JP2000171905A - 透過型スクリーン - Google Patents

透過型スクリーン

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JP2000171905A
JP2000171905A JP10346986A JP34698698A JP2000171905A JP 2000171905 A JP2000171905 A JP 2000171905A JP 10346986 A JP10346986 A JP 10346986A JP 34698698 A JP34698698 A JP 34698698A JP 2000171905 A JP2000171905 A JP 2000171905A
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spherical beads
adhesive layer
layer
screen
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JP10346986A
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Isoroku Watanabe
一十六 渡辺
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データプロジェクタ等に用いられるビーズス
クリーンとしての透過型スクリーンを、映像光を弱める
ことなく外光反射を抑えて、映像のコントラストを向上
させる。 【解決手段】 透過型スクリーン10を、透明基材シー
ト12の光源側面に一層に並べて配置、接着した球体ビ
ーズ16を、中心部の無着色層20と、その外側の着色
層18から構成し、観察側から入射し、球体ビーズ16
内で全反射を繰り返して観察側に戻る外光が、球体ビー
ズ16内で、光路長の長い着色層18部分を通るように
して、映像光と比較して大幅に減衰させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LCD(液晶表
示装置)やDMD(Digital Micro-mirror Device)
等のセル構造を有する画像光源からの画像を投影して観
察するのに適した透過型スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、画像光源として、赤、緑、青
の3本のCRTと、透過型投影スクリーンを用いる背面
投射型プロジェクションテレビが知られている。
【0003】これに対して、近年、上記CRTを用いた
ものに代わって、LCDやDMDを用いた背面投射型プ
ロジェクションテレビが、データプロジェクタ、コンピ
ュータモニタ、デジタルテレビ放送の分野で多用されて
いる。
【0004】このコンピュータ画像等を拡大投影する上
記データプロジェクタ分野や、デジタルテレビ放送の分
野においては、VGA(640×480)からUXGA
(1600×1200)、あるいはそれ以上の様々な解
像度の表示を行うことになっている。
【0005】前記LCDやDMDを用いたプロジェクシ
ョンテレビにおける透過型スクリーンとしては、レンチ
キュラーレンズシートを用いるのが一般的であり、この
シートではレンチキュラーレンズのレンズ部の焦点付近
を出光面とし、この出光面に遮光部(ブラックストライ
プ;以下BS)を設けることによって、光を広い範囲に
拡散すると共に、外光の影響を小さくするようにしてい
る。
【0006】上記のようなBS付レンチキュラーレンズ
シートに画像を投影して観察すると、LCDやDMDの
セル構造に基づいて、格子パターンが前記スクリーンに
投影されるので、上記一定のピッチで周期的構造を有す
るレンチキュラーレンズのサンプリング効果により、モ
アレを発生することがあった。
【0007】このようなモアレの発生を防止するため
に、従来から、レンチキュラーレンズのピッチが、投影
された格子パターンのピッチの1/3.5以下になるよ
うにしているが、コンピュータ画像等を、ズームレンズ
を投射レンズとして用いてスクリーンに拡大投射する場
合には、画面上での画素サイズが変わるために、上記の
ような画素とレンチキュラーレンズのピッチの比を特定
の値にすることができない場合が多い。
【0008】これに対して、データプロジェクタやデジ
タルテレビ放送等に用いられる透過型スクリーンとし
て、例えばUSP2,378,272号公報、特開平9
−318801号公報、特開平10−048404号公
報、特表平9−504882号公報等に開示されるよう
なビーズスクリーンを採用することが多い。
【0009】上記ビーズスクリーン1は、例えば、図1
6に示されるように、透明基材シート2の一方の面に、
球体ビーズ3を一層に隙間なく並べて接着したものであ
り、球体ビーズ3の、透明基材シート2側の半分は、該
透明基材シート2上に形成されている黒色不透明層4に
埋没した構造となっている。ここで、前記黒色不透明層
4は、遮光部(BS)を構成している。
【0010】従って、図16において上方からの入射光
A(映像光)は、球体ビーズ3における、前記黒色不透
明層4と接触していない部分から出射するようにされて
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図16に示されるよう
な構成のビーズスクリーン1は、図において下側の観察
側から見た光の出射部の面積は全体の約10%弱であ
る。このため、垂直に入射した映像光はほぼすべて観察
側に出射するものの、例えば10°傾いて入射した映像
光は、図17に示されるように、その一部が黒色不透明
層4に捕捉される(光線B)。従って、このビーズスク
リーン1の入射側に配置されたフレネルレンズ(図示省
略)を集光系にすると、スクリーン周辺部での透過光量
がスクリーン中心部に比べて小さくなり、暗くなってし
まうという問題点があった。
【0012】これに対して、スクリーンの周辺部を明る
くするために、前記黒色不透明層4の割合(BS率)を
小さくすると、観察側からの外光が前記球体ビーズ3内
に入射し、ここで全反射を繰り返して再度観察側に出光
することによって、投影画像のコントラストを低下させ
てしまうという新たな問題点を生じる。
【0013】この発明は、上記従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、映像光を大きく弱めることなく、
且つ外光反射を抑制してコントラストを向上させること
ができるようにすると共に、入光側のフレネルレンズを
集光系や発散系にすることができるようにした透過型ス
クリーンを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、透明基材シ
ートと、この透明基材シートの光源側面に沿って、光透
過材からなる多数の球体ビーズを一層に、且つ、ほぼ隙
間なく配設、接着してなる透過型スクリーンにおいて、
前記球体ビーズにおける少なくとも前記光源側の表面側
部分が光透過性の着色層から形成することにより、上記
目的を達成するものである。
【0015】又、前記球体ビーズは、無着色の中心部を
有すると共に、その外周の全範囲に沿って前記着色層が
形成されるようしてもよい。
【0016】更に、前記球体ビーズを真球形とし、前記
着色層の厚さを、該球体ビーズの半径の(1−1/√
2)倍としてもよい。
【0017】更に、前記着色層は、前記球体ビーズにお
ける前記光源側の半球面に沿って形成され、且つ、球体
ビーズの前記透明基材シート側の半球は無着色としても
よい。
【0018】更に又、前記球体ビーズの着色層は、前記
光源側の略半球体から構成してもよい。
【0019】又、前記透明基材シートの球体ビーズ側面
に接着剤層が形成され、前記球体ビーズの透明基材シー
ト側の約半分が前記接着剤層に埋没して接着される構成
としてもよい。
【0020】更に、前記接着剤層は、前記透明基材シー
トに接着される観察側の透明接着剤層と、この観察側の
透明接着剤層の光源側に積層される遮光接着剤層と、か
らなり、前記観察側の透明接着剤層の厚さが、前記球体
ビーズにおける透明基材シート厚さ方向の半径の略1/
3以上となるようにしてもよい。
【0021】又、前記接着剤層は、入射光の少なくとも
一部が透過される程度に着色してもよい。
【0022】この発明においては、球体ビーズにおける
少なくとも光源側の表面側部分に形成された光透過性の
着色層により、観察側から入光する外光の出光面に至る
光路長を光源側からの映像光の光路長よりも大幅に長く
して、外光反射を抑制し、投影画像のコントラストを向
上させることができる。又、必ずしもBSを設ける必要
がないので、映像光が弱められることがなく、且つ、斜
め入射の映像光がBSに捕捉されることが少ないので、
入射光角度が限定されず、フレネルレンズを集光系や発
散系に任意に選択することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0024】図1に示されるように、本発明の実施の形
態の第1例に係る透過型スクリーン10は、透明基材シ
ート12と、この透明基材シート12の光源14(図2
参照)側面に沿って、光透過材からなる多数の球体ビー
ズ16を一層に、且つほぼ隙間なく配設、接着してな
り、前記球体ビーズ16における外周部をその全範囲に
亘って光透過性の着色層18から構成すると共に、球状
の中心部20を無着色としたものである。
【0025】前記透過型スクリーン10は、図2に示さ
れるように、前記光源14の出射光によってLCDやD
MD等の画像表示パネル22によって形成された画像が
投影されるフレネルレンズ24の背面側(観察者26
側)に配置されて使用される。
【0026】次に、図3を参照して、前記透過型スクリ
ーン10の詳細な構成について更に説明する。
【0027】図3に拡大して示されるように、球体ビー
ズ16は、透明基材シート12の、図3において上面に
ほぼ隙間なく一層に並べられた状態で、透明接着剤層2
8によって、該透明基材シート12に接着固定されてい
る。
【0028】ここで、前記球体ビーズ16の中心部を構
成する無着色層20は、真球体であり、着色層18が、
この真球体状の無着色層20の全外周に亘って等しい厚
さで積層された構成となっている。
【0029】前記球体ビーズ16の直径は30〜300
μmで、画素サイズ等に対応して設定する。又、前記着
色層18の厚さは、球体ビーズ16の、着色層18を含
む半径の(1−1/√2)倍とする。
【0030】ここで、前記透明基材シート12は、剛性
のある板状のもの、あるいはフィルムを用いる。又、透
明基材シート12の剛性が不足する場合は、透明基材シ
ート12に球体ビーズ16を接着した後に、これらを剛
性のある他の透明基材シート、板に貼り合わせるように
してもよい。
【0031】更に、透明基材シート12の観察側の面
は、帯電防止、反射防止、ハードコート等の表面処理を
施し、光学性能を向上させるようにするとよい。
【0032】透明基材シート12の材料としては、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート
(PC)、ポリスチレン(PS)、メチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂(MS)等の、光学用途の樹脂
を用いるとよい。
【0033】又、球体ビース16は、アクリル、PC、
PS、MS等の光透過性の光学樹脂を用いる。
【0034】前記着色層18は、球体ビーズ16の外周
部の染料による染色、顔料含浸、あるいは特開平6−3
47616号公報、特開平6−347617号公報に記
載されているような、屈折率分布型ビーズと同様に、樹
脂の重合中に着色剤の濃度制御をすることにより形成す
る。
【0035】着色する色は、グレーのような無彩色や、
光源の分光特性における3原色(赤、緑、青)のバラン
スを制御するような特定の色を選択的に吸収又は透過す
るようなものを用いることができる。
【0036】又、着色層18の着色濃度は、スクリーン
透過率が40〜70%となる色にするのが好ましい。透
過率が70%よりも高くなるように着色濃度を低くする
と、透過率は向上するが、それに伴う、後述の、着色層
18において全反射して観察側へ戻る外光の強度が強く
なり、画像のコントラストが低下する。又、透過率が4
0%よりも低くなるように着色濃度を高くすると、映像
光の透過率が低くなるのみならず、出光面での外光反射
が相対的に目立つようになり、やはり画像のコントラス
トを低下させる。
【0037】前記透明接着剤層28は、熱硬化型、反応
硬化型、電離放射線硬化型等の樹脂を利用するが、製造
時にあまり加熱を必要としないものが好ましい。具体的
には、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等の樹脂を
用いる。又、熱可塑性樹脂を用いて融着してもよい。
【0038】又、透明接着剤層28に、図3に符号29
で示されるように、例えばプラスチックビーズからなる
光拡散剤を添加してもよい。球体ビーズ16を最密充填
状態で並べても、各球体ビーズ16間に、スクリーンの
全面積に対して9.3%の隙間が生じるが、光拡散剤の
添加により前記隙間からの光の抜けを防止することがで
きる。
【0039】前記プラスチックビーズとしては、スチレ
ンビーズ、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル
−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチ
レンビーズ、塩ビビーズ等を用いる。
【0040】前記透明接着剤層28の厚さは、前記一層
に配置された球体ビーズ16の、透明基材シート12側
の半分を埋没させる程度とされている。
【0041】次に、図4〜図6を参照して、上記透過型
スクリーン10の光学的作用について説明する。
【0042】前記フレネルレンズ24を経て、映像光A
が、図4に示されるように、透明基材シート12と直交
する方向に入射すると、球体ビーズ16のレンズ作用に
より、透明基材シート12における観察側表面近傍にお
いて集光され、そこから観察側に拡散出光される。
【0043】又、図5に示されるように、入射側に配置
されたフレネルレンズ(図示省略)によって、例えば1
0°傾いて入射した映像光A2は、従来のビーズスクリ
ーン(図17参照)と異なり黒色不透明層がない為、捕
捉されることなく出射する。又、斜め入射の映像光A2
の一部が、透明接着剤層28を通過することもあるが、
わずかの光であり、且つ、その光路長も短いので、ほと
んど影響を与えない。
【0044】図6及び図7に示されるように、観察側か
ら透明基材シート12を通って球体ビーズ16に入射す
る外光Bは、一部(B1)が、フレネルレンズ24側に
向けて透過型スクリーン10を透過するが、残りは、符
号B2で示されるように、球体ビーズ16の着色層18
内で全反射を繰り返し、透明基材シート12を経て観察
側に戻る。
【0045】この場合、入射した外光が着色層18内で
全反射を繰り返す間の全光路長は、光源14側からの映
像光Aが観察側に出光するまでの光路長の約5倍とな
る。従って、観察側に戻る外光は映像光と比較して大幅
に減衰するので、観察者26が見た画像は、外光によっ
てコントラストが低下されることが少ない。
【0046】前述のように、図5において前記透明接着
剤層28を通過する光線は左から2本目のみで少なく、
その透明接着剤層28内における光路も短い。これに対
して、図7において、斜線で示されるように、前記透明
接着剤層28を、遮光しない低度に薄く着色した着色接
着剤層28Aとすると、観察側から斜めに入射する外
光、特に、図7において、最も左側から入射する光線が
全反射を繰り返して観察側へ返るときの、この光線の着
色接着剤層28A内での光路長は、前記図5の透明接着
剤層28を通過する光線の光路長より長くなるので、こ
れを吸収することができる。
【0047】上記実施の形態の第1例における球体ビー
ズ16は、真球状であって、且つその全外周を着色層1
8としたものであるが、本発明はこれに限定されるもの
でなく、球体ビーズの形状は真球状に限定されるもので
なく、楕球状、卵型等であってもよく、又、着色範囲
は、光源側の表面側部分が少なくとも光透過性の着色層
から形成されているものであればよい。
【0048】従って、例えば図8に示される透過型スク
リーン30のように、球体ビーズ32の光源側の半球を
着色層32A、透明基材シート12側の半球を無着色層
32Bとしてもよい。
【0049】あるいは、図12に示される透過型スクリ
ーン34のように、球体ビーズ36の光源14側の半球
における外周を着色層36A、この着色層34Aの内側
及び透明基材シート12側の半球を無着色層36Bとし
てもよい。
【0050】更に、図13に示される透過型スクリーン
38のように、球体ビーズ40の透明基材シート12側
の半球における光源14側部分を凸球面とした無着色層
40Bと、残りの光源14側部分を着色層40Aとして
もよい。
【0051】上記図8に示される透過型スクリーン30
の場合、フレネルレンズ24を介して入射する映像光A
は、図9に示されるように、図3の球体ビーズ16にお
けると同様に、透明基材シート12の観察側表面近傍位
置で集光し、拡散して出射する。
【0052】透明基材シート12に対して、観察側から
入射する外光Bは、その一部B1が、球体ビーズ32を
透過して裏側に出射する。
【0053】他の一部が、球体ビーズ32内で全反射を
繰り返して、図10、図11に符号B2で示されるよう
に、再度透明基材シート12を通って観察側に出光す
る。
【0054】この球体ビーズ32における前記全反射し
て戻る外光の、着色層32A内の光路長は、映像光の光
路長に比較して3倍以上であるので、外光による映像の
コントラスト低下が少ない。
【0055】図12の球体ビーズ36は、前記図3の球
体ビース16と比較して、観察側から入射して全反射を
繰り返し観察側に戻る外光の着色層36A内の光路長が
短いが、図8〜図11の球体ビーズ36におけると同様
であり、映像光の光路長の約3倍であるので、この球体
ビーズ36を用いた透過型スクリーン34においても、
外光によるコントラスト低下が少ない。又、図13の球
体ビーズ34も同様である。
【0056】前記図3〜図13の球体ビーズ16、3
2、36、40は、いずれも、従来BSとされていた個
所で透明接着剤層28により透明基材シート12に接着
されている。
【0057】この透明接着剤層28あるいは着色接着剤
層28AをBSとしない場合でも、前述のように、外光
の影響を抑制してコントラストを良好に維持できるが、
ここに、例えば図14、図15に示されるように、BS
を形成してもよい。
【0058】この場合、例えば図12、図3における透
明接着剤層28の全部をBSとする必要はなく、図14
及び図15に示されるように、透明基材シート12側の
部分を透明接着剤層42A、光源側部分を遮光接着剤層
42Bとする。
【0059】これらの透過型スクリーン10、34にお
いては、着色層18あるいは36Aにおいて、前述のよ
うに、BSを設けない場合でも、観察側から入射する外
光が吸収されるので、前記BSとなる遮光接着剤層42
Bの、全面投影面積比(BS率)を大きくする必要がな
い。例えば、球体ビーズ間の隙間から抜ける光を遮るた
めに必要なBS率は10%程度でもよい。
【0060】特に、観察側から見て、遮光接着剤層42
Bの幅は、着色層18あるいは36Aの幅を超えないよ
うにするとよい。
【0061】このためには、前記透明接着剤層42Aに
対する遮光接着剤層42Bの厚さを2倍以下、好ましく
は1.5倍程度とするとよい。
【0062】
【実施例1】実施例1では、透明基材シートとして、厚
さ188μmのPETフィルムに、光拡散剤として、平
均粒径3μmのアクリルビーズを混入したウレタンアク
リレート系UV硬化樹脂を接着剤層として12μmの厚
さで塗布し、空気中で紫外線を照射してゲル(半硬化)
化させた。
【0063】次に球体ビーズとして、図3と同様の構成
の、粒径70μmの球形アクリル樹脂ビーズを、前記ゲ
ル化したUV樹脂層の上に均一に並べて押圧し、ゲル化
されたUV硬化樹脂層に押し込ませた後、PETフィル
ム側から紫外線を照射して、このPETフィルムにアク
リル樹脂ビーズを硬化一体化させ、更に、前記PETフ
ィルムの平面側(観察側)を、厚さ2mmのアクリル樹
脂板に接着して剛性を強化した透過型スクリーンを構成
した。
【0064】
【実施例2】実施例2は、透明基材シートとして、厚さ
188μmのPETフィルムに、接着剤層として、ウレ
タンアクリレート系UV硬化樹脂を12μmの厚さで塗
布し、空気中で紫外線を照射してゲル化させた。
【0065】次に、前記実施例1と同様の球形アクリル
樹脂ビーズを、前記と同様にゲル化させたUV硬化樹脂
層に押し込ませてから、PETフィルム側から紫外線を
照射してPETフィルムと球形アクリル樹脂ビーズを硬
化一体化させた。
【0066】その後、3重量%溶剤希釈したカーボンブ
ラックを、前記遮光接着剤層に相当するものとして、ア
クリル樹脂ビーズの頂部が隠れない低度に塗布し、乾燥
させ、前記と同様に、PETフィルムをアクリル樹脂板
に接着して透過型スクリーンを構成した。
【0067】
【比較例1】比較例1は、従来のビーズスクリーンから
なるものであって、透明基材シートとして前記と同様の
厚さ188μmのPETフィルムに、UV硬化樹脂を2
μmの厚さに塗布し、空気中で紫外線を照射してゲル化
させ、次に、黒色顔料を分散したUV樹脂を溶剤希釈
し、前記ゲル化させたUV硬化樹脂上に塗布した。
【0068】次に、着色層を有しない、粒径70μmの
球形ガラスビーズを前記黒色顔料の上に均一に並べて乾
燥させた後、紫外線を照射してUV樹脂を硬化させた。
更に、実施例1、2と同様に、PETフィルムの平面側
を、厚さ2mmのアクリル樹脂板に接着し、透過型スク
リーンとした。
【0069】
【実施例と比較例の評価】実施例1、2及び比較例の透
過型スクリーンを図2で示されると同様に、フレネルレ
ンズと組合せて、40インチのテレビセットに実装し評
価したところ、実施例1、2は比較例に比べて周辺のシ
ェーディングが改善されていた。
【0070】比較評価に使用したフレネルレンズは、観
察側集光点9800mm、レンズ部が屈折率1.55の
UV樹脂、基材部が厚さ1.8mm、平均粒径12μm
のスチレンビーズ(屈折率1.59)を0.06重量部
混入した耐衝撃性メタクリル樹脂(屈折率1.51)で
ある。
【0071】又、スクリーン中心から2m離れて、スク
リーン中心と隅から5cm位置での輝度(トプコン製輝
度計BM−5)を各隅で測定し、その平均との比(周辺
輝度比)を比較した。
【0072】次に、各スクリーンから6cmのピースを
切り出し、前記フレネルレンズの基材と組合せて、ヘイ
ズメータ(村上色彩技術研究所製HR−100)で透過
率と反射率を測定したところ、次の表1のようになっ
た。
【0073】
【表1】
【0074】この表1からも判るように、本発明の透過
型スクリーンは、従来のビーズスクリーンと比較して、
透過率と反射率の比はほぼ同等であるが、透過率が高
く、投射光を有効に利用している。又、フレネルレンズ
との組合せでテレビセットに実装した際に、周辺輝度比
を向上させることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、映
像光を大きく弱めることなく、外光反射を抑えて映像の
コントラストを向上させることができると共に、入射側
に設けるフレネルレンズを集光系や発散系に任意に選択
することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例に係る透過型スク
リーンを示す斜視図
【図2】同透過型スクリーンの使用状態を示す略示側面
【図3】図1のII−III線に沿う拡大断面図
【図4】同透過型スクリーンにおける映像光の光路図
【図5】図3に示される透過型スクリーンへの斜め入射
の映像光の光路図
【図6】同透過型スクリーンの外光の光路図
【図7】同透過型スクリーンにおける斜め入射の外光の
光路図
【図8】本発明の実施の形態の第2例に係る透過型スク
リーンを示す図3と同様の拡大断面図
【図9】同透過型スクリーンにおける映像光の光路図
【図10】同透過型スクリーンの直交入射外光の光路図
【図11】同透過型スクリーンの斜め入射外光の光路図
【図12】本発明の実施の形態の第3例に係る透過型ス
クリーンを示す図3と同様の断面図
【図13】本発明の実施の形態の第4例に係る透過型ス
クリーンを示す図3と同様の断面図
【図14】本発明の実施の形態の第5例に係る透過型ス
クリーンを示す図3と同様の断面図
【図15】本発明の実施の形態の第6例に係る透過型ス
クリーンを示す図3と同様の断面図
【図16】従来のビーズスクリーンの構成及び映像光の
光路を示す断面図
【図17】同従来のビーズスクリーンにおける斜め入射
の映像光の光路を示す断面図
【符号の説明】
10、30、34、38…透過型スクリーン 12…透明基材シート 14…光源 16、32、36、40…球体ビーズ 18、32A、36A、40A…着色層 20、32B、36B、40B…無着色層 24…フレネルレンズ 26…観察者 28、28A…透明接着剤層 42A…着色接着剤層 42B…遮光接着剤層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材シートと、この透明基材シートの
    光源側面に沿って、光透過材からなる多数の球体ビーズ
    を一層に、且つ、ほぼ隙間なく配設、接着してなる透過
    型スクリーンにおいて、 前記球体ビーズにおける少なくとも前記光源側の表面側
    部分が光透過性の着色層から形成されたことを特徴とす
    る透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記球体ビーズは無着
    色の中心部を有すると共に、その外周の全範囲に沿って
    前記着色層が形成されたことを特徴とする透過型スクリ
    ーン。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記球体ビーズは真球
    形とされ、前記着色層の厚さは、該球体ビーズの半径の
    (1−1/√2)倍としたことを特徴とする透過型スク
    リーン。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記着色層は、前記球
    体ビーズにおける前記光源側の半球面に沿って形成さ
    れ、且つ、球体ビーズの前記透明基材シート側の半球が
    無着色とされたことを特徴とする透過型スクリーン。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記球体ビーズの着色
    層は、前記光源側の略半球体から構成されたことを特徴
    とする透過型スクリーン。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記
    透明基材シートにおける球体ビーズ側の面には接着剤層
    が形成され、前記球体ビーズの透明基材シート側の約半
    分が前記接着剤層に埋没して、接着されていることを特
    徴とする透過型スクリーン。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記接着剤層は、前記
    透明基材シートに接着される観察側の透明接着剤層と、
    この観察側の透明接着剤層の光源側に積層される遮光接
    着剤層と、からなり、前記観察側の透明接着剤層の厚さ
    が、前記球体ビーズにおける透明基材シート厚さ方向の
    半径の略1/3以上とされたことを特徴とする透過型ス
    クリーン。
  8. 【請求項8】請求項6において、前記接着剤層は、入射
    光の少なくとも一部が透過される程度に着色されたこと
    を特徴とする透過型スクリーン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002318425A (ja) * 2000-08-30 2002-10-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 背面投射型スクリーンおよび背面投射型ディスプレイ
KR100467614B1 (ko) * 2002-10-15 2005-01-24 삼성전자주식회사 배면 투사 스크린 및 이를 채용한 프로젝터
WO2008093721A1 (ja) * 2007-02-02 2008-08-07 Akira Tomono 表示装置

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