JP2015132338A - 捩り振動低減装置 - Google Patents

捩り振動低減装置 Download PDF

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Abstract

【課題】転動室内の隙間を小さくすることができ、また組立性を向上させる。
【解決手段】回転体1を構成している第1回転板1Aに、転動室2のうちの一部を形成する第1転動孔部8aと、転動体5の軸線方向での中央部の外径以上でかつフランジ部6の外径未満の開口幅で第1転動孔部8aに連通すると共にフランジ部6以上の大きさの第1挿入孔部9aとが第1回転板1Aを貫通して形成され、第2回転板1Bに、第2回転板1Bを第1回転板1Aに重ね合わせた場合に第1転動孔部8aに繋がって転動室2のうちの他の部分を形成する第2転動孔部8bと、第2回転板1Bを第1回転板1Aに重ね合わせた場合に第1転動孔部8aと対向するように位置して第2転動孔部8bに繋がりかつ第1転動孔部8aおよびフランジ部6より大きい形状の第2挿入孔部9bとが第2回転板1bを貫通して形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、慣性質量体の振り子運動あるいは往復運動によって捩り振動を低減させる装置に関するものである。
慣性質量体を転動体として構成し、これを回転体に形成された転動室に収容し、回転体の捩り振動が生じた場合に転動体が転動室内を、回転体の捩り振動に対してずれて往復運動(振動)することにより、回転体の捩り振動を低減するように構成された装置が、特許文献1ないし3に記載されている。特許文献1(特にその図18や図20)に記載された構成では、転動体の軸線方向への変位を規制するために、転動体の軸線方向での両端部にフランジ状の部分が形成され、転動体の断面形状がいわゆる「H」形になっている。また、転動面の軸線方向でのほぼ中央部には、上記のフランジ状の部分の内側に嵌まり込む突条部が形成されている。その突条部は、転動室の内側面のうち、回転体の半径方向で外側に位置する外側内側面(実質的な転動面)と、回転体の半径方向で内側に位置する内側内側面とに形成されており、これらの突条部の間隔は、上記のフランジ状の部分の外径より大きく設定されている。これは転動体を転動室の内部に挿入できるようにするためである。
また、特許文献2に記載された装置では、断面形状がいわゆる「H」形をなす転動体が、環状突起が一端部に形成されたコロと、そのコロの他方の端部に取り付けられた側板とによって構成されている。また、転動面を形成しているガイド孔の開口幅は、コロの外径より大きくかつ環状突起および側板の外径より小さく設定されている。すなわち、転動体は、環状突起および側板によってガイド孔から抜け出ないようになっている。さらに、特許文献3には、一対の金属板をそれらの中心軸線に沿わせて貫通させた支軸によって連結することにより断面形状がいわゆる「H」形の質量体を構成したダンパ機構が記載されている。
特開2010−249297号公報 特開平8−093854号公報 特開2012−077827号公報
特許文献1に記載された構成では、転動体におけるフランジ状の部分の外径は、突条部同士の間隔より小さくする必要があり、これに対してそのフランジ状の部分の外周面が接触する軌道面とその軌道面に対向する面との間隔は、突条部の間隔より更に広い。そのため、フランジ状の部分と転動室の内面との間に大きい間隔が空いた構造になるから、転動体に遠心力が作用して軌道面に当接する場合や、これとは反対に遠心力が小さくなって転動体が転動室内で重力加速度方向に落下した場合など、転動体が回転体の半径方向に移動させられた場合に、転動体が転動室の内面に激しく当接し、異音が発生するなどの可能性がある。
これに対して特許文献2や特許文献3に記載された構成では、転動室の開口幅が転動体の軸線方向の両端部で半径方向に突き出ている側板(フランジ状の部分)の外径より小さくてよい。そのため、転動体と転動室の内面との間隔を小さくすることができ、それに伴って打音あるいはガタ音などを抑制することができる。しかしながら、転動体がコロや側板、あるいは一対の金属板と支軸など、複数の部品で構成され、かつそれらを回転体の転動室に嵌め込んだ状態で組み付ける必要がある。そのため、部品点数や組立工数が多くなってしまう可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、転動室と転動体との間のガタもしくはクリアランスが小さく、かつ組立性に優れた捩り振動低減装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、軸線方向での両端部に半径方向で外側に突出したフランジ部を有する転動体が、回転体に設けられ円弧状に湾曲した形状に貫通させて形成された転動室の内部に挿入され、その転動室の内面のうち前記回転体の半径方向で外側の内面が前記転動体の軸線方向で前記フランジ部間に設けられた中間部が接触する転動面とされた捩り振動低減装置において、前記回転体は、同一軸線上に配置されて互いに重ね合わせられる少なくとも二枚の回転板によって構成され、第1の回転板に、前記転動室のうちの一部を形成する第1転動孔部と、前記中間部の外径以上でかつ前記フランジ部の外径未満の開口幅で前記第1転動孔部に連通するとともに前記フランジ部の軸線方向への投影形状以上の大きさの第1挿入孔部とが前記第1の回転板を貫通して形成され、第2の回転板に、該第2の回転板を前記第1の回転板に軸線方向で重ね合わせた場合に前記第1転動孔部に繋がって前記転動室のうちの他の部分を形成する第2転動孔部と、前記第2の回転板を前記第1の回転板に軸線方向で重ね合わせた場合に前記第1転動孔部と軸線方向で対向するように位置して前記第2転動孔部に繋がりかつ前記第1転動孔部および前記フランジ部の軸線方向への投影形状より大きい形状の第2挿入孔部とが前記第2の回転板を貫通して形成され、前記第1の回転板と前記第2の回転板とは、前記各挿入孔部が重なった状態から、前記第1転動孔部と前記第2転動孔部とが前記転動室を形成するように重なる状態に相対回転させられて組み付けられるように構成されていることを特徴とするものである。
この発明では、前記転動室は、前記転動体の転動方向での中心部を通る半径方向の直線を対称軸とした左右対称形状であり、前記第1転動孔部と前記第2転動孔部とは、前記転動室の半分以上の大きさでかつ互いに同一形状であり、前記第1挿入孔部と第2挿入孔部とは、前記フランジ部の軸線方向への投影形状と相似で前記フランジ部を挿入できる大きさでかつ互いに同一形状であり、前記第1の回転板と前記第2の回転板とは、表裏を反転させて重ね合わされていてよい。
この発明では、各挿入孔部が転動体における最も外径の大きい部分であるフランジ部より大きい開口形状となっているから、それらの挿入孔部を一致させた状態で各回転板を重ね合わせると、転動室を形成する貫通部分に転動体を挿入することができる。その状態で、各回転板を相対的に回転させて各挿入孔部の位置をずらせ、前記第1転動孔部と第2転動孔部とが転動室を構成するように一致する状態にまで相対回転させる。こうすることにより各転動孔部が正規の状態に繋がって転動室が形成される。同時に各挿入孔部は、それぞれの回転板における転動孔部を外れた部分に重なり、該部分によって閉じられる。したがって、転動室には、フランジ部を通過することを考慮した開口幅もしくは開口径の大きい部分を設ける必要がなく、その結果、転動室の内面と転動体の外周面との間のクリアランスもしくはガタを可及的に小さくすることができ、いわゆるガタ音などの異音を抑制することができる。また、転動体はその全体を一体に構成することができ、回転体は最少で二枚の回転板によって構成することができるから、全体しての必要部品数が少なくなり、また上記のように転動体を挿入した後に各回転板を相対的に回転させて相互に固定すればよいので、組立性の良好な装置とすることができる。
この発明に係る捩り振動低減装置の一例を示す正面図である。 (A)はその回転体の正面図、(B)は回転体の側面図である。 (A)は転動体の斜視図、(B)は転動体の側面図である。 (A)は回転板の正面図、(B)は回転板の背面図である。 (A)は挿入孔部を一致させて回転板を重ね合わせた状態の正面図、(B)は転動孔部を繋いだ状態にして転動室を形成した状態の正面図である。 転動体を挿入孔部に差し込んだ状態の正面図である。
この発明に係る捩り振動低減装置は、転動体の振り子運動(往復運動)によって回転体の捩り振動を低減するように構成された装置であり、振動低減の原理やその原理的な構成は、前述した特許文献1ないし3などに記載されている従来の装置と同様である。図1にこの発明に係る装置の一例を正面図として示してある。回転体1は、図示しない駆動軸などの捩り振動を生じる回転部材に取り付けられる円板状の部材であり、その外周部の等間隔の四箇所に転動室2が形成されている。その転動室2は、回転体1をその厚さ方向に貫通して形成された貫通部であり、図1に示すように、円弧状に湾曲した形状である。特に図に示す例では、転動室2における回転体1の円周方向での中央部を通る直線(回転体1の半径方向に沿う直線)を対称軸として左右対称形状に形成されている。各転動室2の内面のうち回転体1の半径方向で外側に位置する内面が転動面3とされている。その転動面3は、回転体1の外径より小さい半径の円弧状になっている。より具体的には、回転体1の中心から転動面3の曲率中心までの距離と転動面3の曲率半径との比の平方根が捩り振動の次数に比例するようになっている。図2の(A)はこのように構成された回転体1を示しており、この回転体1の中心部には上記の回転部材に取り付けるための取付孔4が形成されている。
これら四つの転動室2のそれぞれに転動体5が転動面3に沿って往復動できるように挿入されている。転動体5は図3に示すように断面が円形をなす部材であって、その軸長(もしくは厚さ)は上記の回転体1の厚さより大きく、その軸線方向での両端部にフランジ部6が半径方向で外側に突き出た状態に形成されている。そのフランジ部6の外径D6 は上記の転動室2の開口幅W2 (もしくは転動室2の両端部における内面の曲率半径rp の2倍)より大きい寸法に設定されている。ここで、転動室2の開口幅W2 は、転動室2の内面のうち前記転動面3とその転動面3に対向する面との間隔である。したがって、転動室2に挿入された転動体5は、そのフランジ部6の内側の側面が回転体1の表面(両側面)に接触することにより、転動室2から抜け出ることが阻止されている。また、転動体5のうちフランジ部6の間の部分(いわゆる胴の部分)7の外径D7 は、上記の転動室2の開口幅W2 より僅かに小さい寸法に設定されている。
この発明に係る装置における回転体1は、中心軸線を一致させた状態で重ね合わされる少なくとも二枚の回転板によって構成されており、図に示す例では図2の(B)に示すように二枚の回転板1A,1Bによって構成されている。これらの回転板1A,1Bは全く同一の形状であってよく、あるいは表裏が反対になっているだけで他の構成もしくは形状が同一のものであってよい。図4の(A)は、同一形状に構成した回転板を表面から見た図であり、図4の(B)は裏面から見た図である。以下、仮に、図4の(A)に示す回転板を回転板1Aとし、図4の(B)に示す回転板を回転板1Bとする。これらの回転板1A,1Bは同一形状、同一構成のものであるから、各回転板1A,1Bで同一の部分には、添え字を異ならして同一番号を付する。
各回転板1A,1Bの外周部で前述した転動室2に対応する位置に、転動孔部8a,8bと、挿入孔部9a,9bとが形成されている。転動孔部8a,8bは、転動室2の一部をなす部分であり、図4に示す例では、転動室2の半分以上の部分に相当するように形成されている。挿入孔部9a,9bは、転動室2のうち転動孔部8a,8bを除いた他の部分にオーバーラップするように回転板1A,1Bを厚さ方向に貫通して形成された孔部であり、その形状は転動体5におけるフランジ部6をその軸線方向に投影した形状と相似形でかつ僅かに大きい形状である。具体的には円形の孔部である。そして、挿入孔部9a,9bは転動室2の前記他の部分とオーバーラップしているから、上記の転動孔部8a,8bと繋がっており、これら挿入孔部9a,9bと転動孔部8a,8bとが繋がっている部分もしくは境界部分10の幅は、上述した転動室2の開口幅W2 となっている。すなわち、フランジ部6の外径未満で、かつ前記胴部7の外径以上である。
図4の(A)は正面図であるからここに現れている面が表面であり、図4の(A)に現れていない反対側の面が裏面である。これに対して図4の(B)は背面図であるからここに現れている面が裏面であり、図4の(B)に現れていない面が表面である。なお、図4において符号11は回転板1A,1Bの表面中央部に形成した環状の突部であって、回転部材に嵌合させた場合の接触面積を広くするために形成されたボス部に相当する部分である。これら図4の(A)および(B)に示すように、回転板1Aとこれを表裏反転させた回転板1Bとでは、挿入孔部9a,9bに対する転動孔部8a,8bの位置が左右で反対になる。
そこで、図4の(A)に示す回転板1Aをその裏面が図4の(B)の回転板1Bの上(回転板1Bの裏面の上)に載り、かつ挿入孔部9a,9b同士が一致するように図4の(B)の回転板1Bに重ねる。その状態を図5の(A)に示してある。これらの回転板1A,1Bでは、挿入孔部9a,9bに対する転動孔部8a,8bの位置が左右反対になっているから、回転板1A,1Bを重ね合わせて構成される回転体1を貫通しているのは、挿入孔部9a,9bのみであり、それぞれの転動孔部8a,8bは相手側の回転板1A,1Bの裏面で閉じられている。すなわち、図5の(A)で実線で示されている転動孔部8aから見えている部分は、回転板1Bの裏面である。
図5の(A)に示す状態から、図5の(A)で上側に位置する回転板1Aを図5の(A)における時計方向に回転させ、それぞれの転動孔部8a,8bにおける転動面3に相当する内面もしくは円弧部が回転体1の厚さ方向で重なった状態に一致させた状態が図5の(B)に示す状態である。すなわち、転動室2は前述したように左右対称形状であって、一方の回転板1Aにおける転動孔部8aがその転動室2の図での左側部分を形成しており、また他方の回転板1Bにおける転動孔部8bがその転動室2の図での右側部分を形成しているから、各転動孔部8a,8bは互いに連続して転動室2を形成する。すなわち、各回転板1A,1Bにおける各転動孔部8a,8bにおける挿入孔部9a,9bとは反対側の端部は、相手側の挿入孔部9b,9aの一部に重なって、回転体1を貫通した状態になるから、各転動孔部8a,8bは回転体1の厚さ方向で完全に開口し、両者一体となって回転体1を厚さ方向に貫通した転動室2を形成する。これに対して各挿入孔部9a,9bの残余の部分は、相手側の回転板1A,1Bの裏面に覆われて閉じられる。したがって、図5の(B)で実線で示されている挿入孔部9aから見えている部分は、回転板1Bの裏面である。
上述したようにこの発明に係る捩り振動低減装置では、回転板1Aとこれを表裏反転させた回転板1Bとを重ね合わせると、それぞれに形成されている挿入孔部9a,9bを一致させて、その部分を前記転動体5のフランジ部6を通過させることのできる挿入孔とすることができる。その挿入孔は、各転動孔部8a,8bに共通する部分であるから、転動体5を挿入孔に差し込めば、各転動孔部8a,8bに転動体5を差し込んだことになる。その状態を図6に示してある。各回転板1A,1Bにおける転動孔部8a,8bと挿入孔部9a,9bとの境界部分10の幅が転動体5における胴の部分7の外形以上であるから、転動体5を挿入孔部9a,9bに差し込んだまま、各回転板1A,1Bを上記のように相対的に回転させることができる。そして、究極的には、二枚の回転板1A,1Bに亘って完全に貫通している部分は、それぞれの転動孔部8a,8bの内面が厚さ方向で一致したことにより形成される転動室2になるから、挿入孔部9a,9bから各転動孔部8a,8bに次第に移動させられた転動体5は、結果的には転動室2に移動させられ、ここに挿入された状態になる。すなわち、図1に示す捩り振動低減装置となる。
このようにして転動室2に転動体5を保持させた回転体1が図示しない回転部材に取り付けられてその回転部材と共に回転すると、転動体5は遠心力によって転動室2の内面のうち回転体1の半径方向で外側の内面すなわち転動面3に押し付けられる。その状態を図3の(B)に示してある。その場合、転動体5はその胴の部分7で転動面3に接触する。その状態で回転部材およびこれに取り付けられている回転体1に捩り振動が生じると、転動体5に回転体1の回転方向での慣性力が作用し、転動体5が転動面3に沿って、捩り振動に応じた振り子運動(往復移動)を行う。このような位相あるいは周期に差のあるそれぞれの振動あるいは振り子運動により捩り振動が低減させられる。
その場合、転動体5に対してその軸線方向の力が作用しても、転動体5におけるフランジ部6の外径D6 が転動室2の開口幅W2 より大きいから、フランジ部6の内側の面が回転体1の表面(側面)に接触し、その結果、転動体5が転動室2から抜け出ることが阻止される。また、遠心力が増大し、あるいは減少し、もしくは回転体1の半径方向に力が掛かるなど、転動体5を回転体1の半径方向に移動させる荷重が生じた場合、転動体5が転動室2の内部でその開口幅方向に移動する。しかしながら、転動室2の開口幅W2 は、転動体5の組付けを考慮した大きい幅にする必要がなく、胴の部分7の外径に対して転動体5の往復動を許容できる程度の僅かな寸法差のある幅でよいから、転動体5が転動室2の内部でその開口幅方向に移動したとしても特にガタ音あるいは打音などの異音が生じることがなく、あるいは異音が小さくなる。
さらに、上述した構成では、同一形状の二枚の回転板1A,1Bおよび一体構造の転動体5によって捩り振動低減装置を構成することができるから、部品点数および部品の種類を少なくすることができる。また、組み立てる場合、挿入孔部9a,9bを上記のように一致させた状態で回転板1A,1Bを重ね合わせ、その状態で転動体5を挿入孔部9a,9bに差し込み、ついで回転板1A,1Bを上述したように相対的に回転させれば、これらの部品の組み付け、すなわち捩り振動低減装置の組み立てがほぼ完了する。特に上述した構成では、四つの転動室2を同時に正規の形状に形成することができ、各転動室2についての個別の作業を必要としない。したがってこの発明に係る上記の装置によれば、組立工数を少なくして組立性の良好な装置とすることができる。なお、二枚の回転板1A,1B同士の固定は、これらを貫通するリベット、ボルトなどによって行ってよく、あるいはそれらの回転板1A,1B同士を溶接してもよい。
なお、この発明に係る捩り振動低減装置は、複数の転動室に対する転動体の挿入箇所を、互いに対向させた回転板同士を相対的に回転させることにより、一括して閉じ、かつ転動室を所期の形状に形成できるように構成されていればよい。したがって、この発明では、互いに重ね合わせる回転板は同一構成のものでなくてもよい。例えば、一方の回転板を金属板とし、かつ他方の回転板を合成樹脂板としてもよい。
また、この発明における転動孔部は、回転体を構成する複数の回転板における転動孔部が前述したように互いに合わさって所期の形状の転動室を構成すればよいので、それぞれの転動孔部は転動室の一部の形状であればよく、互いに異なる形状であってもよい。そのような構成であれば、部品の種類が増えるとしても、複数の挿入孔部を一括して閉じかつ転動室を所期の形状に形成することができ、組立性のよい装置とすることができる。
同様に、この発明における挿入孔部の形状は、上述した具体例で示した形状に限定されない。すなわち、挿入孔部は、各回転板に形成されている挿入孔部が互いに重なり合って一致することにより、転動体を差し込むことができる貫通部を形成する形状であればよいから、要は、転動体の最大外径部分の軸線方向への投影形状より大きければよい。例えば、図4に破線で示すような矩形形状であってよく、あるいはこれ以外の形状であってもよい。さらに、この発明では、回転体は三枚以上の回転板を重ね合わせて構成されていてもよい。また、転動室および転動体は、複数、設けられていればよく、上述したように四つに限定されない。
1…回転体、 2…転動室、 3…転動面、 5…転動体、 6…フランジ部、 D6 …(フランジ部の)外径、 W2 …(転動室の)開口幅、 7…胴部、 D7 …(胴部の)外径、 1A,1B…回転板、 8a,8b…転動孔部、 9a,9b…挿入孔部、 10…境界部分。

Claims (2)

  1. 軸線方向での両端部に半径方向で外側に突出したフランジ部を有する転動体が、回転体に設けられ円弧状に湾曲した形状に貫通させて形成された転動室の内部に挿入され、その転動室の内面のうち前記回転体の半径方向で外側の内面が前記転動体の軸線方向で前記フランジ部間に設けられた中間部が接触する転動面とされた捩り振動低減装置において、
    前記回転体は、同一軸線上に配置されて互いに重ね合わせられる少なくとも二枚の回転板によって構成され、
    第1の回転板に、前記転動室のうちの一部を形成する第1転動孔部と、前記中間部の外径以上でかつ前記フランジ部の外径未満の開口幅で前記第1転動孔部に連通するとともに前記フランジ部の軸線方向への投影形状以上の大きさの第1挿入孔部とが前記第1の回転板を貫通して形成され、
    第2の回転板に、該第2の回転板を前記第1の回転板に軸線方向で重ね合わせた場合に前記第1転動孔部に繋がって前記転動室のうちの他の部分を形成する第2転動孔部と、前記第2の回転板を前記第1の回転板に軸線方向で重ね合わせた場合に前記第1転動孔部と軸線方向で対向するように位置して前記第2転動孔部に繋がりかつ前記第1転動孔部および前記フランジ部の軸線方向への投影形状より大きい形状の第2挿入孔部とが前記第2の回転板を貫通して形成され、
    前記第1の回転板と前記第2の回転板とは、前記各挿入孔部が重なった状態から、前記第1転動孔部と前記第2転動孔部とが前記転動室を形成するように重なる状態に相対回転させられて組み付けられるように構成されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 前記転動室は、前記転動体の転動方向での中心部を通る半径方向の直線を対称軸とした左右対称形状であり、
    前記第1転動孔部と前記第2転動孔部とは、前記転動室の半分以上の大きさでかつ互いに同一形状であり、
    前記第1挿入孔部と第2挿入孔部とは、前記フランジ部の軸線方向への投影形状と相似で前記フランジ部を挿入できる大きさでかつ互いに同一形状であり、
    前記第1の回転板と前記第2の回転板とは、表裏を反転させて重ね合わされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の捩り振動低減装置。
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