JPH09328047A - 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造 - Google Patents

自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造

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JPH09328047A
JPH09328047A JP8213319A JP21331996A JPH09328047A JP H09328047 A JPH09328047 A JP H09328047A JP 8213319 A JP8213319 A JP 8213319A JP 21331996 A JP21331996 A JP 21331996A JP H09328047 A JPH09328047 A JP H09328047A
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energy absorbing
rib
structural member
interior
vehicle
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JP8213319A
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English (en)
Inventor
Masamichi Aono
雅路 青野
Yoshinori Noritake
義典 則武
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃力が内装材にどの方向から加わっても、
設定したエネルギ吸収特性を得ること。 【解決手段】 アウタパネル(18)およびインナパネ
ル(20)それぞれのフランジを重ね合せて接合された
フランジ接合部(24、25)を有するフロントピラー
(10)と、フロントピラーから車室内方へ間隔(D)
をおいて配置されるピラーガーニッシュ(12)と、前
記間隔内に配置されるエネルギ吸収材(14)とを備え
る自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造であって、
複数の当てリブ(16)を備える。当てリブは、ピラー
ガーニッシュが車室外方へ向けて変形するとき、フラン
ジ接合部(24)に突き当たるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体上部
の衝撃エネルギ吸収構造に関し、特に、フロントピラ
ー、センタピラー、リヤピラー、ルーフサイドレールの
ような構造部材から及ぼされる衝撃エネルギを、ピラー
ガーニッシュ、ルーフサイドガーニッシュのような、前
記構造部材の車室内方に間隔をおいて配置される内装材
と、前記間隔内に配置されるエネルギ吸収材とによって
吸収する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】インナパネルとアウタパネルとによって
閉じ断面構造に形成される構造部材と、前記インナパネ
ルからエネルギ吸収に必要な間隔をおいて配置される内
装材と、前記間隔内に配置され、前記内装材または前記
インナパネルに固定される樹脂製のエネルギ吸収材とを
備える衝撃エネルギ吸収構造が提案されている(特願平
7-23307 号)。この衝撃エネルギ吸収構造では、車室内
から車室外方へ向く衝撃力が働くとき内装材が変形し、
この変形につれてエネルギ吸収材が変形して衝撃エネル
ギを吸収する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記内装材に働く衝撃
力の方向によっては、内装材がエネルギ吸収材に対して
滑ったり、内装材がエネルギ吸収材と共にインナパネル
に対して滑ったり、内装材が開いた状態となったりする
おそれがあり、これによって所定のエネルギ吸収特性か
ら外れてしまうことが考えられる。
【0004】本発明は、衝撃力が内装材にどの方向から
加わっても、設定したエネルギ吸収特性を得ることがで
きる、自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造を提供
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アウタパネル
およびインナパネルそれぞれの2つのフランジを重ね合
せて接合された2つのフランジ接合部を有し、閉じ断面
構造に形成される構造部材と、この構造部材から車室内
方へエネルギ吸収に必要な間隔をおいて配置される内装
材と、前記間隔内に配置されるエネルギ吸収材とを備え
る自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造である。こ
の衝撃エネルギ吸収構造は、前記内装材の車室外側面か
ら車室外方へ向けて突出する1または複数の当てリブを
備える。この当てリブは、前記内装材が車室外方へ向け
て変形するとき、前記構造部材の前記2つのフランジ接
合部のうちの一方のフランジ接合部に突き当たるように
形成されている。
【0006】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネ
ルギ吸収構造はまた、前記構造部材の前記2つのフラン
ジ接合部のうちの一方のフランジ接合部と、このフラン
ジ接合部に対向する前記内装材の部分とを結合する1ま
たは複数のクリップを備える。
【0007】好ましい態様では、前記構造部材は自動車
のフロントピラーである。
【0008】複数の当てリブを備える場合、前記エネル
ギ吸収材は、前記内装材の長手方向へ伸びる縦リブと、
この縦リブと交差する横リブとを有する樹脂製の格子状
リブとすることができる。この格子状リブと前記当てリ
ブとの間に、前記長手方向へ伸びる空間が形成される。
【0009】本発明はまた、アウタパネルおよびインナ
パネルそれぞれの2つのフランジを重ね合せて接合され
た2つのフランジ接合部を有し、仮想面で切断した断面
が閉じ構造に形成される構造部材と、この構造部材から
車室内方へエネルギ吸収に必要な間隔をおいて配置され
る内装材と、前記間隔内に配置されるエネルギ吸収材と
を備える自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造であ
る。前記エネルギ吸収材は、前記内装材の長手方向へ伸
びる少なくとも1つの縦リブと、この縦リブと交差する
複数の横リブとを有する樹脂製の格子状リブである。前
記少なくとも1つの縦リブは、前記仮想面において、前
記インナパネルの前記2つのフランジのうちの一方の根
元に向けて伸びている。
【0010】
【作用および効果】車室内から車室外方へ向く衝撃力が
加わり、内装材が車室外方へ向けて変形するとき、請求
項1に記載の発明では、当てリブが構造部材のフランジ
接合部に突き当たって内装材を拘束する。また、請求項
2に記載の発明では、クリップが内装材を拘束する。ま
た、請求項5に記載の発明では、少なくとも1つの縦リ
ブがインナパネルのフランジの根元に突き当たって内装
材を拘束する。
【0011】請求項1または請求項2に記載の発明によ
れば、衝撃力が加わったとき内装材が滑ったり、開いた
状態となったりするのを、当てリブまたはクリップによ
って内装材を拘束することにより防止することができ
る。その結果、エネルギ吸収材を確実に変形させること
ができることとなり、衝撃エネルギを効果的に吸収でき
る。また、設計どおりのエネルギ吸収特性を発現させる
ことができる。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、フロント
ピラーの車室内方に配置する内装材であるピラーガーニ
ッシュが滑ったり、開いた状態となったりするのを防止
してエネルギ吸収材を確実に変形させ、衝撃エネルギを
効果的に吸収できるため、エネルギ吸収に必要なフロン
トピラーとピラーガーニッシュとの間の間隔を最小にす
ることができる。その結果、視界を狭めることなく、衝
撃エネルギを吸収できる。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、エネルギ
吸収材が格子状リブであるため、格子の縦リブおよび
(または)横リブの厚み、数量などを選定することによ
って簡単にエネルギ吸収特性を変更できる。また、樹脂
製であるため、成形が容易である。加えて、格子状リブ
と当てリブとの間に長手方向へ伸びる空間があるため、
この空間内にワイヤハーネスなどを配置することがで
き、当てリブをワイヤハーネスなどの保持手段として使
用することができる。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、内装材の
姿勢や位置を衝撃力が加わる前と実質的に同じ状態に保
ち、格子状リブを衝撃力が加わる前と実質的に同じ位置
で変形させることができるため、静的な変形モードと対
比したエネルギ吸収特性の調整が容易である。また、フ
ランジの根元に突き当たった縦リブが座屈して衝撃力を
直接に吸収し始めると共に、格子状リブの全体に衝撃力
を伝播させ、衝撃力が加わる初期からエネルギ吸収が可
能である。これは、立ち上がりの急な荷重−変位のエネ
ルギ吸収特性を得ることができることであり、理想的な
矩形状のエネルギ吸収特性に近づけることができる。ま
た、エネルギ吸収材が格子状リブであるため、格子の縦
リブおよび(または)横リブの厚み、数量などを選定す
ることによって簡単にエネルギ吸収特性を変更できる。
また、樹脂製であるため、成形が容易である。また、エ
ネルギ吸収材は、衝撃エネルギを吸収する機能と、内装
材の姿勢や位置を同じ状態に保つ機能とを合せ持つ。し
たがって、内装材の姿勢や位置を同じ状態に保つための
新たな部品が不要となる。
【0015】
【発明の実施の形態】構造部材は、たとえば、フロント
ピラーであり、アウタパネルおよびインナパネルそれぞ
れの2つのフランジを重ね合せて接合し、水平の仮想面
で切断した断面が閉じ構造となるように形成する。フロ
ントピラーから車室内方へエネルギ吸収に必要な間隔10
〜30mmをおいて内装材であるピラーガーニッシュを配置
する。エネルギ吸収材は、作り易さ、エネルギ吸収特性
の設定のし易さ、取扱易さ等の理由から、1または複数
の縦リブと複数の横リブとからなるポリエチレンのよう
な硬質樹脂製の格子状リブであることが好ましい。リブ
相互のピッチは15〜35mm、リブの厚みは1 〜2mm とする
ことができる。エネルギ吸収材は、フロントピラーのイ
ンナパネルまたはピラーガーニッシュに取り付ける。エ
ネルギ吸収材はまた、ピラーガーニッシュと一体に成形
することもできる。
【0016】複数の当てリブは、ピラーガーニッシュの
成形時にピラーガーニッシュと一体に成形されるもの
で、ピラーガーニッシュの長手方向へ20〜40mmのピッチ
で位置させる。当てリブの厚みは、1 〜3mm とすること
ができる。当てリブは、ピラーガーニッシュの長手方向
の2つの側部のうち前方の側部に設ける。一般的には、
内装材に加わると考えられる衝撃力の向きにある側部に
配置するようにする。一方、複数のクリップは、当てリ
ブと共に、または当てリブに代えて、ピラーガーニッシ
ュの後方の側部と、この側部に対向するフランジ接合部
とに、当てリブのピッチの2〜3倍のピッチで取り付け
る。一般的には、クリップは、内装材に加わると考えら
れる衝撃力の向きにある側部とは異なる側部と、この側
部に対向するフランジ接合部とに取り付ける。クリップ
は、断面がU字状となった湾曲部分と平坦部分とを有す
るもので、厚みの薄い金属板をプレス成形して作ること
ができる。湾曲部分をフランジ接合部に被せ、平坦部分
を内装材に接着または溶着などにより固定する。
【0017】エネルギ吸収材である格子状リブの縦リブ
をインナパネルのフランジの根元に向けて伸ばすとき、
縦リブとフランジの根元との間に2 〜5mm のすきまがで
きるように縦リブの寸法を定めることができる。内装材
に加わると考えられる衝撃力の向きと実質的に同じ向き
に複数の縦リブがある場合、仮想面において端部にある
縦リブをインナパネルのフランジの根元に向けて伸ばす
ことができる。2つの縦リブをインナパネルの2つのフ
ランジの根元に向けてそれぞれ伸ばすこともできる。
【0018】
【実施例】衝撃エネルギ吸収構造は、断面状態を示す図
1および分解斜視状態を示す図2を参照すると、構造部
材10と、内装材12と、エネルギ吸収材14とを備え
る自動車の車体上部において衝撃エネルギを吸収するも
ので、当てリブ16を備える。
【0019】構造部材10は、図示の実施例では、乗用
車のフロントピラーである。構造部材10は、アウタパ
ネル18の2つのフランジ19A、19Bと、インナパ
ネル20の2つのフランジ21A、21Bと、さらに、
補強パネル22の2つのフランジ23A、23Bとの互
いに対向するものを重ね合せ、スポット溶接して接合さ
れた2つのフランジ接合部24、25を有し、水平の仮
想面で切断した断面が閉じ構造に形成されている。ウイ
ンドシールドガラス52とドアガラス54とが構造部材
10の近傍に配置される。
【0020】内装材12はピラーガーニッシュであり、
構造部材10のインナパネル20から車室内方へエネル
ギ吸収に必要な間隔Dをおいて配置されている。間隔D
の大きさは随所で異なっているが、10〜30mmの範囲内に
定める。
【0021】エネルギ吸収材14は、図示の実施例で
は、内装材12の長手方向へ伸びている3条の縦リブ2
8と、これら縦リブ28と交差する方向へ伸びているか
なりの数量の横リブ29とを有する樹脂製の格子状リブ
である。エネルギ吸収材14は、インナパネル20の近
くとなる取付座30と、内装材12の近くとなる取付座
31とを所要箇所に有する。間隔D内に配置したエネル
ギ吸収材14の取付座30にねじ34を通し、これをイ
ンナパネル20にねじ込んでエネルギ吸収材14をイン
ナパネル20に取り付ける。一方、内装材12を貫通す
るクリップ36をエネルギ吸収材14の取付座31に差
し込んで内装材12をエネルギ吸収材14に取り付け
る。
【0022】複数の当てリブ16が、内装材12の前方
の側部で内装材12の車室外側面13から車室外方へ向
けて突出されている。複数の当てリブ16を、図2に示
すように、内装材12の長手方向へ間隔をおいて配置す
ることが好ましいが、1つの当てリブ16を設けるだけ
でもよい。当てリブ16は、図1に示す実施例では、平
面形状が実質的に三角形を呈するように形成されてい
る。当てリブ16は、たとえば、乗員の頭部40が内装
材12に当たり、その衝撃力Fによって内装材12が車
室外方へ向けて変形するとき、構造部材10の前方のフ
ランジ接合部24に突き当たる。
【0023】図1に示す実施例では、複数の当てリブ1
6とエネルギ吸収材である格子状リブ14との間に、内
装材12の長手方向である上下方向へ伸びる空間42が
形成されている。この空間42内にワイヤハーネス44
を配置することができ、適当なクランプを使用してワイ
ヤハーネス44を当てリブ16に保持させることができ
る。
【0024】図1および図2に示した実施例では、複数
のクリップ46が構造部材10の後方のフランジ接合部
25と、このフランジ接合部25に対向する内装材12
の部分とを結合している。クリップ46は1つだけでも
有効である。クリップ46は、図3に示すように、U字
状をした湾曲部分48と、平坦部分49と、湾曲部分4
8と平坦部分49とを連結する連結部分50とを有し、
薄い鋼板をプレス成形して作られている。湾曲部分48
には切り起し51がある。湾曲部分48をフランジ接合
部25に嵌合して切り起し51をフランジ接合部25に
密着させ、平坦部分49を内装材12に接着または溶着
などにより固定する。
【0025】なお、図1には便宜上、当てリブ16とク
リップ46とを記載してあるが、当てリブ16とクリッ
プ46とは、少なくとも一方を設けることが必要であ
る。
【0026】図4に示すように、当てリブ16を備える
内装材12に衝撃力Fが加わると、内装材12は車室外
方へ向けて変形し、同時に、Aのようにウインドシール
ドガラス52に向けて滑る。これは、内装材12がクリ
ップ36によってエネルギ吸収材14に取り付けられて
いても、クリップ36の差込み穴のクリアランスによっ
て、または差込み穴の周縁部分の破壊によって生ずる。
内装材12が滑り、当てリブ16がフランジ接合部24
に突き当たると、内装材12はそれ以上滑ることができ
ない。そこで、衝撃力Fがエネルギ吸収材14に加わ
り、エネルギ吸収材14の縦リブ28および横リブ29
が座屈またはせん断して衝撃エネルギを吸収する。
【0027】図5に示すように、クリップ46を備える
内装材12に衝撃力Fが加わると、クリップ46がない
場合には仮想線のように変形していた内装材の変形は、
クリップ46があることによって阻止される。そこで、
衝撃力Fがエネルギ吸収材14に加わり、エネルギ吸収
材14の縦リブ28および横リブ29が座屈またはせん
断して衝撃エネルギを吸収する。
【0028】背面からの斜視状態を示す図6および断面
状態を示す図7を参照すると、エネルギ吸収材60は、
2条の縦リブ62、64と、縦リブ62、64と交差す
るかなりの数量の横リブ66とを有する樹脂製の格子状
リブである。この実施例では、構造部材10と内装材1
2とは前記実施例と実質的に同じ構造である。
【0029】縦リブ62、64は内装材12の長手方向
へ伸びており、一方の縦リブ62は、水平の仮想面にお
いてすなわち図7の紙面において、インナパネル20の
2つのフランジ21A、21Bのうちの一方のフランジ
21Bの根元68に向けて伸びている。換言すると、前
記仮想面において、縦リブ62は縦リブ64よりも長
く、いわば延長した形態で形成され、延長部分がフラン
ジ21Bのコーナに達し、先端が根元68の近傍に位置
している。縦リブ62の形態は、エネルギ吸収材60の
長手方向の全長にわたって実質的に同じであり、2条の
縦リブ62、64の長手方向の長さは実質的に等しい。
エネルギ吸収材60は、複数(図6には1つを示す)の
取付座70を有し、この取付座70の穴72に通したボ
ルト34(図2)をインナパネルにねじ込んで構造部材
10に取り付けられる。
【0030】エネルギ吸収材60の仮想面における形状
によっては、縦リブ62と複数の横リブ66とによって
格子状リブを形成することができる。また、インナパネ
ル20の2つのフランジ21A、21Bのうちの他方の
フランジ21Aの根元に向けて縦リブを伸ばすこともで
きる。
【0031】エネルギ吸収材60は次のように機能す
る。乗員40から車室外方へ向く衝撃力Fが内装材12
を経て加わると、縦リブ62がインナパネル20のフラ
ンジ21Bの根元68に突き当たり、エネルギ吸収材6
0を拘束する。このとき、内装材12の姿勢や位置は、
衝撃力が加わる前と実質的に同じ状態に保たれ、格子状
リブのエネルギ吸収材60は、衝撃力が加わる前と実質
的に同じ位置で変形される。衝撃力によってフランジ2
1Bの根元68に突き当たった縦リブ62は、座屈して
衝撃力を直接に吸収し始めると共に、格子状リブの全体
に衝撃力を伝播させ、衝撃力が加わる初期からエネルギ
吸収する。その結果、荷重−変位のエネルギ吸収特性A
は、図8に示すように、立ち上がりA0 の急な特性とな
り、理想的な矩形状のエネルギ吸収特性に近づく。これ
に対して、エネルギ吸収材を何等拘束しない場合、エネ
ルギ吸収特性Bは、立ち上がりB0 が緩やかで、底づき
1が発生し易い特性となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造の実施例の、水平の仮想面で切断した断面図で
ある。
【図2】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造の実施例の分解斜視図である。
【図3】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造に使用するクリップの実施例の斜視図である。
【図4】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造の、当てリブを備えた場合の作用を示す模式図
である。
【図5】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造の、クリップを備えた場合の作用を示す模式図
である。
【図6】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造に使用するエネルギ吸収材の背面から見た斜視
図で、一部を示している。
【図7】図6に示したエネルギ吸収材を使用した、本発
明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造の別
の実施例の、水平の仮想面で切断した断面図で、(a)
は変形前を、(b)は変形後を示している。
【図8】エネルギ吸収材の荷重−変位特性図である。
【符号の説明】
10 構造部材(フロントピラー) 12 内装材(ピラーガーニッシュ) 14、60 エネルギ吸収材(格子状リブ) 16 当てリブ 18 アウタパネル 20 インナパネル 21A、21B フランジ 24、25 フランジ接合部 28、62、64 縦リブ 29、66 横リブ 42 空間 44 ワイヤハーネス 46 クリップ 68 根元

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウタパネルおよびインナパネルそれぞ
    れの2つのフランジを重ね合せて接合された2つのフラ
    ンジ接合部を有し、閉じ断面構造に形成される構造部材
    と、この構造部材から車室内方へエネルギ吸収に必要な
    間隔をおいて配置される内装材と、前記間隔内に配置さ
    れるエネルギ吸収材とを備える自動車の車体上部の衝撃
    エネルギ吸収構造であって、 前記内装材の車室外側面から車室外方へ向けて突出する
    1または複数の当てリブを備え、この当てリブは、前記
    内装材が車室外方へ向けて変形するとき、前記構造部材
    の前記2つのフランジ接合部のうちの一方のフランジ接
    合部に突き当たるように形成された、自動車の車体上部
    の衝撃エネルギ吸収構造。
  2. 【請求項2】 アウタパネルおよびインナパネルそれぞ
    れの2つのフランジを重ね合せて接合された2つのフラ
    ンジ接合部を有し、閉じ断面構造に形成される構造部材
    と、この構造部材から車室内方へエネルギ吸収に必要な
    間隔をおいて配置される内装材と、前記間隔内に配置さ
    れるエネルギ吸収材とを備える自動車の車体上部の衝撃
    エネルギ吸収構造であって、 前記構造部材の前記2つのフランジ接合部のうちの一方
    のフランジ接合部と、このフランジ接合部に対向する前
    記内装材の部分とを結合する1または複数のクリップを
    備える、自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造。
  3. 【請求項3】 前記構造部材は自動車のフロントピラー
    である、請求項1または請求項2に記載の自動車の車体
    上部の衝撃エネルギ吸収構造。
  4. 【請求項4】 前記エネルギ吸収材は、前記内装材の長
    手方向へ伸びる縦リブと、この縦リブと交差する横リブ
    とを有する樹脂製の格子状リブであり、前記当てリブは
    複数設けられており、前記格子状リブと前記当てリブと
    の間に、前記長手方向へ伸びる空間が形成されている、
    請求項1に記載の自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収
    構造。
  5. 【請求項5】 アウタパネルおよびインナパネルそれぞ
    れの2つのフランジを重ね合せて接合された2つのフラ
    ンジ接合部を有し、仮想面で切断した断面が閉じ構造に
    形成される構造部材と、この構造部材から車室内方へエ
    ネルギ吸収に必要な間隔をおいて配置される内装材と、
    前記間隔内に配置されるエネルギ吸収材とを備える自動
    車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造であって、 前記エネルギ吸収材は、前記内装材の長手方向へ伸びる
    少なくとも1つの縦リブと、この縦リブと交差する複数
    の横リブとを有する樹脂製の格子状リブであり、前記少
    なくとも1つの縦リブは、前記仮想面において、前記イ
    ンナパネルの前記2つのフランジのうちの一方の根元に
    向けて伸びている、自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸
    収構造。
JP8213319A 1996-04-10 1996-07-25 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造 Pending JPH09328047A (ja)

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JP8213319A JPH09328047A (ja) 1996-04-10 1996-07-25 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造
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JP11217496 1996-04-10
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