JP6323036B2 - 発泡体 - Google Patents
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Description
90℃)が1〜15g/20分の範囲内にあるものが好ましく用いられ、中でも密度が920〜940kg/m3、MFR(190℃)が2〜10g/10分、融点が100〜130℃のエチレン−α−オレフィン共重合体が、特に好ましく用いられる。
発泡体の厚さは、ISO1923(改正1981/09/01)「発泡プラスチック及びゴム一線寸法の測定方法」に従って測定を行った値である。
発泡体のみかけ密度は、JIS K6767(改正1999/10/20)「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に準じて測定した値である。
発泡体を約0.5mm四方に切断し、約100mgを0.1mgの単位で秤量する。130℃の温度のテトラリン200mlに3時間浸漬した後、100メッシュのステンレス製金網で自然濾過し、金網上の不溶解分を1時間120℃下で熱風オーブンにて乾燥する。次いで、シリカゲルを入れたデシケータ内で10分間冷却し、この不溶解分の質量を精密に秤量し、次の式に従って発泡体のゲル分率を百分率で算出する。
・ゲル分率(%)={不溶解分の質量(mg)/秤量した発泡体の質量(mg)}×100
(4)ポリオレフィン系樹脂のMFR:
ポリオレフィン系樹脂のMFRは、JIS K7210(改正1999/10/20)に準じて、MFR(190℃)は190℃の温度で、MFR(230℃)は230℃の温度で測定した。
ポリオレフィン系樹脂の密度は、JIS K7112(改正1999/05/20)「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」に準じて測定した。
本発明において結晶融解エネルギーとは、示差走査熱量分析で得られたDSC曲線の結晶融解ピーク面積から得られる単位質量当たりのエネルギーであり、示差走査熱量計(DSC:セイコー電子工業株式会社製RDC220−ロボットDSC)を用いて測定した。測定条件は、サンプルを200℃の温度まで昇温し溶融させた後、10℃/分の速度で−50℃の温度まで冷却させ、それから10℃/分の速度で昇温して、単位質量当たりの結晶融解エネルギーを測定した。ここで融点とは、DSC曲線の結晶融解ピークの中で最大ピークとした。
発泡体の25%圧縮硬さは、JIS K6767(1999年)「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に基づいて測定した値である。具体的には、発泡体を50mm×50mmに切断し、厚さが20mm以上30mm以下になるように重ね、初期厚さを測定する。平面板にサンプルを置き、初期厚さの25%まで10mm/分の速度で圧縮して停止し、20秒後の荷重を測定し、下記式により25%圧縮硬さ(kPa)を計算した。
・25%圧縮硬さ(kPa)=25%圧縮し20秒後の荷重(N)/25(cm2)/10。
柔軟性について、発泡体の25%圧縮硬さと発泡体のみかけ密度から、次の計算式を用いて発泡体の柔軟性を評価し、◎と○を合格とした。
◎:25%圧縮硬さ(kPa)<見かけ密度(kg/m3)であり、かつ25%圧縮硬さ(kPa)<2.5×見かけ密度(kg/m3)−30である。
○:25%圧縮硬さ(kPa)≧見かけ密度(kg/m3)であり、かつ25%圧縮硬さ(kPa)<2.5×見かけ密度(kg/m3)−30である。
×:◎及び○のいずれにも該当しない。
加熱成型加工性については、真空成型時の成型絞り比H/Dで評価を行った。直径がDで深さがHの垂直円筒状の雌型カップにおいて、発泡体を加熱し、真空成型機を用いてストレート成型したときに、発泡体が破れることなく、円筒状に展開、伸長したときの、H/Dの数値が最も大きい値を比較することにより、実施した。直径Dは50mmのカップを使用し、発泡体の表面温度が170℃時の成型絞り比を測定し、その値から、次のとおりの評価とし、◎と○を合格とした。
◎:成型絞り比が0.7以上
○:成型絞り比が0.5以上0.70未満
×:成型絞り比が0.5未満。
製品欠点については、発泡体の長尺ロールを連続して1000m以上製造し、樹脂のゲル化物に起因する発泡体表面の凹凸状欠点および粗大気泡状欠点の観察し、次のとおりの評価とし、◎と○を合格とした。
◎:5mm以上の欠点が無い、かつ、1.5mm以上5mm未満の欠点が5個/100m未満
○:5mm以上の欠点が無い、かつ、1.5mm以上5mm未満が5個/100m以上10個/100m未満
×:5mm以上の欠点がある、または、1.5mm以上5mm未満が10個/100m以上。
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製ノバテックPP EG6D、MFR=1.9g/10分、融点=139℃、結晶融解エネルギー=70J/g):50質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960、密度:935kg/m3、MFR=5g/10分、融点=126℃、結晶融解エネルギー=145J/g):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070、密度:867kg/m3、融点=140℃、結晶融解エネルギー=16J/g):40質量%を、ブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):8質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、押出機を用いて175℃の温度で溶融押出し、Tダイを用いて厚さ:1.5mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製した。このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、60kGyの電子線を片面から照射して架橋シートを得た後、この架橋シートを220℃の温度の塩浴上に浮かべ、上方から赤外線ヒータで加熱し発泡させた。その発泡体を60℃の温度の水で冷却し、発泡体表面を水洗して乾燥させ、厚さが3.0mm、みかけ密度が70kg/m3、ゲル分率が45%の発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):30質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):30質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(住友化学製“タフセレン”(登録商標)X1102、密度:860kg/m3、融点=無し、結晶融解エネルギー=無し):40質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):12質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様にして厚さが1.2mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、50kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(プライムポリマー製“プライムポリプロ”(登録商標) J452HAP、MFR=3.5g/10分、融点=163℃、結晶融解エネルギー=78J/g):70質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):20質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(住友化学製“タフセレン”(登録商標)X1102):10質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):5質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):6質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様にして厚さが1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、90kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(プライムポリマー製“プライムポリプロ”(登録商標)J452HAP):60質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(プライムポリマー製“エボリュー”(登録商標)SP0540、密度:903kg/m3、MFR=3.8g/10分、融点=117℃、結晶融解エネルギー=98J/g):20質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070):20質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):および10質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):6質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:0.7mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、130kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製ノバテックPP EG6D):40質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(プライムポリマー製“エボリュー”(登録商標)SP0540):50質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070):10質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):9質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):5質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:0.6mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、130kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):60質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(プライムポリマー製“エボリュー”(登録商標)SP0540):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(住友化学製“タフセレン”(登録商標)X1102):30質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):15質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):3質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.8mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、50kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):80質量%と、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):20質量%とをブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):9質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.5mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、60kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):50質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)DF−940、密度:893kg/m3、融点=80℃、結晶融解エネルギー=72J/g):40質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):8質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):4質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.2mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、60kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
ポリプロピレン系樹脂(D)(日本ポリプロ製“ノバテック”(登録商標)PP EG6D):50質量%、ポリエチレン系樹脂(E)(日本ポリエチレン製“ノバテック”(登録商標)LL UJ960):10質量%、およびポリオレフィン系樹脂(B)(JSR製“DYNARON”(登録商標)6200P、密度:880kg/m3、融点=97℃、結晶融解エネルギー=86J/g):40質量%をブレンドしたオレフィン系樹脂100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):10質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):6質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、100kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
ポリオレフィン系樹脂(B)(三井化学製“タフマー”(登録商標)PN−2070):100質量部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業製ビニホールAC#R):8質量部、酸化防止剤(BASF社製“IRGANOX”(登録商標)1010):1質量部、および架橋助剤(和光純薬工業製55%ジビニルベンゼン):3質量部を、実施例1と同様にして混合し、実施例1と同様に厚さ:1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製し、このようにして得られたポリオレフィン系樹脂シートに、加速電圧800kV、40kGyの電子線を片面から照射後、加熱し発泡体の長尺ロールを得た。この発泡体の評価結果を、表2に示す。
Claims (4)
- 結晶融解エネルギーが30J/g以上で、融点を130℃以上170℃以下に有するポリプロピレン系樹脂(D)と、結晶融解エネルギーが30J/g以上で、融点を100℃以上130℃以下に有するポリエチレン系樹脂(E)を含有してなる、結晶融解エネルギーが30J/g以上であり、かつ、融点を50℃以上200℃以下に有するポリオレフィン系樹脂(A)、および、結晶融解エネルギーが30J/g未満であるポリオレフィン系樹脂(B)を含む樹脂組成物(C)から得られる発泡体。
- ポリオレフィン系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)の質量比が50:50〜99:1であることを特徴とする請求項1記載の発泡体。
- ポリオレフィン系樹脂(A)中のポリプロピレン系樹脂(D)とポリエチレン系樹脂(E)の質量比が、4:6〜9:1であることを特徴とする請求項1または2記載の発泡体。
- ゲル分率が5%以上90%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡体。
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