JPH1138509A - 反射型スクリーン - Google Patents

反射型スクリーン

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JPH1138509A
JPH1138509A JP10136517A JP13651798A JPH1138509A JP H1138509 A JPH1138509 A JP H1138509A JP 10136517 A JP10136517 A JP 10136517A JP 13651798 A JP13651798 A JP 13651798A JP H1138509 A JPH1138509 A JP H1138509A
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JP
Japan
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prism
light
sheet
reflection type
prism sheet
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Application number
JP10136517A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kojima
弘 小島
Fumihiro Arakawa
文裕 荒川
Nobuo Naito
暢夫 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1138509A publication Critical patent/JPH1138509A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビデオプロジェクター等に使用する反射型ス
クリーンの視野角を広く、輝度が高く且つ、見易くす
る。 【解決手段】 本発明の反射型スクリーン10は、表面
16Aに投影画像を拡散する光拡散層18が形成され、
裏面16Bには、光学的に透明な樹脂で構成されたスト
ライプ状の複数のプリズム20が垂直方向に伸びて配列
されており、当該プリズム20はその断面が二等辺三角
形状であって、一定の頂角と一定の辺長を有するもので
あるプリズムシート12と、プリズムシート12の裏面
16Bのプリズム群に対向して、その対向面が実質的に
透過光を吸収する黒色である光吸収シート14が、プリ
ズムシート12と平行に配置されているので、広い視野
角度と高い輝度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プリズムの内反
射を利用して光を反射させるようにしたビデオプロジェ
クタ等に用いる反射型スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような反射型スクリーンに関して
は、輝度が高いこと、即ち光の反射率が高いことと、拡
散性能が良く所望の方向に均一な光の拡散を行うことが
でき、コントラストが高いことが要求される。
【0003】例えば、特開平4−53945号公報に開
示されるように、基材シート上に方解石の粉末を含有す
る塗料の塗膜を設けた映写スクリーン、実開昭54−2
6378号公報、米国特許第4906070号に開示さ
れるように、プリズム機能を有する反射型スクリーン等
が提案されている。又、特開昭62−266980号公
報は、画像投影装置側の面に偏光フィルタを一体に添着
する画像投影システムが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の反射型スクリーンでは、所望の反射輝度
(ゲイン)、視野角及びコントラストのいずれも不十分
であった。
【0005】又、反射型スクリーンの表面から光が入射
するとき、一部が表面で反射するが、その表面反射光の
方向と、入射光がスクリーン背面側で反射され、表面か
ら出射する表示光の方向とが等しくなり、表示光と表面
反射光とが平行光線となる。
【0006】この結果、表示光の進行方向から観察すれ
ば表示面が最も明るくみえるが、その方向は表面反射光
の進行する方向でもあるので、表面反射光によりスクリ
ーン表面に外部光源が映って見えて、最も光って見える
方向となってしまう。このため、最も明るく見える方向
が表面反射光が最も強く見難い方向となってしまうとい
う問題点がある。
【0007】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであって、拡大投影であっても十分な反射輝度が得
られ、視野角も広く、コントラストも高い反射型スクリ
ーンを提供することを目的とする。
【0008】又、表面反射光が邪魔にならずに、しかも
広い角度で明るく見えて、視角が広い反射型スクリーン
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】反射型スクリーンの発明
は、請求項1のように、表面に、投影画像を拡散する光
拡散層が形成され、前記表面と平行な裏面に、光学的に
透明な樹脂で構成されたストライプ状のプリズム群が垂
直方向に伸びて配列されており、各プリズムはその断面
が前記裏面と平行な底辺を有する二等辺三角形状であっ
て、一定の頂角と一定の辺長を有するものであるプリズ
ムシートと、このプリズムシートの裏面のプリズム群に
対向して、その対向面が実質的に透過光を吸収する黒色
である光吸収シートがプリズムシートと平行に配置され
ていることを特徴とする反射型スクリーンにより、上記
目的を達成するものである。
【0010】又、反射型スクリーンの第2発明は、請求
項2のように、表面に、投影画像を拡散する光拡散層が
形成され、前記表面と平行な裏面には、光学的に透明な
樹脂で構成されたストライプ状のプリズム群が垂直方向
に伸びて配列されており、各プリズムはその断面が前記
裏面と平行な底辺を有し、且つ、他の2つの斜辺が等し
くない三角形状であって、一定の頂角を有するものであ
るプリズムシートと、このプリズムシートの裏面のプリ
ズム群に対向して、その対向面が実質的に透過光を吸収
する黒色である光吸収シートがプリズムシートと平行に
配置されていることを特徴とする反射型スクリーンによ
り、上記目的を達成するものである。
【0011】前記反射型スクリーンにおいて、前記プリ
ズムシートの材料の屈折率をn、前記光拡散層への外光
の入射角度をθ0 、前記θ1 とθ2 とをθ1 >θ2 とし
たとき、 θ2 <90°−sin-1(1/n) θ1 =90°−θ2 +sin-1(sinθ0 /n)/2 としてもよい。
【0012】前記反射型スクリーンにおいて、前記三角
形状のプリズムの頂角が90°以上100°以下として
もよい。
【0013】又、前記反射型スクリーンにおいて、前記
三角形状のプリズムの頂角が実質的に96°であるよう
にしてもよい。
【0014】更に、前記反射型スクリーンにおいて、前
記プリズムシートは、実質的にプリズム群を構成する層
と、ベースフィルム層と、光拡散層との3層で構成され
るようにしてもよい。
【0015】又、前記反射型スクリーンにおいて、前記
プリズムシートの表面の光拡散層は、530nm〜57
0nmの範囲の波長に吸収ピークを持つ着色をしてもよ
い。
【0016】更に、前記反射型スクリーンは、前記プリ
ズムシートの裏面のプリズム群は、530nm〜570
nmの範囲の波長に吸収ピークを持つ着色がなされてい
る樹脂で構成されるようにしてもよい。
【0017】又、前記反射型スクリーンにおいて、前記
光吸収シートの黒色面の全光線反射率を10%以下とし
てもよい。
【0018】この反射型スクリーンの発明においては、
透明なプリズムシート上に光拡散層を設け、その裏面側
に投影光を反射するプリズム群及びプリズム群から出射
した散乱光を吸収する光吸収シートを設けることによ
り、反射画面を観察するために適切な広い視野角と輝度
の高い画面を得ることができる。
【0019】又、プリズムシートにおけるプリズムの断
面形状が不等辺三角形とされ、これによって入射光と反
射光の方向が異なるようにして、表面反射光が邪魔にな
らずに、しかも広い角度で明るく見え、視角を広くする
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の反射型スクリーン10を
両眼で観察した場合に視線に平行な水平な断面が示され
ている。図1のように、本発明の反射型スクリーン10
は、プリズムシート12と光吸収シート14とから構成
されている。このプリズムシート12は、実質的に透明
な基材16と、その表面(図において上面)16Aに形
成された光拡散層18、及び裏面16Bに形成された複
数のプリズム20(プリズム群)とからなる。各プリズ
ム20は、均一な断面三角形状に形成されていて、その
底辺20Aが基材16の裏面16B上にあるように配列
されている。
【0022】基材16は本来的には無くてもよく、光拡
散層18の背後に直接プリズム20が形成されたもので
あってもよい。光拡散層18は、スクリーン面に投影さ
れた画像を拡散して反射するもので、透明な樹脂材料に
光拡散剤を分散した組成から構成されている。ビデオプ
ロジェクター等(図示省略)からの投影光は、光拡散層
18により拡散して反射され視野を広くできる効果があ
る。
【0023】前記各プリズム20は、実質的に均一な形
状からなるストライプ状のものであって、光学的に透明
な樹脂から形成され、スクリーンを観察する際の両眼の
視線に対して直交するように垂直方向に伸びて配列され
ている。プリズム20は、透過した光を無駄なく反射さ
せるもので、画面の反射輝度を高める効果を有する。
【0024】プリズム20に対向する光吸収シート14
の表面(上面)は黒色にされていて、プリズム20を透
過する余分な散乱光を吸収して画像コントラストを高め
るようにされている。
【0025】図1の反射型スクリーン10においては、
個々のプリズム20の頂角αは、90°より大きく形成
されている。従って、入射光線Iは、プリズムの斜辺2
0B、20C上の点P、Qで反射した後(一部の光は光
吸収シート14の方向に透過する。)、元の入射光路と
は平行にならず、拡散した状態で広がって反射すること
になる。原理的には、頂角αが90°である場合に、入
射光線Iは平行に反射することになりゲインが高くなる
が、αが90°より大あるいは小となる場合は、いずれ
もゲインが低くなることになる。
【0026】図2は、前記反射型スクリーン10におい
て頂角αが90°より小さい場合を示す。図2のよう
に、ビデオプロジェクター等から投影された入射光線I
は、最初にプリズムシートの光拡散層18に入射し、一
部の光は拡散剤により拡散反射されるが、一部は光拡散
層及び基材16を透過して背面側のプリズム20に入射
する。プリズム20の頂角αが90°より小である場合
は、点P,Qにおいて直角に反射せず、図1とは反対の
方向に拡散することになる。
【0027】このように、頂角αが90°から離れる場
合には、入射角と反射角が平行にならないので正面方向
のゲインが得られない。実際には、頂角αが90°付近
から100°以下であれば、実用上支障のない観察画面
が得られることが認められている。
【0028】図3は、反射型スクリーン10に対する外
光の光路を示す図である。スクリーン面に対して鋭角に
入射することの多い外光は、プリズム20を透過させて
光吸収シート14による吸収を図っている。
【0029】プリズムシート12と光吸収シート14と
の間隙部分13は、両シートが、密接して平行に保たれ
る限り空間であっても良いが、現実的には適宜な接着剤
で貼り合わされることになる。この場合、プリズム20
を構成するプラスチック材料と接着材料の接触面積の小
さい方が反射効率が高くなる。点P又は点Qにおいて、
反射しないでプリズム20を透過する一部の光は、不要
な散乱光となるため光吸収シート14の黒色に形成され
た面で吸収されることになる。
【0030】前記のようにプリズムの頂角が90°であ
る場合は、再帰光線は入射光路と平行な光路を辿ること
になるので、投影画像観察のために本質的には好ましい
ことであるが、投影方向の輝度のみが高く、視野角度が
広く得られないという問題もある。反射スクリーン画面
の視野角度や輝度については、用途や主観的な好みの違
いにより、一概にどの範囲が最も好ましいということは
できないが、本発明のようにプリズムを使用した反射型
スクリーンの場合、プリズムの頂角が90°未満の場合
や100°を超える場合は反射光の効率が悪くなるた
め、ゲインが高く広視野角の画面は得られないことにな
る。
【0031】そこで、種々の試行を試みたところ、頂角
を96°とした場合に半値角が34〜37°となり、実
用上の視野角度を満たし明るい画面が観察できることが
判明した。
【0032】次に、図4を参照して、反射型スクリーン
の実施の形態の第2例について説明する。
【0033】この実施の形態の第2例に係る反射型スク
リーン22は、前記図1に示される反射型スクリーン1
0におけると同様の構成であるが、プリズム24の断面
形状が前記プリズム20と異なるようにしたものであ
る。
【0034】この反射型スクリーン22におけるプリズ
ム24は、図4に拡大して示されるように、その断面
が、前記裏面と平行な底辺24Aを有し、且つ、他の2
つの斜辺24B、24Cが等しくない不等辺三角形状と
し、これによって、第1のシート12に斜めに入射する
外光がスクリーン表面から垂直に出光するようにしたも
のである。
【0035】更に詳細には、前記プリズム24の屈折率
をn、前記光拡散層18への外光の入射角度をθ0 、前
記斜辺24B及び24Cと前記裏面16Bにおける法線
とのなす角度をそれぞれθ1 、θ2 、且つθ1 >θ2 と
したとき、これらθ1 、θ2は次の(1)式及び(2)
式によって決定する。
【0036】 θ2 <90°−sin-1(1/n) …(1) θ1 =90°−θ2 +sin-1(sinθ0 /n)/2 …(2)
【0037】実際には、プリズム24の樹脂の屈折率n
を、その材質から決定し、このnに対して(1)式から
θ2 を決定し、次に入射角θ0 に基づいて、前記nとθ
2 から(2)式によりθ1 を決定する。
【0038】上記のようにすると、θ0 =0°、即ち反
射型スクリーン22に対してその表面の法線方向に光が
入射しても、その反射光が入射光と平行にならないの
で、反射型スクリーン22を正面から見た場合、表面反
射光が邪魔にならずに、しかも広い角度で明るく見え
て、視角が広くなる。
【0039】本発明の反射型スクリーン10、22の表
面における光拡散層18及び裏面のプリズム20、24
は、530nmから570nmの波長範囲に吸収ピーク
を有する着色がなされていることが好ましい。これは、
反射光の中から視感度の高い緑色光をカットして、画面
の暗い部分を純黒に近付けるためである。このような着
色は、光拡散層を形成する組成材料中に、フタロシアニ
ンブルー、スミプラストブルー、スミプラストバイオレ
ット(住友化学工業株式会社製)、カーボンブラック等
の適宜な着色剤を単独又はこれらの混合物を添加するこ
とによりなされる。
【0040】又、本発明の反射型スクリーン10、22
の光吸収シート14のプリズム群に対向する面は、全光
線の反射率が10%以下であることが好ましい。プリズ
ムを透過するようなプリズム面に鋭角に入射する光を極
力吸収させて散乱光として反射させないためである。
【0041】次に、上記のような反射型スクリーン1
0、22の製造方法について説明する。
【0042】まず、プリズムシート12となる基材16
を準備する。このような基材16は透明性があり、耐熱
性、耐溶剤性、寸法安定性があり、スクリーンとして反
復使用されることから、強度のある材料であれば適宜に
選択して使用することができる。具体的には、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、トリアセチルセルロース樹
脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹
脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリスチ
レン樹脂等の厚さ50〜500μm、好ましくは75〜
200μm程度のシート状又は板状のものが使用でき
る。
【0043】次に、前記基材16上に光拡散層18を形
成する。これには透明な樹脂バインダーに光拡散剤を分
散した組成物が使用できる。バインダー樹脂としては、
ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル系樹
脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂を単独又はこれ
らの混合物を用いることができる。光拡散剤としては、
有機、無機の拡散剤が使用でき、その粒径としては、1
μmから50μm程度のものが適当である。
【0044】基材16上に光拡散組成物を塗布するに
は、ロールコート、ナイフコート、グラビアコート、リ
バースコート、バーコート等の各種のコーティング方法
で適宜に行うことができる。塗布厚は乾燥時において、
10μm〜50μm程度となるようにするのが適当であ
る。
【0045】基材16の裏面16Bにプリズムを形成す
るには、やはり透明な材料であって、エポキシ系、ポリ
エステル系、アクリル系やウレタンアクリレート系の紫
外線硬化型又は電子線硬化型の樹脂が好適に使用でき
る。このようなレンズ形状は、連続的に押し出される樹
脂組成物をプリズム形状が金型ロール円周上に連続して
形成されたロールと基材16間に供給し、基材16が金
型ロールに沿って移動する間に紫外線を照射して硬化さ
せる方法等によって形成することができる。又は、光拡
散層を形成した基材16とプリズム群を形成したシート
とを別々に準備しておき、これをラミネートすることに
よっても形成することができる。
【0046】プリズム20、24のピッチは、画像を構
成する画素の大きさにより異なるが、通常、0.02m
m〜2.0mm程度のピッチで形成される。このように
して形成されたプリズムシート12に、低反射率の暗色
の樹脂組成物で形成されたか、又は低反射率の塗膜が塗
布形成された光吸収シート14とを積層することによ
り、本発明の反射型スクリーン10、22が完成する。
このような低反射率の樹脂組成物は、塩化ビニル樹脂、
ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂
等に接着剤としてカーボンブラック、その他の暗色色材
を充填し粗面化したものが使用できる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の反射型スクリーンについての
実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3について説
明する。なお、各実施例及び比較例の共通材料は、以下
のとおりである。
【0048】 〔プリズムシート基材〕 厚み100μmのPETフィルム (ICIジャパン株式会社製「MX−518」)を使用した。 〔光拡散剤組成物〕 バインダー:ポリエステル樹脂 43重量部 (東洋紡績株式会社製「バイロン200」) 光拡散剤:(積水化成品工業株式会社製「MBX−10」) 100重量部 (材質:ポリメチルメタクリレート、平均粒径10μm) 希釈溶剤:メチルエチルケトン 60重量部 トルエン 60重量部 (固形分比率54%) 〔プリズム形成材料〕 樹脂材料:紫外線硬化樹脂:エポキシアクリレート (大日本インキ化学工業株式会社製「C5−979」) 硬化時の屈折率:1.57 〔光吸収シート基材〕 可塑剤(ジオクチルアジペート)48重量部を含み、厚み300μmの軟質 塩化ビニルシート(三菱MKV株式会社製) 光拡散剤組成、プリズム頂角を変えて以下の試作を行っ
た。実施例1〜実施例4の内容は以下のとおりである。
【0049】 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 プリズムシート基材 光拡散剤組成物 + +フタロシ 方解石粉末 アニンブルー 光拡散剤塗布量(g/m2 ) 9 18 9 9′ プリズム形成材料 プリズム頂角 96° 96° 96° 97° プリズムピッチ(mm) 0.05 0.05 0.05 0.05 光吸収シート基材 光吸収シート反射率(%) 5.3 5.3 5.3 5.3
【0050】又、プリズム頂角、光吸収シートの反射率
を変えて以下の試作を行った。比較例1〜比較例3の内
容は以下のとおりである。
【0051】 比較例1 比較例2 比較例3 プリズムシート基材 光拡散剤組成物 光拡散剤塗布量(g/m2 ) 9 9 9 プリズム形成材料 プリズム頂角 102° 85° 96° プリズムピッチ(mm) 0.05 0.05 0.05 光吸収シート基材 光吸収シート反射率(%) 5.3 5.3 12
【0052】以下、各実施例の内容を説明する。
【0053】(実施例1)基材16として、前記の
〔プリズムシート基材〕を使用し、前記の〔光拡散剤
組成物〕を基材の表面上に塗工し、乾燥し、光拡散層1
8を形成した。
【0054】なお、塗工はロールコート法で行い、塗工
量は乾燥時において9g/m2 となるようにした。
【0055】上記基材16における光拡散層18を形成
した表面とは反対の裏面に、前記の〔プリズム形成材
料〕にて、二等辺三角形プリズム形状を賦型させた。
【0056】なお、当該二等辺三角形状プリズムは、図
1のように、その断面頂角が96°のストライプ状であ
って、プリズム間ピッチα=0.05mmとした。
【0057】以上により、基材の表面に光拡散性インキ
組成物による光拡散層が形成され、裏面に二等辺三角形
プリズム形状が形成されたプリズムシートが準備され
た。当該プリズムシートの二等辺三角形プリズム形状形
成側に、以下の光吸収シートを重ね合わせる。
【0058】基材として、前記の〔光吸収シート基
材〕を重ね合わせて配置し、図1の反射型スクリーンを
完成した。なお、当該基材自体の全光線反射率は5.3
%であった。完成した反射型スクリーンは、ゲイン4.
6、視野角(半値角)34°であった。
【0059】ここで、ゲインとは、ゲイン値=〔〔スク
リーン反射輝度(cd/cm2 )〕/〔スクリーン入射
照度(1ux)〕〕×3.14を意味する。
【0060】(実施例2)光拡散層に方解石粉末を添加
するため、〔光拡散剤組成物〕を以下のとおりとした以
外は、実施例1と同一の条件で実施例2の反射型スクリ
ーンを形成した。
【0061】 〔光拡散性剤組成物〕 バインダー:ポリエステル樹脂 43重量部 (東洋紡績株式会社製「バイロン200」) 光拡散剤:方解石粉末(平均粒径5μm) 100重量部 希釈溶剤:メチルエチルケトン 60重量部 トルエン 60重量部 (固形分比率54%)
【0062】なお、方解石粉末を添加するのは、その光
学的特性から、個々の粒子に入射する光を粒子内部で減
衰させることが少なく、高い比率で出射することから反
射スクリーンの輝度を高くできるからである。
【0063】完成した反射型スクリーンは、ゲイン2.
5、視野角(半値角)37°であった。
【0064】(実施例3)光拡散層の着色にフタロシア
ルンブルーを添加するため、〔光拡散剤組成物〕を以下
のとおりとした以外は、実施例1と同一の条件で実施例
3の反射型スクリーンを形成した。
【0065】 バインダー:ポリエステル樹脂 43重量部 (東洋紡績株式会社製「バイロン200」) 光拡散剤:(積水化成品工業株式会社製「MBX−10」) 100重量部 (材質:ポリメチルメタクリレート、平均粒径10μm) 着色剤 :フタロシアニンブルー 30重量部 希釈溶剤:メチルエチルケトン 60重量部 トルエン 60重量部 (固形分比率59%)
【0066】完成した反射型スクリーンは、ゲイン4.
1、視野角(半値角)34°であり、実施例1に比較し
てコントラスト感の高いスクリーンが得られた。
【0067】(実施例4)実施例1における[プリズム
形成材料]にて、その断面頂角が97°(θ1 =58.
5°、θ2 =38.5°)の不等辺三角形プリズム形状
を賦型させた以外には、実施例1と全く同様に、反射型
スクリーンを形成した。
【0068】完成した反射型スクリーンは、実施例1と
同様の特性を示した。
【0069】(比較例1)プリズムシートのプリズム頂
角αを102°とした以外は、実施例1と同一の条件で
比較例1の反射型スクリーンを形成した。
【0070】完成した反射型スクリーンは、ゲイン2.
2、視野角(半値角)36°であった。又、水平方向に
観察角を広げた場合に、光吸収シートが映像と共に観察
されるようになり、色再現性が低下した。
【0071】(比較例2)プリズムシートのプリズム頂
角αを85°とした以外は、実施例1と同一の条件で比
較例2の反射型スクリーンを形成した。
【0072】完成した反射型スクリーンは、ゲイン1
2.4、視野角(半値角)12°であったが、映像のぎ
らつき感があった。
【0073】(比較例3)光吸収シートの反射率を12
%とした以外は、実施例1と同一の条件で比較例3の反
射型スクリーンを形成した。
【0074】完成した反射型スクリーンは、ゲイン2.
0、視野角(半値角)34°であったが、コントラスト
感が低下した。
【0075】図5は、各実施例で得られた反射型スクリ
ーンの光学特性を示す図である。
【0076】は実施例1、は実施例2、は実施例
3、は比較例1、は比較例2により得られた各反射
型スクリーンの光学特性を示す。実施例1のものは半値
角が34°、実施例2のものは半値角が37°、実施例
3のものは半値角が34°、比較例1は半値角が36
°、比較例2は半値角が12°、比較例3は半値角が3
4°となる。
【0077】即ち、頂角αが96°のものは34°以上
の半値角があるが、頂角αが、85°のものは12°の
半値角となっている。又、頂角αが102°のもの(比
較例1)は36°の半値角があるが、光吸収シートが観
察されてしまう問題がある。従って、本発明の構成の反
射型スクリーンでは、頂角αが、90°から100°の
範囲内にあることが最も好ましいことが明らかになる。
【0078】なお、拡散剤として方解石を使用した実施
例2では、方解石の光学特性から個々の粒子の入射する
光を粒子内部で減衰させることが少なく、高い比率で出
射することから、方解石粉末を含有する塗膜を通過し、
反射率が高く従って、スクリーンの輝度が高くなるもの
と解される。
【0079】なお、図5において、光学特性は水平方向
(観察角上方5°)に対して1方向の特性のみが図示さ
れているが、反対側の方向に対しても、ほぼ対称形に現
われることになる。
【0080】比較例1のものは、前記のように視野角は
広いがゲインが低く、色再現性に劣る。比較例2のもの
は、ゲインは高いが視野角が狭く画面がぎらつく、又、
いずれも反射光の拡散が大きくコントラストの高い画面
が得られず、比較例3のものは、光吸収シートの反射率
が高いため、投影光以外の外部物体光の反射が目立ち、
コントラスト感が低下した。このことから、プリズムシ
ートのプリズムの頂角は実質的に、90°以上100°
以下であることが望ましく、光吸収シートの反射率は1
0%以下であることが望ましい。
【0081】
【発明の効果】本発明の反射型スクリーンは、透明なプ
リズムシート上に光拡散層を設け、当該基材の背面に投
影光を反射する所定のプリズム群と散乱光を吸収する光
吸収シートを設けたので、反射画面を観察するために適
切な広い視野角度と輝度の高い画面が得られる。又、入
射光と反射光の方向が異なるようにして、表面反射光が
邪魔にならずに、しかも広い角度で明るく見えて、視野
が広いという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例に係る反射型スクリー
ンの要部を拡大して示す断面図
【図2】同反射型スクリーンにおいて頂角αが90°よ
り小さい場合を示す断面図
【図3】同反射型スクリーンに対する外光の光路を示す
断面図
【図4】本発明の実施の形態の第2例に係る反射型スク
リーンの要部を拡大して示す断面図
【図5】各実施例で得られた反射型スクリーンの光学特
性を示す図
【符号の説明】
10、22…反射型スクリーン 12…プリズムシート 13…隙間部分 14…光吸収シート 16…基材 16A…表面 16B…裏面 18…光拡散層 20、24…プリズム 20A、24A…底辺 20B、20C、24B、24C…斜辺

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に、投影画像を拡散する光拡散層が形
    成され、前記表面と平行な裏面に、光学的に透明な樹脂
    で構成されたストライプ状のプリズム群が垂直方向に伸
    びて配列されており、各プリズムはその断面が前記裏面
    と平行な底辺を有する二等辺三角形状であって、一定の
    頂角と一定の辺長を有するものであるプリズムシート
    と、このプリズムシートの裏面のプリズム群に対向し
    て、その対向面が実質的に透過光を吸収する黒色である
    光吸収シートがプリズムシートと平行に配置されている
    ことを特徴とする反射型スクリーン。
  2. 【請求項2】表面に、投影画像を拡散する光拡散層が形
    成され、前記表面と平行な裏面に、光学的に透明な樹脂
    で構成されたストライプ状のプリズム群が垂直方向に伸
    びて配列されており、各プリズムはその断面が前記裏面
    と平行な底辺を有し、且つ、他の2つの斜辺が等しくな
    い三角形状であって、一定の頂角を有するものであるプ
    リズムシートと、このプリズムシートの裏面のプリズム
    群に対向して、その対向面が実質的に透過光を吸収する
    黒色である光吸収シートがプリズムシートと平行に配置
    されていることを特徴とする反射型スクリーン。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記プリズムシートの
    材料の屈折率をn、前記光拡散層への外光の入射角度を
    θ0 、前記θ1 とθ2 とをθ1 >θ2 としたとき、 θ2 <90°−sin-1(1/n) θ1 =90°−θ2 +sin-1(sinθ0 /n)/2 としたことを特徴とする反射型スクリーン。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3において、前記三角形
    状のプリズムの頂角が90°以上100°以下であるこ
    とを特徴とする反射型スクリーン。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記
    三角形状のプリズムの頂角が実質的に96°であること
    を特徴とする反射型スクリーン。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記
    プリズムシートは、実質的にプリズム群を構成する層
    と、ベースフィルム層と、光拡散層との3層で構成され
    ることを特徴とする反射型スクリーン。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記
    プリズムシートの表面の光拡散層は、530nm〜57
    0nmの範囲の波長に吸収ピークを持つ着色がなされて
    いることを特徴とする反射型スクリーン。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかにおいて、前記
    プリズムシートの裏面のプリズム群は、530nm〜5
    70nmの範囲の波長に吸収ピークを持つ着色がなされ
    ている樹脂で構成されることを特徴とする反射型スクリ
    ーン。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記
    光吸収シートの黒色面の全光線反射率が10%以下であ
    ることを特徴とする反射型スクリーン。
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