JP2015158638A - 感光性樹脂組成物、ならびにそれを用いた塗膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、硬度、密着性、骨見え改善効果、透明性に優れた感光性樹脂組成物と、それを用いた塗膜を提供することを目的とする。【解決手段】樹脂(A)と、無機微粒子(D)と、有機溶剤とを含有する感光性樹脂組成物であって、樹脂(A)が、多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、多価メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1)を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物により解決される。【選択図】なし

Description

本発明は感光性樹脂組成物、ならびにそれを用いた塗膜に関する。該塗膜は、タッチパネル、液晶表示装置、有機EL装置等に用いられる、オーバーコート用の塗膜に好適に用いることができる。
近年、静電容量式タッチパネル、液晶表示装置、有機EL表示装置などに高屈折率を有する塗膜を設けることにより光の反射を抑制することで、透過率や視認性を向上させることが多くなってきている。高屈折率を有する塗膜とは、例えば高屈折率なハードコート層、保護膜(特許文献1)や、反射防止膜(特許文献2)などである。しかしハードコート層は高屈折率と高硬度の特性を両立することが難しいこと、反射防止膜は装置やプロセス上で生産コストが多くかかるなどの問題がある。
そこで最近は高屈折率な絶縁膜、保護膜、平坦化膜が開発されている。絶縁膜は上記装置において欠かせない金属配線間の絶縁をするための積層体であり、保護膜は金属配線、カラーフィルターや有機EL素子などを保護するための積層体であり、平坦化膜はカラーフィルターや有機EL素子を形成する際にその厚みに差が出ないよう、下地を平坦化するための積層体である。これら絶縁膜、保護膜や平坦化膜などのパターン形成には、必要とするパターン形状を得るための工程数が少なく、しかも充分な平坦性が得られるといったことから感光性樹脂組成物が広く使用されており、その屈折率を高めるために高屈折率を有するチタン、アンチモン等の金属酸化物微粒子を添加することが一般的に為されている(特許文献3)。これらのような用途においては、高い透過率や処方の自由度を持たせるために、ナノサイズの無機微粒子を均一分散した分散系材料での検討が進んでいる。一般に無機微粒子を均一で安定な分散体としようとする場合、分散剤や界面活性剤を添加するなどの手法が取られるが、現像性や感光性を持たせるために、樹脂など他の材料を添加する場合に、それらの材料と無機微粒子および分散剤との相溶性が悪い場合には、得られる樹脂組成物が白濁する等の問題が発生することがある。そのため、屈折率を高めながら高い透過率を得ることが困難である場合が多いのが現状である。
さらにITOなどの透明電極パターンなどの他の層の表面に塗布した際、屈折率差が大きくなるためITOパターンが見えやすくなってしまう「骨見え現象」が生じ、液晶表示画面の視認性が低下するという不都合が存在する(特許文献4)。
特許文献5には、屈折率2.0以上の無機粒子と、分子内に水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有するアルカリ可溶性重合体を含む感光性樹脂組成物が、特許文献6には、デンドリマー樹脂を含む高硬度、高密着の感光性樹脂組成物が開示されているが、いずれも無機微粒子を含んだ高屈折率感光性樹脂組成物の課題である、樹脂組成物の白濁や、基材への密着性についての課題について言及されておらず、その性能は不十分である。
特開2007−84815号公報 特開2009−134238号公報 特開2007−084815号公報 特開1996−240800号公報 特開2011−151164号公報 国際公開2008/047620号パンフレット
本発明の目的は、硬度、密着性、および透明性に優れ、かつ骨見え改善効果のある高屈折率の塗膜を形成することができる感光性樹脂組成物と、それを用いた塗膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決しうる新たな手段について鋭意検討の結果、無機微粒子(D)と、特定の樹脂(A1)とを含む感光性樹脂組成物を用いることで、前述の課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、 樹脂(A)と、無機微粒子(D)と、有機溶剤とを含有する感光性樹脂組成物であって、
樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、下記一般式(2)で表される多価メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1)を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。

[一般式(1)中、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
は化合物R(OH)のうちn個のヒドロキシル基を式中のエステル結合に供与した残り部分を表し、
ここでR(OH)は,炭素数2〜18の、芳香族又は非芳香族の、直鎖状、分枝鎖状の若しくは窒素原子を環構成原子として含んでよい環状部分を含む炭化水素骨格に基づく多価アルコールであるか、
該多価アルコールの複数分子がアルコールの脱水縮合によりエーテル結合を介して連結してなる多価アルコールエーテルであるか、
それら多価アルコール又は多価アルコールエーテルと、ヒドロキシ酸であってよいカルボン酸若しくはリン酸との、未反応ヒドロキシル基を残したエステルであるか、
又はシリコーンであり、
プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン、アルキル、アルコキシ又はヒドロキシプロピルアクリレート変性されていてよく、そして
m≧nであり、nは2〜20の整数を表す。mは2〜20の整数を表す。]

[一般式(2)中、Rは、単結合であるか、炭素数1の炭化水素基、又は、炭素数2〜22の、骨格中にイオウ原子若しくはエステル基[−C(O)O−]を構成する酸素原子を更に含んでいてよく、直鎖又は分枝鎖であってよい炭化水素基であり、
pは2〜6の整数を表し、但しRが単結合を表すときは、pは2を表し、Rの炭素数が1であるときは、pは2〜4の整数を表し、Rの炭素数が2〜22であるときは、pは2〜6の整数を表す。]
また、本発明は、さらに、樹脂(A1)の一般式(2)における多価メルカプト化合物と反応せずに残存する(メタ)アクリレート基の一部に対し、当該基中のカルボニル基に関してβ位の炭素−炭素二重結合に、一般式(3)で表されるカルボキシル基含有メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1−1)を含むことを特徴とする前記感光性樹脂組成物に関する。

[一般式(3)中、Rは炭素数1〜12のアルキレン基を表し,qは1〜3の整数を表す。]
また、本発明は、無機微粒子(D)の粒径が、1nm以上200nm未満であることを特徴とする請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
また、本発明は、樹脂(A)が、さらにアルカリ可溶性樹脂(A2)(ただし樹脂(A1)を除く)を含むことを特徴とする前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、樹脂(A1)が、感光性樹脂組成物の樹脂全体中2〜70重量%含まれることを特徴とする前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、アルカリ可溶性樹脂(A2)が、下記構成単位(イ)、(ロ)および(ハ)からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を有する樹脂(A2−1)を含むことを特徴とする前記感光性樹脂組成物に関する。

(イ)一般式(11)または一般式(12)に示す芳香族環基を有する構成単位:


[一般式(11)及び一般式(12)中、R56は、水素原子、またはベンゼン環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。]
(ロ)化学式(14)または化学式(15)に示す脂肪族環基を有する構成単位:
化学式(14):


(ハ)下記一般式(40)で示される化合物を前駆体とする構成単位(f1):

[一般式(40)中、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。]
また、本発明は、アルカリ可溶性樹脂(A2)が、構成単位(イ)と(ロ)とを有する樹脂(A2−1a)、および構成単位(ハ)を有する樹脂(A2−1b)からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、シランカップリング剤(I)を更に含むことを特徴とする前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物から形成されてなる塗膜に関する。
また、本発明は、屈折率が、1.53以上であることを特徴とする前記塗膜に関する。
また、本発明は、オーバーコート用である前記塗膜に関する。
本発明の感光性樹脂組成物は、硬度、密着性、骨見え改善効果、透明性に優れ、該感光性樹脂組成物により形成される塗膜は、タッチパネル、液晶表示装置、有機EL装置等に適している。
まず、本発明の感光性樹脂組成物について説明する。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂(A)と、無機微粒子(D)と、有機溶剤とを含有する感光性樹脂組成物であって、
樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、下記一般式(2)で表される多価メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1)を含むことを特徴とする。
本発明の感光性樹脂組成物の各種構成成分について説明する。
<樹脂(A)>
本発明による感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表される多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、下記一般式(2)で表される多価メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1)を含むことで、硬度、密着性、および透明性に優れ、かつ高屈折率の塗膜を形成する事ができる。
さらに好ましくは、一般式(2)の多価メルカプト化合物と反応せず残存する(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、一般式(3)で示されるカルボキシル基含有メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1−1)である。
樹脂(A1)は、効果を有する範囲でさらにその他の樹脂を併用することができる。その他の樹脂を併用する場合には、感光性樹脂組成物の樹脂全体中2〜70重量%含むことが好ましい。この範囲にあることで、硬度、密着性、骨見え改善に優れたものとなる。より好ましくは、5〜50重量%である。2重量%より少ない場合、硬度、密着などの改善効果が得られ難く、70重量%を超える場合は密着性が損なわれることがある。
また、併用する樹脂としては、アルカリ可溶性樹脂(A2)を含有することにより、現像性、硬度、基材への密着性、表面均一性に優れたものとすることができ、好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(A2)のなかでも、後述する構成単位(イ)、(ロ)および(ハ)からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する樹脂(A2−1)を含むことが、現像性、硬度、基材への密着性、表面均一性に優れたものとすることができ、好ましい。
より好ましくは、硬度が高くなるため、構成単位(イ)と(ロ)とを有する樹脂(A2−1a)、または密着性に優れる点で構成単位(ハ)を有する樹脂(A2−1b)である。
[樹脂(A1)]
樹脂(A1)は、一般式(1)で表される多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、下記一般式(2)で表される多価メルカプト化合物を付加させてなる樹脂である。樹脂(A1)を含むことで、硬度、密着性、および透明性に優れ、かつ高屈折率の塗膜を形成する事ができる。

[一般式(1)中、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
は化合物R(OH)のうちn個のヒドロキシル基を式中のエステル結合に供与した残り部分を表し、
ここに、R(OH)は、炭素数2〜18の、芳香族又は非芳香族の、直鎖状、分枝鎖状の若しくは窒素原子を環構成原子として含んでよい環状部分を含む炭化水素骨格に基づく多価アルコールであるか、
該多価アルコールの複数分子がアルコールの脱水縮合によりエーテル結合を介して連結してなる多価アルコールエーテルであるか、
それら多価アルコール又は多価アルコールエーテルと、ヒドロキシ酸であってよいカルボン酸若しくはリン酸との、未反応ヒドロキシル基を残したエステルであるか、
又はシリコーンであり、
プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン、アルキル、アルコキシ又はヒドロキシプロピルアクリレート変性されていてよく、そして
m≧nであり、nは2〜20の整数を表す。mは2〜20の整数を表す。]
で示される多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、

[一般式(2)中、Rは、単結合であるか、炭素数1の炭化水素基、又は、炭素数2〜22の、骨格中にイオウ原子若しくはエステル基[−C(O)O−]を構成する酸素原子を更に含んでいてよく、直鎖又は分枝鎖であってよい炭化水素基であり、
pは2〜6の整数を表し、但しRが単結合を表すときは、pは2を表し、Rの炭素数が1であるときは、pは2〜4の整数を表し、Rの炭素数が2〜22であるときは、pは2〜6の整数を表す。]
一般式(1)におけるアクリレート基の個数(n)は、好ましくは2〜20であり、更に好ましくは2〜6である。
一般式(1)の多官能(メタ)アクリレート化合物の好ましい具体例としては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエート(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アルコキシ変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等のメチロール骨格を有する多官能(メタ)アクリレート化合物、
エチレンオキサイド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート等のリン酸骨格を有する多官能(メタ)アクリレート化合物、
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、等のペンタエリスリトール骨格を有する多官能(メタ)アクリレート化合物、
エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、等のグリセロール骨格を有する多官能(メタ)アクリレート化合物、
トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、等のイソシアヌレート環骨格を有する多官能(メタ)アクリレート化合物
等を挙げることができる。
これらの多官能(メタ)アクリレート化合物は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
これらのなかでも、多官能(メタ)アクリレート化合物が好ましい。また、好ましくは、グリセロール骨格、メチロール骨格、またはペンタエリスリトール骨格を有する多官能(メタ)アクリレート化合物であり、より好ましくは、メチロール骨格、ペンタエリスリトール骨格を有する多官能(メタ)アクリレート化合物であり、さらに好ましくはペンタエリスリトール骨格が有する多官能(メタ)アクリレート化合物であることにより、硬度、密着性、および透明性に優れ、かつ高屈折率の塗膜を形成する事ができる。
一般式(2)の多価メルカプト化合物としては、1,2−ジメルカプトエタン、1,3−ジメルカプトプロパン、1,4−ジメルカプトブタン、ビスジメルカプトエタンチオール(HS−CHCH−SCHCH−SH)、トリメチロールプロパントリ(メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリ(メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールトリ(メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラ(メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メルカプトアセテート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。
「樹脂(A1−1)」
また、さらに、樹脂(A1)の一般式(2)における多価メルカプト化合物と反応せずに残存する(メタ)アクリレート基の一部に対し、当該基中のカルボニル基に関してβ位の炭素−炭素二重結合に、一般式(3)で表されるカルボキシル基含有メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1−1)を含むことが好ましい。

[一般式(3)中、Rは炭素数1〜12のアルキレン基を表し,qは1〜3の整数を表す。]
樹脂(A1−1)を含むことにより、現像性が得られるほか、硫黄元素を含むことにより屈折率が高くなり、現像性不良などの原因となる無機微粒子の添加量を抑えることができる。また、硫黄元素を含むオーバーコート剤は骨見え改善効果が得られやすい。
一般式(3)のRにおける炭素数1〜12の炭化水素基としては、直鎖又は分枝鎖のアルキレン基であってよく、例として、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、デシレン、ドデシレン等が挙げられ、炭素数6〜12のアリール基であってもよい。
また、感光性樹脂組成物において、溶剤を除いた感光性樹脂組成物の固形分100重量%中硫黄元素が0.1重量%〜5.0重量%である範囲において特に良好な特性が得られることを見出した。
一般式(1)の多官能(メタ)アクリレート化合物への一般式(2)の多価メルカプト化合物の付加(カルボニル基に関しβ位)、又はこれにより得られる樹脂(A1)若しくは一般式(1)の化合物への一般式(3)のカルボキシル基含有メルカプト化合物の付加は、これらにより得られる樹脂(A1−1)が、その後もなお炭素−炭素二重結合に基づく光重合を行うことができるよう、全体として、一般式(1)の化合物が有する炭素−炭素二重結合の0.1〜50%の範囲となるように行うことが好ましい。例えば、一般式(2)で示される多価メルカプト化合物(及び該当する場合一般式(3)で示されるカルボン酸含有メルカプト化合物)のメルカプト基の、一般式(1)で示される多官能(メタ)アクリレート化合物の炭素−炭素二重結合に対する付加割合が、該基及び二重結合のモル比で1/100〜1/3となるようにすることがより好ましく、1/50〜1/5となるようにすることが特に好ましい。
また、一般式(1)の化合物へ、一般式(2)の多価メルカプト化合物を付加して得られる樹脂(A1)、又は当該樹脂に若しくは一般式(1)の化合物に一般式(3)のカルボキシル基含有メルカプト化合物を付加してなる樹脂(A1−1)は、光重合のための十分量の官能基を有することが好ましい。このためには、炭素−炭素二重結合1モル当たりの樹脂の分子量が100〜100,000の範囲にあるようにすることが好ましい。また、本発明の樹脂の好ましい分子量は、500〜50,000であり、より好ましくは500〜30,000である。
また、アルカリ現像可能な感光性樹脂組成物を得るための本発明の樹脂(A1)としては、樹脂中に十分な数のカルボキシル基を有することが好ましい。すなわち、カルボキシル基1モル当たりの樹脂の分子量が200〜20,000であることが好ましく、250〜6,000であることがより好ましい。
樹脂(A1)の合成に際しては、必要に応じて重合防止剤を加えることができる。重合防止剤としては、(メタ)アクリレート化合物の重合防止に一般に用いられるヒドロキノン系化合物、フェノール系化合物を、本発明においても使用することができる。それらの具体例としては、ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、カテコール、p−tert−ブチルカテコール、クレゾール、ジブチルヒドロキシトルエン、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール(BHT)等が挙げられるがこれらに限定されない。
また、樹脂(A1)の合成に際しては、溶媒を用いずに行なってもよいが、必要に応じて、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピレングリコール、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジイソプロピルエーテル、ジグライムなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒などの有機溶媒の存在下で行なってもよい。
また、反応の際には、例えば、トリフェニルホスフィンなどのリン化合物、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルベンジルアミンなどのアミン類およびその四級塩などの触媒を用いることができる。触媒の量は、通常、一般式(2)および(3)で表されるメルカプト化合物1モルあたり、0.001〜0.3モル程度であることが好ましい。
樹脂(A1)の合成完了の確認は、液体クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィーその他、一般的な分析機器により確認することができる。本発明における一般式(2)の多価メルカプト化合物及び一般式(3)のカルボキシル基含有メルカプト化合物と、一般式(1)の多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基への付加反応は、多官能(メタ)アクリレート化合物(モノマー)と多価メルカプト化合物とを混合し、室温ないし100℃にて、塩基性触媒を添加することにより行うことができる。反応時間は、通常約30分間ないし約6時間である。一般式(1)の多官能(メタ)アクリレート化合物と多価メルカプト化合物とから得られる樹脂と一般式(3)のカルボキシル基含有メルカプト化合物との付加反応についても同様である。
樹脂(A1)の含有量は、感光性樹脂組成物における固形分合計100重量%中、5〜80重量%が好ましく、5〜60重量%がさらに好ましく、5〜50重量%が特に好ましい。添加量が5重量%以上であれば、硬度、硬度アップ、骨見え改善などの効果が得られ、一方で80重量%以下であることにより、現像性、密着性もより良好となる。
[樹脂(A2)]
本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A2)(ただし樹脂(A1)を除く)を含有することにより、現像性、硬度、基材への密着性、表面均一性に優れたものとすることができ、好ましい。これにより、得られる硬化性感光性組成物は、酸基と水酸基が反応してエステル結合が生じることを利用した架橋反応が可能な硬化性感光性組成物、あるいは未硬化部をアルカリ現像液で現像可能な組成物、とすることができる。前記酸基としては、特に制限されないが、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基等が挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
また、アルカリ可溶性アクリル樹脂であることが、相溶性に優れるために好ましい。
樹脂(A2)の含有量は、感光性樹脂組成物の樹脂全体中5〜95重量%であることが好ましい。この範囲にあることで、硬度、硬度アップ、骨見え改善に優れたものとなる。より好ましくは、25〜90重量%である。
樹脂全体の固形分の合計100重量%中では、樹脂(A1)を5〜50重量%の量で用いることが好ましく、5〜40重量%の量で用いることがさらに好ましい。樹脂(A1)が5重量%より少ない場合、充分な硬度アップ、骨見え改善の効果を得られず、50重量%より多い場合、樹脂(A2)の添加による効果が少なくなり、充分な現像性改善効果を得る事が難しい場合がある。
樹脂(A2)に酸基を導入するには、例えば、酸基を有するモノマーおよび/または重合後に酸基を付与しうるモノマーを、単量体成分として重合するようにすればよい。なお、重合後に酸基を付与しうるモノマーを単量体成分として酸基を導入する場合には、重合後に例えば後述するような酸基を付与するための処理が必要となる。
アルカリ可溶性樹脂(A2)としては、酸性基含有エチレン性不飽和単量体を共重合した樹脂、あるいは重合後に酸基を付与しうるエチレン性不飽和単量体を、エチレン性不飽和単量体成分として重合することにより得ることができる。なお、重合後に酸基を付与しうるエチレン性不飽和単量体を単量体成分として酸基を導入する場合には、重合後に例えば後述するような酸基を付与するための処理が必要となる。
また、さらに光感度を向上させるために、エチレン性不飽和二重結合を有する感光性樹脂を用いることもできる。
また、酸性基含有エチレン性不飽和単量体を共重合した樹脂であることが好ましく、より好ましくは、(メタ)アクリル酸由来の酸基を有する樹脂であることが、アルカリ現像性付与、現像後の硬度低下抑制のために好ましい。
酸性置換基含有エチレン性不飽和単量体を用いて共重合する場合には、例えば、(メタ)アクリル酸やイタコン酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(不飽和一塩基酸)、N−ヒドロキシフェニルマレイミド等のフェノール性水酸基を有するエチレン性不飽和単量体、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等の多塩基酸無水物等を用いることができる。
重合後に酸基を付与しうるエチレン性不飽和単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するエチレン性不飽和単量体、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体等が挙げられる。
水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を用いる場合には、例えば水酸基を有するエチレン性不飽和単量体と、共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体とを共重合することによって得られた共重合体の水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、酸基(カルボキシル基)を導入することが出来る。あるいは、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体を用いる場合には、例えばエポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、カルボキシル基を有する不飽和一塩基酸を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、酸基(カルボキシル基)を導入することが出来る。この方法では、水酸基と多塩基酸無水物を過不足なく反応させると水酸基が消失する。一方、水酸基の一部と多塩基酸無水物を反応させることで、側鎖に水酸基を有し、かつカルボキシル基等の酸基およびエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂が得られる。
酸基を有するエチレン性不飽和単量体を含む場合、その含有割合は、特に制限されないが、全エチレン性不飽和単量体成分の合計100重量%中2〜60重量%、好ましくは5〜55重量%、さらに好ましくは5〜50重量%であるのがよい。酸基を有するエチレン性不飽和単量体の量が多すぎると共重合の際、ゲル化し易くなるおそれがあり、一方、少なすぎると、相溶性と現像性などの効果が得られにくくなるおそれがある。
重合後に酸基を付与するためのエチレン性不飽和単量体を含む場合、その含有割合は、特に制限されないが、全エチレン性不飽和単量体成分の合計100重量%中5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%であるのがよい。
また、アルカリ可溶性樹脂(A2)の構成単位としては、酸基を有する構成単位以外に、構成単位(イ)、(ロ)、(ハ)、および(二)が挙げられ、これらのなかでも、構成単位(イ)、(ロ)および(ハ)からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を有する樹脂(A2−1)であることが、密着性付与のために好ましく、より好ましくは、構成単位(イ)と(ロ)とを有する樹脂(A2−1a)、または、構成単位(ハ)を有する樹脂(A2−1b)である。
(イ)一般式(11)または一般式(12)に示す芳香族環基を有する構成単位:


[一般式(11)及び一般式(12)中、R56は、水素原子、またはベンゼン環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。]
(ロ)化学式(14)または化学式(15)に示す脂肪族環基を有する構成単位:


(ハ)下記一般式(40)で示される化合物を前駆体とする構成単位:

[一般式(40)中、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。]
(ニ)その他の構成単位
以下に、構成単位(イ)、構成単位(ロ)、構成単位(ハ)及び構成単位(ニ)について、順に説明する。本明細書においては、各構成単位の含有重量%は各構成単位を樹脂(A2)にもたらす前駆体の重量%である。
《構成単位(イ)》
構成単位(イ)は、一般式(11)及び一般式(12)に示す芳香族環基による環状構造を有し、硬度、現像性向上に寄与する。
樹脂(A2)の全構成単位の重量を基準として、構成単位(イ)は、現像性の観点から、2〜80重量%である。2重量%以上であれば、現像性が良好であり、また、80重量%以下であれば、アルカリ現像液への溶解速度が速く、現像時間が短くなるため生産性が良化し、好ましい。


[一般式(11)及び一般式(12)中、R56は、水素原子、またはベンゼン環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。]
構成単位(イ)の前駆体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、インデン、アセチルナフテン、ベンジル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル等のモノマー・オリゴマー、または一般式(13)に示すエチレン性不飽和単量体等が挙げられる。

[一般式(13)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、Rは、炭素数2若しくは3のアルキレン基であり、Rは、ベンゼン環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、n1は、1〜15の整数である。]
一般式(13)に示されるエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
第一工業製薬社製ニューフロンティア CEA[EO変性クレゾールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:メチル基、n1=1または2、]、NP−2[n−ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:n−ノニル基、n1=2]、N−177E[n−ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:n−ノニル基、n1=16〜17]、若しくはPHE[フェノキシエチルアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、
ダイセル社製、IRR169[エトキシ化フェニルアクリレート(EO 1mol)、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、またはEbecryl110[エトキシ化フェニルアクリレート(EO 2mol)、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=2]、
東亞合成社製アロニックス M−101A[フェノールEO変性(n1≒2)アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1≒2]、M−102[フェノールEO変性(n1≒4)アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1≒4]、M−110[パラクミルフェノールEO変性(n1≒1)アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:パラクミル、n1≒1]、M−111[n−ノニルフェノールEO変性(n1≒1)アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:n−ノニル基、n1≒1]、M−113[n−ノニルフェノールEO変性(n1≒4)アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:n−ノニル基、n1≒4]、若しくはM−117[n−ノニルフェノールPO変性(n1≒2.5)アクリレート、R:水素原子、R:プロピレン基、R:n−ノニル基、n1≒2.5]、
共栄社製ライトアクリレート PO−A[フェノキシエチルアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、P−200A[フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1≒2]、NP−4EA[ノニルフェノールEO付加物アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:n−ノニル基、n1≒4]、若しくはNP−8EA[[ノニルフェノールEO付加物アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:n−ノニル基、n1≒8]、またはライトエステル PO[フェノキシエチルメタクリレート、R:メチル基、R:プロピレン基、R:水素原子、n1=1]、
日油社製ブレンマー ANE−300[ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:−ノニル基、n1≒5]、ANP−300[ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:プロピレン基、R:n−ノニル基、n1≒5]、43ANEP−500[ノニルフェノキシ−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基及びプロピレン基、R:−ノニル基、n1≒5+5]、70ANEP−550[ノニルフェノキシ−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基及びプロピレン基、R:n−ノニル基、n1≒9+3]、75ANEP−600[ノニルフェノキシ−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−アクリレート、R:水素原子、R:エチレン基及びプロピレン基、R:n−ノニル基、n1≒5+2]、AAE−50[フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、AAE−300[フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1≒5.5]、PAE−50[フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、R:メチル基、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、PAE−100[フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、R:メチル基、R:エチレン基、R:水素原子、n1=2]、若しくは43PAPE−600B[フェノキシ−ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−メタクリレート、R:メチル基、R:エチレン基及びプロピレン基、R:水素原子、n1≒6+6]、
新中村化学社製NK ESTER AMP−10G[フェノキシエチレングリコールアクリレート(EO1mol)、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、AMP−20G[フェノキシエチレングリコールアクリレート(EO2mol)、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1≒2]、AMP−60G[フェノキシエチレングリコールアクリレート(EO6mol)、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1≒6]、PHE−1G[フェノキシエチレングリコールメタクリレート(EO1mol)、R:メチル基、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、
大阪有機化学社製ビスコート #192[フェノキシエチルアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1]、あるいは、
日本化薬製SR−339A[2−フェノキシエチレングリコールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:水素原子、n1=1],若しくはSR−504(エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、R:水素原子、R:エチレン基、R:n−ノニル基]等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
一般式(13)で示されるエチレン性不飽和単量体において、Rのアルキル基の炭素数は1〜20であるが、より好ましくは1〜10である。アルキル基は、直鎖状アルキル基だけでなく、分岐状アルキル基及び置換基としてベンゼン環を有するアルキル基も含まれる。Rのアルキル基の炭素数が1〜10のときは基材への密着性が高まるが、炭素数が10を超えると、長いアルキル基が、基材との密着を妨げる傾向を示す。この傾向は、Rのアルキル基の炭素鎖長が長くなるに従い顕著となり、炭素数が20を超えると、基材との密着が極端に低下する。Rで表されるベンゼン環を有するアルキル基としては、ベンジル基、2−フェニル(イソ)プロピル基等を挙げることができる。側鎖ベンゼン環が一つ増えることによって、現像性が向上する。
一般式(13)で示されるエチレン性不飽和単量体において、n1は、1〜15の整数が好ましい。n1が15を越えると、親水性が増して溶媒和の効果が小さくなると共に、樹脂(A1)の粘度が高くなり、これを用いた感光性組成物の粘度も高くなり、流動性に影響を与える場合がある。溶媒和の観点から、n1は、1〜4が特に好ましい。
構成単位(イ)の前駆体としては、他の前駆体との共重合性の観点、及び耐薬品性の観点から、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、または一般式(7)で示されるエチレン性不飽和単量体が好ましい。これらは、樹脂(A2)の側鎖にベンゼン環を導入できるので特に好ましい。樹脂(A2)の側鎖にベンゼン環を導入することよって現像性改善に効果がある。更に、ベンジル(メタ)アクリレートは、現像残渣の観点から、最も好ましい。
《構成単位(ロ)》
構成単位(ロ)は、化学式(14)及び化学式(15)に示す脂肪族環基による環状構造を有し、硬度を付与する、及び、アルカリ現像液に対する疎水性部位として機能する。
樹脂(A2)の全構成単位の重量を基準として、構成単位(ロ)は、現像性と硬度付与の観点から、2〜50重量%である。2重量%以上であれば、現像性と硬度が良好であり、高品質なタッチパネル用塗膜が得られる。また、現像時の疎水性が十分となり、画素部のパターン剥れや欠けの改善効果が見られる。50重量%以下であれば、アルカリ現像液への溶解速度が速くなり、現像時間が短く、タッチパネル用塗膜の生産性が良化するため好ましい。

構成単位(ロ)の前駆体としては、一般式(16)に示すエチレン性不飽和単量体、または一般式(17)に示すエチレン性不飽和単量体等が挙げられる。

[一般式(16)、一般式(17)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、R10は、炭素数2若しくは3のアルキレン基であり、m1は、1〜15の整数である。]
一般式(16)に示されるエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
日立化成社製ファンクリル FA−513A[ジシクロペンタニルアクリレート、R:水素原子、R10:なし、m1=0]、またはFA−513M[ジシクロペンタニルメタクリレート、R:メチル、R10:なし、m1=0]等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
一般式(17)に示される不飽和エチレン製単量体としては、例えば、
日立化成社製ファンクリル FA−511A[ジシクロペンテニルアクリレート、R:水素原子、R10:なし、m1=0]、FA−512A[ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、R:水素原子、R10:エチレン基、m1=1]、FA−512M[ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、R:メチル基、R10:エチレン基、m1=1]、またはFA−512MT[ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、R:メチル基、R10:エチレン基、m1=1]等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
《構成単位(ハ)》
構成単位(ハ)は、下記一般式(40)で表わされる化合物を前駆体(ハ’)とする構成単位である。
樹脂(A2)の全構成単位の重量を基準として、構成単位(ハ)は、安定性と透明性、耐熱性、溶剤への溶解性の観点から、2〜60重量%、好ましくは5〜55重量%、さらに好ましくは5〜50重量%であるのがよい。構成単位(ハ)の量が多すぎると共重合の際、低分子量のものを得ることが困難になったり、あるいはゲル化し易くなったりするおそれがあり、一方、少なすぎると、透明性や耐熱性などの塗膜性能が不充分となるおそれがある。

[一般式(40)中、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または置換基
を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。]
一般式(40)中、R21およびR22で表される、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基としては、特に制限はないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも特に、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい炭化水素基が耐熱性の点で好ましい。なお、R21およびR22は、同種の炭化水素基であってもよいし、異なる炭化水素基であってもよい。
化合物(ハ’)の具体例としては、例えば、ジメチル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソプロピル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−アミル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ステアリル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ラウリル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−エチルヘキシル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−メトキシエチル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−エトキシエチル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジフェニル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチルシクロヘキシル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ジシクロペンタジエニル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(トリシクロデカニル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソボルニル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジアダマンチル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−メチル−2−アダマンチル)−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート等が挙げられる。これらの中でも特に、ジメチル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2′−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートが好ましく、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
化合物(ハ’)と、共重合可能なその他の構成単位(ニ)の前駆体とを共重合して樹脂(A2)を得る際に、重合と同時に化合物(ハ’)の環化反応が進行してテトラヒドロフラン環構造が形成される。
《構成単位(ニ)》
構成単位(ニ)の前駆体としては、酸性基含有エチレン性不飽和単量体、重合後に酸基を付与しうるエチレン性不飽和単量体、構成単位(イ)、(ロ)、および(ハ)と共重合可能な化合物であればとくに制限は無い。構成単位としては、ラジカル重合性二重結合を有する構成単位(ニ−1)、側鎖型環状エーテルを有する構成単位(ニー2)が好ましい。
・ラジカル重合性二重結合を有する構成単位(ニ−1)
樹脂(A2)にラジカル重合性二重結合を導入するには、例えば、後述する方法(iii)や方法(iv)のような処理を行えばよい。
《方法(iii)》
方法(iii)としては、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、ラジカル重合性二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、ラジカル重合性二重結合および酸基(カルボキシル基)を導入する方法がある。
すなわち、このときの構成単位は、酸基、およびラジカル重合性二重結合をともに有する構成単位となる。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。次工程の不飽和一塩基酸との反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
不飽和一塩基酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。
多塩基酸無水物としては、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。カルボキシル基の数を増やす等、必要に応じて、トリメリット酸無水物等のトリカルボン酸無水物を用いたり、ピロメリット酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物を用いて、残った無水物基を加水分解すること等もできる。また、多塩基酸無水物として、ラジカル重合性二重結合を有する、テトラヒドロ無水フタル酸、又は無水マレイン酸を用いると、更にラジカル重合性二重結合を増やすことができる。
方法(iii)の類似の方法として、例えば、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖カルボキシル基の一部に、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体を付加反応させ、ラジカル重合性二重結合および酸基(カルボキシル基)を導入する方法がある。
すなわち、このときの構成単位は、酸基、およびラジカル重合性二重結合をともに有する構成単位となる。
《方法(iv)》
方法(iv)としては、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
水酸基を有するエチレン性不飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、(ポリ)γ−バレロラクトン、(ポリ)ε−カプロラクトン、及び/又は(ポリ)12−ヒドロキシステアリン酸等を付加した(ポリ)エステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、又はグリセロール(メタ)アクリレートが好ましい。
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1−ビス[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
・側鎖型環状エーテルを有する構成単位(ニー2)
側鎖型環状エーテルを有する構成単位(ニー2)としては、たとえば、テトラヒドロフラン骨格、フラン骨格、テトラヒドロピラン骨格、ピラン骨格、ラクトン骨格の郡から選ばれる少なくとも1つの骨格を含有する構成単位である。
テトラヒドロフラン骨格としては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイルオキシ−プロピオン酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフラン−3−イルエステルなど;
フラン骨格としては、2−メチル−5−(3−フリル)−1−ペンテン−3−オン、フルフリル(メタ)アクリレート、1−フラン−2−ブチル−3−エン−2−オン、1−フラン−2−ブチル−3−メトキシ−3−エン−2−オン、6−(2−フリル)−2−メチル−1−ヘキセン−3−オン、6−フラン−2−イル−ヘキシ−1−エン−3−オン、アクリル酸2−フラン−2−イル−1−メチル−エチルエステル、6−(2−フリル)−6−メチル−1−ヘプテン−3−オンなど;
テトラヒドロピラン骨格としては、(テトラヒドロピラン−2−イル)メチルメタクリレート、2,6−ジメチル−8−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−オクト−1−エン−3−オン、2−メタクリル酸テトラヒドロピラン−2−イルエステル、1−(テトラヒドロピラン−2−オキシ)−ブチル−3−エン−2−オンなど;
ピラン骨格としては、4−(1,4−ジオキサ−5−オキソ−6−ヘプテニル)−6−メチル−2−ピロン、4−(1,5−ジオキサ−6−オキソ−7−オクテニル)−6−メチル−2−ピロンなど;
ラクトン骨格としては、2−プロペン酸2−メチル−テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニルエステル、2−プロペン酸2−メチル−7−オキソ−6−オクサビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−7−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−テトラヒドロ−2−オキソ−2H−ピラン−3−イルエステル、2−プロペン酸(テトラヒドロ−5−オキソ−2−フラニル)メチルエステル、2−プロペン酸ヘキサヒドロ−2−オキソ−2,6−メタノフロ[3,2−b]−6−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−2−(テトラヒドロ−5−オキソ−3−フラニル)エチルエステル、2−プロペン酸2−メチル−デカヒドロ−8−オキソ−5,9−メタノ−2H−フロ[3,4−g]−1−ベンゾピラン−2−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−2−[(ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−6−イル)オキシ]エチルエステル、2−プロペン酸3−オキソ−3−[(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニル)オキシ]プロピルエステル、2−プロペン酸2−メチル−2−オキシ−1−オクサスピロ[4.5]デク−8−イルエステルなどが挙げられる。
これらのうちテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートが着色、入手性の点から好ましい。これら側鎖型環状エーテル含有単量体は単独で用いても2種以上を複合して用いても構わない。
樹脂を得る際の単量体成分中における前記側鎖型環状エーテルを有する構成単位(ニ−2)の割合は、特に制限されないが、全単量体成分中5〜80重量%、好ましくは5〜70重量%、さらに好ましくは5〜60重量%であるのがよい。側鎖型環状エーテルを有する構成単位の量が多すぎると、親水性が強くなりすぎてアルカリ現像時に表面が白化したり、パターンが欠けたり、基材への密着性が低下し易くなったりするおそれがあり、一方、少なすぎると、耐熱性などの性能が不充分となる恐れがある。
・その他の構成単位
その他の構成単位の前駆体として使用できるエチレン性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸メチル2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類;ブタジエン、イソプレン等のブタジエンまたは置換ブタジエン化合物;エチレン、プロピレン、塩化ビニル、アクリロニトリル等のエチレンまたは置換エチレン化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル類;等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルが、透明性が良好で、耐熱性を損ないにくい点で好ましい。これらのエチレン性不飽和単量体は、1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
前記エチレン性不飽和単量体の重合反応の方法としては、特に制限はなく、従来公知の各種重合方法を採用することができるが、特に、溶液重合法によることが好ましい。なお、重合温度や重合濃度(重合濃度=[単量体成分の全重量/(単量体成分の全重量+溶媒重量)]×100とする)は、使用する単量体成分の種類や比率、目標とする樹脂の分子量によって異なるが、好ましくは、重合温度40〜150℃、重合濃度5〜50%とするのがよく、さらに好ましくは、重合温度60〜130℃、重合濃度10〜40%とするのがよい。
樹脂(A2)は、前記酸性基を有する構成単位、および構成単位(イ)〜(ニ)を任意の割合で有するように共重合させて得ることができるが、なかでも構成単位(イ)と(ロ)とを有する樹脂(A2−1a)、または構成単位(ハ)を有する樹脂(A2−1b)であることが好ましい。
「樹脂(A2−1a)」
樹脂(A2−1a)は、アルカリ可溶性の、少なくとも構成単位(イ)と(ロ)とを有する樹脂である。
さらに好ましくは、酸性基を有する構成単位、構成単位(イ)、(ロ)、および(ニ)を下記の割合で含むことが好ましい。
酸性基を有する構成単位:2〜80重量%
構成単位(イ):2〜80重量%
構成単位(ロ):2〜60重量%
構成単位(ニ):2〜80重量
「樹脂(A2−1b)」
樹脂(A2−1b)は、アルカリ可溶性の、少なくとも構成単位(ハ)を有する樹脂である。
さらに好ましくは、酸性基を有する構成単位、構成単位(イ)、(ロ)、および(ニ)を下記の割合で含むことが好ましい。
酸性基を有する構成単位:2〜80重量%
構成単位(ハ):2〜40重量%
構成単位(ニ):2〜80重量
樹脂(A2)は、感光性組成物の固形分の合計100重量%中、10〜60重量%の量で用いることが好ましい。樹脂(A2)が10重量%より少ない場合、充分な密着性良化、高透過率の効果を得られず、60重量%より多い場合、光硬化成分量の含有量が少なくなり、充分な塗膜硬度を得る事が難しい。
[樹脂(A3)]
本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂(A1)、(A2)以外のその他の樹脂(A3)を含むことができる。その他の樹脂(A3)としては、後述する熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の、従来公知のものを用いることができ、とくに制限はない。光感度を向上させるために、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂として用いることもできる。
その他の樹脂(A3)としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂が好ましい。その他の樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム
系樹脂、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂、石油樹脂、カゼイン、セラック、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
熱硬化性樹脂としては例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、尿素樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、乾性油、合成乾性油、等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。前記熱可塑性樹脂の熱架橋剤として、組み合わせても使用できる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。しかし、必ずしもこれらに限定されるものではない。
<光重合開始剤(B)>
光重合開始剤(B)としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられ、これらを単独で、あるいは2種以上混合して用いることができる。
なかでもアセトフェノン系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤は感度が高く、添加量が少なくて良いため、透過率が高くなることから、好ましい。
また、アセトフェノン系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤のなかでも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、とりわけ、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]は、加熱工程時に黄変しないため、絶縁膜としての透過率が高く、特に波長400nm付近の透過率が高い感光性樹脂組成物を提供することができるため、より好ましい。これらはそれぞれを単独で用いても良く、ともに含んでいても良い。
光重合開始剤(B)は、感光性樹脂組成物の固形分の合計100重量%中、1〜30重量%の量で用いることが好ましく、透過率の観点から1〜10重量%の量で用いることがより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
増感剤は、光重合開始剤(B)100重量部に対して、0.1〜150重量部の量で用いることができる。
<無機微粒子(D)>
本発明の感光性樹脂組成物は無機微粒子(D)を含むことで、高屈折率な塗膜を得ることができる。また、無機微粒子により、形成される塗膜の屈折率が1.53以上とすることで、ITOなどの高屈折率な積層体表面での反射率を低減し、骨見え改善効果を得ることができる。
無機微粒子としては、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化ケイ素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化鉄(Fe、FeO、Fe)、酸化銅(CuO、CuO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウム(Y)、酸化ニオブ(Nb)、酸化モリブデン(MoO)、酸化インジウム(In、InO)、酸化スズ(SnO)、酸化タンタル(Ta)、酸化タングステン(WO、W)、酸化鉛(PbO、PbO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO、Ce)、酸化アンチモン(Sb、Sb)、酸化ゲルマニウム(GeO、GeO)等の金属酸化物微粒子、窒化珪素、窒化ホウ素などの窒化物等がある。また、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩、チタン/ケイ素複合酸化物、イットリウム安定化ジルコニアなど、2種以上の金属元素から構成される複合酸化物なども使用することが出来る。
なかでも屈折率、透明性の観点から酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化アンチモン、および酸化セリウムであることが好ましい。さらに、分散性の観点から酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)が特に好ましい。
無機微粒子としては、金属酸化物に異種の元素がドープされた化合物も使用することが出来る。このような化合物としては、タンタルドープ酸化チタンや、ニオブドープ酸化チタン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使用することも出来る。
このような複合酸化物は、多成分の元素からなる化合物や固溶体だけではなく、核となる金属酸化物微粒子の周囲を他の金属元素で構成される金属酸化物で被覆したコアシェル構造を有するもの、1個の金属酸化物微粒子の中に他の複数の金属酸化物微粒子が分散しているような多成分分散型の構造を有するものを包含する。
上記、無機微粒子は、単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使用することも出来る。
本発明においては、上記無機微粒子は、表面処理されているものであっても良い。表面処理とは、微粒子表面に存在する水酸基と反応し得る化合物を結合させる処理を言う。このような表面処理は、無機微粒子を溶媒に分散させ、加熱や酸性条件下で表面処理剤を混合し、作用させることにより行うことが出来る。
表面を疎水化する表面処理剤としては、特に限定されないが、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸などの脂肪族系、脂肪族石鹸などの界面活性剤系、後述するカップリング剤、シリコーン化合物またはフッ素化合物等を用いるものがある。
シリコーン化合物としては、ジメチコン、メチコン、アルキル変性シリコーン、シリコーンレジンなどが挙げられる。
フッ素化合物としては、フッ素変性アルキル化合物およびフッ素変性シリコーン化合物が挙げられ、例えばパーフルオロアルキルリン酸エステルとその塩、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルカルボン酸などがを含む。またフッ素化合物とともにアクリル酸アルキルや(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマーなどと併用した疎水化処理を施してもよい。
一般に、無機微粒子の製造方法としては、大きく分けると固相法、液相法、気相法の3種類が知られている。ナノサイズの微粒子を得る方法としては、液相法あるいは気相法が一般的に使用される。液相法は、溶液中で化学反応を生じさせ、結晶を成長させ微粒子を得るゾルゲル法や水などの液体を媒体として液体媒体中にて結晶を機械的に粉砕する機械粉砕法があげられる。気相法は、レーザー熱分解法、燃焼法、プラズマ蒸化法、噴霧燃焼法、ガス化燃焼法、瞬間気相生成法などがあげられ、気相中で反応を生じさせ、無機微粒子を合成する方法を言う。
無機微粒子の平均一次粒子径は、1nm〜200nmが好ましく、3nm〜100nmがさらに好ましく、5nm〜30nmが特に好ましい。平均一次粒子径が1000nmを超えると、硬化物としたときの透明性が低下したり、被膜としたときの表面状態が悪化する傾向がある。また、粒子の分散性を改良するために各種の界面活性剤やアミン類を添加してもよい。
無機微粒子の平均一次粒子径は、透過型(TEM)電子顕微鏡を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定する。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその無機微粒子の一次粒子の粒径とする。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とする。
無機微粒子は、有機溶媒分散物として用いるのが好ましい。有機溶媒分散物として用いる場合、他の成分との相溶性、分散性の観点から、分散媒は、有機溶剤が好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類; アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類; 酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類; エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類; ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類; ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類を挙げることができる。中でも、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレンが好ましい。
(チタン)
本発明に特に好ましく用いられるチタンの酸化物微粒子として市販されている商品としては、SA−TTO−S−4(10%)MiBrid Powder(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化チタン)(三好化成株式会社製)、MT−02(メチコンで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−01(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びステアリン酸で疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−10EX(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びイソステアリン酸で疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−100TV(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びステアリン酸で疎水化処理した微粒子(15nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−100Z(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びステアリン酸で疎水化処理した微粒子(15nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−150EX(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びイソステアリン酸で疎水化処理した微粒子(15nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MTY−02(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MTY−110M3S(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−500SAS(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MTY−700BS(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(80nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、STR−60C−LP(alumina及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(30×90nm)酸化チタン)(堺化学工業株式会社製)、STR−100C−LP(alumina及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20×100nm)酸化チタン)(堺化学工業株式会社製)、STR−100A−LP(D.silica、alumina及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20×100nm)酸化チタン)(堺化学工業株式会社製)、D−962(堺化学工業株式会社製)、ナノテック(シーアイ化成株式会社製)、等が挙げられる。その他、チタニウムの酸化物微粒子分散液は特許4692630号記載の方法で得ることができる。
(ジルコニア)
本発明に好ましく用いられるジルコニアの酸化物微粒子分散液として市販されている商品としては、日産化学工業(株)製ZR−40BL、ZR−30BS、ZR−30AL、ZR−30AH等、住友大阪セメント(株)製HXU−110JCを挙げることができる。その他、ジルコニアの酸化物微粒子分散液は特許4692630号記載の方法で得ることができる。
(アンチモン)
本発明に特に好ましく用いられるアンチモンの酸化物微粒子として市販されている商品としては、日本精鉱(株)製PATOX−U等(30nm;三酸化二アンチモン)が挙げられる。本発明に好ましく用いられるアンチモンの酸化物微粒子分散液として市販されている商品としては、日産化学工業(株)製セルナックスCX−Z330Hを挙げることができる。
(セリウム)
本発明に特に好ましく用いられるセリウムの酸化物微粒子として市販されている商品としては、エア・ブラウン(株)製TECNAPOW−CEO2等(10nm;二酸化セリウム)が挙げられる。本発明に好ましく用いられるセリウムの酸化物微粒子分散液として市販されている商品としては、SI01−5 セリガードSC6832(メチコンで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化セリウム)(大東化成工業株式会社製)等が挙げられる。
その他、併用することのできる無機微粒子分散液として市販されている商品を以下に示す。
(アルミニウム)
本発明に用いられるアルミニウムの酸化物微粒子分散液として市販されている商品としては、日産化学工業(株)製アルミナゾル−100、アルミナゾル−200、アルミナゾル−520、住友大阪セメント(株)製AS−150I、AS−150Tが挙げられる。
(ケイ素)
本発明に用いられるケイ素の酸化物微粒子分散液として市販されている商品としては、日産化学工業(株)製MA−ST−MS、IPA−ST、IPA−ST−MS、IPA−ST−L、IPA−ST−ZL、IPA−ST−UP、EG−ST、NPC−ST−30、MEK−ST、MEK−ST−L、MIBK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等、触媒化成工業(株)製中空シリカCS60−IPA等を挙げることができる。また粉体シリカとしては、日本アエロジル(株)製アエロジル130、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600、アエロジルOX50、旭硝子(株)製シルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製E220A、E220、富士シリシア(株)製SYLYSIA470、日本板硝子(株)製SGフレ−ク等を挙げることができる。
(亜鉛)
本発明に用いられる亜鉛の酸化物微粒子分散液として市販されている商品としては、MZ−505S((ジメチコン/メチコン)コポリマーで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、FINEX−K2−LP2((ジメチコン/メチコン)コポリマーで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、Z−COTE HP1(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(BASF社製)、SAMTUFZO−450(13%)(ジメチコン及びミリスチン酸で疎水化処理した微粒子(40nm)酸化亜鉛)(三好化成株式会社製)、SAS−UFZO−450(13%)(ジメチコン及びメチコンで疎水化処理した微粒子(40nm)酸化亜鉛)(三好化成株式会社製)、MZY−303S(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZ−306X(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZY−505S(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZY−510M3S(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZ−506X(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZ−510HPSX(酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、FINEX−30S−LP2(organopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、FINEX−30W−LP2(D.silica及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、FINEX−50S−LP2(organopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、FINEX−50W−LP2(D.silica及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、ナノテック(シーアイ化成株式会社)等が挙げられる。
無機微粒子(D)の添加量は感光性樹脂組成物における固形分合計100重量%中、10〜80重量%が好ましく、20〜60重量%がさらに好ましく、30〜50重量%が特に好ましい。添加量が10重量%未満である場合は硬度、屈折率の向上などの効果が得られにくく、一方で80重量%を超える場合は、現像性が低下するなどの問題が起こることがある。
本発明における塗膜の屈折率は、前述した無機微粒子の種類、粒径、および含有量等を調整することで、制御することが可能である。本発明の塗膜は、このような無機微粒子を用い、屈折率を高くすることで、隣接する積層体との屈折率差を小さくし、反射率を低減することが可能となり、屈折率1.53以上の透明導電膜に隣接する積層体用途にも好適に用いることができる。
例えば、無機微粒子(D)を屈折率1.5の材料と混合する場合、酸化ジルコニウム(ZrO2)を固形分中でおよそ20重量%、酸化チタン(TiO2)を固形分中でおよそ10重量%含有することにより、屈折率1.53以上の塗膜を得ることが可能である。
《分散剤》
また、無機微粒子を粉体で用いる場合には、これを分散するためにアクリル系分散剤やポリエステル分散剤を使用しても良い。
一般に、分散剤は無機微粒子に吸着する部位と、無機微粒子担体や分散媒である溶剤に親和性の高い部位との構造を持ち合わせ、この2つの部位のバランスで分散剤の性能が決まる。つまり、分散性を発現させるためには、分散剤の無機微粒子に吸着する性能と分散媒である溶剤への親和性がともに非常に重要である。
なかでもポリエステル分散剤は、無機微粒子表面への吸着能が高く、高い透明性と良好な現像パターニング性を得ることができるために好ましいものであり、ポリエステル骨格を有していれば、制限がない。
ポリエステル分散剤のなかでも、酸性基を有する分散剤であることが好ましく、特に、芳香族カルボキシル基を有する酸性樹脂型分散剤が好ましい。なかでも、片末端に水酸基を有する重合体と、芳香族トリカルボン酸無水物及び/又は芳香族テトラカルボン酸二無水物とを反応させてなる分散剤であることが最も好ましい。このような樹脂型分散剤としては、例えば、特許第4020150号明細書、特開2007−140487号公報、国際公開2008/007776号パンフレット、特開2010−163500号公報や特開2010−223988号公報等に開示されており、流動性と分散性の両立といった優れた効果を発揮する。
無機微粒子への吸着性の観点から、芳香族環を2つ以上有するテトラカルボン酸二無水物は、適した骨格であり、分散安定性にも優れることから好ましい。
特開2007−140487号公報等に記載の好ましい樹脂型分散剤としては、下記式で示されるポリエステル分散剤が挙げられる。
(HOOC−)−R54−(−COO−[−R56−COO−]−R55
[式中、R54は4価のテトラカルボン酸化合物残基、R55はモノアルコール残基、R56ラクトン残基、mは2または3、qは1〜50の整数、tは(4−m)を表す。]
また、WO2008/007776号パンフレット等に記載されている好ましい樹脂型分散剤としては、ポリオール(a)の水酸基と、ポリカルボン酸無水物(b)の酸無水物基を反応させてなる、ポリオール部位(A)とポリカルボン酸部位(B)を交互に有するポリエステル分散剤において、ポリオール部位(A)の一部又は全部が、S原子を介して、エチレン性不飽和単量体(c)をラジカル重合してなるビニル重合体部位(C)を有するポリエステル分散剤が上げられる。
このとき、主鎖のポリカルボン酸部位(B)が無機微粒子吸着基として、側鎖のビニル重合体部位(C)が無機微粒子担体親和基として、作用する。
ポリエステル分散剤は、ビニル重合体部位(C)を形成するエチレン性不飽和単量体(c)を、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基を有する化合物(a1)の存在下、ラジカル重合してなる片末端に2つの水酸基を有するビニル重合体(a2)を少なくとも含むポリオール(a3)中の水酸基と、テトラカルボン酸二無水物(b1)を少なくとも含むポリカルボン酸無水物(b)中の酸無水物基とを反応させることによって得られる。
また、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)を少なくとも含むポリオール(a4)中の水酸基と、テトラカルボン酸二無水物(b1)を少なくとも含むポリカルボン酸化合物(b)中の酸無水物基とを反応させてなるポリエステル(D)の存在下、ビニル重合体部位(C)を形成するエチレン性不飽和単量体(c)をラジカル重合することによっても得られる。
上記ポリエステル分散剤で用いられるエチレン性不飽和単量体(c)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート等、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド、およびN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類、及びこれらの混合物があげられる。
さらに本発明においては、上記に例示したエチレン性不飽和単量体の中でも、無機微粒子分散性の観点から、下記一般式(18)で表わされる単量体を使用できる。下記一般式(18)で表される単量体の使用量は、単量体全体に対して5重量%以上含まれることが好ましい。5重量%未満では溶剤に対する親和性の効果はなくなる。無機微粒子の分散性と現像耐性のバランスの観点から、10〜40重量%がより好ましく、15〜35重量%が最も好ましい。

[一般式(18)中、R32は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状若しくは環状アルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基又は、下記一般式(19)で表される化合物であり、R31は、水素原子、又はメチル基である。]

[一般式(19)中、R33は、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状アルキレン基であり、R34は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状若しくは環状アルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルケニル基、又は、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、n2は、1〜30の整数である。]
本発明に使用する分子内に2つの水酸基と1つのチオール基を有する化合物としては、例えば、1−メルカプト−1,1−メタンジオール、1−メルカプト−1,1−エタンジオール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール(チオグリセリン)、2−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプト−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1−メルカプト−2,2−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、等が挙げられる。
上記ポリエステル分散剤で用いられる片末端に2つの水酸基を有し、かつビニル重合体部位のビニル重合体は、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物を、目的とするビニル重合体の分子量にあわせて、1種類以上のエチレン性不飽和単量体と、任意に重合開始剤とを混合して加熱することで得ることができる。2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物は、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、0.5〜30重量部を用い、塊状重合または溶液重合を行うのが好ましく、より好ましくは3〜12重量部、さらに好ましくは4〜12重量部、特に好ましくは5〜9重量部である。0.5重量部未満であると、ビニル重合体部位の分子量が高すぎて、無機微粒子担体および溶剤に対する親和性部位として、その絶対量が増えてしまい、分散性の効果自体が低下する場合があり、30重量%を超えると、ビニル重合体部位の分子量が低すぎて、無機微粒子担体および溶剤に対する親和性部位として、その立体反発の効果がなくなると共に、無機微粒子の凝集を抑えることが困難になる。
本発明に使用するポリカルボン酸無水物は、少なくともテトラカルボン酸二無水物を含んでいる。テトラカルボン酸二無水物の二つの無水物基は、ポリオールの水酸基と反応することによって、ポリエステル分散剤の主鎖に無機微粒子吸着基となるカルボキシル基を規則的に並べることができ、無機微粒子分散に有利である。
上記ポリエステル分散剤で用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、エチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、プロピレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、ブチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物、9,9−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メチル−1−ナフタレンコハク酸二無水物、などの芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
本発明で使用されるテトラカルボン酸二無水物は上記に例示した化合物に限らず、カルボン酸無水物基を2つ持てばどのような構造をしていてもかまわない。これらは単独で用いても、併用してもかまわない。テトラカルボン酸二無水物は、ポリオールとの反応により、ポリエステルの一単位に二個のカルボキシル基を有する分散剤を形成するため、無機微粒子吸着性の観点から、ポリエステル分散剤の構成要素として好ましい。
さらに、本発明に好ましく使用されるものは、無機微粒子に対する吸着性の観点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物であり、さらに好ましくは、芳香族環を二つ以上有するテトラカルボン酸二無水物である。芳香族カルボン酸は、脂肪族カルボン酸に比べて無機微粒子吸着能が高く、さらに、芳香族環を二つ以上有するカルボン酸は、無機微粒子吸着に適した骨格であり、耐熱性も高い。
<光重合性単量体(C)>
本発明の感光性樹脂組成物は、光重合性単量体(C)を含むことができる。本発明の感光性樹脂組成物との相溶性に優れるものであれば、官能基数、構造などに制限なく使用することができる。光硬化性、硬度および基材への密着性の観点から1分子中に2つ以上16個未満の官能基を有する単量体が好ましい。
本発明に用いる光重合性単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、酸性基を有する光重合性単量体を含んでも良く、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との遊離水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート類と、ジカルボン酸類とのエステル化物;多価カルボン酸と、モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とのエステル化物等を挙げることができる。具体例としては、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等のモノヒドロキシオリゴアクリレートまたはモノヒドロキシオリゴメタクリレート類と、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸類との遊離カルボキシル基含有モノエステル化物;プロパン−1,2,3−トリカルボン酸(トリカルバリル酸)、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸等のトリカルボン酸類と、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のモノヒドロキシモノアクリレートまたはモノヒドロキシモノメタクリレート類との遊離カルボキシル基含有オリゴエステル化物等を挙げることができる。
光重合性単量体(C)の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分の合計100重量%中、1〜50重量%の量で用いることが好ましい。この場合、1重量%より多官能単量体(C)が少ないと、硬度アップ、密着性アップの効果が得られ難く、50重量%より多いと透過率の低下、現像性の悪化が起こる場合がある。より好ましくは、3〜30重量%である。
<溶剤(E)>
溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジイソブチルケトン、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、p−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、m−ジエチルベンゼン、p−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、シクロヘキサノール、シクロヘキシルアセテート、メチルシクロヘキサノール等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
中でも無機微粒子の分散性安定性の観点から、1,3−ブチレングリコールジアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、シクロヘキサノールアセテートが好ましい。
溶剤(E)は、感光性樹脂組成物中の固形分合計100重量部に対して、200〜4000重量部の量で用いることができる。
<レベリング剤>
本発明の感光性樹脂組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。一般にレベリング剤は、主鎖にポリエーテル構造又はポリエステル構造を有するジメチルシロキサンがある。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−330、BYK−323、BYK−348などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、感光性樹脂組成物の合計100重量%中、0.003〜0.5重量%用いることが好ましい。
主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの中でも、下記一般式(20)で表されるレベリング剤であることが好ましい。

[一般式(20)において、m2は1〜10の整数であり、p1は5〜30の整数であり、Xはアルキレン基、Yはアルキル基である。]
一般式(20)で表されるレベリング剤を含むことで、無機微粒子と樹脂の相溶性が良化し、塗液の白濁を良化することができる。
具体例としては、ビックケミー社製BYK−348などが挙げられる。
レベリング剤には、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤を補助的に加えることも可能である。界面活性剤は、2種以上混合して使用しても構わない。
レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
レベリング剤に補助的に加えるカオチン性界面活性剤としては、アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。レベリング剤に補助的に加えるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどの;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコーン系の界面活性剤が挙げられる。
レベリング剤は、感光性樹脂組成物の固形分の合計100重量%中、0.1〜10重量%の量で用いることが好ましい。0.1重量%未満では添加量が少ないために相溶性改善効果が得られにくく、10重量%を超える場合は感光性樹脂組成物中の樹脂や多官能単量体、光重合開始剤などが相対的に減少するため、硬度や現像パターニング性などの特性が悪化する傾向がある。
<酸化防止剤(G)>
本発明の感光性樹脂組成物は、酸化防止剤(G)を含有することが好ましい。酸化防止剤(G)は、加熱工程を経ることによる黄変等による透過率の低下を抑制することができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の黄変を防止し、透過率の高い塗膜を得る事ができる。
本発明における「酸化防止剤」とは、紫外線吸収機能、ラジカル補足機能、または、過酸化物分解機能を有する化合物であればよく、具体的には、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシルアミン系、サルチル酸エステル系、およびトリアジン系の化合物があげられ、公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用できる。本発明の酸化防止剤(G)は、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、とくにフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤およびイオウ系酸化防止剤が好ましい。フェノール系のなかでも特に、立体障害性の高いヒンダードフェノール系酸化防止剤がより好ましい。
[フェノール系酸化防止剤]
例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、トリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、1,6−ヘキサンジオール−ビス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンなどが挙げられ、単独又は2種以上を使用してもよい。
なかでも、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、及びトリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレートからなる群から選ばれるヒンダードフェノール系酸化防止剤は、光硬化性の面から好ましい。
[リン系酸化防止剤]
リン系酸化防止剤としては、市販されているものを使用できるが、トリス[2,4−ジ−(tert)−ブチルフェニル]ホスフィントリス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]エチル]アミン、トリス[2−[(4,6,9,11−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−2−イル)オキシ]エチル]アミン、亜りん酸エチルビス(2,4−ジtert−ブチル−6−メチルフェニル)が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましく、これらは1種又は2種以上を使用することができる。
[イオウ系酸化防止剤]
イオウ系酸化防止剤は分子中にイオウを含む酸化防止剤である。このような含イオウ系酸化防止剤としては市販されているものを使用できるが、3,3’−チオジプロパン酸ジオクタデシル、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジパルミチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、4,4’−チオビス−3−メチル−6−tert−ブチルフェノール、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましく、これらは1種又は2種以上を使用することができる。
これらの酸化防止剤(G)は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
酸化防止剤(G)の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分合計100重量%中、0.1重量%以上4重量%以下であることが好ましい。0.1重量%より少ない場合は、酸化防止剤(G)が不足するため黄変防止効果が得られにくく、4重量%より多い場合には紫外線露光時に発生するラジカルを補足してしまうため、感光性樹脂組成物の硬化が不十分となることがある。
<着色剤(H)>
本発明の感光性樹脂組成物は、着色剤(H)を用いることにより、パネルとした場合の色度を調整するために、感光性樹脂組成物の色相を補正することができる。
とくに、塗膜の形成工程、および感光性樹脂組成物の構成成分によっては、塗膜が黄味の色相にずれる場合があり、このような場合には、着色剤の展開により、色相調整を行うことにより、より優れた保護膜およびタッチパネル用絶縁膜を形成する事ができるために好ましい。
着色剤(H)としては、無機顔料および有機顔料等の顔料(H1)および油溶性染料、酸性染料、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料等の染料(H2)が挙げられ、耐熱性の点で顔料(H1)が好ましい
着色剤(H)のなかでも、顔料(H1)は、色度シフトを補正する効果が大きく、なかでも赤色顔料、青色顔料、および紫色顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む場合、塗膜の色相を適正な色度範囲とすることが容易となり、より優れた保護膜およびタッチパネル用絶縁膜を形成する事ができるために好ましい。
例えば、感光性樹脂組成物が酸化物微粒子(D)を含有する場合、酸化物微粒子(D)の種類、含有量等にもよるが、色相について、a*が−0.7〜−0.01程度、b*が+0.01〜2.4程度シフトする場合がある。
このような場合、感光性樹脂組成物の色相がa*<0,b*>0となるため、色相をa*=0、b*=0とするために、赤味(a*が+方向)かつ青味(b*が−方向)へ色相を調整するために、赤顔料、青顔料、および紫顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む顔料を用いることが好ましく、紫顔料、あるいは青色顔料と赤色顔料を用いた場合、より色相に優れた塗膜とすることができるために好ましい。
また着色剤(H)の含有量は、樹脂組成物の全固形分合計100重量%中、0.001重量%以上、1重量%未満が好ましい。含有量が0.001重量%以上であれば、充分な色度調整の効果が得られ、また1重量%以下だと、色度調整の効果が充分であり、かつ透過率の低下もなく、好ましいものである。
[顔料(H1)]
顔料(H1)としては、有機または無機の顔料を、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。顔料(H1)のなかでも、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に有機顔料が好ましい。
また、顔料(H1))のなかでも、赤顔料、青顔料、および紫顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが、塗膜の色相を適正な色度範囲とすることが容易となり、好ましい。
以下に、本発明の感光性樹脂組成物に好ましく用いることのできる有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示すが、これらに制限されるものではない。
赤色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、12、14、15、16、17、21、22、23、31、32、37、38、41、47、48、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53、53:1、53:2、53:3、57、57:1、57:2、58:4、60、63、63:1、63:2、64、64:1、68、69、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90:1、101、101:1、104、108、108:1、109、112、113、114、122、123、144、146、147、149、151、166、168、169、170、172、173、174、175、176、177、178、179、181、184、185、187、188、190、193、194、200、202、206、207、208、209、210、214、216、220、221、224、230、231、232、233、235、236、237、238、239、242、243、245、247、249、250、251、253、254、255、256、257、258、259、260、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276などを挙げることができる。これらの中でも、高コントラスト比、高明度を得る観点から、好ましくはC.I.ピグメントレッド48:1、122、168、177、202、206、207、209、224、242、または254であり、更に好ましくはC.I.ピグメントレッド177、209、224、242、または254である。
青色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、19、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78、79などを挙げることができる。これらの中でも、高コントラスト比、高明度を得る観点から、好ましくはC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、または15:6であり、更に好ましくはC.I.ピグメントブルー15:6である。
紫色顔料としては、例えばC.I.ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50などを挙げることができる。これらの中でも、高コントラスト比、高明度を得る観点から、好ましくはC.I.ピグメントバイオレット19、または23であり、更に好ましくはC.I.ピグメントバイオレット23である。
緑色顔料としては、例えばC.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55または58を挙げることができる。これらの中でも、高コントラスト比、高明度を得る観点から、好ましくはC.I.ピグメントグリーン7、36または58である。
黄色顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー1、1:1、2、3、4、5、6、9、10、12、13、14、16、17、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、41、42、43、48、53、55、61、62、62:1、63、65、73、74、75,81、83、87、93、94、95、97、100、101、104、105、108、109、110、111、116、117、119、120、126、127、127:1、128、129、133、134、136、138、139、142、147、148、150、151、153、154、155、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、172、173、174、175、176、180、181、182、183、184、185、188、189、190、191、191:1、192、193、194、195、196、197、198、199、200、202、203、204、205、206、207、208などを挙げることができる。これらの中でも、高コントラスト比、高明度を得る観点から、好ましくはC.I.ピグメントイエロー83、117、129、138、139、150、154、155、180、または185であり、更に好ましくはC.I.ピグメントイエロー83、138、139、150、または180である。
《顔料(H1)の微細化》
本発明の感光性樹脂組成物に使用する顔料(H1)は、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理等を行い微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜90nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になり、90nmよりも大きくなると十分なコントラスト比を得ることができない。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10〜70nmの範囲である。
ソルトミリング処理とは、顔料と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕される。顔料をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ顔料を得ることができる。
水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等を用いることができるが、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)を用いるのが好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料(H1)100重量部に対し、50〜2000重量部用いることが好ましく、300〜1000重量部用いることが最も好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料及び水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。ただし、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、液状のポリプロピレングリコール等が用いられる。水溶性有機溶剤は、顔料(H1)100重量部に対し、5〜1000重量部用いることが好ましく、50〜500重量部用いることが最も好ましい。
顔料をソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。用いられる樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等を用いることができる。用いられる樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることがさらに好ましい。樹脂の使用量は、顔料(H1)100重量部に対し、5〜200重量部の範囲であることが好ましい。
顔料分散体を作製するときには、顔料の凝集を防ぎ、顔料が微細に分散した状態を維持するため、顔料誘導体を添加することが好ましい。顔料誘導体の含有量は、顔料100重量部に対し、好ましくは0.5重量部以上、さらに好ましくは1重量部以上、最も好ましくは3重量部以上である。また、耐熱性、耐光性の観点から、顔料(H1)100重量部に対し、好ましくは40重量部以下、最も好ましくは35重量部以下である。
[染料(H2)]
本発明の着色感光性樹脂組成物は、着色剤(H)として染料(H2)も好ましく用いられる。染料(H2)は単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いてもよく、前述の顔料(H1)と併用しても良い。さらに、必要に応じて添加される酸化チタン等、タッチパネル構成部材の色度補正の観点から特に、赤染料、青染料、および紫染料からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
染料(H2)の形態としては、油溶性染料、酸性染料、直接染料、塩基性染料、媒染染料、または酸性媒染染料等の各種染料のいずれかの形態を有するものが挙げられる。
また前記染料をレーキ化して用いる場合や、染料と含窒素化合物との造塩化合物等の形態であっても良い。
染料(H2)としては、一般的に染料と言われるものであれば特に制約はないが、中でも、トリフェニルメタン系染料、ジフェニルメタン系染料、キノリン系染料、チアジン系染料、チアゾール系染料、キサンテン系染料、フラビン系染料、オーラミン系染料、サフラニン系染料、フロキシン系染料、メチレンブルー系染料等を用いることができる。
染料(H2)は、良好な分光特性を有し、発色性に優れるものの、耐光性、耐熱性に問題があり、高い信頼性が要求されるタッチパネルの構成部材として用いるには、その特性は十分なものではない場合がある。
そのため、これらの欠点を改善するために、塩基性染料の形態の場合は、有機酸や過塩素酸を用いて造塩化した造塩化合物にて用いることが好ましい。有機酸としては、有機スルホン酸、有機カルボン酸を用いることが好ましい。中でもトビアス酸等のナフタレンスルホン酸、過塩素酸を用いることが耐性の面で好ましい。
また、酸性染料、直接染料の形態の場合は、四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、一級アミン化合物等、及びこれらの官能基を有する樹脂成分を用いて造塩化した造塩化合物として用いること、あるいはスルホンアミド化してスルホン酸アミド化合物とした造塩化合物として用いることが耐性の面で好ましい。
<着色剤(H)の添加方法>
着色剤(H)の添加方法としては、着色剤をそのまま本発明の樹脂組成物に添加、または樹脂などの着色剤担体および/または溶剤中に混合した着色組成物として添加等、どのような方法を用いても制限されないが、中でも感光性樹脂組成物の透明性に優れる点で、着色組成物として添加することが好ましい。
着色組成物は、着色剤(H)を、酸性基含有樹脂(A)と、必要により併用することの出来るその他の樹脂として上述した熱可塑性樹脂や、エチレン性不飽和二重結合を有する樹脂等の着色剤担体および/または溶剤中に、好ましくは分散助剤と一緒に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる(着色剤分散体)。2種以上の着色剤を含む場合には、これらの着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。また、染料等により、着色剤の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
(分散助剤)
着色剤を着色剤担体中に分散する際に、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を含有してもよい。分散助剤は、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物は、明度、コントラスト比、および粘度安定性が良好になる。
色素誘導体としては、有機顔料、アントラキノン、アクリドンまたはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、または置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物があげられ、例えば、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報、特開2001−335717号公報、特開2003−128669号公報、特開2004−091497号公報、特開2007−156395号公報、特開2008−094873号公報、特開2008−094986号公報、特開2008−095007号公報、特開2008−195916号公報、特許第4585781号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。
色素誘導体の含有量は、分散性向上の観点から、着色剤(H)100重量部に対し、好ましくは0.5重量部以上、さらに好ましくは1重量部以上、最も好ましくは3重量部以上である。また、耐熱性、耐光性の観点から、好ましくは40重量部以下、さらに好ましくは35重量部以下である。
樹脂型分散剤は、着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、着色剤に吸着して着色剤の着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、無機微粒子の分散剤として上述した分散剤を用いることもできる。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミー社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、174、180、181、182、183、184、185、2000、2001、2009、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、2163、2164またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、6919、21116またはLactimonまたはBykumen等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、56000、76500等、BASF・ジャパン社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503、等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
樹脂型分散剤、界面活性剤を添加する場合には、着色剤(H)100重量部に対し、好ましくは0.1〜55重量部、さらに好ましくは0.1〜45重量部である。樹脂型分散剤、界面活性剤の配合量が、0.1重量部未満の場合には、添加した効果が得られ難く、含有量が55重量部より多いと、過剰な分散剤により分散に影響を及ぼすことがある。
<シランカップリング剤(I)>
本発明の感光性樹脂組成物は、さらにシランカップリング剤を併用してもよい。シランカップリング剤は、無機微粒子の表面処理剤としても、感光性樹脂組成物の密着促進剤としても使用することができる。
無機微粒子の表面処理剤として使用する場合は、無機微粒子の項で記載した効果が期待できる。
感光性樹脂組成物の密着促進剤として使用する場合は、ガラス、ITO等の基材との密着性が向上するために好ましい。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートブチル)ブチルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルメチルジエトキシシラン、(3−カルバメートペンチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートオクチル)ペンチルトリブトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルシリルトリクロライド、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルジメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリブチルシラン、(3−カルバメートエチル)エチル-p-キシレントリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)-p-フェニレントリエトキシシランなどが挙げられるが、これらに限られない。
これらのシランカップリング剤は、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
またシランカップリング剤は、上記化合物の加水分解により生じたシラノール化合物であっても、それらが縮合したポリオルガノシロキサン化合物でも良い。
無機微粒子の表面処理剤として用いる場合、好ましくは、反応性官能基を有し、本発明の感光性樹脂組成物の樹脂と共に硬化し、硬化膜、成形体中に無機微粒子を固定化しやすい、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類や3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロキシシラン類である。
表面処理剤の添加量は、無機微粒子100重量部に対し、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。
感光性樹脂組成物の密着促進剤として用いる場合、好ましくは、反応性官能基を有し、本発明の感光性樹脂組成物の樹脂と共に硬化し、安定性に優れ、ガラス、ITO等の金属基板密着性に優れることから、エポキシシラン類、(メタ)アクリロキシシラン類、またはカルバメートシラン類が好ましく、より好ましくは、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、
3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロキシシラン類、
(3−カルバメートエチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートブチル)ブチルトリプロパキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルメチルジエトキシシラン、(3−カルバメートペンチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートオクチル)ペンチルトリブトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルシリルトリクロライド、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルジメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリブチルシラン、(3−カルバメートエチル)エチル-p-キシレントリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)-p-フェニレントリエトキシシラン等のカルバメートシラン類
が好ましい。
なかでも、感光性樹脂組成物中に含まれる樹脂との反応性の観点から、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリエトキシシラン、または(3−カルバメートエチル)プロピルトリメトキシシランが好ましく、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
またシランカップリング剤の重量平均分子量(Mw)は50以上5000未満であることが、ガラス基材、ITO上、その他の金属膜に対する密着性の点からより好ましく、シランカップリング剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分合計100重量%中、1重量%以上30重量%未満であることが、ガラス基材、ITO上、その他の金属膜に対する密着性の点からより好ましい。さらに好ましくは、1重量%以上10重量%未満である。
シランカップリング剤の重量平均分子量(Mw)が、50以上の場合、入手性の観点から好ましく、5000未満の場合、ガラス基材、ITO上、その他の金属膜に対する密着性が良好となるために好ましい。また、含有量が1重量%以上の場合、透明性と現像パターニング性が優れ、30重量%未満の場合、基材への密着性や硬度だけでなく、現像パターニング性にも優れるために好ましい。
<その他の成分>
本発明の感光性樹脂組成物には、その他必要に応じて貯蔵安定剤、光安定剤、酸化防止剤などを使用することもできる。
(貯蔵安定剤)
本発明の感光性樹脂組成物には貯蔵安定剤を含有することができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、トリエチルホスフィン、トリフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、感光性樹脂組成物の合計100重量%中、0.1〜5重量%の量で用いることができる。
<感光性樹脂組成物の製法>
本発明の感光性樹脂組成物は、酸性基を有する樹脂(A)と、光重合開始剤(B)と、4つ以上の官能基を持つ多官能単量体(C)と、無機微粒子(D)と、溶剤(E)等を攪拌・混合して得ることが出来る。
本発明の感光性樹脂組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵、異物の除去を行うことが好ましい。
<<塗膜>>
本発明の感光性樹脂組成物は、硬度、密着性、骨見え改善効果、透明性に優れる塗膜を形成することができるため、タッチパネル、液晶表示装置、有機EL装置等に適している。
また、タッチパネル、液晶表示装置、有機EL装置等は、基材となるガラス(屈折率1.51)に比べて屈折率の高いITO等の透明導電膜が使用される。高屈折率な積層体は、その表面での反射率が高くなるため隣接する積層体との屈折率差を小さくすることで反射率を低減できる。本発明の感光性樹脂組成物は、無機微粒子により高屈折率の塗膜を得ることが可能であるため、屈折率1.53以上の透明導電膜に隣接する積層体用途にも好適に使用することが出来る。
本発明による感光性樹脂組成物をガラス基材、ITO上、モリブデン上、その他の金属膜上、有機膜上などにスピンコートなどの回転塗布、ダイコートなどの流延塗布、ロールコートによる塗布、ロール転写法による塗布などにより塗膜を形成することができ、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。なかでもフォトリソグラフィー法により製造することが好ましい。
フォトリソグラフィー法により塗膜を形成する場合は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型として調製した感光性樹脂組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ダイコート、ロールコート等の塗布方法により塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し、硬化塗膜とすることができる。さらに、感光性樹脂組成物の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液が使用され、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記感光性樹脂組成物を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
また、本実施形態の感光性樹脂組成物は、保護膜用途、平坦膜用途、絶縁膜用途、反射防止膜用途、のいずれで使用されても良く、また膜形成もタッチパネル、液晶表示装置、有機EL装置いずれで形成されても良く、高屈折率でかつ良好な透明性を有するため、保護膜、平坦膜、絶縁膜、または反射防止膜の用途を兼ね備えて使用することが出来る。さらに、反射防止膜として使用する場合、感光性樹脂組成物の屈折率および膜厚は光学設計に応じて、種々の選択が可能であるが、特に屈折率を1.53〜1.80の範囲でかつ、膜厚0.05〜0.5μmで塗工することでさらに反射防止能を向上または骨見え現象を改善することができる。膜厚を1μm以下に薄くする場合は、塗膜硬度がダウンするため、使用目的に応じて適宜調整が必要である。また膜厚を0.5μm以下とすることで干渉縞の軽減効果も得られる。
以下に、実施例により本発明を説明する。なお、実施例中の「部」および「%」とは、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。また、「PGMEA」とはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを意味する。
実施例に先立ち、樹脂の重量平均分子量、樹脂の酸価、および顔料の平均一次粒子径の測定方法、二重結合当量、および水酸基当量の計算方法について説明する。
(樹脂の重量平均分子量)
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
(樹脂の酸価)
樹脂溶液0.5〜1gに、アセトン80mlおよび水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の固形分濃度から、樹脂の固形分あたりの酸価を算出した。
(顔料の平均一次粒子径)
平均一次粒子径は、透過型(TEM)電子顕微鏡を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料一次粒子の粒径とする。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
続いて、実施例および比較例で用いた樹脂溶液、無機微粒子の分散剤、無機微粒子分散液、微細化顔料、および顔料分散体の製造方法について説明する。
<樹脂溶液の製造方法>
(樹脂溶液(A1−a)の調製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、KAYARAD DPHA)を2400部計量し、40℃まで攪拌しながら加熱した。次にペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)226.32部を投入した後、攪拌し、均一にした。均一になった後、ジイソプロピルアミンを2.42部投入し、反応で発生する熱を除去しながら、攪拌し、60℃で8時間保持し、反応を完結させ、反応物を2600部得た(粘度210Pa・s、透明液体)。ゲル濾過クロマトグラフィーによれば、重量平均分子量は10,000であった。
その結果、得られた混合物は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートに、ペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)を付加させてなる樹脂を65重量%含有する多分岐ポリマーであった。残部は未反応の化合物および副生成物である。
樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が40重量%になるようにPGMEAを添加して樹脂溶液(A1−a)を得た。
(樹脂溶液(A1−1−1)の調製)
内容量が1リットルの四つ口フラスコ内に、ペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)20部(メルカプト基0.19モル)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、KAYARAD DPHA)212部、PGMEA58g、ハイドロキノン0.1部、ベンジルジメチルアミン0.01部を加え、60℃で12時間反応させた。得られた反応物につき、ヨードメトリー法にてメルカプト基の消失を確認した。ゲル濾過クロマトグラフィーによれば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートに、ペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)を付加させてなる重合体の重量平均分子量は11,000であった。続いて、チオグリコール酸を20部加え、60℃で12時間反応させた。得られた反応物につき、ヨードメトリー法にてメルカプト基の消失を確認した。ゲル濾過クロマトグラフィーによれば、得られた重合体の重量平均分子量は12,000であった。
得られた混合物は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートにペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)を付加させ、ペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)が反応せずに残存するアクリレート基の一部に対し、チオグリコール酸を付加させてなる樹脂を65重量%含む多分岐ポリマーあった。残部は未反応の化合物および副生成物である。
樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が40重量%になるようにPGMEAを添加して樹脂溶液(A1−1−1)を得た。
(樹脂溶液(A2−1a−1)の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略すことがある)100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン5.2部、グリシジルメタクリレート35.5部、ジシクロペンタニルメタクリレート41.0部、アゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸17.0部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、およびハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を続け固形分酸価=0.8となったところで反応を終了し、重量平均分子量が約12000(GPCによる測定)の樹脂溶液を得た。
さらにテトラヒドロ無水フタル酸30.4部、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させ、不揮発分が40%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(A2−1a−1)を調製した。
(樹脂溶液(A2−1a−2)の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート182部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で滴下管よりベンジルメタクリレート70.5部、ジシクロペンタニルメタクリレート22.0部、メタクリル酸43.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136部、およびアゾビスイソブチロニトリル3.6部の混合物を2時間かけて滴下し、さらに100℃で5時間撹拌して重合反応を行った。
次にフラスコ内を空気置換し、グリシジルメタクリレート35.5部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.9部、およびハイドロキノン0.145部を投入し、110℃で6時間反応を続け固形分酸価=0.8となったところで反応を終了し、不揮発分が40%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(A2−1a−2)を調製した。重量平均分子量は約13000(GPCによる測定)であった。
(樹脂溶液(A2−1a−3)の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりベンジルメタクリレート67.2部、メタクリル酸18.4部、ジシクロペンタニルメタクリレート14.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、固形分30重量%のアクリル樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(A2−1a−3)を調製した。固形分酸価は46.8mgKOH/g、重量平均分子量は32000であった。
(樹脂溶液(A2−1b−1)の調製)
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート30部、メタクリル酸22.7部、メタクリル酸ベンジル30部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂製「パーブチルO」)4部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」と称する場合がある)100部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−ドデカンチオール8部、PGMEA32部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にPGMEA30部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=5/95(体積比)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル26.4部、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)0.4部、トリエチルアミン0.8部を仕込み、そのまま110℃で9時間反応させた。その後、PGMEA30部を加えて室温まで冷却し、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が40重量%になるようにPGMEAを添加して樹脂溶液(A2−1b−1)を得た。樹脂の重量平均分子量は10000、固形分当たりの酸価は80mgKOH/gであった。また二重結合当量は800、水酸基当量は800であった。
<シランカップリング剤(I)の製造方法>
(シランカップリング剤(I−1))
反応槽として冷却管を付けたフラスコを準備し、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業製「KBE−9007」)100g、エタノール(キシダ化学社製)100gをよく攪拌混合したものを準備し、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を60℃まで昇温した。反応槽の温度が60℃に安定してから、6時間攪拌した。FT−IRスペクトルにより反応が終了したことを確認し、反応槽の温度を常温まで下げ、試料を窒素置換した容器に取り出し保管した。ゲルパーミュエ−ションクロマトグラフィー(GPC)分析装置(昭和電工株式会社製 Shodex GPC system)で分子量分布を分析した結果、重量平均分子量(Mw)が約293であった。
<無機微粒子(D)の分散剤の製造方法>
(分散剤1)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、および攪拌機を備えた反応容器に、1−ドデカノール62.6部、ε−カプロラクトン287.4部、および触媒としてモノブチルスズ(IV)オキシド0.1部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で4時間加熱、撹拌した。固形分測定により98%が反応したことを確認し第一の工程を終了した。この反応生成物の重量平均分子量は2000であった。
上記反応生成物にピロメリット酸二無水物36.6部を追加し100℃で5時間反応させた。酸価の測定で97%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し第二の工程を終了した。シクロヘキサノンで固形分調整することにより不揮発分50重量%の溶液を調整し、重量平均分子量4000、酸価49mgKOH/gの分散剤1のシクロヘキサノン溶液を得た。
(分散剤2)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、n-ブチルアクリレート5部、tert-ブチルメタクリレート20部、2‐メトキシエチルアクリレート50部、メチルメタクリレート15部、を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール6部に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部をシクロヘキサノン45.7部に溶解した溶液を添加して、10時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認した。このとき、重量平均分子量が4000であった。次に、ピロメリット酸二無水物9.7部、シクロヘキサノン70部、触媒として1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.20部を追加し、120℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。反応終了後、不揮発分を50重量%に調製し、重量平均分子量8,100、酸価50mgKOH/gの分散剤2のシクロヘキサノン溶液を得た。
<無機微粒子(D)の分散液の製造方法>
(無機微粒子分散液(D−1〜5))
分散剤1、分散剤2を用い、表1に示す配合により無機微粒子の分散を行ない、分散液を作成した。分散方法は、前分散(ジルコニアビーズ(1.25mm)をメディアとして用い、ペイントシェイカーで1時間分散)と、本分散(ジルコニアビーズ(0.1mm)をメディアとして用い、寿工業(株)製分散機UAM−015で分散)の2段階で行なった。得られた無機微粒子分散体は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈して、表1の固形分に調整した。
TiO:テイカ(株)製「MT−05」(平均一次粒子径:10nm)
ZrO:日本電工(株)製「PCS−60」(平均一次粒子径:20nm)
Sb:日本精鉱(株)製PATOX−U等(平均一次粒子径:30nm)
CeO:エア・ブラウン(株)製TECNAPOW−CEO2等(平均一次粒子径:10nm)
<微細化顔料の製造方法>
(青色微細化顔料(H1−1))
フタロシアニン系青色顔料C.I.ピグメント ブルー 15:6(トーヨーカラー社製「リオノールブルーES」)100部、粉砕した食塩800部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。この混合物を温水3000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、98部の青色微細化顔料(H1−1)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は28.3nmであった。
(赤色微細化顔料(H1−2))
ジケトピロロピロール系赤色顔料C.I.ピグメント レッド 254(BASF・ジャパン社製「IRGAZIN RED 2030」)120部、粉砕した食塩1000部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、60℃で10時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、115部の赤色微細化顔料(H1−2)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は24.8nmであった。
(紫色微細化顔料(H1−3))
ジオキサジン系紫色顔料C.I.ピグメント バイオレット 23(Clariant社製「Fast Violet RL」)120部、粉砕した食塩1600部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、90℃で18時間混練した。この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、118部の紫色微細化顔料(H1−3)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は26.4nmであった。
<顔料分散体の製造方法>
(青色顔料分散体(H−1))
下記に示した組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し青色顔料分散体(H−1)を得た。

・青色微細化顔料(H1−1) :18.0部
・銅フタロシアニン誘導体 : 2.0部


・樹脂型顔料分散剤 : 8.0部
(ビックケミー・ジャパン社製 BYK−111)
・樹脂溶液(A1−a) :60.0部
・シクロヘキサノン :12.0部
(赤色顔料分散体(H−2))
下記の組成の混合物を使用し、青色顔料分散体(H−1)と同様にして赤色顔料分散体(H−2)を得た。

・赤色微細化顔料(H1−2) :10.0部
・アントラキノン系顔料(C.I.ピグメント レッド 177) : 2.0部
(BASF・ジャパン社製「クロモフタールレッドA2B」)
・ジケトピロロピロール系顔料誘導体 : 4.0部

・樹脂型顔料分散剤 : 8.0部
(日本ルーブリゾール社製「ソルスパース 20000」)
・樹脂溶液(A1−a) :60.0部
・シクロヘキサノン :12.0部
(紫色顔料分散体(H−3))
下記の組成の混合物を使用し、青色顔料分散体(H−1)と同様にして紫色顔料分散体(H−3)を得た。

・紫色微細化顔料(H1−3) :20.0部
・樹脂型顔料分散剤 : 8.0部
(ビックケミー・ジャパン社製 BYK−111)
・樹脂溶液(A1−a) :60.0部
・シクロヘキサノン :12.0部
[実施例1]
(感光性樹脂組成物(R1))
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、感光性樹脂組成物(R1)を得た。

樹脂溶液(A1−a) :40.10部
無機微粒子分散液;(D−1) :18.75部
光重合開始剤;OXE−01 : 0.20部
イルガキュアOXE−01(BASF社製)
1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]
レべリング剤;BYK−330 2% : 1.00部
BYK−330 2%(ビックケミー社製);
ポリエーテル構造含有ジメチルシロキサンのPGMEA溶液(不揮発分2重量%に調整)
溶剤;PGMEA :39.95部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[実施例2〜31、比較例1〜3]
(感光性樹脂組成物(R2〜34))
表2〜7に示した組成、および配合量(重量部)に変えた以外は、感光性樹脂組成物(R1)と同様にして、混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、感光性樹脂組成物(R2〜34)を得た。
表2〜7中の略語を下記に記す。
《樹脂溶液》
・HPS−200:ハイパーテックHPS−200(日産化学工業社製);球状構造を有するデンドリマーのPGMEA溶液(固形分40%)
《樹脂》
・V#1000:V#1000(大阪有機化学工業社製);球状構造を有するデンドリマー
《無機微粒子(D)分散液》
・無機微粒子分散液;(D−1)酸化チタン分散液
・無機微粒子分散液;(D−2)酸化ジルコニウム分散液
・無機微粒子分散液;(D−3)酸化アンチモン分散液
・無機微粒子分散液;(D−4)酸化セリウム分散液
・無機微粒子分散液;(D−5)酸化チタン分散液
《光重合開始剤(B)》
・OXE−01;イルガキュアOXE−01(BASF社製);1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]
《レベリング剤(F)》
・BYK−330 2%(ビックケミー社製);ポリエーテル構造含有ジメチルシロキサンのPGMEA溶液(不揮発分2重量%に調整)
《溶剤(E)》
・PGMEA;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
《シランカップリング剤(I)》
・KBM−403;KBM−403(信越化学工業社製);3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・KBM−503;KBM−503(信越化学工業社製);3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
・KBM−573;KBM−573(信越化学工業社製);N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
・KBE−9007;KBE−9007(信越化学工業社製);3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン
<感光性樹脂組成物の評価>
以下に示す評価方法にて感光性樹脂組成物(R1〜R34)をそれぞれ評価した。結果を表8に示す。
(鉛筆硬度の測定)
感光性樹脂組成物(R1〜R34)を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製ガラス イーグル2000)に、スピンコーターを用いて230℃20分加熱後の仕上がり膜厚が2.0μmとなるように塗布した基板を得た。次に、100℃に加熱したホットプレート上で2分間保持した後、超高圧水銀ランプを用いて、照度20mW/cm2、露光量100mJ/cm2で紫外線露光を行った。塗布基板を230℃で20分加熱、放冷した。室温に戻した基板を260℃で60分加熱、放冷した。この基板を、JIS K−5400−1990の8.4.1鉛筆引っかき試験により保護膜の鉛筆表面硬度を測定した。この値が3H以上は非常に良好なレベル、2Hは良好なレベル、Hは実用可能なレベル、F以下は実用には適さないレベルである。
(基材密着性の測定)
感光性樹脂組成物(R1〜R34)を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製ガラス イーグル2000)、ITO基板(ジオマテック社製)に、Mo基板(東邦化研社製)にスピンコーターを用いて230℃20分加熱後の仕上がり膜厚が2.0μmとなるように塗布した基板を得た。次に、100℃に加熱したホットプレート上で2分間保持した後、超高圧水銀ランプを用いて、照度20mW/cm、露光量100mJ/cmで紫外線露光を行った。塗布基板を230℃で20分加熱、放冷して評価用基板を作製した。得られた基板をJIS K5600−5−6に準じた付着性(クロスカット法)試験により塗膜の密着性を評価し、碁盤目25個中の剥離個数を数えた。

○ :碁盤目の剥離個数 0個
△ ;碁盤目の剥離個数 1個
△△;碁盤目の剥離個数 2個以上5個未満
× ;碁盤目の剥離個数 5個以上
(屈折率の測定)
感光性樹脂組成物(R1〜R34)を、100mm×100mm、0.7mm厚のPENフィルムにバーコーターを用いて塗布したのち、100℃で30分加熱し乾燥させた。得られたフィルムをアッベ屈折計(アタゴ製、NAR−4T)を用いて、波長589nmの屈折率を測定した。
(透過率の測定)
感光性樹脂組成物(R1〜R34)を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板(コーニング社製ガラス イーグル2000)に、スピンコーターを用いて230℃20分加熱後の仕上がり膜厚が2.0μmとなるように塗布した基板を得た。次に、100℃に加熱したホットプレート上で2分間保持した後、超高圧水銀ランプを用いて、照度20mW/cm、露光量100mJ/cmで紫外線露光を行った。塗布基板を230℃で20分加熱、放冷後、顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて、得られた塗膜の波長400nmにおける透過率を求めた。膜厚は、アルバック社製の触針式膜厚計DECTAC−3で測定した。

◎:透過率 90%以上 :非常に良好なレベル
○:透過率 85%以上90%未満 :良好なレベル
△:透過率 80%以上85%未満 :実用可能なレベル
×:透過率 80%未満 :実用には適さないレベル
(骨見え評価)
ガラス上にITOをスパッタした基板を用意した。その後、塩酸-硝酸系のエッチング液を用いてITOをパターニングした。ITOパターン基板に樹脂組成物(R1〜R27)を「透過率の測定」と同様の方法で塗工した。ただし仕上がり膜厚は0.05、0.40、0.60、2.0μmとなるように調整した。得られた基板を両側から目視で確認し、ITOのある部分とITOのない部分の境界の見えにくさを判定した。

◎:まったく見えない
○:ほとんど見えない
△:薄く見える
×:見える
表8に示すように本発明の特徴である樹脂(A1)と無機微粒子(D)を含有することで、硬度、ガラスおよびITOへの密着性、骨見え等においていずれも良好あるいは実用上差し支えのない結果となった。骨見えでは、無機酸化物が異なる場合でも、樹脂(A1)を含有し、屈折率を一定の値以上とすることで、骨見え改善効果が得られる結果であった。
また、実施例10〜14、19〜21、26〜28に示すように、シランカップリング剤(I)を密着促進剤として添加することで、Mo密着が良化する結果となった。
比較例1〜3では、本発明の要件から外れる例を挙げており、密着性、透過率、屈折率骨見え改善効果が低いなど実用上いずれかの特性が悪くなっている。
以上の結果より、本願の感光性樹脂組成物により、透過率、硬度、骨見え改善効果、密着性に優れた塗膜を得ることができ、該塗膜は、タッチパネルに用いられるオーバーコートに適した高品質の硬化膜である事が確認できた。

Claims (11)

  1. 樹脂(A)と、無機微粒子(D)と、有機溶剤とを含有する感光性樹脂組成物であって、
    樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される多官能(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリレート基の一部につき、当該基中のカルボニル基に関してβ位において炭素−炭素二重結合に、下記一般式(2)で表される多価メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1)を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。

    [一般式(1)中、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
    は化合物R(OH)のうちn個のヒドロキシル基を式中のエステル結合に供与した残り部分を表し、
    ここでR(OH)は,炭素数2〜18の、芳香族又は非芳香族の、直鎖状、分枝鎖状の若しくは窒素原子を環構成原子として含んでよい環状部分を含む炭化水素骨格に基づく多価アルコールであるか、
    該多価アルコールの複数分子がアルコールの脱水縮合によりエーテル結合を介して連結してなる多価アルコールエーテルであるか、
    それら多価アルコール又は多価アルコールエーテルと、ヒドロキシ酸であってよいカルボン酸若しくはリン酸との、未反応ヒドロキシル基を残したエステルであるか、
    又はシリコーンであり、
    プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン、アルキル、アルコキシ又はヒドロキシプロピルアクリレート変性されていてよく、そして
    m≧nであり、nは2〜20の整数を表す。mは2〜20の整数を表す。]

    [一般式(2)中、Rは、単結合であるか、炭素数1の炭化水素基、又は、炭素数2〜22の、骨格中にイオウ原子若しくはエステル基[−C(O)O−]を構成する酸素原子を更に含んでいてよく、直鎖又は分枝鎖であってよい炭化水素基であり、
    pは2〜6の整数を表し、但しRが単結合を表すときは、pは2を表し、Rの炭素数が1であるときは、pは2〜4の整数を表し、Rの炭素数が2〜22であるときは、pは2〜6の整数を表す。]
  2. さらに、樹脂(A1)の一般式(2)における多価メルカプト化合物と反応せずに残存する(メタ)アクリレート基の一部に対し、当該基中のカルボニル基に関してβ位の炭素−炭素二重結合に、一般式(3)で表されるカルボキシル基含有メルカプト化合物を付加させてなる樹脂(A1−1)を含むことを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。

    [一般式(3)中、Rは炭素数1〜12のアルキレン基を表し,qは1〜3の整数を表す。]
  3. 無機微粒子(D)の粒径が、1nm以上200nm未満であることを特徴とする請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 樹脂(A)が、さらにアルカリ可溶性樹脂(A2)(ただし樹脂(A1)を除く)を含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  5. 樹脂(A1)が、感光性樹脂組成物の樹脂全体中2〜70重量%含まれることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  6. アルカリ可溶性樹脂(A2)が、下記構成単位(イ)、(ロ)および(ハ)からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位を有する樹脂(A2−1)を含むことを特徴とする請求項4項記載の感光性樹脂組成物。

    (イ)一般式(11)または一般式(12)に示す芳香族環基を有する構成単位:


    [一般式(11)及び一般式(12)中、R56は、水素原子、またはベンゼン環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。]
    (ロ)化学式(14)または化学式(15)に示す脂肪族環基を有する構成単位:


    (ハ)下記一般式(40)で示される化合物を前駆体とする構成単位:

    [一般式(40)中、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。]
  7. アルカリ可溶性樹脂(A2)が、構成単位(イ)と(ロ)とを有する樹脂(A2−1a)、および構成単位(ハ)を有する樹脂(A2−1b)からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする請求項6記載の感光性樹脂組成物。
  8. シランカップリング剤(I)を更に含むことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8いずれか1項記載の感光性樹脂組成物から形成されてなる塗膜。
  10. 屈折率が、1.53以上であることを特徴とする請求項9記載の塗膜。
  11. オーバーコート用である請求項9または10記載の塗膜。
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