JP2015143872A - 湾曲型後面投射スクリーン - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き付く形の円筒型またはドーム型スクリーンなどの、180?より大きい中心角をもつ湾曲型後面投射スクリーンを説明する。【解決手段】スクリーンは、第1層と、第1層上に設けられる第2拡散層とを備え、第2拡散層は、合成樹脂層であり、光吸収材料、および樹脂材料に埋め込まれた光拡散粒子を含有し、吸収係数と厚さとの積が、0.1から2の間となるよう適合されている。合成樹脂層である第2拡散層は、噴霧によって塗布され得る。【選択図】図5

Description

本願発明は、特に多角形、円筒形、または回転楕円形の後面投射スクリーンである湾曲型スクリーンなどを含む巻き付く形の円筒型またはドーム型スクリーンなどの湾曲型後面投射スクリーンに関し、また、当該スクリーンを用いる、没入型ディスプレイまたはシミュレータに関する。
「ACM SIGGRAPH in the Emerging Display Technology Conference Proceedings,August,2007」に公表されたようにEd Lantzによって、大型の没入型ディスプレイに関する研究が発表されている。巻き付く形の円筒型またはドーム型のスクリーンは、より大きな範囲にわたる視野角および状況のよりシームレスな視界を提供することが出来るので、映画館のような適用例において、直線構成の没入型スクリーンよりも好ましいとされている。
図1に概略的に示すような基本的に球状(回転楕円形)であるシミュレータ、若しくは例えば半球状または半円筒状のスクリーンなどを有する、例えば180°を超える大きな角度範囲を有するシミュレータなどにおいて後面投射スクリーンを提供するには、特定の問題がある。半透明の球状の(切り取り部のある球状の)スクリーン2の外側にはプロジェクタ8が配置され、シミュレータが表示しようとする画像をスクリーン2上に投射する。プロジェクタからの画像が重なり合うので、その重なり合う部分の画像が現実的なものであり、歪みが生じないよう、対策をとる必要がある。
スクリーンは後面投射され、拡散スクリーンが必要である。平面的な拡散後面投射スクリーンは公知であるものの、これらは球状の構造に容易に適合させることは出来ない。球状のドーム内での観察に伴う課題の1つは、スクリーンの一方からの光が、スクリーンの反対側に当たるということである。この点で、スクリーンに投射される唯一の光は周辺光を光源とするものであり、シミュレータが位置する筐体内に適切な遮光部材を配することによってそれらの光を避けることの出来る平面スクリーンとは異なる。しかし球状スクリーンにおいては、スクリーンの一方における画像自体が、他方における画像にとっての周辺光となる。このことによって得られる、コントラストが影響を受けることとなり、平面スクリーンと同レベルのコントラストが求められるのであれば、平面スクリーンにとって適切な材料が球状スクリーンにとって適切な材料とはならない。
現時点で、球状スクリーンの相矛盾する必要条件の全てを併せ持つ利用可能な拡散体はない。拡散体によっては大きなHGAを有するかもしれないが、それは鮮明さを犠牲にしたうえでのことである。他の拡散体は優れた鮮明さを有するかもしれないが、スペックルの面で劣っている。さらに他の拡散体は非常に良好な透過ゲインと反射ゲインとのバランスを保っており画像の高い輝度および高いコントラストが得られるかもしれないが、透過ハーフゲイン角が犠牲となっている。
本願発明は、特に多角形、円筒形、または回転楕円形の後面投射スクリーンである湾曲型スクリーンなどを含む巻き付く形の円筒型またはドーム型スクリーンなどの湾曲型後面投射スクリーンを提供することを目的とし、また、当該スクリーンを用いる、没入型ディスプレイまたはシミュレータを提供することを目的とする。
本願発明は、巻き付く形の円筒型またはドーム型スクリーンを含む、180°より大きい中心角をもつ湾曲型後面投射スクリーンを提供する。湾曲型後面投射スクリーンは、第1層と、第1層上に設けられる第2拡散層とを備え、第2拡散層は、光吸収材料および光拡散粒子を含有する。そのような巻き付く形の円筒型またはドーム型スクリーンの半径は、1メートルから15メートルを超える半径を有していてよい。
第2拡散層は合成樹脂層であってよい。光拡散粒子は樹脂材料に埋め込まれていてよい。光吸収材料は樹脂材料に埋め込まれていてよい。第2拡散層は、吸収係数と厚さとの積が、0.1から5の間、例えば0.5〜5の間となるよう適合されていてよい。第2拡散層は噴霧に塗布されてよい。
第2層のパラメータ
A.拡散粒子
粒子のサイズ<d>=2.0〜40.0[um]
粒子の濃度c=1〜25%(重量)
B.粒子を含有する溶剤、組成
層の厚さ<t>=200〜2000[um]
溶剤と粒子との間のRI差Δn=0.01〜0.15
C.吸収染料または顔料
吸収係数α=200〜6000[1/m]
本願発明は、背面投射スクリーンとして用いる二層シートを備える物品を提供する。背面投射スクリーンは、第1層と、第2合成樹脂拡散層とを有する。第1層は、ガラス層か、または合成樹脂層である。第2合成樹脂拡散層は、光拡散粒子および光吸収材料を含有する。光拡散粒子の第2合成樹脂拡散層内での重量濃度は、1〜25%である。粒子の屈折率と樹脂材料の屈折率との差は、0.01〜0.15である。拡散層の厚みのばらつきは、30cmの底面半径を有する球状キャップ内において5%未満である。物品の透過ハーフゲイン視野角は>45°または>55°であり、透過ピークゲインは>0.25である。
散乱方向と鏡面正反射方向との間の角度である散乱角が>30°である場合に反射ゲインは<0.1であってよく、散乱角が>15°である場合に<0.2であってよい。
第2合成樹脂拡散層の吸収係数は、200〜6000/メートルであってよい。
粒子は、2.0〜40ミクロンに相当する球径を有してよい。
本願発明は、背面投射スクリーンとして用いる複数層からなるシートを備える物品を提供する。背面投射スクリーンは、光拡散粒子および光吸収材料を含有する合成樹脂拡散層を少なくとも有する。光拡散粒子の合成樹脂拡散層内での重量濃度は、1〜25%である。粒子の屈折率と樹脂材料の屈折率との差は、0.01〜0.15である。全吸収層の厚みの全体的なばらつきは、30cmの底面半径を有する球状キャップ内において、層の合計厚さの5%未満である。物品の透過ハーフゲイン視野角は>55°であり、透過ピークゲインは>0.25である。
散乱方向と鏡面正反射方向との間の角度である散乱角が>30°である場合に反射ゲインは<0.1であってよく、散乱角が>15°である場合に<0.2であってよい。
少なくとも1つの合成樹脂拡散層の吸収係数は、200〜6000/メートルであってよい。
粒子は、2.0〜40ミクロンに相当する球径を有してよい。
本願発明は、背面投射スクリーンに用いる複数層からなるシートを備える物品を提供する。背面投射スクリーンは、光拡散粒子を含有する合成樹脂拡散層と、少なくとも1つの合成樹脂吸収層とを少なくとも有する。光拡散粒子の少なくとも1つの合成樹脂拡散層内での重量濃度は、1〜25%である。粒子の屈折率と樹脂材料の屈折率との差は、0.01〜0.15である。全吸収層の厚みの全体的なばらつきは、30cmの底面半径を有する球状キャップ内において、層の合計厚さの5%未満である。物品の透過ハーフゲイン視野角は>55°であり、透過ピークゲインは>0.25である。
散乱方向と鏡面正反射方向との間の角度である散乱角が>30°である場合に反射ゲインは<0.1であってよく、散乱角が>15°である場合に<0.2であってよい。
吸収係数は、200〜6000/メートルであってよい。
粒子は、2.0〜40ミクロンに相当する球径を有してよい。
図1は、本願発明で用いられるドーム型スクリーンを示す。 図2は、入り口を有する、本願発明で用いられるドーム型スクリーンを示す。 図3は、本願発明に係る二層スクリーンによる、光の前方散乱を示す。 図4は、本願発明の実施形態によって得られる輝度を視野角の関数として示す。 図5は、スクリーンの他の部分からの入射光がコントラストにどのような影響を与えるかを示す。 図6は、本願発明で用いられるスクリーンの後方散乱光および表面反射を示す。 図7は、本願発明の実施形態における、垂直入射光の後方散乱を示す。 図8は、本願発明で用いられるスクリーンへ入射する平行光束を示す。 図9は、本願発明で用いられるスクリーンへ入射する平行光束を示す。 図10は、本願発明の実施形態に係る、コーティングの透過ゲイン値を示す。 図11は、本願発明の実施形態に係る、コーティングの反射ゲイン値を示す。 図12は、本願発明の実施形態に係る、コーティングを塗布する際の噴霧パターンを示す。 図13は、本願発明の実施形態に係る、コーティングを塗布する際の噴霧パターンを示す。 図14は、本願発明の実施形態に係るコーティングより得られる、着色添加物の含有率とピークゲイン値との関係を示す。 図15は、前方散乱および後方散乱を示す。 図16は、バルク散乱を示す。 図17は、バルク拡散による透過(左)および反射(右)を示す。 図18は、透過スクリーンゲイン値(左)および反射スクリーンゲイン値(右)を示す。 図19は、バルク拡散による鮮明さの低下を示す。 図20は、周辺光によるコントラストの低下を示す。 図21は、前方散乱した光が後方反射することによるコントラストの低下を示す。 図22は、本願発明で用いられる実質的に湾曲型であるスクリーンへの後面投射を示す。 図23は、スクリーンの前方左側に位置する観察者が知覚する輝度の均一性を示す。
本願発明を特定の実施形態に関し、また特定の図面を参照し説明するが、本願発明はそれらによって限定されるわけではなく、請求項によってのみ定められる。参照される図面は、概略を示すものであり、限定的に解釈されるべきではない。図面においては、説明を目的とし、いくつかの要素のサイズは実際よりも大きく示され、縮尺通り示されていない。「備える」という表現が本セクションおよび請求項において用いられるが、他の要素または段階を除外するものではない。さらに、第1、第2、第3などといった表現が本セクションおよび請求項において用いられるが、同様の要素を区別するべく用いられているのであって、必ずしも順序または時間的な順番を説明することを目的として用いられてはいない。そのように用いられる表現は適切な状況においては互換的に用いることが出来、本明細書に説明する本願発明の実施形態は、本明細書で説明される、または示されるものとは異なる順序で実施されてもよいことが理解されよう。
本願発明は背面投射スクリーンまたは後面投射スクリーンに関する。背面投射(RP)スクリーンは、プロジェクタからの入射光を異なる複数の方向へ散乱させる(図15)。光の散乱は、前方散乱と後方散乱とに分類される。後方に散乱させられた光線は、スクリーンから見て入射光と同じ側に存在し、前方に散乱させられた光線は、反対側に存在する。背面投射スクリーンにとって、前方方向に散乱させられた光は視覚に用いられるので有用な光である。後方散乱光は損失であり、最小化されるべきである。光線の後方散乱パターンは、双方向反射率分布関数(BRDF)によりその特徴が表され、前方散乱パターンは、双方向透過率分布関数(BTDF)によりその特徴が表される。これらの関数はパラメータとして、入射光線および出射光線の方向を含んでいる。背面投射スクリーンは、より単純な関数であるスクリーンゲイン値によってその特徴を表されることが多い。スクリーンゲイン値は、理想的な、吸収がゼロのランベルトスクリーンの輝度に対する、スクリーンの輝度の比によって定義される。理想的な、吸収がゼロのランベルトスクリーンの輝度は、
Figure 2015143872
として定義される。式中、Eはスクリーンの後面の照度であり、Lは、スクリーンの前方に位置する観察者によって知覚される輝度である。一般的に、理想的なランベルトスクリーンの輝度は、スクリーン表面の照度にのみ依存する。
バルク拡散による背面投射スクリーンは、バルク散乱を利用し(図16)、光を異なる複数の方向へ散乱させる。これらのスクリーンは円形対称であることが多く、つまり、輝度は、観察する方向と正反射方向との間の角度(図17)にのみ依存する。
Figure 2015143872
この場合、背面投射スクリーンのゲイン特性は、2つの2次元のグラフによって表すことが出来る(図18)。角度がゼロの場合のゲイン値は、ピークゲイン値と呼ばれ、ゲイン値がピークゲイン値の半分となる角度は、ハーフゲイン角(HGA)と呼ばれる。
バルク拡散を利用したスクリーンの光学的性質は、重要な意味合いを持つ。背面投射スクリーンを実現するやり方のうち単純なものの1つは、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、粘土、胡粉などを、ポリエステル、ポリカーボネートまたはPMMAなどの透明なバルク材料へ添加することである。この添加の重量パーセントは、20%の範囲で行われる。これらの無機物を添加することにより、空洞が形成され、バルク材料が不透明になる。そのような背面投射スクリーンの品質は非常に低いものとなる。多量の光が後方散乱され、および/または、隣接する画素に留まり、鮮明さおよびコントラストが悪影響を受ける(図19)。この現象を画素のクロストークと呼ぶ。この現象に加えて、透過ゲイン値が低下し、スクリーンが乳白色となる。
バルク拡散によるスクリーンが、画素のクロストークが少なく、はっきりと見えるものであった場合でも、コントラストが低いものとなり得る。周辺光が多い環境にスクリーンが設置された場合、その周辺光によってコントラストが低下する。暗い画素を含む画素が周辺光によって照らされ、光が部分的に観察者の方向へ後方散乱させられる(図20)。よって、周辺光がなかった場合と比べて、暗い画素が明るく感じられる。つまり、画像のコントラスト比が低下する。
ランベルトスクリーンのコントラスト比は、
Figure 2015143872
と表すことが出来る。
照度が低く、E_darkが非常に小さい場合、
Figure 2015143872
となる。
この数式より、コントラスを上げるには、周辺の照度を下げるやり方、および透過ゲイン特性と反射ゲイン特性との差を大きくする(g_trans>>g_refl)やり方の、2つのやり方があることが分かる。
湾曲型スクリーンの場合、前方散乱光の一部は暗い画素へ到達し、そこで観察者の方向を含む全方向に後方散乱させられる(図21)。またこの場合において、コントラスト比は低下する。上述の数式から、周辺の照度が任意のものである状況において、透過ゲイン特性と反射ゲイン特性との差を大きくすることにより(g_trans>>g_refi)、コントラスト比が高くなる。
この理論は、ランベルトスクリーンとは異なるスクリーンを考慮した場合にも当てはまる。
本願発明の実施形態によると、拡散コーティングの光学的性質が最適化される。拡散コーティングされたスクリーンは、例えば180°以上の中心角を有する実質的に湾曲した背面投射スクリーンに適している。湾曲したスクリーンとは、例えば、船舶のブリッジにおける窓を模したシミュレータスクリーンのような、多角形となるように屈曲したスクリーンを含む。後面投射の構成において、スクリーンの観察は中空側で行われ、投影されるのは凸面側である(図22)。実質的に湾曲したスクリーンとは、観察側において、少なくとも2つの法線が互いに実質的に対向するスクリーンのことを指す。言い換えると、スクリーンの少なくとも2つの法線が、180°の角度で交わるということである。そのようなスクリーンにおいて、スクリーンの反対方向から前方散乱された光を受ける領域が少なくとも1つある(図21を参照)。このことから、良好なコントラスト比を得るには、透過ゲイン特性と反射ゲイン特性との差を大きくする必要があることが分かる。
バルク拡散スクリーンのコーティングに求められる2つ目の条件は、透過ハーフゲイン角が出来る限り大きくなければならないということである(図18を参照)。観察者が複数である場合および観察者の頭部位置が変わる場合において、このことは重要である。HGAがかなり小さい場合、スクリーンは非常に高い指向性をもったものとなる。このことが意味するのは、電子的または光学的な補償がなされない限り(つまり、スクリーンの後面での照度がスクリーンの位置に依存しない)、スクリーンの輝度の均一性は非常に低くなるということである(図23を参照)。電子的または光学的な補償により輝度を均一化することも可能ではあるが、この効果は観察者が1人である場合にのみ有効である。
これらの必要条件の他に、画像の鮮明さおよびスペックルなどに関して他の必要条件がある。
本願発明の実施形態によると、コーティングの前方散乱特性および後方散乱特性を決定づけるパラメータには、拡散層内に含まれる光拡散粒子、これらの粒子を含有する溶剤、および吸収染料、顔料または光の吸収を目的として用いられる他の材料が含まれる。光拡散粒子は、それらの形状、サイズ、屈折率、および濃度によってその特徴が表される。粒子を含有する溶剤は、その屈折率および厚さによってその特徴が表される。溶剤は経時的に非常に安定しているものでなくてはならず、経時的に変色が起こらないものである。顔料などの吸収材料は、それらの安定性および濃度によってその特徴が表され、中間色でなければならない。
拡散コーティングの光学パラメータに影響を及ぼす全てのパラメータを調整することにより、解像度が高く、コントラスト比が高く、輝度が高く、ハーフゲイン角が大きく、かつスペックルのない拡散コーティングを得ることの出来る、パラメータの組み合わせを見つけ出すことが出来る。得られる非対称性は、0.25を超える前方散乱ピークゲイン値、45°を超えるか、より好ましくは55°を超え、80°または70°未満の前方散乱ハーフゲイン角、および15°を超える角度に対し0.20未満であり、30°を超える角度に対し0.10未満である後方散乱ゲイン値によりその特徴が表される。
本願発明の一実施形態は、特にドーム型スクリーンなどの湾曲型スクリーンに関する。ドーム型スクリーンは多角形、円筒形、回転楕円形、または球形の背面投射スクリーン2であってよい(図1および図2を参照)。例えば、球などのドーム内の観察空間の視野は、(球の中心を原点とする一般的な球面座標(r、θ、φ)を用いると)理論的には0≦θ≦2πかつ0≦φ≦2πである。球などのドームは、底部に開口4を設けるべく、一部が切り取られ(切断され)ている。開口4または、別個の開口6をアクセスに用いることが出来る。この場合、(球の中心を原点とする一般的な球面座標(r、θ、φ)を用いると)視野は、0≦θ≦2πかつ0>φ<2πである。しかし、本願発明の実施形態は、視野が0≦θ≦πかつ0>φ<πである湾曲型スクリーンで用いても有利である。そのようなスクリーンは、船舶のブリッジのシミュレータなどに用いることが出来る。なぜなら、例えば屋根が外の、垂直方向の視野を妨げるので、ブリッジの窓の外の視野が限定されるからである。他の例は、観察者が前方のみを見る半ドーム型スクリーンである。この場合の視野は、(球の中心を原点とする一般的な球面座標(r、θ、φ)を用いると)0≦θ≦πかつ0>φ<πである。
湾曲型スクリーンまたはドーム、特に例えば球などの多角形、円筒形または回転楕円形のスクリーンは光学的に透明であり、かつ力学的な安定性が保証される力学的特性および寸法を持つ構造を有している。ドームまたは球などの湾曲型スクリーンの一面、典型的には内面は、必要とされる散乱光学特性を有する内層を有している。高いコントラスト比、高い解像度(MTF−値)、人為的な影響を受けにくいことおよび大きな視野角などの特性の良好なバランスが一般的に求められる。球などの湾曲型スクリーンの外部にはいくつかのプロジェクタ8が配置され、これらプロジェクタ8からの画像が内層において形成される。MTFは、変調伝達関数(Modulation Transfer Function)の省略形であり、光学システムが黒と白の画像をどの程度良好に解像出来るかの特徴を表すのに用いられる。MTFは、ドームにおいて目がどこまでの画像を知覚出来るかということと結び付けられる。例えば、飛行シミュレーションに用いられるドームは、パイロットがシミュレーション上の数キロ離れた位置にある飛行機を見分けられるように、高い解像度を有することが重要である。つまり、シミュレータは20/20 eyesightの実際の限界に対応する解像を有する必要がある。http://www.bobatkins.com/photography/teclmicaymtf/mtfl.htmlおよびhttp://www.videovantage.com/?p=805を参照されたい。
理論に制限されることなく、内層上での良好な画像形成を実現するには、以下のような光学特性が好ましい。
理想的な投射スクリーンでは、輝度は視野角の影響を受けない(ランベルトエミッタ:L(θ')=一定=L0)。スクリーンのゲインgは、100%反射である理想的なランベルト反射基準での輝度に対する、スクリーンの前方方向の輝度の比として定義される。いくつかの適用例においては観察容量(observation volume。観察者のeye−box)が制限されるが、異なるプロジェクタからの画像が重なる領域においては良好なブレンディング(blending)が求められるので、ランベルトエミッタに近似するのが好ましい。
良好な視界を確保するべく、輝度のレベルは好ましくは、一定の最低レベルよりも高いものである。輝度のレベルは、プロジェクタによって生成される光束、画像内のエリアおよび内層の光学特性の関数である。
良好に画像を再生するには、球などの湾曲型スクリーン内で観察される画像のコントラスト比は、一定の最低レベルよりも高い。コントラスト比は通常、格子状のパターンを用いて測定される。スクリーンの照らされた部分によって散乱された光は、画像の暗い部分を照らし(クロストークおよび統合効果)、結果として、コントラスト比が低下する。球などの湾曲型スクリーンの内層は、画像の暗い部分を照らす散乱させられた光の影響を最小限にすべきである。内層の後方散乱特性は、クロストークのコントラスト比への影響を軽減できる。
内層は画像の解像度を維持しなければならない。内層での光の散乱により、画素からなる画像へのぼかし効果が起こり得る。このことはインパルス応答として表すことも出来、またはMTF−値によってこの効果を数値化することが出来る。スクリーンに起因するMTFの減少は最小化されるべきである。
内層はスペックル雑音を生成しないことが好ましい。スペックル雑音は、表示される画像上に重ねて表示される粒状のパターンであり、空間的および時間的な光の干渉性によって生じる。表面の粗さまたは散乱粒子によって散乱させられたウェーブレット(wavelet)は、観察する地点において干渉し得、かつ粒状のパターンが生成される。
前方散乱
光の前方散乱(図3を参照)は、表面拡散、ホログラフィック拡散またはバルク拡散によって引き起こされる。バルク拡散は、内層のバルク内の(光拡散粒子とも呼ばれる)散乱粒子によって引き起こすことが出来る。この場合、屈折率n1をもつ散乱粒子は、屈折率n2をもつ樹脂またはガラスなどの材料内に分布されている。粒子は好ましくは球状であるが、回転楕円形、ポテト型の形状、円筒形、楕円形、卵形など他の形状であってもよい。バルク散乱の場合、散乱の円錐角θは、Δn=n1−n2、球状の散乱粒子の平均直径d、散乱粒子の重量濃度c、および内層の厚さtに依存する。
Figure 2015143872
拡散体は、ランダム変数である振幅透過率|d(x,y)|によりその特徴を表すことが出来る。拡散体の振幅透過率の自己相関関数R(x、y)は、多くのタイプの拡散体について、
Figure 2015143872
によって表すことが出来、ここでLは拡散体の相関長である。拡散体の散乱角θは、相関長に関連する。
Figure 2015143872
バルク拡散体は、所望される輝度分布L(θ)をもたらすよう設計される。図4には、実際的な実施例として、本願発明の実施形態によって得られる輝度を視野角θの関数として示す。
理想的なランベルトエミッタは、−π/2≦θ≦π/2に対して、一定である輝度を有するであろう。
重要な意味合いをもつ特徴は、「ハーフゲイン角」と呼ばれる、輝度が最大輝度の50%になる角度である。本実施形態において、ハーフゲイン角は、およそ70°≒1.22radである。測定された0°での輝度は、およそ74cd/mであった。この場合、理想的なランベルトエミッタの0°での輝度は、191cd/mである。(「スクリーンピークゲイン値」と呼ばれる)0°でのスクリーンゲイン値gは、この場合0.38である。
散乱粒子を利用した拡散の重要な意味合いを持つ一般的な欠点は、散乱の円錐角を大きくすることによって引き起こされる、画像のぼやけ具合が増すことである。
後方散乱
球の内部の画像の他の部分から入射する光によって(図5)、コントラスト比が低下する。このコントラスト比の低下を最小限にするべく、反射および後方散乱は、可能な限り最小限とするべきである。このことは、任意の内層に対する重量濃度Cdyeで、染料、顔料および着色料などが例として挙げられる、暗いまたは黒色の材料などの光吸収材料を内層に加えることによって達成することが出来る。内層は、屈折率n1をもつ光散乱粒子も含有する。光散乱粒子の屈折率n1は、樹脂の屈折率n2よりも小さい(n1<n2)。黒色の染料は、1未満の反射係数ρおよび光吸収係数α(単位m−1)をもつ。
反射光は、樹脂内の拡散体からの後方散乱光、およびコーティングの表面特性に依存する表面反射光という、2つの要素を有する(図6を参照)。
図7は、本願発明の実施形態における、垂直入射光によって引き起こされる後方散乱光の測定値を示す。
前方散乱と比較して、後方散乱はより正反射的である。より強い正反射によってコントラスト比は実質的に高くなる。
後方散乱は、比較的小さな散乱角を有する。このことについて説明する。a)内層の染料または粒子などの光吸収体の光吸収係数αにより、およびb)後方反射する光の平均移動距離は、前方方向に向かう光の平均移動距離の2倍の長さであるので、内層がより薄い(平均厚さδ<t)ものであることにより、後方散乱に寄与し、結果的に散乱角を小さく出来る。
解像度
本願発明の実施形態によると、光吸収材料は例えばスクリーンの内層に添加されるなどして、スクリーンの内層に存在する。例えば、黒色の染料または顔料などの暗い色を有する物質を内層に添加し、拡散体のぼかし効果を軽減し、高いMTF−値をもつ画像を形成する。このことは、本願発明によれば、顔料、着色料または材料の光吸収特性を利用して達成することが出来る。光吸収特性を有する材料の一例は、カーボン粒子である。
内層の吸収係数α 黒色の染料または顔料などの暗い色を有する物質の濃度=Cdye
(説明を簡潔にするべく1次元の場合を考慮する。)
吸収性染料を有さない内層の、x=0が中心であり、x=0を中心として対称である場合のインパルス応答関数I(x)を想定する。吸収係数αを有する暗い色の染料または顔料などの暗い色を有する物質を添加することを想定する。|x|を高くするには、光は内層を通って(平均的に)長い距離移動しなければなく、その結果として、吸収量が多くなる。よって、吸収係数αを有する染料または顔料などの暗い色を有する物質を含む内層の点広がり関数は、I(x)・exp(−α・f(x))となる。f(x)=f(−x),f(x)>0および
Figure 2015143872
このことは、染料または顔料などの暗い色を有する物質が添加された場合に、MTFの低下をかなり軽減できることを意味する。
スペックル雑音
投射システム内の光は単色ではなく、広がりを有する光源によって生成されるが、スクリーン上に形成される画像は、スペックル雑音を示し得る。ファンシッター・ゼルニケの定理によってコヒーレンス幅を計算することが出来る(M.BornおよびE.Wolf,Principles of Optics)。2θ'の開口を有する投射レンズを用いた場合、コヒーレンス領域の直径は、
Figure 2015143872
と表すことが出来る。
倍率mおよびF値F/#を有する投射システムにおいては、ΔD=2・λ・m・F/#となる。
小さなサイズの光変調器(対角〜1インチ)を有するプロジェクタでは大きな倍率が求められ、そのようなプロジェクタのF値はおよそ2.5なので、高度にコヒーレントな領域は、比較的大きくなる。このことが意味するのは、そのような領域からの光が散乱させられると、受光側で干渉が起き、スペックル雑音が生成されるということである。
実施例
λ=550nm、m=80およびF/2.5の場合、コヒーレンス幅は220μmとなる(θ'≒2.5・10−3rad)。
散乱の円錐角が140°である拡散層の場合、コヒーレンス領域は、直径≒0.59μmとなる。
目は、1.5m離れた観察位置において、およそ1分角=0.29・10−3radの分解能を有し、直径≒436μmの分解能セルを有する。目の解像スポットにおける統計的に独立したコヒーレント領域の数は、この場合、およそ500・10である。スペックル雑音は、当該拡散体によって効果的に減少させることが出来る(「Speckle−free rear−projection screen using two close screens in slow relative motion」,E.Rowson,A.Nafarrate,R.Norton,J.Goodman,J.Opt.Soc.Am.Vol.66,No.11,November 1976)。
本願発明の態様によると、散乱粒子(d,c,Δn,n1<n2)を含む薄い色のついた内層(α,t)は、パラメータα、t、d、c、Δnの適切な選択により、MTFの低下を軽減しつつ、鮮明な画像を維持することが出来る。このことは、平面スクリーンおよび湾曲型スクリーンに適用することが出来る。しかし、湾曲型スクリーンの場合に求められるパラメータは、平面スクリーンの場合に求められるパラメータとは異なる。
本願発明の態様によると、散乱粒子(d、c、Δn、n1<n2)を含む(吸収係数αを有する)薄い色のついた内層は、α、d、c、Δnの適切な選択により、(ハーフゲイン角>50°である)ランベルトエミッタに近似した前方散乱を実現することが出来、鏡面正反射鏡に近似する後方散乱を実現することが出来る。
本願発明の態様によると、前方散乱がランベルトエミッタに近似し、後方散乱が鏡面正反射鏡に近似した場合に、>10:1のコントラスト比が、球内で、または一定の曲率を有するスクリーンにおいて、実現することが出来る。
本願発明の態様によると、パラメータd、c、t、Δnの適切な選択により、低いスペックル雑音レベルを実現することが出来る。このことは、平面スクリーンおよび湾曲型スクリーンに適用することが出来る。
本願発明の態様によると、低いスペックル雑音レベルは、スクリーンのMTFを良好に維持することと組み合わせて実現することが出来る。このことは、平面スクリーンおよび湾曲型スクリーンに適用することが出来る。
本願発明の態様によると、湾曲型スクリーンまたはドームの最適な吸収係数αは、平面構造の場合と同じである必要はない。
本願発明の実施形態によると、ドームに適した値αは、560μmのコーティング厚さに対しおよそ1650/メートルであり、αとdとの積はα*d=0.924となる。α*dは大きさのない(dimensionless)定数である。吸収はα*d(厚さ)に依存するので、2つの値の積は、コーティングの品質を評価する際の有用なパラメータとなる。
他の実施形態において、ドームの適切な値αは、560μmのコーティング厚さに対しおよそ3000/メートルであり、αとdとの積はα*d=1.64となる。
さらに他の実施形態において、ドームの適切な値αは、560μmのコーティング厚さに対しおよそ4200/メートルであり、αとdとの積はα*d=2.3となる。
本願発明において、以下の表に説明するコーティングの組成に関する範囲に含まれる値によって得られる、α*dの値が有効であり、α*dの値は用いられるバインダー/ポリマーおよび添加物の正確な性質とはほぼ無関係である。例えば、α*dの値は0.8〜1.2または0.5〜1.5の範囲が適切であり、状況によっては、0.1〜2の範囲が適切である。層によりはっきりとした色を付けることにより、コントラストおよび/または解像度に関してより良好な結果を得ることが出来るので、α*dの他の適した範囲は、0.1〜5、または0.5〜5である。
吸収係数αを得るべく用いられる材料は、本願発明に関して大きな影響を及ぼさない。本願発明は、例えば炭素などの特定の着色料または添加物に限定されず、それら特定の着色料または添加物の(ppmなどで表される)特定の濃度に限定されない。
本願発明の態様によると、Gr(後方散乱のゲイン値)は、大きな角度において、主にαの関数である。本願発明の態様によると、>40°の角度に対しGr<0.1である場合に最適な結果が得られる。例えば、好ましくは、Gr<0.07である。
本願発明の実施形態で用いられるスクリーンの内層コーティングのパラメータの範囲を、以下の表に示す。
Figure 2015143872
粒子は、例えばポリオルガノ−シルセスキオキサンから形成されてよく、粒子が埋め込まれる樹脂材料は、PMMAなどのアクリルポリマーであってよい。光吸収顔料は、カーボン粒子であってよい。
前方散乱(透過ゲイン)と後方散乱(反射ゲイン)との差 前方散乱特性と後方散乱特性との差は、本願発明の重要な意味合いを持つ側面である。
前方散乱と後方散乱との差を測る有意義かつ実際的な測定方法は、透過ゲインと反射ゲインとの差を測ることである。
Figure 2015143872

Figure 2015143872
との比は、透過ゲインと反射ゲインとの差を測るのに適した基準である。g(φ):透過ゲインg(φ):反射ゲインφ:視野角
Figure 2015143872
Φはスクリーンの領域S上に入射するコリメートされた光線の光束である。L(φ)は測定された輝度である(図8および図9を参照)。
Figure 2015143872
図10および図11は、本願発明の実施形態に係る材料を用いた場合に測定された反射ゲインおよび透過ゲインの値を示す。
測定値g(φ)およびg(φ)に基づき、以下のような計算を行うことが出来る。
10deg<φ<40degおよびΔφ=30degに対し
Figure 2015143872
並びに、6deg<φ<15degおよびΔφ=10degに対し
Figure 2015143872
Figure 2015143872
Figure 2015143872
Figure 2015143872
この場合、γ≒14である。
γは、輝度と、コントラスト比と、画像の鮮明さとの間で、必要とされるようなバランスを取るべく、十分に大きくなくてはならない。
本願発明の実施形態によると、十分に大きな値とはγ>7である。
高いCRを得るのに重要な意味合いを持つ他の条件としては、大きなθに対する反射ゲインg(θ)の値である。θ>40degに対し、g(θ)<0.1
本願発明において重要な意味合いを持つ側面は、例えば球状など湾曲型の背面投射スクリーンのコーティングである。本願発明によると、背面投射スクリーンの透明なドームの内部において、高品質なコーティングが提供される。平方根積分(square root integral)(=SQRI)の公式に基づき計算すると、ドーム型のスクリーンのコーティングに求められる条件は、一般的な平面スクリーンのコーティングとは異なることが分かる。平方根積分は、ディスプレイの画質を表す数値である。当該数値では、差が顕著に表れる。当該値が大きければ大きい程、スクリーンの品質は高いということである。非常に重要なのは、所望されない光のコントラスト比への影響である。平面スクリーンの場合、所望されない光というのは一定レベルの周辺光である。球状スクリーンの場合、所望されない光は、球状スクリーンのまとまりを持った形状に起因する、スクリーンコーティングによって反射される光である。コーティングを通って散乱させられた後、直接観察者の目に到達しない投射光は全て、球状スクリーン上で複数回反射された後に、観察者の目に到達する。よって、スクリーン上の暗い区域が、明るい区域によって照らされることとなり、すなわち、球状スクリーンのコントラスト比が低減するということである。
周辺光の変調度に対する影響
任意の空間波長に対し、SQRIは、変調度の平方根を閾値変調で除算した値に比例する。人間の目のコントラスト感度およびその画質に対する影響は、P.G.J.Barten,p157に説明されている。一定の輝度レベルを想定した場合、閾値変調も一定であるので、周辺光の変調度に対する影響のみ考慮すればよくなる。変調度またはコントラスト変調Mは、輝度の平均値に対する、輝度変化の振幅の比として定義される。
Figure 2015143872
ここでΔLは最高輝度と最低輝度との差であり、<L>は平均輝度である。
周辺光は、最高輝度および最低輝度に対して等しく影響を与える。変調度の数式は、
Figure 2015143872
となり、ここでAは、観察者が知覚する、スクリーン上での反射後の周辺光の輝度である。
平面スクリーンの場合、周辺光の輝度Aは一定である。周囲光のレベルが高ければ高い程、変調度の低下度は大きく、SQRI値は小さくなる。周辺光の影響を低減させるべく、ディスクプレイの光量を多くしてもよい。
(湾曲型スクリーンの例として)球状スクリーンの場合、周辺光の輝度Aは球の平均輝度に比例する。この場合の変調度は、
Figure 2015143872
と表すことが出来る。
ディスプレイの光量を多くしても変調度への影響はないので、βを小さくする必要がある。
顔料または染料などの吸収材料の変調度に対する影響
スクリーンコーティングは少なくとも1層からなり、コーティングの吸収は、吸収係数αおよび厚さdによってその特徴が表される。光が層を一度通過すると、exp(−αd)だけ減衰する。
Figure 2015143872
周辺光が2度層を通過すると、exp(−2αd)だけ減衰する。
Figure 2015143872
このことから、平面スクリーンの場合、変調度は、
Figure 2015143872
と表すことが出来る。
(湾曲型スクリーンの例として)球状スクリーンの場合、変調度は、
Figure 2015143872
と表すことが出来る。
現実の背面投射においては、周辺光Aは、例えば0.1など、ディスプレイ光の平均<L>の数分の一程度である。よって、良好な変調度を維持するには、吸収は全く必要とされないか、若しくは、吸収は限られた程度であってよい(数式6)。球状スクリーンの場合、変調度を維持するには吸収量を増やすしかない(数式7)。
ここで、平面スクリーンおよび球状スクリーンの両方で同じ変調度を得る方法を考える。このことを達成するには、
Figure 2015143872
が満たされる必要があり、ここではコーティング厚さが同様であることを想定している。Aは、観察者が知覚する、スクリーン上での反射後の周辺光の輝度であるので、
Figure 2015143872
と表すことが出来る。ここでA'は入射する周辺光の輝度であり、β'は反射率であり、βより僅かに大きな値である。理論的には、極限では、これらの値は等しい。現実の投射においては、周辺光Aは、例えば平均輝度の20%など、スクリーンの平均輝度の数分の一である。これによって、反射率に関し、次のような数式が得られる。
Figure 2015143872
反射率間の僅かな差を無視した場合、つまり、
Figure 2015143872
とした場合、吸収係数間の差に関して以下の数式を得ることが出来る。
Figure 2015143872
つまり同様の画質を得るには球状スクリーンのコーティングの吸収係数は、平面スクリーンのコーティングの吸収係数よりも高いln(5)/dだけ高くなくてはならない。つまり、球状スクリーンで平面スクリーンと同様の画質を得るには、平面スクリーンよりもかなり多くの光を吸収する必要がある。コーティング厚さが350ミクロンであるとすると、差は、
Figure 2015143872
となる。
このことが意味するのは、平面スクリーンおよび湾曲型スクリーンはそのコーティングの厚さが同じである場合、α*dの値の差は、4600×dであるということである。よって、本願発明の実施形態に係る湾曲型スクリーンのコーティングのα*dの値は、従来の後面投射平面スクリーンのコーティングのα*dの値と、実質的に異なる値となる。
吸収材料の添加
少なくとも1つの層に吸収材料を添加することにより、得られる結果には大きな差が表れる。輝度に関する数式の指数因子からも明らかであるように(数式4)、コーティングは、厚さのばらつきから影響を極度に受けやすい。許容できる範囲の輝度の均一性を得るべく、厚みのばらつきは細心の注意を払って制御されなければならない。そのようなコーティングを塗布する1つのアプローチが噴霧塗布である。局所的な輝度のばらつきを3%に留めるには、局所的な厚さのばらつきは特定のコーティング構成によっては、2.7%未満にする必要がある。局所的な輝度のばらつきを5%に留めるには、局所的な厚さのばらつきは特定のコーティング構成によっては、4.5%未満にする必要がある。
好ましい実施形態によると、コーティングは噴霧により球の内部へ塗布される。コーティングは好ましくは、水性懸濁液として塗布される。用いることのできる噴霧のタイプのうち、エアレス噴霧は、厚さの良好な均一性が得られないのであまり好ましくない。コーティングは表面の品質が良好な状態となるよう塗布されなければなく、このことは、許容範囲の厚さを得るのに重要である。球状スクリーンの内部から見たとき、厚さのばらつきは容易に目によって知覚され、観察に支障を来す。さらに、例えば>70μmなどのかなり厚い層を塗布する必要がある。実験により、従来のエア噴射方法はそれほど適していないことが分かっている。本願発明の実施形態によると、エアアシスト方法が好ましく、または回転ベルカップ方法(rotational bell cup method)が好ましい。エアアシスト方法は、エアレス技術と従来の噴霧技術との中間的な方法である。エアアシスト噴霧は、典型的には、コーティング材料の微粒子化に、2,100〜21,000kPaの空気圧および流圧を用いる。この機材によって、多量の吹き付けおよび塗布が可能となる。
流圧はエアレスポンプによって行われ、これにより、エアスプレーガンでは不可能な、質量の大きな材料の噴霧が可能となる。エアレスチップ(ノズル)からスプレー内に圧縮された空気が導入され、より細かな微粒子化が行われる。
回転ベルカップ方法は、塗料塗布器として、回転式の噴霧器を用いる。典型的なベル塗布器は、4または5の要素からなる。それらは、バルブモジュール、ベルカップ、タービン、整形エアシュラウドおよび任意選択的に用いられる静電系である。
バルブモジュールは通路およびバルブからなるマニホールドである。塗料、溶媒および圧縮空気が当該通路を通る。バルブは、塗料の分配、溶媒のクリーニングおよびパージ、並びにバルブ、タービンおよび整形エアシュラウドへ送られる圧縮空気の管理を制御する。ベルカップは、タービンのシャフトに固定された、円錐型かまたは湾曲型のディスクである。塗料はディスクの背面の中心部から注入され、遠心力によってカップの縁へと押し出されることにより微粒子化される。カップ中を通り縁から押し出される塗料の流れによって、塗料は、微粒子化された小滴となる。タービンは、カップの直径、所望される微粒子化の程度、および塗料の物理的性質に応じて、10,000〜70,000rpmなどの速度でベルカップを回転させる、高速かつ高精度の空気モータである。塗布に用いられる典型的なタービンには、空気ベアリングが用いられ、スピン軸は流れる圧縮空気のクッションで終端し、実質的に摩擦抵抗が起こらない。整形エアシュラウド、または整形エアリングは単に、カップの直径の外側で、噴霧器の前方外部に流れ出る空気が通る通路を有するリングであり、形成される噴霧パターンのサイズを制御する。シュラウドを通じてより多くの空気が押し出されるので、微粒子化した塗料は、より小さなパターンを形成するよう押し出される。
静電系は任意選択的に用いられ、内部または外部(若しくは、直接帯電式または間接帯電式)のものであってよく、高い電圧(30,000〜100,000ボルトDC)の電荷を塗布器またはその周囲の空気中へ供給する。このことにより、ワークピース上に正電荷の領域を形成しつつ、塗料を負に帯電させることが出来、塗料とワークピースとの間に静電気引力を引き起こすことが出来る。静電系は外部の(または間接的な)静電塗布器の場合にのみ可視的であり、その場合、塗布器は、ベル周囲の円形に配列された一連の4〜8の前方を向いた電極として見える。
厚さの許容値は特に重要であり、球の内部の形状は複雑であるので、噴霧パスは場合によって適合させることが非常に重要である。噴霧パスは重複部分があるのが好ましい。このことが意味するのは、スプレーヘッドがそれ以前のパスの一部を通過するということである。長方形の基板の場合、パスは直線的である(図12を参照)。球形の基板の場合、パスは、より非直線的である。本願発明の実施形態によると、基板、つまり球は静止しており、スプレーヘッドが機械の制御によって移動させられるのが好ましい。または、球が移動させられ、スプレーヘッドが適した方法で静止させられる。若しくは、球が移動させられ、スプレーヘッドもいくらか移動させられる。球が静止している場合、円形のスプレーパターンを用いるのが好ましく、例えば円形のビームまたは回転するベルからのスプレーパターンを用いる。パスは螺旋状であってもよい(図13)。球形基板が動的に動く場合、球形基板は回転軸の周りに回転させられ、この場合、フラットビームスプレー技術を用いることも可能である。
任意のスプレー技術により、(例えば6〜9の)複数の層が塗布される。一実施形態において、単一の塗料合成物を用いるのではなく(例えば10〜13の)拡散層および吸収層の混合物が用いられ、例えば、拡散層および吸収層が交互に塗布される。
図14は、本願発明の実施形態に係るコーティングによって得られる、着色添加物の含有率とピークゲイン値との間の関係を示す。着色材料の含有率は、52%の固体物質を有する、噴霧される液体塗料に基づいたものである。よって最終的なコーティング中に含まれる吸収材料の含有率を得るには、グラフ上のX軸の値を0.52で除算する必要がある。
なお、本願明細書に記載の実施形態によれば、以下の構成もまた開示される。
[項目1]
巻き付く形の円筒型またはドーム型スクリーンを含む、180°より大きい中心角をもつ湾曲型後面投射スクリーンであり、
第1層と、
前記第1層上に設けられる第2拡散層と
を備え、
前記第2拡散層は、光吸収材料および光拡散粒子を含有し、
前記第2拡散層は、吸収係数と厚さとの積が、0.1から5の間となるよう適合されている、湾曲型後面投射スクリーン。
[項目2]
前記第2拡散層は合成樹脂層であり、前記光拡散粒子は樹脂材料に埋め込まれている、項目1に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目3]
前記第2拡散層は前記第1層の内面に設けられる、項目1または2に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目4]
前記第2拡散層は複数の層からなる、項目1から3のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目5]
前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が組み合わせられた層である、項目1から4のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目6]
前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が交互に設けられた層である、項目5に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目7]
前記第1層は合成樹脂層またはガラスからなる層である、項目1から6のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目8]
後方散乱のゲイン値が、40°より大きな角度に対して、0.1より小さい、項目1から7のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目9]
前記後方散乱のゲイン値が0.07より小さい、項目8に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目10]
γ>7である、項目1から9のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目11]
180°より大きい中心角をもつ湾曲型後面投射スクリーンであり、
第1層と、
前記第1層上に設けられる第2拡散層と
を備え、
前記第2拡散層は、光吸収材料および光拡散粒子を含有し、
前記第2拡散層は合成樹脂層であり、前記第1層の内部へ噴霧することにより塗布される、湾曲型後面投射スクリーン。
[項目12]
前記第2拡散層は前記第1層の内面に設けられる、項目11に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目13]
前記第2拡散層は複数の層からなる、項目11または12に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目14]
前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が組み合わせられた層である、項目11から13のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目15]
前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が交互に設けられた層である、項目14に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目16]
前記第1層は合成樹脂層またはガラスからなる層である、項目11から15のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
[項目17]
ドーム型後面投射スクリーンであり、
第1層と、
前記第1層の内面に設けられる第2拡散層と
を備え、
前記第2拡散層は、樹脂材料に埋め込まれた光拡散粒子および光吸収材料を含有する、ドーム型後面投射スクリーン。
[項目18]
項目1から17のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーンと、
少なくとも1台のプロジェクタと
を備える、没入型ディスプレイまたはシミュレータ。

Claims (17)

  1. 巻き付く形の円筒型またはドーム型スクリーンを含む、180°より大きい中心角をもつ湾曲型後面投射スクリーンであり、
    第1層と、
    前記第1層上に設けられる第2拡散層と
    を備え、
    前記第2拡散層は、光吸収材料および光拡散粒子を含有し、
    前記第2拡散層は、吸収係数と厚さとの積が、0.1から5の間となるよう適合されている、湾曲型後面投射スクリーン。
  2. 前記第2拡散層は合成樹脂層であり、前記光拡散粒子は樹脂材料に埋め込まれている、請求項1に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  3. 前記第2拡散層は前記第1層の内面に設けられる、請求項1または2に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  4. 前記第2拡散層は複数の層からなる、請求項1から3のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  5. 前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が組み合わせられた層である、請求項1から4のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  6. 前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が交互に設けられた層である、請求項5に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  7. 前記第1層は合成樹脂層またはガラスからなる層である、請求項1から6のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  8. 後方散乱のゲイン値が、40°より大きな角度に対して、0.1より小さい、請求項1から7のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  9. 前記後方散乱のゲイン値が0.07より小さい、請求項8に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  10. γ>7である、請求項1から9のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  11. 180°より大きい中心角をもつ湾曲型後面投射スクリーンであり、
    第1層と、
    前記第1層上に設けられる第2拡散層と
    を備え、
    前記第2拡散層は、光吸収材料および光拡散粒子を含有し、
    前記第2拡散層は合成樹脂層であり、前記第1層の内部へ噴霧することにより塗布される、湾曲型後面投射スクリーン。
  12. 前記第2拡散層は前記第1層の内面に設けられる、請求項11に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  13. 前記第2拡散層は複数の層からなる、請求項11または12に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  14. 前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が組み合わせられた層である、請求項11から13のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  15. 前記第2拡散層は拡散層および光吸収層が交互に設けられた層である、請求項14に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  16. 前記第1層は合成樹脂層またはガラスからなる層である、請求項11から15のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーン。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載の湾曲型後面投射スクリーンと、
    少なくとも1台のプロジェクタと
    を備える、没入型ディスプレイまたはシミュレータ。
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