JP2008275123A - 一方向クラッチおよび一方向クラッチの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シェル外輪のハウジング内での滑りを有効に防止すると共に、製品コストを抑えた一方向クラッチを提供する。
【解決手段】一方向クラッチ11は、軸方向端部に切欠き部15を有するシェル外輪12と、シェル外輪12の切欠き部15を有する側の端部に嵌まり込むリング部19a、およびリング部19aの外周面から切欠き部15を通ってシェル外輪12の外径面よりも径方向外側に位置する廻り止め部19bを含む側板19とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、一方向クラッチに関し、特にプレス加工によって形成されたシェル外輪を備える一方向クラッチに関するものである。
一方向クラッチは、ハウジングに固定される外輪と、外輪と回転軸との間に形成される環状空間に配置される複数のころとを主に備える。外輪の内径面にはカム面が形成されており、外輪の内径面と回転軸との間の径方向の隙間は連続的に変化している。そして、回転軸が一方方向へ回転した場合、ころが空転して回転軸の回転を許容する。一方、回転軸が他方方向へ回転した場合、ころが狭小部に噛み合って回転軸の回転を阻止するという機能を有する。
しかし、外輪が嵌め合いのみによってハウジングに固定されている場合において、ロック時の伝達トルクが大きいと、外輪がハウジングの内部で滑り、回転軸の回転を確実に阻止できないという問題が生じる。
そこで、このような問題を解決した一方向クラッチが、例えば、特開2000−213566号公報(特許文献1)および特開2003−56601号公報(特許文献2)に記載されている。上記の各公報には、外輪の外径面に隆起部を、ハウジングの内径面に隆起部を受け入れる溝をそれぞれ形成し、隆起部と溝とを係合させることによって外輪がハウジングの内部で滑るのを防止することができると記載されている。
特開2000−213566号公報 特開2003−56601号公報
特開2000−213566号公報(特許文献1)では引き抜き加工によって、特開2003−56601号公報(特許文献2)ではブローチ加工によって、それぞれ外輪の外径面に隆起部を形成している。これらの加工方法は、作業工数および作業コストが非常に高いので、結果として製品コストの増大を招く。
そこで、この発明の目的は、シェル外輪のハウジング内での滑りを有効に防止すると共に、製品コストを抑えた一方向クラッチ、およびこのような一方向クラッチの製造方法を提供することである。
この発明に係る一方向クラッチは、軸方向端部に切欠き部を有するシェル外輪と、シェル外輪の切欠き部を有する側の端部に嵌まり込むリング部、およびリング部の外周面から切欠き部を通ってシェル外輪の外径面よりも径方向外側に位置する廻り止め部を含む側板とを備える。
一実施形態として、廻り止め部はシェル外輪の外径面に沿って軸方向に延びている。
上記構成の一方向クラッチは、ハウジングに圧入されると共に、廻り止め部がハウジングに設けられた溝部に係合する。これにより、シェル外輪の耐クリープ力を大幅に向上することができる。また、シェル外輪の軸方向端部に側板を設けたことにより、シェル外輪の内部に配置される構成部品の軸方向への抜けを有効に防止することができる。さらに、このシェル外輪は、プレス加工によって製造可能であるので、製造工数および製造コストを大幅に削減することができる。なお、本明細書における「ハウジング」とは、内部に一方向クラッチを受け入れる空間を有するあらゆる部材を含むものとする。
好ましくは、切欠き部は、廻り止め部を受け入れる幅広部と、開口側端部に位置する幅狭部とを含む。そして、幅広部の円周方向幅寸法をx、幅狭部の円周方向幅寸法をy、廻り止め部の円周方向幅寸法をzとすると、x>z>yを満たす。または、シェル外輪は切欠き部を有する側の端部から側板を軸方向外側から覆うように径方向内側に突出する鍔部を有する。上記のような方法によれば、シェル外輪と側板とをより強固に一体化することができる。
一実施形態として、シェル外輪は、その内径面に軸方向に延びる複数のカム面を有する。一方向クラッチは、カム面の径方向内側の円周方向一方側と他方側とで径方向の隙間が異なる楔空間に配置されるころをさらに備える。
一実施形態として、一方向クラッチは総ころ形式である。
好ましくは、一方向クラッチは円弧形状の弾性部材をさらに有する。シェル外輪は、切欠き部に連なって軸方向に延びる係合部をさらに有する。そして、弾性部材は、弾性縮径された状態で一端が係合部に係合し、他端が隣接するころの間の空間に位置し、ころを楔空間の径方向隙間が減少する方向に付勢する。これにより、ころの遊度が小さくなるので、回転軸の逆転を敏速に停止させることが可能となる。
他の実施形態として、一方向クラッチは隣接するころの間隔を保持する保持器をさらに備える。
この発明に係る一方向クラッチの製造方法は、内径面に軸方向に延びる複数のカム面、および軸方向端部に切欠き部を有するシェル外輪と、シェル外輪の切欠き部を有する側の端部に嵌まり込むリング部、およびリング部の外周面から切欠き部を通ってシェル外輪の外径面よりも径方向外側に位置する廻り止め部を含む側板とを備える一方向クラッチを製造する方法である。
具体的には、打ち抜き加工によって鋼板から円盤を得る工程と、絞り加工によって円盤をカップ状部材に成形すると共に、カップ状部材の内側壁に深さ方向に延びるカム面を形成する工程と、打ち抜き加工によってカップ状部材の底壁を除去する工程と、カップ状部材の開放側端部に切欠き部を形成する工程と、廻り止め部が切欠き部に嵌まり込む位置関係で側板をシェル外輪の開放側端部に嵌め込む工程とを含む。
上記の製造方法のように、廻り止め部を有するシェル外輪をプレス加工によって形成すれば、従来の引き抜き加工やブローチ加工と比較して製造工数および製造コストを大幅に削減することができる。その結果、低廉で耐クリープ力の優れた一方向クラッチを得ることができる。
この発明によれば、廻り止め部を有する側板をシェル外輪に取り付けたので、製造コストを抑えることができる。その結果、低廉で耐クリープ力の優れた一方向クラッチを得ることができる。
図1〜図7を参照して、この発明の一実施形態に係る一方向クラッチ11を説明する。なお、図1は一方向クラッチ11を回転軸線と平行な平面で切断した断面図、図2は図1の矢印IIの方向から見た矢視図、図3は図1のIII−IIIにおける断面図、図4および図5はC形ばね18の形状を示す図、図6および図7は側板19の形状を示す図である。
まず、図1〜図3を参照して、一方向クラッチ11は、シェル外輪12と、シェル外輪12の内径面に沿って配置される複数のころ17と、弾性部材としてのC形ばね18と、シェル外輪12の軸方向一方側端部に配置される側板19とを備える。なお、この実施形態における一方向クラッチ11は総ころ形式である。
シェル外輪12は、内径面に軸方向に延びる複数のカム面13と、軸方向一方側端部から径方向内側に突出する円環形状の鍔部14と、軸方向他方側端部に切欠き部15と、切欠き部15に連なって軸方向に延びる係合部16とを有する。この実施形態においては、切欠き部15を円周方向の4箇所に90°間隔で設け、係合部16を切欠き部15の1つに軸方向に連ねて設けている。また、この実施形態における係合部16は、シェル外輪12を厚み方向に貫通する例を示したが、これに限ることなく、シェル外輪12の内径面に設けられた不貫通凹部であってもよい。
カム面13は、シェル外輪12の内径面の複数箇所に形成されている。このカム面13の径方向内側には、円周方向一方側と他方側とで径方向の隙間が異なる楔空間が形成されている。この実施形態においては、反時計回り方向(図3中の矢印イの方向)に向かって径方向の隙間が増加(「拡大方向」という)し、時計回り方向(図3中の矢印ロの方向)に向かって径方向の隙間が減少している(「狭小方向」という)。そして、各楔空間には、ころ17が配置されている。
鍔部14は、シェル外輪12の軸方向一方側端部に位置する円環形状の部分である。この鍔部14は、シェル外輪12の内部に収容される構成部品(例えば、「ころ17」、「C形ばね18」等を指す)の軸方向への抜けを防止する。
図4および図5を参照して、C形ばね18は、円弧形状のC形部18aと、C形部18aの一方側および他方側端部にC形部18aと交差(この実施形態では「直交」)する方向に延びる係合突起18b,18cとを有する。
このC形ばね18は、一方向クラッチ11に挿通する回転軸2とシェル外輪12との間に形成される環状空間に弾性縮径された状態で配置される。そして、一方側端部の係合突起18bは係合部16に係合し、他方側端部の係合突起18cは隣接するころ17の間の空間(PCDより外側の空間)に配置される。
図6および図7を参照して、側板19は、円環形状のリング部19aと、リング部19aの外周面から径方向に突出すると共に、外縁部を厚み方向に折り曲げて形成した廻り止め部19bとを備える。この廻り止め部19bは、切欠き部15に対応する位置、すなわち、リング部19aの外周面の4箇所に90°の間隔で設けられている。
なお、リング部19aの外径寸法は、シェル外輪12の内径寸法より僅かに小さく設定され、厚み方向に屈曲した廻り止め部19bの内径寸法は、シェル外輪12の外径寸法より僅かに大きく設定されている。
そして、リング部19aは、廻り止め部19bが切欠き部15に嵌まり込む位置関係でシェル外輪12の軸方向他方側端部(鍔部14と反対側の端部を指す)に嵌まり込む。廻り止め部19bは、それぞれ切欠き部15を通ってシェル外輪12の外径面に沿って軸方向に延びている。
この廻り止め部19bは、ハウジング1の内径面に設けられる溝部1aに係合して、シェル外輪12がハウジング1の内部で滑るのを防止する。したがって、回転軸2のロック時に廻り止め部19bに負荷される荷重を分散する観点からは、廻り止め部19bの軸方向に延びる部分の長さLは長いほうが望ましい。一方、長さLをシェル外輪12の軸方向幅寸法より長くすれば、一方向クラッチ11を受け入れるハウジング1の軸方向のスペースも大きくする必要が生じる。したがって、ハウジング1の一方向クラッチ11を受け入れる部分のスペースをコンパクト化する観点からは、廻り止め部19bの先端がシェル外輪12の外径面上に位置するように長さLを設定するのが望ましい。
上記構成の一方向クラッチ11は、例えば、内径面に回転軸2を受け入れると共に、ハウジング1に圧入される。ハウジング1は廻り止め部19bを受け入れる溝部1aを有している。そして、廻り止め部19bと溝部1aとが係合するような位置関係で一方向クラッチ11をハウジング1に嵌め込む。
そして、回転軸2の回転に伴ってころ17は自転運動すると共に楔空間内を移動する。回転軸2が一方方向(図3中の矢印イの方向)に回転するとき、ころ17は楔空間の拡大方向に移動し、空転する。すなわち、回転軸2の回転が許容される。一方、回転軸2が他方方向(図3中の矢印ロの方向)に回転するとき、ころ17は楔空間の狭小方向に移動し、シェル外輪12と回転軸2との間に噛み合う。すなわち、回転軸2の回転が阻止される。
ここで、シェル外輪12とハウジング1とは、嵌め合いによって固定されていると共に、廻り止め部19bと溝部1aとが係合している。これにより、回転軸2がロックしたときの伝達トルクが大きくても、シェル外輪12がハウジング1の内部で滑るのを確実に防止することができる。この発明は、ハウジング1が樹脂等の比較的剛性の低い材料で形成されている場合に、特に有利な効果を奏する。
また、C形ばね18は、一方側端部が係合部16に係合した状態で拡径しようとして(元の状態に復帰しようとして)、ころ17を狭小方向(図3中の矢印ロの方向)に付勢する。これにより、ころ17の遊度が小さくなるので、回転軸2の逆転を敏速に停止させることが可能となる。なお、弾性部材は、図4および図5に示すC形ばね18に限らず、ころ17を狭小方向に付勢可能なあらゆる形態を採用することができる。
また、シェル外輪12の軸方向一方側端部に鍔部14を、軸方向他方側端部に側板19をそれぞれ設けたことにより、ころ17やC形ばね18等の軸方向への抜けを防止することができる。
なお、C形ばね18に代えて、隣接するころ17の間隔を保持する保持器を組み込んでもよい。ただし、保持器を組み込んだ場合、総ころ形式と比較して収容可能なころ17の本数が減少するので、一方向クラッチの負荷容量が低下する。したがって、高荷重環境下で使用する場合には、図1〜図3に示した総ころ形式の一方向クラッチ11が適しているといえる。
また、上記の実施形態では、回転軸2の反時計回り方向の回転のみを許容し、時計回り方向の回転を阻止した例を示したが、これに限ることなく、回転軸2の時計回り方向の回転のみを許容し、反時計回り方向の回転を阻止することもできる。この場合、楔空間の時計回り方向が拡大方向、反時計回り方向が狭小方向となるようにカム面13を形成すればよい。
また、この一方向クラッチ11は、ハウジング1を駆動部材とし、回転軸2を拘束(非回転)しても動作させることができる。この場合、ハウジング1の回転に伴ってシェル外輪12も一体回転する。そして、シェル外輪12が一方方向(図3中の矢印イの方向)に回転するとき、ころ17は楔空間の狭小方向に移動し、シェル外輪12と回転軸2との間に噛み合う。すなわち、ハウジング1の回転が阻止される。一方、シェル外輪12が他方方向(図3中の矢印ロの方向)に回転するとき、ころ17は楔空間の拡大方向に移動し、空転する。すなわち、ハウジング1の回転が許容される。
次に、図8〜図18を参照して、この発明の一実施形態に係る一方向クラッチ11の製造方法を説明する。なお、図8は一方向クラッチ11の製造方法の主な工程を示すフロー図、図9〜図18は各工程におけるシェル外輪12の形状を示す図である。
まず、図8および図9を参照して、第1の工程では、打ち抜き加工によって鋼板から円盤21を得る(S11)。
次に、図8、図10、および図11を参照して、第2の工程では、絞り加工によって円盤21をカップ状部材22に成形すると共に、カップ状部材22の内側壁に深さ方向に延びるカム面13を形成する(S12)。具体的には、内径寸法がシェル外輪12の外径寸法に一致するダイス(図示省略)に円盤21を載置し、外径面の形状がシェル外輪12の内径面の形状に対応するポンチ(図示省略)によって絞り加工を行う。なお、1度の絞り加工によってカップ状部材22を得てもよいし、複数回の絞り加工を経てカップ状部材22を形成してもよい。
次に、図8および図12を参照して、第3の工程では、打ち抜き加工によって鍔部14を残して、カップ状部材22の底壁22aを除去する(S13)。
次に、図8、および図13〜図15を参照して、第4の工程では、切欠き部15を形成する(S14)。図15を参照して、切欠き部15は、廻り止め部19bを受け入れる幅広部15aと、幅広部15aの開口端部に廻り止め部19bの抜けを防止する幅狭部15bとを含む。すなわち、幅広部15aの円周方向幅寸法をx、幅狭部15bの幅寸法をy、廻り止め部19bの幅寸法をz(図18参照)とすると、x>z>yを満たすような寸法関係となる。
また、切欠き部15の形成と同時に係合部16を形成してもよい。係合部16の位置は特に限定されないが、図15に示すように切欠き部15の1つに軸方向に連ねて形成してもよい。
次に、図8を参照して、第5の工程では、シェル外輪12に必要な機械的性質を得るために、カップ状部材22に熱処理を施す(S15)。熱処理としては、例えば、浸炭窒化処理や浸炭焼入れ処理を施す。これにより、表面は硬く、内部は軟らかく靭性の高い性質が得られる。さらに、上記の熱処理によって生じた残留応力や内部ひずみを低減し、靭性の向上や寸法を安定化させるために、上記の熱処理の後に焼戻を行う。
次に、図8、図16〜図18を参照して、第6の工程では、一方向クラッチ11の組立を行う(S16)。具体的には、図16に示すようにシェル外輪12の内部に複数のころ17およびC形ばね18を組み込む。さらに、図17および図18に示すように側板19を切欠き部15の幅狭部15bを弾性変形させながらかち込む。
なお、側板19をシェル外輪12に組み込む前に、図7に示すように廻り止め部19bを側板19の厚み方向に折り曲げておいてもよい。または、廻り止め部19bは、シェル外輪12の外径面よりも径方向外側に位置していればよく、必ずしもシェル外輪12の外径面に沿って折り曲げる必要はない。すなわち、図17および図18に示す状態でもシェル外輪12の滑りを防止することができる。
また、第4の工程(S14)において幅狭部15bを形成せず(x=y>z)、側板19を組み込んだ後に切欠き部15の開放端部に加締め加工を施して幅狭部15b(「加締め部」ともいう)を形成してもよい。これにより、側板19の組込み性が向上すると共に、シェル外輪12と側板19とをより強固に一体化することができる。
上記の各工程を経て、図1および図2に示したような一方向クラッチ11を得ることができる。このように、廻り止め部19bを有する側板19をシェル外輪12に取り付けたので、従来の引き抜き加工やブローチ加工等によって外輪に廻り止め加工を施す場合と比較して、作業工数および作業コストを削減することができる。その結果、低廉な一方向クラッチ11を得ることができる。
なお、図8に示した製造工程は、一方向クラッチ11の製造方法の一部であって、さらに工程を追加してもよいし、各工程をさらに細分化してもよい。また、一部の工程については順序を相互に入れ替えることもできる。
次に、図19〜図21を参照して、この発明の他の実施形態に係る一方向クラッチ31およびその製造方法を説明する。なお、図19は一方向クラッチ31を回転軸線に平行な平面で切断した断面図、図20は図19の矢印XXの方向から見た矢視図、図21は図8の第6の工程(S16)終了後の状態を示す図である。また、一方向クラッチ11との共通部分の説明は省略し、相違点を中心に説明する。
まず、図19および図20を参照して、一方向クラッチ31は、シェル外輪32と、複数のころ37と、C形ばね38と、側板39とを主に備える。シェル外輪32は、内径面に軸方向に延びる複数のカム面(図示省略)と、軸方向両端部に鍔部33,34と、切欠き部35と、係合部36とを備える。
シェル外輪32の軸方向一方側端部には、径方向内側に突出する円環形状の鍔部33が設けられている。一方、軸方向他方側端部には、側板39を軸方向外側から覆うように径方向内側に突出する円弧形状の鍔部34a,34b,34c,34d(これらを総称して「鍔部34」という)が4箇所に設けられている。切欠き部35は、隣接する鍔部34の間にそれぞれ設けられている。
上記構成の一方向クラッチ31の製造方法は、図8に示す工程と共通する。ただし、第1の工程(S11)において得られる円盤21の直径は、鍔部34の分だけ大きくなる。また、第4の工程(S14)において形成する切欠き部35には幅狭部を設ける必要がない(x=y>z)。
そして、図21を参照して、第7の工程(図8では図示省略)では、曲げ加工によってシェル外輪32の開放側端部を径方向内側に折り曲げて鍔部34を形成する。なお、この工程に先立って、鍔部34となる部分に部分焼鈍しを施しておくのが望ましい。これにより、容易に曲げ加工を行うことができる。
なお、上記の各実施形態においては、シェル外輪12,32の内径面にころ17,37を配置した一方向クラッチ11,31の例を示したが、この発明の一実施形態に係るシェル外輪12,32は、他の一方向クラッチにも適用することができる。例えば、スプラグタイプの一方向クラッチにも適用することができる。
また、上記の実施形態においては、一方向クラッチ11を駆動部材の一方方向への回転のみを許容し、他方方向への回転を阻止する逆転防止機構とした例を説明したが、これに限ることなく、動力伝達装置として用いることもできる。
例えば、回転軸2を駆動部材とし、ハウジング1を従動部材とすれば、回転軸2の一方方向(図3中の矢印ロの方向)の回転のみをハウジング1に伝達し、他方方向(図3中の矢印イの方向)の回転をハウジング1に伝達しない。また、ハウジング1を駆動部材とし、回転軸2を従動部材とすれば、ハウジング1の一方方向(図3中の矢印イの方向)の回転のみを回転軸2に伝達し、他方方向(図3中の矢印ロの方向)の回転を回転軸2に伝達しない。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明は、一方向クラッチに有利に利用される。
この発明の一実施形態に係る一方向クラッチを回転軸線に平行な平面で切断した断面図である。 図1の矢印IIの方向から見た矢視図である。 図1のIII−IIIにおける断面図である。 C形ばねを径方向から見た図である。 C形ばねを軸方向から見た図である。 側板を軸方向から見た図である。 図6のVII−VIIにおける断面図である。 この発明の一実施形態に係る一方向クラッチの製造方法の主な工程を示すフロー図である。 図8の第1の工程で得られた円盤の形状を示す図である。 図8の第2の工程で得られたカップ状部材を回転軸線に平行な平面で切断した断面図である。 図10のXI−XIにおける断面図である。 図8の第3の工程終了後のカップ状部材の形状を示す断面図である。 図8の第4の工程終了後のカップ状部材の形状を示す断面図である。 図13の矢印XIVの方向から見た矢視図である。 図13の矢印XVの方向から見た矢視図である。 図8の第6の工程の途中における一方向クラッチの状態を示す図である。 図8の第6の工程終了後の一方向クラッチの状態を示す図である。 図17の矢印XVIIIの方向から見た矢視図である。 この発明の他の実施形態に係る一方向クラッチを回転軸線に平行な平面で切断した断面図である。 図19の矢印XXの方向から見た矢視図である。 図8の第6の工程終了後の一方向クラッチの状態を示す図である。
符号の説明
1 ハウジング、1a 溝部、2 回転軸、11,31 一方向クラッチ、12,32 シェル外輪、13 カム面、14,33,34,34a,34b,34c,34d 鍔部、15,35 切欠き部、15a 幅広部、15b 幅狭部、16,36 係合部、17,37 ころ、18,38 C形ばね、18a C形部、18b,18c 係合突起、19,39 側板、19a リング部、19b 廻り止め部、21 円盤、22 カップ状部材、22a 底壁。

Claims (9)

  1. 軸方向端部に切欠き部を有するシェル外輪と、
    前記シェル外輪の切欠き部を有する側の端部に嵌まり込むリング部、および前記リング部の外周面から前記切欠き部を通って前記シェル外輪の外径面よりも径方向外側に位置する廻り止め部を含む側板とを備える、一方向クラッチ。
  2. 前記廻り止め部は、前記シェル外輪の外径面に沿って軸方向に延びている、請求項1に記載の一方向クラッチ。
  3. 前記切欠き部は、前記廻り止め部を受け入れる幅広部と、開口側端部に位置する幅狭部とを含み、
    前記幅広部の円周方向幅寸法をx、前記幅狭部の円周方向幅寸法をy、前記廻り止め部の円周方向幅寸法をzとすると、
    x>z>yを満たす、請求項1または2に記載の一方向クラッチ。
  4. 前記シェル外輪は、前記切欠き部を有する側の端部から前記側板を軸方向外側から覆うように径方向内側に突出する鍔部を有する、請求項1または2に記載の一方向クラッチ。
  5. 前記シェル外輪は、その内径面に軸方向に延びる複数のカム面を有し、
    前記一方向クラッチは、前記カム面の径方向内側の円周方向一方側と他方側とで径方向の隙間が異なる楔空間に配置されるころをさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載の一方向クラッチ。
  6. 前記一方向クラッチは、総ころ形式である、請求項5に記載の一方向クラッチ。
  7. 前記一方向クラッチは、円弧形状の弾性部材をさらに有し、
    前記シェル外輪は、前記切欠き部に連なって軸方向に延びる係合部をさらに有し、
    前記弾性部材は、弾性縮径された状態で一端が前記係合部に係合し、他端が隣接する前記ころの間の空間に位置し、前記ころを前記楔空間の径方向隙間が減少する方向に付勢する、請求項6に記載の一方向クラッチ。
  8. 前記一方向クラッチは、隣接する前記ころの間隔を保持する保持器をさらに備える、請求項5に記載の一方向クラッチ。
  9. 内径面に軸方向に延びる複数のカム面、および軸方向端部に切欠き部を有するシェル外輪と、前記シェル外輪の切欠き部を有する側の端部に嵌まり込むリング部、および前記リング部の外周面から前記切欠き部を通って前記シェル外輪の外径面よりも径方向外側に位置する廻り止め部を含む側板とを備える一方向クラッチの製造方法であって、
    打ち抜き加工によって鋼板から円盤を得る工程と、
    絞り加工によって前記円盤をカップ状部材に成形すると共に、前記カップ状部材の内側壁に深さ方向に延びる前記カム面を形成する工程と、
    打ち抜き加工によって前記カップ状部材の底壁を除去する工程と、
    前記カップ状部材の開放側端部に前記切欠き部を形成する工程と、
    前記廻り止め部が前記切欠き部に嵌まり込む位置関係で前記側板を前記シェル外輪の開放側端部に嵌め込む工程とを含む、一方向クラッチの製造方法。
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