JP2015136667A - 塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置 - Google Patents

塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布膜の幅方向端部の厚塗り部分の領域を少なくする塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置を提供する。
【解決手段】マニホールドから塗布液が通るスリット16を介して塗布液を吐出する塗布液吐出口16Aと、スリット16の流路幅を規制するスペーサー24と、を備える塗布装置10を用いて、塗布液吐出口16Aを支持体22に向けて配置し、塗布液を支持体に塗布するエクストルージョン塗布による塗布工程と、を有し、スペーサー24の塗布液吐出口側は、流路幅が狭まる方向にR形状が形成されている幅方向端部が厚塗りとなる塗布フィルムの製造方法、および、製造方法に用いられるエクストルージョン塗布装置である。
【選択図】図5

Description

本発明は、塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置に係り、特に、塗布膜の幅方向端部が厚塗りとなる塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置に関する。
エクストルージョン塗布装置は、スロットダイ内のポケット部に供給した塗布液を、ポケット部で塗布幅方向(ウエブ幅方向と同じ)に広流し、ポケット部に連通する狭隘な間隙を有するスリット先端から塗布液を吐出する。一方、塗布液が塗布されるウエブ(支持体)は、バックアップローラに巻き掛けられて走行すると共に、スロットダイ先端とウエブとの間のリップクリアランスにスリット先端から吐出された塗布液のビード(塗布液溜まり)を形成し、このビードを介してウエブに塗布液を塗布する。また、ウエブに塗布される塗布液の塗布幅は、スリットの幅方向(ウエブ幅方向と同じ)の両端部に挿入されたスペーサー同士の距離によって規制される。
かかるエクストルージョン塗布装置で、塗布幅の内側に向ってテーパー形状となっている従来の直線テーパー形状スペーサーを使用すると、粘性せん断力により塗布膜の端部(スペーサー付近)で塗布液の流速が低下するため、塗布膜の端部でブロードな膜厚分布となり、製品有効幅内の品質に影響を与えていた。
このような課題を解決するため、例えば下記の特許文献1には、端部膜厚化を防止するため、吐出口長手方向に塗布液流路が次第に広がる形状であるシムを有する塗布装置が記載されている。
特開2000−153199号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている塗布装置においても、塗布膜の幅方向端部の厚塗り部分の領域が広くなることは解消できていなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、塗布膜の幅方向端部の厚塗り部分の領域を狭くし、生産性を向上することができる塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、連続走行する帯状の支持体上に塗布液の塗布を行い、支持体上に形成される塗布膜の幅方向端部が厚塗りとなる塗布フィルムの製造方法であって、塗布液が供給されるマニホールドと、マニホールドから塗布液が通るスリットを介して塗布液を吐出する塗布液吐出口と、スリットの幅方向端部に設けられ、スリットの流路幅を規制するスペーサーと、を備える塗布装置を用いて、塗布液吐出口を支持体に向けて配置し、塗布液を支持体に塗布するエクストルージョン塗布による塗布工程と、を有し、スペーサーの塗布液吐出口側は、流路幅が狭まる方向にR形状が形成されている塗布フィルムの製造方法を提供する。
スリットのスペーサー付近の流速は粘性せん断により低下する。従来の直線スペーサーは、流路幅が徐々に狭まるため、粘性せん断の影響を抑えられず、流速分布がブロードになり、厚塗り部分の領域も広がってしまう。本発明によれば、スペーサーの塗布液吐出口側は、流路幅が狭まる方向にR形状に形成されているため、スリットの塗布液吐出口で塗布液の流れる方向を急にスリットの内側に向けることができる。したがって、スリット付近を流れていた塗布液を製造される塗布膜の端部にのみ流すことができるので、塗布膜の端部のみ膜厚を厚くすることができ、端部の厚塗り部分の領域を狭くすることができる。
本発明の他の実施形態に係る塗布フィルムの製造方法は、R形状の曲率半径が、20mm以上100mm以下であることが好ましい。
本発明の他の実施形態に係る塗布フィルムの製造方法によれば、R形状の曲率半径を上記範囲とすることにより、スペーサー付近の粘性せん断の影響を抑制することができ、塗布膜の端部の厚塗り部分の領域を狭くすることができる。
本発明の他の実施形態に係る塗布フィルムの製造方法は、塗布液の粘度が0.5×10-3Pa・s以上2×10-2Pa・s以下であることが好ましい。
本発明の他の実施形態に係る塗布フィルムの製造方法によれば、塗布液の粘度が上記範囲内である粘性が低く、粘性せん断の影響を受けやすい塗布液に対しても効果的に実施することができる。
本発明は前記目的を達成するために、塗布液が供給されるマニホールドと、マニホールドから塗布液が通るスリットを介して塗布液を吐出する塗布液吐出口と、スリットの幅方向端部に設けられ、スリットの流路幅を規制するスペーサーと、からなり、スペーサーの塗布液吐出口側は、流路幅が狭まる方向にR形状が形成されているエクストルージョン塗布装置を提供する。
本発明によれば、スペーサーの塗布液吐出口側が、流路幅が狭まる方向にR形状に形成されているため、形成される塗布膜の端部にのみスペーサー付近の塗布液を流すことができる。したがって、塗布膜の端部の厚塗り部分の領域を狭くすることができるので、塗布フィルムの生産性を向上させることができる。
本発明の塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置によれば、使用するスペーサーが、流路幅が狭まる方向にR形状で形成されているので、塗布液吐出口付近において、流速を端部に向けることができる。したがって、塗布膜の端部のみ膜厚を厚くすることができ、厚塗り領域を狭くすることができるので、生産性を向上させることができる。
エクストルージョン塗布装置を上から見た平面図である。 エクストルージョン塗布装置の側面断面図である。 エクストルージョン塗布装置の斜視図である。 従来のスペーサーの形状を示す図である。 第1実施形態のスペーサーの形状を示す図である。 従来のスペーサーおよび第1実施形態のスペーサーを用いて製造された塗布膜の端部の膜厚を示す図である。 第2実施形態のスペーサーの形状の図である。 第3実施形態のスペーサーの形状の図である。 実施例および比較例に用いられたスペーサーを説明する図である。
以下、添付図面に従って、本発明に係る塗布フィルムの製造方法およびエクストルージョン塗布装置の好ましい実施の形態について説明する。なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
<エクストルージョン塗布装置の構成>
[第1実施形態]
図1はエクストルージョン塗布装置(以下、単に「塗布装置」ともいう)10を上から見た平面図であり、図2は側面断面図であり、図3は要部を示した斜視図である。
これらの図に示すように、スロットダイ12は、ヘッド内部にポケット部14と、該ポケット部14に連通する狭隘なスリット16が形成されると共に、スリット16先端の塗布液吐出口16Aがヘッド先端の略平坦なリップ面18に開口される。ポケット部14の貫通した両端開口部はスロットダイ12の両端面に設けられる側板30、32により閉塞される。
そして、一方の側板32を貫通して塗布液をポケット部14に送る送液ライン31に接続される。なお、ポケット部14に塗布液を送る方法としては、ポケット部14の他端側を閉塞して一方側から供給する以外に、ポケット部14の中央部から供給して両側に分流させるタイプ、ポケット部14の一方側から供給し他方向から引き抜くタイプがあり、いずれを適用してもよい。
図1〜3においては、バックアップローラ20がスロットダイ12のリップ面18に対向して近接配置され、塗布液Lが塗布される支持体(ウエブ)22がバックアップローラ20に巻き掛け支持されて矢印方向に連続走行する。ダイ先端のリップ面18とバックアップローラ20上に巻き掛けられた支持体表面との間隙は、通常、30μm〜300μmの範囲で設定され、塗布厚み、塗布速度、塗布液Lの物性(粘度等)、ビード減圧度等によって適宜設定される。
支持体22への塗布液の塗布は、バックアップローラ20に巻き掛け支持されて連続走行する支持体22と、塗布装置10のリップ面18を近接配置し、塗布液を塗布装置10の塗布液吐出口16Aから吐出し、リップ面18と支持体22との間に架橋して形成されたビードを介して、支持体22に塗布液を塗布する。塗布液を塗布する際、塗布位置よりも支持体の走行方向上流側から、減圧を行い負圧状態にして塗布液の塗布を行うことが好ましい。負圧状態とすることで、塗布膜の膜厚の薄膜化、同伴エアの吸引を行うことができる。減圧度としては−50Pa〜−5000Paの範囲内であることが好ましく、より好ましくは−100Pa〜−3000Paの範囲内である。
また、支持体22に塗布される塗布液Lの塗布幅Aは、図1に示すように、スリット16の幅方向(支持体幅方向と同じ)の両端部に挿入された一対のスペーサー24同士の間隔(距離)によって規制され、本発明においては、塗布液吐出口16Aにおける一対のスペーサー24同士の間隔Cによって規制される。
そして、スロットダイ12のポケット部14に供給された塗布液は、ポケット部14で支持体幅方向に拡流された後、スリット16を上昇して塗布液吐出口16Aから吐出される。吐出された塗布液は、塗布ヘッドのリップ面18と、該リップ面18に近接して走行する支持体22との間でビードを形成しながら支持体22に塗布される。即ち、スリット先端の塗布液吐出口16Aから吐出された塗布液の吐出力と支持体22が塗布ヘッド先端部を押圧する押圧力がバランスした状態で塗布液が支持体に塗布される。これにより、支持体面に極薄の塗布膜が形成される。
ここで、本実施形態では、スペーサー24は、スリットの幅方向端部に設けられ、支持体に塗布される塗布幅を規制する。スペーサー24は、マニホールド側から支持体22に対して垂直に形成され、スペーサーの塗布液吐出口側は、塗布液吐出口16Aが狭まる方向にスペーサーの円弧が凹部になるようにR形状が形成されている。なお、R形状の開始位置は、塗布液吐出口からの距離が、R形状の曲率半径以下であることが好ましく、R形状の曲率半径と同等であることがより好ましい。R形状の開始位置を、吐出口からの距離をR形状の曲率半径以下とすることで、より効率的に、塗布膜の端部方向に塗布液を流すことができる。一般的には、R形状の開始位置は、吐出口からの距離が、5〜25mmであることが好ましい。
ここで、R形状とは、真円または楕円の円弧形状を示すが、流路幅が狭まる方向に段階的にテーパー角が変化して形成されて全体としてR形状となっているものも含まれる。また、「テーパー角」とは、スペーサーのテーパー部の延長線と、一対のスペーサーで形成される塗布液吐出口と、のなす角のことである。なお、加工のしやすさから、楕円が好ましく、真円が最も好ましい。
スペーサー24の塗布液吐出口側をR形状に形成することで、スペーサー24と塗布液との界面における粘性せん断の影響によりスペーサー24付近の流速が低下しても、図1中の塗布幅Aの端部に向って、塗布幅Aよりも広い一対のスペーサー24同士の間隔Bから塗布幅Aの端部に向って塗布液の流速を速めることができる。したがって、スペーサー24と塗布液との界面における粘性せん断の影響を抑えることができ、端部に塗布液を集中させることができるので、塗布膜の厚塗り幅を狭めることができる。
なお、図1〜3においては、支持体走行方向上流側および下流側にリップ面を有するエクストルージョン塗布装置で説明したが、リップ面が設けられていない、または、上流側または下流側にのみリップ面が設けられているエクストルージョン塗布装置を用いることもできる。
本実施形態で用いられる支持体としては、特に限定されないが、樹脂フィルム、樹脂板、樹脂シート、ガラスなどを用いることができる。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、セルロースアセテートフィルムなどを用いることができる。
本実施形態で用いられる塗布液としては、特に限定されないが、例えば反射防止膜用の塗布液を用いることができる。塗布液の粘度についても特に限定されないが、0.5×10-3Pa・s以上2×10-2Pa・s以下の低粘度の塗布液を使用した場合に、塗布膜端部の膜厚が薄くなりやすいので、本実施形態の製造方法を行うことで、塗布膜端部のうす塗り部分の幅を狭くすることができ、効果的である。また、塗布液の粘度は、0.8×10-3Pa・s以上1×10-2Pa・s以下とすることがより好ましい。なお、塗布液の粘度は、伸長粘度の数値であり、例えば、次の方法により測定することができる。なお、塗布液の粘度は、伸長粘度の数値であり、例えば、B型粘度計を用いて、定法により測定することができる。
次に本実施形態のスペーサーの形状について説明する。図4は、従来のテーパー形状のスペーサーを示す図である。図5は、第1実施形態のR形状のスペーサーを示す図である。塗布液の流速は、スペーサーと塗布液の界面における粘性せん断の影響を受けるため、スペーサー付近の塗布液の流速は、この粘性せん断により遅くなる。図4に示すように、従来のテーパー形状のスペーサー324においては、テーパー形状の部分が長いため、幅方向に対して塗布膜の端部において広い領域に塗布液が集中し、塗布膜の端部がブロードの膜厚となる。したがって、厚塗りの領域が広くなるため、生産性が悪くなる。一方、図5に示すように、第1実施形態のR形状のスペーサー24においては、スペーサーの塗布液吐出口側をR形状に狭めている。すなわち、塗布直前に流路幅を狭めているため、塗布膜の端部のみ流速を速めることができ、端部のみ塗布膜を厚くすることができる。したがって、フィルム端部の膜厚が厚い部分を狭くすることができ、生産性を向上させることができる。
図6は、従来のスペーサーおよび第1実施形態のスペーサーを用いて製造された塗布膜の端部の膜厚を示す図である。図6に示すように、従来の直線テーパースペーサーを用いて形成された塗布膜に比べ、第1実施形態の先端R形状スペーサーで形成された塗布膜は、塗布膜の端部からの膜厚の厚い厚塗り部分の領域が狭くなっていることが確認できる。
なお、「厚塗り部分の領域(厚塗り幅)」とは、フィルムの中央部を含み、±0.5%の範囲の塗布膜の膜厚の平均値に対して、膜厚が+2%以上である端部からの領域のことである。
スペーサー24のR形状の曲率半径としては、20mm以上100mm以下であることが好ましい。R形状の曲率半径を上記範囲とすることにより、塗布液を塗布膜の幅方向における内側に流すことができるので、製造される塗布フィルムの端部付近にのみ塗布液を塗布することができ、厚塗り部分の領域を狭くすることができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態に係るスペーサー124の形状を示す図である。図7に示すスペーサー124は、塗布液吐出口に向ってR形状の曲率半径が段階的に小さくなっている点が、第1実施形態のスペーサー24と異なっている。R形状の曲率半径を段階的に小さくすることにより、スペーサーのR形状の接線と塗布液吐出口とでなす角度を小さくすることができるので、塗布液を塗布膜の端部に流すことができる。したがって、製造されたフィルムの端部側に塗布液をシャープな流速で流すことができ、製造されたフィルムの端部の厚塗り部分の領域を狭めることができる。
なお、曲率半径については、それぞれのR形状の部分の曲率半径が20mm以上100mm以下の範囲であることが好ましく、この範囲内で段階的に小さくすることで、塗布フィルムの厚塗り幅を狭めることができる。
[第3実施形態]
図8は、第3実施形態に係るスペーサー224の形状を示す図である。図8に示すスペーサー224は、塗布液吐出口に向って、流路幅が狭まる方向にテーパー角度αが段階的に変化している点が、第1実施形態のスペーサー24と異なっている。テーパー角度を段階的に変化させることで、第1、第2実施形態のようにスペーサーの塗布液吐出口側をR形状とした場合と同様の効果を得ることができる。なお、第3実施形態においては、テーパー角度は、少なくとも3段階以上に分けて変化させることが好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[塗布方法]
実施例で使用した支持体、塗布ヘッド、塗布条件、塗布液は次の通りである。
支持体は、幅800mm、厚み15μmのPETフィルムを使用した。
塗布ヘッドは、スリット幅が1000mm、スリット間隔0.15mm、支持体搬送方向上流側のリップ面長さ350μmのエクストルージョン型(E型ギーサー)の塗布ヘッドを使用した。
塗布液は反射防止膜用の塗布液を使用した。この塗布液の屈折率は1.42であり、熱架橋性含フッ素ポリマーの6重量%のメチルエチルケトン溶液(JN−7228、JSR(株)製)93gに、MEK−ST(平均粒径10nm〜20nm、固形分濃度30重量%のSiO2ゾルのメチルエチルケトン分散物、日産化学(株)製)8g、メチルエチルケトン94g及びシクロヘキサノン6gを添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタ(PPE−01)で濾過して、低屈折率層用の塗布液を調製した。
バックアップローラに巻き掛け支持されている連続走行する支持体に、エクストルージョン型の塗布ヘッドを用いて、乾燥膜厚を1〜20μmとなるように、塗布液を塗布し、乾燥し塗布フィルムを製造した。塗布する際に、スペーサーのR形状の曲率半径を変更することで、製造されるフィルムの端部の膜厚を制御した。また、比較例として、従来のテーパー形状のスペーサーを用いて塗布膜を形成した。
実施例および比較例で使用したスペーサーの種類、形状を図9および表1に示す。直線形状のテーパースペーサーにおいては、塗布液吐出口から50mmの位置からテーパーが設けられており、テーパーの角度は、図9(a)に示すように、一対のスペーサーにより形成される塗布液吐出口とテーパーとのなす角(α)が、表1となるようにテーパーを設けた。R形状スペーサーについては、塗布液吐出口から曲率半径Rの距離および幅で、R形状を形成した(図9(b))。
[評価方法]
製造された塗布フィルムの膜厚を光干渉膜厚計で測定し、塗布端部から定常部(一定の膜厚部)の幅(耳幅、厚塗り幅)により評価を行った。厚塗り幅は、以下の基準により評価を行った。
<耳幅>
A・・・端部からの厚塗り領域が塗布幅の2%未満
B・・・端部からの厚塗り領域が塗布幅の2%以上5%未満
C・・・端部からの厚塗り領域が塗布幅の5%以上
なお、厚塗り領域は、上述したように、中央部を中心とし、±0.5%の範囲の塗布膜の膜厚の平均値に対して、膜厚が+2%以上である端部からの領域のことである。結果を表1に示す。
Figure 2015136667
表1に示すように、先端R形状のスペーサーを用いることにより、従来の直線テーパー形状のスペーサーを用いた場合と比較して、厚塗り幅を狭めることができた。
10…エクストルージョン塗布装置、12…スロットダイ、14…ポケット部、16…スリット、16A…塗布液吐出口、18…リップ面、20…バックアップローラ、22…支持体(ウエブ)、24、124、224…スペーサー、30、32…側板、31…送液ライン、α…テーパー角

Claims (4)

  1. 連続走行する帯状の支持体上に塗布液の塗布を行い、前記支持体上に形成される塗布膜の幅方向端部が厚塗りとなる塗布フィルムの製造方法であって、
    前記塗布液が供給されるマニホールドと、前記マニホールドから前記塗布液が通るスリットを介して前記塗布液を吐出する塗布液吐出口と、前記スリットの幅方向端部に設けられ、前記スリットの流路幅を規制するスペーサーと、を備える塗布装置を用いて、前記塗布液吐出口を前記支持体に向けて配置し、前記塗布液を前記支持体に塗布するエクストルージョン塗布による塗布工程と、を有し、
    前記スペーサーの前記塗布液吐出口側は、前記流路幅が狭まる方向にR形状が形成されている塗布フィルムの製造方法。
  2. 前記R形状の曲率半径が、20mm以上100mm以下である請求項1に記載の塗布フィルムの製造方法。
  3. 前記塗布液の粘度が0.5×10-3Pa・s以上2×10-2Pa・s以下である請求項1または2に記載の塗布フィルムの製造方法。
  4. 塗布液が供給されるマニホールドと、前記マニホールドから前記塗布液が通るスリットを介して塗布液を吐出する塗布液吐出口と、前記スリットの幅方向端部に設けられ、前記スリットの流路幅を規制するスペーサーと、からなり、
    前記スペーサーの前記塗布液吐出口側は、前記流路幅が狭まる方向にR形状が形成されているエクストルージョン塗布装置。
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