JP2015154755A - 茸栽培用袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素と二酸化炭素の循環が効率よく行なえ、且つ、水蒸気の放出を抑制し、袋内を好適な湿度に保つことができる茸栽培用袋を提供する。
【解決手段】底面12と、底面12の周囲から立設された側面13〜16と、上部が開口された袋体11を有する茸栽培用袋10において、袋体11の側面13、14には、複数の開孔17が形成されており、開孔27が形成された側面13、14には、側面13、14が覆われるカバーシート21が取り付けられ、カバーシート21には、少なくとも一箇所に通気部22が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、菌床栽培に使用される茸栽培用袋に関し、詳しくは袋内の酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行なえ、且つ、水蒸気の放出を抑制し、袋内を好適な湿度に保つことができる茸栽培用袋に関する。
近年、椎茸、舞茸,しめじ、なめこなどの茸は、原木を使用した自然採取から、空調設備が備えられた屋内において栽培用の袋を用いた菌床栽培が盛んになっている。
この菌床栽培については、例えば、椎茸の場合では、オガコなどの基材に米ぬかなどの栄養体を加えて培地を調整する培地調整工程、この調整した培地を所定大きさの栽培容器に詰める容器詰め工程、この容器に詰めた培地を殺菌又は滅菌釜に入れて殺菌又は滅菌する殺菌工程、この培地に雑菌が入らないように冷却した後に椎茸菌を接種する接種工程、温度及び湿度を調節しながら数週間掛けて培養する培養工程、その後、栽培容器から菌床を取出し、温度及び湿度を調節して菌床を培養しながら椎茸を発生させ育成する発生・育成工程及び育成した椎茸を収穫する収穫工程などの工程を経るようになっている。
この菌床栽培における栽培工程では、培養工程において栽培袋内の菌床から二酸化炭素が発生するので、この二酸化炭素を逐次外部へ放出させつつ内部へ新鮮な空気(酸素)を供給する換気が必要となることから、栽培袋にはこの換気機能を備えた特殊なフィルターが取付けられている。この二酸化炭素の放出及び酸素の供給がそれぞれの茸の栽培に適合した量で行えるか否かが茸の育成・品質、栽培期間及び収穫などに大きな影響を与えるので、この二酸化炭素の放出及び酸素の供給が良好に行えるように工夫した栽培袋及び栽培方法が用いられている。
例えば、下記特許文献1に開示された茸栽培袋の発明は、プラスチック製であって、袋底部付近に底部フィルターを、袋口付近に袋口フィルターをそれぞれ設け、これらのフィルターとして空気を通過させるが雑菌を通過させないものを用い、更に、底部フィルターの上部を折たたみ、折り線部を仮底として培地を袋口フィルターに接触しない部位まで充填し、滅菌及び袋口の密封を行った後、培地のほぼ中央部に種菌を接種し、しかる後底部及び袋口フィルターから通気できる状態で培養するようにとしている。このような構成とすることで、下記特許文献1に開示された茸栽培袋によれば、袋底と袋口の両端に通気用フィルターを有する長い袋内にフィルター部材に培地が接触しないように培地を充填してほぼ中央部に種菌を接種することにより、菌糸の蔓延が上下両方向に向かって開始され、栽培期間をほぼ半減させることができるようになる。
また、下記特許文献2に開示されたきのこ栽培用袋体の発明は、合成樹脂フィルムの表面に極く微細な有底凹部を複数形成し、該合成樹脂フィルムを袋体にして上記有底凹部の底部によって通気性を持たせたものとしている。このような構成とすることで、下記特許文献2に開示されたきのこ栽培用袋体によれば、袋体のほぼ全面に通気性があるので、袋体内の培地には、上面の袋体内の空部からに限らず、前後左右の側面からも空気を供給することができ、また、培地内に溜った二酸化炭素を上面のみならず前後左右の側面からも外部に直接放出することができる。このため、培地の上下の位置に拘らず種菌に十分な空気を供給することができ、これにより菌糸培養がほぼ均一に進行することとなり、培養に要する時間を短縮することができ、生産性を向上させることができるようになる。
特開平06−141677号公報 特開平09−051723号公報
栽培袋内の培地では、菌糸体が呼吸をするために、酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行う必要があるとともに、栽培袋内の培地が乾燥しないようにするために適度な湿度が必要となる。栽培袋内で菌糸体が呼吸をする際に水蒸気を放出するが、この水蒸気が栽培袋内から必要以上に放出されると、培地が乾燥するようになり、菌糸体の成長の妨げとなる。
さらに、近年では、茸を早期に成長させ収穫量を多くするような試みもされている。このように、茸を早期に成長させるには、栽培袋内の培地の全体の菌糸体が呼吸することが必要となり、大量の酸素が必要となるとともに、大量の二酸化炭素が排出される。そのため、大量の酸素と二酸化炭素の循環をより円滑に行う必要があるとともに、水蒸気の放出を抑制する必要もある。
しかし、上記特許文献1に開示された茸栽培袋では、袋底部付近と袋口付近にフィルターを設けているが、酸素と二酸化炭素の循環する場所がフィルターを設けた部分のみであるため、培地全体、特に培地の底に当たる部分や培地の内部まで循環することは困難となる。また、フィルターを設けた部分の培地は乾燥しやすくなる。
また、上記特許文献2に開示されたきのこ栽培用袋体では、袋体の全体に通気性があるが、袋体に形成された複数の極く微細な有底凹部では、貫通された孔に比べると通気性が劣る。さらに、袋体に有底凹部を形成する際に1つでも貫通してしまうと、その貫通した部分から雑菌等が侵入するおそれがある。また、有底凹部では、水蒸気の放出を十分に行なえるかどうかが不明であり、袋内を適度な湿度に保つことが困難となるおそれがある。
発明者は、茸栽培用袋内の酸素と二酸化炭素の循環を円滑に行なえるとともに、水蒸気の放出を抑制するため、茸栽培用袋の側面に複数の開孔を形成し、この開孔が形成された側面をフィルター部材を設けたカバーシートで覆うことで、複数の開孔により培地全体の菌糸対が呼吸を行なうことができるとともに、水蒸気の放出を抑制することができることを見出して、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明の目的は、酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行えるようにするとともに、水蒸気の放出を抑制することで適度な湿度を保つことができ、茸の生長を促進させることができる茸栽培用袋を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様の茸栽培用袋は、
底面と、前記底面の周囲から立設された側面と、上部が開口された袋体を有する茸栽培用袋において、
前記袋体の側面には、複数の開孔が形成されており、
前記開孔が形成された側面には、前記側面が覆われるカバーシートが取り付けられ、
前記カバーシートには、少なくとも一箇所に通気部が設けられていることを特徴とする。
また、第2の態様の茸栽培用袋は、第1の態様の茸栽培用袋において、前記通気部は、カバーシートに形成された少なくとも一つの貫通部と、前記貫通孔が塞がれるフィルター部材とで構成されていることを特徴とする。
また、第3の態様の茸栽培用袋は、第1又は2の態様の茸栽培用袋において、前記袋体は、前記底面が四角形状で形成され、
前記底面の周囲から立設された前記側面の少なくとも一面に前記複数の開孔が形成されていることを特徴とする。
また、第4の態様の茸栽培用袋は、第3の態様の茸栽培用袋において、前記複数の開孔は、対向する前記側面の両方に形成されることを特徴とする。
また、第5の態様の茸栽培用袋は、第1〜第4のいずれかの態様の茸栽培用袋において、一方の側面に設けられるカバーシートと他方の側面に設けられるカバーシートとで形成される前記通気部の位置が異なることを特徴とする。
また、第6の態様の茸栽培用袋は、第2〜第5のいずれかの態様の茸栽培用袋において、前記カバーシートに形成される前記貫通部は、1つの貫通孔で形成されるか、又は所定の範囲に形成される複数の小貫通孔で形成されていることを特徴とする。
また、第7の態様の茸栽培用袋は、第1〜第6のいずれかの態様の茸栽培用袋において、前記カバーシートの厚さは、前記袋体の厚さよりも薄く形成されていることを特徴とする。
また、第8の態様の茸栽培用袋は、第1〜第7のいずれかの態様の茸栽培用袋において、前記カバーシートは、前記袋体の前記側面の外周側が取り付けられていることを特徴とする。
また、第9の態様の茸栽培用袋は、第1〜第8のいずれかの態様の茸栽培用袋において、前記袋体に形成される前記複数の開孔は、直径3mm以下であることを特徴とする.
本発明は、上記構成を備えることにより、以下に示す優れた効果を奏する。すなわち、第1の態様の茸栽培用袋によれば、袋体に複数の開孔が形成されているので、培地に接種された菌糸体は呼吸を十分に行なえるため、成長を促進させることができる。また、袋体の培地が詰められる部分にも開孔が形成されているので、培地の内部に入り込んだ菌糸体も十分な呼吸ができ、培地全体で成長を促進させることができる。さらにまた、袋体の複数の開孔が形成された側面には、この側面を覆うようにカバーシートが設けられているので、袋体に複数の開孔が形成されていても、培地の乾燥を抑制することができる。なお、カバーシートには少なくとも一箇所に通気部が設けられているので、袋体内におけるカバーシートを通しての酸素の供給、及び、二酸化炭素の排出を問題なく行うことができる。
また、第2の態様の茸栽培用袋によれば、カバーシートには少なくとも一箇所に貫通部と、この貫通部を覆うフィルター部材が設けられているので、袋体内におけるカバーシートを通しての酸素の供給、及び、二酸化炭素の排出を問題なく行うことができる。なお、フィルター部材は、細菌の侵入を阻止し所定の通気度及び通湿度を有するフィルター部材が用いられるため、袋体に複数の開孔を形成しても、袋体の外からの雑菌等の侵入を抑制することができる。
また、第3の態様の茸栽培袋によれば、袋体の形状の選択の幅が広がり、栽培を行なう環境や設備に適応したものを得ることができる。
また、第4の態様の茸栽培用袋によれば、複数の開孔が袋体の両面に形成されているので、効率よく茸の栽培を行うことができる。なお、この両側面は、袋体の折り目がついていない面とすることが好ましい。
また、第5の態様の茸栽培用袋によれば、通気部の位置の異なるカバーシートを袋体に取り付けることで、栽培される環境や設備に適応したものを得ることができる。また、カバーシートのみを変更することで、種々の茸栽培用袋を得ることができ、袋体自体は同じ構成のものを使用することができるので、製造コストを抑制することができる。
また、第6の態様の茸栽培用袋によれば、栽培する環境や設備に応じて、貫通孔の大きさや形成する小貫通孔の個数により通過する水蒸気等をコントロールすることができる。
また、第7の態様の茸栽培用袋によれば、カバーシートを製造するコストを抑えることができる。また、カバーシートは袋体を覆うものであるので、高い強度を必要としないため、薄く形成しても問題なく使用することができる。
また、第8の態様の茸栽培用袋によれば、カバーシートを袋体に形成される複数の開孔をさけて取り付けることができる。
また、第9の態様の茸栽培用袋によれば、袋体に形成される複数の開孔を袋体内の酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行える大きさであり、且つ、培地がこぼれださない大きさとすることができる。すなわち、開孔の大きさを小さくしすぎると、培地はこぼれださないが、酸素と二酸化炭素の循環の効率が悪くなり、また大きくしすぎると、酸素と二酸化炭素の循環はよくなるが、培地がこぼれだしてしまうことになる。
図1Aは実施形態1の茸栽培用袋の斜視図であり、図1Bは茸栽培用袋に培地を詰めた状態の斜視図である。 図1Aに示した茸栽培用袋の分解図である。 図3Aはカバーシートの斜視図であり、図3Bはカバーシートの分解図であり、図3Cはカバーシートの他の例の斜視図である。 椎茸の栽培工程を示すフロー図である。 図5A〜図5Dはカバーシートのさらに他の例を示した斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための茸栽培用袋を例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。以下、茸の種類として椎茸を用い、茸栽培用袋を説明する。
[実施形態1]
図1〜図3を参照して、実施形態1に係る茸栽培用袋を説明する。茸栽培用袋10は、図1Aに示すように、所定の厚さのフィルム材で形成された袋体11と、この袋体11の両側面13、14が覆われ、一部に通気部22が設けられたフィルム材からなるカバーシート21とで構成されており、この袋体11とカバーシート21とが取付部29で熱溶着されて取り付けられている。そして、茸栽培用袋10を使用する際には、図1Bに示すように、袋体11内に培地18が詰められ、種菌を摂取した後、上方が封止される。
袋体11は、図1及び図2に示すように、所定の長さL及び幅長Wを有する矩形状の底面12と、この底面12の長辺側から所定の高さH立設された面積の広い側面13、14と、底面12の短辺側から所定の高さH立設された面積の狭い側面15、16とを有している。また、底面12と対向する上部は開口されており、この開口された部分が袋口17となるとともに、封止される封止部17aとなる(図1B参照)。
袋体11の側面、実施形態1では、面積の広い側面13、14に、この側面13、14の全体に亘って小さな複数の開孔27が形成されている。また、面積の狭い側面15、16は、折り目が形成される面となっており、袋体11はいわゆるガゼット袋となっている。
なお、茸栽培用袋10の袋体11は、図1Aに示すように培地18が充填される充填部19と、この充填部19の上方にあって空間となる空間部20とに区分されている。このとき、袋体11の両側面13、14に形成された複数の開孔27は、充填部19及び空間部20に亘って形成されている。なお、充填部19に充填される培地は、おがくず、米糠、ふすまを主成分とする培地、栄養剤及び水が所定の比率で混合された混合材が充填される。
袋体11の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂製フィルム或いは生分解性フィルムや光触媒性フィルムが使用され、その肉厚は、例えば10〜100μmである。袋体11をフィルム材で形成することにより、軽量で扱い易く、安価に簡単に作成できる。
また、図2に示すように、側面13、14に形成される複数の開孔27の1つの開孔28は、酸素と二酸化炭素の循環が十分に行なえる大きさであって、袋体11内に充填された培地18が漏れ出さない程度の大きさで形成され、例えば直径3mm以下の大きさで形成されている。なお、この複数の開孔27の形成は、フィルム材を貫通させることができる方法であれば、周知の方法を使用できる。複数の開孔27を形成する方法としては、例えば、レーザー照射装置によりレーザー光を照射して形成したり、針等の尖った突起が形成されたローラーを用いて形成したりすることができる。また、図2に示すように複数の開孔27は、等間隔に形成されている。この間隔は、栽培する茸や環境等により変更することができる。
また、この袋体11の長さL、幅長W及び高さHは、例えば、Lは200mm、Wは120mm、Hは382.5mmである。充填部19は、底面12から所定高さH、空間部20はこの充填部19の頂部から高さHに位置し、高さHは、例えば150mm、高さHは、例えば232.5mmである。さらに、袋体の大きさも上記の寸法に限定されるものでない。
カバーシート21は、 図2及び図3に示すように、カバーシート21が取り付けられる袋体11のそれぞれの側面13、14と略同じ大きさのフィルム材で形成されている。カバーシート21の材料としては、袋体11と同様にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂製フィルム或いは生分解性フィルムや光触媒性フィルムが使用される。カバーシートをフィルム材で形成することにより、軽量で扱い易く、安価に簡単に作成でき、袋体にカバーシートを取り付けやすくなる。また、カバーシートの肉厚は、袋体と同じか、袋体の厚さより薄く形成される。カバーシートを袋体より薄く形成することで、より安価に製造することができる。
カバーシート21には、図3A及び図3Bに示すように、その表面に通気部22が形成されている。この通気部22は、細菌の侵入を阻止し所定の通気度及び通湿度を有する部分となっている。実施形態1の通気部22は、カバーシート21を貫通する貫通部23と、この貫通部23を覆うフィルター部材26で構成されている。実施形態1の貫通部23は、所定の大きさの径で形成された1つの貫通孔24となっており、この貫通孔24がフィルター部材26で塞がれている。このフィルター部材26の材質は、雑菌の侵入を阻止し、通気性のある、例えば、孔径0.02×0.2μm〜0.04×0.4μmの複数の孔が形成された多孔性シートが使用される。なお、フィルター部材は、これに限定されるものでなく、各種紙材、不織布、及びフィルム材で形成したものを用いてもよい。また、フィルター部材26のカバーシート21への取り付けは、公知の方法を使用でき、例えば、粘着剤を用いて取り付けたり、熱溶着により取り付けたりすることもできる。
また、カバーシート21に形成される貫通孔は円形だけでなく、他の形状、例えば楕円形、角形、矩形状などにしてもよい。さらに、フィルター部材は、実施形態1では、円形のものを使用しているが、これに限らず、四角形をはじめとする多角形状のものや楕円形状のものとすることもできる。また、栽培される茸や、環境に応じて通気部22を形成する高さ(図3C参照)や、貫通孔の大きさについても、任意に選択することができる。この場合、例えば、一方の側面側のカバーシートの通気部と、他方の側面側のカバーシートの通気部とを異なる高さに設けることもできる。
袋体11とカバーシート21は、袋体11の複数の開孔27が形成されたそれぞれの側面13、14の外周部11aと、カバーシート21の外周部21aとが合わせられ、熱溶着により取り付けられる。この熱溶着された部分が取付部29となる。このとき、袋体11及びカバーシート21の袋口17側は、袋口17が封止される際にまとめて溶着されるので熱溶着を省略することができる。また、カバーシート21の袋体11への取り付けには、両面テープや粘着性材料を用いることもできる。その場合は、袋体やカバーシートを構成するフィルム材が溶解しないものや、茸の成長や品質に害がないもの、人体に害のないもの等の選択をする必要がある。このようにして、袋体とカバーシートを取り付けて一体とすることで、実施形態1の茸栽培用袋が形成される。なお、袋体にカバーシートを取り付ける際は、袋体を閉じた状態で行なわれる。
次に、図4を参照して、実施形態1の茸栽培用袋10を使用して椎茸を栽培する方法を説明する。椎茸の栽培工程は、図4に示す工程Iにおいて、所定量のおがこに、栄養体として米ぬかを混合して、所定量の水を加えて培地調整を行う。工程IIで調整された培地18を茸栽培用袋10の袋体11の充填部19まで充填する。この茸栽培用袋10の上端の開口した袋口17を仮止めして、茸栽培用袋10ごと高圧釜に入れて殺菌又は滅菌する(工程III)。次に殺菌をした後に冷却する(工程IV)。その後、クリーンルームへ搬送して、このクリーンルーム内で茸栽培用袋10の袋口17を開放して椎茸の種菌を接種する(工程V)。この接種により、椎茸の種菌は、茸栽培用袋の袋口17から培地18の中へ接種される。
次いで、茸栽培用袋10を所定の培養室へ搬送し、この培養室で初期培養を行う(工程VI)。この初期培養では、光を照射することなく略暗黒の状態で菌糸培養に適した環境、例えば、室温18〜20℃と湿度60%に保持して培地を培養させる。この期間は略30日程度である。その後の熟成培養では、熟成培養に適した環境、例えば室温20〜23℃と湿度60%に保持して培地18を熟成させる。その期間は略30日程度である。その後、熟成培養を行う(工程VII)。この熟成培養では、熟成培養に適した環境、特に所定の光を照射して、略60日〜70日掛けて培地に栄養蓄積を行う。
この熟成培養が終了した後に、茸栽培用袋10を取外して茸の発生をさせる(工程VIII)。この発生工程では、原基形成が促進された部分からいち早く最初の茸が発生し育成される。すなわち、初回の発生は、培地の表面から発生する。なお、この工程において、茸栽培用袋が除去された直後は、茸栽培用袋で密着していた培地の表面は白っぽい状態となっているが、光の照射によって徐々に褐色化して茸が発生する。
以上より、実施形態1の茸栽培用袋10を使用することで、袋体11に複数の開孔27が形成されているので、多くの酸素と二酸化炭素の循環が効率的に行えるため、接種された菌糸体は呼吸を十分に行なえ、成長をより促進させることができる。また、袋体11の培地が詰められる部分にも複数の開孔27が形成されているので、培地の深い部分の菌糸体も十分に呼吸を行うことができ、培地全体で成長を促進させることができる。さらにまた、袋体11の複数の開孔27が形成された側面13、14には、この側面13、14を覆うようにカバーシート21が設けられているので、袋体11に複数の開孔27が形成されていても、培地の乾燥を抑制することができる。
なお、実施形態1の茸栽培用袋10では、複数の開孔を対向する一対の側面に設けたが、これに限らず、一方の側面にのみ形成するようにし、この側面にカバーシートを設けるようにてもよい。
また、実施形態1の茸栽培用袋10では、カバーシート21に形成される貫通孔24は一対の側面に1つずつ設けた場合を説明したが、これに限らず、複数の通気部22を形成するようにしてもよい。例えば、図5Aに示すように、複数の通気部22Aを高さの異なる位置に設けることもできる。また、図5Bに示すように、複数の通気部22Bを同じ高さに並べて設けることもできる。なお、複数の貫通孔を隣接して設けた場合、貫通孔の位置に応じて、1枚の大きなフィルター部材を用いて複数の貫通孔を塞ぐこともできる。さらに、図5C、図5Dに示すように、通気部22Cの貫通部23Cを大きな一つの貫通孔とするだけでなく、一定の範囲内に複数の小貫通口25を形成するようにしてもよい。この場合、複数の小貫通孔25が形成された範囲を覆うようにフィルター部材を設けるようにする(図示省略)。
このように通気部の位置の異なるカバーシートを袋体に取り付けることで、栽培される環境や設備に適応させたものを得ることができる。さらに、カバーシートのみを変更することで、種々の茸栽培用袋を得ることができ、袋体自体は同じ構成のものを使用することができるので、製造コストを抑制することができる。
また、実施形態1の茸栽培用袋10では、袋体11の底面12の形状を矩形状のものとしているが、これに限らず、方形状、多角形状、円形状や楕円形状等の形状としてもよい。このとき、底面が方形状のように、面積の大きさに差異がない場合、折り目のついていない対向する側面に複数の開孔が形成される。また、
また、上述した栽培方法の椎茸の種菌を接種する工程Vにおいて、接種する種菌を、椎茸の液体種菌とすることもできる。液体種菌は、従来の種菌に比べ、培地内への進入が容易であるため、培地全体で菌糸体が早期に成長するようになる。そして、菌糸体の成長が早くなるに伴い、菌糸体の呼吸量が多くなり、必要とする酸素と排出される二酸化炭素の量が多くなる。そのため、実施形態1の茸栽培用袋を使用することで、袋体の側面に複数の開孔が形成されているので、培地全体の酸素と二酸化炭素の循環を円滑に効率よく行うことができるようになり、液体種菌に対応することができるようになる。また、複数の開孔が形成されている側面にはカバーシートが取り付けられているので、水蒸気が放出されることを抑制し、適度な湿度を保つことができる。
10:茸栽培用袋
11:袋体
11a:外周部
12:底面
13〜16:側面
17:袋口
17a:封止部
18:培地
19:充填部
20:空間部
21:カバーシート
21a:外周部
22:通気部
23:貫通部
24:貫通孔
25:複数の小貫通孔
26:フィルター部材
27:複数の開孔
28:開孔
29:取付部

Claims (9)

  1. 底面と、前記底面の周囲から立設された側面と、上部が開口された袋体を有する茸栽培用袋において、
    前記袋体の側面には、複数の開孔が形成されており、
    前記開孔が形成された側面には、前記側面が覆われるカバーシートが取り付けられ、
    前記カバーシートには、少なくとも一箇所に通気部が設けられていることを特徴とする茸栽培用袋。
  2. 前記通気部は、カバーシートに形成された少なくとも一つの貫通部と、前記貫通孔が塞がれるフィルター部材とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の茸栽培用袋。
  3. 前記袋体は、前記底面が四角形状で形成され、
    前記底面の周囲から立設された前記側面の少なくとも一面に前記複数の開孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の茸栽培用袋。
  4. 前記複数の開孔は、対向する前記側面の両方に形成されることを特徴とする請求項3に記載の茸栽培用袋。
  5. 一方の側面に設けられるカバーシートと他方の側面に設けられるカバーシートとで形成される前記通気部の位置が異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の茸栽培用袋。
  6. 前記カバーシートに形成される前記貫通部は、1つの貫通孔で形成されるか、又は所定の範囲に形成される複数の小貫通孔で形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の茸栽培用袋。
  7. 前記カバーシートの厚さは、前記袋体の厚さよりも薄く形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の茸栽培用袋。
  8. 前記カバーシートは、前記袋体の前記側面の外周側が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の茸栽培用袋。
  9. 前記袋体に形成される前記複数の開孔は、直径3mm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の茸栽培用袋。
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