JP2015157875A - 硬化性組成物、微細凹凸構造体、加飾シート、および加飾樹脂成形体、並びに加飾樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
硬化性組成物、微細凹凸構造体、加飾シート、および加飾樹脂成形体、並びに加飾樹脂成形体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 微細凹凸構造を形成するための硬化性組成物であって、硬化性組成物の硬化物の25℃における弾性率が50MPa以上であり、且つ80℃における弾性率が30MPa以下である、微細凹凸構造形成用硬化性組成物。前記硬化性組成物の硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/m2以上であることが好ましい。
本発明の加飾樹脂成形体の製造方法は、加飾シートを加熱し、加熱された加飾シートを真空引きする、または圧縮空気を送ることで型に押し当て、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体を得る工程(A1)を含む。
【選択図】 図1
Description
従来技術として、高屈折率の樹脂と低屈折率の樹脂とを積層させた多層コーティングを最終製品の表面に施して反射を防止する技術が知られているが、この多層コーティングによる反射防止技術を曲面や複雑な形状に施すことは、非常に困難である。
微細凹凸構造体の製造方法としては、モールドと光透過性基材との間に活性エネルギー線硬化性組成物を配し、活性エネルギー線の照射により前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて、モールドの凹凸形状を転写した後にモールドを剥離する方法、あるいは、活性エネルギー線硬化性組成物にモールドの凹凸形状を転写してからモールドを剥離し、その後に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる方法などが知られている。しかしながら、複雑な形状を有する製品の表面に前記微細凹凸構造体を設けて反射防止性能を得ることは容易ではなく、また、製造コストの点においても問題がある。
従って、成形体の表面に、反射防止性能以外の上述の性能を付与する場合、インサート成形やプレス成形などの3次元成形を行う必要があり、このような3次元成形が可能なシート、フィルムが望まれている。
前述の多層コーティングによる反射防止フィルムは、各層の屈折率と厚みを精密に制御することによって反射防止性能を発現させているため、インサート成形やプレス成形などの3次元成形に用いた場合、本来の反射防止性能を十分に発現できないという問題がある。
また、前述の微細凹凸構造体を3次元成形に用いた場合、同じ硬化性組成物を使用して作製した、表面が平滑なハードコートなどの成形体に比べて耐擦傷性に劣るため、前記微細凹凸構造体を積層した成形体は、使用中の耐久性に問題がある。
特許文献3では、耐擦傷性の観点から、微細凹凸構造を構成する硬化樹脂の弾性率が高いことが望ましいことを開示している。
また、微細凸部の林立した構造では、微細凸部のアスペクト比が大きく、硬化樹脂の弾性率が低い場合に、隣接する凸部同士が寄り添う現象が発生する場合がある。寄り添った凸部の集合体は、一つの大きな凸部とみなすこともできるが、凸部の集合体が可視光波長と同程度の大きさになってしまうと、光を乱反射してしまい、微細凹凸構造体が白濁して、ヘイズ値が高くなることが知られている。すなわち、微細凹凸構造体の作製に使用する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物が十分に堅牢でない場合、鋳型からの離型や加熱によって、微細凹凸形状の凸部同士が寄り添う現象が発生し、その結果、反射防止性能が低下するといった問題が生じる。
柔軟且つ伸長性に優れる硬化物を得られる硬化性組成物を用いて微細凹凸構造体を形成した場合、前記微細凹凸構造体を3次元成形に用いることは可能であるものの、凸部同士が寄り添う現象が発生し、反射防止性能が損なわれる。例えば、特許文献4に記載されているような、2官能モノマーと6官能オリゴマーからなる硬化性組成物を用いて、微細凹凸構造体を形成した場合、微細凹凸構造体の凸部同士が寄り添って、光を散乱するサイズに成長し、白濁した外観となってしまう。
[1]微細凹凸構造を形成するための硬化性組成物であって、硬化性組成物の硬化物の25℃における弾性率が50MPa以上であり、且つ80℃における弾性率が30MPa以下である、硬化性組成物;
[2]前記硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/m2以上である、[1]記載の硬化性組成物;
[3]硬化性組成物中の硬化性成分100質量部のうち、単官能モノマーおよび2官能モノマーが50質量部以上である、[1]または[2]記載の硬化性組成物;
[4][1]〜[3]記載の硬化性組成物の硬化物からなる微細凹凸構造体;
[5]微細凹凸構造のアスペクト比が0.6〜1.5である、[4]記載の微細凹凸構造体を有するシート;
[6]アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、これらの樹脂のアロイ、またはこれらの樹脂の積層構造体である樹脂シートを基材とし、基材の少なくとも一方の表面に[4]記載の微細凹凸構造体を有する加飾シート;
[7][6]記載の加飾シートを含む加飾樹脂成形体;
[8][7]記載の加飾樹脂成形体を含む車両用部材;
[9][7]記載の加飾樹脂成形体を含むディスプレイ用部材;
[10][7]記載の加飾樹脂成形体を含む電化製品;
[11]微細凹凸構造のピッチが、直行する二つの軸方向において異なる[7]記載の加飾樹脂成形体;
[12]下記工程(A1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(A1):[6]記載の加飾シートを加熱し、加熱された加飾シートを真空引きする、または圧縮空気を送ることで型に押し当て、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体を得る工程;
[13]下記工程(B1)および(B2)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(B1):[6]記載の加飾シートを加熱しながら型を押し当てて型形状を転写し、前記型形状を転写した後のシートを型から取り出して、前記型形状が転写された加飾シートを得る工程。
工程(B2):前記工程(B1)で得られた加飾シートの、微細凹凸構造が形成された側を射出成形用金型面に接するように配置し、前記射出成形用金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程;
[14]下記工程(C1)および工程(C2)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(C1):[6]記載の加飾シートを、微細凹凸構造が形成された側が射出成形用金型に接するように配置する工程。
工程(C2):前記射出成形用金型内で前記シートを加熱しながら、前記射出成形用金型の内面に沿うように型を押し当てた後、型閉めし、前記金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程;
[15]下記工程(D1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(D1):[6]記載の加飾シートに、加熱した型を押し当てて型の形状を転写し、表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程。
[16]下記工程(E1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(E1):請求項6記載の加飾シートを加熱し、成形品を前記加飾シートに押し当て、加圧および/または減圧をすることで加飾シートを成形品の形状に追従させ、成形品の表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程。
線等)等を意味する。
(弾性率)
本発明の微細凹凸構造体を形成するための硬化性組成物は、その硬化物の25℃における弾性率が50MPa以上であり、且つ80℃における弾性率が30MPa以下である。
25℃における弾性率が50MPa以上であれば、隣接する凸部同士が寄り添う現象が発生することによって反射防止性能が損なわれることがない。25℃における弾性率は好ましくは70〜400MPaであり、より好ましくは80〜200MPaであり、さらに好ましくは100〜150MPaである。また、微細凹凸構造の凸部のアスペクト比が0.6〜1.5であれば、特に効果的に隣接する凸部同士が寄り添う現象を回避することができる。
80℃における弾性率が30MPa以下であれば、本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートを3次元成形加工した際、前記微細凹凸構造体にクラックが入るようなことがなく、加飾樹脂成形体の表面に良好な反射防止性能を付与することができる。80℃における弾性率は好ましくは25MPa以下であり、さらに好ましくは10〜20MPaである。
前記引張試験は、一般的な引張試験機を用い、試験速度1mm/分で行われる。引張伸び1〜2%における引張応力を引張歪み(引張伸びをダンベルの標線間距離で除した値が引張歪みである。)で除することで、弾性率を算出できる。本発明の弾性率は、25℃の環境下、または80℃の環境下で測定した値のことをいう。
弾性率は一般的なマイクロインデンター(例えばフィッシャーインストルメンツ社製フィッシャースコープHM2000等)や、一般的なレオメーター(例えばセイコーインスツル社製DMS6100等)を用いて測定することもできる。
これに対し、熱硬化性樹脂の場合、ガラス転移温度の前後から、ポリマー鎖がミクロブラウン運動を始める点は変わらないが、ガラス転移温度よりさらに高い温度領域でも、架橋点があるために流動状態とはならず、ポリマー鎖が自由に動けるようにはならない。
引張時の弾性率は、ポリマー鎖の架橋点の数に比例するものであり、低温ではポリマー鎖の絡み合いも物理的な架橋点とみなすことができる。ガラス転移温度以上の高温での弾性率は、上述の通り、ポリマー鎖の絡み合い点の影響がほぼなくなり、化学的な架橋点の数を反映したものとなる。この結果、熱硬化性樹脂の場合、ガラス転移温度以上ではゴム状平坦域と呼ばれる弾性率が一定になる温度域が存在する。
80℃における弾性率が30MPa以下である、とは、ポリマー鎖の化学的な架橋点がある数以下であることを示すものであり、そのような架橋網目であれば、高温での引張延伸によって樹脂にクラックが入ることなく、ある程度まで延伸することが可能となる。
架橋点の数を定量的に評価することは極めて難しく、硬化性組成物の構成成分が理想的に架橋構造を形成した場合の、架橋点間分子量を算出することは可能であるが、現実には、架橋構造に関与しない架橋点や分子鎖もあり、実質的な架橋点の数を表わす値が弾性率となる。
高温での弾性率を低くするには、多官能モノマーを多量に用いることは好ましくない。化学的な架橋点が少なくなるよう、単官能モノマーや、架橋点間距離が長くなる、官能基数に対して分子量が十分に大きい多官能モノマーを用いなくてはならない。
一方で、室温での弾性率を高くするには、多官能モノマーを用いることが一般的な手法である。単官能モノマー等、架橋構造に関与しない成分が大半を占めると弾性率は低くなり、また、硬化物中に未反応のモノマーとして残存し、硬化物を可塑化するなどの悪影響もある。
上述の相反する性能を両立させる方法として、成形する温度近傍にガラス転移点を有するモノマーを使用することが考えられる。例えば、単独重合物のガラス転移温度が50〜150℃の範囲内にあるモノマーなどである。メタクリレートならば該当する温度域にガラス転移点を有する単官能モノマーを列挙することも可能であるが、光硬化性樹脂としてメタクリレートを用いると、反応性が乏しく、未反応モノマーとして残存してしまう可能性がある。イソボルニルアクリレート等、側鎖が嵩高く、ガラス転移温度が高いアクリレートもあるが、概して硬脆く、成形時にクラックが入ってしまう可能性が高い。このように、靭性を有し、且つ比較的高いガラス転移温度を有する、成形に適した多官能モノマーは一般的ではない。
本発明の硬化性組成物の硬化物は、硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/mm2以上であることが好ましい。2kJ/m2以上であることがさらに好ましく、4kJ/m2以上であることが特に好ましい。硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/m2以上であれば、本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートを3次元成形した際にクラックが入ることを回避できる。また、本発明の微細凹凸構造体の80℃におけるタフネスは、2〜10kJ/mm2であることがより好ましく、4〜8kJ/mm2であることが特に好ましい。
インサート成形の場合、プレ成形、すなわち、あらかじめ真空成形等によって所定の形状に成形した加飾シートを金型内に配置し、その後、溶融樹脂を射出して、金型内に充填させると共に加飾シートと一体化させる。加飾シートは、最終的な成形体を得るための金型より若干小さめにプレ成形されることが一般的である。射出成形の金型は通常、60〜120℃程度に温調されるが、加飾シートはこの金型内に配置されることで、金型とほぼ同等の温度となる。その状態で溶融樹脂が射出され、その射出圧によって、加飾シートは伸張され、型形状に沿わされる。この時、加飾シートが十分なタフネスを有していないと、溶融樹脂の射出圧が掛かった際に加飾シートにクラックが入る場合がある。
本発明の加飾シートは、前記微細凹凸構造体の他に、シート基材を含むことが好ましい。このような加飾シートをインサート成形に用いる場合、前記シート基材として熱可塑性ポリマーを用いることが一般的であり、そのため溶融樹脂の射出圧が掛かってもシート基材にクラックが入ることはほとんど無い。従って、本発明の微細凹凸構造体のタフネス(靭性)は高いことが望ましい。
本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性組成物であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、ラジカル重合性二重結合を1個有するモノマー(単官能モノマー)、ラジカル重合性二重結合を2個有するモノマー(2官能モノマー)、およびラジカル重合性二重結合を3個以上有するモノマー(多官能モノマー)等の硬化性成分と、光重合開始剤等の硬化剤や、その他の添加物から構成することができる。硬化物の25℃での弾性率が50MPa以上、80℃での弾性率が30MPa以下になるようなものであれば、特に制限されるものではない。
また、単官能モノマーは光等の活性エネルギー線で瞬時に硬化させる場合には未反応モノマーとして残存しやすいため、硬化性成分100質量部のうち、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、20質量部以下が特に好ましい。単官能モノマーを50質量部以下にすることで、硬化後に未反応のモノマーが残存することを抑制し、硬化物が可塑化されたり、未反応モノマーが経時的にブリードアウトすることなどを回避することができる。
そのようなモノマーとして、強い分子間相互作用を有する化学構造を含んでいることが好ましく、例えば、水素結合、π−π相互作用、イオン架橋などを発現できるモノマーが好ましい。これらは共有結合ではないため、結合力が弱まれば、自由に流動できる動的架橋点であり、結合力は高温域で弱まることが知られている。
水素結合を有するモノマーとして、ウレタンモノマーを挙げることができる。具体的には第一工業製薬(株)製「ニューフロンティア」シリーズのR−1214やR1301、R−1304、ダイセル・サイテック社「EBECRYL」シリーズのEBECRYL8402、EBECRYL8465、EBECRYL8701、EBECRYL284、EBECRYL8210などを挙げることができる。
π−π相互作用を有するモノマーとして、ビスフェノール骨格を有するモノマーを挙げることができる。具体的には新中村化学工業(株)製「NKエステル」シリーズのA−BPE−4、A−BPE−10、A−BPE−30等、第一工業製薬(株)製「ニューフロンティア」シリーズのBPE−4、BPE−10等が挙げられる。
イオン架橋を有するモノマーは、アクリル酸亜鉛などの酸モノマーを金属イオンが架橋したもの等が挙げられる。
これらのモノマーを硬化性成分100質量部のうち、20質量部以上含むことが好ましく、30〜80質量部含むことがより好ましく、40〜70質量部含むことが特に好ましい。これらのモノマーを20質量部以上含むことで室温での高弾性と、高温での伸びを両立させることが可能となる。
これらの低分子量モノマーを、硬化性成分100質量部のうち、20質量部以上含むことが好ましく、30質量部以上含むことがより好ましく、40質量部以上含むことがさらに好ましい。低分子量モノマーを20質量部以上含むことで、硬化性組成物の硬化物と基材との良好な密着性を付与でき、3次元成形時に硬化樹脂層(硬化性組成物の硬化物)が基材から剥離して浮いてしまうような外観不良の発生を抑制することができる。
ここで、ウレタン(メタ)アクリレートとは、イソシアネート化合物とポリオール化合物を反応させて得られるポリウレタンを骨格として含むものであり、末端に水酸基を有する(メタ)アクリレートを、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートで封止した(メタ)アクリレートである。末端に水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、またダイセル社のカプロラクトン変性モノマー、『プラクセル』シリーズなども挙げることができる。末端にイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートとしては、昭和電工(株)の「カレンズ」シリーズを挙げることができる。
活性エネルギー線重合開始剤の具体例としては、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン;2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジンが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。特に、吸収波長の異なる2種以上を併用することが好ましい。また必要に応じて、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物、アゾ系開始剤等の熱重合開始剤を併用してもよい。
活性エネルギー線重合開始剤の含有量は、硬化性組成物中に含まれる全モノマーの含有量の合計100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、特に好ましくは0.2〜3質量部である。0.01質量部以上とすることにより、硬化性組成物が硬化性に優れ、硬化物の機械特性、特に耐擦傷性が良好となるため好ましい。また、10質量部以下とすることにより、硬化物内に残存する重合開始剤による弾性率および耐擦傷性の低下や着色を抑制することができる。
活性エネルギー線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、ベンゾエート系の紫外線吸収剤が挙げられる。その市販品としては、例えば、BASFジャパン社製の「チヌビン(登録商標)」シリーズの400や479、共同薬品(株)製の「Viosorb(登録商標)」シリーズの110が挙られる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系の酸化防止剤、リン系の酸化防止剤、イオウ系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系の酸化防止剤が挙げられる。その市販品としては、例えば、BASFジャパン社製の「IRGANOX(登録商標)」シリーズが挙げられる。これら活性エネルギー線吸収剤、酸化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性エネルギー線吸収剤および/または酸化防止剤の含有量は、硬化性組成物中に含まれる全モノマーの含有量の合計100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部、特に好ましくは0.01〜0.5質量部である。0.01以上とすることにより、硬化物の黄色化やヘイズ上昇を抑制し、耐候性を向上させることができる。5質量部以下とすることにより、硬化性組成物の硬化性、硬化物の耐擦傷性、硬化物の基材との密着性を良好にすることができる。
滑剤・スリップ剤は硬化物の表面に存在し、表面における摩擦を低減し、耐擦傷性を向上させる化合物である。スリップ剤の市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製「SH3746FLUID」「FZ−77」、信越化学工業(株)製「KF−355A」、「KF−6011」が挙げられる(以上、全て商品名)。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
スリップ剤の含有量は、硬化性組成物中に含まれる全モノマーの含有量の合計100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.1〜2質量部である。0.01質量部以上とすることにより、硬化性組成物が硬化性に優れ、硬化物の機械特性、特に耐擦傷性が良好となる。5質量部以下とすることにより、硬化物内に残存するスリップ剤による弾性率および耐擦傷性の低下や着色を抑制することができる。
また、本発明の硬化性組成物は、溶剤を含んでいてもよいが、含まない方が好ましい。溶剤を含まない場合は、例えば、硬化性組成物を鋳型に流し込んだ状態で活性エネルギー線照射により重合・硬化させ、その後離型するプロセスにおいて、溶剤が硬化物中に残る心配がない。また、製造工程を考慮した場合、溶剤除去のための設備投資が不要であり、コストの点でも好ましい。
非常に複雑な形状、特に絞りが深い形状に3次元成形加工する場合、使用する材料には高い引張破断伸びが要求される。従って、使用する材料の成形温度領域での引張破断伸びは大きいほうが好ましい。一方で、引張破断伸びが大き過ぎると、微細凹凸構造が壊れたり、光学性能を損なう場合がある。従って、本発明の硬化性組成物の硬化物の成形温度領域での引張破断伸びとしては、10%以上伸びることが好ましく、15〜100%延びることがより好ましく、20〜80%伸びることがさらに好ましく、20〜50%伸びることが特に好ましい。
硬化性組成物の粘度に関して、モールドにより微細凹凸構造を形成して硬化させる場合、この硬化性組成物の25℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は、好ましくは10000mPa・s以下、より好ましくは5000mPa・s以下、特に好ましくは2000mPa・s以下である。また、この粘度が10000mPa・sを超える場合であっても、加温により上記範囲内の粘度にした硬化性組成物を使用すれば、作業性を損なうことはない。この硬化性組成物の70℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は、好ましくは5000mPa・s以下、より好ましくは2000mPa・s以下である。
硬化性組成物の粘度は、モノマーの種類や含有量を調節することで調整できる。具体的には、水素結合等の分子間相互作用を有する官能基や化学構造を含むモノマーを多量に用いると、硬化性組成物の粘度は高くなる。また、分子間相互作用のない低分子量のモノマーを多量に用いると、硬化性組成物の粘度は低くなる。
図1は、本発明の微細凹凸構造体10の実施形態を示す模式的断面図である。図1(a)に示す微細凹凸構造体は、基材11上に後述する中間層15を介して本発明の硬化性組成物の硬化物12が積層されたものである。
硬化物12の表面は、微細凹凸構造を有する。微細凹凸構造は、円錐状の凸部13と凹部14とが等間隔w1で形成される。凸部の形状は、垂直面における断面積が、頂点側から基材側に連続的に増大する形状であれば、屈折率を連続的に増大させることができ、波長による反射率の変動(波長依存性)を抑制し、可視光の散乱を抑制して低反射率にできることから好ましい。
また、凸部の高さまたは凹部の深さ、即ち、凹部の底点14aと凸部の頂部13aとの垂直距離d1は、波長により反射率が変動するのを抑制できる深さとすることが好ましい。具体的には、120nm以上が好ましく、150nm以上がより好ましく、180nm以上が特に好ましい。垂直距離d1が150nm近傍では、人が一番認識し易い550nmの波長域光の反射率を最も低くすることができる。凸部の高さが150nm以上になると、凸部の高さが高いほど、可視光域における最高反射率と最低反射率の差が小さくなる。このため、凸部の高さが150nm以上になれば、反射光の波長依存性が小さくなり、目視での色味の相違は認識されなくなる。
凸部の間隔w1が300nmの場合、凸部の高さd1が180nmあれば十分な反射防止性能を得ることができる。アスペクト比は0.6となる。
凸部の間隔w1が120nmの場合、凸部の高さd1が180nmあれば十分な反射防止性能を得ることができる。アスペクト比は1.5となる。
アスペクト比が1.5以下であれば、凸部同士が寄り添うことで、反射防止性能が低下するといった現象を回避しやすい。またアスペクト比が0.6以上であれば、十分な反射防止性能を得ることができる。
基材11の形状はシート状、フィルム状等いずれであってもよく、その製造方法も、例えば、射出成形、押し出し成形、キャスト成形等、いずれの製法により製造されたものを用いてもよい。さらに、密着性、帯電防止性、耐擦傷性、耐候性等の特性の改良を目的として、基材11の表面に、コーティングやコロナ処理が施されていてもよい。
このような微細凹凸構造体は、反射防止膜として適用することができ、高い耐擦傷性と、優れた指紋除去性等の汚染物の除去効果が得られる。
また、基材11と硬化物12の間に、耐擦傷性や接着性などの諸物性を向上させる為の中間層15を設けてもよい。中間層15を形成する材料としては、活性エネルギー線硬化性組成物、熱可塑性樹脂、無機材料などが挙げられるが、微細凹凸構造を形成しやすいことから、中間層15は活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物からなる層であることが好ましい。
本発明の微細凹凸構造体の製造方法としては、例えば、(1)表面に、微細凹凸構造の反転構造が形成されたモールド、すなわち、微細凹凸構造を有するモールドの前記表面と、基材との間に、上記硬化性組成物を配し、活性エネルギー線の照射により硬化性組成物を硬化して、モールドの凹凸形状を転写し、その後モールドを剥離する方法、(2)硬化性組成物にモールドの凹凸形状を転写してからモールドを剥離し、その後活性エネルギー線を照射して硬化性組成物を硬化する方法等が挙げられる。これらの中でも、微細凹凸構造の転写性、表面組成の自由度の点から、(1)の方法が特に好ましい。この方法は、連続生産が可能なベルト状やロール状のモールドを用いる場合に特に好適であり、生産性に優れた方法である。
また、陽極酸化ポーラスアルミナを、モールドとして利用することも可能である。例えば、アルミニウムをシュウ酸、硫酸、リン酸等を電解液として所定の電圧にて陽極酸化することにより形成される20〜200nmの細孔構造をモールドとして利用してもよい。この方法によれば、高純度アルミニウムを定電圧で長時間陽極酸化した後、一旦酸化皮膜を除去し、再び陽極酸化することで非常に高規則性の細孔が自己組織化的に形成できる。さらに、二回目に陽極酸化する工程で、陽極酸化処理と孔径拡大処理を組み合わせることで、断面が矩形でなく三角形や釣鐘型である微細凹凸構造も形成可能となる。また、陽極酸化処理と孔径拡大処理の時間や条件を適宜調節することで、細孔最奥部の角度を鋭くすることも可能である。
さらに、微細凹凸構造を有する原型から電鋳法等で複製型を作製し、これをモールドとして使用してもよい。
このようなモールドと、基材間に、上記硬化性組成物を配する。モールドと基材との間に硬化性組成物を配置する方法としては、モールドと基材間に硬化性組成物を配置した状態でモールドと基材とを押圧することで、成形キャビティーへ硬化性組成物を注入する方法などによることができる。
紫外線の照射量は、重合開始剤の吸収波長や含有量に応じて決定すればよい。通常、その積算光量は、400〜4000mJ/cm2が好ましく、400〜2000mJ/cm2がより好ましい。積算光量が400mJ/cm2以上であれば、硬化性組成物を十分硬化させて硬化不足に因る耐擦傷性低下を抑制することができる。また。積算光量が4000mJ/cm2以下であれば、硬化物の着色や基材の劣化を防止することができ好ましい。照射強度も特に制限されないが、基材の劣化等を招かない程度の出力に抑えることが好ましい。
重合・硬化後、モールドを剥離して、微細凹凸構造を有する硬化物を得て、微細凹凸構造体を得る。
このようにして得られる微細凹凸構造体は、その表面にモールドの微細凸部構造が鍵と鍵穴の関係で転写され、高い耐擦傷性を備え、且つ、撥水性を兼ね備えると共に、連続的な屈折率の変化によって優れた反射防止性能を発現でき、フィルムや、立体形状の成形体の反射防止膜として好適である。また、形成した微細凹凸構造体を、別途成形した立体形状の成形体に貼り付けることもできる。
本発明の加飾シートは、本発明の硬化性組成物の硬化物からなる微細凹凸構造体を少なくとも一方の表面に有するシートである。該加飾シート用いて3次元成形を行うことにより、従来技術では困難であった、複雑な形状の成形体の表面に、反射防止性能を付与することができる。
図2は、本発明の加飾シートの一例を示す断面図である。加飾シート20は、シート基材22と、シート基材22の表面に形成された、前述の微細凹凸構造体10とを有する。微細凹凸構造体10の表面には、微細凹凸部(図示略)が形成されている。微細凹凸構造体10は硬化樹脂膜としての役割を果たすものであり、その厚さは、1〜50μmが好ましく、1〜10μmがより好ましく、2〜8μmがさらに好ましい。また、微細凹凸構造体10の屈折率とシート基材22との屈折率の差は、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下が特に好ましい。微細凹凸構造体10と、シート基材22との屈折率差が0.2以下であれば、微細凹凸構造体10とシート基材22との界面における反射が抑えられるため好ましい。
シート基材22は、本発明の加飾シートをディスプレイ部材用に成形する場合は、光透過性基材、すなわち光を透過する材料であることが好ましい。シート基材22の材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。中でもアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF樹脂)、塩化ビニル樹脂が好ましく、これらポリマーの複合物または積層体であってもよい。光透過性、耐候性に優れている点で、アクリル系樹脂は特に好ましい。
開平8−323934号公報、特開平11−147237号公報、特開2002−806
78号公報、特開2002−80679号公報、特開2005−97351号公報に記載
のアクリル系樹脂が好ましい。また、インサート成形(インモールド成形)を行った際の
耐成形白化性の点で、特開2005−163003号公報、特開2005−139416
号公報に記載のものが好ましい。
シート基材22は、公知の添加剤(安定剤、酸化防止剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃剤、充填剤、抗菌剤、防カビ剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、難燃剤等)を含んでいてもよい。
シート基材22は積層フィルムまたは積層シートであってもよい。
本発明の加飾シートは、熱可塑性樹脂層、加飾層、接着層、プライマー層等の、他の層を有していてもよい。
熱可塑性樹脂層は、例えば、加飾層を形成する際の基材となる層である。
熱可塑性樹脂層の材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア輪転印刷法、スクリーン印刷法、ロールコート法、スプレーコート法、フレキソグラフ印刷法等が挙げられる。印刷層の厚さは、通常、0.5〜30μm程度である。
また、印刷層を隠蔽層として用いることもできる。隠蔽層はグラビア印刷などの通常の印刷方法やグラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコートなどの通常の塗工方法により形成される。好ましくはグラビアコートにより塗布し、乾燥または硬化させることで形成させることが好ましい。
接着層には、熱可塑性樹脂または硬化性樹脂を用いることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。また、熱硬化性樹脂としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などを用いることが好ましい。
接着層の屈折率と、隣接する層、すなわち加飾層またはシート基材22の屈折率との差は、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下が特に好ましい。接着層と隣接する層との屈折率差が0.2以下であれば、接着層と隣接する層との界面における反射が抑えられる。
接着層の厚さは、通常、1〜5μm程度である。
微細凹凸構造体の形成については上述した通りである。一方、本発明の加飾シートの製造方法としては、前述の硬化性組成物を調製し、これをシート基材上に塗布し、微細凸部構造を有するモールドを被せた状態で、架橋硬化することで得ることができる。硬化性組成物を紫外線で硬化させる場合には、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、フュージョンランプ、カーボンアーク灯などが用いられる。
また、本発明の微細凹凸構造体をシート基材に粘着剤等で貼り付けて積層体としてもよい。
微細凹凸構造体は、シート基材裏面の絵柄層や接着層を設けた後に形成しても良いし、微細凹凸構造体を先に形成し、それから裏面の機能層を設けても良い。
本発明の加飾シートは、インサート成形法、射出成形同時加飾法、ブロー成形法、ガスインジェクション成形法などの各種射出成形法に用いることができ、インサート成形法および射出成形同時加飾法に好適に用いられる。なお、射出成形同時加飾法では、樹脂材料による熱圧を加飾シートが受けるため、平板に近く、加飾シートの絞りが小さい場合には、加飾シートは予熱してもしなくてもよい。なお、ここで用いる樹脂材料としてはインサート成形法と同様のものを用いることができる。
本発明の加飾樹脂成形体は、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する本発明の加飾シートとを有するものである。
樹脂成形体に絵柄などの意匠を伴わせたい場合、樹脂成形品に直接印刷を施す方法も可能であるが、個数が多い場合などは非効率的で、コストが嵩む。そのため、予め印刷を施した加飾シートの絵柄を樹脂成形体に転写する方法や、印刷を施した加飾シートと樹脂成形体を一体成形することで、絵柄を成形体に伴わせる方法が採られる。
特に、本発明の加飾樹脂成形体は微細凹凸構造を表面に有するため、表面の光の反射が抑制され反射光がなくなることで色彩が明確になる。黒色の場合、特にその効果は顕著であり、高級意匠であるピアノブラックを容易に発現させることが可能となる。
また、成形体が光透過性の場合、表面の反射光を抑えることで光透過率を向上させることができるため、ショーケースやディスプレイ前面板などに好適である。
樹脂材料からなる成形基材は、着色剤(顔料、染料等)で着色されていてもよく、表面に印刷、塗装等が施されていてもよい。
本発明の加飾樹脂成形体の成形基材の樹脂材料としては、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等)、スチレン系樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、液晶ポリエステル、ポリアリル系耐熱樹脂、各種複合樹脂、各種変性樹脂等が挙げられる。
内外装用部材としては、自動車内装用部材(インストルメントパネル、コンソールボックス、メーターカバー、ドアロックペゼル、ステアリングホイール、パワーウィンドウスイッチベース、センタークラスター、ダッシュボード等)、自動車外装用部材(ウェザーストリップ、バンパー、バンパーガード、サイドマッドガード、ボディーパネル、スポイラー、フロントグリル、ストラットマウント、ホイールキャップ、センターピラー、ドアミラー、センターオーナメント、サイドモール、ドアモール、ウインドモール、窓、ヘッドランプカバー、テールランプカバー、風防部品等)、自動車以外の各種乗り物(電車、航空機、船舶等)の内外装用部材等が挙げられる。
光学製品内部材としては、光学製品(カメラ等)の鏡筒、フロントプロジェクタやリアプロジェクタ等の投射型表示装置およびこれら投射型表示装置を複数備えたマルチビジョンシステム、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置、光ピックアップ装置、光ファイバー通信システム等、不要光の除去が必要な全ての光学機器等が挙げられる。
光学レンズとしては、ピックアップレンズ、カメラ用レンズ、眼鏡レンズ等の樹脂製のレンズが挙げられる。
電気製品用部材としては、ハウジング、ボタン、スイッチ等が挙げられる。
包装容器としては、瓶、化粧品容器、小物入れ等が挙げられる。
雑貨としては、景品、小物等が挙げられる。
本発明の加飾樹脂成形体(以下、単に「成形体」という場合もある)は、例えば、以下の製造方法(I)〜(V)によって製造することができる。加飾樹脂成形体の成形温度は、その形状や、用いる樹脂材料によって異なるものであるが、通常80〜160℃が目安となる。室温で十分に伸びる樹脂材料を用いて加飾樹脂成形体を製造する場合、一般的には高温にすることでより伸びやすくなる。
(I)本発明の加飾シートを加熱し、加熱された加飾シートを真空引きする、または圧縮空気を送ることで型に押し当て、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体を得る工程(A1)を含む、加飾樹脂成形体の製造方法(いわゆる、真空成型)。
(II)本発明の加飾シートを加熱しながら型を押し当てて型形状を転写し、前記型形状を転写した後の加飾シートを型から取り出して、前記型形状が転写された加飾シートを得る工程(B1)と、前記工程(B1)で得られた加飾シートの、微細凹凸構造が形成された側を射出成形用金型面に接するように配置し、前記射出成形用金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する、加飾樹脂成形体を得る工程(B2)とを含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法(いわゆるインサート成形、インモールドフォーミング)。
(IV)本発明の加飾シートに、加熱した型を押し当てて型の形状を転写し、表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程(D1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
(V)本発明の加飾シートを加熱し、成形品を前記加飾シートに押し当て、加圧および/または減圧をすることで加飾シートを成形品の形状に追従させ、成形品の表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程(E1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
製造方法(I)の工程(A1)は、まず、加飾シートを軟化温度まで加熱する。加飾シートの加熱方法としては、300℃程度に加熱されたヒーターを加飾シートの近くに設け、輻射熱で加飾シートを加熱する方法や、加熱された金属板などで加飾シートの両面を挟み込み加熱する方法、また加飾シートの片面のみに加熱された金属板を接触させて加熱する方法などが挙げられる。
次いで、加熱され軟化した加飾シートに金型を押し付ける。金型に真空吸引機構を設け、真空ポンプ等で空気を吸引し加飾シートを金型にしっかりと密着させる方法(真空吸引)や、金型を配置した側と反対側から圧縮空気を送り込み、加飾シートを型に押し付け、密着させる方法(圧空押し付け)、また真空吸引と圧空押付けを併用する方法であっても良い。
加飾シートが金型に密着した後、型形状が転写された加飾シートを表面に有する加飾樹脂成形体を金型から外す。
上記作業を行う上で、加飾シートを固定枠等で適宜固定してもよい。真空成形を行う際の温度は、シート基材を形成する樹脂によって適宜選択することができるが、シート基材を形成する樹脂のガラス転移温度より10〜50℃程度、高い温度で行われるのが一般的である。
製造方法(II)の工程(B1)は、上述の製造方法(I)と同様の工程を含むことのできる加飾シートの製造工程であり、いわゆる予備成形工程である。得られた加飾シートは、その後の工程において金型内に配置する都合上、形状を保持できる程度の厚みを有する必要がある。従って、前記型形状を転写された加飾シートの厚みは、シート基材を形成する樹脂にもよるが、100〜500μmであることが好ましい。また、工程(B1)の後にトリミングする工程を含んでもよい。
(i)加飾シート20を金型42内に配置する。
(ii)金型42と、射出機48側の樹脂ゲート50が設けられた金型52とで型閉めして、樹脂ゲート50より加熱溶融した樹脂材料54を金型内に射出する。
(iii)金型42と金型52とを型開きして、加飾樹脂成形体56を得る。
(i)の加飾シートを金型内に配置する方法は、成形体の形状によって異なるものであるが、溶融状態の樹脂材料を射出する際に、予備成形された加飾シート、すなわち、前述の型形状を転写された加飾シート(以下、「予備成形体」と言うこともある)が揺れ動かないように固定する必要がある。また、予備成形体は金型内に配置する都合上、若干小さめに成形されるのが一般的である。射出成形時に加飾シートは引き延ばされることになり、図柄等に歪を生じることもあるため、予備成形体と金型の形状や配置方法は、適宜選択できる。
(ii)の金型を閉めて、射出成形する方法は、一般的な射出成形条件と大きく変わるものではない。但し、予備成形体が薄い場合や、予備成形によって予備成形体の厚みに斑が存在する場合には、樹脂材料の射出圧によって予備成形体が破断する場合がある。また、樹脂の射出圧によって、微細凹凸構造体にクラックが入る場合もある。予備成形は十分な加熱状態で成形されるものの、予備成形体と樹脂材料とを一体成形して加飾樹脂成形体を製造する場合には、予備成形体を金型の温度程度にしか温められず、十分に軟化していない状態で、樹脂材料によって予備成形体が延伸されるためである。この点で、微細凹凸構造体のタフネスが高いことが望ましい。金型の隙間の大きさ、すなわち成形体の厚みや、樹脂ゲートの設け方は、成形体の所望の形状と、加飾シートの厚み等を勘案して、適宜設計できる。樹脂供給量、射出後の保圧なども、一般的な射出成形条件と大きく変わるものでなく、適宜調整される。
(iii)の型開き、成形体の取り出しに際しては、一般的な射出成形同様、成形体の冷却時間を適宜設定した上で、行われることが好ましい。射出する樹脂材料によって成形温度や金型温度、冷却時間は適宜設定される。
製造方法(III)は、微細凹凸構造が形成された側が射出成型用金型に接するように配置する工程(C1)と、前記射出成形用金型内で前記加飾シートを加熱しながら、前記射出成形用金型の内面に沿うように型を押し当てた後、型閉めし、前記金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する、加飾樹脂成形体を得る工程(C2)とを含む方法である。
具体的には、加飾シートを開いた金型の間に送り込む工程(C1−1)と、加熱ヒーターが下り、加飾シートを十分に加熱し軟化させる工程(C2−1)と、加熱ヒーターが上昇すると共に、金型側から真空吸引して加飾シートを金型に密着させて成形する工程(C2−2)と、型閉めして溶融状態の樹脂材料を射出する工程(C2−3)と、型を開き、加飾樹脂成形体を切り(トリミング)、加飾樹脂成形体を取り出す工程(C2−4)を含む製造方法である。加飾シートはロール状であってもよい。トリミングは型閉め前に行われる場合や、型開き前に行われる場合もある。
製造方法(III)は、製造方法(II)と比べて、予備成形工程や金型内への配置工程(i)が不要なため、生産性に優れる方法である。一方で、絞りの深い形状を有する成形体を得ることは難しい。また、製造方法(III)では、射出成型用金型上部に設けられたロールから、加飾シートを供給する方法が一般的であり、そのため、加飾シートの厚みはロールに巻く都合上、薄いほうが好ましい。
微細凹凸構造が異方性を有すると、特定方向からの入射光の反射は抑制し、直行する方向からの入射光は反射することで、低反射表面と覗き込み防止効果を両立させることなどが可能となる。また、偏光をカットするなどの機能も付与できる場合がある。微細凹凸構造を形成する樹脂に導電性のフィラーなどを添加し、延伸で異方性を付与することで、反射防止効果と電磁波遮蔽効果を両立させることなども可能となる。
陽極酸化ポーラスアルミナからなるスタンパの一部の縦断面を1分間Pt蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、商品名JSM−7400F)により加速電圧3.00kVで観察し、隣り合う凸部の間隔(周期)および凸部の高さを測定した。具体的にはそれぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。
(2)微細凹凸構造体の凸部の測定:
微細凹凸構造体の縦断面を10分間Pt蒸着し、上記(1)の場合と同じ装置および条件にて、隣り合う凸部の間隔および凸部の高さを測定した。具体的にはそれぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。また、凸部の高さを凸部の間隔で除した値をアスペクト比とした。
(3)弾性率、タフネス:
硬化性組成物を厚み約200μmの薄板状の硬化物としてから、標線間距離が10mmであるダンベル試験片を打ち抜き、25℃および80℃にて引張試験を実施し、25℃および80℃における引張初期の弾性率、80℃での引張破断伸びおよびタフネスを算出した。弾性率は引張歪み5%までの引張初期の弾性率を採用した。タフネスは引張破断するまでの引張応力の積算値である。
モールドを転写して得られた加飾シートを、延伸加工などの後加工をしていない状態で目視観察した。
○:微細凹凸構造体は波長依存性の小さい、良好な反射防止効果を示している
△:蛍光灯下で目視観察した時には判別できないが、斜め45°方向から強い光を照射した場合に、加飾シートが白く靄がかって見える
×:蛍光灯下で目視観察した時、加飾シートが白く靄がかっている
(5)基材シートと硬化性組成物の硬化物との密着性:
モールドを転写して得られた加飾シートを、2mm間隔での碁盤目テープ剥離試験をJIS K5400に準拠して実施した。100個のマスの内、基材シートに硬化樹脂が全て残っている状態を100/100とし、硬化樹脂が全く基材シートに残らず、テープによって剥ぎ取られてしまった場合を0/100として、残ったマスの数で密着性を評価した。
(6)加飾シートの成形性:
モールドを転写して得られた加飾シートを、30mm角に切り出し、四隅を固定し、190℃の環境下で、曲率半径200mm(曲率20R)、および曲率半径300mm(曲率30R)のドーム状の型を基材シート側から押し当てた
ものの外観を目視評価した。
○:基材シート、微細凹凸構造体とも良好に延伸され、クラックや靄などの外観不良がない
△:微細凹凸構造体に1〜2本のクラックが入っているか、微細凹凸構造体に靄がかっている
×:微細凹凸構造体に3本以上のクラックが入っているか、微細凹凸構造体が基材シートから浮いている
純度99.97質量%の塊状アルミニウムを直径200mm、幅320mmのロール状に切断し、表面を切削加工して鏡面化した。これをアルミニウム基材として用いた。その後、以下の工程(a)から(e)によりスタンパを作製した。
工程(a):
0.05mol/lのシュウ酸水溶液を15.7℃に温度調整し、これに前記アルミニウム基材を浸漬して、以下の条件にて陽極酸化した。電圧の印加開始直後の電流密度が19.9mA/cm2となるように電流を制御しつつ、電圧40Vで陽極酸化を開始した。40Vの電圧を30分間維持して陽極酸化を行った後、続けて80Vまで電圧を上昇させ、80Vで4.5分間陽極酸化することで、細孔を有する酸化皮膜を形成した。
工程(b):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム基材を、6質量%のリン酸と1.8質量%のクロム酸とを混合した70℃の水溶液中に3時間浸漬して酸化皮膜を溶解除去し、陽極酸化の細孔発生点となる窪みを露出させた。
工程(c):
細孔発生点を露出させたアルミニウム基材を、15.7℃に温度調整した0.05mol/lのシュウ酸水溶液に浸漬し、80Vで11秒間陽極酸化して、酸化皮膜をアルミニウム基材の表面に再び形成した。
工程(d):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム基材を、31.7℃に温度調整した5質量%リン酸水溶液中に17分間浸漬して、酸化皮膜の細孔を拡大する孔径拡大処理を施した。
工程(e):
前記工程(c)と前記工程(d)とをさらに交互に4回繰り返した。最後に工程(d)を行った。すなわち、工程(c)を合計で5回行い、工程(d)を合計で5回行った。その後、脱イオン水で洗浄し、さらに表面の水分をエアーブローで除去し、平均間隔180nm、平均深さ約180nmの略円錐形状の細孔を有する酸化皮膜が形成されたスタンパを得た。このようにして得られたスタンパを、TDP−8(商品名、日光ケミカルズ株式会社製)を0.1質量%に希釈した水溶液に10分間浸漬して、一晩風乾することによって離型処理した。
(活性エネルギー線硬化性組成物1の調製)
ベンジルアクリレート(商品名:「ファンクリル FA−BZA」、日立化成(株)製)40部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:「ビスコート V#230」、大阪有機化学工業(株)製)20部、2官能ウレタンアクリレート(商品名:「ニューフロンティア R−1214」、第一工業製薬(株)製)40部、活性エネルギー線重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルメタノン(商品名:「Irgacure184」、BASF社製)0.5部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:「Lucirin TPO」、BASFジャパン社製)0.2部を混合して、活性エネルギー線硬化性組成物1(以下、組成物1という。)を得た。組成物1の硬化物の25℃での引張弾性率は500MPa、80℃での引張弾性率は11.4MPa、引張破断伸びは21.0%、タフネスは2.2kJ/m2であった。
スタンパの細孔面上に組成物1を流し込み、その上に基材として厚さ400μmのポリカーボネートシート(帝人(株)製、パンライトPC1151)を押し広げながら被覆した。基材側からフュージョンランプを用いて1000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射し、組成物1を硬化した。その後スタンパを剥離して、表面に微細凹凸構造を有する、微細凹凸構造体を含む加飾シートを得た。加飾シートの表面には、スタンパの微細凹凸構造が転写されており、図1(a)に示すような、隣り合う凸部13の間隔w1が180nm、凸部13の高さd1が200nmである略円錐形状の微細凹凸構造が形成されていた。得られた加飾シートの各評価結果を表1に示す。
[実施例2〜19、比較例1〜7]
表1および表2に示す組成物を採用したこと以外は、実施例1と同様に加飾シートを作製した。評価結果を表1に示す。なお、各表中の配合量の単位は「部」である。
(単官能モノマー(X))
・BzA:ベンジルアクリレート
・MA:メチルアクリレート
(2官能モノマー(Y))
・C6DA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
・R1214:2官能ウレタン(メタ)アクリレート(第一工業製薬(株)製、商品名:ニューフロンティアR−1214)
・EB8402:2官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製、商品名:EBECRYL8402、Mw=1000)
・A−BPE−4:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルA−BPE−4)
・A−BPE−30:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルA−BPE−30)
・A−DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NKエステルA−DCP)
・EB3701:2官能エポキシ(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製、商品名:EBECRYL3701)
・M260:ポリエチレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)製、商品名:アロニックスM260)
(3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z))
・ATM−4E:エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名NKエステルATM−4E)
・ATM−35E:エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名NKエステルATM−35E)
・EB8465:3官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製、商品名:EBECRYL8465)
・EB8701:3官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製、商品名:EBECRYL8701)
・UV3570:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ビックケミー・ジャパン社製、商品名:BYK−UV3570)
(重合開始剤)
・「IRG 184」:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASFジャパン社製、商品名IRGACURE 184)
・「TPO」:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(BASFジャパン社製、商品名:Lucirin TPO)
比較例1は、高温でも高い弾性率を有する、架橋密度の高い樹脂であったために、曲率20Rおよび曲率30Rの型による加熱・成形によって、クラックが入ってしまった。
比較例2、3は室温での弾性率が不足していたため、良好な外観のものが得られなかった。また、高温でも高い弾性率を有する、架橋密度の高い樹脂であったために、曲率20Rの型による加熱・成形によって、クラックが入ってしまった。
比較例4、5は架橋密度も低く、加熱・成形でのクラックはなかったが、室温での弾性率が低く、突起の合一によって全体的に靄がかった外観になった。
比較例6は、室温での弾性率が不足していたため、良好な外観のものが得られなかったことに加え、基材フィルムとの密着性が不足していたために、曲率20Rの型による加熱・成形時に硬化樹脂が基材から浮いてしまう、という外観不良が発生した。
比較例7は室温での弾性率が不足していたため、良好な外観のものが得られなかった。
厚さ500μmのポリカーボネートシートを厚さ200μmのアクリルフィルム(三菱レイヨン(株)製、商品名「アクリプレンHBK003」)に変更した以外は、実施例13と同様にして同じサイズの加飾シートを製造し、評価した。
実施例13の硬化性組成物はアクリルフィルムにも良好に密着し、アクリルフィルムと共に延伸も可能であった。
また、得られた加飾シートを用いて、アクリル樹脂との一体成形を行った。
曲率半径300mmで2つの軸方向に湾曲した円形(ドーム状)の成形体が得られる射出成形用金型を用意した。ドームの中央にピンゲートが設けられており、金型の固定側に反ったキャビティを有している。(金型のオス側(凸面)が固定側で、メス側(凹面)が可動側)
金型のメス側に、加飾シートを固定し、380℃に加熱されたヒーターを金型の間に降ろし、輻射熱で10秒加温した後に、金型のキャビティ側から真空引きすることで、加飾シートを金型内に沿うように真空成形した。金型は60℃に温調している。加飾シートが金型内に吸引された状態で、金型を締め、樹脂材料として、アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製、商品名「アクリペットVH001」を樹脂温度260℃で射出した。
射出成形後、型を開き、成形体を取り出したところ、アクリル樹脂と加飾シートのアクリルフィルムとは良好に密着していた。成形体表面の微細凹凸構造体による反射防止性能が付与された曲面を有する加飾樹脂成形体を得ることができた。
本発明の加飾シートは優れた光学性能を維持しながら、高い成形加工性を有することから、反射防止性能が求められるディスプレイ等に限らず、複雑な形状を有する自動車、電車、船舶等の窓材や前面板等の用途にも適用可能である。また、表面の反射が抑えられることで、意匠性に富んだ成形品を得ることが可能である。
11 基材
12 硬化物
13 凸部
13a 凸部の頂部
14 凹部
14a 凹部の底部
15 中間層
20 加飾シート
22 シート基材
30 アルミニウム板
31 亀裂
32 酸化皮膜
33 窪み
34 酸化皮膜
35 細孔
40 モールド
42 金型
48 射出機
50 樹脂ゲート
52 金型
54 樹脂材料
56 加飾樹脂成型体
Claims (16)
- 微細凹凸構造を形成するための硬化性組成物であって、
硬化性組成物の硬化物の25℃における弾性率が50MPa以上であり、且つ80℃における弾性率が30MPa以下である、
硬化性組成物。 - 前記硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/m2以上である、請求項1記載の硬化性組成物。
- 硬化性組成物中の硬化性成分100質量部のうち、単官能モノマーおよび2官能モノマーが50質量部以上である、請求項1または2記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜3記載の硬化性組成物の硬化物からなる微細凹凸構造体。
- 微細凹凸構造のアスペクト比が0.6〜1.5である、請求項4記載の微細凹凸構造体。
- アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、これらの樹脂のアロイ、またはこれらの樹脂の積層構造体である樹脂シートを基材とし、基材の少なくとも一方の表面に請求項4記載の微細凹凸構造体を有する加飾シート
- 請求項6記載の加飾シートを含む加飾樹脂成形体。
- 請求項7記載の加飾樹脂成形体を含む車両用部材。
- 請求項7記載の加飾樹脂成形体を含むディスプレイ用部材。
- 請求項7記載の加飾樹脂成形体を含む電化製品。
- 微細凹凸構造のピッチが、直行する二つの軸方向において異なる請求項7記載の加飾樹脂成形体。
- 微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、工程(A1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(A1):請求項6記載の加飾シートを加熱し、加熱された加飾シートを真空引きする、または圧縮空気を送ることで型に押し当て、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体を得る工程。 - 微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、工程(B1)および(B2)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(B1):請求項6記載の加飾シートを加熱しながら型を押し当てて型形状を転写し、前記型形状を転写した後のシートを型から取り出して、前記型形状が転写された加飾シートを得る工程。
工程(B2):前記工程(B1)で得られた加飾シートの、微細凹凸構造が形成された側を射出成形用金型面に接するように配置し、前記射出成形用金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程。 - 微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、工程(C1)および工程(C2)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(C1):請求項6記載の加飾シートを、微細凹凸構造が形成された側が射出成形用金型に接するように配置する工程。
工程(C2):前記射出成形用金型内で前記シートを加熱しながら、前記射出成形用金型の内面に沿うように型を押し当てた後、型閉めし、前記金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程。 - 微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、工程(D1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(D1):請求項6記載の加飾シートに、加熱した型を押し当てて型の形状を転写し、表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程。 - 微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、工程(E1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
工程(E1):請求項6記載の加飾シートを加熱し、成形品を前記加飾シートに押し当て、加圧および/または減圧をすることで加飾シートを成形品の形状に追従させ、成形品の表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程。
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