JP2007278443A - 回転伝達構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸部材上に回転部材が強固に固定されるとともに、容易に製造できる回転伝達構造を提供することを目的とする。
【解決手段】回転伝達構造4は、回転体41の内孔41aに、駆動シャフト42を嵌合させて形成されている。回転体41の軸方向の一端部には、円周上の4箇所に切欠部41bが形成されており、駆動シャフト42の外周面42aには、円周上の4箇所にストッパ取付孔42bが設けられている。回転伝達構造4を形成する場合、回転体41を加熱して内孔41aを拡径した後、切欠部41bとストッパ取付孔42bとの円周上の位置を合わせた状態で、駆動シャフト42を内孔41aに挿入する。その後、回転体41を冷却することにより、内孔41aが再び縮径して、駆動シャフト42の外周面42aと嵌り合う。次に、回転体41の切欠部41bと駆動シャフト42のストッパ取付孔42bとによって形成された各々の空間に、ストッパ部材43を嵌め込む。
【選択図】図13

Description

本発明は、回転伝達構造に関する。
カムピースに段付部を有する内孔を形成し、この内孔にパイプ状のシャフトを挿入した後、シャフト内に高圧流体を注入して外方に膨出させることにより、シャフトを内孔の段付部に収容させて、カムピースをシャフト上に固定したカムシャフトに関する従来技術があった(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、シャフトの段付部に収容された部位が引っかかりとなって、カムピースとシャフトとの間の固着強度を向上させることができる。
特開2003−314576公報(第3−4頁、第1図および第2図)
しかしながら、上述の従来技術によるカムシャフトを形成するためには、シャフト内に高圧の流体を注入しなければならず、製造のために高圧の流体源やシャフトのシール装置等の設備を必要とするとともに、多大な手間と工数を要するものであった。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、軸部材上に回転部材が強固に固定されるとともに、容易に製造できる回転伝達構造を提供することを目的とする。
本発明は、内孔を有する回転部材を加熱して前記内孔を拡径させ、軸部材を前記内孔に挿入した後に冷却することにより、前記内孔が再び縮径して前記軸部材と嵌り合い、前記軸部材上に前記回転部材が固定された回転伝達構造において、前記回転部材の前記内孔および前記軸部材の外周面のうちの一側に、突部を形成し、前記内孔が縮径することにより、前記内孔および前記軸部材の外周面のうちの他側が相手側より押圧されて盛上がり、前記突部の周囲に入り込むことにより双方が固定される。このため、突部の間に入り込んだ内孔あるいは軸部材の外周面によって、回転部材が軸部材に対して回転することなく、双方が強固に固定される。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能な回転伝達構造にすることができる。
本発明のその他の態様として、次の構成が好ましい。
(1)内孔を有する回転部材を加熱して内孔を拡径させ、加熱前の内孔径よりも大きな外径を有する軸部材を、内孔に挿入した後に冷却することにより、内孔が再び縮径して軸部材と嵌り合い、軸部材上に回転部材が固定された回転伝達構造において、回転部材の内孔および軸部材の外周面のうちの一側に、窪み部を形成し、内孔が縮径することにより、内孔および軸部材の外周面のうちの他側が相手側より押圧されて盛上がり、窪み部に入り込むことにより双方が固定される。このため、窪み部に入り込んだ内孔あるいは軸部材の外周面によって、回転部材と軸部材とが強固に固定される。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能な回転伝達構造にすることができる。
(2)内孔を有する回転部材を加熱して内孔を拡径させ、加熱前の内孔径よりも大きな外径を有する軸部材を、内孔に挿入した後に冷却することにより、内孔が再び縮径して軸部材と嵌り合い、軸部材上に回転部材が固定された回転伝達構造において、軸部材を回転部材に挿入した状態で、回転部材に係合するように、軸部材の外周面上に回転部材の回り止め部材を取り付けた。このため、回り止め部材によって、回転部材と軸部材とが回転方向に強固に固定される。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能な回転伝達構造にすることができる。
(3)回り止め部材は、その長さ方向において弓なりに曲がった複数の板バネであって、軸部材を回転部材に挿入する前に、板バネは、それぞれ軸部材の外周面上あるいは回転部材の内孔に形成された複数の第1凹部に、その弓なりの部位が第1凹部から突出した状態で収容され、軸部材を回転部材に挿入すると、各々の第1凹部が、相手部材に形成された複数の第2凹部とともにバネ収容室を形成し、板バネはバネ収容室内に撓んだ状態で格納されることにより、回転部材および軸部材間において反発力を発生させ、回転部材を軸部材上に回転不能に固定する。このため、軸部材上に回り止め部材を嵌め込む等することなく、板バネを第1凹部に配置した状態で、軸部材を回転部材に挿入するのみで、双方をその回転方向に強固に固定することができる。
(4)内孔を有する回転部材を加熱して内孔を拡径させ、加熱前の内孔径よりも大きな外径を有する軸部材を、内孔に挿入した後に冷却することにより、内孔が再び縮径して軸部材と嵌り合い、軸部材上に回転部材が固定された回転伝達構造において、回転部材の軸方向端部からは、複数の係合片が延びるとともに、軸部材には、半径方向外方に突出した固定部が、その外周面上に連続して形成され、加熱によって係合片の先端を回転部材の半径方向外方に撓ませた状態で、軸部材を回転部材に挿入することにより、半径方向外方に撓んだ係合片を固定部に係合させた後、係合片が冷却されて回転部材の半径方向内方に向けて形状復帰し、係合片が固定部に押圧される。このため、固定部に押圧された係合片によって、回転部材と軸部材とが回転方向に強固に固定される。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能な回転伝達構造にすることができる。
回転部材が軸部材に対して回転することなく、双方が強固に固定されるため、過大なトルクが加わるような用途にも適用でき、使用用途の広範な回転伝達構造にすることができる。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能なため、低コストの回転伝達構造にすることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1乃至図4によって説明する。本実施形態による回転伝達機構1は、これに限定されるものではないが、エンジンにおいてタイミングベルト等(図示せず)が架設されるプーリー11(本発明の回転部材に該当する)と、これを回転させるために連結されたプーリーシャフト12(本発明の軸部材に該当する)とによって構成されている。プーリー11は鋳造、鍛造あるいは金属材料からの削り出しによって形成され、その外周面にタイミングベルトが張架される駆動部11aと、プーリーシャフト12に固定された取付部11bとを具備している。取付部11bの内周側には、後述するようにプーリーシャフト12と嵌合する内孔11cが形成されている。
一方、プーリーシャフト12は金属製の管材を削り出すことにより、ほぼ円筒形に形成されており、その内周側には、エンジンのクランクシャフト(図示せず)の回転を伝達する駆動軸DSが、スプライン嵌合によって連結されている。プーリーシャフト12の外周面12a上には、複数の突条12b(本発明の突部に該当する)が円周上に等間隔に形成されている。それぞれの突条12bは、外周面12a上を軸方向に延びており、各々の断面は略矩形状に形成されるとともに、その最外周面12cは、外周面12aよりも径の大きな円の一部を構成する弧状を呈している。また、プーリー11の内孔11cの加熱前の直径は、プーリーシャフト12の外周面12aの外径よりも大きく、上述した突条12bの外周面12cによって形成される円の直径よりも、小さく形成されている。また、プーリーシャフト12の硬度は、プーリー11の硬度よりも高く設定されている。
回転伝達機構1を形成する場合、プーリー11を加熱して内孔11cの径を拡大させ、プーリーシャフト12を内孔11cに挿入する。その後、常温でプーリー11を冷却すると、内孔11cが再び縮径して、突条12bの外周面12cを押圧し始めるとともに、プーリー11の内孔11cの内、突条12bの間と対向する部位は盛上がり、突条12b間の空間(突条12bの周囲)に入り込み、プーリー11とプーリーシャフト12とが強固に嵌り合う(図1および図2示)。また、図1に示すように、プーリー11の取付部11bは、プーリーシャフト12の突条12bの軸方向長さよりも長く形成されているため、内孔11cの縮径によって、取付部11bは突条12bの軸方向端部を覆うように盛り上がる(図1示)。
本実施形態によれば、プーリーシャフト12の外周面12aに、複数の突条12bを形成し、内孔11cが縮径することにより、内孔11cが相手側より押圧されて盛上がり、突条12bの間に入り込むことにより双方が固定される。このため、突条12bの間に入り込んだ内孔11cによって、プーリー11がプーリーシャフト12に対して回転することなく、双方が強固に固定される。これにより、過大なトルクが加わるような用途にも適用でき、使用用途の広範な回転伝達構造1にすることができる。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能なため、低コストの回転伝達構造1にすることができる。また、内孔11cの縮径によって、取付部11bは突条12bの軸方向端部を覆うように盛り上がるため、プーリー11はプーリーシャフト12の軸方向にも強固に固定される。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図5乃至図7によって説明する。本実施形態による回転伝達構造2は、外周面22aに複数の窪み部22bが形成されたプーリーシャフト22を、実施形態1によるプーリー11と同様のプーリー21の内孔21aに嵌合させて形成したものである。プーリーシャフト22の窪み部22bは、プーリーシャフト22の外周面22a上に等間隔に形成されている。それぞれの窪み部22bは、外周面22a上を軸方向に延びており、各々の断面は略矩形状に形成されるとともに、その底面は、外周面22aよりも径の小さな円の一部を構成する弧状を呈している。また、プーリー21の内孔21aの加熱前の直径は、プーリーシャフト22の外周面22aの外径よりも小さく、上述した窪み部22bの底面によって形成される円の直径よりも、大きく形成されている。また、プーリーシャフト22の硬度は、プーリー21の硬度よりも高く設定されている。
回転伝達機構2を形成する場合、回転伝達機構1と同様に、プーリー21を加熱して内孔21aの径を拡大させ、プーリーシャフト22を内孔21aに挿入する。その後、常温でプーリー21を冷却すると、内孔21aが再び縮径して、プーリーシャフト22の外周面22aを押圧し始めるとともに、窪み部22bと対向した部位は盛上がり、窪み部22bに入り込み、プーリー21とプーリーシャフト22とが強固に嵌り合う(図5示)。
本実施形態によれば、プーリーシャフト22の外周面22aに、複数の窪み部22bを形成し、内孔21aが縮径することにより、相手側より押圧されて盛上がり、窪み部22bに入り込むことにより双方が固定される。このため、窪み部22bに入り込んだ内孔21aによって、プーリー21がプーリーシャフト22に対して回転することなく、双方が軸方向および回転方向に強固に固定される。これにより、過大なトルクが加わるような用途にも適用でき、使用用途の広範な回転伝達構造2にすることができる。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能な回転伝達構造2にすることができるため、低コストの回転伝達構造2にすることができる。
<実施形態3>
図8乃至図10は本発明の実施形態3を示す。本実施形態による回転伝達構造3は、実施形態2によるプーリー21と同様のプーリー31の内孔31aに、プーリーシャフト32を嵌合させて形成したものであり、プーリーシャフト32の外周面32a上には、それぞれ外周面32aを一周するとともに、互いに二箇所において交差する一対の円環状の溝32b1、32b2(図9示)によって構成された窪み部32bが形成されている。その他の構成については、実施形態2による回転伝達構造2と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態による回転伝達構造3を形成する場合、実施形態2による回転伝達構造2と同様に、プーリー31を加熱した後、プーリーシャフト32を内孔31aに挿入する。その後、プーリー31を冷却することにより、内孔31aが再び縮径して、プーリーシャフト32の外周面32aを押圧するとともに、プーリーシャフト32の窪み部32bに入り込み、プーリー31とプーリーシャフト32とが強固に嵌り合う(図8示)。回転伝達構造3においては、窪み部32bが互いに交差した一対の円環状の溝32b1、32b2によって形成されているため、プーリー31がプーリーシャフト32に対して、その回転方向および軸方向に強固に固定される。
<実施形態4>
図11は本発明の実施形態4によるプーリーシャフト13を示す。本実施形態によるプーリーシャフト13の外周面13a上には、複数の矩形状の突部13bが、互いの間に所定の間隔を有して、その円周方向および軸方向に並ぶように形成されている。本実施形態によるプーリーシャフト13は、複数の矩形状の突部13bが、互いに間隔を有して円周方向および軸方向に並ぶように形成されているため、嵌合したプーリーの内孔が、突部13b間(突部13bの周囲)に入り込み、プーリー11が、その回転方向および軸方向に強固に固定される。
<実施形態5>
図12は本発明の実施形態5によるプーリーシャフト14を示す。本実施形態によるプーリーシャフト14の外周面14a上には、プーリーシャフト14の軸方向に延びた複数の突条14b1と、これらと直交するように、円周方向にリング状に延びた1条の突環部14b2とにより、櫛歯状の突部14bが形成されている。本実施形態によるプーリーシャフト14は、外周面14a上に櫛歯状の突部14bが形成されているため、嵌合したプーリーの内孔が、その突条14b1および突環部14b2によって囲まれた空間に入り込み、プーリー11が、その回転方向および軸方向に強固に固定される。
<実施形態6>
図13および図14は本発明の実施形態6を示す。本実施形態による回転伝達構造4は、金属製の回転体41(本発明の回転部材に該当する)の内孔41aに、金属の棒材から形成された駆動シャフト42(本発明の軸部材に該当する)を嵌合させて形成されている。回転体41の内孔41aの加熱前の直径は、駆動シャフト42の外周面42aの外径よりも小さく設定されている。回転体41の軸方向の一端部には、円周上において、90度間隔となるように4箇所に切欠部41bが形成されている。また、駆動シャフト42の外周面42aには、回転体41の切欠部41bとともに、金属製のストッパ部材43(本発明による回り止め部材に該当する)が嵌め込まれる空間が形成されるように、円周上において4箇所にストッパ取付孔42bが設けられている。その他の構成については、実施形態1による回転伝達構造1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態による回転伝達構造4を形成する場合、実施形態1による回転伝達構造1と同様に、回転体41を加熱して内孔41aを拡径した後、切欠部41bとストッパ取付孔42bとの円周上の位置を合わせた状態で、駆動シャフト42を内孔41aに挿入する。その後、回転体41を冷却することにより、内孔41aが再び縮径して、駆動シャフト42の外周面42aと嵌り合う。その後、回転体41の切欠部41bと駆動シャフト42のストッパ取付孔42bとによって形成された各々の空間に、ストッパ部材43を嵌め込む。回転体41がストッパ部材43と係合することにより、駆動シャフト42の外周面42a上において、その回り止めが行われる。
本実施形態によれば、駆動シャフト42を回転体41に挿入した状態で、回転体41の一端部に形成された切欠部41bと、駆動シャフト42に形成したストッパ取付孔42bとにより形成された空間に、ストッパ部材43を取り付けたため、ストッパ部材43によって、回転体41と駆動シャフト42とが回転方向に強固に固定される。また、回転伝達構造4は、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造できる。
<実施形態7>
図15および図16は本発明の実施形態7を示す。本実施形態による回転伝達構造5は、実施形態6による回転体41と同様の回転体51の内孔51aに、駆動シャフト42と同様の駆動シャフト52を嵌合させて形成されており、回転体51の一端部に形成された切欠部51bと、駆動シャフト52の外周面52a上に設けられた取付孔52bとにより形成される空間には、実施形態6によるストッパ部材43に代えて、鋼球53が嵌めこまれている。その他の構成および回転体51と駆動シャフト52との固定方法については、実施形態6による回転伝達構造4と同様であるため、詳細な説明は省略する。
<実施形態8>
図17および図18は本発明の実施形態8を示す。本実施形態による回転伝達構造6は、実施形態6による回転伝達構造4と同様に、回転体61の内孔61aに、駆動シャフト62を嵌合させて形成されている。回転体61の内孔61aの加熱前の直径は、駆動シャフト62の外周面62aの外径よりも小さく設定されている。回転体61の内孔61aには、円周上において、90度間隔となるように4箇所に外室61b(本発明の第2凹部に該当する)が形成されている。また、駆動シャフト62の外周面62aには、回転体61の外室61bとともにバネ収容室を形成して、それぞれ板バネ63(本発明の回り止め部材に該当する)を格納する内室62b(本発明の第1凹部に該当する)が、円周上において4箇所に設けられている。外室61bおよび内室62bは、板バネ63が収容されるように、ともに軸方向に延びている。板バネ63はバネ鋼によって形成され、回転伝達構造6において4個備えられており、それぞれその長さ方向において弓なりに曲がっている。その他の構成については、実施形態6による回転伝達構造4と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態による回転伝達構造6を形成する場合、実施形態6による回転伝達構造4と同様に、回転体61を加熱して内孔61aを拡径した後、駆動シャフト62の内室62b内に、その弓なりの部位が内室62bから駆動シャフト62の半径方向外方に突出するように板バネ63を収容する。この状態で、外室61bと内室62bとの円周上の位置を合わせた状態で、駆動シャフト62を回転体61の内孔61aに挿入する。その後、回転体61を冷却することにより、内孔61aが再び縮径して、駆動シャフト62の外周面62aと嵌り合う。駆動シャフト62を回転体61に挿入すると、各々の内室62bが、回転体61に形成された外室61bとともにバネ収容室を形成し、板バネ63はこの中に撓んだ状態で格納される。これにより、板バネ63は、回転体61および駆動シャフト62間において反発力を発生させ、回転体61を駆動シャフト62上に回転不能に固定する。
本実施形態によれば、駆動シャフト62を回転体61に挿入する前に、弓なりに曲がった板バネ63を、その弓なりの部位が突出するように、それぞれ駆動シャフト62の外周面62a上に形成された複数の内室62bに収容し、駆動シャフト62を回転体61に挿入すると、各々の内室62bが、回転体61に形成された複数の外室61bとともにバネ収容室を形成し、板バネ63はこの中に撓んだ状態で格納されることにより、回転体61および駆動シャフト62間において反発力を発生させ、回転体61を駆動シャフト61上に回転不能に固定する。このため、駆動シャフト62上に回り止め部材を嵌め込む等することなく、板バネ63を内室62bに配置した状態で、駆動シャフト62を回転体61に挿入するのみで、双方をその回転方向に強固に固定することができる。
<実施形態9>
図19および図20は本発明の実施形態9を示す。本実施形態による回転伝達構造7は、金属製の回転体71(本発明の回転部材に該当する)の内孔71aに、金属の棒材から形成された駆動シャフト72(本発明の軸部材に該当する)を嵌合させて形成されている。回転体71の内孔71aの加熱前の直径は、駆動シャフト72の外周面72aの外径よりも小さく設定されている。回転体71の軸方向の一端部には、円周上において互いに等間隔となるように、複数の係合片71bが形成されている。係合片71bは回転体71の軸方向に延びており、これらは、いずれも回転体71の内孔71aの表面が削られることにより、回転体71の本体部の肉厚よりも薄肉とされている。これにより、係合片71bは、加熱によってその先端が、回転体71の半径方向外方に向けて撓みやすくなっている。また、駆動シャフト72の外周面72aには、回転体71の係合片71bと嵌合する固定部72bが形成されている。固定部72bは、駆動軸72の外周面72aから半径方向外方に突出するように、円周上に連続して形成されている。その他の構成については、実施形態6による回転伝達構造4と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態による回転伝達構造7を形成する場合、実施形態6による回転伝達構造4と同様に、回転体71を加熱して内孔71aを拡径するとともに、各々の係合片71bの先端を半径方向外方に撓ませた後、駆動シャフト72を内孔71aに、係合片71b側から挿入する。その後、回転体71を冷却することにより、内孔71aが再び縮径して、駆動シャフト72の外周面72aと嵌り合う。また、駆動シャフト72を回転体71の内孔71aに挿入した状態で、駆動シャフト72の固定部72bに係合した係合片71bは、回転体71の冷却により半径方向内方に向けて形状復帰し、固定部72bを半径方向内方へ押圧することにより、回転体71が、駆動シャフト72の外周面72a上において、回転方向に固定される。
本実施形態によれば、回転体71の軸方向一端部からは、複数の薄肉の係合片71bが延びるとともに、駆動シャフト72には、半径方向外方に突出した固定部72bが、その外周面72a上に連続して形成され、加熱によって係合片71bの先端を回転体71の半径方向外方に撓ませた状態で、駆動シャフト72を回転体71に挿入することにより、半径方向外方に撓んだ係合片71bを固定部72bに係合させた後、係合片71bが冷却されて回転体71の半径方向内方に向けて形状復帰し、係合片71bが固定部72bに押圧される。このため、固定部72bに押圧された係合片71bによって、回転体71と駆動シャフト72とが強固に固定される。また、特別な工程を必要とすることなく、容易に製造が可能な回転伝達構造7にすることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)実施形態1、実施形態4および実施形態5における、プーリーシャフト12、13、14上に形成された突条12bおよび突部13b、14bを窪み部にしてもよい。また、実施形態2および実施形態3における、プーリーシャフト22、32上に形成された窪み部22b、32bを突部にしてもよい。
(2)プーリーシャフト12、13、14上に形成された突条12bおよび突部13b、14b、あるいは、プーリーシャフト22、32上に形成された窪み部22b、32bを、プーリー側の内孔に形成してもよい。
(3)実施形態8による回転伝達構造6を形成する場合、板バネ63を回転体61の外室61bに収容した状態で、駆動シャフト62の回転体61への挿入を行ってもよい。
(4)本発明による回転伝達構造は、エンジンのプーリーの回転機構のみでなく、あらゆる回転伝達部位に適用可能である。
実施形態1による回転伝達構造の軸方向断面図 図1のA−A断面図 図1に示したプーリーシャフトの側面図 図3に示したプーリーシャフトの断面図 実施形態2による回転伝達構造の断面図 図5に示したプーリーシャフトの側面図 図6のB−B断面図 実施形態3による回転伝達構造の断面図 図8に示したプーリーシャフトの側面図 図9のC−C断面図 実施形態4による駆動シャフトの側面図 実施形態5による駆動シャフトの側面図 実施形態6による回転伝達構造の軸方向断面図 図13の断面図 実施形態7による回転伝達構造の軸方向断面図 図15の断面図 実施形態8による回転伝達構造の軸方向断面図 図17の断面図 実施形態9による回転伝達構造の軸方向断面図 図19に示した回転伝達構造の分解側面図
符号の説明
1、2、3、4、5、6、7…回転伝達構造
11、21、31…プーリー
11c、21a、31a、41a、51a、61a、71a…内孔
12、13、14、22、32…プーリーシャフト
12a、13a、14a、22a、32a、42a、52a,62a、72a…外周面
12b、13b、14b…突部
22b、32b…窪み部
41、51、61、71…回転体
42、52、62、72…駆動シャフト
43…ストッパ部材
53…鋼球
61b…外室
62b…内室
63…板バネ
71b…係合片
72b…固定部

Claims (5)

  1. 内孔を有する回転部材を加熱して前記内孔を拡径させ、軸部材を前記内孔に挿入した後に冷却することにより、前記内孔が再び縮径して前記軸部材と嵌り合い、前記軸部材上に前記回転部材が固定された回転伝達構造において、
    前記回転部材の前記内孔および前記軸部材の外周面のうちの一側に、突部を形成し、
    前記内孔が縮径することにより、前記内孔および前記軸部材の外周面のうちの他側が相手側より押圧されて盛上がり、前記突部の周囲に入り込むことにより双方が固定されることを特徴とする回転伝達構造。
  2. 内孔を有する回転部材を加熱して前記内孔を拡径させ、加熱前の前記内孔径よりも大きな外径を有する軸部材を、前記内孔に挿入した後に冷却することにより、前記内孔が再び縮径して前記軸部材と嵌り合い、前記軸部材上に前記回転部材が固定された回転伝達構造において、
    前記回転部材の前記内孔および前記軸部材の外周面のうちの一側に、窪み部を形成し、
    前記内孔が縮径することにより、前記内孔および前記軸部材の外周面のうちの他側が相手側より押圧されて盛上がり、前記窪み部に入り込むことにより双方が固定されることを特徴とする回転伝達構造。
  3. 内孔を有する回転部材を加熱して前記内孔を拡径させ、加熱前の前記内孔径よりも大きな外径を有する軸部材を、前記内孔に挿入した後に冷却することにより、前記内孔が再び縮径して前記軸部材と嵌り合い、前記軸部材上に前記回転部材が固定された回転伝達構造において、
    前記軸部材を前記回転部材に挿入した状態で、前記回転部材に係合するように、前記軸部材の外周面上に前記回転部材の回り止め部材を取り付けたことを特徴とする回転伝達構造。
  4. 前記回り止め部材は、その長さ方向において弓なりに曲がった複数の板バネであって、前記軸部材を前記回転部材に挿入する前に、前記板バネは、それぞれ前記軸部材の外周面上あるいは前記回転部材の内孔に形成された複数の第1凹部に、その弓なりの部位が前記第1凹部から突出した状態で収容され、前記軸部材を前記回転部材に挿入すると、各々の前記第1凹部が、相手部材に形成された複数の第2凹部とともにバネ収容室を形成し、前記板バネは前記バネ収容室内に撓んだ状態で格納されることにより、前記回転部材および前記軸部材間において反発力を発生させ、前記回転部材を前記軸部材上に回転不能に固定することを特徴とする請求項3記載の回転伝達構造。
  5. 内孔を有する回転部材を加熱して前記内孔を拡径させ、加熱前の前記内孔径よりも大きな外径を有する軸部材を、前記内孔に挿入した後に冷却することにより、前記内孔が再び縮径して前記軸部材と嵌り合い、前記軸部材上に前記回転部材が固定された回転伝達構造において、
    前記回転部材の軸方向端部からは、複数の係合片が延びるとともに、前記軸部材には、半径方向外方に突出した固定部が、その外周面上に連続して形成され、加熱によって前記係合片の先端を前記回転部材の半径方向外方に撓ませた状態で、前記軸部材を前記回転部材に挿入することにより、半径方向外方に撓んだ前記係合片を前記固定部に係合させた後、前記係合片が冷却されて前記回転部材の半径方向内方に向けて形状復帰し、前記係合片が前記固定部に押圧されることを特徴とする回転伝達構造。
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