JP2015125322A - 多面付けカラーフィルタ、有機エレクトロルミネッセンス表示装置および多面付けカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

多面付けカラーフィルタ、有機エレクトロルミネッセンス表示装置および多面付けカラーフィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、隣接画素への光漏れを抑制することができ、さらに2層の遮光層の位置合わせを適切に行うことができる多面付けカラーフィルタ、有機EL表示装置および多面付けカラーフィルタの製造方法を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された第1遮光層およびアライメントマークと、上記第1遮光層が形成された上記透明基板上に形成された複数色の着色層と、少なくとも上記アライメントマークの周囲に形成され、上記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層と、上記着色層上にパターン状に形成され、上記第1遮光層上に配置された第2遮光層とを有することを特徴とする多面付けカラーフィルタを提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図3

Description

本発明は、多面付けカラーフィルタおよびその製造方法に関し、特にその多面付けカラーフィルタ用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス表示装置は、自己発色により視認性が高いこと、液晶表示装置と異なり全固体ディスプレイであるため耐衝撃性に優れていること、応答速度が速いこと、温度変化による影響が少ないこと、および視野角が大きいこと等の利点を有することから注目されており、液晶表示装置やプラズマディスプレイに続くフラットパネルディスプレイとして、研究開発、商品化が進められている。なお、以下、エレクトロルミネッセンスをELと略す場合がある。
有機EL表示装置のフルカラー化には、大別して、塗り分け方式と色変換方式とカラーフィルタ方式とがある。塗り分け方式は赤、緑、青の三色の発光層を平面的に配列する方法であり、色変換方式は青色発光層を用いて色変換層を組み合わせる方法であり、カラーフィルタ方式は白色発光層を用いてカラーフィルタを組み合わせる方法である。また、塗り分け方式では、色純度を高めるためにカラーフィルタを併用する場合がある。
カラーフィルタを用いた有機EL表示装置において、カラーフィルタでは画素毎に着色層を配置し、有機EL素子では画素毎に発光層を配置し、画素毎にTFT素子により制御駆動している。このような有機EL表示装置においては、ある画素領域の発光層からの光が、隣接する画素領域の着色層に直接入射する、あるいは、その画素領域の着色層を透過して隣接する画素領域の着色層に入射するというような、隣接画素への光漏れが生じ、これが原因で、見る方向によって表示画像の色ずれが発生していた。これは有機EL素子から放射される光に指向性がないためであり、視野角特性に劣るという問題があった。
ここで、一般にカラーフィルタにおいては画素を画定するために着色層間には遮光層が形成されている。そのため、ある画素領域の発光層からの光が、その画素領域の着色層を透過して隣接する画素領域の着色層に入射した場合には、着色層間に位置する遮光層で吸収もしくは反射されるか、あるいは、2つの着色層を透過する際に吸収されるので、ほとんどの光が出射されずに吸収される。したがって、特に、ある画素領域の発光層からの光が、隣接する画素領域の着色層に直接入射することが、表示画像の色ずれに大きく影響している。
また、カラーフィルタを備える液晶表示装置においても、上記のカラーフィルタを備える有機EL表示装置と同様に、上記のような隣接画素への光漏れが生じるという問題がある。
さらに近年ではディスプレイの高精細化、高品質化の要求に伴い、ピクセルサイズの縮小、遮光層の線幅の縮小が進められている。その結果、上記のような隣接画素への光漏れが生じやすくなり、品質上、無視できなくなってきた。
なお、特許文献1には、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタにおいて、斜め光による混色を防止するために、ブラックマトリクスを隣り合うカラーフィルタ間に介在させるとともに、高さがカラーフィルタに比べて高くなるように形成することが提案されている。ここで、一般にブラックマトリクスは十分な遮光性を有するものであり、またフォトリソグラフィ法により形成されるものである。しかしながら、カラーフィルタに比べて高さが高いようなブラックマトリクスの場合には、遮光性があり、しかも膜厚が厚いために、露光光が膜の深部まで到達することができず、パターニングが非常に困難である。
特開2010−72513号公報
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特願2012−284636号に記載するように、有機EL表示装置に用いられるカラーフィルタにおいて、遮光層を2層形成し、基材上に第1遮光層を設け、着色層上に第2遮光層を設けることで、隣接画素への光漏れを抑制することができることを見出した。
ここで、カラーフィルタにおいて、一般に遮光層は上述のようにフォトリソグラフィ法によりパターン状に形成され、カラーフィルタの製造過程では基材上に位置合わせを行うためのアライメントマークを設ける。上記のように2層の遮光層を形成する場合、第2遮光層をフォトリソグラフィ法によりパターン状に形成する際には、第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを行うためにアライメントマークを認識する必要がある。しかしながら、通常、遮光層は十分な遮光性を有するものであることから、上記の場合、第2遮光層の下に位置するアラメントマークを認識することができず、第1遮光層に対して位置合わせを行うことができない。
また、アライメントマークを認識しやすくするために、第2遮光層の透過率を高くすることも考えられるが、その場合には第2遮光層の遮光性が悪くなり隣接画素への光漏れを抑制する効果が低下してしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、隣接画素への光漏れを抑制することができ、さらに2層の遮光層の位置合わせを適切に行うことができる多面付けカラーフィルタ、有機EL表示装置および多面付けカラーフィルタの製造方法を提供することを主目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された第1遮光層およびアライメントマークと、上記第1遮光層が形成された上記透明基板上に形成された複数色の着色層と、少なくとも上記アライメントマークの周囲に形成され、上記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層と、上記着色層上にパターン状に形成され、上記第1遮光層上に配置された第2遮光層とを有することを特徴とする多面付けカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、第1遮光層および第2遮光層が形成されていることにより、有機EL表示装置や液晶表示装置に用いた場合には隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれを抑制することが可能である。また本発明によれば、少なくともアライメントマークの周囲に高透過率層が形成されていることにより、透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布した場合には、着色層上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜の膜厚を確保しつつ、高透過率層上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜の膜厚を薄くし、透過率を高くすることができる。そのため、第2遮光層用組成物の塗膜の下に位置するアライメントマークを検出することが可能になる。したがって、第2遮光層の遮光性を確保するとともに、第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを精度良く行うことが可能である。
上記発明においては、上記高透過率層が上記第1遮光層および上記第2遮光層の間に形成されている任意の層と同一の材料から構成されていることが好ましい。高透過率層および任意の層を一括形成することができ、工程数を増やすことなく高透過率層を形成することができるからである。
また本発明は、上述の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタと、支持基板上に有機EL素子が形成された有機EL素子基板とが積層されていることを特徴とする有機EL表示装置を提供する。
本発明によれば、上述の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタを有することにより、隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれを抑制することが可能である。
また本発明は、透明基板上にパターン状の第1遮光層およびアライメントマークを形成する第1遮光層形成工程と、上記第1遮光層および上記アライメントマークが形成された上記透明基板上に複数色の着色層を形成する着色層形成工程と、少なくとも上記アライメントマークの周囲に、上記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層を形成する高透過率層形成工程と、上記着色層および上記高透過率層が形成された上記透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜を形成し、上記アライメントマークを用いて上記第2遮光層用組成物の塗膜をパターニングし、上記第1遮光層上に第2遮光層を配置する第2遮光層形成工程とを有することを特徴とする多面付けカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、第2遮光層形成工程前に少なくともアライメントマークの周囲に高透過率層を形成することにより、第2遮光層形成工程にて、着色層上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜の膜厚を確保しつつ、高透過率層上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜の膜厚を薄くし、透過率を高くすることができる。そのため、第2遮光層用組成物の塗膜の下に位置するアライメントマークを検出することができる。したがって、第2遮光層の遮光性を確保するとともに、第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを精度良く行うことが可能である。また本発明によれば、第1遮光層および第2遮光層を形成することにより、有機EL表示装置や液晶表示装置に用いた場合には隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれを抑制することが可能である。
上記発明においては、上記高透過率層を上記第1遮光層形成工程および上記第2遮光層形成工程の間に形成される任意の層と同時に形成することが好ましい。高透過率層および任意の層を一括形成することができ、工程数を増やすことなく高透過率層を形成することができるからである。
本発明においては、隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれを抑制することができ、かつ、第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを精度良く行うことができるという効果を奏する。
本発明の多面付けカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおける画素の配置の一例を示す概略平面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおけるアライメントマークおよび高透過率層の一例を示す概略平面図および断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおけるアライメントマークおよび高透過率層の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおけるアライメントマークおよび高透過率層の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおけるアライメントマークおよび高透過率層の他の例を示す概略平面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおけるアライメントマークおよび高透過率層の他の例を示す概略平面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおけるアライメントマークおよび高透過率層の他の例を示す概略平面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおけるアライメントマークおよび高透過率層の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明の多面付けカラーフィルタにおける光吸収層の透過率と光吸収層を2回通過した外光の透過率との関係を示すグラフである。 本発明の多面付けカラーフィルタにおける光吸収層の透過率特性の一例を示すグラフである。 従来の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の多面付けカラーフィルタ、有機EL表示装置および多面付けカラーフィルタの製造方法について詳細に説明する。
A.多面付けカラーフィルタ
本発明の多面付けカラーフィルタは、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された第1遮光層およびアライメントマークと、上記第1遮光層が形成された上記透明基板上に形成された複数色の着色層と、少なくとも上記アライメントマークの周囲に形成され、上記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層と、上記着色層上にパターン状に形成され、上記第1遮光層上に配置された第2遮光層とを有することを特徴とするものである。
ここで、「アライメントマークの周囲」とは、アライメントマークの形状に応じて異なり、適宜設定される。なお、詳しくは後述する。
また、「第1遮光層上に配置された第2遮光層」とは、第1遮光層および第2遮光層が平面視上重なるように配置されていることをいう。
本発明の多面付けカラーフィルタについて図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の多面付けカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、多面付けカラーフィルタ1Aは、透明基板2と、透明基板2上にパターン状に形成され、画素を画定する第1遮光層3と、透明基板2上にパターン状に形成されたアライメントマーク4と、第1遮光層3を覆うように形成され、赤色着色層5R、緑色着色層5Gおよび青色着色層5Bが配列された着色層5と、アライメントマーク4を覆うように形成された高透過率層6と、着色層5上にパターン状に形成され、第1遮光層3上に配置された第2遮光層7とを有している。
図2は本発明の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタを有する有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。図2に例示するように、有機EL表示装置20においては、有機EL素子基板11とカラーフィルタ1Bとの間に樹脂19が充填されている。カラーフィルタ1Bは図1に示す多面付けカラーフィルタ1Aを切断したものである。有機EL素子基板11では、支持基板12上に有機EL素子13が形成されており、有機EL素子13では、支持基板12上に背面電極層14と発光層を含む有機EL層16と透明電極層17とが順に積層され、背面電極層14の間および有機EL層16の間には絶縁層15が形成されている。
ここで、「画素」とは、画像を構成する最小単位である。例えば赤、緑、青の3個の副画素で1個の画素が構成されている場合、本発明においては1個の副画素を画素という。具体的には図2に示すように、有機EL表示装置20は赤色着色層5R、緑色着色層5G、青色着色層5Bで構成される着色層5を有しており、第1遮光層3で画定された画素Pを複数有している。
「画素領域」とは、1個の画素が配置されている領域をいう。例えば赤、緑、青の3個の副画素で1個の画素が構成されている場合、1個の副画素が配置されている領域を画素領域という。具体的には図1に示すように、多面付けカラーフィルタ1Aは赤色着色層5R、緑色着色層5G、青色着色層5Bで構成される着色層5を有しており、第1遮光層3で画定された画素が配置される画素領域10を複数有している。
本発明の多面付けカラーフィルタは、第1遮光層および第2遮光層が形成されていることにより、隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれを抑制することが可能である。この理由について簡単に説明する。
まず、図17に例示するように、従来のカラーフィルタ101を用いた有機EL表示装置100の場合、画素領域10aの有機EL素子13からの光は、大半は光線L11のように画素領域10aの赤色着色層5Rを透過して出射される。一方、一部は光線L14のように画素領域10aの赤色着色層5Rを透過し、隣接する画素領域10bの緑色着色層5Gをさらに透過し、遮光層103に入射する。また一部は光線L13のように画素領域10aの赤色着色層5Rを透過し、隣接する画素領域10bの緑色着色層5Gに入射して出射される。また一部は光線L12のように隣接する画素領域10bの緑色着色層5Gに直接入射して出射される。
光線L14は、遮光層103に入射するため吸収される。光線L13は、赤色着色層5Rおよび緑色着色層5Gを透過するため、赤色着色層5Rおよび緑色着色層5Gの透過率特性から多くが吸収される。一方、光線L12は、緑色着色層5Gのみを透過するため、本来出射されるべきでない光が緑色着色層5Gの透過率特性で出射されることとなる。このため、特に、このような光線L12が原因で、斜め方向から見たときに表示画像の色ずれが発生していた。
これに対し、図2に例示するように、本発明の多面付けカラーフィルタ1Aが切断されたカラーフィルタを有する有機EL表示装置20においては、図17に示す光線L12に相当する光線L2を第2遮光層7で吸収し、図17に示す光線L13に相当する光線L3も第2遮光層7で吸収することができる。このため、斜め方向から見たときの表示画像の色ずれを抑制することができ、視野角特性を改善することが可能である。なお、図2において光線L1、L4は図17に示す光線L11、L14に相当する。
なお、図2においては本発明の多面付けカラーフィルタを有機EL表示装置に用いた例を示したが、液晶表示装置に用いた場合であっても同様の効果が得られる。
また、本発明の多面付けカラーフィルタは、高透過率層が少なくともアラメントマークの周囲に形成されていることにより、本発明の多面付けカラーフィルタの製造過程において第2遮光層のパターニング時にアライメントマークを検出することが可能になる。この理由について簡単に説明する。
図3(a)〜(e)は本発明の多面付けカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。図3に示す多面付けカラーフィルタの製造方法は、図4に例示するように赤色着色層5R、緑色着色層5G、青色着色層5Bおよび白色層5Wが配列されており、赤、緑、青、白の4個の副画素で1個の画素が構成されている多面付けカラーフィルタの製造方法の例であり、図3は図4のA−A線断面に相当する。なお、詳しくは「C.多面付けカラーフィルタの製造方法」の項に記載するので、ここでの説明は省略する。
本発明においては、第2遮光層7を形成する前に、図3(c)に例示するように少なくともアライメントマーク4の周囲に高透過率層6を形成する。この例においては、白色層5Wおよび高透過率層6を一括形成している。次いで、図3(d)に例示するように透明基板2の全面に第2遮光層用組成物を塗布して、第2遮光用組成物の塗膜7aを形成する。
この際、高透過率層6が形成されていることで第2遮光層用組成物が高透過率層6上から流れ落ちるため、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1を、高透過率層6が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d2よりも薄くすることができる。そのため、高透過率層6上に位置する第2遮光層組成物の塗膜7aの透過率が、高透過率層6が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの透過率よりも高くなるので、アライメントマーク4を検出することが可能になる。したがって、第2遮光層用組成物の塗膜7aをパターニングする際には、図3(e)に例示するように第1遮光層3上に第2遮光層7を配置するために、アライメントマーク4を利用して位置合わせを行うことができる。
一方で、図3(d)に示すように、赤色着色層5R等の着色層および白色層5W上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d3は十分な遮光性が得られる程度に確保することができる。そのため、アライメントマークの周囲に高透過率層が形成されていることで、第2遮光層の遮光性を犠牲にすることなく、アライメントマークを検出しやすくすることができる。
したがって本発明においては、第2遮光層の遮光性を確保するとともに、第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを精度良く行うことができ、位置ずれを抑制し、位置ずれによる開口率の低下を抑えることができる。
以下、本発明の多面付けカラーフィルタにおける各構成について説明する。
1.高透過率層
本発明における高透過率層は、少なくともアライメントマークの周囲に形成され、アライメントマークよりも透過率が高いものである。
ここで、「アライメントマークの周囲」とは、アライメントマークの形状に応じて異なり、適宜設定される。
例えば、図5〜図7に示すようにアライメントマーク4が十字形状である場合、「アライメントマークの周囲」とは「十字の交点の周囲」を指す。この場合、高透過率層6は少なくとも十字の交点の周囲に形成されていればよく、図5および図6に例示するように高透過率層6が十字状のアライメントマーク4を覆うように形成されていてもよく、図7に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4上には形成されておらず、アライメントマーク4の周囲にのみ形成されていてもよい。
具体的に、高透過率層が十字状のアライメントマークを覆うように形成されている場合には、高透過率層が少なくとも十字の交点の周囲に形成されていればよく、図5(a)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4全体を覆うように形成されていてもよく、図5(d)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4の上面を覆い、アライメントマーク4の側面の一部が露出するように形成されていてもよく、図5(g)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4の上面の一部を覆い、アライメントマーク4の側面および上面の一部が露出するように形成されていてもよい。
また、高透過率層が十字状のアライメントマークの周囲にのみ形成されている場合には、高透過率層が少なくとも十字の交点の周囲に形成されていればよく、図7(a)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4よりも大きい範囲に形成されていてもよく、図7(d)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4と同程度の範囲に形成されていてもよく、図7(g)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4よりも小さい範囲に形成されていてもよい。
なお、図5(b)、(e)、(h)はそれぞれ図5(a)、(d)、(g)のB−B線断面図、図6(b)、(e)、(h)はそれぞれ図6(a)、(d)、(g)のB−B線断面図、図7(b)、(e)、(h)はそれぞれ図7(a)、(d)、(g)のB−B線断面図である。
また例えば、図示しないがアライメントマークが×(バツ)印形状である場合、「アライメントマークの周囲」とは「×の交点の周囲」を指す。この場合、高透過率層は少なくとも×の交点の周囲に形成されていればよく、図示しないが高透過率層が×印状のアライメントマークを覆うように形成されていてもよく、高透過率層がアライメントマーク上には形成されておらず、アライメントマークの周囲にのみ形成されていてもよい。具体的には、十字形状の場合と同様とすることができる。
また例えば、図8に示すようにアライメントマーク4が円形状、四角形状、三角形状等のドット形状である場合、「アライメントマークの周囲」とは「円形、四角形、三角形等のドットの周囲」を指す。この場合、高透過率層6は少なくとも円形、四角形、三角形等のドットの周囲に形成されていればよく、図8(a)〜(c)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4を覆うように形成されていてもよく、図8(d)〜(f)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4上には形成されておらず、アライメントマーク4の周囲にのみ形成されていてもよい。
また例えば、図9に示すようにアライメントマーク4が二重丸形状、二重四角形状または中抜きの四角形状である場合、「アライメントマークの周囲」とはそれぞれ「二重丸の各円の周囲」「二重四角の各四角の周囲」「四角の周囲」を指す。この場合、高透過率層6は少なくとも二重丸の各円の周囲、二重四角の各四角の周囲または四角の周囲に形成されていればよく、図9(a)〜(c)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4を覆うように形成されていてもよく、図9(d)〜(f)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4上には形成されておらず、アライメントマーク4の周囲にのみ形成されていてもよい。
また例えば、図10に示すようにアライメントマーク4が井の字形状である場合、「アライメントマークの周囲」とは「井の字の4つの交点の周囲」を指す。この場合、高透過率層6は少なくとも井の字の4つの交点の周囲に形成されていればよく、図10(a)〜(c)に例示するように高透過率層6が井の字状のアライメントマーク4を覆うように形成されていてもよく、図10(d)〜(f)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4上には形成されておらず、アライメントマーク4の周囲にのみ形成されていてもよい。
具体的に、高透過率層が井の字状のアライメントマークを覆うように形成されている場合には、高透過率層が少なくとも井の字の4つの交点の周囲に形成されていればよく、図10(a)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4全体を覆うように形成されていてもよく、図10(b)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4の上面を覆い、アライメントマーク4の側面の一部が露出するように形成されていてもよく、図10(c)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4の上面の一部を覆い、アライメントマーク4の側面および上面の一部が露出するように形成されていてもよい。
また、高透過率層が井の字状のアライメントマークの周囲にのみ形成されている場合には、高透過率層が少なくとも井の字の4つの交点の周囲に形成されていればよく、図10(d)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4よりも大きい範囲に形成されていてもよく、図10(e)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4と同程度の範囲に形成されていてもよく、図10(f)に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4よりも小さい範囲に形成されていてもよい。
高透過率層の配置としては、高透過率層が少なくともアライメントマークの周囲に形成されていればよく、アライメントマークの形状に応じて適宜選択されるものであり、上述したようにアライメントマークを覆うように形成されていてもよく、アライメントマークの周囲にのみ形成されていてもよい。
高透過率層がアライメントマークの周囲にのみ形成されている場合には、図7に例示するように高透過率層6がアライメントマーク4に接して形成されていることが好ましい。図7(c)、(f)、(i)に例示するように、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1が薄くなり、透過率が高くなることで、アライメントマーク4および高透過率層6の境界部分で透過光量に差が出るため、アライメントマーク4が検出しやすくなる。なお、高透過率層がアライメントマークの周囲にのみ形成されている場合において、高透過率層をアライメントマークに接するように配置するために、高透過率層はアライメントマークの一部と重なるように形成されていてもよい。
例えば図5、図6、図8(a)〜(c)、図9(a)〜(c)に示すように高透過率層6がアライメントマーク4を覆うように形成されている場合には、図5(c)、(f)、(i)、図6(c)、(f)、(i)に示すように高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1が、高透過率層6が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d2よりも薄くなり、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの透過率が、高透過率層6が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの透過率よりも高くなる。そのため、アライメントマーク4が検出しやすくなる。
なお、例えば図5(i)においては、高透過率層6がアライメントマーク4の一部が露出するように形成されており、アライメントマーク4上であっても第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚が薄くなっていない部分がある。しかしながら、アライメントマーク4が十字形状の場合には、十字の交点を検出できれば位置合わせが可能である。そのため、このような場合であっても、アライメントマークを利用して第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを行うことができる。
また、例えば図7、図8(d)〜(f)、図9(d)〜(f)に示すように高透過率層6がアライメントマーク4の周囲にのみ形成されている場合には、図7(c)、(f)、(i)に示すように高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1が、高透過率層6およびアライメントマーク4が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d2よりも薄くなり、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの透過率が、高透過率層6およびアライメントマーク4が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの透過率よりも高くなる。この場合、アライメントマーク4上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚は、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1よりも厚くなっている。しかしながら、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1が薄く、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの透過率が高ければ、アライメントマーク4および高透過率層6の境界部分で透過光量に差がつくようになる。そのため、アライメントマーク4が検出しやすくなる。
なお、例えば図7(i)においては、高透過率層6がアライメントマーク4よりも小さい範囲に形成されており、図示しないがアライメントマーク4上であっても第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚が薄くなっていない部分がある。しかしながら、アライメントマーク4が十字形状の場合には、十字の交点を検出できれば位置合わせが可能である。そのため、このような場合であっても、アライメントマークを利用して第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを行うことができる。
なお、図5(c)、(f)、(i)はそれぞれ図5(a)、(d)、(g)のB−B線断面図、図6(c)、(f)、(i)はそれぞれ図6(a)、(d)、(g)のB−B線断面図、図7(c)、(f)、(i)はそれぞれ図7(a)、(d)、(g)のB−B線断面図に相当し、透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜を形成した場合を示す。
高透過率層の透過率としては、アライメントマークの透過率よりも高く、着色層や第2遮光層のパターニング時にアライメントマークを検出可能な程度であれば特に限定されるものではなく、高透過率層の膜厚や材料に応じて適宜調整される。具体的には、高透過率層の膜厚が2.0μm以上である場合、高透過率層の可視光領域での平均透過率は70%以上であることが好ましく、中でも80%〜99%の範囲内であることが好ましい。また、高透過率層の膜厚が2.0μm以下である場合、高透過率層の可視光領域での平均透過率は80%以上であることが好ましく、中でも80%〜99%の範囲内であることが好ましい。高透過率層の平均透過率が低すぎると、第2遮光層をパターニングする際にアライメントマークを検出しにくくなり位置合わせを行うことが困難になる。
ここで、「可視光領域」とは、波長400nm〜700nmの範囲内をいう。
透過率の測定方法としては、サンプル基板(透明基板)の透過率をリファレンス(100%)として、高透過率層の透過率を測定する方法を採用することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U−4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。可視光領域での平均透過率は波長400nm〜700nmの範囲内における透過率を平均した値である。
高透過率層としては、上述の透過率を満たすものであれば特に限定されるものではないが、中でも、第1遮光層および第2遮光層の間に形成されている任意の層と同一の材料から構成されていることが好ましい。具体的には、高透過率層は、着色層、白色層または保護層等と同一の材料から構成されていることが好ましい。これらの層と高透過率層とを一括形成することができ、工程数を増やすことなく高透過率層を形成することができるからである。特に、図4に例示するように赤色着色層5R、緑色着色層5G、青色着色層5Bおよび白色層5Wが配列されており、赤、緑、青、白の4個の副画素で1個の画素が構成されている場合、高透過率層は白色層と同一の材料からなることが好ましい。白色層は着色層よりも透過率の高い層だからである。
高透過率層の形状としては、図3(d)に例示するように透明基板2の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜7aを形成した際に、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1を薄くすることが可能な形状であれば特に限定されるものではなく、アライメントマークに応じて適宜選択される。高透過率層の形状は、例えば四角形状、円形状、十字形状等の任意の形状とすることができる。また、高透過率層の形状は、アライメントマークの形状と同一であってもよく異なっていてもよい。
例えば、図5(c)、(f)、(i)、図6(c)、(f)、(i)、図7(c)、(f)、(i)においては、高透過率層6がいずれの形状であっても、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1が薄くなっている。
高透過率層の大きさとしては、図3(d)に例示するように透明基板2の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜7aを形成した際に、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1を薄くすることが可能な大きさであれば特に限定されるものではなく、アライメントマークに応じて適宜選択される。高透過率層は、アライメントマークよりも大きい範囲に形成されていてもよく、アライメントマークと同程度の範囲に形成されていてもよく、アライメントマークよりも小さい範囲に形成されていてもよい。
例えば、図5(c)、(f)、(i)、図6(c)、(f)、(i)、図7(c)、(f)、(i)においては、高透過率層6がいずれの大きさであっても、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1が薄くなっている。
中でも、高透過率層の大きさは小さいほうが好ましい。高透過率層の大きさが小さいほうが、透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布した際に第2遮光層用組成物が高透過率層上から流れ落ちやすく、高透過率層上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜を薄くすることができるからである。
高透過率層は単層であってもよく複数層が積層されたものであってもよい。例えば図11に示すように高透過率層6が第1高透過率層6aおよび第2高透過率層6bが積層されたものである場合には、高透過率層6全体の膜厚を厚くすることができる。これにより、透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布した際に第2遮光層用組成物を高透過率層上から流れ落ちやすくすることができ、高透過率層上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜を薄くすることができる。
高透過率層の膜厚としては、上述の透過率を満たす高透過率層を得ることができ、図3(d)に例示するように透明基板2の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜7aを形成した際に、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1を薄くすることが可能な膜厚であれば特に限定されるものではない。高透過率層が上述のように着色層、白色層または保護層等と同一の材料から構成されている場合には、高透過率層の膜厚はこれらの層の膜厚と同様である。
高透過率層の形成方法としては、透明基板上に高透過率層をパターン状に形成できる方法であれば特に限定されるものではない。高透過率層が上述のように着色層、白色層または保護層等と同一の材料から構成されている場合には、高透過率層の形成方法はこれらの層の形成方法と同様である。
2.アライメントマーク
本発明におけるアライメントマークは、透明基板上にパターン状に形成されるものである。
アライメントマークの形状としては、一般的なアライメントマークの形状を採用することができ、例えば十字形状、×(バツ)印形状、田の字形状、井の字形状や、円形状、四角形状、三角形状等のドット形状、二重丸形状、二重四角形状、中抜きの四角形状等の任意の形状とすることができる。
アライメントマークの透過率としては、上記高透過率層の透過率よりも低く、着色層や第2遮光層のパターニング時にアライメントマークを検出可能な程度であればよいが、具体的にはアライメントマークの可視光領域での平均透過率は5%以下であることが好ましく、中でも1%以下であることが好ましい。アライメントマークの平均透過率が高すぎると、着色層や第2遮光層をパターニングする際にアライメントマークを検出しにくくなり位置合わせを行うことが困難になる。
なお、可視光領域での平均透過率の測定方法については、上述した方法と同様である。
アライメントマークの光学濃度としては、着色層や第2遮光層のパターニング時にアライメントマークを検出可能な程度であればよいが、好ましくは2. 0以上、より好ましくは4. 0以上である。
ここで、光学濃度は、例えば、分光測色計により測色し、分光のY値から光学濃度を算出することができる。分光測色計としては、OLYMPUS(株)製、分光測色計を用いることができる。
アライメントマークとしては、例えばバインダ樹脂中に黒色色材を分散させたものが用いられる。
黒色色材としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック等が挙げられる。
バインダ樹脂は、アラメントマークの形成方法に応じて適宜選択される。フォトリソグラフィ法の場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。また、印刷法やインクジェット法の場合、バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、アライメントマークには、必要に応じて光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
アライメントマークの材料は第1遮光層の材料と同一であってもよく異なっていてもよい。アライメントマークが第1遮光層と同一の材料からなる場合には、第1遮光層およびアライメントマークを一括形成することができ、工程数を削減することができる。
アライメントマークの膜厚は、カラーフィルタにおける一般的なアライメントマークの膜厚と同様とすることができ、例えば0.5μm〜2.0μmの範囲内で設定することができる。
アライメントマークの形成方法としては、透明基板上にアライメントマークをパターン状に形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィ法、印刷法、インクジェット法を挙げることができる。
3.第1遮光層
本発明における第1遮光層は、透明基板上にパターン状に形成されるものである。
第1遮光層としては、例えばバインダ樹脂中に黒色色材を分散させたものが用いられる。なお、黒色色材およびバインダ樹脂については、上記アライメントマークと同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、第1遮光層には、必要に応じて光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
第1遮光層の光学濃度は隣接画素からの光漏れを防ぐことができる程度であればよいが、好ましくは2. 0以上、より好ましくは4. 0以上である。
なお、光学濃度の測定方法については、上述した方法と同様である。
第1遮光層の膜厚は、カラーフィルタにおける一般的な遮光層の膜厚と同様とすることができ、例えば0.5μm〜2.0μmの範囲内で設定することができる。
第1遮光層の開口部の形状は特に限定されるものではなく、例えばストライプ形状、くの字形状、デルタ配列等のように着色層の配列を変えたものも挙げられる。
第1遮光層の形成方法としては、透明基板上に第1遮光層をパターン状に形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィ法、印刷法、インクジェット法を挙げることができる。
4.第2遮光層
本発明における第2遮光層は、着色層が形成された透明基板上にパターン状に形成され、第1遮光層上に配置されるものである。
第2遮光層としては、例えばバインダ樹脂中に黒色色材を分散させたものが用いられる。なお、黒色色材およびバインダ樹脂については、上記アライメントマークと同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、第2遮光層には、必要に応じて光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
第2遮光層の材料は、第1遮光層の材料と同一であってもよく異なっていてもよい。第2遮光層が第1遮光層と同一の材料からなる場合には、1種類の遮光層用組成物を調製するだけでよいので、製造コストを削減することができる。
第2遮光層の光学濃度は、隣接画素からの光漏れを防ぐことができる程度であればよく、第1遮光層の光学濃度と同一であってもよく、第1遮光層の光学濃度より低くてもよい。
第2遮光層の光学濃度が第1遮光層の光学濃度よりも低い場合には、第2遮光層のパターニング時にアライメントマークを検出しやすくなる。
なお、光学濃度の測定方法については、上述した方法と同様である。
ここで、第2遮光層では、ある画素領域の有機EL素子からの光のうち、少なくとも、表示画像の色ずれに大きな影響を及ぼすような、隣接する画素領域の着色層に直接入射する光を遮ることができればよいので、第2遮光層の光学濃度は低くてもかまわない。
第2遮光層の光学濃度を調整する方法としては、例えば、第2遮光層中の黒色色材の含有量を調整する方法、第2遮光層の膜厚を調整する方法等が挙げられる。中でも、第2遮光層中の黒色色材の含有量を調整する方法が好ましく用いられる。第2遮光層の光学濃度を容易に調整することができるからである。
具体的には、第2遮光層が第1遮光層と同一の材料からなる場合には、例えば第2遮光層の膜厚を第1遮光層の膜厚よりも薄くすることで、第2遮光層の光学濃度を第1遮光層の光学濃度よりも低くすることができる。また、第2遮光層が第1遮光層と異なる材料からなる場合には、例えば第2遮光層中の黒色色材の含有量を第1遮光層中の黒色色材の含有量よりも少なくすることで、第2遮光層の光学濃度を第1遮光層の光学濃度よりも低くすることができる。
第2遮光層の膜厚は、上記の光学濃度を満たせば特に限定されるものではなく、例えば0.1μm〜1.5μmの範囲内で設定することができる。
第2遮光層の幅としては、第1遮光層上に第2遮光層が配置されていれば特に限定されるものではなく、第1遮光層の幅と同じであってもよく、第1遮光層の幅よりも小さくてもよく、第1遮光層の幅よりも大きくてもよい。
図12に例示するように第2遮光層7の幅が第1遮光層3の幅よりも大きい場合には、本発明の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタを有機EL表示装置に用いた場合に、第2遮光層によって、ある画素領域の有機EL素子からの光のうち、隣接する画素領域の着色層に直接入射する光だけでなく、その画素領域の着色層を通過して隣接する画素領域の着色層に入射する光も吸収することができ、斜め方向から見たときの表示画像の色ずれの発生を効果的に抑制することができる。また、第1遮光層上に第2遮光層を配置する際に位置合わせを容易に行うことができる。なお、第2遮光層が第1遮光層よりも光学濃度が低い場合には、幅が大きくても開口率を大きく低下させることはない。また、第1遮光層によって、ある画素領域の有機EL素子からの光のうち、その画素領域の着色層を通過して隣接する画素領域の着色層に入射する光の大半を吸収することができるので、第1遮光層の幅が第2遮光層の幅よりも小さくてもかまわない。
第2遮光層の開口部の形状は第1遮光層の開口部の形状と同一であればよく、例えばストライプ形状、くの字形状、デルタ配列等のように着色層の配列を変えたものも挙げられる。
また、図1に例示するように高透過率層6上には第2遮光層7が形成されていなくてもよく、図13に例示するように高透過率層6上に第2遮光層7が形成されていてもよい。すなわち、第2遮光層のパターニング時に、高透過率層上に位置する第2遮光層を除去してもよく残してもよい。
図13に例示するように第2遮光層7が高透過率層6上に形成されている場合には、高透過率層6上に位置する第2遮光層7の膜厚D1は、高透過率層6が形成されていない領域の第2遮光層7の膜厚D2や、第1遮光層3上に配置された第2遮光層7の膜厚D3よりも薄くなる。
この場合、高透過率層上に位置する第2遮光層の透過率としては、第2遮光層のパターニング時に第2遮光層の下に位置するアライメントマークを検出可能な程度であれば特に限定されるものではない。
第2遮光層の形成方法としては、第1遮光層上に第2遮光層を配置可能な方法であればよいが、フォトリソグラフィ法が好ましい。なお、第2遮光層の形成方法については、詳しくは「C.多面付けカラーフィルタの製造方法」の項に記載するので、ここでの説明は省略する。
5.着色層
本発明における着色層は、上記第1遮光層が形成された透明基板上に形成され、複数色の着色層を有するものである。
着色層は、例えば赤、緑、青の3色の着色層を有する。着色層の色としては、赤、緑、青の3色を少なくとも含むものであればよく、例えば、赤、緑、青の3色、赤、緑、青、黄の4色、または、赤、緑、青、黄、シアンの5色等とすることもできる。
着色層は、例えば色材をバインダ樹脂中に分散させたものである。
色材としては、各色の顔料や染料等を挙げることができる。赤色着色層に用いられる色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。緑色着色層に用いられる色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。青色着色層に用いられる色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料や染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。
着色層には、光重合開始剤や、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を含有させてもよい。
着色層の配列は特に限定されるものではなく、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができる。
隣接する着色層の間には隙間があってもよく無くてもよいが、中でも隙間が無いほうが好ましい。
また、着色層が形成されている同一平面上には、上記色材を含有せず、上記バインダ樹脂を含有し、光を透過する白色層が形成されていてもよい。例えば、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層および白色層が形成されている場合、表示時に赤、緑、青の3色の画素のうち少なくとも1色の画素が点灯しないため、隣接画素への光漏れが生じやすい。これに対し本発明においては、隣接画素への光漏れを抑制することができるため、白色層が形成されている場合に特に有用である。
着色層の膜厚は、カラーフィルタにおける一般的な着色層の膜厚と同様とすることができ、例えば1μm〜5μmの範囲内で設定することができる。
着色層の形成方法としては、複数色の着色層を同一平面上に配列可能な方法であればよく、例えばフォトリソグラフィ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
白色層の膜厚および形成方法は、着色層と同様である。
6.透明基板
本発明における透明基板は、上記の第1遮光層、アライメントマーク、高透過率層、着色層、第2遮光層等を支持するものである。
透明基板としては、一般的にカラーフィルタに用いられているものを用いることができ、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない無機基板、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する樹脂基板等を挙げることができる。中でも無機基板を用いることが好ましく、無機基板の中でもガラス基板を用いることが好ましい。さらには、ガラス基板の中でも無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、表示装置用のカラーフィルタに好適に用いることができるからである。
7.その他の構成
本発明の多面付けカラーフィルタは、上記の透明基板、第1遮光層、アライメントマーク、高透過率層、着色層および第2遮光層以外に、必要に応じて他の構成を有していてもよい。
(1)保護層
本発明においては、図12に例示するように、着色層5上に保護層8が形成されていてもよい。
保護層の形成位置としては、本発明の多面付けカラーフィルタの用途に応じて適宜選択される。
有機EL表示装置の場合には、第2遮光層が多面付けカラーフィルタの最表面に配置されていることが好ましく、保護層上に第2遮光層が形成される。保護層により、平坦化や下地の安定化を図ることができ、また第2遮光層を形成し易くすることができる。
また、液晶表示装置の場合には、保護層が多面付けカラーフィルタの最表面に配置されていることが好ましく、第2遮光層を覆うように保護層が形成される。
保護層の材料としては、着色層や第2遮光層が形成された面を平坦化することができるものであれば特に限定されるものではなく、一般にカラーフィルタに用いられる保護層と同様とすることができ、有機材料および無機材料のいずれも用いることができる。保護層が無機材料から構成される場合には、バリア性能を確保でき、第2遮光層形成時に下地として安定化できる。
保護層の膜厚および形成方法としては、一般にカラーフィルタに用いられる保護層と同様とすることができる。
(2)光吸収層
本発明においては、図14に例示するように、画素領域10に光吸収層9が形成されていてもよい。光吸収層により、混色防止作用の他に、外光反射の低減に加えて表示輝度の低下防止を達成することができる。
光吸収層としては、例えばバインダ樹脂中に色材が分散されたものが挙げられる。
色材としては、例えば黒色色材が挙げられる。また、光吸収層は主な色材と色調整用の色材とを含有していてもよい。主な色材としては黒色色材、色調整用の色材としては青色色材を挙げることができる。
バインダ樹脂としては、上記の第1遮光層、第2遮光層、着色層と同様である。
光吸収層では、主な色材の濃度調整により、光吸収層を透過する光の強度を調整でき、また色調整用の色材を適宜含有させることにより、表示時の可視光領域(400nm〜700nmの波長範囲)全体にわたり光吸収層の透過率のバラツキが少ないフラットな透過率特性を容易に得ることができる。具体的には、主な色材としてのカーボンブラックの濃度を調整することにより、図15に例示するように種々の透過率を容易に得ることができる。
なお、図15では、光吸収層の透過率の値を横軸で表し、光吸収層の透過率の値に対応した光吸収層を2回通過した場合の透過率を縦軸で表しており、三角印は、カーボンブラック濃度を調整して測定して得た光吸収層の透過率(横軸)と、対応する吸収層を2回通過した場合の透過率(縦軸)を示している。
また、色調整用の顔料の含有量を調整することにより、可視光領域(400nm〜700nmの波長範囲)にわたりフラットに近い透過率特性を容易に得ることができる。光吸収層は、可視光領域(400nm〜700nmの波長範囲)において、フラットに近い透過率特性のほうが光吸収層を設けたことによる色ずれは小さく、表示時の透過光の色ずれ、外光反射の色ずれを小さくすることができる。
例えば、図16に示すフラットに近い透過率特性を有する光吸収層を用いた場合、光吸収層を設けたことによる色ずれの問題はない。
例えば、可視光領域(400nm〜700nmの波長範囲)において、光吸収層の透過率特性をフラットで60%とした場合、光吸収層を2回通過する光は、実質60%の60%で36%となる。また、表示時の光は、光吸収層を1回通過して出射されるため、光吸収層による透過光の低下は1回で済み、例えば、光吸収層の透過率を60%とすれば、光吸収層の1回通過による透過光の低下は、実質60%となる。
したがって、本発明の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタを有機EL表示装置や液晶表示装置に用いた場合には、外光反射を抑制することができる。また、外光反射を抑制するために有機EL表示装置や液晶表示装置の前面に円偏光板を配置する場合には外光反射を低減するだけでなく表示時の光も低減してしまうが、光吸収層では表示時の光の低下を抑制することができ、円偏光板を設ける場合と比較して表示時に明るくすることができる。
光吸収層の透過率としては、外光反射を低減することができ、かつ、表示時の光を多くすることができるという点で、C光源の場合、平均透過率が45%〜95%の範囲内であることが好ましい。
ここで、「平均透過率」とは、光吸収層の透過率を可視光領域全域にわたる透過率が略フラットで、可視光領域全域にわたる透過率を平均することにより得られる値である。具体的に、OLYMPUS(株)社製の顕微分光装置OSP−SP2000を用いて透過スペクトルを測定し、得られた透過スペクトルより下記(1)式より、XYZ表色系のYの値が求められるが、実質的には平均透過率はこのYの値に相当する。
なお、式(1)においては、P(λ)は、光源の分光組成、y(λ)は、XYZ表示系における等色関数の1つ、τ(λ)は、ここでは、物体の分光透過率である。
Figure 2015125322
特に、光吸収層が可視光領域(400nm〜700nmの波長範囲)全体にわたり透過率のバラツキが少ないフラットな透過率特性を有する場合、光吸収層を設けたことによる表示時の色ずれを少ないものとできる。
光吸収層の形成位置としては、光吸収層が着色層および第2遮光層の間に形成され、着色層を覆うように形成されていてもよく、光吸収層が透明基板および第1遮光層の間に形成され、透明基板の全面に形成されていてもよい。
光吸収層の形成方法としては、フォトリソグラフィ法(ダイコート法、スピンコート法)、インクジェット法等が挙げられるが、通常はフォトリソグラフィ法が用いられる。
光吸収層の膜厚は、塗工性や外光反射低減の面から、0.3μm以上であることが好ましい。
(3)散乱層
本発明においては、着色層上に散乱層が形成されていてもよい。散乱層によって観察者の見る方向による視差を改善できる。この場合、第2遮光層は散乱層上に形成される。また、光吸収層が形成されている場合には、光吸収層上に散乱層が形成される。
8.用途
本発明の多面付けカラーフィルタは、有機EL表示装置や液晶表示装置に用いることができる。中でも、本発明の多面付けカラーフィルタは、白色発光層を有する有機EL表示装置に好適である。
B.有機EL表示装置
本発明の有機EL表示装置は、上述の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタと、支持基板上に有機EL素子が形成された有機EL素子基板とが積層されていることを特徴とするものである。
図2は本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。なお、図2に示す有機EL表示装置については、上記「A.多面付けカラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明においては、上述の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタを有することにより、隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれを抑制することが可能である。
以下、本発明の有機EL表示装置における他の構成について説明する。
1.カラーフィルタ
本発明におけるカラーフィルタは、上述の多面付けカラーフィルタが切断されたものである。通常、多面付けカラーフィルタを有機EL表示装置に用いる場合には、アライメントマーク等が形成されている領域を切断し、個々のカラーフィルタに裁断される。
なお、多面付けカラーフィルタについては、上記「A.多面付けカラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
2.有機EL素子基板
本発明における有機EL素子基板は、支持基板上に有機EL素子が形成されたものである。
以下、有機EL素子基板における各構成について説明する。
(1)支持基板
本発明における支持基板は有機EL素子を支持するものである。
本発明においてはカラーフィルタから光を取り出すため、支持基板は透明であってもよく不透明であってもよい。支持基板としては、カラーフィルタの透明基板と同様とすることができる。
(2)有機EL素子
本発明における有機EL素子は、陽極および陰極の間に発光層を含む有機EL層が形成されたものであり、例えば、支持基板上にパターン状に形成された背面電極層と、背面電極層の開口部に形成された絶縁層と、背面電極層上に形成され、発光層を含む有機EL層と、有機EL層上に形成された透明電極層とを有することができる。
有機EL素子は、白色を発光するものであってもよく、赤、緑、青等の複数色の発光層が平面的に配列されたものであってもよいが、白色を発光するものであることが好ましい。白色発光タイプの有機EL表示装置は隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれが生じやすいため、本発明の構成が有用である。
以下、有機EL素子における各構成について説明する。
(a)有機EL層
有機EL層は、少なくとも発光層を含む1層もしくは複数層の有機層を有するものである。発光層以外の有機EL層を構成する有機層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等を挙げることができる。正孔輸送層は、正孔注入層に正孔輸送の機能を付与することにより、正孔注入層と一体化される場合が多い。また、有機EL層を構成する有機層としては、正孔ブロック層や電子ブロック層のような正孔もしくは電子の突き抜けを防止し、さらに励起子の拡散を防止して発光層内に励起子を閉じ込めることにより、再結合効率を高めるための層等を挙げることができる。有機EL層の構成としては、一般的な構成であればよく、発光層のみ、正孔注入層/発光層、正孔注入層/発光層/電子注入層、正孔注入層/正孔ブロック層/発光層/電子注入層、正孔注入層/発光層/電子輸送層等を例示することができる。
発光層は白色発光層であってもよく、複数色の発光層が平面的に配列されたものであってもよいが、白色発光層であることが好ましい。上述のように、白色発光タイプの有機EL表示装置は隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれが生じやすいため、本発明の構成が有用である。白色発光層に用いられる発光材料は単一の化合物で構成されることはほとんどなく、一般的には2つないし3つの色の異なる発光材料が用いられる。この場合、白色発光層の発光スペクトルは、各色の発光材料のスペクトルを併せた形となる。
有機EL層を構成する各層の材料および形成方法等については、一般的な有機EL素子と同様とすることができる。
(b)透明電極層および背面電極層
透明電極層および背面電極層は、発光層に電圧を印加し、発光層で発光を起こさせるために設けられるものであり、一方が陽極、他方が陰極である。背面電極層は支持基板および有機EL層の間に形成され、透明電極層は有機EL層上に形成される。
透明電極層および背面電極層の材料および形成方法等については、一般的な有機EL素子と同様とすることができる。
3.その他の構成
本発明の有機EL表示装置は、上記のカラーフィルタおよび有機EL素子基板以外に、必要に応じて他の構成を有していてもよい。
(1)封止構造
本発明の有機EL表示装置の封止構造は特に限定されるものではないが、中でも、有機EL素子基板とカラーフィルタとの間に樹脂が充填された固体封止であることが好ましい。
樹脂としては、一般的に有機EL素子に用いられるものを使用することができ、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられる。
光硬化性樹脂としては、カラーフィルタにおける着色層に用いられるバインダ樹脂と同様のもの、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。感光性樹脂には、光重合開始剤や、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等が添加されていてもよい。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ化合物を用いたもの、熱ラジカル発生剤を用いたものが挙げられる。エポキシ化合物としては、カルボン酸やアミン系化合物等により硬化しうる公知の多価エポキシ化合物を挙げることができ、このようなエポキシ化合物は、例えば、新保正樹編「エポキシ樹脂ハンドブック」日刊工業新聞社刊(昭和62年)等に広く開示されており、これらを用いることが可能である。熱ラジカル発生剤としては過硫酸塩、ヨウ素等のハロゲン、アゾ化合物、および有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも一種であり、より好ましくはアゾ化合物または有機過酸化物である。アゾ化合物としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス−[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、および2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)などが挙げられ、有機過酸化物としては、ジ(4−メチルゼンゾイル)ペーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルエキサネート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカルボネート、t−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタネート、およびジクミルパーオキサイド等が挙げられる。
(2)絶縁層
本発明においては、支持基板上にパターン状に形成された背面電極層の開口部に絶縁層が形成されていてもよい。絶縁層は、隣接する背面電極層間で導通したり、透明電極層および背面電極層間で導通したりするのを防ぐために形成されるものである。
絶縁層の材料および形成方法等については、一般的な有機EL素子と同様とすることができる。
(3)シール剤
本発明の有機EL表示装置はシール剤で封止されていてもよい。シール剤は、カラーフィルタおよび有機EL素子基板の周縁部に形成され、有機EL素子を封止するものである。シール剤としては、有機EL素子が大気中の水分等と接触するのを抑制することができるものであればよく、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
4.用途
本発明の有機EL表示装置の用途としては、高精細なディスプレイに好適であり、例えば、モバイル機種のノートパソコンや多機能端末機器(高機能端末機器ともいう)等のモバイル電子機器用が挙げられる。
C.多面付けカラーフィルタの製造方法
本発明の多面付けカラーフィルタの製造方法は、透明基板上にパターン状の第1遮光層およびアライメントマークを形成する第1遮光層形成工程と、上記第1遮光層および上記アライメントマークが形成された上記透明基板上に複数色の着色層を形成する着色層形成工程と、少なくとも上記アライメントマークの周囲に、上記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層を形成する高透過率層形成工程と、上記着色層および上記高透過率層が形成された上記透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜を形成し、上記アライメントマークを用いて上記第2遮光層用組成物の塗膜をパターニングし、上記第1遮光層上に第2遮光層を配置する第2遮光層形成工程とを有することを特徴とする。
図3(a)〜(e)は本発明の多面付けカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程である。図3に示す多面付けカラーフィルタの製造方法は、図4に例示するように赤色着色層5R、緑色着色層5G、青色着色層5Bおよび白色層5Wが配列されており、赤、緑、青、白の4個の副画素で1個の画素が構成されている多面付けカラーフィルタの製造方法の例であり、図3は図4のA−A線断面に相当する。
まず、図示しないが、透明基板2の全面に遮光膜を形成し、フォトリソグラフィ法によりパターニングして、図3(a)に示すように第1遮光層3およびアライメントマーク4を一括形成する第1遮光層形成工程を行う。次に、図3(b)〜(c)に示すように、赤色着色層5R、緑色着色層(図示なし)、青色着色層(図示なし)および白色層5Wをそれぞれパターン状に形成し、着色層5および白色層5Wを得る着色層形成工程を行う。図3(c)に示すように、白色層5Wを形成する際には、アライメントマーク4を覆うように高透過率層6を同時に形成する高透過率層形成工程も行う。この場合、白色層5Wおよび高透過率層6を一括形成している。
次に、図3(d)に示すように赤色着色層5R等の着色層および白色層5Wが形成された透明基板2の全面に第2遮光層用組成物を塗布し、第2遮光層用組成物の塗膜7aを形成し、フォトリソグラフィ法により第2遮光層用組成物の塗膜7aをパターニングして、図3(e)に示すように第1遮光層3上に第2遮光層7を配置する第2遮光層形成工程を行う。
この際、図3(d)に示すように、高透過率層6が形成されていることで第2遮光層用組成物が高透過率層6上から流れ落ちるため、高透過率層6上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d1を、高透過率層6が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d2よりも薄くすることができる。そのため、高透過率層6上に位置する第2遮光層組成物の塗膜7aの透過率が、高透過率層6が形成されていない領域の第2遮光層用組成物の塗膜7aの透過率よりも高くなるので、アライメントマーク4を検出することが可能になる。したがって、第2遮光層用組成物の塗膜7aをパターニングする際には、第1遮光層3上に第2遮光層7を配置するために、アライメントマーク4を利用して位置合わせを行うことができる。
一方で、赤色着色層5R等の着色層および白色層5W上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜7aの膜厚d3は十分な遮光性が得られる程度に確保することができる。そのため、第2遮光層の遮光性を犠牲にすることなく、アライメントマークを検出しやすくすることができる。
よって本発明においては、第2遮光層の遮光性を確保しつつ、第1遮光層および第2遮光層の位置合わせを精度良く行うことが可能である。
また本発明においては、第1遮光層および第2遮光層が形成されていることにより、隣接画素への光漏れによる表示画像の色ずれを抑制することが可能である。
以下、本発明の多面付けカラーフィルタの製造方法における各工程について説明する。
1.第1遮光層形成工程
本発明においては、透明基板上にパターン状の第1遮光層およびアライメントマークを形成する第1遮光層形成工程を行う。
なお、第1遮光層およびアライメントマークの形成方法については、上記「A.多面付けカラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。第1遮光層およびアライメントマークが同一の材料からなる場合には、第1遮光層およびアライメントマークを一括形成することができ、工程数を削減することができる。
2.着色層形成工程
本発明においては、上記第1遮光層および上記アライメントマークが形成された上記透明基板上に複数色の着色層を形成する着色層形成工程を行う。
なお、着色層の形成方法については、上記「A.多面付けカラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
3.高透過率層形成工程
本発明においては、少なくとも上記アライメントマークの周囲に、上記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層を形成する高透過率層形成工程を行う。
なお、高透過率層の形成方法については、上記「A.多面付けカラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
中でも、高透過率層を、上記第1遮光層形成工程および上記第2遮光層形成工程の間に形成される任意の層と同時に形成することが好ましい。任意の層と高透過率層とを一括形成することができ、工程数を増やすことなく高透過率層を形成することができるからである。このような任意の層としては、着色層、白色層または保護層等を挙げることができる。特に、図4に例示するように赤色着色層5R、緑色着色層5G、青色着色層5Bおよび白色層5Wが配列されており、赤、緑、青、白の4個の副画素で1個の画素が構成されている場合、高透過率層を白色層と同時に形成することが好ましい。
4.第2遮光層形成工程
本発明においては、上記着色層および上記高透過率層が形成された上記透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜を形成し、上記アライメントマークを用いて上記第2遮光層用組成物の塗膜をパターニングし、上記第1遮光層上に第2遮光層を配置する第2遮光層形成工程を行う。
第2遮光層用組成物の塗布方法としては、透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えばスピンコート法、ダイコート法等が挙げられる。
第2遮光層用組成物の塗膜のパターニング方法としては、アライメントマークを利用する方法であればよく、フォトリソグラフィ法が用いられる。アライメントマークを検出する際に照射する光の強度は、高透過率層上に位置する第2遮光層用組成物の塗膜の透過率に応じて適宜調整される。
5.その他の工程
本発明においては、上記の第1遮光層形成工程、着色層形成工程、高透過率層形成工程および第2遮光層形成工程以外に、必要に応じて他の構成を形成する工程を行ってもよい。なお、他の構成については、上記「A.多面付けカラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[参考例]
図3(a)に示すような第1遮光層と同一の材料から構成されるアライメントマーク上に高透過率層を形成可能なフォトマスクを準備した。すなわち、ガラス基板上に形成されたアライメントマークとフォトマスクのアライメントマークとを位置合わせする際に、そのカメラ視野領域内を図5(a)、(d)、(g)、図6(a)、(d)、(g)、図7(a)、(d)、(g)、図8(a)、(b)、(c)、図9(a)、(b)、図11(a)に示す高透過率層のパターンをアライメントマーク上に形成可能になるように、フォトマスクにおいて遮光層のパターンを追加加工した。
フォトマスクにおいては、ガラス基板上にスピンコーターで形成した塗布膜に対して任意の距離を設けてフォトマスクを配置し、プロキシミティアライナによりガラス基板上に高透過率層のパターンを形成する際に、露光光を遮光する遮光板をフォトマスクのアライメント位置合わせカメラ視野上に配置する又は配置しないことにより、パターン現像した後に、アライメントマーク上に高透過率層のパターンを形成する又は形成しないことが可能となる。
[実施例1]
図1に例示する多面付けカラーフィルタを作製した。
(1)第1遮光層およびアライメントマークの形成
下記に示すように、ガラス基板(旭硝子社製、AN材)上に第1遮光層およびアライメントマークをフォトリソグラフィ法により膜厚が1.5μmとなるよう形成した。すなわち、ガラス基板の一面に、遮光層形成用の硬化性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、102Pa付近の接点まで減圧乾燥させた後に100℃雰囲気で3分間乾燥させ、遮光性樹脂層を形成した。この遮光性樹脂層をその層より100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプでパターン状に露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像した。その後230℃の雰囲気下に30分間放置することにより加水処理を施して、第1遮光層およびアライメントマークを所定形状に形成した。
(2)着色層の形成
次に、以下のようにして、各色の着色層を形成した。
(赤色着色層の形成)
第1遮光層およびアライメントマークがパターン状に形成されたガラス基板上に赤色硬化性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、その後102Pa付近の接点まで減圧乾燥させた後に、70℃のオーブン中で3分間乾燥した。次いで、赤色硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kwの超高圧水銀ランプを用いて赤色着色層の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)で現像し、赤色硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を230℃の雰囲気下に25分間放置することにより、加熱処理を施してパターン状の赤色着色層を表示用領域に形成した。形成膜厚は2.5μmとなった。
(緑色着色層の形成)
緑色硬化性樹脂組成物を用い、赤色着色層の形成と同様の工程で、塗布膜厚を変えて、形成膜厚が2.5μmとなるようにしてパターン状の緑色着色層を表示用領域に形成した。
(青色着色層の形成)
青色硬化性樹脂組成物を用い、赤色着色層の形成と同様の工程で、塗布膜厚を変えて、形成膜厚が2.5μmとなるようにしてパターン状の青色着色層を表示用領域に形成した。
(白色層および高透過率層の形成)
白色硬化性樹脂組成物を用い、赤色着色層の形成と同様の工程で、塗布膜厚を変えて、形成膜厚が2.5μmとなるようにしてパターン状の白色層を表示用領域に形成した。この際、アライメント位置合わせのカメラ視野に露光時の遮光板を配置させないことにより、ガラス基板上に形成されたアライメントマーク上に図3(c)に示すような高透過率層のパターンを白色層で形成することができた。
(3)第2遮光層の形成
上記のようにして着色層を形成した基板上に、上述の遮光層形成用の硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し、乾燥膜厚0.4μmの遮光性樹脂層を形成した。この際、高透過率層上に位置する遮光性樹脂層の乾燥膜厚は0.2μmであった。遮光性樹脂層から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて第2遮光層の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。露光の際のマスクアライメント動作は問題なく実施できた。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)で現像し、遮光性樹脂層の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を230℃の雰囲気中に25分間放置することにより加熱処理を施して第2遮光層を形成した。
このようにして第2遮光層とアライメントマーク上に高透過率層とを有するカラーフィルタを作製した。
[比較例1]
白色層の形成時にアライメント位置合わせのカメラ視野に露光時の遮光板を配置することにより、ガラス基板上に形成されたアライメントマーク上に高透過率層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして着色層まで形成した。次いで、実施例1と同様にして第2遮光層を形成しようとしたが、露光の際、アライメントマークが読み取れずマスクアライメント動作を実施できなかった。
1A … 多面付けカラーフィルタ
1B … カラーフィルタ
2 … 透明基板
3 … 第1遮光層
4 … アライメントマーク
5 … 着色層
5R … 赤色着色層
5G … 緑色着色層
5B … 青色着色層
5W … 白色層
6 … 高透過率層
7 … 第2遮光層
7a … 第2遮光層用組成物の塗膜
10、10a、10b … 画素領域
11 … 有機EL素子基板
13 … 有機EL素子
20 … 有機EL表示装置

Claims (5)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上にパターン状に形成された第1遮光層およびアライメントマークと、
    前記第1遮光層が形成された前記透明基板上に形成された複数色の着色層と、
    少なくとも前記アライメントマークの周囲に形成され、前記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層と、
    前記着色層上にパターン状に形成され、前記第1遮光層上に配置された第2遮光層と
    を有することを特徴とする多面付けカラーフィルタ。
  2. 前記高透過率層が前記第1遮光層および前記第2遮光層の間に形成されている任意の層と同一の材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の多面付けカラーフィルタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の多面付けカラーフィルタが切断されたカラーフィルタと、
    支持基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子が形成された有機エレクトロルミネッセンス素子基板と
    が積層されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 透明基板上にパターン状の第1遮光層およびアライメントマークを形成する第1遮光層形成工程と、
    前記第1遮光層および前記アライメントマークが形成された前記透明基板上に複数色の着色層を形成する着色層形成工程と、
    少なくとも前記アライメントマークの周囲に、前記アライメントマークよりも透過率が高い高透過率層を形成する高透過率層形成工程と、
    前記着色層および前記高透過率層が形成された前記透明基板の全面に第2遮光層用組成物を塗布して第2遮光層用組成物の塗膜を形成し、前記アライメントマークを用いて前記第2遮光層用組成物の塗膜をパターニングし、前記第1遮光層上に第2遮光層を配置する第2遮光層形成工程と
    を有することを特徴とする多面付けカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記高透過率層を前記第1遮光層形成工程および前記第2遮光層形成工程の間に形成される任意の層と同時に形成することを特徴とする請求項4に記載の多面付けカラーフィルタの製造方法。
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