JP2013218826A - 光源装置、面光源装置、表示装置および照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数や製造コストの増大を招くことなく、指向性の切り替え前後で輝度を均一に保つことができる面光源装置を提供する。
【解決手段】本発明の光源装置2は、光源部8と、第1の方向への射出光を反射させる第1の凹面ミラー9と、第2の方向への射出光を反射させる第2の凹面ミラー11と、を備え、第1の凹面ミラー9の断面形状が、焦点を有する曲線形状を有し、光源部8の第1の方向への光の射出位置が焦点の位置と略一致し、第1の方向への射出光が第1の凹面ミラー9で反射して外部に射出され、第2の方向への射出光が第2の凹面ミラー11で反射し、さらに第1の凹面ミラー9で反射して外部に射出され、光源部8による第1、第2の方向への光の点灯/消灯が各々独立して制御可能とされている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の光源装置2は、光源部8と、第1の方向への射出光を反射させる第1の凹面ミラー9と、第2の方向への射出光を反射させる第2の凹面ミラー11と、を備え、第1の凹面ミラー9の断面形状が、焦点を有する曲線形状を有し、光源部8の第1の方向への光の射出位置が焦点の位置と略一致し、第1の方向への射出光が第1の凹面ミラー9で反射して外部に射出され、第2の方向への射出光が第2の凹面ミラー11で反射し、さらに第1の凹面ミラー9で反射して外部に射出され、光源部8による第1、第2の方向への光の点灯/消灯が各々独立して制御可能とされている。
【選択図】図1
Description
本発明は、光源装置、面光源装置、表示装置および照明装置に関する。
表示装置の一例として、面光源装置から射出される光を利用して表示を行う透過型液晶表示装置が知られている。この種の液晶表示装置は、液晶パネルと、液晶パネルの背面側に配置された面光源装置と、を有している。従来の面光源装置は、発光ダイオード(Light Emitting Diode, 以下、LEDと略記する)等の光源と、導光板と、を備えている。この面光源装置では、光源から射出された光を導光板の内部で伝播させ、導光板の全面から射出させる。以下、本明細書では、表示パネルの背面側に設けられる面光源装置のことをバックライトと記す場合もある。
指向性が異なる射出光を得るための面光源装置が提案されている(下記の特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、射出光の指向性が互いに異なる第1照明装置と第2照明装置とを導光板の厚さ方向に積層した照明装置が開示されている。
特許文献2には、同心円状に配置された複数のプリズムを備えた導光板と、導光板の前記同心円の中心に配置された第1光源と、導光板の前記同心円の中心から外れた位置に配置された第2光源と、を備えた照明装置が開示されている。
特許文献3には、導光板と、導光板の第1の端面に光を入射させる第1の光源と、導光板の前記第1の端面と隣り合う第2の端面に光を入射させる第2の光源と、を備え、前記導光板に、射出光の指向性を調整する特性調整部が各光源に対応して設けられた照明装置が開示されている。
特許文献1には、射出光の指向性が互いに異なる第1照明装置と第2照明装置とを導光板の厚さ方向に積層した照明装置が開示されている。
特許文献2には、同心円状に配置された複数のプリズムを備えた導光板と、導光板の前記同心円の中心に配置された第1光源と、導光板の前記同心円の中心から外れた位置に配置された第2光源と、を備えた照明装置が開示されている。
特許文献3には、導光板と、導光板の第1の端面に光を入射させる第1の光源と、導光板の前記第1の端面と隣り合う第2の端面に光を入射させる第2の光源と、を備え、前記導光板に、射出光の指向性を調整する特性調整部が各光源に対応して設けられた照明装置が開示されている。
特許文献1の照明装置は、2組の照明装置が積層された構成を有している。そのため、部品点数が多い、製造コストが高騰する、照明装置全体の厚さが厚くなる、などの問題がある。
特許文献2の照明装置では、所定の面積の導光板に対して複数のプリズムと2種類の光源の位置関係が決まる。そのため、導光板を大型化するのが難しい、という問題がある。また、いずれの光源を点灯させるかにより導光板内での光の進行方向が変わる。そのため、光源の切り替え前後で輝度を均一に保つのが難しい、という問題がある。また、光の指向性を大きく変えることが難しい、という問題がある。
特許文献3の照明装置では、特許文献2の照明装置と同様、いずれの光源を点灯させるかにより導光板内での光の進行方向が変わる。そのため、光源の切り替え前後で輝度を均一に保つのが難しい、という問題がある。
特許文献2の照明装置では、所定の面積の導光板に対して複数のプリズムと2種類の光源の位置関係が決まる。そのため、導光板を大型化するのが難しい、という問題がある。また、いずれの光源を点灯させるかにより導光板内での光の進行方向が変わる。そのため、光源の切り替え前後で輝度を均一に保つのが難しい、という問題がある。また、光の指向性を大きく変えることが難しい、という問題がある。
特許文献3の照明装置では、特許文献2の照明装置と同様、いずれの光源を点灯させるかにより導光板内での光の進行方向が変わる。そのため、光源の切り替え前後で輝度を均一に保つのが難しい、という問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、指向性の切り替えが可能であり、部品点数や製造コストの増大を招くことなく、装置全体の厚さが厚くなることのない光源装置および面光源装置を提供することを目的とする。また、本発明は、指向性の切り替えが可能であり、指向性の切り替え前後で輝度を均一に保つことができる光源装置および面光源装置を提供することを目的とする。また、本発明は、この種の光源装置もしくは面光源装置を備えた表示装置および照明装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の光源装置は、第1の方向および第2の方向に光を射出可能な光源部と、前記光源部から前記第1の方向に射出された光を反射させる第1の凹面ミラーと、前記第1の凹面ミラーに対向して配置され、前記光源部から前記第2の方向に射出された光を反射させる第2の凹面ミラーと、を備え、前記第1の凹面ミラーを一つの仮想平面で切断したときの断面形状が、焦点を有する曲線形状を少なくとも一部に有し、前記光源部の前記第1の方向への光の射出位置が前記焦点の位置と略一致しており、前記光源部から前記第1の方向に射出された光の少なくとも一部が前記第1の凹面ミラーで反射して外部に射出され、前記光源部から前記第2の方向に射出された光の少なくとも一部が前記第2の凹面ミラーで反射し、さらに前記第1の凹面ミラーで反射して外部に射出される構成とされ、前記光源部による前記第1の方向への光の点灯/消灯、および前記第2の方向への光の点灯/消灯を各々独立して制御可能とされたことを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記光源部が、前記第1の方向に光を射出する第1の発光ダイオードと、前記第2の方向に光を射出する第2の発光ダイオードと、を備えたことを特徴とする。
本発明の光源装置は、基板の第1の面に前記第1の発光ダイオードが実装され、前記基板の第2の面に前記第2の発光ダイオードが実装されたことを特徴とする。
本発明の光源装置は、第1の基板の第1の面に前記第1の発光ダイオードが実装され、第2の基板の第1の面に前記第2の発光ダイオードが実装され、前記第1の基板の第2の面と前記第2の基板の第2の面とが対向していることを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記仮想平面の法線方向における前記第1の凹面ミラーの寸法が、前記仮想平面の法線方向における前記光源部の寸法および前記第2の凹面ミラーの寸法よりも大きく、前記第1の凹面ミラーで反射した光を、前記第1の凹面ミラーの開口のうち、前記光源部が配置されていない側の領域から外部に射出させることを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記第1の凹面ミラーの窪みに、凸レンズが設けられたことを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記凸レンズが、樹脂もしくはガラスからなることを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記第1の凹面ミラーの窪みに、空気が存在していることを特徴とする。
本発明の光源装置は、光源部から射出され、前記仮想平面の法線方向に拡散する光を反射させるミラーが設けられたことを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記第2の凹面ミラーの窪みに、凸レンズが設けられたことを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記凸レンズが、樹脂もしくはガラスからなることを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記第2の凹面ミラーの窪みに、空気が存在していることを特徴とする。
本発明の光源装置は、光源部から射出され、前記仮想平面の法線方向に拡散する光を反射させるミラーが設けられたことを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記第1の凹面ミラーの窪みに平凸レンズが設けられ、前記第2の凹面ミラーの窪みに平凸レンズが設けられ、前記第1の凹面ミラー側の平凸レンズの平坦面と前記第2の凹面ミラー側の平凸レンズの平坦面とが光学接着剤を介して接合されていることを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記曲線形状が、概ね放物線であることを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記第1の凹面ミラーおよび前記第2の凹面ミラーが、金属膜もしくは誘電体多層膜からなることを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記第1の凹面ミラーで反射した光を前記仮想平面の法線方向に散乱させる異方性散乱部材を備えたことを特徴とする。
本発明の面光源装置は、前記本発明の光源装置と、前記光源装置から射出された光を端面から入射させ、内部で伝播させて主面から射出させる導光体と、を備えたことを特徴とする。
本発明の面光源装置は、前記導光体が、光の伝播方向において前記主面に対して所定の傾斜角をなす反射面を有することを特徴とする。
本発明の面光源装置は、前記導光体が、前記端面に近い側から遠い側に向けて厚みが薄くなる楔形状であり、前記主面と対向する面全体が前記反射面であることを特徴とする。
本発明の面光源装置は、前記導光体が、前記主面と対向する面に複数のプリズム構造体を有し、前記プリズム構造体の一つの傾斜面が前記反射面であることを特徴とする。
本発明の面光源装置は、前記導光体が、前記主面に複数のプリズム構造体を有し、前記プリズム構造体の一つの傾斜面が前記反射面であることを特徴とする。
本発明の面光源装置は、前記導光体の主面から射出された光の進行方向を、前記主面の法線により近い方向に変更する方向変更用部材が備えられたことを特徴とする。
本発明の表示装置は、前記本発明の面光源装置と、前記面光源装置から射出される光により表示を行う表示素子と、を備えたことを特徴とする。
本発明の照明装置は、前記本発明の光源装置を備えたことを特徴とする。
本発明の照明装置は、前記本発明の面光源装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、指向性の切り替えが可能であり、部品点数や製造コストの増大を招くことなく、装置全体の厚さが厚くなることのない光源装置および面光源装置が実現できる。本発明によれば、指向性の切り替えが可能であり、指向性の切り替え前後で輝度を均一に保つことができる光源装置および面光源装置が実現できる。本発明によれば、上記の効果を有する面光源装置を備えた表示装置および照明装置が実現できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図11を用いて説明する。
本実施形態では、例えば液晶表示装置のバックライトに用いて好適な光源装置の一例を示す。
図1は、本実施形態の光源装置を示す斜視図である。図2(A)は、本実施形態の光源装置の平面図、図2(B)は図2(A)の符号Bの部分の拡大図、である。図3(A)は、図2(A)のA−A’線に沿う断面図、図3(B)は図3(A)の符号Cの部分の拡大図、である。図4は、光源部の斜視図である。
なお、以下の全ての図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図11を用いて説明する。
本実施形態では、例えば液晶表示装置のバックライトに用いて好適な光源装置の一例を示す。
図1は、本実施形態の光源装置を示す斜視図である。図2(A)は、本実施形態の光源装置の平面図、図2(B)は図2(A)の符号Bの部分の拡大図、である。図3(A)は、図2(A)のA−A’線に沿う断面図、図3(B)は図3(A)の符号Cの部分の拡大図、である。図4は、光源部の斜視図である。
なお、以下の全ての図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態の光源装置2は、図1に示すように、光源部8と、第1の凹面ミラー9と、第1のシリンドリカルレンズ10と、第2の凹面ミラー11と、第2のシリンドリカルレンズ12と、異方性散乱シート15と、を備えている。
第1のシリンドリカルレンズ10は、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、フェニール系シリコン樹脂、ジメチル系シリコン樹脂等の樹脂で構成されている。樹脂材料として、透明性、加工性、耐熱性に優れたものを用いることが望ましい。第1のシリンドリカルレンズ10は、図2に示すように、一方が凸面10a、他方が平坦面10bとなったレンズ、いわゆる平凸レンズである。平坦面10bの一部は、後述するように光射出面として機能する。凸面10aは、なだらかに湾曲した湾曲面となっている。第1のシリンドリカルレンズ10は、最大の拡散角で光源部8から射出された光が到達する位置までが放物面状の凸面10aであり、光源部8からの光が到達しない部分はyz平面に平行な側面10eである。
第1のシリンドリカルレンズ10をxz平面で切断した断面形状を見ると、図2(A)に示すように、凸面10aは焦点を有する曲線形状を有している。本実施形態の場合、具体的には、凸面10aの断面形状は放物線状である。一方、第1のシリンドリカルレンズ10をyz平面で切断した断面形状を見ると、図3(A)に示すように、凸面10aは直線形状である。すなわち、第1のシリンドリカルレンズ10の凸面10aは、xz平面内において湾曲し、yz平面内においては湾曲していない放物面である。第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dは、図3(A)に示すように、xz平面に平行な一対の平行平面である。
本実施形態における「xz平面」は、特許請求の範囲における「仮想平面」に相当する。
本実施形態における「xz平面」は、特許請求の範囲における「仮想平面」に相当する。
第1のシリンドリカルレンズ10の凸面10aに沿って第1の凹面ミラー9が設けられている。言い換えると、第1の凹面ミラー9の窪みの内側に第1のシリンドリカルレンズ10が配置されている。第1の凹面ミラー9は、第1のシリンドリカルレンズ10の凸面10aに直接形成されたアルミニウム(Al)、銀(Ag)等の光反射率の高い金属膜で構成されている。その他、第1の凹面ミラー10は、凸面10aに直接形成されたESR(Enhanced Specular Reflector)フィルム等の光反射率の高い誘電体多層膜で構成されていてもよい。
このように、第1のシリンドリカルレンズ10の凸面10aと第1の凹面ミラー9とが密着しているため、第1の凹面ミラー9の形状は凸面10aの形状が反映された放物面となる。したがって、第1の凹面ミラー9の焦点の位置は第1のシリンドリカルレンズ10の焦点の位置と一致する。焦点の位置を図2(A)に点F1で示す。以下、説明を簡潔にするため、焦点F1を第1の凹面ミラー9の焦点と称する。なお、第1のシリンドリカルレンズ10の凸面10aに第1の凹面ミラー9を直接形成する構成に代えて、第1のシリンドリカルレンズ10とは別体に作製した第1の凹面ミラー9を貼り合わせた構成としても良い。
第2のシリンドリカルレンズ12は、第1のシリンドリカルレンズ10と同様、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、フェニール系シリコン樹脂、ジメチル系シリコン樹脂等の樹脂で構成される。第1のシリンドリカルレンズ10と第2のシリンドリカルレンズ12とは、必ずしも同一の材料で構成されていなくてもよいが、その場合でも屈折率が等しい材料で構成されることが望ましい。第2のシリンドリカルレンズ12は、第1のシリンドリカルレンズ10と同様の平凸レンズである。第2のシリンドリカルレンズ12は、最大の拡散角で光源部8から射出された光が到達する位置までが放物面状の凸面12aであり、光源部8からの光が到達しない部分はyz平面に平行な側面12eである。
第2のシリンドリカルレンズ12をxz平面で切断した断面形状を見ると、図2(A)に示すように、凸面12aは焦点を有する曲線形状を有している。本実施形態の場合、具体的には、凸面12aの断面形状は放物線状である。一方、第2のシリンドリカルレンズ12をyz平面で切断した断面形状を見ると、図3(A)に示すように、凸面12aは直線形状である。すなわち、第2のシリンドリカルレンズ12の凸面12aは、xz平面内において湾曲し、yz平面内においては湾曲していない放物面である。第2の凹面ミラー11の焦点の位置は第2のシリンドリカルレンズ12の焦点の位置と一致する。焦点の位置を図2(A)に点F2で示す。以下、説明を簡潔にするため、焦点F2を第2の凹面ミラー11の焦点と称する。第2のシリンドリカルレンズ12の上面12cおよび下面12dは、図3(A)に示すように、xz平面に平行な一対の平行平面である。
第2のシリンドリカルレンズ12の厚みY2(y軸方向の寸法)は、図3(A)に示すように、光源部8の高さY0(y軸方向の寸法)と等しい。なお、第2のシリンドリカルレンズ12の厚みY2は、光源部8の高さY0より大きくてもよい。第2のシリンドリカルレンズ12の厚みY2(y軸方向の寸法)は、第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1(y軸方向の寸法)よりも小さければよい。本実施形態では、一例として、第2のシリンドリカルレンズ12の厚みY2は、第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1の略1/2である。また、光源部8の高さY0は、第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1より小さければよい。すなわち、光源部8の高さY0、第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1、および第2のシリンドリカルレンズ12の厚みY2の関係は、Y0≦Y2<Y1であればよい。
第2のシリンドリカルレンズ12の凸面12aに沿って第2の凹面ミラー11が設けられている。言い換えると、第2の凹面ミラー11の窪みの内側に第2のシリンドリカルレンズ12が配置されている。第2の凹面ミラー11は、第2のシリンドリカルレンズ12の凸面12aに直接形成されたアルミニウム(Al)、銀(Ag)等の光反射率の高い金属膜で構成されている。その他、第2の凹面ミラー11は、凸面12aに直接形成されたESR(Enhanced Specular Reflector)フィルム等の光反射率の高い誘電体多層膜で構成されていてもよい。
図2(A)に示すように、第1のシリンドリカルレンズ10の平坦面10bと第2のシリンドリカルレンズ12の平坦面12bとは、光学接着剤(図示略)を介して接合されている。第1のシリンドリカルレンズ10と第2のシリンドリカルレンズ12と光学接着剤とが全て同じ屈折率であれば、第1のシリンドリカルレンズ10と第2のシリンドリカルレンズ12との間を光が行き来する際に光の屈折や反射が生じないため、好ましい。第1のシリンドリカルレンズ10と第2のシリンドリカルレンズ12とは、密着していればよく、必ずしも光学接着されていなくてもよい。第1のシリンドリカルレンズ10と第2のシリンドリカルレンズ12とは一体成型されていてもよい。
図2(B)に示すように、第2のシリンドリカルレンズ12の平坦面12bのx軸方向の中央には、矩形状の溝12gが設けられている。第1のシリンドリカルレンズ10の平坦面10bと第2のシリンドリカルレンズ12の平坦面12bとが接合されたときに、第2のシリンドリカルレンズ12の溝12gの開口が第1のシリンドリカルレンズ10の平坦面10bで塞がれることにより矩形状の貫通孔12hができる。貫通孔12hの内部に光源部8が配置されている。図3(A)に示すように、光源部8の上方および下方に、貫通孔12hの両端を塞ぐように反射ミラー13が配置されている。この位置に反射ミラー13を配置することにより、光源部8の各LEDと各シリンドリカルレンズとのカップリングロスを低減させることができる。すなわち、反射ミラー13によって、光源部8の各LEDから、y軸方向(上下方向、仮想平面の法線方向)に射出された光を閉じこめ、各シリンドリカルレンズに入射させることができる。
光源部8は、図4に示すように、基板17と、第1の発光ダイオード18(LED)と、第2の発光ダイオード19(LED)と、を備えている。基板17の第1の面17aに第1のLED18が実装され、基板17の第2の面17bに第2のLED19が実装されている。第1のLED18、第2のLED19はともに発光面と反対側の面が基板17に接する向きに実装されている。したがって、第1のLED18から第1の方向に光L1が射出され、第2のLED19から第1の方向とは逆方向である第2の方向に光L2が射出される。すなわち、光源部8は、互いに逆向きの2つの方向に光L1,L2を射出することができる。
図2(A)に示すように、第1の凹面ミラー9の焦点F1は、第1のLED18の発光面上に位置している。第1のLED18は、寸法ができるだけ小さく、点光源に近いことが望ましい。その理由は、例えば第1のLED18の位置を第1の凹面ミラー9の焦点F1の位置と一致させた場合、仮に第1のLED18が点光源であれば、第1の凹面ミラー9で反射した光は完全な平行光となり、最も高い指向性が得られるからである。一方、実際には第1のLED18は有限の大きさを有しており、点光源にはなり得ない。しかしながら、本実施形態では、説明を簡単にするため、第1のLED18が十分に小さく、第1の凹面ミラー9の焦点F1の位置と第1のLED18の位置とが一致しているものとする。また、図2(B)に示すように、第2の凹面ミラー11の焦点F2は、第1の凹面ミラー9の焦点F1と一致している。そのため、第2の凹面ミラー11の焦点F2は、第2のLED19の発光面上に位置しておらず、第2のLED19の位置とは一致していない。第2の凹面ミラー11の焦点F2と第2のLED19の位置とはz軸方向にずれている。
第2の凹面ミラー11の焦点F2と第2のLED19の位置とが一致しても差し支えないが、本実施形態のように、第2の凹面ミラー11の焦点F2と第2のLED19の位置とがずれていることが望ましい。
第2の凹面ミラー11の焦点F2と第2のLED19の位置とが一致しても差し支えないが、本実施形態のように、第2の凹面ミラー11の焦点F2と第2のLED19の位置とがずれていることが望ましい。
第1のLED18および第2のLED19に電流を供給するための配線(図示略)は、貫通孔12hの上方もしくは下方からそれぞれ引き出される。配線は貫通孔12hの上方、下方のいずれから引き出されていてもよいが、全ての配線がいずれか一方からまとめて引き出されていると、配線の取り扱いが容易になる。各配線の一端は第1のLED18もしくは第2のLED19に接続され、各配線の他端は光源部駆動回路(図示略)に接続されている。光源部駆動回路の制御により、第1のLED18の点灯/消灯および第2のLED19の点灯/消灯は独立して制御される。光源部8は、第1のLED18のみの点灯、第2のLED19のみの点灯、第1のLED18および第2のLED19の同時点灯、第1のLED18および第2のLED19の同時消灯、等の動作が可能である。
光源部8の高さY0(y軸方向の寸法)は、第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1(y軸方向の寸法)よりも小さく、例えば第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1の約1/2である。光源部8と第1の凹面ミラー9とは、第1の凹面ミラー9の焦点F1が第1のLED18の発光面上に位置するように、互いの位置関係や寸法、形状等が設定されている。第1のLED18および第2のLED19は、特に指向性を有するものではなく、所定の拡散角で光を射出する一般的なLEDを用いることができる。
図3(A)に示すように、第1のシリンドリカルレンズ10の平坦面10bのうち、図3(A)の上側の略半分の領域は、第2のシリンドリカルレンズ12の平坦面12bと接合されない領域である。この領域は、後述するように、光源装置2から光が射出される光射出面となる。この光射出面10bは、例えば面光源装置として導光体と組み合わせて用いられる場合には、導光体の端面(光入射面)と接合される。もしくは、光射出面10bと導光体の端面(光入射面)とが離間して配置され、光射出面10bと導光体の端面との間に空気層が介在してもよい。
図3(B)に示すように、光源装置2の光射出面、すなわち、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bに、異方性散乱シート15が設置されている。異方性散乱シート15は、表面に複数の凹凸構造が非周期的に形成された部材である。個々の凹凸は、一つの軸方向に延伸しており、異方性散乱シート15の面内で互いに直交する2つの軸方向での凹凸の平均ピッチが異なる。異方性散乱シート15は、このような構成により、互いに直交する2つの軸方向における散乱光の半値全幅が例えば30°と1°というように、互いに直交する2つの軸方向で異なる散乱性を有する。異方性散乱シート15の一例として、ポリカーボネートやアクリル等の樹脂シートからなり、シート表面の凹凸を一方向に細長く延伸させたものがある。凹凸の延伸方向と直交する方向が散乱性の高い方向である。
異方性散乱シート15としては、例えばルミニット社製の光拡散制御フィルム(商品名:LSD)等を用いることができる。互いに直交する2つの軸方向における散乱光の半値全幅が高散乱側で40°かつ低散乱側で0.2°、もしくは高散乱側で60°かつ低散乱側で1°等の光拡散制御フィルムが市販されている。もしくは、表面に凹凸形状を有するものに代えて、アスペクト比が5〜500程度の粒子を連続層中に分散させた光散乱フィルムを用いることができる。
異方性散乱シート15は、散乱性が高い軸方向が第1のシリンドリカルレンズ10の厚み方向(y軸方向)に略一致するように配置されている。異方性散乱シート15は、第1のシリンドリカルレンズ10との間に空気層を介して配置されていてもよい。すなわち、異方性散乱シート15は、第1のシリンドリカルレンズ10から離れて配置されていてもよい。もしくは、異方性散乱シート15は、第1のシリンドリカルレンズ10に密着して配置されていてもよい。さらに、異方性散乱シート15が第1のシリンドリカルレンズ10に密着している場合、異方性散乱シート15は、光学接着剤により第1のシリンドリカルレンズ10に光学接着されていてもよい。さらに、後述する面光源装置に用いる場合、異方性散乱シート15は、光学接着剤により導光体に光学接着されていてもよいし、第1のシリンドリカルレンズ10と導光体との間に挟持されて固定されていてもよい。
以下、上記構成の光源装置2の作用について説明する。
第1のLED18の発光面は所定の面積を有しているため、発光面上の全ての点が第1の凹面ミラー9の焦点F1の位置に一致するわけではない。ただし、以下では説明を簡単にするため、発光面の面積が十分に小さく、発光面が焦点F1と一致しているものとして説明する。
第1のLED18の発光面は所定の面積を有しているため、発光面上の全ての点が第1の凹面ミラー9の焦点F1の位置に一致するわけではない。ただし、以下では説明を簡単にするため、発光面の面積が十分に小さく、発光面が焦点F1と一致しているものとして説明する。
第1のLED18の発光面から発せられた光L1は、所定の拡散角をもって第1の凹面ミラー9に向かい、第1の凹面ミラー9で反射する。ここで、第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dに平行な平面(xz平面)内での光の振る舞いを考える。図5(A)に示すように、第1のLED18の発光位置が焦点F1と一致しているため、第1のLED18から発せられた光L1は、第1の凹面ミラー9に対してどのような角度で入射したとしても、第1の凹面ミラー9で反射した後は第1の凹面ミラー9の光軸に平行な方向に進行する。したがって、第1のLED18の発光面から発せられた直後に拡散した状態の光L1は、第1の凹面ミラー9で反射した後、平行化された光、すなわち高い指向性を持つ光に変換される。このような光L1は、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bから射出される。
次に、光L1の伝播方向に平行、かつ光射出面3bに垂直な平面(yz平面)内での光の振る舞いを考える。図5(B)に示すように、yz平面内で見る限り、第1の凹面ミラー9は曲率を有していないので、第1の凹面ミラー9は平面ミラーのように機能する。すなわち、第1のLED18から射出された光L1は、第1の凹面ミラー9において入射角に等しい反射角で反射する。よって、光L1は、第1のLED18の発光面から発せられた直後の拡散角を維持したまま第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bから射出される。
一方、第2のLED19の発光面から発せられた光L2は、所定の拡散角をもって第2の凹面ミラー11に向かい、第2の凹面ミラー11で反射する。ここで、第2のシリンドリカルレンズ12の上面12cおよび下面12dに平行な平面(xz平面)内での光の振る舞いを考える。図6(A)に示すように、第2のLED19の発光位置が焦点F2からわずかにずれているため、第2のLED19から発せられた光L2は、第2の凹面ミラー11で反射した後、第2の凹面ミラー11の光軸に対して完全に平行な方向には進行しない。
次に、第2の凹面ミラー11で反射した光L2は、第2のシリンドリカルレンズ12から第1のシリンドリカルレンズ10に入射し、第1の凹面ミラー9で反射した後、集光するように進む。図6(A)は平面図のため、集光するように進む光の経路が光源部8に重なって見えるが、図6(B)に示すように、光L2は、光源部8の上方を通り、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bから射出される。図6(A)に示すように、光射出面10bから射出される光はほぼ一点に集光される。ただし、光射出面10bから射出される光L2は拡散するため、光L2の拡散角度は広くなる。
光L2の伝播方向に平行、かつ光射出面10bに垂直な平面(yz平面)内での光の振る舞いについては、図6(B)に示すように、第2のLED19から射出された光L2は、第2の凹面ミラー11において入射角に等しい反射角で反射した後、第1の凹面ミラー9において入射角に等しい反射角で反射する。よって、光L2は、第2のLED19の発光面から発せられた直後の拡散角を維持したまま、第2の凹面ミラー11、第1の凹面ミラー9を経て、第1のシリンドリカルレンズ10から射出される。
yz平面内においては、図7に示すように、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bに入射する光に着目すると、xz平面に平行な反射面(第1のシリンドリカルレンズの上面10cおよび下面10d)での反射回数によって光の射出角度が一義的に決まる。
例えば、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10b上の点Qに着目すると、光源部8から射出された光のうち、破線の矢印LAは、反射回数が0回の光の軌跡を示す。2点鎖線の矢印LBは、第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dで1回ずつ反射した光の軌跡を示す。1点鎖線の矢印L2は、第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dで2回ずつ反射した光の軌跡を示している。このように、光射出面10b上の点Qから射出される光の射出角度は、反射回数に応じてy軸方向に離散的な値を取る。
光源装置2から射出される光を例えば光射出面10bからz軸方向に所定の距離離れた位置で見ると、y軸方向において射出光の照度分布が離散的になる。その結果、照度が高い地点と照度が低い地点とがy軸方向に沿って交互に現れ、照度の不均一性が顕著になる。
その点、本実施形態の光源装置2は、図7に示すように、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bに、y軸方向に高い散乱性を有する異方性散乱シート15を備えている。光は、異方性散乱シート15を透過することによりy軸方向に散乱される。その結果、照度分布の照度が低い部分が光の散乱によって補間され、y軸方向の照度分布が均一化される。一方、異方性散乱シート15のx軸方向の散乱性は低いため、光源装置2から射出された光のx軸方向の高い指向性は維持される。ただし、異方性散乱シート15は、必ずしも備えられていなくてもよい。
以上をまとめると、第1のLED18から射出された光L1は、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bから射出された時点において、第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dに平行な平面(xz平面)内でのみ高い指向性を持ち、光L1の伝播方向に平行、かつ第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dに垂直な平面(yz平面)内では指向性を持たない。このような一軸の指向性を有する光L1が、光源装置2から射出される。一方、第2のLED19から射出された光L2は、第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dに平行な平面(xz平面)内、および光L2の伝播方向に平行、かつ第1のシリンドリカルレンズ10の上面10cおよび下面10dに垂直な平面(yz平面)内の双方で指向性を持たない。このような光L2が、光源装置2から射出される。
したがって、図5(A)に示すように、第1のLED18を点灯させると、狭い角度分布を有する平行光に近い光を射出するモード、いわゆる高指向性モードとなる。この場合、xz平面において狭い角度分布を有する平行光に近い光L1が射出される。これに対して、図6(A)に示すように、第2のLED19を点灯させると、広い角度分布を有する拡散光を射出するモード、いわゆる広角モードとなる。この場合、xz平面において広い角度分布を有する拡散光L2が射出される。
第1のLED18と第2のLED19とは点灯、消灯が独立に制御できるため、第1のLED18と第2のLED19とを同時に点灯させることも可能である。その場合、狭い角度分布を有する平行光に近い光L1と広い角度分布を有する拡散光L2とが混在して射出される。このとき、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bから多くの光が射出されつつ、全体として見れば、広い角度分布を有する射出光が得られる。したがって、第1のLED18と第2のLED19とを同時に点灯させた場合には広角モードとなる。
本発明者らは、本実施形態の光源装置2から射出される光の光度分布および照度分布についてシミュレーションを行った。
シミュレーションには、照明設計解析ソフトウェア:Light Tools(ver7.2)を用いた。シミュレーションの条件は、第1の凹面ミラー9の焦点距離f1(図2(A)参照)を15mm、第1の凹面ミラー9の幅W1(図2(A)参照)を20mm、第1の凹面ミラー9の放物面形状をz=−f+x2/(4f)(ただし、原点位置をF1としたときの座標系)、第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1(図3(A)参照)を6mm、第2の凹面ミラー11の焦点距離f2(図2(A)参照)を15mm、第2の凹面ミラー11の幅W2(図2(A)参照)を20mm、第2の凹面ミラー11の放物面形状をz=f−x2/(4f)、第2のシリンドリカルレンズ12の厚みY2(図3(A)参照)を3mm、貫通孔12hのx軸方向の寸法X3(図2(B)参照)を1.6mm、貫通孔12hのz軸方向の寸法Z3(図2(B)参照)を1.2mm、光源部8のx軸方向の寸法X0(図4参照)を1.4mm、光源部8のz軸方向の寸法Z0(図4参照)を1.0mm、光源部8の高さY0(y軸方向の寸法、図4参照)を3mm、異方性散乱シート15の厚みt4を0.1mm、とした。また、シリンドリカルレンズの材質はPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂(Poly-methyl methacrylate))であり、屈折率は1.49である。
シミュレーションには、照明設計解析ソフトウェア:Light Tools(ver7.2)を用いた。シミュレーションの条件は、第1の凹面ミラー9の焦点距離f1(図2(A)参照)を15mm、第1の凹面ミラー9の幅W1(図2(A)参照)を20mm、第1の凹面ミラー9の放物面形状をz=−f+x2/(4f)(ただし、原点位置をF1としたときの座標系)、第1のシリンドリカルレンズ10の厚みY1(図3(A)参照)を6mm、第2の凹面ミラー11の焦点距離f2(図2(A)参照)を15mm、第2の凹面ミラー11の幅W2(図2(A)参照)を20mm、第2の凹面ミラー11の放物面形状をz=f−x2/(4f)、第2のシリンドリカルレンズ12の厚みY2(図3(A)参照)を3mm、貫通孔12hのx軸方向の寸法X3(図2(B)参照)を1.6mm、貫通孔12hのz軸方向の寸法Z3(図2(B)参照)を1.2mm、光源部8のx軸方向の寸法X0(図4参照)を1.4mm、光源部8のz軸方向の寸法Z0(図4参照)を1.0mm、光源部8の高さY0(y軸方向の寸法、図4参照)を3mm、異方性散乱シート15の厚みt4を0.1mm、とした。また、シリンドリカルレンズの材質はPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂(Poly-methyl methacrylate))であり、屈折率は1.49である。
図8の左上の図は、高指向性モードにおいて、異方性散乱シート15から射出された光の光度分布を示している。図の横軸は光射出面10bの法線方向を基準(0°)としたx軸方向の極角(度)を示し、図の縦軸は光射出面10bの法線方向を基準(0°)としたy軸方向の極角(度)を示している。左下の図は、左上の光度分布におけるY軸角度0度に沿った直線上の各点の光度をグラフ化したものであり、x軸方向の極角(度)を横軸とし、光度(cd)を縦軸としたグラフである。右上の図は、左上の光度分布におけるX軸角度0度に沿った直線上の各点の光度をグラフ化したものであり、y軸方向の極角(度)を横軸とし、光度(cd)を縦軸としたグラフである。
図9の左上の図は、広角モードにおいて、異方性散乱シート15から射出された光の光度分布を示している。図の横軸は光射出面10bの法線方向を基準(0°)としたx軸方向の極角(度)を示し、図の縦軸は光射出面10bの法線方向を基準(0°)としたy軸方向の極角(度)を示している。左下の図は、左上の光度分布におけるY軸角度0度に沿った直線上の各点の光度をグラフ化したものであり、x軸方向の極角(度)を横軸とし、光度(cd)を縦軸としたグラフである。右上の図は、左上の光度分布におけるX軸角度0度に沿った直線上の各点の光度をグラフ化したものであり、y軸方向の極角(度)を横軸とし、光度(cd)を縦軸としたグラフである。
図8に示すように、高指向性モードにおいて、異方性散乱シート15からの射出光は、x軸方向には±5度程度の範囲内に光度のピークを有し、十分高い指向性を示している。その一方、異方性散乱シート15からの射出光は、y軸方向には広くなだらかな角度分布を示すことが実証された。これに対し、図9に示すように、広角モードにおいて、異方性散乱シート15からの射出光は、x軸方向、y軸方向ともに広い角度分布を示すことが実証された。
図10(A)は、高指向性モードにおける異方性散乱シート15からの射出光の照度分布を示している。図の横軸はx軸方向の寸法(mm)を示している。また、照度分布中の縦横の直線は、射出光照射面のx軸方向、y軸方向それぞれの中心軸を示している。図10(B)は、図10(A)の照度分布においてx軸方向に延びる中心軸に沿った各点の照度をプロットしたものであり、x軸方向の寸法(mm)を横軸とし、照度(lx)を縦軸としたグラフである。
図11(A)は、広角モードにおける異方性散乱シート15からの射出光の照度分布を示している。図の横軸はx軸方向の寸法(mm)を示している。また、照度分布中の縦横の直線は、射出光照射面のx軸方向、y軸方向それぞれの中心軸を示している。図11(B)は、図11(A)の照度分布においてx軸方向に延びる中心軸に沿った各点の照度をプロットしたものであり、x軸方向の寸法(mm)を横軸とし、照度(lx)を縦軸としたグラフである。
図11(A)は、広角モードにおける異方性散乱シート15からの射出光の照度分布を示している。図の横軸はx軸方向の寸法(mm)を示している。また、照度分布中の縦横の直線は、射出光照射面のx軸方向、y軸方向それぞれの中心軸を示している。図11(B)は、図11(A)の照度分布においてx軸方向に延びる中心軸に沿った各点の照度をプロットしたものであり、x軸方向の寸法(mm)を横軸とし、照度(lx)を縦軸としたグラフである。
高指向性モードの場合、光源装置2から射出された光は拡散しないため、光射出面10b上で照度の差が大きいと、照明される場所においても照度の差がそのまま明暗の差となって現れる。本実施形態の場合、光源部8から最大の拡散角で射出された光が到達する位置までを凹面ミラーとし、光源部からの光が到達しない部分をカットして平坦な側面としている。その結果、図10(A)、(B)に示すように、光射出面10bの略全域において、ある程度以上の照度が得られた。これに対し、広角モードの場合、図11(A)、(B)に示すように、光が光射出面10bの略中央に集光されるため、光射出面10bの略中央の照度がその周辺よりも高くなっていることがわかった。ところが、図6(A)を用いて説明したように、広角モードの場合、中央に集光された光は種々の角度成分を有している。そのため、光射出面10bから離れた位置では光が拡散される。
本実施形態の光源装置2は、指向性の高い光と広い角度分布を有する光の双方がこれ単体で得られる。したがって、例えば光源装置2を導光体と組み合わせて面光源装置を構成する場合、指向性を切り替えるにあたって2組の導光体を用意し、これら2つの導光体を積層する必要がない。したがって、部品点数が多い、製造コストが高騰する、照明装置の厚さが厚くなる、などの従来の問題点を解決することができる。また、高指向性モード、広角モードの切り替え前後で光の伝播方向が変わらないため、導光体から射出される光の輝度を均一にするための設計がいずれのモードに対しても有効に働く。したがって、指向性の切り替え前後で輝度を均一に保ちやすくなる。
仮に光源装置2の光射出面10bの一部と光源部8とが重なるように配置されていたとすると、第1の凹面ミラー9で反射して光射出面10bから射出しようとする光が光源部8で遮られる。その結果、照明領域の一部に影ができるという問題がある。この問題に対して、本実施形態の場合、光源部8は光射出面10bから外れた位置に配置されている。したがって、本実施形態の光源装置2においては、照明領域の一部に影ができるという問題が解消され、照度分布を均一にすることができる。
[光源部の第1変形例]
上記実施形態では、1枚の基板17の両面に第1のLED18、第2のLED19をそれぞれ実装した光源部8を用いたが、この構成に代えて、図12に示す光源部を用いてもよい。
上記実施形態では、1枚の基板17の両面に第1のLED18、第2のLED19をそれぞれ実装した光源部8を用いたが、この構成に代えて、図12に示す光源部を用いてもよい。
本変形例の光源装置23の光源部24は、図12に示すように、第1の基板25と、第2の基板26と、第1のLED18と、第2のLED19と、を備えている。第1の基板25の第1の面に第1のLED18が実装されている。第2の基板26の第1の面に第2のLED19が実装されている。第1の基板25の第2の面と第2の基板26の第2の面とが対向するように配置されている。
本変形例の光源部24の場合、第1の基板25および第2の基板26の各々に第1のLED18と第2のLED19とが実装されており、上記実施形態の光源部8に比べてLEDの個数が多くなる。そのため、特に広角モードにおいて、光の拡散角度が大きくなることが期待できる。
[光源部の第2変形例]
上記実施形態では、第1のLED18と第2のLED19とが重なるように配置された光源部8を用いたが、この構成に代えて、図13(A)、(B)に示す光源部を用いてもよい。
上記実施形態では、第1のLED18と第2のLED19とが重なるように配置された光源部8を用いたが、この構成に代えて、図13(A)、(B)に示す光源部を用いてもよい。
本変形例の光源装置27の光源部28においては、図13(A)、(B)に示すように、第1のLED18と第2のLED19とは、互いの長手方向が直交するように配置されている。
このように、第1のLED18と第2のLED19とは完全に重なるように配置しなくてもよい。また、第1のLED18と第2のLED19とは必ずしも同じサイズでなくてもよい。特に広角モードで用いる第2のLED19は、例えば第2の凹面ミラー11の焦点からずれた位置に複数個(3個以上)設けるなど、サイズや配置に制限が要らない。
このように、第1のLED18と第2のLED19とは完全に重なるように配置しなくてもよい。また、第1のLED18と第2のLED19とは必ずしも同じサイズでなくてもよい。特に広角モードで用いる第2のLED19は、例えば第2の凹面ミラー11の焦点からずれた位置に複数個(3個以上)設けるなど、サイズや配置に制限が要らない。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図14を用いて説明する。
本実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、シリンドリカルレンズを備えていない点が第1実施形態と異なる。
図14は、本実施形態の光源装置を示す断面図である。
図14において第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態について、図14を用いて説明する。
本実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、シリンドリカルレンズを備えていない点が第1実施形態と異なる。
図14は、本実施形態の光源装置を示す断面図である。
図14において第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
第1実施形態の光源装置2において、光透過性の樹脂等からなる第1のシリンドリカルレンズ10や第2のシリンドリカルレンズ12の部分は中空であってもよい。すなわち、本実施形態の光源装置29は、図14に示すように、第1の基材30と、第1の凹面ミラー31と、第2の基材32と、第2の凹面ミラー33と、光源部8と、を備えている。
第1の基材30に窪みが設けられ、窪みの内面に沿って金属膜や誘電体多層膜が形成されている。これらの金属膜や誘電体多層膜により第1の凹面ミラー31が構成されている。第2の基材32に窪みが設けられ、窪みの内面に沿って金属膜や誘電体多層膜が形成されている。これらの金属膜や誘電体多層膜により第2の凹面ミラー33が構成されている。光源部8は、発光面が第1の凹面ミラー31および第2の凹面ミラー33に対向するように配置されている。光源部8と第1の凹面ミラー31との間、および光源部8と第2の凹面ミラー33との間には空気が存在している。本実施形態において、光源部8は、図示しない任意の支持部材により固定されている。
本実施形態の光源装置29においても、部品点数や製造コストの削減が図れる、装置の薄型化が図れる、照明領域に影が生じることなく、指向性の切り替え前後で輝度を均一に保ちやすい、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
上記実施形態のように、シリンドリカルレンズを用いる場合には、光源部8からの射出光がシリンドリカルレンズに入射する際に屈折するため、シリンドリカルレンズの上面および下面からy軸方向に光が漏れることはない。ところが、本実施形態の光源装置29のように、シリンドリカルレンズが存在しない場合、y軸方向に漏れる光の割合が多くなり、光の取り出し効率が低下する虞がある。そのため、第1の基材30および第2の基材32の上面および下面に、空間を塞ぐように反射板を設置することが望ましい。このようにして、y軸方向に拡散して進む光を反射板で反射させる構成とすることが望ましい。これにより、y軸方向への光漏れを防止し、光の取り出し効率を確保することができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図15〜図17を用いて説明する。
本実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、第2のシリンドリカルレンズおよび第2の凹面ミラーの形状が第1実施形態と異なる。
図15は、本実施形態の光源装置を示す斜視図である。図16(A)は、光源装置のxz平面における断面図、図16(B)は、光源装置のyz平面における断面図、である。図17(A)は、xz平面内での光の反射の様子を示す図、図17(B)は、yz平面内での光の反射の様子を示す図、である。
図15〜図17において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態について、図15〜図17を用いて説明する。
本実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、第2のシリンドリカルレンズおよび第2の凹面ミラーの形状が第1実施形態と異なる。
図15は、本実施形態の光源装置を示す斜視図である。図16(A)は、光源装置のxz平面における断面図、図16(B)は、光源装置のyz平面における断面図、である。図17(A)は、xz平面内での光の反射の様子を示す図、図17(B)は、yz平面内での光の反射の様子を示す図、である。
図15〜図17において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態の光源装置36の構成要素のうち、光源部8、第1のシリンドリカルレンズ10、第1の凹面ミラー9、および異方性散乱シート15は、第1実施形態と同一である。第2のシリンドリカルレンズ37および第2の凹面ミラー38の形状は第1実施形態と異なっている。本実施形態の第2のシリンドリカルレンズ37は、図16(A)に示すように、一方が2つの山を有する凸面37a、他方が平坦面37bの平凸レンズである。第2の凹面ミラー38は、第2のシリンドリカルレンズ37の凸面37aに沿って設けられている。
第2の凹面ミラー38は、図16(A)に示すように、光源部8の位置を中心としてx軸の負方向の側(図16(A)の左側)に入射する光を反射させる凹面ミラー39と、x軸の正方向の側(図16(A)の右側)に入射する光を反射させる凹面ミラー40と、を備えている。本実施形態では、2つの凹面ミラー39,40を区別して説明するために、 図16(A)の左側の凹面ミラーを第3の凹面ミラー39と称し、図16(A)の右側の凹面ミラーを第4の凹面ミラー40と称する。
第2の凹面ミラー38をxz平面で切断した断面形状を見ると、第3の凹面ミラー39と第4の凹面ミラー40とは、光源部8の中心Sを通り、z軸に平行な直線Mを中心として線対称の形状を有している。本実施形態では、第3の凹面ミラー39と第4の凹面ミラー40とは一体に形成された一つの凹面ミラーとする。第3の凹面ミラー39と第4の凹面ミラー40とは別体であってもよい。
なお、光源部8の中心Sを通り、z軸に平行な直線Mは第1の凹面ミラー9の光軸と一致する。
なお、光源部8の中心Sを通り、z軸に平行な直線Mは第1の凹面ミラー9の光軸と一致する。
第3の凹面ミラー39の断面形状は放物線の一部をなしている。すなわち、第3の凹面ミラー39は放物面の一部で構成されている。第3の凹面ミラー39の焦点FR1は、光源部8の中心Sよりも第3の凹面ミラー39が配置された側(x軸の負方向の側)にずれた位置にある。すなわち、第3の凹面ミラー39の焦点FR1は、光源部8の中心Sに対して、xz平面内において第1の凹面ミラー9の光軸M(z軸)と垂直な方向にずれている。
同様に、第4の凹面ミラー40の断面形状は放物線の一部をなしている。すなわち、第4の凹面ミラー40は放物面の一部で構成されている。第4の凹面ミラー40の焦点FR2は、光源部8の中心Sよりも第4の凹面ミラー40が配置された側(x軸の正方向の側)にずれた位置にある。すなわち、第4の凹面ミラー40の焦点FR2は、光源部8の中心Sに対して、xz平面内において第1の凹面ミラー9の光軸M(z軸)と垂直な方向にずれている。このように、第3の凹面ミラー39の焦点FR1と第4の凹面ミラー40の焦点FR2とは、x軸方向に沿って互いに異なる位置にある。
言い換えると、第2の凹面ミラー38は、光源部8の中心Sに対してx軸方向の一方側にずれた焦点FR1を有する放物面の一部と、x軸方向の他方側にずれた焦点FR2を有する放物面の一部とを、光源部8の中心Sを通り、z軸に平行な直線M上で接合した形状を有している。
具体的な寸法の一例として、光源部8の幅X1(x軸方向の寸法、図16(A)参照)を1.4mm、光源部8の高さY1(y軸方向の寸法、図16(B)参照)を3mm、光源部8の奥行きZ1(z軸方向の寸法、図16(A)参照)を0.5mm、第1のシリンドリカルレンズ10の幅X2(x軸方向の寸法、図16(A)参照)を20mm、第1のシリンドリカルレンズ10の高さY2(y軸方向の寸法、図16(B)参照)を6mm、第1のシリンドリカルレンズ10の奥行きZ2(z軸方向の寸法、図16(A)参照)を15mm、第1のシリンドリカルレンズ10の焦点距離fP(図16(A)参照)を15mm、第2のシリンドリカルレンズ37の幅X3(x軸方向の寸法、図16(A)参照)を20mm、第2のシリンドリカルレンズ37の高さY3(y軸方向の寸法、図16(B)参照)を3mm、第2のシリンドリカルレンズの奥行きZ3(z軸方向の寸法、図16(A)参照)を15mm、第2のシリンドリカルレンズの焦点距離fR(図16(A)参照)を15mm、光源部8の中心Sからの第2の凹面ミラー38の焦点FR1,FR2のずれ量Dを1.5mm、とする。
図16(B)に示すように、光源部8は第1のシリンドリカルレンズ10の平坦面10bの下半分側に配置され、上半分側の光射出面には配置されていない。したがって、光射出面に向かう光は、光源部8に当たることなく射出される。本実施形態の光源装置36では、光源部8から射出され、第1の凹面ミラー9で反射した後、光射出面10bから射出されるまでの光の経路上に光源部8が配置されていない。したがって、光射出面10bにおいて、光源部8による遮光を回避でき、光の取り出し効率を高めることができる。
ここで、高指向性モードで用いる第1のLED18からの射出光の経路に着目する。
比較例として、図27に示すように、光源部201の中心S、第1の凹面ミラー202の焦点FPの位置、第2の凹面ミラー203の焦点FRの位置の3つが全て一致した光源装置200を考える。
この光源装置200においては、第1の凹面ミラー202により平行化された光L2の一部は、第1のシリンドリカルレンズ204から第2のシリンドリカルレンズ205に入射し、第2の凹面ミラー203で反射した後、第2の凹面ミラー203の焦点FRに向けて進む。このとき、第2の凹面ミラー203の焦点FRの位置と光源部201の位置とが一致しているため、第2の凹面ミラー203の焦点FRに向かう光は光源部201に当たって吸収もしくは反射される。
比較例として、図27に示すように、光源部201の中心S、第1の凹面ミラー202の焦点FPの位置、第2の凹面ミラー203の焦点FRの位置の3つが全て一致した光源装置200を考える。
この光源装置200においては、第1の凹面ミラー202により平行化された光L2の一部は、第1のシリンドリカルレンズ204から第2のシリンドリカルレンズ205に入射し、第2の凹面ミラー203で反射した後、第2の凹面ミラー203の焦点FRに向けて進む。このとき、第2の凹面ミラー203の焦点FRの位置と光源部201の位置とが一致しているため、第2の凹面ミラー203の焦点FRに向かう光は光源部201に当たって吸収もしくは反射される。
例えば図27において符号L2で示す光は、第2の凹面ミラー203で反射した後、光源部201の側面に当たり、吸収される光を示す。一方、符号L3で示す光は、光源部201の背面に当たって反射し、第2の凹面ミラー203、第1の凹面ミラー202の順で反射した後、光軸Mに対して大きな角度を持つ光(図27の(A)→(B)→(C)→(D)→(E)→(F)の経路を通る光)として射出される。このように、第2の凹面ミラー203で反射した光の一部は吸収され、残りは指向性を乱す光となって射出される。すなわち、第1の凹面ミラー202→第2の凹面ミラー203の順で反射した光は、高い指向性を有する光として光源装置200から充分取り出すことができない。
これに対して、本実施形態の光源装置36の場合、光源部8の中心Sは、第1の凹面ミラー9の焦点FPの位置と一致しているが、第2の凹面ミラー38の焦点FR1,FR2の位置とは一致していない。したがって、光源部8の第1のLED18から射出された光Lは、図17(A)に示すように、第1の凹面ミラー9により平行化され、第2のシリンドリカルレンズ37に入射し、第2の凹面ミラー38で反射した後、第2の凹面ミラー38の焦点FR1,焦点FR2のいずれかに向けて進む。このとき、第2の凹面ミラー38の焦点FR1,FR2の位置と光源部8の中心Sとが一致していないため、第2の凹面ミラー38の焦点FR1,FR2を通る光は光源部8には当たらず、第1のシリンドリカルレンズ10に入射し、第1の凹面ミラー9で反射する。
本実施形態の場合、第1の凹面ミラー9→第2の凹面ミラー38の順で反射した後の光は、第1の凹面ミラー9の焦点FPを通らないため、第1の凹面ミラー9で2回反射(第2の凹面ミラー38の分を合わせると3回反射)した後の光は、第1の凹面ミラー9の光軸Mに対して完全には平行化されず、第1のシリンドリカルレンズ10の光射出面10bから射出される。
具体的には、第1の凹面ミラー9で反射した後、第3の凹面ミラー39で反射した光は、第1の凹面ミラー9で再度反射した後、第1の凹面ミラー9の光軸Mに対して図17(A)の斜め下方に向けて進み、光射出面10bから射出される。第1の凹面ミラー9で反射した後、第4の凹面ミラー40で反射した光は、第1の凹面ミラー9で再度反射した後、第1の凹面ミラー9の光軸Mに対して図17(A)の斜め上方に向けて進み、光射出面10bから射出される。このように、第1の凹面ミラー9で2回反射した後の光は、第1の凹面ミラー9の光軸Mから互いに離れる側に向けて斜めに進み、光射出面10bから射出される。
したがって、第1の凹面ミラー9で2回反射した後の光は、指向性を乱す要因となる。しかしながら、光源部8の中心Sと第2の凹面ミラー38の焦点FR1,FR2の位置とのずれ量を小さくすれば、指向性の低下の度合いを許容範囲内とすることができる。そのため、指向性が大きく損なわれることはない。したがって、本実施形態の光源装置36によれば、高指向性モードにおいて、高い指向性を維持しつつ第1の凹面ミラー9で2回反射した後の光を取り出すことができる。ここでは、第1の凹面ミラー9で2回反射した後に射出される光の例を挙げて説明したが、3回以上反射した後に射出される光も同様の振る舞いを示す。すなわち、本実施形態の光源装置36によれば、図27の比較例ではLEDで吸収もしくは反射して取り出せなかった光の成分も外部に取り出して利用することができる。
一方、広角モードの場合には、もともと広い角度成分の光が含まれているため、第2の凹面ミラー38の焦点FR1,FR2の位置を光源部8の位置からずらしたことで光の指向性が乱れても何ら問題はない。
本実施形態の光源装置36においても、部品点数や製造コストの削減が図れる、装置の薄型化が図れる、照明領域に影が生じることなく、指向性の切り替え前後で輝度を均一に保ちやすい、といった第1、第2実施形態と同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について、図18〜図20を用いて説明する。
本実施形態では、例えば液晶表示装置のバックライトとして用いて好適な面光源装置の一例を示す。
図18は、本実施形態の面光源装置を示す斜視図である。図19は、本実施形態の面光源装置の断面図であり、図18のA−A’線に沿う断面図である。図20は、本実施形態の面光源装置の作用を説明するための図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
以下、本発明の第4実施形態について、図18〜図20を用いて説明する。
本実施形態では、例えば液晶表示装置のバックライトとして用いて好適な面光源装置の一例を示す。
図18は、本実施形態の面光源装置を示す斜視図である。図19は、本実施形態の面光源装置の断面図であり、図18のA−A’線に沿う断面図である。図20は、本実施形態の面光源装置の作用を説明するための図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態の面光源装置1は、図18、図19に示すように、複数の光源装置2と、導光体3と、プリズムシート4(方向変更用部材)と、反射ミラー5と、を備えている。導光体3は、光源装置2から射出された光を端面から入射させ、内部で伝播させる間に上面から射出させる機能を有する。プリズムシート4は、導光体3の主面から射出された光の進行方向を、主面の法線により近い方向に変更する機能を有する。反射ミラー5は、導光体3の内部を伝播する光を反射させる機能を有する。光源装置2は、上記の第1〜第3実施形態の光源装置のいずれを用いてもよいが、本実施形態では第1実施形態の光源装置2を用いるものとして説明する。
なお、図18〜図20において、図の上側は光が射出される側であり、液晶表示装置のバックライトとして用いたときには使用者が表示を見る側となる。よって、以下の説明では、図18〜図20の上側を前面側、図18〜図20の下側を背面側と呼ぶこともある。
導光体3は、例えばアクリル樹脂等の光透過性を有する樹脂からなる板体である。導光体3は、図19に示すように、光源装置2が設けられた端面3aに近い側から遠い側に向けて厚みが徐々に薄くなる楔形の形状を有している。すなわち、第1主面3bに垂直な面(yz平面)で切断したときの導光体3の断面形状は直角三角形である。導光体3の第1主面3bに対向する第2主面3cは、光の伝播方向において第1主面3bに対して一定の傾斜角をもって傾斜した面である。第1主面3bに対する第2主面3cの傾斜角α(第1主面3bと第2主面3cとのなす角度、導光体3の頂角と呼ぶ場合もある)は、例えば1°〜2°程度に設定される。
本実施形態においては、導光体3の第1主面3bの面内における光の伝播方向をz軸方向、光の伝播方向と直交する方向をx軸方向と定義し、第1主面の法線方向(導光体3の厚み方向)をy軸方向、と定義する。したがって、本実施形態における「光の伝播方向」とは、図20に示すように、導光体3のyz平面内で光(1点鎖線の矢印Lで示す)が反射しつつ伝播する方向を意味するのではなく、導光体3の第1主面3bの法線方向から見て光が伝播する方向(図20に実線の矢印Zで示す方向)を意味する。
導光体3の背面にあたる第2主面3cには、例えばアルミニウム等の光反射率の高い金属膜からなる反射ミラー5が設けられている。反射ミラー5が設けられたことで、第2主面3cの全体が導光体3の内部を伝播する光を反射させる反射面として機能する。反射ミラー5は、例えば導光体3の第2主面3cに金属膜を直接形成した構成としても良いし、導光体3とは別体に作製した反射板を貼り合わせた構成としても良い。また、導光体3と反射ミラー5とが離間して配置され、導光体3と反射ミラー5との間に空気層が介在してもよい。
プリズムシート4は、導光体3の光射出面3bに対向する位置(導光体3の前面側)に設けられている。プリズムシート4は、複数のプリズム構造体7を有している。各プリズム構造体7は、光の伝播方向Zと直交する方向に延在している。プリズムシート4は、プリズム構造体7が設けられた側の面が導光体3の光射出面3bに対向するように配置されている。図20に示すように、yz平面におけるプリズム構造体7の断面形状は直角三角形状である。プリズム構造体7は、導光体3の光射出面3bに対して直交する第1面7aと、第1面7aに対して所定の先端角θ1をなす第2面7bと、を有している。
光源装置2の光射出面10bは、導光体3の端面3a(光入射面)と対向するように配置されている。光源装置2の光射出面10bと導光体3の端面3aとは、光学接着剤等によって接合されていてもよいし、接合されていなくてもよい。すなわち、光源装置2の光射出面10bと導光体3の端面3aとは、隙間無く密着していてもよいし、間に空気層を介して対向していてもよい。光源装置2の光射出面10bと導光体3の端面3aとが光学接着されている場合には、主シリンドリカルレンズ10の屈折率と導光体3の屈折率と光学接着剤の屈折率とが一致していることが望ましい。主シリンドリカルレンズ10の屈折率と導光体3の屈折率と光学接着剤の屈折率とが一致している場合、主シリンドリカルレンズ10と導光体3との界面で光の反射や屈折が生じることがない。そのため、主シリンドリカルレンズ10の光射出面10bから射出される光の略全てが導光体3に入射する。
以下、本構成の面光源装置1の作用について説明する。
導光体3に入射した光は、第1主面3b(光射出面)と第2主面3c(反射面)との間で反射を繰り返しつつ、導光体3の内部を光の伝播方向Z(図20の右側)に向けて進行する。仮に導光体の第1主面と第2主面とが平行であったとすると、光が反射を繰り返しても、第1主面および第2主面への光の入射角は変化しない。ところが、本実施形態の場合、導光体3は光入射面3a側から離れるにつれて厚みが徐々に薄くなる楔形であり、第1主面3bに対して第2主面3cが所定の傾斜角αを有している。そのため、光は、第1主面3bおよび第2主面3cで1回反射する毎に第1主面3bおよび第2主面3cへの入射角が小さくなる。
導光体3に入射した光は、第1主面3b(光射出面)と第2主面3c(反射面)との間で反射を繰り返しつつ、導光体3の内部を光の伝播方向Z(図20の右側)に向けて進行する。仮に導光体の第1主面と第2主面とが平行であったとすると、光が反射を繰り返しても、第1主面および第2主面への光の入射角は変化しない。ところが、本実施形態の場合、導光体3は光入射面3a側から離れるにつれて厚みが徐々に薄くなる楔形であり、第1主面3bに対して第2主面3cが所定の傾斜角αを有している。そのため、光は、第1主面3bおよび第2主面3cで1回反射する毎に第1主面3bおよび第2主面3cへの入射角が小さくなる。
具体的には、例えば導光体3を構成するアクリル樹脂の屈折率が1.5、空気の屈折率を1.0とすると、導光体3の第1主面3b(光射出面)における臨界角、すなわち導光体3を構成するアクリル樹脂と空気との界面における臨界角は、Snellの法則から42°程度となる。導光体3に入射した直後の光が第1主面3bに入射したとき、第1主面3bへの光の入射角が臨界角である42°よりも大きい間は臨界角条件を満たすため、光は第1主面3bで全反射する。その後、光が第1主面3bと第2主面3cとの間で反射を繰り返し、第1主面3bへの光の入射角が臨界角である42°よりも小さくなった時点で臨界角条件を破り、光は外部空間に射出される。なお、第2主面3cに到達した光は、入射角が臨界角より小さくなったとしても、反射ミラー5により反射される。
すなわち、光は、第1主面3bへの入射角が臨界角よりも大きい間は導光体3の内部に閉じ込められ、第1主面3bへの入射角が臨界角よりも小さくなった直後から順次射出される。そのため、第1主面3bから射出される光の射出角は略一定に揃う。光は第1主面3bから射出する際に屈折するため、第1主面3bへの入射角が42°程度の光は、射出角が概ね水平に近い光となって射出される。このように、光の伝播方向Zに平行、かつ導光体3の光射出面3bに垂直な平面(yz平面)内で見たとき、光は、導光体3に入射した時点ではx軸方向には高い指向性を持つものの、y軸方向には指向性を持っていない。ところが、光は、導光体3で光路(進行方向)が折り曲げられるため、導光体3の第1主面3bから射出するときには、z軸方向に高い指向性を持つ。このようにして、本実施形態によれば、高指向性モードにおいては、二軸指向性に優れた面光源装置を実現することができる。
上述の例で言えば、導光体3から射出されるときの光は、概ね水平に近い方向に射出される。したがって、プリズムシート4を用いて、導光体3から射出された光を導光体3の第1主面3bの法線方向に近い方向に立ち上げる。具体的には、先端角θ1が40°程度のプリズム構造体7を有するプリズムシート4を用い、光を、プリズム構造体7の第1面7aから入射させ、第2面7bで反射させることで、導光体3の第1主面3bに対して略垂直な方向に立ち上げることができる。
本実施形態の面光源装置1によれば、第1実施形態の光源装置2を用いたことにより、指向性の切り替えが可能であり、部品点数や製造コストの増大を招くことなく、薄型化が可能な面光源装置が実現できる。また、指向性の切り替え前後で輝度を均一に保つことができる面光源装置が実現できる。
(第1変形例)
上記実施形態では、楔状の導光体3を備えた面光源装置の例を挙げたが、この構成に代えて、図21に示す面光源装置を用いてもよい。
本変形例の面光源装置104の導光体105は、図21に示すように、第1主面105b(光射出面)と対向する第2主面105cに複数のプリズム構造体106が形成されている。各プリズム構造体106は、光の伝播方向Zと直交する方向(x軸方向)に延在している。yz平面で切断した断面におけるプリズム構造体106の断面形状は直角三角形状である。プリズム構造体106は、導光体105の第1主面105bに対して直交する第1面106aと、第1面106aに対して所定の先端角をなす第2面106bと、を有している。第2面106bは、導光体105の内部を伝播する光を反射させる反射面として機能する。
上記実施形態では、楔状の導光体3を備えた面光源装置の例を挙げたが、この構成に代えて、図21に示す面光源装置を用いてもよい。
本変形例の面光源装置104の導光体105は、図21に示すように、第1主面105b(光射出面)と対向する第2主面105cに複数のプリズム構造体106が形成されている。各プリズム構造体106は、光の伝播方向Zと直交する方向(x軸方向)に延在している。yz平面で切断した断面におけるプリズム構造体106の断面形状は直角三角形状である。プリズム構造体106は、導光体105の第1主面105bに対して直交する第1面106aと、第1面106aに対して所定の先端角をなす第2面106bと、を有している。第2面106bは、導光体105の内部を伝播する光を反射させる反射面として機能する。
すなわち、上記実施形態の楔状の導光体3が連続した一つの反射面を有するのに対して、本変形例の導光体105は分割された複数の反射面を有する。したがって、本変形例の導光体105も、楔状の導光体3と同様の作用が得られる。これにより、導光体105は、射出光にz軸方向の高い指向性を与えることができる。
(第2変形例)
上記実施形態では、楔状の導光体3を備えた面光源装置の例を挙げたが、この構成に代えて、図22に示す面光源装置を用いてもよい。
本変形例の面光源装置108の導光体109は、図22に示すように、第1主面109bと第2主面109cとが互いに平行な板体で構成されている。光射出面である第1主面109bの上に、光取り出し用の逆台形状のプリズム構造体111を光の伝播方向に複数配置した光学部材110が備えられている。
上記実施形態では、楔状の導光体3を備えた面光源装置の例を挙げたが、この構成に代えて、図22に示す面光源装置を用いてもよい。
本変形例の面光源装置108の導光体109は、図22に示すように、第1主面109bと第2主面109cとが互いに平行な板体で構成されている。光射出面である第1主面109bの上に、光取り出し用の逆台形状のプリズム構造体111を光の伝播方向に複数配置した光学部材110が備えられている。
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態について、図23を用いて説明する。
第5実施形態、第6実施形態では、上記実施形態の面光源装置を備えた表示装置の一例を示す。本実施形態は、第4実施形態の面光源装置をバックライトとして備えた液晶表示装置の一例である。
図23は、本実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。
図23において、第4実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第5実施形態について、図23を用いて説明する。
第5実施形態、第6実施形態では、上記実施形態の面光源装置を備えた表示装置の一例を示す。本実施形態は、第4実施形態の面光源装置をバックライトとして備えた液晶表示装置の一例である。
図23は、本実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。
図23において、第4実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の液晶表示装置68は、図23に示すように、第4実施形態の面光源装置1からなるバックライト69(面光源装置)と、第1偏光板70と、液晶パネル71と、第2偏光板72と、を備えている。なお、図23では、液晶パネル71を模式的に1枚の板状に図示している。観察者は、第2偏光板72が配置された図23の液晶表示装置68の上側から表示を見ることになる。よって、以下の説明では、第2偏光板72が配置された側を視認側と称し、バックライト69が配置された側を背面側と称する。
本実施形態の液晶表示装置68においては、バックライト69から射出された光を液晶パネル71で変調し、変調した光によって所定の画像や文字等を表示する。
液晶パネル71としては、例えばアクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルを用いることができる。ただし、アクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルに限らず、例えば半透過型(透過・反射兼用型)液晶パネル、各画素がスイッチング用薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)を備えていない単純マトリクス方式の液晶パネルであっても良い。液晶パネル71には周知の一般的な液晶パネルを用いることができるため、詳細な構成の説明は省略する。液晶のモードについても、TNモード、VAモード等、周知の液晶モードを用いることができる。
例えば画面の正面方向、すなわち液晶パネルを垂直に透過する光を基準として、液晶表示装置の画質の調整を行った場合、指向性を持たない従来のバックライトを用いた液晶表示装置では、画面を正面方向から見たときと斜め方向から見たときとで色ずれが生じてしまう。これに対して、本実施形態の液晶表示装置68では、高指向性モードにおいて、二軸方向、すなわちx軸方向とz軸方向との双方に高い指向性を有する第4実施形態の面光源装置1からなるバックライト69を用いている。これにより、液晶パネル71において色変化が少ない角度範囲のみを光が透過する。
また、バックライト69を高指向性モードとすることにより、画面の正面方向の狭い範囲でのみ明るい画像が視認できるため、例えば公衆の場などで他人に画面を覗かれたくない場合に好適である。これに対して、バックライト69を広角モードとすることにより、例えば多くの観察者が画面の様々な方向から液晶表示装置を見る際に好適なものとなる。このように、本実施形態の液晶表示装置68は、携帯用電子機器の液晶表示部として好適なものとなる。
なお、第2偏光板72の視認側に、射出光を拡散して視野角を拡げる作用を有する光学フィルム、いわゆる視野角拡大フィルムをさらに配置してもよい。
なお、第2偏光板72の視認側に、射出光を拡散して視野角を拡げる作用を有する光学フィルム、いわゆる視野角拡大フィルムをさらに配置してもよい。
[表示装置の構成例]
以下、表示装置の一構成例について、図24を用いて説明する。
図25は、表示装置の一構成例である液晶表示装置の概略構成を示す正面図である。
以下、表示装置の一構成例について、図24を用いて説明する。
図25は、表示装置の一構成例である液晶表示装置の概略構成を示す正面図である。
本構成例の液晶テレビジョン93は、図24に示すように、表示画面として上記第5実施形態の液晶表示装置68を備えている。観察者側(図24の手前側)には液晶パネルが配置され、観察者と反対側(図24の奥側)にはバックライト(面光源装置)が配置されている。
本構成例の液晶テレビジョン93は、上記実施形態の液晶表示装置68を備えているため、指向性の切り替えが可能な液晶テレビジョンとなる。
本構成例の液晶テレビジョン93は、上記実施形態の液晶表示装置68を備えているため、指向性の切り替えが可能な液晶テレビジョンとなる。
[第6実施形態]
以下、本発明の第6実施形態について、図25を用いて説明する。
第6実施形態では、第1実施形態で用いた光源装置を備えた照明装置の一例を示す。
図25は、本実施形態の照明装置を示す斜視図である。
図25において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第6実施形態について、図25を用いて説明する。
第6実施形態では、第1実施形態で用いた光源装置を備えた照明装置の一例を示す。
図25は、本実施形態の照明装置を示す斜視図である。
図25において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の照明装置95は、図25に示すように、第1実施形態の光源装置61からなる光源部96が3列並んだ構成を有している。なお、光源部96の列数は3列に限ることはなく、また、1列であっても良い。
本実施形態の照明装置95は、第1実施形態の光源装置61からなる光源部96を備えているため、光源部を高指向性モードで用いることにより狭い範囲を照明することができる。光源部を広角モードで用いることにより広い範囲を照明することができる。
[第7実施形態]
以下、本発明の第7実施形態について、図26を用いて説明する。
第7実施形態では、第4実施形態の面光源装置を備えた照明装置の一例を示す。
図26は、本実施形態の照明装置を示す断面図である。
図26において、第4実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第7実施形態について、図26を用いて説明する。
第7実施形態では、第4実施形態の面光源装置を備えた照明装置の一例を示す。
図26は、本実施形態の照明装置を示す断面図である。
図26において、第4実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の照明装置97は、図26に示すように、第4実施形態の面光源装置1を備えている。よって、本実施形態の照明装置97は、第4実施形態の光源装置を備えているため、光源装置を高指向性モードで用いることにより狭い範囲を照明することができる。光源装置を広角モードで用いることにより広い範囲を照明することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態においては、主凹面ミラーおよび副凹面ミラーの形状は放物面であると述べた。これに対し、上記実施形態で用いることが可能な主凹面ミラーおよび副凹面ミラーの形状は、必ずしも放物面に限ることなく、放物面を含む概念として円錐曲面であれば良い。円錐曲面の頂点を通る断面の形状を示す曲線は二次曲線と呼ばれる。二次曲線は、円錐を任意の平面で切り取った断面から得られる曲線である。凹面ミラーの径方向の座標をρ、凹面ミラーの中心軸方向の座標をz、コーニック係数をkとすると、二次曲線を下記の(1)式、(2)式で表すことができる。
例えば上記実施形態においては、主凹面ミラーおよび副凹面ミラーの形状は放物面であると述べた。これに対し、上記実施形態で用いることが可能な主凹面ミラーおよび副凹面ミラーの形状は、必ずしも放物面に限ることなく、放物面を含む概念として円錐曲面であれば良い。円錐曲面の頂点を通る断面の形状を示す曲線は二次曲線と呼ばれる。二次曲線は、円錐を任意の平面で切り取った断面から得られる曲線である。凹面ミラーの径方向の座標をρ、凹面ミラーの中心軸方向の座標をz、コーニック係数をkとすると、二次曲線を下記の(1)式、(2)式で表すことができる。
(1)式、(2)式におけるコーニック係数kの値によって二次曲線の形状は変化する。二次曲線は、例えばk=0のときに円となり、k=−0.25のときに楕円曲線となり、k=−1のときに放物線となり、k=−2のときに双曲線となる。上記の実施形態では、これらの二次曲線をxz平面における断面形状とする凹面ミラーを用いることができる。なお、第1実施形態で述べたように、LEDからの光が到達する領域が少なくとも円錐曲面であれば良いので、LEDからの光が到達しない領域は例えば平坦な面であっても良い。
その他、上記実施形態で例示した光源装置、および面光源装置を構成する各部材の形状、数、配置、材質等に関しては、上記実施形態に限ることなく、適宜変更が可能である。
本発明は、液晶表示装置などの各種表示装置、もしくはこれらの表示装置に用いられる光源装置および面光源装置、もしくは各種照明装置に利用可能である。
1…面光源装置、2,23,27,29,36…光源装置、3…導光体、4…プリズムシート(方向変更用部材)、8,24,28…光源部、9…第1の凹面ミラー、10…第1のシリンドリカルレンズ(平凸レンズ)、11,38…第2の凹面ミラー、12,37…第2のシリンドリカルレンズ(平凸レンズ)、13…反射ミラー、15…異方性散乱シート(異方性散乱部材)、18…第1のLED、19…第2のLED、25…第1の基板、26…第2の基板、68…液晶表示装置(表示装置)、69…バックライト(面光源装置)、95,97…照明装置。
Claims (26)
- 第1の方向および第2の方向に光を射出可能な光源部と、
前記光源部から前記第1の方向に射出された光を反射させる第1の凹面ミラーと、
前記第1の凹面ミラーに対向して配置され、前記光源部から前記第2の方向に射出された光を反射させる第2の凹面ミラーと、を備え、
前記第1の凹面ミラーを一つの仮想平面で切断したときの断面形状が、焦点を有する曲線形状を少なくとも一部に有し、
前記光源部の前記第1の方向への光の射出位置が前記焦点の位置と略一致しており、
前記光源部から前記第1の方向に射出された光の少なくとも一部が前記第1の凹面ミラーで反射して外部に射出され、前記光源部から前記第2の方向に射出された光の少なくとも一部が前記第2の凹面ミラーで反射し、さらに前記第1の凹面ミラーで反射して外部に射出される構成とされ、
前記光源部による前記第1の方向への光の点灯/消灯、および前記第2の方向への光の点灯/消灯を各々独立して制御可能とされたことを特徴とする光源装置。 - 前記光源部が、前記第1の方向に光を射出する第1の発光ダイオードと、前記第2の方向に光を射出する第2の発光ダイオードと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 基板の第1の面に前記第1の発光ダイオードが実装され、前記基板の第2の面に前記第2の発光ダイオードが実装されたことを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
- 第1の基板の第1の面に前記第1の発光ダイオードが実装され、第2の基板の第1の面に前記第2の発光ダイオードが実装され、
前記第1の基板の第2の面と前記第2の基板の第2の面とが対向していることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。 - 前記仮想平面の法線方向における前記第1の凹面ミラーの寸法が、前記仮想平面の法線方向における前記光源部の寸法および前記第2の凹面ミラーの寸法よりも大きく、
前記第1の凹面ミラーで反射した光を、前記第1の凹面ミラーの開口のうち、前記光源部が配置されていない側の領域から外部に射出させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記第1の凹面ミラーの窪みに、凸レンズが設けられたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記凸レンズが、樹脂もしくはガラスからなることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
- 前記第1の凹面ミラーの窪みに、空気が存在していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記光源部から射出され、前記仮想平面の法線方向に拡散する光を反射させるミラーが設けられたことを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
- 前記第2の凹面ミラーの窪みに、凸レンズが設けられたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記凸レンズが、樹脂もしくはガラスからなることを特徴とする請求項10に記載の光源装置。
- 前記第2の凹面ミラーの窪みに、空気が存在していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記光源部から射出され、前記仮想平面の法線方向に拡散する光を反射させるミラーが設けられたことを特徴とする請求項12に記載の光源装置。
- 前記第1の凹面ミラーの窪みに平凸レンズが設けられ、前記第2の凹面ミラーの窪みに平凸レンズが設けられ、
前記第1の凹面ミラー側の平凸レンズの平坦面と前記第2の凹面ミラー側の平凸レンズの平坦面とが光学接着剤を介して接合されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記曲線形状が、概ね放物線であることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記第1の凹面ミラーおよび前記第2の凹面ミラーが、金属膜もしくは誘電体多層膜からなることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記第1の凹面ミラーで反射した光を前記仮想平面の法線方向に散乱させる異方性散乱部材を備えたことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか一項に記載の光源装置。
- 請求項1ないし17のいずれか一項に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出された光を端面から入射させ、内部で伝播させて主面から射出させる導光体と、を備えたことを特徴とする面光源装置。 - 前記導光体が、光の伝播方向において前記主面に対して所定の傾斜角をなす反射面を有することを特徴とする請求項18に記載の面光源装置。
- 前記導光体が、前記端面に近い側から遠い側に向けて厚みが薄くなる楔形状であり、前記主面と対向する面全体が前記反射面であることを特徴とする請求項19に記載の面光源装置。
- 前記導光体が、前記主面と対向する面に複数のプリズム構造体を有し、前記プリズム構造体の一つの傾斜面が前記反射面であることを特徴とする請求項19に記載の面光源装置。
- 前記導光体が、前記主面に複数のプリズム構造体を有し、前記プリズム構造体の一つの傾斜面が前記反射面であることを特徴とする請求項19に記載の面光源装置。
- 前記導光体の主面から射出された光の進行方向を、前記主面の法線により近い方向に変更する方向変更用部材が備えられたことを特徴とする請求項18ないし22のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 請求項18ないし23のいずれか一項に記載の面光源装置と、前記面光源装置から射出される光により表示を行う表示素子と、を備えたことを特徴とする表示装置。
- 請求項1ないし17のいずれか一項に記載の光源装置を備えたことを特徴とする照明装置。
- 請求項18ないし23のいずれか一項に記載の面光源装置を備えたことを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
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JP2012086728A JP2013218826A (ja) | 2012-04-05 | 2012-04-05 | 光源装置、面光源装置、表示装置および照明装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015157875A (ja) * | 2014-02-21 | 2015-09-03 | 三菱レイヨン株式会社 | 硬化性組成物、微細凹凸構造体、加飾シート、および加飾樹脂成形体、並びに加飾樹脂成形体の製造方法 |
US20170293070A1 (en) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | Omron Corporation | Light source device, lightguide element, and surface illumination device |
KR102057930B1 (ko) | 2014-05-13 | 2019-12-20 | 코에룩스 에스알엘 | 크로매틱 미러, 크로매틱 패널 및 그 응용장치 |
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2012
- 2012-04-05 JP JP2012086728A patent/JP2013218826A/ja active Pending
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US10754084B2 (en) | 2016-04-07 | 2020-08-25 | Omron Corporation | Light source device, lightguide element, and surface illumination device |
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