JPH07257175A - 自動車の内装材の衝撃吸収構造 - Google Patents

自動車の内装材の衝撃吸収構造

Info

Publication number
JPH07257175A
JPH07257175A JP6075509A JP7550994A JPH07257175A JP H07257175 A JPH07257175 A JP H07257175A JP 6075509 A JP6075509 A JP 6075509A JP 7550994 A JP7550994 A JP 7550994A JP H07257175 A JPH07257175 A JP H07257175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interior material
shock
pad
interior
automobile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6075509A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Kondo
裕二 近藤
Yuzuru Imoto
讓 井本
Masaya Kubo
昌也 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP6075509A priority Critical patent/JPH07257175A/ja
Publication of JPH07257175A publication Critical patent/JPH07257175A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝撃吸収特性を実質的に一定にできる、自動
車の内装材の衝撃吸収構造を提供すること。 【構成】 車室の回りのパネル(20)から内方へ間隔
(D)をおいて配置される内装材(22)によって衝撃
を吸収する構造である。内装材(22)から外方へ向け
て間隔(D)内に突出され、突出方向と実質的に直交す
る方向へ小区分(28)を画定する樹脂製の複数の板状
のリブ(24)と、小区分(28)内に配置される圧縮
性のパッド(26)とを備える。パッド(26)はリブ
(24)より外方へ距離(A)突出する長さを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の内装材の衝撃吸
収構造に関する。前記内装材は、フロントピラーやセン
タピラーの内方のピラーガーニッシュ、ルーフサイドレ
ールの内方のルーフサイドガーニッシュ、ドアパネルの
内方のドアトリムのような、乗員の頭部または腹部が衝
突する可能性が高いものである。
【0002】
【従来の技術】ドアトリムの背面に、ドアのインナパネ
ルに当接する樹脂製の複数のリブを設けた衝撃吸収構造
が提案されている(実開平4-128912号公報)。この衝撃
吸収構造では、乗員から加わる衝撃によってリブを弾性
変形または破断させ、これによって衝撃を吸収する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】複数のリブによって衝
突時の衝撃を当初企図したとおり吸収するためには、全
てのリブが確実に弾性変形するか、または確実に破断す
る必要がある。しかし、実際には、リブが倒れ込んだ
り、破断がまちまちに起こったりすることから、衝撃吸
収特性が一定とならず、必要な衝撃吸収が得られないこ
とがある。
【0004】本発明の目的は、衝撃吸収特性を実質的に
一定にできる、自動車の内装材の衝撃吸収構造を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、車室の回りの
パネルから内方へ間隔をおいて配置される内装材によっ
て衝撃を吸収する構造であって、前記内装材または前記
内装材の外側に配置する補助材から外方へ向けて前記間
隔内に突出され、突出方向と実質的に直交する方向へ小
区分を画定する樹脂製の複数の板状のリブと、前記小区
分内に配置される圧縮性のパッドとを備え、該パッドは
前記リブと等しい長さであるか前記リブより外方へ突出
する長さを有する。
【0006】本発明はまた、車室の回りのパネルから内
方へ間隔をおいて配置される内装材によって衝撃を吸収
する構造であって、前記内装材または前記内装材の外側
に配置する補助材から外方へ向けて前記間隔内に突出さ
れ、突出方向と実質的に直交する方向へ小区分を画定す
る樹脂製の複数の板状のリブと、前記小区分内に配置さ
れる圧縮性のパッドとを備え、該パッドは前記リブより
内方に位置する。
【0007】本発明はまた、車室の回りのパネルから内
方へ間隔をおいて配置される内装材によって衝撃を吸収
する構造であって、前記内装材または前記内装材の外側
に配置する補助材から外方へ向けて前記間隔内に突出さ
れる樹脂製の複数のピンを備え、これらピンは、突出方
向に交差する方向への倒れ込みを防ぐように相互に接近
して配列されている。
【0008】本発明はまた、車室の回りのパネルから内
方へ間隔をおいて配置される内装材によって衝撃を吸収
する構造であって、前記内装材または前記内装材の外側
に配置する補助材から外方へ向けて前記間隔内に突出さ
れる樹脂製の複数の中空ボスを備え、これら中空ボス
は、突出方向に交差する方向への倒れ込みを防ぐように
相互に接近して配列されている。
【0009】前記各ピンまたは各中空ボスは、その一部
で、該各ピンまたは各中空ボスに隣り合って位置する別
のピンまたは別の中空ボスの一部と結合されることがで
きる。
【0010】
【作用および効果】所定以上の荷重が乗員から内装材に
加わると、まずパッドが内装材とパネルとによって荷重
方向へ圧縮される。これによって荷重による衝撃エネル
ギを吸収すると共に、荷重方向へ実質的に直交する方向
へのパッドの膨らみによる力によってリブの倒れ込みを
防ぐ。パッドがリブの長さまで圧縮された後、パッドと
リブとが変形し、衝撃エネルギを吸収する。
【0011】パッドの圧縮変形によって荷重の入力初期
の衝撃エネルギを吸収し、その後、パッドとリブとの変
形によって衝撃エネルギを吸収するが、この間、リブの
倒れ込みを防ぐため、リブの弾性変形または破断を当初
に企図したとおりに行わせることができる。その結果、
エネルギの吸収特性を実質的に一定に保つことができ
る。また、パッドとリブとによって衝撃エネルギを吸収
するため、エネルギの吸収能力を高めることができる。
【0012】パッドがリブより内方に位置する場合、所
定以上の荷重が乗員から内装材に加わると、リブが変形
し、その変形によって生ずるパッドの反発力によりリブ
の倒れ込みを防ぐ。その結果、リブの弾性変形または破
断を当初に企図したとおりに行わせることができ、エネ
ルギの吸収特性を実質的に一定に保つことができる。ま
た、リブの弾性変形または破断が生ずるとき、パッドも
同時に変形し衝撃エネルギを吸収するため、エネルギの
吸収能力を高めることができる。
【0013】樹脂製の複数のピンを備える場合、所定以
上の荷重が乗員から内装材に加わると、複数のピンが座
屈して破断し、荷重による衝撃エネルギを吸収する。こ
の場合、複数のピンは相互に接近しているため、互いに
干渉し合って各ピンが倒れ込むのを防ぐ。
【0014】複数のピンを破断させることができるた
め、当初に企図したとおりの実質的に一定のエネルギ吸
収特性を得ることができる。
【0015】複数の中空ボスを備える場合、中空ボスの
剛性が高くなっていることと、複数の中空ボスが互いに
干渉することから、中空ボスが倒れ込むのを防ぐ。その
結果、中空ボスを弾性変形または破断させることができ
るため、当初に企図したとおりの実質的に一定のエネル
ギ吸収特性を得ることができる。
【0016】複数のピンまたは中空ボスを備え、各ピン
または各中空ボスがその一部で隣り合って位置する別の
ピンまたは別の中空ボスの一部と結合される場合、複数
のピンまたは中空ボスが相互に接近していることと、各
ピンまたは各中空ボスが結合されていることから、ピン
または中空ボスの倒れ込みを一層確実に防ぐことができ
る。
【0017】
【実施例】自動車の内装材の衝撃吸収構造は、図1に示
すように、車室の回りのパネル20から内方Inへ間隔D
をおいて配置される内装材22によって衝撃を吸収する
ものであって、内装材22から外方Ouへ向けて前記間隔
D内に突出される複数のリブ24と、パッド26とを備
える。
【0018】パネル20は車体のパネルであって、フロ
ントピラー、センタピラーもしくはリヤピラーのような
構造部材のインナパネル、ルーフサイドレールのような
構造部材のインナパネルまたはドアのような部品のイン
ナパネルである。このパネル自体は、そのパネルが属す
る構造部材または部品にしたがって公知の構造に形成さ
れる。
【0019】内装材22は、パネル20の内方に間隔D
をおいて配置されるもので、パネル20に応じてピラー
ガーニッシュ、ルーフサイドガーニッシュまたはドアト
リムである。前記間隔Dは、15〜30mmの範囲に定めるこ
とが好ましい。
【0020】複数のリブ24はそれぞれ板状であり、突
出方向Ouと実質的に直交する方向Ltへ小区分28を画定
する。この場合、小区分は、複数の板状のリブ24を格
子状に配列し、四方または三方をリブ24で囲まれたも
のとする他、複数の板状のリブ24を平行に配列し、二
方をリブ24で囲まれたものとすることができる。後者
の場合、複数のリブ24を水平方向へ間隔をおいて平行
に配列することができ、また上下方向へ間隔をおいて平
行に配列することができる。リブ24相互の間隔は、た
とえば、45mm程度にとり、リブ24の厚みは、たとえ
ば、数ミリとすることができる。
【0021】図示の実施例では、複数のリブ24は、内
装材22の裏面に一体に設けられ、内装材22から突出
している。内装材22は、たとえば、ポリプロピレンま
たはポリエチレンのような硬質の樹脂で射出成形される
ため、複数のリブ24はその成形と同時に成形される。
【0022】パッド26は圧縮性のもので、複数の板状
のリブ24によって画定された小区分28内に1個配置
するようにする。パッド26は、小区分28内に配置し
たとき、リブ24と等しい長さであるか、図示のように
リブ24より距離Aだけ外方へ突出する長さを有する。
距離Aは、間隔Dの1/5 〜1/10の大きさでよい。パッド
26は、ゴムまたは発泡ウレタンによって成形でき、内
装材22に接着するか、リブ24に接着する。複数のリ
ブ24を格子状に配列して小区分28を画定する場合、
接着することは必ずしも必要ではなく、パッド26を弾
性変形させて小区分28内に押し込めることができる。
【0023】複数のリブ24およびパッド26と共に内
装材22を車体のパネル20に取り付ける。この取付け
は、リブ24のない内装材22の部分にそれ自体公知の
クリップを取り付け、このクリップをパネル20の穴に
押し込んで行う。取付け状態では、パッド26がパネル
20に実質的に接するように長さを定めておくことが好
ましい。これによれば、荷重が加わる当初より、エネル
ギ吸収が可能であり、内装材22の変位を有効に利用で
きる。
【0024】パッド26がリブ24より外方Ouへ距離A
突出した結果、所定以上の荷重が乗員から内装材22に
加わると、内装材22が外方Ouへ変位し、まずパッド2
6が圧縮力Bを受ける。パッド26が圧縮力Bを受ける
と、パッド26が圧縮方向に直交する方向へ膨らもうと
し、パッド26からリブ24に向けて力bが発生する。
この力bによってリブ24の倒れ込みを防ぐ。パッド2
6が距離A圧縮された後、パッド26と複数のリブ24
とが圧縮され、変形する。
【0025】図2に示す自動車の内装材の衝撃吸収構造
は、車室の回りのパネル20から内方Inへ間隔Dをおい
て配置される内装材22によって衝撃を吸収するもので
あって、内装材22から外方Ouへ向けて前記間隔D内に
突出される複数のリブ34と、パッド36とを備える。
パネル20および内装材22は、図1の実施例と同じで
ある。
【0026】複数のリブ34はそれぞれ板状であり、突
出方向Ouと実質的に直交する方向Ltへ小区分38を画定
する。この場合の小区分は、図1と同様に、複数の板状
のリブ34を格子状に配列し、四方または三方をリブ3
4で囲まれたものとする他、複数の板状のリブ34を平
行に配列し、二方をリブ34で囲まれたものとすること
ができる。
【0027】図示の実施例では、複数のリブ34は、内
装材22の裏面に一体に設けられ、内装材22から突出
している。一方、パッド36は圧縮性のもので、複数の
板状のリブ34によって画定された小区分38内に1個
配置するようにする。パッド36は、小区分38内に配
置したとき、リブ34より距離Cだけ内方Inに位置す
る。パッド36は、ゴムまたは発泡ウレタンによって成
形でき、図1のパッド26と同様に内装材22またはリ
ブ34に取り付ける。
【0028】複数のリブ34およびパッド36と共に内
装材22を車体のパネル20に取り付ける。この取付け
状態では、リブ34がパネル20に接するようにする。
パッド36がリブ34より内方に位置する結果、所定以
上の荷重が乗員から内装材22に加わると、リブ34が
変形し、その変形によってリブ34からパッド36に力
cが働く。この力cはリブ34を倒れ込ませようとする
が、力cによってパッド36に生ずる反発力によりリブ
34の倒れ込みを防ぐことができる。この効果は、距離
Cによって影響を受けるため、実験的に距離Cを定める
ことが好ましい。リブ34が弾性変形または破断をする
とき、パッド36が変形し、両者によって衝撃エネルギ
を吸収する。
【0029】図1および図2の実施例では、複数のリブ
24、34は内装材22と一体に成形されている。これ
に代え、複数のリブ24、34を内装材22の外側に配
置する補助材40と一体に成形し、補助材40を内装材
22に取り付けるようにすることもできる。内装材22
と複数のリブ24、34とを一体に成形する場合、内装
材22の意匠面のリブに対応する部分に凹みまたは白化
のような熱硬化の影響が現れることがあるが、複数のリ
ブ24、34を補助材40に設けるようにすれば、内装
材22の意匠面への影響を排除できる。さらに、内装材
22と複数のリブ24、34および補助材40とを別の
材料によって成形できる。反面、複数のリブ24、34
を補助材40に一体に設ける場合、補助材40を内装材
22に取り付ける手間がかかる。したがって、内装材2
2やリブ24、34の厚みを勘案し、いずれかを選定す
る。
【0030】図3に示す自動車の内装材の衝撃吸収構造
は、車室の回りのパネル50から内方へ間隔52をおい
て配置される内装材54によって衝撃を吸収する構造で
あり、内装材54の外側に配置する補助材56から外方
へ向けて間隔52内に突出される樹脂製の複数のピン5
8を備える。これらピン58は、突出方向に交差する方
向への倒れ込みを防ぐように相互に接近して配列されて
いる。
【0031】図示の実施例では、パネル50は、車体の
センタピラー60のインナパネルである。センタピラー
60は、インナパネル50のフランジ51A、51Bと
アウタパネル62の互いに対面するフランジ63A、6
3Bとを重ね合せてスポット溶接し、水平仮想面で切断
した断面が閉じ構造を呈している。シートベルト用のア
ンカプレート66がセンタピラー60にスライド可能に
取り付けられている。
【0032】内装材54はピラーガーニッシュであっ
て、ポリエチレンまたはポリプロピレンのような硬質樹
脂を射出成形または押出し成形して作られる。内装材5
4は、植毛その他の処理層55を意匠面として有する。
内装材54はパネル50から間隔52をおくが、この間
隔52は、15〜30mmとすることができる。
【0033】補助材56は、内装材54とは別個に成形
されたもので、つめ68によって、接着によって、また
は両者によって内装材54に取り付ける。補助材56
は、内装材54と同じ硬質の樹脂によって、または塩化
ビニルのような硬質の樹脂によって成形できる。図示の
実施例では、2つの補助材56を、アンカプレート66
をはさんで前方および後方にそれぞれ位置するように取
り付けてある。すなわち、図3および図8に示すよう
に、内装材54にはアンカプレート66を移動させるた
めの長穴70を設けてあることから、1つの補助材56
を長穴70の前方に、また別の補助材56を長穴70の
後方に配置してある。補助材56は、水平断面が円弧状
を呈するように、かつ、中心角がほぼ90°となるように
成形してある。
【0034】複数のピン58は、補助材56と一体に成
形し、外方へ突出させるもので、水平断面において互い
に平行となるように配列してあるが、図3の紙面に垂直
な方向では、位相がずれるように千鳥状に配列すること
が好ましい。複数のピン58は、衝撃が加わる方向、換
言すれば、内装材の種類と取付け箇所に応じてその傾き
を変えるが、図3に示す実施例では、車体の前後方向へ
伸びる仮想線に対して45°の角度をなしている。複数の
ピン58それぞれの断面形状は、丸、三角、四角、星形
その他の任意の形状にすることができ、各ピン58の外
径は、3 〜5mmにすることができる。ピン58は、細い
ものをより多く配列することが好ましく、外径と同じか
外径の約1.5 倍程度の間隔を隣り合って位置するピン5
8間に取れば、倒れ込みを防ぐことができる。図3の実
施例では、複数のピン58は、断面の寸法が変わらない
ストレートタイプである。
【0035】図4に示す自動車の内装材の衝撃吸収構造
は、図3に示した衝撃吸収構造と基本的な構成の点で同
じである。すなわち、車室の回りのパネル50から内方
へ間隔52をおいて配置される内装材54によって衝撃
を吸収する構造であり、内装材54の外側に配置する補
助材56から外方へ向けて間隔52内に突出される樹脂
製の複数のピン72を備える。これらピン72は、突出
方向に交差する方向への倒れ込みを防ぐように相互に接
近して配列されている。
【0036】図4の衝撃吸収構造に使用している複数の
ピン72は、補助材56に取り付けた根本から先端に向
けて先細状に形成した円錐台形状のテーパタイプであ
る。その他の点、すなわち、複数のピン72の配列や断
面形状などは図3の衝撃吸収構造と同じでよく、また外
径は、たとえば、根本を先端より0.5 〜1mm 太くし、先
端を3 〜5mm にすることができる。テーパタイプにすれ
ば、成形後の型抜きが容易であり、衝撃吸収特性を漸増
パターンにすることができる。これに対し、ストレート
タイプでは衝撃吸収特性は、立ち上りの急なパターンと
なる。
【0037】前記実施例では、複数のピン58、72
は、補助材56と一体に成形されている。これに代え、
後述する図7の衝撃吸収構造と同じく、複数のピン5
8、72を内装材と一体に成形することもできる。
【0038】前記各ピン58、72は、その一部で、該
各ピンに隣り合って位置する別のピンの一部と結合され
うる。図5に示すように、1つのピン58Aと、隣り合
って位置する別の2つのピン58B、58Cとを三角形
状に(同図a)または円形状に(同図b)結合したり、
1つのピン58Aと、隣り合って位置する別の2つのピ
ン58B、58Dと、さらに、別の1つのピン58C
と、隣り合って位置する別の2つのピン58B、58D
とを四角形状に(同図c)結合したり、図示は省略した
が、隣り合って位置する2つのピンを直線状に結合した
りすることができる。この場合、それぞれのピンの根本
部分を、ピンの全長の1/3 〜1/4 の長さにわたって結合
することができる。これにより、各ピンの剛性を高め、
倒れ込みをより確実に防ぐことができる。
【0039】図6に示した衝撃吸収構造は、車室の回り
のパネル50から内方へ間隔52をおいて配置される内
装材54によって衝撃を吸収する構造であって、内装材
54の外側に配置する補助材76から外方へ向けて間隔
52内に突出される樹脂製の複数の中空ボス78を備え
る。これら中空ボス78は、突出方向に交差する方向へ
の倒れ込みを防ぐように相互に接近して配列されてい
る。
【0040】図示の実施例では、パネル50は、車体の
センタピラー60のインナパネルである。センタピラー
60は図3と同じ構成であり、また内装材54はピラー
ガーニッシュであって、図3の実施例に関して説明した
ものと同じである。
【0041】補助材76は、内装材54とは別個に成形
されたものであって、補助材56と同様に成形でき、補
助材56と同様に、つめによって、接着によって、また
は両者によって内装材54に取り付ける。図示の実施例
では、2つの補助材76の1つを、アンカプレート66
を移動させるための長穴70の前方に、また別のものを
長穴70の後方に配置してある。補助材76は、水平断
面が円弧状を呈するように、かつ、中心角がほぼ90°と
なるように成形してある。
【0042】複数の中空ボス78は、補助材76と一体
に成形し、外方へ突出させる。中空ボス78は、ピン5
8、72より太い外径の円筒または角筒とすることがで
き、水平断面において互いに平行となるように配列して
あるが、図6の紙面に垂直な方向では、位相がずれるよ
うに千鳥状に配列することが好ましい。複数の中空ボス
78は、衝撃が加わる方向、換言すれば、内装材の種類
と取付け箇所に応じてその傾きを変えるが、図6に示す
実施例では、車体の前後方向へ伸びる仮想線に対して45
°の角度をなしている。各中空ボス78の外径は、10〜
20mmにすることができ、厚みは3 〜5mm にすることがで
きる。中空ボス78は、外径と同じか外径の約1.5 倍程
度の間隔を隣り合って位置する中空ボス78間に取るよ
うにすれば、倒れ込みを防ぐことができる。図示の中空
ボス78は、ストレートタイプであるが、これに代え、
テーパタイプとすることもできる。
【0043】図7に示した衝撃吸収構造は、車室の回り
のパネル50から内方へ間隔52をおいて配置される内
装材80によって衝撃を吸収する構造であって、内装材
80から外方へ向けて間隔52内に突出される樹脂製の
複数の中空ボス78を備える。これら中空ボス78は、
突出方向に交差する方向への倒れ込みを防ぐように相互
に接近して配列されている。
【0044】図示の実施例では、パネル50は、車体の
センタピラー60のインナパネルである。センタピラー
60は図3と同じ構成である。
【0045】内装材80はピラーガーニッシュであっ
て、ポリエチレンまたはポリプロピレンのような硬質樹
脂を射出成形して作られる。そして、複数の中空ボス7
8が射出成形によって同時に成形される。内装材80は
パネル50から間隔52をおくが、この間隔52は、15
〜30mmとすることができる。
【0046】図示の実施例では、内装材80には、アン
カプレート66を移動させるための長穴70の前方に複
数の中空ボス78を、また長穴70の後方に複数の中空
ボス78を、これら中空ボス78の水平断面が円弧状を
呈するように、かつ、中心角がほぼ90°となるように成
形してある。そして、前方の中空ボス78の向きと後方
の中空ボス78の向きとが逆となっている。
【0047】図6に示すように、内装材54と中空ボス
78を有する補助材76とを別個に成形し、補助材76
を内装材54に取り付ける場合、前方用および後方用と
して一種類の補助材76を成形しておき、これを断面形
状がほぼ半円形の内装材54に取り付ければ、中空ボス
78の向きを逆にすることができる。したがって、この
場合のピラーガーニッシュ54は、図8に示すように、
全体を1つの部品として成形できる。これに対し、図7
に示すように、内装材80に複数の中空ボス78を一体
に設けると共に、前方の中空ボス78の向きと後方の中
空ボス78の向きとを逆にする場合、成形後の型抜きが
できないため、図9に示すように、ピラーガーニッシュ
80を前方部品81Aと後方部品81Bとに分けて成形
する。
【0048】図6および図7に示した実施例の中空ボス
78は、図5に示したピンと同様に、その一部で、該中
空ボス78に隣り合って位置する別の中空ボスの一部と
結合されうる。これにより、中空ボス78の剛性を高
め、倒れ込みを防ぐことができる。
【0049】図3ないし図7の衝撃吸収構造では、所定
以上の荷重が乗員から内装材54、80に加わると、内
装材が変位し、この変位につれ、ピン58、72または
中空ボス78がその次第に座屈し、破断する。このと
き、相互に干渉し合って倒れ込みを防ぐため、確実に破
断が起こる。これにより、実施的に一定の衝撃吸収特性
が得られる。
【0050】図3ないし図7に示す実施例では、パネル
50はセンタピラーのインナパネルであり、内装材5
4、80はピラーガーニッシュであるため、複数のピン
58、72または複数の中空ボス78それぞれの先端が
パネル50の形状に合うように長さが異なっている。こ
れに代え、たとえば、パネルがドアのインナパネルであ
り、内装材がドアトリムである場合、複数のピンまたは
複数の中空ボスの長さをドアのインナパネルの形状に合
うように定める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の内装材の衝撃吸収構造の
実施例の水平仮想面で切断した断面図である。
【図2】本発明に係る自動車の内装材の衝撃吸収構造の
別の実施例の水平仮想面で切断した断面図である。
【図3】本発明に係る自動車の内装材の衝撃吸収構造の
さらに別の実施例の断面図で、図8の3−3線に沿って
切断したものである。
【図4】本発明に係る自動車の内装材の衝撃吸収構造の
さらに別の実施例の、図3と同様な断面図である。
【図5】図3および図4に示した衝撃吸収構造に使用し
たピンの結合構造を示す平面図で、a、b、cは異なる
結合構造を示す。
【図6】本発明に係る自動車の内装材の衝撃吸収構造の
さらに別の実施例の、図3と同様な断面図である。
【図7】本発明に係る自動車の内装材の衝撃吸収構造の
さらに別の実施例の、図3と同様な断面図である。
【図8】図3、図4および図6に示した自動車の内装材
の衝撃吸収構造を実施できるピラーガーニッシュの正面
図である。
【図9】図7に示した自動車の内装材の衝撃吸収構造を
実施できるピラーガーニッシュの正面図である。
【符号の説明】
20、50 パネル(インナパネル) 22 内装材 54、80 内装材(ピラーガーニッシュ) 24、34 リブ 26、36 パッド 28、38 小区分 52、D 間隔 56、76 補助材 58、72 ピン 78 中空ボス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室の回りのパネルから内方へ間隔をお
    いて配置される内装材によって衝撃を吸収する構造であ
    って、前記内装材または前記内装材の外側に配置する補
    助材から外方へ向けて前記間隔内に突出され、突出方向
    と実質的に直交する方向へ小区分を画定する樹脂製の複
    数の板状のリブと、前記小区分内に配置される圧縮性の
    パッドとを備え、該パッドは前記リブと等しい長さであ
    るか前記リブより外方へ突出する長さを有する、自動車
    の内装材の衝撃吸収構造。
  2. 【請求項2】 車室の回りのパネルから内方へ間隔をお
    いて配置される内装材によって衝撃を吸収する構造であ
    って、前記内装材または前記内装材の外側に配置する補
    助材から外方へ向けて前記間隔内に突出され、突出方向
    と実質的に直交する方向へ小区分を画定する樹脂製の複
    数の板状のリブと、前記小区分内に配置される圧縮性の
    パッドとを備え、該パッドは前記リブより内方に位置す
    る、自動車の内装材の衝撃吸収構造。
  3. 【請求項3】 車室の回りのパネルから内方へ間隔をお
    いて配置される内装材によって衝撃を吸収する構造であ
    って、前記内装材または前記内装材の外側に配置する補
    助材から外方へ向けて前記間隔内に突出される樹脂製の
    複数のピンを備え、これらピンは、突出方向に交差する
    方向への倒れ込みを防ぐように相互に接近して配列され
    た、自動車の内装材の衝撃吸収構造。
  4. 【請求項4】 車室の回りのパネルから内方へ間隔をお
    いて配置される内装材によって衝撃を吸収する構造であ
    って、前記内装材または前記内装材の外側に配置する補
    助材から外方へ向けて前記間隔内に突出される樹脂製の
    複数の中空ボスを備え、これら中空ボスは、突出方向に
    交差する方向への倒れ込みを防ぐように相互に接近して
    配列された、自動車の内装材の衝撃吸収構造。
  5. 【請求項5】 前記各ピンまたは各中空ボスは、その一
    部で、該各ピンまたは各中空ボスに隣り合って位置する
    別のピンまたは別の中空ボスの一部と結合されている、
    請求項3または請求項4に記載の自動車の内装材の衝撃
    吸収構造。
JP6075509A 1994-03-23 1994-03-23 自動車の内装材の衝撃吸収構造 Pending JPH07257175A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6075509A JPH07257175A (ja) 1994-03-23 1994-03-23 自動車の内装材の衝撃吸収構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6075509A JPH07257175A (ja) 1994-03-23 1994-03-23 自動車の内装材の衝撃吸収構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07257175A true JPH07257175A (ja) 1995-10-09

Family

ID=13578287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6075509A Pending JPH07257175A (ja) 1994-03-23 1994-03-23 自動車の内装材の衝撃吸収構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07257175A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6050631A (en) * 1994-08-25 2000-04-18 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Impact energy absorbing structure for vehicle cabin
JP2009006838A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Kanto Auto Works Ltd 側突パッド及びそれを備えた自動車の衝撃吸収構造
JP2009018703A (ja) * 2007-07-12 2009-01-29 Daikyo Nishikawa Kk 衝撃吸収構造体及び自動車のドア

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6050631A (en) * 1994-08-25 2000-04-18 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Impact energy absorbing structure for vehicle cabin
US6126231A (en) * 1994-08-25 2000-10-03 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Impact energy absorbing structure for vehicle cabin
JP2009006838A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Kanto Auto Works Ltd 側突パッド及びそれを備えた自動車の衝撃吸収構造
JP2009018703A (ja) * 2007-07-12 2009-01-29 Daikyo Nishikawa Kk 衝撃吸収構造体及び自動車のドア

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100201790B1 (ko) 자동차의 내장재에 의한 충격 에너지 흡수 구조
US6079732A (en) Structure for arrangement of occupant protective apparatus for vehicle
US6145908A (en) Energy absorbing continuously compliant swept arch for interior trim
US20030038499A1 (en) Impact absorbing assembly for vehicle interior systems and seat backs
JPH08119047A (ja) 自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造
US6264238B1 (en) Reactive surface rib cartridge countermeasure for vehicle interior hard trim applications
JPH10138861A (ja) 自動車用乗員保護装置の配設構造
JP4341039B2 (ja) 車両用内装部材
JPH08142784A (ja) 衝撃吸収構造体
JPH0891160A (ja) 車両用衝撃吸収構造体
JPH07257175A (ja) 自動車の内装材の衝撃吸収構造
US6342288B1 (en) Shock absorbing material
JP3838555B2 (ja) 内装部品におけるアームレスト構造
JPS60222345A (ja) インストルメントパネル
US20070138833A1 (en) Energy absorption device
JPH09328047A (ja) 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造
JPH08295194A (ja) 車両用衝撃吸収構造体
JP3891478B2 (ja) 自動車用内装部品
KR102468689B1 (ko) 자동차용 fmh 플레이트
JP4048852B2 (ja) 自動車の内装部品
JP4211178B2 (ja) 自動車の車体
JPH0867213A (ja) 車両用ピラーの内装部品組付構造
JP2001163139A (ja) 頭部保護材
JPH07246952A (ja) 自動車の構造部材から及ぼされる衝撃の吸収構造
KR20210122360A (ko) 자동차용 충격흡수 보조물