JP2005502088A - ゲイン調整可能なビーズ入り背面投射型スクリーン - Google Patents
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Abstract
本発明は、異なる屈折率を有する2つ以上のタイプのマイクロビーズ(110)の混合物を使用しその混合物を変化させることにより調整することができる、ゲインおよび観察角等の性能特性を有する、ビーズ入り背面投射型スクリーン(100)を提供する。本発明はさらに、スクリーン(100)の透過率が調整可能性の範囲にわたって十分に高いままであることが可能なように、マイクロビーズ(110)とスクリーンの構造とを選択する方法を提供する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、概ねビーズ入り背面投射型スクリーンに関し、特に、屈折率の異なるビーズを組込んだ背面投射型スクリーンに関する。
【背景技術】
【0002】
不透明なマトリクス状に埋込まれたガラスマイクロスフェア(微小球状粒子)(またはビーズ)が基礎となる背面投射型スクリーンディスプレイは、大型テレビ等のあらゆる使用に対し広く普及するようになってきた。背面投射型スクリーンは、光学投射装置の画像面に配置される比較的薄い表示層を有するシート状の光学装置である。かかるスクリーンは、投射装置によって画像面に焦点合せされる実像を可視にする。表示層は、典型的には、投射装置が生成する画像面に対応して平面である。投射装置の画像面が平面でない場合、他の形状もあり得る。スクリーンの目的は、投射された画像の一部ではない光を減衰させ、遮断し、または拡散させ、投射された画像の一部である光をその裏側からその正面に透過させるフィルタとして作用することである。このように、それによって観察者は、スクリーンの正面を見る時に投射された画像を見ることができる。
【0003】
典型的な構造では、透明なマイクロスフェアは、不透明なバインダ材料に、その後部が投射装置からの光に露出するように埋込まれる。マイクロスフェアの前部は、部分的に、不透明なバインダ材料を通して延在することによりスクリーン基板に接触してもよい。接触領域は、各マイクロスフェアと基板との間の光学開口を形成する。各光学開口を包囲する領域は、マイクロスフェア隙間に不透明なバインダ材料があるために不透明であり、好ましくは黒色である。その結果、これらの領域に入射する環境光を吸収することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
状況によっては、すべて同じビーズを使用しながら、1つの適用に対し特定のゲインまたは観察角を有するビーズ入り背面投射型スクリーンを提供し、1つまたは複数の他の適用に対して異なるゲインまたは観察角を有するビーズ入り背面投射型スクリーンを提供することができることが望ましい場合がある。例えば、スクリーン製造業者は、利用可能な在庫のためにビーズ屈折率の選択が制限される場合があり、または他の理由により、一定の屈折率のビーズのみを使用することを好む場合があり、それと同時に、異なるゲイン、観察角または他の性能特性を有するスクリーンを望む異なる顧客を有する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、1つの解決法を提供する。本発明では、異なる屈折率を有する2つ以上の事前確定されたビーズタイプをあらゆる割合で混合することにより、ゲイン、観察角または他の性能特性を望ましい範囲内で調整することができる背面投射型スクリーン構造体を確定することができる。
本発明は、異なる屈折率のビーズを混合することによってゲインおよび他のスクリーン特性を調整することができる、ということを実現するに留まらない。本発明では、選択されたビーズが混合率に係りなく高性能スクリーンをもたらすように、スクリーン構造体を変更または選択することができる、ということも実現される。本発明は、さらに、比較的高い透過率を維持しながら、スクリーン性能の非常に予測可能な調整を達成する所与のスクリーン構造体のためのビーズ屈折率を選択する方法を提供する。したがって、本発明は、2つ以上の異なる屈折率のビーズを組込んだ背面投射型スクリーンを提供し、さらに、スループットを大幅に犠牲にすることなく広範囲にわたってこれらのスクリーンのゲインおよび観察角を調整する能力を提供する。
【0006】
一つの面では、本発明は、ビーズ入り背面投射型スクリーンを作製する方法を提供する。本方法は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、1面が露出されたマイクロビーズの層と、マイクロビーズの露出面にわたって配置された任意の保護膜と、を含むモデルスクリーン構造体を確定する工程を含む。本方法はさらに、モデルスクリーン構造体のスループットを、理論的最大スループットを確定することができるようにマイクロビーズ屈折率の関数として計算する工程を含む。本方法はまた、マイクロビーズ屈折率の範囲を、その範囲におけるいかなる屈折率も、モデルスクリーン構造体のマイクロビーズの屈折率として使用された場合に、理論的最大スループットの約90%以上の計算されたスクリーンスループットをもたらすように、確定する工程を含む。最後に、本方法は、確定された範囲内の第1の屈折率を有する第1のマイクロビーズタイプを選択する工程と、確定された範囲内の第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2のマイクロビーズタイプを選択する工程と、第1のマイクロビーズと第2のマイクロビーズとの割合を混合して分散させることにより、モデルスクリーン構造体と機能的に一致する構造を有するビーズ入り背面投射型スクリーンのためのマイクロビーズの実質的に均一に分散された層を形成する工程と、を含む。「機能的に一致する」とは、作製されるビーズ入り投射スクリーンがモデルスクリーンと本質的に同じ構造を有する(単一ビーズタイプではなく多ビーズタイプを含むことを除く)ということと、層厚さ、屈折率および他の特性のわずかな変化が存在してもよいということと、を意味する。
【0007】
別の面では、本発明は、ビーズ入り背面投射型スクリーンを作製する方法であって、第1の屈折率を有する第1の複数のマイクロビーズを提供する工程と、第2の屈折率を有する第2の複数のマイクロビーズを提供する工程と、モデルスクリーン構造体を確定する工程と、を含む方法を提供する。モデルスクリーン構造体は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、1面が露出されたマイクロビーズの層と、マイクロビーズの露出面にわたって配置された任意の保護膜と、を有し、所与のマイクロビーズ屈折率に対して理論的最大スループットを有し、第1の屈折率を有するマイクロビーズと第2の屈折率を有するマイクロビーズとがマイクロビーズの層として存在する場合に、得られたスクリーンが最大理論的スループットの約90%以上であるように確定される。そして、スクリーンを、第1のタイプのマイクロビーズと第2のタイプのマイクロビーズとの割合を混合して分散させることにより、モデルスクリーン構造体と実質的に同じである構造を有するビーズ入り背面投射型スクリーンのためのマイクロビーズの均一な分散された層を形成することによって作製することができる。
【0008】
別の面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に埋込まれ、一部が露出されたマイクロビーズの層と、を備えるビーズ入りスクリーン構造体を有し、ビーズ入りスクリーン構造体が、最大スループットを有し、nTmaxが、最大スループットに到達するマイクロビーズ屈折率を画定し、マイクロビーズの層が、第1の屈折率を有する複数の第1のマイクロビーズと第2の屈折率を有する複数の第2のマイクロビーズとを備え、第1の屈折率がnTmax±0.05(0.05も含む)の範囲にあり、第2の屈折率が該第1の屈折率より小さい、背面投射型スクリーンを提供する。
【0009】
さらに別の面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に埋込まれ、一部が露出されたマイクロビーズの層と、を備えるビーズ入りスクリーン構造体を有し、ビーズ入りスクリーン構造体が、最大理論的スループットを有し、nTが、最大理論的スループットに到達するマイクロビーズ屈折率を画定し、na〜nbが、nTと最大理論的スループットの約90%以上の計算されたスループットをもたらす他のすべての屈折率とを含むマイクロビーズ屈折率の範囲を画定し、マイクロビーズの層が、約naの屈折率を有する第1の複数のマイクロビーズと約nbの屈折率を有する第2の複数のマイクロビーズとを備える、背面投射型スクリーンを提供する。
【0010】
さらに別の面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、空気界面に露出されたマイクロビーズの層であって、本質的に約1.65屈折率マイクロビーズと約1.5屈折率マイクロビーズとの均一な分散から構成されるマイクロビーズの層と、を備える背面投射型スクリーンを提供する。
【0011】
さらなる面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、空気界面に露出されたマイクロビーズの層であって、本質的に約1.65屈折率マイクロビーズと約1.5屈折率マイクロビーズとの均一な分散から構成されるマイクロビーズの層と、を備え、同じ構造を有する理論的スクリーンのゲインに対応するゲインを有するが、a:bが1.65屈折率マイクロビーズの1.5屈折率マイクロビーズに対する割合である場合に、(1.65a+1.5b)/(a+b)におよそ等しい屈折率を有するマイクロビーズのみを含むマイクロビーズの層を備える背面投射型スクリーンを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
添付図面に関連して本発明のあらゆる実施形態の以下の詳細な説明を考慮することにより、本発明は、より完全に理解されるであろう。
【0013】
本発明にはあらゆる変更態様および代替形態を適用し得るが、図面ではその特定のものを例として示し、詳細に説明する。しかしながら、本発明は、本発明を説明するその特定の実施形態に限定するものではない、ということを理解しなければならない。反対に、目的は、本発明の精神および範囲内にあるすべての変更態様、等価物および代替物を包含することである。
【0014】
本発明は、少なくとも2つの異なる屈折率のビーズを含むビーズ入り背面投射型スクリーンを提供する。本発明はまた、ある範囲の割合で混合することができる2つ以上のビーズタイプの屈折率を選択することにより、1つまたは複数の事前選択されたかまたは望ましい性能特性を達成する能力を提供する。例えば、2つの異なるビーズタイプを混合することにより、特定のゲインを達成することができると同時に、相対的に高いピーク透過率を維持する。2つ以上の異なる屈折率のビーズを組込む背面投射型スクリーンに対し、本発明を使用して、所与のスクリーン構造体に対していずれのビーズ屈折率を使用することができるかを確定し、2つ以上の所与のビーズ屈折率に対していずれのスクリーン構造体を使用することができるかを確定し、十分に高いスループットを維持しゲインを所望の範囲で調整することを可能にするためにいかなる範囲のビーズ屈折率を使用することができるかを確定し、十分に高いスループットを維持しながら所望のゲインを有するスクリーンを作製する(またはゲインを所望の範囲にわたって調整可能にする)場合に使用することができるスクリーン構造とビーズ屈折率とを確定する、等を行うことができる。
【0015】
本明細書の目的に関して、ゲインを、同じ統合された入射光を有する完全拡散反射(Lambertian)光源の軸上輝度に対するスクリーンの軸上輝度の割合として定義する。スループット(または透過率)を、スクリーンを透過する垂直入射(すなわち、軸上)光の部分(またはパーセンテージ)として定義する。
【0016】
本発明によれば、背面投射型スクリーンのゲインを、スクリーンのビーズ層で実質的に均一に混合される2つ以上の異なる屈折率のビーズを使用することにより調整することができ、その場合、ビーズの屈折率を、所与のビーズ入りスクリーンに対して理論的最大スループットであるかまたはそれに近いスループットをもたらすように選択する。このため、本発明は、異なる屈折率のビーズをあらゆる量で混合し、調整が望まれる特定のゲインまたはゲインの範囲に対し十分に高いスループットを達成するようにビーズ屈折率を選択し、許容可能なスループットを維持しながらゲインを調整することができるようにスクリーン構造体を変更しまたは選択することにより、背面投射型スクリーンのゲインを調整することを企図する。これらの各々を、本発明により独立してまたは同時におよびいかなる組合せで実行することも可能である。いずれの手法をとるかに対する判断は、しばしば、いずれの変数がもっとも制御可能でないかによって決まる。
【0017】
例えば、ビーズ屈折率が事前に確定されている場合(例えば、先在するマイクロスフェアの在庫により)、本発明を使用して、所望のゲイン(または観察角)およびスループット性能を達成するためにいずれのスクリーン構造体を使用することができるかを確定することができる。特定のゲインまたはゲインの範囲が事前に確定される場合、本発明を使用して、ビーズ屈折率の1つまたは複数を選択しおよび/またはスクリーン構造体を確定することができる。スクリーン構造体が設定されている場合、本発明を使用して、ビーズ屈折率の1つまたは複数を選択することにより所望のゲイン(または観察角)およびスループット性能を達成することができる。
【0018】
本発明は、各々が異なる屈折率を有する2つ以上のタイプのマイクロスフェアの混合物を組込んだビーズ入りスクリーンを形成することを企図するが、2ビーズスクリーンの場合が特に例示的である。このため、一般性を失わずに、以下の論考は、本発明の態様を例示するために2ビーズスクリーンの実施例を提供してもよい。それは、本発明の他の多ビーズスクリーン構造体が同じかまたは同様の態様を具体化することができる、ということが認められるためである。
【0019】
図1は、後側が露出したままになるように光吸収材料120に部分的に埋込まれたマイクロスフェア(微小球状粒子)(またはビーズ)110の層を含む、ビーズ入り背面投射型スクリーン100の一部を示す。ビーズ110と光吸収材料120とを、光透過基板130上に配置する。ビーズ110を、その前部の領域が基板130と接触するか略接触するように光吸収材料120内に埋込む。接触または略接触領域140は、プロジェクタエンジンまたは他の適切な表示装置が生成する光または画像が背面投射型スクリーンの裏側(すなわち、スクリーンの露出ビーズ側)を照明する場合に光がスクリーンを透過するための開口を形成する。
【0020】
図1に示すものに加えて、他の層、コーティングまたは要素を任意に提供してもよい。例えば、透過材料を使用してビーズの露出側にわたって保護膜を形成してもよい(図1に保護膜は示さず)。例えば機械的支持体を提供するために、スクリーンの正面により厚いかまたは剛性の基板を積層してもよい。グレアを低減するために、スクリーンの正面に反射防止コーティング、つや消し仕上げ等を提供してもよい。スペックルを低減する、つや消しの外観を提供する等のために、スクリーン基板または他の層に拡散粒子を組込んでもよい。必要に応じて、スクリーンの前方または後方に、あらゆる光学フィルム、偏光子、リターダ、補償器、レンズ、光制御または輝度上昇フィルム等を提供してもよい。適切なビーズ入り背面投射型スクリーン構造体は、例えば、米国特許第6,204,971号明細書、同第6,172,814号明細書および同第5,563,738号明細書ならびに国際公開公報WO99/50710号明細書および同WO 98/45753号明細書において開示されている。
【0021】
本発明では、図1においてn1およびn2で示す少なくとも2つの異なる屈折率のビーズを含むビーズ入りスクリーンを提供する。異なる屈折率のビーズを、ビーズの層に実質的に均一に分散させる。ビーズを実質的に均一に分散させることにより、スクリーンの使用可能領域にわたって各ビーズタイプの光学効果を平均化することができる。同様のサイズを有し十分近い屈折率(例えば、状況によっては約20%〜30%の差)を有する異なる屈折率のビーズの場合、多ビーズタイプのスクリーンは、本質的に、ビーズが、多ビーズスクリーンで使用されるあらゆるタイプのビーズの屈折率の重み付き平均におよそ等しい屈折率を有する、単一ビーズタイプのスクリーンのように機能することができる。このため、有効なビーズ屈折率Neffを、
【数1】
によって計算することができる。ここで、Jはビーズタイプの総数であり、njはj番目のビーズタイプの屈折率であり、wjは、すべてのwjの合計が1に等しいようにビーズ混合物におけるj番目のビーズタイプの配分量である。
【0022】
例えば、図1に示す構造では、ビーズ充填密度が同様であると想定して、1:2の割合で均一に分散する1.5屈折率のビーズと1.65屈折率のビーズとにより、1.6屈折率ビーズを有する単一ビーズタイプスクリーンと同様に機能するスクリーンがもたらされる。このため、ビーズを異なる割合で混合することにより、スクリーンの性能特性を調整することができる。これにより、単一ビーズスクリーン構造体に比較して、性能係数をより広い範囲にわたってより容易に調整することができる。
【0023】
本発明のスクリーンのビーズとして有用なマイクロスフェアには、明らかに透明なガラスビーズ(あらゆる屈折率のものが市販されている)かまたはポリマービーズ等の他の材料から作製されるビーズがある。適切なマイクロスフェアは、典型的には、直径が約10〜200ミクロンの範囲のサイズを有するが、特定の適用に対してそれより小さいかまたは大きいビーズが好ましい場合もある。2つ以上の異なるタイプのビーズ(例えば、異なる屈折率を有するビーズ)を混合する場合、より均一な混合および分散を確実にするのを助けるために、異なるビーズタイプが同様のサイズおよび/または密度を有することが望ましい場合もある。ビーズの適切な屈折率は、適用によって決まる可能性があり、約1.3〜3.2の範囲、より典型的には約1.3〜2.5の範囲で利用可能であってもよい。米国特許第6,204,971号明細書に開示されたもの等のガラスビーズは、本発明におけるマイクロスフェアとして特に有用であり得る。
【0024】
再び図1を参照すると、光吸収層120は、大量の周囲光を吸収しそれによりコントラストを低減させる傾向のあるグレアおよび他の反射を低減することによって、スクリーンのコントラストを増大させる工程を含む、あらゆる機能を行うことができる。光吸収層はまた、マイクロスフェアを支持し、マイクロスフェアの出口開口を画定し、マイクロスフェア間の隙間を通過する光を制御するように機能することも可能である。理想的には、光吸収層を形成する材料の不透明度は、隙間領域の光の透過を低減または除去し大量の周囲光を吸収するために十分に高い。さらに、スクリーンの構造によっては、光吸収層の一部が、マイクロスフェアの開口部と基板との間に存在してもよい。これらの場合、光吸収層のその部分の厚さおよび/または光吸収層材料の吸収係数は、十分な光が透過するのを可能にするために十分低くなければならない。
【0025】
光吸収層を、多種多様の材料から作製してもよい。選択された材料は、好ましくは、マイクロスフェアへの適切な接着をもたらし、上述したように十分に不透明である。光吸収層の好ましい材料は、染料、顔料またはカーボンブラック等の着色剤を許容するポリマー材料である。好ましくは、黒色着色剤を使用する。それはまた、カーボンブラック、黒色染料、不透明粒子または無機粒子の粉末コーティングであってもよく、あるいはポリマー結合材料内に分散したかかる粒子であってもよい。
【0026】
好ましくは、光吸収層を、例えば基板上にコーティングすることができ、マイクロスフェアをコーティングの上に配置し光吸収層内に圧入することができるまで軟化状態で保持する。好ましいかかる材料は、不透明にするためにカーボンブラックで充填されたアクリル酸塩である。あらゆる熱可塑性または熱硬化性ポリマー、特に熱またはUV硬化型ポリマーを使用することができる。
【0027】
再び図1を参照すると、基板130は、可視光を実質的に透過させるいかなる材料であってもよい。ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリカーボネート等のポリマー材料が適切であることが分かった。ポリマー材料は、軽量かつ可撓性という利点を有するが、ガラスを使用してもよい。基板と光吸収層との屈折率差が可視波長の範囲にわたって小さいことが望ましい場合もある。また、基板を、その表面の一方または両方にもしくはバルクで光拡散体を含むように処理することも可能である。
【0028】
基板130は、単一材料の単一層であってもよく、あるいは複数層および/または複数材料を含んでもよい。例えば、基板130は、部分的に吸収層内に延在するビーズに対応するために、吸収層界面に、国際公開公報WO99/50710号明細書に開示される透明層等の透明材料の薄層を含んでもよい。
【0029】
図1に示すもののようなビーズ入り背面投射型スクリーンを、適切な基板上に光吸収材料をコーティングし、光吸収材料の上に少なくとも2つの異なる屈折率のマイクロスフェアの実質的に均一に分散された混合物を層状に配置し、マイクロスフェアの層を光吸収材料に埋込み、いかなる余分なマイクロスフェアも除去し、任意にマイクロスフェアの露出部分に保護膜を提供することにより、作製することができる。2ビーズタイプの均一に分散した混合物を達成するために、ビーズタイプはおよそ同じサイズである(または、少なくとも幾分かオーバーラップする範囲のサイズを有する)ことと、ビーズタイプが十分に近い密度(例えば、25%内)を有することと、が好ましい。多くの2ビーズシステムでは、密度パラメータは、典型的には、同様の材料から作製されるビーズを使用する(例えば、2つの異なるガラスビーズタイプ、2つの異なるポリマービーズタイプ等)場合、および2つのビーズタイプ間の屈折率の差が比較的小さい(例えば、1以下、より適当には0.7以下、より適当には0.5以下、さらに適当には0.3以下の屈折率の差)である場合に、満たされる。ビーズを、米国特許第6,204,971号明細書に開示されるもの等の種々の方法で混合し分散させることができる。
【0030】
いずれのマイクロスフェアを使用するかおよび/またはいずれのスクリーン構造体を作製するかを確定する際に、まず1つのビーズタイプのみを含むモデルビーズ入りスクリーン構造体の性能をモデル化することが有用な場合がある。本発明は、あらゆるモデル単一ビーズスクリーン構造体に対するスループット対ビーズ屈折率を計算する工程と、この情報を使用して、所望の性能特性を達成するために適した2ビーズスクリーン構造体(または他の多ビーズスクリーン構造体)を確定する工程と、を企図する。
【0031】
図2は、モデル単一ビーズスクリーン構造体200を示す。モデルスクリーン構造体200は、本明細書において説明するようなスクリーンの予期されたゲインおよびスループットを計算するために使用する基本要素を含む。これらの要素には、基板230上に存在する光吸収層220に部分的に埋込まれたマイクロスフェア210の層と、マイクロスフェアの露出した後部にわたって配置される任意の保護膜240と、がある。光Iがスクリーンの裏面から入射し、マイクロスフェアに入り、スクリーンの正面に位置する観察者位置250まで透過することができる。
【0032】
あらゆるスクリーン性能特性を、単純な光線追跡技術にモデル構造を与えることにより、特にビーズの屈折率、ビーズの充填密度、吸収層の屈折率、吸収層の光学密度(または吸収係数)、基板の屈折率、マイクロスフェアと基板との間に直接存在する吸収層の任意の部分の厚さt(または、逆に、基板と接触するビーズの場合、ビーズが基板内に延在する量)および存在する場合は保護膜の屈折率を与えることにより、計算することができる。モデル化することができるスクリーン性能特性には、特定の観察角でのゲイン、特定の観察角での透過率(スループットとも呼ぶ)、可視性の全角度範囲等がある。光線追跡法によるモデル化の結果は、任意の保護膜の厚さと基板の厚さとには影響を受けない。
【0033】
図2を参照すると、単一ビーズスクリーン構造体のモデル化を、使用する光線が、幅が単一ビーズの直径に亙りビーズを中心とするビームBを形成する垂直入射光の均一に間隔が空けられた光線の集まりである、光線追跡法によって行うことができる。ビームBの各光線を追跡し、ビーズを出て基板230に入る光線の全体的な強度を計算することにより、透過率を確定する。ビームにおける1つの光線の例として光線Iを考慮すると、I1は任意の保護膜における光線の強度を表し、I2はビーズにおける光線の強度を表し、I3は基板における光線の強度を表し、I4は観察者位置に投射される光線の強度を表す。透過率をモデル化する際、ビーズを出て基板に入る総強度として透過率を計算することが最も都合がよい。このため、ビームBにおけるすべての入射光線Iに対し、透過率Tを、
【数2】
によって確定することができる。このようにモデルスクリーン構造体に対して透過率を計算することにより、基板内の内部反射を考慮する必要がなくなる。モデル化を単一ビーズに対して行うため、ビーズ充填密度に対する全透過率のいかなる依存性も除去される。これにより、充填密度を考慮する必要なく、異なるスクリーン構造体の直接の比較が可能になる。このため、計算された透過率を、時に相対透過率と呼ぶ。
【0034】
図3aは、任意の保護膜が、空気保護膜に対応するかまたはより正確には任意の保護膜のないスクリーンに対応する1の屈折率を有する場合の、図2に示すもの等の単一ビーズスクリーン構造体をモデル化することによって確定されるような、相対透過率対ビーズ屈折率をプロットする。ビーズ直径を、60ミクロンに設定し、それらの屈折率を1.4から2.8まで変化させた。光吸収層の屈折率を1.51に設定し、吸収層の全厚さを25ミクロンに設定し、吸収層の吸収係数を0.5μm-1に設定した。マイクロスフェアと基板との間の厚さtを、0.1ミクロンに設定した。基板の屈折率を、光吸収層の屈折率に等しい1.51に設定した。各ビーズ屈折率を1.4から2.8まで0.025ずつ増分させ、単一ビーズの直径に亙る垂直入射光線のビームの透過率を確定した。垂直入射光線は、スクリーンの平面に垂直に入射するものである。その結果を図3aにプロットした。
【0035】
図3aに示すように、特定の単一ビーズスクリーン構造体の場合、Tmaxとラベル付けされた、最大透過率(理論的最大スループットとも呼ぶ)に到達するビーズ屈折率がある。Tmaxに到達するビーズ屈折率をNTとラベル付けする。
【0036】
図3aに示すプロットは、同じ屈折率を有するビーズを使用するモデルビーズ入りスクリーン構造体の挙動を表すが、本発明は、2つ以上の異なる屈折率のビーズの均一な分散を含むビーズ入り背面投射型スクリーンを企図する。しかしながら、本発明において、単一ビーズモデルスクリーン構造体およびそれらの計算された透過率対ビーズ屈折率曲線を使用することにより、複数のビーズタイプを選択することができるビーズ屈折率の範囲を確定することができる。例えば、図3aは、説明したスクリーン構造体に対する最大理論的スループットTmaxとともに、0.9Tmaxとラベル付けされた最大スループットレベルの90%を示す。最大スループットレベルの90%は、NaからNb(NaおよびNbも含む)のビーズ屈折率の範囲を画定する。この範囲の屈折率を有する2つ以上のビーズタイプを選択することができ、それらをあらゆる割合で混合することにより、ビーズタイプの割合にしたがって調整することができるゲインを有するビーズ入り背面投射型スクリーンのビーズ層を形成することができる。例えば、2ビーズスクリーンの場合、第1のビーズタイプのみを有するスクリーン(すなわち、高い第1のビーズ対第2のビーズの割合を有するビーズ混合物を使用する)に対して期待されるゲインから第2のビーズタイプのみを有するスクリーン(すなわち、低い第1のビーズ対第2のビーズの割合を有するビーズ混合物を使用する)に対して期待されるゲインまでの範囲で、ゲインを調整することができる。さらに、各ビーズタイプを、それが個々に少なくとも90%最大理論的スループットをもたらすように選択するため、多ビーズタイプスクリーン構造に対して比較的高い透過率を維持することができる。本発明者らはまた、示した範囲内で選択するビーズに対し、ビーズ混合率に対しゲインの略線形の依存性があることも分かった。したがって、ビーズ屈折率、ビーズ混合率およびスクリーン構造体を所望のゲインをもたらすように事前確定することを可能にするほど十分な精度で、多ビーズタイプスクリーンのゲインを予測することができる。
【0037】
所与のスクリーン構造体に対し、図3aに示すようにモデル単一ビーズ透過率曲線を生じさせることができる。そして、これらの曲線を使用して、得られた2ビーズ(または他の多ビーズ)スクリーンのゲインを調整することができるように混合することができるビーズ屈折率を選択することができる。例えば、高スループットを維持しより高いゲインへの調整可能性を達成するために、NTかまたはそれに近い、例示的な実施形態ではNT以上である第1のビーズ屈折率(例えば、nT±0.05の範囲のnI)と、意味のある範囲にわたってゲインを調整するのを可能にするために第1のビーズ屈折率より十分小さいが、適切なスループットを維持するためにまだNaに略等しいかまたはそれより大きい(屈折率が小さいほど高いゲインがもたらされる)第2のビーズ屈折率と、を選択することが有利な場合がある。また、高スループットを維持しながらより広い範囲のゲイン調整可能性に対してNaおよびNbの各々かまたはそれに近い屈折率を選択すること等、他のオプションも利用可能である。
【0038】
本発明により、ゲインを調整しスループットを維持するようにビーズ混合に対する1つまたは複数のビーズ屈折率を選択することが可能となるが、また、1つまたは複数の特定のビーズ屈折率もしくはビーズ屈折率の範囲を与えることによりスクリーン構造体を再設計することも可能となる。例えば、スクリーン製造業者は、各々が異なる屈折率を有する数個の異なるビーズタイプの在庫を有する場合がある。かかる状況では、ビーズ屈折率を選択する可能性が制限される可能性がある。本発明は、スクリーン構造体を調整するかまたは変更することにより、その変更されたスクリーン構造体に対して、事前確定されたまたは事前選択されたビーズ屈折率がNa〜Nb(NaおよびNbも含む)の範囲内に適合するようにすることを企図する。例として、図3bは、一連の透過率曲線311、312、313、314、315、316、317、318、319、320を示し、それらは各々、図3aに示すものと類似する。図3bの曲線を、保護膜の屈折率を1.0(空気)から1.6に変更した以外は、図3aのものと同じ構造を使用して生じさせた。具体的には、曲線311を1.0の保護膜屈折率を使用して作り、曲線312を1.1の保護膜屈折率を使用して作り、曲線313を1.2の保護膜屈折率を使用して作り、曲線314を1.3の保護膜屈折率を使用して作り、曲線315を1.35の保護膜屈折率を使用して作り、曲線316を1.4の保護膜屈折率を使用して作り、曲線317を1.45の保護膜屈折率を使用して作り、曲線318を1.5の保護膜屈折率を使用して作り、曲線319を1.55の保護膜屈折率を使用して作り、曲線320を1.6の保護膜屈折率を使用して作った。
【0039】
図3bは、透過率曲線のピークを、保護膜屈折率を変更することによってシフトすることができることを示す。透過率曲線ピークをシフトすることにより、適切なビーズ屈折率の範囲(例えば、Na〜Nb)が広がる。これにより、ビーズ屈折率の事前確定されたセットを、十分高いスループットを維持し予測可能なゲイン調整可能性を可能にするビーズ屈折率の範囲内にすることができる。
【0040】
透過率曲線ピークの位置を、ビーズと基板との間の光吸収層の厚さtを調整することによりおよび/または光吸収層材料の光密度を調整しおよび/または吸収層、基板、任意の保護膜のうちの1つまたは複数にもしくは別個の層として拡散体を追加することにより、さらに微調整することができる。実際に、有効なビーズ出口開口の変化をもたらすことができるスクリーン構造体の任意の調整を使用して、ビーズ屈折率に対し透過率ピークをシフトさせることができる。例えば、マイクロスフェアと基板との間に幾分かの光吸収材料が存在するようにマイクロスフェアが基板に接触しない構造では、より高い光密度を有する光吸収材料は、有効な出口開口を小さくする傾向がある。これにより、最大透過率が低くなり、透過率ピークが狭くなり、透過率ピークが高ビーズ屈折率にわずかにシフトすることになる。ビーズが光吸収層を通して突出する構造では、突出の量が出口開口に直接影響することになる。本発明では他の可能性が存在し、推奨される。
【0041】
本発明を、上述した特定の実施例に限定するよう考慮すべきではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲に明瞭に示されるような本発明のすべての面を包含するように理解すべきである。あらゆる変更態様、等価プロセスとともに、本発明が適用可能であり得る多数の構造が、本発明が対象とする技術分野における当業者には、この明細書を検討することによって容易に明らかとなろう。
【0042】
上に引用した特許、特許文書および出版物の各々は、引用をもって、すべて再現されるようにこの文書に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】2ビーズ背面投射型スクリーンの部分略示側面図である。
【図2】性能特性をモデル化するために使用することができるビーズ入り背面投射型スクリーン構造体の部分略示側面図である。
【図3a】特定の単一ビーズ背面投射型スクリーン構造体についての相対透過率対ビーズ屈折率のプロットである。
【図3b】いくつかの異なる背面投射型スクリーン構造体についての相対透過率対ビーズ屈折率のプロットである。
【0001】
本発明は、概ねビーズ入り背面投射型スクリーンに関し、特に、屈折率の異なるビーズを組込んだ背面投射型スクリーンに関する。
【背景技術】
【0002】
不透明なマトリクス状に埋込まれたガラスマイクロスフェア(微小球状粒子)(またはビーズ)が基礎となる背面投射型スクリーンディスプレイは、大型テレビ等のあらゆる使用に対し広く普及するようになってきた。背面投射型スクリーンは、光学投射装置の画像面に配置される比較的薄い表示層を有するシート状の光学装置である。かかるスクリーンは、投射装置によって画像面に焦点合せされる実像を可視にする。表示層は、典型的には、投射装置が生成する画像面に対応して平面である。投射装置の画像面が平面でない場合、他の形状もあり得る。スクリーンの目的は、投射された画像の一部ではない光を減衰させ、遮断し、または拡散させ、投射された画像の一部である光をその裏側からその正面に透過させるフィルタとして作用することである。このように、それによって観察者は、スクリーンの正面を見る時に投射された画像を見ることができる。
【0003】
典型的な構造では、透明なマイクロスフェアは、不透明なバインダ材料に、その後部が投射装置からの光に露出するように埋込まれる。マイクロスフェアの前部は、部分的に、不透明なバインダ材料を通して延在することによりスクリーン基板に接触してもよい。接触領域は、各マイクロスフェアと基板との間の光学開口を形成する。各光学開口を包囲する領域は、マイクロスフェア隙間に不透明なバインダ材料があるために不透明であり、好ましくは黒色である。その結果、これらの領域に入射する環境光を吸収することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
状況によっては、すべて同じビーズを使用しながら、1つの適用に対し特定のゲインまたは観察角を有するビーズ入り背面投射型スクリーンを提供し、1つまたは複数の他の適用に対して異なるゲインまたは観察角を有するビーズ入り背面投射型スクリーンを提供することができることが望ましい場合がある。例えば、スクリーン製造業者は、利用可能な在庫のためにビーズ屈折率の選択が制限される場合があり、または他の理由により、一定の屈折率のビーズのみを使用することを好む場合があり、それと同時に、異なるゲイン、観察角または他の性能特性を有するスクリーンを望む異なる顧客を有する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、1つの解決法を提供する。本発明では、異なる屈折率を有する2つ以上の事前確定されたビーズタイプをあらゆる割合で混合することにより、ゲイン、観察角または他の性能特性を望ましい範囲内で調整することができる背面投射型スクリーン構造体を確定することができる。
本発明は、異なる屈折率のビーズを混合することによってゲインおよび他のスクリーン特性を調整することができる、ということを実現するに留まらない。本発明では、選択されたビーズが混合率に係りなく高性能スクリーンをもたらすように、スクリーン構造体を変更または選択することができる、ということも実現される。本発明は、さらに、比較的高い透過率を維持しながら、スクリーン性能の非常に予測可能な調整を達成する所与のスクリーン構造体のためのビーズ屈折率を選択する方法を提供する。したがって、本発明は、2つ以上の異なる屈折率のビーズを組込んだ背面投射型スクリーンを提供し、さらに、スループットを大幅に犠牲にすることなく広範囲にわたってこれらのスクリーンのゲインおよび観察角を調整する能力を提供する。
【0006】
一つの面では、本発明は、ビーズ入り背面投射型スクリーンを作製する方法を提供する。本方法は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、1面が露出されたマイクロビーズの層と、マイクロビーズの露出面にわたって配置された任意の保護膜と、を含むモデルスクリーン構造体を確定する工程を含む。本方法はさらに、モデルスクリーン構造体のスループットを、理論的最大スループットを確定することができるようにマイクロビーズ屈折率の関数として計算する工程を含む。本方法はまた、マイクロビーズ屈折率の範囲を、その範囲におけるいかなる屈折率も、モデルスクリーン構造体のマイクロビーズの屈折率として使用された場合に、理論的最大スループットの約90%以上の計算されたスクリーンスループットをもたらすように、確定する工程を含む。最後に、本方法は、確定された範囲内の第1の屈折率を有する第1のマイクロビーズタイプを選択する工程と、確定された範囲内の第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2のマイクロビーズタイプを選択する工程と、第1のマイクロビーズと第2のマイクロビーズとの割合を混合して分散させることにより、モデルスクリーン構造体と機能的に一致する構造を有するビーズ入り背面投射型スクリーンのためのマイクロビーズの実質的に均一に分散された層を形成する工程と、を含む。「機能的に一致する」とは、作製されるビーズ入り投射スクリーンがモデルスクリーンと本質的に同じ構造を有する(単一ビーズタイプではなく多ビーズタイプを含むことを除く)ということと、層厚さ、屈折率および他の特性のわずかな変化が存在してもよいということと、を意味する。
【0007】
別の面では、本発明は、ビーズ入り背面投射型スクリーンを作製する方法であって、第1の屈折率を有する第1の複数のマイクロビーズを提供する工程と、第2の屈折率を有する第2の複数のマイクロビーズを提供する工程と、モデルスクリーン構造体を確定する工程と、を含む方法を提供する。モデルスクリーン構造体は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、1面が露出されたマイクロビーズの層と、マイクロビーズの露出面にわたって配置された任意の保護膜と、を有し、所与のマイクロビーズ屈折率に対して理論的最大スループットを有し、第1の屈折率を有するマイクロビーズと第2の屈折率を有するマイクロビーズとがマイクロビーズの層として存在する場合に、得られたスクリーンが最大理論的スループットの約90%以上であるように確定される。そして、スクリーンを、第1のタイプのマイクロビーズと第2のタイプのマイクロビーズとの割合を混合して分散させることにより、モデルスクリーン構造体と実質的に同じである構造を有するビーズ入り背面投射型スクリーンのためのマイクロビーズの均一な分散された層を形成することによって作製することができる。
【0008】
別の面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に埋込まれ、一部が露出されたマイクロビーズの層と、を備えるビーズ入りスクリーン構造体を有し、ビーズ入りスクリーン構造体が、最大スループットを有し、nTmaxが、最大スループットに到達するマイクロビーズ屈折率を画定し、マイクロビーズの層が、第1の屈折率を有する複数の第1のマイクロビーズと第2の屈折率を有する複数の第2のマイクロビーズとを備え、第1の屈折率がnTmax±0.05(0.05も含む)の範囲にあり、第2の屈折率が該第1の屈折率より小さい、背面投射型スクリーンを提供する。
【0009】
さらに別の面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に埋込まれ、一部が露出されたマイクロビーズの層と、を備えるビーズ入りスクリーン構造体を有し、ビーズ入りスクリーン構造体が、最大理論的スループットを有し、nTが、最大理論的スループットに到達するマイクロビーズ屈折率を画定し、na〜nbが、nTと最大理論的スループットの約90%以上の計算されたスループットをもたらす他のすべての屈折率とを含むマイクロビーズ屈折率の範囲を画定し、マイクロビーズの層が、約naの屈折率を有する第1の複数のマイクロビーズと約nbの屈折率を有する第2の複数のマイクロビーズとを備える、背面投射型スクリーンを提供する。
【0010】
さらに別の面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、空気界面に露出されたマイクロビーズの層であって、本質的に約1.65屈折率マイクロビーズと約1.5屈折率マイクロビーズとの均一な分散から構成されるマイクロビーズの層と、を備える背面投射型スクリーンを提供する。
【0011】
さらなる面では、本発明は、可視光を透過させる基板と、基板上に配置された可視光吸収材料と、光吸収材料に部分的に埋込まれ、空気界面に露出されたマイクロビーズの層であって、本質的に約1.65屈折率マイクロビーズと約1.5屈折率マイクロビーズとの均一な分散から構成されるマイクロビーズの層と、を備え、同じ構造を有する理論的スクリーンのゲインに対応するゲインを有するが、a:bが1.65屈折率マイクロビーズの1.5屈折率マイクロビーズに対する割合である場合に、(1.65a+1.5b)/(a+b)におよそ等しい屈折率を有するマイクロビーズのみを含むマイクロビーズの層を備える背面投射型スクリーンを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
添付図面に関連して本発明のあらゆる実施形態の以下の詳細な説明を考慮することにより、本発明は、より完全に理解されるであろう。
【0013】
本発明にはあらゆる変更態様および代替形態を適用し得るが、図面ではその特定のものを例として示し、詳細に説明する。しかしながら、本発明は、本発明を説明するその特定の実施形態に限定するものではない、ということを理解しなければならない。反対に、目的は、本発明の精神および範囲内にあるすべての変更態様、等価物および代替物を包含することである。
【0014】
本発明は、少なくとも2つの異なる屈折率のビーズを含むビーズ入り背面投射型スクリーンを提供する。本発明はまた、ある範囲の割合で混合することができる2つ以上のビーズタイプの屈折率を選択することにより、1つまたは複数の事前選択されたかまたは望ましい性能特性を達成する能力を提供する。例えば、2つの異なるビーズタイプを混合することにより、特定のゲインを達成することができると同時に、相対的に高いピーク透過率を維持する。2つ以上の異なる屈折率のビーズを組込む背面投射型スクリーンに対し、本発明を使用して、所与のスクリーン構造体に対していずれのビーズ屈折率を使用することができるかを確定し、2つ以上の所与のビーズ屈折率に対していずれのスクリーン構造体を使用することができるかを確定し、十分に高いスループットを維持しゲインを所望の範囲で調整することを可能にするためにいかなる範囲のビーズ屈折率を使用することができるかを確定し、十分に高いスループットを維持しながら所望のゲインを有するスクリーンを作製する(またはゲインを所望の範囲にわたって調整可能にする)場合に使用することができるスクリーン構造とビーズ屈折率とを確定する、等を行うことができる。
【0015】
本明細書の目的に関して、ゲインを、同じ統合された入射光を有する完全拡散反射(Lambertian)光源の軸上輝度に対するスクリーンの軸上輝度の割合として定義する。スループット(または透過率)を、スクリーンを透過する垂直入射(すなわち、軸上)光の部分(またはパーセンテージ)として定義する。
【0016】
本発明によれば、背面投射型スクリーンのゲインを、スクリーンのビーズ層で実質的に均一に混合される2つ以上の異なる屈折率のビーズを使用することにより調整することができ、その場合、ビーズの屈折率を、所与のビーズ入りスクリーンに対して理論的最大スループットであるかまたはそれに近いスループットをもたらすように選択する。このため、本発明は、異なる屈折率のビーズをあらゆる量で混合し、調整が望まれる特定のゲインまたはゲインの範囲に対し十分に高いスループットを達成するようにビーズ屈折率を選択し、許容可能なスループットを維持しながらゲインを調整することができるようにスクリーン構造体を変更しまたは選択することにより、背面投射型スクリーンのゲインを調整することを企図する。これらの各々を、本発明により独立してまたは同時におよびいかなる組合せで実行することも可能である。いずれの手法をとるかに対する判断は、しばしば、いずれの変数がもっとも制御可能でないかによって決まる。
【0017】
例えば、ビーズ屈折率が事前に確定されている場合(例えば、先在するマイクロスフェアの在庫により)、本発明を使用して、所望のゲイン(または観察角)およびスループット性能を達成するためにいずれのスクリーン構造体を使用することができるかを確定することができる。特定のゲインまたはゲインの範囲が事前に確定される場合、本発明を使用して、ビーズ屈折率の1つまたは複数を選択しおよび/またはスクリーン構造体を確定することができる。スクリーン構造体が設定されている場合、本発明を使用して、ビーズ屈折率の1つまたは複数を選択することにより所望のゲイン(または観察角)およびスループット性能を達成することができる。
【0018】
本発明は、各々が異なる屈折率を有する2つ以上のタイプのマイクロスフェアの混合物を組込んだビーズ入りスクリーンを形成することを企図するが、2ビーズスクリーンの場合が特に例示的である。このため、一般性を失わずに、以下の論考は、本発明の態様を例示するために2ビーズスクリーンの実施例を提供してもよい。それは、本発明の他の多ビーズスクリーン構造体が同じかまたは同様の態様を具体化することができる、ということが認められるためである。
【0019】
図1は、後側が露出したままになるように光吸収材料120に部分的に埋込まれたマイクロスフェア(微小球状粒子)(またはビーズ)110の層を含む、ビーズ入り背面投射型スクリーン100の一部を示す。ビーズ110と光吸収材料120とを、光透過基板130上に配置する。ビーズ110を、その前部の領域が基板130と接触するか略接触するように光吸収材料120内に埋込む。接触または略接触領域140は、プロジェクタエンジンまたは他の適切な表示装置が生成する光または画像が背面投射型スクリーンの裏側(すなわち、スクリーンの露出ビーズ側)を照明する場合に光がスクリーンを透過するための開口を形成する。
【0020】
図1に示すものに加えて、他の層、コーティングまたは要素を任意に提供してもよい。例えば、透過材料を使用してビーズの露出側にわたって保護膜を形成してもよい(図1に保護膜は示さず)。例えば機械的支持体を提供するために、スクリーンの正面により厚いかまたは剛性の基板を積層してもよい。グレアを低減するために、スクリーンの正面に反射防止コーティング、つや消し仕上げ等を提供してもよい。スペックルを低減する、つや消しの外観を提供する等のために、スクリーン基板または他の層に拡散粒子を組込んでもよい。必要に応じて、スクリーンの前方または後方に、あらゆる光学フィルム、偏光子、リターダ、補償器、レンズ、光制御または輝度上昇フィルム等を提供してもよい。適切なビーズ入り背面投射型スクリーン構造体は、例えば、米国特許第6,204,971号明細書、同第6,172,814号明細書および同第5,563,738号明細書ならびに国際公開公報WO99/50710号明細書および同WO 98/45753号明細書において開示されている。
【0021】
本発明では、図1においてn1およびn2で示す少なくとも2つの異なる屈折率のビーズを含むビーズ入りスクリーンを提供する。異なる屈折率のビーズを、ビーズの層に実質的に均一に分散させる。ビーズを実質的に均一に分散させることにより、スクリーンの使用可能領域にわたって各ビーズタイプの光学効果を平均化することができる。同様のサイズを有し十分近い屈折率(例えば、状況によっては約20%〜30%の差)を有する異なる屈折率のビーズの場合、多ビーズタイプのスクリーンは、本質的に、ビーズが、多ビーズスクリーンで使用されるあらゆるタイプのビーズの屈折率の重み付き平均におよそ等しい屈折率を有する、単一ビーズタイプのスクリーンのように機能することができる。このため、有効なビーズ屈折率Neffを、
【数1】
によって計算することができる。ここで、Jはビーズタイプの総数であり、njはj番目のビーズタイプの屈折率であり、wjは、すべてのwjの合計が1に等しいようにビーズ混合物におけるj番目のビーズタイプの配分量である。
【0022】
例えば、図1に示す構造では、ビーズ充填密度が同様であると想定して、1:2の割合で均一に分散する1.5屈折率のビーズと1.65屈折率のビーズとにより、1.6屈折率ビーズを有する単一ビーズタイプスクリーンと同様に機能するスクリーンがもたらされる。このため、ビーズを異なる割合で混合することにより、スクリーンの性能特性を調整することができる。これにより、単一ビーズスクリーン構造体に比較して、性能係数をより広い範囲にわたってより容易に調整することができる。
【0023】
本発明のスクリーンのビーズとして有用なマイクロスフェアには、明らかに透明なガラスビーズ(あらゆる屈折率のものが市販されている)かまたはポリマービーズ等の他の材料から作製されるビーズがある。適切なマイクロスフェアは、典型的には、直径が約10〜200ミクロンの範囲のサイズを有するが、特定の適用に対してそれより小さいかまたは大きいビーズが好ましい場合もある。2つ以上の異なるタイプのビーズ(例えば、異なる屈折率を有するビーズ)を混合する場合、より均一な混合および分散を確実にするのを助けるために、異なるビーズタイプが同様のサイズおよび/または密度を有することが望ましい場合もある。ビーズの適切な屈折率は、適用によって決まる可能性があり、約1.3〜3.2の範囲、より典型的には約1.3〜2.5の範囲で利用可能であってもよい。米国特許第6,204,971号明細書に開示されたもの等のガラスビーズは、本発明におけるマイクロスフェアとして特に有用であり得る。
【0024】
再び図1を参照すると、光吸収層120は、大量の周囲光を吸収しそれによりコントラストを低減させる傾向のあるグレアおよび他の反射を低減することによって、スクリーンのコントラストを増大させる工程を含む、あらゆる機能を行うことができる。光吸収層はまた、マイクロスフェアを支持し、マイクロスフェアの出口開口を画定し、マイクロスフェア間の隙間を通過する光を制御するように機能することも可能である。理想的には、光吸収層を形成する材料の不透明度は、隙間領域の光の透過を低減または除去し大量の周囲光を吸収するために十分に高い。さらに、スクリーンの構造によっては、光吸収層の一部が、マイクロスフェアの開口部と基板との間に存在してもよい。これらの場合、光吸収層のその部分の厚さおよび/または光吸収層材料の吸収係数は、十分な光が透過するのを可能にするために十分低くなければならない。
【0025】
光吸収層を、多種多様の材料から作製してもよい。選択された材料は、好ましくは、マイクロスフェアへの適切な接着をもたらし、上述したように十分に不透明である。光吸収層の好ましい材料は、染料、顔料またはカーボンブラック等の着色剤を許容するポリマー材料である。好ましくは、黒色着色剤を使用する。それはまた、カーボンブラック、黒色染料、不透明粒子または無機粒子の粉末コーティングであってもよく、あるいはポリマー結合材料内に分散したかかる粒子であってもよい。
【0026】
好ましくは、光吸収層を、例えば基板上にコーティングすることができ、マイクロスフェアをコーティングの上に配置し光吸収層内に圧入することができるまで軟化状態で保持する。好ましいかかる材料は、不透明にするためにカーボンブラックで充填されたアクリル酸塩である。あらゆる熱可塑性または熱硬化性ポリマー、特に熱またはUV硬化型ポリマーを使用することができる。
【0027】
再び図1を参照すると、基板130は、可視光を実質的に透過させるいかなる材料であってもよい。ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリカーボネート等のポリマー材料が適切であることが分かった。ポリマー材料は、軽量かつ可撓性という利点を有するが、ガラスを使用してもよい。基板と光吸収層との屈折率差が可視波長の範囲にわたって小さいことが望ましい場合もある。また、基板を、その表面の一方または両方にもしくはバルクで光拡散体を含むように処理することも可能である。
【0028】
基板130は、単一材料の単一層であってもよく、あるいは複数層および/または複数材料を含んでもよい。例えば、基板130は、部分的に吸収層内に延在するビーズに対応するために、吸収層界面に、国際公開公報WO99/50710号明細書に開示される透明層等の透明材料の薄層を含んでもよい。
【0029】
図1に示すもののようなビーズ入り背面投射型スクリーンを、適切な基板上に光吸収材料をコーティングし、光吸収材料の上に少なくとも2つの異なる屈折率のマイクロスフェアの実質的に均一に分散された混合物を層状に配置し、マイクロスフェアの層を光吸収材料に埋込み、いかなる余分なマイクロスフェアも除去し、任意にマイクロスフェアの露出部分に保護膜を提供することにより、作製することができる。2ビーズタイプの均一に分散した混合物を達成するために、ビーズタイプはおよそ同じサイズである(または、少なくとも幾分かオーバーラップする範囲のサイズを有する)ことと、ビーズタイプが十分に近い密度(例えば、25%内)を有することと、が好ましい。多くの2ビーズシステムでは、密度パラメータは、典型的には、同様の材料から作製されるビーズを使用する(例えば、2つの異なるガラスビーズタイプ、2つの異なるポリマービーズタイプ等)場合、および2つのビーズタイプ間の屈折率の差が比較的小さい(例えば、1以下、より適当には0.7以下、より適当には0.5以下、さらに適当には0.3以下の屈折率の差)である場合に、満たされる。ビーズを、米国特許第6,204,971号明細書に開示されるもの等の種々の方法で混合し分散させることができる。
【0030】
いずれのマイクロスフェアを使用するかおよび/またはいずれのスクリーン構造体を作製するかを確定する際に、まず1つのビーズタイプのみを含むモデルビーズ入りスクリーン構造体の性能をモデル化することが有用な場合がある。本発明は、あらゆるモデル単一ビーズスクリーン構造体に対するスループット対ビーズ屈折率を計算する工程と、この情報を使用して、所望の性能特性を達成するために適した2ビーズスクリーン構造体(または他の多ビーズスクリーン構造体)を確定する工程と、を企図する。
【0031】
図2は、モデル単一ビーズスクリーン構造体200を示す。モデルスクリーン構造体200は、本明細書において説明するようなスクリーンの予期されたゲインおよびスループットを計算するために使用する基本要素を含む。これらの要素には、基板230上に存在する光吸収層220に部分的に埋込まれたマイクロスフェア210の層と、マイクロスフェアの露出した後部にわたって配置される任意の保護膜240と、がある。光Iがスクリーンの裏面から入射し、マイクロスフェアに入り、スクリーンの正面に位置する観察者位置250まで透過することができる。
【0032】
あらゆるスクリーン性能特性を、単純な光線追跡技術にモデル構造を与えることにより、特にビーズの屈折率、ビーズの充填密度、吸収層の屈折率、吸収層の光学密度(または吸収係数)、基板の屈折率、マイクロスフェアと基板との間に直接存在する吸収層の任意の部分の厚さt(または、逆に、基板と接触するビーズの場合、ビーズが基板内に延在する量)および存在する場合は保護膜の屈折率を与えることにより、計算することができる。モデル化することができるスクリーン性能特性には、特定の観察角でのゲイン、特定の観察角での透過率(スループットとも呼ぶ)、可視性の全角度範囲等がある。光線追跡法によるモデル化の結果は、任意の保護膜の厚さと基板の厚さとには影響を受けない。
【0033】
図2を参照すると、単一ビーズスクリーン構造体のモデル化を、使用する光線が、幅が単一ビーズの直径に亙りビーズを中心とするビームBを形成する垂直入射光の均一に間隔が空けられた光線の集まりである、光線追跡法によって行うことができる。ビームBの各光線を追跡し、ビーズを出て基板230に入る光線の全体的な強度を計算することにより、透過率を確定する。ビームにおける1つの光線の例として光線Iを考慮すると、I1は任意の保護膜における光線の強度を表し、I2はビーズにおける光線の強度を表し、I3は基板における光線の強度を表し、I4は観察者位置に投射される光線の強度を表す。透過率をモデル化する際、ビーズを出て基板に入る総強度として透過率を計算することが最も都合がよい。このため、ビームBにおけるすべての入射光線Iに対し、透過率Tを、
【数2】
によって確定することができる。このようにモデルスクリーン構造体に対して透過率を計算することにより、基板内の内部反射を考慮する必要がなくなる。モデル化を単一ビーズに対して行うため、ビーズ充填密度に対する全透過率のいかなる依存性も除去される。これにより、充填密度を考慮する必要なく、異なるスクリーン構造体の直接の比較が可能になる。このため、計算された透過率を、時に相対透過率と呼ぶ。
【0034】
図3aは、任意の保護膜が、空気保護膜に対応するかまたはより正確には任意の保護膜のないスクリーンに対応する1の屈折率を有する場合の、図2に示すもの等の単一ビーズスクリーン構造体をモデル化することによって確定されるような、相対透過率対ビーズ屈折率をプロットする。ビーズ直径を、60ミクロンに設定し、それらの屈折率を1.4から2.8まで変化させた。光吸収層の屈折率を1.51に設定し、吸収層の全厚さを25ミクロンに設定し、吸収層の吸収係数を0.5μm-1に設定した。マイクロスフェアと基板との間の厚さtを、0.1ミクロンに設定した。基板の屈折率を、光吸収層の屈折率に等しい1.51に設定した。各ビーズ屈折率を1.4から2.8まで0.025ずつ増分させ、単一ビーズの直径に亙る垂直入射光線のビームの透過率を確定した。垂直入射光線は、スクリーンの平面に垂直に入射するものである。その結果を図3aにプロットした。
【0035】
図3aに示すように、特定の単一ビーズスクリーン構造体の場合、Tmaxとラベル付けされた、最大透過率(理論的最大スループットとも呼ぶ)に到達するビーズ屈折率がある。Tmaxに到達するビーズ屈折率をNTとラベル付けする。
【0036】
図3aに示すプロットは、同じ屈折率を有するビーズを使用するモデルビーズ入りスクリーン構造体の挙動を表すが、本発明は、2つ以上の異なる屈折率のビーズの均一な分散を含むビーズ入り背面投射型スクリーンを企図する。しかしながら、本発明において、単一ビーズモデルスクリーン構造体およびそれらの計算された透過率対ビーズ屈折率曲線を使用することにより、複数のビーズタイプを選択することができるビーズ屈折率の範囲を確定することができる。例えば、図3aは、説明したスクリーン構造体に対する最大理論的スループットTmaxとともに、0.9Tmaxとラベル付けされた最大スループットレベルの90%を示す。最大スループットレベルの90%は、NaからNb(NaおよびNbも含む)のビーズ屈折率の範囲を画定する。この範囲の屈折率を有する2つ以上のビーズタイプを選択することができ、それらをあらゆる割合で混合することにより、ビーズタイプの割合にしたがって調整することができるゲインを有するビーズ入り背面投射型スクリーンのビーズ層を形成することができる。例えば、2ビーズスクリーンの場合、第1のビーズタイプのみを有するスクリーン(すなわち、高い第1のビーズ対第2のビーズの割合を有するビーズ混合物を使用する)に対して期待されるゲインから第2のビーズタイプのみを有するスクリーン(すなわち、低い第1のビーズ対第2のビーズの割合を有するビーズ混合物を使用する)に対して期待されるゲインまでの範囲で、ゲインを調整することができる。さらに、各ビーズタイプを、それが個々に少なくとも90%最大理論的スループットをもたらすように選択するため、多ビーズタイプスクリーン構造に対して比較的高い透過率を維持することができる。本発明者らはまた、示した範囲内で選択するビーズに対し、ビーズ混合率に対しゲインの略線形の依存性があることも分かった。したがって、ビーズ屈折率、ビーズ混合率およびスクリーン構造体を所望のゲインをもたらすように事前確定することを可能にするほど十分な精度で、多ビーズタイプスクリーンのゲインを予測することができる。
【0037】
所与のスクリーン構造体に対し、図3aに示すようにモデル単一ビーズ透過率曲線を生じさせることができる。そして、これらの曲線を使用して、得られた2ビーズ(または他の多ビーズ)スクリーンのゲインを調整することができるように混合することができるビーズ屈折率を選択することができる。例えば、高スループットを維持しより高いゲインへの調整可能性を達成するために、NTかまたはそれに近い、例示的な実施形態ではNT以上である第1のビーズ屈折率(例えば、nT±0.05の範囲のnI)と、意味のある範囲にわたってゲインを調整するのを可能にするために第1のビーズ屈折率より十分小さいが、適切なスループットを維持するためにまだNaに略等しいかまたはそれより大きい(屈折率が小さいほど高いゲインがもたらされる)第2のビーズ屈折率と、を選択することが有利な場合がある。また、高スループットを維持しながらより広い範囲のゲイン調整可能性に対してNaおよびNbの各々かまたはそれに近い屈折率を選択すること等、他のオプションも利用可能である。
【0038】
本発明により、ゲインを調整しスループットを維持するようにビーズ混合に対する1つまたは複数のビーズ屈折率を選択することが可能となるが、また、1つまたは複数の特定のビーズ屈折率もしくはビーズ屈折率の範囲を与えることによりスクリーン構造体を再設計することも可能となる。例えば、スクリーン製造業者は、各々が異なる屈折率を有する数個の異なるビーズタイプの在庫を有する場合がある。かかる状況では、ビーズ屈折率を選択する可能性が制限される可能性がある。本発明は、スクリーン構造体を調整するかまたは変更することにより、その変更されたスクリーン構造体に対して、事前確定されたまたは事前選択されたビーズ屈折率がNa〜Nb(NaおよびNbも含む)の範囲内に適合するようにすることを企図する。例として、図3bは、一連の透過率曲線311、312、313、314、315、316、317、318、319、320を示し、それらは各々、図3aに示すものと類似する。図3bの曲線を、保護膜の屈折率を1.0(空気)から1.6に変更した以外は、図3aのものと同じ構造を使用して生じさせた。具体的には、曲線311を1.0の保護膜屈折率を使用して作り、曲線312を1.1の保護膜屈折率を使用して作り、曲線313を1.2の保護膜屈折率を使用して作り、曲線314を1.3の保護膜屈折率を使用して作り、曲線315を1.35の保護膜屈折率を使用して作り、曲線316を1.4の保護膜屈折率を使用して作り、曲線317を1.45の保護膜屈折率を使用して作り、曲線318を1.5の保護膜屈折率を使用して作り、曲線319を1.55の保護膜屈折率を使用して作り、曲線320を1.6の保護膜屈折率を使用して作った。
【0039】
図3bは、透過率曲線のピークを、保護膜屈折率を変更することによってシフトすることができることを示す。透過率曲線ピークをシフトすることにより、適切なビーズ屈折率の範囲(例えば、Na〜Nb)が広がる。これにより、ビーズ屈折率の事前確定されたセットを、十分高いスループットを維持し予測可能なゲイン調整可能性を可能にするビーズ屈折率の範囲内にすることができる。
【0040】
透過率曲線ピークの位置を、ビーズと基板との間の光吸収層の厚さtを調整することによりおよび/または光吸収層材料の光密度を調整しおよび/または吸収層、基板、任意の保護膜のうちの1つまたは複数にもしくは別個の層として拡散体を追加することにより、さらに微調整することができる。実際に、有効なビーズ出口開口の変化をもたらすことができるスクリーン構造体の任意の調整を使用して、ビーズ屈折率に対し透過率ピークをシフトさせることができる。例えば、マイクロスフェアと基板との間に幾分かの光吸収材料が存在するようにマイクロスフェアが基板に接触しない構造では、より高い光密度を有する光吸収材料は、有効な出口開口を小さくする傾向がある。これにより、最大透過率が低くなり、透過率ピークが狭くなり、透過率ピークが高ビーズ屈折率にわずかにシフトすることになる。ビーズが光吸収層を通して突出する構造では、突出の量が出口開口に直接影響することになる。本発明では他の可能性が存在し、推奨される。
【0041】
本発明を、上述した特定の実施例に限定するよう考慮すべきではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲に明瞭に示されるような本発明のすべての面を包含するように理解すべきである。あらゆる変更態様、等価プロセスとともに、本発明が適用可能であり得る多数の構造が、本発明が対象とする技術分野における当業者には、この明細書を検討することによって容易に明らかとなろう。
【0042】
上に引用した特許、特許文書および出版物の各々は、引用をもって、すべて再現されるようにこの文書に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】2ビーズ背面投射型スクリーンの部分略示側面図である。
【図2】性能特性をモデル化するために使用することができるビーズ入り背面投射型スクリーン構造体の部分略示側面図である。
【図3a】特定の単一ビーズ背面投射型スクリーン構造体についての相対透過率対ビーズ屈折率のプロットである。
【図3b】いくつかの異なる背面投射型スクリーン構造体についての相対透過率対ビーズ屈折率のプロットである。
Claims (17)
- ビーズ入り背面投射型スクリーンを作製する方法であって、
可視光を透過させる基板と、
該基板上に配置された可視光吸収材料と、
該光吸収材料に部分的に埋込まれ、1面が露出されたマイクロビーズの層と、
該マイクロビーズの該露出面にわたって配置された任意の保護膜と、
を備えたモデル単一ビーズスクリーン構造体を確定する工程と、
該モデルスクリーン構造体のスループットを、理論的最大スループットを確定することができるようにマイクロビーズ屈折率の関数として計算する工程と、
マイクロビーズ屈折率の範囲を、該範囲におけるいかなる屈折率も、該モデルスクリーン構造体の該マイクロビーズの該屈折率として使用された場合に、該理論的最大スループットの約90%以上の計算されたスクリーンスループットをもたらすように、確定する工程と、
該確定された範囲内の第1の屈折率を有する第1のマイクロビーズタイプを選択する工程と、
該確定された範囲内の該第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2のマイクロビーズタイプを選択する工程と、
該第1のマイクロビーズと該第2のマイクロビーズとの割合を混合して分散させることにより、該モデルスクリーン構造体と機能的に一致する構造を有するビーズ入り背面投射型スクリーンのための該第1および第2のマイクロビーズの実質的に均一に分散された層を形成する工程と、
を含む方法。 - 前記第1および第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する第3のマイクロビーズを選択する工程をさらに含み、前記混合し分散させる工程が、前記第1のマイクロビーズと前記第2のマイクロビーズと該第3のマイクロビーズとの割合を混合し分散させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第1および第2のマイクロビーズが、およそ同じである平均直径を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記第1および第2のマイクロビーズが、約50μm〜100μmの範囲の平均直径を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記第1および第2のマイクロビーズが、25%以内の平均密度を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記第1および第2のマイクロビーズが、ガラスを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第1および第2のマイクロビーズが、ポリマー材料を含む、請求項1に記載の方法。
- ビーズ入り背面投射型スクリーンを作製する方法であって、
第1の屈折率を有する第1の複数のマイクロビーズを提供する工程と、
該第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の複数のマイクロビーズを提供する工程と、
可視光を透過させる基板と、
該基板上に配置された可視光吸収材料と、
該光吸収材料に部分的に埋込まれ、1面が露出されたマイクロビーズの層と、
該マイクロビーズの該露出面にわたって配置された任意の保護膜と、
を備えたモデル単一ビーズスクリーン構造体を確定する工程であって、
所与のマイクロビーズ屈折率に対して理論的最大スループットを有し、
該第1の屈折率を有するマイクロビーズと該第2の屈折率を有するマイクロビーズとが該マイクロビーズの層として存在する場合に、得られたスクリーンが該最大理論的スループットの約90%以上であるように確定される、モデル単一ビーズスクリーン構造体を確定する工程と、
該第1のタイプのマイクロビーズと該第2のタイプのマイクロビーズとの割合を混合して分散させることにより、該モデルスクリーン構造体と実質的に同じである構造を有するビーズ入り背面投射型スクリーンのための該第1および第2のタイプのマイクロビーズの実質的に均一に混合された層を形成する工程と、
を含む方法。 - 前記第1および第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する第3の複数のマイクロビーズを提供する工程をさらに含み、前記混合し分散させる工程が、該第3の複数のマイクロビーズを含む割合を混合し分散させる工程をさらに含む、請求項8に記載の方法。
- 可視光を透過させる基板と、該基板上に配置された可視光吸収材料と、該光吸収材料に埋込まれ、一部が露出されたマイクロビーズの層と、を備えるビーズ入りスクリーン構造体を含む背面投射型スクリーンであって、
該ビーズ入りスクリーン構造体が、最大理論的スループットを有し、nTが、該最大理論的スループットに到達するマイクロビーズ屈折率を画定し、
該マイクロビーズの層が、第1の屈折率を有する複数の第1のマイクロビーズと第2の屈折率を有する複数の第2のマイクロビーズとを備え、該第1の屈折率がnT±0.05(0.05も含む)の範囲にあり、該第2の屈折率が該第1の屈折率とは異なる、
背面投射型スクリーン。 - 前記スクリーン構造が、前記マイクロビーズ層の前記露出部分にわたって配置された保護膜をさらに備える、請求項10に記載の背面投射型スクリーン。
- 前記第2の屈折率が、前記第1の屈折率より小さい、請求項10に記載の背面投射型スクリーン。
- 前記第2の屈折率が、前記第1の屈折率より大きい、請求項10に記載の背面投射型スクリーン。
- 前記マイクロビーズの層が、前記第1および第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する複数の第3のマイクロビーズをさらに備える、請求項10に記載の背面投射型スクリーン。
- 可視光を透過させる基板と、該基板上に配置された可視光吸収材料と、該光吸収材料に埋込まれ、一部が露出されたマイクロビーズの層と、を備えるビーズ入り構造を含む背面投射型スクリーンであって、
該ビーズ入りスクリーン構造体が、最大理論的スループットを有し、nTが、該最大理論的スループットに到達するマイクロビーズ屈折率を画定し、na〜nbが、nTと該最大理論的スループットの約90%以上の計算されたスループットをもたらす他のすべての屈折率とを含むマイクロビーズ屈折率の範囲を画定し、
該マイクロビーズの層が、約naの屈折率を有する第1の複数のマイクロビーズと約nbの屈折率を有する第2の複数のマイクロビーズとを備える、
背面投射型スクリーン。 - 背面投射型スクリーンであって、
可視光を透過させる基板と、
該基板上に配置された可視光吸収材料と、
該光吸収材料に部分的に埋込まれ、空気界面に露出されたかつ本質的に約1.65屈折率マイクロビーズと約1.5屈折率マイクロビーズとの均一な分散体から構成されるマイクロビーズの層と、
を備える背面投射型スクリーン。 - 同じ構造を有する理論的スクリーンのゲインに対応するゲインを有するが、a:bが1.65屈折率マイクロビーズの1.5屈折率マイクロビーズに対する割合である場合に、(1.65a+1.5b)/(a+b)におよそ等しい屈折率を有するマイクロビーズのみを含むマイクロビーズの層を備える請求項16に記載の背面投射型スクリーン。
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