剤29は、当該接着片71cの貫通孔74に入り込んで硬化している。これによって、アンカー効果が得られ、アウターロアパネル9bに対する当該接着片71cの接着強度を高めることができる。
ラッチ111は、側方に突出したブラケット112を有し、このブラケット112をラッチ取付ブラケット71にボルト65で留めてラッチ取付部61に取り付けられている。具体的には、ラッチ111は、インナーパネル7のボルト挿通孔67とラッチ取付ブラケット71のボルト挿通孔75とにインナーパネル7の下方からボルト65を挿通させ、そのボルト65を当該ラッチ111のブラケット112に形成されたボルト締結孔112aに締結させることで、ラッチ取付ブラケット71に取り付けられてインナーパネル7のラッチ取付部61に固定されている。
そして、ドア本体3のロア部3bにおける内部空間Sには、図2及び図3に示すように、矩形状の補強シート状物81が長辺を車幅方向に沿わせて同方向に広げられた状態で設けられている。補強シート状物81は、矩形や菱形、六角形などの多数の網目83を有する無結節網からなるネット状の部材であって、上記網目83の目合いは例えば1.0mm〜20.0mm程度であって、これら補強シート状物81の接着に使用される接着剤29,85の流れ性と硬化後の接着保持強度とによって適切な大きさのものが選定される。
また、補強シート状物81は、ポリエステル、ポリエチレン、ゴム又はナイロンなどの延伸性を有する繊維からなる撚糸81aを編網して形成されており、上下左右などの多方向に延伸性を有する。この補強シート状物81は、ドア本体3のロア部3bにおける略全域、具体的にはロア部3bのうち左右両側の側端部分を除く中央部分全体に配置されるように、ロア部3bの上縁及び下縁に沿った両部分にてアウターロアパネル9bに接着し、ロア部3bの内部空間Sにおいて上下方向に掛け渡されている。
補強シート状物81の上縁部は、図4に示すように、アウターロアパネル9bのうちロア部3bの上縁接着部30aに沿った部分にウレタン系接着剤などの弾性接着剤85で接着されている。この補強シート状物81の上縁部、つまりロア部3bの上縁に沿った接着部分を接着する接着剤85は、インナーパネル7側から当該補強シート状物81の接着部分を包み込み、補強シート状物81の網目83を通してアウターロアパネル9bに付着している。これによって、アウターロアパネル9bに対する補強シート状物81の上縁部の接着強度を、補強シート状物81の接着部分をアウターロアパネル9bに先に塗布した接着剤に重ねて接着する場合に比べて高めることができる。
補強シート状物81の下縁部は、図4及び図5に示すように、ロア部3bの下縁接着部30bに隣接する箇所でアウターロアパネル9bに接着されている。これによって、車両の後面衝突時に、この補強シート状物81とアウターロアパネル9bとの接着部分をロア部3の下縁接着部30bと共に残し、補強シート状物81を大面積に広げた状態でドア本体3のロア部3bに残すことができる。この補強シート状物81の下縁部は、ラッチ取付部61の後方に位置する部分とその他の部分とでアウターロアパネル9bに対する接着のされ方が異なっている。
具体的には、補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の左右両側の後方に位置する部分は、図4に示すように、アウターロアパネル9bのうちロア部3bの下縁接着部30bに隣接した部分にウレタン系接着剤などの弾性接着剤85で単独で接着されている。この補強シート状物81の接着部分は、インナーパネル7側から接着剤85で包み込まれ、当該補強シート状物81の上縁部と同様な状態でアウターロアパネル9bに接着されている。
他方、補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分は、図5に示すように、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cをアウターロアパネル9bに接着する接着剤29で当該接着片71cと共にアウターロアパネル9bに接着されている。すなわち、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cは、アウターロアパネル9bとの間に補強シート状物81の下縁部を挟み込んでこの補強シート状物81もろともアウターロアパネル9bに接着されている。
ラッチ取付ブラケット71の接着片71cを補強シート状物81の下縁部と共にアウターロアパネル9bに接着する接着剤29は、補強シート状物81の下縁部を当該接着片71c側から包み込み、この接着片71cに付着すると共に、補強シート状物81の網目83を通してアウターロアパネル9bに付着している。そのことで、補強シート状物81が接着剤29を通す網目83などの隙間や孔のない織物や編物であって、その補強シート状物81の接着部分における両面を別々に塗布した接着剤でラッチ取付ブラケット71の接着片71c及びアウターロアパネル9bにそれぞれ接着する場合に比べて、ラッチ取付ブラケット71の接着片71c及びアウターロアパネル9bに対する補強シート状物81の接着強度が高められている。
補強シート状物81の上縁部を接着する接着剤85と、補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の左右両側の後方に位置する部分を接着する接着剤85とには、被着体であるアウターロアパネル9bとは反対側の面に、当該補強シート状物81を接着する際に用いたマスキングシート97が付着したままの状態で残存している。また、補強シート状物81には、図2に示すように、ナンバープレート照明用のランプへの給電等を行う配線(不図示)を通すための開口87やワイパー装置の出力軸を通すための孔89が形成されている。
上記構成のバックドア1を組み立てるには、インナーパネル7にアウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bを組み付ける前に、インナーパネル7に一対のサイド補強ブラケット45とラッチ取付ブラケット71とを取り付け、アウターロアパネル9bに補強シート状物81を接着しておく必要がある。以下に、アウターロアパネル9bに対する補強シート状物81の接着作業について、図7(a),(b)を参照しながら説明する。図7(a)は、接着剤85の塗布工程を示す断面図である。図7(b)は、接着剤85の押圧工程を示す断面図である。
アウターロアパネル9bに対する補強シート状物81の接着作業では、まず、アウターロアパネル9bのインナーパネル7対向側の面上に補強シート状物81を載置し、この補強シート状物81をアウターロアパネル9b上において所定の位置に位置合わせする。このとき、補強シート状物81の上縁部を、アウターロアパネル9bの上縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿った位置に配置させると共に、補強シート状物81の下縁部を、アウターロアパネル9bの下縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿った位置に配置させる。
次いで、アウターロアパネル9bのうち上下両縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿った部分のうち補強シート状物81の上下両縁部が配置された箇所に、図7(a)に示すように、接着装置のノズル201を走査させながらこのノズル201から接着剤85を吐出させることで、当該補強シート状物81の上下両縁部のうち接着部分を覆うように接着剤85を塗布する。このとき、アウターロアパネル9bのうちラッチ取付部61の後方に位置する部分には接着剤85を塗布しないでおく。
続いて、この接着剤85を、図7(b)に示すように、マスキングシート97を介して押圧ローラ203で補強シート状物81側、つまりはアウターロアパネル9b側に押圧する。これによって、補強シート状物81のうち接着剤85が塗布された部分では、接着剤85が網目83に充填されると共にこの網目83を通してアウターロアパネル9bにまで行き渡り、補強シート状物81の上下両縁部の接着部分を構成する撚糸81aが接着剤85に埋設される。
しかる後、接着剤85を硬化(乾燥)させることにより、補強シート状物81の上下両縁部がアウターロアパネル9bに接着される。この段階では、補強シート状物81の下縁部のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分は、何処にも接着されていない状態である。
次に、アウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとをインナーパネル7に組み付けてバックドア1を組み立てる作業を行う。以下に、アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付ける作業について、図8(a),(b)を参照しながら説明する。図8(a)は、接着剤29の塗布工程を示す断面図である。図8(b)は、インナーパネル7とアウターロアパネル9bとの接着工程を示す断面図である。
アウターロアパネル9bをインナーパネル7に組み付けるには、まず、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうちアウターロアパネル9bとの接着予定部分に、図8(a)に示すように、接着装置のノズル201を走査させながらこのノズル201から接着剤29を吐出させることで、接着剤29を塗布する。このとき、インナーパネル7の外側フランジ17のうちラッチ取付部61の後方に位置する部分では、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cにも接着剤29を塗布する。
次いで、アウターロアパネル9bを、突出片33の位置決め孔35への位置決め凸部23の挿入によりインナーパネル7の下半部分に位置決めして重ね合わせ、図7(b)に示すように、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうち接着剤29を塗布した部分に押圧治具205で押圧する。
このとき、アウターロアパネル9bに取り付けられた補強シート状物81のうち未接着の部分がラッチ取付ブラケット71の接着片71cと接着剤29を介して重なり、押圧治具205による押圧で接着剤29が補強シート状物81の網目83に充填されると共にこの網目83を通してアウターロアパネル9bにまで行き渡り、補強シート状物81の下縁部が接着剤29に埋設される。
また、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cに対するアウターロアパネル9bの押圧に伴って接着剤29が当該接着片71cの貫通孔74に進入し、接着片71cの裏側(後面側)にまで入り込んだ状態となる。このように、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cに設けられた貫通孔74は、接着剤29を逃がす役割を果たすので、当該接着片71cへのアウターロアパネル9bの押付け力が少なくて済む。
しかる後、接着剤29を硬化(乾燥)させることにより、インナーパネル7の外側フランジ17とアウターロアパネル9bとが接着される。また同時に、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cと補強シート状物81の下縁部とが接着されると共に、当該接着片71cが補強シート状物81の下縁部もとろもアウターロアパネル9bに接着される。
このようにすれば、ラッチ取付ブラケット71の接着片71c及びアウターロアパネル9bと補強シート状物81との接着作業に必要な接着剤29の塗布処理が1回で済む分だけ補強シート状物81の接着作業を簡素化することができる。また、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cに設けた貫通孔74に接着剤29を逃がすようにしているから、アウターロアパネル9bに対するラッチ取付ブラケット71の接着片71cの接着作業と共に、インナーパネル7に対するアウターロアパネル9bの組付け作業を安定して行うことができる。
また、アウターアッパーパネル9aを、アウターロアパネル9bと同様な手順でインナーパネル7に組み付ける。すなわち、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうちアウターアッパーパネル9aとの接着予定部分に接着剤を塗布し、その後に、アウターアッパーパネル9aをインナーパネル7の上端側の部分に重ね合わせ、インナーパネル7の外側フランジ17及び内側フランジ21のうち接着剤を塗布した部分にアウターアッパーパネル9aを押圧することで接着する。
その後、インナーパネル7に接着されたアウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bの各段差部27,31と、インナーパネル7の外側フランジ17のうち窓パネル5との接着予定部分とに、接着剤39を塗布する。そして、窓パネル5を、これら両段差部27,31の間に嵌め込んで、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bと窓パネル5とを接着剤39で接着する。
最後に、インナーパネル7の作業用開口55からドア本体3の内部空間Sにラッチ111を差し入れ、ラッチ取付ブラケット71にラッチ111をボルト65で固定する。また、ワイパー装置及びナンバープレート照明用のランプをドア本体3の内装部品取付部51に取り付けた後に、ドア本体3の前側にカバーパネル57を取り付ける。
上記の作業を経て、図1に示すバックドア1が組み立てられる。なお、上記窓パネル5の接着作業は、予め窓パネル5側に接着剤39を塗布しておき、アウターアッパーパネル9a及びアウターロアパネル9bとインナーパネル7との接着作業と併せて行うこともできる。
−実施形態の効果−
図9は、バックドア1の後面衝突時におけるロア部3bの様子について一例を示す断面図である。この実施形態では、ドア本体3のロア部3bにおける内部空間Sに、補強シート状物81を車幅方向に広げた状態で設け、この補強シート状物81を、当該ロア部3bの上縁及び下縁に沿った両部分にてインナーパネル7よりも靱性の高いアウターロアパネル9bに接着した上に、車体本体101と係合するラッチ111のインナーパネル7への取付けに用いられるラッチ取付ブラケット71にも接着するようにしたから、図9に示すように、車両の後面衝突によって、インナーパネル7のうちロア部3bの下縁接着部30bに沿う部分が破損する事態となっても、補強シート状物81は、ラッチ取付ブラケット71で繋ぎ止められる。これによって、補強シート状物81がアウターロアパネル9bもろともインナーパネル7から離間しないようにし、ロア部3bの内部空間Sが補強シート状物81なしに完全に車外に開放されることを防止できる。しかも、補強シート状物81は、延伸性を有するので、ドア本体3のロア部3bが大きく変形してもその変形に応じて延伸し、車両の後面衝突時の衝撃にも耐え得て裂開し難い。したがって、車両の後面衝突時においてドア本体3のロア部3bを構成する両パネル7,9bが飛散しても、このロア部3bのパネル飛散部分に対応する箇所には補強シート状物81を残すことができるので、当該ロア部3bに大きな穴が開くことを防止できる。
なお、上記実施形態では、ラッチ取付ブラケット71の接着片71cをドア本体3のロア部3bにおける下縁接着部30bに隣接する箇所で補強シート状物81の下縁部もろともアウターロアパネル9bに接着した形態を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、ラッチ取付ブラケット71を、接着片71cが座部71aの後端部から上方に延びている構成とし、当該接着片71cを、ロア部3bの下縁接着部30bから離れた箇所で補強シート状物81もろともアウターロアパネル9bに接着していてもよい。
また、上記実施形態では、補強シート状物81が矩形状の無結節網からなるネット状の部材であるとしたが、これに限定されず、補強シート状物81は、有結節網からなっていても構わない。また、補強シート状物81は、延伸性を有する繊維からなる編物や織物であってもよく、ポリビニルブチラール(PVB:Polyvinyl butyral)等からなる延伸性と引張強度とを併せ持つ樹脂製シートであっても構わない。また、補強シート状物81は、台形状などの他の形状に形成されていても構わない。この補強シート状物81としては、多方向に延伸性を有することが望ましいが、少なくとも一方向に延伸性を有するものであれば採用することが可能である。
また、上記実施形態では、補強シート状物81の上下両縁部をアウターロアパネル9bに接着する接着剤85が弾性接着剤であるとしたが、これに限定されず、当該接着剤85には、エポキシ系接着剤などの弾性接着剤以外の接着剤を採用することもできる。このことは、インナーパネル7とアウターパネル9とを接着する接着剤29、ラッチ取付ブラケット71を補強シート状物81と共にアウターロアパネル9bに接着する接着剤29、及びインナーパネル7及びアウターパネル9に窓パネル5を接着する接着剤39についても同様である。
また、上記実施形態では、ドア本体3のインナーパネル7にラッチ111が取り付けられ、車体本体101にこのラッチ111と係合するストライカ113が設けられた形態を例に挙げて説明したが、これに限定されず、ドア本体3のインナーパネル7に係合装置としてストライカ113が取り付けられ、車体本体101にこのストライカ113と係合するラッチ111が設けられていてもよい。この場合、インナーパネル7に対しストライカ113を取り付けるためのブラケットにアウターロアパネル9bと対向する接着片を設け、この接着片が補強シート状物81のうちロア部3bの下縁に沿った接着部分をアウターロアパネル9bとの間に接着剤と共に挟み込んで、補強シート状物81もろともアウターロアパネル9bに接着されていればよい。
また、上記実施形態では、アウターパネル9がアウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとの2つの分割体で構成されている形態を例示したが、これに限定されず、アウターパネル9は、一枚物のパネルで構成されていてもよい。この場合、アウターパネル9は、例えば、アウターアッパーパネル9aとアウターロアパネル9bとの間に窓用開口が形成されたミドルパネルを設けた構成を有し、これら3者を一体的に成形することで製造される。
以上説明したように、本発明は、車両用バックドアについて有用であり、特に、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、当該ロア部に大きな穴が開くのを防止することが要望される車両用バックドアに適している。
S 内部空間
1 バックドア
3 ドア本体
3a アッパー部
3b ロア部
5 窓パネル
6 窓部
7 インナーパネル
9 アウターパネル
29 接着剤
71 ラッチ取付ブラケット
71c 接着片
81 補強シート状物
83 網目
85 接着剤
101 車体本体
103 バックドア開口
111 ラッチ(係合装置)

Claims (5)

  1. 樹脂製インナーパネル(7)と樹脂製アウターパネル(9)とを互いに対向させた状態に接着してなり、これら両パネル(7, 9)の間に内部空間(S)が設けられると共に、上半部分に窓用開口(13)が形成されたドア本体(3)を備え、
    前記インナーパネル(7)のうち前記ドア本体(3)の下縁に沿った部分の内部空間(S)側に、車体本体(101)と着脱可能に係合する係合装置(111)を取り付けるための金属製ブラケット(71)が取り付けられた車両用バックドアであって、
    前記アウターパネル(9)の靱性は、前記インナーパネル(7)の靱性よりも高く、
    前記ドア本体(3)のうち前記窓用開口(13)よりも下側に位置するロア部(3b)の内部空間(S)には、車幅方向に広げられた状態で、少なくとも当該ロア部(3b)の上縁及び下縁に沿った両部分にて前記アウターパネル(9)に接着された延伸性を有する補強シート状物(81)が設けられ、
    前記ブラケット(71)は、前記補強シート状物(81)のうち前記ロア部(3b)の下縁に沿った接着部分を前記アウターパネル(9)との間に接着剤(29)と共に挟み込んで該補強シート状物(81)もろとも前記アウターパネル(9)に接着された接着片(71c)を有している
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  2. 請求項1に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記ブラケット(71)の接着片(71c)には、当該接着片(71c)を前記アウターパネル(9)に前記接着剤(29)を介して押し付けたときに、該接着剤(29)を内部に進入させる複数の貫通孔(74)が形成されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  3. 請求項1又は2に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記ドア本体(3)のロア部(3b)における下縁部は、前記インナーパネル(7)と前記アウターパネル(9)とが接着された下縁接着部(30b)であり、
    前記補強シート状物(81)のうち前記ロア部(3b)の下縁に沿った接着部分は、前記下縁接着部(30b)に隣接する箇所で前記ブラケット(71)の接着片(71c)と共に前記アウターパネル(9)に接着されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記補強シート状物(81)は、多数の網目(83)を有するネット状の部材であり、
    前記ブラケット(71)の接着片(71c)を接着する接着剤(29)は、前記補強シート状物(81)のうち前記ロア部(3b)の下縁に沿った接着部分を当該接着片(71c)側から包み込み、該接着片(71c)に付着すると共に、前記補強シート状物(81)の網目(83)を通して前記アウターパネル(9)に付着している
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  5. 請求項4に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記補強シート状物(81)うち前記ロア部(3b)の上縁に沿った接着部分を接着する接着剤(85)は、前記インナーパネル(7)側から当該補強シート状物(81)の接着部分を包み込み、該補強シート状物(81)の網目(83)を通して前記アウターパネル(9)に付着している
    ことを特徴とする車両用バックドア。
JP2015559797A 2014-01-31 2015-01-15 車両用バックドア Active JP6410738B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017066 2014-01-31
JP2014017066 2014-01-31
PCT/JP2015/000157 WO2015115040A1 (ja) 2014-01-31 2015-01-15 車両用バックドア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015115040A1 JPWO2015115040A1 (ja) 2017-03-23
JP6410738B2 true JP6410738B2 (ja) 2018-10-24

Family

ID=53756627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015559797A Active JP6410738B2 (ja) 2014-01-31 2015-01-15 車両用バックドア

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6410738B2 (ja)
WO (1) WO2015115040A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3950394A1 (en) * 2020-08-06 2022-02-09 Yanfeng Plastic Omnium Automotive Exterior Systems Co., Ltd. Plastic tailgate structure and automobile

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT201700060534A1 (it) * 2017-06-01 2018-12-01 Adige Spa Elemento costruttivo piano, in particolare per la realizzazione di strutture di orizzontamento.
JP6896955B2 (ja) * 2017-11-29 2021-06-30 ダイハツ工業株式会社 車両用バックドアインナパネル

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100432021B1 (ko) * 2001-08-21 2004-05-17 현대자동차주식회사 자동차의 테일게이트구조
JP4401274B2 (ja) * 2004-11-04 2010-01-20 ダイキョーニシカワ株式会社 自動車のバックドア
JP4657809B2 (ja) * 2005-05-26 2011-03-23 ダイキョーニシカワ株式会社 衝撃吸収パネルの内燃機関への取付構造
JP4630732B2 (ja) * 2005-05-30 2011-02-09 ダイキョーニシカワ株式会社 衝撃吸収パネル及び該パネルの内燃機関への取付構造
JP4785571B2 (ja) * 2006-03-13 2011-10-05 ダイキョーニシカワ株式会社 車両のドア構造
JP2011131788A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Kanto Auto Works Ltd 自動車のバックドア
JP2012006448A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Toyota Motor Corp 車両用バックドア構造
JP2012214199A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Uchihama Kasei Kk 車両用のドア構造
DE102011106151B3 (de) * 2011-06-30 2012-07-19 Daimler Ag Verfahren zur Herstellung eines Außenmoduls mit einer Außenbeplankung für eine modular aufgebaute Gehäusekomponente
JP6182467B2 (ja) * 2014-01-31 2017-08-16 ダイキョーニシカワ株式会社 車両用バックドア
JP6232322B2 (ja) * 2014-03-20 2017-11-15 ダイキョーニシカワ株式会社 車両用バックドア
JP6371232B2 (ja) * 2015-02-20 2018-08-08 ダイキョーニシカワ株式会社 車両の後部開閉パネル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3950394A1 (en) * 2020-08-06 2022-02-09 Yanfeng Plastic Omnium Automotive Exterior Systems Co., Ltd. Plastic tailgate structure and automobile

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2015115040A1 (ja) 2017-03-23
WO2015115040A1 (ja) 2015-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6150696B2 (ja) 車両用バックドア
JP6232322B2 (ja) 車両用バックドア
JP6150682B2 (ja) 車両用バックドア
US7401847B2 (en) Door for vehicle with vibration suppression
US9487162B2 (en) Pillar garnish
JP6410738B2 (ja) 車両用バックドア
WO2013108494A1 (ja) 車両のフェンダパネル取付構造
JP6182467B2 (ja) 車両用バックドア
US20130001932A1 (en) Vehicle interior panel, and airbag device
JP6166673B2 (ja) 車両用バックドア
JP5146039B2 (ja) 自動車用フロントフェンダの補強構造
JP5561541B2 (ja) 車両のドア構造
JP2015006826A (ja) 車両用バックドア
JP6219640B2 (ja) 車両用バックドア
JP6166670B2 (ja) 車両用バックドア
JP2020050312A (ja) 車両のバックドア構造
JP5896138B2 (ja) 車両のドア構造
JP4322200B2 (ja) バックドア
JP2018154155A (ja) 車両用バックドア
JP4013723B2 (ja) 車両用サイドドアの衝撃吸収構造
JP6488186B2 (ja) 車両用バックドア
WO2020149237A1 (ja) 車両のドア構造
JPH11180236A (ja) 自動車の車体上部におけるエネルギ吸収材の取付構造
JPH09328047A (ja) 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造
US20240253431A1 (en) Vehicle tailgate

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6410738

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250