JPH0951723A - きのこ栽培用袋体 - Google Patents

きのこ栽培用袋体

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JPH0951723A
JPH0951723A JP7227011A JP22701195A JPH0951723A JP H0951723 A JPH0951723 A JP H0951723A JP 7227011 A JP7227011 A JP 7227011A JP 22701195 A JP22701195 A JP 22701195A JP H0951723 A JPH0951723 A JP H0951723A
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JP
Japan
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bag
bottomed
synthetic resin
film
medium
Prior art date
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Pending
Application number
JP7227011A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Koshi
裕之 越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAATSU KK
Original Assignee
HAATSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 袋体の広範囲に亘って通気性を有し、しかも
雑菌の侵入を防止することができ、機械的強度を確保で
きるきのこ栽培用袋体を提供する。 【解決手段】 合成樹脂フィルムの表面に極く微細な有
底凹部3を複数形成し、該合成樹脂フィルムを袋体1に
して上記有底凹部の底部5によって通気性を持たせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、椎茸をはじめ舞
茸、しめじ、なめこ、くりたけ、たもぎだけなどのきの
こ栽培において、内部におが粉などの培地を充填し、種
菌を植えて菌糸培養を行なうきのこの栽培用袋体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】椎茸などのきのこを栽培する場合には、
おが粉やふすまなどの培地を袋体の内部に所定量充填し
て押し固め、袋体の上部を仮止めした状態で滅菌した後
に袋体の入口を開いて種菌を植え付ける。そして、袋体
の入口をヒートシーラーなどによって密封し、この状態
で所定の温度と湿度に調整した培養室内で菌糸培養す
る。
【0003】この菌糸培養工程においては、雑菌の侵入
を防止しながら種菌が生育するために空気の供給が必要
である。
【0004】このため、きのこ栽培においては使用する
袋体は、ポリエチレン製袋体の側面の上部に通気窓部を
開口し、この窓部に不織布、多孔性ゴムシート、クラフ
ト紙などのフィルター材を貼設して雑菌の胞子やダニや
微生物などの侵入を防止するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
袋体は、通気できるのは通気窓の部分だけに限られてお
り、通気窓以外の部分からは空気の出入りがないので、
菌糸培養工程では、培地の上面近傍部分は空気が供給さ
れ易いが、培地の下部や側面には空気の供給が行なわれ
難い。このため、培地の上部は菌糸の増殖並びに生育が
早いが、下方の方は生育が遅れてしまい、ひいては菌糸
培養期間が長期化してしまい、栽培効率を高めることが
困難である。培地の上部では菌糸の生育が早く、下方が
遅いことは、培地が上部から下部に向かって明確な明暗
の差をつけながら次第に白くなることからも明らかであ
る。
【0006】雑菌や微生物の通過を阻止し、空気の通過
を許容するために、原理的には袋体を構成しているフィ
ルムの厚さを薄くすれば、雑菌や微生物の一個当りの大
きさに比較すれば空気の分子の大きさが遥かに小さいの
で、可能である。
【0007】しかし、フィルム自体を薄くすると、先
ず、フィルムの製造が困難である。また、極く薄いフィ
ルムが製造できたとしても、薄いがために機械的強度が
不足してしまい、袋体に成形する際に熱圧着できない
し、培地の重さで破れてしまい、実用に供することがで
きない。
【0008】そこで、本発明は、袋体の広範囲に亘って
通気性を有し、しかも雑菌の侵入を防止することがで
き、機械的強度を確保できるきのこ栽培用袋体を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたもので、合成樹脂フィルムの表面
に極く微細な有底凹部を複数形成し、該合成樹脂フィル
ムを袋体にして上記有底凹部の底部によって通気性を持
たせたことを特徴とするきのこ栽培用袋体である。
【0010】有底凹部の底部は薄い合成樹脂なので、空
気中の酸素や二酸化炭素などの分子は合成樹脂の微細な
隙間を透過することができるが、雑菌や微生物などは酸
素や二酸化炭素などの分子に比較すれば遥かに大きいの
で、合成樹脂の隙間を透過することができない。
【0011】請求項2に記載のものは、請求項1の構成
に加えて、有底凹部の断面形状をほぼ円形にしたもので
ある。
【0012】合成樹脂フィルムに有底凹部を形成して
も、断面形状がほぼ円形であれば、引張応力が作用した
際に、引張応力を分散して集中応力をなくすことができ
る。したがって、破れ難くなり、機械的強度の低下を一
層確実に防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は袋体1の斜視図、図2
(a)は袋体1を構成する合成樹脂製シートの断面図で
ある。このきのこ栽培用袋体1は、ポリプロピレンなど
の合成樹脂製フィルムを熱圧着するなど公知の止着手段
により、上端が開放した袋体に成形したものである。
【0014】本実施形態に示す袋体1に使用するポリプ
ロピレン製フィルム2は、厚さTが約45μであり、全
面に極く微細の有底凹部3を形成してある。有底凹部3
は、図2(a)に示すように、フィルム2の一方の表面
から断面略V字状或はU字状に形成してある。有底凹部
3の断面形状は、矩形など角がある形状よりも、図2
(b)に示すように、円形など角のない形状とすること
が好ましい。引張力を受けた際に、有底凹部3で応力が
分散し易く、破れ難くするためである。
【0015】なお、フィルム2の表面に微細な有底凹部
3を無数に形成するには、例えば、一方のローラーの表
面に研磨粒などの粒を接着するなどして微細な突起を無
数に突設しておき、フィルム2を上記ローラー間に通す
ことにより形成することができる。そして、ローラーの
加圧力を調整すると、微細突起のフィルム2への食い込
み深さが変化するので、ローラー加圧力を適宜に設定す
ることにより有底凹部3の底部の厚みを所望する厚みに
することができる。また、微細突起の数を増減すること
により有底凹部3の数を任意に増減することができ、こ
れにより菌種に適した所望の通気性を得ることができ
る。
【0016】この様にしてフィルム2の表面に微細な有
底凹部3を無数に形成すると、有底凹部3を形成しない
部分の厚さはほぼ元の厚み(約45μ)を維持するの
で、熱圧着(ヒートシール)により袋体1に成形しても
圧着部分が溶融して破れるトラブルは発生しない。ま
た、植菌工程などにおいて作業者が袋体1の上部1aを
摘んでコンテナから出し入れしても、培地4等の自重に
よって袋体1が破損してしまうこともない。
【0017】一方、有底凹部3の底部5は、数μ或はそ
れ以下の空気透過部となって、分子である空気中の酸素
や二酸化炭素ガス等の分子の透過は許容するが、雑菌や
微生物などの様に空気の分子よりも遥かに大きいものの
透過を阻止する。これは、ポリプロピレン等の合成樹脂
は、顕微鏡で拡大して観察すると、微細空隙を有してお
り、したがって、極く薄く成形すると、空気の分子が微
細空隙内を通って透過することができるからである。と
ころが、雑菌は一般的に0.3μ以上なので、上記の様
に薄くしたとしても、微細空隙内を通ることができな
い。
【0018】次に、上記した構成からなる袋体1の使用
について説明する。菌床製造ラインにおいて、培地4
(菌床ブロック)の主要材料であるおが粉、これに添加
する栄養剤や水を所定の比率で混合した混合体を袋体1
内に投入し、所定の形状に押し固める。この場合、袋体
1内に投入する混合体の量は、袋体1が満杯になるまで
入れるのではなく、従来と同様に、上に空部1bができ
る程度投入すればよい。なお、おが粉は、なら、くぬ
ぎ、しいなどの広葉樹木の粉であり、栄養剤は、例えば
ふすまなどであり、きのこが生育するために必要とされ
る栄養分を含んだものであればどのようなものでもよ
い。
【0019】次に、袋体1の上端開口部を折り返して粘
着テープやステープラーなどにより仮止めし、この状態
でコンテナ等に収納し、高圧殺菌釜内に運んで加熱殺菌
する。
【0020】滅菌工程が終了したならば、クリーンルー
ム内で粘着テープやステープルを外して袋体1の開口部
を開き、この開口部から椎茸などの種菌を培地4に植菌
する。そして、植菌したものはヒートシーラーにより袋
体1の開口部を熱圧着(ヒートシール)して密封する。
なお、本発明にかかる袋体1は、フィルム2に微細な有
底凹部3を無数に形成しても、有底凹部3以外の部分は
通常の厚みを有するので、熱圧着によって溶融孔が発生
することはない。したがって、破れた孔から雑菌や微生
物などが侵入することはない。
【0021】植菌が終了して密封された袋体1は、それ
ぞれ間に通気間隔を空けた状態で複数個コンテナ内に収
納され、この状態で培養室に搬送される。培養室は、菌
糸培養に適した温度と湿度(例えば、室温が摂氏約23
度、湿度60%)に保たれている。
【0022】この様な環境に置かれると、培地4に植え
られた種菌が生育して増殖する。種菌が生育するには、
空気中の酸素を消費して二酸化炭素と熱を排出する。本
発明にかかる袋体1は、フィルム2の全面に微細な有底
凹部3を形成することによりフィルム2の全面に通気性
を持たせ、これにより袋体全面で呼吸できるようにして
ある。したがって、培地4には、袋体1の上部の空部1
bからだけではなく、前後左右の側面から、また底面か
らも空気が袋体1外部から供給される。このため、培地
4の表面には全面から空気が供給されることになり、こ
れにより培地4にはほぼ均一に菌糸が繁殖する。
【0023】また、種菌が生育することにより発生した
二酸化炭素ガスは、袋体1の全域に点在している微細有
底凹部3の底部5を透過して袋体1の内部から外部に放
出される。したがって、袋体1の内部、特に培地4内の
二酸化炭素ガスの濃度は従来よりも低くなる。
【0024】なお、袋体1の全面に微細有底凹部3を形
成して通気性を持たせても、有底凹部3は貫通孔ではな
いので雑菌等の侵入を阻止することができる。したがっ
て、菌糸培養中に、外部から侵入した雑菌が培地4で繁
殖することはない。
【0025】この様に、袋体1内の培地4のほぼ全面に
十分な空気が供給されてほぼ均一に菌糸が培養される
と、上方から次第に増殖される従来と比較して、培養期
間が短縮される。したがって、菌糸培養時間の短縮化に
より、植菌から発生までの時間を短縮化することがで
き、これにより生産性を高めることができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、袋
体を構成する合成樹脂フィルムの表面に極く微細な有底
凹部を形成したので、袋体のほぼ全面に通気性がある。
したがって、袋体内の培地4には、上面の袋体内の空部
からに限らず、前後左右の側面からも空気を供給するこ
とができ、また、培地内に溜った二酸化炭素を上面のみ
ならず前後左右の側面からも外部に直接放出することが
できる。このため、培地の上下の位置に拘らず種菌に十
分な空気を供給することができ、これにより菌糸培養が
ほぼ均一に進行することとなる。
【0027】この様にして、菌糸培養をほぼ均一に進行
させると、培養に要する時間を短縮することができる。
したがって、生産性を向上させることができる。
【0028】また、微細有底凹部を形成することにより
通気性を持たせたので、微細有底凹部以外の部分は従来
のフィルムの厚みと同様である。したがって、袋体全体
としての機械的強度は殆ど低下しない。このため、熱圧
着することもできるし、袋体の上部を手で持って吊り下
げても、培地の自重で袋体が破れる様な不都合もない。
したがって、取り扱いも容易である。
【0029】また、請求項2の記載の発明は、有底凹部
の断面形状が円形なので、フィルムに引張応力が作用し
ても、有底凹部での応力集中を防止することができる。
したがって、有底凹部を形成しても、この有底凹部から
破れ始めることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内部に培地を投入して固めて上端開口部を密封
した袋体の斜視図である。
【図2】(a)は袋体を構成するフィルムに形成した有
底凹部の拡大断面図、(b)は(a)に示す有底凹部の
拡大平面図である。
【符号の説明】
1 袋体 1a 袋体の上部 1b 袋体の上部にできる培地との間の空部 2 合成樹脂製フィルム 3 有底凹部 4 培地 5 有底凹部の底部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂フィルムの表面に極く微細な有
    底凹部を複数形成し、該合成樹脂フィルムを袋体にして
    上記有底凹部の底部によって通気性を持たせたことを特
    徴とするきのこ栽培用袋体。
  2. 【請求項2】 有底凹部の断面形状がほぼ円形であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のきのこ栽培用袋体。
JP7227011A 1995-08-14 1995-08-14 きのこ栽培用袋体 Pending JPH0951723A (ja)

Priority Applications (1)

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JP7227011A JPH0951723A (ja) 1995-08-14 1995-08-14 きのこ栽培用袋体

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JP7227011A JPH0951723A (ja) 1995-08-14 1995-08-14 きのこ栽培用袋体

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JPH0951723A true JPH0951723A (ja) 1997-02-25

Family

ID=16854123

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JP7227011A Pending JPH0951723A (ja) 1995-08-14 1995-08-14 きのこ栽培用袋体

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JP (1) JPH0951723A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007228871A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Sakato Sangyo:Kk キノコ栽培用袋体
JP2015154755A (ja) * 2014-02-21 2015-08-27 株式会社サカト産業 茸栽培用袋

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JP2007228871A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Sakato Sangyo:Kk キノコ栽培用袋体
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