JP2016131554A - 茸栽培用袋 - Google Patents

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【課題】酸素と二酸化炭素の循環が効率よく行なえ、且つ、水蒸気の放出を抑制し、袋内を好適な湿度に保つことができる茸栽培用袋を提供する。【解決手段】底面12と、底面12の周囲から立設された側面13〜16と、底面12と対向する上部が開口された袋体11を有する茸栽培用袋10において、側面13には、少なくとも1つの第1通気部21と、第1通気部21より通気度の低い少なくとも1つの第2通気部25を有し、第2通気部25は、袋体11に培地18が詰められとき、培地18の上面となる位置より高い位置であって、かつ、第1通気部21より低い位置に設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、菌床栽培に使用される茸栽培用袋に関し、詳しくは袋内の酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行なえ、且つ、水蒸気の放出を抑制し、袋内を好適な湿度に保つことができる茸栽培用袋に関する。
近年、椎茸、舞茸,しめじ、なめこなどの茸は、原木を使用した自然採取から、空調設備が備えられた屋内において栽培用の袋を用いた菌床栽培が盛んになっている。
この菌床栽培については、例えば、椎茸の場合では、オガコなどの基材に米ぬかなどの栄養体を加えて培地を調整する培地調整工程、この調整した培地を所定大きさの栽培容器に詰める容器詰め工程、この容器に詰めた培地を殺菌又は滅菌釜に入れて殺菌又は滅菌する殺菌工程、この培地に雑菌が入らないように冷却した後に椎茸菌を接種する接種工程、温度及び湿度を調節しながら数週間掛けて培養する培養工程、その後、栽培容器から菌床を取出し、温度及び湿度を調節して菌床を培養しながら椎茸を発生させ育成する発生・育成工程及び育成した椎茸を収穫する収穫工程などの工程を経るようになっている。
この菌床栽培における栽培工程では、培養工程において栽培袋内の菌床から二酸化炭素が発生するので、この二酸化炭素を逐次外部へ放出させつつ内部へ新鮮な空気(酸素)を供給する換気が必要となることから、栽培袋にはこの換気機能を備えた特殊なフィルターが取付けられている。この二酸化炭素の放出及び酸素の供給がそれぞれの茸の栽培に適合した量で行えるか否かが茸の育成・品質、栽培期間及び収穫などに大きな影響を与えるので、この二酸化炭素の放出及び酸素の供給が良好に行えるように工夫した栽培袋及び栽培方法が用いられている。
例えば、下記特許文献1に開示された茸栽培袋の発明は、プラスチック製であって、袋底部付近に底部フィルターを、袋口付近に袋口フィルターをそれぞれ設け、これらのフィルターとして空気を通過させるが雑菌を通過させないものを用い、更に、底部フィルターの上部を折たたみ、折り線部を仮底として培地を袋口フィルターに接触しない部位まで充填し、滅菌及び袋口の密封を行った後、培地のほぼ中央部に種菌を接種し、しかる後底部及び袋口フィルターから通気できる状態で培養するようにとしている。このような構成とすることで、下記特許文献1に開示された茸栽培袋によれば、袋底と袋口の両端に通気用フィルターを有する長い袋内にフィルター部材に培地が接触しないように培地を充填してほぼ中央部に種菌を接種することにより、菌糸の蔓延が上下両方向に向かって開始され、栽培期間をほぼ半減させることができるようになる。
特開平06−141677号公報
栽培袋内の培地では、菌糸体が呼吸をするために、酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行う必要があるとともに、栽培袋内の培地が乾燥しないようにするために適度な湿度が必要となる。栽培袋内で菌糸体が呼吸をする際に水蒸気を放出するが、この水蒸気が栽培袋内から必要以上に放出されると、培地が乾燥するようになり、菌糸体の成長の妨げとなる。そのため、酸素と二酸化炭素の循環をより円滑に行う必要があるとともに、水蒸気の放出を抑制する必要もある。
しかし、上記特許文献1に開示された茸栽培袋では、袋底部付近と袋口付近にフィルターを設けているが、酸素と二酸化炭素の循環する場所がフィルターを設けた部分のみであるため、培地全体、特に培地の底に当たる部分や培地の内部まで循環することは困難となる。また、フィルターを設けた部分の培地は乾燥しやすくなる。
発明者は、茸栽培用袋内の酸素と二酸化炭素の循環を円滑に行なえるとともに、水蒸気の放出を抑制するため、茸栽培用袋に培地を充填したときに、この培地の上面に近接する部分に通気度の低い通気部を設けることで、菌糸体の培養において、培地上面部分に充満する二酸化炭素は効率よく排出させることができ、水蒸気は排出させないようにすることができることを見出して、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明の目的は、酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行えるようにするとともに、水蒸気の放出を抑制することで適度な湿度を保つことができ、茸の生長を促進させることができる茸栽培用袋を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の態様の茸栽培用袋は、底面と、前記底面の周囲から立設された側面と、前記底面と対向する上部が開口された袋体を有する茸栽培用袋において、
前記側面には、少なくとも1つの第1通気部と、前記第1通気部より通気度の低い少なくとも1つの第2通気部を有し、
前記第2通気部は、前記袋体に培地が詰められとき、前記培地の上面となる位置より高い位置であって、かつ、前記第1通気部より低い位置に設けられていることを特徴とする。
また、第2の態様の茸栽培用袋は、第1の態様の茸栽培用袋において、前記第1通気部は、前記袋体の側面に形成された第1貫通部と、前記第1貫通部が覆われる第1フィルター部材で構成され、
前記第2通気部は、前記袋体の側面に形成された第2貫通部と、前記第2貫通部が覆われる第2フィルター部材で構成され、
前記第2フィルター部材の通気度は、前記第1フィルター部材の通気度より低いことを特徴とする。
また、第3の態様の茸栽培用袋は、第1の態様の茸栽培用袋において、前記第1通気部は、前記袋体の側面に形成された第1貫通部と、前記第1貫通部が覆われる第1フィルター部材で構成され、
前記第2通気部は、前記袋体の側面に形成された第2貫通部と、前記第2貫通部が覆われる第2フィルター部材で構成され、
前記第1貫通部は、一つの貫通孔で構成されており、
前記第2貫通部は、所定の範囲内に形成された前記貫通孔より小さな複数の小貫通孔群で構成されていることを特徴とする。
また、第4の態様の茸栽培用袋は、第3の態様の茸栽培用袋において、前記第2フィルター部材の通気度は、前記第1フィルター部材の通気度より低いことを特徴とする。
また、第5の態様の茸栽培用袋は、第1〜第4のいずれかの態様の茸栽培用袋において、前記第1通気部は、前記袋体の側面の一方側に設けられ、
前記第2通気部は、前記第1通気部が設けられた側面とは異なる側面に設けられていることを特徴とする。
本発明は、上記構成を備えることにより、以下に示す優れた効果を奏する。すなわち、第1の態様の茸栽培用袋によれば、第1通気部より通気度の低い第2通気部を第1通気部と培地の上面の位置との間に設けることで、菌糸体の呼吸による酸素と二酸化炭素の循環を第1通気部と第2通気部とで行い、菌糸体の呼吸により発生する水蒸気は第2通気部を通過し難くなっている。そのため、袋体内の酸素と二酸化炭素の循環を効率よく行うことができるとともに、水蒸気の排出を抑制することで、培地の乾燥を抑制することができる。
また、第2の態様の茸栽培用袋によれば、第1通気部及第2通気部を、通気度の異なるフィルターを用いた構成とすることで、容易に製造することができる。
また、第3の態様の茸栽培用袋によれば、通気度の低い第2通気部を、第2貫通部を小貫通孔群で形成することができ、第1及び第2通気部に取り付けるフィルター部材を共通のものとすることができるので、製造費を抑えることができる。なお、小貫通孔群は貫通孔を形成する流れで形成できるので、特別な装置を用意する必要はない。
また、第4の態様の茸栽培用袋によれば、第2通気部は、第2貫通部を小貫通孔群で形成し、この小貫通孔群に通気度の低い第2フィルター部材を取り付けるので、より通気度を低くすることができ、水蒸気の排出を抑え、培地の乾燥を抑制することができる。
また、第5の態様の茸栽培用袋によれば、第1通気部及び第2通気部を袋体の様々な側面に設けることができるので、栽培する環境や茸の種類に応じて、選択することができるようになる。
図1Aは実施形態1の茸栽培用袋の斜視図であり、図1Bは茸栽培用袋に培地を詰めた状態の斜視図である。 図2Aは図1Aに示した茸栽培用袋の分解図であり、図2Bは図2AのIIB部の拡大図であり、図2Cは図2AのIIC部の拡大図である。 椎茸の栽培工程を示すフロー図である。 図4Aは実施形態1の茸栽培用袋の変形例を示した斜視図であり、図4B及び図4Cはさらに他の変形例を示した正面図である。 図5A及び図5Bはさらに他の茸栽培用袋の変形例を示した正面図である。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための茸栽培用袋を例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。以下、茸の種類として椎茸を用い、茸栽培用袋を説明する。
[実施形態1]
図1及び図2を参照して、実施形態1に係る茸栽培用袋を説明する。茸栽培用袋10は、図1Aに示すように、所定の厚さのフィルム材で形成された袋体11と、この袋体11の側面13〜16に設けられた第1通気部21と第2通気部25とで構成されている。そして、茸栽培用袋10を使用する際には、図1Bに示すように、袋体11内に培地18が詰められ、種菌を摂取した後、上方が封止される。
袋体11は、図1及び図2に示すように、所定の長さL及び幅長Wを有する矩形状の底面12と、この底面12の長辺側から所定の高さH立設された面積の広い側面13、14と、底面12の短辺側から所定の高さH立設された面積の狭い側面15、16とを有している。また、底面12と対向する上部は開口されており、この開口された部分が袋口17となるとともに、封止される封止部17aとなる(図1B参照)。なお、茸栽培用袋10の袋体11は、図1Aに示すように培地18が充填される充填部19と、この充填部19の上方にあって空間となる空間部20とに区分されている。また、充填部19に充填される培地は、おがくず、米糠、ふすまを主成分とする培地、栄養剤及び水が所定の比率で混合された混合材が充填される。
また、袋体11の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂製フィルム或いは生分解性フィルムや光触媒性フィルムが使用され、その肉厚は、例えば10〜100μmである。袋体11をフィルム材で形成することにより、軽量で扱い易く、安価に簡単に作成できる。
また、この袋体11の長さL、幅長W及び高さHは、例えば、Lは200mm、Wは120mm、Hは382.5mmである。充填部19は、底面12から所定高さH1、空間部20はこの充填部19の頂部から高さH2に位置し、高さH1は、例えば150mm、高さH2は、例えば232.5mmである。さらに、袋体の大きさも上記の寸法に限定されるものでない。
なお、実施形態1の袋体11の底面は矩形状となっているため、袋体11の側面は、面積の広い側面13、14と、面積の狭い側面15、16とで構成されるようになっている。そして、面積の狭い側面15、16の略中央の長手方向に折り目が形成されており、この袋体11はいわゆるガゼット袋となっている。
また、袋体11の面積の広い一方の側面13には、第1通気部21及び第2通気部25が設けられている。この第1通気部21及び第2通気部25は、袋体11内の酸素と二酸化炭素との循環を効率よく行うためのものであり、細菌の侵入を阻止し所定の通気度及び通湿度を有する部分となっている。なお、実施形態1の袋体11では、第1通気部21が、袋体11の空間部20の中央部から袋口17側の位置に設けられており、第2通気部25が、第1通気部21より下方であって、空間部20の充填部19側、すなわち、袋体11に培地18が充填されたとき培地18の上面と近接する位置に設けられている(図1B参照)。
第1通気部21は、袋体11の側面13を貫通して形成された第1貫通部22と、この第1貫通部22が覆われる大きさで形成された第1フィルター部材24とで構成されている。第1貫通部22は、所定の大きさの径で貫通された1つの貫通孔23で形成されている。また、第1フィルター部材24は、貫通孔23を覆うように、この貫通孔23の周囲の袋体11に取り付けられている。第1フィルター部材24の材質は、雑菌の侵入を阻止し、通気性のある、例えば、孔径0.02×0.2μm〜0.04×0.4μmの複数の孔が形成された多孔性シートが使用される。なお、第1フィルター部材は、これに限定されるものでなく、各種紙材、不織布、及びフィルム材で形成したものを用いてもよい。また、第1フィルター部材24の袋体11への取り付けは、公知の方法を使用でき、例えば、粘着剤を用いて取り付けたり、熱溶着により取り付けたりすることもできる。なお、貫通孔の大きさは、従来から使用されている大きさのものが使用でき、例えば、直径26mm〜47mmのものとすることができる。
また、第2通気部25は、袋体11の側面13を貫通して形成された第2貫通部26と、この第2貫通部26が覆われる大きさで形成された第2フィルター部材29とで構成されている。第2貫通部26は、袋体の側面の所定の範囲、すなわち、第2フィルター部材29が取り付けられる範囲内に形成した、複数の小さな孔28からなる小貫通孔群27で形成されている。そして、この小貫通孔群27の全体が第2フィルター部材29により覆われている。
第2フィルター部材29は、袋体11の側面13に形成された全ての小貫通孔群27を覆うようにして袋体11に取り付けられている。このとき、第2フィルター部材29の通気度は、第1フィルター部材24の通気度より低くなるように形成されている。この第2フィルター部材29は、たとえば、第1フィルター部材24に形成された複数の孔の径より、より小さい径の複数の孔を形成した多孔性シートが使用される。なお、第2フィルター部材は第1フィルター部材と異なる材質であって、第1フィルター部材より通気度の低い材質を用いてもよい。
また、第2フィルター部材29の袋体への取り付けは、公知の方法を使用でき、例えば、粘着剤を用いて取り付けたり、熱溶着により取り付けたりすることもできる。なお、小貫通孔群を構成する1つの孔の大きさは、第1貫通部の貫通孔より小さい孔であればよく、たとえば、直径1mm以下の孔とすることができる。
なお、第1貫通部22の貫通孔23及び、第2貫通部26の小貫通孔群27の形成は、フィルム材を貫通させることができる方法であれば、周知の方法を使用できる。第1貫通部の貫通孔を形成する方法としては、例えば、レーザー照射装置によりレーザー光を照射して形成したり、円形のカッター等の刃物を押し当てて切断したりして形成することができる。一方、第2貫通部の小貫通孔群を形成する方法としては、例えば、レーザー照射装置によりレーザー光を照射したり、複数の針等を押し当てたりして形成することができる。
なお、第1貫通部22の貫通孔23は円形だけでなく、他の形状、例えば楕円形、角形、矩形状などにしてもよい。さらに、第1フィルター部材24及び第2フィルター部材29は、図1及び図2では、円形のものを示しているが、これに限らず、四角形をはじめとする多角形状のものや楕円形状のものとすることもできる。
次に、図3を参照して、実施形態1の茸栽培用袋10を使用して椎茸を栽培する方法を説明する。椎茸の栽培工程は、図3に示す工程Iにおいて、所定量のおがこに、栄養体として米ぬかを混合して、所定量の水を加えて培地調整を行う。工程IIで調整された培地18を茸栽培用袋10の袋体11の充填部19まで充填する。この茸栽培用袋10の上端の開口した袋口17を仮止めして、茸栽培用袋10ごと高圧釜に入れて殺菌又は滅菌する(工程III)。次に殺菌をした後に冷却する(工程IV)。その後、クリーンルームへ搬送して、このクリーンルーム内で茸栽培用袋10の袋口17を開放して椎茸の種菌を接種する(工程V)。この接種により、椎茸の種菌は、茸栽培用袋の袋口17から培地18の中へ接種される。
次いで、茸栽培用袋10を所定の培養室へ搬送し、この培養室で初期培養を行う(工程VI)。この初期培養では、光を照射することなく略暗黒の状態で菌糸培養に適した環境、例えば、室温18〜20℃と湿度60%に保持して培地を培養させる。この期間は略30日程度である。その後の熟成培養では、熟成培養に適した環境、例えば室温20〜23℃と湿度60%に保持して培地18を熟成させる。その期間は略30日程度である。その後、熟成培養を行う(工程VII)。この熟成培養では、熟成培養に適した環境、特に所定の光を照射して、略60日〜70日掛けて培地に栄養蓄積を行う。
この熟成培養が終了した後に、茸栽培用袋10を取外して茸の発生をさせる(工程VIII)。この発生工程では、原基形成が促進された部分からいち早く最初の茸が発生し育成される。すなわち、初回の発生は、培地の表面から発生する。なお、この工程において、茸栽培用袋が除去された直後は、茸栽培用袋で密着していた培地の表面は白っぽい状態となっているが、光の照射によって徐々に褐色化して茸が発生する。
以上より、実施形態1の茸栽培用袋10を使用することで、通気度の低い第2通気部を培地の上面に近接する位置に設けることで、袋体内に発生した二酸化炭素を効率よく排出させることができ、また、第2通気部の通気度が低いことで、培地に近接して設けても水蒸気の排出を抑制することができるので、培地の乾燥を抑制することができるようになる。
[変形例]
なお、実施形態1の茸栽培用袋10では、第1通気部21と第2通気部25を同じ側面13側に設けた場合を説明したが、これに限らず、図4Aに示す茸栽培用袋10Aように、袋体11Aの一方の側面13に第1通気部21を設け、他の側面14に第2通気部25を設けるようにしてもよい。この場合も、第2通気部25は、第1通気部21より低い位置となるようにすることで、上述した本発明の効果を奏することができる。
また、実施形態1の茸栽培用袋10では、第1通気部21と第2通気部25はそれぞれ一か所ずつ設けた場合を説明したが、これに限らず、栽培環境や栽培する茸の種類に応じて第1通気部21及び第2通気部25をそれぞれ複数個所に設けてもよい。さらに、図4Bに示す茸栽培用袋10Bのように、第1通気部21を一か所に設けるのに対して、第2通気部25を複数個所設けてもよく、またその逆に、図4Cに示す茸栽培用袋10Cのように、第2通気部25を一か所に設けて、第1通気部21を複数個所設けてもよい。
また、図5Aに示す茸栽培用袋10Dのように、第1通気部21は実施形態1と同様に、第1貫通部22を一つの貫通孔23で形成し、第1フィルター部材24を取り付けたものを設けるが、第2通気部25Dは、第2貫通部26Dも一つの貫通孔23Dで形成し、第2貫通部26Dに通気度の低い第2フィルター部材29を取り付けるようにすることもできる。このようにすることで、第2通気部25Dは、通気度の低い第2フィルター部材29が設けられることで、水蒸気の排出を抑制できるので、培地の乾燥を抑制することができる。また、第2通気部25Dも1つの貫通孔23Dで形成されることで、製造が容易となる。
さらにまた、図5Bに示す茸栽培用袋10Eのように、第1通気部21は実施形態1と同様に、第1貫通部22を一つの貫通孔23で形成し、第1フィルター部材24を取り付けたものを設けるが、第2通気部25Eは、第2貫通部26を複数の小貫通孔群27とし、第1フィルター部材24と同様の通気度の第2フィルター部材29Eを取り付けるようにすることもできる同等の通気度を有するものとすることもできる。すなわち、第2通気部25Eの第2貫通部26を複数の小貫通案群27とすることで、水蒸気の排出を大きな貫通孔より抑えることができるため、第2フィルター部材29Eを第1フィルター部材24と同等の通気度としても、培地の乾燥を抑制し、本発明の効果を奏することが可能となる。なお、その場合、小貫通孔群の各孔をより小さいものとすることが必要となる。
また、実施形態1の茸栽培用袋10では、袋体11の底面12の形状を矩形状のものとしているが、これに限らず、方形状、多角形状、円形状や楕円形状等の形状としてもよい。このとき、底面が方形状のように、面積の大きさに差異がない場合、折り目のついていない対向する側面に第1通気部及び第2通気部が設けられる。
10、10A〜10E:茸栽培用袋
11、11A:袋体
12:底面
13〜16:側面
17:袋口
17a:封止部
18:培地
19:充填部
20:空間部
21:第1通気部
22:第1貫通部
23、23D:貫通孔
24:第1フィルター部材
25、25D、25E:第2通気部
27:小貫通案群
28:孔
29、29E:第2フィルター部材

Claims (5)

  1. 底面と、前記底面の周囲から立設された側面と、前記底面と対向する上部が開口された袋体を有する茸栽培用袋において、
    前記側面には、少なくとも1つの第1通気部と、前記第1通気部より通気度の低い少なくとも1つの第2通気部を有し、
    前記第2通気部は、前記袋体に培地が詰められとき、前記培地の上面となる位置より高い位置であって、かつ、前記第1通気部より低い位置に設けられていることを特徴とする茸栽培用袋。
  2. 前記第1通気部は、前記袋体の側面に形成された第1貫通部と、前記第1貫通部が覆われる第1フィルター部材で構成され、
    前記第2通気部は、前記袋体の側面に形成された第2貫通部と、前記第2貫通部が覆われる第2フィルター部材で構成され、
    前記第2フィルター部材の通気度は、前記第1フィルター部材の通気度より低いことを特徴とする請求項1に記載の茸栽培用袋。
  3. 前記第1通気部は、前記袋体の側面に形成された第1貫通部と、前記第1貫通部が覆われる第1フィルター部材で構成され、
    前記第2通気部は、前記袋体の側面に形成された第2貫通部と、前記第2貫通部が覆われる第2フィルター部材で構成され、
    前記第1貫通部は、一つの貫通孔で構成されており、
    前記第2貫通部は、所定の範囲内に形成された前記貫通孔より小さな複数の小貫通孔群で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の茸栽培用袋。
  4. 前記第2フィルター部材の通気度は、前記第1フィルター部材の通気度より低いことを特徴とする請求項3に記載の茸栽培用袋。
  5. 前記第1通気部は、前記袋体の側面の一方側に設けられ、
    前記第2通気部は、前記第1通気部が設けられた側面とは異なる側面に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の茸栽培用袋。
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