JP2015145459A - 発泡体 - Google Patents

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【課題】本発明は、ポリオレフィン系樹脂を用いた優れた成形性と柔軟性を併せ持ち、更に高まる要求性能を満たす、特に複雑な形状への成形と加工後の柔軟性が求められる自動車内装材用途に好適に用いられる発泡体を提供する。【解決手段】本発明の発泡体は、結晶融解エネルギーが30J/g以上であり、かつ、融点を50℃以上200℃以下に有するポリオレフィン系樹脂(A)、および、結晶融解エネルギーが30J/g未満であるポリオレフィン系樹脂(B)を含む樹脂組成物(C)から得られる発泡体であり、ポリオレフィン系樹脂(A)にはポリプロピレン系樹脂(D)が好適に用いられ、また、ポリオレフィン系樹脂(B)にはポリエチレン系樹脂(E)が好適に用いられる。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂を用いた優れた成形性と柔軟性を併せ持つ発泡体に関するものである。
ポリオレフィン系樹脂を架橋した発泡体は、一般的に軽量性、緩衝性、断熱性および成形性等の特徴を活かし、自動車内装材、トレー、建材、電化製品、テープ基材、パイプカバーおよびパッキング材等の様々な用途に展開されている。これらの用途の中で自動車内装材等は、通常、シート状の発泡体を真空成形や圧縮成形等により所定の形状に成形される。
近年、発泡体の成形において、より複雑な形状への成形と成形品の柔らかさが求められるようになってきた。しかしながら、柔軟性を高めるために発泡倍率を上げると、機械強度が低下してしまうため複雑な形状の成形体は成形できなくなる。そこで、成形性と柔軟性の両者を高度に両立させる発泡体が望まれている。
そこで、これらの課題を解決する方法として、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂に、熱可塑性エラストマーを添加する方法(特許文献1参照。)や、特殊な熱可塑性エラストマーであるエチレン重合体ブロックまたはビニル芳香族化合物の重合体ブロックと共役ジエン系化合物の重合体ブロックとのブロック共重合体の水素添加物を、ポリオレフィン系樹脂に添加する方法(特許文献2および特許文献3参照。)が提案されている。
特開2008−266589号公報 特許第4291613号公報 特許第4313637号公報
しかしながら、上記従来技術のように、ポリオレフィン系樹脂に熱可塑性エラストマーを加える方法では、成形性と柔軟性の向上要求を達成することができず、得られた発泡体の使用条件に限定があった。また、熱可塑性エラストマーには、ポリオレフィン系樹脂との溶融混練時に十分に相溶しない場合が多く、得られた発泡体に凹み状の欠点が生じ、製品の品位を著しく害する場合があった。特にジエン成分を含むものにおいて相溶化が不十分となりやすく、オレフィン系樹脂との溶融混練時に製品欠点の要因であるゲル化物が発生しやすいという課題があった。
そこで、本発明の目的は、従来技術の課題を解決し、優れた成形性と柔軟性とを高度に両立させ、更に高まる要求性能を満たす発泡体を提供することにある。
前記の課題を解決するための本発明は、次のとおりである。
本発明の発泡体は、結晶融解エネルギーが30J/g以上であり、かつ、融点を50℃以上200℃以下に有するポリオレフィン系樹脂(A)、および、結晶融解エネルギーが30J/g未満であるポリオレフィン系樹脂(B)を含む樹脂組成物(C)から得られる発泡体である。
ここにおいて、上記の結晶融解エネルギーは、示差走査熱量分析で得られたDSC曲線の結晶融解ピーク面積から得られる単位質量当たりのエネルギーとする。
本発明の発泡体の好ましい態様によれば、前記のポリオレフィン系樹脂(A)と前記のポリオレフィン系樹脂(B)の質量比は、50:50〜99:1である。
本発明の発泡体の好ましい態様によれば、前記のポリオレフィン系樹脂(A)は、結晶融解エネルギーが30J/g以上で、かつ、融点を130℃以上170℃以下に有するポリプロピレン系樹脂(D)、および/または、結晶融解エネルギーが30J/g以上で、かつ、融点を100℃以上130℃以下に有するポリエチレン系樹脂(E)である。
ここにおいても、上記の結晶融解エネルギーは、示差走査熱量分析で得られたDSC曲線の結晶融解ピーク面積から得られる単位質量当たりのエネルギーとする。
本発明の発泡体の好ましい態様によれば、本発明の発泡体のゲル分率は、5%以上90%以下である。
本発明によれば、優れた成形性と柔軟性を有し、そしてこれらの更に高まる要求性能を満たす発泡体が得られる。
また、本発明によれば、上記特性の発泡体を、安定して製造し供給することができる。
本発明によれば、このような特性を生かし、複雑な形状の成形体に成形することができ、かつ、このようにして得られた成形体は、特に成形後の柔軟性が求められる自動車内装材用途に好適に用いることができる。
本発明の発泡体は、結晶融解エネルギーが30J/g以上であり、かつ、融点を50℃以上200℃以下に有するポリオレフィン系樹脂(A)、および、結晶融解エネルギーが30J/g未満であるポリオレフィン系樹脂(B)を含む樹脂組成物(C)から得られる発泡体である。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(A)は、樹脂を構成する全てのモノマー成分を100モル%とした際に、その樹脂中のオレフィン系炭化水素成分が50モル%以上100モル%以下のものである。例えば、プロピレンの単独重合体やエチレン−プロピレン共重合体(ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン)などのプロピレン成分が50モル%以上100モル%以下であるポリプロピレン系樹脂、および、エチレンの単独重合体、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとからなるエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンと非オレフィンとの共重合体などのエチレン成分が50モル%以上100モル%以下であるポリエチレン系樹脂などが挙げられる。
炭素数3〜10のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンおよび1−デセンなどが挙げられ、これらは2種類以上を併用することができる。また、非オレフィンとしては、酢酸ビニル、ビニルアルコール、エチレンメチルアクリレート、エチレンエチルアクリレートおよびエチレンブチルアクリレートなどが挙げられる。これらのオレフィン系樹脂には、グラフトのような化学的修飾が施されていてもよい。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(A)は、単位質量当たりの結晶融解エネルギーが30J/g以上であり、かつ、融点を50℃以上200℃以下に有するものである。結晶融解エネルギーは、示差走査熱量分析で得られたDSC曲線の結晶融解ピーク面積から得られる単位質量当たりのエネルギーである。結晶融解ピークは1箇所に限定する必要は無く複数でも構わない。結晶融解ピークの最大ピークを融点とする。
ポリオレフィン系樹脂(A)は、単位質量当たりの結晶融解エネルギーが好ましくは30J/g以上250J/g以下あり、更に好ましくは50J/g以上200J/g以下である。単位質量当たりの結晶融解エネルギーはが30J/g未満では、得られた発泡体の耐熱性が低く、成形時の加熱に耐えられなかったり、成形できても形状を保持できなかったりする。また、結晶融解エネルギーが250J/gより高くなると、得られた発泡体の柔軟性が不十分となることがある。
ポリオレフィン系樹脂(A)は、単位質量当たりの結晶融解エネルギーが30J/g以上で、かつ、融点を好ましくは130℃以上170℃以下に有するポリプロピレン系樹脂(D)、および/または、結晶融解エネルギーが30J/g以上で、かつ、融点を好ましくは100℃以上130℃以下に有するポリエチレン系樹脂(E)が好ましく用いられる。
ポリプロピレン系樹脂(D)の単位質量当たりの結晶融解エネルギーは、好ましくは30J/g以上150J/g以下あり、更に好ましくは50J/g以上100J/g以下である。
また、ポリエチレン系樹脂(E)の単位質量当たりの結晶融解エネルギーは、好ましくは50J/g以上250J/g以下あり、更に好ましくは50J/g以上150J/g以下である。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(A)は、1種類もしくは2種類以上混合して使用することができる。耐熱性と耐寒性のバランスが取れた発泡体を得るために上記のポリプロピレン系樹脂(D)、および、上記のポリエチレン系樹脂(E)を含むことが特に好適な態様である。そして、このポリプロピレン系樹脂(D)とポリエチレン系樹脂(E)との含有割合は、耐熱性と耐寒性のバランスに優れるという観点から、ポリプロピレン系樹脂(D)とポリエチレン系樹脂(E)の質量比が4:6〜9:1の範囲とすることが好適な態様である。
ポリプロピレン系樹脂(D)としては、ポリプロピレン系樹脂(D)100質量%中のエチレン含有率が1〜5質量%、融点が135〜155℃、MFR(230℃)が0.5〜5.0のランダムポリプロピレン、および/または、ポリプロピレン系樹脂(D)100質量%中のエチレン含有率が5〜15質量%、融点が150〜170℃、MFR(230℃)が1.0〜7.0のブロックポリプロピレンが、特に好ましく用いられる。
また、ポリエチレン系樹脂(E)は、密度が890〜950kg/m、MFR(1
90℃)が1〜15g/20分の範囲内にあるものが好ましく用いられ、中でも密度が920〜940kg/m、MFR(190℃)が2〜10g/10分、融点が100〜130℃のエチレン−α−オレフィン共重合体が、特に好ましく用いられる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)は、結晶融解エネルギーが30J/g未満であり、かつ、樹脂を構成する全てのモノマー成分を100モル%とした際に、その樹脂中のオレフィン成分が70モル%以上100モル%以下のものである。ポリオレフィン系樹脂(B)の結晶融解エネルギーは低い方が樹脂の結晶が少なく柔軟になるため、より好ましくは結晶融解エネルギーが20J/g未満である。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)としては、例えば、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとからなるエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィンとからなるプロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレンとプロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィンとからなるエチレン−プロピレン−α−オレフィン共重合体、および1−ブテンと炭素数5〜10のα−オレフィンとからなる1−ブテン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。
炭素数3〜10のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、および1−デセンなどが挙げられ、これらは2種類以上を併用することができる。更に、エチレン、および炭素数3〜10のα−オレフィン以外のモノマーとして、環状オレフィン、ビニル芳香族化合物およびポリエン化合物等を含んでも良い。エチレンおよび炭素数3〜10のα−オレフィン以外のモノマー成分の含有量は、樹脂を構成する全てのモノマー成分を100モル%とした際に、20モル%以下であることが好ましい。本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)は、1種類もしくは2種類以上混合して使用することができる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)としては、ポリオレフィン系樹脂(A)との相溶性が良好で溶融混練時にゲル化物が生じにくいことから、2種類以上のオレフィン成分を用いた共重合体であることが好ましい。具体的には、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、1−ブテン−プロピレン共重合体、1−ヘキセン−プロピレン共重合体、1−オクテン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−プロピレン共重合体、およびエチレン−1−オクテン−プロピレン共重合体から選ばれる1つもしくは2種類以上の樹脂を50質量%以上100質量%以下含有することが好ましい。更には、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、1−ブテン−プロピレン共重合体、およびエチレン−1−ブテン−プロピレン共重合体から選ばれる1つもしくは2種類以上の樹脂を50質量%以上100質量%以下含有することがより好ましい態様である。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)としては、市販品としては三井化学(株)製“タフマー”(登録商標)、および住友化学(株)製“タフセレン”(登録商標)等が挙げられる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)は、MFR(190℃)が0.1〜30g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.5〜20g/10分である。MFR(190℃)が0.1g/10分未満では、混練時の機械への負荷が過剰となり加工できない場合があり、また、MFR(190℃)が30g/10分を超えると、発泡体の機械強度が低く製品として不十分な場合がある。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)は、密度が830〜910kg/mであることが好ましく、より好ましくは850〜890kg/mである。密度が830kg/m未満では、樹脂がブロッキングしやすく生産が困難となる場合があり、また、密度が910kg/mを超えると発泡体の柔軟性が不十分となり本発明の目的を果たさないことがある。
本発明で用いられる樹脂組成物(C)においては、ポリオレフィン系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との含有割合は、ポリオレフィン系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)の質量比が50:50〜99:1であることが好ましい。含有割合は、より好ましくは60:40〜90:10である。ポリオレフィン系樹脂(A)の質量比が50より少ないと、樹脂組成物(C)から得られた発泡体は耐熱性不十分で成形加工が困難となる場合がある。また、ポリオレフィン系樹脂(A)が99より多いと、本発明が達成しようとする柔軟性が不十分となる傾向を示す。
本発明で用いられる樹脂組成物(C)は、その樹脂組成物(C)100質量%中のポリオレフィン系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計の割合が好ましくは60質量%以上100質量%以下のものであり、より好ましくは75質量%以上95質量%以下のものである。樹脂組成物(C)100質量%中のポリオレフィン系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計の割合が60質量%以上100質量%以下であれば、従来公知の他の熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマー等を添加することができる。
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲内で、フェノール系、リン系、アミン系およびイオウ系等の酸化防止剤、金属害防止剤、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、エチルビニルベンゼン、エチレンビニルジメタクリレート、1,2−ベンゼンジカルボン酸ジアリルエステル、1,3−ベンゼンジカルボン酸ジアリルエステル、1,4−ベンゼンジカルボン酸ジアリルエステルおよび1,2,4−ベンゼントリカルボン酸ジアリルエステル等の架橋助剤、マイカやタルク等の充填剤、臭素系およびリン系等の難燃剤、三酸化アンチモン等の難燃助剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、およびポリテトラフルオロエチレン等のポリオレフィン用添加剤を添加することができる。
本発明の発泡体は、樹脂組成物(C)に気体を生ずることができる発泡剤を混合して製造するものであり、その製造方法としては、樹脂組成物(C)に、発泡剤として、熱分解型化学発泡剤を加えて溶融混錬し常圧加熱にて発泡する常圧発泡法、押出機内で熱分解型化学発泡剤を加熱分解し高圧下で押出ながら発泡する押出発泡法、プレス金型内で熱分解型化学発泡剤を加熱分解し減圧しながら発泡するプレス発泡法、および押出機内で気体あるいは気化する溶剤を溶融混合し高圧下で押出しながら発泡する押出発泡法等の方法が挙げられる。
ここで用いられる熱分解型化学発泡剤とは、熱を加えることで分解しガスを放出する化学発泡剤であり、例えば、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P’−オキシベンゼンスルフォニルヒドラジドなどの有機系発泡剤、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムおよびカルシウムアジドなどの無機系発泡剤が挙げられる。
また、気体あるいは気化する溶剤としては、炭酸ガス、窒素、ヘリウム等の気体、プロパン、ノルマルブタンおよびイソブタン等の気化する溶剤が挙げられる。
発泡剤は、それぞれ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。柔軟で成形性が高く表面平滑な高倍率な発泡体を得るため、発泡剤としてアゾジカルボンアミドを用いた常圧発泡法が好適に用いられる。
本発明の発泡体は、成形性と柔軟性とが共に優れているという観点から、見かけ密度が20kg/m以上300kg/m以下であることが好ましく、更には30kg/m以上100kg/m以下であることが好ましい態様である。見かけ密度と相関のある25%圧縮硬さの関係において、成形性と柔軟性とが共に優れているという観点から、25%圧縮硬さ(kPa)<2.5×見かけ密度(kg/m)−30であることが好ましく、更には、柔軟性が高くなるという観点から、25%圧縮硬さ(kPa)<見かけ密度(kg/m)であることがより好ましい態様である。
本発明の発泡体を架橋させる場合、すなわち、本発明の発泡体を架橋発泡体とする場合、架橋状態を示すゲル分率は、5%以上90%以下であることが好ましく、更には25%以上70%以下であることが好ましい。このゲル分率が5%未満では、発泡時表面から発泡剤のガスが逸散し、所望の発泡倍率の製品が得られにくくなり、一方、ゲル分率が90%を超えると過度の架橋となり表面平滑な高発泡倍率の製品が得られにくくなることと、引張伸度が低下し成形性が低下することがある。
本発明の発泡体を架橋する方法は従来公知な方法でよく、その製造方法は特に限定されない。シート状物に電離性放射線を所定線量照射して樹脂を架橋させる方法では、電離性放射線として、電子線、X線、β線およびγ線等が使用される。照射線量は、一般に1〜300kGy程度であり、所望のゲル分率に応じて線量が設定される。また、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物による架橋や、シラン架橋等の方法を用いることもできる。
次に、本発明の発泡体の製造方法を例示説明する。
ポリオレフィン系樹脂(A)、および、ポリプロピレン系樹脂(B)を含む樹脂組成物(C)に、更にアゾジカルボンアミド等の熱分解型発泡剤を加え、ヘンシェルミキサーやタンブラー等の混合機器を用いて均一に混合する。その後、押出機や加圧式ニーダー等の溶融混練機器を用いて、熱分解型発泡剤の分解温度未満で均一に溶融混練しT型口金によってシート形状に成形した後、電離性放射線を照射し架橋させる。次に、得られたシート状物を熱媒となる塩浴上に浮かべる方法や、熱風等の雰囲気下中に投じる方法により、熱分解型発泡剤の分解温度以上に昇温させて、分解により発生したガスにより発泡させることによって、本発明の発泡体を得ることができる。
本発明の発泡体は、長尺シート状に製造できることが好ましい。長尺シート状とすることにより安価に大量に供給することが可能である。また、本発明の発泡体は、その少なくとも1面にコロナ放電処理、コーティングおよびラミネート加工などの各種の加工を行うことができる。これらの加工においても、長尺シートで供給することにより連続的に使用することができる。
本発明の発泡体は、厚さが0.5mm以上10mm以下であることが好ましく、更には1mm以上5mm以下であることが好ましい。厚さが0.5mm未満では成形後の残厚みが薄すぎて底付き感が出るため好ましくなく、また厚さが10mmを超えると細かい意匠への成形が困難になる場合がある。
本発明の発泡体は、独立気泡構造であることが好ましい。独立気泡構造の発泡体の場合には、その構造のために真空成形でエアーを十分に引くことができる等、複雑な形状への成形が可能となる。また、気泡は微細で均一であることが発泡体や発泡体を成形した成形品の表面が平滑となることから好ましい。樹脂のゲル化物等は発泡体表面に凹凸状欠点や発泡体内部に粗大気泡状欠点が発生する要因となり、ラミネート加工においては欠点部分が密着しない、成形加工においては成形品の表面に凹凸状欠点となる等、最終製品の外観が損なわれることになる。
本発明の発泡体は、優れた成形性と柔軟性から、インスツルメントパネルやドアトリム等の自動車内装材、トレー、建材、電化製品等の断熱材、緩衝材、テープ基材、パイプカバー、およびパッキング材として利用される。特に複雑な形状への成形と加工後の柔軟性が求められる自動車内装材用途に好適に用いられる。
以下の実施例と比較例で用いた評価方法は、次のとおりである。
(1)発泡体の厚さ:
発泡体の厚さは、ISO1923(改正1981/09/01)「発泡プラスチック及びゴム一線寸法の測定方法」に従って測定を行った値である。
(2)発泡体のみかけ密度:
発泡体のみかけ密度は、JIS K6767(改正1999/10/20)「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に準じて測定した値である。
(3)発泡体のゲル分率:
発泡体を約0.5mm四方に切断し、約100mgを0.1mgの単位で秤量する。130℃の温度のテトラリン200mlに3時間浸漬した後、100メッシュのステンレス製金網で自然濾過し、金網上の不溶解分を1時間120℃下で熱風オーブンにて乾燥する。次いで、シリカゲルを入れたデシケータ内で10分間冷却し、この不溶解分の質量を精密に秤量し、次の式に従って発泡体のゲル分率を百分率で算出する。
・ゲル分率(%)={不溶解分の質量(mg)/秤量した発泡体の質量(mg)}×100
(4)ポリオレフィン系樹脂のMFR:
ポリオレフィン系樹脂のMFRは、JIS K7210(改正1999/10/20)に準じて、MFR(190℃)は190℃の温度で、MFR(230℃)は230℃の温度で測定した。
(5)ポリオレフィン系樹脂の密度:
ポリオレフィン系樹脂の密度は、JIS K7112(改正1999/05/20)「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」に準じて測定した。
(6)ポリオレフィン系樹脂の融点と結晶融解エネルギー:
本発明において結晶融解エネルギーとは、示差走査熱量分析で得られたDSC曲線の結晶融解ピーク面積から得られる単位質量当たりのエネルギーであり、示差走査熱量計(DSC:セイコー電子工業株式会社製RDC220−ロボットDSC)を用いて測定した。測定条件は、サンプルを200℃の温度まで昇温し溶融させた後、10℃/分の速度で−50℃の温度まで冷却させ、それから10℃/分の速度で昇温して、単位質量当たりの結晶融解エネルギーを測定した。ここで融点とは、DSC曲線の結晶融解ピークの中で最大ピークとした。
(7)発泡体の25%圧縮硬さ:
発泡体の25%圧縮硬さは、JIS K6767(1999年)「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に基づいて測定した値である。具体的には、発泡体を50mm×50mmに切断し、厚さが20mm以上30mm以下になるように重ね、初期厚さを測定する。平面板にサンプルを置き、初期厚さの25%まで10mm/分の速度で圧縮して停止し、20秒後の荷重を測定し、下記式により25%圧縮硬さ(kPa)を計算した。
・25%圧縮硬さ(kPa)=25%圧縮し20秒後の荷重(N)/25(cm)/10。
(8)発泡体の柔軟性の評価方法:
柔軟性について、発泡体の25%圧縮硬さと発泡体のみかけ密度から、次の計算式を用いて発泡体の柔軟性を評価し、◎と○を合格とした。
◎:25%圧縮硬さ(kPa)<見かけ密度(kg/m)であり、かつ25%圧縮硬さ(kPa)<2.5×見かけ密度(kg/m)−30である。
○:25%圧縮硬さ(kPa)≧見かけ密度(kg/m)であり、かつ25%圧縮硬さ(kPa)<2.5×見かけ密度(kg/m)−30である。
×:◎及び○のいずれにも該当しない。
(9)加熱成型加工性:
加熱成型加工性については、真空成型時の成型絞り比H/Dで評価を行った。直径がDで深さがHの垂直円筒状の雌型カップにおいて、発泡体を加熱し、真空成型機を用いてストレート成型したときに、発泡体が破れることなく、円筒状に展開、伸長したときの、H/Dの数値が最も大きい値を比較することにより、実施した。直径Dは50mmのカップを使用し、発泡体の表面温度が170℃時の成型絞り比を測定し、その値から、次のとおりの評価とし、◎と○を合格とした。
◎:成型絞り比が0.7以上
○:成型絞り比が0.5以上0.70未満
×:成型絞り比が0.5未満。
(10)製品欠点:
製品欠点については、発泡体の長尺ロールを連続して1000m以上製造し、樹脂のゲル化物に起因する発泡体表面の凹凸状欠点および粗大気泡状欠点の観察し、次のとおりの評価とし、◎と○を合格とした。
◎:5mm以上の欠点が無い、かつ、1.5mm以上5mm未満の欠点が5個/100m未満
○:5mm以上の欠点が無い、かつ、1.5mm以上5mm未満が5個/100m以上10個/100m未満
×:5mm以上の欠点がある、または、1.5mm以上5mm未満が10個/100m以上。
(実施例1)
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製ノバテックPP EG6D、MFR=1.9g/10分、融点=139℃、結晶融解エネルギー=70J/g):50質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960、密度:935kg/m、MFR=5g/10分、融点=126℃、結晶融解エネルギー=145J/g):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070、密度:867kg/m、融点=140℃、結晶融解エネルギー=16J/g):40質量%を、ブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):8質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、押出機を用いて175℃の温度で溶融押出し、Tダイを用いて厚さ:1.5mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製した。このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、60kGyの電子線を片面から照射して架橋シートを得た後、この架橋シートを220℃の温度の塩浴上に浮かべ、上方から赤外線ヒータで加熱し発泡させた。その発泡体を60℃の温度の水で冷却し、発泡体表面を水洗して乾燥させ、厚さが3.0mm、みかけ密度が70kg/m、ゲル分率が45%の発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
(実施例2)
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):30質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):30質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(住友化学製“タフセレン”(登録商標)X1102、密度:860kg/m、融点=無し、結晶融解エネルギー=無し):40質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):12質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様にして厚さが1.2mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、50kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
(実施例3)
ポリプロピレン系樹脂(D)(プライムポリマー製“プライムポリプロ”(登録商標) J452HAP、MFR=3.5g/10分、融点=163℃、結晶融解エネルギー=78J/g):70質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):20質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(住友化学製“タフセレン”(登録商標)X1102):10質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):5質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):6質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様にして厚さが1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、90kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
(実施例4)
ポリプロピレン系樹脂(D)(プライムポリマー製“プライムポリプロ”(登録商標)J452HAP):60質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(プライムポリマー製“エボリュー”(登録商標)SP0540、密度:903kg/m、MFR=3.8g/10分、融点=117℃、結晶融解エネルギー=98J/g):20質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070):20質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):および10質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):6質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:0.7mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、130kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
(実施例5)
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製ノバテックPP EG6D):40質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(プライムポリマー製“エボリュー”(登録商標)SP0540):50質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070):10質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):9質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):5質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:0.6mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、130kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
(実施例6)
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):60質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(プライムポリマー製“エボリュー”(登録商標)SP0540):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(住友化学製“タフセレン”(登録商標)X1102):30質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):15質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):3質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.8mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、50kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
Figure 2015145459
(比較例1)
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):80質量%と、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):20質量%とをブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):9質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.5mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、60kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
(比較例2)
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):50質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)DF−940、密度:893kg/m、融点=80℃、結晶融解エネルギー=72J/g):40質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):8質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.2mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、60kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
(比較例3)
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):50質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(JSR製“DYNARON”(登録商標)6200P、密度:880kg/m、融点=97℃、結晶融解エネルギー=86J/g):40質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):10質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):6質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、100kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
(比較例4)
ポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070):100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):8質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):3質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、40kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
Figure 2015145459

Claims (4)

  1. 結晶融解エネルギーが30J/g以上であり、かつ、融点を50℃以上200℃以下に有するポリオレフィン系樹脂(A)、および、結晶融解エネルギーが30J/g未満であるポリオレフィン系樹脂(B)を含む樹脂組成物(C)から得られる発泡体。
  2. ポリオレフィン系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)の質量比が50:50〜99:1であることを特徴とする請求項1記載の発泡体。
  3. ポリオレフィン系樹脂(A)が、結晶融解エネルギーが30J/g以上で、かつ、融点を130℃以上170℃以下に有するポリプロピレン系樹脂(D)、および/または、結晶融解エネルギーが30J/g以上で、かつ、融点を100℃以上130℃以下に有するポリエチレン系樹脂(E)であることを特徴とする請求項1または2記載の発泡体。
  4. ゲル分率が5%以上90%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡体。
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