JP2015155979A - 画像形成装置、画像形成装置用プログラム、および画像形成装置用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置用プログラム、および画像形成装置用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】定着ローラー等に生じる傷の抑制が困難な場合であっても、当該傷による印刷画像の劣化を防止し、かつ、リフレッシュ動作による待ち時間の増大や定着ローラーの寿命の短縮を防止できる画像形成装置を提供する。【解決手段】通過する用紙Pにトナー像を定着させる定着手段34と、定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置を検出する検出手段37、31と、用紙の両側のエッジの通過位置を保存する保存手段31と、定着手段を揺動して定着手段の位置を移動させる揺動手段38と、揺動前に定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置と、揺動後にはじめて定着手段を通過する用紙の当該通過位置とが一致するように、または、揺動前に定着手段を通過した用紙の当該通過位置に対し、揺動後にはじめて定着手段を通過する用紙の当該通過位置が内側となるように、揺動手段を制御する制御手段31と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成装置用プログラム、および画像形成装置用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
画像形成装置においては、画像形成部においてトナー像が形成された用紙が定着部に搬送されると、定着部において定着ローラーや定着ベルト、定着加圧ローラーにより用紙が圧着された状態で加熱および加圧されることにより、トナーが溶融し、用紙にトナー像が定着される。
しかし、定着部において、用紙が定着ローラー等の同じ個所を通過し、用紙が通過する際に定着ローラー等により用紙にトナー像が定着されることにより、用紙のエッジにより定着ローラー等に傷がつき、印刷画像が劣化する。
そこで、用紙が定着ローラー等により圧着されていないときに、定着ローラー等を用紙の搬送方向と直交する方向に揺動させる。これにより、用紙の搬送に不具合を生じさせることなく用紙が定着ローラー等の同じ個所を通過しないようにし、トナー像の定着時に定着ローラーに生じる傷を抑制することにより印刷画質の劣化を防止する技術が開発されている(下記特許文献1、2)。
特開2012−247546号公報 特開2004−287317号公報
しかし、上記従来技術によれば、例えば、ロール紙のような連続紙に印刷を行う場合、用紙が定着ローラー等により長時間圧着されるため、定着ローラー等を揺動させるタイミングが少なく、用紙のエッジにより定着ローラー等に生じる傷を抑制することが困難である。
一方、ロール紙等の交換時におけるロール紙の再セットや搬送路となる架台の抜き差しを行うことにより、または、幅の広いロール紙に変えることにより、定着ローラー等を通過する用紙の定着ローラー等に対する相対的なエッジの位置が変化する。
このため、ロール紙等への印刷においては、ロール紙に形成されたトナー像が定着ローラー等に生じた抑制困難な傷の箇所を通過するという状態を回避することができず、印刷画質の劣化を防止することができないという問題がある。
また、定着ローラー等同士を圧着させて表面をこすり合わせるリフレッシュ動作を行うことで定着ローラー等に生じた傷を解消することができるが、これをロール紙の交換のたびに行うと待ち時間が増大するとともに定着ローラーの寿命が短縮するという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。すなわち、定着ローラー等に生じる傷の抑制が困難な場合であっても、定着ローラー等に生じた傷による印刷画像の劣化を防止し、かつ、リフレッシュ動作による待ち時間の増大や定着ローラーの寿命の短縮を防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)トナー像が形成された用紙が通過する際に、用紙を加熱および加圧することにより前記トナー像を用紙に定着させる定着手段と、前記定着手段を用紙が通過する際の用紙の両側のエッジの通過位置を、前記定着手段に対する相対的な通過位置として検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記用紙の両側のエッジの通過位置を保存する保存手段と、前記定着手段を通過する用紙の搬送方向に対し垂直方向に前記定着手段を揺動することにより、用紙に対し相対的に前記定着手段の位置を移動させる揺動手段と、前記保存手段に保存された、前記揺動手段により前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置と、前記定着手段の位置が変更された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置とがそれぞれ一致するように、または、前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置に対し、前記定着手段の位置が移動された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置が内側となるように、前記揺動手段に前記定着手段を揺動させる制御をする制御手段と、を有する画像形成装置。
(2)前記定着手段が前記トナー像を用紙に定着する際に用紙の両側のエッジにより前記定着手段に生じた傷を解消する解消動作を前記定着手段に対して行う傷解消手段をさらに有し、前記保存手段は、前記定着手段を通過する用紙の幅を、前記エッジの通過位置とともにさらに保存し、前記傷解消手段は、前記保存手段に保存された用紙の幅が増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行う、上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記傷解消手段は、前記保存手段に保存された、前記解消動作を前回行った後に前記定着手段を通過した用紙の幅のうち最も小さい最小幅に対し、用紙の幅が所定量増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行う、上記(2)に記載の画像形成装置。
(4)通過する用紙を挟持可能な挟持手段をさらに有し、前記検出手段は、前記挟持手段により用紙が挟持された状態で前記用紙の両側のエッジの通過位置を検出し、前記制御手段は、前記挟持手段により用紙が挟持された状態で前記揺動手段に前記定着手段を揺動させる制御をする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)トナー像が形成された用紙が定着手段を通過する際に、前記定着手段に用紙を加熱および加圧させることにより前記トナー像を用紙に定着させる手順(a)と、前記定着手段を用紙が通過する際の用紙の両側のエッジの通過位置を、前記定着手段に対する相対的な通過位置として検出する手順(b)と、前記手順(b)において検出された前記用紙の両側のエッジの通過位置を保存する手順(c)と、前記定着手段を通過する用紙の搬送方向に対し垂直方向に前記定着手段を揺動することにより、用紙に対し相対的に前記定着手段の位置を移動させる手順(d)と、を有し、前記手順(d)は、前記段階(c)において保存された、前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置と、前記定着手段の位置が変更された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置とがそれぞれ一致するように、または、前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置に対し、前記定着手段の位置が移動された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置が内側となるように、前記定着手段を揺動させる、手順を画像形成装置に実行させるプログラム。
(6)前記手順は、前記手順(a)において前記定着手段が前記トナー像を用紙に定着する際に用紙の両側のエッジにより前記定着手段に生じた傷を解消する解消動作を前記定着手段に対して行う手順(e)をさらに有し、前記手順(c)は、前記定着手段を通過する用紙の幅を、前記エッジの通過位置とともにさらに保存し、前記手順(e)は、前記手順(c)において保存された用紙の幅が増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行う、上記(5)に記載のプログラム。
(7)前記手順(e)は、前記手順(c)において保存された、前記解消動作を前回行った後に前記定着手段を通過した用紙の幅のうち最も小さい最小幅に対し、用紙の幅が所定量増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行う、上記(6)に記載のプログラム。
(8)前記手順(b)は、通過する用紙を挟持可能な挟持手段により用紙が挟持された状態で前記用紙の両側のエッジの通過位置を検出し、前記手順(d)は、前記挟持手段により用紙が挟持された状態で前記定着手段を揺動させる、上記(5)〜(7)のいずれかに記載のプログラム。
(9)上記(5)〜(8)に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
定着ローラー等を揺動させる前に定着ローラー等を通過した用紙の両側のエッジの通過位置に対し、揺動後にはじめて定着ローラー等を通過する用紙の両端のエッジの通過位置が内側となるように定着ローラー等を揺動させる。または、両者の通過位置が一致するように定着ローラーを揺動させる。これにより、定着ローラー等に生じる傷の抑制が困難な場合であっても、定着ローラー等に生じた傷による印刷画像の劣化を防止し、かつ、リフレッシュ動作による待ち時間の増大や定着ローラーの寿命の短縮を防止できる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置を備える画像形成システムの概略構成図である。 制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。 トナー像の用紙への定着の際、用紙のエッジにより定着ローラー等に生じた傷により生じる画像汚れを説明するための説明図である。 画像形成装置の動作を示すフローチャートである。 定着ローラー等を通過する用紙の両側のエッジの通過位置のイメージを示す説明図である。 画像形成装置の揺動部の構造を簡略的に示す斜視図である。 今回の用紙エッジ通過位置が前回の用紙エッジ通過位置の外側にある場合の、定着ローラー等を通過する用紙の両側のエッジの通過位置のイメージを示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置、画像形成装置用プログラム、および画像形成装置用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体について詳細に説明する。
なお、本明細書においては、「検出」という用語には、検知した物理量に基づいて算出する場合、および既存のデータに基づいて算出する場合が含まれる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置を備える画像形成システムの概略構成図である。
図1に示すように、画像形成システム1は、記録媒体である用紙Pの搬送方向に沿って上流側から、給紙装置10、給紙調整装置20、画像形成装置30、排紙調整装置40、加工装置50、および排紙装置60が接続されて構成される。
なお、用紙Pは、例えばロール紙であるが、畳まれた連続紙でもよい。以下、簡単のために、用紙Pはロール紙であるものとして説明する。
給紙装置10は、用紙Pを画像形成装置30へ給紙する装置である。給紙装置10の筐体内では、例えば、用紙Pが支持軸に巻回されて回転可能に保持される。給紙装置10は、支持軸に巻回された用紙Pを、複数のローラー(例えば、繰り出しローラー、給紙ローラー)を経由して、一定の速度で外部へ搬送する。
給紙調整装置20は、用紙Pの搬送方向において、給紙装置10の下流側、かつ、画像形成装置30の上流側に設置される。給紙調整装置20は、給紙装置10から搬送された用紙Pを、画像形成装置30へと搬送する。ただし、給紙調整装置20は、給紙装置10における用紙Pの搬送速度と、画像形成装置30における用紙Pの搬送速度との速度差を吸収するために、連続紙Pをたるませて保持し、画像形成装置30への用紙Pの給紙を調整する。
画像形成装置30は、用紙P上に画像を形成する画像形成機能を有する。画像形成装置30は、用紙Pの搬送方向において、給紙調整装置20の下流側、かつ、排紙調整装置40の上流側に設置される。画像形成装置30は、制御部31、給紙搬送部32、画像形成部33、定着部34、排紙搬送部35、操作パネル36、センサー37、および揺動部38を備える。
制御部31は、制御手段、検出手段、および傷解消手段を構成し、画像形成装置30に含まれる各部32〜38を制御して、用紙P上に画像を形成させる。
給紙搬送部32は、画像形成装置30の給紙側の搬送機構であり、たとえば、給紙モーターの駆動によって一対の給紙搬送ローラーを回転させ、給紙調整装置20から搬送された用紙Pを挟持しつつ、画像形成部33へと搬送する。給紙搬送ローラーは挟持手段を構成する。
画像形成部33は、電子写真プロセスによってトナー像を形成し、連続紙Pに転写する。画像形成部33においては、像担持体として、感光体ドラムY、M、C、Kおよび中間転写ベルトB1が用いられる。中間転写ベルトB1は、無端ベルトであり、複数のローラーにより巻回され、走行可能に支持される。感光体ドラムY、M、C、Kに形成された各色のトナー像は、中間転写ベルトB1上に逐次転写され、各色(Y(Yellow)、M(Magenta)、C(Cyan)、K(Black))の層が重畳したカラー画像であるトナー像が中間転写ベルトB1上に形成される。そして、トナーと逆極性のバイアスを転写ローラーTに印加し、中間転写ベルトBと転写ローラーTとで用紙Pを挟持して搬送することにより、中間転写ベルトB1上に形成されたトナー像は用紙P上に転写される。
定着部34は、定着手段を構成し、トナー像を用紙Pに定着させる。定着部34は、加熱源である定着ローラーR1を、定着ベルトB2を介して加圧ローラーR2に圧着させることにより、定着ベルトB2および加圧ローラーR2によりニップ部を形成する。そして、定着ローラーR1および加圧ローラーR2を回転させることでニップ部に挟持された用紙Pを搬送する。これにより、定着部34は、定着部34を通過する用紙Pに対し、ニップ部において熱と圧力を加え、トナー像を用紙Pに溶融定着する。定着ローラーR1と加圧ローラーR2とは定着ベルトB2を介して互いに圧着および離隔可能に設けられている。
定着部34は、定着ローラーR1、定着ベルトB2、および加圧ローラーR2(以下、「定着ローラーR1等」と称する)により用紙Pが圧着されていない状態で、用紙Pの搬送方向に対し垂直方向に揺動可能に設けられる。定着ローラーR1等が用紙Pを圧着していない状態とは、例えば、次のような状態である。すなわち、定着ローラーR1と加圧ローラーR2との間に用紙Pは存在するが定着ローラーR1が加圧ローラーR2に圧着されていない状態、および定着ローラーR1が加圧ローラーR2に圧着されているがニップ部に用紙Pが存在しない状態である。
定着部34が用紙Pの搬送方向に対し垂直方向に揺動されることにより、用紙Pに対し相対的に定着部34(すなわち、定着ローラーR1、定着ベルトB2、および加圧ローラーR2)の位置を移動させることができる。
揺動部38は、揺動手段を構成し、定着部34を通過する用紙Pの搬送方向に対し垂直方向に定着部34を揺動することにより、用紙Pに対し相対的に定着部34の位置を移動させる。
揺動部38の構造については後述する。
センサー37は、制御部とともに検出手段を構成し、定着部34を通過する用紙Pの両側のエッジの通過位置(以下、「用紙Pの通過位置」とも称する)を、定着部34に対する相対的な通過位置として検出する。センサー37は、用紙Pが定着部34に搬送される前に、用紙Pが定着部34に搬送された際の用紙Pの通過位置を検出する。このため、センサー37は、例えば、給紙搬送部32の給紙搬送ローラーの付近で給紙搬送ローラー上流側に設置されることができる。
センサー37は、センサー37を通過する用紙Pの両側のエッジの通過位置を、センサー37に対する相対的な通過位置として検出する。センサー37により検出される用紙Pの両側のエッジの通過位置は、定着部34に対する用紙Pの相対的な通過位置と対応している。従って、センサー37により検出された用紙Pの両側のエッジの通過位置に基づいて、定着部34を通過する用紙Pの定着部34に対する相対的な通過位置が間接的に検出されることができる。
センサー37は、例えばラインセンサーにより構成されることができ、センサー37を通過する用紙Pの両側のエッジの通過位置を、センサー37を構成する画素の位置(基準画素からの画素数)である入力値として検出する。例えば、センサー37の解像度が600dpiの場合は、センサー37を通過する用紙Pの両側のエッジの通過位置Xsは、センサー37により検出された入力値(画素値)Isに基づいて、次式(1)により算出される。
Xs[mm]=Is×25.4/600・・・(1)
なお、センサー37は、センサー37を通過する用紙Pの一方の側のエッジの通過位置のみを検出してもよい。用紙Pの他方の側のエッジの通過位置は、用紙Pの一方の側のエッジの通過位置に対し印刷ジョブに含まれている用紙Pの幅を加算することにより容易に算出できるからである。これにより、センサー37を通過する用紙Pの他方の側のエッジの通過位置を検出する必要をなくすことで、センサー37のサイズを小さくすることができる。
排紙搬送部35は、画像形成装置30の排紙側の搬送機構であり、たとえば、排紙モーターの駆動によって一対の排紙搬送ローラーを回転させ、定着部34を通過してきた用紙Pを挟持しつつ、排紙調整装置40へと搬送する。排紙搬送ローラーは挟持手段を構成する。
操作パネル36は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。
なお、画像形成装置30は、例えば、画像形成機能に加え、コピー機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等を有するMFP(Multi−Function Peripheral)により構成されることができる。
排紙調整装置40は、用紙Pの搬送方向において、画像形成装置30の下流側、かつ、加工装置50の上流側に設置される。排紙調整装置40は、画像形成装置30から搬送された用紙Pを、加工装置50へと搬送する。ただし、排紙調整装置40は、画像形成装置30での連続紙Pの搬送速度と、加工装置50での連続紙Pの搬送速度との速度差を吸収するために、用紙Pをたるませて保持し、画像形成装置30からの用紙Pの排紙を調整する。
加工装置50は、用紙Pに対して、所定形状の切り抜きやラミネート加工等を行う。
排紙装置60は、排紙調整装置40および加工装置50を経て画像形成装置30から搬送されてきた用紙Pを排紙する装置である。排紙装置60の筐体内では、たとえば、用紙Pが支持軸に巻回されてロール状に保持される。そのために、排紙装置60は、加工装置50から搬送されてきた用紙Pを、複数のローラー(例えば、繰り出しローラー、排紙ローラー)を経由して、一定の速度で支持軸に巻き取る。なお、排紙装置60において、用紙Pは、必ずしもロール状に保持されている必要はなく、ページごとにカットされてもよい。
制御部31についてさらに詳細に説明する。
図2は、制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)310、メモリー311、ストレージ312、ネットワークインターフェース313、および、入出力装置インターフェース314を有する。これらは信号をやり取りするためのバス315を介して相互に接続されている。
CPU310は、プログラムに従い、上記各ブロックの制御や各種の演算処理を実行するマルチコアプロセッサ等から構成される制御回路であり、画像形成システム1の各機能は、それに対応するプログラムをCPU310が実行することにより発揮される。
メモリー311は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する高速アクセス可能な主記憶装置である。メモリー72には、例えば、DRAM(Dymamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous Dymamic Random Access Memory)、またはSRAM(Static Random Access Memory)により構成されることができる。
ストレージ312は、保存手段を構成し、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや用紙Pの定着部34に対する通過位置および用紙Pの幅を含む各種データを格納するために十分な容量を有する補助記憶装置である。ストレージ312は、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、または、フラッシュメモリーにより構成されることができる。
ネットワークインターフェース313は、コンピューターネットワークを介し他の外部装置(例えば、プリンタードライバーが組み込まれたクライアントコンピュータ)と通信するためのインターフェースである。通信には、イーサネット(登録商標)、Wi−Fi、FDDI、トークンリング等の規格が用いられる。
入出力装置インターフェース314は、例えば、操作パネル36等の入力装置および排紙装置60等の出力装置と通信するためのインターフェースである。
画像形成装置30は、以上の構成を有することにより、次のように作用する。
CPU310は、センサー37により検出された、センサー37に対する相対的な用紙Pの両側のエッジの通過位置に基づいて、定着部34を通過する用紙Pの定着部34に対する相対的な通過位置を検出し、ストレージ312に保存する。
CPU310は、揺動部38を制御し、定着部34が用紙Pを圧着していない状態で、定着部34を用紙Pの搬送方向に対し垂直方向に揺動する。これにより、用紙Pが同じ幅の用紙Pに交換される場合は、ストレージ312に保存された、定着部34を揺動させる前に定着部34を通過した用紙Pの通過位置と揺動後に定着部34を通過する用紙Rの通過位置とを一致させる。また、用紙Pが幅の小さい用紙Pに交換される場合は、定着部34を揺動させる前に定着部34を通過した用紙Pの通過位置に対し、揺動後に定着部34を通過する用紙Rの通過位置が内側となるようにする。
このように定着部34を揺動させるのは次の理由による。
図3は、トナー像の用紙への定着の際、用紙のエッジにより定着ローラー等に生じた傷により生じる画像汚れを説明するための説明図である。なお、図3において、定着ベルトB2は省略されている。
図3のAは、トナー像が形成された用紙Pが定着ローラーR1等を通過する際に、定着用紙Pが定着ローラーR1等により加熱および加圧されることにより用紙Pにトナー像が定着されている状態を示す図である。ロール紙である用紙Pにトナー像が定着されつつ定着ローラーR1等の同じ個所を通過する状態が続くと、用紙Pの両側のエッジにより定着ローラーR1等に傷が生じる。なお、用紙Pの両側のエッジにより傷が生じるのは、用紙Pの両側のエッジに直接接触することにより当該エッジから圧力を受ける部材である。すなわち、定着ローラーR1と加圧ローラーR2とによりニップ部が形成される場合は、用紙Pの両側のエッジにより、定着ローラーR1と加圧ローラーR2とに傷が生じる。定着ベルトB2と加圧ローラーR2とによりニップ部が形成される場合は、用紙Pの両側のエッジにより、定着ベルトB2と加圧ローラーR2とに傷が生じる。
図3のBは、用紙交換後、新たな用紙Pが定着ローラーR1等を通過する際に、定着用紙PがローラーR1等により加熱および加圧されることにより用紙Pにトナー像が定着されている状態を示す図である。新たな用紙Pが定着ローラーR1等を通過する位置は、用紙交換前に用紙Pが定着ローラーR1等を通過する位置と異なっている。
図3のCは、用紙交換前に定着ローラーR1等に生じた傷により、用紙交換後の新たな用紙Pに画像汚れが生じた状態を示す図である。画像汚れは、用紙交換前に定着ローラーR1等を用紙Pの両側のエッジが通過することで生じた傷の位置を用紙交換後の新たな用紙Pが通過することにより、当該傷の位置を通過した新たな用紙Pの位置に生じている。このように、定着ローラーR1等の傷は、画像汚れを生じさせることにより印刷画像を劣化させる。
定着ローラーR1等の傷による画像汚れを生じさせないためには、用紙交換前に定着ローラーR1等を用紙Pの両側のエッジが通過した位置を用紙交換後の新たな用紙Pが通過しないように定着ローラーR1等を揺動すればよい。すなわち、用紙Pが同じ幅の用紙Pに交換される場合は、定着ローラーR1等を揺動させる前に定着ローラーR1等を通過した用紙Pの定着ローラーR1等上の通過位置と揺動後に定着ローラーR1等を通過する用紙Rの通過位置とが一致するようにする。また、用紙Pが幅の小さい用紙Pに交換される場合は、定着ローラーR1等の揺動前に定着ローラーR1等を通過した用紙Pの定着ローラーR1等上の通過位置に対し、揺動後に定着ローラーR1等を通過する用紙Rの通過位置が内側となるようにする。このように、用紙交換前に定着ローラーR1等を用紙Pの両側のエッジが通過した位置を用紙交換後の新たな用紙Pが通過しないようにすることで、定着ローラーR1等の傷による画像汚れを防止し、印刷画像の劣化を防止することができる。
画像形成装置30の動作について以下説明する。
図4は画像形成装置の動作を示すフローチャートである。本フローチャートは、制御部31のストレージ312に格納されたプログラムに従い、実行されることができる。
制御部31は、定着部34を通過する用紙Pの両側のエッジの通過位置を、定着部34に対する相対的な通過位置として検出する(S401)。用紙Pの両側のエッジの通過位置は、用紙Pが定着ローラーR1等により圧着されていない状態で検出される。これは、後続するステップにおいて定着部34が揺動される際に、用紙Pが蛇行すること等を防止するためである。また、用紙Pの両側のエッジの通過位置は、給紙搬送部32の給紙搬送ローラーおよび排紙搬送部35の排紙搬送ローラーにより用紙Pが挟持された状態で、検出されることが望ましい。これにより、用紙Pを安定させた状態にすることで、用紙Pが定着ローラーR1等により後に圧着される際の衝撃による用紙Pのズレを防止し、用紙Pの両側のエッジの通過位置を正確に検出することで、後続するステップにおいて定着ローラーR1等を正確に揺動させることができる。従って、用紙交換後の新たな用紙Pについて、定着部34を通過する用紙Pの両側のエッジの通過位置を正確に制御できるため、定着ローラーR1等の傷による印刷画像の劣化をより効果的に防止することができる。
図5は、定着ローラー等を通過する用紙の両側のエッジの通過位置のイメージを示す説明図である。
図5には、定着ローラーR1を用紙Pが通過することができる定着ローラーR1上の用紙通過可能範囲が示されている。CPU310は、定着ローラーR1上に設定された基準位置(0)からの距離として用紙の両側のエッジの通過位置(以下、「用紙エッジ通過位置」と称する)X1A、X1B、X2A、X2Bを検出する。同図においては、用紙交換前の用紙エッジ通過位置(以下、「前回の用紙エッジ通過位置」と称する)X1A、X1Bと、用紙交換後の用紙エッジ通過位置(以下、「今回の用紙エッジ通過位置」と称する)X2A、X2Bと、が示されている。用紙エッジ通過位置X1B、X2Bは、用紙Pの両側のエッジのうち基準位置(0)に近い方を通過するエッジについての用紙エッジ位置であり、用紙エッジ通過位置X1B、X2Bは、用紙Pの両側のエッジのうち基準位置(0)から遠い方を通過するエッジについての用紙エッジ位置である。
用紙エッジ通過位置X1A、X1B、X2A、X2Bは、センサー37により検知された、センサー37に対する相対的な用紙Pのエッジの通過位置に基づいて算出されることにより検出される。今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bは、定着部34の上流に設けられたセンサー37によりセンサー37に対する相対的な用紙Pの両側のエッジの通過位置が検知された直後に検出されるため、用紙交換後の新たな用紙Rが定着部34に到達する前に検出されることができる。
用紙エッジ通過位置X1A、X1B、X2A、X2Bは、ストレージ312に保存される。
CPU310は、用紙Pの幅を検出する(S402)。用紙Pの幅は、例えば、外部装置であるクライアントコンピュータから受信された印刷ジョブに含まれる用紙のサイズの情報に基づいて検出されることができる。なお、用紙Pの幅は、センサー37により検知されてもよい。検出された用紙Pの幅は、ストレージ312に保存される。
CPU310は、ストレージ312から用紙交換前の用紙Pの幅(以下、「前回の用紙の幅」と称する)と、用紙交換後の用紙Pの幅(以下、「今回の用紙の幅」と称する)とが同じかどうか判断する(S403)。
CPU310は、前回の用紙の幅と今回の用紙の幅が同じであると判断した場合は(S403:YES)、前回の用紙エッジ通過位置X1Aと今回の用紙エッジ通過位置X2Aとを比較する(S404)。
CPU310は、前回の用紙エッジ通過位置X1Aと今回の用紙エッジ通過位置X2Aとの差が閾値以下の場合は(S405:YES)、定着部34を揺動させる制御をせずに、定着部34により用紙Pを圧着する(S413)。そして、CPU310は、定着ローラーR1等により用紙Pを圧着させたまま用紙を搬送させることにより(S414)、用紙Pにトナー像を定着させる。
閾値は、要求される印刷品質に応じて任意に設定することができ、例えば、0.1mmとすることができる。閾値は、印刷ジョブに情報として含まれている、用紙Pのトナー像が形成されない余白幅としてもよい。閾値を小さくするほど、定着ローラーR1等の傷が用紙Pのより端を通過することになるため、定着ローラーR1等の傷による印刷画像への影響を小さくすることができる。従って、閾値を0とすることにより、定着ローラーR1等の傷による印刷画像への影響を用紙Pの余白を含めて無くすことができる。
CPU310は、前回の用紙エッジ通過位置X1と今回の用紙エッジ通過位置X2との差が閾値を超える場合は(S405:NO)、揺動による定着部34の移動量ΔXを算出する(S406)。
ステップS406においてCPU310が算出する定着部34の移動量ΔXは次式(2)により算出される。
定着部の移動量ΔX=前回の用紙エッジ通過位置X1A−今回の用紙エッジ通過位置X2A・・・(2)
CPU310は、定着部34を揺動させることにより、ステップS406において算出された定着部34の移動量ΔXだけ定着部34を移動させる(S407)。これにより、今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bが前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bとそれぞれ一致するように変更される。
定着部34の揺動は、センサー37による用紙Pの両側のエッジの通過位置の検出の際に給紙搬送部32の給紙搬送ローラーおよび排紙搬送部35の排紙搬送ローラーにより用紙Pが挟持された状態を維持して行われることが望ましい。これにより、用紙Pを安定させた状態にすることで、用紙Pが定着ローラーR1等により後に圧着される際の衝撃による用紙Pのズレを防止し、定着ローラーR1等を用紙Pに対し正確に揺動させることができる。
図6は、画像形成装置の揺動部の構造を簡略的に示す斜視図である。なお、図6においては定着部の構造も併せて示されている。
揺動部38は、ステッピングモーターM、ギア381、ウォームギア382、フォトインタラプター383を有する。
ステッピングモーターMの駆動により、ギア381およびウォームギア382からなる起動伝達系を介して、定着部34は用紙Pの搬送方向に対し垂直方向に小刻みに移動される。なお、定着部34の筐体に取り付けられたフラグ341がフォトインタラプター383の光路を横切ったことを検知して、定着部34の定着ローラーR1等上に設定された基準位置(0)が検出されることができる。
CPU310はステッピングモーターMをモーター指示パルス数NPにより制御して定着部34を揺動させる。モーター指示パルス数NPは、ステップS406で算出された定着部34の移動量ΔXに基づいて次式(3)により算出される。
モーター指示パルス数NP=定着部の移動量ΔX×定数・・・(3)
ここで、定数は、定着部34の移動量ΔXを、モーター指示パルス数NPに換算するための定数である。ステッピングモーターMは、定着部34の移動量ΔXに対応したモーター指示パルス数NPで制御されることにより、ギア381およびウォームギア382からなる起動伝達系を介して、定着部34をモーター指示パルス数NPに対応した移動量ΔXだけ定着部34を移動させる。
定着部の移動量ΔXは、正負両方の値をとり得る。ステッピングモーターMは、例えば、定着部の移動量ΔXが正の場合は、CW(CloclWise)方向、負の場合はCCW(Counter CloclWise)方向にギア381を回転駆動する。ステッピングモーターMは、ギア381をCW方向に回転駆動することにより定着部34を、図6における主走査方向の手前側に移動させ、ギア381をCCW方向に回転駆動することにより定着部34を、図6における主走査方向の奥側に移動させる。
CPU310は、ステップS407において定着部34を揺動させた後、定着ローラーR1等により用紙Pを圧着し(S413)、用紙Pを搬送させることにより(S414)、用紙Pにトナー像を定着させる。
ステップS403に戻り、CPU310は、前回の用紙の幅と今回の用紙の幅が異なると判断した場合は(S403:NO)、前回の用紙の幅が今回の用紙の幅より大きいかどうか判断する(S408)。
CPU310は、前回の用紙の幅が今回の用紙の幅より大きいと判断したときは(S408:YES)、前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bと今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bとをそれぞれ比較する(S409)。
CPU310は、今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bが前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bの外側にあるかどうかを判断する(S410)。
今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bが前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bの外側にあるかどうかは次式(4)を満たすかどうかにより判断される。
今回の用紙エッジ通過位置X2A−前回の用紙エッジ通過位置X1A<0、または
今回の用紙エッジ通過位置X2B−前回の用紙エッジ通過位置X1B>0・・・(4)
図7は、今回の用紙エッジ通過位置が前回の用紙エッジ通過位置の外側にある場合の、定着ローラー等を通過する用紙の両側のエッジの通過位置のイメージを示す説明図である。
今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bと前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bとの関係がそれぞれ図7のA、Bのいずれかの関係にある場合に、CPU310は、今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bが前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bの外側にあると判断する。
CPU310は、今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bが前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bの外側にあると判断したときは(S410:YES)、定着部34の揺動により移動させる定着部34の移動量ΔXを算出する(S411)。
ステップS411においてCPU310が算出する定着部34の移動量ΔXは次式(5)により算出される。
(i)今回の用紙エッジ通過位置X2A−前回の用紙エッジ通過位置X1A<0の場合
定着部の移動量ΔX=前回の用紙エッジ通過位置X1A−今回の用紙エッジ通過位置X2A
(ii)今回の用紙エッジ通過位置X2B−前回の用紙エッジ通過位置X1B>0の場合
定着部の移動量ΔX=前回の用紙エッジ通過位置X1B−今回の用紙エッジ通過位置X2B・・・(5)
CPU310は、定着部34を揺動させることにより、ステップS411において算出された定着部34の移動量ΔXだけ定着部34を移動させる(S407)。すなわち、(i)今回の用紙エッジ通過位置X2A−前回の用紙エッジ通過位置X1A<0の場合は、今回の用紙エッジ通過位置X2Aと前回の用紙エッジ通過位置X1Aとを一致させるように定着部34が揺動される。また、(ii)今回の用紙エッジ通過位置X2B−前回の用紙エッジ通過位置X1B>0の場合は、今回の用紙エッジ通過位置X2Bと前回の用紙エッジ通過位置X1Bとを一致させるように定着部34が揺動される。これにより、最小の揺動量で、今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bを前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bの内側に移動させることができる。従って、用紙Pのエッジにより生じた定着ローラーR1等の傷が用紙Pを通過することを防止し、定着ローラーR1等の傷による印刷画像の劣化への影響を無くすことができる。
CPU310は、ステップS407において定着部34を揺動させた後、定着ローラーR1等により用紙Pを圧着し(S413)、用紙Pを搬送させることにより(S414)、用紙Pにトナー像を定着させる。
ステップS410に戻り、CPU310は、今回の用紙エッジ通過位置X2A、X2Bが前回の用紙エッジ通過位置X1A、X1Bの外側にないと判断したときは(S410:NO)、定着部34を揺動させずに、用紙Pを圧着し搬送を行う(S413、S414)。
ステップS408に戻り、CPU310は、前回の用紙の幅が今回の用紙の幅より大きくないと判断したときは(S408:NO)、定着ローラーR1と加圧ローラーR2とを圧着させて表面をこすり合わせるリフレッシュ動作(解消動作)を行う(S412)。すなわち、CPU310は、ストレージ312に保存された用紙の幅が増大した場合に、リフレッシュ動作を行う。
リフレッシュ動作は、例えば、次のように行うことができる。すなわち、加圧ローラーR2を駆動させるための駆動モーターと、定着ベルトB2の駆動を補助する駆動補助モーターとによる駆動により、加圧ローラーR2と定着ベルトB2を任意の一定速度で回転させる。そして、定着ベルトB2にブレーキをかけることができるブレーキモーターにより定着ベルトB2にブレーキをかけ、加圧ローラーR2と定着ベルトB2をスキップさせることでリフレッシュ動作を行う。
リフレッシュ動作を行うことにより、定着ローラーR1等に生じた傷を解消することができるため、印刷画像の劣化を防止することができる。また、用紙交換のたびにリフレッス動作を行う必要をなくすことで、リフレッス動作を行う条件を適当に限定することにより、リフレッス動作に伴う待ち時間を削減することができるとともに、リフレッス動作による定着ローラー等の寿命の短縮を防止することができる。
リフレッシュ動作は、最後にリフレッシュ動作をした後に定着部34を通過した各用紙Pの幅のうち最も小さい幅が用紙交換により所定量増大したときに、行うようにしてもよい。所定量は、例えば、0.1mmとすることができる。所定量は、用紙交換後の新たな用紙Pのトナー像が形成されない余白幅としてもよい。これにより、リフレッシュ動作を行う回数をさらに適当に削減することで、待ち時間の削減および定着ローラー等の寿命の短縮をより効果的に実現することができる。
リフレッシュ動作を行った後は、用紙Pを圧着し、搬送することにより用紙Pにトナー像を定着させる(S413、S414)。
以上、本発明の実施形態に係る画像形成装置、画像形成装置用プログラム、および画像形成装置用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体について説明したが、本実施形態は以下の効果を奏する。
定着ローラー等に生じる傷の抑制が困難な場合であっても、定着ローラー等に生じた傷による印刷画像の劣化を防止し、かつ、リフレッシュ動作による待ち時間の増大や定着ローラーの寿命の短縮を防止することができる。
さらに、用紙交換により用紙の幅が増大する場合に限り定着ローラー等のリフレッシュ動作を行うことにより、より簡易かつ効果的にリフレッシュ動作による待ち時間の増大および定着ローラーの寿命の短縮を防止することができる。
さらに、リフレッシュ動作を前回行った後に定着ローラー等を通過した用紙の幅のうち最小幅に対し、用紙の幅が所定量増大した場合に限りリフレッシュ動作を行う。これにより、リフレッシュ動作を行う回数をさらに適当に削減できるため、待ち時間の削減および定着ローラー等の寿命の短縮をより効果的に実現することができる。
さらに、用紙の両側のエッジの通過位置の検出と、定着部の揺動を、用紙を挟持可能な給紙搬送ローラー、排紙搬送ローラー等により用紙を挟持させた状態で行う。これにより、用紙を安定させた状態にすることで、定着ローラー等を正確に揺動させることができるため、定着ローラー等に生じた傷による印刷画像の劣化をより効果的に防止することができる。
本発明に係る画像形成装置、画像形成装置用プログラム、および画像形成装置用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態においては用紙Pをロール紙等の連続紙であるものとして説明したが、本発明は、用紙Pが普通紙等のカット紙であって、複数の用紙Pの印刷が比較的長時間、連続的に行われる場合にも適用できることは勿論である。
また、定着部34の揺動は、用紙交換時に限定されず、例えば、印刷ジョブごとに行ってもよい。印刷ジョブごとに用紙上のトナー像が形成される範囲を考慮して、トナー像の上を定着ローラー等に生じた傷が通過しないように定着部34を揺動させることにより、印刷画質の劣化をより適切に防止することができる。
1 画像形成システム、
10 給紙装置、
20 給紙調整装置、
30 画像形成装置、
31 制御部、
32 給紙搬送部、
33 画像形成部、
34 定着部、
35 排紙搬送部、
36 操作パネル、
37 センサー、
38 揺動部、
40 排紙調整装置、
50 加工装置、
60 排紙装置。

Claims (9)

  1. トナー像が形成された用紙が通過する際に、用紙を加熱および加圧することにより前記トナー像を用紙に定着させる定着手段と、
    前記定着手段を用紙が通過する際の用紙の両側のエッジの通過位置を、前記定着手段に対する相対的な通過位置として検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された前記用紙の両側のエッジの通過位置を保存する保存手段と、
    前記定着手段を通過する用紙の搬送方向に対し垂直方向に前記定着手段を揺動することにより、用紙に対し相対的に前記定着手段の位置を移動させる揺動手段と、
    前記保存手段に保存された、前記揺動手段により前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置と、前記定着手段の位置が変更された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置とがそれぞれ一致するように、または、前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置に対し、前記定着手段の位置が移動された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置が内側となるように、前記揺動手段に前記定着手段を揺動させる制御をする制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定着手段が前記トナー像を用紙に定着する際に用紙の両側のエッジにより前記定着手段に生じた傷を解消する解消動作を前記定着手段に対して行う傷解消手段をさらに有し、
    前記保存手段は、前記定着手段を通過する用紙の幅を、前記エッジの通過位置とともにさらに保存し、
    前記傷解消手段は、前記保存手段に保存された用紙の幅が増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記傷解消手段は、前記保存手段に保存された、前記解消動作を前回行った後に前記定着手段を通過した用紙の幅のうち最も小さい最小幅に対し、用紙の幅が所定量増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 通過する用紙を挟持可能な挟持手段をさらに有し、
    前記検出手段は、前記挟持手段により用紙が挟持された状態で前記用紙の両側のエッジの通過位置を検出し、
    前記制御手段は、前記挟持手段により用紙が挟持された状態で前記揺動手段に前記定着手段を揺動させる制御をすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. トナー像が形成された用紙が定着手段を通過する際に、前記定着手段に用紙を加熱および加圧させることにより前記トナー像を用紙に定着させる手順(a)と、
    前記定着手段を用紙が通過する際の用紙の両側のエッジの通過位置を、前記定着手段に対する相対的な通過位置として検出する手順(b)と、
    前記手順(b)において検出された前記用紙の両側のエッジの通過位置を保存する手順(c)と、
    前記定着手段を通過する用紙の搬送方向に対し垂直方向に前記定着手段を揺動することにより、用紙に対し相対的に前記定着手段の位置を移動させる手順(d)と、を有し、
    前記手順(d)は、前記段階(c)において保存された、前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置と、前記定着手段の位置が変更された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置とがそれぞれ一致するように、または、前記定着手段の位置が移動される前に前記定着手段を通過した用紙の両側のエッジの通過位置に対し、前記定着手段の位置が移動された後に前記定着手段を通過する用紙の両側のエッジの通過位置が内側となるように、前記定着手段を揺動させる、手順を画像形成装置に実行させることを特徴とするプログラム。
  6. 前記手順は、前記手順(a)において前記定着手段が前記トナー像を用紙に定着する際に用紙の両側のエッジにより前記定着手段に生じた傷を解消する解消動作を前記定着手段に対して行う手順(e)をさらに有し、
    前記手順(c)は、前記定着手段を通過する用紙の幅を、前記エッジの通過位置とともにさらに保存し、
    前記手順(e)は、前記手順(c)において保存された用紙の幅が増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行うことを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
  7. 前記手順(e)は、前記手順(c)において保存された、前記解消動作を前回行った後に前記定着手段を通過した用紙の幅のうち最も小さい最小幅に対し、用紙の幅が所定量増大した場合に前記解消動作を前記定着手段に対して行うことを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
  8. 前記手順(b)は、通過する用紙を挟持可能な挟持手段により用紙が挟持された状態で前記用紙の両側のエッジの通過位置を検出し、
    前記手順(d)は、前記挟持手段により用紙が挟持された状態で前記定着手段を揺動させることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載のプログラム。
  9. 請求項5〜8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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